説明

無線通信システム、情報処理装置、無線通信のデータ送信制御方法及びプログラム

【課題】無線通信において、複数のノード間のデータ通信を一定周期内に全て完了させることができる無線通信システム、情報処理装置、無線通信のデータ送信制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】1の親ノードと、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う無線通信システムであって、親ノードは、複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段と、複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集手段と、複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出手段と、複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択手段と、を有し、選択された子ノードに対してデータ送信の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リアルタイム性が必要となる環境での無線通信を実現する無線通信システム、情報処理装置、無線通信のデータ送信制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信におけるリアルタイム性の実現には、一定周期内で複数端末間の通信を確実に完了させる確実性と即時性が要求されるため、従来の無線通信方式では実用に耐えるリアルタイム通信の実現は困難であった。
【0003】
例えば、産業用ロボット機器間の通信では、電磁波ノイズが多い環境でも利用できることが求められるために通信の確実性を向上させる必要がある。また、ロボット機器を制御するためにはミリ秒オーダの即時性の高い通信も要求される。
【0004】
一般に、これらの通信で扱うデータ量は、一般に主信号系として扱われるデータ量に比べて少ないため、既存の無線通信方式を用いて実現しようという試みもなされた。
【0005】
例えば、通信状況に合わせた送信時間確保の手法として特許文献1が挙げられる。特許文献1には、実際にかかった再送回数を利用して、次回の送信時間を決定するシステムが開示されている。しかし、産業用ロボット機器に適用しようとした場合、複数のロボット機器間でのモーション制御情報を一定時間内に通信するのに求められる即時性を担保するには不十分である。
【0006】
無線の伝送の品質は有線と比べて格段に劣るため、例えば通信データがパケットの場合、パケットエラーに伴う再送制御が連続すると、実用に耐えるレベルの即時性を保証することはできない。
【0007】
また、無線通信では、同一無線周波数帯を複数の端末で共有して使用する例が多い。この場合、複数の端末から同時にデータが送信されるとデータの衝突が発生し、データは破壊されてしまう。これもまた再送制御を引き起こし、即時性を阻害する原因となっていた。
【0008】
このように、高い通信品質と即時性を必要とする制御系ネットワークへの無線通信の適用は、従来の技術では実現できなかった。
【0009】
以上のことから、無線通信において産業用ロボット機器に適用できるレベルのリアルタイム性を実現するためには、無線通信特有の伝送品質の劣化に伴う再送の発生を前提とする必要があり、限られた時間内に要求される全データの送受信を完了するための効率のよい制御が必要であるといえる。
【0010】
よって、本発明では、産業用ロボット機器間の通信に代表されるFA(Factory Automation)用途や医療機器、車載用途としても使えるリアルタイム通信が可能な無線通信システムを提供することを目的として、定められた時間内に全ノード間の通信を完了させる制御技術を提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007−208824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
データの送受信を、予め決められた時間内で完了させることをリアルタイム通信と呼ぶ。リアルタイム通信を実現する従来の手法として、通信経路ごとに時間軸上の送信区間を分割するTDMA方式がある。ここで、通信経路ごとの送信時間を一定間隔に区切った一単位をタイムスロットと呼ぶ。このTDMA方式は、タイムスロット内において該当する通信経路のデータ送信のみを行うことで、他の経路の通信との衝突を回避することができる。よって、複数の経路が存在するネットワークにおいて、任意の経路の通信を所望の時刻に実行できるため、リアルタイム通信を実現することができる。
【0013】
しかし、TDMA方式を無線通信に適用する場合、以下のような課題がある。一般に無線通信では、空間中に電磁波を媒体とする信号(以下、無線信号)を伝搬させるため、通信を行う空間からの影響を受けやすい。例えば、他の電子機器から発せられる電磁波ノイズや空間の構造に起因する反射波等の影響が挙げられる。この影響が強い場合、無線通信路でのデータ誤り率が高くなり、データ誤りによるパケットロスも発生する。通常、パケットロスが発生した場合には、同一パケットを再送することで失われたパケットを補完することができる。しかし、パケットの再送(以下、再送という)を行った場合、再送を行わずに済んだ場合と比較して通信に要する時間が必然的に長くなる。このため、リアルタイム性を維持するためには、パケットロスが発生した場合、できるだけ速やかに再送を実行し、通信が成功するまで繰り返す必要がある。しかし、この手法では、ある経路が再送を繰り返す期間、他の経路の通信を行うことができないため、他の経路の通信のリアルタイム性を満足できないおそれがある。
【0014】
再送を繰り返し実行せざるを得ない状態に陥る理由として、エラーの発生確率が時間経過に対して一定ではないという実環境に依存する特有の事情がある。図2に、エラー発生モデル例を示す。図2(a)のように、エラー発生確率が時間経過と共に一定のモデルでは、パケットを送信する時刻に依存せずに常に一定の確率でエラーが生じる。これはあまりに単純であり、実環境で発生するエラーを表現できているとはいえない。実環境でのエラーは、フェージングやドップラーシフトによりバースト性を持つことが知られており、図2(b)のように、エラー発生確率は時間と共に変動する。つまり、パケットを送信する時刻に依存して、その通信が成功する確率の高低が変動する。時間変化と共にバースト的に発生するエラーのことを、エラー確率が時間変化と共に一定であるものと区別するため、バーストエラーと呼ぶ。
【0015】
上述した通り、従来の再送制御では、パケットロスが発生した経路において通信が完了するまで再送を繰り返し行う制御が取られており、バーストエラーを考慮した処理が行われていなかった。従来の再送制御の場合、バーストエラーに遭遇すると通信が成功する確率が低いにもかかわらず再送を行うため、仮に他に成功する確率の高い経路が送信待ち状態にあったとしても当該再送の完了を待たざるを得ず、送信機会を喪失していた。送信機会の喪失は、一定時間内に決められた通信を確実に実行しなければならないリアルタイム性を満足する上で、致命的となる。
【0016】
このように、再送を要する経路の通信を確実に完了させると共に、それ以外の経路の通信も一定時間内に完了させる仕組みがこれまで無かったため、リアルタイム性を持つ無線通信が実現できなかった。
【0017】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、経路(子ノード)毎の通信エラーの発生確率に応じてデータ送信を効率的に行うことにより、複数のノード間の通信を一定周期内に全て完了させることができる無線通信システム、情報処理装置、無線通信のデータ送信制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
かかる目的を達成するために、本発明の無線通信システムは、1の親ノードと、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う無線通信システムであって、親ノードは、複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段と、複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集手段と、複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出手段と、複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択手段と、を有し、子ノード選択手段により選択された子ノードに対し、データ通信手段によりデータ送信の制御を行うことを特徴とする。
【0019】
本発明の情報処理装置は、親ノードとして用いられ、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う情報処理装置であって、複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段と、複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集手段と、複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出手段と、複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択手段と、を有し、子ノード選択手段により選択された子ノードに対し、データ通信手段によりデータ送信の制御を行うことを特徴とする。
【0020】
本発明の無線通信のデータ送信制御方法は、親ノードとして、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う情報処理装置によって実行される無線通信のデータ送信制御方法であって、複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信ステップと、複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集ステップと、複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出ステップと、複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択ステップと、子ノード選択ステップにより選択された子ノードに対し、データ送信の制御を行うデータ再送ステップと、を有することを特徴とする。
【0021】
本発明のプログラムは、本発明の無線通信のデータ送信制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、経路毎の通信エラーの発生確率に応じて、データ送信の制御を効率的に行うことにより、複数のノード間の通信を一定周期内に全て完了させることができる。よって、既存の無線通信技術では困難であったリアルタイム性を有する無線通信を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成例を模式的に示す図である。
【図2】無線通信におけるエラー発生のモデル例を示し、(a)はエラー発生確率が時間経過と共に一定のモデル例を示す図であり、(b)はエラー発生確率が時間経過と共に変動するモデル例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る無線通信システムのネットワーク構成例を示す図である。
【図4】WiMediaで規定される送信アクセス周期例を示す図である。
【図5】マルコフモデルの概要を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおいて、再送回数及びパケットの優先度を併用する例を説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの基本動作の概要を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る親ノード(マスタ装置)の機能ブロック及び処理動作を示す図であり、(a)は、図1に示す親ノードにおいて実現される各機能を示すブロック図であり、(b)は、図1に示す親ノード1において実行される各動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態(実施形態)について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
本発明の一実施形態としての無線通信システムは、1台の親ノードと複数台の子ノードがスター状のトポロジを形成する無線通信ネットワークであり、その無線通信ネットワーク内で定められた一定のアクセス周期内に、親ノードと各子ノード間で少なくとも1回以上の双方向通信を提供するものである。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態としての無線通信システムの構成例を模式的に示す図である。図1において、親ノード1は、無線通信方式の一例としてTDMA(Time Division Multiple Access)方式を用い、各子ノード2とパケットの交換を相互に行う。TDMAのアクセス制御では、複数ノードからの信号が衝突することを防ぐため、送信時刻がならないように親ノード1が集中管理する。このように、TDMAのアクセス制御では、時間を分割して複数ノードを同時収容するため、一定のアクセス周期と、そのアクセス周期をさらに分割したタイムスロットと呼ばれる単位時間とが定義される。各経路におけるパケットの送受信は、タイムスロットと呼ばれる単位時間に実行される。全経路におけるパケットの送受信は、1アクセス周期内に少なくとも1回ずつ実行される。
【0027】
図1に示す本実施形態の親ノード及び各子ノードは、CPU(Central Processing Unit)等の制御デバイスやROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶デバイス、インターフェース回路等の無線通信デバイスをハードウェア構成として備えた情報処理装置である。よって、親ノード及び子ノードはコンピュータであればよく、その例としては、サーバ、パーソナルコンピュータ、携帯端末等が挙げられる。図1の各ノードにおいて、ROMには、各種制御用プログラム等の固定データが格納されている。この制御用プログラムには、例えば、自ノードを図8(a)に示す各手段として機能させるためのプログラム(自ノードに図8(b)に示す各動作を実行させるためのプログラム)が含まれる。CPUは、ROMから所定のプログラムを読み出し、そのプログラムに従って自ノードの動作を制御し、各種機能を実現する。RAMは、CPUがROMから読み込んだプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納する。インターフェース回路は、ネットワークを介して無線によるデータ(例えばパケット)の送受信を行う。
【0028】
図8は、本実施形態の無線通信システムの親ノードの機能ブロック及び処理動作を示す図である。図8(a)は、図1に示す親ノード1において、上述したハードウェア構成により実現される各機能を示すブロック図である。図8(b)は、図1に示す親ノード1において、上述したハードウェア構成により実行される各動作を示すフローチャートである。図8(a)に示すように、親ノード1は、データ通信手段11、エラー発生状況収集手段12、エラー発生確率算出手段13、子ノード選択手段14を備える。
【0029】
図8(a)に示す各手段により、親ノード1は、図8(b)に示す各動作(本発明のデータ送信制御方法の一実施形態としての再送制御)を実行する。まず、親ノード1は、データ通信手段11により、複数の子ノードとの間でパケットデータの送受信を行う(ステップS1)。このステップS1の詳細は、後述する〔基本動作〕にて説明する。次に、親ノード1は、エラー発生状況収集手段12により、各子ノードとの間で送受信したパケットに基づいて、各子ノード間(経路)のエラー発生状況を収集する(ステップS2)。このステップS2の詳細は、後述する〔エラー発生状況の収集〕にて説明する。次に、親ノード1は、エラー発生確率算出手段13により、収集した各子ノード間のエラー発生状況に基づいて、パケットエラー発生後の各子ノード毎のエラー発生確率(又は、パケット再送の成功確率)を算出する(ステップS3)。このステップS3の詳細は、後述する〔エラー発生確率(再送成功確率)の予測〕にて説明する。次に、親ノード1は、子ノード選択手段14により、算出した各子ノードのエラー発生確率に基づいて、再送対象となる子ノード(経路)を選択する(ステップS4)。最後に、親ノード1は、データ通信手段11により、選択した子ノードに対して再送を行う(ステップS5)。これらステップS4、S5の詳細は、後述する〔予測結果に基づいた再送制御〕にて説明する。
【0030】
なお、上記ステップS4において、親ノード1は、各子ノード2間との経路3におけるパケットエラー発生確率(又は、データ再送成功確率)に基づいて、送信キュー4にある送信待ちパケット5の中から最もエラー確率の低い子ノード(経路)を選択する。その理由は、親ノード1と全ての子ノード2間での経路3において、1アクセス周期内に少なくとも1個ずつパケットの交換を確実に完了させるためである。これにより、通信(再送)に成功した子ノードには、そのアクセス周期内では2度目以降の送受信機会を与えないため、アクセス周期内の残りの時間は、再送を要するノード間の通信に使用されることになり、絶対的な再送の機会を増やすことができる。
【0031】
有線に比べて伝送品質に難がある無線通信では、ある程度の頻度で再送が発生することを想定する必要がある。そこで、本実施形態では、上述したようにパケットエラー発生確率(又は、データ再送成功確率)の推定により再送を効率的に行うようにすることで、複数ノード間の通信を一定周期内に全て完了させ、既存の無線通信方式では困難であったリアルタイム性を有する無線通信を実現する。
【0032】
次に、上述した本実施形態の詳細について、以下に説明する。
【0033】
〔UWBを適用した例〕
図3は、本実施形態の無線通信システムのネットワーク構成例を示す図である。図3では、WiMediaで規格化されているUWB(Ultra Wide Band)方式を用いて、ピコネットと呼ばれる無線ネットワークを構成している。この構成については、例えば、文献「EMCA-368,"High rate ultra wideband PHY and MAC standard, 2nd. Edition," December 2007.」に開示されている。
【0034】
図3に示すピコネットでは、1台のマスタ装置に対し、複数台のスレーブ装置が接続されるスター型のトポロジを形成する。図3におけるマスタ装置及び各スレーブ装置は、図1における親ノード1及び各子ノード2にそれぞれ相当する。マスタ装置とスレーブ装置間の通信は、全て同一の無線周波数帯を用いて行われるため、TDMA方式を用いて装置間ごとの通信時間が重複しないように、マスタ装置が送信タイミングを調整する。
【0035】
図4は、WiMediaで規定される送信アクセス周期例を示す図である。当該規定では、スーパーフレームと呼ばれる65msの一定周期が定義されている。スーパーフレームは、ビーコンピリオド(BP)とタイムスロットの基本単位である256個のMAS(Media Access Slot)群から構成される。MASを装置間の通信ごとに任意の個数を占有し、この占有期間内で該当する装置間のデータ送受信を行うことで、パケットの衝突を回避することができる。
【0036】
なお、ここでの説明ではUWBを例として挙げたが、使用する無線の伝送方式はIEEE802.11で規定される無線LAN(Local Area Network)など、他の無線伝送方式でもよい。すなわち、本実施形態は、UWBに限定されるものではなく、他の無線ネットワークにも適用することができる。
【0037】
〔マルコフモデルを適用した例〕
本実施形態では、パケットエラーの発生確率(又は、パケット再送の成功確率)を求める手段として、パケット再送の通信成功と通信失敗の2つの状態を持つマルコフモデルを用いることができる。図5は、2状態のマルコフモデルの概要を示す図である。まず、親ノード1は、各子ノード2間におけるエラー発生傾向(エラー発生状況)を求める。例えば、10個のパケットを送信して、通信成功が○、通信失敗を×とすると、10個のパケットの通信の結果は以下のように表現できる。
パケット番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
通信の成否 ○ × ○ × × ○ ○ ○ ○ ×
【0038】
次に、親ノード1は、収集した任意の子ノード2間とのパケットエラー発生傾向に基づき、パケットエラー発生以降のパケットエラーの発生確率(又は、パケット再送の成功確率)をタイムスロット単位の時間粒度で求める。親ノード1は、通信成功(○)から通信失敗(×)になる確率P(=失敗移行数/成功総数)、及び、通信失敗(×)から通信成功(○)となる確率Q(=成功移行数/失敗総数)を求める。このように、P値及びQ値を求めることで、マルコフ連鎖にモデル化できる。パケットエラー発生後、任意のm回後のタイムスロットにおけるパケットエラー発生確率F(m)を、F(m)=F(m-1)×(1-Q)+[1-F(m-1)]×P(ただし、F(0)=1)で求めることができる。親ノード1は、各子ノード毎に、パケットエラー発生確率F(m)を算出する。そして、親ノード1は、算出した各パケットエラー発生確率F(m)の値を比較し、最も値が低い経路(子ノード)を選択する。
【0039】
なお、ここでの説明では2状態のマルコフモデルを例として挙げたが、使用するモデルは3状態以上のマルコフモデルでもよい。また、マルコフモデルに類似する他の手法でもよい。
【0040】
〔他の優先制御パラメータを併用した例〕
本実施形態において、任意のタイムスロット(時刻)における送信(再送)対象となる経路(子ノード)の選択は、再送の成功確率の他に、従来からパケットの優先制御に用いられるパラメータを併用してもよい。ここでは、再送回数及びパケットの優先度を併用する例とし、図6を用いて説明する。まず、各タイムスロットにおいて送信待ちパケットの中から最も優先して送るパケットを一意に定めるための定数として、送信優先Factorを定義しておく。
送信優先Factor=a×パケット優先度値+b×再送の成功確率値+c×再送回数値・・・式(1)
【0041】
親ノード1は、上記式(1)を用いて、各経路毎に、パケットの優先度、再送回数及び再送成功確率の各項目を点数化して合算する。これにより、各経路の合計得点(送信優先Factorの一例)が算出される。親ノード1は、算出した各合計得点を比較して、最も高い得点の経路を選択する。図6の例では、合計得点が最も高いものとして、子ノード経路#2行き、すなわち経路#2が選択されている。上記式(1)におけるa、bおよびcは、優先度やエラー発生確率の重みを任意に定めるための係数(例えば1)である。この係数を調整することにより、システムの運用に合わせて、優先度、再送回数、成功確率のいずれの情報を重要視するかを任意に選択できる。
【0042】
なお、上記説明において、パケット優先度値は、優先度に応じて段階的に評価された値でもよい。また、再送成功確率値は、再送成功確率に応じて段階的に評価された値でもよい。また、再送回数値は、再送回数に応じて段階的に評価された値でもよい。
【0043】
経路の選択後、通信が成功した場合、その経路はそのアクセス周期内での通信を終了し、当該アクセス周期内においてこれ以上の通信権は与えられない。一方、通信が失敗した場合、親ノード1は、再送回数をインクリメントして、次回以降のタイムスロットにおける送信優先Factorを再計算する。
【0044】
本実施形態の無線通信システムは、以下に説明する複数の処理を実行する。以下、各処理についてそれぞれ説明する。
【0045】
〔基本動作〕
上述したように、本実施形態の無線通信システムは、一台の親ノードとx台の子ノードにより、親ノードを中心とするスター型のトポロジを有する無線ネットワークを形成する。また、全てのノードは、同一の無線周波数帯域を共有する。なお、親ノードが送信する無線信号は、全ての子ノードが受信できることとする。
【0046】
図7は、本実施形態の無線通信システムの基本動作(パケット送受信動作)の概要を示す図である。図7に示すように、本実施形態では、任意のアクセス周期Tと任意の時間幅tを持つタイムスロットs個が定義される。なお、T=t×sであり、x<sとする。
【0047】
本実施形態の無線通信システムでは、1つのタイムスロット時間内において、親ノードから任意の子ノードへの下り方向へのパケット送信、及び、子ノードから親ノードへの上り方向へのパケット送信が行われる。1タイムスロット内における上り方向と下り方向のパケット送信を一組として、当該無線通信システムにおける通信の一単位とする。
【0048】
〔エラー発生状況の収集〕
本実施形態の無線通信システムでは、親ノードが発する下り方向の無線信号は、全ての子ノードに到達する。親ノードは、図8(a)のデータ通信手段11により、下り方向のパケットにID番号を付与して送信する。ここでID番号とは、個々のパケットを識別できる情報とする。任意の子ノードは、全ての下り方向の無線信号を受信し、パケットを抽出し、自身宛のデータであれば受信する。自身宛のパケットでない場合は、パケットの正常性を確認し、パケットのID番号を受信する。この下り方向のパケット受信は、任意のアクセス周期T単位で行われる。任意の子ノードは、n番目のアクセス周期で受信したパケットの情報(受信パケット情報)を、n+1番目のアクセス周期における上り方向のパケットに付与して親ノードに通知する(nは自然数)。親ノードは、図8(a)のエラー発生状況収集手段12により、全ての子ノードから収集した受信パケット情報と、自身が予め送信したパケットの情報とを比較することで、各子ノード間で発生したパケットエラーの全個数や連続する傾向を把握(認識)することができる。当該処理を継続的に実行することで、親ノードは、各経路のパケットエラー発生状況(エラー発生傾向)を最新化することができる。
【0049】
〔エラー発生確率(再送成功確率)の予測〕
本実施形態の無線通信システムでは、親ノードは、図8(a)のエラー発生確率算出手段13により、収集した任意の子ノード間とのパケットエラー発生状況に基づき、パケットエラー発生後のパケットエラー発生確率(再送成功確率)をタイムスロット単位の時間粒度で算出する。上述したように、本実施形態では、パケットエラー発生確率を求める手法として、パケットの通信成功と通信失敗の2つの状態を持つマルコフモデルを用いてもよい。親ノードは、収集したパケットエラーの発生状況に基づき、通信成功から通信失敗になる確率P(=失敗移行数/成功総数)、及び、通信失敗から通信成功となる確率Q(=成功移行数/失敗総数)を算出する。親ノードは、算出したP値及びQ値に基づき、パケットエラー発生後、任意のm回後のタイムスロットにおけるパケットエラー発生確率F(m)を、F(m)=F(m-1)×(1-Q)+[1-F(m-1)]×Pの式を用いて求める。ここで、親ノード1は、各子ノード2毎に、パケットエラー発生確率F(m)を算出する。
【0050】
〔予測結果に基づいた再送制御〕
本実施形態の無線通信システムでは、任意のタイムスロットにおける送信対象となる子ノード(経路)の選択は、図8(a)の子ノード選択手段14により、上記エラー発生確率に基づいて決定される。すなわち、親ノード1は、算出した各子ノード毎のパケットエラー発生確率F(m)の値を比較し、最も値が低い経路(子ノード)を再送対象として選択する。また、図6を用いて説明したように、親ノード1が、パケットエラー発生確率(再送成功確率)以外のパラメータを考慮して、送信対象となる子ノード(経路)を選択するようにしてもよい。
【0051】
親ノード1によるエラー発生確率に基づく子ノード(経路)の選択の後、通信(再送)が成功した子ノード(経路)は、そのアクセス周期内での通信を終了し、当該アクセス周期内においてこれ以上の通信権は与えられない。このように、通信が成功した子ノードに対し、そのアクセス周期内での2回目以降の通信権を付与しないことで、任意の時刻における当該周期内の残タイムスロットは、必然的に再送用に使われる可能性が高くなる。このため、限られた周期内においても再送の回数を増やすことができる。また、個々の再送を実行する際には、エラー発生確率を考慮しているため、何も考慮しない場合に比べて全ての通信が完了する時間を短縮することができる。
【0052】
以上説明したように、本実施形態の無線通信システムにおいて、親ノードは、各子ノード間との経路のエラー発生傾向を収集し、再送が必要になった場合はエラー発生傾向に基づき、再送が成功する確率の高いタイムスロットを選んで再送を行う。この再送制御方法により、従来技術に比べて少ない回数で再送が成功するため、従来技術で生じる無駄な再送による通信機会の喪失を防ぐことができる。同時に、他の経路の通信が完了した後は、残り全てのタイムスロットを再送用として扱うことで、絶対的な再送回数を増やすことができる。すなわち、本実施形態によれば、無線の通信経路毎のパケットエラー発生傾向に応じて効率のよい再送制御を行うため、限られた周期内においても全てのノード間との通信を時間内に完了することができる。これにより、従来方式では困難であったリアルタイム性を持つ無線通信が実現できる。なお、各タイムスロットにおける再送の成功確率を求める手段の例として、通信成功と通信失敗の2状態を持つマルコフモデルにより求めてもよい。また、再送時には成功確率だけでなく、他の優先制御パラメータを併用してもよい。また、上記実施形態では、制御対象の例として再送パケットについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、パケット送信全般が制御されるようにしてもよい。
【0053】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
【0054】
例えば、上述した実施形態における動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0055】
ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させてもよい。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させてもよい。
【0056】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。
【0057】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送してもよい。または、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送してもよい。コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0058】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0059】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、産業機器のロボットのモーション制御を必要とするフィールドネットワークや、車載ネットワークを対象とするリアルタイム性の要求される無線通信に適用できる。
【符号の説明】
【0061】
1 親ノード
2 子ノード
3 経路
4 送信キュー
5 送信待ちパケット
11 データ通信手段
12 エラー発生状況収集手段
13 エラー発生確率算出手段
14 子ノード選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1の親ノードと、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う無線通信システムであって、
前記親ノードは、
前記複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段と、
前記複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、前記複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集手段と、
前記複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、前記複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出手段と、
前記複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択手段と、を有し、
前記子ノード選択手段により選択された子ノードに対し、前記データ通信手段によりデータ送信の制御を行うことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記データ通信手段は、
前記複数の子ノードに対して下り方向のデータを送信し、
前記複数の子ノードから、上り方向のデータと共に、前記下り方向のデータの受信状況を示すデータを受信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記エラー発生状況収集手段は、
前記データ通信手段により前記複数の子ノードから受信されたデータと、前記データ通信手段により前記複数の子ノードに対して予め送信されたデータとを比較することで、前記複数の子ノード間におけるエラーの発生状況を収集することを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記エラー発生確率算出手段は、
マルコフモデルを用い、前記エラー発生状況収集手段により収集された前記複数の子ノード間におけるエラーの発生状況に基づいて、エラーの発生後におけるエラー発生確率をタイムスロット単位の時間粒度で算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記子ノード選択手段は、
前記エラー発生確率算出手段により算出された前記複数の子ノード毎のエラー発生確率の値を比較し、最も低い値の子ノードを制御対象として選択することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記エラー発生確率算出手段は、
前記エラー発生確率に、前記データの優先度及び前記データの送信回数を加味した合計得点を算出し、
前記子ノード選択手段は、
前記エラー発生確率算出手段により算出された前記複数の子ノード毎の合計得点を比較し、最も高い合計得点の子ノードを制御対象として選択することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
【請求項7】
親ノードとして用いられ、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う情報処理装置であって、
前記複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段と、
前記複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、前記複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集手段と、
前記複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、前記複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出手段と、
前記複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択手段と、を有し、
前記子ノード選択手段により選択された子ノードに対し、前記データ通信手段によりデータ送信の制御を行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記データ通信手段は、
前記複数の子ノードに対して下り方向のデータを送信し、
前記複数の子ノードから、上り方向のデータと共に、前記下り方向のデータの受信状況を示すデータを受信することを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記エラー発生状況収集手段は、
前記データ通信手段により前記複数の子ノードから受信されたデータと、前記データ通信手段により前記複数の子ノードに対して予め送信されたデータとを比較することで、前記複数の子ノード間におけるエラーの発生状況を収集することを特徴とする請求項7又は8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記エラー発生確率算出手段は、
マルコフモデルを用い、前記エラー発生状況収集手段により収集された前記複数の子ノード間におけるエラーの発生状況に基づいて、エラーの発生後におけるエラー発生確率をタイムスロット単位の時間粒度で算出することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記子ノード選択手段は、
前記エラー発生確率算出手段により算出された前記複数の子ノード毎のエラー発生確率の値を比較し、最も低い値の子ノードを制御対象として選択することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記エラー発生確率算出手段は、
前記エラー発生確率に、前記データの優先度及び前記データの送信回数を加味した合計得点を算出し、
前記子ノード選択手段は、
前記エラー発生確率算出手段により算出された前記複数の子ノード毎の合計得点を比較し、最も高い合計得点の子ノードを制御対象として選択することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
親ノードとして、複数の子ノードとの間で無線によるデータ通信を行う情報処理装置によって実行される無線通信のデータ送信制御方法であって、
前記複数の子ノードとの間でデータの送受信を行うデータ通信ステップと、
前記複数の子ノードとの間で送受信したデータに基づいて、前記複数の子ノード間におけるエラー発生状況を収集するエラー発生状況収集ステップと、
前記複数の子ノード間におけるエラー発生状況に基づいて、前記複数の子ノード間毎のエラー発生確率を算出するエラー発生確率算出ステップと、
前記複数の子ノード間毎のエラー発生確率に基づいて、制御対象となる子ノードを選択する子ノード選択ステップと、
前記子ノード選択ステップにより選択された子ノードに対し、データ送信の制御を行うデータ制御ステップと、
を有することを特徴とする無線通信のデータ送信制御方法。
【請求項14】
前記データ通信ステップでは、
前記複数の子ノードに対して下り方向のデータが送信され、
前記複数の子ノードから、上り方向のデータと共に、前記下り方向のデータの受信状況を示すデータが受信されることを特徴とする請求項13記載の無線通信のデータ送信制御方法。
【請求項15】
前記エラー発生状況収集ステップでは、
前記データ通信ステップにより前記複数の子ノードから受信されたデータと、前記データ通信ステップにより前記複数の子ノードに対して予め送信されたデータとが比較されることで、前記複数の子ノード間におけるエラーの発生状況が収集されることを特徴とする請求項13又は14記載の無線通信のデータ送信制御方法。
【請求項16】
前記エラー発生確率算出ステップでは、
マルコフモデルを用い、前記エラー発生状況収集ステップにより収集された前記複数の子ノード間におけるエラーの発生状況に基づいて、エラーの発生後におけるエラー発生確率がタイムスロット単位の時間粒度で算出されることを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載の無線通信のデータ送信制御方法。
【請求項17】
前記子ノード選択ステップでは、
前記エラー発生確率算出ステップにより算出された前記複数の子ノード毎のエラー発生確率の値が比較され、最も低い値の子ノードが制御対象として選択されることを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載の無線通信のデータ送信制御方法。
【請求項18】
前記エラー発生確率算出ステップでは、
前記エラー発生確率に、前記データの優先度及び前記データの送信回数を加味した合計得点が算出され、
前記子ノード選択ステップでは、
前記エラー発生確率算出ステップにより算出された前記複数の子ノード毎の合計得点が比較され、最も高い合計得点の子ノードを制御対象として選択されることを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載の無線通信のデータ送信制御方法。
【請求項19】
請求項13から18のいずれか1項に記載の無線通信のデータ送信制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−183514(P2010−183514A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27563(P2009−27563)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】