説明

火災の悪影響を軽減する方法及び装置

火災の悪影響を軽減する方法であって、この方法では、少なくとも1つの第1スプレーヘッド(2)を通して、空間から離れる方向に延びるダクト部分(1)内に媒体ミストを噴霧し、空間からダクト内への吸引力をダクト(1)のオリフィス(4)の近くに発生させることによって、煙及び燃焼ガスを空間から除去する。第1ステップで、第1スプレーヘッド(2)を起動させ、必要時にシャッタ部材(5)を開くことにより、ダクト部分のオリフィス(4)を介して空間からダクト部分(1)内へ通じる接続を開放し、第2ステップで、少なくともダクト部分内又はその付近で燃焼ガス及び/又は煙の温度が所定値を超えるとき、空間からダクト部分(1)内へ通じる接続をシャッタ部材(5)によって閉鎖し、また必要時にダクト部分(1)内の第1スプレーヘッド(2)を通しての噴霧を停止させる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、火災の悪影響を軽減する、請求項1の前文に定義された方法であって、少なくとも1つの第1スプレーヘッドを通して、空間から離れる方向に延びるダクト部分内に媒体ミストを噴霧し、それにより、空間からダクト内への吸引力をダクトのオリフィスの近くに発生させることによって、煙及び火災ガスを空間から除去する方法に関する。本発明はまた、請求項6に定義された装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
火災は煙を発生し、これにより、特にアパート、ホテル及び船舶における火災では大きな損害が生じ、人命が失われることさえある。従来の解決策では、煙の悪影響を軽減するために、換気ダクトの内部に取り付けられた少なくとも1つのスプレーヘッドが、起動時に高圧で消火剤を噴霧するように使用される。そのような解決策は、米国特許第5,957,212号に開示されており、そこでは、ノズルを通してダクト内に消火剤を噴霧し、それにより、空間からダクト内への吸引力が生じることにより、煙が空間から空調ダクト内へ進む。
【0003】
従来技術の欠点の1つは、火災が空調ダクトを通っても広がることもあり、且つダクト内に設けられているスプレーヘッドが、非常に厳しい状態において高温の火災ガスを十分に冷却することができないことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術の欠点を回避するために使用されることができる、まったく新しいタイプの解決策を達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[発明の簡単な説明]
本発明の方法は、第1ステップで、第1スプレーヘッドを起動させ、必要時にシャッタ部材を開くことにより、ダクト部分のオリフィスを介して空間からダクト部分内へ通じる接続を開放し、第2ステップで、少なくともダクト部分内又はその付近で火災ガス及び/又は煙の温度が所定値を超えるとき、空間からダクト部分内へ通じる接続をシャッタ部材によって閉鎖し、また必要時にダクト部分内の第1スプレーヘッドを通る噴霧を停止させることを主に特徴とする。
【0006】
本発明の方法は、請求項2〜5に述べられているものによっても追加的に特徴付けられる。
【0007】
本発明の装置は、ダクトのオリフィスと組み合わされた少なくとも1つのシャッタ部材を有し、当該シャッタ部材は少なくとも2つの位置の間を移動することができ、そのうちの第1位置が開放位置であって、その時にダクトのオリフィスを通ってダクト内へ通じる通路が開放し、また、第2位置が閉鎖位置であって、その時にダクトのオリフィスを通ってダクト内へ通じる通路が閉鎖され、装置はさらに、シャッタ部材を作動するためのアクチュエータ機構を有することを主に特徴とする。
【0008】
本発明の装置は、請求項7〜11に述べられているものによっても追加的に特徴付けられる。
【0009】
本発明の解決策は、多くの重要な利点を有する。本発明による装置を空間と関連づけて配置することにより、有効な消火及び空間からの排煙が達成される。ダクトの入口オリフィスにシャッタ部材を設けることにより、かなり高温の火災ガス及び煙が換気ダクトなどのダクト部分に流入することを防止し、それにより、ダクトシステムを通って火災が広がる可能性を防止することが可能である。同時に、煙及び火災ガスの有効な除去が達成される。スプレーヘッドから噴霧される水性媒体を使用することにより、煙及び火災ガスに対する非常に強力な浄化効果がダクト部分内に生じる。スプレーヘッドによって生じる吸引力によってガスを空間からダクト部分内に引き込み、且つそれらの少なくとも一部を浄化することにより、煙の悪影響が最小限に抑えられる。シャッタ部材を作動させるために媒体作動式装置を使用することにより、第1スプレーヘッドを通る噴霧及びシャッタ部材の開閉移動を有効に組み合わせることができる。ダクトのオリフィスと組み合わせて温度監視部材、好ましくは温度に反応するアンプルと、監視部材からの、たとえばアンプルの破裂による衝撃に反応する弁部材とを設けることにより、シャッタ部材の閉鎖及び/又は第2スプレーヘッドの起動を行う有効な解決策が達成される。本発明を適用するために必要な弁部材及びアンプル付きトリガ部材は、適当なダクト部分と組み合わせて容易に配置されることができるコンパクトなアセンブリとして実現されることができる。
【0010】
次に、例示及び添付図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[発明の詳細な説明]
図1は、換気管180に接続されたダクト部分183にスプレーヘッド182が設けられ、このスプレーヘッドは、起動時に、消火ミスト、特に水ミストをダクト内に噴霧して、空間からダクト部分183内への吸引力を生じさせ、その吸引力により、煙がダクト内へその開放オリフィスを通って運ばれるようにした従来型解決策を示す。ダクト部分は、湾曲部185などを有し、噴霧液滴がこの湾曲部に当たり、その結果、液体のほとんどが排出管186に流れ込む。スプレーヘッドは、煙探知器又は火災探知機などから得られたデータに基づいて、又は手動起動の結果として起動され得る。この解決策のさらなる詳細な説明は、特に米国特許第5,957,212号に見ることができる。
【0012】
本発明の方法を使用する装置が図2に示されている。本方法では、少なくとも1つの第1スプレーヘッド2を通して媒体ミストを、空間から延びているダクト部分1内に噴霧し、それにより、空間からダクト内への吸引力をダクト1のオリフィス4付近に発生させることによって、煙及び火災ガスを空間から除去する。第1ステップで、第1スプレーヘッド2を起動させ、必要時にシャッタ部材5を開くことにより、ダクト部分のオリフィス4を介して空間からダクト部分1内へ通じる接続を開放し、第2ステップで、少なくともダクト部分内又はその付近で火災ガス及び/又は煙の温度が所定値を超えるとき、空間からダクト部分1内へ通じる接続をシャッタ部材5によって閉鎖し、また必要時にダクト部分1内の第1スプレーヘッド2を通る噴霧を停止させる。本方法の次のステップで、ダクトのオリフィス4が開いている空間内へ少なくとも1つの第2スプレーヘッド21を通して消火剤を噴霧する。その目的は、火災ガスを冷却し、また同時に、噴霧点付近の火をすべて消すことである。
【0013】
シャッタ部材5の動作は、第1スプレーヘッド2の動作に連動している。すなわち、少なくとも第1スプレーヘッド2が起動状態にあるとき、ダクト部分1のオリフィス4を通ってダクト部分内に入る通路が開放し、また、典型的には第1スプレーヘッド2への媒体の供給が停止されると、通路がシャッタ部材5によって閉鎖されるようになっている。本方法の好適な実施形態では、典型的にはアンプル20などの感熱部材を使用して燃焼ガスの温度が監視され、その温度が設定値を超えるとき、感熱部材から得られる、たとえばアンプルが破壊されるときの衝撃(impulse)に基づいて、第1スプレーヘッド及び/又はシャッタ部材のアクチュエータ6に通じる媒体通路が閉鎖される。媒体の圧力によって発生する力が、対抗部材11、特にばね部材の力を超えるとき、シャッタ部材5を開放位置へ移動させて、空間及びダクト部分間がオリフィス4を介して接続され、また、媒体の圧力によって発生する力が、対抗部材11、特にばね部材の力より小さいとき、シャッタ部材5を閉鎖位置へ移動させて、オリフィス4を介してダクト部材内へ通じる接続が閉鎖されるようにする。
【0014】
本発明の装置は、少なくとも1つのスプレーヘッド2を有し、これは、起動時に、空間から延びるダクト部分1内で媒体ミストを噴霧し、それにより、空間からダクト内への吸引力をダクト1のオリフィス4の近くに生じさせるように構成されている。本装置は、ダクトのオリフィス4と組み合わされる少なくとも1つのシャッタ部材5を有し、このシャッタ部材は少なくとも2つの位置の間を移動することができ、そのうちの第1位置が開放位置であって、その時にダクトのオリフィスを通ってダクト内に通じる通路が開放され、第2位置が閉鎖位置であって、その時にダクト1のオリフィス4を通ってダクト内に通じる通路が閉鎖され、装置はまた、シャッタ部材を操作するためのアクチュエータ機構6を有する。
【0015】
図2に示された実施形態では、シャッタ部材5を作動するアクチュエータ機構6は、シリンダ−ピストン組み合わせ体を有する。シャッタ部材のアクチュエータ6は、第1スプレーヘッド2への媒体供給部に機能的に接続されている。
【0016】
本装置はさらに、温度監視器20を有する。この監視器から得られる衝撃(impulse)に基づいて、必要時にシャッタ部材5を第2位置、すなわち閉鎖位置へ移動させる。本装置はさらに、少なくとも1つの第2スプレーヘッド21を有し、これは、少なくとも温度監視器20によって与えられる衝撃に基づいて、空間内に、好ましくはダクト1のオリフィス付近に消火剤を噴霧するように取り付けられている。温度監視器20はたとえば、所定温度で破裂するアンプルである。アンプルが破裂する結果、弁部材27が第2スプレーヘッド21に通じる消火剤用通路25を開き、且つ/又は第1スプレーヘッド2及び/又はシャッタ部材のアクチュエータ6に通じる通路18を閉鎖するように第2弁部材16を移動させる。
【0017】
以下に、図2に示された実施形態をさらに詳細に説明する。この場合、ダクト1、たとえば換気ダクト又は換気ダクト内に通じるダクト部分にスプレーヘッド2が設けられている。スプレーヘッド2は、少なくとも1つのノズル3、好ましくは複数のノズルを有し、これにより、起動時に媒体ミスト、典型的にはは液状媒体のミスト、特に水ミストが発生させられ、それにより、ダクト部分のオリフィス4からダクト部分内へスプレーヘッドに向かう吸引力が生じる。ダクトのオリフィス4と関連させて、クラペット(clappet)などのシャッタ部材5が配置されており、これは、シャッタ部材アクチュエータ6によって開閉されることができる。図示の実施形態では、アクチュエータ装置6は、シリンダ−ピストン組み合わせ体を有し、シャッタ部材5はその組み合わせ体のピストンロッド8に取り付けられている。ピストン9は、シリンダ空間10内を移動可能であるように配置されており、このシリンダ空間内に、スプレーヘッド2に通じる導管13から流路が延びている。圧力媒体がシリンダ空間10内へ進むと、ピストン9が図2に示された位置に(図2に示されているように上方から下方に)移動し、それにより、クラペットなどのシャッタ部材5をダクト部分1のオリフィス4から外方に移動させる。その結果、空間からオリフィス4を介してダクト内へ通じる流路が開放される。同様に、シャッタ部材アクチュエータのシリンダ空間10内の圧力が低下すると、アクチュエータ機構内に設けられているばね部材11の作用により、シャッタ部材5が(図2において上方に)移動してオリフィス4を閉鎖し、それにより、空間からオリフィス4を介してダクト部分1内へ通じる流路が閉鎖される。
【0018】
本装置は、消火剤供給管15と、第1スプレーヘッド2に通じる導管13、14との間に配置された弁部材16を備える。弁部材はプランジャを有し、これは、閉鎖位置にあるとき、供給管からスプレーヘッド2に通じる導管13、14までの流路を閉鎖する。図2では、プランジャ16は開放位置にあり、そのため、供給管15からスプレーヘッド2に通じる導管13、14までの流路18が開いている。弁部材は、供給方向に見てプランジャ16の反対側に配置されたばね部材17を有し、したがって、プランジャ部材の供給管側でのプランジャ部材の断面積に作用する圧力が、反対側に作用する力、すなわち図2に示された状況では、ばね部材17のばね力を超えるとき、弁部材が開放する。
【0019】
本発明の解決策はまた、ダクト部材のオリフィス付近に、好ましくはオリフィスの内側に配置されたトリガ機構20も有する。図面に示された機構は、この地点での温度が設定値まで上昇したときに破裂するアンプル20を有する。トリガ機構の周囲及び付近を流れるガスの温度がアンプル用に設定された値より高く上昇すると、アンプルが破裂し、したがって第2スプレーヘッド21に通じる流路24、25が、また他方では第1弁部材のプランジャの、媒体供給管の方に面する側と反対側に位置する側に通じる第2流路24、26が開く。この状況では、プランジャ16の各端面領域に作用する圧力が等しく、したがって、ばね部材の力がプランジャを閉鎖位置に移動させる。その結果、スプレーヘッド2に通じる導管部材への流路が閉鎖され、したがって、ダクト内への噴霧が停止される。同様に、ダクトのオリフィス4におけるシャッタ部材5は、ダクト1に入る流路を閉鎖する。これにより、かなり高温の燃焼ガスがダクトに流入することが防止され、また他方では火災がダクト1を通って広がることが防止される。
【0020】
第2スプレーヘッド21は、ダクト付近で消火剤の噴霧を開始する。
【0021】
本装置は、たとえば煙、熱又は火災の検知器から送られる制御コマンドにより、又は手動により作動させられる。これが起きると、消火剤が弁部材を通って、ノズル2に通じる導管13、14内へ供給される。消火剤の圧力により、ダクト1のオリフィス4を閉鎖しているシャッタ部材5が開き、スプレーヘッド2が消火剤をダクト内に噴霧し始め、それにより、オリフィス4からダクト内への吸引力が生じる。その結果、ダクトのオリフィス4が開いている空間から煙が除去される。同時に、噴霧によりオリフィス4付近のダクト端部内に強力な吸引力を生じせしめ、したがって、煙及び火災ガスが空間からオリフィス4を通ってダクト内へ運ばれる。
【0022】
スプレーヘッド2は好ましくは、その付近に吸引力を生じさせるタイプである。燃焼ガスの一部はダクト1内を漂って、スプレーヘッド2によって生じたミストスプレイ内へ運ばれ、媒体の霧状の水性ミスト内に溶解且つ/又は吸収される。これらの燃焼ガスは、ダクト内の媒体の水性ミスト内に溶解且つ/又は吸収されたままである。したがって、本発明の装置を使用することにより、空間から燃焼ガス及び煙を効果的に除去することができ、それにより、それらの悪影響を最小限に抑えることができる。
【0023】
ダクト1に関連付けて、燃焼ガス汚染ミストを収集するための手段が配置されることが好ましい。収集部分は典型的には、ダクト部分内に形成され、且つダクトのスプレーヘッド及びダクト出口間に設置された分岐部、湾曲部、絞り部などである。収集部分はまた、ダクト内に形成されたネット又はふるいで構成されてもよい。汚染媒体は通常、収集部分から収集容器(図示せず)内へ、又は、たとえば下水管内に導かれる。
【0024】
ダクト内に流入した燃焼ガスがかなり高温の場合、ダクト内へ通じるオリフィス4がシャッタ部材5によって閉鎖され、ダクト内への噴霧が停止される。本発明によれば、この機能は典型的には、温度応答トリガ機構20を使用して実行され、このトリガ機構は、第2弁部材のプランジャ27を解放し、それにより、圧力媒体用の流路を第1弁部材のプランジャの反対側に開き、この時、ばね部材がプランジャ16を図面において左方向に移動させ、その結果、プランジャ16は、管部材13、14を通って第1スプレーヘッドに、且つスプレーヘッドアクチュエータ6に達する通路18を閉鎖する。
【0025】
使用される媒体は典型的には、水性液及び/又は水性液とガスとの混合物である。スプレーヘッドは、媒体ミスト、特に水ミストを噴霧するために使用される。消火剤のミストの液滴径(Dv90)は典型的には200マイクロメートル未満である。消火剤は、高圧で、好ましく10〜300バールで噴霧される。本方法に関連して、典型的には定圧ポンプを備えるポンプ装置が使用される。
【0026】
本発明が上記実施形態に限定されることはなく、添付の特許請求の範囲内での変更が可能であることは、当業者には明らかである。説明の一部では、幾つかの特徴が互いに組み合わせて使用されている。本発明では、その特徴を互いに別個に使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】従来型解決策を示す図である。
【図2】本発明による装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
火災の悪影響を軽減する方法において、少なくとも1つの第1スプレーヘッド(2)を通して、空間から遠ざかる方向に延びるダクト部分(1)内に媒体ミストを噴霧し、該空間から該ダクト内への吸引力を該ダクト(1)のオリフィス(4)の近くに発生させることによって、煙及び燃焼ガスを該空間から除去する方法であって、第1ステップにおいて、該第1スプレーヘッド(2)を起動させ、必要時にシャッタ部材(5)を開くことにより、該ダクト部分の該オリフィス(4)を介して該空間から該ダクト部分(1)内へ通じる接続を開放し、第2ステップにおいて、少なくとも該ダクト部分内又はその付近で燃焼ガス及び/又は煙の温度が所定値を超えるとき、該空間から該ダクト部分(1)内へ通じる接続を該シャッタ部材(5)によって閉鎖し、また必要時に該ダクト部分(1)内の該第1スプレーヘッド(2)を通しての噴霧を停止させることを特徴とする、火災の悪影響を軽減する方法。
【請求項2】
次のステップにおいて、前記ダクトの前記オリフィス(4)が開いている前記空間内へ少なくとも1つの第2スプレーヘッド(21)を通して消火剤を噴霧することを特徴とする、請求項1に記載の火災の悪影響を軽減する方法。
【請求項3】
少なくとも前記第1スプレーヘッド(2)が起動状態にあるとき、前記ダクト部分(1)の前記オリフィス(4)を通ってダクト部分内に入る通路が開くようになっていて、かつ、前記第1スプレーヘッド(2)への媒体の供給が停止されると、前記シャッタ部材(5)によって前記通路が閉鎖されるように、前記シャッタ部材(5)の動作が前記第1スプレーヘッド(2)の動作に連動することを特徴とする、請求項1又は2に記載の火災の悪影響を軽減する方法。
【請求項4】
アンプル(20)などの感熱部材を使用して燃焼ガスの温度が監視され、前記温度が設定値を超えるとき、前記感熱部材から得られる、たとえば前記アンプルが破裂するときの衝撃に基づいて、前記第1スプレーヘッド及び/又は前記シャッタ部材の前記アクチュエータ(6)に通じる前記媒体の通路(18)が閉鎖されることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の火災の悪影響を軽減する方法。
【請求項5】
前記媒体の圧力によって発生する力が、対抗部材(11)、特にばね部材の力を超えるときには、前記シャッタ部材(5)を開放位置へ移動させて、前記空間及び前記ダクト部分間が前記オリフィス4を介して接続されるようにし、前記媒体の圧力によって発生する力が、前記対抗部材(11)、特にばね部材の力より小さいときには、前記シャッタ部材(5)を閉鎖位置へ移動させて、前記オリフィス(4)を介しての前記ダクト部材内へ通じる接続が閉鎖されるようにすることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の火災の悪影響を軽減する方法。
【請求項6】
火災の悪影響を軽減する装置において、少なくとも1つのスプレーヘッドを有し、該スプレーヘッドは、起動時においては、空間から延びるダクト部分(1)内に媒体ミストを噴霧し、該ダクト(1)のオリフィス(4)付近で該空間から該ダクト(1)内への吸引力を生じるように構成されており、該装置は、該ダクトの該オリフィス(4)と組み合わせて設置される少なくとも1つのシャッタ部材(5)を有し、該シャッタ部材(5)は少なくとも2つの位置の間を移動することができ、そのうちの第1位置は、該ダクトの該オリフィスを通って該ダクト内へ通じる通路が開放する開放位置であり、第2位置は、該ダクトの該オリフィスを通って該ダクト内へ通じる通路が閉鎖される閉鎖位置であり、該装置はさらに、該シャッタ部材を作動させるためのアクチュエータ機構(6)を有することを特徴とする、火災の悪影響を軽減する装置。
【請求項7】
前記シャッタ部材(5)を作動させる前記アクチュエータ機構(6)は、シリンダ−ピストン組み合わせ体を有することを特徴とする、請求項6に記載の火災の悪影響を軽減する装置。
【請求項8】
前記シャッタ部材(5)の前記アクチュエータ(6)は、第1スプレーヘッド(2)への媒体供給部に機能的に接続されていることを特徴とする、請求項6又は7に記載の火災の悪影響を軽減する装置。
【請求項9】
温度監視器(20)をさらに有し、該温度監視器から得られる衝撃に基づいて、必要時に前記シャッタ部材5を第2位置、すなわち閉鎖位置へ移動させることを特徴とする、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の火災の悪影響を軽減する装置。
【請求項10】
少なくとも1つの第2スプレーヘッド(21)をさらに有し、該第2スプレーヘッドは、少なくとも前記温度監視器(20)によって与えられる衝撃に基づいて、前記空間内に、好ましくは前記ダクト(1)の前記オリフィス付近に消火剤を噴霧するように取り付けられていることを特徴とする、請求項6ないし9のいずれか1項に記載の火災の悪影響を軽減する装置。
【請求項11】
前記温度監視器(20)は、所定温度で破裂するように構成されたアンプルであり、該アンプルが破裂することにより、弁部材(27)が前記第2スプレーヘッド(21)に通じる消火剤用通路(25)を開き、及び/又は、前記第1スプレーヘッド(2)及び/又は前記シャッタ部材の前記アクチュエータ(6)に通じる通路(18)を閉鎖するように第2弁部材(16)を移動させることを特徴とする、請求項6ないし10のいずれか1項に記載の火災の悪影響を軽減する装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−503896(P2007−503896A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525156(P2006−525156)
【出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【国際出願番号】PCT/FI2004/000512
【国際公開番号】WO2005/021097
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(504255995)マリオフ コーポレーション オーワイ (14)
【Fターム(参考)】