無線タグシステム
【課題】大型のアンテナを送受信回路部に接続することなく比較的小型な磁界ループアンテナを何枚も連続的に並べるだけで、無線タグの検知エリアを拡大し、この検知結果を監視センターに送信する無線タグシステムを得る。
【解決手段】磁界アンテナ内蔵のマット32を隣接させて配列し、無線タグがこれらの磁界ループ内蔵マットのいずれかに近接したとき、それぞれが磁界エネルギーを次々に伝達することによって、大型なアンテナ又は高価な無線タグリーダー・ライターを用いなくとも検知エリアを拡大させ、この検知情報を無線タグリーダー・ライター30が監視センターのサーバ37に送信する。
【解決手段】磁界アンテナ内蔵のマット32を隣接させて配列し、無線タグがこれらの磁界ループ内蔵マットのいずれかに近接したとき、それぞれが磁界エネルギーを次々に伝達することによって、大型なアンテナ又は高価な無線タグリーダー・ライターを用いなくとも検知エリアを拡大させ、この検知情報を無線タグリーダー・ライター30が監視センターのサーバ37に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較的小型な磁界ループアンテナであっても、費用をかけないで無線タグの検知エリアを拡大でき、この検知情報を監視センターが容易に利用できる無線タグシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
図14は従来のアクティブ無線タグ送受信システムの概略構成図である。
【0003】
図14に示すように、無線タグリーダ・ライター10は、送受信回路部11と送受信アンテナ部13とを給電線12によって接続した一体構成となっている。
【0004】
前述の送受信アンテナ部13は、磁界ループアンテナを内蔵しており、アクティブ無線タグ20が近づけられると、この無線タグ20からのID信号を送受信アンテナ部13(磁界ループコイルを含む)で受信し、この受信信号が給電線12を介して無線タグリーダ・ライター10の送受信回路部11に送出されていた。
【0005】
一方、パッシブ無線タグ送受信システム(図示せず)は、無線タグリーダー・ライターからパッシブの無線タグに向かって電力供給用に電波を送信し、パッシブの無線タグはこの電波を受信して直流電力に変換し、これを電源としてIDを無線タグリーダー・ライターに向けて送信する。
【0006】
更に、パッシブタイプは、電波法の制限のため無線タグリーダー・ライターから出力できる無線信号電力に制限があるため、無線タグリーダー・ライターと無線タグ間の距離は数cmが限界となる。そのため、広いエリアでの検知を行う場合には、高価な無線タグリーダー・ライター(送受信回路部と送受信アンテナ部と給電線とが一体となった装置)を何台も設置する必要があり、非常にコストと規模が大きなシステム構築が強いられていた。
【特許文献1】特開2000−113127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、無線タグリーダー・ライターの送信出力は電波法の規制で制限されている。現在、一般に広く普及している無線タグは13.56MHzを使用したISO14443或いはISO15693タイプの無線タグである。
【0008】
これらの無線タグリーダー・ライターは、送受信回路部と送受信アンテナ部とが内部で給電線によって接続された一体化構造となっている。
【0009】
代表的なものに、駅の自動改札機等がある。この自動改札機は、指定された10×5cm程度の場所に正確に無線タグをおかないと検知エラーとなってしまい、結果として正しく認識されず改札機を通過できない。
【0010】
また、建物への入退セキュリティシステム等でも、ドアの出入口にあるカードリーダの前面に対して数センチの指定位置に正確に無線タグを持ってこないと正しく検知されない。この結果、ドアが開かなくなる。
【0011】
これらの問題を解決するために、無線タグの位置に、より広い許容度を持たせようとすると、無線タグリーダー・ライターを複数台、並べては配置する必要があり、極めて大掛かりな工事となり、結果としてコスト高となる。
【0012】
一方、この問題を解決するために、無線タグリーダー・ライターに対して、広範囲をカバーする大型のアンテナを接続すれば、読取り距離が僅かな無線タグでも広い面積をカバーできる。つまり、大型のアンテナを接続すれば、高い位置精度を要求されることなく、無線タグを検知できる。
【0013】
しかし、この場合は、システム用途毎に様々な大きさの現場設置条件を適合したアンテナを設計・製造する必要があり、アンテナ実現のためのコストと手間がかかる。
【0014】
本願は以上の課題を解決するためになされたもので、大型のアンテナを送受信回路部に接続することなく比較的小型な磁界ループアンテナを何枚も連続的に並べるだけで、無線タグの検知エリアを拡大し、この検知結果を監視センターに送信する無線タグシステムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願発明の無線タグシステムは、移動体に取り付けられたパッシブタイプの無線タグと、無線タグリーダー・ライター及び磁界ループアンテナを内蔵した磁界アンテナ内蔵媒体とからなる無線送受信システムの、前記無線タグリーダー・ライターに通信ネットワークを介して監視センターのコンピュータシステムを接続した無線タグシステムであって、
前記磁界アンテナ内蔵媒体は、リンクコイルを含まないで磁界ループコイルとコンデンサとを有して四角形状の媒体で覆われたものであり、
この磁界アンテナ内蔵媒体を、一定距離以内の間隔で、非接触で隣接させて複数枚が列状に並べられてなる磁界アンテナ媒体群と、
前記無線タグリーダー・ライターは、
前記無線タグの磁界ループコイルと同じ大きさの磁界ループコイルとコンデンサと該磁界ループコイルよりループ長が短いリンクコイルを有する送受信アンテナ部と、
前記送受信アンテナ部のリンクコイルに接続された給電線と、
前記給電線に接続され、前記リンクコイルで検出した前記無線タグの検出信号に無線タグリーダー・ライター番号を付加し、これを無線タグ検知情報として前記監視センターのコンピュータシステムに送信する送受信回路部と
を備え、前記無線タグリーダー・ライターは、前記磁界アンテナ媒体群のいずれかの磁界アンテナ媒体に隣接されて配置されることを要旨とする。
【0016】
ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明の無線タグシステムによれば、無線タグリーダー・ライターに対して、物理的に接続しない状態で所定の大きさ(例えばA4サイズ)の磁界ループアンテナ(外部非接続磁界ループアンテナともいう)を並列に設置することで無線タグリーダー・ライター内部の送受信部アンテナ部のアンテナからの電磁波とエネルギーを誘導結合させる。
【0018】
すなわち、この大型のアンテナを設置しなくとも、外部非接続磁界ループアンテナを何枚も複数枚配置することで無線タグの検知エリアを広げることができる。
【0019】
しかも、外部非接続磁界ループアンテナは同じものでよいので、同一規格品を大量生産しておけば、それを並べるだけで極めて低コストで、どのような形状の設置環境でも目的にあったエリアでの無線タグ検知を可能にできる。
【0020】
本発明による無線タグシステムによれば、全世界標準として広く大量生産されているISO15693、ISO14443タイプ無線タグ用の無線タグリーダー・ライターに何ら手を加えることなく、その検知エリアを広げることができる。
【0021】
しかも、新たに追加する機材は電源などの供給を全く必要とせず、コイルとコンデンサなどだけのパッシブ電子部品で構成される磁界ループアンテナであるので、コスト、信頼性、経済性に極めて優れている。
【0022】
そのシステム構築の方法も、無線タグリーダー・ライターの直近に当該磁界ループアンテナを置くだけなので、操作性、使い勝ってが極めて優れている。
【0023】
さらに、設置自由度においても、希望する検知エリアの面積分だけ、必要枚数をならべるだけであるので、同じ仕様の磁界ループアンテナを大量生産しておけば、設置環境に柔軟に対応して必要枚数だけを使用すればよい。
【0024】
このため、従来では実現が難しかった13.56MHzタイプ無線タグを使用しての広範囲での検知を実現することができ、無線タグの適用利用域を著しく拡大できる。
【0025】
一例として、建物出入口での入退管理を例にとれば、床面にマット上に複数枚の磁界ループアンテナをならべておく。
【0026】
入場者の靴の裏面に無線タグを装置しておけば、無意識のうちに無線タグを検知できるので、例えば電波利用上の制限が厳しい病院、介護施設などへの電磁界暴露安全上の規制を受けずに導入できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
<実施の形態1>
図1は本実施の形態1の無線タグシステムの概略構成図である。図2は本実施の形態1の磁界アンテナ内蔵マットを説明する説明図である。本実施の形態1では、病院内で本実施の形態のシステムを適用した場合について説明する。
【0028】
図1に示すように、磁界アンテナ内蔵のマット32(例えばA4サイズ)を隣接させて配列する。本実施の形態では、部屋Aの入り口に配列している。
【0029】
そして、入り口の右側には無線タグリーダー・ライター30を設けている。また、部屋の患者Aが履くスリッパ35の底には無線タグ36を貼り付けている。
【0030】
さらに、無線タグリーダー・ライター30には監視センターに信号を伝送するためのLANが接続されている。この無線タグリーダ・ライター30は、磁界ループコイル内蔵のマット32(磁界アンテナ内蔵マット32という)から受信したIDコードに無線タグリーダー・ライター30の番号を付加した出歩き検出情報JiをLANによって監視センターに送信する。この複数枚の磁界アンテナ内蔵マット32を総称して磁界アンテナ内蔵マット群と称する。
【0031】
前述の監視センターは、サーバ37とパソコン38等からなる。サーバ37には、出歩き情報書込手段41と、タイマー42と、部屋から出てはいけない患者IDコードを記憶したデータベース43と、出歩き者情報用のデータベース44と、データ出力手段45と、病院内レイアウト図を記憶したデータベース46等から構成されている。
【0032】
出歩き情報書込手段41は、無線タグリーダ・ライター30からの出歩き検出情報Jiを入力し、この出歩き検出情報JiのIDコードとデータベース43のIDコードと比較して出歩き禁止されている患者のIDコードかどうかを判定する。出歩きが禁止されている患者の場合は、タイマー42の年月日、時刻(秒単位)をデータベース44に書き込む。
【0033】
このデータベース44には、図3に示すように、部屋番号(A、B・・)に出た時刻とIDコードと氏名と年齢と病名と担当者(担当医、担当看護士名)等が対応させらた出歩き管理テーブルが生成される。
【0034】
データ出力手段45は、データベース44に生成された出歩き管理テーブルをパソコン38に表示させる。また、部屋番号を含む病院内の階のレイアウト図(監視図データ)をデータベース46から検索し(図4参照)、これをパソコン38に表示させる。このレイアウト図の磁界アンテナ内蔵マット群も表示され、スリッパ35の無線タグ20を検出した部屋の前の磁界アンテナ内蔵マット群が色別表示される。これによって、監視センターでは、部屋を出てはいけない人が部屋を出た場合に誰が何時部屋を出たかが一目でわかる。
【0035】
ここで図2を用いて磁界アンテナ内蔵マット群と無線タグリーダー・ライター30とスリッパ35に内臓された無線タグ36との関係を説明する。
【0036】
図2に示すように、磁界アンテナ内蔵マット32は、無線タグリーダー・ライター30で使用されている周波数13.56MHzと同じ周波数fで共振した磁界ループアンテナ32aとコンデンサ32bとを内蔵し、これらをプラスチックケースに入れて、このプラスチックケースを布地で覆った構造にしている。この磁界ループアンテナ32aはエレメント(導線、導線パターン)を環状(ループ)にしたアンテナである。
【0037】
前述の周波数fは、
【数2】
【0038】
として得られる。
【0039】
そして、この磁界アンテナ内蔵マット32を部屋Aの前に並列に隣接(隣接間隔は5mm以内が望ましい)して並べた磁界アンテナ内蔵マット群を形成する。
【0040】
また、無線タグリーダー・ライター30の送受信アンテナ部30aは、磁界ループアンテナ30bとコンデンサ30cとリンクコイル30dとを備え、このリンクコイル30dは磁界ループアンテナ30aと非接触となるようにガラスエポキシ樹脂などで固着されている。また、リンクコイル30dは給電線30fによって送受信回路部30eに接続されている。
【0041】
そして、このリンクコイル30dで得られた受信信号が送受信回路部30eに出力される。
【0042】
送受信回路部30eは受信信号(IDコード含む)に予め設定されている無線タグリーダ・ライター30の番号を付加し、これを無線タグ検知情報として監視センターに送信する。
【0043】
すなわち、患者Aがスリッパ35を履いて部屋Aを出ると、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかの磁界アンテナ内蔵マット32をスリッパ35で踏むことになる。このスリッパ35には無線タグ36が内蔵されているので、無線タグ36が近接することでその磁界アンテナ内蔵マット32内の磁界ループアンテナ32aには電流が流れる。そして、次々に隣接の磁界アンテナ内蔵マット32内の磁界ループアンテナ32a同士によって磁界エネルギーが発生する。この結果、無線タグリーダー・ライター30の送受信アンテナ部30aが周波数fで共振し、リンクコイル30dによって検出(IDコードを含む)される。
【0044】
従って、実施の形態1の無線タグシステムによれば、全世界標準として広く大量生産されているISO15693、ISO14443タイプの無線タグ用の無線タグリーダー・ライターに何ら手を加えることなく、その検知エリアを広げることができる。
【0045】
また、A4サイズ程度の大きさの磁界アンテナ内蔵マット32を単に隣接して並べるだけでよいので、検知エリアを広げるための工事を必要としない。
【0046】
しかも、新たに追加する機材は電源などの供給を全く必要とせず、コイルとコンデンサなどだけのパッシブ電子部品で構成される磁界ループアンテナであるので、コスト、信頼性、経済性に極めて優れている。
【0047】
設置自由度においても、希望する検知エリアの面積分だけ、必要枚数をならべるだけであるので、同じ仕様の磁界ループアンテナを大量生産しておけば、設置環境に柔軟に対応して必要枚数だけを使用すればよい。
【0048】
このため、従来では実現が難しかった13.56MHzタイプ無線タグを使用しての広範囲での検知を実現することができ、無線タグの適用利用域を著しく拡大できる。
【0049】
<実施の形態2>
図5は実施の形態2の無線タグシステムの概略構成図である。図5においては、無線タグリーダー・ライター30と、磁界アンテナ内蔵マット群と、スリッパ35を示している。
【0050】
本実施の形態2は、磁界アンテナ内蔵マット32を並列に多く並べすぎると、伝達エネルギーが低下する場合がある。
【0051】
このため、例えば6枚程度になった場合には、無線タグリーダー・ライター30内部の給電線30fを分岐させて新たな給電線48を設け、この給電線48を6枚目の磁界アンテナ内蔵マット49に接続する。
【0052】
この磁界アンテナ内蔵マット49は、図5に示すように、磁界ループアンテナ49aとコンデンサ49bとリンクコイル49cとを備え、このリンクコイル49cは磁界ループアンテナ49aと非接触となるようにガラスエポキシ樹脂などで固着されている。給電線48は、このリンクコイル49cで得られた受信信号を送受信回路部30eに出力し、送受信回路部30eは受信信号(IDコード含む)に予め設定されている番号を付加して監視センターに送信する。
【0053】
従って、磁界アンテナ内蔵マットを多く並列にならべても、部屋Aからの出たことを検知できる。
【0054】
<実施の形態3>
図6は小学生、幼稚園児の下校管理に本実施の形態の無線タグシステムを用いる場合の構成図である。
【0055】
図6に示すように、小学生、幼稚園児の靴底には無線タグ36を貼り付ける。また、校門には磁界アンテナ内蔵マット32を並べる。そして、この磁界アンテナ内蔵マット群の一番端の磁界アンテナ内蔵マット32に無線タグリーダー・ライター30を近接させて設ける(門又は校舎玄関)。この無線タグリーダー・ライター30と校内のサーバ60bとを専用ケーブル62で接続している。また、監視用パソコン60a(例えば教師のパソコン)が接続されている。サーバ60bを校内に設けるのはセキュリーティの観点からである。
【0056】
これによって、小学生又は幼稚園児(以下学童という)が靴で磁界アンテナ内蔵マット32を踏むと、実施の形態1、2と同様に各磁界アンテナ内蔵マット32は隣接して配列されているので磁界エネルギーが伝達して無線タグリーダー・ライター30によって検知され、この受信信号が監視センターのサーバ60bに送信される。
【0057】
監視センターのパソコン60aは、サーバ60bにアクセスして、受信信号のIDと氏名と時刻とを画面に表示する。このため、先生は保護者の携帯電話61による問い合わせがあると、何時出たかを知らせることができる。
【0058】
また、サーバ60bが保護者の携帯電話61からのアクセスを受け付けるようにしている場合或いは自動配信を行う場合は、サーバ60bは予め登録されている下校時刻になると或いは携帯電話61からのアクセスがあると、その保護者コードにリンク付けされているIDコードを有する情報を送信する
なお、担当地域の交差点に前述の磁界ループ内蔵マット群を配列すると共にサーバ60bには、担当地域の地図を記憶し、この地図上の交差点を通過したときに色別表示するようにして今どこの付近にいるかを知らせるようにしてもよい(図8参照)。
【0059】
図7は実施の形態3の無線タグシステムの動作を説明するシーケンス図である。
【0060】
例えば、無線タグ付きのズックを履いた学童が校舎をでると、校門に並べられた磁界アンテナ内蔵マット32群のいずれかのマットを踏む。
【0061】
これによって、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して無線タグリーダー・ライター30によって受信される。
【0062】
無線タグリーダー・ライター30はこの受信信号に磁界アンテナ内蔵マット群の位置番号を付加して監視センターに送信する(d1)。
【0063】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報に時間を付加してデータベース70に記憶する(d2)。
【0064】
そして、学童が更に進んで行って例えば交差点Aにきて、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかのマットを踏むと、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して交差点Aに設けられた無線タグリーダー・ライター30によって受信される。無線タグリーダー・ライター30はこの受信信号に磁界アンテナ内蔵マット群に近接させれている無線タグリーダー・ライター30の番号を付加して監視センターに送信する(d3)。
【0065】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報に時間を付加してデータベース70に記憶する(d4)。
【0066】
また、学童が交差点Bにきて、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかのマットを踏むと、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して交差点Bに設けられた線タグリーダー・ライター30によって受信される。この交差点Bの無線タグリーダー・ライター30はこの受信信号に磁界アンテナ内蔵マット群の無線タグリーダー・ライター30の番号(B)を付加して監視センターに送信する(d5)。
【0067】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報に時間を付加してデータベース70に記憶する(d6)。
【0068】
また、学童が交差点Cにきて、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかのマットを踏むと、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して交差点Cに設けられた線タグリーダー・ライター30によって受信される。この交差点Cの無線タグリーダー・ライター30はこの無線タグリーダー・ライター30の無線タグ検知情報号に番号(C)を付加して監視センターに送信する(d7)。
【0069】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報号に時間を付加してデータベース70に記憶する(d8)。
【0070】
保護者の携帯電話61又は先生のパソコン60aからサーバ60bにアクセス(アクセス者ID、学童の氏名又はIDコード付き)があると(d9)、サーバ60bは、データベース71の地図を提供すると共に、データベースに記憶されている学童のIDコードを有する無線タグ検知情報を読み込み、図8に示すようにこの無線タグ検知情報の番号に該当する地図上の磁界アンテナ内蔵マット群を例えば青色表示させ、かつ氏名と時刻とを近傍に表示させる(d10)。
【0071】
これによって、先生又は保護者は学童がどの位置にいるかを把握できる。
【0072】
<実施の形態4>
実施の形態4のシステム構成は実施の形態1、2、3と同様であるからシステム構成については説明を省略する。
【0073】
図9は実施の形態4を説明する説明図である。本実施の形態では、例えば図9(a)に示すように、ゴミ収集車の裏に大型の無線タグを取り付け、図9(b)に示すように焼却炉のゲートに磁界ループ内蔵マットを並べて、ゴミ収集車の焼却炉への出入りを管理する例である。
【0074】
ゴミ収集車が焼却炉のゲートにくると、ゴミ収集車の裏には無線タグが貼り付けられているので、各磁界アンテナ内蔵マットは磁界エネルギーを伝達して無線タグリーダー・ライター30によって受信される。
【0075】
この受信信号にゲート番号を付加して監視センターに送信する。監視センターのサーバは、年月日、時刻とを付加してゲート番号に対応させて図10に示すようにデータベース(図示せず)に記憶する。
【0076】
図10においては、ゲート番号にゴミ収集車の無線タグのIDコードと車番と重量と年月日、時刻会社名、入出回数とが対応させられている。
【0077】
従って、監視センターではゲート毎に入出を管理する担当者を配置しなくともよいので経費を節減できる。
【0078】
<実施の形態5>
実施の形態5は、磁界ループ内蔵マットが無線タグを検知したときに、マット番号を知らせる機能を有している場合である。
【0079】
図11は実施の形態5の無線タグシステムの概略構成図である。本実施の形態は実施の形態1と同様に病院を一例として説明する。実施の形態1と同様な箇所については説明を省略する。
【0080】
図11に示すように、磁界アンテナ内蔵のマット52(例えばA4サイズ)を隣接させて配列する。本実施の形態では、部屋Aの入り口に配列された磁界アンテナ内蔵マット52群を入り口側マット群52aという。また、部屋の入り口から見て左側の磁界アンテナ内蔵マット52群を左側マット群52bという。さらに、右側に配列された磁界アンテナ内蔵マット52群を右側マット群52cという。
【0081】
前述の監視センターのサーバ37は、出歩き情報書込手段50と、タイマー42と、部屋から出てはいけない患者IDコードを記憶したデータベース43と、出歩き者情報用のデータベース51と、データ出力手段45と、病院内レイアウト図を記憶したデータベース46と、出歩き方向決定手段47等から構成されている。
【0082】
出歩き情報書込手段41は、無線タグリーダ・ライター30からの出歩き検出情報Jk(マット番号付き)を入力し、この出歩き検出情報JkのIDコードとデータベース43のIDコードと比較して出歩き禁止されている患者のIDコードかどうかを判定し、出歩きが禁止されている患者の場合は、タイマー42の年月日、時刻(秒単位)等からなる出歩き方向情報Hiをデータベース44に書き込む。この出歩き方向情報Hiについては後述する。
【0083】
データ出力手段45は、出歩き方向情報Hiがデータベース44に記憶されたとき、この出歩き方向情報Hiの出歩き管理テーブルをパソコン38に表示させる。また、部屋番号を含む病院内の階のレイアウト図(図13参照)をデータベース46から検索し、これをパソコン38に表示させる。
【0084】
出歩き方向決定手段47は、出歩き方向情報Hiのマット番号を読み、このマット番号を有するマット群区別情報(マット群番号、マット番号、左、右)をデータベース48から検索し、右又は左マットを踏んだかどうかを判断し、この判断結果を歩き方向情報Hiに付加する。
【0085】
すなわち、歩き方向情報Hiは、図12に示すように、部室番号に、入り口を出たときの時間と左又は右を分だときの時間とIDコードと氏名と年齢と担当者等からなる。
【0086】
従って、患者が部屋を出て右側のマットを踏んだ場合は、画面に表示された病院のレイアウト図のこの部屋の前の右マットが色別表示され、かつ出歩き情報Hiが表示されるので、であるいていけない患者がどちらの方向に向かって行ったかが直ぐに分かる。
【0087】
なお、上記実施の形態では、磁界ループアンテナ、コンデンサ等からなる送受信アンテナ部を布等によって覆うとしたが、レンガ内、タイル内等に内蔵させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本実施の形態1の無線タグシステムの概略構成図である。
【図2】磁界アンテナ内蔵マット群と無線タグリーダー・ライター30とスリッパ35に内臓された無線タグ36との関係を説明する説明図である。
【図3】実施の形態1の出歩き管理テーブルの説明図である。
【図4】パソコンに表示される監視図の説明図である。
【図5】実施の形態2の無線タグシステムの概略構成図である。
【図6】実施の形態3の無線タグシステムの概略構成図である。
【図7】実施の形態3の無線タグシステムを説明するシーケンス図である。
【図8】実施の形態3の無線タグシステムのパソコンに表示される監視図の説明図である。
【図9】実施の形態4の無線タグシステムを説明する説明図である。
【図10】実施の形態4のパソコンに表示される監視図を説明する説明図である。
【図11】実施の形態5の無線タグシステムの概略構成図である。
【図12】実施の形態5の出歩き管理テーブルを説明する説明図である。
【図13】実施の形態5のパソコンに表示される監視図の説明図である。
【図14】従来の無線タグシステムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0089】
30 無線タグリーダー・ライター
32 磁界アンテナ内蔵のマット
37 サーバ
41 出歩き情報書込手段
42 タイマー
45 データ出力手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較的小型な磁界ループアンテナであっても、費用をかけないで無線タグの検知エリアを拡大でき、この検知情報を監視センターが容易に利用できる無線タグシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
図14は従来のアクティブ無線タグ送受信システムの概略構成図である。
【0003】
図14に示すように、無線タグリーダ・ライター10は、送受信回路部11と送受信アンテナ部13とを給電線12によって接続した一体構成となっている。
【0004】
前述の送受信アンテナ部13は、磁界ループアンテナを内蔵しており、アクティブ無線タグ20が近づけられると、この無線タグ20からのID信号を送受信アンテナ部13(磁界ループコイルを含む)で受信し、この受信信号が給電線12を介して無線タグリーダ・ライター10の送受信回路部11に送出されていた。
【0005】
一方、パッシブ無線タグ送受信システム(図示せず)は、無線タグリーダー・ライターからパッシブの無線タグに向かって電力供給用に電波を送信し、パッシブの無線タグはこの電波を受信して直流電力に変換し、これを電源としてIDを無線タグリーダー・ライターに向けて送信する。
【0006】
更に、パッシブタイプは、電波法の制限のため無線タグリーダー・ライターから出力できる無線信号電力に制限があるため、無線タグリーダー・ライターと無線タグ間の距離は数cmが限界となる。そのため、広いエリアでの検知を行う場合には、高価な無線タグリーダー・ライター(送受信回路部と送受信アンテナ部と給電線とが一体となった装置)を何台も設置する必要があり、非常にコストと規模が大きなシステム構築が強いられていた。
【特許文献1】特開2000−113127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、無線タグリーダー・ライターの送信出力は電波法の規制で制限されている。現在、一般に広く普及している無線タグは13.56MHzを使用したISO14443或いはISO15693タイプの無線タグである。
【0008】
これらの無線タグリーダー・ライターは、送受信回路部と送受信アンテナ部とが内部で給電線によって接続された一体化構造となっている。
【0009】
代表的なものに、駅の自動改札機等がある。この自動改札機は、指定された10×5cm程度の場所に正確に無線タグをおかないと検知エラーとなってしまい、結果として正しく認識されず改札機を通過できない。
【0010】
また、建物への入退セキュリティシステム等でも、ドアの出入口にあるカードリーダの前面に対して数センチの指定位置に正確に無線タグを持ってこないと正しく検知されない。この結果、ドアが開かなくなる。
【0011】
これらの問題を解決するために、無線タグの位置に、より広い許容度を持たせようとすると、無線タグリーダー・ライターを複数台、並べては配置する必要があり、極めて大掛かりな工事となり、結果としてコスト高となる。
【0012】
一方、この問題を解決するために、無線タグリーダー・ライターに対して、広範囲をカバーする大型のアンテナを接続すれば、読取り距離が僅かな無線タグでも広い面積をカバーできる。つまり、大型のアンテナを接続すれば、高い位置精度を要求されることなく、無線タグを検知できる。
【0013】
しかし、この場合は、システム用途毎に様々な大きさの現場設置条件を適合したアンテナを設計・製造する必要があり、アンテナ実現のためのコストと手間がかかる。
【0014】
本願は以上の課題を解決するためになされたもので、大型のアンテナを送受信回路部に接続することなく比較的小型な磁界ループアンテナを何枚も連続的に並べるだけで、無線タグの検知エリアを拡大し、この検知結果を監視センターに送信する無線タグシステムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願発明の無線タグシステムは、移動体に取り付けられたパッシブタイプの無線タグと、無線タグリーダー・ライター及び磁界ループアンテナを内蔵した磁界アンテナ内蔵媒体とからなる無線送受信システムの、前記無線タグリーダー・ライターに通信ネットワークを介して監視センターのコンピュータシステムを接続した無線タグシステムであって、
前記磁界アンテナ内蔵媒体は、リンクコイルを含まないで磁界ループコイルとコンデンサとを有して四角形状の媒体で覆われたものであり、
この磁界アンテナ内蔵媒体を、一定距離以内の間隔で、非接触で隣接させて複数枚が列状に並べられてなる磁界アンテナ媒体群と、
前記無線タグリーダー・ライターは、
前記無線タグの磁界ループコイルと同じ大きさの磁界ループコイルとコンデンサと該磁界ループコイルよりループ長が短いリンクコイルを有する送受信アンテナ部と、
前記送受信アンテナ部のリンクコイルに接続された給電線と、
前記給電線に接続され、前記リンクコイルで検出した前記無線タグの検出信号に無線タグリーダー・ライター番号を付加し、これを無線タグ検知情報として前記監視センターのコンピュータシステムに送信する送受信回路部と
を備え、前記無線タグリーダー・ライターは、前記磁界アンテナ媒体群のいずれかの磁界アンテナ媒体に隣接されて配置されることを要旨とする。
【0016】
ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明の無線タグシステムによれば、無線タグリーダー・ライターに対して、物理的に接続しない状態で所定の大きさ(例えばA4サイズ)の磁界ループアンテナ(外部非接続磁界ループアンテナともいう)を並列に設置することで無線タグリーダー・ライター内部の送受信部アンテナ部のアンテナからの電磁波とエネルギーを誘導結合させる。
【0018】
すなわち、この大型のアンテナを設置しなくとも、外部非接続磁界ループアンテナを何枚も複数枚配置することで無線タグの検知エリアを広げることができる。
【0019】
しかも、外部非接続磁界ループアンテナは同じものでよいので、同一規格品を大量生産しておけば、それを並べるだけで極めて低コストで、どのような形状の設置環境でも目的にあったエリアでの無線タグ検知を可能にできる。
【0020】
本発明による無線タグシステムによれば、全世界標準として広く大量生産されているISO15693、ISO14443タイプ無線タグ用の無線タグリーダー・ライターに何ら手を加えることなく、その検知エリアを広げることができる。
【0021】
しかも、新たに追加する機材は電源などの供給を全く必要とせず、コイルとコンデンサなどだけのパッシブ電子部品で構成される磁界ループアンテナであるので、コスト、信頼性、経済性に極めて優れている。
【0022】
そのシステム構築の方法も、無線タグリーダー・ライターの直近に当該磁界ループアンテナを置くだけなので、操作性、使い勝ってが極めて優れている。
【0023】
さらに、設置自由度においても、希望する検知エリアの面積分だけ、必要枚数をならべるだけであるので、同じ仕様の磁界ループアンテナを大量生産しておけば、設置環境に柔軟に対応して必要枚数だけを使用すればよい。
【0024】
このため、従来では実現が難しかった13.56MHzタイプ無線タグを使用しての広範囲での検知を実現することができ、無線タグの適用利用域を著しく拡大できる。
【0025】
一例として、建物出入口での入退管理を例にとれば、床面にマット上に複数枚の磁界ループアンテナをならべておく。
【0026】
入場者の靴の裏面に無線タグを装置しておけば、無意識のうちに無線タグを検知できるので、例えば電波利用上の制限が厳しい病院、介護施設などへの電磁界暴露安全上の規制を受けずに導入できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
<実施の形態1>
図1は本実施の形態1の無線タグシステムの概略構成図である。図2は本実施の形態1の磁界アンテナ内蔵マットを説明する説明図である。本実施の形態1では、病院内で本実施の形態のシステムを適用した場合について説明する。
【0028】
図1に示すように、磁界アンテナ内蔵のマット32(例えばA4サイズ)を隣接させて配列する。本実施の形態では、部屋Aの入り口に配列している。
【0029】
そして、入り口の右側には無線タグリーダー・ライター30を設けている。また、部屋の患者Aが履くスリッパ35の底には無線タグ36を貼り付けている。
【0030】
さらに、無線タグリーダー・ライター30には監視センターに信号を伝送するためのLANが接続されている。この無線タグリーダ・ライター30は、磁界ループコイル内蔵のマット32(磁界アンテナ内蔵マット32という)から受信したIDコードに無線タグリーダー・ライター30の番号を付加した出歩き検出情報JiをLANによって監視センターに送信する。この複数枚の磁界アンテナ内蔵マット32を総称して磁界アンテナ内蔵マット群と称する。
【0031】
前述の監視センターは、サーバ37とパソコン38等からなる。サーバ37には、出歩き情報書込手段41と、タイマー42と、部屋から出てはいけない患者IDコードを記憶したデータベース43と、出歩き者情報用のデータベース44と、データ出力手段45と、病院内レイアウト図を記憶したデータベース46等から構成されている。
【0032】
出歩き情報書込手段41は、無線タグリーダ・ライター30からの出歩き検出情報Jiを入力し、この出歩き検出情報JiのIDコードとデータベース43のIDコードと比較して出歩き禁止されている患者のIDコードかどうかを判定する。出歩きが禁止されている患者の場合は、タイマー42の年月日、時刻(秒単位)をデータベース44に書き込む。
【0033】
このデータベース44には、図3に示すように、部屋番号(A、B・・)に出た時刻とIDコードと氏名と年齢と病名と担当者(担当医、担当看護士名)等が対応させらた出歩き管理テーブルが生成される。
【0034】
データ出力手段45は、データベース44に生成された出歩き管理テーブルをパソコン38に表示させる。また、部屋番号を含む病院内の階のレイアウト図(監視図データ)をデータベース46から検索し(図4参照)、これをパソコン38に表示させる。このレイアウト図の磁界アンテナ内蔵マット群も表示され、スリッパ35の無線タグ20を検出した部屋の前の磁界アンテナ内蔵マット群が色別表示される。これによって、監視センターでは、部屋を出てはいけない人が部屋を出た場合に誰が何時部屋を出たかが一目でわかる。
【0035】
ここで図2を用いて磁界アンテナ内蔵マット群と無線タグリーダー・ライター30とスリッパ35に内臓された無線タグ36との関係を説明する。
【0036】
図2に示すように、磁界アンテナ内蔵マット32は、無線タグリーダー・ライター30で使用されている周波数13.56MHzと同じ周波数fで共振した磁界ループアンテナ32aとコンデンサ32bとを内蔵し、これらをプラスチックケースに入れて、このプラスチックケースを布地で覆った構造にしている。この磁界ループアンテナ32aはエレメント(導線、導線パターン)を環状(ループ)にしたアンテナである。
【0037】
前述の周波数fは、
【数2】
【0038】
として得られる。
【0039】
そして、この磁界アンテナ内蔵マット32を部屋Aの前に並列に隣接(隣接間隔は5mm以内が望ましい)して並べた磁界アンテナ内蔵マット群を形成する。
【0040】
また、無線タグリーダー・ライター30の送受信アンテナ部30aは、磁界ループアンテナ30bとコンデンサ30cとリンクコイル30dとを備え、このリンクコイル30dは磁界ループアンテナ30aと非接触となるようにガラスエポキシ樹脂などで固着されている。また、リンクコイル30dは給電線30fによって送受信回路部30eに接続されている。
【0041】
そして、このリンクコイル30dで得られた受信信号が送受信回路部30eに出力される。
【0042】
送受信回路部30eは受信信号(IDコード含む)に予め設定されている無線タグリーダ・ライター30の番号を付加し、これを無線タグ検知情報として監視センターに送信する。
【0043】
すなわち、患者Aがスリッパ35を履いて部屋Aを出ると、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかの磁界アンテナ内蔵マット32をスリッパ35で踏むことになる。このスリッパ35には無線タグ36が内蔵されているので、無線タグ36が近接することでその磁界アンテナ内蔵マット32内の磁界ループアンテナ32aには電流が流れる。そして、次々に隣接の磁界アンテナ内蔵マット32内の磁界ループアンテナ32a同士によって磁界エネルギーが発生する。この結果、無線タグリーダー・ライター30の送受信アンテナ部30aが周波数fで共振し、リンクコイル30dによって検出(IDコードを含む)される。
【0044】
従って、実施の形態1の無線タグシステムによれば、全世界標準として広く大量生産されているISO15693、ISO14443タイプの無線タグ用の無線タグリーダー・ライターに何ら手を加えることなく、その検知エリアを広げることができる。
【0045】
また、A4サイズ程度の大きさの磁界アンテナ内蔵マット32を単に隣接して並べるだけでよいので、検知エリアを広げるための工事を必要としない。
【0046】
しかも、新たに追加する機材は電源などの供給を全く必要とせず、コイルとコンデンサなどだけのパッシブ電子部品で構成される磁界ループアンテナであるので、コスト、信頼性、経済性に極めて優れている。
【0047】
設置自由度においても、希望する検知エリアの面積分だけ、必要枚数をならべるだけであるので、同じ仕様の磁界ループアンテナを大量生産しておけば、設置環境に柔軟に対応して必要枚数だけを使用すればよい。
【0048】
このため、従来では実現が難しかった13.56MHzタイプ無線タグを使用しての広範囲での検知を実現することができ、無線タグの適用利用域を著しく拡大できる。
【0049】
<実施の形態2>
図5は実施の形態2の無線タグシステムの概略構成図である。図5においては、無線タグリーダー・ライター30と、磁界アンテナ内蔵マット群と、スリッパ35を示している。
【0050】
本実施の形態2は、磁界アンテナ内蔵マット32を並列に多く並べすぎると、伝達エネルギーが低下する場合がある。
【0051】
このため、例えば6枚程度になった場合には、無線タグリーダー・ライター30内部の給電線30fを分岐させて新たな給電線48を設け、この給電線48を6枚目の磁界アンテナ内蔵マット49に接続する。
【0052】
この磁界アンテナ内蔵マット49は、図5に示すように、磁界ループアンテナ49aとコンデンサ49bとリンクコイル49cとを備え、このリンクコイル49cは磁界ループアンテナ49aと非接触となるようにガラスエポキシ樹脂などで固着されている。給電線48は、このリンクコイル49cで得られた受信信号を送受信回路部30eに出力し、送受信回路部30eは受信信号(IDコード含む)に予め設定されている番号を付加して監視センターに送信する。
【0053】
従って、磁界アンテナ内蔵マットを多く並列にならべても、部屋Aからの出たことを検知できる。
【0054】
<実施の形態3>
図6は小学生、幼稚園児の下校管理に本実施の形態の無線タグシステムを用いる場合の構成図である。
【0055】
図6に示すように、小学生、幼稚園児の靴底には無線タグ36を貼り付ける。また、校門には磁界アンテナ内蔵マット32を並べる。そして、この磁界アンテナ内蔵マット群の一番端の磁界アンテナ内蔵マット32に無線タグリーダー・ライター30を近接させて設ける(門又は校舎玄関)。この無線タグリーダー・ライター30と校内のサーバ60bとを専用ケーブル62で接続している。また、監視用パソコン60a(例えば教師のパソコン)が接続されている。サーバ60bを校内に設けるのはセキュリーティの観点からである。
【0056】
これによって、小学生又は幼稚園児(以下学童という)が靴で磁界アンテナ内蔵マット32を踏むと、実施の形態1、2と同様に各磁界アンテナ内蔵マット32は隣接して配列されているので磁界エネルギーが伝達して無線タグリーダー・ライター30によって検知され、この受信信号が監視センターのサーバ60bに送信される。
【0057】
監視センターのパソコン60aは、サーバ60bにアクセスして、受信信号のIDと氏名と時刻とを画面に表示する。このため、先生は保護者の携帯電話61による問い合わせがあると、何時出たかを知らせることができる。
【0058】
また、サーバ60bが保護者の携帯電話61からのアクセスを受け付けるようにしている場合或いは自動配信を行う場合は、サーバ60bは予め登録されている下校時刻になると或いは携帯電話61からのアクセスがあると、その保護者コードにリンク付けされているIDコードを有する情報を送信する
なお、担当地域の交差点に前述の磁界ループ内蔵マット群を配列すると共にサーバ60bには、担当地域の地図を記憶し、この地図上の交差点を通過したときに色別表示するようにして今どこの付近にいるかを知らせるようにしてもよい(図8参照)。
【0059】
図7は実施の形態3の無線タグシステムの動作を説明するシーケンス図である。
【0060】
例えば、無線タグ付きのズックを履いた学童が校舎をでると、校門に並べられた磁界アンテナ内蔵マット32群のいずれかのマットを踏む。
【0061】
これによって、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して無線タグリーダー・ライター30によって受信される。
【0062】
無線タグリーダー・ライター30はこの受信信号に磁界アンテナ内蔵マット群の位置番号を付加して監視センターに送信する(d1)。
【0063】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報に時間を付加してデータベース70に記憶する(d2)。
【0064】
そして、学童が更に進んで行って例えば交差点Aにきて、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかのマットを踏むと、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して交差点Aに設けられた無線タグリーダー・ライター30によって受信される。無線タグリーダー・ライター30はこの受信信号に磁界アンテナ内蔵マット群に近接させれている無線タグリーダー・ライター30の番号を付加して監視センターに送信する(d3)。
【0065】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報に時間を付加してデータベース70に記憶する(d4)。
【0066】
また、学童が交差点Bにきて、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかのマットを踏むと、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して交差点Bに設けられた線タグリーダー・ライター30によって受信される。この交差点Bの無線タグリーダー・ライター30はこの受信信号に磁界アンテナ内蔵マット群の無線タグリーダー・ライター30の番号(B)を付加して監視センターに送信する(d5)。
【0067】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報に時間を付加してデータベース70に記憶する(d6)。
【0068】
また、学童が交差点Cにきて、磁界アンテナ内蔵マット群のいずれかのマットを踏むと、各磁界アンテナ内蔵マットは次々と磁界エネルギーを伝達して交差点Cに設けられた線タグリーダー・ライター30によって受信される。この交差点Cの無線タグリーダー・ライター30はこの無線タグリーダー・ライター30の無線タグ検知情報号に番号(C)を付加して監視センターに送信する(d7)。
【0069】
監視センターのサーバ60bは、この無線タグ検知情報号に時間を付加してデータベース70に記憶する(d8)。
【0070】
保護者の携帯電話61又は先生のパソコン60aからサーバ60bにアクセス(アクセス者ID、学童の氏名又はIDコード付き)があると(d9)、サーバ60bは、データベース71の地図を提供すると共に、データベースに記憶されている学童のIDコードを有する無線タグ検知情報を読み込み、図8に示すようにこの無線タグ検知情報の番号に該当する地図上の磁界アンテナ内蔵マット群を例えば青色表示させ、かつ氏名と時刻とを近傍に表示させる(d10)。
【0071】
これによって、先生又は保護者は学童がどの位置にいるかを把握できる。
【0072】
<実施の形態4>
実施の形態4のシステム構成は実施の形態1、2、3と同様であるからシステム構成については説明を省略する。
【0073】
図9は実施の形態4を説明する説明図である。本実施の形態では、例えば図9(a)に示すように、ゴミ収集車の裏に大型の無線タグを取り付け、図9(b)に示すように焼却炉のゲートに磁界ループ内蔵マットを並べて、ゴミ収集車の焼却炉への出入りを管理する例である。
【0074】
ゴミ収集車が焼却炉のゲートにくると、ゴミ収集車の裏には無線タグが貼り付けられているので、各磁界アンテナ内蔵マットは磁界エネルギーを伝達して無線タグリーダー・ライター30によって受信される。
【0075】
この受信信号にゲート番号を付加して監視センターに送信する。監視センターのサーバは、年月日、時刻とを付加してゲート番号に対応させて図10に示すようにデータベース(図示せず)に記憶する。
【0076】
図10においては、ゲート番号にゴミ収集車の無線タグのIDコードと車番と重量と年月日、時刻会社名、入出回数とが対応させられている。
【0077】
従って、監視センターではゲート毎に入出を管理する担当者を配置しなくともよいので経費を節減できる。
【0078】
<実施の形態5>
実施の形態5は、磁界ループ内蔵マットが無線タグを検知したときに、マット番号を知らせる機能を有している場合である。
【0079】
図11は実施の形態5の無線タグシステムの概略構成図である。本実施の形態は実施の形態1と同様に病院を一例として説明する。実施の形態1と同様な箇所については説明を省略する。
【0080】
図11に示すように、磁界アンテナ内蔵のマット52(例えばA4サイズ)を隣接させて配列する。本実施の形態では、部屋Aの入り口に配列された磁界アンテナ内蔵マット52群を入り口側マット群52aという。また、部屋の入り口から見て左側の磁界アンテナ内蔵マット52群を左側マット群52bという。さらに、右側に配列された磁界アンテナ内蔵マット52群を右側マット群52cという。
【0081】
前述の監視センターのサーバ37は、出歩き情報書込手段50と、タイマー42と、部屋から出てはいけない患者IDコードを記憶したデータベース43と、出歩き者情報用のデータベース51と、データ出力手段45と、病院内レイアウト図を記憶したデータベース46と、出歩き方向決定手段47等から構成されている。
【0082】
出歩き情報書込手段41は、無線タグリーダ・ライター30からの出歩き検出情報Jk(マット番号付き)を入力し、この出歩き検出情報JkのIDコードとデータベース43のIDコードと比較して出歩き禁止されている患者のIDコードかどうかを判定し、出歩きが禁止されている患者の場合は、タイマー42の年月日、時刻(秒単位)等からなる出歩き方向情報Hiをデータベース44に書き込む。この出歩き方向情報Hiについては後述する。
【0083】
データ出力手段45は、出歩き方向情報Hiがデータベース44に記憶されたとき、この出歩き方向情報Hiの出歩き管理テーブルをパソコン38に表示させる。また、部屋番号を含む病院内の階のレイアウト図(図13参照)をデータベース46から検索し、これをパソコン38に表示させる。
【0084】
出歩き方向決定手段47は、出歩き方向情報Hiのマット番号を読み、このマット番号を有するマット群区別情報(マット群番号、マット番号、左、右)をデータベース48から検索し、右又は左マットを踏んだかどうかを判断し、この判断結果を歩き方向情報Hiに付加する。
【0085】
すなわち、歩き方向情報Hiは、図12に示すように、部室番号に、入り口を出たときの時間と左又は右を分だときの時間とIDコードと氏名と年齢と担当者等からなる。
【0086】
従って、患者が部屋を出て右側のマットを踏んだ場合は、画面に表示された病院のレイアウト図のこの部屋の前の右マットが色別表示され、かつ出歩き情報Hiが表示されるので、であるいていけない患者がどちらの方向に向かって行ったかが直ぐに分かる。
【0087】
なお、上記実施の形態では、磁界ループアンテナ、コンデンサ等からなる送受信アンテナ部を布等によって覆うとしたが、レンガ内、タイル内等に内蔵させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本実施の形態1の無線タグシステムの概略構成図である。
【図2】磁界アンテナ内蔵マット群と無線タグリーダー・ライター30とスリッパ35に内臓された無線タグ36との関係を説明する説明図である。
【図3】実施の形態1の出歩き管理テーブルの説明図である。
【図4】パソコンに表示される監視図の説明図である。
【図5】実施の形態2の無線タグシステムの概略構成図である。
【図6】実施の形態3の無線タグシステムの概略構成図である。
【図7】実施の形態3の無線タグシステムを説明するシーケンス図である。
【図8】実施の形態3の無線タグシステムのパソコンに表示される監視図の説明図である。
【図9】実施の形態4の無線タグシステムを説明する説明図である。
【図10】実施の形態4のパソコンに表示される監視図を説明する説明図である。
【図11】実施の形態5の無線タグシステムの概略構成図である。
【図12】実施の形態5の出歩き管理テーブルを説明する説明図である。
【図13】実施の形態5のパソコンに表示される監視図の説明図である。
【図14】従来の無線タグシステムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0089】
30 無線タグリーダー・ライター
32 磁界アンテナ内蔵のマット
37 サーバ
41 出歩き情報書込手段
42 タイマー
45 データ出力手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に取り付けられたパッシブタイプの無線タグと、無線タグリーダー・ライター及び磁界ループアンテナを内蔵した磁界アンテナ内蔵媒体とからなる無線送受信システムの、前記無線タグリーダー・ライターに通信ネットワークを介して監視センターのコンピュータシステムを接続した無線タグシステムであって、
前記磁界アンテナ内蔵媒体は、
リンクコイルを含まないで磁界ループコイルとコンデンサとを有して四角形状の媒体で覆われたものであり、
この磁界アンテナ内蔵媒体を、一定距離以内の間隔で、非接触で隣接させて複数枚が列状に並べられてなる磁界アンテナ媒体群と、
前記無線タグリーダー・ライターは、
前記無線タグの磁界ループコイルと同じ大きさの磁界ループコイルとコンデンサと該磁界ループコイルよりループ長が短いリンクコイルを有する送受信アンテナ部と、
前記送受信アンテナ部のリンクコイルに接続された給電線と、
前記給電線に接続され、前記リンクコイルで検出した前記無線タグの検出信号に無線タグリーダー・ライター番号を付加し、これを無線タグ検知情報として前記監視センターのコンピュータシステムに送信する送受信回路部と
を備え、前記無線タグリーダー・ライターは、前記磁界アンテナ媒体群のいずれかの磁界アンテナ媒体に隣接されて配置されることを特徴とする無線タグシステム。
【請求項2】
前記磁界ループコイルと前記コンデンサとは直列接続されており、
共振周波数fは、13MHz帯であり、
【数1】
の関係をもつことを特徴とする請求項1記載の無線タグシステム。
【請求項3】
前記磁界アンテナ媒体群の内で、前記無線タグリーダー・ライターから所定個番目の磁界アンテナ内蔵媒体は、
磁界ループコイルとコンデンサの他にリンクコイルを備え、
該検リンクコイルは、前記無線タグリーダー・ライター内の給電線から分岐させられた給電線に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の無線タグシステム。
【請求項4】
前記無線タグは、
履き物内の底に貼り付け又は移動体の裏面に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の無線タグシステム。
【請求項5】
前記磁界アンテナ媒体群は、床面、壁面、天井、道路、線路、卓上に配置されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無線タグシステム。
【請求項6】
前記監視センターのコンピュータシステムは、サーバとパソコン端末とを備え、
前記サーバは、
タイマーと、
前記磁界アンテナ媒体群が配置された監視区域の図面データに前記磁界アンテナ媒体群のポリゴンを前記無線タグリーダー・ライター番号に関連付けて合成した監視図データを記憶した第1の記憶手段と、
無線タグのIDコードと名称とを記憶した第2の記憶手段と、
前記監視図データを前記パソコン端末の画面に表示させる手段と、
前記無線タグを前記無線タグリーダー・ライターからの前記無線タグ検知情報を読み込み、該無線タグ検知情報のIDコードが監視対象のIDコードかどうかを判断する手段と、
前記監視対象のIDコードの場合は、前記無線タグ検知情報の前記無線タグリーダー・ライター番号に該当する前記監視図データの磁界アンテナ媒体群のポリゴンを色別表示すると共に前記タイマーの時刻情報と前記IDコードにリンク付けされている名称とを表示する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の無線タグシステム。
【請求項1】
移動体に取り付けられたパッシブタイプの無線タグと、無線タグリーダー・ライター及び磁界ループアンテナを内蔵した磁界アンテナ内蔵媒体とからなる無線送受信システムの、前記無線タグリーダー・ライターに通信ネットワークを介して監視センターのコンピュータシステムを接続した無線タグシステムであって、
前記磁界アンテナ内蔵媒体は、
リンクコイルを含まないで磁界ループコイルとコンデンサとを有して四角形状の媒体で覆われたものであり、
この磁界アンテナ内蔵媒体を、一定距離以内の間隔で、非接触で隣接させて複数枚が列状に並べられてなる磁界アンテナ媒体群と、
前記無線タグリーダー・ライターは、
前記無線タグの磁界ループコイルと同じ大きさの磁界ループコイルとコンデンサと該磁界ループコイルよりループ長が短いリンクコイルを有する送受信アンテナ部と、
前記送受信アンテナ部のリンクコイルに接続された給電線と、
前記給電線に接続され、前記リンクコイルで検出した前記無線タグの検出信号に無線タグリーダー・ライター番号を付加し、これを無線タグ検知情報として前記監視センターのコンピュータシステムに送信する送受信回路部と
を備え、前記無線タグリーダー・ライターは、前記磁界アンテナ媒体群のいずれかの磁界アンテナ媒体に隣接されて配置されることを特徴とする無線タグシステム。
【請求項2】
前記磁界ループコイルと前記コンデンサとは直列接続されており、
共振周波数fは、13MHz帯であり、
【数1】
の関係をもつことを特徴とする請求項1記載の無線タグシステム。
【請求項3】
前記磁界アンテナ媒体群の内で、前記無線タグリーダー・ライターから所定個番目の磁界アンテナ内蔵媒体は、
磁界ループコイルとコンデンサの他にリンクコイルを備え、
該検リンクコイルは、前記無線タグリーダー・ライター内の給電線から分岐させられた給電線に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の無線タグシステム。
【請求項4】
前記無線タグは、
履き物内の底に貼り付け又は移動体の裏面に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の無線タグシステム。
【請求項5】
前記磁界アンテナ媒体群は、床面、壁面、天井、道路、線路、卓上に配置されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無線タグシステム。
【請求項6】
前記監視センターのコンピュータシステムは、サーバとパソコン端末とを備え、
前記サーバは、
タイマーと、
前記磁界アンテナ媒体群が配置された監視区域の図面データに前記磁界アンテナ媒体群のポリゴンを前記無線タグリーダー・ライター番号に関連付けて合成した監視図データを記憶した第1の記憶手段と、
無線タグのIDコードと名称とを記憶した第2の記憶手段と、
前記監視図データを前記パソコン端末の画面に表示させる手段と、
前記無線タグを前記無線タグリーダー・ライターからの前記無線タグ検知情報を読み込み、該無線タグ検知情報のIDコードが監視対象のIDコードかどうかを判断する手段と、
前記監視対象のIDコードの場合は、前記無線タグ検知情報の前記無線タグリーダー・ライター番号に該当する前記監視図データの磁界アンテナ媒体群のポリゴンを色別表示すると共に前記タイマーの時刻情報と前記IDコードにリンク付けされている名称とを表示する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の無線タグシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−294863(P2008−294863A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−139729(P2007−139729)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【出願人】(391017540)東芝ITコントロールシステム株式会社 (107)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【出願人】(391017540)東芝ITコントロールシステム株式会社 (107)
【Fターム(参考)】
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