説明

測定装置および測定方法、並びにプログラム

【課題】より簡単に、より迅速に電気的特性を測定する。
【解決手段】掃引測定制御部52は、測定部に、それぞれ予め定められている開始周波数から終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で試料の第1の測定値を測定させる。共振周波数特定部53は、第1の測定値から共振周波数を特定する。中心周波数設定部54は、特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する。掃引測定制御部52は、測定部に、中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第2の測定値を測定させる。表示制御部55は、表示部に、第1の表示領域に第1の測定値を表示させ、第2の表示領域に第2の測定値を表示させる。本発明はインピーダンスアナライザに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は測定装置および測定方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器や素子の開発の現場では、電気回路や素子などの電気的特性を測定する測定装置が用いられている。測定対象となる電気的特性には、周波数毎のインピーダンスや共振周波数などがある。
【0003】
従来、周波数特性の測定において、共振点付近の変化量をより詳細に測定したい場合、次の手順で測定される。まず、共振点を含むように、測定周波数(掃引開始周波数〜掃引終了周波数)が設定される。そして、設定された周波数の範囲で掃引測定が行われ、測定値が得られる(以下、共振周波数取得の測定と称する。)。得られた測定値から共振周波数が得られ、周波数fとされる。
【0004】
そして、共振点付近の測定周波数(中心周波数=周波数f、掃引幅)が設定される。設定された中心周波数と掃引幅とで決まる周波数範囲で掃引測定が行われ、測定値が得られる(以下、共振点付近の測定と称する。)。
【0005】
このように、共振点付近の変化量を測定する場合、広い範囲で掃引測定が行われ、共振周波数を得た上で共振点付近の測定範囲が設定され、再度測定が行われる。
【0006】
図8は、測定結果の表示を示す図である。図8中Xで示されるように、左側の領域に、広い範囲での掃引測定の結果(この場合、インピーダンスの周波数特性のグラフ)が表示され、図8中Zで示される共振点付近の変化をより詳細に測定したい場合、同時に、図8中Yで示されるように、右側の領域に、共振点付近の掃引測定の結果(この場合、共振点付近のインピーダンスの周波数特性のグラフ)が表示される。
【0007】
また、圧電共振子の減衰特性を測定する場合、減衰量の変化が急激である周波数の領域の測定の周波数ステップを小さくして測定ポイントを従来より増やす周波数特性測定装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−352162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、共振点を持つ複数の試料を測定する場合、共振点付近の測定周波数の設定を毎回行う必要がある。従来の測定器では、周波数範囲の設定は本体のキー操作または通信コマンドにより行われる。すなわち、本体のキー操作で行う場合、共振周波数取得の測定の後、共振周波数をカーソル機能などで読み取り、メモするなどして、改めてキー操作から共振点付近の周波数が設定される。また、通信コマンドにより行う場合、共振周波数取得の測定の後、測定値を得る通信コマンドでパーソナルコンピュータに測定値を取得させ、共振周波数を求めた後、改めて共振点付近の周波数を設定するコマンドが送られ、これにより共振点付近の周波数が設定される。
【0010】
いずれの方式によっても、測定者にとっては手間がかかり、キー入力の時間や通信時間がかかる。
【0011】
そこで、本発明は、上記課題を解決すること、すなわち、より簡単に、より迅速に電気的特性を測定できる測定装置および測定方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の測定装置の一側面は、測定対象の電気的特性を測定する測定装置においてそれぞれ予め定められている第1の開始周波数から第1の終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第1の測定値を測定する測定手段と、第1の測定値から共振周波数を特定する特定手段と、特定手段により特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する設定手段と、を有し、測定手段は、設定手段により設定された中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第2の測定値を測定するものとされている。
【0013】
また、本発明の測定装置は、上述の構成に加えて、測定手段により測定された測定対象の第1の測定値を表示する表示手段を有し、表示手段は、第1の表示領域に第1の測定値を表示し、第2の表示領域に第2の測定値を表示するものとされている。
【0014】
また、本発明の測定装置は、上述の構成に加えて、測定手段が、第1の開始周波数から第1の終了周波数までの周波数の幅に比較して狭い予め定められている周波数の幅の範囲であって、中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で第2の測定値を測定するものとされている。
【0015】
さらに、本発明の測定装置は、上述の構成に加えて、測定手段は、中心周波数における第1の測定値から予め定めた基準値を引き算して得られた値となる第1の測定値の周波数を、第2の開始周波数または第2の終了周波数とし、予め定められた数の測定点における周波数で第2の測定値を測定するものとされている。
【0016】
また、本発明の測定方法の一側面は、測定対象の電気的特性を測定する測定方法において、それぞれ予め定められている開始周波数から終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第1の測定値を測定する第1の測定ステップと、第1の測定ステップにおいて測定された第1の測定値から共振周波数を特定する特定ステップと、特定ステップにて特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する設定ステップと、設定ステップにて設定された中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第2の測定値を測定する第2の測定ステップと、を含むものとされている。
【0017】
さらに、本発明のプログラムの一側面は、測定対象の電気的特性を測定するコンピュータに、それぞれ予め定められている開始周波数から終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第1の測定値を測定する第1の測定ステップと、第1の測定値から共振周波数を特定する特定ステップと、特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する設定ステップと、設定ステップにて設定された中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で測定対象の第2の測定値を測定する第2の測定ステップと、を含む処理を行わせるものとされている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、より簡単に、より迅速に電気的特性を測定できる測定装置および測定方法、並びにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】測定装置のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】制御部32の機能の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】表示部34の表示の例を示す図である。
【図4】セグメント1およびセグメント2の測定条件を示す図である。
【図5】測定の処理を説明するフローチャートである。
【図6】共振周波数の例を示す図である。
【図7】コンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【図8】測定結果の表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態の測定装置について、図1〜図7を参照しながら説明する。
【0021】
図1は、測定装置のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。測定装置11は、例えば、インピーダンスアナライザまたはLCRメータなどであり、専用の測定装置とされるか、または各種の機器に組み込まれ、測定の対象である試料12の電気的特性を離散的な測定点(以下、掃引点とも称する。)により測定する。試料12は、電気回路や素子などである。測定された測定点は、インピーダンスまたは電流値などの測定値と周波数とを示す。以下、測定値としてインピーダンスを例に説明する。
【0022】
測定装置11は、測定部31、制御部32、操作部33、表示部34、記憶部35、および通信部36からなる。測定部31は、所定の周波数の電圧を試料12に印加するか、所定の周波数の電流を試料12に流すなどして、試料12に接続される端子に流れる電流や端子間の電圧を取得する。制御部32は、専用の集積回路、マイクロコンピュータ、または組み込み型のマイクロプロセッサなどからなり、操作部33からの信号を基に、測定部31、制御部32、表示部34、および記憶部35を制御する。操作部33は、スイッチ、ダイヤル、タッチパネルの入力部などからなり、ユーザによって操作されると、その操作に応じた信号を制御部32に供給する。
【0023】
表示部34は、液晶表示装置または有機EL(electroluminescence)表示装置などからなり、制御部32の指示に応じて、各種の情報を表示する。記憶部35は、半導体メモリやハードディスクドライブなどからなり、制御部32から供給された各種の情報を記憶する。通信部36は、通信インタフェースまたはネットワークインタフェースなどよりなり、外部の機器(例えば、パーソナルコンピュータ)からのコマンドを取得するか、または外部の機器にコマンドを発行する。
【0024】
図2は、制御部32の機能の構成の一例を示すブロック図である。すなわち、制御部32は、設定取得部51、掃引測定制御部52、共振周波数特定部53、中心周波数設定部54、および表示制御部55を有する。
【0025】
設定取得部51は、ユーザの操作に応じた信号を操作部33から取得するか、または通信部36を介して外部の機器からコマンドを取得することで、掃引開始周波数、掃引終了周波数、および測定点の数などの測定の設定を取得して設定する。
【0026】
掃引測定制御部52は、測定部31を制御し、測定部31に、所定の周波数の電圧を被測定回路12に印加させるとともに、被測定回路12に接続される端子に流れる電流などを取得させ、これにより、測定の設定に応じた測定点の測定値を取得する。すなわち、掃引測定制御部52は、測定部31に、それぞれ予め定められている掃引開始周波数から掃引終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で試料12の測定値を測定させる。
【0027】
共振周波数特定部53は、測定点の測定値から共振周波数を特定する。中心周波数設定部54は、特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する。中心周波数が設定されると、掃引測定制御部52は、測定部31を制御し、測定部31に、中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で測定点の測定値を取得させる。
【0028】
表示制御部55は、表示部34を制御することで、表示部34に掃引開始周波数から掃引終了周波数までの予め定められた数の測定点における測定値を表示させると共に、表示部34に中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における測定値を表示させる。
【0029】
図3は、表示部34の表示の例を示す図である。表示部34の表示領域は、セグメント1を表示する領域とセグメント2を表示する領域とに分割される。ここで、セグメント1およびセグメント2は、それぞれに決められる測定範囲である。
【0030】
図4は、セグメント1およびセグメント2の測定条件を示す図である。設定取得部51は、ユーザの操作に応じた信号を操作部33から取得するか、または通信部36を介して外部の機器からコマンドを取得することで、図4に示されるように、セグメント1について、掃引開始周波数、掃引終了周波数、および掃引点の数が取得されて、設定する。また、設定取得部51は、ユーザの操作に応じた信号を操作部33から取得するか、または通信部36を介して外部の機器からコマンドを取得することで、図4に示されるように、セグメント2について、掃引幅および掃引点の数が取得されて、設定する。なお、設定取得部51は、図4に示されるように、セグメント2について、中心周波数を「自動」と設定する。
【0031】
図3のAに示されるように、表示部34の表示領域のうちのセグメント1の表示領域には、掃引開始周波数から掃引終了周波数までの測定点の測定値(この場合、インピーダンス)が表示される。
【0032】
図3のAに示される共振点付近の変化のより詳細な測定が求められる。そこで、図3のAに示される共振点の周波数である共振周波数が特定されて、その特定された共振周波数が自動的にセグメント2の中心周波数に設定される。これにより、セグメント2について、中心周波数、掃引幅、および掃引点の数が定まることになる。中心周波数、掃引幅、および掃引点の数で定まる測定点の測定値が測定されて、その測定結果が、表示部34の表示領域のうちのセグメント2の表示領域に表示される。
【0033】
このように、周波数特性の測定において、共振点付近の変化量をより詳細に測定したい場合、共振点付近の測定範囲が自動的に決定される。
【0034】
次に、図5のフローチャートを参照して、周波数特性の測定において、共振点付近の変化量をより詳細に測定したい場合、共振点付近の測定範囲を自動的に決定する測定の処理を説明する。ステップS11において、設定取得部51は、測定範囲をセグメント1とセグメント2の2つのセグメント(2つの領域)に分割する。
【0035】
ステップS12において、設定取得部51は、セグメント1およびセグメント2の各セグメントの測定条件を設定する。すなわち、設定取得部51は、ユーザの操作に応じた信号を操作部33から取得するか、または通信部36を介して外部の機器からコマンドを取得することで、各セグメントの測定条件を設定する。
【0036】
より詳細には、図4に示されるように、設定取得部51は、セグメント1の測定条件である、掃引開始周波数、掃引終了周波数、および掃引点の数を取得して設定し、セグメント2の測定条件である、掃引幅および掃引点の数を取得して設定し、中心周波数を「自動」と設定する。言い換えると、セグメント1には、共振点を含むように周波数範囲が設定され、セグメント2には、掃引範囲が設定されるが、中心周波数は「自動」と設定される。
【0037】
ステップS13において、掃引測定制御部52は、測定部31を制御し、測定部31に、セグメント1の設定された周波数範囲で掃引測定を行わせる。
【0038】
ステップS14において、共振周波数特定部53は、セグメント1の測定点の測定値から共振周波数を特定する。ステップS15において、中心周波数設定部54は、求められた共振周波数を、セグメント2の中心周波数に設定する。すなわち、セグメント2の中心周波数が自動的に設定される。
【0039】
なお、ステップS14において、図6のBに示されるように、セグメント1の測定点の測定値のうちの、最大値(または、極大値のうちの最大値)となる共振周波数を特定するようにしても、図6のCに示されるように、セグメント1の測定点の測定値のうちの、極大値のうちの2番目の大きさの値となる共振周波数を特定するようにしてもよい。また、極小値から共振周波数を特定するようにしてもよい。
【0040】
ステップS16において、掃引測定制御部52によって、自動的に設定された掃引範囲でセグメント2の掃引測定が行われる。すなわち、掃引測定制御部52は、測定部31を制御し、測定部31に、セグメント2の設定された中心周数を中心とした予め設定された掃引幅で掃引測定を行わせる。これにより、共振点付近の変化量を詳細に測定した測定値が得られる。
【0041】
ステップS17において、表示制御部55は、表示部34を制御することで、表示部34にセグメント1とセグメント2の測定結果を表示させて、測定の処理は終了する。例えば、表示制御部55は、図3に示されるように、セグメント1を表示する領域に、セグメント1の測定結果を表示させて、セグメント2を表示する領域に、セグメント2の測定結果を表示させる。
【0042】
このように、従来手間であった共振周波数の取得と測定周波数の再設定をする必要がなくなり、短い時間で測定ができるようになる。すなわち、より簡単に、より迅速に測定できるようになる。また、表示部34にセグメント1およびセグメント2の測定結果を両方表示させているため、周波数特性のグラフと共振点付近のグラフそれぞれについて容易に把握することが可能となる。
【0043】
なお、2つ以上の共振周波数がある場合、測定範囲を3つ以上のセグメントに分割して、それぞれのセグメントの測定結果を表示するようにしてもよい。また、第1の開始周波数から第1の終了周波数までの周波数の幅に比較して狭い予め定められている周波数の幅の範囲であって、中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で第2の測定値を測定するようにしてもよい。これにより、共振点付近の変化をより精度よく測定することが可能となる。また、セグメント1の中心周波数における測定値から予め定めた基準値を引き算して得られた値となる測定値の周波数を、自動的にセグメント2の開始周波数または終了周波数として設定し、測定するようにしてもよい。あるいは、セグメント1の中心周波数における測定値から予め定めた基準値を引き算して得られた値となる測定値の周波数の幅を自動的にセグメント2の掃引幅として設定し、測定するようにしてもよい。これらの設定により、試料12の周波数特性に応じて適切に測定結果を得ることが可能となる。
【0044】
また、セグメント1とセグメント2の表示方法は、図3に示した表示例に限らない。例えば、セグメント1の測定結果とセグメント2の測定結果とを別画面で切り替えてそれぞれ表示させるようにしてもよいし、セグメント1の測定結果とセグメント2の測定結果とを上下並べて表示させるようにしてもよい。
【0045】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0046】
図7は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0047】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
【0048】
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部208、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部209、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動するドライブ210が接続されている。
【0049】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース205及びバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0050】
コンピュータ(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア211に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
【0051】
そして、プログラムは、リムーバブルメディア211をドライブ210に装着することにより、入出力インタフェース205を介して、記憶部208に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記憶部208に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM202や記憶部208にあらかじめ記憶しておくことで、コンピュータにあらかじめインストールしておくことができる。
【0052】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0053】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
11…測定装置、31…測定部、32…制御部、33…操作部、34…表示部、35…記憶部、36…通信部、51…設定取得部、52…掃引測定制御部、53…共振周波数特定部、54…中心周波数設定部、55…表示制御部、201…CPU、202…ROM、203…RAM、208…記憶部、209…通信部、211…リムーバブルメディア



【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象の電気的特性を測定する測定装置において、
それぞれ予め定められている第1の開始周波数から第1の終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で前記測定対象の第1の測定値を測定する測定手段と、
前記第1の測定値から共振周波数を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する設定手段と、
を有し、
前記測定手段は、前記設定手段により設定された中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で前記測定対象の第2の測定値を測定する
ことを特徴とする測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置において、
前記測定手段により測定された前記測定対象の第1の測定値を表示する表示手段を有し、
前記表示手段は、第1の表示領域に前記第1の測定値を表示し、第2の表示領域に前記第2の測定値を表示する
ことを特徴とする測定装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の測定装置において、
前記測定手段は、前記第1の開始周波数から前記第1の終了周波数までの周波数の幅に比較して狭い予め定められている周波数の幅の範囲であって、前記中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で前記第2の測定値を測定する
ことを特徴とする測定装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の測定装置において、
前記測定手段は、前記中心周波数における前記第1の測定値から予め定めた基準値を引き算して得られた値となる前記第1の測定値の周波数を、第2の開始周波数または第2の終了周波数とし、予め定められた数の測定点における周波数で前記第2の測定値を測定する
ことを特徴とする測定装置。
【請求項5】
測定対象の電気的特性を測定する測定方法において、
それぞれ予め定められている開始周波数から終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で前記測定対象の第1の測定値を測定する第1の測定ステップと、
前記第1の測定ステップにおいて測定された第1の測定値から共振周波数を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する設定ステップと、
前記設定ステップにて設定された中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で前記測定対象の第2の測定値を測定する第2の測定ステップと、
を含むことを特徴とする測定方法。
【請求項6】
測定対象の電気的特性を測定するコンピュータに、
それぞれ予め定められている開始周波数から終了周波数までの予め定められた数の測定点における周波数で前記測定対象の第1の測定値を測定する第1の測定ステップと、
前記第1の測定値から共振周波数を特定する特定ステップと、
特定された共振周波数を測定の中心の周波数である中心周波数に設定する設定ステップと、
前記設定ステップにて設定された前記中心周波数を中心とした範囲の予め定められた数の測定点における周波数で前記測定対象の第2の測定値を測定する第2の測定ステップと、
を含む処理を行わせるプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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