説明

無線通信ネットワーク間の通信共存システム

【課題】IEEE802.19.1システムにおいて共存制御手段(CM)やサーバー(CDIS)による制御が行われる場合においても、高精度な干渉防止のための共存処理を行う。
【解決手段】一以上のデバイス62とコーディネータ61間で無線通信を行う無線通信ネットワーク6間の共存システムにおいて、管轄内にある1又は複数の無線通信ネットワーク6による各共存処理を制御するCM3と、複数のCM3各情報を記憶するCDIS2とを備え、コーディネータ61は、マトリックス状に縦横配列させてなるとともに実際の通信位置に対応させた各四角形領域に、デバイスとの間で無線通信可能か否かを示す識別子を記述した通信可能マップをそれぞれ作成して、これをCM3を介してCDIS2へ送信し、CDIS2は、送信されてきた通信可能マップに記述された識別子を比較することにより、隣接する無線通信ネットワーク間で通信干渉が生じるか否かを判別しする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の通信システムが同一帯域で共存する上で好適な無線通信ネットワーク間の通信共存システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりTV White Space(TVWS)を利用した無線通信ネットワークの標準化が進められており、特に近年においては異なるIEEE802標準がTVWSにおいて共存するための手法の標準化(IEEE802.19規格)も進められている。このため、これら異なるIEEE802標準の通信システムを同じ周波数帯においていかに共存させるかが特に重要になり、特に最近における無線通信機会の飛躍的な増大に伴い、その重要性はより増している。
【0003】
例えば、図20に示すように、異なる2つ以上の無線通信システム7、8が並存する場合において、先ず無線通信システム7では、基地局としての役割を担うコーディネータ71とこれと無線通信可能な携帯端末等からなるデバイス72a〜72cを含み、また無線通信システム8では、基地局としての役割を担うコーディネータ81とこれと無線通信可能な携帯端末等からなるデバイス82a〜82cを含むものとなる。
【0004】
このとき、各コーディネータ71、81からの通信可能範囲が重なる斜線部で示す干渉範囲は、コーディネータ71、81の何れからも無線信号が到達しえる領域である。特に無線通信システム7、8がともに同一の周波数チャネルを使用している場合に、かかる干渉範囲にあるデバイス82aは、実際にコーディネータ81との間で無線通信を行う際において、隣接する他の無線通信システム7による干渉を受けることになる。
【0005】
このため、異なる2つ以上の無線通信システムを同じ周波数帯域において動作させる場合、互いに干渉することなく同一空間内において共存し得る共存方法を確立する必要がある。従来においても、例えば特許文献1に示すように、互いの無線通信ネットワークによる相互干渉の影響を無くしてそれぞれの共存を可能とする共存技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第2010/0008297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1の開示技術は、IEEE802.22無線通信システムにおいてビーコンプロトコル等に基づいて共存処理を行うことが記載されているに過ぎない。このため、あくまでIEEE802.19.1システムにおいて、後述する共存制御手段(Coexistence Manager :CM)や、CDIS(Coexistence Discovery and Information Server)を用いて、実際に高精度な干渉防止のための共存処理を行う手法は未だ提案されていないのが現状であった。
【0008】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、IEEE802.19.1システムにおいて共存制御手段(CM)やCDISによる制御が行われる場合においても、隣接する他の無線通信システムを漏れなく見つけ出して、高精度な干渉防止のための共存処理を行うことが可能な無線通信ネットワーク間の共存システムを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る無線通信ネットワーク間の通信共存システムは、上述した課題を解決するために、一以上のデバイスとコーディネータ間で無線通信を行う無線通信ネットワーク間の通信共存システムにおいて、管轄内にある1又は複数の無線通信ネットワークによる各共存処理を制御する共存制御手段と、複数の上記共存制御手段から送信される各情報を記憶する記憶手段とを備え、上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータは、マトリックス状に縦横配列させてなるとともに実際の通信位置に対応させた各四角形領域に、上記デバイスとの間で無線通信可能か否かを示す識別子を記述した通信可能マップをそれぞれ作成して、これを上記共存制御手段を介して上記記憶手段へ送信し、上記記憶手段は、上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータからそれぞれ送信されてきた上記通信可能マップを記憶するとともに、互いに隣接する無線通信ネットワーク間でそれぞれの通信可能マップにつき同一通信位置に対応する各四角形領域に記述された識別子を比較することにより、隣接する無線通信ネットワーク間で通信干渉が生じるか否かを判別し、通信干渉が生じる旨を判別した場合には、その隣接する一の無縁通信ネットワークに対して、隣接する他の無線通信ネットワークに関する情報を記述した隣接通信情報を上記共存制御手段を介して送信し、隣接する各無線通信ネットワークは、受信した上記隣接通信情報に基づいて互いに通信共存するための各種共存処理を実行することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る無線通信ネットワーク間の通信共存方法は、一以上のデバイスとコーディネータ間で無線通信を行う無線通信ネットワーク間の通信共存方法において、管轄内にある1又は複数の無線通信ネットワークによる各共存処理を制御する共存制御手段と、複数の上記共存制御手段から送信される各情報を記憶する記憶手段とを使用し、上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータにより、マトリックス状に縦横配列させてなるとともに実際の通信位置に対応させた各四角形領域に、上記デバイスとの間で無線通信可能か否かを示す識別子を記述した通信可能マップをそれぞれ作成して、これを上記共存制御手段を介して上記記憶手段へ送信し、上記記憶手段により、上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータからそれぞれ送信されてきた上記通信可能マップを記憶するとともに、互いに隣接する無線通信ネットワーク間でそれぞれの通信可能マップにつき同一通信位置に対応する各四角形領域に記述された識別子を比較することにより、隣接する無線通信ネットワーク間で通信干渉が生じるか否かを判別し、通信干渉が生じる旨を判別した場合には、その隣接する一の無縁通信ネットワークそれぞれに対して、隣接する他の無線通信ネットワークに関する情報を記述した隣接通信情報を上記共存制御手段を介して送信し、隣接する各無線通信ネットワークにより、受信した上記隣接通信情報に基づいて互いに通信共存するための各種共存処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上述した構成からなる本発明によれば、IEEE802.19.1システムにおいて共存制御手段(CM)やCDISによる制御が行われる場合においても、隣接する他の無線通信システムを漏れなく見つけ出して、高精度な干渉防止のための共存処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システムの構成図である。
【図2】CDIS内において記憶される無線通信ネットワークやCEを階層的に示した図である。
【図3】本発明を適用した無線通信ネットワーク間の共存システムにおける一のCDIS下の階層構造の模式図である。
【図4】IEEE802.19.1における共存システムのモデル図を示す図である。
【図5】CEとCMとの間で、このCOEX_TR_SAPを介して共存のための各種通信を行う際のプロトコルスタックの構成を示す図である。
【図6】本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システムにおける共存処理動作のコンセプトについて説明をするための図である。
【図7】本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システムにおける共存処理動作のコンセプトについて説明をするための他の図である。
【図8】隣接通信情報の例について説明するための図である。
【図9】CEの処理フローについて説明するための第1のフローチャートである。
【図10】CEの処理フローについて説明するための第2のフローチャートである。
【図11】CEの処理フローについて説明するための第3のフローチャートである。
【図12】CMの処理フローについて説明するための第1のフローチャートである。
【図13】CMの処理フローについて説明するための第2のフローチャートである。
【図14】CMの処理フローについて説明するための第3のフローチャートである。
【図15】H、S、Iに移行した場合の処理フローの詳細について説明するためのフローチャートである。
【図16】J、K、Fに移行した場合の処理フローの詳細について説明するためのフローチャートである。
【図17】M、Nに移行した場合の処理フローの詳細について説明するためのフローチャートである。
【図18】O、Q、Rに移行した場合の処理フローの詳細について説明するためのフローチャートである。
【図19】CDISの動作フローを示すフローチャートである。
【図20】従来技術の問題点について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システムは、IEEE802.19.1標準が実装され、TV White Space(TVWS)存在する場合においても互いに共存処理を行うことが可能なシステムである。但し、本発明を適用した通信システムは、これに限定されるものではなく、TVWS以外の空間においても、他のいかなるシステム間の共存処理において適用してもよい。
【0015】
本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システム1は、図1に示すように、一つのCDIS(Coexistence Discovery and Information Server)2と、このCDISとの間で情報を送受信可能な複数のCM(Coexistence Manager)3と、これら各CM3との間で情報を送受信可能なCE4(Coexistence Enabler)とを備えている。この図1では、CDISとの間で情報を送受信可能な2つのCM3a、3bと、このCM3aの管轄に入っており、このCM3aのみと情報を送受信できる2つのCE4a−1、4a−2と、CM3bの管轄に入っており、このCM3bのみと情報を送受信できる1つのCE4bとを備えている場合を例にとり説明をするが、これに限定されるものではない。また、CDIS2は、一つのみ設けられている場合に限定されるものではなく、複数に亘り設けられるものであってもよい。仮に複数のCDIS2が設けられる場合には、互いに同期をとる必要がある。
【0016】
また、この無線通信ネットワーク間の通信共存システム1は、外部にあるTVWSのデータベース5との間でも情報を送受信可能とされている。具体的には、CDIS2又はCM3が、このデータベース5との間で情報を送受信可能とされている。
【0017】
この本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システム1は、そのシステム外にある複数の無線通信ネットワーク6間において互いに通信干渉が生じないようにして隣接空間において互いに共存しえるような共存処理を実行していく。CE4は、その共存処理対象としての無線通信ネットワーク6に実装されている。無線通信ネットワーク6は、当該ネットワークの基地局としての役割を担うコーディネータ61と、かかるコーディネータ61との間で無線通信可能な複数のデバイス62を有している。
【0018】
一のCEはそれぞれ割り当てられた一の無線通信ネットワーク6のコーディネータ61内に設けられる。例えば、CE4a−1は、割り当てられた無線通信ネットワーク6a−1におけるコーディネータ61a−1内に実装される。CE4a−2は、割り当てられた無線通信ネットワーク6a−2におけるコーディネータ61a−2内に実装される。CE4bは、割り当てられた無線通信ネットワーク6bにおけるコーディネータ61b内に実装される。
【0019】
以下、本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システム1の各構成要素について詳細に説明をする。
【0020】
CDIS2は、少なくとも無線通信ネットワーク6間における共存処理に関する各種情報が記述され、またCM3が実際に共存処理の制御を行う場合において、自身に格納されている各種有用な情報を提供するサーバーである。また、このCDISは、TVWSのデータベース5にアクセスし、そのTVWSにおけるプライマリユーザとの共存を行う上で必要な、使用可能な情報を取得してこれを蓄積する。またCDIS2は、CM3毎にその管轄する無線通信ネットワーク6やCE4に関する情報を記憶する。
【0021】
図2は、このCDIS2内において記憶される無線通信ネットワーク6やCE4を階層的に示している。記憶すべき情報はCM3がまとめてCDIS2へ送信する。このため、CDIS2は、CM3単位で情報を記憶する。先ず最上位には、CM3に関する情報がテーブル化されて記憶され、これは有効チャネルのテーブルと同格となるように記憶されている。また、このCM3の管轄するCE4に関する情報がテーブル化されて記憶され、更にその下には無線通信ネットワーク6についての情報がテーブル化されて記憶されることになる。
【0022】
CM3は、必要に応じて共存処理に関する意思決定を行う。このCM3は、共存処理に関する各要求コマンド、又は応答コマンドを生成し、これをCDIS2やCE4へ送信する。また、このCM3は、CDIS2やCE4から送信されてきた各要求コマンド、又は応答コマンドを受信して共存に関する各種意思決定を行い、又は処理動作を実行することになる。また、CM3は、CE4自体が共存に関する意思決定を行わない場合には、このCE4に代わってその意思決定を代行する場合もある。またCM3はTVWSとの共存処理を行う場合においても、共存制御を自ら実行し、又はこれを補助する役割も担う。ちなみに、このCM3は、それぞれのCE4の管轄が割り当てられている。なお、このCM3は、コーディネータ61に実装されるものであってもよいし、インターネット上において個別に設けられるものであってもよい。
【0023】
図3は、本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システム1における階層構造の模式的に示している。この図3によれば、例えばCM3aの管轄としては、CE4a−1、CE4a−2、CE4a−3が割り当てられている。CM3bの管轄としては、CE4b−1、CE4b−2、CE4b−3、CE4b−4が割り当てられている。またCM3cの管轄としては、CE4c−1、CE4c−2、CE4c−3が割り当てられている。例えばCM3aは、自らの管轄内にあるCE4a−1、CE4a−2、CE4a−3がそれぞれどのチャネルを利用しているのか、その通信範囲はどの程度か、どの通信規格か、等といった各種通信情報を基本的に全て把握しようとする。把握した通信情報は、CM3内にある図示しない記憶部に記憶される。また自己の管轄内にあるCE4に関する通信情報が更新された場合には、随時アップデートされる場合もある。なお、CM3aは、他のCM3b等の管轄下にあるCE4b−1〜CE4b−4についての通信情報は、当初の段階では分からない状態となっている。
【0024】
ちなみに、ここでいう通信情報は、チャネル情報に加えて、CM3のIDやネットワークID、サービスエリア、ネットワークの規格や通信方式、各種意思決定の方法等、通信に関するあらゆる情報が含まれる。
【0025】
CE4は、無線通信ネットワーク6におけるコーディネータ61並びにデバイス62間と、CM3との間における通信を中継し、また共存に関する各種処理を実行するイネーブラーである。このCE4は、実際に無線通信ネットワーク6におけるコーディネータ61内に実装され、そのコーディネータ61によって生成され、又はデバイス62から受信した、共存に関する各種要求や応答をCM3へ送信する。また、このCE4は、CM3から送信されてくる、共存に関する各種要求や応答をコーディネータ61やデバイス62へ送る。CE4は、あくまでイネーブラーとしての役割が主たるものであって、送受信する信号を必要に応じて他の規格のものに置き換えたり、送受信する信号を他の信号に変換する処理を担う。即ち、図1におけるCE4とコーディネータ61との間における点線矢印は、何れもイネーブルを意味する。このCE4は、CM3の下に管轄グループに分かれ、一のCE4が2以上のCM3の管轄グループに属することは無い。
【0026】
なお、CE4は、それぞれ無線通信ネットワーク6に実装されることから、CE4の判断は、無線通信ネットワーク6(コーディネータ61、デバイス62を含む)自身の判断を代表しているといえる。
【0027】
TVWSのデータベース5は、プライマリユーザによって既に占有されているチャネルのリストを格納するデータベースである。また、このTVWSのデータベース5は、既に占有されていないチャネルのリストも格納する。
【0028】
デバイス62は、IEEE802標準に基づいてコーディネータ61との間で無線パケット通信を行うことができ、更にはコーディネータ61を介して他のデバイス62との間で無線パケット通信を行うことができる。このデバイス62は、例えば携帯電話、パーソナルコンピュータ(PC)等を初めとしたモバイル端末等である。
【0029】
コーディネータ61も同様に上述したデバイス62と構成を同一とするものであってもよい。このコーディネータ61は、無線通信ネットワーク6内における中央制御ユニットとしての役割を担う。また、コーディネータ61にはCE4を装着可能な図示しない装着部が設けられていてもよい。
【0030】
ちなみに、この無線通信ネットワーク6内には、当該ネットワーク6内の通信を制御するための通信制御局が別途設けられていてもよい。
【0031】
図4は、IEEE802.19.1における共存システムのモデル図を示している。これらの共存システム全体は、アプリケーション層において定義されている。各IEEE802.19.1システムにおいて、以下のサービスアクセスポイント(SAP)を有している。
【0032】
共存SAP(COEX_SAP)は、CDIS2、CM3、CE4の何れかと、無線通信ネットワーク6又はデバイス62との間におけるSAPであり、例えばIEEE802.11や、IEEE802.22のシステムにおいて用いられる。
【0033】
また共存転送SAP(COEX_TR_SAP)は、CDIS2、CM3、CE4の何れかとTVWSのデータベース5との間におけるSAPである。ちなみに、このTVWSのデータベース5との間での通信はサービスプロバイダを介して実行していくことになる。
【0034】
また、図5は、CE4とCM3との間で、このCOEX_TR_SAPを介して共存のための各種通信を行う際のプロトコルスタックの構成を示している。CE4とCM3とは、物理リンク層、TCP層、IP層を介して共存のアプリケーションを実行していくこととなる。
【0035】
次に、本発明を適用した無線通信ネットワーク間の通信共存システム1における共存処理動作のコンセプトについて説明をする。
【0036】
図6(a)の斜線は、ある無線通信ネットワーク6において、コーディネータ61がデバイス62との間で通信可能な範囲を示している。即ち、四角形状で示されるドメイン領域内において通信可能な範囲と通信不能な非斜線領域に分離することができる。このドメイン領域は、コーディネータ61から無線通信可能な最大範囲である。通信不能な範囲は、例えば、山岳地帯や建物等の影響により、当該範囲にデバイス62が位置する場合には、コーディネータ61との間で通信することができない範囲を意味する。この通信可能な範囲並びに通信不能な範囲は、コーディネータ61側において、デバイス62側からの電波の受信状況や受信信号強度等から予め判別することができる。
【0037】
本発明では、かかる通信可能な範囲を図6(b)に示すようなマトリックス状に縦横配列させた四角形領域51からなる通信可能マップ50に落とし込む。この四角形領域51は、実際の通信位置に対応させたものである。この四角形領域51は、実際の通信位置の縦横100mに対応させたものであるが、係る長さに限定されるものではない。この四角形領域51は、後述する識別子の如きパラメータがそれぞれ割り当てられる。以下は、この四角形領域51の定義の例である。
【0038】
四角形領域は、ピクセルID、緯度、経度、周波数の下限、周波数の上限、アンテナの極性(水平、鉛直、円形等)、アンテナのアジマス角度の上下限、アンテナのエレベーション角の上下限、受信感度等のデータが記述されるものであってもよい。
【0039】
また、この四角形領域51には、それぞれコーディネータ61がデバイス62との間で無線通信可能か否かを示す識別子が記述される。この識別子は、いかなるものであってもよいが、例えば図6(b)に示すように、単位四角形領域51内における通信可能範囲の割合が50%を超える場合は、“1”を、また、単位四角形領域51内における通信可能範囲の割合が50%以下の場合には“0”を記述するようにしてもよい。その結果、通信可能範囲は、“1”と“0”とからなる2値で表された通信可能マップ50で表示することが可能となる。また、2値化する際において、閾値として50%で区切ることに限定されるものでは無く、閾値を超えるか否かで複数レベル化しされているものであれば、いかなるものであってもよい。なお、この通信可能マップ50は、このように2値で表示する場合に限定されるものではなく、単位四角形領域51内における通信可能範囲の占有率に応じて3段階以上で表示するようにしてもよい。
【0040】
次に、各無線通信ネットワーク6のコーディネータ61は、それぞれ作成した通信可能マップ50を、それぞれを管轄するCM3を介してCDIS2へ送信する。CDIS2は、かかる通信可能マップ50を管轄するCM3毎にグルーピングし、無線通信ネットワーク6毎にそれぞれ記憶する。
【0041】
次に、CDIS2は、この記憶した通信可能マップ50を比較することにより、無線通信ネットワーク6間で通信干渉が生じる可能性があるか否か判別を行う。図7は、通信可能マップ50aと、通信可能マップ50bとの間で通信干渉が生じたか否かを判別する例である。先ず同一通信位置に対応する各四角形領域51を互いに比較する。この図7では、同一通信位置に対応する各四角形領域51を、通信可能マップ50aと、通信可能マップ50bとの間で重ねて表示している。
【0042】
ちなみに判別は、各四角形領域51に記述されている識別子を比較することにより行う。通信可能マップ50aと、通信可能マップ50bとにおいて、同一通信位置に対応する双方の各四角形領域51が互いに“1”と記述されている場合には、通信干渉が生じることを判別する。これに対して、通信可能マップ50aと、通信可能マップ50bとにおいて、同一通信位置に対応する各四角形領域51の何れか一方が“0”の場合には通信干渉が生じないことを判別する。ちなみに、この通信干渉が生じる旨が1以上の四角形領域51において判別された場合には、その通信可能マップ50a、bを生成した2つの無線通信ネットワーク6間において通信干渉が生じる旨を判別することとなる。
【0043】
このとき、識別子を単位四角形領域51内における通信可能範囲の占有率に応じて3段階以上で表示した場合においても同様に、通信可能範囲の占有率が高いもの同士が重複した場合には、通信干渉が生じる旨を判別するようにしてもよい。
【0044】
次に、上述した判別の結果、通信干渉が生じる旨を判別した場合には、その隣接する一の無縁通信ネットワーク6に対して、隣接する他の無線通信ネットワーク6に関する情報を記述した隣接通信情報をCM3を介して送信する。
【0045】
この隣接通信情報は、隣接する無線通信ネットワークのネットワークID、採用する通信規格、チャネル情報を含むものであってもよい。
【0046】
ネットワークIDは、ネットワークの同一性を見分けるために付された、IEEE802.11におけるFCC(Federal Communications Commission)、BCC(The Broadcasting Corporation of China)等によって与えられるIDである。
【0047】
通信規格は、TVWSの動作環境下においても、通信可能なもので、例えばIEEE802.11、IEEE802.22、IEEE802.15.4gTVWS等である。
【0048】
また、チャネル情報とは、現在その無線通信ネットワーク6が使用しているチャネルである。共存システムにおいて、そのチャネルを使用している無線通信ネットワーク6は、それ以上強い干渉を受けないように制御されるのが通常である。
【0049】
このような隣接通信情報を受信した無線通信ネットワーク6は、互いに通信干渉が生じないようにするためにチャネルを変更する等の各種調整を行うことになる。
【0050】
図8に示すように、3つの無線通信ネットワーク6a〜6cが存在していた場合において、無線通信ネットワーク6aは、ネットワークIDが“101”、通信規格がIEEE802.11、無線通信ネットワーク6bは、ネットワークIDが“102”、通信規格がIEEE802.11、無線通信ネットワーク6cは、ネットワークIDが“103”、通信規格がIEEE802.22であるものとする。このような情報は事前にCDIS2へ送信されているものであってもよいし、上述した通信可能マップ送信時において同時にこれもCDIS2へ送信するようにしてもよい。
【0051】
CDIS2により互いに通信干渉が生じる旨が判断された結果、それぞれに対して隣接通信情報が送信されてきたものとする。また、チャネルは、チャネル1、チャネル2のみ存在するものとしたとき、無線通信ネットワーク6aは、チャネル1を、無線通信ネットワーク6bは、チャネル2を、無線通信ネットワーク6cは、チャネル2を使用する。
【0052】
表1は、CDIS2から送信されてくる隣接通信情報の例を示している。
【0053】
【表1】

【0054】
隣接通信情報は、何れも隣接する無線通信ネットワークに関する情報である。このため無線通信ネットワーク6aには、無線通信ネットワーク6bに関する隣接通信情報が、無線通信ネットワーク6bには、無線通信ネットワーク6a、6cに関する隣接通信情報が、更に無線通信ネットワーク6cには、無線通信ネットワーク6bに関する隣接通信情報が送信されてくることになる。
【0055】
例えば、無線通信ネットワーク6aは、隣接通信情報を取得することにより、無線通信ネットワーク6bが自身と同一の通信規格を採用していることを判別することができ、また自身とは異なるチャネル2で通信を行っていることを判別することができる。このため、無線通信ネットワーク6は、現在使用しているチャネル1をそのまま使用し続けることが、通信干渉を防ぐ意味において望ましいことを知ることができる。また、無線通信ネットワーク6cとしては、無線通信ネットワーク6bとの通信干渉を防止するために、チャネル1に切り替えることが望ましいことを知ることができる。
【0056】
各無線通信ネットワーク6は、隣接する他の無線通信ネットワーク6との通信干渉を防止する観点から、チャネル切り替え等の制御を行う。
【0057】
次に、無線通信ネットワーク間の通信共存方法のフローについて説明をする。
【0058】
図9−11は、CE4の処理フローを示している。先ず図9のステップS11に示すように、CE4自身が無線通信ネットワーク6又はこれを構成するコーディネータ61、デバイス62への接続状況を確認する。次にステップS12へ移行し、その接続が有効か否かを確認する。接続が無効であれば再びステップS11へ移行し、接続が有効であれば、ステップS13へ移行する。
【0059】
ステップS13へ移行した場合、無線通信ネットワーク6(以下、これを構成するコーディネータ61並びにデバイス62をも含む概念とする。)から共存に必要な各種情報を取得する。この共存のために必要な情報は、上述したチャネル情報、無線通信ネットワークに割り当てられたIDやネットワークID、サービスエリア、ネットワークの規格や通信方式等、通信に関するあらゆる情報を含むものである。
【0060】
次にステップS14へ移行し、その取得した情報が有効か否かを判別する。取得した情報が有効であればAへ、また取得した情報が有効でなければステップS15へ移行する。
【0061】
ステップS15では、無線通信ネットワーク6に対して、共存に必要な情報を要求した後、再度ステップS11へと戻る。
【0062】
Aに移行した場合には、そのままステップS16へ移行し、CM3への接続確認を行う。そしてステップS17において、接続が有効であるものと判断した場合にはBへ移行する。これに対して、このステップS17において接続が有効でない旨が判断された場合には、ステップS18へ移行する。
【0063】
ステップS18へ移行した場合には、CM3が未動作であることを、無線通信ネットワーク6へ通知した上で、再度Aに戻り、ステップS16、17の処理を繰り返し実行することになる。
【0064】
図10は、Bに移行した場合におけるフローを示している。先ずステップS19へ移行し、無線通信ネットワーク6から認証情報を取得する。次にステップS20へ移行し、CE4の認証を実行する。ステップS21において認証が成功したのであればステップS23へ移行する。これに対してステップS21において認証が失敗した場合には、ステップS22へ移行する。ステップS22では、無線通信ネットワーク6に対して、認証が失敗である旨を通知し、再度ステップS19へと戻る。
【0065】
ステップS23へ移行した場合には、無線通信ネットワーク6から登録情報を取得する。この登録情報とは、CDIS2が隣接通信情報を作成する上で、無線通信ネットワーク6それぞれのネットワークID、通信規格、チャネル等の情報である。次にステップS24へ移行し、CE4の登録を実行した後、Cへ移行する。
【0066】
図11は、Cに移行した場合におけるフローを示している。ステップS25において先ず隣接検出が行われる。この隣接検出とは、上述したCDIS2による、無線通信ネットワーク6間において互いに通信干渉が生じる可能性があるか否かの判定である。この隣接検出の終了後、ステップS26へ移行する。ステップS26では、CDIS2側から送られてきた隣接通信情報を無線通信ネットワーク6へ転送する。この転送処理を終了させた後、Dを介してステップS27へ移行する。
【0067】
ステップS27では、CE4において入力されたメッセージのチェックを行う。この入力メッセージは、無線通信ネットワーク6(コーディネータ61、デバイス62も勿論含む)からのものもあれば、CM3からのものも含まれる。ステップS28において、新規にメッセージが入力されていない場合には、再びDに戻り、このステップS27、28を繰り返し実行する。これに対して、新たなメッセージを受信した場合には、ステップS29へ移行する。
【0068】
ステップS29では、その新たなメッセージの詳細を確認する。新たなメッセージが、新たな登録情報であればステップS30へ、新たな隣接通信情報であればステップS31へ、CM3がパワーオフする旨の通知であればステップS32へ、セッションアクティブのチェック要求であればステップS33へ、新たな有効チャネルリストの要求の場合には、ステップS34へ、CM3からそれ以外のメッセージを受信した場合には、ステップS36へ移行する。
【0069】
ステップS30へ移行した場合には、登録情報のアップデートを行う。また、ステップS31へ移行した場合には、無線通信ネットワーク6に対して隣接通信情報を提供する。また、ステップS32へ移行した場合には、そのCM3について登録解除を実行する。ステップS33へ移行した場合には、セッションアクティブの確認を行う。ステップS34へ移行した場合には、先ず登録解除、認証解除を行い、更にステップS35へ移行してCM3が動作しないことを無線通信ネットワーク6等に通知する。ステップS36へ移行した場合には、CM3に対して、かかるメッセージはサポート外であることを通知する。このステップS30〜36(ステップS34を除く)の各処理を終了させた後、再びDへ戻る。
【0070】
図12−18は、CM3における処理フローを示している。スタート後、Eを経てステップS41へ移行する。このステップS41では、CDIS2への接続を試みる。実際には、CM3と接続可能なCDIS2の候補リストに基づいて一のCDIS2を選択し、それに対する接続を試みることになる。
【0071】
次にステップS42へ移行し、CM3とCDIS2との接続が成功したか否かを識別する。接続成功の場合には、ステップS44へ移行し、接続失敗の場合には、ステップS43へ移行する。
【0072】
ステップS43に移行した場合には、CDIS2の候補リストの終端であるか否かを判別する。CDIS2の候補リストの終端でない場合には、ステップS41へ戻り、次のCDIS2に対して接続を試みる。また、CDIS2の候補リストの終端にある場合には、接続可能なCDIS2がもはや残存していないため、その後のフローを停止させる。
【0073】
ステップS44へ移行した場合には、CM3のCDIS2側における認証を実行する。次にステップS45へ移行し、かかるステップS44の認証がされた場合にはFを通過してステップS46へ移行し、当該認証がされなかった場合には、再びEへ戻る。
【0074】
ステップS46へ移行した場合には、メッセージを受信できたか否か判別を行う。メッセージを受信できた場合には、ステップS47へ移行し、受信できなかった場合には、Fに戻り、再びステップS46の処理を繰り返し実行する。
【0075】
ステップS47へ移行した場合には、CE4からのメッセージか否かを判別する。CE4からのメッセージであれば、ステップS48へ移行する。これに対して、CE4からのメッセージでない場合にはGへ移行する。ステップS48へ移行した場合には、CE4のためにタイマーをセットするとともに、セッションアクティブのチェックを行った後、Gへ移行する。
【0076】
なお、上述したFは、図13に示すようなフローチャートからも続くものとされていてもよい。この図13では、Zからスタートし、先ずステップS49において、CDIS2から、又はデータベース5から有効なチャネルを取得する。次にステップS50に移行し、有効なチャネルリストを無線通信ネットワーク6へ通知する。次にステップS51へ移行し、CM3による隣接検出を行う。次にステップS52へ移行し、かかる隣接検出の結果得られた隣接通信情報を無線通信ネットワーク6へ通知し、Fへ移行する。
【0077】
また図12のGに移行した場合には、図14に示すように、かかるメッセージがイベントに関するものか、要求に関するものか、タイマーに関するものかを先ず識別する。
【0078】
メッセージがイベントに関するものであって、パワーオフに関するものであればHへ移行する。また、メッセージが要求に関するものであって、認証要求であればIへ、登録要求であればJへ、登録解除要求であればKへ、認証解除要求であればLへ、セッションアクティブの確認に関するものであればMへ、隣接通信情報の通知に関するものであればNへ、チャネルリストの通知に関するものであればOへ、使用チャネルの応答であればPへ、セッションアクティブの要求に関するものであればQへ、他のメッセージであればRへ移行する。また、メッセージがタイマーに関するものであって、セッションアクティブ要求であればSへ移行する。
【0079】
以下、これらH〜Sの詳細なフローについて説明をする。
【0080】
Hに移行した場合には、図15(a)に示すように、ステップS53において、登録解除の通知を行い、ステップS54においてCM3の登録解除並びに認証解除の処理を行い、終了となる。
【0081】
Sに移行した場合には、図15(b)に示すように、ステップS55においてCE4のセッションアクティブチェックを行う。
【0082】
Iに移行した場合には、図15(c)に示すように、ステップS56においてCE4の認証を行う。
【0083】
Jに移行した場合には、図16(a)に示すように、ステップS57において、動作コードを確認する。この動作コードでは、新規登録か、登録情報のアップデートかの何れかを示すものとされている。この動作コードが新規登録の場合には、ステップS58へ移行してCE4の登録を行い、次にステップS59へ移行してCM3の登録を行う。これに対して、動作コードがアップデートの場合には、ステップS60へ移行してCE4の登録アップデートを行い、更にステップS61へ移行してCM3の登録アップデートを行う。これらの処理を終了させた後、何れも図13のZへ移行する。
【0084】
Kに移行した場合には、図16(b)に示すように、ステップS62に示すように、CE4の登録解除を行う。次にステップS63に示すように、最後のCE4の登録が解除されたか否か判別をする。最後のCE4の登録解除が行われた場合には、ステップS64へ移行する。これに対して、最後のCE4の登録解除が未だ完了していない場合には、ステップS65へ移行する。
【0085】
ステップS64に移行した場合には、CM3の登録解除を行う。またステップS65に移行した場合には、CM3の登録アップデートを行う。ステップ64、65をそれぞれ終了させた後、Fへ移行する。
【0086】
Lに移行した場合には、図16(c)に示すように、ステップS66において、CE4の認証解除を行う。
【0087】
Mに移行した場合には、図17(a)に示すように、ステップS67に移行した場合には、CE4のセッションアクティブのタイマーをリセットする。
【0088】
Nに移行した場合には、図17(b)に示すように、ステップS68に移行し、隣接通信情報をアップデートし、更にステップS69へ移行してCE4へ隣接通信情報を送信する。
【0089】
Oに移行した場合には、図18(a)に示すように、有効チャネルリストのアップデートをステップS70において実行する。またステップS71において、CE4への有効チャネルリストを送信する。このとき、情報サービスを一緒に含めるようにしてもよい。
【0090】
Pに移行した場合には、フローチャートによる説明は省略するが、使用可能なチャネルに関する応答を送信する。
【0091】
Qに移行した場合には、図18(b)に示すように、ステップS72において、CDIS2へのセッションアクティブの確認を送信する。
【0092】
Rに移行した場合には、図18(c)に示すように、ステップS73において、受信したメッセージはサポート外である旨のエラーメッセージを送信する。
【0093】
なお、これらH〜Sの詳細なフローにおいて、Jを除く全てのフローを実行後、Fに移行することになる。
【0094】
図19は、CDIS2の動作フローを示している。先ずステップS81において、先ずデータベース5への接続を行う。次にTを通過し、ステップS82において、新たなメッセージやタイマーの満了を受信したか否かを識別する。その結果、受信した場合には、ステップS83に移行し、受信できなかった場合には、Tへ移行する。
【0095】
ステップS83に移行した場合には、新たに受信した情報が、メッセージかタイマーかを識別する。受信したメッセージが接続要求の場合には、実際に接続処理を行った後、ステップS84に示すような接続応答を行う。受信したメッセージが認証要求の場合には、ステップS85に示すように、実際にCM3の認証処理を行う。受信したメッセージが登録要求の場合には、ステップS86に示すように、CM3の登録処理を行い、更にステップS87に示すようにその登録した内容を隣接通信情報に反映させる。受信したメッセージが登録解除要求の場合には、ステップS88に示すように、CM3の登録解除処理を行う。受信したメッセージが認証解除要求の場合には、ステップS89に示すように、CM3の認証解除処理を行う。受信したメッセージが他のメッセージの場合には、ステップS90に示すように、サポート外である旨のエラーメッセージを通知する。
【0096】
また受信した情報がタイマーであった場合には、CM3のセッションアクティブ化である場合には、ステップS91へ移行し、CM3のセッションアクティブ化のチェックを行う。
【0097】
なお、これらステップS84−S85、S87−S91の処理を実行後、再度Tへ移行する。
【実施例1】
【0098】
表2は、CM3にログインするためにCE4からCM3へ送られるメッセージである。このメッセージは、CDIS2へログインするためにCM3からCDIS2へも送られる。
【0099】
【表2】

【0100】
表3は、CE4の認証を認め、或いは拒絶するためにCM3からCE4へ送られるメッセージである。このメッセージは、CM3の認証を認め又は拒絶するためにCDIS2からCM3へと送信される。
【0101】
【表3】

【0102】
表4は、CM3からログオフするためにCE4からCM3へ送られるメッセージである。このメッセージは、CDIS2からログオフするためにCM3からCDIS2へ送られる。
【0103】
【表4】

【0104】
表5は、CE4の認証解除を認め、又は拒絶するためにCM3からCE4へ送られるメッセージである。また、このメッセージは、CM3の認証解除を認め、又は拒絶するためにCDIS2からCM3へ送られるメッセージである。
【0105】
【表5】

【0106】
表6は、無線通信ネットワーク6又はデバイス62の情報を登録するためにCE4からCM3へ送信されるメッセージである。このメッセージは、最初の登録又は登録のアップデートのために使用される。
【0107】
【表6】

【0108】
表7は、CM3からCDIS2により提供されるものであり、無線通信ネットワーク6又はデバイス62の情報を登録するためにCM3からCDIS2へ送られるメッセージである。このメッセージは、最初の登録又は登録のアップデートのために使用される。
【0109】
【表7】

【0110】
表8は、CM3からCE4へ登録の確認のために送信されるメッセージである。このメッセージは、CDIS2からCM3へ、登録の確認のために送信される。
【0111】
【表8】

【0112】
表9は、CM3からCE4へ、CE4への登録解除の通知のために送られるメッセージである。このメッセージは、ペイロードにおいて記述されないものとされている。
【0113】
【表9】

【0114】
表10は、CM3から登録の記録を除去するためにCE4からCM3へ送られるメッセージである。また、このメッセージは、CDIS2から登録の記録を除去するためにCM3からCDIS2へ送信される。
【0115】
【表10】

【0116】
表11は、登録解除の確認のためにCM3からCE4へ送信されるメッセージである。このメッセージは、登録解除の確認のために、CDIS2からCM3へも送信される。
【0117】
【表11】

【0118】
表12は、CDIS2の有効性をチェックするためにCM3からCDIS2へ送信されるメッセージである。このメッセージは、ペイロードにおいて記述されるものではない。
【0119】
【表12】

【0120】
表13は、CM3のためのサービスを提供するためにCDIS2の有効性を確認すべくCDIS2からCM3へ送られるメッセージである。
【0121】
【表13】

【0122】
表14は、CE4への隣接通信情報を提供するためにCM3からCE4へ送信されるメッセージである。
【0123】
【表14】

【0124】
表15は、CDIS2からCM3へ送られるメッセージである。このメッセージは、CDIS2のために、CM3へ要求するためのものであり、無線通信ネットワーク6並びにデバイス62に関する隣接通信情報を提供するためのものである。
【0125】
【表15】

【0126】
表16は、CE4へ有効チャネルのリストを要求するためにCM3からCE4へ送信されるメッセージである。このメッセージは、CM3からCDIS2又はデータベース5へ、有効チャネルのリストを要求するためにも使用される。このメッセージはペイロードにおいて記述されるものではない。
【0127】
【表16】

【0128】
表17は、CE4からCM3に対してCMへ有効チャネルリストを提供するためのメッセージである。このメッセージは、CDIS2やデータベース5からCM3へも送信されるものであり、CDIS2やデータベース5がCM3に対して有効チャネルリストを提供するために使用される。
【0129】
【表17】

表18は、CM3/CDIS2からCE4/CM3へ、CE4/CM3へのチャネルリストの提供のために送信されるものである。
【0130】
【表18】

【符号の説明】
【0131】
1 無線通信ネットワーク間の共存システム
2 CDIS
3 CM
4 CE
5 データベース
6 無線通信ネットワーク
61 コーディネータ
62 デバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一以上のデバイスとコーディネータ間で無線通信を行う無線通信ネットワーク間の通信共存システムにおいて、
管轄内にある1又は複数の無線通信ネットワークによる各共存処理を制御する共存制御手段と、複数の上記共存制御手段から送信される各情報を記憶する記憶手段とを備え、
上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータは、マトリックス状に縦横配列させてなるとともに実際の通信位置に対応させた各四角形領域に、上記デバイスとの間で無線通信可能か否かを示す識別子を記述した通信可能マップをそれぞれ作成して、これを上記共存制御手段を介して上記記憶手段へ送信し、
上記記憶手段は、上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータからそれぞれ送信されてきた上記通信可能マップを記憶するとともに、互いに隣接する無線通信ネットワーク間でそれぞれの通信可能マップにつき同一通信位置に対応する各四角形領域に記述された識別子を比較することにより、隣接する無線通信ネットワーク間で通信干渉が生じるか否かを判別し、通信干渉が生じる旨を判別した場合には、その隣接する一の無縁通信ネットワークに対して、隣接する他の無線通信ネットワークに関する情報を記述した隣接通信情報を上記共存制御手段を介して送信し、
隣接する各無線通信ネットワークは、受信した上記隣接通信情報に基づいて互いに通信共存するための各種共存処理を実行すること
を特徴とする無線通信ネットワーク間の通信共存システム。
【請求項2】
上記コーディネータは、無線通信可能範囲が上記四角形領域において閾値を超えるか否かで複数レベル化した上記識別子を記述すること
を特徴とする請求項1記載の無線通信ネットワーク間の通信共存システム。
【請求項3】
上記記憶手段は、上記隣接通信情報として、無線通信ネットワークのネットワークID、採用する通信規格、チャネル情報を含むこと
を特徴とする請求項1又は2記載の無線通信ネットワーク間の通信共存システム。
【請求項4】
一以上のデバイスとコーディネータ間で無線通信を行う無線通信ネットワーク間の通信共存方法において、
管轄内にある1又は複数の無線通信ネットワークによる各共存処理を制御する共存制御手段と、複数の上記共存制御手段から送信される各情報を記憶する記憶手段とを使用し、
上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータにより、マトリックス状に縦横配列させてなるとともに実際の通信位置に対応させた各四角形領域に、上記デバイスとの間で無線通信可能か否かを示す識別子を記述した通信可能マップをそれぞれ作成して、これを上記共存制御手段を介して上記記憶手段へ送信し、
上記記憶手段により、上記各無線通信ネットワークにおける上記コーディネータからそれぞれ送信されてきた上記通信可能マップを記憶するとともに、互いに隣接する無線通信ネットワーク間でそれぞれの通信可能マップにつき同一通信位置に対応する各四角形領域に記述された識別子を比較することにより、隣接する無線通信ネットワーク間で通信干渉が生じるか否かを判別し、通信干渉が生じる旨を判別した場合には、その隣接する一の無縁通信ネットワークそれぞれに対して、隣接する他の無線通信ネットワークに関する情報を記述した隣接通信情報を上記共存制御手段を介して送信し、
隣接する各無線通信ネットワークにより、受信した上記隣接通信情報に基づいて互いに通信共存するための各種共存処理を実行すること
を特徴とする無線通信ネットワーク間の通信共存方法。
【請求項5】
上記コーディネータにより、無線通信可能範囲が上記四角形領域において閾値を超えるか否かで複数レベル化した上記識別子を記述すること
を特徴とする請求項4記載の無線通信ネットワーク間の通信共存方法。
【請求項6】
上記記憶手段により、上記隣接通信情報として、無線通信ネットワークのネットワークID、採用する通信規格、チャネル情報を含むこと
を特徴とする請求項4又は5記載の無線通信ネットワーク間の通信共存方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−147259(P2012−147259A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4206(P2011−4206)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)総務省委託「電波資源拡大のための研究開発」の一環、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(301022471)独立行政法人情報通信研究機構 (1,071)
【Fターム(参考)】