説明

無線通信モジュール、リモートコントロール装置および無線システム

【課題】無線リモコンにおいて、ユーザの操作意図を正確に被制御機器へ伝達すること。
【解決手段】被制御機器を制御する制御データを無線通信により送信して被制御機器を遠隔制御する無線通信モジュールであって、被制御機器に送信すべき制御データに、当該制御データによって制御される被制御機器の機能を繰り返し制御すべきか否かを示すリピート情報が付加された送信データを生成する通信制御部と、通信制御部が生成した送信データを無線信号で順次に出力する通信部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信モジュール、リモートコントロール装置および無線システムに関する。
【背景技術】
【0002】
赤外線通信で制御される被制御機器を無線通信で遠隔制御することができるRF通信モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特許第4283305号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
RFリモコンから被制御機器に制御データをRF通信で遠隔制御する場合、RF通信に対する外来ノイズの影響によって、RFリモコンからのRF信号を被制御機器が正しく受信できない場合がある。RFリモコンが再送することで被制御機器に制御データを伝達できたとしても、直前に送信した制御データからの遅延時間が大きくなってしまう。連続する制御データの受信間隔が空いてしまうと、ユーザが2回リモコン操作を行ったと被制御機器側で判断されてしまう場合がある。このように、RFリモコンにおいては、被制御機器がRF信号をきちんと受信できず、ユーザの指示を正確に被制御機器へ伝達することができない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の一態様においては、被制御機器を制御する制御データを無線通信により送信して被制御機器を遠隔制御する無線通信モジュールであって、被制御機器に送信すべき制御データに、当該制御データによって制御される被制御機器の機能を繰り返し制御すべきか否かを示すリピート情報が付加された送信データを生成する通信制御部と、通信制御部が生成した送信データを無線信号で順次に出力する通信部とを備える。
【0005】
被制御機器の機能に対応づけて、リピート情報を予め記憶するリピート情報格納部をさらに備え、通信制御部は、被制御機器に送信すべき制御データに、当該制御データによって制御される機能に対応づけてリピート情報格納部に記憶されているリピート情報を付加することにより、送信データを生成してよい。
【0006】
通信制御部は、被制御機器の機能をトグル制御する制御データに、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報が付加された送信データを生成してよい。通信制御部は、被制御機器の電源をトグル制御する制御データに、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報が付加された送信データを生成してよい。
【0007】
送信データを保持する送信バッファをさらに備え、通信制御部は、被制御機器に送信データを再送する場合に、送信バッファに保持されている送信データを、通信部から無線信号で出力させてよい。
【0008】
通信部はさらに、制御データを被制御機器が受信した旨の応答信号を被制御機器から受信し、通信制御部は、応答信号を受信しなかった場合に、送信バッファに保持されている送信データを、応答信号を受信するまで通信部から無線信号で再出力させてよい。
【0009】
通信制御部は、応答信号を受信しなかった場合に、応答信号が受信されない期間の時間長さが予め定められた値を超えないことを条件として、送信バッファに保持されている送信データを、応答信号を受信するまで通信部から無線信号で再出力させ、応答信号を受信しない期間の時間長さが予め定められた値を超えた場合に、新たな制御データから生成された新たな送信データを通信部から無線信号で出力させてよい。
【0010】
通信制御部は、応答信号が受信されない期間の時間長さが予め定められた値を超えた場合に、送信バッファに送信データを保持したまま、新たな送信データを通信部から無線信号で出力させてよい。
【0011】
制御データを出力してから応答信号を受信するまでの間に送信すべき1以上の新たな制御データをバッファリングするデータバッファをさらに備え、通信制御部は、応答信号を被制御機器から受信した場合に、データバッファに保持されている1以上の新たな制御データを一括したデータおよびリピート情報を含む送信データを生成して、通信部から無線信号で出力させてよい。
【0012】
通信制御部は、データバッファに複数の新たな制御データが保持されている場合に、それぞれリピート情報が付加された複数の新たな制御データを一括した送信データを生成して、通信部から無線信号で出力させてよい。
【0013】
通信制御部は、複数の新たな制御データおよびリピート情報をペイロードとして含む1パケットの送信データを生成して、通信部から無線信号で出力させてよい。
【0014】
本発明の第2の態様においては、リモートコントロール装置であって、上記無線通信モジュールと、ユーザ入力を受け付ける入力部とを備え、通信制御部は、ユーザ入力に対応する制御データにリピート情報を付加することにより、送信データを生成する。
【0015】
入力部は、被制御機器の複数の機能にそれぞれ対応する、ユーザにより操作される複数のキー部を有し、を備え、通信制御部は、複数のキー部の少なくともいずれかがユーザにより操作された場合に、操作されたキー部に対応する制御データに、キー部に対応する機能に対して予め定められたリピート情報を付加することにより、送信データを生成してよい。
【0016】
本発明の第3の態様においては、無線システムであって、第1無線通信モジュールと、上記無線通信モジュールであり、第1無線通信モジュールと無線通信する第2無線通信モジュールとを備え、第1無線通信モジュールは、通信部からの無線信号を受信する第1通信部と、第1通信部が受信した無線信号に基づいて、送信データを抽出する第1通信制御部とを有する。
【0017】
第1無線通信モジュールは、被制御機器が有する制御処理部に、抽出した送信データに含まれる制御データを出力する出力部をさらに有し、第1通信部は、通信部からの第1無線信号を受信してから新たに第2無線信号を受信するまでの時間が予め定められた長さを超えた場合に、第1無線信号から抽出された第1送信データに含まれる制御データと、第2無線信号から抽出された第2送信データに含まれる制御データとが同じ制御内容を示す制御データであり、かつ、第2送信データに含まれるリピート情報が繰り返し制御すべきでない旨を示すことを条件として、第2送信データに含まれる制御データを出力部から出力させない。
【0018】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】一実施形態に係るRF通信システム1のブロック構成の一例を示す図である。
【図2】無線通信モジュール100の外観の一例を示す図である。
【図3】無線通信モジュール100および無線通信モジュール200が送受信するRFパケット300の一例を示す図である。
【図4】無線通信モジュール100と無線通信モジュール200との間の通信シーケンスの一例を示す図である。
【図5】通信シーケンスの他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
図1は、一実施形態に係るRF通信システム1のブロック構成の一例を示す。RF通信システム1は、互いに無線で通信し合うリモートコントロール装置10および被制御機器20を備える。リモートコントロール装置10は、ユーザの操作指示を示す制御データを、無線通信により被制御機器20に送出することにより、被制御機器20を遠隔制御する。リモートコントロール装置10と被制御機器20との間の無線通信は、一例としてZigBee(登録商標)などの近距離無線通信の規格に準拠して行われる。
【0022】
被制御機器20としては、テレビジョン、オーディオ機器などの音響・映像機器、パーソナルコンピュータなどの電子情報処理機器、エアコン、照明機器、冷蔵庫などの家電製品などの電気機器、住宅等の扉、窓、ブラインドの駆動装置等を例示することができる。リモートコントロール装置10は、リモートコントロール専用の機器であってよく、リモートコントロール機能が組み込まれた携帯電話端末、PDA等の携帯端末が、リモートコントロール装置10として機能してよい。
【0023】
リモートコントロール装置10は、入力部11、リモコン側MPU12、および、無線通信モジュール100を備える。入力部11は、ユーザ入力を受け付ける。具体的には、入力部11は、ユーザ入力を受け付けるキー部を有する。例えば、入力部11は、被制御機器20の複数の機能にそれぞれ対応する、ユーザにより操作されるキー部を有する。キー部は、遠隔制御の対象となる複数の機能にそれぞれ対応して複数設けられてよい。複数のキー部のうち特定のキー部がユーザにより操作された場合、リモコン側MPU12は、操作されたキー部に対応する制御データを生成する。リモコン側MPU12は、生成した制御データを、例えばUARTデータとして、出力ポートから無線通信モジュール100に供給する。
【0024】
入力部11は、キーによる入力に限られず、1以上の操作指示をユーザ入力できる入力デバイスであればよい。例えば、入力部11は、タッチパネルで実現されてよい。タッチパネルで入力部11を実現する場合、タッチパネル上の異なる複数の領域にそれぞれ操作指示を割り当てることにより、異なる操作指示を受け付けることができる。当該タッチパネルは、ユーザ入力の指標となる表示、入力操作の結果などを表示する表示部としても機能することができる。表示部は、ユーザ入力される入力領域とは異なる領域に、独立した表示デバイスとして設けられてもよい。
【0025】
無線通信モジュール100は、入出力部120、入出力部130、通信制御部140、バッファ部150、および、通信部180を有する。通信部180は、RF通信回路部182、および、アンテナ部186を含む。バッファ部150は、データバッファ152、送信バッファ154、および、リピート情報格納部156を含む。入出力部120、入出力部130、通信制御部140およびバッファ部150は、一例として通信制御用MPU110により実現される。
【0026】
入出力部120は、一例としてUARTインタフェースを有しており、リモコン側MPU12から供給されたUARTデータを受け取る。通信制御部140は、入出力部120に入力されたUARTデータを用いて、リモートコントロール装置10からRF信号で送出されるRFパケットを生成する。通信制御部140は、後においてより詳細に説明されるバッファ部150を用いて、RFパケットを生成する。
【0027】
ここでは、入出力部120から入力されたUARTデータを少なくとも含むUARTパケットがペイロードとして、RFパケットに含まれるとする。例えば、通信制御部140は、入出力部120から入力されたUARTデータに付加データを付加してUARTパケットを生成して、生成したUARTパケットをペイロードとして含むRFパケットを生成してよい。
【0028】
通信制御部140は、生成したRFパケットを、入出力部130を介してRF通信回路部182に出力する。入出力部130は、シリアル・ペリフェラル・インタフェースなどのシリアルバスであってよい。
【0029】
RF通信回路部182は、入出力部130との間でデータを入出力する入出力部184を有する。入出力部130から入出力部184にRFパケットが入力されると、RF通信回路部182は、RFパケットのビットストリームの各データで変調した変調信号を生成してアンテナ部186へ供給する。アンテナ部186は、2.4GHz帯のいずれかのチャンネルのRF信号として空間に送出する。
【0030】
被制御機器20は、被制御機器側MPU22、および、無線通信モジュール200を備える。無線通信モジュール200は、入出力部220、入出力部230、通信制御部240、バッファ部250、および、通信部280を有する。通信部280は、RF通信回路部282、および、アンテナ部286を含む。入出力部220、入出力部230、通信制御部240およびバッファ部250は、一例として通信制御用MPU210により実現される。
【0031】
ここで、無線通信モジュール200および無線通信モジュール100は、同じハードウェア構成で実装することができる。無線通信モジュール100および無線通信モジュール200のそれぞれとしての機能は、無線通信モジュール100上で稼働するプログラム、または、無線通信モジュール100上で稼働するプログラムに供給するデータの少なくとも一方によって、ソフトウェア的に実装されてよい。
【0032】
上記において、無線通信モジュール100がリモートコントロール装置10に組み込まれて動作する形態を用いて、無線通信モジュール100がRF信号を送出する場合の動作の概要を説明した。次に、無線通信モジュール200が被制御機器20に組み込まれて動作する形態を用いて、無線通信モジュール200がRF信号を受信した場合の動作の概要を説明する。
【0033】
RF通信回路部282は、入出力部230との間でデータを入出力する入出力部284を有する。アンテナ部286が空間を介して受信したRF信号は、RF通信回路部282において復調されてRFパケットが生成される。生成したRFパケットは、入出力部284を介して入出力部220に出力される。
【0034】
通信制御部240は、入出力部284から入出力部220に入力されたRFパケットから制御データを生成して、入出力部230を介して被制御機器側MPU22に出力する。例えば、通信制御部240は、RFパケットにペイロードとして含まれるUARTパケットから、UARTデータとしての制御データを抽出する。
【0035】
被制御機器側MPU22がUARTデータを受け取ることができる場合、通信制御部240は、抽出したUARTデータとしての制御データを、入出力部230が有するUARTインタフェースを介して、被制御機器側MPU22に出力する。被制御機器側MPU22がPWM変調信号を受け取ることができる場合、通信制御部240は、抽出した制御データでPWM変調して、得られたPWM変調信号を、入出力部230が有するPWM出力インタフェースから被制御機器側MPU22に出力する。制御処理部23は、被制御機器側MPU22にUARTデータまたはPWM変調信号として供給された制御データに基づいて、被制御機器20の機能を制御する。
【0036】
被制御機器20が音響機器である場合、被制御機器20の機能としては、音響機器が有する出力音量の増減を制御する機能を例示することができる。被制御機器20が映像機器である場合、被制御機器20の機能としては、映像機器が有する出力映像を制御する機能を例示することができる。出力映像の制御としては、表示内容の制御、出力映像の明るさ、コントラスト等の画質制御などを例示することができる。表示内容の制御としては、メニュー表示への切り替え制御を例示することができる。また、被制御機器20が、DVD、CD−ROMなどの外部記録媒体を載置するトレイを有する機器である場合、被制御機器20の機能としては、当該トレイの開閉を制御する機能を例示することができる。また、被制御機器20の機能として、被制御機器20の電源のON/OFFを制御する機能を例示することができる。
【0037】
以上説明したように、リモートコントロール装置10がRF信号の送信側となり、被制御機器20は当該RF信号の受信側として機能することができる。一方、被制御機器20からリモートコントロール装置10にRF信号を送信する場合、無線通信モジュール200が、上述の無線通信モジュール100と同様のRF信号の送出動作をすることができる。この場合、無線通信モジュール100は、上述の無線通信モジュール200と同様のRF信号の受信動作をすることにより、無線通信モジュール200からRF信号として送出されたデータを抽出することができる。
【0038】
図2は、無線通信モジュール100の外観の一例を示す。無線通信モジュール100は、基板36、アンテナ37、通信制御用MPU38、および、RF通信用ICチップ39を有する。アンテナ37、通信制御用MPU38、RF通信用ICチップ39は、それぞれアンテナ部186、通信制御用MPU110、RF通信回路部182の一例である。上述したように、無線通信モジュール100および無線通信モジュール200は同一のハードウェア構成とすることができるので、無線通信モジュール200も本図の同様に実装できる。
【0039】
基板36は、プリント基板であってよい。アンテナ37は、基板36に導電パターンを印刷配線して形成されたプリントアンテナであってよい。アンテナ37は、基板36上の一面に設けられ、通信制御用MPU38およびRF通信用ICチップ39は他の実装面に実装されてよい。アンテナ37は、無線信号としてのデータを、電波として空間に放射する。また、アンテナ37は、空間中の電波を検出することにより、無線信号としてのデータを受信することができる。このように、アンテナ37は、送受信アンテナとして機能する。本実施形態において、RF信号を出力するとは、アンテナ37から電波としてRF信号を放射することを示す。
【0040】
図3は、無線通信モジュール100および無線通信モジュール200が送受信するRFパケット300の一例を示す。RFパケット300は、フレームタイプを指定する情報を含むFrame Controlフィールド、フレームカウンタを示すFrame Counterフィールド、標準プロファイルを識別するProfile IDフィールド、ベンダを識別するVendor IDフィールド、フレームのペイロードであるFrame Payloadフィールド、および、メッセージ完全性符号であるMessage Integrity codeフィールドを含む。
【0041】
Frame Payload310は、FLOWフィールド、DLCフィールド、および、Payloadフィールドを含む。FLOWフィールドは、PIDフィールドおよびPCNTフィールドを含む。PIDフィールドは、Payloadフィールドのデータ種別を識別する情報を含む。例えば、PIDフィールドは、Payloadフィールドのデータが、データの送受信であるか、その他のコマンドであるかを識別する情報を含む。PCNTフィールドには、サイクリックカウンタの値が格納される。サイクリックカウンタは、Payloadフィールドのデータの送出毎に通信制御部140によってカウントされて、PCNTフィールドに設定される。本カウンタについては、後により詳細に説明される。DLCは、Payloadフィールドのデータサイズを示す。Payloadフィールドには、1以上のUARTパケットが格納される。
【0042】
UARTパケット320は、制御データが格納される制御データフィールド、および、リピート情報が格納されるREPEATフィールドを含む。リピート情報については、後により詳細に説明される。本実施形態の説明において、単にペイロードと呼ぶ場合、RFパケットのFrame Payloadを指す。Frame Payload310内のペイロードは、本実施形態の説明においてUARTパケットと呼ぶ。
【0043】
図4は、無線通信モジュール100と無線通信モジュール200との間の通信シーケンスの一例を示す。本図は、入力部11が有するキーがOFFの状態である場合に、ユーザ操作によりON状態にされ、ある期間にわたってON状態が継続された後、OFF状態とされた場合の通信シーケンスの一例を示す。
【0044】
リモコン側MPU12は、キーがON状態になったことを検出すると、予め定められた時間間隔で、制御データ400−1〜制御データ400−6を無線通信モジュール100に電気信号で供給する。ここでは、リモコン側MPU12は、操作されたキーに対応する同じ制御内容の制御データ400−1〜制御データ400−5を供給するとする。リモコン側MPU12は、キーがOFF状態になったことを検出すると、その後に最初に制御データを供給するタイミングで、キーブレイクを示す制御データ400−6を供給して、無線通信モジュール100への制御データの供給を終了する。
【0045】
無線通信モジュール100では、順次供給される制御データ400に基づいてRFパケットを50〜100ms間隔で出力する。具体的には、無線通信モジュール100では、通信制御部140は、制御データ400−1を含むUARTパケットAおよびPCNTフィールドに0が設定されたペイロードを生成して、当該ペイロードを含むRFパケットを通信部180に電気的に供給する。通信部180は、供給されたRFパケットを、RF信号410として出力する。具体的には、アンテナ部186が、受け取ったRFパケットを、電波として空間に放射する。
【0046】
無線通信モジュール200では、通信部280がRFパケットを受信する。具体的には、アンテナ部286によって空間中の電波がRF信号として検出されて、検出されたRF信号がRF通信回路部282においてRFパケットとして復調される。
【0047】
通信制御部240は、受信したRFパケットのデータをチェックして、RFパケット300のデータとして正しく受信できたか否かを判断する。例えば、通信制御部240は、Message Integrity codeフィールドのデータを用いて、RFパケットのビットデータとして正しく受信できたか否かを判断する。また、通信制御部240は、受信したRFパケットの各フィールドのビットデータが、RFパケット300のフィールドとして正しい値を有しているか否かを判断する。
【0048】
通信制御部240が、RFパケット300のデータとして正しく受信できたと判断した場合、無線通信モジュール200において、UARTパケットAを含むRFパケットとして受け入れられる。この場合、通信制御部240は、応答信号の一例としてのアクナリッジ信号のパケットであるアクナリッジパケット411を生成して、通信部280に供給する。通信部280は、供給されたアクナリッジパケット411をRF信号で出力する。通信部280がRF信号を出力する動作は、通信部180がRFパケットをRF信号で出力する動作と略同一であるので、説明を省略する。また、通信部180においてRF信号を検出して、通信制御部140においてアクナリッジパケット411として抽出する動作は、通信部280においてRF信号を検出して、通信制御部240においてRFパケットとして抽出する動作と略同一であるので、説明を省略する。以後の説明における他のパケットの送受信についても、同様であるので、説明を省略する。
【0049】
UARTパケットAを含むRFパケットを正しく受信できた場合、通信制御部240は、受信したRFパケットから制御データ400−1を抽出して、入出力部220を介して被制御機器側MPU22に供給する。ここでは、通信制御部240は、制御データ400−1を、PWM変調信号430として被制御機器側MPU22に繰り返し供給する。このとき、通信制御部240は、予め定められたタイムアウト時間が終了するか、次の制御データを受信するまで、PWM変調信号を繰り返し被制御機器側MPU22に供給する。
【0050】
無線通信モジュール100が、リモコン側MPU12から次の制御データ400−2を受け取った場合、通信制御部140は、制御データ400−2を含むUARTパケットBおよびPCNTフィールドに1が設定されたペイロードを生成する。無線通信モジュール100は、当該ペイロードを含むRFパケットを、RF信号412として出力する。
【0051】
ここで、無線通信モジュール200が、RF信号412−1を正しく受信できなかったとする。無線通信モジュール200がRF信号を正しく受信できない要因としては、外来ノイズの影響を挙げることができる。例えば、外来ノイズの影響により、RF信号の信号強度が相対的に低くなり、復調したビットデータが元のビットデータとは異なるものになってしまう場合がある。正しいビットデータとして得られたか否かは、例えば上述したようにMessage Integrity codeフィールド等のチェックデータを用いたり、RFパケットの各フィールド値をチェックしたりすることで判断することができる。
【0052】
RF信号412−1を正しく受信できなかった場合、通信制御部240はアクナリッジパケットを出力しない。したがって、無線通信モジュール100には、無線通信モジュール200からのRF信号412−1に対するアクナリッジパケットは受信されない。通信制御部140は、最初にRF信号412−1を出力してから予め定められた期間内にアクナリッジパケットを受信しなかった場合、同RFパケットをRF信号412−2として再出力する。
【0053】
本シーケンスでは、無線通信モジュール200がRF信号412−2も正しく受信できておらず、無線通信モジュール100はRF信号412−2に対するアクナリッジパケットを受信できない。このため、通信制御部140は、同RFパケットをRF信号412−3として再出力する。このように、通信制御部140は、アクナリッジパケットを受信するまで、RF信号412の再出力を試みる。そして、無線通信モジュール100が、同RFパケットのRF信号412をn回出力した場合に、本パケットに対するアクナリッジパケット413を無線通信モジュール100が受信したとする。
【0054】
ここで、通信部180から出力されるRFパケットは、送信バッファ154に保持される。そして、通信制御部140は、RFパケットを再出力する場合に、送信バッファ154に保持されているRFパケットを、通信部180に供給することにより、通信部180から再出力させる。すなわち、送信バッファ154は、通信部180からRF信号で送信される制御データを保持するバッファとして機能する。そして、通信制御部140は、応答信号を受信しなかった場合に、送信バッファ154に保持されている制御データを、応答信号を受信するまで通信部180からRF信号で再出力させる。
【0055】
以上のように、制御データ400−2については、アクナリッジパケットを受信するまで再送することで、被制御機器20に伝達することができた。一方、リモコン側MPU12は、キーがON状態になっている間、定期的に制御データ400を無線通信モジュール100に供給し続ける。このため、通信制御部140がUARTパケットBのRF信号412の再出力をしている間に、無線通信モジュール100には、次の制御データ400−3と、更にその次の制御データ400−4とが供給される。この場合、通信制御部140は、制御データ400−3を含むUARTパケットCおよび制御データ400−4を含むUARTパケットDを、データバッファ152にバッファリングする。
【0056】
そして、通信制御部140は、RF信号412−nに対するアクナリッジパケット413を無線通信モジュール200から受信した場合、データバッファ152に保持されているUARTパケットCおよびUARTパケットD、ならびに、PCNTフィールドに2が設定されたペイロードを含むRFパケットを生成する。この場合、図3に示す制御データ400−3を含むUART Packet1、制御データ400−4を含むUART Packet2の順で並ぶRFパケットを生成する。そして、通信制御部140は、生成したRFパケットを、RF信号414として通信部180から出力させる。無線通信モジュール200がRF信号414を正しく受信した場合、アクナリッジパケット415が無線通信モジュール200から返却される。無線通信モジュール100は、アクナリッジパケット415を受信すると、リモコン側MPU12から制御データ400が供給される毎に、RFパケットを順次生成して順次に送信を試みる。
【0057】
一方、無線通信モジュール200は、RF信号412−nをRFパケットとして正しく受信できた場合、当該RFパケットから抽出した制御データ400−2に従って、PWM変調信号431として被制御機器側MPU22に繰り返し供給する。また、無線通信モジュール200は、RF信号414を正しく受信した場合、RF信号414のRFパケットから制御データ400−3および制御データ400−4を抽出する。そして、無線通信モジュール200は、制御データ400−3に基づくPWM変調信号432を被制御機器側MPUに供給した後に、制御データ400−4に基づくPWM変調信号433を被制御機器側MPUに供給する。
【0058】
このように、通信制御部140は、通信部180が制御データをRF信号で出力した後に、制御データを被制御機器20が受信した旨の応答信号を被制御機器20から受信しなかった場合に、応答信号を受信するまで制御データを通信部180からRF信号で再出力させる。そして、データバッファ152は、制御データを出力してから応答信号を受信するまでの間に被制御機器20に送信すべき1以上の新たな制御データをバッファリングする。そして、通信制御部140は、応答信号を被制御機器20から受信した場合に、データバッファ152に保持されている1以上の新たな制御データを、通信部180からRF信号で出力させる。本実施形態に係るアクナリッジパケットのRF信号は、応答信号の一例である。また、本実施形態に係るアクナリッジパケットは、ネットワーク層レベルのアクナリッジ信号であり、バッファリングするデータは、ネットワーク層より上位階層のデータである。
【0059】
以上のように、無線通信モジュール100によれば、被制御機器20が受信できなかった制御データを、リモートコントロール装置10側でバッファリングすることができる。そして、リモートコントロール装置10で受信できる状態になった場合に、バッファリングした1以上の制御データをまとめて送信することができる。このため、リモートコントロール装置10を操作するユーザの意図どおりの制御データを被制御機器20に伝達することができる。
【0060】
例えば、被制御機器20がテレビ等の表示デバイスを有する機器であり、表示デバイスにGUI表示されたメニュー内でカーソルを移動させて選択肢を選択する場合を考える。このとき、ユーザがリモートコントロール装置のキーを4回操作して、カーソルを左、左、上、上の順で移動させる操作をしたのに対して、仮に通信環境中のノイズなどによって第1回目の操作のパケットが遅延するなどして、第2回目の操作の左移動のパケットおよび第3回目の操作の上移動のパケットを被制御機器が受信することができなかったとする。
【0061】
リモコン側MPUから供給される制御データのバッファリングをしない場合、被制御機器は、第1回目の操作に対応するカーソルの左移動をした後、第4回目の操作に対応するカーソルの上移動をしてカーソル移動が完了することになる。この結果、被制御機器の動作は、ユーザの意図とは異なったものになってしまう。一方、RF通信システム1によれば、制御データのバッファリングをするので、無線通信モジュール100が第2回目の操作に対応する左移動と第3回目の操作に対応する上移動のパケットを被制御機器20にきちんと送信することができる。このため、被制御機器20は、無線通信モジュール100から送信された制御データに従って動作するだけで、ユーザの意図どおりの動作をすることができる。
【0062】
また、RF通信システム1によれば、通信制御部140は、データバッファ152に複数の新たな制御データが保持されている場合に、複数の新たな制御データを一括したデータを、通信部180からRF信号で出力させる。具体的には、通信制御部140は、データバッファ152に複数の新たな制御データが保持されている場合に、複数の新たな制御データをペイロードとして含む1パケットのデータを生成して、通信部180からRF信号で出力させる。このため、無線通信モジュール100は、バッファリングした複数の制御データを一括パケットとして短時間に送信することができる。また、被制御機器20は、1つのパケットから複数の制御データを抽出でき、複数の制御データに従う制御を速やかに行うことができる。このため、優れた操作応答性を得ることができる。
【0063】
図4に戻って続く通信シーケンスを説明する。通信制御部140は、制御データ400−5を含むUARTパケットEを生成して、UARTパケットEを含みPCNTフィールドが3のペイロードからRFパケットを生成する。そして、通信制御部140は、生成したRFパケットをRF信号416として通信部180から出力させる。本通信シーケンスでは、いずれのRF信号416についてもアクナリッジパケットを無線通信モジュール100が受信することができず、RF信号416をm回出力したところで、当該RF送信に対するタイムアウトが生じる。RF送信のタイムアウトは1秒程度の値であってもよい。
【0064】
RF信号416に対してタイムアウトが生じた場合、制御データ400−5の次にリモコン側MPU12から供給された制御データ400−6を含むUARTパケットFがデータバッファ152に保持されているので、通信制御部140は、保持されているUARTパケットFを含みPCNTフィールドが4のペイロードからRFパケットを生成して、RF信号417として通信部180から出力させる。RF信号417は、無線通信モジュール200において正しく受信され、無線通信モジュール100はアクナリッジパケットのRF信号418を受信する。
【0065】
このように、通信制御部140は、応答信号を受信しなかった場合に、応答信号が受信されない期間の時間長さが予め定められた値を超えないことを条件として、応答信号を受信するまで制御データを通信部180からRF信号で再出力させる。このとき、送信バッファ154に保持されているUARTパケットを、応答信号を受信するまで通信部180からRF信号で再出力させてよい。そして、通信制御部140は、応答信号を受信しない期間の時間長さが予め定められた値を超えた場合に、1以上の新たな制御データを、通信部180からRF信号で出力させる。このとき、通信制御部140は、データバッファ152に保持されている1以上の新たな制御データを、通信部180からRF信号で出力させることができる。また、通信制御部140は、応答信号を受信しなかった場合に、応答信号を受信するまで、予め定められた時間間隔で制御データを通信部180から再出力させてよい。
【0066】
ここで、「応答信号が受信されない期間の時間長さが予め定められた値を超えない」という条件は、時間長さそのものでなくてよく、再出力の回数を指標とすることができる。例えば、再出力する時間間隔が決まっている場合、通信制御部140は、再出力の回数が予め定められた回数を超えないことを条件として、応答信号を受信するまで制御データを通信部180からRF信号で再出力させ、再出力の回数が予め定められた回数に達したことを条件として、データバッファ152に保持されている1以上の新たな制御データを、通信部180からRF信号で出力させてよい。このように再出力のタイムアウトを設定することで、新たなユーザ操作が長期間にわたって被制御機器20に送信されない状態になってしまうことを未然に防ぐことができる。
【0067】
さて、既に説明したように、時分割で出力されるRF信号410、RF信号412、RF信号414、RF信号416、RF信号417のPCNTフィールドには、それぞれ0、1、2、3、4の値が設定される。PCNTフィールドの値は、無線通信モジュール100から時分割で出力されたRF信号の出力順序を示す。すなわち、通信制御部140は、被制御機器20に順次に送信すべき制御データに、送信すべき順を示す順序データが付加されたペイロードを生成する。そして、通信部180は、通信制御部140が生成したペイロードをRF信号で順次に出力する。したがって、通信制御部240は、各RF信号から抽出したペイロードから、PCNTフィールドの値を読み出すことができる。通信制御部240は、このPCNTフィールドの値に基づいて、リモートコントロール装置10から送信されるべきRF信号の順序を判断することができる。
【0068】
例えば、本通信シーケンスでは、正しく受信したRF信号417から抽出されたPCNTフィールドの値は4であるが、前回に正しく受信できたRFパケットから抽出したPCNTフィールドの値は2である。このため、通信制御部240は、RF信号414を受信してからRF信号417を受信するまでの間に、PCNTフィールドの値が3のRF信号が送信されていると判断することができる。そして、通信制御部240は、当該RF信号で送信されるべき制御データを要求する要求パケットを生成する。このとき、通信制御部240は、受信できていないPCNTフィールド値である3をペイロードaとして含む要求パケットを生成する。そして、通信制御部240は、当該要求パケットを、通信部280からRF信号419で出力させる。無線通信モジュール100は、RF信号419を正しく受信した場合に、アクナリッジパケットのRF信号420を無線通信モジュール200に返却する。
【0069】
その後、通信制御部140は、要求されたUARTパケットEを少なくともペイロードとして含むRFパケットを、RF信号421で通信部180から出力させる。このように、RF通信システム1によれば、タイムアウトが生じて送信できなかったUARTパケットを、通信制御部140から被制御機器20に再送することができる。
【0070】
すなわち、制御データを被制御機器20が要求する要求信号が通信部180によって受信された場合、通信制御部140は、要求された制御データを、通信部180からRF信号で出力させる。このとき、送信バッファ154に保持されているRFパケットをRF信号で出力させてよい。このために、通信制御部140は、応答信号が受信されない期間の時間長さが予め定められた値を超えた場合に、送信バッファ154にRFパケットを保持したまま、新たなRFパケットを通信部180からRF信号で出力させてよい。そして、通信制御部140は、被制御機器20にUARTパケットを再送する場合に、送信バッファ154に保持されているRFパケットを、通信部180からRF信号で出力させてよい。なお、UARTパケットからRFパケットを再生成する場合、通信制御部140は、データバッファ152に保持されているUARTパケットから、RFパケットを再生成してもよい。
【0071】
RF信号421を無線通信モジュール200が正しく受信できた場合、無線通信モジュール200はアクナリッジパケットをRF信号422で無線通信モジュール100に返却する。そして、通信制御部240は、制御データ400−5に基づくPWM変調信号434を被制御機器側MPU22に供給した後に、制御データ400−6に基づくPWM変調信号435を被制御機器側MPU22に供給する。
【0072】
このように、通信制御部140は、リモコン側MPU12から受信して1パケットで送信すべき1以上のUARTデータに、シーケンシャルな順序データを付加して送信することができる。このため、リモートコントロール装置10から送信されたパケットのうち、受信できなかったパケットが存在したことを被制御機器20側で検出することが可能になる。そして、被制御機器20が、当該検出結果に基づき適切な処置を行うことが可能になる。
【0073】
例えば、上記のメニューに対するカーソル操作を行う場合に、第2回目の操作の左移動のパケットを被制御機器が受信できなかったとする。順序データを付与しない場合だと、受信できなかったパケットが存在したことを被制御機器側で検出することができない。また、仮に受信できなかったパケットを後で受信できたとしても、操作順序を正しく判断することができない。このため、例えば、第1回目の操作に基づくカーソルの左移動の後、第3回目の操作に基づくカーソルの上移動をしてしまうことになる。このため、被制御機器の動作が操作者の意図とは異なったものとなってしまう。
【0074】
一方、RF通信システム1によれば、被制御機器20は、第3回目の操作の左移動のパケットを受信した後、第2回目の操作の左移動のパケットを要求することによって、第2回目の操作の左移動のパケットを受信することができる。そして、被制御機器20は、第2回目の操作に基づくカーソルの左移動をした後に、第3回目の操作に基づくカーソルの上移動をすることができる。このように、被制御機器20は、ユーザの意図どおりに順番に動作をすることができる。
【0075】
なお、通信制御部240は、RF信号を正しく受信した場合に、当該RF信号から抽出されたPCNTフィールドの値をバッファ部250に保持する。これにより、次に正しく受信したRF信号から抽出されたPCNTフィールドの値を、バッファ部250に保持している値と比較することにより、受信できていないRF信号のPCNTフィールドの値を特定することができる。具体的には、通信制御部240は、RF信号414を正しく受信した場合に、当該RF信号414から抽出されたPCNTフィールドの値をバッファ部250に保持する。そして、通信制御部240は、次回に正しく受信できたRF信号417から抽出したPCNTフィールドの値と、バッファ部250に保持されているPCNTフィールドの値との比較結果に基づき、受信できていないRF信号のPCNTフィールドの値(3)を特定することができる。
【0076】
以上説明したように、通信制御部140は、応答信号を被制御機器20から受信した場合に、データバッファ152に保持されている1以上の新たな制御データを一括したデータに順序データを付加したペイロードを生成して、通信部180からRF信号で出力させる。特に、通信制御部140は、データバッファ152に複数の新たな制御データが保持されている場合には、複数の新たな制御データの集合に1の順序データを付加したペイロードを生成して、通信部180からRF信号で出力させる。つまり、通信制御部140は、複数の新たな制御データおよび1の順序データをペイロードとして含む1パケットのRFパケットを生成して、通信部180からRF信号で出力させることができる。
【0077】
なお、送信バッファ154は、応答信号を受信するまで、RFパケットを保持してよい。そして、通信制御部140は、応答信号を受信した場合に、応答信号に対応するRFパケットを送信バッファ154から消去してよい。通信制御部140は、被制御機器20に送信すべきペイロードを生成する場合に、ペイロードの生成毎にカウントアップされるカウンタ値を順序データとしてUARTパケットに付加することにより、ペイロードを生成する。なお、PCNTフィールドが一例として4ビット長のデータである場合、PCNTフィールドには0〜15の値を設定することができる。この場合、PCNTフィールドには、15の次に0に戻るサイクリックカウンタの値が設定される。
【0078】
また、被制御機器20側では、第1通信制御部240は、通信部280が順次に受信した複数のRF信号からそれぞれペイロードを抽出する。そして、通信制御部240は、抽出した複数のペイロードにそれぞれ含まれる順序データに基づいて、無線通信モジュール100から受信できなかった制御データが存在するか否かを判断する。通信制御部240は、第2無線通信モジュールから受信できなかった制御データが存在すると判断した場合に、当該受信できなかった制御データを要求する要求信号を通信部280から出力させる。通信制御部240は、無線通信モジュール100から受信できなかった制御データが存在すると判断した場合に、抽出した複数のペイロードにそれぞれ含まれる順序データに基づいて、第2無線通信モジュールから受信できなかった制御データに対応する順を特定する。そして、通信制御部240は、特定した順を示す要求信号を通信部280からRF信号で出力させる。
【0079】
図5は、通信シーケンスの他の一例を示す。本図は特に、UARTパケットに含まれるリピート情報について説明する。本通信シーケンスの説明では、図4に関連して説明した通信シーケンスと異なる点を特に説明する。特にリピート情報に係るRF通信システム1の動作を明確にするため、再出力されるRF信号、アクナリッジ信号、および、要求パケットに関するシーケンスを本図では省略した。これら省略された信号も、図4と同様に無線通信モジュール100と無線通信モジュール200との間でやりとりされる。
【0080】
リピート情報は、制御データに従って制御される被制御機器20の機能を繰り返し制御すべきか否かを示す情報である。一例として、音量UPキーなど、音量を操作する制御データに対しては、繰り返し制御すべき旨を示すリピート情報であるリピート許可情報が付加される。一方、被制御機器20の電源をON/OFFする操作を示す制御データに対しては、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報であるリピート不可情報が付加される。特に、電源のON/OFFが特定のユーザ操作によりトグル制御される場合、リピート不可情報が付加される。本リピート情報によって、後述するように無線通信モジュール100から被制御機器側MPU22へのPWM変調信号の出力が制御される。リピート情報は、被制御機器20の操作対象となる機能に対応づけて、リピート情報格納部156に予め記憶される。なお、リピート情報格納部156は、複数のキーに対応づけてリピート情報を予め記憶してよい。例えば、リピート情報格納部156は、複数のキー識別情報に対応づけてリピート情報を予め記憶してよい。
【0081】
本図の通信シーケンスでは、入力部11に対するキー操作として、電源キーが押下されたとする。電源キーを押下することで、電源キーの押下に対応する制御データ400−1〜制御データ400−5が被制御機器20に供給された場合、被制御機器20は、電源がOFF状態であれば電源をON状態にする。一方、電源がON状態であれば、電源をOFF状態にする。このように、同一の電源キーの押下により、電源がトグル制御されるとする。通信制御部140は、電源ONのキー操作に対応する制御データ400−1〜制御データ400−5には、リピート不可情報を付加する。具体的には、UARTパケットのREPEATフィールドに、リピート不可を示す0を設定する。このとき、通信制御部140は、操作されたキーに対応する機能に対応づけてリピート情報格納部156が記憶しているリピート情報を、REPEATフィールドに設定する。なお、リピート情報格納部156がキー識別情報に対応づけてリピート情報を記憶している場合、通信制御部140は、操作されたキーのキー識別情報に対応付けてリピート情報格納部156に記憶されているリピート情報を、REPEATフィールドに設定してよい。
【0082】
被制御機器20側の動作を説明すると、通信制御部240は、RF信号410に基づいて、UARTパケットを抽出する。また、通信制御部240は、UARTパケットのREPEATフィールドから、リピート情報を抽出する。UARTパケットA〜EのREPEATフィールドには、リピート不可を示す0が設定されている。通信制御部240は、図4の通信シーケンスと同様、UARTパケットAに基づくPWM変調信号430を被制御機器側MPU22に繰り返し供給する。通信制御部240は、キーがONされてから最初のUARTパケットについては、リピート情報に基づくPWM変調信号の制御は行わなくてよい。また、図4の通信シーケンスと同様、UARTパケットBのRF信号は再送制御により遅延して、RF信号412−nで受信される。PWM変調信号430の被制御機器側MPU22への送信は、RF信号412−nを受信する前にタイムアウトとなり、通信制御部240はPWM変調信号430の出力を停止する。
【0083】
ここで、RF信号412−nを受信すると、通信制御部240は、UARTパケットBのREPEATフィールドからリピート情報を抽出する。通信制御部240は、リピート不可を示す0をREPEATフィールドから抽出した場合、PWM変調信号430の出力を停止しており、かつ、UARTパケットBの制御データと直前に受信したUARTパケットAの制御データとが同じ制御内容を示しているか否かを判断する。PWM変調信号430の出力を停止しており、かつ、同じ制御内容である場合、通信制御部240は、PWM変調信号を被制御機器側MPU22に出力しない。
【0084】
通信制御部240は、RF信号414を受信した場合も、RF信号412−nに対する判断と同様の判断をして、PWM変調信号を被制御機器側MPU22に出力させない。RF信号417からのUARTパケットF、RF信号421からのUARTパケットEについても同様である。
【0085】
このように、通信制御部140は、被制御機器20に送信すべき制御データに、当該制御データによって制御される被制御機器20の機能を繰り返し制御すべきか否かを示すリピート情報が付加されたUARTパケットを生成する。そして、通信部180は、通信制御部140が生成したUARTパケットをRF信号で順次に出力する。リピート情報格納部156は、被制御機器20の機能に対応づけて、リピート情報を予め記憶しており、通信制御部140は、被制御機器20に送信すべき制御データに、当該制御データによって制御される機能に対応づけてリピート情報格納部156に記憶されているリピート情報を付加することにより、UARTパケットを生成する。
【0086】
被制御機器20側では、入出力部230は、被制御機器20が有する制御処理部23に、抽出したUARTパケットに含まれる制御データを入出力部230から出力する。具体的には、入出力部230は、当該制御データを電気信号で制御処理部23に出力する。ここで、通信制御部240は、第1通信部180は、通信部180からの第1RF信号を受信してから新たに第2RF信号を受信するまでの時間が予め定められた長さを超えた場合に、第1RF信号から抽出された第1UARTパケットに含まれる制御データと、第2RF信号から抽出された第2UARTパケットに含まれる制御データとが同じ制御内容を示す制御データであり、かつ、第2UARTパケットに含まれるリピート情報が繰り返し制御すべきでない旨を示すことを条件として、第2UARTパケットに含まれる制御データを入出力部230から出力させない。
【0087】
ここでいう「予め定められた長さ」とは、通信部180からRF信号が送出される時間間隔より長いとする。より具体的には、「予め定められた長さ」とは、上述したように、PWM変調信号の出力を継続する時間長さであってよい。この場合、第1RF信号を受信してから新たに第2RF信号を受信するまでの時間が予め定められた長さを超えたか否かの判断は、新たに第2RF信号を受信した場合に、PWM変調信号の出力を継続しているか否かを判断することと実質的に等価である。
【0088】
上記のように、RF信号の送信リトライが発生して次のRF信号を正しく受信するまで遅延が生じて、無線通信モジュール200が直前のRF信号に基づくPWM変調信号を一旦停止した後に、遅延したRF信号を受信したとする。この場合、遅延したRF信号に基づくPWM変調信号を被制御機器側MPUに出力すると、ユーザはキーを押し続けただけであるにもかかわらず、被制御機器側MPU側ではキーが一旦OFFにされてから再度ONされたと判断されてしまい、2度キーON操作された場合の動作を被制御機器が行ってしまう場合がある。これでは、ユーザの意図に沿わない操作結果になってしまう。つまり、キーが押し続けられているか、キーが押し直されたのか、を被制御機器側で判別することができない。
【0089】
特に、1つのキーに被制御機器の機能をトグル動作させる操作が割り当てられている場合には、RF信号の遅延によって、被制御機器が二回のトグル動作を行う場合がある。被制御機器が二回のトグル動作を行うと、元の状態に戻ってしまい、ユーザの意図に全く沿わない制御結果になってしまう。特に電源のON/OFFをトグル動作するキー操作の場合、一回のキー操作で、電源がOFF状態からON状態に遷移した後に、すぐに電源OFF状態に戻ってしまう。この制御結果は、ユーザの操作意図を反映したものでないばかりか、電源のON/OFFを短時間に行うことで被制御機器にも大きな負荷がかかってしまう。他にも、メニュー表示のON/OFFをトグル動作するキー操作の場合、一回のキー操作で、メニューが非表示状態から表示状態に遷移した後に、すぐに非表示状態に戻ってしまう。また、外部記録媒体を載置するトレーの開閉をトグル動作するキー操作の場合、一回のキー操作で、トレイが開動作をしている最中に閉動作が開始されてしまう。
【0090】
これに対し、RF通信システム1によれば、機能に応じてリピート情報を付加したUARTパケットを送信する。このため、無線通信モジュール200が、電源ON/OFF、メニューの表示/非表示、トレーの開閉のような繰り返し制御することが好ましくない機能であるか否かをリピート情報に基づいて判断でき、そのような制御を連続して実行させないようにすることができる。なお、ここでいう電源ON状態とは通常動作可能な状態であり、電源OFF状態とは、例えばリモートコントロール装置10の指示を受け付けることが少なくとも可能な待機状態であってよい。
【0091】
このように、通信制御部140は、被制御機器20の機能をトグル制御する制御データに、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報が付加されたUARTパケットを生成することができる。具体的には、通信制御部140は、被制御機器20の電源をトグル制御する制御データに、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報が付加されたUARTパケットを生成する。
【0092】
一方、例えば音量UP操作、音量DOWN操作などは、電源ON/OFF操作と比較すると、繰り返し制御をしてもユーザが違和感を大きく感じることはない。このような操作のUARTパケットのREPEATフィールドには、リピート可を示す1が設定される。
【0093】
図5のフローに戻り、電源キーがOFFにされた後に、音量UPキーが操作されたとする。この場合、リモコン側MPU12から無線通信モジュール100には、制御データ400−7、制御データ400−8、・・・が定期的に供給される。通信制御部140は、制御データ400−7を含みREPEATフィールドに1が設定されたUARTパケットGを生成して、UARTパケットGを含むRFパケットをRF信号423として通信部180から出力させる。ここで、RF信号423から抽出される制御データは、直前に受信された電源ON/OFFの制御内容とは異なる制御内容の制御データである。したがって、通信制御部240は、RF信号423を無線通信モジュール200が受信した場合に、PWM変調信号436の出力を開始する。これにより、被制御機器側MPU22により音量UPの制御が開始される。なお、通信制御部240は、REPEATフィールドに1が設定されていることを条件として、PWM変調信号436の出力を開始してもよい。
【0094】
制御データ400−8を含むUARTパケットHについても同様であり、無線通信モジュール200は、RF信号424を受信した場合に、PWM変調信号436の出力を継続する。仮に、UARTパケットHのRF信号424の到着が、UARTパケットBと同様に遅延したとしても、REPEATフィールドに1が設定されていると、通信制御部240はPWM変調信号436の出力を再開する。
【0095】
なお、図3に示したように、本実施形態では、1以上のUARTパケットにそれぞれ、リピート情報が記憶される。すなわち、通信制御部140は、応答信号を被制御機器20から受信した場合に、1以上の新たな制御データを一括したデータおよびリピート情報を含むペイロードを生成して、通信部180からRF信号で出力させる。前述したように、1以上の新たな制御データは、データバッファ152にバッファリングされたものであってよい。また、通信制御部140は、データバッファ152に複数の新たな制御データが保持されている場合に、それぞれリピート情報が付加された複数の新たな制御データを一括したペイロードを生成して、通信部180からRF信号で出力させる。このように、通信制御部140は、複数の新たな制御データおよびリピート情報をペイロードとして含む1パケットのRFパケットを生成して、通信部180からRF信号で出力させることができる。したがって、RF通信システム1によれば、複数の制御データのそれぞれに対するリピート情報を一括して送信することができる。
【0096】
被制御機器20側の無線通信モジュール200、あるいは、被制御機器側MPU22内部に、予め個々の制御データに対応するリピート許可/不可情報を保存しておき、受信した制御データに応じて、無線通信モジュール200、あるいは、被制御機器側MPU22にてリピート許可/不可を判断するように構成することもできるが、このような構成では、無線通信モジュール200、あるいは、被制御機器側MPU22における処理ソフトウェアが複雑化する。即ち、本実施形態による構成の方が、無線通信を構成するための処理ソフトウェアを簡素化することができる点で有利である。
【0097】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0098】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0099】
1 RF通信システム、10 リモートコントロール装置、11 入力部、12 リモコン側MPU、20 被制御機器、22 被制御機器側MPU、23 制御処理部、36 基板、37 アンテナ、38 通信制御用MPU、39 RF通信用ICチップ、100、200 無線通信モジュール、110、210 通信制御用MPU、120、130、220、230 入出力部、140、240 通信制御部、150、250 バッファ部、152 データバッファ、154 送信バッファ、156 リピート情報格納部、180、280 通信部、182、282 RF通信回路部、184、284 入出力部、186、286 アンテナ部、300 RFパケット、310 Payload、320 UARTパケット、400 制御データ、410、412、414、416、417、418、419、420、421、422、423、424 RF信号、411、413、415 アクナリッジパケット、430、431、432、433,434、435、436 PWM変調信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被制御機器を制御する制御データを無線通信により送信して前記被制御機器を遠隔制御する無線通信モジュールであって、
前記被制御機器に送信すべき前記制御データに、当該制御データによって制御される前記被制御機器の機能を繰り返し制御すべきか否かを示すリピート情報が付加された送信データを生成する通信制御部と、
前記通信制御部が生成した前記送信データを無線信号で順次に出力する通信部と
を備える無線通信モジュール。
【請求項2】
前記被制御機器の機能に対応づけて、前記リピート情報を予め記憶するリピート情報格納部
をさらに備え、
前記通信制御部は、前記被制御機器に送信すべき前記制御データに、当該制御データによって制御される前記機能に対応づけて前記リピート情報格納部に記憶されているリピート情報を付加することにより、前記送信データを生成する
請求項1に記載の無線通信モジュール。
【請求項3】
前記通信制御部は、前記被制御機器の機能をトグル制御する前記制御データに、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報が付加された送信データを生成する
請求項1または2に記載の無線通信モジュール。
【請求項4】
前記通信制御部は、前記被制御機器の電源をトグル制御する前記制御データに、繰り返し制御すべきでない旨のリピート情報が付加された送信データを生成する
請求項3に記載の無線通信モジュール。
【請求項5】
前記送信データを保持する送信バッファ
をさらに備え、
前記通信制御部は、前記被制御機器に前記送信データを再送する場合に、前記送信バッファに保持されている送信データを、前記通信部から無線信号で出力させる
請求項1から4のいずれかに記載の無線通信モジュール。
【請求項6】
前記通信部はさらに、前記制御データを前記被制御機器が受信した旨の応答信号を前記被制御機器から受信し、
前記通信制御部は、前記応答信号を受信しなかった場合に、前記送信バッファに保持されている前記送信データを、前記応答信号を受信するまで前記通信部から無線信号で再出力させる
請求項5に記載の無線通信モジュール。
【請求項7】
前記通信制御部は、前記応答信号を受信しなかった場合に、前記応答信号が受信されない期間の時間長さが予め定められた値を超えないことを条件として、前記送信バッファに保持されている前記送信データを、前記応答信号を受信するまで前記通信部から無線信号で再出力させ、前記応答信号を受信しない期間の時間長さが前記予め定められた値を超えた場合に、新たな制御データから生成された新たな送信データを前記通信部から無線信号で出力させる
請求項6に記載の無線通信モジュール。
【請求項8】
前記通信制御部は、前記応答信号が受信されない期間の時間長さが前記予め定められた値を超えた場合に、前記送信バッファに前記送信データを保持したまま、前記新たな送信データを前記通信部から無線信号で出力させる
請求項7に記載の無線通信モジュール。
【請求項9】
前記制御データを出力してから前記応答信号を受信するまでの間に送信すべき1以上の新たな制御データをバッファリングするデータバッファ
をさらに備え、
前記通信制御部は、前記応答信号を前記被制御機器から受信した場合に、前記データバッファに保持されている前記1以上の新たな制御データを一括したデータおよび前記リピート情報を含む送信データを生成して、前記通信部から無線信号で出力させる
請求項6から8のいずれかに記載の無線通信モジュール。
【請求項10】
前記通信制御部は、前記データバッファに複数の新たな制御データが保持されている場合に、それぞれ前記リピート情報が付加された前記複数の新たな制御データを一括した送信データを生成して、前記通信部から無線信号で出力させる
請求項9に記載の無線通信モジュール。
【請求項11】
前記通信制御部は、前記複数の新たな制御データおよび前記リピート情報をペイロードとして含む1パケットの送信データを生成して、前記通信部から無線信号で出力させる
請求項10に記載の無線通信モジュール。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の無線通信モジュールと、
ユーザ入力を受け付ける入力部と
を備え、
前記通信制御部は、前記ユーザ入力に対応する前記制御データに前記リピート情報を付加することにより、前記送信データを生成する
リモートコントロール装置。
【請求項13】
前記入力部は、前記被制御機器の複数の前記機能にそれぞれ対応する、ユーザにより操作される複数のキー部を有し、
を備え、
前記通信制御部は、前記複数のキー部の少なくともいずれかがユーザにより操作された場合に、操作されたキー部に対応する前記制御データに、前記キー部に対応する機能に対して予め定められた前記リピート情報を付加することにより、前記送信データを生成する
請求項12に記載のリモートコントロール装置。
【請求項14】
第1無線通信モジュールと、
請求項1から11のいずれかに記載の無線通信モジュールであり、前記第1無線通信モジュールと無線通信する第2無線通信モジュールと
を備え、
前記第1無線通信モジュールは、
前記通信部からの無線信号を受信する第1通信部と、
前記第1通信部が受信した無線信号に基づいて、前記送信データを抽出する第1通信制御部と
を有する無線システム。
【請求項15】
前記第1無線通信モジュールは、
前記被制御機器が有する制御処理部に、前記抽出した送信データに含まれる制御データを出力する出力部
をさらに有し、
前記第1通信部は、前記通信部からの第1無線信号を受信してから新たに第2無線信号を受信するまでの時間が予め定められた長さを超えた場合に、前記第1無線信号から抽出された第1送信データに含まれる制御データと、前記第2無線信号から抽出された第2送信データに含まれる制御データとが同じ制御内容を示す制御データであり、かつ、前記第2送信データに含まれるリピート情報が繰り返し制御すべきでない旨を示すことを条件として、前記第2送信データに含まれる制御データを前記出力部から出力させない
請求項14に記載の無線システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−249941(P2011−249941A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118777(P2010−118777)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】