説明

温度及びフィルタ制御を備える歯用液体液滴噴霧洗浄システム

液滴噴霧歯洗浄システムは、1つの特徴において、安全且つ快適でありながら効果的な動作のための温度及び空気と気体との間の容積流比の窓領域を含み、容積流比は、約24と875との間に及び、温度は約27℃から最大の60℃に及ぶ。温度は、液滴噴霧システムの液体線部分(51)の周り、好ましくは、システムのハンドル部分(52)内に配置される流動ヒータ(74)によって維持される。同様に含まれるのは、ノズルの前に、液体の温度を決定する熱電対熱センサ構成(78)と、温度/流比窓領域内の温度を維持するための制御(76,53)とである。液体から粒子を除去すると同時に、少なくともシステムの交換可能なヘッド部分の予期される寿命の間にそこを通じる十分な流れを許容するために、好ましくは、システムのヘッド部分内にフィルタ(126)が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、歯を洗浄するための液滴噴霧システムに関し、より具体的には、選択的な窓領域(window)内の温度を維持する機能、及び、液体噴射ノズルの詰まりを防止するために液体をフィルタリングする機能を含む、そのようなシステムの選択的な機能に関する。
【背景技術】
【0002】
歯のための液滴噴霧洗浄システムは概ね既知であり、様々な特許及び公開特許出願に記載されている。1つのそのような特許出願が、国際公開WO2005/070324号として公開されている。その特許出願は、本発明の譲受人によって所有されており、その内容は参照としてここに引用される。その公報では、液体(水)液滴が生成され、次に、空気のようなガスの流れによって所望の噴霧速度に加速される。
【0003】
他の既知のシステムでは、液体液滴が生成され、次に、渦巻ノズルのような他の手段によって高速に加速される。しかしながら、いずれの場合においても、液体液滴は、歯の効果的な洗浄をもたらすために、所要の組み合わせのサイズ及び速度を有さなければならない。これらのシステムの多くは、家庭用に設計され且つ意図される装置内に具体化されており、故に、噴霧を使用するのが快適であるよう、そのような装置が特定の窓領域内の温度まで液体を加熱し得ることが望ましい。これは敏感な歯を持つ人々にとって特に重要である。従って、液体液滴が歯及び/又は歯肉に衝突するときのそれらの温度は、システムの動作の重要な部分である。
【0004】
液体の加熱に関して、効果的であり且つ有意な電力を消費しない液体を加熱するシステムを有することが重要である。加熱システムが比較的小さく且つコンパクトであることも望ましい。結果として得られるシステムは、手持ち式装置又は連結装置の手持ち部分内に適合し得なければならない。
【0005】
そのような液滴噴霧システムのさらなる懸念は、噴霧ノズルを通じる連続的で十分な流れの液体を保証することである。ノズル内の開口は、典型的には、液体中の粒子が、それが水道水であろうと、洗口液又は他の液体であろうと、開口内に捕捉されるようなサイズであり、その結果、開口、故に、ノズルの部分的な閉塞が起こり、或いは、完全な閉塞さえも起こる。これは、それが噴霧を実質的に除去し、その結果、システムが動作不能になる地点まで、液滴噴霧洗浄システムの有効性を減少する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の上記問題点を解決することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明の1つの特徴は、歯のための液滴噴霧洗浄システムであって、液滴が生成され、次に、別個の気体の流れによって加速される液体の流れを生成するためのシステムを含み、液滴は、歯の洗浄をもたらすようなサイズ及び速度であり、流体の流れは、約875の液体に対する気体の容積比上限と、約24の容積比下限と、容積比下限にある約27℃から容積比上限にある約55℃に上昇する温度下限と、容積比下限にある約45℃から約250の容積比にある60℃への温度上限とを含み、温度上限は、容積比上限まで約60℃に留まるシステムを含む。
【0008】
本発明の他の特徴は、歯を洗浄するための液滴噴霧システム内の液体を加熱するためのシステムであって、液体のための供給線と気体のための供給線とを含む液滴噴霧歯洗浄システムのためのハウジング部分を備えるハンドル部分と、ヘッド組立体とを含み、ヘッド組立体は、そのためのハウジング部分と、液体及び気体のためのヘッド内の供給線と、液体液滴を創成し、次に、歯を洗浄するための噴霧を生成するよう液体液滴を加速するための噴霧ノズル組立体とを含み、ハンドル部分又はヘッド部分は、液体供給線の周りに位置付けられる流動加熱部材と、液体線内の液体を予め定められる温度に加熱するためにヒータ部材を励磁するためのシステムとを含む、システムである。
【0009】
本発明の他の特徴は、液滴噴霧歯洗浄システム内の液体をフィルタリングするためのシステムであって、歯を洗浄するための液滴噴霧システムを含み、液滴噴霧システムは、液体源と、液滴を創成し且つ歯を洗浄するための速度に加速するための噴霧ノズル組立体とを含み、液滴噴霧システムは、噴霧ノズル組立体の前に配置される、液体源からの液体線内のフィルタを含み、フィルタは、ノズル組立体内のノズル開口を目詰まりさせる粒子を除去し得る孔サイズを有し、加えて、液滴噴霧システムの交換可能なヘッド部分の予め確定される寿命と少なくともほぼ等しい時間間隔に亘って液滴噴霧を構築し且つ維持するのに十分なフィルタを通じる液体流速を許容する、システムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、一般的に、液滴噴霧(噴射)歯洗浄システム10の図形を示している。家庭使用のための典型的な手持ち式システムは、ハンドル部分12を含み、ハンドル部分内には、流体源14が配置され、そして、図示の構成においては、大気からの気体のための開口16を含むが、システムは、加圧気体源を含み得る。ハンドルは、典型的には、ユーザーインターフェース18内のオン/オフスイッチを含む、装置10のための全ての制御も含む。
【0011】
ハンドルは、電池のような電源17や、制御電子機器19も含む。液体及び気体は、図示される構成では、ポンプ20及び22によって、ハンドルからヘッド部分26に移動され、ヘッド部分は、接続液体線28及び接続気体線30を含み、それらは、次いで、噴霧組立体32に接続する。噴霧組立体において、液体の流れは、気体の流れによって衝撃を受け、その結果、流体液滴、次に、ノズル36を通じて出るそれらの液滴の加速が創成され、それらは歯を効果的に洗浄するのに適切なサイズ及び速度の液滴の噴霧を形成する。第324号公報では、液滴は概ね10〜15ミクロンであり、約60〜70m/sの平均速度を備える。しかしながら、これは液体液滴噴霧システムの1つの実施例であるに過ぎないことが理解されるべきである。他のサイズの液体液滴を生成し且つ他の速度に加速する他の手段も、本発明において予期される。
【0012】
上記されたように、ここに記載される液滴噴霧システムの重要な特徴は、液体噴霧の温度である。液体液滴の温度を直接的に測定することは困難であり、故に、典型的には、液体が噴霧組立体32に入るときの温度が決定される。歯洗浄において効果的であるのみならず、口内での使用に安全でもある範囲を含む動作の窓領域が発見された。この窓領域は、図2のグラフ36中に示されている。グラフは、Y軸に沿う摂氏で示される水温、X軸に沿う1分当たり立方センチメートルで示される気体(空気)及び液体(水)の流れの容積比を含む。グラフ中に線40で最も左に示される、容積比に対する有効洗浄の下限は、約24であるのに対し、空気が完全な安全性及び快適性のためには大きすぎるようになる容積比上限は、線42で、約875の比である。より具体的には、下限は、どのように上手く液滴噴霧が歯垢を除去するかに関係する。下限容積比は、良好な噴霧(50cc/min)のための最高の液体の流れによって除算された有効歯垢除去のための閾値(約1200scc/min)であると考えられる空気の最低の流れを使用する。安全性及び快適性に関する上限は、3500scc/minの空気の流れ(上限)と、対称的な噴霧を依然として生成し得る水の最低の流れである4cc/minの水の流れとを使用する。
【0013】
線44で示される動作窓領域のための下方温度境界は、線42との交差点である約27°で開始し、概ね直線で、線42との交差点である約53℃に至る。線は、以下の式によって定められる。
【数1】

【0014】
動作窓領域の上方温度境界は、以下の式によって定められる、線40から窓領域の左手側で開始する受容可能な温度の上限を定める第一部分46を含む。
【数2】

【0015】
この線は、60℃の温度に達するまで動作的であり、それは動作窓領域の上方境界の第二部分48を形成する。よって、動作窓領域は、60℃の最大に制限される。
【0016】
図2のグラフは、動作の有効窓領域をもたらす。それは温度対気体/液体容積流の比の特定の境界を含む。
【0017】
温度及び容積流比を変数として使用することで、動作の正しい地域が決定され得るし、簡単且つ直接的に制御され得る。
【0018】
図2に示される所望の窓領域内で動作するために、液体のための信頼できる加熱システムが必要である。本構成では、気体を加熱し或いは気体及び液体の両方を加熱するのとは対称的に、液体、例えば、水が加熱される。気体及び液体の両方を加熱するのは特に効率的でなく、液体を加熱するのに気体だけを加熱することは、効果的な結果を安全且つ効率的にもたらすために、単に過剰に高い気体温度を必要とするだけである。
【0019】
図示される実施態様では、液体を加熱するために流動ヒータ(flow-through heater)が使用され、流動ヒータは、噴霧組立体より前に、装置内の流体線の周りに位置付けられる。加熱組立体を備える流体液滴システムの第一実施態様が図3に示され、そこでは、液滴噴霧システムの手持ち部分のハンドル部分内で流体ヒータが使用されている。図3中のシステムは、ベースハウジング50に連結された手持ち部分又はユニット49を含み、手持ち部分は、ユニットハンドル52と、ハンドルから取り外し可能なヘッド54とを含む。ハウジング50内に配置されているのは、液体源58、液体のためのポンプ60、流れコントローラ62、及び、液体制御弁64である。
【0020】
液体は、液体線51を通じてハウジング50から外に移動される。ハウジング50は、使用者が装置を動作することを許容する制御を備えるユーザーインターフェース66も含む。空気がポンプ68によって大気から受け入れられ、流れコントローラ70を通じて方向付けられ、気体線72を通じて出る。液体線51及び気体線72は、手持ちユニットのハンドル部分52に接続され、ハンドルは、液体線51の周りの流動ヒータ74、並びに、ハンドル電子機器76を含む。ヒータ74に続いて、ハンドル電子機器76に接続されて戻る温度センサ78がある。ハンドルは、ヘッド54の対応する部分に接続する接続インターフェース80も含む。代替的に、流動ヒータ構造に提供される電力はプログラムされて、センサ及び関連制御回路の必要を排除し得る。ヘッド54は、気体線86と、フィルタ89を内部に備える液体線88とを含み、それらの線は、液滴の噴霧を生成する噴霧ノズル組立体90に延びている。
【0021】
図5は、図3中の流動ヒータ74の簡単な断面を示している。1つの実施態様において、システムのハンドル部分内の液体線又は管94は、1.5mmの内径と、3.0mmの外径とを有する。液体線は、管94の周りに緊密に巻回された、0.75mm絶縁抵抗(銅)ワイヤ(7.5オーム/メートル)によって取り囲まれ、流動ヒータを形成している。加熱素子は、3〜100ワットの範囲内にある。銅ワイヤの代替は、抵抗器であり得る。再び図3を参照すると、熱電対温度センサ78が、流動ヒータ74の出口に可能な限り近接して、液体管94を通じる水の流れの中に位置付けられている。図3の連結構成は、起動から35秒以内に定常液体温度をもたらす。液体の温度は、図示される実施態様では、流動ヒータの端部で、54℃と67℃との間で変化する。
【0022】
図3の実施態様において、ヒータのための制御電子機器76の一部は、ベース50(制御回路53)からの電子連結線101内の信号を備えてハンドル52内に配置されている。流動ヒータ内の銅ワイヤは、ベース50から提供される電流によって加熱される。
【0023】
流動ヒータがハンドル内に配置されるとき(図3)、ハンドルの外側についての使用者のための最大許容温度は約40℃である。ハンドルの温度は、銅ワイヤヒータから外向きに放射する熱の故に、使用中に普通に増大する。この温度増大は制御され、流体ヒータ素子74とハウジングとの間の空気間隙を使用してハンドルのためのハウジング(ケーシング)の厚さを増大することによって、最大より下に維持される。加えて、流体ヒータ素子の外側は、図6に示されるような水流交換器によって冷却され得る。ヒータ素子は、102に示されている。ヒータ素子を取り巻いているのは、外装組立体104である。液体は、ヒータ素子102と外装104との間に供給され、ヒータ素子102の外部を冷却し、故に、ハンドルハウジング(図3)を使用者にとって望ましい快適な温度に維持する。
【0024】
図4は、ヒータ素子/制御、並びに、液体源103、気体源104、ヒータ素子、及び、制御回路(図示せず)がハンドル内に収容される組立体105を示している。次に、加熱された液体及び気体は、別々の線を通じて交換可能なヘッド部分に提供される。この構成は手持ちユニットを内蔵式にし、故に、使用がより容易であるが、注意深い設計及び部品の配置を必要とする。手持ち式実施態様は電池によって電力供給され得るが、25ワットの電力が必要とされ、それは典型的な電池が合理的に提供し得るよりも大きい。107で壁付きコンセントを装置に接続ためにラインコードも使用され得る。
【0025】
図3及び図4のいずれの実施態様においても、流動ヒータをヘッド部分内に位置付けることも可能である。これは流動ヒータが噴霧ノズルにより近接して位置付けられ、よって、ヒータ素子とノズルとの間で図3のハンドル構成よりも少ない熱損失を受ける。これはより迅速な応答/定常時間をもたらす。そのような実施態様は、全ての制御電子機器がヘッド部分内にあることも必要とし、それはヘッド部分をより複雑にし、また、交換をより高価にする。
【0026】
加熱システムの応答時間を減少するために、様々な構成が作成され得ることが理解されるべきである。例えば、より小さい内径の管材線をヒータ素子と噴霧ノズルとの間で使用することが可能である。管材線壁の厚さは減少され得るし、或いは、例えば、金属のような、より大きな熱拡散係数を備える異なる材料が使用され得る。フィルタのサイズも減少され得る。装置自体内で測定される液体の温度は、それが液体液滴を生成し、次に、加速するときに、衝突気体(空気)流の冷却効果の故に、液体が歯に衝突するときの温度よりも大きいことが理解されるべきである。
【0027】
2.4mmの噴霧直径を備える1つの動作例において、毎分8mlより上の典型的な液体及び気体流速のために、液体が基体に衝突する直ぐ前の液体温度(液滴の温度)は、快適性の目的のために、基体温度(歯の温度)よりも最大で1℃大きくなければならないことが既知である。液体が噴霧組立体と歯との間を進行するときに、液体の何らかの冷却がある。再び、1つの具体的な実施例において、毎秒65メートルの液滴速度を備える6μmの噴霧内の液体液滴半径のために、液滴が空気を通じて進行するときの液滴の温度の降下は約4°である。液体噴霧が歯に衝突するときに、40℃の液体噴霧温度を有するために、液体温度は、液体が噴霧ノズルを出るときに、好ましくは、約45°でなければならない。
【0028】
液体のフィルタリングも、普通、液滴噴射システムの正しい動作のために重要である。図7を参照すると、上記されたように、10〜150μmの範囲内の所望サイズの噴霧ノズル122内の開口120を用いるならば、開口120の詰まり及び液滴噴霧の減少が起こる。ノズル開口の部分的又は完全な閉塞は重大な問題である。何故ならば、それは噴霧の品質に影響を与え、ノズルから出る液滴の数も減少し、洗浄速度を減少するからである。
【0029】
ノズル開口120の部分的な閉塞は、液体中に存在する小さい不純物の故に起こり得る。これらの不純物は、液体と共にノズル板124の開口に輸送され、開口の部分的な閉塞を引き起こす。ノズル開口120が完全に閉塞されると、これはシステム内の液体の流れを完全に停止する。
【0030】
図示される実施態様では、噴霧ノズル122の直ぐ前にフィルタ126が位置付けられる。フィルタ126の孔(pore)サイズは、ノズル開口120の直径よりも小さい。液体内の粒子は、フィルタ126内で収集され、よって、ノズル開口に達することが阻止される。しかしながら、フィルタの孔サイズは、小さすぎてはならない。何故ならば、これはそこを通じる液体の流れに対するフィルタの抵抗を増大し、次いで、それは液滴が噴霧ノズルから出る速度の有意な減少を招くからである。
【0031】
図示される実施態様において、孔サイズの有用な範囲は、0.05μmから50μmであり、好適範囲は、1μmから5μmである。この構成において、粒子の効果的なフィルタリング(ろ過)が起こるが、典型的には6ヶ月であるヘッド部分の通常予期される寿命に亘るフィルタを通じる液体の流速に目に見えるような影響を及ぼさない。故に、交換可能なヘッド部分の典型的な寿命の間、フィルタは、フィルタを通じる流速を減少せずに、液体内の粒子を除去する、即ち、圧力降下は、この時間期間に亘るフィルタに亘ってほぼ同じままである。
【0032】
フィルタは親水性材料であることが普通望ましく、それは水道水並びに洗口液を含む様々な種類の流体と共に有用である。様々な利用可能なガラス繊維フィルタも水道水及び洗口液と共に成功裏に使用され得る。
【0033】
液滴噴霧システムを含む一部の状況においては、図7中に127で例証されるように、ノズルの前に、泡が流体内に形成される。フィルタは実際には泡が移動して上流に戻るのを阻止するので、泡は脱げ出し得ない。泡はシステムの効果的な動作にとって有害である。何故ならば、それらは噴霧組立体を通じる液体流を妨害し、故に、結果として得られる液滴に否定的な効果を有するからである。泡は、流体がシステムから除去されるときに、液体内に創成されるが、液体の少量はフィルタ内に残り、空気を閉じ込める。液体が再びフィルタを通過されるとき、空気が気泡を形成する。
【0034】
泡に対する1つの可能な解決策は、液体管材132内の空気脱出室130が示される図8の実施態様に示されるように、泡を逃げ出させることである。管材132は、管材を通じる液体の速度が泡134の典型的な速度よりも小さいように設計される。故に、システムの動作において、泡は管材の隅部まで上昇し、そこに留まる。液体ではなく、泡がフィルタ部材136を通過する。フィルタ部材は、小さな孔サイズを有し、典型的には、0.02μmのオーダにある。
【0035】
図9は、液体から気泡を取り除く他の構成を示しており、そこでは、管材140の区画が、少量の空気を収容する液体供給システム142に加えられる。動作中、生成される泡は、追加的な管区画140まで上昇し、その中に閉じ込められる空気と合体する。追加的な管区画140は、毛管上昇又は水に対する圧力のいずれかの故に、完全に充填しないよう設計される。これは管140をその幅よりもずっと長くすることによって達成され得る。泡が管構成内に捕捉されるのを保証するために、追加的な管140及びノズルの形状は、図示されるものから変更され得る。
【0036】
このように、効果的且つ快適な温度/流体容積動作窓領域を維持するために、制御機能を含む特定の構造を有する流体液滴システムが記載された。さらに、システムは、ノズル開口の目詰まりを防止しながら、そこを通じる十分な液体流を維持するフィルタ構成を含む。
【0037】
例証の目的のために、本発明の好適実施態様が記載されたが、請求項によって定められる本発明の逸脱せずに、様々な変更、修正、及び、置換が実施態様に組み込まれ得ることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】液滴噴霧歯洗浄システムを示す概略図である。
【図2】特定の液滴噴霧流体歯洗浄システムのための動作温度窓領域を示すグラフである。
【図3】連結型の実施態様における液体噴霧を加熱するための組立体を含むそのようなシステムを示す概略図である。
【図4】一体型内蔵装置内に収容される流体噴霧を加熱するための組立体を含むそのようなシステムを示す概略図である。
【図5】図3及び図4中の加熱構成をより詳細に示す断面図である。
【図6】冷却外装構成を含む図5のシステムの変形を示す断面図である。
【図7】液滴噴霧システムのためのフィルタ構成を示す概略図である。
【図8】液滴噴霧システムのためのフィルタ構成を示す概略図である。
【図9】液滴噴霧システムのためのフィルタ構成を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯のための液滴噴霧洗浄システムであって、液滴が生成され、次に、別個の気体の流れによって加速される液体の流れを生成するためのシステムを含み、前記液滴は、歯の洗浄をもたらすようなサイズ及び速度であり、前記流体の流れは、約875の液体に対する気体の容積比上限と、約24の容積比下限と、前記容積比下限にある約27℃から前記容積比上限にある約55℃に上昇する温度下限と、前記容積比下限にある約45℃から約250の容積比にある60℃への温度上限とを含み、該温度上限は、前記容積比上限まで約60℃に留まる、システム。
【請求項2】
歯を洗浄するための液滴噴霧システム内の液体を加熱するためのシステムであって、液体のための供給線と気体のための供給線とを含む液滴噴霧歯洗浄システムのためのハウジング部分を備えるハンドル部分と、ヘッド組立体とを含み、該ヘッド組立体は、そのためのハウジング部分と、液体及び気体のためのヘッド内の供給線と、液体液滴を創成し、次に、歯を洗浄するための噴霧を生成するよう液体液滴を加速するための噴霧ノズル組立体とを含み、前記ハンドル部分又は前記ヘッド部分は、前記液体供給線の周りに位置付けられる流動加熱部材と、前記液体線内の液体を予め定められる温度に加熱するために前記ヒータ部材を励磁するためのシステムとを含む、システム。
【請求項3】
前記液体の温度のためのセンサと、前記液体を選択的な温度範囲内に維持するために前記流動ヒータの動作を制御するための制御回路とを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記加熱部材は、前記液滴噴霧組立体の前記ハンドル部分内に配置される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記加熱部材は、当該システムの前記ヘッド部分内に配置される、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記ヘッド部分は、前記ハンドル部分から取り外し可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記ヘッド部分及び前記ハンドル部分は、一体的な組立体を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記加熱部材は、選択的な距離のために前記液体線の周りに巻回される抵抗ワイヤを含み、前記加熱素子は、3〜100ワットの範囲内にある、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
そこを通じて冷却液体を受容し且つ方向付けるために前記流動ヒータを取り囲む外装部材を含み、それによって、前記ハンドルの前記ハウジングに伝達される熱を減少する、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
液滴噴霧歯洗浄システム内の液体をフィルタリングするためのシステムであって、歯を洗浄するための液滴噴霧システムを含み、該液滴噴霧システムは、液体源と、液滴を創成し且つ歯を洗浄するための速度に加速するための噴霧ノズル組立体とを含み、前記液滴噴霧システムは、前記噴霧ノズル組立体の前に配置される、前記液体源からの液体線内のフィルタを含み、該フィルタは、前記ノズル組立体内のノズル開口を目詰まりさせる粒子を除去し得る孔サイズを有し、加えて、前記液滴噴霧システムの交換可能なヘッド部分の予め確定される寿命と少なくともほぼ等しい時間間隔に亘って液滴噴霧を構築し且つ維持するのに十分な前記フィルタを通じる液体流速を許容する、システム。
【請求項11】
前記孔サイズは、0.05μmから50μmの範囲内にある、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項12】
前記孔サイズは、1μmから5μmの範囲内にある、請求項11に記載のフィルタ。
【請求項13】
前記フィルタは、親水性材料を含む、請求項10に記載のフィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−542426(P2009−542426A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517542(P2009−517542)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052453
【国際公開番号】WO2008/001300
【国際公開日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】