説明

無溶媒接着剤に有用な液状ポリウレタンプレポリマー

基体、特に低表面エネルギー基体は、ある種の無溶媒液状ポリウレタン接着剤を使用して結合することができる。この接着剤は、湿気および/または活性水素含有硬化剤との反応により硬化して、優れた耐化学性および耐熱性を有する強靭な強い熱硬化性ポリマーを形成する。この接着剤は、化学量論的に過剰の2.2未満の官能価を有する少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールおよびイソフタル酸部分を含む(フタル酸またはテレフタル酸部分がたとえ含まれるとしても比較的ごく少量である)少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることによって得られるポリウレタンプレポリマーに基づく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、湿気または活性水素含有硬化剤に曝すことによって硬化することができ、およびある種のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)のような低表面エネルギーの表面への驚くほど良好な接着性を示す無溶媒接着剤の製造において有用な、室温で液状のポリウレタンプレポリマーに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の簡単な説明)
溶媒を有する接着剤は環境、健康、安全上の影響を及ぼすので、そのような接着剤を無溶媒代替物に置き換えると望ましいことは長年にわたり認識されてきた。しかしながら、これは困難な課題であると証明された。他の役立つ効果に加えて、そのような系における溶媒は、基体の表面に接着剤を湿潤させる助けになり、良好な接着性を生じさせる。様々な基体、特に結合が困難な基体に対する優れた接着性を与える無溶媒接着剤を開発することは非常に挑戦的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
低表面エネルギーのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)のような低表面エネルギー基体を結合するために著しく有用な、無溶媒の液状硬化性ポリウレタン接着剤が開発された。この接着剤は、湿気および/または活性水素含有硬化剤との反応により硬化して、優れた耐化学性および耐熱性を有する強靱で強い熱硬化性ポリマーを形成する。この接着剤は、低表面エネルギー基体を結合するために広範に使用されている溶媒系の液状ウレタンの置き換え用として良い候補である。本発明の接着剤は、2.2未満の官能価を有する化学量論的に過剰の少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールおよびイソフタル酸(すなわち、m−フタル酸)部分を含有する少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることによって得られるポリウレタンプレポリマーをベースとする。
【発明を実施するための形態】
【0004】
イソフタル酸部分を含有するポリエステルポリオールおよび2.2未満の官能価を有する多官能性イソシアネートから誘導され、水または活性水素含有硬化剤との反応によって硬化される無溶媒の液状ポリウレタン接着剤は、ある種のABS基体のような低表面エネルギー基体に非常によく結合することが予想外にも見いだされた。この結果は驚くべきことであった。なぜなら、フタル酸部分および/またはテレフタル酸部分はかなりの量が含まれるが、しかしイソフタル酸部分は少量だけ含まれるポリエステルポリオールから誘導された無溶媒の液状ポリウレタン接着剤は、そのような接着剤の製造において多官能性イソシアネート官能価が2.2未満であるポリイソシアネートが使用される場合でも、低表面エネルギー基体への結合はどちらかといえば弱いからである。
【0005】
本明細書で用いる場合、用語「部分」は、ポリマーの製造に使用された反応体の反応およびそのようなポリマーへの取り込みの結果として得られたポリマー中の残基または繰り返し単位を意味する。例えば、「イソフタル酸部分」は、イソフタル酸(またはイソフタル酸のアルキルエステルのような、この酸の等価物)から誘導された構造;−C(=O)−Ar−C(=O)−O−を有する部分を意味し、構造中、Arは、ベンゼン環であり、かつこれらの2つの置換基は互いにメタの配置でベンゼン環に結合されている。
【0006】
本発明のポリウレタンプレポリマーの合成に使用される反応体は、得られたポリウレタンプレポリマーが室温で液体であるように選択されなければならない。このポリウレタンプレポリマーは、本発明の好ましい実施形態では、ほとんどか全く分岐がなく、実質的に直鎖構造である。このポリウレタンプレポリマーは、末端がNCO(イソシアネート)基であり、典型的には約1から約15重量%または約5から約10重量%のイソシアネート含量を有する。このポリウレタンプレポリマーの粘度は、典型的には25°Cで約5000から約25,000センチポアズである。
【0007】
適したポリエーテルポリオールとしては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレンおよび/またはオキシテトラメチレンのような複数のオキシアルキレン繰り返し単位、ならびにヒドロキシル末端基を含有するオリゴマーおよびポリマーが挙げられる。好ましくは、2官能ポリエーテルポリオール(すなわち、分子当たり2つのヒドロキシル基を含有するポリエーテルポリオール)が採用される。代表的なポリエーテルポリオールは、数平均分子量が約200から約8000または約400から約4000のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレン/プロピレングリコール(ランダム、ブロックまたは末端キャップされた構造を有する)などである。そのようなポリエーテルポリオールは当該技術分野において公知であり、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびテトラヒドロフランのような環状の酸素−含有化合物を開環重合することによって製造され、単量体ジオールのような開始剤の存在下で製造されることが多い。本発明に従ってポリウレタンプレポリマーを製造するために使用されるポリエーテルポリオールの量は、反応体全重量の約5から80、あるいは約30から50重量%であってもよい。異なった化学構造および/または異なった平均分子量を有する異なったポリエーテルポリオールの混合物を使用することができる。
【0008】
適したイソフタル酸部分−含有ポリエステルポリオールは、イソフタル酸を1種以上のポリオール(特にジオール)と反応させることによって製造されてもよい。また、イソフタル酸に加えて他の2塩基酸、特にアジピン酸のような脂肪族および脂環式ジカルボン酸を使用することができる(本発明の背景において、用語「イソフタル酸」および「2塩基酸」は、ポリオールとの縮合重合を行なってポリエステルポリオールを形成することが可能な、遊離酸だけではなくこれらの誘導体、例えば、無水物、エステル、およびハロゲン化物も含む)。しかしながら、驚くべきことに、かなりの量のフタル酸部分および/またはテレフタル酸部分がポリエステルポリオールに取り込まれると、与えられたポリウレタンプレポリマーは劣った接着性を示すことが判明した。従って、ポリエステルポリオールを製造するために使用される前記2塩基酸成分は、全部で10重量%未満または5重量%未満のフタル酸および/またはテレフタル酸を含むことが好ましい。本発明の背景において、「実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない」とは、そのような部分がポリエステルポリオール中に全2塩基酸の10重量%未満で存在することを意味する。前記ポリウレタンプレポリマーを製造するために使用される2塩基酸成分の少なくとも約30重量%または少なくとも約40重量%が、イソフタル酸であることがさらに好ましい。上記イソフタル酸部分−含有ポリエステルポリオールは、単独で(すなわち、唯一の型のポリエステルポリオールとして)、また他の型のポリエステルポリオールとの組合せで使用されうる。しかしながら、好ましい実施形態では、上記イソフタル酸部分−含有ポリエステルポリオールは、液状ポリウレタンプレポリマーの製造で使用されるポリエステルポリオール全量の少なくとも50重量%または少なくとも75重量%または少なくとも90重量%またはさらに100重量%に相当する。本発明の1つの実施形態では、前記イソフタル酸部分−含有ポリエステルポリオールを合成するのに使用される2塩基酸成分は、イソフタル酸およびアジピン酸を約30:70から約70:30または約40:60から約60:40、もしくは約50:50の重量比で含む。前記ポリエステルポリオールを製造するために、様々なジオールをポリオール成分として使用してもよい。それらは分子当たり2つのOH基を含有する、例えば、脂肪族アルコール、さらには芳香族アルコールが挙げられる。このOH基は第1級および/または第2級であってもよい。適した脂肪族アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘプタン−1,7−ジオール、オクタン−1,8−ジオールおよび前記炭化水素鎖を一度に1つのCH基で延長して、または前記炭素鎖に分岐を導入して得られる高級同族体またはこれらの異性体が挙げられる。別の適したジオールとしては、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAおよびこれらの水素化誘導体、ビスフェノールFおよびこれらの水素化誘導体などが挙げられる。前記ポリエステルポリオールの全量は、典型的には、本発明の液状ポリウレタンプレポリマーを製造するために使用される反応体全重量の5から80%、あるいは10から70%の範囲にある。
【0009】
前記ポリウレタンプレポリマーを製造するために使用される好ましいポリイソシアネートは、2官能イソシアネートのような2.2未満の平均官能価(分子当たりのイソシアネート官能基数)を有するイソシアネートまたはイソシアネートの混合物である。理由は完全に理解されていないが、2.2以上の官能価を有する多官能性イソシアネートを使用すると、低表面エネルギー基体への良好な接着性を示すことができるポリウレタンプレポリマーをもたらさない。
【0010】
好ましくは、前記ポリイソシアネートは、Rubinate(登録商標)44の商品名で市販品が入手できる純粋の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのような芳香族ジイソシアネートである。別の適したポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン(PPDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、精製ポリマー状MDI(2.2未満の平均官能価を有する)、ビトリレンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、p−TMXDI、1,6−ジイソシアナト−2,4,4−トリメチルヘキサン、CHDI、BDI、HXDI、IPDI、H12MDIなどが挙げられる。異なったポリイソシアネートの混合物を使用することができるが、ただし、そのような混合物の平均官能価は2.2未満である。これらのポリイソシアネートの量は、典型的には本発明の液状ポリウレタンプレポリマーを製造するために使用される反応体全重量の10から60%、あるいは20から50%の範囲である。そのような量は、NCO基と反応させることができる官能基数(例えば、前記ポリイソシアネート成分と反応させる前記ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオール成分中に存在するヒドロキシル基)に比較して化学量論的に過剰のNCO(イソシアネート)基が、前記ポリウレタンプレポリマーを製造するために使用される反応体混合物中に存在するように選択されなければならない。例えば、前記NCO:OH比は、1.1:1より大きいか、または1.2:1より大きくてもよく、この比はポリウレタンプレポリマーで実現されるNCO含量および平均分子量を制御するように選択され、この制御によって要望するようなポリウレタンプレポリマーが得られる。
【0011】
本発明の液状ポリウレタンプレポリマーは、さらに変性されず湿気硬化型接着剤のように直接使用されてもよいが、所望であれば相溶性添加物と組合わせて接着剤へと配合されうる。そのような添加物としては、触媒、可塑剤、油、着色剤、フィラー、UV色素、レオロジー変性剤(例えば、増粘剤)、フォーム制御剤、泡立ち(発泡)剤、脱水剤、カップリング剤、接着促進剤、他の型のポリウレタンプレポリマー、追加のポリイソシアネートおよび他の非−反応性または反応性添加物、ならびに液状ポリウレタン接着剤分野の熟練者に公知の任意の別の添加物を挙げることができる。しかしながら、前記配合された接着剤は、かなりの量の任意の溶媒、すなわち、大気(標準)圧下、200°C未満の沸点を有する任意の不活性有機化合物を含んでいてはいけない。好ましい実施形態では、前記接着剤は、1重量%未満または0.5重量%未満または0.1重量%未満の溶媒を含む。
【0012】
本発明の1つの実施形態では、前記液状ポリウレタンプレポリマーは、このプレポリマーを1種以上の活性水素含有硬化剤と組合せて反応させることによって硬化されてもよい。上記のように前記接着剤は、2成分系(2K)として配合されてもよく、ここで、第1成分はプレポリマーを含み、第2成分は硬化剤を含み、これらの成分は別々に貯蔵され、次いで接着剤としてこの混合物を利用する少し前に混合される。そのような実施形態では、前記硬化剤として、環境温度または室温でも前記プレポリマーと反応性があるようなものが選択され、前記成分が混合されるとすぐに硬化を開始する。しかしながら、別の実施形態では、前記硬化剤は潜在性であり、すなわち、前記プレポリマーと室温では実質的に非−反応性であるが前記接着剤混合物を高温に加熱することによって活性化される。潜在性硬化剤の使用で、加熱によって硬化することができる貯蔵−安定性接着剤の配合を可能にする。
【0013】
本明細書で用いる場合、用語「活性水素含有硬化剤」は、分子当たり少なくとも2つの活性水素有し、前記ポリウレタンプレポリマー中に存在するイソシアネート基と反応させることができる任意の有機化合物である。本発明の目的に対して、「活性水素」は、その分子中の配置が故に、Wohlerによって文献[Journal of the American Chemical Society、Vol.49、p.3181(1927)]に記載されたZerewitnoff試験に従ったかなりの活性を示す水素原子を意味する。活性水素含有部分の代表的なものは、−COOH(カルボン酸)、−OH(ヒドロキシル)、−NH(第1級アミノ)、−NH−(第2級アミノ)、−CONH(アミド)、−SH(チオール)、および−CONH−(アミド)である。好ましい活性水素含有化合物としては、ポリオール、ポリアミン、ポリメルカプタンおよびポリ酸が挙げられ、これらの性質が単量体、オリゴマーおよび/またはポリマー状であってもよい。例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、さらにはポリエーテルエステルポリオールを利用してもよい。アミノ基含有硬化剤の例としては、芳香族および脂肪族ジアミンの両方、第1級および第2級アミン末端のポリエーテルポリオール、ならびに2官能、3官能、およびポリマー状アミンが挙げられる。前記ポリウレタンプレポリマーと組合わせられる活性水素含有硬化剤の型と量は、硬化接着剤における所望の特性を得る必要性に応じて選択、変更されてもよい。例えば、イソシアネート基に対する活性水素基の化学量論比は、約0.5:1から約1.5:1の範囲に存在してもよい。
【0014】
本発明の1つの実施形態では、前記ポリウレタンプレポリマーの部分的な硬化は、1種以上の活性水素含有硬化剤との反応により達成され、さらなる硬化は残りのイソシアネート基と湿気との反応によって実現される。
【0015】
前記ポリウレタンプレポリマーは反応性イソシアネート基を含有しているので、それおよびそれから配合されたあらゆる接着剤は空中の湿気に敏感であると考えられる。従って、それを配合して基体表面に塗布する準備ができるまで貯蔵している間、例えば、密閉された乾燥、防湿容器に貯蔵することによって湿気から守る必要がある。
【0016】
本発明の接着剤は、低表面エネルギー基体への強い結合を形成するために特に有用である。本明細書で用いる場合、低表面エネルギー基体は、約45ダイン/センチメートル未満、典型的には約40ダイン/センチメートル未満、およびもっとも典型的には、約35ダイン/センチメートル未満の表面エネルギーを有するものである。そのような材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン(例えば、高密度ポリエチレンまたはHDPE)、ポリスチレン、スチレンコポリマー(例えば、ABSプラスチック)、ポリ塩化ビニル、およびポリメチルメタクリレートが挙げられる。他の基体も、この基体表面上に残留物または汚染物、例えば、油、離型剤、または加工助剤残留物、または塗料のようなフィルムが存在するために低表面エネルギー特性を有する。しかしながら、たとえ本発明の接着剤が低表面エネルギーの表面によく結合するとしても、本発明は低表面エネルギー基体への結合に限定されない。なぜなら、本発明の接着剤は別の型の基体、例えば、別のプラスチック、エラストマー、熱硬化性樹脂、セラミック(例えば、ガラス)、木材および金属(例えば、アルミニウム、スチール)に非常に効果的に結合することが判明したからである。前記基体は、フィルム、ストリップ、シート、パネル、次元形状などの任意の適したまたは所望の形態であってもよい。本発明の接着剤を使って基体を結合することで形成された組立品は、積層体、または複合体、または類似物であってもよい。
【0017】
本発明の接着剤は、限定されるものではないが、ブラシ仕上げ、ローラー塗り、押出しおよび吹き付け塗りを含めた、液状接着剤技術において公知の任意の塗布技術を用いて基体表面に塗布されてもよい。基体の表面は、基体表面上に連続または不連続の接着剤層を形成するように接着剤で被覆されてもよく、そのような層の厚さは、硬化接着剤を含む最終組立品の目標特性を基にして望むように制御されうる。この接着剤層は、典型的には約0.01から約0.5mmの厚さである。そのような接着剤層の塗布に続いて、第2の基体の表面を接着剤層に接触させることができ(この接触は、好ましくは加圧することで促進される)、その結果、第1の基体および第2の基体からの組立品をそれらの基体の間の接着剤層と共に形成することができる。
【0018】
接着剤の硬化は、様々な条件で実施することができる。特に、硬化(前記ポリウレタンプレポリマー中のフリーNCO基の反応を含めて)は、大気および/または基体表面中、またはこの表面からの湿気に曝すことによって達成されうる。この硬化プロセスを加速するために、接着剤を塗布する前に、追加の湿気を基体表面に導入することができ、および/または通常存在すると考えられるよりも高い大気湿度レベルに組立品を曝す(例えば、この組立品を湿度室に置く)ことができ、および/または室温よりも高い温度に組立品を加熱することができ、および/または接着剤を、水およびイソシアネート基の反応速度を増大することが可能な1種以上の触媒と共に配合することができる。同様に、活性水素含有硬化剤が採用される場合、接着剤の硬化は加熱および/または触媒の使用により加速されうる。
【実施例】
【0019】
本発明は、さらに下記の実施例によって例示される。
材料:
Panolam Industriesから入手できるPIOTHANE 50−2000HAIは、アジピン酸、イソフタル酸、および1,6−ヘキサンジオールを反応させることによって得られる、イソフタル酸に対するアジピン酸の重量比が50:50、公称分子量が約2000、および融点が約30°Cの部分的に結晶性のコポリエステルグリコールである。
Degussaから入手できるDynacoll(登録商標)7360は、アジピン酸およびヘキサンジオールを基にする結晶性のコポリエステルであり、分子量が約3500および融点が約55°Cである。
Degussaから入手できるDynacoll(登録商標)7340は、テレフタル酸、アジピン酸およびヘキサンジオールを基にする結晶性のコポリエステルであり、分子量が約3500および融点が約96°Cである。
Bayerから入手できるDESMOPHEN−S−1028−55は、フタル酸無水物およびヘキサンジオールを基にする液状ポリエステルであり、分子量約2000を有する。
Bayerから入手できるACCLAIM POLYOL 2000(「PPG 2000」)は、分子量が約2000のポリプロピレングリコールである。
Mooney Chemicals Inc.から入手できるジブチルスズジラウレート(DBTDL)は、ジ有機スズ触媒である。
Huntsuman Corp.から入手できる2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル(DMDEE)は、モルホリノ含有触媒である。
Huntsuman Corp.から入手できるRubinate(登録商標)44は、純粋の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)である。
Bayerから入手できるMONDUR MRSは、NCO含量が約33%および平均官能価が2.2のポリマー状MDIである。
【0020】
ポリウレタンプレポリマーの製造:
下記の実施例におけるすべてのポリウレタンプレポリマーについては、各実施例で変わる反応体の相対量および特定の型だけを記載した下記の方法で製造した。すべてのポリオールを混合物に添加し、攪拌しながら加熱する。この混合物を減圧下、約100°Cで30分間脱水する。この混合物の温度を約50°Cに下げ、次いで前記ポリイソシアネートを添加し、すぐその後にDBDTLを添加する。この反応を70℃から95°Cの温度範囲で約30分続ける。反応体の温度を約60°Cに下げ、攪拌しながら15分でDMDEEを添加する。
【0021】
試験:
Primex Plastics Corp.(Georgia)から入手できるPrime ABS Weather−X200の1インチ×2インチのストリップに、反応生成物としての試料を塗布する。この被覆したストリップの頂部に1インチ×1インチの結合領域を作製するように、別の前記ABS材料の1インチ×2インチ・ストリップを交差方法で置く。この結合した組立品を、試験前に3日間、室温、約30%から60%の湿度で貯蔵する。次いで試料を試験して定性的な強度を決定する。
【0022】
表1は、異なった配合物を用いて製造したすべての実施例を示す。実施例1から6の反応生成物に対する結合強度を上記方法で測定した。結合強度は、結合部を手で分離できない場合は優良、かなりの力を使うが手で分離できる場合は良好、手で簡単に分離できる場合は貧弱として評価する。
【0023】
表1のデータは、興味ある予想外の2つの要点を示す。第1の点は、ポリエステルポリオール中のイソフタル酸部分の存在が、低表面エネルギーのABS基体に有効に結合することが可能な接着剤へと導くことである。第2の点は、イソフタル酸部分−含有ポリエステルポリオールを採用する場合でも、また、2.2未満の官能価を有するポリイソシアネートを用いるときだけ低表面エネルギーABS基体に強く結合することができる接着剤が得られることである(実施例5を実施例1と比較されたし)。実施例3の接着剤は良好な結合強度を示すが、25°Cで完全に液状ではなく、30°Cですら比較的粘度は高かった。
【0024】
さらなる比較で、実施例7では、パネル積層市場で使用される通常の市販品として入手可能な溶媒系湿気硬化性ポリウレタン接着剤の結合強度を評価した。この接着剤については、溶媒を含んでいるにもかかわらず貧弱な結合強度を観察した。
【0025】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
水または活性水素含有硬化剤との反応で硬化可能な無溶媒接着剤において有用な液状ポリウレタンプレポリマーであって、前記液状ポリウレタンプレポリマーが、化学量論的に過剰の2.2未満の平均官能価を有する少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールならびにイソフタル酸部分を含むが実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることによって得られる反応生成物であることを特徴とする、液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項2】
前記多官能性イソシアネートが、 約1.9から約2.1の平均官能価を有する、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項3】
前記多官能性イソシアネートが、約2の平均官能価を有する、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項4】
前記多官能性イソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項5】
前記多官能性イソシアネートが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約20から約50%である、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項6】
前記ポリエーテルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約30から約70%である、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項7】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約200から約8000の数平均分子量を有する、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項8】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項9】
前記ポリエステルポリオールが、前記少なくとも1種の多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の5から60%である、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項10】
前記ポリエステルポリオールが、追加としてアジピン酸部分を含む、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項11】
前記ポリエステルポリオールが、1,6−ヘキサンジオール部分を含む、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項12】
前記ポリエステルポリオールが、アジピン酸部分に対するイソフタル酸部分の重量比30:70から70:30を含む、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項13】
前記ポリエステルポリオールが、約500から約10,000の数平均分子量を有する、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項14】
前記ポリエステルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項15】
前記ポリエーテルポリオールが、ポリプロピレングリコールである、請求項1に記載の液状ポリウレタンプレポリマー。
【請求項16】
無溶媒の硬化性接着剤において有用な液状ポリウレタンプレポリマーを製造する方法であって、化学量論的に過剰の2.2未満の平均官能価を有する少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールならびにイソフタル酸部分を含むが実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることを含む、方法。
【請求項17】
前記多官能性イソシアネートが、1.9から2.1の平均官能価を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記多官能性イソシアネートが、2の平均官能価を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記多官能性イソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記多官能性イソシアネートが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の20から50%である、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記ポリエーテルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の30から70%である、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約200から約8000の数平均分子量を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1種のポリエステルポリオールが、ポリプロピレングリコールである、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記ポリエステルポリオールが、追加的にアジピン酸部分を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記ポリエステルポリオールが、1,6−ヘキサンジオール部分を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記ポリエステルポリオールが、アジピン酸部分に対するイソフタル酸部分を30:70から70:30の重量比で含む、請求項16に記載の方法。
【請求項28】
前記ポリエステルポリオールが、約500から約10,000の数平均分子量を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項29】
前記ポリエステルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項30】
第1の基体および第2の基体を接続する方法であって、この方法が、前記第1の基体および前記第2の基体の間に液状ポリウレタンプレポリマーを含む無溶媒接着剤を置くステップ、および前記無溶媒接着剤を水に曝すことによって、前記無溶媒湿気−硬化性接着剤を硬化するステップを含み、ここで前記液状ポリウレタンプレポリマーは、化学量論的に過剰の2.2未満の平均官能価を有する少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールならびにイソフタル酸部分を含むが実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることによって得られる反応生成物であることを特徴とする、方法。
【請求項31】
前記第1の基体または前記第2の基体の少なくとも1種が、低表面エネルギー基体である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の基体または前記第2の基体の少なくとも1種が、低表面エネルギーアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン基体である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記多官能性イソシアネートが、約1.9から約2.1の平均官能価を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記多官能性イソシアネートが、約2の平均官能価を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記多官能性イソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記多官能性イソシアネートが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の20から50%である、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
前記ポリエーテルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の30から70%である、請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約200から約8000の数平均分子量を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、ポリプロピレングリコールである、請求項30に記載の方法。
【請求項41】
前記ポリエステルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の5から60%である、請求項30に記載の方法。
【請求項42】
前記ポリエステルポリオールが、追加的にアジピン酸部分を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項43】
前記ポリエステルポリオールが、1,6−ヘキサンジオール部分を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項44】
前記ポリエステルポリオールが、アジピン酸部分に対するイソフタル酸部分を約30:70から約70:30の重量比で含む、請求項30に記載の方法。
【請求項45】
前記ポリエステルポリオールが、約500から約10,000の数平均分子量を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項46】
前記ポリエステルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項47】
第1の基体および第2の基体を接続する方法であって、この方法が、前記第1の基体および前記第2の基体の間に液状ポリウレタンプレポリマーおよび少なくとも1種の活性水素含有硬化剤を含む無溶媒接着剤を置くステップ、および前記無溶媒接着剤を硬化させるステップを含み、ここで前記液状ポリウレタンプレポリマーは、化学量論的に過剰の2.2未満の平均官能価を有する少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールならびにイソフタル酸部分を含むが実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることによって得られる反応生成物であることを特徴とする、方法。
【請求項48】
前記第1の基体または前記第2の基体の少なくとも1種が、低表面エネルギー基体である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記第1の基体または前記第2の基体の少なくとも1種が、低表面エネルギーアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン基体である、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記多官能性イソシアネートが、約1.9から約2.1の平均官能価を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記多官能性イソシアネートが、約2の平均官能価を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
前記多官能性イソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記多官能性イソシアネートが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約20から約50%である、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
前記ポリエーテルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約30から約70%である、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約200から約8000の数平均分子量を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、ポリプロピレングリコールである、請求項47に記載の方法。
【請求項58】
前記ポリエステルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約5から約60%である、請求項47に記載の方法。
【請求項59】
前記ポリエステルポリオールが、追加的にアジピン酸部分を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項60】
前記ポリエステルポリオールが、1,6−ヘキサンジオール部分を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項61】
前記ポリエステルポリオールが、アジピン酸部分に対するイソフタル酸部分を約30:70から約70:30の重量比で含む、請求項47に記載の方法。
【請求項62】
前記ポリエステルポリオールが、約500から約10,000の数平均分子量を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項63】
第1の基体、第2の基体、および前記第1の基体および前記第2の基体の間の液状ポリウレタンプレポリマー含有無溶媒接着剤、を含む組立品であって、ここで前記液状ポリウレタンプレポリマーは、化学量論的に過剰の2.2未満の平均官能価を有する少なくとも1種の多官能性イソシアネートと、少なくとも1種のポリエーテルポリオールならびにイソフタル酸部分を含むが実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない少なくとも1種のポリエステルポリオールとを反応させることによって得られる反応生成物であることを特徴とする、組立品。
【請求項64】
前記第1の基体または前記第2の基体の少なくとも1種が、低表面エネルギー基体である、請求項63に記載の組立品。
【請求項65】
前記第1の基体または前記第2の基体の少なくとも1種が、低表面エネルギーアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン基体である、請求項63に記載の組立品。
【請求項66】
前記多官能性イソシアネートが、約1.9から約2.1の平均官能価を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項67】
前記多官能性イソシアネートが、約2の平均官能価を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項68】
前記多官能性イソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項63に記載の組立品。
【請求項69】
前記多官能性イソシアネートが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約20から約50%である、請求項63に記載の組立品。
【請求項70】
前記ポリエーテルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の30から70%である、請求項63に記載の組立品。
【請求項71】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約200から約8000の数平均分子量を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項72】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項73】
前記少なくとも1種のポリエーテルポリオールが、ポリプロピレングリコールである、請求項63に記載の組立品。
【請求項74】
前記ポリエステルポリオールが、前記多官能性イソシアネート、少なくとも1種のポリエーテルポリオール、および少なくとも1種のポリエステルポリオールの全重量の約5から約60%である、請求項63に記載の組立品。
【請求項75】
前記ポリエステルポリオールが、追加的にアジピン酸部分を含む、請求項63に記載の組立品。
【請求項76】
前記ポリエステルポリオールが、1,6−ヘキサンジオール部分を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項77】
前記ポリエステルポリオールが、アジピン酸部分に対するイソフタル酸部分を約30:70から約70:30の重量比で含む、請求項63に記載の組立品。
【請求項78】
前記ポリエステルポリオールが、約500から約10,000の数平均分子量を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項79】
前記ポリエステルポリオールが、約1000から約3000の数平均分子量を有する、請求項63に記載の組立品。
【請求項80】
水または活性水素含有硬化剤との反応によって硬化が可能な無溶媒接着剤において有用な液状ポリウレタンプレポリマーであって、前記液状ポリウレタンプレポリマーが
(i)化学量論的に過剰の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと、
(ii)約1000から約3000の数平均分子量を有する少なくとも1種のポリプロピレングリコール、および
(iii)(a)1,6−ヘキサンジオール、
(b)アジピン酸、および
(c)イソフタル酸部分を含み、しかし実質的にフタル酸部分およびテレフタル酸部分を含まない約1000から約3000の数平均分子量を有する少なくとも1種のポリエステルポリオール、
とを反応させることによって得られる反応生成物であり、前記ポリエステルポリオールが約1000から約3000の数平均分子量を有し、アジピン酸部分に対するイソフタル酸部分を30:70から70:30の重量比で含むことを特徴とする、液状ポリウレタンプレポリマー。

【公表番号】特表2011−511106(P2011−511106A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544362(P2010−544362)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/000631
【国際公開番号】WO2009/094227
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(500538520)ヘンケル コーポレイション (99)
【氏名又は名称原語表記】HENKEL CORPORATION
【Fターム(参考)】