説明

無線タグシステム及び無線通信方法

【課題】無線タグの電力消費を抑える無線通信システム及び無線通信方法を提供する。
【解決手段】無線リーダは、プリアンブルフレーム31と実データフレーム32とを用いて無線タグと通信を行う。無線リーダが送信するプリアンブルフレーム31には、ビット同期信号、フレーム同期信号1及びサイクルカウンタを含んでおり、同一のプリアンブルフレームは複数回繰り返して送信される。また、実データフレーム32は、ビット同期信号、フレーム同期信号2、タグID、制御信号、CRCを含んでおり、同様に複数回繰り返して送信される。なお、制御信号により、返信が必要な場合には、無線リーダからの送信が終了した後に無線タグから無線リーダへ返信が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグと無線リーダとの間で、情報を送受する無線タグシステム及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1のような無線タグシステムがある。特許文献1には、物流、倉庫に保管される物品の存在位置を検出するために、比較的離れた距離でも通信可能なアクティブ型無線タグを物品に取り付け、無線リーダからの問い合わせ信号に応じて無線タグの情報を返信したり、呼びかけに応答して無線タグが音と光を発することにより目的の物品の発見を容易にするものである。特に、特許文献1の無線タグは、携帯無線発信機(無線リーダ)が放射する微小な電波エネルギーを利用して無線タグの電池電源をオンにする技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2に示すように、各住宅に設けられた水道やガスなどのメータの値を子機が読み取り親機に無線伝送する無全自動検針システムがある。この自動検針システムは、各住宅に設けられた子機と、親機は検針員が操作するハンディーターミナルであり、子機と親機との電波到達距離は約100m程度必要であることから、電池により駆動されるアクティブ型無線タグと無線リーダとを有する無線タグシステムである。また、無線タグシステムは、ノイズなどに影響されることなく、的確に相手となる子機を起動して親機との無線通信を実現させるように送信信号の誤り訂正と、電池の消耗を低減するために間欠送受信と、を実行している。
【0004】
【特許文献1】特開2003−23385号公報
【特許文献2】特開平10−198881号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の無線システムでは、無線タグが無線リーダの放射する電波を利用しているため安定して作動させるためには、無線リーダの送信出力を高める必要があり、無線リーダの電力消費が比較的多くなる。
【0006】
特許文献2の無線システムでは、無線通信の信頼性を確保するためにプリアンブルフレームに誤り検出のためのCRC符号や誤り検出・訂正のBCH符号などが付加されており、プリアンブルデータを受信した後は、実データフレームを受信するまで受信を継続しなければならず、誤り符号を含まない方式に比べて受信期間が長くなる。
【0007】
また、特許文献2の無線システムでは、冗長ビットが増えると間欠受信の際の受信時間が伸びてしまい、アクティブ型の無線タグのように電池駆動が必須の装置においては電池寿命を短くする要因となっていた。特に、一般的なアクティブ型のRFIDシステムの場合は、無線リーダが何も送信しない無通信期間がほとんどであり、それにも関わらず、無線タグが間欠受信を行う必要があるため、いかにして受信時間を短くするかが課題となっていた。
【0008】
そこで、本発明は、無線タグの電力消費を抑える無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のような目的を達成するために、本発明に係る無線タグシステムは、無線タグと無線リーダとの間で、情報を送受する無線タグシステムにおいて、プリアンブルフレームを予め決められた回数繰り返し送信した後に実データフレームを送信する無線リーダと、無線リーダが送信するプリアンブルフレームを間欠受信により受信した場合、プリアンブルフレームに含まれるサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時刻を求め、通信予定時刻に実データフレームを送受信する無線タグと、を有し、無線リーダが送信するプリアンブルフレームには、ビット同期信号、フレーム同期信号、サイクルカウンタ、無線タグ識別信号、を少なくとも含み、無線タグは、プリアンブルフレームの無線タグ識別信号を少なくとも2回受信し、受信したプリアンブルフレームが同一である場合に通信が成功したと判定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る無線タグシステムにおいて、無線リーダが送信するプリアンブルフレームには、プリアンブルフレームを繰り返して送信した回数を示すサイクルカウンタを含み、無線リーダはプリアンブルフレームを繰り返し送信するたびにカウンタ値を更新し、無線タグは、受信したプリアンブルフレームのサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時間を算出し、通信予定時刻までは通信を停止すると共に、通信予定時刻に通信を開始して実データフレームの通信を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る無線通信方法は、無線タグと無線リーダとの間で、情報を送受する無線通信方法において、プリアンブルフレームを予め決められた回数繰り返し送信した後に実データフレームを送信する無線リーダ工程と、プリアンブルフレームを間欠受信により受信した場合、プリアンブルフレームに含まれるサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時刻を求め、通信予定時刻に実データフレームを送受信する無線タグ工程と、を有し、無線リーダ工程が送信するプリアンブルフレームには、少なくとも、ビット同期信号、フレーム同期信号、サイクルカウンタ、無線タグ識別信号、を含み、無線タグ工程は、プリアンブルフレームの無線タグ識別信号を少なくとも2回受信し、受信したプリアンブルフレームが同一である場合に通信が成功したと判定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る無線通信方法において、無線リーダ工程が送信するプリアンブルフレームには、プリアンブルフレームを繰り返して送信した回数を示すサイクルカウンタを含み、無線リーダ工程はプリアンブルフレームを繰り返し送信するたびにカウンタ値を更新し、無線タグ工程は、受信したプリアンブルフレームのサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時間を算出し、通信予定時刻までは通信を停止すると共に、通信予定時刻に通信を開始して実データフレームの通信を行うことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る無線通信方法において、無線タグ工程は、通信予定時刻に無線リーダ工程から複数回送信された実データフレームが同一の実データフレームである場合には、正規の実データフレームであると判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、無線リーダが繰り返し送信するプリアンブルフレームには、誤り検出や訂正などの冗長ビットを付加せず、必要最低限の情報を有するプリアンブルフレームを繰り返し送信すると共に、無線タグは間欠受信による受信継続時間を1個のプリアンブルフレーム送信時間にほぼ等しくすることができるという効果がある。
【0015】
また、無線タグが少なくとも同一の値を示すプリアンブルフレームを複数回受信した場合、正規のプリアンブルフレームであると判定することにより、プリアンブルフレームの誤検出を防止し、無線通信の信頼性を損なうことなく、受信時間を短縮することで電力消費を低減できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0017】
図1は物品検索や所在管理を実現する無線タグシステム1の構成を示している。無線タグシステム1は、例えば、製品の梱包箱にそれぞれ取り付けられた無線タグ(10,21,22)と、複数の無線タグ10と300MHz帯の微弱無線で無線通信を行う無線リーダ20と、を有している。無線タグ10は、無線リーダ20と通信をする送信部17及び受信部19と、通信タイミングを計測するタイマー16と、無線タグ1の情報及び製品の情報を記憶するメモリ15と、CPU13によって駆動されるLED11及びブザー12と、無線タグ10を制御するCPU13と、電源を供給する電池14と、を有している。また、無線リーダ20は、無線タグ10と通信をする送信部41及び受信部42と、無線タグ10の選択や情報読み書きの為の表示部44及び操作部45と、を有している。
【0018】
無線リーダ20を携帯した操作者が、無線タグ10に対してLED点灯やブザー鳴動を指示することにより、該当する無線タグ10の有無や所在を目や耳で判別可能である。このような無線タグシステム1では、無線リーダ20が指示を送信していない無通信期間がほとんどであるにも関わらず、無線タグ10は指示に対して迅速な対応が要求されるため、ある程度の早い周期で指示を待ち受ける必要がある。また、無線タグ10は、小型で電池駆動が必須であり、電池寿命の確保のため、いかにして待ち受け時間を短くするかが課題となっている。そこで、本発明の無線タグシステムで特徴的な事項の一つは、例えば5年程度連続して使用可能な省電力無線タグを実現する際、間欠動作により累積作動時間が増えることで消費電流が多くなることから、電池の消耗の原因となる受信処理時間を短縮することで、連続使用期間を延長させることである。
【0019】
図6は、本実施形態を理解する上で参考となる従来のプリアンブルフレームと本実施形態のプリアンブルフレームを示している。従来のプリアンブルフレームの構成において、無線タグがフレーム同期信号2を検出するためには、無線リーダの送信と無線タグの受信は非同期であるため、少なくとも受信継続時間は12.29ms以上とする必要がある。これに対し、本実施形態のプリアンブルフレームの構成では、CRCを取り除くと共にフレーム同期信号2を短縮したフレーム同期信号1にすることで、無線タグがフレーム同期信号1を検出するために、少なくとも受信継続時間を7.5ms以上とすることができ、従来構成に比べて、受信時間の短縮が可能となる。また、実験によると、無線タグの間欠受信周期を5秒とし、その周期で電池容量2100mAhの電池による寿命を求めると、従来方式では約5年に対し、本実施形態形式では約6.6年となり、1.6年の改善効果が得られた。
【0020】
図2は無線タグシステム1のタイミングチャートを示している。無線リーダは、プリアンブルフレーム31と実データフレーム32とを用いて無線タグと通信を行う。無線リーダが送信するプリアンブルフレーム31には、ビット同期信号、フレーム同期信号1及びサイクルカウンタを含んでおり、同一のプリアンブルフレームは複数回繰り返して送信される。また、実データフレーム32は、ビット同期信号、フレーム同期信号2、タグID、制御信号、CRCを含んでおり、同様に複数回繰り返して送信される。無線タグは、受信した制御信号がLED点灯指示やブザー鳴動指示である場合には、LED点灯やブザー鳴動を実行する。
【0021】
また、図5は、無線タグへの書き込みのタイミングチャートを示している。この処理により、在庫管理システム等に用いられる無線タグに必要な入庫日時、在庫数の記録・更新等のユーザデータの書き込みが可能である。基本動作は図2と同じであるが、実データフレームにユーザデータ書き込み指示である制御情報及び書き込みデータが挿入されている。無線タグは、自局向けデータフレームを受信したならば、データフレームに含まれる制御情報に従いユーザデータをメモリに書き込み、ユーザデータの書き込みが正常に終了した場合はACKを無線リーダに返信する。無線リーダはACKを受信したならばユーザデータ書き込みが正常に終了したものと判定する。
【0022】
図3は、無線リーダが送信するプリアンブルフレームと実データフレームの構成を示している。図3のプリアンブルフレーム31のビット同期信号は、受信側で送信側のビットタイミングの同期を取るための信号であり、「0101,0101,0101,0101,0101,0101」の0と1の24ビットの繰り返し信号である。フレーム同期信号1、及びフレーム同期信号2は、無線タグのような受信側でデータビット位置を認識するための信号であり、本発明のフレーム同期信号1は、受信側でデータビット位置を認識するための信号として用いている。
【0023】
本実施形態において、プリアンブルフレーム31のフレーム同期信号1に31ビットM系列符号の上位16ビットである「0001,1011,1010,1000」を用いて消費電力を低下させ、実データフレームには、フレーム同期信号2は「0001,1011,1010,1000,0100,1011,0011,111」の31ビットM系列符号を用いることにより、タイミングを合わせるための信号であるプリアンブルフレームを短くした。
【0024】
単に、プリアンブルフレームを短くする方法であれば、15ビットM系列符号を用いる方法もあるが、ソフト処理の容易さを考慮し8ビット単位で処理可能な事から、31ビットM系列符号の上位16ビットを採用した。また、実験結果から、プリアンブルフレームを短くする目的で上位8ビットを用いる方法では、ノイズを誤ってフレーム同期信号と誤認識する頻度が増加するため、トータルでの受信時間短縮の効果が得られない。そこで、上位16ビットを用いることで誤認識する頻度が減少し、プリアンブルフレームを短くすることによる受信時間短縮の効果が得られることが明らかになったため、本方式を採用した。
【0025】
図2において、無線リーダは、プリアンブルフレーム(4.58ms)を5.2秒間隔中繰り返し送信し、その直後に実データフレーム(16.25ms)を6回繰り返し送信する(97.5ms)。サイクルカウンタ(CC)は、実データフレーム直前のプリアンブルフレームを0とし、0.5秒間隔でディクリメントするように送信する。本実施形態においては、サイクルカウンタの初期値を10とし、10から9,8,7・・となるようにカウントダウンする方式とした。無線タグは、5秒周期で間欠受信を行い、受信継続時間はプリアンブルフレーム31のフレーム同期信号を少なくとも1回は受信できるように7msとする。
【0026】
無線タグがフレーム同期信号を受信した場合には、その時点からさらに受信継続時間を20ms延長してプリアンブルフレームを複数回受信し、少なくとも同一の値を示すプリアンブルフレームを複数回受信したならば正規のプリアンブルフレームであると判定する。また、フレーム同期信号を受信しない場合には、次の間欠受信周期まで受信を停止する。
【0027】
正規のプリアンブルフレームと判定した場合は、プリアンブルフレームに含まれるサイクルカウンタを用いて、実データフレームを受信するまので待ち時間を式1により算出する。“待ち時間(秒)=サイクルカウンタ値×0.5秒”・・・(式1)
無線タグは、待ち時間が経過するまでの間は受信動作を一旦休止すると共に、前記待ち時間経過後に受信動作を再開して実データフレームを受信する。無線タグは、受信した実データフレームに含まれるタグIDにより自局向けの実データフレームと判定した場合には、制御情報に従った動作を実施する。
【0028】
図4は無線タグシステムの処理の流れを示し、左側に無線リーダ、右側に無線タグの処理を示している。無線リーダはサイクルカウントCCに初期値として「10」がセットされ、ステップS10において、プリアンブルフレームを送信した後、ステップS12において、サイクルカウントを1減らす。ステップS14において、サイクルカウントが0より大きい場合にはステップS10に戻る。また、無線リーダは、サイクルカウントが0より小さい場合には、ステップS16の実データ送信を実行し、ステップS18の判定処理により6回実データ送信を繰り返す。以上の処理が終わったら、最初に戻る。
【0029】
無線タグは、ステップS20により5秒間経過するかをタイマーによって判定し、5秒経過した場合には、ステップS22のプリアンブル受信を実行する。無線タグはプリアンブル受信によりサイクルカウンタの値を取得し、ステップS24にてサイクルカウンタから実データ受信時刻を算出する。ステップS26にて、無線タグは、予定時間まで待ち状態とし、予定時刻になった場合には、ステップS28の実データ受信を実行し、ステップS30により受信した実データフレームの内容が同一であることを確認することになる。以上の処理が終わったら、最初に戻る。
【0030】
以上、上述したように、本実施形態に係る無線タグシステムでは、無線リーダが繰り返し送信するプリアンブルフレームには、誤り検出や訂正などの冗長ビットを付加せず、必要最低限の情報を有するプリアンブルフレームを繰り返し送信すると共に、無線タグは間欠受信による受信継続時間を1個のプリアンブルフレーム送信時間にほぼ等しくすることが可能となる。
【0031】
また、無線タグが少なくとも同一の値を示すプリアンブルフレームを複数回受信した場合、正規のプリアンブルフレームであると判定することにより、プリアンブルフレームの誤検出を防止し、無線通信の信頼性を損なうことなく、受信時間を短縮することで電力消費を低減することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、無線タグシステムに関し、無線タグと無線リーダとの間で、無線タグに記憶される情報を送受する無線タグシステム及び無線通信方法として利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る無線タグと無線リーダとを含む無線タグシステムの構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無線タグシステムのタイミングチャート図である。
【図3】本実施形態の無線リーダが送信するプリアンブルフレームと実データフレームの構成を示す構成図である。
【図4】本実施形態の無線タグシステムの処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本実施形態における無線タグ書き込みのタイミングチャート図である。
【図6】本実施形態を理解する上で参考となる従来のプリアンブルフレームと本実施形態のプリアンブルフレームを説明する説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 無線タグシステム、10,21,22 無線タグ、11 LED、12 ブザー、13 CPU、14 電池、15 メモリ、16 タイマー、17,41 送信部、19,42 受信部、20 無線リーダ、31 プリアンブルフレーム、32 実データフレーム、44 表示部、45 操作部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線タグと無線リーダとの間で、情報を送受する無線タグシステムにおいて、
プリアンブルフレームを予め決められた回数繰り返し送信した後に実データフレームを送信する無線リーダと、
無線リーダが送信するプリアンブルフレームを間欠受信により受信した場合、プリアンブルフレームに含まれるサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時刻を求め、通信予定時刻に実データフレームを送受信する無線タグと、
を有し、
無線リーダが送信するプリアンブルフレームには、ビット同期信号、フレーム同期信号、サイクルカウンタ、無線タグ識別信号、を少なくとも含み、
無線タグは、プリアンブルフレームの無線タグ識別信号を少なくとも2回受信し、受信したプリアンブルフレームが同一である場合に通信が成功したと判定することを特徴とする無線タグシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線タグシステムにおいて、
無線リーダが送信するプリアンブルフレームには、プリアンブルフレームを繰り返して送信した回数を示すサイクルカウンタを含み、無線リーダはプリアンブルフレームを繰り返し送信するたびにカウンタ値を更新し、
無線タグは、受信したプリアンブルフレームのサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時間を算出し、通信予定時刻までは通信を停止すると共に、通信予定時刻に通信を開始して実データフレームの通信を行うことを特徴とする無線タグシステム。
【請求項3】
無線タグと無線リーダとの間で、情報を送受する無線通信方法において、
プリアンブルフレームを予め決められた回数繰り返し送信した後に実データフレームを送信する無線リーダ工程と、
プリアンブルフレームを間欠受信により受信した場合、プリアンブルフレームに含まれるサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時刻を求め、通信予定時刻に実データフレームを送受信する無線タグ工程と、
を有し、
無線リーダ工程が送信するプリアンブルフレームには、少なくとも、ビット同期信号、フレーム同期信号、サイクルカウンタ、無線タグ識別信号、を含み、
無線タグ工程は、プリアンブルフレームの無線タグ識別信号を少なくとも2回受信し、受信したプリアンブルフレームが同一である場合に通信が成功したと判定することを特徴とする無線通信方法。
【請求項4】
請求項3に記載の無線通信方法において、
無線リーダ工程が送信するプリアンブルフレームには、プリアンブルフレームを繰り返して送信した回数を示すサイクルカウンタを含み、無線リーダ工程はプリアンブルフレームを繰り返し送信するたびにカウンタ値を更新し、
無線タグ工程は、受信したプリアンブルフレームのサイクルカウンタに基づいて実データフレームの通信予定時間を算出し、通信予定時刻までは通信を停止すると共に、通信予定時刻に通信を開始して実データフレームの通信を行うことを特徴とする無線通信方法。
【請求項5】
請求項3に記載の無線通信方法において、
無線タグ工程は、通信予定時刻に無線リーダ工程から複数回送信された実データフレームが同一の実データフレームである場合には、正規の実データフレームであると判定することを特徴とする無線通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−136270(P2010−136270A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−312315(P2008−312315)
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【出願人】(000189486)上田日本無線株式会社 (29)
【Fターム(参考)】