説明

演出内容特定装置、遊技媒体貸出装置、演出制御基板、遊技機、演出内容特定方法、出力信号制御方法、演出内容特定プログラム、および出力信号制御プログラム

【課題】遊技機の演出内容を特定すること。
【解決手段】遊技媒体貸出装置220は、記録部711と、受信部712と、要素特定部713と、出力部714とを備える。記録部711は、遊技機210における図柄変動中の演出内容を構成する演出要素と、演出制御部から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルを予め記録する。受信部712は、予め定めた複数の外部端子を有するとともに、当該外部端子を用いて図柄変動中の演出内容を構成する演出要素を示す信号を出力する演出制御部から、当該出力信号を受信する。要素特定部713は、受信部712によって受信された出力信号に基づいて、要素テーブルの中から出力信号に対応する演出要素を特定する。出力部714は、要素特定部713によって特定された演出要素の情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、図柄を変動させて遊技をおこなう遊技機、または当該遊技機からの出力信号を受信する、演出内容特定装置、遊技媒体貸出装置、演出制御基板、演出内容特定方法、出力信号制御方法、演出内容特定プログラム、および出力信号制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技者の遊技履歴情報を収集し、当該遊技履歴情報を用いて、遊技場の運営計画に役立てたり、遊技者が自らの遊技履歴の閲覧を可能にしたりしたものが知られている。たとえば、遊技機から遊技履歴情報を取得することが可能な遊技媒体貸出装置に、遊技者の識別情報が記録されているポイントカードを挿入し、この遊技媒体貸出装置から、遊技者の識別情報と遊技機からの遊技履歴情報とを、ホール内に設置されるコンピュータ装置に送信することにより、当該コンピュータ装置にて遊技者ごとの遊技履歴情報を管理するようにした技術が知られている(下記、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−198552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、遊技機から送出される、大当たり回数、スタート回数、アウト玉数およびセーフ玉数などに基づく差球データ(収支金額)、機種ごとの遊技時間などの遊技履歴情報を管理することはできるものの、遊技において発生した演出内容については管理することができないといった問題があった。
【0005】
また、近年の遊技機は、演出において多彩な画面演出の内容が用意されている。遊技機において、このような多彩な画面演出が用意されているにもかかわらず、遊技履歴情報としての画面演出の特定をおこなうことができなければ、それら画面演出に対応した有効な演出やサービスをおこなうことができないといった問題があった。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、遊技者が遊技によって発生させた画面演出に応じた演出やサービスの提供を可能にする、演出内容特定装置、遊技媒体貸出装置、演出制御基板、遊技機、演出内容特定方法、出力信号制御方法、演出内容特定プログラム、および出力信号制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる演出内容特定装置は、図柄変動中の演出内容を構成する演出要素と、演出制御基板から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルを予め記録する記録手段と、予め定めた複数の外部端子を有し、当該外部端子を用いて図柄変動中の演出内容を構成する演出要素を示す信号を出力する演出制御基板から、当該出力信号を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記出力信号に基づいて、前記要素テーブルの中から前記出力信号に対応する演出要素を特定する要素特定手段と、前記要素特定手段によって特定された演出要素の情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、演出制御基板から出力される演出要素を示す信号に基づいて、演出要素を特定することができる。
【0009】
また、上記発明において、前記要素テーブルは、前記演出要素と前記出力信号の種別とを対応付けたものであるとともに、前記演出要素と前記出力信号のパルス数とを対応付けたものであり、前記要素特定手段は、前記受信手段によって受信された前記出力信号に基づいて、前記要素テーブルの中から前記出力信号の種別または前記出力信号のパルス数に対応する演出要素を特定するようにしてもよい。
【0010】
この発明によれば、演出制御基板から出力される出力信号の種別またはパルス数に基づいて、演出要素を特定することができる。
【0011】
また、上記発明において、前記記録手段は、前記演出内容と、前記演出要素の組合せとを対応付けた組合せテーブルの情報を予め記録し、前記要素特定手段によって特定された前記演出要素を組み合わせる組合せ手段と、前記組合せ手段によって組み合わされた前記演出要素を用いて、前記組合せテーブルの中から前記演出要素の組合せに対応する演出内容を特定する演出特定手段と、をさらに備え、前記出力手段は、前記演出特定手段によって特定された演出内容の情報を出力するようにしてもよい。
【0012】
この発明によれば、演出制御基板から出力される演出要素を示す信号に基づいて、演出内容を特定することができる。
【0013】
また、この発明にかかる演出内容特定装置は、遊技機ごとの演出内容と、演出をおこなう際の図柄変動時間とを対応付けた演出時間テーブルの情報を予め記録する記録手段と、予め定めた外部端子を用いて図柄変動中を示す図柄変動信号を出力する演出制御基板から、当該図柄変動信号を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された図柄変動信号に基づいて、図柄変動時間を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された図柄変動時間の情報を用いて、前記演出時間テーブルから演出内容を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された演出内容の情報を出力する出力手段と、を備えるようにしてもよい。
【0014】
この発明によれば、演出制御基板から出力される図柄変動信号に基づいて、演出内容を特定することができる。
【0015】
また、上記発明において、前記演出内容を、リーチ演出内容、またはリーチ演出の予告をおこなう予告演出内容としてもよい。
【0016】
この発明によれば、リーチ演出内容または予告演出内容を特定することができる。
【0017】
また、この発明にかかる遊技媒体貸出装置は、上記に記載の演出内容特定装置を備えることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、新たに演出内容特定装置を設ける必要がなく、遊技機に対応して設けられている遊技媒体貸出装置を演出内容特定装置として用いることができる。
【0019】
また、この発明にかかる演出制御基板は、演出内容の情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された演出内容の情報に基づいて、演出内容を構成する演出要素を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された演出要素を示す出力信号を外部端子から出力させる出力制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、演出内容の情報に基づいて、演出要素を示す出力信号を出力させることができる。
【0021】
また、上記発明において、前記出力制御手段は、前記出力信号を、前記演出要素に応じて、予め定めた複数の外部端子から出力させるとともに、所定のパルス数にて出力させるようにしてもよい。
【0022】
この発明によれば、演出内容の情報に基づいて、演出要素を示す出力信号を所定のパルス数にて出力させることができる。
【0023】
また、この発明にかかる演出制御基板は、図柄の変動開始を示す信号と、図柄の確定を示す信号とを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記信号に基づいて、図柄変動中を示す図柄変動信号を外部端子から出力させる出力制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、図柄の変動開始を示す信号と図柄の確定を示す信号とに基づいて、図柄変動信号を出力させることができる。
【0025】
また、この発明にかかる遊技機は、上記に記載の演出制御基板を備えることを特徴とする。
【0026】
また、この発明にかかる演出内容特定方法は、図柄変動中の演出内容を構成する演出要素と、演出制御基板から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルを予め記録する記録部を備えた演出内容特定装置の演出内容特定方法であって、予め定めた複数の外部端子を有し、当該外部端子を用いて図柄変動中の演出内容を構成する演出要素を示す信号を出力する演出制御基板から、当該出力信号を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された前記出力信号に基づいて、前記要素テーブルの中から前記出力信号に対応する演出要素を特定する要素特定工程と、前記要素特定工程にて特定された演出要素の情報を出力する出力工程と、を含むことを特徴とする。
【0027】
また、この発明にかかる演出内容特定方法は、遊技機ごとの演出内容と、演出をおこなう際の図柄変動時間とを対応付けた演出時間テーブルの情報を予め記録する記録部を備えた演出内容特定装置の演出内容特定方法であって、予め定めた外部端子を用いて図柄変動中を示す図柄変動信号を出力する演出制御基板から、当該図柄変動信号を受信する受信工程と、前記受信工程にて受信された図柄変動信号に基づいて、図柄変動時間を算出する算出工程と、前記算出工程にて算出された図柄変動時間の情報を用いて、前記演出時間テーブルから演出内容を特定する特定工程と、前記特定工程にて特定された演出内容の情報を出力する出力工程と、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、この発明にかかる出力信号制御方法は、演出内容の情報を取得する取得工程と、前記取得工程にて取得された演出内容の情報に基づいて、演出内容を構成する演出要素を抽出する抽出工程と、前記抽出工程にて抽出された演出要素を示す出力信号を外部端子から出力させる出力制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、この発明にかかる出力信号制御方法は、図柄の変動開始を示す信号と、図柄の確定を示す信号とを取得する取得工程と、前記取得工程にて取得された前記信号に基づいて、図柄変動中を示す図柄変動信号を外部端子から出力させる出力制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、この発明にかかる演出内容特定プログラムは、上記演出内容特定方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0031】
また、この発明にかかる出力信号制御プログラムは、上記出力信号制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、遊技において発生した画面演出を特定することができる。したがって、遊技機の画面演出の内容に応じて、遊技者に対して興趣性のある演出やサービスをおこなうことが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる演出内容特定装置、遊技媒体貸出装置、演出制御基板、遊技機、演出内容特定方法、出力信号制御方法、演出内容特定プログラム、および出力信号制御プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態1では、遊技機から出力される演出要素を特定するための出力信号に基づいて、遊技媒体貸出装置にて演出内容を特定するようにした場合について説明する。実施の形態2では、遊技機から出力される図柄変動中を示す図柄変動信号に基づいて、遊技媒体貸出装置にて演出内容を特定するようにした場合について説明する。実施の形態3では、実施の形態1または実施の形態2によって特定した演出内容を用いたサービスの提供について説明する。
【0034】
(実施の形態1)
(演出内容収集システムのシステム構成)
まず、実施の形態1にかかる演出内容収集システムのシステム構成について説明する。図1は、実施の形態1にかかる演出内容収集システムのシステム構成図である。図1において、演出内容収集システム100は、管理サーバ110と、複数の遊技場としてのホールH−1〜H−n(以下「ホールH」という)と、クライアント端末130とを備えている。管理サーバ110と、複数のホールコンピュータ120と、クライアント端末130とは、それぞれインターネット、LANおよびWANなどのネットワークを介して接続されている。
【0035】
管理サーバ110は、遊技者ごとに、遊技者が遊技によって発生させたリーチ演出内容やリーチ演出内容を予告する予告演出内容を含む遊技履歴情報を格納する。格納する遊技履歴情報は、ホールH別としてもよいし、全てのホールHの累計としてもよい。また、管理サーバ110は、たとえば、遊技者が遊技によって発生させた演出内容に応じて提供するサービスとしての配信可能なコンテンツなども格納している。
【0036】
ホールHには、ホールH内の各コンピュータ装置を管理するホールコンピュータ120が配置される。ホールコンピュータ120には、PC(Personal Computer)が用いられ、遊技者が遊技によって発生させたリーチ演出内容や予告演出内容を含む遊技履歴情報を格納したり、当該演出内容の情報を管理サーバ110へ送信したりする。遊技履歴情報は、たとえば、遊技者の識別情報に紐付けられて格納されている。また、ホールコンピュータ120は、遊技者の識別情報に紐付けて、遊技者の年齢、住所、性別などの属性を格納している。
【0037】
クライアント端末130は、たとえば、遊技者が所有する自宅のPCや、携帯電話端末など、管理サーバ110に接続可能なコンピュータ装置である。遊技者は、クライアント端末130を用いて、遊技者が遊技によって発生させた演出内容に基づくサービスの提供を受けることが可能になっている。サービスは、たとえば、コンテンツの配信によるサービスである。
【0038】
(遊技システムのシステム構成)
つぎに、図2を用いて、ホールHにおける遊技システムのシステム構成について説明する。図2は、ホールHにおける遊技システムのシステム構成図である。図2において、遊技システム200は、ホールコンピュータ120と、複数の遊技機210−1〜210−n(以下「遊技機210」という)と、複数の遊技媒体貸出装置220−1〜220−n(以下「遊技媒体貸出装置220」という)と、呼出ランプ230−1〜230−n(以下「呼出ランプ230」という)とを備え、それぞれを有線または無線にて接続したものである。
【0039】
遊技機210は、ホールHに設置される、ぱちんこ遊技機である。遊技機210は、遊技の進行にともなって発生する遊技情報を遊技媒体貸出装置220に送信する機能を有している。遊技情報は、遊技球の始動入賞、図柄の変動開始、図柄の確定、大当たりの発生、確率変動状態の発生、スタート回数などを示す情報などのほか、発射された遊技媒体の数(アウト玉数)や、遊技機210が払い出した遊技媒体の数(セーフ玉数)などを示す情報である。特に、遊技情報には、リーチ演出やリーチ演出を予告する予告演出などの演出内容を構成する、キャラクタや背景などの演出要素の情報が含まれる。
【0040】
遊技媒体貸出装置220は、それぞれ隣接する遊技機210と一対一で設置/接続されており、遊技機210の遊技に使用される遊技球などの遊技媒体を貸し出すコンピュータ装置である。なお、遊技媒体貸出装置220は、本発明の演出内容特定装置に相当する。具体的には、遊技媒体貸出装置220は、遊技機210から送信される演出要素を示す出力信号に基づいて、遊技において発生した演出要素や演出内容を特定する機能を有している。
【0041】
また、遊技媒体貸出装置220は、遊技者が所持する会員カードの識別情報を読み込んだり、隣接する遊技機210の種別を特定するための機種情報を遊技機210から読み込んだりするとともに、識別情報、機種情報、遊技情報、演出内容を含む遊技履歴情報をそれぞれ紐付けて、ホールコンピュータ120に送信する機能を有している。また、遊技媒体貸出装置220は、演出内容の情報を呼出ランプ230へ送信する機能を有している。
【0042】
なお、本実施の形態においては、遊技媒体貸出装置220によって本発明の演出内容特定装置を実現しているが、これに限られるものではなく、遊技機210ごとに設置される台コンピュータによって本発明の演出内容特定装置を実現することも可能であるし、呼出ランプ230によって本発明の演出内容特定装置を実現することも可能である。
【0043】
呼出ランプ230は、遊技機210の上部に、遊技機210と一対一で設置/接続されており、遊技機210から送信される大当たり信号や確変(確率変動)遊技中を示す信号などに基づいて、所定の色に点灯したり点滅したりする。なお、呼出ランプ230は、遊技者が店員を呼び出すために、呼出ランプ230の前面に設けられている所定のボタンが押下されることにより、所定の色に点灯したり点滅したりする。
【0044】
(遊技機の外観)
つぎに、図3を用いて、遊技機210の外観について説明する。図3は、遊技機210の一例を示す外観図である。この遊技機210は、リーチ演出をおこなう遊技機であり、いわゆるデジパチタイプのものである。なお、以下においては、遊技機210の概要についてのみ説明する。図3において、遊技機210は、始動入賞口301と、画像表示部302と、大入賞口303とを備えている。
【0045】
始動入賞口301は、遊技によって発射された遊技球を入賞させる。画像表示部302は、液晶や役物などを備え、遊技球の始動入賞口301への入賞を起点に、図柄や役物による演出をおこなう。具体的には、図柄表示部302には、図柄が変動した状態または図柄が停止した状態の画像が表示される。遊技球が始動入賞口301に入賞することにより、画像表示部302には、たとえば、3つの図柄が変動するとともに、それぞれ、7,6,5のように確定した図柄が停止した状態で表示される。
【0046】
3つの図柄が7,7,7のように揃うと、大当たり状態となる。図柄の変動中に、3つの図柄のうち、7,7のように2つが揃った状態では、所定の演出がおこなわれるリーチ演出となる。また、図柄表示部302は、リーチ演出を予告する予告演出として、リーチの前段階の図柄変動中に背景色を変えたりキャラクタなどを出現させたりした演出要素を用いた画面を表示する。リーチ演出は、たとえば、通常のノーマルリーチから、期待度が高く、図柄変動所要時間の長いスーパーリーチに発展する。大入賞口303は、可動する入賞部であり、大当たりとなった際に、所定回数開放する。
【0047】
(制御部の内部構成)
つぎに、図4を用いて、遊技機210の制御部の内部構成について説明する。図4は、遊技機210の制御部の内部構成を示した説明図である。制御部400は、主制御部401と、賞球制御部402と、演出制御部403とからなる。主制御部401は、遊技機の遊技にかかる基本動作を制御する。賞球制御部402は、払い出す賞球を制御する。演出制御部403は、遊技中または待機中の演出動作を制御する。
【0048】
ここで、演出制御部403について詳細に説明する。演出制御部403は、本発明の演出制御基板に相当する。詳細には、演出制御部403の画像・音声制御部420が本発明の演出制御基板に相当する。演出制御部403は、遊技中における演出内容の制御をおこなう。この演出制御部403は、主制御部401から送出されるコマンドに基づき、演出内容を統括する演出統括部410と、演出統括部410によって指示された画像および音声の制御をおこなう画像・音声制御部420と、遊技盤および枠に設けられたランプの点灯を制御するランプ制御部430によって構成されている。
【0049】
演出統括部410は、演出処理を実行するCPU411と、演出のプログラムを記憶するROM412と、CPU411の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM413とを備えて構成される。演出統括部410は、主制御部401から送出されるコマンドに基づき、CPU411がROM412に記憶されたプログラムを読み込んで、演出内容を決定し、画像・音声制御部420およびランプ制御部430に指示出力する。
【0050】
画像・音声制御部420は、画像表示部302に対しては、遊技中における演出内容、たとえば、図柄の変動表示や、リーチ(3つの図柄のうち2つが揃った状態)、および大当たり時の各種表示情報を生成して出力する。具体的には、画像・音声制御部420は、CPU421と、ROM422と、RAM423とを備える。CPU421は、画像・音声制御部420全体の制御を司る。ROM422は、画像・音声生成プログラムや、出力制御プログラムなどの各種プログラムのほか、背景画像、図柄画像、キャラクタ画像など各種画像データや各種音声を記憶する。
【0051】
出力制御プログラムは、演出統括部410から取得した演出内容の情報を取得し、演出内容を構成する演出要素を抽出して、当該演出要素の情報を外部端子441に送出するプログラムである。RAM423は、画像表示部302に表示させる画像データや演出要素のデータのほか、スピーカ442を介して出力させる音声データを格納する。
【0052】
また、画像・音声制御部420のCPU421は、演出統括部410によって指示された演出内容に基づいて、背景画像表示処理、図柄画像表示/変動処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理と音声処理を実行し、必要な画像データおよび音声データをROM422から読み出してRAM423に書き込む。RAM423に書き込まれた背景画像、図柄画像、キャラクタ画像などの演出要素は、表示画面上において画像表示部302に重畳表示される。なお、図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。
【0053】
ランプ制御部430は、ランプ点灯等のための処理を実行するCPU431と、ランプ点灯等の制御データを記憶するROM432と、CPU431のワークエリアとしてのRAM433と、枠ランプ451および盤ランプ452と、可動役物453と、を備えて構成される。
【0054】
ランプ制御部430は、演出統括部410から出力されたランプ点灯等のコマンドに基づいて、遊技盤に設けられている盤ランプ452や、枠部材に設けられている枠ランプ451を点灯制御するデータを出力する。また、可動役物453に対して動作制御するデータを出力する。
【0055】
以上の演出制御部403は、たとえば演出制御基板によってその機能を実現する。図4に示すように、演出制御部403は、演出統括部410と、画像・音声制御部420と、ランプ制御部430とがそれぞれ異なる基板機能として設けられるが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成してもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であってもそれぞれの機能は独立しており、演出統括部410を中心として、この演出統括部410は、画像・音声制御部420と、ランプ制御部430との間でコマンドを送受する構成とすればよい。
【0056】
また、ここでは、画像・音声制御部420によって本発明の演出制御基板(演出制御部403に相当)の機能を実現する場合について説明したが、演出統括部410と画像・音声制御部420とを同一基板上に設けた場合には、当該基板によって本発明の演出制御基板の機能を実現することも可能である。
【0057】
(遊技媒体貸出装置の外観)
つぎに、図5を用いて、本実施の形態にかかる遊技媒体貸出装置220の外観について説明する。図5は、遊技媒体貸出装置220の一例を示す外観図である。図5において、遊技媒体貸出装置220は、紙幣投入口501と、ディスプレイ502と、操作ボタン503と、会員カード投入口504と、精算コイン投入口505と、精算コイン返却口506と、第1のアンテナ507と、第2のアンテナ508と、液晶ディスプレイ509とを備えている。
【0058】
紙幣投入口501は、遊技媒体の借り入れに使用される紙幣の投入を受け付ける。ディスプレイ502は、紙幣投入口501に投入された紙幣の投入金額やポイント情報などを表示する。操作ボタン503は、機能設定に関する各種の入力や遊技者による暗証番号入力などを受け付ける。
【0059】
会員カード投入口504は、遊技場の会員に対して発行される会員カードの挿入を受け付け、また、挿入された会員カードの返却をおこなう。精算コイン投入口505は、たとえば、会員以外の遊技者、いわゆるビジターである遊技者が使用する精算コインの投入を受け付ける。精算コイン返却口506は、遊技終了時などに、残額のある精算コインを返却する。
【0060】
第1のアンテナ507は、会員カード投入口504と精算コイン投入口505との間の装置内部に配設されており、会員情報などを読み取る。この第1のアンテナ507は、会員カード投入口504に挿入された会員カード、および精算コイン投入口505に投入された精算コインから電波を受信する機能を有している。
【0061】
第2のアンテナ508は、装置本体に配線されており、遊技機内部の部品に貼付された非接触ICタグの近傍に取り付けられ、非接触ICタグからの電波を受信する機能を有している。第2のアンテナ508が受信する非接触ICタグからの電波を用いることにより、遊技機210の機種を特定することが可能になっている。この第2のアンテナ508は、新台入れ替え時などにおいて、遊技機210が入れ替えられると、非接触ICタグの近傍から取り外され、入れ替えられた遊技機Mの非接触ICタグの近傍に再度取り付けられる。
【0062】
液晶ディスプレイ509は、ガイドレール509aが設けられており、当該ガイドレール509aと遊技媒体貸出装置220の筐体に設けられた不図示のガイドレールとで構成されるスライド機構により、収納自在にスライドする構成になっている。この液晶ディスプレイ509は、たとえば、テレビ映像、当日や前日などの遊技情報、スタート回数の情報、飲食サービスなどの情報を表示することが可能になっている。なお、上述したディスプレイ502を設けずに、液晶ディスプレイ509に、ディスプレイ502に表示させる情報、すなわち、紙幣投入口501に投入された紙幣の投入金額やポイント情報などを表示してもよい。
【0063】
(遊技媒体貸出装置のハードウェア構成)
つぎに、図6を用いて、遊技媒体貸出装置220のハードウェア構成について説明する。図6は、遊技媒体貸出装置220のハードウェア構成を示すブロック図である。図6において、遊技媒体貸出装置220は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、音声I/F(インタフェース)604と、スピーカ605と、入力デバイス606と、映像I/F607と、ディスプレイ502(液晶ディスプレイ509)と、アンテナ608と、通信I/F609とを備えている。また、各構成部601〜609はバス620によってそれぞれ接続されている。
【0064】
CPU601は、遊技媒体貸出装置220全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラム、演出内容特定プログラムなどのプログラムを記録している。演出内容特定プログラムは、通信I/F609により遊技機210から受信した図柄変動中の演出内容を構成する演出要素を示す信号に基づいて、当該信号に対応する演出要素や演出内容を特定するプログラムである。
【0065】
RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。RAM603は、詳細については図7および図8を用いて後述するが、隣接する遊技機210に応じて、演出要素と出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルや、演出内容と演出要素の組合せとを対応付けた組合せテーブルの情報を記録している。
【0066】
音声I/F604は、音声出力用のスピーカ605に接続される。スピーカ605は、音声を出力する。入力デバイス606は、操作ボタン503に相当し、機能設定に関する各種の入力や遊技者による暗証番号入力などを受け付ける。
【0067】
映像I/F607は、ディスプレイ502(液晶ディスプレイ509)と接続される。映像I/F607は、具体的には、たとえば、ディスプレイ502(液晶ディスプレイ509)全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ502(液晶ディスプレイ509)を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0068】
ディスプレイ502(液晶ディスプレイ509)には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、または文字や画像などの各種データが表示される。具体的には、紙幣投入口501に投入された紙幣の投入金額やポイント情報、テレビ映像、当日や前日などの遊技情報、スタート回数の情報、飲食サービスなどの情報などが表示される。
【0069】
アンテナ608は、第1のアンテナ507および第2のアンテナ508に相当し、会員カードから会員情報などを読み取る機能を有するとともに、遊技機210の機種情報を読み取る機能を有している。アンテナ608によって読み取られた会員情報および機種情報は、RAM603などに記録される。
【0070】
通信I/F609は、ネットワークに接続され、CPU601とのインタフェースとして機能する。通信I/F609は、具体的には、遊技機210から送信される遊技情報を受信する。なお、遊技情報は、上述したように、演出内容を構成する演出要素、遊技球の始動入賞、図柄の変動開始、図柄の確定、大当たりの発生、確率変動状態の発生、スタート回数などを示す情報などのほか、発射された遊技媒体の数(アウト玉数)や、遊技機210が払い出した遊技媒体の数(セーフ玉数)などを示す情報である。なお、演出要素の情報については、通信I/F609による受信に限らず、遊技媒体貸出装置220に設けられた不図示の端子を用いて、遊技機210から有線により受信するようにしてもよい。
【0071】
通信I/F609によって遊技機210から受信した遊技情報は、CPU601による演出内容の特定に用いられる。CPU601によって特定された演出内容は、会員情報および機種情報に紐付けられて、通信I/F609により、ホールコンピュータ120へ送信される。
【0072】
(遊技機および遊技媒体貸出装置の機能的構成)
つぎに、図7を用いて、遊技機210および遊技媒体貸出装置220の機能的構成について説明する。図7は、遊技機210および遊技媒体貸出装置220の機能的構成を示したブロック図である。図7において、遊技機210は、画像・音声制御部420に、取得部701と、抽出部702と、出力制御部703と、外部端子441とを備えている。
【0073】
取得部701は、演出内容の情報を取得する。演出内容の情報は、リーチ演出内容を示す情報や、予告演出内容を示す情報である。取得部701は、図4に示した演出統括部410の演出内容決定処理によって決定された演出内容の情報を、演出統括部410から取得する。取得部701が取得した演出内容の情報は、たとえば、演出内容を構成するキャラクタや背景などの演出要素ごとにVRAMなどに記録される。
【0074】
抽出部702は、取得部701によって取得された演出内容の情報に基づいて、演出内容を構成するキャラクタや背景などの演出要素を抽出する。具体的には、抽出部702はVRAMなどに記録された演出内容の情報から、演出要素を抽出する。
【0075】
出力制御部703は、抽出部702によって抽出された演出要素を示す出力信号を外部端子441から出力させる。出力信号は、演出要素を区別することができる信号であれば、いずれの形式の信号を出力させてもよいが、代表的には、演出要素に応じて予め定めた複数の外部端子から出力されるとともに、演出要素に応じて所定のパルス数にて出力されるものである。出力制御部703による信号を出力させるタイミングは、たとえば、演出がおこなわれた直後であるが、これに限らず、演出がおこなわれている最中、すなわち、演出中にキャラクタが表示されたときとしてもよいし、演出前に演出内容の情報を取得することにより演出の直前としてもよい。
【0076】
なお、取得部701と、抽出部702と、出力制御部703とは、図4に示した画像・音声制御部420のCPU421によって実現される。すなわち、画像・音声制御部420のCPU421が、画像・音声制御部420のROM422などに記録されている出力信号制御プログラムを実行することにより、取得部701と、抽出部702と、出力制御部703との機能を実現する。
【0077】
遊技媒体貸出装置220は、記録部711と、受信部712と、要素特定部713と、出力部714と、組合せ部715と、演出特定部716とを備えている。記録部711は、図柄変動中の演出内容を構成するキャラクタなどの演出要素と、画像・音声制御部420から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルを記録する。また、この要素テーブルは、少なくとも、演出要素と出力信号の種別とを対応付けたものであればよいが、本実施の形態においては、さらに演出要素と出力信号のパルス数とを対応付けたものとしている。なお、要素テーブルの詳細については、図8を用いて後述する。
【0078】
受信部712は、遊技機210の画像・音声制御部420から出力信号を受信する。要素特定部713は、受信部712によって受信された出力信号に基づいて、要素テーブルの中から出力信号に対応する演出要素を特定する。また、要素特定部713は、受信部712によって受信された出力信号に基づいて、要素テーブルの中から出力信号の種別または出力信号のパルス数に対応する演出要素を特定する。
【0079】
また、記録部711は、演出内容と、演出要素の組合せとを対応付けた組合せテーブルの情報を予め記録する。なお、要素テーブルの詳細については、図9を用いて後述する。組合せ部715は、要素特定部713によって特定された演出要素を組み合わせる。演出特定部716は、組合せ部715によって組み合わされた演出要素を用いて、組合せテーブルの中から演出要素の組合せに対応する演出内容を特定する。
【0080】
出力部714は、演出特定部716によって特定された演出内容の情報を出力する。出力される演出内容の情報は、不図示の関連紐付け部によって遊技者の識別情報と紐付けられた上、ホールコンピュータ120や、ホールコンピュータ120を介して管理サーバ110に送信される。なお、管理サーバ110やホールコンピュータ120により、演出内容に応じたサービス、すなわち、遊技によって発生させた演出内容の種類や回数などに応じたコンテンツの配信などのサービスが可能になる。
【0081】
なお、出力部714は、演出内容の情報を出力することに限らず、要素特定部713によって特定された演出要素の情報を出力するようにしてもよい。この場合、出力される演出要素の情報は、不図示の関連紐付け部によって遊技者の識別情報と紐付けられた上、ホールコンピュータ120や、ホールコンピュータ120を介して管理サーバ110に送信される。管理サーバ110やホールコンピュータ120により、演出要素に応じたサービス、すなわち、遊技によって出現させたキャラクタ画像の種類や回数などに応じたコンテンツの配信などのサービスをおこなうようにしてもよい。
【0082】
なお、上述した記録部711は、図6に示したRAM603によって実現される。受信部712と、出力部714とは、図6に示した通信I/F609によって実現される。要素特定部713と、組合せ部715と、演出特定部716とは、CPU601によって実現される。すなわち、CPU601が、演出内容特定プログラムを実行することにより、要素特定部713と、組合せ部715と、演出特定部716との機能を実現する。
【0083】
(遊技媒体貸出装置に記録されている要素テーブルの一例)
つぎに、図8を用いて、遊技媒体貸出装置220に記録されている要素テーブルの一例について説明する。図8は、遊技媒体貸出装置220に記録されている要素テーブルの一例を示した説明図である。なお、ここでは予告演出の演出内容を例に挙げて説明するが、リーチ演出内容についても同様である。
【0084】
図8において、要素テーブル800は、図柄変動中の演出内容を構成するキャラクタなどの演出要素と、画像・音声制御部420から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けたものである。出力信号の種別は、画像・音声制御部420の外部端子441の種別(端子801)に相当する。すなわち、要素テーブル800は、端子801ごとに演出要素を対応付けたものである。具体的には、パルス数802が「1」の場合、端子801は、端子1〜7ごとにそれぞれ「緑バス」、「青マフラー」、・・・などのように演出要素が対応付けられている。したがって、出力元の外部端子441の種別(出力される信号の種別)がわかれば、演出要素を特定することが可能になっている。
【0085】
ここで、要素テーブル800に示す演出要素について具体的に説明する。端子1〜4の括弧書きに示す「ステップ」は、予告演出中に演出要素が出現する順番を示している。すなわち、端子1の「ステップ1」から順に、予告演出中の最初の段階を示し、端子4の「ステップ4」は、リーチ演出に移行する直前の予告演出中の最後の段階を示している。
【0086】
具体的には、「ステップ1」の「緑バス」は、予告演出中の最初の段階で緑色のバスが登場する演出を示している。「ステップ2」の「青マフラー」は、ステップ1の次の段階で青色のマフラーを巻いた女性が登場する演出を示している。ステップ3の「イラスト男性」は、ステップ2の次の段階でイラストの男性が登場する演出を示している。ステップ4の「女性ハート群」は、予告演出中の最後の段階でハート群が登場する演出を示している。なお、要素テーブル800に示しているその他の演出要素については説明を省略するが、同様に登場するキャラクタなどを示したものである。
【0087】
端子5は、シーンなどの背景を示したものである。端子6および端子7は、図柄変動中の背景に出現させるキャラクタを示したものであり、出現により、リーチ演出や大当たりへの期待度を告知するものである。
【0088】
また、図8に示すように、要素テーブル800は、演出要素と出力信号のパルス数とを対応付けたものである。すなわち、要素テーブル800は、パルス数802ごとに演出要素を対応付けたものである。具体的には、端子1において、パルス数802は、「1,2,3…」ごとにそれぞれ「緑バス」、「赤バス」、「ゼブラバス」・・・などのように演出要素が対応付けられている。
【0089】
したがって、外部端子441から出力されるパルス数がわかれば、演出要素を特定することが可能になっている。なお、図8に示す演出内容は予告演出内容であるが、リーチ演出内容についても同様に、リーチ演出を構成する演出要素と出力信号とを対応付けたテーブルとして記録されている。なお、符号803に示す演出要素を囲む枠については、図10を用いた出力信号の説明にて後述する。
【0090】
(遊技媒体貸出装置に記録されている組合せテーブルの一例)
つぎに、図9を用いて、遊技媒体貸出装置220に記録されている組合せテーブルの一例について説明する。図9は、遊技媒体貸出装置220に記録されている組合せテーブルの一例を示した説明図である。なお、ここでも予告演出の演出内容を例に挙げて説明するが、リーチ演出内容についても同様である。
【0091】
図9において、組合せテーブル900は、演出要素の組合せと予告演出内容とを対応付けたものである。演出要素の組合せは、図8の要素テーブル800を用いて特定された演出要素を組み合わせたものである。すなわち、演出要素の組合せは、予告演出において出現したキャラクタなどをもとめたものである。組合せテーブル900を用いることにより、演出要素の組合せがわかれば、予告演出内容を特定することが可能になっている。
【0092】
(画像・音声制御部の外部端子から出力される出力信号の一例)
つぎに、図10を用いて、画像・音声制御部420の外部端子441から出力される出力信号の一例について説明する。図10は、画像・音声制御部420の外部端子441から出力される出力信号の一例を示した説明図である。なお、ここでも予告演出の演出内容を例に挙げて説明するが、リーチ演出内容についても同様である。
【0093】
図10は、ある予告演出内容の出力信号1000を示している。予告演出中の最初の段階を示すステップ1の信号として端子1からは、パルス数2の信号が出力されている。端子2からは、パルス数3の信号が出力されている。端子3〜7についても、それぞれ、図10に示すパルス数の信号が出力されている。具体的には、端子1〜7からの出力信号1000は、順に、「2,3,1,1,3,3,3」のパルス数の信号が出力されている。なお、出力する端子(信号)の種別やパルス数は、演出内容ごとに予め定められている。
【0094】
遊技媒体貸出装置220は、この出力信号を、図8に示した要素テーブル800に当てはめる。すなわち、遊技媒体貸出装置220は、この出力信号を用いて、図8の要素テーブル800のうち、符号803に示すように、枠に囲って示した演出要素を特定できるようになっている。
【0095】
(遊技機の演出制御部がおこなう出力信号制御処理の一例)
つぎに、図11を用いて、遊技機210の演出制御部403(詳細には画像・音声制御部420)がおこなう出力信号制御処理の一例について説明する。図11は、遊技機210の演出制御部403がおこなう出力信号制御処理の一例を示したフローチャートである。なお、図11に示す処理は、画像・音声制御部420のCPU421が出力信号制御プログラムを実行することによっておこなわれる処理を示す。
【0096】
図11において、画像・音声制御部420のCPU421は、演出統括部410から演出内容の情報を取得するまで待機状態にあり(ステップS1101:Noのループ)、演出内容の情報を取得すると(ステップS1101:Yes)、VRAMなどに記録した演出要素を抽出する(ステップS1102)。そして、抽出した演出要素を示す信号を外部端子441から所定のパルス数にて出力させ(ステップS1103)、一連の処理を終了する。なお、所定のパルス数は、演出内容ごとに予め定められている所定の端子から出力される。
【0097】
上述した処理によれば、演出統括部410が取得した演出内容の情報に基づいて、演出要素を示す出力信号を出力させることができる。したがって、遊技媒体貸出装置220などの演出内容特定装置にて、演出内容を特定させることができる。
【0098】
また、演出内容の情報に基づいて、演出要素を示す出力信号を所定のパルス数にて所定の外部端子441から出力させるようにしたので、演出制御基板上に設けられている外部端子441の数に制限がある場合であっても、パルス数により、演出要素または演出内容を区別することが可能な出力信号を出力させることができる。
【0099】
(遊技媒体貸出装置がおこなう演出内容特定処理の一例)
つぎに、図12を用いて、遊技媒体貸出装置220がおこなう演出内容特定処理の一例について説明する。図12は、遊技媒体貸出装置220がおこなう演出内容特定処理の一例を示したフローチャートである。なお、図12に示す処理は、遊技媒体貸出装置220のCPU601が演出内容特定プログラムを実行することによっておこなわれる処理を示す。
【0100】
図12において、遊技媒体貸出装置220のCPU601は、通信I/F609が画像・音声制御部420の外部端子441からの出力信号を受信するまで待機状態にあり(ステップS1201:Noのループ)、出力信号を受信すると(ステップS1201:Yes)、RAM603に記録されている要素テーブル800を用いて、演出要素を特定する(ステップS1202)。
【0101】
そして、特定した演出要素を組み合わせる(ステップS1203)。さらに、演出要素の組合せと、RAM603に記録されている組合せテーブル900とを用いて、演出内容を特定する(ステップS1204)。このあと、通信I/F609によりホールコンピュータ120へ、演出内容の情報を出力し(ステップS1205)、一連の処理を終了する。なお、出力される演出内容の情報は、遊技者の識別情報と紐付けられ、ホールコンピュータ120へ送出される。そして、ホールコンピュータ120では、遊技者の識別情報と紐付けられた演出内容の情報を格納するとともに、当該情報を管理サーバ110へ送信する。
【0102】
また、特定された演出内容が一定時間以上の長さを有するスーパーリーチである場合、呼出ランプ230にその旨を示す情報を送信し、呼出ランプ230を点灯または点滅させるようにしてもよい。このようにすれば、スーパーリーチが発生した際に、呼出ランプ230を用いたリアルタイムの演出をおこなうことができるとともに、遊技機210による演出を引き立てることができる。
【0103】
なお、このような演出内容特定処理は、ホールH内の全ての遊技媒体貸出装置220によっておこなわれる。つまり、遊技者が遊技する台を変えたとしても、各機種において、リーチ演出や予告演出などの演出内容を特定することが可能になっている。また、遊技媒体貸出装置220によって特定された演出内容や演出要素は、管理サーバ110およびホールコンピュータ120にて、全て遊技者と紐付けて格納される。つまり、遊技者が遊技した全ての機種および当該機種の演出内容は、管理サーバ110およびホールコンピュータ120にて、管理されるようになっている。また、管理サーバ110は、店舗の異なる全てのホールHにて発生させた演出内容を遊技者ごとに、たとえば、累計化して格納することも可能である。
【0104】
上述した処理によれば、遊技機210のリーチ演出や予告演出などの演出内容を特定することができる。したがって、遊技機210のリーチ演出内容に応じて、遊技者に対して趣向性のある演出やサービスをおこなうことができる。
【0105】
また、要素テーブル800を用い、画像・音声制御部420から出力される出力信号の種別またはパルス数に基づいて、演出要素を特定するようにしたので、多様な演出要素を簡単に特定することができる。
【0106】
また、組合せテーブル900を用い、画像・音声制御部420から出力される演出要素を示す信号に基づいて、演出内容を特定するようにしたので、多様な演出内容を簡単に特定することができる。
【0107】
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、遊技機にて図柄変動中を示す図柄変動信号を出力するとともに、遊技媒体貸出装置にて当該図柄変動信号に基づいて演出内容を特定するようにしている点が実施の形態1と異なる。なお、実施の形態2において、実施の形態1と同様の構成部については同様の符号を付し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0108】
(実施の形態2にかかる遊技機および遊技媒体貸出装置の機能的構成)
図13を用いて、実施の形態2にかかる遊技機1300および遊技媒体貸出装置1310の機能的構成について説明する。図13は、実施の形態2にかかる遊技機1300および遊技媒体貸出装置1310の機能的構成を示したブロック図である。図13において、画像・音声制御部1301は、取得部1302と、出力制御部1303と、外部端子1304とを備えている。
【0109】
取得部1302は、図柄の変動開始を示す信号と、図柄の確定を示す信号とを取得する。取得部1302は、具体的には、たとえば、図4に示した演出統括部410から上記信号を取得する。出力制御部1303は、取得部1302によって取得された信号に基づいて、図柄変動中を示す図柄変動信号を外部端子1304から出力させる。
【0110】
なお、取得部1302と、出力制御部1303とは、図4に示したCPU421に相当する。すなわち、画像・音声制御部1301のCPU421が、画像・音声制御部1301のROM422などに記録されている出力信号制御プログラムを実行することにより、取得部1302と、出力制御部1303との機能を実現する。
【0111】
遊技媒体貸出装置1310は、記録部1311と、受信部1312と、算出部1313と、特定部1314と、出力部1315とを備えている。記録部1311は、遊技機1300ごとの演出内容と、演出をおこなう際の図柄変動時間とを対応付けた演出時間テーブルの情報を予め記録する。なお、演出時間テーブルの詳細については、図14を用いて後述する。
【0112】
受信部1312は、予め定めた外部端子を用いて図柄変動中を示す図柄変動信号を出力する画像・音声制御部1301の外部端子1304から、当該図柄変動信号を受信する。算出部1313は、受信部1312によって受信された図柄変動信号に基づいて、図柄変動時間を算出する。算出部1313は、具体的には、受信部1312による図柄変動信号の受信が完了した時刻から受信が開始された時刻を減じることにより図柄変動時間を算出してもよいし、受信部1312が図柄確定信号を受信している時間を計測することにより図柄変動時間を算出するようにしてもよい。
【0113】
特定部1314は、算出部1313によって算出された図柄変動時間の情報を用いて、演出時間テーブルから演出内容を特定する。出力部1315は、特定部1314によって特定された演出内容の情報を出力する。出力される演出内容の情報は、不図示の関連紐付け部によって遊技者の識別情報と紐付けられた上、ホールコンピュータ120や、ホールコンピュータ120を介して管理サーバ110に送信される。
【0114】
なお、上述した記録部1311は、図6に示したRAM603によって実現される。受信部1312と、出力部1315とは、図6に示した通信I/F609によって実現される。算出部1313と、特定部1314とは、CPU601によって実現される。すなわち、CPU601が、演出内容特定プログラムを実行することにより、算出部1313と、特定部1314との機能を実現する。
【0115】
(実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置に記録されている演出時間テーブルの一例)
つぎに、図14を用いて、実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置1310に記録されている演出時間テーブルの一例について説明する。図14は、実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置1310に記録されている演出時間テーブルの一例を示した説明図である。なお、ここではリーチ演出の演出内容を例に挙げて説明するが、予告演出内容についても同様である。
【0116】
図14において、演出時間テーブル1400は、図柄変動時間とリーチ演出内容とを対応付けたものである。この演出時間テーブル1400を用いることにより、図柄変動時間からリーチ演出内容を特定することが可能になっている。具体例を挙げると、符号1401に示すように、図柄変動時間が40秒であることがわかれば、この図柄変動時間からリーチ演出内容をリーチAとして特定することが可能になっている。なお、この演出時間テーブル1400は機種やバージョンごとに異なる。また、各リーチ演出内容には、当該リーチ演出内容を識別するための識別情報が付されている。
【0117】
(画像・音声制御部の外部端子から出力される図柄変動信号の一例)
つぎに、図15を用いて、実施の形態2にかかる画像・音声制御部1301の外部端子1304から出力される図柄変動信号の一例について説明する。図15は、実施の形態2にかかる画像・音声制御部1301の外部端子1304から出力される図柄変動信号の一例を示した説明図である。
【0118】
図15において、図柄変動信号1500は、図柄変動の開始から図柄変動の確定までの間、外部端子1304から出力される信号を示している。なお、図柄変動信号1500は、図柄変動の開始から図柄変動の確定までを示すものであれば、これに限られるものではなく、たとえば、図柄変動の開始時と図柄変動の確定時にのみパルス信号を送信するようにしてもよい。遊技媒体貸出装置1310は、図柄変動信号1500が出力されている時間を算出し、図14に示した演出時間テーブル1400に当てはめる。たとえば、算出した時間が40秒である場合、図14の演出時間テーブル1400のうち、符号1401に示すように、リーチ演出内容としてリーチAを特定することができるようになっている。
【0119】
(遊技機の演出制御部がおこなう出力信号制御処理の一例)
つぎに、図16を用いて、実施の形態2にかかる遊技機1300の演出制御部403(詳細には画像・音声制御部1301)がおこなう出力信号制御処理の一例について説明する。図16は、実施の形態2にかかる遊技機1300の演出制御部403がおこなう出力信号制御処理の一例を示したフローチャートである。なお、図16に示す処理は、画像・音声制御部1301のCPU421が出力信号制御プログラムを実行することによっておこなわれる処理を示す。
【0120】
図16において、画像・音声制御部1301は、演出統括部410から図柄変動の開始を示す信号を受信するまで待機状態にあり(ステップS1601:Noのループ)、当該信号を受信すると(ステップS1601:Yes)、外部端子1304から図柄変動信号を出力する(ステップS1602)。このあと、演出統括部410から図柄確定信号を取得したか否かを判断する(ステップS1603)。
【0121】
図柄確定信号を取得するまで(ステップS1603:No)、ステップS1602に戻り、図柄確定信号の出力をおこなう。一方、図柄確定信号を取得すると(ステップS1603:Yes)、外部端子1304からの図柄変動信号の出力を停止し(ステップS1604)、一連の処理を終了する。
【0122】
上述した処理によれば、図柄の変動開始を示す信号と図柄の確定を示す信号とに基づいて、図柄変動信号を出力させることができる。したがって、実施の形態1と同様に、遊技媒体貸出装置1310などの演出内容特定装置にて、演出内容を特定させることができる。
【0123】
(遊技媒体貸出装置がおこなう演出内容特定処理の一例)
つぎに、図17を用いて、実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置1310がおこなう演出内容特定処理の一例について説明する。図17は、実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置1310がおこなう演出内容特定処理の一例を示したフローチャートである。なお、図17に示す処理は、遊技媒体貸出装置1310のCPU601が演出内容特定プログラムを実行することによっておこなわれる処理を示す。
【0124】
図17において、遊技媒体貸出装置1310のCPU601は、通信I/F609が画像・音声制御部1301の外部端子1304からの図柄変動信号を受信するまで待機状態にあり(ステップS1701:Noのループ)、図柄変動信号を受信すると(ステップS1701:Yes)、図柄変動時間を算出する(ステップS1702)。そして、RAM603に記録されている演出時間テーブル1400を用いて、演出内容を特定する(ステップS1703)。
【0125】
このあと、通信I/F609によりホールコンピュータ120へ、演出内容の情報を出力し(ステップS1704)、一連の処理を終了する。なお、出力される演出内容の情報は、遊技者の識別情報と紐付けられ、ホールコンピュータ120へ送出される。そして、ホールコンピュータ120では、遊技者の識別情報と紐付けられた演出内容の情報を格納するとともに、当該情報を管理サーバ110へ送信する。
【0126】
上述した処理によれば、リーチ演出や予告演出などの演出内容を特定することができる。したがって、実施の形態1と同様に、遊技機1300のリーチ演出内容に応じて、遊技者に対して趣向性のある演出やサービスをおこなうことが可能になる。また、実施の形態2に示した演出内容の特定手法に、実施の形態1に示した演出内容の特定手法を併用させるようにすれば、同一の図柄変動時間を有する異なる演出内容の特定も可能になる。
【0127】
(実施の形態3)
つぎに、実施の形態3について説明する。実施の形態3は、実施の形態1または実施の形態2によって特定された演出内容の情報を用いたサービスの一例について説明する。
【0128】
(管理サーバ110によるサービス提供処理手順の一例)
つぎに、図18を用いて、特定した演出内容を用いたサービスの一例として、コンテンツを提供する場合について説明する。図18は、管理サーバ110によるサービス提供処理手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図18に示すシーケンス図の前提として、管理サーバ110には、遊技者が遊技によって発生させたリーチ演出や予告演出などの演出内容の情報を遊技者ごとに格納しているとともに、演出内容に応じたサービス(コンテンツ)が予め設定されているものとする。また、遊技者(ユーザ)がホールHでの遊技を終え、自宅のPCなどのクライアント端末130から、管理サーバ110にアクセスしたものとする。
【0129】
図18において、まず、クライアント端末130にて、管理サーバ110のサービス提供サイトへのアクセスがあると(ステップS1801)、ユーザから受け付けたユーザ認証情報を管理サーバ110へ送信する(ステップS1802)。なお、ユーザ認証画面については、図19を用いて後述する。
【0130】
管理サーバ110は、ユーザ認証情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1803:Noのループ)、ユーザ認証情報を受信すると(ステップS1803:Yes)、認証に成功したか否かを判断する(ステップS1804)。認証に失敗した場合(ステップS1804:No)、一連の処理を終了する。認証に成功すると(ステップS1804:Yes)、クライアント端末130へ、接続を許可する旨の情報を送信するとともに(ステップS1805)、獲得した演出内容に応じた画面情報を送信する(ステップS1806)。
【0131】
また、クライアント端末130では、認証に成功したか否かを判断する(ステップS1807)。認証に失敗した場合(ステップS1807:No)、一連の処理を終了する。認証に成功すると(ステップS1807:Yes)、管理サーバ110からの接続を許可する旨の情報に基づいて、ログインする(ステップS1808)。そして、管理サーバ110から送信された演出内容に応じた画面情報を表示する(ステップS1809)。なお、このときの画面情報の詳細については、図20〜23を用いて後述する。
【0132】
そして、ユーザから、ダウンロード可能なコンテンツの選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1810)。コンテンツの選択を受け付けると(ステップS1810:Yes)、管理サーバ110へコンテンツの送信要求をおこなう(ステップS1811)。
【0133】
一方、管理サーバ110では、コンテンツの送信要求を受信したか否かを判断し(ステップS1812)、送信要求を受信すると(ステップS1812:Yes)、コンテンツを送信し(ステップS1813)、一連の処理を終了する。
【0134】
このコンテンツの送信を受けて、クライアント端末130では、コンテンツをダウンロードし(ステップS1814)、一連の処理を終了する。また、ステップS1810において、コンテンツの選択を受け付けない場合(ステップS1810:No)、ログアウトしたか否かを判断する(ステップS1815)。ログアウトしていない場合(ステップS1815:No)、ステップS1809に移行する。ログアウトした場合(ステップS1815:Yes)、一連の処理を終了する。
【0135】
一方、管理サーバ110において、コンテンツの送信要求を受信しない場合(ステップS1812:No)、ログアウトしたか否かを判断する(ステップS1816)。ログアウトしていない場合(ステップS1816:No)、ステップS1812に移行する。ログアウトした場合(ステップS1816:Yes)、一連の処理を終了する。
【0136】
なお、上述した説明では、管理サーバ110とクライアント端末130との間における処理について説明したが、このほかにも、たとえば、ホールコンピュータ120と遊技媒体貸出装置220(1310)との間においても、同様の処理をおこなうことが可能であり、これにより、遊技媒体貸出装置220(1310)にて、コンテンツをダウンロードし、再生することも可能である。
【0137】
(クライアント端末130に表示される表示画面の一例)
つぎに、図19〜23を用いて、クライアント端末130に表示される表示画面の一例について説明する。図19〜23は、クライアント端末130に表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【0138】
図19において、表示画面1900は、上述した図18のステップS1802のユーザ認証をおこなう際に表示されるログイン画面である。このログイン画面には、「ユーザID」および「パスワード」が表示されており、ユーザからの入力を受け付けるようになっている。そして、「ユーザID」および「パスワード」が入力され、認証に成功した場合、つまり、ログインした場合、図20に示す表示画面に移行する。
【0139】
図20において、表示画面2000には、ユーザが遊技した機種の一覧が選択可能に表示されている。この表示画面2000において、ユーザが選択した機種の遊技履歴を閲覧することが可能になっている。なお、遊技履歴は、当日のものであってもよいし、直近1週間以内のものであってもよいし、過去の累計であってもよい。この表示画面2000において、たとえば、符号2001に示す「CRぱちんこ必殺○事人III」が選択されたとすると、図21に示す表示画面に移行する。
【0140】
図21において、表示画面2100には、「CRぱちんこ必殺○事人III」のメニュー画面が表示されている。このメニュー画面において、「遊技履歴を見る」、「最新情報を見る」、符号2101に示す「コンテンツをダウンロードする」、が表示されている。たとえば、「遊技履歴を見る」を選択すると、遊技者が遊技した遊技履歴の閲覧画面に移行する。
【0141】
遊技履歴は、大当たりの発生、確率変動状態の発生、スタート回数などを示す情報などのほか、発射された遊技媒体の数(アウト玉数)や、遊技機210(1300)が払い出した遊技媒体の数(セーフ玉数)などを示す情報である。特に、遊技履歴は、遊技媒体貸出装置220(1310)によって特定されたリーチ演出内容も含む。すなわち、「遊技履歴を見る」を選択することにより、遊技者が発生させたリーチ演出内容の閲覧および再生が可能になっている。
【0142】
「最新情報」は、「CRぱちんこ必殺○事人III」の最新の情報であり、当該メニューが選択されると、「CRぱちんこ必殺○事人III」の後継機の紹介や、当該機種に関する各店舗のイベントの情報などが表示される。さらに、符号2101に示す「コンテンツをダウンロードする」が選択されると、図22に示す、遊技者が遊技によって発生させたリーチ演出内容に対応した、リーチキャラクタを示した画面に移行する。
【0143】
図22において、表示画面2200は、主なリーチ演出を示すキャラクタを示したものである。表示画面2200において、たとえば、符号2201に示す「P」が選択されたとすると、図23に示すダウンロード可能なコンテンツを表示した画面に移行する。
【0144】
図23において、表示画面2300は、ダウンロード可能なコンテンツを示したものである。表示画面2300には、符号2301に示すように、ダウンロード可能なコンテンツは1つのみが表示されている。これは、たとえば、ユーザが「P」のスーパーリーチのうち、1種類のみを遊技において発生させたことを示している。また、符号2302には、「?」によって、コンテンツが非表示になっている。これはダウンロード不可能なコンテンツを示している。このコンテンツは、ユーザが遊技において発生させていないスーパーリーチに対応している。
【0145】
この表示画面2300において、ユーザが符号2301に示すコンテンツを選択すると、コンテンツのダウンロードが始まる。なお、コンテンツは、たとえば、ムービーとしてもよいし、当該スーパーリーチに相当するリーチ演出内容そのものの映像や音楽などとしてもよい。
【0146】
なお、上述した説明では、特定した演出内容を、コンテンツのダウンロードというサービスに用いた場合の一例について説明したが、このほかにも、呼出ランプ230の点灯または点滅などの演出や、遊技媒体貸出装置220(1310)の液晶ディスプレイ509によるリプレイを表示させることも可能である。
【0147】
呼出ランプ230の点灯または点滅などの演出は、具体的には、遊技媒体貸出装置220により一定時間以上のリーチであることが特定された場合、当該情報を呼出ランプ230に送出し、呼出ランプ230を点灯または点滅させることによって、実現することが可能である。すなわち、リーチ演出がおこなわれている際、期待度の高いスーパーリーチ等に発展した際に、呼出ランプ230による演出をおこなうことが可能である。このような演出をおこなうことにより、遊技機210による演出をリアルタイムに引き立てることができるとともに、遊技者を注目させることができる。
【0148】
遊技媒体貸出装置220の液晶ディスプレイ509によるリプレイの表示は、具体的には、遊技媒体貸出装置220にリーチ演出内容や予告演出内容の映像を予め記録させておき、遊技者が発生させた演出内容を、当該演出内容の直後や遊技者が選択したタイミングにて、液晶ディスプレイ509から再生させることによって、実現することが可能である。
【0149】
また、演出内容を用いた、その他のサービスや利用形態について例示しておく。たとえば、ホールHにて、演出内容を用いたイベントをおこなうことも可能である。具体的には、たとえば、ホールHにて、「○○のリーチで大当たりしろ!」といったミッション、「○○のリーチ、××のリーチの順で大当たりしろ!」といった段階型のミッションを用意しておき、すなわち、RAM603にミッションに該当する特定のリーチ情報を記録しておき、ミッションに該当する大当たりが発生した場合に、液晶ディスプレイ509からのリプレイ演出や、呼出ランプ230を用いた演出をおこなうとともに、ホールHからの景品やポイントの付与などのサービスの提供をおこなってもよい。なお、大当たりが発生したか否かの判断は、図柄確定信号とともに受信する大当たり信号に基づいておこなわれる。
【0150】
また、ミッションに該当する大当たりが発生した場合に、液晶ディスプレイ509を特殊な色に変更させたり、ミッションの達成度合いに応じてプレミアムな背景色に変更させたりすることも可能である。また、当該ミッションに該当する大当たりが発生した場合に、QRコードを表示させることにより、着メロ、着うた、待受画面等の、ダウンロードサービスへの誘導をおこなってもよい。
【0151】
さらに、このほかにも、ミッションに該当する大当たりが発生した場合に、クーポンの配信、プレミアムコンテンツの閲覧権(パスワードの配信)、展示会等の招待状の配信、URL配信によるダウンロードサイトへの誘導、クリックによるポイントの付与、などのサービスをおこなうことも可能である。
【0152】
以上のように、実施の形態1〜3によれば、演出内容を特定することが可能になることにより、遊技者に対して趣向性のある演出やサービスをおこなうことが可能になる。
【0153】
以上説明したように、本発明にかかる演出内容特定装置、遊技媒体貸出装置、演出制御基板、遊技機、演出内容特定方法、出力信号制御方法、演出内容特定プログラム、および出力信号制御プログラムによれば、遊技において発生した画面演出を特定することができる。したがって、遊技機の画面演出の内容に応じて、遊技者に対して興趣性のある演出やサービスをおこなうことが可能になる。
【0154】
なお、本実施の形態で説明した演出内容特定方法および出力信号制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0155】
以上のように、本発明は、リーチ演出や予告演出などの演出をおこなう遊技機や、または当該遊技機からの出力信号を受信する、演出内容特定装置、遊技媒体貸出装置、演出制御基板、遊技機、演出内容特定方法、出力信号制御方法、演出内容特定プログラム、および出力信号制御プログラムに適している。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】実施の形態1にかかる演出内容収集システムのシステム構成図である。
【図2】ホールにおける遊技システムのシステム構成図である。
【図3】遊技機の一例を示す外観図である。
【図4】遊技機の制御部の内部構成を示した説明図である。
【図5】遊技媒体貸出装置の一例を示す外観図である。
【図6】遊技媒体貸出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】遊技機および遊技媒体貸出装置の機能的構成を示したブロック図である。
【図8】遊技媒体貸出装置に記録されている要素テーブルの一例を示した説明図である。
【図9】遊技媒体貸出装置に記録されている組合せテーブルの一例を示した説明図である。
【図10】画像・音声制御部の外部端子から出力される出力信号の一例を示した説明図である。
【図11】遊技機の演出制御部がおこなう出力信号制御処理の一例を示したフローチャートである。
【図12】遊技媒体貸出装置がおこなう演出内容特定処理の一例を示したフローチャートである。
【図13】実施の形態2にかかる遊技機および遊技媒体貸出装置の機能的構成を示したブロック図である。
【図14】実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置に記録されている演出時間テーブルの一例を示した説明図である。
【図15】実施の形態2にかかる画像・音声制御部の外部端子から出力される図柄変動信号の一例を示した説明図である。
【図16】実施の形態2にかかる遊技機の演出制御部がおこなう出力信号制御処理の一例を示したフローチャートである。
【図17】実施の形態2にかかる遊技媒体貸出装置がおこなう演出内容特定処理の一例を示したフローチャートである。
【図18】管理サーバによるサービス提供処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【図19】クライアント端末に表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【図20】クライアント端末に表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【図21】クライアント端末に表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【図22】クライアント端末に表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【図23】クライアント端末に表示される表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0157】
100 演出内容収集システム
110 管理サーバ
120 ホールコンピュータ
130 クライアント端末
210 遊技機
220 遊技媒体貸出装置(演出内容特定装置)
230 呼出ランプ
403 演出制御部(演出制御基板)
420 画像・音声制御部(演出制御基板)
441 外部端子
701 取得部(取得手段)
702 抽出部(抽出手段)
703 出力制御部(出力制御手段)
711 記録部(記録手段)
712 受信部(受信手段)
713 要素特定部(要素特定手段)
714 出力部(出力手段)
715 組合せ部(組合せ手段)
716 演出特定部(演出特定手段)
800 要素テーブル
900 組合せテーブル
1000 出力信号
1300 遊技機
1301 画像・音声制御部(演出制御基板)
1302 取得部(取得手段)
1303 出力制御部(出力制御手段)
1304 外部端子
1310 遊技媒体貸出装置(演出内容特定装置)
1311 記録部(記録手段)
1312 受信部(受信手段)
1313 算出部(算出手段)
1314 特定部(特定手段)
1315 出力部(出力手段)
1400 演出時間テーブル
1500 図柄変動信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄変動中の演出内容を構成する演出要素と、演出制御基板から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルを予め記録する記録手段と、
予め定めた複数の外部端子を有し、当該外部端子を用いて図柄変動中の演出内容を構成する演出要素を示す信号を出力する演出制御基板から、当該出力信号を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記出力信号に基づいて、前記要素テーブルの中から前記出力信号に対応する演出要素を特定する要素特定手段と、
前記要素特定手段によって特定された演出要素の情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする演出内容特定装置。
【請求項2】
前記要素テーブルは、前記演出要素と前記出力信号の種別とを対応付けたものであるとともに、前記演出要素と前記出力信号のパルス数とを対応付けたものであり、
前記要素特定手段は、前記受信手段によって受信された前記出力信号に基づいて、前記要素テーブルの中から前記出力信号の種別または前記出力信号のパルス数に対応する演出要素を特定することを特徴とする請求項1に記載の演出内容特定装置。
【請求項3】
前記記録手段は、前記演出内容と、前記演出要素の組合せとを対応付けた組合せテーブルの情報を予め記録し、
前記要素特定手段によって特定された前記演出要素を組み合わせる組合せ手段と、
前記組合せ手段によって組み合わされた前記演出要素を用いて、前記組合せテーブルの中から前記演出要素の組合せに対応する演出内容を特定する演出特定手段と、
をさらに備え、
前記出力手段は、前記演出特定手段によって特定された演出内容の情報を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の演出内容特定装置。
【請求項4】
遊技機ごとの演出内容と、演出をおこなう際の図柄変動時間とを対応付けた演出時間テーブルの情報を予め記録する記録手段と、
予め定めた外部端子を用いて図柄変動中を示す図柄変動信号を出力する演出制御基板から、当該図柄変動信号を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された図柄変動信号に基づいて、図柄変動時間を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された図柄変動時間の情報を用いて、前記演出時間テーブルから演出内容を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された演出内容の情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする演出内容特定装置。
【請求項5】
前記演出内容は、リーチ演出内容、またはリーチ演出の予告をおこなう予告演出内容であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の演出内容特定装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一つに記載の演出内容特定装置を備えることを特徴とする遊技媒体貸出装置。
【請求項7】
演出内容の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された演出内容の情報に基づいて、演出内容を構成する演出要素を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された演出要素を示す出力信号を外部端子から出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする演出制御基板。
【請求項8】
前記出力制御手段は、前記出力信号を、前記演出要素に応じて、予め定めた複数の外部端子から出力させるとともに、所定のパルス数にて出力させることを特徴とする請求項7に記載の演出制御基板。
【請求項9】
図柄の変動開始を示す信号と、図柄の確定を示す信号とを取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記信号に基づいて、図柄変動中を示す図柄変動信号を外部端子から出力させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする演出制御基板。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか一つに記載の演出制御基板を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項11】
図柄変動中の演出内容を構成する演出要素と、演出制御基板から出力される演出要素を示す出力信号の種別とを対応付けた要素テーブルを予め記録する記録部を備えた演出内容特定装置の演出内容特定方法であって、
予め定めた複数の外部端子を有し、当該外部端子を用いて図柄変動中の演出内容を構成する演出要素を示す信号を出力する演出制御基板から、当該出力信号を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された前記出力信号に基づいて、前記要素テーブルの中から前記出力信号に対応する演出要素を特定する要素特定工程と、
前記要素特定工程にて特定された演出要素の情報を出力する出力工程と、
を含むことを特徴とする演出内容特定方法。
【請求項12】
遊技機ごとの演出内容と、演出をおこなう際の図柄変動時間とを対応付けた演出時間テーブルの情報を予め記録する記録部を備えた演出内容特定装置の演出内容特定方法であって、
予め定めた外部端子を用いて図柄変動中を示す図柄変動信号を出力する演出制御基板から、当該図柄変動信号を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された図柄変動信号に基づいて、図柄変動時間を算出する算出工程と、
前記算出工程にて算出された図柄変動時間の情報を用いて、前記演出時間テーブルから演出内容を特定する特定工程と、
前記特定工程にて特定された演出内容の情報を出力する出力工程と、
を含むことを特徴とする演出内容特定方法。
【請求項13】
演出内容の情報を取得する取得工程と、
前記取得工程にて取得された演出内容の情報に基づいて、演出内容を構成する演出要素を抽出する抽出工程と、
前記抽出工程にて抽出された演出要素を示す出力信号を外部端子から出力させる出力制御工程と、
を含むことを特徴とする出力信号制御方法。
【請求項14】
図柄の変動開始を示す信号と、図柄の確定を示す信号とを取得する取得工程と、
前記取得工程にて取得された前記信号に基づいて、図柄変動中を示す図柄変動信号を外部端子から出力させる出力制御工程と、
を含むことを特徴とする出力信号制御方法。
【請求項15】
請求項11または12に記載の演出内容特定方法をコンピュータに実行させることを特徴とする演出内容特定プログラム。
【請求項16】
請求項13または14に記載の出力信号制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする出力信号制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−75295(P2010−75295A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−245000(P2008−245000)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.着メロ
3.着うた
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】