説明

無線タグ、および無線タグの製造方法

【課題】 複数の異なる形状の取り付ける対象とした物に対して取り付けが可能となる無線タグおよび無線タグの製造方法を提供する。
【解決手段】 ベースシート111に無線通信を行う回路チップ113とアンテナパターン112を設けたインレット11がスペーサ10a上に設けられた無線タグ1aであって、スペーサ10aは、その長手方向にインレット11の同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ無線タグ1aの取付対象物への取付面を形成するようスペーサ10aを折り畳み可能とする折り曲げ部22を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、無線通信を行う無線タグ、および無線タグの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、RFID(Radio Frequency Identification)タグ等の無線タグが知られている。無線タグは、リーダライタ装置と無線通信を行うことにより、データの書き込みや読み出しが行われる。無線タグは、その内部にインレットを有しており、インレットは、無線通信用のアンテナパターンと接続された、IC(Integrated Circuit)チップを有する。ICチップは、アンテナパターンを用いて信号を送受信することにより、リーダライタとの無線通信等を行う。
【0003】
無線タグを取り付ける対象とした物が、電波の反射および吸収等が生じる金属面を有し、この金属面に無線タグが取り付けられる場合がある。また、取り付ける対象とした物が、電波の反射および吸収等が生じる液体を内部に有し、この取り付ける対象とした物に無線タグが取り付けられる場合がある。これらの場合、ICチップとリーダライタ装置との無線通信を可能とする無線通信距離が短くなる可能性がある。このことから、従来は、インレットと取り付ける対象とした物との間に、インレットまたはアンテナパターンと取り付ける対象とした物との間を一定の距離以上離すためのスペーサを設けることにより、無線通信距離を伸ばしている。なお、従来の技術として、下記特許文献が一例として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−338361号公報
【特許文献2】特開2008−9537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の先行技術文献でも知られるように、無線タグに設けられるスペーサは、取り付ける対象とした物の形状に基づいて作製されているため、固定の寸法となっている。したがって、スペーサを有する無線タグが取り付けられている取り付ける対象とした物の形状が変更された場合、形状が変更された後の取り付ける対象とした物に対しては、当該スペーサの寸法が合わないため、無線タグを取り付けることができないという問題がある。形状変更された取り付ける対象とした物に対して無線タグを取り付けるためには、取り付ける対象とした物の形状に基づいてスペーサの再設計および再作製が行われなくてはならず、この再設計および再作製のためにコストがかかる。
【0006】
本件開示の無線通信を行う無線タグ、および無線タグの製造方法は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、複数の異なる形状の取り付ける対象とした物に対して取り付けが可能となる無線タグおよび無線タグの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本件開示の無線タグは、ベース部材に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンを設けたインレットがスペーサ上に設けられた無線タグであって、前記スペーサは、その長手方向に前記インレットの同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ前記無線タグの取付対象物への取付面を形成するよう前記スペーサを折り畳み可能とする屈曲部を有する。
【0008】
本件開示の無線タグは、ベース部材に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンを設けたインレットがスペーサ上に設けられた無線タグであって、前記スペーサは、その長手方向に前記インレットの同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ前記無線タグの取付対象物へ多重に巻きつけ可能となるよう可撓性を有する。
【0009】
本件開示の無線タグの製造方法は、上面に粘着材を有するスペーサを搬送し、ベース部材上に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンが設けられたインレットを、前記スペーサを搬送する搬送方向における前記インレットの長さより2倍以上長い間隔で、前記スペーサの上面に対し複数接着し、前記インレット及び前記スペーサ上に第1剥離紙を貼着し、前記インレット間の前記スペーサ及び前記第1剥離紙に対し、前記間隔で切り離し用のラインを設ける。
【発明の効果】
【0010】
本件開示の無線タグおよび無線タグの製造方法によれば、複数の異なる形状の取り付ける対象とした物に対して取り付けが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1に係る無線タグを示す斜視図である。
【図2】実施の形態1に係る無線タグ1aを示す側面図である。
【図3】インレットを示す斜視図である。
【図4】スペーサが折り畳まれた状態の実施の形態1に係る無線タグを示す斜視図である。
【図5】段差形状の取り付ける対象とした物に対して、実施の形態1に係る無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】平板形状の取り付ける対象とした物に対して、実施の形態1の無線タグと異なる無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】段差形状の取り付ける対象とした物に対して、実施の形態1の無線タグと異なる無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図8】実施の形態2に係る無線タグを示す斜視図である。
【図9】円柱形状の取り付ける対象とした物に対して、実施の形態2に係る無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図10】円柱形状の取り付ける対象とした物に対して、実施の形態2の無線タグと異なる無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図11】実施の形態3に係る無線タグを示す斜視図である。
【図12】実施の形態3に係る無線タグ1dを示す側面図である。
【図13】実施の形態4に係る無線タグを示す斜視図である。
【図14】実施の形態4に係る無線タグ1hを示す側面図である。
【図15】実施の形態5に係る無線タグを示す斜視図である。
【図16】実施の形態5に係る無線タグ1fを示す側面図である。
【図17】スペーサの折り畳み方を示す斜視図である。
【図18】スペーサが折り畳まれた状態の実施の形態5に係る無線タグを示す斜視図である。
【図19】実施の形態6に係る無線タグシートを示す上面図である。
【図20】図19に示された無線タグシートのA−A’断面図である。
【図21】実施の形態6に係る無線タグシートから切り離された1つの無線タグを示す断面図である。
【図22】実施の形態6に係る無線タグシートの製造工程を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
<実施の形態1>
先ず、実施の形態1に係る無線タグについて図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る無線タグ1aを示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係る無線タグ1aを示す側面図である。図1に示されるように、この無線タグ1aは、長方形のスペーサ10aの上面に斜線で示される粘着材12aが間隔を空けて2箇所設けられており、スペーサ10aの端部に設けられた粘着材12a上にインレット11が接着されている。
【0014】
図2に示されるように、スペーサ10aは、インレット11が設けられる第1スペーサ101aと、第1スペーサ101aのインレット11が設けられる面と平行に後述する折り曲げ部22を介して第1スペーサ101aと接続された第2スペーサ101bとで構成されている。第1スペーサ101aはインレット11が折り曲げられぬよう支持しており、折り曲げ部22が折り曲げられた場合、インレット11を覆い外部から保護する保護部材となる。第2スペーサ101bは折り曲げ部22が折り曲げられた場合、インレット11と取り付ける対象とした物との間を一定の距離以上離すためのスペーサとなる。
【0015】
スペーサ10aは、可撓性を有する屈曲可能な材料で構成された板状部材であり、誘電体が好適である。例えば、スペーサ10aにはゴムシートやPET(Polyethylene Terephthalate)フィルムを用いることができる。スペーサ10aの厚さは,容易に湾曲および屈曲可能な厚さとすることが好適であり、例えば、0.1mmとすることができる。
【0016】
図1に示されるように、第2スペーサ101bの上面には、その長手方向に直交するよう、折り曲げ箇所を示すライン2a〜2cが、それぞれ一定の間隔で設けられている。第1スペーサ101aは、ライン2aに沿って、その上面が第2スペーサ101bの上面と重なり合うよう折り畳まれることができる。また、第2スペーサ101bは、ライン2cに沿って、その上面が重なり合うよう折り畳まれ、ライン2bに沿って、その下面が重なり合うよう折り畳まれることができる。このライン2a〜2cに沿って折り曲げられるスペーサ10aの部分が折り曲げ部22となる。
【0017】
図2に示されるように、第2スペーサ101bの下面には、網掛けで示される粘着材12bが、2箇所に設けられた粘着材12aの間隔(折り曲げ部22の長さ)と同様の間隔をあけて2箇所設けられている。この粘着材12bは、粘着材12aの裏面の範囲外に設けられている。つまり、スペーサ10aには、粘着材12aと12bとが、スペーサ10aの上面と下面とで互い違いに位置するよう設けられている。このように粘着材12a及び12bが設けられることにより、ライン2a〜2cに沿って折り曲げ部22が折り曲げられ、スペーサ10aが折り畳まれた際、重なり合うスペーサ10aの面を粘着材12aまたは12bを介して接着することが可能となる。粘着材12a及び12bは、取り付ける対象とした物及びスペーサ10aに対して接着できるものであればよく、例えばアクリル系の粘着材を用いることができる。
【0018】
なお、この実施の形態1に係る無線タグ1aでは、スペーサ10aの上面と下面とで互い違いとなるよう粘着材12a及び12bがスペーサ10aに設けられているが、粘着材12a及び12bが設けられる位置はこれに限定されない。粘着材12a及び12bは、折り畳まれた際に重なり合うスペーサ10aの面のいずれか一方の面上に設けられていればよい。また、実施の形態1に係る無線タグ1aでは、スペーサ10aにライン2a〜2cを設けたが、ライン2a〜2cをスペーサ10aに設けず、無線タグ1aの使用者が任意にスペーサ10aを折り曲げてもよい。
【0019】
また、粘着材12a及び12bは、図1に示されるように、ライン2a〜2cのそれぞれから一定の距離を離間して設けられている。このように粘着材12a及び12bを離間して設けることにより、折り曲げ部22を折り曲げる際、無線タグ1aの側面に粘着材12a及び12bを露出させることなく、容易にスペーサ10aを折り曲げることが可能となる。
【0020】
図1に示されるL1はインレット11の長手方向の長さを示しており、D1はインレット11の短手方向の長さを示す。また、L2はスペーサ10aの短手方向の長さを示しており、D2はスペーサ10aの長手方向の長さを示す。この長さD2は、長さD1の2倍以上が好適である。換言すると、第2スペーサ101bは、スペーサ10aの長手方向の長さが第1スペーサ101aより2倍以上であることが好適である。これは、インレット11が折り畳まれたスペーサ10a間、即ち、第1スペーサ101aと第2スペーサ101bとの間に挟まれることができるように、1回以上スペーサ10aを折り畳めることができるようにするためである。なお、実施の形態1に係る無線タグ1aでは、スペーサ10aの長手方向と、インレット11の短手方向とが平行となるよう第1スペーサ101aの上面にインレット11が設けられている。ここで、スペーサ10aの長手方向とインレット11の長手方向とが平行になるようインレット11を第1スペーサ101a上に設けるようにしてもよい。この場合、長さD2は、長さL1の2倍以上が好適である。すなわち、スペーサ10aは、その長手方向にインレット11の同方向における長さの2倍以上の長さであることが好適である。
【0021】
次に、インレット11の構成を、図3を用いて説明する。図3は、インレット11の構成を示す斜視図である。インレット11は、ベースシート111と、ベースシート111上にパターン形成されたアンテナパターン112と、ベースシート111上に設けられ、アンテナパターン112と電気的に接続された回路チップ113とを有する。ベースシート111は、可撓性を有する屈曲可能な材料で構成された長方形のシートであり、誘電体が好適である。例えば、ベースシート111としてはゴムシートやPETフィルムを用いることができる。アンテナパターン112は、無線通信を行うための配線パターンである。回路チップ113は、記憶部を有しており、アンテナパターン112により受信された信号に基づいて、記憶部からのデータの読み出しまたは記憶部へのデータの書き込み等を行う。回路チップ113は、例えばICチップで構成される。
【0022】
スペーサ10aは、ライン2aを境に、その第1スペーサ101a上面と第2スペーサ101b上面とが重なり合うよう折り畳まれ、ライン2bを境に第2スペーサ101bの下面が重なり合うよう折り畳まれる。また、ライン2cを境に第2スペーサ101bの上面が重なり合うよう折り畳まれる。スペーサ10aが折り畳まれた際に重なり合うスペーサ10aの面のいずれか一方の面上に粘着材12aまたは12bが設けられているため、スペーサ10aは、粘着材12aまたは12bを介して、その上面と上面、または下面と下面とが接着される。このように、スペーサ10aが折り畳まれることにより、無線タグ1aは、図4に示すような形状となる。
【0023】
図4は、スペーサ10aが折り畳まれた状態の実施の形態1に係る無線タグ1aを示す斜視図である。図4に示される無線タグ1aは、その下面が取り付ける対象とした物に対し取り付けられる取付面となる。H1は、スペーサ10aが重ね合わされた際の重ね方向における、取付面からインレット11までの高さを示す。
【0024】
図4に示されるように、スペーサ10aが多重に折り畳まれることにより、無線タグ1aは、高さH1を確保することが可能となる。したがって、スペーサ10aの長手方向の長さD2を調節し、スペーサ10aの折り畳む回数を増減することにより、高さH1を所望の値とすることが可能となる。なお、高さH1は、取り付ける対象とした物の構成材料を考慮し、回路チップ113の無線通信距離が所望の距離、即ち、インレット11における無線通信距離を伸ばすための距離となる高さとすることが好適である。また、無線タグ1aは、スペーサ10a間にインレット11が挟まれた状態となる。これは、スペーサ10aの折り曲げ部22が、インレット11をスペーサ10a間に位置するよう、ライン2a〜2cに沿って折り畳まれるためである。このように、インレット11がスペーサ10a間に挟まれる状態とすることにより、無線タグ1aは、外部からの衝撃等からインレット11を保護することが可能となる。
【0025】
ライン2a〜2c、粘着材12a、12bの数やサイズ、及びこれらが設けられる位置や間隔(以後、これらを設計事項と称する)は、容易に変更することが可能である。これらの設計事項を変更することにより、無線タグを様々な形状の取り付ける対象とした物に対して取り付けることが可能となる。ここで、段差形状の取り付ける対象とした物に無線タグを取り付ける場合を、図5を用いて説明する。
【0026】
図5は、段差形状の取り付ける対象とした物3aに対して、実施の形態1に係る無線タグ1bを取り付けた状態を示す斜視図である。無線タグ1bは、図1に示されるライン2a〜2c、折り曲げ部22、粘着材12a、12bの数および設けられている位置が無線タグ1aと異なる。取り付ける対象とした物3aにおいて、図5中の斜線部で示される31aは、段差形状の下段を形成する面を示し、図5中の網掛け部で示される32aは、段差形状の上段を形成する面を示す。
【0027】
図5に示されるように、スペーサ10bは、面31aと面32aとの重ね方向における高低差を埋めるよう、面31a上で折り曲げ部22が折り曲げられることにより、スペーサ10bの第2スペーサ101bが細かく折り畳まれる。面31a上で細かく折り畳まれたスペーサ101bの面が面32aと同一平面上となった後、面32a上で第2スペーサ101bと第1スペーサ101aとが大きく折り畳まれる。このように、取り付ける対象とした物3aの段差形状に対応してスペーサ10bが変則的に折り畳まれることにより、無線タグ1bを取り付ける対象とした物3aの段差形状に即して容易に取り付けることが可能となる。
【0028】
ここで、実施の形態1に係る無線タグ1a及び1bの比較例として、スペーサ10a及び10bと異なるスペーサを有する無線タグを図6及び7を用いて説明する。図6は、平板形状の取り付ける対象とした物3bに対して、実施の形態1の無線タグと異なる無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。図7は、段差形状の取り付ける対象とした物3aに対して、実施の形態1の無線タグと異なる無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。図6に示される10cは、取り付ける対象とした物3bの形状に基づいて固有に作製されたスペーサを示し、図7に示される10dは、取り付ける対象とした物3aの形状に基づいて固有に作製されたスペーサを示す。
【0029】
図6及び7に示されるように、スペーサ10c及び10dのそれぞれは、取り付ける対象とした物3a及び3bの形状に基づいて作製されている。そのため、スペーサ10c及び10dのそれぞれは、他の取り付ける対象とした物に対して取り付けることは困難である。したがって、スペーサ10c及び10dのそれぞれは、取り付ける対象とした物が変更となった場合、再度、形状の再設計および再作製が行われる。しかしながら、実施の形態1の無線タグ1aおよび1bは、スペーサ10a及び10bが取り付ける対象とした物の形状に即して折り畳まれることができるため、取り付ける対象とした物3a及び3bの形状に拘らず容易に取り付けることができる。
【0030】
この実施の形態1によれば、無線タグ1a及び1bは、主としてスペーサの折り畳み方を変更するのみで平板形状および段差形状等の複数形状の取り付ける対象とした物に対し取り付けられることができる。また、無線タグ1a及び1bは、折り畳まれたスペーサ10a及び10bの重ね方向におけるトータル厚みの変更や高さH1の変更に、スペーサ10a及び10bの長さ変更のみで対応することができる。そのため、無線タグ1a及び1bは、トータル厚み及び高さH1の調整が容易である。
【0031】
<実施の形態2>
実施の形態1では、段差形状の取り付ける対象とした物に無線タグを取り付ける場合を説明したが、実施の形態2では、円柱形状の取り付ける対象とした物に対して取り付ける場合について説明する。
【0032】
図8は、実施の形態2に係る無線タグ1cを示す斜視図である。図9は、円柱形状の取り付ける対象とした物3cに対して、実施の形態2に係る無線タグ1cを取り付けた状態を示す斜視図である。図8及び9において、図1と同一符号のものは、図1に示されたものと同一のものを示しており、重複する説明は省略する。無線タグ1cは、図1に示されるライン2a〜2cと粘着材12bとが除かれ、スペーサ10eの上面全面に粘着材12aが設けられている点で無線タグ1aと異なる。スペーサ10eは、インレット11が設けられる第1スペーサ102aと、第1スペーサ102aのインレット11が設けられる面と平行に第1スペーサ102aと接続された第2スペーサ102bとで構成されている点で無線タグ1aと異なる。
【0033】
第1スペーサ102aは、第2スペーサ102bの下面に重なり、インレット11を第1スペーサ102aと第2スペーサ102bとの間に挟むことにより、外部から保護する保護部材となる点で無線タグ1aと異なる。また、第2スペーサ102bは、取り付ける対象とした物3cに対して多重に巻きつけられることにより、インレット11と取り付ける対象とした物3cとの間を一定の距離以上離すためのスペーサとなる点で無線タグ1aと異なる。
【0034】
図9に示されるように、スペーサ10eを取り付ける対象とした物3cに対して多重に巻きつけることにより、無線タグ1cを取り付ける対象とした物3cの径に即して容易に取り付けることが可能となる。また、第1スペーサ102aがインレット11を内部に位置するよう取り付ける対象とした物3cに対して多重に巻きつけられることにより、無線タグ1cは、外部からの衝撃等からインレット11を保護することが可能となる。更に、スペーサ10eの長さを調節するのみで取り付ける対象とした物3cに巻きつける回数を調整することができ、容易にインレット11を取り付ける対象とした物3cの周壁から所望の高さとすることができる。
【0035】
ここで、実施の形態2に係る無線タグ1cの比較例として、スペーサ10eと異なるスペーサを有する無線タグを、図10を用いて説明する。図10は、円柱形状の取り付ける対象とした物3cに対して、実施の形態2の無線タグ1cと異なる無線タグを取り付けた状態を示す斜視図である。図10に示される10fは、取り付ける対象とした物3cの形状(取り付ける対象とした物3cの径)に基づいて固有に作製されたスペーサである。
【0036】
図10に示されるように、スペーサ10fは、円柱形状を有する取り付ける対象とした物3cの径に基づいて作製されている。そのため、例えば、取り付ける対象とした物3cの径が変更になった場合、スペーサ10fを取り付ける対象とした物3cに対して取り付けることは困難である。したがって、スペーサ10fは、取り付ける対象とした物3cが変更となった場合、再度、形状の再設計および再作製が行われる。
【0037】
しかしながら、実施の形態2の無線タグ1cは、スペーサ10eが取り付ける対象とした物3cの径に即して巻きつけられるため、取り付ける対象とした物3cの径が異なる場合であっても、容易に取り付ける対象とした物3cに対して取り付けることができる。また、無線タグ1cは、多重に重ねられたスペーサ10eの重ね方向におけるトータル厚みの変更や重ね方向における高さの変更に、スペーサ10eの長さを調節するのみで対応することができる。そのため、無線タグ1cは、無線タグ1a及び1bと同様、トータル厚み、およびインレット11またはアンテナパターン112までの高さの調整が容易である。
【0038】
<実施の形態3>
実施の形態1及び2では、スペーサの形状が長方形である無線タグについて説明したが、実施の形態3では、スペーサの形状が楕円形状である無線タグについて説明する。
【0039】
図11は、実施の形態3に係る無線タグ1dを示す斜視図である。図12は、実施の形態3に係る無線タグ1dを示す側面図である。図11及び図12において、図1及び2と同一符号のものは、図1及び2に示されたものと同一のものを示しており、重複する説明は省略する。無線タグ1dは、楕円形状であるスペーサ10gの上面にインレット11が設けられている点で無線タグ1aと異なる。また、図11に示されるD3は、スペーサ10gの長軸方向における長さを示す。
【0040】
図11及び12に示されるように、無線タグ1dのスペーサ10gは、折り畳まれたスペーサ10g間にインレット11が挟まれるよう、ライン2a及び2bに沿って折り曲げ可能な形状であれば、長方形ではなく楕円形状であってもよい。ここで、長さD3は、スペーサ10aのような長方形の場合と同様、インレット11の短手方向の長さを示す長さD1の2倍以上の長さが好適である。
【0041】
<実施の形態4>
実施の形態3では、スペーサの形状が楕円形状である無線タグについて説明したが、実施の形態4では、スペーサの形状が十字形状である無線タグについて説明する。
【0042】
図13は、実施の形態4に係る無線タグ1eを示す斜視図である。図14は、実施の形態4に係る無線タグ1eを示す側面図である。図13及び14において、図1及び2と同一符号のものは、図1及び2に示されたものと同一のものを示しており、重複する説明は省略する。無線タグ1eは、十字形状であるスペーサ10hの上面にインレット11が設けられている点で無線タグ1aと異なる。
【0043】
図13及び14に示されるように、無線タグ1eのスペーサ10hは、折り畳まれたスペーサ10h間にインレット11が挟まれるよう、ライン2a及び2bに沿って折り曲げ可能な形状であれば、長方形ではなく十字形状であってもよい。ここで、スペーサの長手方向の長さである長さD2は、スペーサ10aのような長方形の場合と同様、インレット11の短手方向の長さを示す長さD1の2倍以上の長さが好適である。
【0044】
なお、実施の形態4では、無線タグ1eは、長さD2が示す方向に直交するようライン2aが設けられている。しかしながら、長さD2が示す方向と平行するよう設けられているライン2bのいずれか又はその両方がライン2aであってもよい。この場合、長さD2の方向と直交する方向のスペーサの長さは、インレット11の長手方向の長さを示す長さL1の2倍以上の長さが好適である。また、実施の形態3ではスペーサが楕円形状である場合、実施の形態4ではスペーサが十字形状である場合をそれぞれ説明したが、スペーサの形状はこれらに限定されず、円形や正方形等でもよい。
【0045】
<実施の形態5>
実施の形態5では、スペーサ10aが折り畳まれた際に、図1に示される高さH1を確保するための長方形状の板状部材(以後、スペーサブロックと称する)をスペーサ10aの上面に設けた無線タグについて説明する。
【0046】
図15は、実施の形態5に係る無線タグ1fを示す斜視図である。図16は、実施の形態5に係る無線タグ1fを示す側面図である。図17はスペーサ10aの折り畳み方を示す斜視図である。図18は、スペーサ10aが折り畳まれた状態の実施の形態5に係る無線タグ1fを示す斜視図である。図15〜18において、図1及び2と同一符号のものは、図1及び2に示されたものと同一のものを示しており、重複する説明は省略する。図15に示される4は、上面に粘着材が設けられたスペーサブロックを示す。スペーサブロック4は、スペーサ10aより厚みがある誘電体が好ましい。例えば、スペーサ10aが0.1mm厚である場合、スペーサブロック4は0.25mm厚のプラスチック板やゴムシートが用いられる。
【0047】
図15及び16に示されるように、無線タグ1fは、スペーサ10aの上面に、4つの長方形状のスペーサブロック4が一定の間隔で設けられている点で無線タグ1aとは異なる。なお、スペーサブロック4の数、形状、及び間隔は、これらに限定されるものではなく、取り付ける対象とした物の形状および無線タグ1fの形状等により適宜定められる。また、スペーサブロック4は、折り畳まれた際に重なり合うスペーサ10aの面の少なくともいずれか一方の面上に設けられていればよい。
【0048】
そして、無線タグ1fは、図17に示されるように、折り畳まれた際に重なり合うスペーサ10aの面の間にスペーサブロック4が挟まれるよう、スペーサ10aが折り畳まれる。スペーサ10aが折り畳まれることにより、無線タグ1fは、図18に示されるような、折り畳まれたスペーサ10a間にスペーサブロック4を有する状態となる。折り畳まれたスペーサ10a間にスペーサブロック4を有することで、無線タグ1fは、重ね方向にスペーサブロック4の厚さを加算することができ、少ない折り畳み回数で、インレット11またはアンテナパターン112までの所望の高さを確保することができる。
【0049】
一方、実施の形態1におけるスペーサ10aは、所望の高さH1を確保するまで、取り付ける対象とした物に対して多重に折り畳まれる。例えば、高さH1を所望の値とするための、スペーサ10aが折り畳まれた際の重ね方向におけるトータル厚みが10mmである場合、スペーサ10aの厚みが0.1mmであれば、スペーサ10aは100回折り畳まれる。しかしながら、実施の形態5に係る無線タグ1fによれば、折り畳まれた際に重なり合うスペーサ10aの面の少なくともいずれか一方の面上に、スペーサブロック4を設けることで、スペーサ10aの折り畳み回数を低減できる。また、スペーサブロック4の厚みを調節することにより、トータル厚みや、インレット11またはアンテナパターン112までの高さを容易に調節することができる。
【0050】
<実施の形態6>
実施の形態1〜5では、無線タグを単一の無線タグとして説明したが、実施の形態6では、無線タグ1cが複数連なる状態で形成された無線タグシートについて説明する。
【0051】
図19は、実施の形態6に係る無線タグシート1gを示す上面図である。図20は、図19に示された無線タグシート1gのA−A’断面図である。図21は、実施の形態6に係る無線タグシート1gから切り離された1つの無線タグ1cを示す断面図である。図19〜21において、図8と同一符号のものは、図8に示されたものと同一のものを示しており、重複する説明は省略する。
【0052】
図19及び20に示されるように、無線タグシート1gは、上面全面に粘着材12aが設けられたスペーサ10eがロール状に巻かれている。粘着材12a上には、複数のインレット11が接着されており、インレット11は、粘着材12a上に間隔D4ごとに複数接着されている。インレット11は、スペーサ10eのロール状となっている部分内においても同様に設けられている。粘着材12a及びインレット11上には、剥離紙51が貼着されている。剥離紙51が貼着されていることにより、スペーサ10eがロール状であっても粘着材12aとスペーサ10eの下面とは接着されない。
【0053】
また、スペーサ10eには、インレット11が設けられている間隔D4と同一の間隔で切り離しライン52が設けられている。なお、切り離しライン52は、剥離紙51及び粘着材12aを貫通して設けられることが好適である。切り離しライン52は、スペーサ10e間を容易に切り離せるものであればよく、例えば、スペーサ10eに対して切り込み、またはミシン目を示す線である。インレット11及び切り離しライン52が設けられる間隔D4は、インレット11の短手方向の長さを示す長さD1の2倍以上の長さを有することが好適である。ここで、スペーサ10eの長手方向とインレット11の長手方向とが平行になるようインレット11がスペーサ10eに設けられる場合、間隔D4は、インレット11における長手方向の長さの2倍以上の長さを有することが好適である。
【0054】
切り離しライン52に基づいて、無線タグシート1gのスペーサ10eが切り離されると、図21に示すような、1つのインレット11を有する無線タグ1cとなる。したがって、無線タグシート1gを切り離しライン52で適宜切り離すことで、無線タグ1cとして使用することができる。このため、無線タグ1cを多数用いる場合においても、無線タグ1cを多数用意することなく、1つの無線タグシート1gのみを用意すればよく、その管理が容易となる。
【0055】
なお、この実施の形態6では、無線タグシート1gは、スペーサ10eの上面全面に粘着材12aが設けられているとし、無線タグ1cが複数連なる状態で形成されるとして説明した。しかしながら、無線タグシート1gは、スペーサ10a、10b、10e、10gまたは10hに対し、ライン2a〜2c、サイズの異なる粘着材12a、及び粘着材12b等がそれぞれ設けられ、無線タグ1a〜1fが複数連なる状態で形成されてもよい。
【0056】
ここで、実施の形態6に係る無線タグシート1gの製造方法を、図22を用いて説明する。図22は、実施の形態6の無線タグシート1gの製造工程を説明するための模式図である。図22に示される6aは、スペーサ10eが巻かれているロールであり、このスペーサ10eは、上面全面に粘着材12aが設けられ、その上面に剥離紙53が貼着されている。6bは、当該スペーサ10eを搬送方向9の下流で巻き取るロールである。7aはロール6aにおける上述した剥離紙53を巻き取るロールであり、7bは当該剥離紙53を巻き取られたスペーサ10eに対して貼着する剥離紙51が巻かれているロールである。7cは、ロール7bに巻かれている剥離紙51を引き出すと共に、スペーサ10eの上面に貼着するためのローラである。
【0057】
8aはスペーサ10eの上面にインレット11を設ける搭載用ツールであり、8bはスペーサ10eに対し切り離しライン52を設ける切り離し用ツールである。切り離し用ツール8bは、例えば、円形の鋸刃がスペーサ10e上を転がることにより切り離しライン52を設ける。8cはステージを示し、このステージ8c上でスペーサ10eの上面に対し、インレット11の設置等が行われる。
【0058】
先ず、スペーサ10eは、ロール6bが回転することにより、ロール6aから引き出され、搬送される。スペーサ10eはロール6aから引き出されると同時に、ロール7aにより、当初から粘着材12aの上面に貼着されている剥離紙53が剥がされる。剥離紙53が剥がされたスペーサ10eは、搭載用ツール8aにより、図19に示される間隔D4ごとに上面にインレット11が設けられ、インレット11は、スペーサ10eの上面の粘着材12aにより接着される。インレット11が接着されたスペーサ10eは、インレット11及び粘着材12a上に、ロール7bから引き出された剥離紙51がローラ7cにより貼着される。剥離紙51が貼着されたスペーサ10eには、切り離し用ツール8bにより、インレット11間に間隔D4ごとに切り離しライン52が設けられる。なお、切り離しライン52は、インレット11の近傍に設けることが好適である。切り離しライン52が設けられたスペーサ10eは、無線タグシート1gとなり、ロール6bにより巻き取られる。
【0059】
なお、ここでは、無線タグ1cが複数連なる状態で形成される無線タグシート1gの製造方法について説明した。ここで、無線タグ1a〜1fが複数連なる状態で形成される無線タグシートを製造する場合、ロール6aに代わり、予めライン2a〜2c、サイズの異なる粘着材12a、及び粘着材12b等が設けられているスペーサ10a、10b、10e、10gまたは10hが巻かれたロールを用いることができる。この場合、ライン2a〜2cは、スペーサ10a、10b、10e、10gまたは10hに対して剥離紙51が貼着された後、設けられてもよい。
【0060】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【0061】
なお、特許請求の範囲に記載のベース部材は、例えば前述の実施の形態におけるベースシート111であり、回路チップは、例えば回路チップ113である。アンテナパターンは、例えばアンテナパターン112であり、スペーサは、例えばスペーサ10a、10b、10e、10g及び10hである。取付対象物は、例えば取り付ける対象とした物3aまたは3cであり、屈曲部は、例えば折り曲げ部22である。無線タグは、例えば無線タグ1a〜1fまたは無線タグシート1gである。第1スペーサは、例えば第1スペーサ101aまたは102aであり、第2スペーサは、第2スペーサ101bまたは102bである。粘着材は、例えば粘着材12aまたは12bであり、板状部材は、例えばスペーサブロック4である。切り離しラインは、例えば切り離しライン52であり、折り曲げラインは、例えばライン2a〜2cである。第1剥離紙は、例えば剥離紙51であり、第2剥離紙は、例えば剥離紙53である。
【0062】
以上、実施の形態によれば、以下の付記で示す技術的思想が開示されている。
(付記1)
ベース部材に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンを設けたインレットがスペーサ上に設けられた無線タグであって、
前記スペーサは、その長手方向に前記インレットの同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ前記無線タグの取付対象物への取付面を形成するよう前記スペーサを折り畳み可能とする屈曲部を有することを特徴とする無線タグ。
(付記2)
前記スペーサは、前記インレットを前記スペーサ間に位置するよう折り畳み可能であることを特徴とする付記1に記載の無線タグ。
(付記3)
前記スペーサは、前記インレットが設けられる第1スペーサと、該第1スペーサに前記屈曲部を介して接続され、該接続方向に前記第1スペーサ以上の長さを有する第2スペーサとを有することを特徴とする付記1に記載の無線タグ。
(付記4)
前記スペーサが折り畳まれた際に重なり合う前記スペーサの面の少なくともいずれか一方の面上には、粘着材が設けられていることを特徴とする付記1に記載の無線タグ。
(付記5)
前記スペーサが折り畳まれた際に重なり合う前記スペーサの面の少なくともいずれか一方の面上には、前記スペーサが重ね合わされた際の重ね方向の高さを確保するための板状部材が設けられていることを特徴とする付記1に記載の無線タグ。
(付記6)
前記無線タグは複数連接され、各無線タグは前記スペーサの端部に設けられた切り離しラインで切り離し可能とされていることを特徴とする付記1に記載の無線タグ。
(付記7)
前記屈曲部は、折り曲げ箇所を示す折り曲げラインが設けられており、前記折り曲げラインに沿って折り曲げられることを特徴とする付記1に記載の無線タグ。
(付記8)
ベース部材に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンを設けたインレットがスペーサ上に設けられた無線タグであって、
前記スペーサは、その長手方向に前記インレットの同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ前記無線タグの取付対象物へ多重に巻きつけ可能となるよう可撓性を有することを特徴とする無線タグ。
(付記9)
前記スペーサは、前記インレットを前記スペーサ間に位置するよう前記取り付ける対象とした物に対して多重に巻きつけ可能であることを特徴とする付記8に記載の無線タグ。
(付記10)
前記スペーサは、前記インレットが設けられる第1スペーサと、該第1スペーサと接続され、該接続方向に前記第1スペーサ以上の長さを有する第2スペーサとを有することを特徴とする付記8に記載の無線タグ。
(付記11)
前記スペーサの上面または下面の少なくともいずれか一方の面には、粘着材が設けられていることを特徴とする付記8に記載の無線タグ。
(付記12)
前記無線タグは複数連接され、各無線タグは前記スペーサの端部に設けられた切り離しラインで切り離し可能とされていることを特徴とする付記8に記載の無線タグ。
(付記13)
上面に粘着材を有するスペーサを搬送し、
ベース部材上に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンが設けられたインレットを、前記スペーサを搬送する搬送方向における前記インレットの長さより2倍以上長い間隔で、前記スペーサの上面に対し複数接着し、
前記インレット及び前記スペーサ上に第1剥離紙を貼着し、
前記インレット間の前記スペーサ及び前記第1剥離紙に対し、前記間隔で切り離しラインを設けることを特徴とする無線タグの製造方法。
(付記14)
前記スペーサの上面の粘着剤は、表面に第2剥離紙を有しており、
前記第2剥離紙を剥がしながら前記スペーサに対し前記インレットを前記間隔で複数接着する付記13に記載の無線タグの製造方法。
【符号の説明】
【0063】
1a〜1f 無線タグ、1g 無線タグシート、2a〜2c ライン、4 スペーサブロック、10a、10b、10e、10g及び10h スペーサ、11 インレット、12a,12b 粘着材、22 折り曲げ部、51,53 剥離紙、52 切り離しライン、101a及び102a 第1スペーサ、101b及び102b 第2スペーサ、111 ベースシート、112 アンテナパターン、113 回路チップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンを設けたインレットがスペーサ上に設けられた無線タグであって、
前記スペーサは、その長手方向に前記インレットの同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ前記無線タグの取付対象物への取付面を形成するよう前記スペーサを折り畳み可能とする屈曲部を有することを特徴とする無線タグ。
【請求項2】
前記スペーサは、前記インレットを前記スペーサ間に位置するよう折り畳み可能であることを特徴とする請求項1に記載の無線タグ。
【請求項3】
前記スペーサは、前記インレットが設けられる第1スペーサと、該第1スペーサに前記屈曲部を介して接続され、該接続方向に前記第1スペーサ以上の長さを有する第2スペーサとを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線タグ。
【請求項4】
前記スペーサが折り畳まれた際に重なり合う前記スペーサの面の少なくともいずれか一方の面上には、粘着材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の無線タグ。
【請求項5】
前記無線タグは複数連接され、各無線タグは前記スペーサの端部に設けられた切り離しラインで切り離し可能とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の無線タグ。
【請求項6】
ベース部材に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンを設けたインレットがスペーサ上に設けられた無線タグであって、
前記スペーサは、その長手方向に前記インレットの同方向における長さの2倍以上の長さを有し、且つ前記無線タグの取付対象物へ多重に巻きつけ可能となるよう可撓性を有することを特徴とする無線タグ。
【請求項7】
上面に粘着材を有するスペーサを搬送し、
ベース部材上に無線通信を行う回路チップとアンテナパターンが設けられたインレットを、前記スペーサを搬送する搬送方向における前記インレットの長さより2倍以上長い間隔で、前記スペーサの上面に対し複数接着し、
前記インレット及び前記スペーサ上に第1剥離紙を貼着し、
前記インレット間の前記スペーサ及び前記第1剥離紙に対し、前記間隔で切り離しラインを設けることを特徴とする無線タグの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−8682(P2012−8682A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142432(P2010−142432)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】