説明

測定位置判定装置、測定位置判定方法、制御プログラムおよび記録媒体

【課題】生体音を検出する生体音センサの適切な装着位置を判定する。
【解決手段】計測装置30は、生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する音センサ20が検出した測定対象音を含む音データを取得する生体音抽出部3と、生体音抽出部3が取得した音データに基づいて音センサ20の装着位置の適否を判定する位置判定部4とを備えている。生体音抽出部3は、異なる装着位置の音センサ20から複数の音データを取得し、位置判定部4は、複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、音センサ20の適否を相対的に判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体に装着する音センサの装着位置の適否を判定する判定装置および判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査方法として、パルスオキシメトリー法やフローセンサ法が知られている。パルスオキシメトリー法は、血中酸素飽和度(SpO)または脈拍を測定し、無呼吸の有無を調べる方法である。このような方法の一例が特許文献1および2に開示されている。
【0003】
また、特許文献3に開示されているように、血中酸素飽和度と同時に呼吸音、いびき音、体動または体位を測定し、測定精度を高めることも行われている。また、口または鼻の気流を測定するフローセンサによる簡易検査方法も存在している。
【0004】
また、特許文献1に記載の発明では、無呼吸の指標の変化と、それ以外の関連する生理学的指標(運動量、肥満情報、血圧など)の変化とを併せて表示することにより、無呼吸症候群の症状を改善するための療法を被験者が行う動機付けを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−5964号公報(2008年1月17日公開)
【特許文献2】特開2008−110108号公報(2008年5月15日公開)
【特許文献3】特開2009−240610号公報(2009年10月22日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記従来の構成では、血中酸素飽和度を測定するためにパルスオキシメータを使用しており、この場合指先にセンサを装着する。また、呼吸音を測定するためのセンサは鼻先に装着する。そのため、睡眠中に被験者が動いた場合には、センサが外れるなどの原因により正確な測定ができない可能性がある。
【0007】
呼吸音等の生体音を検出するセンサを胸に装着することにより上述の問題は解決するが、胸のどこに装着することが好ましいかが、医学的な知識に乏しいユーザには分かり難い場合がある。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、生体音を検出する生体音センサの適切な装着位置を判定する測定位置判定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る測定位置判定装置は、上記の課題を解決するために、生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが検出した測定対象音を含む音データを取得する音データ取得手段と、上記音データ取得手段が取得した音データに基づいて上記生体音センサの装着位置の適否を判定する判定手段とを備え、上記音データ取得手段は、異なる装着位置の上記生体音センサから複数の音データを取得し、上記判定手段は、上記音データ取得手段が取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、上記装着位置の適否を相対的に判定することを特徴とすることを特徴としている。
【0010】
本発明に係る測定位置判定方法は、上記の課題を解決するために、生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが検出した測定対象音を含む音データを取得する音データ取得ステップと、上記音データ取得ステップにて取得された音データに基づいて上記生体音センサの装着位置の適否を判定する判定ステップとを含み、上記音データ取得ステップにおいて、異なる装着位置の上記生体音センサから複数の音データを取得し、上記判定ステップにおいて、上記音データ取得ステップで取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、上記装着位置の適否を相対的に判定することを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが生体に装着され、音データ取得手段は、上記生体音センサが検出した測定対象音の音データを取得する。異なる装着位置の生体音センサが検出した測定対象音の複数の音データを取得する。判定手段は、音データ取得手段が取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより生体音センサの装着位置が適当かどうかを判定する。
【0012】
それゆえ、生体音センサをどこに装着すればよいか分からないユーザに対して、装着位置が適当かどうかを報知することができる。
【0013】
また、上記判定手段は、上記音データが示す測定対象音の振幅を所定の基準値と比較した結果に基づいて上記装着位置の適否を判定することが好ましい。
【0014】
上記の構成によれば、ある装着位置における測定対象音の振幅を基準値と比較することにより、その装着位置の適否が判定される。
【0015】
それゆえ、生体音センサを装着した位置が一箇所の場合でも、その装着位置が好ましいものであるかどうかをユーザに報知することができる。
【0016】
また、上記生体音センサは、上記生体が発する複数種類の測定対象音を検出するものであり、上記判定手段は、上記音データに含まれる複数種類の測定対象音に基づいて上記装着位置の適否を判定することが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、1つの生体音センサによって同時に複数種類の生体音を検出する。判定手段は、生体音センサが検出した複数種類の測定対象音に基づいて装着位置の適否を判定する。例えば、複数種類の測定対象音が所定の条件を満たしているかどうかに基づいて装着位置の適否を判定する。
【0018】
それゆえ、測定対象音が複数存在している場合でも、好ましい装着位置をユーザに報知できる。
【0019】
また、上記音データ取得手段は、装着位置の異なる複数の上記生体音センサからそれぞれ得られる複数の音データを取得することが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、複数の生体音センサが生体に装着され、各生体音センサから音データが出力される。音データ取得手段は、このように出力された複数の音データを取得する。そして判定手段は、取得された複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、どの装着位置がより好ましいかを相対的に判定する。
【0021】
それゆえ、ユーザは生体音センサを複数の位置に試しに装着することで、どの位置がより好ましいか(または、最も好ましいか)を知ることができ、適切な装着位置を簡便に知ることができる。
【0022】
また、上記判定手段は、上記複数種類の測定対象音の振幅が、測定対象音の種類に対応する所定の基準値に達しているかどうかに基づいて上記装着位置の適否を判定することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、測定対象音の振幅に関する所定の基準値が、測定対象音の種類に応じて設定されており、生体音センサが検出した各測定対象音の振幅が所定の基準値に達しているかどうかで装着位置の適否が判定される。
【0024】
それゆえ、測定対象音が複数存在している場合でも、各測定対象音の振幅を基準として好ましい装着位置をユーザに報知できる。
【0025】
また、上記判定手段の判定結果を報知する報知部をさらに備えることが好ましい。
【0026】
上記の構成により、判定手段の判定結果をユーザに報知できる。
【0027】
また、コンピュータを、上記測定位置判定装置の各手段として機能させるための制御プログラムおよび当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明に係る測定位置判定装置は、生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが検出した測定対象音を含む音データを取得する音データ取得手段と、上記音データ取得手段が取得した音データに基づいて上記生体音センサの装着位置の適否を判定する判定手段とを備え、上記音データ取得手段は、異なる装着位置の上記生体音センサから複数の音データを取得し、上記判定手段は、上記音データ取得手段が取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、上記装着位置の適否を相対的に判定する構成である。
【0029】
また、本発明に係る測定位置判定方法は、生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが検出した測定対象音を含む音データを取得する音データ取得ステップと、上記音データ取得ステップにて取得された音データに基づいて上記生体音センサの装着位置の適否を判定する判定ステップとを含み、上記音データ取得ステップにおいて、異なる装着位置の上記生体音センサから複数の音データを取得し、上記判定手ステップにおいて、上記音データ取得ステップで取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、上記装着位置の適否を相対的に判定する構成である。
【0030】
それゆえ、生体音センサをどこに装着すればよいか分からないユーザに対して、装着位置が適当かどうかを報知することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る計測装置の構成を示す概略図である。
【図2】上記計測装置が備える音センサの構成を示す断面図である。
【図3】(a)は最大値設定方法を説明するための図であり、(b)は最大振幅値に近づくにつれて変化する判定音の一例を示す図である。
【図4】上記計測装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の別の実施形態に係る計測装置の構成を示す概略図である。
【図6】上記計測装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、無呼吸状態を検出する計測装置(測定位置判定装置)30について説明するが、本発明は無呼吸状態を検出する計測装置に限定されず、被験者(生体)に装着され、生体音を検出する音センサを備える計測装置であればよく、無呼吸症以外の症状を検出する計測装置にも適用できる。
【0033】
なお、以下の説明では、計測装置30は、被験者によって操作されるものとして説明するが、被験者以外の、医療関係者等のユーザによって操作されてもよい。
【0034】
計測装置30は、音センサ(生体音センサ)20の装着位置の好ましさを判定音などによって被験者に知らせることで、適切な位置に音センサ20を装着させるよう被験者を誘導するものである。図1は、計測装置30の構成を示す概略図である。同図に示すように、計測装置30は、解析装置1および音センサ20を備えている。
【0035】
<音センサ20>
音センサ20は、被験者の胸などに装着され、当該被験者が発する呼吸音を検出する密着型のマイクロフォンである。音センサ20として、例えば特開2009−233103号公報に記載の密着マイクロフォンを利用できる。図2は、音センサ20の構成を示す断面図である。同図に示すように、音センサ20は、いわゆるコンデンサマイクロフォン方式の集音ユニットであり、円柱形状で一端面が開口した筐体部21と、筐体部21の開口面を閉塞するように筐体部21に密着したダイアフラム23とを備えている。また、音センサ20は、第1変換部25および第2変換部27を搭載した基板28と、第1変換部25および第2変換部27に電源を供給するバッテリ部29とを備えている。
【0036】
ダイアフラム23の表面には粘着剤層24が設けられており、この粘着剤層24によって音センサ20が被験者の体表面(H)に装着される。音センサ20の装着位置は、例えば胸であり、呼吸音が効果的に拾える箇所であればよい。
【0037】
ダイアフラム23は、患者が咳や呼吸、嚥下などを行うことにより生体音を発すると、この生体音の波長に合わせて微小振動する。このダイアフラム23の微小振動は、上面及び下面が開口した円錐形状の空気室壁26を伝って第1変換部25に伝搬される。
【0038】
空気室壁26を介して伝えられえた振動は、第1変換部25によって電気信号に変換され、第2変換部27によってデジタル信号に変換されて、生体音データとして解析装置1の生体音抽出部3に送信される。
【0039】
音センサ20と解析装置1とは、通信可能に接続されていればよく、有線接続されていてもよいし、無線接続されていてもよい。ただし、無線接続する方が、配線が邪魔にならないため好ましい。また、音センサ20に解析装置1が内蔵されていてもよい。
【0040】
また、音センサ20は、測定対象音が拾える箇所に装着されればよく、腹部音を拾う場合には、腹部に装着されればよい。
【0041】
<解析装置1>
解析装置1は、音センサ20から送信された生体音データを用いて被験者の無呼吸状態を検出する。図1に示すように、解析装置1は、主制御部2、記憶部7、操作部8、表示部9およびスピーカ(報知部)10を備えており、主制御部2は、生体音抽出部(音データ取得手段)3、位置判定部(判定手段)4、症状検出部5およびデータ解析部6を備えている。
【0042】
<生体音抽出部3>
生体音抽出部3は、音センサ20から送信された生体音データを受信し、その生体音データから測定対象となる生体音(測定対象音)を抽出する。本実施形態では、生体音抽出部3は、生体音データから呼吸動作を反映した低周波数(7Hz以下)の信号(呼吸音信号と称する)を抽出する。
【0043】
<位置判定部4>
位置判定部4は、生体音抽出部3が取得した生体音データに基づいて音センサ20の装着位置の適否を判定する。より具体的には、位置判定部4は、生体音抽出部3が抽出した測定対象音を互いに比較することにより、音センサ20の適否を相対的に判定する(第1の判定方法)。または、位置判定部4は、生体音抽出部3が抽出した測定対象音の振幅を所定の基準値と比較した結果に基づいて音センサ20の装着位置の適否を判定する(第2の判定方法)。
【0044】
(第1の判定方法)
第1の判定方法では、1つの音センサ20の装着位置を異ならせて最適な装着位置を探索する場合には、現時点の装着位置における測定対象音の振幅と、前回の装着位置における測定対象音の振幅とを比較する。そして、前回の振幅よりも現時点の振幅の方が大きい場合には、判定音の発生間隔をより短くし、逆の場合には判定音の発生間隔をより長くする。
【0045】
また、装着位置の異なる複数の音センサ20からそれぞれ生体音データを受信してもよい。この場合、位置判定部4は、各生体音データから抽出された測定対象音を互いに比較し、振幅の最も大きい測定対象音が得られた音センサ20を特定する情報(音センサ20の番号など)を表示部9に表示する。
【0046】
(第2の判定方法)
第2の判定方法では、位置判定部4は、予め段階的に定められた振幅の範囲(振幅レベル)と、生体音抽出部3が抽出した測定対象音の振幅とを比較し、測定対象音の振幅がどの振幅レベルに対応するのかを判定する。そして、位置判定部4は、判定された振幅レベルに応じた判定音を出力するようスピーカ10を制御する。
【0047】
上記振幅レベルは、例えば、3段階設定されており、振幅が大きい順に判定音の間隔が短くなるよう設定されている。
【0048】
測定対象音の振幅と比較する基準値は1つでもよく、この基準値は、例えば、検出対象となる症状を検出するために必要な最低限度の振幅に相当する値である。
【0049】
また、被験者によって発生する生体音の音量(振幅)は異なるため、被験者ごとに上記振幅の範囲または最大値を定めてもよい。そのために、好ましい振幅の範囲を設定するための基準値を決定する基準値設定モード、または振幅の最大値を設定する最大値設定モードを設けてもよい。
【0050】
図3(a)は、最大値設定方法を説明するための図である。最大値設定モードでは、被験者は、人体50における音センサ20の装着位置を変更しながら生体音を音センサ20に拾わせる。生体音抽出部3は、音センサ20から送信された生体音データから順次生体音を抽出し、位置判定部4に出力する。位置判定部4は、受信した生体音の振幅を測定し、その振幅値を記憶部7に記憶する。
【0051】
最大値設定モードが終了すると、位置判定部4は、記憶部7に記憶した複数の振幅値のうち最大の振幅値を当該被験者の最大振幅値として記憶部7に記憶する。
【0052】
音センサ20の装着位置の適否を判定するとき、位置判定部4は、図3(b)に示すように、音センサ20から出力された生体音の振幅の値が、上記最大振幅値に近づくにつれて判定音の間隔を短くする。図3(b)は、最大振幅値に近づくにつれて変化する判定音の一例を示す図である。
【0053】
一方、基準値設定モードでは、例えば、被験者から取得した振幅値の最大値から所定値を引いた値を基準値とし、この基準値を超えているかどうかを被験者に報知する。
【0054】
このような基準値(または最大値)設定機能を位置判定部4に持たせてもよいし、位置判定部4とは異なる基準値設定部(または最大値設定部)を設けてもよい。また、基準値(または最大値)設定モードを所定の時間だけ設け、所定の時間後に自動的に装着位置を判定する通常のモードに移行させてもよい。
【0055】
<症状検出部5>
症状検出部5は、生体音抽出部3が抽出した測定対象音の振幅、発生パターンなどを解析することにより、特定の症状を検出する。本実施形態では、症状検出部5は無呼吸状態を検出する。例えば、症状検出部5は、所定の振幅以上の振幅を有する呼吸音が10秒間以上検出されなかった場合に、無呼吸状態であると判定する。症状の検出結果は、当該症状を検出した日時の情報とともに検出記録データとして記憶部7に格納される。
【0056】
なお、症状検出部5において、呼吸音の検出閾値を2段階に設定し、無呼吸状態と低呼吸状態とを区別して検出してもよい。無呼吸とは、口および鼻の気流が10秒以上停止することを意味し、低呼吸とは、10秒以上換気量が50%以上低下する状態を意味している。
【0057】
計測装置30を無呼吸症候群以外の症状を検出する装置として実現する場合には、症状検出部5は、測定対象音から検出対象の症状を検出すればよい。例えば、心音から心臓弁膜症、先天性心疾患、心不全などの症状を検出してもよいし、呼吸音の異常音から気胸、気管支喘息、閉塞性肺疾患などの症状を検出してもよい。また、腹部音(腸雑音)から無腸雑音(腸閉塞症)、低腸雑音(機能衰退)、高腸雑音(機能亢進性腸雑音)などの症状を検出してもよい。高腸雑音の症状が見られた後、腸音が消えると非常に重症であり、腸組織の壊死につながる可能性がある。また、高腸雑音は病気に対する腸の反応として始まる。
【0058】
上述の各症状を症状検出部5において検出する方法は公知のものでよく、本発明の本質とは直接関係がないため、その説明は省略する。
【0059】
<データ解析部6>
データ解析部6は、記憶部7に格納された検出記録データを中・長期的に解析し、被験者の症状の変化を示すグラフなどを作成する。データ解析部6の処理は、被験者の指示に従って随時行われてもよいし、定期的に行われてもよい。
【0060】
例えば、データ解析部6は、無呼吸状態の発生頻度の長期的な変化と、無呼吸症に関連する生理学的指標(体重、血圧、日中の過眠時間など)および/または被験者の生活習慣(運動量など)の変化とを併せてグラフ等により表示することにより、被験者の生活習慣の変化によって無呼吸症候群の症状がどの程度改善されたのかを示してもよい。上記生理学的指標および生活習慣に関する情報は、操作部8を介して被験者によって入力され、記憶部7に記憶されればよい。
【0061】
また、データ解析部6は、被験者の指示に従って、指定された日の就寝中に何回無呼吸状態があったかなどの情報を、検出記録データを解析することによって生成してもよい。例えば、1時間に10秒以上呼吸が停止している状態が5〜14回のときは軽症、15〜29回のときは中等症、30回以上のときは重症というように、睡眠時無呼吸症候群の症状を段階別に示してもよい。無呼吸状態の回数は、表示部9において、数値、グラフ、表などの形式で表示されればよい。
【0062】
なお、睡眠時無呼吸症候群は、「一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が30回以上起こる、または、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上起こる」という症状が見られるものであると定義されている。
【0063】
また、1時間あたりの無呼吸の回数と低呼吸の回数とを合わせた無呼吸・低呼吸指数(apnea hypopnea index;AHI)が5以上であり、かつ日中の過眠などの症候を伴う場合に睡眠時無呼吸症候群とする定義もある。
【0064】
また、この定義には当てはまらないものの、低呼吸状態を繰り返して不眠を訴える場合があり、その場合には患者のいびきや歯ぎしりがひどい場合が多いため、「いびき・歯ぎしり不眠症」と呼ばれる。
【0065】
<記憶部7>
記憶部7は、主制御部2が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。記憶部7は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。
【0066】
なお、生体音データを保存するために、脱着可能な記憶装置が解析装置1に備えられていてもよい。
【0067】
<操作部8>
操作部8は、解析装置1に各種の設定値を入力したり、各種の命令を入力するための入力装置であり、例えば、入力ボタン、切り替えスイッチなどである。
【0068】
<表示部9>
表示部9は、解析装置1の設定情報または解析結果などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイである。
【0069】
<スピーカ10>
スピーカ10は、ユーザに音センサ20の装着位置の適否を報知する報知部であり、位置判定部4の判定結果に応じた音(判定音と称する)を発することにより、音センサ20の装着位置の好ましさの程度をユーザに報知する。
【0070】
この判定音は、音が発せられる間隔、音量または音色等によって装着位置の適否を示すものである。例えば、装着位置が好ましくない場合には判定音の間隔を長くし(「ピッ…、ピッ…、ピッ…」)装着位置が好ましい場合には判定音の間隔を短くしてもよい(「ピ、ピ、ピ」)。または、装着位置が好ましくない場合には判定音の音色を低くし、装着位置が好ましい場合には判定音の音色を高くしてもよい。または、装着位置の好ましさに応じて判定音の音量またはメロディを変えてもよいし、音声により装着位置の好ましさを通知してもよい。
【0071】
また、音センサ20から得られる生体音の振幅が、予め設定された最大振幅値に近づくにつれて判定音の間隔を短くしてもよい。
【0072】
また、装着位置の好ましさを発光装置(例えば、発光ダイオード)の点灯パターンまたは発光色で示してもよい。また、表示部9において文字や図形によって装着位置の好ましさを示してもよい。また、装着位置の好ましさに応じて音センサ20を振動させてもよい。これらの場合、発光装置、表示部9または音センサ20が報知部となる。
【0073】
また、スピーカ10を音センサ20に内蔵してもよい。
【0074】
(計測装置30における処理の流れ)
次に計測装置30における処理の流れ(測定位置判定方法)の一例について説明する。図4は、計測装置30における処理の流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、1つの音センサ20の装着位置を異ならせて最適な装着位置を探索する場合において、上述の第2の判定方法によって判定音の間隔を設定する構成について説明する。
【0075】
図4に示すように、まず、被験者の胸に装着された音センサ20は、生体音のモニタリングを継続的に行い(S1)、検出した生体音を含む生体音データを解析装置1の生体音抽出部3へ出力する。
【0076】
生体音抽出部3は、生体音データを受信すると(音データ取得ステップ)、当該生体音データから7Hz以下の信号(呼吸音信号)を抽出し、抽出した呼吸音信号を位置判定部4へ出力する(S2)。
【0077】
位置判定部4は、生体音抽出部3が抽出した呼吸音信号の振幅が、予め定められた振幅の範囲のいずれに含まれるかを判定し(判定ステップ)、判定した振幅の範囲に対応する判定音が出力されるようにスピーカ10を制御する(S3)。
【0078】
そして、スピーカ10から位置判定部4が設定した判定音が出力される(S4)。
【0079】
ここで、被験者が音センサ20の装着位置を変更した場合(S5にてNO)、ステップS1からS4までの処理が繰り返される。
【0080】
被験者が音センサ20の装着位置を決定し(S5にてYES)、無呼吸症のモニタリングを開始する命令を入力すると、生体音抽出部3は、生体音データから呼吸音信号の抽出を行い、抽出した呼吸音信号を症状検出部5へ出力する。症状検出部5は、受信した呼吸音信号に対して無呼吸症のモニタリングを開始する(S6)。
【0081】
症状検出部5は、所定の振幅以上の振幅を有する呼吸音信号が10秒間以上検出されなかった場合に(S7にてYES)、無呼吸状態であると判定し、その症状を検出した日時の情報および無呼吸状態が続いた時間を含む検出記録データを作成し、記憶部7に格納する(S8)。
【0082】
その後、記憶部7に格納された検出記録データは、データ解析部6によって解析される。
【0083】
(計測装置30の効果)
以上のように、計測装置30では、実際に音センサ20が検出した呼吸音に基づいて、音センサ20の適切な装着位置を判定し、音センサ20をどこに装着すればよいか分からない被験者に対して、装着位置の好ましさを知らせることができる。それゆえ、被験者がより正確に測定を行えるよう補助することができる。
【0084】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図5〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。本実施形態の計測装置40は、心音および呼吸音から無呼吸状態を検出するものであり、音センサ20は、被験者が発する心音および呼吸音(複数種類の測定対象音)を検出するものである。
【0085】
音センサ20は、心音および呼吸音を検出するために胸と喉との間に装着されるが、その構成は、図2に示したものと同様のものでよい。
【0086】
図5は、本実施形態の計測装置40の構成を示す概略図である。同図に示すように、計測装置40は、生体音抽出部3の代わりに生体音抽出部(音データ取得手段)41を備え、位置判定部4の代わりに位置判定部(判定手段)44を備えている。
【0087】
<生体音抽出部41>
生体音抽出部41は、心音抽出部42および呼吸音抽出部43を備えている。
【0088】
心音抽出部42は、音センサ20から送信された生体音データを受信し、その生体音データから心音(心臓音)を抽出する。正常な心音の場合、固有の周波数として30Hzと70Hzとの2つの周波数を有しており、心音抽出部42は、これら30Hzおよび70Hzの信号を抽出する。
【0089】
呼吸音抽出部43は、生体音抽出部3と同様に生体音データから呼吸音を抽出する。
【0090】
<位置判定部44>
位置判定部44は、生体音データに含まれる複数種類の測定対象音が所定の条件を満たしているかどうか基づいて音センサ20の装着位置の適否を判定する。具体的には、位置判定部44は、心音抽出部42が抽出した心音の振幅が、心音について予め設定された基準値に達しているかどうか、および、呼吸音抽出部43が抽出した呼吸音の振幅が、呼吸音について予め設定された基準値に達しているかどうかに基づいて音センサ20の装着位置の適否を判定する。さらに、位置判定部44は、複数の装着箇所(または、装着箇所の異なる複数の音センサ20)における判定スコアを互いに比較し、より好ましい装着位置を判定する。
【0091】
例えば、判定スコアを3段階設定し、心音および呼吸音の振幅がともに基準値に達している場合をスコア「3」(最適)とし、一方のみ基準値に達している場合をスコア「2」とし、両方とも基準値に達していない場合をスコア「1」として、各スコアに対応する判定音をスピーカ10から出力させればよい。また、判定スコアは、4段階以上でもよく、心音および呼吸音の振幅の基準値を、振幅の大きさに応じて、それぞれ複数段階設けてもよい。
【0092】
または、位置判定部44は、判定スコアに応じて発光装置(例えば、LED(Light Emitting Diode))(不図示)の発光様式を異ならせてもよい。具体的には、例えば、心音および呼吸音それぞれに対して、判定スコアを2段階設定し、心音の判定スコアを示すLEDと、呼吸音の判定スコアを示すLEDとを設ける。そして、位置判定部44は、心音または呼吸音が基準値を超えた場合はLEDを緑色に点灯させ、基準値を超えていない場合は赤色に点灯させる。
【0093】
そのため、心音および呼吸音の両方が基準値を超えている場合は、2つのLEDが緑色に点灯する。また、どちらか一方が基準値に達しない場合は、赤・緑または緑・赤のように点灯する。
【0094】
また、実施の形態1と同様に、被験者ごとに好ましい振幅の範囲を決めるための基準値を決定する基準値設定モード、または振幅の最大値を設定する最大値設定モードを設けてもよい。
【0095】
<症状検出部5>
症状検出部5は、心音抽出部42が抽出した心音および呼吸音抽出部43が抽出した呼吸音の振幅、発生パターンなどを解析することにより、無呼吸状態(およびその程度)を検出する。無呼吸状態になれば、動脈血中の酸素飽和度が低下し、これに伴い心拍数が増加する。そのため、呼吸音が所定の基準値よりも小さくなり、かつ、心拍数が所定の基準値よりも増加した場合に無呼吸状態になっていると判定すればよい。
【0096】
(計測装置40における処理の流れ)
次に計測装置40における処理の流れの一例について説明する。図6は、計測装置40における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0097】
図6に示すように、まず、被験者の胸に装着された音センサ20は、生体音のモニタリングを継続的に行い(S11)、当該生体音を含む生体音データを解析装置1の生体音抽出部41へ出力する。
【0098】
生体音抽出部41の心音抽出部42は、生体音データを受信すると、当該生体音データから30Hzおよび70Hzの信号(心音信号)を抽出し、抽出した心音信号を位置判定部44へ出力する(S12)。
【0099】
一方、呼吸音抽出部43は、生体音データを受信すると、当該生体音データから7Hz以下の信号(呼吸音信号)を抽出し、抽出した呼吸音信号を位置判定部44へ出力する(S13)。
【0100】
位置判定部44は、心音抽出部42が抽出した心音信号の振幅が、心音について予め設定された基準値に達しているかどうか、および、呼吸音抽出部43が抽出した呼吸音信号の振幅が、呼吸音について予め設定された基準値に達しているかどうかに基づいて判定音を設定し、その判定音を出力するようスピーカ10を制御する(S14)。
【0101】
そして、スピーカ10から位置判定部44が設定した判定音が出力される(S15)。
【0102】
ここで、被験者が音センサ20の装着位置を変更した場合(S16にてNO)、ステップS11からS15までの処理が繰り返される。このとき、位置判定部44は、各装着位置において算出した判定スコアを時系列に沿って記憶部7に格納し、ある時点の装着位置における判定スコアが、前回の装着位置における判定スコアよりも高い場合に、判定音の間隔を短くするなどにより、その旨を被験者に報知してもよい。逆に、ある時点の装着位置における判定スコアが、前回の装着位置における判定スコアよりも低い場合に、判定音の間隔を長くするなどにより、その旨を被験者に報知してもよい。
【0103】
一方、被験者が音センサ20の装着位置を決定し(S16にてYES)、無呼吸症のモニタリングを開始する命令を入力すると、生体音抽出部3は、生体音データから心音信号および呼吸音信号の抽出を行い、抽出した信号を症状検出部5へ出力する。症状検出部5は、受信した心音信号および呼吸音信号から無呼吸状態の有無を判定する(S17)。
【0104】
症状検出部5は、無呼吸状態が検出された場合に(S18にてYES)、無呼吸状態を検出した日時の情報および当該症状の程度を含む検出記録データを作成し、記憶部7に格納する(S19)。
【0105】
記憶部7に格納された検出記録データの利用方法は、実施の形態1と同様のため、その説明を省略する。
【0106】
(変更例)
計測装置40に2つの音センサ20を設け、一方の音センサ20で呼吸音を検出し、他方の音センサ20で心音を検出してもよい。この場合には、呼吸音検出用の音センサ20の装着位置の好ましさと、心音検出用の音センサ20の装着位置の好ましさとを別々に判定し、被験者に報知する。呼吸音と心音とはその周波数が異なっているため、どちらの音を拾っているのかは、その周波数で区別できる。そのため、2つの音センサ20を呼吸音検出用と心音音検出用とに区別する必要は必ずしもない。
【0107】
また、計測装置40は、1つの音センサ20を用いて、心音から心臓病に関する疾患の有無またはその程度を測定するとともに、呼吸音から呼吸器に関する疾患の有無またはその程度を測定してもよい。すなわち、2種類の生体音から1種類の症状を検出してもよいし、2種類の生体音から2種類の症状を検出してもよい。
【0108】
(計測装置40の効果)
以上のように、計測装置40では、1つの音センサ20で2種類の生体音を検出する場合でも、音センサ20の好ましい装着位置を被験者に知らせることができ、好ましい装着位置を知らない被験者でも適切な測定を行うことができる。
【0109】
(その他の変更例)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0110】
例えば、本発明を、人間以外の動物に適用してもよく、ペットや家畜の病状を検出するために用いてもよい。すなわち、本発明において生体音センサが装着される対象は、人間(被験者)に限定されず、人間を含めた生体である。
【0111】
また、上述した計測装置30および計測装置40の各ブロック、特に解析装置1の主制御部2は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0112】
すなわち、計測装置30および計測装置40は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである計測装置30および計測装置40の制御プログラム(測定位置判定プログラム)のプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記計測装置30および計測装置40に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0113】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0114】
また、計測装置30および計測装置40を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0115】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0116】
すなわち、本発明の身体情報計測装置は、特定の健康状態を観察するために最適な測定位置を取得する手段を備えることを特徴としている。
【0117】
また、上記身体情報計測装置は、自装置に備えられた手段の検出値を蓄積し、その検出値が最大である位置を最適な測定位置とすることが好ましい。
【0118】
また、複数の取得手段を備えることにより健康状態の観察精度を高めることが好ましい。
【0119】
また、上記身体情報計測装置は、自装置により取得されたデータを蓄積することにより状態変化を表示することが好ましい。
【0120】
また、上記身体情報計測装置は、自装置により取得されたデータと入力した行動情報により健康状態の改善度を表示することができることが好ましい。
【0121】
また、上記身体情報計測装置は、就寝中に無呼吸の状態が何度あったかを提示することが好ましい。
【0122】
また、上記身体情報計測装置は、体重または日中の過眠等の入力を受け付けることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明は、生体音センサの好ましい装着位置をユーザに知らせることができるため、専門的知識を有さない一般のユーザが扱う診断装置、健康管理装置などに適用できる。
【符号の説明】
【0124】
1 解析装置(測定位置判定装置)
4 位置判定部(判定手段)
9 表示部(報知部)
10 スピーカ(報知部)
20 音センサ(生体音センサ)
30 計測装置(測定位置判定装置)
40 計測装置(測定位置判定装置)
44 位置判定部(判定手段)
50 人体(被験者)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが検出した測定対象音を含む音データを取得する音データ取得手段と、
上記音データ取得手段が取得した音データに基づいて上記生体音センサの装着位置の適否を判定する判定手段とを備え、
上記音データ取得手段は、異なる装着位置の上記生体音センサから複数の音データを取得し、
上記判定手段は、上記音データ取得手段が取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、上記装着位置の適否を相対的に判定することを特徴とする測定位置判定装置。
【請求項2】
上記判定手段は、上記音データが示す測定対象音の振幅を所定の基準値と比較した結果に基づいて上記装着位置の適否を判定することを特徴とする請求項1に記載の測定位置判定装置。
【請求項3】
上記生体音センサは、上記生体が発する複数種類の測定対象音を検出するものであり、
上記判定手段は、上記音データに含まれる複数種類の測定対象音に基づいて上記装着位置の適否を判定することを特徴とする請求項1に記載の測定位置判定装置。
【請求項4】
上記音データ取得手段は、装着位置の異なる複数の上記生体音センサからそれぞれ得られる複数の音データを取得することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の測定位置判定装置。
【請求項5】
上記判定手段は、上記複数種類の測定対象音の振幅が、測定対象音の種類に対応する所定の基準値に達しているかどうかに基づいて上記装着位置の適否を判定することを特徴とする請求項3に記載の測定位置判定装置。
【請求項6】
上記判定手段の判定結果を報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の測定位置判定装置。
【請求項7】
生体に装着され、当該生体が発する少なくとも1種類の測定対象音を検出する生体音センサが検出した測定対象音を含む音データを取得する音データ取得ステップと、
上記音データ取得ステップにて取得された音データに基づいて上記生体音センサの装着位置の適否を判定する判定ステップとを含み、
上記音データ取得ステップにおいて、異なる装着位置の上記生体音センサから複数の音データを取得し、
上記判定ステップにおいて、上記音データ取得ステップで取得した複数の音データに含まれる測定対象音を互いに比較することにより、上記装着位置の適否を相対的に判定することを特徴とする測定位置判定方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1から6までのいずれか1項に記載の測定位置判定装置の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−24391(P2012−24391A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167079(P2010−167079)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】