説明

湿式画像形成装置

【課題】 現像ローラ上に不必要な液体現像剤が流れ落ちることを防止できる湿式画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 静電潜像形成部と、現像剤塗布手段を有する現像部とを備えた湿式画像形成装置であって、現像剤塗布手段は、互いに接する第一のローラと第二のローラとを備え、第二のローラは現像ローラに接し、第一のローラと第二のローラのローラニップ部によって液体現像剤が保持され、ローラニップ部に対して第二のローラの回転方向上流側表面に、第二のローラの回転方向上流側から現像ローラへ液体現像剤が流出することを防止するための現像剤流出防止手段を備える湿式画像形成装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿式画像形成装置に係り、特に液体現像剤を適正に循環させるための機構に関する。
【背景技術】
【0002】
湿式画像形成装置(液体トナー現像方式の電子写真装置)は、トナーとキャリア液を混合した液体現像剤を用いる。従って、湿式画像形成装置は微細なトナー粒子を用いることが出来るので高画質の画像形成を実現できること、少量のトナーで十分な画像濃度が得られるので経済的であること、比較的低温でトナーを用紙に定着することが出来るので省エネルギーを実現できること、などの利点がある。
【0003】
図5に従来の湿式画像形成装置の断面構成図を示す(特許文献1)。図中、210は第1のアプリケータローラ、212は第2のアプリケータローラ、214は現像ローラ、218は感光ドラム、250は液体現像剤源、252は現像剤供給ポンプ、228は現像剤供給管である。
【0004】
不揮発性を示す高粘度で高濃度の液体現像剤は、液体現像剤源250から、オン−オフ駆動制御される現像剤供給ポンプ252により、現像剤供給管228を介して第1のアプリケータローラ210と第2のアプリケータローラ212の間のローラニップ部に供給され、適正量の現像剤溜まり242がローラニップ部に維持される。
【0005】
現像ローラ214に液体現像剤の膜を塗布するアプリケータ(現像剤塗布手段)は、第1のアプリケータローラ210と第2のアプリケータローラ212とからなる。第2のアプリケータローラ212は、現像ローラ214に当接して回転し、現像ローラ214上に一様な厚さの液体現像剤を塗布する。第1のアプリケータローラ210と第2のアプリケータローラ212は、現像ローラ214上に液体現像剤を一様な厚さで塗布することができるように配置されている。現像ローラ214は、感光ドラム218上に接触して液体現像剤を供給し、かつ感光ドラム218との間に生成される電界に応じて、液体現像剤中のトナー粒子を感光ドラム218表面に付着させる。
【特許文献1】特開2001−22185
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の湿式画像形成装置では、画像形成時、第1のアプリケータローラ210が図中時計回り、第2のアプリケータローラ212が図中反時計回りにそれぞれ回転している。現像剤溜まり242は、第1のアプリケータローラ210及び第2のアプリケータローラ212の回転中に、ローラニップ部付近において中央部が盛り上がっており、その最上部が第2のアプリケータローラ212の上端部よりも高い位置にくる場合がある。その場合、第1のアプリケータローラ210及び第2のアプリケータローラ212の回転が停止すると、現像剤溜まり242中の過剰な現像剤液体現像剤が、重力により、アプリケータローラの両端(すなわち、図中第1のアプリケータローラ210の左側、第2のアプリケータローラ212の右側)に流れ落ちてしまうという可能性があった。
【0007】
第2のアプリケータローラ212の右側に液体現像剤が流れ落ちると、現像ローラ214の上部に余分な液体現像剤が付加される。その結果、現像ローラ214上の一様に塗布された液体現像剤の層が乱され、感光ドラム218上における画像形成の乱れを発生させてしまうという問題点があった。
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、現像ローラ上に不必要な液体現像剤が流れ落ちてしまうことを防止することができる湿式画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明では、感光体ドラムを有する静電潜像形成部と、前記感光体ドラムへトナーを供給するための現像ローラに液体現像剤を供給する現像剤塗布手段を有する現像部とを備えた、湿式画像形成装置であって、前記現像剤塗布手段は、互いに接する第一のローラと第二のローラとを備え、前記第二のローラは前記現像ローラに接し、前記第一のローラと前記第二のローラのローラニップ部によって液体現像剤が保持され、前記ローラニップ部に対して前記第二のローラの回転方向上流側表面に、前記第二のローラの回転方向上流側から前記現像ローラへ液体現像剤が流出することを防止するための現像剤流出防止手段を備えることを特徴とする湿式画像形成装置を提供する。
【0010】
上記の構成により、本発明は、現像剤流出防止手段を第二のローラに備えることによって、余分な液体現像剤が現像ローラに流出することを防止することができる。
【0011】
また、前記現像剤流出防止手段は、前記第二のローラ表面に当接する、弾性を有する板状部材を備えることを特徴とする。
【0012】
また、前記板状部材と前記第二のローラ表面との当接位置に形成される線分を通る前記第二のローラ表面に対する接平面と、前記板状部材との間のなす角が、前記第二のローラの回転方向上流側において鋭角であることを特徴とする。
【0013】
また、前記現像剤流出防止手段は、前記ローラニップ部に対して前記第二のローラの回転方向下流側表面に備えられた、前記第二のローラに塗布された余分な液体現像剤を掻き落とすための薄膜形成手段(ブレードユニット)と同一形状であることを特徴とする。
【0014】
また、前記現像部は前記感光体ドラムへトナーを供給するまでに余分となった液体現像剤を回収するための現像剤回収手段を備え、前記ローラニップ部への液体現像剤の最大供給量が、前記現像剤回収手段による液体現像剤の回収量と等しいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、現像ローラ上に不必要な液体現像剤が流れ落ちることを防止できる湿式画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る湿式画像形成装置の具体的な実施形態を図を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明に係る湿式画像形成装置の断面概略図であり、図2は、図1に示す湿式画像形成装置の断面斜視図である。本発明に係る湿式現像装置は、入力される画像情報に基づいて変調されたレーザ30で、回転する感光体ドラム18の表面の感光体を露光し、電子写真法を利用して記録紙26に画像を形成して出力するものであり、コンピュータ等の出力装置として用いられるものである。
【0018】
図1及び図2に示すように、本発明に係る湿式画像形成装置は、ハウジング1、保持ローラ10、現像剤供給ローラ12、現像ローラ14、スクイズローラ16、攪拌ローラ24、現像剤供給管28、帯電器32、ブレードユニット121,122,ブレード141を備える現像部と、感光体ドラム18、帯電器34、レーザ30を出力する図示しない光源ユニットを備える静電潜像形成部と、中間転写ローラ20、2次転写ローラ22とを備える転写部と、定着ローラ36,38を備える定着部と、を有する。
【0019】
各ローラ等の画像形成時の回転方向は、図1に示すように、保持ローラ10、現像ローラ14、中間転写ローラ20、定着ローラ36が時計回り、現像剤供給ローラ12、スクイズローラ16、感光体ドラム18、2次転写ローラ22、定着ローラ38が反時計回りである。
【0020】
また、保持ローラ10、現像剤供給ローラ12、現像ローラ14、スクイズローラ16は回転軸が互いに平行となるよう、それぞれハウジング1の側面に回転可能に軸支されている。同様に、感光体ドラム18、中間転写ローラ20、2次転写ローラ22、定着ローラ36,38も現像部の各ローラと回転軸が互いに平行となるように湿式画像形成装置内の所定の位置にそれぞれ回転可能に軸支されている。
【0021】
現像剤供給管28は、保持ローラ10と現像剤供給ローラ12の回転軸方向中央付近の位置の上方に配置されている。現像剤供給管28は、図示しない液体現像剤源から現像剤を供給する。
【0022】
帯電器32,34はそれぞれ現像ローラ14、感光体ドラム18の上部付近(1時ないしは2時方向付近)に近接配置されている。記録紙26の印刷時の進行方向は図中右側から左側へ向かう方向である。記録紙26は、中間転写ローラ20と2次転写ローラ22の間でトナーを転写され、その後、定着ローラ36,38を経て、装置外部へ排出される。
【0023】
現像剤は、トナーとキャリア液からなる混合液であり、図示しない液体現像剤源において所定の濃度に調整されている(例えば、トナーとキャリア液の重量比が3:7)。キャリア液は、例えば石油系の溶剤を用いることができる。液体現像剤源から図示しないポンプによりくみ上げられた現像剤は現像剤供給管28により供給され、保持ローラ10外周、現像剤供給ローラ12外周、及びハウジング1の側壁により形成されるくさび形状の空間である現像剤保持部41に保持される。
【0024】
保持ローラ10が時計回り、現像剤供給ローラ12が反時計周りにそれぞれ回転し、現像剤が保持ローラ10と現像剤供給ローラ12との間のギャップに入り込むことにより、現像剤供給ローラ12に現像剤が塗布される。
【0025】
現像剤供給ローラ12は、その表面に複数の微細な溝が形成されている。その溝は、例えば深さが数十μm程度であり1インチ中に100〜200本程度が形成されている。現像剤供給ローラ12の溝は、グラビアロール等の分野で広く用いられている表面コート等の技術を用いて形成可能である。その溝は、例えば軸方向と平行ではなく斜行して両端へ延びるように形成されてもよい。現像剤供給ローラ12に現像剤が十分に塗布されると、溝内部にまで現像剤が入り込む。
【0026】
現像剤が塗布された現像剤供給ローラ12は、その後さらに回転し、ブレードユニット121によって表面の現像剤が掻き落とされ、残った現像剤はほぼ、溝に入り込んだもののみとなる。
【0027】
現像剤供給ローラ12は、その表面が現像ローラ14の表面に多少押圧されて回転軸方向において均一に接するように組み付けられている。したがって、溝に現像剤を有する現像剤供給ローラ12の表面が、現像ローラ14との接触位置に達すると、現像剤が現像ローラ14側へ移動し、溝の深さに応じた均一な厚みの現像剤の薄層が現像ローラ14上に形成される。
【0028】
現像ローラ14には約+500Vのバイアスが印加され、現像ローラ14の表層には、図2に示すような現像ローラ14の回転軸方向に沿って延びるように配置された帯電器32によって、約+5kVのコロナバイアスが印加される。また、感光体ドラム18の近傍に配置された帯電器34は、感光体ドラム18の回転軸方向に沿って延びており、反時計回りに回転する感光体ドラム18の表面付近を+700V程度に均一に帯電させる。
【0029】
感光体ドラム18は、帯電器34により帯電された後、画像形成情報に基づいて感光体ドラム18の回転軸方向(主走査方向)に走査されるレーザ30により露光される。レーザ30が照射された位置(点)は電位が+100V程度にまで低下し、その結果+700Vと+100Vのコントラストを有する静電潜像が感光体ドラム18上に形成される。
【0030】
静電潜像が形成された感光体ドラム18がさらに回転し、現像ローラ14上の現像剤の薄層と接触すると、キャリア液が感光体ドラム18に付着し、感光体ドラム18上の電位が低下した位置のみにトナーが引き寄せられて移動する。すなわち、現像ローラ14の表面付近は電位が+500Vであり、感光体ドラム18の露光された部分は電位が+100Vであるとき、トナーは、現像ローラ14に約+500Vを印加することにより形成される現像電界によって静電潜像に移動する。一方、電位が+700Vの部位にはトナーは付着しないため、感光体ドラム18上には、静電潜像に対応した、キャリア液を含むトナー像が形成される。
【0031】
スクイズローラ16は、感光体ドラム18に近接配置されており、反時計周りに回転し、感光体ドラム18に付着したキャリア液を除去する機能を有する。したがって、スクイズローラ16を経た感光体ドラム18上には、キャリア液をほとんど含まないトナー像が形成されている。
【0032】
時計回りに回転する中間転写ローラ20には−100V程度が印加されているため、プラス電荷を有するトナーが感光体ドラム18から中間転写ローラ20へと移動する。その結果、中間転写ローラ20上にトナー像が転写される。
【0033】
反時計周りに回転する2次転写ローラ22は、−1kV程度が印加されており、中間転写ローラ20と2次転写ローラ22に挟持される記録紙26上では、中間転写ローラ20上のトナーが2次転写ローラ22側へと引き寄せられる。この結果、記録紙26上側にトナーが移動し、トナー像が記録紙26に転写される。その後、記録紙26は、定着ローラ36,38の方向へ進み、所定の加熱・加圧等が行われ、トナーが記録紙26に定着される。
【0034】
ハウジング1の底部付近には、図2に示すような螺旋状の攪拌ローラ24が備えられている。保持ローラ10から重力により落下する現像剤、現像剤供給ローラ12及び現像ローラ14に備えられているブレードユニット121,ブレード141によって掻き落とされた現像剤、スクイズローラ16によって取り除かれたキャリア液等はそれぞれハウジング底部付近に溜まる。溜まった現像剤は攪拌ローラ24の回転により、攪拌されながら所定の方向に移動させられ、液体現像剤源へ回収される。こうして回収された現像剤は、キャリア液とトナーの濃度調整が行われ、再利用される。
【0035】
図3及び図4は、現像部の一部を示す断面概略図である。図3及び図4では、保持ローラ10の最上部の頂点が現像剤供給ローラ12の最上部の頂点よりも低い位置になるように配置されているが、両ローラの最上部の頂点は同じ高さでもよいし、保持ローラ10のほうが高くてもよい。
【0036】
ブレードユニット121、ブレードユニット122は、それぞれ現像剤供給ローラ12の軸方向に沿って延びており、現像剤供給ローラ12の表面に当接するように配置されている(図2参照)。ブレードユニット121は、現像剤供給ローラ12の回転に対し、保持ローラ10との間のローラニップ部よりも下流側、ブレードユニット122は上流側にそれぞれ配置されている。ブレードユニット121は、弾性を有する板状部材121aを備える。ブレードユニット122は、弾性を有する板状部材122aを備える。板状部材121a,122bはそれぞれ金属又はプラスチックからなる厚さ0.1mm〜2mmの素材からなる。ブレードユニット121とブレードユニット122とは同一形状である。ブレードユニット121,122はそれぞれ、板状部材121a、122aにより現像剤供給ローラ12に当接している。図3及び図4に示す断面からみた板状部材122aと現像剤供給ローラ12の接線(板状部材122aが当接する位置における接線)とのなす角は、現像剤供給ローラ12の回転方向上流側において鋭角であることが好ましい。しかし、そのなす角は、垂直であっても、現像剤供給ローラ12の回転方向下流側において鋭角であっても、本発明の効果を有する。
【0037】
ブレードユニット122の配置は、板状部材122aの先端(現像剤供給ローラ12との当接位置側)が保持ローラ10と現像剤供給ローラ12とのローラニップ部となる位置を最下流側の配置とし、現像剤供給ローラ12と現像ローラ14とのローラニップ部となる位置を最上流側の配置とすることができる。
【0038】
現像剤供給管28の配置は、板状部材122aと現像剤供給ローラ12との当接位置上方付近を図中最右端側の配置とし、保持ローラ10の上部頂点の上方付近を図中最左端側の配置とすることができる。
【0039】
図3は、画像形成時の現像部の一部を示す断面概略図である。現像剤供給管28により供給された現像剤は、現像剤保持部41(ローラニップ部上部)に保持される。保持された現像剤は、保持ローラ10と現像剤供給ローラ12の回転により、両ローラのローラニップ部に入り込み下方へと移動する。また、保持ローラ10の図中左側へと重力により流れ落ちる。保持された現像剤の図中右側は、ブレードユニット122によって保持されているため、現像剤がブレードユニット122よりも右側に流れ込むことはない。したがって、現像ローラ14上に余分な現像剤が流れ落ちることはない。また、現像剤を液体現像剤源からポンプにより大量に供給することができる。現像剤供給管28からの現像剤の供給量は、攪拌ローラ24による回収量と釣合う量まで供給することができる。本発明の実施形態では現像剤の供給にギアードポンプを用いており、ポンプを駆動させるための電流量がある程度大きいほうがスムーズに現像剤を供給できるので、現像剤の供給量を増やすことができる本装置の構成はそのような面からも好ましい。
【0040】
図4は、図3に示す画像形成動作の後に各ローラが停止した状態を示す図である。現像剤保持部41に保持されている現像剤は、図3に示す状態では、中央部が盛り上がっていたが、図4ではその盛り上がりがなくなり、過剰となって現像剤が両端に流れようとする。しかし、図中右側に流れ込もうとする現像剤はブレードユニット122によってせき止められる。したがって、現像ローラ14上に余分な現像剤が流れ落ちることはない。
【0041】
以上のように、本発明によれば、ブレードユニット122を設けることにより、画像形成停止時に、現像剤保持部41の現像剤が現像ローラ14側に流れ落ちることを防止することができる。また、従来から用いていたブレードユニット121と同様の形状のものをブレードユニット122として使用することができるため、現像剤をせき止めるためのブレードユニットを新たに設計する手間を要しない。また、現像剤供給管28の配置の幅が広がり、保持ローラ10の配置の幅が広がるため、装置の設計の自由度が増す。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る湿式画像形成装置の断面概略図である。
【図2】図1の湿式画像形成装置を示す断面斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における湿式画像形成装置の現像部の一部を示す断面概略図である。
【図4】本発明の実施形態における湿式画像形成装置の現像部の一部を示す断面概略図である。
【図5】従来の湿式画像形成装置を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 ハウジング
10 保持ローラ
12 現像剤供給ローラ
121 ブレードユニット
121a 板状部材
122 ブレードユニット
122a 板状部材
14 現像ローラ
141 ブレード
16 スクイズローラ
18 感光体ドラム
20 中間転写ローラ
22 2次転写ローラ
24 攪拌ローラ
26 記録紙
28 現像剤供給管
30 レーザ
32,34 帯電器
36,38 定着ローラ
41 現像剤保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムを有する静電潜像形成部と、前記感光体ドラムへトナーを供給するための現像ローラに液体現像剤を供給する現像剤塗布手段を有する現像部とを備えた、湿式画像形成装置であって、
前記現像剤塗布手段は、
互いに接する第一のローラと第二のローラとを備え、
前記第二のローラは前記現像ローラに接し、
前記第一のローラと前記第二のローラのローラニップ部によって液体現像剤が保持され、
前記ローラニップ部に対して前記第二のローラの回転方向上流側表面に、前記第二のローラの回転方向上流側から前記現像ローラへ液体現像剤が流出することを防止するための現像剤流出防止手段を備えることを特徴とする湿式画像形成装置。
【請求項2】
前記現像剤流出防止手段は、前記第二のローラ表面に当接する、弾性を有する板状部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の湿式画像形成装置。
【請求項3】
前記板状部材と前記第二のローラ表面との当接位置に形成される線分を通る前記第二のローラ表面に対する接平面と、前記板状部材との間のなす角が、前記第二のローラの回転方向上流側において鋭角であることを特徴とする請求項2に記載の湿式画像形成装置。
【請求項4】
前記現像剤流出防止手段は、前記ローラニップ部に対して前記第二のローラの回転方向下流側表面に備えられた、前記第二のローラに塗布された余分な液体現像剤を掻き落とすための薄膜形成手段と同一形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の湿式画像形成装置。
【請求項5】
前記現像部は前記感光体ドラムへトナーを供給するまでに余分となった液体現像剤を回収するための現像剤回収手段を備え、前記ローラニップ部への液体現像剤の最大供給量が、前記現像剤回収手段による液体現像剤の回収量と等しいことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の湿式画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−317826(P2006−317826A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−142208(P2005−142208)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】