説明

焼灼装置

【課題】焼灼手術によって影響される患者の部分の形状および位置を正確に認識すること。
【解決手段】外科手術において焼灼装置として使用するための次からなる外科器具:焼灼される容量を形成するために外科場所において物質の容量を焼灼するための形状である焼灼モジュール出力端;外科場所の位置を示す情報を受けとるために配置された制御モジュール;および少なくとも焼灼される容量の部分が流体で満たされそして流体が少なくとも外科場所の部分と直接接触し、そこで制御モジュールが外科場所の位置を制御するために受けとられた情報に応答して流体出力端によって供給される流体の流量を制御するよう操作できるように外科手術の間外科場所に流体を供給するために適用される流体出力端。さらに、外科場所の少なくとも部分の観察で使用者に提供するために適用される光学装置を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は焼灼装置および焼灼システムとして利用するための外科器具に関する。さらに特に、外科器具は望ましくは膀胱鏡である。
【0002】
例えば、超音波画像、X線あるいは磁気共鳴画像によって以前に得られている画像を利用して患者の種々の異なる外科手術を実施することは知られている。このような手術の間、外科医は、人工的ジョイントの適合について患者に準備するとき、例えば除去される骨の量を選択するとき以前に得られた画像によって導かれる。変化する範囲に対して、このような手術の間、外科医を援助するロボットを提供することはまた知られている。
【0003】
しかしながら、もし手術される患者の部分が手術の結果として移動されやすいならば、その時患者の以前に得られているその部分の画像は実際の患者の部分その時点の形状を最早表現していない。このように外科医に対する以前に得られている画像の価値は減らされる。同様に、以前に得られている画像でプログラムされたロボットは患者の部分の実際の形状に気づかないために患者に傷をつける恐れなしに安全に手術を続けることに困難がある。
【0004】
この問題点は手術の間、患者の身体の部分の部分的除去の結果として、その形状を維持していないあるいは減った剛性をもつ部分を除去することを強調される(それ故、さらに動く傾向がある)。このように、患者の適切な以前に得られている画像は当初は正確であるけれども、手術の性質は画像が手術の進行につれ必然的にすたれたものとなることを意味している。
【0005】
手術が実施されている患者の部分の形状に関するその時の情報を外科医および/あるいはロボットに提供するように以前に得られている画像を最新のものにするために手術の間追加的画像を得ることが知られている。しかしながら、ある型の手術において手術が行われている患者の部分の形状における必然的な変化が外科医および/あるいはロボットを手術によって影響される患者の部分の形状および位置を正確に認識することを妨げている。
【0006】
1つのこのような手術は良性の前立腺肥大症(BHP)の処置に対する前立腺の経尿道的切除(TURP)である。TURP外科の種々な異なる形式は電子蒸散および視覚によるレーザー焼灼を含んで発展している。
【0007】
このようなTURP手術の間、膀胱鏡は膀胱鏡の端が前立腺に達するまで患者の尿道を通して挿入される。この膀胱鏡は焼灼(ablation)あるいは切除(resection)装置(加熱ワイヤーループあるいはレーザー)を含んでいる。外科医はBHPの状態によって起きる尿道の制限を軽減するために前立腺の部分を除去する(remove)(これは切除する(resect)あるいは焼灼する(ablate))ための焼灼あるいは切除装置を利用する。
【0008】
図1は前立腺2の経尿道的切除に先立つ膀胱1,前立腺2および尿道3を示す概要の断面図である。図2は成功した前立腺の経尿道的切除の後の同様の膀胱1,前立腺2および尿道3を示す概要の断面図である。
【0009】
図2にみられるように、前立腺2の内部の大部分はTURP外科手術の間に除去される。前立腺2の壁は残される。この壁は3mmと7mmの間の厚みである(壁の厚みは種々な条件に依存しそしてこのようにより大きいかあるいは小さいけれども)。
【0010】
またみられるように、前立腺2の形は切除手順の必然的な結果として変わる(すなわち、前立腺2の外側周辺の表面4は前立腺の物質が除去されるので動く)。このように、除去される前立腺の物質の正確な量を決定することは外科医にとってしばしば困難である。さらに、前立腺2の形の本質的な変化はロボットを利用し実施される完全に自動的な過程に対して全く困難(不可能でないけれども)ということを意味している。特に、残っている前立腺2の形は手術の間変化するため、ロボットにとって残っている前立腺の厚みの跡を保ちそして患者がどのような障害も起こさないことを保証することは困難である。
【0011】
US2007/0233045はカテーテルの望遠鏡の腕に沿って1つあるいはそれ以上のバルーンを膨脹させる形状である流体供給システムを含む管内カテーテルを開示するUS特許公報である。一連の膨脹および縮小、拡張および収縮段階を経て、カテーテルは血管に沿って移動することができる。カテーテルはそれ自身の端に付属した切断器具をもつことができ、あるいはまた、カテーテルが患者に薬剤を供給されるように端で開放されている。
【0012】
先行技術に関連する問題点を改善することを探すことが本発明の目的である。
【0013】
従って、本発明の1つの観点は外科手術において焼灼装置として使用するための次からなる外科器具を提供する:焼灼される容量を形成するために外科場所において物質の容量を焼灼するための形状である焼灼モジュール出力端;外科場所の位置を示す情報を受けとるために配置された制御モジュール;および少なくとも焼灼される容量の部分が流体で満たされそして流体が少なくとも外科場所の部分と直接接触し、そこで制御モジュールが外科場所の位置を制御するために受けとられた情報に応答して流体出力端によって供給される流体の流量を制御するよう操作できるように外科手術の間外科場所に流体を供給するために適用される流体出力端。
【0014】
望ましくは、焼灼モジュール出力端はレーザー形式の焼灼モジュールからの出力端である。
【0015】
代わりに、焼灼モジュール出力端は加熱ワイヤー形式の焼灼モジュールからの出力端である。
【0016】
望ましくは、焼灼モジュールは外科器具の部品である。
【0017】
都合よく、器具はさらに少なくとも外科場所の部分の観察で使用者に提供するために適用される光学システムからなる。
【0018】
便利に、光学システムは表示スクリーンと連結される。
【0019】
望ましくは、器具はヒトの自然孔内に少なくとも部分的に挿入されるにように適用される。
【0020】
都合よく、器具はヒトの尿道内に少なくとも部分的に挿入されるにように適用される。
【0021】
便利に、制御モジュールは、予め決めた位置に相当する外科場所の相対的位置を制御するために流体出力端によって供給される流体の流量を制御するように操作される。
【0022】
都合よく、外科場所の位置を示す情報は外科場所が部分である器官に対する寸法あるいは位置情報である。
【0023】
他の本発明の観点は特許請求項に従う外科器具および外科器具の動きを制御する形状のロボットからなる焼灼システムを提供する。
【0024】
望ましくは、ロボットは予め決められた指示のセットに従って外科器具の動きを作動するための形状である。
【0025】
便利に、ロボットは予め決められた指示のセットに従って外科器具の動きを制限するための形式である。
【0026】
都合よく、予め決められた指示はフィードバック信号のロボットによってレシートを最新のものにされる。
【0027】
便利に、ロボットは相互に3つの直交した軸で外科器具の動きを制御するための形状である。
【0028】
望ましくは、軸は動きの1つの場所を移動できる自由の度合いそして2つの回転の自由の度合いを提供する。
【0029】
便利に、軸は予め決められた箇所で共焦点である。
【0030】
望ましくは、システムは少なくとも外科場所の部分の少なくとも1つの寸法、位置、およびの厚みを検知するための形状である検知装置からさらになる。
【0031】
便利に、検知装置は外科手術の間、少なくとも外科場所の部分の寸法、位置、および厚みの少なくとも1つを検知するための形状である。
【0032】
便利に、検知装置からの情報は外科器具の動きを制御するロボットのセットの指示を最新のものにするために使用される。
【0033】
望ましくは、検出装置からの情報は外科場所に供給される流体の圧力を増加あるいは低下するために利用される。
【0034】
便利に、検知装置はヒトの自然孔に挿入されるための形状である。
【0035】
便利に、検出装置は外科器具に付属されている。
【0036】
他の本発明の観点は次からなる焼灼システムを提供する:外科手術における焼灼装置を使用するための外科器具および外科器具の動きを制御するための形状であるロボットで、ここで外科器具は焼灼される容量を形成するために外科場所で物質の容量を焼灼する形状である焼灼モジュール出力端;少なくとも焼灼される容量の部分が流体で満たされそして流体が少なくとも外科場所の部分と直接接触するように外科手術の間外科場所に流体を供給するために適用される流体出力端からなる。
【0037】
他の本発明の観点は次からなる焼灼方法を提供する:外科場所に関して外科器具を配置する;焼灼容積を形成するため外科器具の焼灼モジュール出力端を使用する外科場所で物質を焼灼する;外科場所の位置を示す制御モジュール情報を受ける;少なくとも焼灼容量の部分が流体で満たされそして流体が少なくとも外科場所の位置と直接接触するように外科場所に外科器具の流体出力端から流体を供給する;そして外科場所の位置を制御するための制御モジュールによって受けられる情報に応答して流体出力端によって供給される流体の流量を制御する。
【0038】
望ましくは、焼灼段階は焼灼モジュールのレーザーを作動することからなる。
【0039】
便利に、焼灼段階は焼灼モジュールの加熱ワイヤーを作動することからなる。
【0040】
望ましくは、方法はさらに外科器具の部品として焼灼モジュール提供することからなる。
【0041】
便利に、方法はさらに少なくとも外科場所の位置の観察で使用者に提供されるに適用する光学システムを提供することからなる。
【0042】
望ましくは、方法はさらに光学システムに連結する表示スクリーンを提供することからなる。
【0043】
便利に、外科場所へ外科器具を配置することはヒトの自然孔内に外科器具を少なくとも部分的に挿入することからなる。
【0044】
都合よく、ヒトの自然孔内に外科器具を少なくとも部分的に挿入することはヒトの尿道内に外科器具を少なくとも部分的に挿入することからなる。
【0045】
望ましくは、流体出力端によって供給される流体の流量の制御は予め決められた位置と比較して外科場所の相対的位置を制御するために流体出力端によって供給される流体の流量を制御することからなる。
【0046】
便利に、情報を受けることは外科場所が部分である器官に対する寸法あるいは位置である情報を受けることからなる。
【0047】
本発明実施態様は実施例の方法で次の付属する図面を参照してここに記述される:
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】前立腺の概要の断面図を示している。
【図2】経尿道的切除手順に従う前立腺の概要の断面図を示している。
【図3】本発明の実施態様実施態様に従う焼灼装置の概要の表現を示している。
【図4】本発明に焼灼装置を含むロボットの概要の表現を示している。
【図5】本発明の実施態様に従う前立腺および焼灼装置の概要の断面図を示している。
【図6】本発明の実施態様に従う焼灼装置を使用する方法を描写するフローチャートを示している。
【図7】本発明の実施態様に従う焼灼システムを示している。
【図8】本発明のフィードバックシステムを示している。
【0049】
本発明の実施態様に従う焼灼装置5は外科器具でありそして図3に描写される。装置5は望ましくは膀胱鏡(あるいは膀胱鏡の部分)でありそして手前端5b、先端5aをもつ長い本体9からなる。
【0050】
装置5の先端5aに、光学入力端8(いくつかの実施態様で省略される)、光源(示されない−そしていくつかの実施態様で省略される)、焼灼モジュール出力端6、および流体出力端7がある。装置5の手前端5bに光学出力端10(いくつかの実施態様で省略される)、焼灼モジュール入力端11、および流体入力端12がある。
【0051】
光学出力端8は装置5の長い本体9の距離を走る望遠鏡(示されない)に光学的に連結されるレンズからなる。望遠鏡は光学出力端10に装置5の手前端5bで光学的に連結されている。
【0052】
光学出力端10は好ましくは外科医が覗くレンズ(示されない)あるいはカメラ(示されない)が接続されるレンズ(示されない)からなる。もしカメラがレンズに接続されるならば、カメラによって捉えられた画像はそれから表示スクリーン(示されない)に表示される。これは外科医に装置5の先端5aに見える患者の画像を見えるようにする。光学入力端8、光学出力端10および望遠鏡は装置5の光学システムからなる。光源は装置5の先端5aで外科場所を照明するために提供される。
【0053】
流体出力端7は装置5の長い本体9の距離を走る流体輸送導管(示されない)に接続されそして装置5の手前端5bで流体入力端12に接続される。流体導管、流体出力端7および流体入力端12は流体を流体入力端12に入力させ、流体導管を通過しそして流体出力端7を通して装置5から出力させる形状になっている(そしてこのように流体供給システムの一部を形成する)。
【0054】
弁21(図8参照)は流体導管内に存在し、そして/あるいは流体入力端12でそして/あるいは流体出力端7で第1の方向(入力端12から出力端7へ)にのみ実質的に流体の流れを起こす。弁あるいは各弁21は第2の方向(第1の方向の反対)に流体の流れを向けるよう作動される形状となっている。弁あるいは各弁21は第1あるいは第2の方向のいずれにおいても流体の流量を制御する形状になっている。この目的で、弁あるいは各弁21は可変の寸法で弁の開度(示されない)を定義する。もし弁あるいは各弁21が比較的小さい弁開度をもつように制御されるなら、そうすれば弁21を通る流体の流量は比較的低い。他方、もし弁あるいは各弁21が比較的大きい弁開度をもつように制御されるなら、そうすれば弁21を通る流体の流量は比較的高い。このように、弁あるいは各弁の開度の寸法を制御することにより装置5を通る流体の流量を制御することができる。
【0055】
弁あるいは各弁21はいくつかの弁(示されない)を連結して形成される。このような弁の連結している各弁は異なる機能を果たし(例えば、弁を通る流体の方向あるいは弁を通る流体の流量を制御する)そして/あるいは個々に制御可能である。この配置は装置5を通る流体の方向および流量の高水準の制御を果たす能力をもっている。
【0056】
弁あるいは各弁21は段階的方式でそこを通る流体の流れを制御する形状とされる(これは異なる流量/圧力の不連続な数を通る)。代わりとして、弁あるいは各弁21は範囲にわたって連続的な方法で流体の流れを制御する形状にされる−範囲は完全に閉じた状態(弁を通る流体の流れはない)から完全に開いた状態(弁を通る流体の流れを実質的に妨害しない)である。
【0057】
焼灼モジュール出力端6は装置5の長い本体9の距離を走る焼灼モジュール制御チャンネルに連結されそして装置5の手前端5bで焼灼モジュール入力端11に連結されている。
【0058】
焼灼モジュール出力端6はレーザーである焼灼モジュール(示されない)からの出力端である。もし焼灼モジュールがレーザーであるならば、そのときはレーザーは前面あるいは側面レーザーである。焼灼モジュールは装置5内に設置されるかあるいは装置から離れている。代わりに、焼灼モジュールは加熱ワイヤー(示されない)あるいは鋭利な切断器具(示されない)からなる。
【0059】
焼灼モジュール制御チャンネルはレーザーを焼灼モジュール入力端11から焼灼モジュール出力端8に伝達するために適用される光学チャンネルである。代わりに、制御チャンネルは制御信号を装置5内の焼灼モジュールの推進および/あるいは非推進を引き起こすために伝達するに適したチャンネルからなる。このように、焼灼モジュールは焼灼モジュール入力端11および焼灼モジュール出力端6の両方に連結される。
【0060】
焼灼モジュールは焼灼モジュール出力端6あるいは焼灼モジュール出力端11に位置される。
【0061】
長い本体9は望ましくは本質的に剛体である。
【0062】
代わりに、装置5の長い本体9は少なくとも部分的に柔軟でそして装置5の手前端5bが患者の尿道の外へ延びそして装置5の先端5aが患者の前立腺に通常配置されるようにヒトの尿道3を通すに十分な長さである。
【0063】
もし装置5が柔軟であれば、そうすれば制御システムは装置5が患者の尿道を通して誘導されるように希望する方式で装置5の曲げを制御するために提供される。
【0064】
実施態様において、装置5の長い本体9は先端5bで付属品配置(示されない)を含んでいる。付属品配置は装置5を、装置5およびさらに長い本体(示されない)が互いに連結されたとき、装置5の先端5aがヒト患者の前立腺2に位置づけられそしてさらに長い本体(示されない)の自由端が患者の尿道の外へ延びるような長さをもつさらに長い本体に連結されるように操作できる。この実施態様において、装置5の長い本体9は本質的に剛体である。
【0065】
焼灼装置5はロボット13に連結される。望ましくは、ロボット13の支持腕14は装置5の手前端5bを保持しそして焼灼装置5の動作を制御するための制御モジュール(示されない)を含んでいる。制御モジュールは焼灼装置5を前立腺2に関してパン状(pan)、傾斜および遠近動作で駆動する1つあるいはそれ以上のモーターを含んでいる(望ましくは、これらの動作の軸は互いに直交しておりそして尿道3および前立腺2の開口端の間に位置する共通の軸の交点を共有する)。望ましくは、ロボット13は焼灼装置を動作の自由な1つの平行移動度そして2つの回転度で駆動する形状になっている。便利に、軸は共焦点である−例えば、患者の孔あるいは他の予め決められた位置に。
【0066】
実施態様において、制御モジュールは焼灼装置5の動きを作動しないがしかしある環境での動きを阻止する形状となっている(以下に説明される)。
【0067】
本発明に従う実施態様において焼灼システム16(図7参照)において、焼灼装置5は検知装置17と一緒に提供される。検知装置17は望ましくは外科手術の対象−例えば前立腺−であるヒトの身体のある部分の寸法、厚みおよび/および位置を測定するための超音波信号を利用する形状である超音波トランスシーバーである。
【0068】
検知装置17は好都合に患者の自然の孔(例えば、彼らの直腸)に挿入される形状となっておりそして少なくとも前立腺2の部分の位置および寸法を検知する。人工的孔はまた切開の形で使用される。
【0069】
検知装置17は焼灼装置5の一部を形成しそして焼灼モジュール出力端6の隣に位置される。焼灼モジュール出力端6および検知装置17は代わる代わる操作される−言い替えれば、焼灼モジュール出力端6は物質を焼灼するために推進されるとき、検知装置17はまた切られ、そして逆がある。これは検知装置17を破損から防ぎそして/あるいは検知装置17によってなされるいかなる測定の精度をも増加する。制御要素(示されない)は繰り返し方式に代わって検知装置17および焼灼モジュール出力端6を推進させるために提供される。この繰り返し推進は焼灼モジュール出力端6および検知装置17の両者の定常制御が操作者によって本質的に経験される比較的低い頻度(例えば、推進は数分毎に起きる)であるかあるいは十分高い頻度(例えば、数Hzのオーダー)である。
【0070】
検知装置17はロボット13に連結される。
【0071】
焼灼システム16はさらに前記ロボット13からなる。
【0072】
焼灼システム16は前立腺2の位置および寸法を検知する形状となっている外部の検知装置(示されない)をさらに含んでいる。外部の検知装置は患者の自然の孔(例えば、直腸)に挿入される形状となっているがしかし望ましくは外部の使用に対して採用される。
【0073】
外部の検知装置はX線装置、MRI装置あるいは超音波装置−例えば−である。
【0074】
外用の検知装置および検知装置17は1つでそして同じ装置である。
【0075】
外部の検知装置はロボット13に連結されていてそして前立腺2(例えば)の寸法、位置および/あるいは厚みに関してロボット13に情報を伝える形状となっている。
【0076】
手術において、患者は手順の間ずっと固定された形状に保たれない解剖の部分の外科切除を要求することが提案される。例えば、患者はTURP型の手術を要求する。
【0077】
この実施例において、外部の検知装置は前立腺2の寸法および位置を得るために使用される。この情報はロボットに入力されそして除去される前立腺2の範囲を選択する外科医(あるいは他の操作者)に提供される。この機能はロボット13の可視接点を利用する外科医によって実施される(例えば)。
【0078】
実施態様において、外科医は予め決められた厚み(例えば、3mmから7mm)をもつ前立腺2の材料の壁を後に残して除去される前立腺2の領域を自動的に選択するロボット13に蓄えられたコンピュータープログラムを推進する。代わりにり、外科医は切除される前立腺2の希望する厚みを入力しそしてロボット13はさらなる参照のためこの値を記録する。
【0079】
望ましくは、外科医はロボット13(あるいは上記からロボット13は計算する)を焼灼装置5の動きを制御するために1組のあるいはそれ以上の指示を入力する。
【0080】
検知装置17は、装置17が前立腺2の寸法、位置および/あるいは厚みを観察できる箇所の患者の直腸内に好ましくは挿入される。
【0081】
焼灼装置5はその先端5aが前立腺2と実質的に位置されるまで患者の尿道3に挿入される。これは装置5の先端5aが正しい位置にあることを確認するため外部の検知装置から得られる情報を使用して達成される。代わりに、外科医は装置5の光学出力で示される画像を使用して手動で焼灼装置5を位置づける。代わりに、検知装置17は装置5の先端5aが正確に患者の前立腺2に位置することができるように装置5の先端5aの位置を確認する形状となっている。代わりに、これらの方法の組み合わせが利用される。
【0082】
流体は流体入力端12に供給されそして出力端7を通って排出される。流体は少なくとも前立腺2の領域の尿道の範囲を部分的に満たす。
【0083】
焼灼モジュールが作動される。焼灼モジュールの作動はロボット13によって制御される自動事象であるかあるいは外科医によって制御される。もし焼灼モジュール出力端6がレーザーに連結されていれば、それから作動はレーザービームを焼灼モジュール出力端6によって装置5の先端5aで前立腺の物質2を焼灼するため出力させる。
【0084】
装置5は前立腺2に関して前立腺物質2を希望する方式で焼灼されるように動かされる。焼灼過程が行われるにつれ、流体は(流体入力端7から)前立腺物質によって以前に占有されていた前立腺2の領域に侵入する。これは手術の間、前立腺2を本質的にその形を維持させる。このように、外部の検知装置によって集められた情報は本質的に正確に残る。流体の流入は連続的に、本質的に連続的に、周期的にあるいは他の方法で制御される(例えば、弁21によって)。この制御は自動的であるか(これはロボット13によって制御される)あるいは外科医により制御される手動過程である。以前に前立腺物質で占有されていた前立腺2の領域に侵入する流体はそれが本質的に一定の寸法を維持するように本質的に一定の位置に前立腺2の境界を保持しそして/あるいは前立腺2を維持するために十分な圧力でなければならないことは理解される(これは前立腺2への流体の流量はそれが本質的に一定の寸法を保持するように前立腺2の境界線を本質的に一定の位置に維持しそして/あるいは前立腺2を維持するに十分でなければならない。
【0085】
もし上記の過程が自動的であれば、自動制御は、流体(これは高い流量の流体)の高圧がもし前立腺が寸法を縮小するならば焼灼される前立腺2容量内に出力され、そして同様に、流体(これは低い流量の流体)の低圧がもし前立腺が寸法を増加するならば焼灼される前立腺2物質内に出力される(寸法の縮小あるいは増大は検知装置17あるいは外部の検知装置によって検知される前立腺2の寸法に望ましくは関係する)。もし手動過程が利用されるならばそうすれば操作者は流体の圧力を変えることにより自動過程と同様の効果を達成することを目標とする。
【0086】
前立腺2に流れる流体の流量の自動制御を利用する実施態様において、制御モジュール22が提供される(図8参照)。制御モジュール22は検知装置17あるいは外部の検知装置を含む1つあるいはそれ以上の検知装置から情報23を受ける。この情報23は外部の検知装置を使用する手順に先立ち取得された前立腺2の寸法および位置と比較されたとき少なくとも相対的な前立腺2の寸法および位置を含んでいる。望ましくは、絶対的前立腺2の寸法および位置の情報23は制御モジュール22によって受けられる。
【0087】
制御モジュール22は、もし前立腺2の境界線が位置あるいは形を変化しているか決定するために検知装置あるいは各検知装置から受けた情報23を使用する。もし変化が検知されるならばそれから制御モジュール22は前立腺2への流体の流量を変えるため弁あるいは各弁21を制御する。例えば、もし前立腺2の境界線が寸法を縮小していることが発見されるならば、それから制御モジュール22は、前立腺2の境界線が寸法を増加するように前立腺2に入る流体の圧力を増大(これは流量)させるために弁あるいは各弁21を作動させる−外部の検知装置によって取得されるように前立腺の独自の画像の正確性を維持するために。同様に、流体の圧力はもし前立腺の境界線が外部の検知装置によって独自に決定される境界線よりも寸法において大きいことが発見されたならば減らされる。言い替えれば、前立腺2の寸法および位置を観察しそして応答において弁あるいは各弁21の操作を制御するフィードバックシステムが提供される。
【0088】
もし前立腺2の位置が変化していることを決定され(制御モジュール22によって)そして相違が弁あるいは各弁21の調整によって修正されることができないならば、それから制御モジュール22は装置5の位置を調整する−もし焼灼装置5がロボットの制御下であれば。どのような事象でも、位置の変化の通知は、例えば、外科医の注意のため制御モジュール5によって出力される。通知は外科医が手動で応じ、ロボットの制御のもとで実施される動きを受け入れ、あるいは拒絶する(例えば、不適当として)ことができる焼灼装置5の位置の示される調整を含んでいる。
【0089】
手術の間、制御モジュールによって受けられる前立腺2の寸法および位置に関する情報23が手術の前に外部の検知装置からの情報を使用することによって独自に決定された寸法および位置の情報として正確でないかあるいは完全でないことは明らかである。このように、制御モジュール22は小さい相違を無視することをプログラムされる−言い替えれば、制御モジュール22はその時の位置および/あるいは寸法と予め決められた位置および/あるいは寸法間の相違が行動が行われる前の閾値より大きいことを決定しなければならないことである。
【0090】
制御モジュール22は前立腺2のその時の寸法および位置の予測を提供するために手術の間受けられる情報23を外挿により推定する必要があることは明らかである。例えば、手術の間制御モジュール22によって受けられた情報23の水準は手術の前に得られた情報の水準と比べて完全でない。制御モジュール22は好ましくはこの制限された情報23(例えば、検知装置17から前立腺2の部位の距離を含んでいる)を受けそして独自の得られた情報(これは予め決められた情報)と比較するため前立腺2の位置および/あるいは寸法を示すためこの情報23を使用する形状である。
【0091】
従って、焼灼装置5の動きは完全にあるいは部分的に自動化されることができる。例えば、ロボット13は希望する方式で前立腺2の焼灼をするように焼灼装置5を作動する(例えば、前立腺物質2の壁をほぼ3mmから7mmの厚みで取り去る);代わりに、ロボット13は外科医に焼灼装置5の動きを作動させるがしかし前立腺2の領域の過剰な焼灼(例えば、3mmから7mmの間でない厚みで前立腺2の壁の部分を取り去る)を起こす装置5の動きを制約する。
【0092】
前立腺2の実際の寸法および位置を外部の検知装置によって得られた情報を変える焼灼の間前立腺2の領域から流体の漏洩の量があるかも知れず、そしてこれがロボット13の手術に小さい失敗を起こすかも知れない。このように、流体入力端7を通す流体の流量は望ましくは本質的に流体の漏洩流量と等しいかあるいは大きい。
【0093】
検知装置17は手術の間前立腺2の寸法、位置および/あるいは厚みを監視しそして外部の検知装置によって以前に得られた情報からこの情報のいかなる偏差をも確認するために使用される。相違の事象において、検知装置17は正確な現在の位置および寸法の情報でロボット13に提供される情報を更新する(例えば、フィードバック信号の発信によって)。検知装置17は相違を修正するために前立腺2の領域への流体入力の量を増加されたり減少されたり指示する。検知装置17は過失を起こしそして焼灼装置の作動停止を起こすかも知れない。検知装置17は流体孔、流体出力端7あるいは流体入力端12の弁を推進させそして流体を前立腺2の領域から吸引する。検知装置17は前立腺2に関するその時の情報でロボットの一連の指図を変更する。
【0094】
検知装置17および/あるいは外部の検知装置は焼灼装置5が利用されていることに関して容量の位置を登録するために利用される。特に、焼灼装置5の全自動手術あるいは制限された自動化のある水準を利用するために、少なくとも前立腺2の部分(例えば)の位置および参照する共通の枠組内の焼灼モジュールを登録することが必要である。さらに、もし何らかの手術前情報(画像のような)が得られるならば(例えば、外部の検知装置によって)、そうすればこの情報はまた参照する共通の枠組にまた登録される。これは検知装置17および/あるいは外部の検知装置を使用して達成される。例えば、焼灼装置5の位置が検出され(例えば、検知装置17あるいは外部の検知装置を使用して)、あるいは焼灼装置5の位置が検知装置17および/あるいは外部の検知装置に関する既知の場所の位置と組み合わせて装置の長い本体の既知の長さおよび方向を使用して決定される。従って、焼灼装置5の先端5aの位置は前立腺2に関して決定され(検知装置17および/あるいは外部の検知装置によって検知されたように)そして、焼灼装置の動きは、例えば、従って前立腺2の領域を焼灼するために制御される。
【0095】
前記方法は図6に要約される。
【0096】
検出装置17の使用は必須であるとは考えられない。
【0097】
手術の間前立腺2の位置および/あるいは寸法を監視することは前立腺2内の外科箇所(これは実際の外科箇所)の位置が監視されることを確認することであることは理解される。
【0098】
利用される特殊な流体は実施される特殊な手術に依存するがしかし適当な流体は空気、窒素、水、および生理食塩水を含む。もし検知装置17が超音波信号を使用するならば、そのときは超音波の連結および正確な検知を確認することは流体を提供するために必要である。
【0099】
焼灼は上記で討論されたけれども、この用語焼灼(ablation)の使用は用語切除(resection)と同じ意味をもつことを意図していることが理解される。
【0100】
従って、患者の部分(前立腺2のような)で行われる焼灼(ablation)/切除(resection)手術は上記の技術を使用して全てあるいは部分的に自動化されことができる。
【0101】
本発明の実施態様は外科箇所(例えば、前立腺)を手術しそして少なくとも外科箇所の動きのいくつかが流体によって償われるように外科箇所に流体を供給する形状である。この目的のために、流体は少なくとも外科箇所の部分と直接接触する−例えば、流体は外科箇所で組織と直接接触する。
【0102】
本発明の実施態様は:外科箇所に関して外科器具を配置し、焼灼容量を形成するため外科器具の焼灼モジュール出力を使用して外科箇所で物質を焼灼し、流体を少なくとも焼灼される容量の部位が流体で満たされそして流体が少なくとも外科箇所の部位と直接接触するように供給することからなる方法で利用される。
【0103】
この明細書および特許請求範囲で使用されるとき、用語“からなる(comprises)”および“からなっている(comprising)”およびその変形は明細化された特徴、段階あるいは完全体が含まれることを意味している。用語は他の特徴、段階あるいは構成要素の存在を排除することを意図されない。
【0104】
特別の形式あるいは開示された機能を実施するための手段、あるいは開示された結果を適切に、個別に得るための方法あるいは過程、あるいはこのような特徴の組み合わせで記載された前記明細書、次の特許請求範囲あるいは付帯する図面に開示された特徴は種々な別の形式で発明を実現するために利用されうる。
【符号の説明】
【0105】
1 膀胱
2 前立腺
3 尿道
4 前立腺の壁
5 焼灼装置
5a 焼灼装置の先端
5b 焼灼装置の手前端
6 焼灼モジュール出力端
7 流体出力端
8 光学入力端
9 長い本体
10 光学出力端
11 焼灼モジュール入力端
12 流体入力端
13 ロボット
14 支持腕
16 焼灼システム
17 検知装置
21 弁
22 制御モジュール
23 情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術において焼灼装置として使用するための次からなる外科器具:
焼灼される容量を形成するために外科場所において物質の容量を焼灼するための形状である焼灼モジュール出力端;
外科場所の位置を示す情報を受けとるために配置された制御モジュール;および
少なくとも焼灼される容量の部分が流体で満たされそして流体が少なくとも外科場所の部分と直接接触し、そこで制御モジュールが外科場所の位置を制御するために受けとられた情報に応答して流体出力端によって供給される流体の流量を制御するよう操作できるように外科手術の間外科場所に流体を供給するために適用される流体出力端。
【請求項2】
焼灼モジュール出力端がレーザー形式の焼灼モジュールからの出力端である請求項1に記載の外科器具。
【請求項3】
焼灼モジュール出力端が加熱ワイヤー形式の焼灼モジュールからの出力端である請求項1に記載の外科器具。
【請求項4】
焼灼モジュールが外科器具の部品である請求項2あるいは請求項3のいずれか一項に記載の外科器具。
【請求項5】
外科場所の少なくとも部分の観察で使用者に提供するために適用される光学装置からさらになる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の外科器具。
【請求項6】
光学システムが表示スクリーンに連結されている請求項5に記載の外科器具。
【請求項7】
外科器具がヒトの自然孔に少なくとも部分的に挿入されるように適用される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の外科器具。
【請求項8】
外科器具がヒトの尿道に少なくとも部分的に挿入されるように適用される請求項7に記載の外科器具。
【請求項9】
制御モジュールが予め決められた位置と比較される外科場所の相対的位置を制御するために流体出力端によって供給される流体の流量を制御するよう操作できる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の外科器具。
【請求項10】
外科場所の位置を示す情報は、外科場所が部分である器官に対する寸法あるいは位置情報である請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の外科器具。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の外科器具および外科器具の動きを制御するための形状であるロボットからなる焼灼システム。
【請求項12】
ロボットが予め決められたセットの指示に従って外科器具の動きを作動するための形状である請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
ロボットが予め決められたセットの指示に従って外科器具の動きを制限するための形状である請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
予め決められた指示がフィードバック信号のロボットによってレシートを最新のものとされる請求項12あるいは請求項13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
ロボットが相互に3つの直交した軸で外科器具の動きを制御するための形状である請求項11から請求項14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
軸が動きの1つの場所を移動できる自由の度合いそして2つの回転の自由の度合いを提供する請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
軸が予め決められた箇所で共焦点である請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
少なくとも外科場所の部分の寸法、位置、および厚みの少なくとも1つを検知するための形状である検知装置からさらになる請求項11から請求項17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
検知装置が外科手術の間少なくとも外科場所の部分の寸法、位置、および厚みの少なくとも1つを検知するための形状である請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
検知装置からの情報が外科器具の動きを制御するロボットのセットの指示を最新のものにするために利用される請求項18あるいは請求項19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
検出装置からの情報が外科場所に供給される流体の圧力を増加あるいは低下するために利用される請求項18から請求項20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
検知装置がヒトの自然孔に挿入されるための形状である請求項18から請求項21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
検出装置が外科器具に付属されている請求項18から請求項22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
次からなる焼灼システム:外科手術において焼灼装置として使用するための外科器具および外科器具の動きを制御するための形状であるロボットからなり、前記外科器具は次からなる:
焼灼容量を形成するために外科場所で物質の容量を焼灼する形状である焼灼モジュール出力端;そして
少なくとも焼灼される容量の部分が流体で満たされそして流体が少なくとも外科場所の部分と直接接触するように外科手術の間外科場所に流体を供給するために適用される流体出力端。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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