説明

無線端末、無線通信システム、および無線端末における接続方法

【課題】通信を開始できるまでの時間を短縮する。
【解決手段】フェムトセルを構成する無線基地局2は、無線端末1から無線リソースの割り当てを要求する信号を受信する第1の受信部と、当該無線基地局のセルがフェムトセルであることを示す情報を含む報知情報、および、無線リソースの割り当てを要求する信号に対する無線リソースの割り当て情報を送信する第1の送信部と、を有する。無線端末1は、報知情報を受信する第2の受信部と、受信した報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、無線基地局2に対して無線リソースの割り当てを要求する信号を送信する第2の送信部と、無線リソースの割り当てを要求する信号により割り当てられた無線リソースを用いて無線リソースの割り当て要求を省略した接続処理を実行する接続部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線端末、無線通信システム、および無線端末における接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信では、フェムトセルが適用されつつある。フェムトセルは、狭い範囲のセルをカバーし、家屋内やオフィス内での電波の不感地帯をなくすことができ、また無線リソースの占有により安定した高速通信の確保が可能となる。
【0003】
ユーザは、フェムトセル通信を開始する場合、例えば、携帯電話などの無線端末の発信ボタンを押下する。無線端末は、ユーザからの発信ボタンの押下を受けて、呼接続処理を開始する。
【0004】
呼接続処理は、無線端末とRAN(Radio Access Network)との間の無線リンク接続と、無線端末とコアネットワークとの間の無線アクセス回線接続とに分けられる。具体的には、無線端末は、ユーザから通信開始要求を受けると、フェムトセルの無線基地局(NodeB)を介して、RANと無線リンクの接続を行う。そして、無線端末は、NodeBおよびRNC(Radio Network Controller)を介して、CN(Core Network)と認証および秘匿処理を行い、無線アクセス回線を接続する。これにより、無線端末は、通信相手との通信が可能となる。
【0005】
なお、従来、移動体の移動予定のエリアを予測して、事前に通信資源を割り当てるネットサービスが提供されている(例えば、特許文献1参照)。また、移動端末の隣接エリアの受信レベルが所定値を超えると、その移動端末の予約を行い、エリア移動時に通話を切断されないようにしたチャネル予約方式が提供されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2000−502521号公報
【特許文献2】特開平6−121373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ユーザから通信開始要求を受けて無線リンクおよび無線アクセス回線の接続を行うと、通信開始までに時間がかかる。
1つの側面では、本発明は、通信を開始するまでの時間を短縮可能な無線端末、無線通信システム、および無線端末における接続方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの案では、受信部と送信部とを備える無線端末が提供される。受信部は、フェムトセルを構成する無線基地局からフェムトセルであることを通知する報知情報を受信する。送信部は、報知情報を基に、無線基地局に対して無線リソースの割り当てを要求する信号を送信する。そして、無線端末は、無線リソースの割り当てを要求する信号により割り当てられた無線リソースを用いて無線リソースの割り当て要求を省略した接続処理を実行する。
【発明の効果】
【0009】
1態様によれば、通信を開始できるまでの時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】無線端末、無線基地局、および無線制御装置の構成例を説明する図である。
【図2】第1の実施の形態に係るフェムトセルのシステム構成例を示した図である。
【図3】フェムトセルのNodeBの機能ブロック図である。
【図4】UEの機能ブロック図である。
【図5】RNCの機能ブロック図である。
【図6】CNの機能ブロック図である。
【図7】無線リンクおよび無線アクセス回線の接続シーケンス図である。
【図8】第2の実施の形態に係るフェムトセルのシステム構成例を示した図である。
【図9】無線リンクおよび無線アクセス回線の接続シーケンス図である。
【図10】第3の実施の形態に係るフェムトセルのシステム構成例を示した図である。
【図11】フェムトセルのNodeBの機能ブロック図である。
【図12】無線リンクおよび無線アクセス回線の接続シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、無線端末、無線基地局、および無線制御装置の構成例を説明する図である。図に示すように無線端末1は、報知情報受信手段1aおよび無線リンク接続手段1bを有している。無線基地局2は、報知情報送信手段2aを有している。無線制御装置3は、無線リンク設定要求受信手段3aおよび無線リンク接続手段3bを有している。
【0012】
無線基地局2は、フェムトセルの無線基地局である。無線基地局2の報知情報送信手段2aは、当該無線基地局2のセルがフェムトセルであることを示す情報を含む報知情報を送信する。
【0013】
無線端末1の報知情報受信手段1aは、無線基地局2から報知情報を受信する。無線リンク接続手段1bは、報知情報受信手段1aによって受信された報知情報に、フェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、無線基地局2を制御する無線制御装置3と無線リンクを接続する。なお、無線リンク接続手段1bは、無線制御装置3に無線リンク設定要求を行って、無線制御装置3と無線リンクを接続する。
【0014】
無線制御装置3の無線リンク設定要求受信手段3aは、無線端末1から無線リンク設定要求を受信する。
無線リンク接続手段3bは、無線リンク設定要求受信手段3aの無線リンク設定要求の受信によって、無線端末1と無線リンクを接続する。
【0015】
図1の動作について説明する。無線端末1は、無線基地局2のセルに在圏すると、無線基地局2の報知情報を受信することになる。この報知情報には、無線基地局2のセルがフェムトセルであることを示す情報が含まれている。
【0016】
無線端末1の無線リンク接続手段1bは、報知情報受信手段1aによって無線基地局2の報知情報を受信すると、無線基地局2を介して、無線制御装置3と無線リンクを接続する。
【0017】
無線端末1は、ユーザから無線通信の開始要求を受けると、すでに無線リンクは接続されているので、無線アクセス回線の接続から処理を開始すればよい。すなわち、無線端末1は、無線リンクを接続する時間分、通信開始時間を短縮することができる。
【0018】
このように、無線基地局2は、フェムトセルであることを示す報知情報を送信する。無線端末1は、無線基地局2からの報知情報によって、フェムトセルへの在圏を検知することができる。無線端末1は、フェムトセルの在圏を検知すると、事前に無線制御装置3と無線リンクを接続する。これにより、無線端末1は、ユーザから通信開始の要求を受けた場合、無線リンクの接続を行うことなく、無線アクセス回線の接続を行うことができるので、ユーザが通信要求を行ってから通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0019】
また、フェムトセルを構成する無線基地局2は、フェムトセルであることを通知する報知情報をフェムトセル内において報知する。すると、待ち受け状態にある無線端末1は、その報知情報を受信する。そして、この受信に応じて、無線端末1に対して着信がなく、無線端末1において、ユーザによる発信操作がないにも関わらず、無線基地局2に対して無線リソースの割り当てを要求するメッセージを無線信号にて送信する。無線基地局2または無線基地局2から当該メッセージを受信した移動通信網内における無線制御装置は、無線端末1と、フェムトセルを構成する無線基地局2との間の無線通信に用いる無線リソースを捕捉する。無線基地局2が、所定の無線端末(たとえば、フェムトセルを構成する無線基地局2のメモリに登録された無線端末)に対して限定して無線通信サービスを提供する場合には、無線端末1に対して現に着信がなく、無線端末1において現に発信操作がなされていない状況において、無線リソースを予め確保しても、そもそも確保した無線リソースは、他の無線端末(無線基地局2においてサービス対象として登録されていない無線端末等)に対して提供する予定ではないため、無線リソースの先行した確保による弊害は少ない。
【0020】
要するに、フェムトセルを構成する無線基地局は、フェムトセルであることを報知情報として送信し、その報知情報を受信した無線端末は、着信や発信操作がなされていない状況下で、その無線基地局に対して無線リソースの確保を要求する信号を送信する。そして無線基地局は、その要求に従って、無線リソースを確保し、その後無線端末において発信操作がなされた際に、既に確保してある無線リソースを用いることで、無線リソースの確保のための処理シーケンスを省略して、その後の接続処理を実行することで、よりすばやく無線通信サービスを提供可能とするのである。
【0021】
なお、図1の無線リンク設定要求受信手段3a、無線リンク接続手段3bの機能は、無線基地局2が備えることもできる。
次に、第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図2は、第1の実施の形態に係るフェムトセルのシステム構成例を示した図である。図2には、CN11、RNC12、IP(Internet Protocol)ネットワーク13、フェムトセル14、UE(User Equipment)15,17、およびNodeB16が示してある。図2のCN11、RNC12、NodeB16、およびUE17は、既存の無線ネットワークシステムであり、CN11、RNC12、IPネットワーク13、フェムトセル14、およびUE15は、フェムトセルの無線ネットワークシステムである。UE15,17は、例えば、携帯電話である。
【0023】
図2の無線ネットワークシステムは、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やLTE(Long Term Evolution)などの通信方式によって無線通信を行う。図2の無線ネットワークシステムは、W−CDMAの例を示しており、フェムトセル14を、W−CDMAのNodeB16と同等の扱いとする例を示している。なお、LTEにおいては、図2のRNC12とNodeB16の機能は、同一装置(eNodeB)で実現され、RNC12とフェムトセル14の機能は、同一装置(eNodeB)で実現される。
【0024】
フェムトセル14には、図示していないがUE15と無線通信するNodeBが存在している。フェムトセル14のNodeBは、家屋内やオフィス内に設置され、数十mの範囲の無線通信をカバーしている。
【0025】
フェムトセル14のNodeBは、周期的に報知情報を報知している。報知情報には、フェムトセルから送信されていることを示す情報が含まれている。
UE15は、フェムトセル14に進入すると、フェムトセル14の報知情報を受信するようになる。UE15は、フェムトセル14の報知情報を受信することにより、フェムトセル14に在圏したことを認識することができる。
【0026】
UE15は、フェムトセル14に在圏したことを認識すると、フェムトセル14のNodeBを介して、事前にRNC12と無線リンクの接続を確立する。
UE15のユーザは、UE15を用いて通信を開始する場合、例えば、UE15の発信ボタンを押下する。UE15は、発信ボタンの押下を受けて、CN11と無線アクセス回線の接続を確立する。UE15は、事前に無線リンクの接続を行っているので、無線アクセス回線の接続から呼接続を開始して、通信相手と無線通信を行うことになる。
【0027】
なお、NodeB16は、フェムトセルのNodeBではないので、NodeB16から送信される報知情報には、フェムトセルであることを示す情報は含まれない。従って、UE17は、NodeB16のセルに在圏しても事前に無線リンクを接続しない。UE17は、ユーザからの発信ボタンの押下を受けて、無線リンクの接続を行い、無線アクセス回線の接続を行って、通信相手と通信を行う。
【0028】
このように、フェムトセル14のNodeBは、報知情報を報知する。UE15は、フェムトセル14の報知情報を受信すると、フェムトセル14に属したことを認識し、RNC12と事前に無線リンクの接続を確立する。これにより、UE15は、通信を開始するとき、無線リンクの接続処理を行う必要がないので、通信要求から通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0029】
図3は、フェムトセルのNodeBの機能ブロック図である。図3に示すようにフェムトセル14のNodeBは、無線リソース管理部21および報知情報報知部22を有している。
【0030】
無線リソース管理部21は、UE15に割り当てる無線リソースを管理する。例えば、無線リソース管理部21は、無線リンクの接続要求を行ってきたUE15に対し、無線周波数やコードなどの無線物理リソースを割り当てて管理する。
【0031】
報知情報報知部22は、フェムトセル14圏内に報知情報を周期的に報知する。報知情報には、当該報知情報がフェムトセル14から報知されていることを示す情報が含まれる。これにより、UE15は、フェムトセル14のNodeBの報知情報を受信することによって、フェムトセル14に在圏したことを認識することができる。
【0032】
図4は、UEの機能ブロック図である。図4に示すようにUE15は、呼制御部31、無線リソース管理部32、および報知情報処理部33を有している。
呼制御部31は、呼接続処理を行う。呼制御部31は、報知情報処理部33によって、UE15がフェムトセル14に在圏したと判断された場合、フェムトセル14のNodeBを介して、RNC12と無線リンクの接続を要求する。また、呼制御部31は、フェムトセル14に在圏している場合において、ユーザから通信開始要求があったとき、無線リンクの接続処理を行うことなく、CN11と無線アクセス回線の接続処理を行う。
【0033】
なお、呼制御部31は、UE15がフェムトセル14に在圏していないと判断されている場合に、ユーザから無線通信要求を受けると、既存の呼接続要求を行う。すなわち、呼制御部31は、ユーザからの通信開始要求を受けて無線リンクの接続を確立し、次いで、無線アクセス回線の接続処理を行う。
【0034】
無線リソース管理部32は、無線通信に使用する無線リソースを管理する。無線通信に使用する無線リソースは、フェムトセル14のNodeBまたはNodeB16から通知される。
【0035】
報知情報処理部33は、受信した報知情報に基づいて、UE15がフェムトセル14に在圏したか否か判断する。フェムトセル14のNodeBから送信される報知情報には、フェムトセルの情報が格納されており、この場合、報知情報処理部33は、UE15がフェムトセル14に在圏したことを認識する。
【0036】
図5は、RNCの機能ブロック図である。図5に示すようにRNC12は、呼制御部41、無線リソース管理部42、およびフェムトセル制御部43を有している。
呼制御部41は、呼接続処理を行う。例えば、フェムトセル14に在圏したUE15から無線リンクの接続要求を受けると、事前にUE15と無線リンクの接続を確立し、維持する。また、呼制御部41は、既存のNodeB16から呼接続要求を受けると、UE17と無線リンクの接続を確立する。
【0037】
無線リソース管理部42は、UE15,17の無線通信に使用する無線論理リソースを管理する。無線リソース管理部42は、フェムトセル14のNodeBおよびNodeB16から、UE15,17に割り当てた無線リソースの情報を受信し、無線論理リソースを管理する。
【0038】
フェムトセル制御部43は、フェムトセル14の管理を行う。例えば、フェムトセル14の属性(フェムトセルがあること)を管理し、また、無線チャネルがいくつあるか、初期電力値がいくつであるかなどの情報を管理する。
【0039】
図6は、CNの機能ブロック図である。図に示すようにCN11は、呼制御部51を有している。なお、図6のCN11は、実際は図2のCN11を構成しているコアネットワーク装置(交換機)である。
【0040】
呼制御部51は、UE15,17の呼接続処理を行う。呼制御部51は、UE15,17の位置登録を行い、UE15,17の認証処理および秘匿通信を行うための秘匿処理を行う。また、呼制御部51は、UE15,17からの要求を受けて、無線アクセス回線を設定する。
【0041】
図7は、無線リンクおよび無線アクセス回線の接続シーケンス図である。
ステップS1において、フェムトセル14のNodeBは、周期的に報知情報を報知する。
【0042】
ステップS2において、UE15は、フェムトセル14のNodeBの報知情報を受信するエリアに進入したとする。これにより、UE15は、フェムトセル14の報知情報を受信し、フェムトセル14に在圏したことを認識する。
【0043】
ステップS3において、UE15は、フェムトセル14のNodeBを介して、RNC12に対し、UE15−RNC12間の無線リンク接続の設定要求を行う。無線リンクとは、UEとRANの間のリンクであり、いわゆる無線のことをいう。3Gでは、Radio Linkと呼ばれており、RNCからNodeBに対してRadio Linkの設定要求を指示することで、NodeB側で物理的な無線周波数等を確保する。その結果、UEとNodeBは無線で接続されることになる。
【0044】
ステップS4において、RNC12は、UE15からの無線リンク設定要求を受けて、フェムトセル14のNodeBに対し、無線リンク設定要求を行う。
ステップS5において、フェムトセル14のNodeBは、RNC12からの無線リンク設定要求を受けて、UE15に割り当てる無線リソースを捕捉する。
【0045】
ステップS6において、フェムトセル14のNodeBは、RNC12に対し、無線リンク設定応答を返す。このとき、フェムトセル14のNodeBは、UE15に割り当てた無線リソースの情報をRNC12に送信する。
【0046】
ステップS7において、RNC12は、フェムトセル14のNodeBから、無線リンク設定応答を受信する。RNC12は、フェムトセル14のNodeBから送信される、UE15に割り当てた無線リソースを捕捉する。
【0047】
ステップS8において、RNC12は、フェムトセル14のNodeBを介して、UE15に対し、無線リンク設定指示を行う。この際、RNC12は、UE15のために捕捉した無線リソースを通知する。
【0048】
ステップS9において、UE15は、RNC12からの無線リンク設定指示に応じて、RNC12から通知される無線リソースを管理し、無線通信に使用する。UE15は、フェムトセル14のNodeBを介して、RNC12に対し、無線リンク設定応答を返す。
【0049】
ステップS10において、UE15とRNC12およびフェムトセル14のNodeBは、無線リンクの接続を完了する。これにより、UE15は、フェムトセル14に在圏している間、フェムトセル14のNodeBおよびRNC12と無線リンクの接続を維持する。
【0050】
ステップS11において、UE15は、ユーザから発信ボタンの押下を受け、無線通信を開始するとする。
ステップS12において、UE15、フェムトセル14のNodeB、RNC12、およびCN11は、認証/秘匿処理を行う。例えば、CN11は、無線アクセス回線の接続要求してきたUE15が正当なUEであるか認証する。また、UE15とRNC12は、CN11からの指示に基づいて、UE15−RNC12間で秘匿通信を行うための処理を行う。
【0051】
ステップS13において、UE15は、フェムトセル14のNodeBおよびRNC12を介して、CN11に対し、呼接続要求を行う。
ステップS14において、UE15、フェムトセル14のNodeB、RNC12、およびCN11は、無線アクセス回線の接続処理を行う。無線アクセス回線は、UEからCNまでを含めたアクセス回線で、ユーザデータをやり取りする回線である。3Gでは、RAB(Radio Access Bearer)と呼ばれている。
【0052】
ステップS15において、CN11は、無線アクセス回線の接続処理を完了し、UE15に対し、呼接続応答を返す。
ステップS16において、UE15は、無線アクセス回線を介して、通信相手とユーザデータ(例えば、通話データ)のやり取りを行う。
【0053】
このように、フェムトセル14のNodeBは、フェムトセルであることを示す情報を含む報知情報を報知する。UE15は、この報知情報を受信することにより、フェムトセル14に在圏したことを認識する。UE15は、フェムトセル14に在圏すると、RNC12に対し、無線リンクを接続する。これにより、UE15は、通信を開始する場合、無線リンクの接続を行うことなく、無線アクセス回線の接続を行えばよいので、ユーザが通信要求を行ってから通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0054】
なお、UE15の通信相手であるUE(呼を受ける側のUE)も、フェムトセルに在圏している場合には、UE15と同様に、無線リンクを接続している。従って、通信相手のUEは、UE15から呼の要求があった場合、無線リンクの接続処理を行うことなく、無線回線の接続を行えばよい。これにより、ユーザが通信要求を行ってから通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0055】
次に、第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態では、フェムトセルのNodeBが報知情報を送信し、UEがその報知情報を受信することによって、UEはフェムトセルに在圏したことを認識した。第2の実施の形態では、CNのUEの位置登録において、CNがUEのフェムトセルの在圏を認識する。
【0056】
図8は、第2の実施の形態に係るフェムトセルのシステム構成例を示した図である。図8には、CN61、RNC62、IPネットワーク63、フェムトセル64、UE65,67、およびNodeB66が示してある。図8のCN61、RNC62、NodeB66、およびUE67は、既存の無線ネットワークシステムであり、CN61、RNC62、IPネットワーク63、フェムトセル64、およびUE65は、フェムトセルの無線ネットワークシステムである。UE65,67は、例えば、携帯電話である。図8の無線ネットワークシステムは、図2と同様にW−CDMAやLTEなどの通信方式によって無線通信を行う。
【0057】
移動体通信では、CN61は、UE65,67がどのセルに在圏しているか位置登録を行っている。従って、CN61は、UE65,67がフェムトセル64に在圏しているか否か判断することができる。
【0058】
CN61は、UE65,67の位置登録によって、フェムトセル64に在圏したことを検知すると、RNC62に対し、UE65の無線リンクの事前接続を行うよう要求する。これにより、RNC62とフェムトセル64に在圏したUE65は、事前に無線リンクを接続することができる。
【0059】
なお、UE67は、NodeB66のセルに在圏している。NodeB66は、フェムトセルではないので、CN61は、RNC62に対し、UE67の無線リンクの事前接続を行うよう要求しない。
【0060】
このように、CN61は、UE65,67の位置登録によって、UE65がフェムトセル64に在圏したことを検知する。そして、CN61は、RNC62に対し、UE65の無線リンクの事前接続を行うようにする。これにより、UE65は、通信を開始するとき、無線リンクの接続処理を行う必要がないので、通信要求から通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0061】
各装置の機能について説明する。フェムトセル64のNodeBは、図3で示したフェムトセル14のNodeBと同様に無線リソース管理部および報知情報報知部を有している。報知情報装置部は、図3と同様に報知情報にセルがフェムトセルであることを示す情報を含めてもよいし、含めなくてもよい。図8のフェムトセルの無線システムでは、CN61のUE65の位置登録によって、UE65がフェムトセル64に在圏したか否か判断するからである。
【0062】
UE65は、図4で示したUE15と同様に呼制御部と無線リソース管理部の機能を有する。UE65は、フェムトセル64から報知される報知情報によって自己がフェムトセル64に在圏したことを判断しないので、フェムトセル識別に関する報知情報処理部の機能は有さない。UE65の呼制御部は、CN61から送信される無線リンクの接続要求に応じて、RNC62と無線リンクを接続する。
【0063】
RNC62は、図5で示したRNC12と同様に、呼制御部、無線リソース管理部、およびフェムトセル制御部を有する。
CN61は、図6で示したCN11と同様に、呼制御部を有する。なお、CN61の呼制御部は、UE65,67の位置登録の際、UE65,67がフェムトセルのセルに在圏したか否かを判断する。また、呼制御部は、UEがフェムトセルに在圏したと判断した場合、RNC62に対し、UE65と無線リンクの事前接続を行うように要求を行う。
【0064】
図9は、無線リンクおよび無線アクセス回線の接続シーケンス図である。
ステップS21において、CN61は、UE65の位置を登録する。例えば、UE65は、NodeBから報知情報を受信し、報知情報に含まれるセル情報をCN61に送信する。CN61は、UE65から受信するセル情報により、UE65がどのセルに属したか位置登録を行う。
【0065】
ステップS22において、CN61は、ステップS21の位置登録により、UE65の属する位置(セル)がフェムトセル64であるか否か検知する。CN61は、予めどのセルがフェムトセルであるか認識(記憶)している。
【0066】
ステップS23において、CN61は、RNC62に対し、UE65と無線リンクの事前接続を行うよう要求する。
ステップS24において、RNC62は、CN61からの無線リンク事前接続要求を受けて、フェムトセル64のNodeBを介し、UE65に対し無線リンク事前接続要求を行う。
【0067】
ステップS25において、UE65は、RNC62からの無線リンク事前接続要求を受けると、フェムトセル64のNodeBを介して、RNC62に対し、UE65−RNC62間の無線リンクの設定要求を行う。
【0068】
以下、ステップS26〜ステップS38の処理は、図7で説明したステップS4〜ステップS16と同様の処理であり、その説明を省略する。
このように、CN61は、UE65,67の位置登録によって、UE65,67がフェムトセル64に在圏したか否か判断する。そして、CN61は、RNC62に対し、フェムトセル64に在圏しているUE65の無線リンクの事前接続を行うように要求する。これにより、UE65は、通信を開始するとき、無線リンクの接続処理を行う必要がないので、通信要求から通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0069】
次に、第3の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態では、フェムトセルのNodeB、RNC、およびCNは、それぞれ別の装置で構成されていた。第3の実施の形態では、フェムトセルのNodeBがRNCおよびCNの機能を内蔵する(Collapsed型)。
【0070】
図10は、第3の実施の形態に係るフェムトセルのシステム構成例を示した図である。図10には、CN71、RNC72、IPネットワーク73、フェムトセル74、UE75,77、およびNodeB76が示してある。図10のCN71、RNC72、NodeB76、およびUE77は、既存の無線ネットワークシステムであり、CN71、IPネットワーク73、フェムトセル74、およびUE75は、フェムトセルの無線ネットワークシステムである。UE75,77は、例えば、携帯電話である。図10の無線ネットワークシステムは、図2と同様にW−CDMAやLTEなどの通信方式によって無線通信を行う。
【0071】
フェムトセル74のNodeBは、第1の実施の形態と同様に、周期的に報知情報を送信する。報知情報には、当該報知情報はフェムトセルから送信されていることを示す情報が含まれている。
【0072】
UE75は、フェムトセル74のセル内に進入すると、フェムトセル74の報知情報を受信するようになる。UE75は、第1の実施の形態と同様に、フェムトセル74の報知情報を受信することにより、フェムトセル74に在圏したことを認識し、フェムトセル74と無線リンクの接続を確立する。
【0073】
図10のフェムトセル74の無線ネットワークは、Collapsed型であり、フェムトセル74のNodeBは、RNCおよびCNの機能を有する。このため、フェムトセル74のNodeBは、RNC72とは独立して無線リソースをUE75に割り当てることができる。これにより、UE75が事前に無線リンクを接続しても、RNC72の無駄な無線リソース確保を回避できる。
【0074】
例えば、図2の例の場合、RNC12は、UE15,17の無線リソースの割り当てを管理しなければならない。従って、UE15がフェムトセル14に在圏して、事前に無線リンクを接続すると、その分、RNC12の無線リソースを無駄に確保し続けることになる。一方、図10の例の場合、フェムトセル74のNodeBが、RNC72とは別にフェムトセル74に在圏するUE75に無線リソースを割り当てる。これにより、RNC72は、NodeB76のセルに属するUE77に、有効に無線リソースを割り当てることが可能となる。
【0075】
フェムトセル74のNodeBは、無線リンクの接続を行うと、無線アクセス回線の接続も行う。フェムトセル74のNodeBは、CNの機能も有しているからである。従って、UE75は、ユーザから発信要求があると、無線リンクおよび無線アクセス回線の接続を行うことなく、通信相手との回線を設定することにより、ユーザデータのやり取りが可能となる。
【0076】
このように、Collapsed型では、フェムトセル74のNodeBは、RNCおよびCNの機能を有するので、UE75がフェムトセル74に在圏した場合には、UE75は、無線アクセス回線の接続まで事前に行うことができる。これにより、UE75は、通信相手と通信を開始する場合、通信相手との回線を接続すればよく、ユーザが通信要求を行ってから通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0077】
図11は、フェムトセルのNodeBの機能ブロック図である。図11に示すようにフェムトセル74のNodeBは、無線リソース管理部81、呼制御部82、および報知情報報知部83を有している。
【0078】
無線リソース管理部81は、UE75に割り当てる無線リソースを管理する。無線リソース管理部81は、例えば、UE75に割り当てる無線周波数やコードなどの物理無線リソースを管理する。無線リソース管理部81は、呼制御部82の指示に基づいて、UE75に無線物理リソースを割り当て管理する。
【0079】
呼制御部82は、呼接続処理を行う。呼制御部82は、RNCおよびCNの機能も有している。呼制御部82は、フェムトセル74に在圏するUE75と、事前に無線リンクの接続および無線アクセス回線の接続を行う。
【0080】
また、呼制御部82は、フェムトセル74に在圏している場合において、ユーザから通信開始要求があった場合、無線リンクおよび無線アクセス回線の接続処理を行うことなく、通信相手との回線接続処理を行う。また、呼制御部82は、フェムトセル74に属したUE75の位置登録を行うとともに、無線アクセス回線の接続処理の際、UE75の認証および秘匿処理を行う。
【0081】
報知情報報知部83は、フェムトセル74圏内に報知情報を周期的に報知する。報知情報には、当該報知情報がフェムトセル74から報知されていることを示す情報が含まれる。これにより、UE75は、フェムトセル74のNodeBの報知情報を受信することによって、フェムトセル74に在圏したことを認識することができる。
【0082】
UE75の機能は、図4で説明した機能ブロックと同様である。ただし、UE75は、フェムトセル74のNodeBと無線リンクおよび無線アクセス回線を接続する。
図12は、無線リンクおよび無線アクセス回線の接続シーケンス図である。
【0083】
ステップS41において、フェムトセル74のNodeBは、周期的に報知情報を報知する。
ステップS42において、UE75は、フェムトセル74のNodeBの報知情報を受信するエリアに進入したとする。これにより、UE75は、フェムトセル74の報知情報を受信し、フェムトセル74に在圏したことを認識する。
【0084】
ステップS43において、UE75は、フェムトセル74のNodeBに対し、無線リンクの設定要求を行う。
ステップS44において、フェムトセル74のNodeBは、UE75からの無線リンク設定要求を受けて、UE75に割り当てる無線リソースを捕捉する。
【0085】
ステップS45において、UE75は、フェムトセル74のNodeBからの無線リンク設定指示に応じて、フェムトセル74のNodeBから通知される無線リソースを管理する。
【0086】
ステップS46において、UE75は、フェムトセル74のNodeBに対し、無線リンク設定応答を返す。
ステップS47において、UE75とフェムトセル74のNodeBは、無線リンクの接続処理を完了する。
【0087】
ステップS48において、UE75およびフェムトセル74のNodeBは、認証/秘匿処理を行う。例えば、フェムトセル74のNodeBは、UE75が正当なUEであるか認証する。また、UE75とフェムトセル74のNodeBは、UE75−フェムトセル74のNodeB間で秘匿認証通信を行うための処理を行う。
【0088】
ステップS49において、UE75は、フェムトセル74のNodeBに対し、呼接続要求を行う。
ステップS50において、UE75およびフェムトセル74のNodeBは、ユーザデータのやり取りを行うための無線アクセス回線の接続処理を行う。このとき、UE75とフェムトセル74のNodeBは、最低レート(最低レートでなくても構わない)で無線アクセス回線の接続処理を行う。これは、UE75の通信するパケットの中身がどのような品質のデータなのか、また、ユーザがどのようなサービス契約をしているのか、これらの情報を管理する上位装置(CN(交換機)/インターネット)でないと分からないからである。
【0089】
ステップS51において、フェムトセル74のNodeBは、UE75に対し、呼接続応答を返す。
ステップS52において、UE75とフェムトセル74のNodeBは、無線アクセス回線の接続処理を完了する。
【0090】
ステップS53において、UE75は、ユーザから発信ボタンの押下を受け、無線通信を開始する。
ステップS54において、フェムトセル74のNodeBは、UE75からの通信開始要求を受け、通信相手(CN/インターネット)とユーザデータのやり取りを行うための回線設定を行う。
【0091】
ステップS55において、UE75は、通信相手と通信を開始する。
このように、UE75は、フェムトセルに在圏すると、無線リンクの接続および無線アクセス回線の接続を行う。これにより、UE75は、通信相手と通信を開始する場合、通信相手側との回線を接続すればよく、ユーザが通信要求を行ってから通信を開始できるまでの時間を短縮することができる。
【0092】
なお、上記では、第1の実施の形態でのCollapsed型について説明したが、第2の実施の形態でもCollapsed型を適用することもできる。この場合、フェムトセル74のNodeBは、UE75の位置登録によって、UE75がフェムトセル74に在圏したことを検知する。フェムトセル74のNodeBは、UE75のフェムトセル74の在圏を検知すると、UE75に対し、無線リンク事前接続要求を行う。後の処理は、図12のステップS43以降の処理と同様である。
【0093】
(付記1) フェムトセルを構成する無線基地局からフェムトセルであることを通知する報知情報を受信する受信部と、
フェムトセルであることを通知する該報知情報を受信すると、着信がなく、発信操作がなされていない状況において、該無線基地局に対して無線リソースの獲得を要求する信号を送信する送信部とを備え、
その後発信操作がなされると、該無線リソースの獲得を要求する信号により獲得した無線リソースを用いることで、無線リソースの獲得処理を省略した接続処理を実行することを特徴とする無線端末。
【0094】
(付記2) 無線通信を行う無線端末において、
無線基地局から報知情報を受信する報知情報受信手段と、
前記報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、前記無線基地局を制御する無線制御装置と無線リンクを接続する無線リンク接続手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0095】
(付記3) ユーザから通信開始要求を受け付ける通信開始要求受け付け手段と、
前記通信開始要求の受け付けによって、コアネットワーク装置と無線アクセス回線を接続する無線アクセス回線接続手段と、
を有することを特徴とする付記2記載の無線端末。
【0096】
(付記4) 無線通信を行う無線端末において、
コアネットワーク装置が当該無線端末のフェムトセルの在圏を検知したときに送信する無線リンク事前接続要求を受信する無線リンク接続要求受信手段と、
前記無線リンク事前接続要求の受信によって、無線基地局を制御する無線制御装置と無線リンクを接続する無線リンク接続手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0097】
(付記5) ユーザから通信開始要求を受け付ける通信開始要求受け付け手段と、
前記通信開始要求の受け付けによって、前記コアネットワーク装置と無線アクセス回線を接続する無線アクセス回線接続手段と、
を有することを特徴とする付記4記載の無線端末。
【0098】
(付記6) 無線通信を行う無線端末において、
無線基地局から報知情報を受信する報知情報受信手段と、
前記報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、前記無線基地局と無線リンクを接続し、無線アクセス回線を接続する回線接続手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0099】
(付記7) ユーザから通信開始要求を受け付ける通信開始要求受け付け手段と、
前記通信開始要求の受け付けによって、通信相手と通信回線を接続する通信回線接続手段と、
を有することを特徴とする付記6記載の無線端末。
【0100】
(付記8) 前記無線アクセス回線接続手段は、最低レートの前記無線アクセス回線を設定することを特徴とする付記6記載の無線端末。
(付記9) 無線通信を行う無線端末において、
コアネットワーク装置が当該無線端末のフェムトセルの在圏を検知したときに送信する無線リンク事前接続要求を受信する無線リンク接続要求受信手段と、
前記無線リンク事前接続要求の受信によって、無線基地局と無線リンクを接続し、無線アクセス回線を接続する回線接続手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0101】
(付記10) 無線通信を行う無線端末において、
無線基地局から報知情報を受信する報知情報受信手段と、
前記報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、前記無線基地局と無線リンクを接続する無線リンク接続手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0102】
(付記11) 無線通信を行う無線端末において、
コアネットワーク装置が当該無線端末のフェムトセルの在圏を検知したときに送信する無線リンク事前接続要求を受信する無線リンク接続要求受信手段と、
前記無線リンク事前接続要求の受信によって、無線基地局と無線リンクを接続する無線リンク接続手段と、
を有することを特徴とする無線端末。
【0103】
(付記12) 無線基地局を制御する無線制御装置において、
無線端末が前記無線基地局からフェムトセルであることを示す情報を含む報知情報を受信したときに送信する無線リンク設定要求を受信する無線リンク設定要求受信手段と、
前記無線リンク設定要求の受信によって、前記無線端末と無線リンクを接続する無線リンク接続手段と、
を有することを特徴とする無線制御装置。
【0104】
(付記13) 無線端末と通信するコアネットワーク装置において、
前記無線端末の位置登録を行う位置登録手段と、
前記無線端末の位置登録に基づいて、前記無線端末がフェムトセルに在圏しているか否か判断するフェムトセル判断手段と、
前記無線端末が前記フェムトセルに在圏している場合、前記無線端末に無線リンクの接続要求を行う無線リンク接続要求手段と、
を有することを特徴とするコアネットワーク装置。
【0105】
(付記14) 無線通信を行う無線基地局において、
当該無線基地局のセルがフェムトセルであることを示す情報を含む報知情報を送信する報知情報送信手段と、
前記報知情報を受信した無線端末からの要求に応じて、前記無線端末に無線リンクの接続指示を送信する無線リンク接続指示手段と、
を有することを特徴とする無線基地局。
【0106】
(付記15) 無線通信を行う無線基地局において、
無線端末の位置登録を行う位置登録手段と、
前記無線端末の位置登録に基づいて、前記無線端末がフェムトセルに在圏しているか否か判断するフェムトセル判断手段と、
前記無線端末が前記フェムトセルに在圏している場合、前記無線端末に無線リンクの接続要求を行う無線リンク接続要求手段と、
を有することを特徴とする無線基地局。
【符号の説明】
【0107】
1 無線端末
1a 報知情報受信手段
1b 無線リンク接続手段
2 無線基地局
2a 報知情報送信手段
3 無線制御装置
3a 無線リンク設定要求受信手段
3b 無線リンク接続手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェムトセルを構成する無線基地局からフェムトセルであることを通知する報知情報を受信する受信部と、
前記報知情報を基に、前記無線基地局に対して無線リソースの割り当てを要求する信号を送信する送信部とを備え、
前記無線リソースの割り当てを要求する信号により割り当てられた無線リソースを用いて無線リソースの割り当て要求を省略した接続処理を実行することを特徴とする無線端末。
【請求項2】
無線通信を行う無線端末において、
無線基地局から報知情報を受信する受信部と、
前記報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、前記無線基地局に対して無線リソースの割り当てを要求する信号を送信する送信部と、
前記無線リソースの割り当てを要求する信号により割り当てられた無線リソースを用いて無線リソースの割り当て要求を省略した接続処理を実行する接続部と、
を有することを特徴とする無線端末。
【請求項3】
フェムトセルを構成する無線基地局と、前記無線基地局と無線通信を行う無線端末とを含む無線通信システムにおいて、
前記無線基地局は、
前記無線端末から無線リソースの割り当てを要求する信号を受信する第1の受信部と、
当該無線基地局のセルがフェムトセルであることを示す情報を含む報知情報と、前記無線リソースの割り当てを要求する信号に対する無線リソースの割り当て情報とを送信する第1の送信部と、
を有し、
前記無線端末は、
前記報知情報を受信する第2の受信部と、
受信した前記報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、前記無線基地局に対して無線リソースの割り当てを要求する信号を送信する第2の送信部と、
前記無線リソースの割り当てを要求する信号により割り当てられた無線リソースを用いて無線リソースの割り当て要求を省略した接続処理を実行する接続部と、
を有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項4】
無線通信を行う無線端末における接続方法であって、
無線基地局から報知情報を受信し、
前記報知情報にフェムトセルであることを示す情報が含まれている場合、前記無線基地局に対して無線リソースの割り当てを要求する信号を送信し、
前記無線リソースの割り当てを要求する信号により割り当てられた無線リソースを用いて無線リソースの割り当て要求を省略した接続処理を実行する、
ことを特徴とする無線端末における接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−9405(P2013−9405A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−181358(P2012−181358)
【出願日】平成24年8月20日(2012.8.20)
【分割の表示】特願2008−124136(P2008−124136)の分割
【原出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】