説明

滑り摩擦ダンパ

【課題】 従来と同等の形状で震動減衰性能を高めることができる滑り摩擦ダンパを提供する。
【解決手段】 滑り摩擦ダンパ10は、外側金具12の内側面が第1ゴム弾性体層13で被覆された円筒形の第1部材11と、内側金具16の外側面が第2ゴム弾性体層17で被覆されて、第1部材11内に挿入配置された丸棒状の第2部材15とを備えており、第1ゴム弾性体層13と第2ゴム弾性体層17とが互いに圧縮状態で摺動可能にされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅、建築物等の上部構造物と土台等の下部構造物間に配設されて、弾性体の摩擦抵抗により両構造物間に生じる震動を減衰させる滑り摩擦ダンパに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の滑り摩擦ダンパとしては、例えば特許文献1に示すように、円筒状の外筒と、外筒の内周壁に固着された円筒状の粘弾性体と、粘弾性体の内周壁に固着された円筒状の内筒とを有する粘弾性体ダンパが知られている。この粘弾性体ダンパよれば、柱及び梁で構築された建物に用いられ、震動により内筒と外筒が相対移動し、粘弾性体をせん断変形させることにより、震動を減衰させるものである。
【特許文献1】特開平9−133169号公報
【0003】
また、他の滑り摩擦ダンパとしては、特許文献2に示すように、内筒金具の外周面にゴム弾性体部が接着固定され、ゴム弾性体部が外筒金具内に圧入により固定されたものが知られている。この摩擦ダンパも、震動に対して外筒金具とゴム弾性体部の非接着面での摩擦力によりこれを減衰させるものである。
【特許文献2】特開2004−3563号公報
【0004】
しかし、上記従来の滑り摩擦ダンパにおいては、いずれもゴム弾性体と内外筒金具との摩擦のみにより震動を減衰させる機構であるため、震動減衰能力が十分に得られなかった。そのため、ダンパの形状を大きくしたり、ダンパの数を増やしたりすることにより、震動減衰性能を高めるようにする必要があるが、その結果、ダンパのコストが高くなるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記した問題を解決しようとするもので、従来と同等の形状で震動減衰性能を高めることができる滑り摩擦ダンパを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、第1部材と第2部材とが互いに摺動可能であり、第1及び第2部材の摺動による摩擦抵抗によって第1及び第2部材間に加えられる震動を減衰させる滑り摩擦ダンパであって、第1部材が、第1金具の摺動側表面に第1ゴム弾性体層を形成し、第2部材が、第2金具の摺動側表面に第2ゴム弾性体層を形成し、第1及び第2ゴム弾性体層が互いに圧縮状態で接触しながら摺動することにある。
【0007】
上記のように構成した本発明においては、第1部材と第2部材間に加えられた震動に対して、第1部材と第2部材が相対移動することにより、それぞれの摺動側表面に形成された第1及び第2ゴム弾性体層が互いに圧縮状態で摺動する。そのため、第1及び第2ゴム弾性体層間に大きな摩擦抵抗が発生する。その結果、本発明においては、従来に比べて第1金具と第2金具間の摺動面積を増やすことなく大きな減衰力が得られる。
【0008】
また、上記滑り摩擦ダンパにおいて、第1部材の摺動方向の所定位置にて第1ゴム弾性体層が薄くされるかあるいは無くされた凹み部が設けられ、凹み部に嵌合された第2ゴム弾性体層に加えられる圧縮荷重が弱められるものであってもよい。これにより、震動に応じて第2ゴム弾性体層が移動して第1ゴム弾性体層と重なり合って、両者が互いに圧縮状態で摺動するため、第1及び第2ゴム弾性体層間に大きな摩擦抵抗が発生する。その結果、第1及び第2金具間の摺動面積を増やすことなく、滑り摩擦ダンパにより大きな震動減衰力が得られる。一方、震動が無い状態では、第2ゴム弾性体層が第1ゴム弾性体層側に設けた凹み部に嵌め合わされていることにより、第2ゴム弾性体層に加えられる圧縮荷重が弱められるため、ゴム弾性体にヘタリといわれる疲労による劣化が生じない。その結果、第2ゴム弾性体層の耐久性が高められ、長期にわたって滑り摩擦ダンパによる高い震動減衰性能が発揮される。
【0009】
また、上記滑り摩擦ダンパにおいて、第1金具が円筒形であると共にその内周面に第1ゴム弾性体層を形成しており、第2金具が筒状あるいは棒状であると共にその外周面に第2ゴム弾性体層を形成しているものであってもよい。これにより、円筒形の第1金具を均等に加締めることができ、それに伴い第1及び第2ゴム弾性体層を容易に均等に圧縮することができる。そのため、第1金具と第2金具の相対移動に伴い、第1及び第2ゴム弾性体層が互いに均等な圧縮状態で円滑に摺動することができる。その結果、滑り摩擦ダンパの震動減衰性能が安定して高められる。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、第1部材と第2部材の相対移動に伴い、第1金具及び第2金具の摺動側表面に形成された第1及び第2ゴム弾性体層が互いに圧縮状態で摺動することにより、第1及び第2ゴム弾性体層間に大きな摩擦抵抗が発生するため、第1及び第2金具間の摺動面積を増やすことなく大きな減衰力が得られる。その結果、本発明においては、滑り摩擦ダンパの面積を大きくしたり、数を増やしたりする必要がないので、滑り摩擦ダンパを安価に提供できまたその設置スペースを小さくできる。また、滑り摩擦ダンパにおいて、第1部材の摺動方向の所定位置にて第1ゴム弾性体層に凹み部を設けて、凹み部に嵌合された第2ゴム弾性体層に加えられる圧縮荷重を弱めることにより、第2ゴム弾性体層の耐久性を高めつつ、滑り摩擦ダンパによる高い震動減衰性能が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1は、実施例1である建築物の構造物と土台間に配設される滑り摩擦ダンパを軸線位置での断面図により示したものであり、図2は滑り摩擦ダンパの建築物の構造物と土台間ヘの取り付け状態を一部破断正面図により概略的に示したものである。滑り摩擦ダンパ10は、第1金具である外側金具12の内側面が第1ゴム弾性体層13で被覆された第1部材11と、第2金具である内側金具16の外側面が第2ゴム弾性体層17で被覆されて、第1部材11内に挿入配置された第2部材15とを備えており、第1ゴム弾性体層13と第2ゴム弾性体層17とが互いに圧縮状態で接触するようにされている。
【0012】
外側金具12は、長尺の円筒形である筒部12aと、筒部12aの左端に固定された取付板12bとにより一体で構成されている。取付板12bは、筒部12aの左端の一部に固定されているもので、筒部12aの左端開口は部分的に開放されている。また、取付板12bの外側面には、取付用のL字状で棒状のブラケット14が取り付けられている。なお、取付板12bは、後述する筒部12aの加締め後に溶接等によって固定される。筒部12aの内周面全面には、薄肉の第1ゴム弾性体層13がゴム加硫成形により被覆形成されている。内側金具16は、丸棒状の金具であり、その右端側で直角に折り曲げられており、長さの長い本体部16aと、長さの短い取付用ブラケットを兼ねた折り曲げ部16bとからなる。本体部16aの左端から軸方向の所定範囲の外周面には、薄肉の第2ゴム弾性体層17がゴム加硫成形により被覆形成されている。第2ゴム弾性体層17の軸方向長さは、外側金具11の軸方向長さの略1/3程度である。
【0013】
第2部材15は、第1部材11内に図示右端側から挿入され、第2ゴム弾性体層17が第1部材11の軸方向中間位置に同軸状に配置される。この時点で、第1及び第2ゴム弾性体層13,17は、互いに単に接触した状態である。その後、筒部12aが外周側から加締められて縮径することにより、第1ゴム弾性体層13が圧縮されて、第1及び第2ゴム弾性体層13,17が互いに圧縮状態で接触するようにされている。筒部12aの加締め後に、取付板12bが溶接等によって筒部12aに固定される。
【0014】
滑り摩擦ダンパ10は、図2に示すように、建築物の上部構造物1と土台側2の間に水平状態で配置され、第1部材11が外側金具12の取付板12b外側面に固定されたブラケット14により上部構造物1の取付部に固定され、また、内側金具16の折り曲げ部16bの先端側が土台側2の取付に固定されることにより、建築物の震動減衰位置に取り付けられる。なお、滑り摩擦ダンパ10の取り付けについては、上記取り付けとは逆に、第1部材11を土台側2に固定し、第2部材15を上部構造物1に固定することもできる。
【0015】
上記のように構成した実施例1においては、上部構造物1と土台2間に加えられた水平方向の震動に対して、第1部材11と第2部材15の軸方向への相対移動に伴い、その内側面と外側面に被覆形成された第1及び第2ゴム弾性体層13,17が互いに圧縮状態で摺動する。そのため、第1及び第2ゴム弾性体層13,17間に大きな摩擦抵抗が発生することにより、従来に比べて第1部材11及び第2部材15間の摺動面積を増やすことなく水平方向の大きな震動減衰力が得られる。
【0016】
その結果、本実施例においては、滑り摩擦ダンパの面積を大きくしたり、数を増やしたりする必要がないので、滑り摩擦ダンパが安価に提供され、またその設置スペースを小さくできる。また、上記滑り摩擦ダンパ10は、円筒形の外側金具12を均等に加締めることができるため、第1及び第2ゴム弾性体層13,17を容易に均等に圧縮することができる。そのため、第1部材11と第2部材15の軸方向への相対移動に伴い、第1及び第2ゴム弾性体層13,17が互いに均等な圧縮状態で円滑に水平方向に摺動することができる。その結果、滑り摩擦ダンパ10の水平方向の震動減衰性能が安定して高められる。
【0017】
つぎに、実施例2について説明する。
実施例2においては、滑り摩擦ダンパ20は、実施例1と異なり、平板状の金具で平板状のゴム弾性体を挟んで複数層重ね合せたサンドイッチ状になっている。第1部材21は、図3に示すように、上下に分離された2つの部分からなり、第1金具を構成する上下2枚の平板である上下外側金具22,23と、両金具22,23の対向する内側面に接着された上下一対の第1ゴム弾性体層24,25とにより構成されている。上外側金具22は、左右両側面から上方に突出した逆L字状の取付部22aを有しており、取付部22aによって上部構造物1に取り付けられるようになっている。第2部材26は、平板状の内側金具27と、その上下面に被覆固定された一対の第2ゴム弾性体層28とにより構成されている。第2部材26は、内側金具27の幅(図3の前後方向)が外側金具22,23の幅より短くなっており、第2ゴム弾性体層28の左右長さ及び幅が第1ゴム弾性体層24,25の左右長さ及び幅より短くなっている。内側金具27の右側面には、L字型のブラケット27aが一体で固定されている。
【0018】
第2部材26は、第1部材21の上下部分で挟まれて、第1部材21の4隅で貫通したボルト及びナット29により上下から締め付けた状態で固定されており、第2部材26の幅方向両側が第1部材21に対して凹んでおり、その間が空間になっている。ボルト,ナット29による固定は、第2部材26の幅方向両側における空間位置を通して行われる。これにより、上下外側金具22,23内側面に接着された一対の第1ゴム弾性体層24,25と、内側金具27の上下面に被覆固定された一対の第2ゴム弾性体層28とが、互いに圧縮状態で摺動可能に接触している。
【0019】
滑り摩擦ダンパ20は、図3に示すように、水平状態に配置されて、第1部材21の上外側金具22に設けた一対のL字状の取付部22aによって上部構造物1に固定され、また、内側金具27の右側面に固定されたL字型のブラケット27aにより土台側2に固定されて、建築物の震動減衰位置に取り付けられる。ただし、滑り摩擦ダンパ20の取り付けについては、上記取り付けとは逆にすることもできる。
【0020】
上記構成の滑り摩擦ダンパ20においては、上記滑り摩擦ダンパ10と同様に、水平方向の震動に対して、第1部材21と第2部材26の相対移動に伴い、その内面と外面に被覆形成された第1ゴム弾性体層24,25及び第2ゴム弾性体層28が互いに圧縮状態で摺動する。そのため、第1及び第2ゴム弾性体層24,25,28間に大きな摩擦抵抗が発生するため、第1及び第2部材21,26間の摺動面積を増やすことなく大きな震動減衰力が得られる。その結果、実施例2においても、滑り摩擦ダンパ20の面積を大きくしたり、数を増やしたりする必要がないので、滑り摩擦ダンパ20が安価に提供されまたその設置スペースを小さくできる。
【0021】
つぎに、上記実施例1,2の変形例1について説明する。
滑り摩擦ダンパ30は、図4,図5に示すように、逆L字状の第1金具32とその摺動側面に被覆固定された第1ゴム弾性体層33とからなる第1部材31と、L字状の第2金具35とその摺動側面に被覆固定された第2ゴム弾性体層36とからなる第2部材34とからなり、第1ゴム弾性体層33と第2ゴム弾性体層36とが圧縮状態で接触させられている。第1部材31は、縦長形状で横方向長さが第2部材34の横方向長さの1/3程度になっており、第1金具32のL字状に曲げられた取付部32aにより建築物の上部構造物1に固定される。第2部材34は、第1ゴム弾性体層33に対して第2ゴム弾性体層36を押し付けて第1及び第2ゴム弾性体層33,36を圧縮状態として、L字状に曲げられた取付部35aにより建築物の土台側2に固定される。
【0022】
変形例1においても、上記各実施例と同様に、図4の左右の水平方向の震動に対して、第1部材31と第2部材34の相対移動に伴い、圧縮状態で接触させられている第1及び第2ゴム弾性体層33,36間に大きな摩擦抵抗が発生するため、第1及び第2部材21,26間の摺動面積を増やすことなく大きな震動減衰力が得られる。その結果、変形例1においても、実施例1,2と同様の効果が得られる。
【0023】
つぎに、上記実施例1,2の変形例2について説明する。
滑り摩擦ダンパ40は、図6に示すように、平板状の第1金具42とその摺動側面に被覆固定された第1ゴム弾性体層43とからなる第1部材41と、平板状の第2金具45とその摺動側面に被覆固定された第2ゴム弾性体層46とからなる第2部材44とからなる。第2部材44は、横方向長さが第1部材41の横方向長さの1/3程度になっている。第1金具42は、ボルト等により建築物の上部構造物1に固定される。第2部材44は、第1ゴム弾性体層43に対して第2ゴム弾性体層46を押し付けて第1及び第2ゴム弾性体層43,46が圧縮状態で、建築物の土台2に固定される。
【0024】
変形例2においても、上記各実施例と同様に、図6の左右の水平方向の震動に対して、第1部材41と第2部材44の相対移動に伴い、圧縮状態で接触させられている第1及び第2ゴム弾性体層43,46間に大きな摩擦が発生するため、第1及び第2部材21,26間の摺動面積を増やすことなく大きな震動減衰力が得られる。その結果、変形例1においても、実施例1,2と同様の効果が得られる。
【0025】
つぎに、実施例3について説明する。
実施例3は、実施例1の滑り摩擦ダンパ10の第1ゴム弾性体層13と第2ゴム弾性体層17の構造が変更されたものである。図7に示すように、滑り摩擦ダンパ50が震動を受けない初期状態において、外側金具12の内周面に設けられた第1ゴム弾性体層52は、軸方向中間の第2ゴム弾性体層55が配置される部分が削除された凹み部53となっている。また、第2ゴム弾性体層55は、外周面が凹み部53に嵌め合わされて接触しており、凹み部53側から圧縮荷重がほとんど加わらない状態で配置されている。その他の構成については、上記実施例1と同様である。また、滑り摩擦ダンパ50の、建築物側及び土台側への取り付けについても、実施例1と同様に建築物の震動減衰位置に取り付けられる。
【0026】
上記のように構成した実施例3においては、水平方向の震動に対して、第1部材51と第2部材54の軸方向への相対移動に伴い、第2ゴム弾性体層55が移動して第1ゴム弾性体層52と重なり合って互いに圧縮状態で摺動する。その結果、第1及び第2ゴム弾性体層52,55間に大きな摩擦抵抗が発生するため、第1及び第2部材51,54間の摺動面積を増やすことなく大きな震動減衰力が得られる。一方、上記滑り摩擦ダンパ50に震動が無い状態では、第2ゴム弾性体層55が接触する凹み部53位置においては、第2ゴム弾性体層55加わる圧縮力が弱いため、ゴム弾性体にヘタリが生じることがない。その結果、第2ゴム弾性体層55の耐久性が高められ、長期にわたって滑り摩擦ダンパ50による高い震動減衰性能が発揮される。なお、上記実施例3において、第1ゴム弾性体層52の凹み部53については、ゴム弾性体を削除する代わりに、第2ゴム弾性体層55にほとんど圧縮荷重を加えないような程度の薄肉のゴム弾性体層を残すことも可能である。
【0027】
また、実施例3のように一方のゴム弾性体層に凹み部を設ける形態については、上記実施例2及び変形例1,2に対しても同様に適用することができる。例えば、変形例2に対して適用した例を図8に示す。この変形例では、第1部材41Aの第1ゴム弾性体層43Aの横方向中間位置に凹み部47を設けており、第2ゴム弾性体層46を凹み部47に嵌め合わせたものである。これによっても、実施例3と同様の効果が得られる。その他、上記実施例1〜3に示した滑り摩擦ダンパについては一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変更して実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の滑り摩擦ダンパは、第1金具と第2金具の相対移動に伴い、その内面と外面に被覆形成された第1及び第2ゴム弾性体層が互いに圧縮状態で摺動する。第1及び第2ゴム弾性体層間に大きな摩擦抵抗が発生するため、第1及び第2金具間の摺動面積を増やすことなく大きな震動減衰力が得られるので、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施例1である滑り摩擦ダンパを概略的に示す軸線位置での断面図である。
【図2】滑り摩擦ダンパが建築物の構造物と土台間に取り付けられた状態を概略的に示す一部破断正面図である。
【図3】実施例2である滑り摩擦ダンパが建築物の構造物と土台間に取り付けられた状態を概略的に示す一部破断正面図である。
【図4】変形例1である滑り摩擦ダンパが建築物の構造物と土台間に取り付けられた状態を概略的に示す正面図である。
【図5】同滑り摩擦ダンパの図4に示すV−V線方向の断面図である。
【図6】変形例2である滑り摩擦ダンパが建築物の構造物と土台間に取り付けられた状態を概略的に示す正面図である。
【図7】実施例3である滑り摩擦ダンパを示す軸線位置での断面図である。
【図8】実施例3の変形例である滑り摩擦ダンパが建築物の構造物と土台間に取り付けられた状態を概略的に示す正面図である。
【符号の説明】
【0030】
10…滑り摩擦ダンパ、11…第1部材、12…外側金具、13…第1ゴム弾性体層、15…第2部材、16…内側金具、17…第2ゴム弾性体層、20…滑り摩擦ダンパ、21…第1部材、22,23…外側金具、24,25…第1ゴム弾性体層、26…第2部材、27…内側金具、28…第2ゴム弾性体層、30…滑り摩擦ダンパ、31…第1部材、32…第1金具、33…第1ゴム弾性体層、34…第2部材、35…第2金具、36…第2ゴム弾性体層、40…滑り摩擦ダンパ、41…第1部材、42…第1金具、43…第1ゴム弾性体層、44…第2部材、45…第2金具、46…第2ゴム弾性体層、50…滑り摩擦ダンパ、51…第1部材、52…第1ゴム弾性体層、53…凹み部、54…第2部材、55…第2ゴム弾性体層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と第2部材とが互いに摺動可能であり、該第1及び第2部材の摺動による摩擦抵抗によって該第1及び第2部材間に加えられる震動を減衰させる滑り摩擦ダンパであって、
前記第1部材が、第1金具の摺動側表面に第1ゴム弾性体層を形成し、前記第2部材が、第2金具の摺動側表面に第2ゴム弾性体層を形成し、該第1及び第2ゴム弾性体層が互いに圧縮状態で接触しながら摺動することを特徴とする滑り摩擦ダンパ。
【請求項2】
前記第1部材の摺動方向の所定位置にて前記第1ゴム弾性体層が薄くされるかあるいは無くされた凹み部が設けられ、該凹み部に嵌合された前記第2ゴム弾性体層に加えられる圧縮荷重が弱められることを特徴とする前記請求項1に記載の滑り摩擦ダンパ。
【請求項3】
前記第1金具が円筒形であると共にその内周面に前記第1ゴム弾性体層を形成しており、前記第2金具が筒状あるいは棒状であると共にその外周面に前記第2ゴム弾性体層を形成していることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の滑り摩擦ダンパ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−70907(P2006−70907A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−251327(P2004−251327)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000219602)東海ゴム工業株式会社 (1,983)
【Fターム(参考)】