説明

測定方法、及び、装置

【課題】検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる測定方法において、低ランニングコストでありながら、高感度に測定することができる測定方法、測定装置、及び、イムノクロマトグラフィー用静電容量センサを提供する。
【解決手段】検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる測定方法において、前記呈色部の静電容量を測定することを特徴とする測定方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる検査方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
イムノクロマトグラフィーを応用した検査キットは、主として、病院でのウイルス感染の検診、アレルゲンなどの検出に利用されており、簡易に短時間で比較的高感度に測定可能であると注目されている。例えば、患者の鼻ぬぐい液などを採取し、それを溶解した溶液を検査することでインフルエンザなどの病原体に感染しているかどうかを検診する簡易検査キットや、食品のホモジナイズ溶液中のアレルゲンを検出する簡易検査キットなどが実用化されている。
【0003】
イムノクロマトグラフィーは、結合分子を固定化したニトロセルロースなどの固相に対して、被結合分子を含む溶液を滴下し、毛細管現象によって固相中を移動させ、固定化結合分子との結合によって、その被結合分子を検出するというもので、この技術は周知となっている(特開昭60−192261号公報、特開昭64−63865号公報等)。
【0004】
このようなイムノクロマトグラフィーによる検出方法の多くは、主として次のように行われる。検出目的物質を特異的に認識する第一の結合分子(例えば、抗体やアプタマー)を金属コロイド(多くは金コロイド)あるいは着色ビーズ(ポリスチレンなど)に結合させてイムノクロマトグラフィー展開用ストリップの上流に配置する。また、この展開用ストリップの中ほどに、前記結合分子かあるいは同様に検出目的物質を特異的に認識する第二の結合分子(例えば、二次抗体)をあらかじめ固定しておく。
【0005】
ここで、金属コロイドを用いる場合について説明する。
【0006】
検出目的物質を含む可能性が有る試料溶液をイムノクロマトグラフィー展開用ストリップの上流側に滴下すると、毛細管現象により、溶液はストリップ中を下流側に向かって流れる。このとき、被検出溶液を滴下したストリップ上流では、試料溶液に検出目的物質がある場合には、この検出目的物質が金属コロイドに結合された上記第一の結合分子に結合して結合体を形成する。この結合体は、滴下した溶液とともに前記上流部からイムノクロマトグラフィー展開用ストリップを毛細管現象によって移動し、展開用ストリップの中ほどに固定された上記第二の結合分子と結合する。その結果、検出目的物質との結合体である金属コロイドは第二の結合分子(二次抗体)の固定してある場所である呈色部に集積する。このように金属コロイドが集積することで色を呈し(金コロイドの場合は赤紫色である)、その呈色の有無あるいは強度によって、試料溶液中の被検出物質の有無あるいは存在量を判断することができる。多くの場合、この呈色が線状あるいは円状になるように第二の結合分子の固定場所が設計されている。
【0007】
このようなイムノクロマトグラフィー法による検査キットは、特異性の高い抗原抗体反応を用いているために、比較的感度が高く、かつ、検査が迅速かつ簡便であるために、主として簡易検査用として市販されている。
【0008】
この検査キットにおける結果判定のほとんどは、金属コロイドの集積に伴う呈色の有無で行なわれている。そして、呈色の有無は、通常、目視によって判断される。また、被検出物質の集積に伴う金コロイドの集積を、その集積部に照射した光の反射光強度によって測定する方法も知られている。これは、金コロイドが、波長が500〜550nmの光を吸収する性質があることを利用している。このように反射光強度を測定することで、金コロイドの集積を数値化でき、客観的な評価が可能になる(特許文献1、非特許文献1)。
【0009】
ここで、イムノクロマトグラフィーを応用した検査キットの一例Aのモデル図を図1(a)に示す。符号A1は試料液を滴下するサンプリングパット、A2はテストライン(第一の物質に特異的に結合する抗体(第三の物質)が固定されている。この図では破線で示す)、A3はチェックライン(コントロールラインとも云う。第一の物質に特異的に結合する抗体(第三の物質)が固定されている。図では破線で示す)であり、ケースA4内に収納されている。
【0010】
使用方法としては、試料液をサンプリングパットA1に所定量、例えば数滴、滴下し、所定時間、例えば15分経過後、図1(b)及び図1(c)に示すようにチェックラインA3が呈色(図では実線で示す)したことを確認したときにテストラインA2も呈色しているときには(図1(b)ではテストラインA2の呈色を実線で示す)検出目的物質が検出されて陽性と、テストラインA2は呈色していないときには(図1(c)ではテストラインA2の呈色非呈色を破線で示す)検出目的物質が検出されておらず、陰性と、それぞれ判断される。このとき、検出目的物質の量は、テストラインA2の呈色度合いで判断される。
【0011】
このような検査キットの内部にはイムノクロマトグラフィー展開用ストリップを備えた検出デバイスが収納されており、この検出デバイスの一例Bのモデル上面図を図2(a)に、モデル側面図を図2(b)に示す。図中矢印は流れ方向を示す。
【0012】
ベースカード1上にこの例ではニトロセルロース製メンブレンからなるイムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2が積層されており、イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2の上流側には、金属コロイドと第一の物質(一次抗体)が結合した結合体である、第一の結合分子を保持しているコンジュゲートパット2が上方から接しており、さらにコンジュゲートパット2にはサンプリングパットA1が上方から接している。イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2の下流側には吸収パッド3が上方から接しており、イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2の下流側に至った試料液を吸収する。
【0013】
イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2のこの例では中央付近に試料液の流れ方向に対して垂直な仮想線上に、検出目的物質に特異的に結合する第二の結合物質が固定されてテストラインA2が形成されており、また、テストラインA2の試料液の流れ方向に対して下流側で、かつ、垂直な仮想線上に金属コロイドと結合した第一の結合物質と特異的に結合する第三の結合物質が固定されてチェックラインA3が形成されている。
【0014】
このような構造により、試料液中に検出目的物質がある場合には、検出目的物質と金属コロイドに結合された上記第一の結合分子とが結合して形成された結合体がテストラインA2に集積・固定されるとともに、チェックラインA3には金属コロイドと結合した第一の結合物質が集積・固定され、両箇所とも線状に呈色するが、試料液中に検出目的物質がない場合には、チェックラインA3のみが線状に呈色する。このように、チェックラインA3は、検出目的物質と金属コロイドとの結合体(検出目的物質と金属コロイドとは第一の結合物質を介して結合体を形成している)の存在によって呈色する呈色部である。
【0015】
このようなイムノクロマトグラフィーを応用した検査方法では、前記のように、金属コロイドの集積による呈色が診断基準になる。この呈色は、ほとんどの場合、目視によって確認されるため、被検出物質が微量である場合は、診断者の読み取り能力にその結果が大きく左右される。特に、ウイルス感染などの重要な検診の場合は、偽陽性、偽陰性ともに避けなければならず、簡易キットでありながらもその操作と判断には熟練と経験を要することがある。
【0016】
一方、上述のように反射光強度を用いて金属コロイドの集積を数値化する方法もあるが、その実質的な感度は目視とほとんど変わらない。これはストリップの表面近傍の金属コロイドしか測定に利用できないからである。
【0017】
ここで、特許第3441376号公報(特許文献2)にイムノクロマトグラフィー法と静電容量測定とを組み合わせた方法が提案されている。この方法では、溶液を移動させるイムノクロマトグラフィー部と静電容量を測定するための電極部が一体化している技術であり、その電極部には二次抗体を固定化しており、高度な表面処理が必要となるうえ、イムノクロマトグラフィー部だけでなく電極部も含む全体が1回だけの使用、すなわち、使い捨てでの使用に限定され、このために測定に要する費用は高価なものとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特許第2890384号公報
【特許文献2】特許第3441376号公報
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】井上友邦、森正昭、医科器械学,Vol.72,No.8、pp.384−386、2002
【非特許文献2】ミリポア社資料、ラテラルフローテストストリップ開発ガイド
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有するイムノクロマトグラフィー展開用ストリップを用いる検査において、低ランニングコストでありながら、高感度に測定することができる測定方法、測定装置、及び、イムノクロマトグラフィー用静電容量センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明者等は従来のイムノクロマトグラフィー法の判定方法、すなわち金属コロイドの集積に伴う呈色の目視での判断、あるいは反射光強度による数値化では、イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ(厚さは数mm)の厚み方向全体に亘って金属コロイドが集積しているにも関わらず、その表面からおよそ10μm程度の深さ方向までの集積しか結果に反映されていない(非特許文献2)ことを踏まえ、より高感度な測定方法を鋭意検討した結果、その厚さ方向全体に亘って集積された金属コロイド全体を利用する本発明に至った。
【0022】
すなわち、本発明の測定方法は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる測定方法において、前記呈色部の静電容量を測定することを特徴とする測定方法である。
【0023】
本発明の測定装置は請求項2に記載の通り、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有するイムノクロマトグラフィー展開用ストリップを用いる測定装置において、前記呈色部の静電容量を測定するセンサを備えたことを特徴とする測定装置である。
【0024】
本発明のイムノクロマトグラフィー用静電容量センサは請求項3に記載の通り、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有するイムノクロマトグラフィー展開用ストリップの前記呈色部の静電容量を測定するための静電容量センサであって、前記ストリップの呈色部を挟み込む、対向配置された一対の静電容量検出プローブを有していることを特徴とするイムノクロマトグラフィー用静電容量センサである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる検査方法において、一般に普及しているイムノクロマトグラフィーを応用した検査キットに対して適用可能であり、センサとイムノクロマトグラフ部とが一体化している必要がなく、また、電極表面に二次抗体等の分子(第二の結合物質)を固定化する必要がなく、電極自体は繰り返し使用が可能であり、同時により効果的に高感度・高精度で測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(a)イムノクロマトグラフィーを応用した検査キットの一例Aのモデル図である。(b)検出目的物質が検出された場合を示すモデル図である。(c)検出目的物質が検出されなかった場合を示すモデル図である。
【図2】(a)検査キットAの内部のイムノクロマトグラフィー展開用ストリップを備えた検出デバイスBのモデル上面図である。(b)検出デバイスBのモデル側面図である。
【図3】本発明に係るイムノクロマトグラフィー用静電容量センサの1例のモデル説明図である。(a)組み立て前の状態を示す図である。(b)組み立てたイムノクロマトグラフィー用静電容量センサの静電容量検出プローブ10によって、イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2が挟み込まれる直前の、静電容量検出プローブ10付近の状態を示したモデル部分図である。
【図4】測定時の状態を示すモデル図である。
【図5】実施例及び比較例での測定結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明では、イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ中に集積している金属コロイドを、厚さ方向全般にわたって計測するために、金属コロイドの集積によって生じる静電容量の変化を測定する。
【0028】
ここで、平板電極間の静電容量は「静電容量=断面積×誘電率÷電極間距離」で表わされる。この式中の誘電率は物質固有の値であるために、断面積と電極間距離とを一定とすれば、電極間に挟まれた物質の種類あるいはその量によって静電容量が変化する。
【0029】
均質材料(主としてニトロセルロースが用いられる)で構成されるイムノクロマトグラフィー展開用ストリップの内部に金属コロイドが集積することで、その部分の静電容量が他の部分に比べて変化する。
【0030】
ここで、検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有するイムノクロマトグラフィー検査用ストリップの呈色部分の静電容量を測定するためのセンサとしては、前記イムノクロマトグラフィー検査用ストリップの呈色部分を挟み込むための、対向配置された一対の検出プローブを有しているものが好適である。ここで検出プローブとしてはイムノクロマトグラフィー展開用ストリップのサイズに合った平行平板電極であることが望ましく、例えばハンドクランプのクランプ部にアルミニウムなどの金属からなる電極を配置したものが挙げられる。
【0031】
そして、検査終了後に乾燥させたイムノクロマトグラフィー展開用ストリップの、線状あるいは円状に検出目的物質と金属コロイドとの結合体が集積している呈色部をこれら検出プローブで挟み、これら電極間の静電容量を測定する。
【0032】
図3にはこのようなイムノクロマトグラフィー用静電容量センサの一例をモデル的に示した。図3(a)には組み立て前の状態を示した。ハンドクランプ11の1対のクランプ部11aのそれぞれの挟み込み面11bに、一対の平面状の静電容量検出プローブ10(この例ではアルミニウム板)を固定して作製する。符号10aは静電容量検出プローブ10に接続されたリード線を示す。
【0033】
図3(b)には組み立て後、イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2が静電容量検出プローブ10に挟み込まれる直前の、静電容量検出プローブ10付近の状態を示したモデル部分図を示す。この図にはハンドクランプ11のクランプ部11aのそれぞれに静電容量検出プローブ10が固定され、対向配置されている。これら静電容量検出プローブ10の間にイムノクロマトグラフィー展開用ストリップ2の呈色部A2が挟み込まれる様子が示されている(この図ではリード線を省略している)。
【0034】
さらに、これら一対の静電容量検出プローブ10はそのリード線が図4にモデル的に示すようにCR計測器12(この例ではヒューレット・パッカード社製4275A Multi・Frequency LCRMeter(符号:12a)とKDK社製テストフィクスチャーKCA−06(符号:12b)と組み合わせて構成されている)に接続されて静電容量の測定に用いられる。
【実施例】
【0035】
以下に本発明の実施例について具体的に説明する。
<実施例>
イムノクロマトグラフィー法による検査キットとしては、特開2008−058208号で開示された方法により作製されたCRP(C反応性タンパク)検出用キットを用いた。このキットのイムノクロマトグラフィー展開用ストリップ上には、ヒト由来CRPと特異的に結合するモノクローナル一本鎖可変部型抗体が二次抗体として固定されている。また、ストリップの二次抗体の上流側には、金コロイドと結合した抗ヒトCRPモノクローナル一本鎖可変部型抗体が配置されている。すなわち、この検査キットにおける呈色部の呈色は、金コロイドの集積による。
【0036】
それぞれの濃度が1、2、5、20、50、あるいは、200ng/mLのCRP溶液を用意し、それぞれをイムノクロマトグラフィー用展開ストリップに0.1mLずつ滴下した。展開後のイムノクロマトグラフィー展開用ストリップを、充分に乾燥させた後、図4にモデル的に示した装置の一対の静電容量検出プローブ10でストリップのテストライン部分(呈色部)を挟み、1MHzの周波数でそれぞれの静電容量を測定した。それぞれの静電容量測定結果を図5に符号(黒塗り三角)で示す。
【0037】
<反射光強度による判定:比較例>
従来技術に係る比較例として、反射光強度によって金コロイドの集積に伴う呈色を数値化する、反射光強度測定器(大塚電子社製DiaScan)を使用し、検討を行った。
【0038】
ここでは、ブランク(メンブレンのみ)の反射光強度(最大反射光強度)から呈色したテストラインの反射光強度を減じたものが数値として表示される。この機器による感度は、目視による判定とほぼ同程度である。
【0039】
金コロイドの量が多いほど、そこからの反射光強度が小さくなるので、検出目的物質が多いほど、表示される数値は大きくなる。
【0040】
図5に、上記実施例で得られたイムノクロマトグラフィー用展開ストリップのテストラインでの呈色を反射光強度測定器で数値化した結果を符号(黒塗り四角)で併せて示す。図5より、CRP量が0.5ng以上の領域で、正の相関関係が確認できるが、0.1〜0.5ngの間では明確な相関関係が確認できなかった。この結果は、CRP検出用キットでは、目視判定ではもとより、反射光強度測定器を用いた場合であっても、最少検出量が0.5ngであり、0.5ngより少ない領域では測定できないことを示している。
【0041】
図5から、本発明にかかる測定方法ではCRP量と静電容量との間に負の相関関係が確認でき、このことから静電容量測定によってCRP量、即ち検出対象物を測定できることが示された。さらに云えば、この負の相関関係は、0.1ng〜10mgの広い範囲で飽和することなく連続しており、従来技術に比して高い精度でCRP量を測定することが可能であることが理解される。
【0042】
一方、従来技術にかかる反射光強度測定を行った場合では、CRP量が0.1〜0.5ngの範囲では反射光強度とCRP量との相関関係が確認できなくなり、この範囲では事実上、測定不能となる。
【0043】
このように、本発明によれば、従来は測定出来なかった微量領域であっても高い精度で測定可能であることが確認された。なお、上記では金コロイドを用いる例について示したが、金コロイド以外の金属コロイドでも本発明を応用することができ、そのような例としてはアデノウィルス検出用キット(例えばタウンズ社製イムノエースアデノなどの白金・金コロイド(白金被覆金コロイド)(発色は黒色))などが挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は金属コロイドを利用するイムノクロマトグラフィー法を用いた、一般的な検査キットに対して応用することができる。すなわち、ウイルス、微生物などの感染症やマーカー分子の検出による病理検査など、幅広い利用が想定される。
【符号の説明】
【0045】
A イムノクロマトグラフィー法を用いた検査キットの一例
A2 テストライン(呈色部)
A3 チェックライン
B 検出デバイス
2 イムノクロマトグラフィー展開用ストリップ
10 静電容量検出プローブ
11 ハンドクランプ
12 CR計測器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる測定方法において、前記呈色部の静電容量を測定することを特徴とする測定方法。
【請求項2】
検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップを用いるイムノクロマトグラフィーによる測定装置において、前記呈色部の静電容量を測定するセンサを備えたことを特徴とする測定装置。
【請求項3】
検出目的物質と金属コロイドとの結合体の存在によって呈色する呈色部を有する展開用ストリップの前記呈色部の静電容量を測定するための静電容量センサであって、前記ストリップの呈色部を挟み込む、対向配置された一対の静電容量検出プローブを有していることを特徴とするイムノクロマトグラフィー用静電容量センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−286261(P2010−286261A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138173(P2009−138173)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願 平成20年度、文部科学省 地域科学技術振興事業委託事業「ベッドサイドのニーズに応える先端的ながん診療技術の開発」「グループ3 免疫療法の基盤技術の開発と臨床応用への展開」「2.抗体遺伝子工学を基礎とした抗体医薬の開発と臨床応用」)、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(590002389)静岡県 (173)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【出願人】(593025712)株式会社ビーエル (20)
【Fターム(参考)】