説明

炎症の治療法

【課題】有害な副作用を起こすことなく炎症を緩和する新規の治療薬を提供することを課題とする。
【解決手段】マイコバクテリウム・フレイ(Mycobacterium phlei)細胞壁上に保持され複合体化されたマイコバクテリウム・フレイ−DNA及び薬学的に許容可能なキャリアを含む、動物における炎症の治療又は予防のための組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願についてのクロスリファレンス)
本出願は、1998年12月4日に提出された、米国仮出願第60/110,943号に対して優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、動物の炎症治療に有効であるマイコバクテリア細胞壁(BCC)上に保持及び複合体化されたマイコバクテリアデオキシリボ核酸(B−DNA)に関する。より詳細には、本発明は、動物の炎症治療に有効であるMycobacterium phlei細胞壁(MCC)上に保持及び複合体化されたMycobacterium phlei(M.phlei)デオキシリボ核酸(M−DNA)に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
炎症は、組織損傷によって引き起こされる複雑な過程である。炎症は損傷および感染に対する防御反応として発症するが、一定の症例(免疫媒介性炎症、変形性関節症、慢性関節リウマチ、糸球体腎炎、膀胱炎、および大腸炎などが含まれるが、これらに限定されない)ではその炎症自体が問題となる。これらの症例では、炎症反応は持続し、抗炎症剤(アスピリン、非ステロイド性抗炎症薬、およびコルチゾンなど)、の投与によって一時的に緩和することしかできない。これらの薬物は、炎症の薬理学的メディエーターの同化作用および活性化に関連する代謝経路に対して作用する。しかし、これらの抗炎症剤は、多数の望ましくない副作用を有し、一定の個体では耐容性を示すことができない。
【0004】
したがって、有害な副作用を起こすことなく炎症を緩和する新規の治療薬がなお必要とされている。さらに、このような治療薬は、調製が簡単で比較的安価であるべきであり、その活性は調製物に共通して再現性があるべきであり、その活性は長期間安定であるべきであり、その抗炎症効果は最小中毒量で行われるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(発明の概要)
本発明は、炎症を有する動物の炎症治療に有効であるマイコバクテリア細胞壁(BCC)上に保持及び複合体化されたマイコバクテリアデオキシリボ核酸(B−DNA)を提供することによって前述の必要性を満たす。より詳細には、本発明は、炎症を有する動物の炎症治療に有効であるMycobacterium phlei細胞壁(MCC)上に保持及び複合体化されたMycobacterium phlei(M.pheli)デオキシリボ核酸(M−DNA)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
MCCは、調製が簡単で比較的安価であり、その活性は調製物に共通して再現性があり、治療において長期間安定しており、反復投与の場合にも副作用を最小にする投薬計画で有効である。
【0007】
MCCを調製するために、M.phleiを液体培地で増殖させて回収する。M.phleiを破壊し、破壊したM.phleiの固体成分を遠心沈降で回収する。固体成分を脱タンパク、脱脂、および洗浄する。無DNアーゼ試薬を使用して調製の際のM−DNAの分解を最小にする。
【0008】
MCCおよび薬学的に許容可能なキャリアを含む組成物を、ヒトを含む動物の炎症の予防、緩和、および排除有効量で投与する。予想外で驚くべきMCCの炎症緩和能力は、MCC自体の副作用が最小である上に、医学分野に長い間存在する実現されていない切実な必要性に対応し、ヒトを含む動物に重要な利点を与える。
【0009】
したがって、本発明の目的は、炎症を有する動物の炎症の治療に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、炎症を有する動物の炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、動物の炎症の予防に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、炎症を有する動物の炎症の排除に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、動物のIL−10合成の刺激に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0014】
本発明の別の目的は、免疫媒介性炎症を有する動物の免疫媒介性炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、変形性関節症を有する動物の変形性関節症による炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0016】
本発明の別の目的は、慢性関節リウマチを有する動物の慢性関節リウマチによる炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0017】
本発明の別の目的は、糸球体腎炎を有する動物の糸球体腎炎による炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0018】
本発明の別の目的は、大腸炎を有する動物の大腸炎による炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0019】
本発明の別の目的は、膀胱炎を有する動物の膀胱炎による炎症の緩和に有効な組成物および方法を提供することにある。
【0020】
本発明の別の目的は、大量に調製することができる組成物を提供することにある。
【0021】
本発明の別の目的は、比較的安価で調製される組成物を提供することにある。
【0022】
本発明の別の目的は、長期間安定である組成物を提供することにある。
【0023】
本発明の別の目的は、長期間その効力が持続する組成物を提供することにある。
【0024】
本発明のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、以下に開示される実施形態の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を検討することによって明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】カラゲナンの注射から0、24、48、72、および96時間後のマウス足蹠体積に対する、MCCの静脈内、腹腔内、経口、および皮下投与の効果を示す図である。結果は、群あたり8匹のマウスについての平均±SD(垂直の線)である。
【図2】カラゲナン注射から48時間後のマウス足蹠体積に対する、MCCの静脈内、腹腔内、経口、および皮下投与の効果を示す図である。結果は、群あたり8匹のマウスについての平均±SD(垂直の線)である。
【図3】投与から0、3、6、および24時間後のTNFαおよびIL−10合成に対する、MCCの腹腔内投与の効果を示す図である。結果は、群あたり4匹のマウスについての平均±SD(垂直の線)である。
【図4】投与から6時間後のIL−10合成に対する、MCCの腹腔内、静脈内、および経口投与の効果を示す図である。結果は、群あたり4匹のマウスについての平均±SD(垂直の線)である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(発明の詳細な説明)
本発明は、炎症を有する動物の炎症治療に有効であるマイコバクテリア細胞壁(BCC)上に保持及び複合体化されたマイコバクテリアDNA(B−DNA)を含む。より詳細には、本発明は、炎症を有する動物の炎症治療に有効であるM.phlei細胞壁(MCC)上に保持及び複合体化されたM.phleiDNA(M−DNA)を含む。本発明は、さらに、動物の炎症の予防法および炎症を有する動物の炎症の治療法を含む。
【0027】
本明細書中で使用される、「治療する」は、炎症の体積、痛み、または拡大の減少をいう。MCCの抗炎症活性の増加法には、M.phlei細胞壁(MCC)上に保持及び複合体化されたM−DNAの化学的に付加されるか生物工学的に増幅された刺激配列または高次構造、およびMCCの天然または合成キャリアへの複合体化が含まれるが、これらに限定されない。
【0028】
薬学的に許容可能なキャリア(液体キャリアおよび固体キャリアが含まれるが、これらに限定されない)中にMCCを投与する。液体キャリアは、水性キャリア、非水性キャリアまたはその両方であって、水性懸濁液、油乳濁液、水入り油乳濁液(water in oil emulsions)、水入り油入り水乳濁液(water-in-oil-in-water emulsions)、部位特異的乳濁液、長期耐性乳濁液、粘着性乳濁液、マイクロエマルション、ナノエマルション、およびリポソームが含まれるが、これらに限定されない。固体キャリアは、生物学的キャリア、化学的キャリア、またはその両方であって、マイクロ粒子、ナノ粒子、ミクロスフェア、ナノスフェア、ミニポンプ、微生物細胞壁抽出物、およびMCCの徐放が可能な生分解性または非生分解性の天然または合成ポリマーを含むがこれらに限定されない。このようなポリマーを、送達を必要とする付近に移植することができる。ポリマーおよびその使用は、例えば、Brem et al.(J.Neurosurg.74:441〜446、1991)に記載されている。
【0029】
好ましい水性キャリアには、無DNアーゼ水、無DNアーゼ生理食塩水、および生理学的に許容可能な無DNアーゼ緩衝液が含まれるが、これらに限定されない。好ましい非水性キャリアには、鉱物油または中性油(ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質、脂質、油(多価不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸との適切な混合物を含む)、およびその混合物が含まれるがこれらに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。例として、大豆油、カノーラ油、パーム油、オリーブ油、およびマイグリオール(脂肪酸の炭素数が12個と22個との間であり、脂肪酸は飽和でも不飽和でもよい)が含まれるが、これらに限定されない。任意選択的に、荷電脂質またはリン脂質を中性油に懸濁させることができる。
【0030】
例として、MCCを無DNアーゼ滅菌水に懸濁させ、20%出力で5分間超音波処理する(Model W−385 Sonicator、Heat Systems−Ultrasonics Inc.)。任意選択的に、超音波処理したM−DNAを、1流動あたり15,000〜30,000psiでの微量流動化(microfluidization)によって均質化し(Model M−110Y、Microfluidics、Newton、MA)、オートクレーブ済み蓋付きボトルに移して4℃で保存する。任意選択的に、MCC懸濁液またはM−DNAを、非イオン性またはイオン性ポリマー(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween)またはヒアルロン酸など)の添加によって安定化させることができる。
【0031】
例として、無DNアーゼホスファチジルコリンを20mlのトリグリセリドに対して1gのリン脂質の比で無DNアーゼトリグリセリド大豆油に添加し、50〜60℃に穏やかに加熱して溶解させる。数グラムのMCCを乾燥したオートクレーブ済みコンテナに加え、リン脂質−トリグリセリド溶液を20ml/gのMCC濃度で添加する。懸濁液を、20℃で60分間インキュベートし、1Lの無DNアーゼPBSあたり20mlのMCC懸濁液の比で、無DNアーゼPBSと混合する。混合物を、20%出力で5分間超音波処理する(Model W−385 Sonicator、Heat Systems−Ultrasonics Inc.)。任意選択的に、超音波処理したMCC混合物を、1流動あたり15,000〜30,000psiでの微量流動化によって均質化し(Model M−110Y、Microfluidics)、オートクレーブ済み蓋付きボトルに移して4℃で保存する。
【0032】
投与あたりのMCCの投与量、投与回数、および投薬計画は、炎症の型、炎症の重症度、炎症の位置、および他の臨床因子(患者の体格、重量および体調ならびに投与経路など)に依存し、これらを、過度の実験を行わずに標準的な臨床技術を使用して医師が決定することができる。さらに、任意選択的に、in vitroアッセイを用いてMCC投与の至適範囲の同定を援助することができる。
【0033】
好ましくは、MCCの投与量は、約0.00001〜100mg/kg/投与、より好ましくは約0.0001〜50mg/kg/投与、最も好ましくは約0.001〜20mg/kg/投与である。好ましくは、MCC中のM−DNA含有量は、約0.001と90mg/100mg乾燥MCCとの間、より好ましくは約0.01と40mg/100mg乾燥MCCとの間、最も好ましくは約0.1と30mg/100mg乾燥MCCとの間である。また、MCC中のタンパク質含有量は、約20mg/100mg乾燥MCC未満であり、抽出可能なM−DNAは少なくともMCC乾燥重量の約4.5%であることが好ましい。
【0034】
投与経路には、経口、局所、皮下(subcutaneous)、経皮、皮下(subdermal)、筋肉内、腹腔内、膀胱内、動脈内、関節内、静脈内、皮内、頭蓋内、炎症内、眼内、肺内、脊髄内、体腔内の位置、鼻吸入、肺吸入、皮膚への圧痕、およびエレクトロコーポレーション(electrocorporation)が含まれるが、これらに限定されない。投与経路に依存して、投与あたりの体積は、好ましくは約0.0001ml〜約100ml/投与、より好ましくは約0.001ml〜約60ml/投与、最も好ましくは約0.01ml〜約40ml/投与である。
【0035】
以下の実施例は、本発明をさらに例示するために役立つが、しかし同時に本発明を限定しない。それに対して、本手段は本発明の精神および/または添付の特許請求の範囲の範囲を逸脱することなく他の実施形態、修正形態、およびその等価物に変更することができ、これらは本明細書中の説明を通読後に当業者が示唆されるであろうことが明確に理解される。
【実施例】
【0036】
実施例1
MCCの調製
国際特許出願PCT/CA98/00744(本明細書中で参考として援用される)に記載のように、MCCをM.phleiから調製した。
【0037】
簡単に述べれば、MCCを調製するために、M.phleiを液体培地中で増殖させて回収した。M.phleiを破壊し、破壊したM.phleiの固体成分を遠心沈降で回収する。固体成分を、無DNアーゼトリプシンおよび無DNアーゼプロナーゼでの脱タンパク、無DNアーゼ尿素および無DNアーゼフェノールでの脱脂、および無DNアーゼ水での洗浄によって改変する。
【0038】
MCC調製で使用した全ての試薬は、DNAの保存を向上させるものを選択した。別記しない限り、MCCを無DNアーゼ水または薬学的に許容可能な無DNアーゼ緩衝液中に再懸濁し、超音波処理によって乳化した。Limulus変形細胞溶菌液QCL−1000キット(BioWhittaker、Walkersville、MD)を用いて同定したところ、MCCはエンドトキシンを含まなかった。
【0039】
実施例2
M.phlei以外のマイコバクテリア種由来のBCCの調製
実施例1のように、BCCを、マイコバクテリア種(M.vaccae、M.chelonei、M.smegmatis、M.terrae、M.duvalii、M.tubeculosis、M.bovis BCG、M.avium、M.Szulgai、M.scrofulaceum、M.xenopi、M.kansaii、M.gastr、M.fortuitous、およびM.asiaticumが含まれるが、これらに限定されない)から調製した。
【0040】
実施例3
MCCの投与および炎症の誘導
6.7 mg kg-1 MCCの生理食塩水溶液(実験区)または生理食塩水(コントロール)を、雌CD−1マウス(Charles River、Saint Constant、Quebec、Canada)に以下のように投与した:静脈内投与(0.2ml)、腹腔内投与(1.0ml)、後足蹠への皮下投与(0.05ml)、および摂食用ニードルでの経口投与(0.2ml)。2時間後、最終体積0.05mlの1%カラゲナン溶液(Sigma−Aldrich、Mississauga、Ontario、Canada)を、各マウスの後足蹠に注射して炎症を起こさせた。足蹠の腫れをカラゲナン注射から0、3、24、48、72、および96時間後に水置換の測定によって定量した(Filion et al.、British Journal of Pharmacology、122:551〜557、1997)。
【0041】
実施例4
MCCの抗炎症効果
カラゲナンで誘導した炎症は、3時間後に検出され、48時間後にピークとなり、72時間後に減少した。MCCの静脈内投与および経口投与は共に、カラゲナン注射から3時間以内に足蹠の炎症(体積)を有意に緩和させた。MCCの静脈内投与(58%緩和)および経口投与(57%緩和)からどちらも48時間後に炎症が最も緩和し、少なくとも72時間持続した(図1および図2)。
【0042】
後足蹠へのカラゲナン注射の2時間前の同後足蹠へのMCCの皮下投与もまた炎症を緩和
させた。しかし、これは、カラゲナン注射から24時間後までは明らかではなかった。最大炎症緩和は、40%であり、これは48時間後に認められた(図1および図2)。
【0043】
MCCの腹腔内投与による48時間後の炎症の緩和は最小であり、72時間まで実験マウスとコントロールマウスとの間に足蹠体積の相違は認められなかった(図1および図2)。
【0044】
実施例5
MCCによるIL−10誘導
MCCのIL−10およびTNFα合成誘導能力を評価した。IL−10は、抗炎症性サイトカインである(Isomake et al.、Annals of Medicine、29:499〜507、1997)。TNFαは、炎症誘発性サイトカインである(Shanley et al.、Molecular Medicine Today、1:40〜45、1995)。
【0045】
4匹のマウスからなる群に、それぞれ、0.2mlの6.7mg kg-1 MCC生理食塩水溶液の静脈内投与(実験区)、1.0mlの6.7mg kg-1または50mg kg-1
MCC生理食塩水溶液の腹腔内投与(実験区)、0.2mlの6.7mg kg-1 MCC生理食塩水溶液の経口投与(実験区)、または生理食塩水(コントロール)を行った。マウスの尾静脈から採血し、適切なELISAキット(BioSource、Camarillo、CA)を用いて、MCC投与から0、3、6、および/または24時間後の血清中のIL−10およびTNFαを定量した。
【0046】
50mg kg-1 MCCを腹腔内投与したマウスは、6時間後にピークとなる抗炎症性サイトカインIL−10の有意な増加が認められたが、炎症誘発性サイトカインTNFαの有意な増加は認められなかった(図3)。6.7mg kg-1 MCCを腹腔内投与または静脈内投与したマウスは、6時間後にIL−10合成の最小増加が認められたが、6.7mg kg-1 MCCを経口投与したマウスでは6時間後にIL−10合成の有意な増加が認められた(図4)。
【0047】
実施例6
変形性関節症のMCC治療
衰弱した10人の変形性関節症患者に、MCCを1週間に2回4週間静脈投与した。10人中8人の患者に、痛みの有意な緩和および日常的な仕事を行う能力の有意な向上が認められた。
【0048】
実施例7
大腸炎のMCC治療
15人の大腸炎患者を、3つの群に分けた。群1の患者に生理食塩水、群2の患者にコルチゾン、群3患者にMCCを1日に1回60日間経口投与した。30日後、群1の患者では、症状の緩和は報告されなかった。群2の患者では、大腸炎の症状の緩和が報告されたが、コルチゾンの副作用を訴えた。群3の患者では、いかなる副作用の訴えもなく大腸炎の症状の緩和が報告された。
【0049】
勿論、上記は本発明の好ましい実施形態のみに関し、添付の特許請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲を逸脱することなくその多数の修正形態または変更形態を行うことができると理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイコバクテリウム・フレイ(Mycobacterium phlei)細胞壁上に保持され複合体化されたマイコバクテリウム・フレイ−DNA及び薬学的に許容可能なキャリアを含む、動物における炎症の治療又は予防のための組成物。
【請求項2】
IL−10を誘導することにより、動物における炎症の治療又は予防に効果を発揮することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記薬学的に許容可能なキャリアは液体キャリアおよび固体キャリアからなる群から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
マイコバクテリウム・フレイ細胞壁上に保持され複合体化されたマイコバクテリウム・フレイ−DNA及び薬学的に許容可能なキャリアを用いることを特徴とする、動物において炎症を治療又は予防する薬剤の製造方法。
【請求項5】
前記薬剤は、IL−10の合成を誘導することにより動物における炎症の治療又は予防に効果を発揮する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記薬学的に許容可能なキャリアは、液体キャリアおよび固体キャリアからなる群から選択される、請求項4又は5に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−1314(P2010−1314A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230708(P2009−230708)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【分割の表示】特願2000−586369(P2000−586369)の分割
【原出願日】平成11年12月3日(1999.12.3)
【出願人】(503082723)バイオニケ ライフ サイエンシーズ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】