説明

照明装置、照明装置用光学部品および方法

動作中にオフホワイト色光を放出する1つまたは複数の発光光源(好ましくは固体半導体発光ダイオード)および1つまたは複数の光源によって生じるオフホワイト色光の少なくとも一部を受けるように配置された光学部品を含む白色発光照明装置であって、該オフホワイト色光が、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つのその他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含み、該光学部品が、オフホワイト色光の少なくとも一部を、その少なくとも1つが少なくとも1つの欠失スペクトル領域の波長を有する1つまたは複数の所定波長へ変換するための光学材料を含む、白色発光照明装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される2009年8月14日に出願の米国特許出願第61/234179号に基づく優先権を主張する。
【0002】
本発明は、ナノ粒子を含む照明装置、ナノ粒子を含む照明器具および照明部品、ならびに方法の技術分野に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の要旨)
本発明の一態様によれば、オフホワイト色光源および光源によって生じるオフホワイト色光の少なくとも一部を受けるように配置された光学部品を含む、白色発光照明装置が提供され、ここで、該オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つのその他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含み、光学部品は、オフホワイト色光のスペクトル出力の少なくとも一部を1つまたは複数の所定波長に変換するための光学材料を含み、該所定波長の少なくとも1つは、照明装置によって放出される光が白色を含むように、少なくとも1つの欠失スペクトル領域中の波長を有し、光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0004】
特定の実施形態において、光源は1つまたは複数の光源を含む。
【0005】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0006】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色スペクトル領域(例えば、約400nmから約475nm)中の少なくとも1つのスペクトル成分を含むスペクトル出力を含む。
【0007】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、緑色スペクトル領域(例えば、約500nmから約550nm)中の少なくとも1つのスペクトル成分を含むスペクトル出力を含む。
【0008】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、黄色スペクトル領域(例えば、約550nmから約575nm)中の少なくとも1つのスペクトル成分を含むスペクトル出力を含む。
【0009】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、ならびに緑色および/または黄色スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分を含むスペクトル出力を含む。
【0010】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および緑色スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分を含むスペクトル出力を含む。
【0011】
特定の実施形態において、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を光学部品で補償することによって、光源からの光出力を変え、ある平均演色評価数(R)を有する白色光を得ることができる(平均演色評価数(R)は本明細書中でCRIとも呼ばれる。)。特定の実施形態において、CRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも95である。
【0012】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0013】
特定の実施形態において、白色発光素子によって放出される白色光は、ある所定のCRIを有することができる。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。
【0014】
例えば、光源が、赤色スペクトル領域中にスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、所定の波長は、約575nmから約650nm、約580nmから約630nm、約590nmから約630nm、約590nmから約630nmまたは約605nmから約620nmの範囲であり得る。
【0015】
例えば、光源が、シアン色スペクトル領域中に欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、所定の波長は、約450nmから約500nmの範囲であり得る。
【0016】
例えば、光源が、1つまたは複数のスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、光学部品は、1種または複数の異なる種類(組成、構造および/または大きさに基づいて)の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含むことができ、ここで、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類は、オフホワイト色光の一部を、光学材料中に含まれた任意の他の種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の少なくとも1種によって放出される所定波長と異なる所定波長に変換することができる。
【0017】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。特定の実施形態では、異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ結晶を、別々の光学材料中に含めることができる。
【0018】
2種以上の異なる光学材料を含む特定の実施形態では、このような異なる光学材料を、例えば、層状構成の別々の層としておよび/またはパターン化層の別々のフィーチャとして含めることができる。
【0019】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、積層構成中の2種以上の異なる光学部品中に含めることができる。このような実施形態において、それぞれの光学部品は、1種または複数の前に記載のような光学材料を含むことができる。
【0020】
異なる所定波長で発光する2種以上の異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む実施形態では、照明装置によって放出される白色光は、このような2つ以上の異なる所定波長のスペクトル成分を含む。このような場合、2つ以上の異なる所定波長は、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を満たすまたは補償するように選択される。
【0021】
オフホワイト色の光源が1つを超えるスペクトル欠失を有する特定の実施形態において、所望の白色光の出力は、少なくとも赤色スペクトル領域中のスペクトル欠失を処理することによって得ることができる。
【0022】
特定の実施形態において、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を光学部品によって補償することによって、光源からの光出力を変え、ある相関色温度(CCT)を有する白色光を得ることができる。特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約2000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約2500KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約3000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約4000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約5000KのCCTを有することができる。
【0023】
特定の実施形態において、オフホワイト色光源から作り出される白色光のルーメン/ワット効率は、光学部品の使用中に約2500Kから3500Kの範囲内のCCTの変化によって実質的に影響されない。例えば、ルーメン/ワット効率は、CCTを約2500Kから約3500Kの範囲内で変えた場合に、(初めのルーメン/ワット効率値の10%と対照して)10%を超える箇所まで変わることはない。
【0024】
特定の好ましい実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、半導体ナノ結晶を含む。
【0025】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも40%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも50%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも60%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも70%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも80%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも90%の固体量子効率を有する。
【0026】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、固体発光素子の動作中、少なくとも40%の効率を維持する。
【0027】
特定の好ましい実施形態において、光学材料は、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0028】
特定の実施形態において、例えば、白色発光照明装置によって放出される白色光は、ある所定の平均演色評価数(R)を有することができる。特定の実施形態において、照明装置によって放出される白色光は、少なくとも75の平均演色評価数(R)を有する。特定の実施形態において、照明装置によって放出される白色光は、少なくとも80の平均演色評価数(R)を有する。特定の実施形態において、照明装置によって放出される白色光は、少なくとも85の平均演色評価数(R)を有する。特定の実施形態において、照明装置によって放出される白色光は、少なくとも90の平均演色評価数(R)を有する。特定の実施形態において、照明装置によって放出される白色光は、少なくとも95の平均演色評価数(R)を有する。
【0029】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0030】
特定の実施形態において、照明装置は、60%を超える光源のルーメン/ワット効率を維持する。特定の実施形態において、照明装置は、70%を超える光源のルーメン/ワット効率を維持する。特定の実施形態において、照明装置は、80%を超える光源のルーメン/ワット効率を維持する。特定の実施形態において、照明装置は、90%を超える光源のルーメン/ワット効率を維持する。特定の実施形態において、照明装置は、100%を超える光源のルーメン/ワット効率を維持する。特定の実施形態において、照明装置は、110%を超える光源のルーメン/ワット効率を維持する。
【0031】
特定の実施形態において、オフホワイト色光源から作り出される白色光のルーメン/ワット効率は、光学部品の使用中に約2500Kから3500Kの範囲内のCCTの変化によって実質的に影響されない。例えば、ルーメン/ワット効率は、CCTを約2500Kから約3500Kの範囲内で変えた場合に、(初めのルーメン/ワット効率値の10%と対照して)初期値から10%を超える箇所まで変わることはない。
【0032】
特定の実施形態において、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布された母材をさらに含む。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に、母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に、母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に、母材重量の約1重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に、母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。
【0033】
母材をさらに含む光学材料の特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に母材の約5重量%を超える量で含めることができる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、等々を含むことができる。
【0034】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子の光学材料中での上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0035】
特定の実施形態において、光学材料は、光散乱材をさらに含む。
【0036】
特定の実施形態において、光散乱材は、光散乱粒子を含む。
【0037】
特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.25重量%から約4重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。
【0038】
特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材の約5重量%を超える量で含まれる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の光散乱粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の光散乱粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の光散乱粒子を含むことができる、等々。
【0039】
光散乱粒子の光学材料中での上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0040】
特定の実施形態において、光学部品は、支持要素をさらに含む。好ましくは、支持要素は、光源から放出される光に対しておよびナノ粒子から放出される光に対して光学的に透明である。
【0041】
特定の実施形態において、支持要素は、他の場合による層を含むことができる。
【0042】
特定の実施形態において、支持要素は、他の場合によるフィーチャを含むことができる。
【0043】
特定の実施形態において、光学材料は、少なくとも部分的に封入されている。
【0044】
特定の実施形態において、光学材料は、完全に封入されている。
【0045】
特定の実施形態において、支持要素を含む光学部品は、照明装置用のカバープレートとして役立つことができる。
【0046】
特定の実施形態において、支持要素は、照明装置の光拡散材成分を含む。
【0047】
特定の実施形態において、支持要素は剛性である。
【0048】
特定の実施形態において、支持要素は可撓性である。
【0049】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料は、支持要素の表面の少なくとも一部を覆って配置される。特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の主要表面の少なくとも一部を覆って配置される。特定の実施形態において、光学材料は、支持要素と、光源および光学材料によって放射される光に対して光学的に透明である保護コーティングまたはカバーとの間に配置される。
【0050】
特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の表面の所定区域を覆う1つまたは複数の層として配置される。
【0051】
特定の実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布されている母材をさらに含む光学材料を含む。特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約0.001重量%から約5重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0052】
特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約5重量%を超える量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。例えば、層は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、等々を含むことができる。
【0053】
層中の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0054】
特定の実施形態において、層は、光散乱材をさらに含む。
【0055】
特定の実施形態において、光散乱材は、層中に、母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。
【0056】
特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約5重量%を超える光散乱粒子を含む。例えば、層は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の光散乱粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の光散乱粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の光散乱粒子、等々を含むことができる。
【0057】
層中の光散乱粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0058】
特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、例えば、約0.1μmから約1cmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約0.1μmから約200μmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約10μmから約200μmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約30μmから約80μmの厚さを有する。
【0059】
特定の実施形態において、光学材料は、光源と直接的に接触しない。
【0060】
特定の実施形態において、光学部品は、光源と直接的に接触しない。
【0061】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、100℃以下である。
【0062】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、90℃以下である。
【0063】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、75℃以下である。
【0064】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、60℃以下である。
【0065】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、50℃以下である。
【0066】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、40℃以下である。
【0067】
特定の実施形態において、動作中の固体発光素子中のナノ粒子の位置の温度は、約30℃から約60℃の範囲にある。
【0068】
特定の実施形態において、光源は、オフホワイト色発光固体半導体発光ダイオードまたは素子(本明細書中で「LED」とも呼ぶ。)を含む。
【0069】
特定の実施形態において、オフホワイト色発光LEDは、青色LEDの光出力をオフホワイト色の光出力に変換するための発光材料を含む青色発光半導体LEDを含む。
【0070】
特定の実施形態において、発光材料は、蛍光体を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、色変換染料を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、色変換顔料を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、1種または複数の異なる種類の発光材料を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、1種または複数の異なる発光材料を含む。2種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態において、異なる発光材料の少なくとも2種は、光源からの光を互いに異なる波長を有する光に変換する能力がある。発光材料が2種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態では、その2つ以上の異なる発光材料を、混合物の状態で含めることができる。発光材料が2種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態では、発光材料のそれぞれを、LED中に別々の層の状態で含めることができる。発光材料が3種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態では、3種以上の発光材料を、LED中に、そのそれぞれが1種または複数の発光材料を含むことのできる1つまたは複数の層の組合せの状態で含めることができる。
【0071】
特定の実施形態において、発光材料は、LEDによって放出される青色光の一部を緑色に変換する発光材料を含む。特定の好ましい実施形態において、発光材料は、青色光を緑色に変換する能力のある蛍光体を含む。
【0072】
特定の実施形態において、発光材料は、LEDによって放出される青色光の一部を黄色に変換する発光材料を含む。特定の好ましい実施形態において、発光材料は、青色光を黄色に変換する能力のある蛍光体を含む。
【0073】
特定の実施形態において、LEDは、LEDによって放出される青色光の一部を黄色に変換する第1発光材料およびLEDによって放出される青色光の一部を緑色に変換する第2発光材料を含む。特定の好ましい実施形態において、第1発光材料は、青色光を黄色に変換する能力のある蛍光体を含み、第2発光材料は、青色光を緑色に変換する能力のある蛍光体を含む。
【0074】
特定の実施形態では、1種または複数のその他の発光材料を利用することができる。特定の実施形態において、1種または複数のその他の発光材料は蛍光体を含む。
【0075】
特定の実施形態において、オフホワイト色発光LEDは、UV LEDの光出力をオフホワイト色光に変換するための発光材料を含む、UV発光半導体LEDを含む。
【0076】
特定の実施形態において、発光材料は蛍光体を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、色変換染料を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、色変換顔料を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、1種または複数の異なる種類の発光材料を含むことができる。特定の実施形態において、発光材料は、1種または複数の異なる発光材料を含む。2種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態において、異なる発光材料の少なくとも2種は、光源からの光を、互いに異なる波長を有する光に変換する能力がある。発光材料が2種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態では、その2つ以上の異なる発光材料を、混合物の状態で含めることができる。発光材料が2種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態では、発光材料のそれぞれを、LED中に別々の層の状態で含めることができる。発光材料が3種以上の異なる発光材料を含む特定の実施形態では、その3種以上の発光材料を、LED中に、そのそれぞれが1種または複数の発光材料を含むことのできる1つまたは複数の層の組合せの状態で含めることができる。
【0077】
特定の実施形態において、発光材料は、LEDによって放出されるUV光の一部を緑色に変換する発光材料を含む。特定の好ましい実施形態において、発光材料は、UV光を緑色に変換する能力のある蛍光体を含む。
【0078】
特定の実施形態において、発光材料は、LEDによって放出されるUV光の一部を黄色に変換する発光材料を含む。特定の好ましい実施形態において、発光材料は、UV光を黄色に変換する能力のある蛍光体を含む。
【0079】
特定の実施形態において、LEDは、LEDによって放出されるUV光の一部を黄色に変換する第1発光材料およびLEDによって放出されるUV光の一部を緑色に変換する第2発光材料を含む。特定の好ましい実施形態において、第1発光材料は、UV光を黄色に変換する能力のある蛍光体を含み、第2発光材料は、UV光を緑色に変換する能力のある蛍光体を含む。
【0080】
特定の実施形態では、1種または複数のその他の発光材料を利用することができる。特定の実施形態において、1種または複数のその他の発光材料は蛍光体を含む。
【0081】
特定の実施形態において、照明装置は、オフホワイト色光を放出する能力のあるLEDを含む光源および該LEDによって放出される光を受けるように配置された光学部品を含み、ここで、該オフホワイト色光は、青色スペクトル成分、ならびに緑色および/または黄色スペクトル成分を含み、さらに赤色スペクトル領域中の欠失を含み、該光学部品は、照明装置によって放出される光が白色光を含むように、オフホワイト色光の少なくとも一部を約595nmから約650nmの範囲の波長を有する赤色スペクトル領域中の光に変換するための光学材料を含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0082】
特定の実施形態において、照明装置は、オフホワイト色光を放出するLEDを含むオフホワイト色発光光源およびLEDによって放出される光を受けるように配置された光学部品を含み、ここで、該オフホワイト色光は、青色スペクトル成分、ならびに緑色および/または黄色のスペクトル成分を含み、さらに橙色から赤色のスペクトル領域中に欠失を含み、該光学部品は、照明装置によって放出される光が白色光を含むように、オフホワイト色光の少なくとも一部を約575nmから約650nmのスペクトル領域中の光に変換するための光学材料を含み、該光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。特定の実施形態において、例えば、光学材料は、オフホワイト色光の少なくとも一部を約575nmから約650nm、約580nmから約630nm、約590nmから約630nm、約600nmから約620nm、約605nmから約615nm、等々のスペクトル領域中の光に変換することができる。
【0083】
青色スペクトル領域での発光を含むオフホワイト色光を放出するオフホワイト色光源を含む特定の実施形態において、青色スペクトル領域での発光の少なくとも10%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0084】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の少なくとも30%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0085】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の少なくとも60%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0086】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の95%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0087】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の90%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0088】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の約50%から約80%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0089】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、カドミウムを含まない。
【0090】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、III−V族の半導体材料を含む。
【0091】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、半導体材料を含むコアおよびコア表面の少なくとも一部に配置された無機シェルを含む半導体ナノ結晶を含む。
【0092】
本発明の別の態様によれば、オフホワイト色光を放出する光源からある所定のCRIを有する白色光を作り出すための光学部品が提供され、ここで、該オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つのその他のスペクトル領域中の欠失を含むスペクトル出力を含み、該光学部品は、光学部品から発散する光が白色光を含むように、光源からのオフホワイト色の光出力の少なくとも一部を1種または複数の異なる所定波長に変換するための光学材料を含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0093】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の光源を含む。
【0094】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0095】
特定の実施形態において、白色光は少なくとも75のCRIを有する。特定の実施形態において、白色光は少なくとも80のCRIを有する。特定の実施形態において、白色光は少なくとも85のCRIを有する。特定の実施形態において、白色光は少なくとも90のCRIを有する。特定の実施形態において、白色光は少なくとも95のCRIを有する。
【0096】
特定の実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。好ましくは、R9値は少なくとも50である。より好ましくは、R9値は80を超える。
【0097】
特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCRIを有する。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。
【0098】
特定の好ましい実施形態において、所定波長は、例えば、光源の光出力をスペクトル欠失領域中の少なくとも1つで補うことによって、光源のスペクトル欠失の少なくとも1つを満たすまたは補償するように選択される。
【0099】
例えば、光源が、橙色から赤色のスペクトル領域にスペクトルの欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、所定波長は、約575nmから約650nm、約580nmから約630nm、約590nmから約630nm、約600nmから約620nm、約605nmから約615nm、等々の範囲にあることができる。
【0100】
特定のより好ましい実施形態において、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を含み、ここで、異なる種類は、1種または複数の異なる所定波長を放出して、光源からの光出力の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償することができる。
【0101】
例えば、光源が、シアン色スペクトル領域中にスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、所定波長は、約450nmから約500nmの範囲にあることができる。
【0102】
特定の実施形態において、光学部品は、1種または複数の異なる種類(組成、構造および/または大きさに基づいて)の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含み、ここで、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類は、光学材料中に含まれる任意の他の種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出される所定波長と同一または異なることのできる所定波長で光を放出し、1種または複数の異なる所定波長は、光学材料が光源の1つまたは複数のスペクトの欠失を補償するように選択される。量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態において、少なくとも2種の種類は、光学部品中に含めることのできる他の種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出されるものと異なるある所定波長で光を放出する能力がある。
【0103】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。
【0104】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、2種以上の異なる光学材料中に含めることができる。
【0105】
2種以上の異なる光学材料を含む特定の実施形態では、このような異なる光学材料を、例えば、層状構成の別々の層としておよび/またはパターン化層の別々のフィーチャとして含めることができる。
【0106】
オフホワイト色光源が1つを超えるスペクトル欠失を有する特定の実施形態において、所望の白色光の出力は、少なくとも赤色スペクトル領域のスペクトル欠失を処理することによって得ることができる。
【0107】
特定の実施形態において、光学部品による光源の1つまたは複数のスペクトル欠失の補償によって、光源からの光出力を変え、ある相関色温度(CCT)を有する白色光を得ることができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約2000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約2500KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約3000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約4000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約5000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCCTを有することができる。
【0108】
特定の実施形態において、オフホワイト色光源から作り出される白色光のルーメン/ワット効率は、光学部品の使用中に約2500Kから約3500Kの範囲内のCCTの変化によって実質的に影響されることはない。例えば、ルーメン/ワット効率は、CCTを約2500Kから約3500Kの範囲内で変化させた場合に、(初めのルーメン/ワット効率値の10%に対照して)10%を超える点まで変化することはない。
【0109】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、半導体ナノ結晶を含む。
【0110】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも40%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも50%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも60%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも70%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも80%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも90%の固体量子効率を有する。
【0111】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学部品の使用中に少なくとも40%の効率を維持する。
【0112】
特定の好ましい実施形態において、光学材料は、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。他の特定の好ましい実施形態において、光学材料は、橙色から赤色のスペクトル領域中の光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0113】
特定の実施形態において、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布されている母材をさらに含む。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に母材重量の約1重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。
【0114】
母材をさらに含む光学材料の特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に母材の約5重量%を超える量で含めることができる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができる、等々。
【0115】
光学材料中の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0116】
特定の実施形態において、光学材料は、光散乱材をさらに含む。
【0117】
特定の実施形態において、光散乱材は、光散乱粒子を含む。
【0118】
特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.25重量%から約4重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。
【0119】
特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材の約5重量%を超える量で含まれる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の光散乱粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の光散乱粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の光散乱粒子を含むことができる、等々。
【0120】
光学材料中の光散乱粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0121】
特定の実施形態において、光学部品は、支持要素をさらに含む。好ましくは、支持要素は、光源から放出される光に対しておよびナノ粒子から放出される光に対して光学的に透明である。
【0122】
特定の実施形態において、支持要素を含む光学部品は、照明装置のためのカバープレートとして役立つことができる。
【0123】
特定の実施形態において、支持要素は、照明装置の光拡散材成分を含む。
【0124】
特定の実施形態において、支持要素は剛性である。
【0125】
特定の実施形態において、支持要素は可撓性である。
【0126】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料は、支持要素の表面の少なくとも一部を覆って配置される。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料は、支持要素の主要表面の少なくとも一部を覆って配置される。特定の実施形態において、光学材料は、支持要素と、光源および光学材料によって放出される光に対して光学的に透明である保護コーティングまたはカバーとの間に配置される。
【0127】
特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の表面の所定区域を覆う1つまたは複数の層として配置される。
【0128】
特定の実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布されている母材をさらに含む光学材料を含む。特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約0.001重量%から約5重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0129】
特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約5重量%を超える量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。例えば、層は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、等々を含む。
【0130】
層中の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の上記の範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0131】
特定の実施形態において、層は、光散乱材をさらに含む。
【0132】
特定の実施形態において、光散乱材は、層中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。
【0133】
特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約5重量%を超える光散乱粒子を含む。例えば、層は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の光散乱粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の光散乱粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の光散乱粒子、等々を含むことができる。
【0134】
層中の光散乱粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0135】
特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、例えば、約0.1μmから約1cmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約0.1μmから約200μmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約10μmから約200μmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約30μmから約80μmの厚さを有する。
【0136】
光学部品が、青色スペクトル領域での発光を含む光を放出するオフホワイト色光源からの光を受ける特定の実施形態において、該光学部品は、青色スペクトル領域での発光の少なくとも10%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0137】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の少なくとも30%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0138】
特定のこのような実施形態おいて、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の少なくとも60%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0139】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の95%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0140】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の90%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0141】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の約50%から約80%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0142】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の約60%から約80%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0143】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、カドミウムを含まない。
【0144】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、III−V族の半導体材料を含む。
【0145】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、半導体材料を含むコアおよびコア表面の少なくとも一部上に配置された無機シェルを含む半導体ナノ結晶を含む。
【0146】
特定の実施形態において、光学材料は、少なくとも部分的に封入されている。
【0147】
特定の実施形態において、光学材料は、完全に封入されている。
【0148】
本発明の別の態様によれば、1つまたは複数の光源を受けるように構成された照明器具が提供され、ここで、該器具は、1つまたは複数の光源によって生じる光の少なくとも一部が、光出力が器具から放出される前に光学部品中を通過するように、1つまたは複数の光源の位置に相対させて器具中に配置された光学部品を含み、該光学部品は、本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0149】
特定の実施形態において、照明器具は、1つまたは複数の光源を受けるように構成されたハウジングを含み、ここで、光学部品は、1つまたは複数の光源によって放出される光の少なくとも一部および好ましくはすべてを受けるために、1つまたは複数の光源の位置に相対させて器具中に配置される。
【0150】
特定の実施形態において、光源は、オフホワイト色発光LEDを含む。特定のこのような実施形態において、照明器具からの光出力は、ある所定のCRIを有する白色光である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。
【0151】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0152】
特定の実施形態において、照明器具からの光出力は、ある所定のCCTを有する白色光である。特定の実施形態において、CCTは少なくとも2000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも2500Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも3000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも4000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも5000Kである。
【0153】
本発明のさらなる態様によれば、1つまたは複数の光源と一緒に使用するための照明器具と共に使用するためのカバープレートが提供され、該カバープレートは、1つまたは複数の光源から放出される光の少なくとも一部を受けるように照明器具に取り付けるために構成され、カバープレートは、本明細書に記載の光学部品を含む。
【0154】
本発明のさらなる態様によれば、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む照明装置を取り付けるために構成されたカバープレートが提供され、該カバープレートは、本明細書に記載の光学部品を含む。
【0155】
カバープレートは、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードから放出される光の少なくとも一部を受けるように、装置に取り付けるために構成されるのが好ましい。
【0156】
特定の実施形態において、光源は、固体半導体発光ダイオードを含む。
【0157】
特定の実施形態において、照明装置はランプを含む。
【0158】
本発明のよりさらなる態様によれば、オフホワイト色光源からある所定のCRIを有する白色光を作り出す方法が提供され、該方法は、所定のCRIを有する白色光を得るために、光源によって放出されるオフホワイト色光の少なくとも一部を、オフホワイト色光の少なくとも一部を約575から650nmの範囲の1つまたは複数の発光へ変換するための光学材料中を通過させることを含み、ここで、オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つのその他のスペクトル領域中の欠失を含むスペクトル出力を含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0159】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色スペクトル成分、ならびに緑色および/または黄色のスペクトル成分を含む。
【0160】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の光源を含む。
【0161】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0162】
特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。好ましくは、光学材料は、発光素子の表面から間隔をあけられ、表面に接していない。
【0163】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0164】
特定の実施形態において、例えば、光学材料は、オフホワイト色光の少なくとも一部を、約580nmから約630nm、約590nmから約630nm、約600nmから約620nm、約605nmから約615nm、等々の範囲の1つまたは複数の発光に変換することができる。
【0165】
特定の実施形態では、異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。
【0166】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、2種以上の異なる光学材料中に含めることができる。
【0167】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書に記載の光学材料を含む。
【0168】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0169】
2種以上の異なる光学材料を含む特定の実施形態では、このような異なる光学材料を、例えば、層状構成の別々の層としておよび/またはパターン化層の別々のフィーチャとして含めることができる。
【0170】
本発明のよりさらなる態様によれば、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を有するオフホワイト色発光半導体発光素子の少なくとも1つの色特性を改善する方法が提供され、該方法は、白色光を作り出すために、オフホワイト色光の少なくとも一部を、オフホワイト色光の少なくとも一部を欠失スペクトル領域の少なくとも1つの1つまたは複数の発光に変換するための光学材料中を通過させることを含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0171】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の光源を含む。
【0172】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0173】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学材料を含む。
【0174】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0175】
特定の実施形態において、該光学材料は、赤色発光量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0176】
特定の実施形態において、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含み、ここで、それぞれの異なる種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学材料中に含まれた少なくとも1つの別の種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出される所定波長と異なる所定波長で光を放出し、1つまたは複数の異なる所定波長は、光学材料が、オフホワイト色発光半導体発光素子の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償するように選択される。
【0177】
本発明のよりさらなる態様によれば、オフホワイト色発光光源から作り出される白色光のルーメン/ワット効率を改善する方法が提供され、ここで、該オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の欠失を含むスペクトル出力を含み、該方法は、オフホワイト色光の少なくとも一部を、オフホワイト色光の少なくとも一部を約575nmから約650nmの範囲の1つまたは複数の発光に変換するための光学材料中を通過させることを含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0178】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の光源を含む。
【0179】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0180】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学材料を含む。
【0181】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0182】
本明細書に記載の前述のおよびその他の態様および実施形態は、すべて、本発明の実施形態を構成する。
【0183】
本明細書に記載の発明の特定の好ましい実施形態において、光学材料および/または光学部品は、発光素子またはその他の光源と光学的伝達状態にあるが、直接的な物理的接触状態にない。
【0184】
本明細書中で使用する場合、「封入」は、特定の元素または化合物、例えば、酸素および/または水から保護することを指す。特定の実施形態において、封入は全部であってよい(本明細書では完全封入とも呼ばれる。)。特定の実施形態において、封入は全部でなくてもよい(本明細書では部分封入とも呼ばれる。)。
【0185】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子、光散乱材、母材、支持要素、前述のその他の特徴および要素に関するさらなる情報および本発明で有用なその他の情報は、以下で提供される。
【0186】
これまでの一般的説明および以下の詳細な説明は、双方とも、単に例示的、説明的なものであり、特許請求がなされる本発明を限定するものではないことを理解されたい。ここで開示される本発明の明細書および実施を考慮することにより、当業者にとって、その他の実施形態も明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0187】
【図1】CIE 1931色度ダイアグラムのある領域を描いた図である。黒体放射曲線、相関色温度点およびその色温度付近のANSIビンもプロットされている。実施例2に関するデータも含まれる。
【図2】CIE 1931色度ダイアグラムのある領域を描いた図である。黒体放射曲線、相関色温度点およびその色温度付近のANSIビンもプロットされている。実施例3に関するデータも含まれる。
【図3】オフホワイト色光源のスペクトルの例を描いた図である。
【図4】CIE 1931 x、y色度ダイアグラムおよび8つの名目CCT(K)許容四辺形(ANSI C78.377基準)を表す図である。
【0188】
添付図は、単に説明の目的のために単純化して示した描写である。
【0189】
他の利点およびそれらの潜在能力と一緒にして本発明をより確実に理解するために、以下の開示および添付の特許請求の範囲は、上で説明した図面と関連して参照される。
【発明を実施するための形態】
【0190】
本発明の種々の態様および実施形態を、以下の詳細な説明中でさらに説明する。
【0191】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、電子および正孔を閉じ込め、光を吸収し異なる波長の光を再放出するためのフォトルミネセンス特性を有することができる。量子閉じ込め半導体ナノ粒子から放出される光の色特性は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の大きさおよび量子閉じ込め半導体ナノ粒子の化学組成に依存する。
【0192】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、化学組成、構造および大きさに関して少なくとも1つの種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。本発明による光学部品中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の種類は、変換される予定の光の波長および所望される光出力の波長によって決定される。本明細書中で考察されるように、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、シェルおよび/またはそれらの表面上の配位子を含んでも、含まなくてもよい。特定の実施形態において、シェルおよび/または配位子は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を不動態化して、凝集または集成を防止し、ナノ粒子間のファンデルワールス結合力に打ち勝つことができる。特定の実施形態において、配位子は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含めることのできる任意の母材に対する親和性を有する材料を含むことができる。本明細書中で考察されるように、特定の実施形態において、シェルは無機シェルを含む。
【0193】
特定の実施形態では、1種または複数の異なる(組成、構造および/または大きさに基づいて)種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、母材中に含めることができ、ここで、それぞれの種類は、所定色を有する光を得るように選択される。
【0194】
本発明の一態様によれば、オフホワイト色発光光源および該光源によって生じるオフホワイト色光の少なくとも一部を受けるように配置された光学部品を含む白色発光照明装置が提供され、ここで、該オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含み、該光学部品は、照明装置によって放出される光が白色光を含むように、オフホワイト色光の少なくとも一部を、その少なくとも1つが少なくとも1つの欠失スペクトル領域中に波長を有する1つまたは複数の所定波長に変換するための光学材料を含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0195】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色スペクトル成分、ならびに緑色および/または黄色のスペクトル成分を含み、さらに、少なくとも1つの他のスペクトル領域中に欠失を有する。
【0196】
特定の実施形態において、白色発光照明装置は、ランプを含む。
【0197】
特定の実施形態において、白色発光照明装置は、1つまたは複数の光源を含む照明器具を含む照明ユニットを含む。
【0198】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の光源を含む。
【0199】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0200】
例えば、光源が、1つを超えるスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、光学部品は、1種または複数の異なる(組成、構造および/または大きさに基づいて)種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含むことができ、ここで、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類は、オフホワイト色光の一部を、光学材料中に含まれた少なくとも1種の任意の他の種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出される所定波長と異なる所定波長に変換することができる。
【0201】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。
【0202】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、2種以上の異なる光学材料中に含めることができる。
【0203】
2種以上の異なる光学材料を含む特定の実施形態では、このような異なる光学材料を、例えば、層状構成の別々の層としておよび/またはパターン化層の別々のフィーチャとして含めることができる。
【0204】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む他の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、積層構成中の2種以上の異なる光学部品中に含めることができる。このような実施形態では、それぞれの光学部品は、1種または複数の、前に記載のような光学材料を含むことができる。
【0205】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態において、照明装置によって放出される光は、1種または複数の異なる所定波長での発光で補充された発光を含む。このような場合、2種以上の異なる所定波長は、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を満たすまたは補償するように選択される。
【0206】
例えば、特定の実施形態において、オフホワイト色発光半導体LEDは、例えば、スペクトルの赤色、橙色および/またはシアン色のスペクトル領中にスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する。
【0207】
特定の実施形態において、照明装置は、光源の光出力に飽和赤色光を付加するための光学部品を含むことができる。このことによって、同一の電力入力でより飽和された赤色をまたはより低い電力消費で同等の赤色力を提供することができる。
【0208】
特定の実施形態において、照明装置は、光源出力に、橙色から赤色のスペクトル領域中の光(例えば約575nmから約650nm)を付加するための光学部品を含むことができる。
【0209】
特定の実施形態において、照明装置は、光源の光出力にシアン色光を付加することができる。
【0210】
特定の実施形態において、光学部品によって光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償することにより、光源からの光出力を変え、ある平均演色評価数(R)を有する白色光を得ることができる(平均演色評価数(R)は本明細書中でCRIとも呼ばれる。)。特定の実施形態において、CRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも95である。
【0211】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0212】
特定の実施形態において、白色発光素子によって放出される白色光は、ある所定のCRIを有することができる。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。
【0213】
特定の実施形態において、光学部品によって光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償することにより、光源からの光出力を変えて、ある相関色温度(CCT)を有する白色光を得ることができる。特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約2000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約2500KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約3000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約4000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約5000KのCCTを有することができる。
【0214】
特定の好ましい実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は半導体ナノ結晶を含む。
【0215】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも40%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも50%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも60%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも70%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも80%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも90%の固体量子効率を有する。
【0216】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学部品の使用中に少なくとも40%の効率を維持する。
【0217】
特定の好ましい実施形態において、光学材料は、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。他の特定の好ましい実施形態において、光学材料は、橙色から赤色のスペクトル領中の光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0218】
特定の実施形態において、光学材料は、母材中に分布された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。好ましくは、母材は固体母材を含む。
【0219】
本明細書に記載の発明の種々の実施形態および態様で有用な母材の例には、ポリマー、モノマー、樹脂、結合材、ガラス、金属酸化物およびその他の非ポリマー性材料が含まれる。好ましい母材としては、前もって選択される光の波長に対して少なくとも部分的に透明および好ましくは完全に透明であるポリマー性および非ポリマー性の材料が挙げられる。特定の実施形態において、前もって選択される波長としては、電磁スペクトルの可視領域(例えば、400−700nm)の光の波長を挙げることができる。好ましい母材としては、架橋ポリマーおよび溶媒注型ポリマーが挙げられる。好ましい母材の例には、限定はされないが、ガラスまたは透明樹脂が含まれる。とりわけ、非硬化性樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂などの樹脂が、加工性の観点から好適に使用される。オリゴマーまたはポリマーのどちらかの形態のこのような樹脂の具体例には、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、これらの樹脂を形成するモノマーを含むコポリマーなどが含まれる。当業者は、その他の適切な母材を確認することができる。
【0220】
本開示によって想定される本発明の特定の実施形態および態様において、母材は光硬化性樹脂を含む。光硬化性樹脂は、特定の実施形態、例えば、組成物をパターン化する予定である実施形態において好ましい母材である可能性がある。光硬化性樹脂として、反応性ビニル基を含むアクリル酸またはメタクリル酸をベースにした樹脂などの光重合性樹脂、ポリビニルシンナメート、ベンゾフェノンなどの光増感剤を一般には含む光架橋性樹脂を使用することができる。熱硬化性樹脂は、光増感剤が使用されない場合に使用することができる。これらの樹脂は、個別的にまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0221】
本開示によって想定される本発明の特定の実施形態および態様において、母材は、溶媒注型樹脂を含む。ポリウレタン樹脂、マレイン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、これらの樹脂を形成するモノマーなどを含むコポリマーなどのポリマーは、当業者に公知の溶媒に溶解することができる。溶媒を蒸発させると、樹脂は、半導体ナノ粒子のための固体母材を形成する。
【0222】
特定の実施形態では、光散乱材および/またはその他の添加剤(例えば、湿潤またはレベリング剤)も、光学材料中に含めることができる。
【0223】
本明細書に記載の発明の実施形態および態様で使用することのできる光散乱材(本明細書では散乱材または光散乱粒子とも呼ばれる。)の例には、限定はされないが、金属または金属酸化物の粒子、空気泡およびガラスおよびポリマー性ビーズ(非中空または中空)が含まれる。その他の光散乱材は、当業者が容易に識別することができる。特定の実施形態において、散乱材は球状形状を有する。散乱粒子の好ましい例には、限定はされないが、TiO、SiO、BaTiO、BaSOおよびZnOが含まれる。母剤と非反応性であるおよび母剤中で励起光の吸収路長を増加させることのできるその他の材料の粒子を使用することができる。特定の実施形態において、光散乱材は、大きな屈折率(例えば、TiO、BaSOなど)または小さな屈折率(気泡)を有することができる。
【0224】
散乱材の大きさおよび粒度分布の選択は、当業者が容易に決定できる。大きさおよび粒度分布は、散乱粒子とその中に光散乱材を分散させる予定の母剤との屈折率の不均衡およびレイリー散乱理論により散乱させられる予定の前もって選択される波長(群)に基づくことができる。散乱粒子の表面を、分散性および母剤の安定性を改善するようにさらに処理することが出来る。一態様において、散乱粒子は、DuPontからのTiO(R902+)(メディアン粒径0.405μm)を約0.001重量%から約5重量%の範囲の濃度で含む。特定の好ましい実施形態において、散乱材の濃度範囲は、0.1重量%と2重量%との間にある。特定の実施形態において、粒径が0.2μmの光散乱粒子を使用することもできる。光学材料中の光散乱粒子のその他の大きさおよび濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0225】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子および母材を含む光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子および液体ビヒクルを含むインクから形成することができ、ここで、液体ビヒクルは、架橋可能な1つまたは複数の官能基を含む組成物を含む。官能基単位を、例えば、UV処理、熱処理または当業者によって容易に確かめることのできる別の架橋技術によって架橋することができる。特定の実施形態において、架橋可能な1つまたは複数の官能基を含む組成物は、液体ビヒクルそれ自体であってもよい。特定の実施形態において、それは、共溶媒であってもよい。特定の実施形態において、それは、液体ビヒクルとの混合物の一成分であってもよい。特定の実施形態において、インクは、光散乱材をさらに含むことができる。
【0226】
本開示によって想定される本発明の特定の好ましい実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶)は、母材内に個々の粒子として分布される。
【0227】
母材をさらに含む光学材料の特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に母材の約0.001重量%から約5重量%の量で含めることができる。特定の好ましい実施形態において、光学材料は、母材重量を基準にして約0.1重量%から約3重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。特定のより好ましい実施形態において、組成物は、母材重量を基準にして約0.5重量%から約3重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。光散乱材を含む特定の実施形態において、光学材料は、光学材料の重量を基準にして約0.001重量%から約5重量%の散乱材を含む。
【0228】
母材をさらに含む光学材料の特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に母材の約5重量%を超える量で含めることができる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができる、等々。
【0229】
光学材料中の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0230】
本明細書中で教示される本発明の特定の態様および実施形態において、光学部品は、支持要素をさらに含むことができる。特定の実施形態において、光学材料は、支持要素上に配置される。特定の実施形態において、光学材料は、支持体の表面の所定区域上に配置される。
【0231】
特定の実施形態において、支持要素は実質上光学的に透明である。特定の実施形態において、支持要素は少なくとも90%透明である。特定の実施形態において、支持要素は少なくとも95%透明である。特定の実施形態において、支持要素は少なくとも99%透明である。
【0232】
特定の実施形態において、支持要素は光学的に半透性である。
【0233】
特定の実施形態において、支持要素は、剛性材料、例えば、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、水晶、サファイアまたはその他公知の剛性材料を含むことができる。
【0234】
特定の実施形態において、支持要素は、可撓性材料、例えば、プラスチック(例えば、限定はされないが、薄いアクリル、エポキシ、ポリカーボネート、PEN、PET、PE)またはシリコーンなどのポリマー性材料を含むことができる。
【0235】
特定の実施形態において、支持要素は、その上にシリカまたはガラスのコーティングを含む可撓性材料を含むことができる。好ましくは、シリカまたはガラスのコーティングは、基材の可撓性材料の可撓性を維持するように、十分に薄い。
【0236】
特定の実施形態において、支持要素は、約0.1%から約5%の範囲の透過ヘイズ(ASTM D1003−0095で規定されるような)を有する(ASTM D1003−0095を参照により本明細書に組み込む。)。
【0237】
特定の実施形態において、支持要素の主要表面の片面または両面は、平滑である。
【0238】
特定の実施形態では、支持要素の片側または両側の主要表面の少なくとも一部を波型にすることができる。特定の実施形態では、支持要素の片側または両側の主要表面を波型にすることができる。
【0239】
特定の実施形態では、支持要素の片側または両側の主要表面の少なくとも一部を粗くすることができる。特定の実施形態では、支持要素の片側または両側の主要表面を粗くすることができる。
【0240】
特定の実施形態では、支持要素の片側または両側の主要表面の少なくとも一部にテクスチャをつけることができる。特定の実施形態では、支持要素の片側または両側の主要表面にテクスチャをつけることができる。
【0241】
特定の実施形態において、支持要素の片側または両側の主要表面は、凹状であることができる。
【0242】
特定の実施形態において、支持要素の片側または両側の主要表面は、凸状であることができる。
【0243】
特定の実施形態において、支持要素の片側の主要表面の少なくとも一部は、マイクロレンズを含むことができる。特定の実施形態において、支持要素の少なくとも片側の主要表面は、マイクロレンズを含むことができる。
【0244】
特定の実施形態において、担体基材の厚さは、実質的に均一である。
【0245】
特定の実施形態において、支持要素の幾何的形状および寸法は、個々の最終用途の応用分野に基づいて選択することができる。
【0246】
特定の実施形態において、光学部品は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む1種または複数の光学材料を含む少なくとも1つの層を含む。
【0247】
1種を超える量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む特定の実施形態では、それぞれの種類を別々の層中に含めることができる。
【0248】
特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の表面の少なくとも一部の全域に配置される。
【0249】
特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の主要表面の少なくとも一部の全域に配置される。
【0250】
特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の主要表面の全域の途切れのない層として配置される。
【0251】
特定の実施形態において、光学材料を含む層は、例えば、約0.1μmから約1cmの厚さを有する。特定の実施形態において、光学材料の層は、約0.1μmから約200μmの厚さを有することができる。特定の実施形態において、厚さは、約10μmから約200μmであることができる。特定の実施形態において、厚さは、約30μmから約80μmであることができる。
【0252】
特定の実施形態では、その他の場合による層を含めることもできる。
【0253】
特定の実施形態において、層は、2つ以上の層を含むことができる。
【0254】
フィルターをさらに含めることは、エネルギーを考慮すると望ましくない可能性があるが、他の理由のためフィルターが含まれる事例もある。このような事例では、フィルターを含めることができる。特定の実施形態において、フィルターは、支持要素の所定部分のすべてまたは少なくとも一部を覆うことができる。特定の実施形態では、フィルターを、1つまたは複数の所定波長の光の通過を遮断するために含めることができる。フィルター層を、光学材料の上または下に含めることができる。特定の実施形態において、光学部品は、支持要素の種々の表面上に複数のフィルター層を含むことができる。特定の実施形態では、ノッチ型フィルター層を含めることができる。
【0255】
特定の実施形態では、1つまたは複数の抗反射コーティングを光学部品中に含めることができる。
【0256】
特定の実施形態では、1つまたは複数の波長選択性反射コーティングを光学部品中に含めることができる。このような反射コーティングは、例えば、光源に向かって戻る光を反射することができる。
【0257】
特定の実施形態において、例えば、光学部品は、その表面の少なくとも一部の全域に外部結合(outcoupling)部材または構造をさらに含むことができる。特定の実施形態では、外部結合部材または構造を表面の全域に均一に分布させることができる。特定の実施形態において、外部結合部材または構造は、表面から外部結合されたより均一な光分布を得るために、形状、大きさおよび/または頻度を変えることができる。特定の実施形態において、外部結合部材または構造は、プラス方向に、例えば、光学部品の表面上方に着座または突き出ているまたはマイナス方向に、例えば、光学部品の表面中に沈下しているまたは双方の組合せであってよい。
【0258】
特定の実施形態において、光学部品は、光が放出されるその表面上にレンズ、プリズム表面、格子などをさらに含むことができる。このような表面上に、その他のコーティングを場合によっては含めることができる。
【0259】
特定の実施形態において、外部結合部材または構造は、成型、エンボス加工、積層、硬化性配合物を適用すること(例えば、限定はされないが、噴霧、リソグラフィー、印刷(スクリーン、インクジェット、フレキソ印刷など)などを含む技術によって形成して)によって形成することができる。
【0260】
特定の実施形態において、支持要素は光散乱材を含むことができる。
【0261】
特定の実施形態において、支持要素は、空気泡または空気ギャップを含むことができる。
【0262】
特定の実施形態において、光学部品は、平坦またはマット仕上げの1つまたは複数の主要表面を含むことができる。
【0263】
特定の実施形態において、光学部品は、光沢仕上げを有する1つまたは複数の表面を含むことができる。
【0264】
本明細書中で教示される本発明の特定の態様および実施形態において、光学部品は、場合によっては、環境(例えば、塵、湿気など)および/または引っ掻きまたは摩損から保護するためのカバー、コーティングまたは層をさらに含むことができる。
【0265】
特定の実施形態において、光学材料は、少なくとも部分的に封入されている。
【0266】
特定の実施形態において、光学材料は、遮蔽材料によって少なくとも部分的に封入されている。特定の実施形態において、光学材料は、実質的に酸素不浸透性である材料によって少なくとも部分的に封入されている。特定の実施形態において、光学材料は、湿気(例えば、水)に対して実質的に不浸透性である材料によって少なくとも部分的に封入されている。特定の実施形態において、光学材料は、酸素および湿気に対して実質的に不浸透性である材料によって少なくとも部分的に封入されている。特定の実施形態では、例えば、光学材料を、基材の間に挟持することができる。特定の実施形態において、基材の一方または両方は、ガラス板を含むことができる。特定の実施形態では、例えば、光学材料を、基材(例えば、ガラス板)と遮蔽フィルムとの間に挟持することができる。特定の実施形態では、光学材料を、2つの遮蔽フィルムまたはコーティングの間に挟持することができる。
【0267】
特定の実施形態において、光学材料は、完全に封入されている。特定の実施形態では、光学材料を、外辺部封止によって封止される基材(例えば、ガラス板)の間に挟持することができる。特定の実施形態では、例えば、光学材料を、基材(例えば、ガラス支持体)上に配置し、遮蔽フィルムによって完全に覆うことができる。特定の実施形態では、例えば、光学材料を、基材(例えば、カラス支持体)上に配置し、保護コーティングによって完全に覆うことができる。特定の実施形態では、光学材料を、外辺部封止によって封止される2つの遮蔽フィルムまたはコーティングの間に挟持することができる。
【0268】
適切な遮蔽フィルムまたはコーティングの例には、限定はされないが、硬質金属酸化物コーティング、薄いガラス層およびVitex Systems,Inc.から入手可能なBarixコーティング材が含まれる。その他の遮蔽フィルムまたはコーティングは、当業者によって容易に確かめることができる。
【0269】
特定の実施形態では、1種を超える遮蔽フィルムまたはコーティングを使用して光学材料を封入することができる。
【0270】
光源の例には、限定はされないが、固体発光素子が含まれる。
【0271】
特定の実施形態において、発光素子は、単一の光源を含むことができる。
【0272】
特定の実施形態において、発光素子は、複数の光源を含むことができる。
【0273】
複数の光源を含む特定の実施形態において、その個々の光源は、同一でも異なっていてもよい。
【0274】
複数の光源を含む特定の実施形態において、それぞれの個々の光源は、他の光源のそれぞれによって放出される同一または異なる波長を有する光を放出することができる。
【0275】
複数の光源を含む特定の実施形態では、個々の光源をアレイとして構成することができる。
【0276】
特定の好ましい実施形態において、オフホワイト色発光LEDは、青色LEDの光出力をオフホワイト色光に変換するための蛍光体材料を含む、青色発光半導体LEDを含む。
【0277】
特定の実施形態において、例えば、オフホワイト色発光LED中に含まれる青色発光LED素子は、例えば、(In)GaNブルーを含む。
【0278】
特定の実施形態において、青色LEDは、約400nmから約500nmの範囲の光を放出することができる。
【0279】
特定の実施形態において、青色LEDは、約420nmから約475nmの範囲の光を放出することができる。
【0280】
特定の実施形態において、青色LEDは、約470nmの波長で光を放出することができる。
【0281】
特定の実施形態において、オフホワイト色発光LEDは、UV LEDの光出力をオフホワイト色光に変換するための蛍光体材料を含む、UV発光半導体LEDを含む。
【0282】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子と散乱材との重量比率は、約1:100から約100:1である。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子と散乱材との重量比率は、約1:2から約2:1である。
【0283】
本明細書中で考察されるように、本発明の特定の実施形態において、白色発光照明装置は、1つまたは複数のオフホワイト色発光光源および照明装置によって放出される光が、白色光を提供するための1つまたは複数の所定波長での発光で補充された光源からの発光を含むように、1つまたは複数の光源によって生じる光の少なくとも一部を受け、そうして受け入れた光の少なくとも一部を1つまたは複数の所定波長に変換するように配置された光学部品を含み、ここで、該光学部品は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含む。
【0284】
有利には、赤色発光量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学部品を含む本発明の特定の実施形態において、得られる白色光は、少なくとも75のCRIを有することができる。特定の実施形態において、白色光は、少なくとも80のCRIを有することができる。特定の実施形態において、白色光は、少なくとも85のCRIを有することができる。特定の実施形態において、白色光は、少なくとも90のCRIを有することができる。特定の実施形態において、白色光は、少なくとも95のCRIを有することができる。
【0285】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0286】
特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCRIを有することができる。特定の実施形態において、所定のDRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のDRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のDRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のDRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のDRIは少なくとも95である。
【0287】
特定の実施形態において、光学材料は光源と直接的には接触してない。特定の実施形態において、光学部品は光源と直接的には接触していない。好ましくは、照明装置の動作中でのナノ粒子の位置の温度は、100℃未満、90℃未満、75℃未満、60℃以下、50℃以下、40℃以下である。特定の好ましい実施形態において、照明装置の動作中でのナノ粒子の位置の温度は、約30℃から約60℃の範囲にある。
【0288】
特定の実施形態において、光源は、オフホワイト色LED(例えば、蛍光体材料を含む封入材料で封入された青色発光半導体LED)を含み、光学部品は、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含む。
【0289】
例えば、1つまたは複数のオフホワイト色発光LEDおよび橙色から赤色のスペクトル領域中の光を放出できる量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含む光学部品を含む1つまたは複数の光源を含む本発明による照明装置の特定の実施形態では、橙色から赤色のスペクトル領域中での発光が、照明装置の光出力に付加される。
【0290】
特定の実施形態において、約575nmから約650nmのスペクトル範囲中の所定発光波長を有するナノ粒子を添加することによって、照明装置から放出される白色光のルーメン/ワット効率をその電力必要量を増すことなしに改善することができる。
【0291】
特定の実施形態において、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を光学部品によって補償することによって、光源からの光出力を変えて、ある相関色温度(CCT)を有する白色光を得ることができる。特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約2000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約2500KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約3000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約4000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光出力は、少なくとも約5000KのCCTを有することができる。
【0292】
平均演色評価数(Rと略記することができる。)は、本明細書中で使用する場合、8つの標準色票(R1−8)についての平均値としての演色評価数の一般的な定義を指す。R9は、本明細書中で使用する場合、国際照明委員会(CIE)によって言及されるような9番目の標準色票(強赤色)を指す。
【0293】
例えば、オフホワイト色発光LEDを含む光源および橙色(例えば、約575nmから約595nm)発光量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含む光学部品を含む本発明による照明装置の特定の実施形態では、橙色の発光成分が、照明装置の光出力に付加される。
【0294】
特定の実施形態では、橙色スペクトル領域中の所定発光波長を有するナノ粒子を付加することによって、照明装置から放出される白色光のルーメン/ワット効率をその電力必要量を増すことなしに改善することができる。
【0295】
例えば、オフホワイト色発光LEDを含む光源およびシアン色発光量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含む光学部品を含む本発明による照明装置の特定の実施形態では、シアン色の発光成分が、照明装置の光出力に付加される。
【0296】
特定の実施形態において、シアン色スペクトル領域中の所定発光波長を有するナノ粒子を付加することによって、照明装置から放出される白色光のルーメン/ワット効率をその電力必要量およびCRIを増すことなしに改善することができる。
【0297】
特定の実施形態において、光源は1つまたは複数の光源を含む。
【0298】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0299】
本発明の別の態様によれば、オフホワイト色光を放出する光源からある所定のCRIを有する白色光を作り出すための光学部品が提供され、ここで、該オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の欠失を含むスペクトル出力を含み、該光学部品は、光学部品から発散する光が白色光を含むように、オフホワイト色光源からの光出力の少なくとも一部を1つまたは複数の異なる所定波長に変換するための光学材料を含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0300】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色のスペクトル成分および緑色および/または黄色のスペクトル成分を含み、別のスペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル欠失をさらに含む。
【0301】
特定の実施形態において、光源は1つまたは複数の光源を含む。
【0302】
特定の実施形態において、光源は1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0303】
特定の実施形態において、白色光はある所定のCRIを有する。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。
【0304】
特定の好ましい実施形態において、所定波長は、例えば、光源の光出力をスペクトル欠失領域中の少なくとも1つで補充することによって、光源のスペクトル領域中の欠失を満たすまたは補償するように選択される。
【0305】
例えば、光源が、橙色から赤色のスペクトル領域中のスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、所定波長は、約575nmから約650nm、約580nmから630nm、約590nmから約630nm、約605nmから620nm、等々の範囲にあることができる。
【0306】
例えば、光源が、シアン色スペクトル領域中のスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出する特定の実施形態において、光学材料は、約450nmから約500nmの範囲の1つまたは複数の所定波長を放出できる量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を含むことができる。
【0307】
特定の実施形態において、光学部品は、1種または複数の異なる種類(組成、構造および/大きさに基づいて)の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を含み、ここで、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類は、光学材料中に含まれる任意の他の種類の量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出される所定波長と異なる所定波長で光を放出し、1種または複数の異なる所定波長は、光学材料が、意図したオフホワイト色光源(群)の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償するように選択される。
【0308】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。
【0309】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、2種以上の異なる光学材料中に含めることができる。
【0310】
2種以上の異なる光学材料を含む特定の実施形態では、このような異なる光学材料を、例えば、層状構成の別々の層としておよび/またはパターン化層の別々のフィーチャとして含めることができる。
【0311】
オフホワイト色光源が1つを超えるスペクトル欠失を有する特定の実施形態では、所望される白色光出力は、少なくとも赤色スペクトル領域中のスペクトル欠失を処理することよって得ることができる。
【0312】
特定の実施形態において、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を光学部品によって補償することにより、光源からの光出力を変えて、ある平均演色評価数(R)を有する白色光を得ることができる。特定の実施形態において、CRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも95である。
【0313】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0314】
特定の実施形態において、白色発光素子によって放出される白色光は、ある所定のCRIを有することができる。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。
【0315】
特定の実施形態において、光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を光学部品によって補償することにより、光源からのオフホワイト色光の出力を変えて、ある相関色温度(CCT)を有する白色光を得ることができる。特定の実施形態において、白色光は、ある所定のCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約2000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約2500KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約3000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約4000KのCCTを有することができる。特定の実施形態において、白色発光照明装置の白色光の出力は、少なくとも約5000KのCCTを有することができる。
【0316】
特定の実施形態において、オフホワイト色光源(群)から作り出される白色光のルーメン/ワット効率は、光学部品の使用中の約2500Kから約3500Kの範囲内でのCCTの変化によって実質的に影響されることはない。例えば、ルーメン/ワット効率は、CCTを約2500Kから約3500Kの範囲内で変えた場合に、(初めのルーメン/ワット効率値と対照して)10%を超える箇所まで変わることはない。
【0317】
特定の好ましい実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は半導体ナノ結晶を含む。
【0318】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも40%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも50%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも60%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも70%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも80%の固体量子効率を有する。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は少なくとも90%の固体量子効率を有する。
【0319】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、光学部品の使用中に少なくとも40%の効率を維持する。
【0320】
特定の実施形態において、光学材料は、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。特定の実施形態において、光学材料は、橙色から赤色のスペクトル領域中の光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0321】
特定の実施形態において、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布されている母材をさらに含む。特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に、母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含めることができる。特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に、母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含めることができる。特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に、母材重量の約1重量%から約3重量%の範囲の量で含めることができる。特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に、母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含めることができる。
【0322】
母材をさらに含む光学材料の特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を、光学材料中に母材の約5重量%を超える量で含めることができる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子含むことができる、等々。
【0323】
光学材料中の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0324】
特定の実施形態において、光学材料はさらに光散乱材を含む。
【0325】
特定の実施形態において、光散乱材は光散乱粒子を含む。
【0326】
特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.25重量%から約4重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる。
【0327】
特定の実施形態において、光散乱粒子は、光学材料中に母材重量の約5重量%を超える量で含まれる。例えば、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の光散乱粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の光散乱粒子を含むことができ、光学材料は、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の光散乱粒子を含むことができる、等々。
【0328】
光学材料中の光散乱粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0329】
特定の実施形態において、光学部品は、支持要素をさらに含む。好ましくは、支持要素は、光源から放出される光に対しておよびナノ粒子から放出される光に対して光学的に透明である。
【0330】
特定の実施形態において、支持要素を含む光学部品は、照明装置のためのカバープレートとして役立つことができる。
【0331】
特定の実施形態において、支持要素は、照明装置の光拡散材成分を含む。
【0332】
特定の実施形態において、支持要素は剛性である。
【0333】
特定の実施形態において、支持要素は可撓性である。
【0334】
特定の実施形態において、支持要素の幾何的形状および寸法は、特定の最終用途の応用分野(例えば、ランプ、照明装置、照明器具またはその他の器具または装置)に基づいて選択することができる。
【0335】
特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料は、支持要素の表面の少なくとも一部を覆って配置される。特定の実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料は、支持要素の主要表面の少なくとも一部を覆って配置される。特定の実施形態において、光学材料は、支持要素と、光源および光学材料によって放出される光に対して光学的に透明である保護コーティングまたはカバーとの間に配置される。
【0336】
特定の実施形態において、光学材料は、支持要素の表面の所定区域を覆う1つまたは複数の層として配置される。
【0337】
特定の実施形態において、層は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布されている母材をさらに含む光学材料を含む。特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約0.001重量%から約5重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0338】
特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約5重量%を超える量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。例えば、層は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子、等々を含む。
【0339】
層中の量子閉じ込め半導体ナノ粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0340】
特定の実施形態において、層は、光散乱材をさらに含む。
【0341】
特定の実施形態において、光散乱材は、層中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる。
【0342】
特定の実施形態において、層は、母材重量を基準にして約5重量%を超える光散乱粒子を含む。例えば、層は、母材重量を基準にして約5重量%から約20重量%光散乱粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約15重量%の光散乱粒子、母材重量を基準にして約5重量%から約10重量%の光散乱粒子を含むことができる、等々。
【0343】
層中の光散乱粒子の上記範囲外のその他の濃度も、有用または望ましいと判定される可能性がある。
【0344】
特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、例えば、約0.1μmから約1cmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約0.1μmから約200μmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約10μmから約200μmの厚さを有する。特定の実施形態において、母材を含む光学材料を含む層は、約30μmから約80μmの厚さを有する。
【0345】
特定の実施形態において、オフホワイト色光は、青色のスペクトル成分および緑色および/または黄色のスペクトル成分および別のスペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル欠失をさらに含む。
【0346】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の少なくとも10%を1つまたは複数の所定波長へ変換することができる。
【0347】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の少なくとも30%を1つまたは複数の所定波長へ変換することができる。
【0348】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の少なくとも60%を1つまたは複数の所定波長へ変換することができる。
【0349】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の95%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0350】
特定のこのような実施形態において、青色スペクトル領域での発光の90%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される。
【0351】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色スペクトル領域での発光の約50%から約80%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0352】
特定のこのような実施形態において、光学部品は、青色のスペクトル領域での発光の約60%から約80%を1つまたは複数の所定波長に変換することができる。
【0353】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、カドミウムを含まない。
【0354】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、III−V族の半導体材料である。
【0355】
特定の実施形態において、光学材料中に含まれる量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、半導体材料を含むコアおよびコアの表面の少なくとも一部上に配置された無機シェルを含む半導体ナノ結晶を含む。
【0356】
特定の実施形態において、光学材料は、少なくとも部分的に封入されている。
【0357】
特定の実施形態において、光学材料は、完全に封入されている。
【0358】
本発明の別の態様によれば、1つまたは複数の光源を受けるように構成された照明器具が提供され、ここで、該器具は、1つまたは複数の光源によって生じた光の少なくとも一部が、器具から光出力が放出される前に、光学部品中を通過するように、1つまたは複数の光源の位置に相対させて器具中に配置された光学部品を含み、該光学部品は本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0359】
特定の実施形態において、照明器具は、1つまたは複数の光源を受けるように構成されたハウジングを含み、ここで、光学部品は、1つまたは複数の光源によって放出される光の少なくとも一部および好ましくはすべてを受けるために、1つまたは複数の光源の位置に相対させて器具中に配置される。
【0360】
特定の実施形態において、光源は、オフホワイト色発光LEDを含む。特定のこのような実施形態において、照明器具からの光出力は、あるCRIを有する白色光である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも95である。
【0361】
特定の好ましい実施形態において、白色光の出力は、正数であるR9値を有することができる。より好ましくは、R9値は少なくとも50である。最も好ましくは、R9値は80を超える。
【0362】
特定の実施形態において、白色発光素子によって放出される白色光は、ある所定のCRIを有することができる。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、CRIは少なくとも95である。
【0363】
特定の実施形態において、照明器具からの光出力は、ある所定のCCTを有する白色光である。特定の実施形態において、CCTは少なくとも2000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも2500Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも3000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも4000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも5000Kである。本発明のさらなる態様によれば、1つまたは複数の光源と一緒に使用するための照明器具と共に使用するためのカバープレートが提供され、該カバープレートは、1つまたは複数の光源から放出される光の少なくとも一部を受け入れるように、照明器具に取り付けるために構成され、カバープレートは本明細書に記載の光学部品を含む。
【0364】
本発明のさらなる態様によれば、1つまたは複数の固体半導体発光素子を含む照明装置に取り付けるために構成されたカバープレートが提供され、該カバープレートは、本明細書に記載の光学部品を含む。
【0365】
カバープレートは、1つまたは複数の発光素子から放出される光の少なくとも一部を受けるように装置に取り付けるために構成されるのが好ましい。
【0366】
特定の実施形態において、照明装置はランプを含む。
【0367】
本発明のよりさらなる態様によれば、オフホワイト色光源からある所定のCRIを有する白色光を作り出す方法が提供され、該方法は、所定のCRIを有する白色光を得るために、光源から放出されるオフホワイト色光の少なくとも一部を、オフホワイト色光の少なくとも一部を約575nmから約650nmの範囲の1つまたは複数の発光に変換するための光学材料中を通過させることを含み、ここで、該オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル欠失を含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0368】
特定の実施形態において、オフホワイト色光源は1つまたは複数の光源を含む。
【0369】
特定の実施形態において、オフホワイト色の光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0370】
特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも75である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも80である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも85である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも90である。特定の実施形態において、所定のCRIは少なくとも95である。好ましくは、光学材料は、発光素子の表面から間隔をあけられ、発光素子の表面に接触していない。
【0371】
特定の実施形態において、照明器具からの光出力は、ある所定のCCTを有する白色光である。特定の実施形態において、CCTは少なくとも2000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも2500Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも3000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも4000Kである。特定の実施形態において、所定のCCTは少なくとも5000Kである。
【0372】
特定の実施形態において、例えば、光学材料は、青色のスペクトル発光の少なくとも一部を、約580nmから約630nm、約590nmから約630nm、約600nmから約620nm、約605nmから約615nm、等々の範囲の1つまたは複数の発光に変換することができる。
【0373】
特定の実施形態では、異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。
【0374】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、2種以上の異なる光学材料中に含めることができる。
【0375】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学材料を含む。
【0376】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0377】
2種以上の異なる光学材料を含む特定の実施形態では、このような異なる光学材料を、例えば、層状構成の別々の層としておよび/またはパターン化層の別々のフィーチャとして含めることができる。
【0378】
本発明のよりさらなる態様によれば、青色スペクトル領域、ならびに緑色および/または黄色のスペクトル領域中での発光を含むスペクトル出力を有するオフホワイト色光発光固体半導体発光素子から作り出される白色光のルーメン/ワット効率を改善する方法が提供され、該方法は、青色発光の少なくとも一部を、青色のスペクトル発光の少なくとも一部を約575nmから約650nmの範囲の発光に変換するための光学材料中を通過させることを含み、該光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。
【0379】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学材料を含む。
【0380】
特定の実施形態において、該方法は、本明細書中で教示される光学部品を含む。
【0381】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の光源を含む。
【0382】
特定の実施形態において、光源は、1つまたは複数の固体半導体発光ダイオードを含む。
【0383】
特定の実施形態において、例えば、光学材料は、青色のスペクトル発光の少なくとも一部を約580nmから約630nm、約590nmから約630nm、約605nmから約620nm、等々の範囲の発光に変換することができる。
【0384】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。
【0385】
異なる所定波長で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含む特定の実施形態では、その量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、2種以上の異なる光学材料中に含めることができる。
【0386】
本明細書中で教示される本発明の特定の態様および実施形態において、光学材料(例えば、母材(好ましくはポリマーまたはガラス)中に分散された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。)は、光学材料のフォトルミネセンス効率を増大させるのに十分な時間、光束に暴露される。特定の実施形態において、光学材料は、光学材料のフォトルミネセンス効率を増大させるのに十分な時間、光および熱に暴露される。特定の実施形態において、光または光および熱への暴露は、フォトルミネセンス効率が実質的に一定値に到達するまでの時間継続される。特定の実施形態において、約450nmのピーク波長を有するLED光源が、光束の供給源として使用される。当業者は、他の公知の光源を容易に確認することができる。特定の実施形態において、光束は、約10から約100mW/cm、好ましくは約20から約35mW/cm、より好ましくは約20から30mW/cmである。光学材料を光および熱に暴露することを含む実施形態において、光学材料は、約25℃から約80℃の温度で、光に暴露される。特定の実施形態では、光に暴露する場合に、熱を印加するかどうかにかかわらず、光学材料(例えば、母材(好ましくは、ポリマーまたはガラス)中に分散された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。)を封入することができる(例えば、光学材料の層を、ガラス板、遮蔽フィルムまたはこれらの組合せの間に配置することができる。)。特定の例では、ガラス板、遮蔽フィルムまたはこれらの組合せを、外辺部または縁端部付近で一緒にさらに封止することができる。特定の実施形態において、封止は遮蔽材料を含む。特定の実施形態において、封止は酸素遮蔽を含む。特定の実施形態において、封止は水遮蔽を含む。特定の実施形態において、封止は酸素および水遮蔽を含む。特定の実施形態において、封止は、水および/または酸素に対して実質的に不浸透性である。封止技術の例には、限定はされないが、ガラス/ガラスの封止、ガラス/金属の封止が含まれ、酸素および/または水に対して実質的に不浸透性である封止材料、酸素および/または湿気の浸透を減速するエポキシおよびその他の封止材料が含まれる。特定の実施形態では、光に暴露される場合に、熱を印加するかどうかにかかわらず、光学材料(例えば、母材(好ましくは、ポリマーまたはガラス)中に分散された量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む。)を部分的に封入することができる。
【0387】
本明細書に記載の本発明の特定の実施形態および態様において、支持要素、光学部品、ベースプレートおよび/またはカバープレートの幾何的形状および寸法は、個々の最終用途の応用分野に基づいて選択することができる。
【0388】
特定の実施形態において、光学材料は、少なくとも部分的に封入されている。
【0389】
特定の実施形態において、光学材料は、完全に封入されている。
【0390】
特定の実施形態において、オフホワイト色光発光光源は、図3に示すものと実質的に同様のスペクトル出力を有する。
【0391】
有利には、図3に示すものと同一または実質的に同様であるスペクトル出力を有するオフホワイト色LED(例えば、限定はされないが、シチズン電子(株)から入手可能なCL−191G(470nmチップおよび発光材料を利用している。))および赤色発光量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を使用することにより、90を超える演色評価数のさらなる利益を有する白色発光を提供することができる(非限定的な例示実施例として後記実施例2を参照されたい。)。
【0392】
フォトルミネセンス効率は、例えば、NIST(米国国立標準技術研究所)の追跡可能な較正光源を含む積分球中の分光光度計を使用して測定することができる。このような実施形態において、光学材料は、光散乱粒子および本明細書に記載のその他の場合による添加剤をさらに含むことができる。
【0393】
本発明は、以下の実施例によってさらに明らかにされるが、該実施例は本発明の例示であると解釈される。
【実施例】
【0394】
[実施例1]
[実施例1A]
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸を用いる609nmの光を放出する能力のある半導体ナノ結晶の調製
CdSeコアの合成:1.75ミリモルの酢酸カドミウムを、20mLのバイアル瓶中の15.7ミリモルのトリ−n−オクチルホスフィンに140℃で溶解し、次いで1時間脱水、脱気する。3つ首フラスコに、31.0ミリモルのトリオクチルホスフィンオキシドおよび4ミリモルのオクタデシルホスホン酸を添加し、110℃で1時間脱水、脱気する。脱気した後、オキシド/酸を含むフラスコにCd溶液を添加し、混合物を窒素下で270℃まで加熱する。温度が270℃に到達したら、フラスコに16ミリモルのトリ−n−ブチルホスフィンを注入する。温度が270℃に戻ったら、次いで、2.3mLの1.5M TBP−Seを急速注入する。反応混合物を、270℃で5分間加熱し、次いで、反応フラスコから加熱マントルを除去し、溶液を室温まで冷却する。メタノールとイソプロパノールの3:1混合物を添加することによって、窒素雰囲気のグローブボックス内の成長溶液からCdSeコアを沈殿させる。単離したコアを、次いで、ヘキサンに溶解し、コア−シェル材料を作製するのに使用する。(吸収/発光/FWHM(nm)=557/566/27)。
【0395】
CdSe/CdZnSコア−シェルナノ結晶の合成:2つの同一反応を設定し、それにより、25.86ミリモルのトリオクチルホスフィンオキシドおよび2.4ミリモルの3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸(下記*参照)を、50mLの4つ首丸底フラスコ中に仕込む。次いで、混合物を、120℃に約1時間加熱することによって、反応容器中で脱水、脱気する。次いで、フラスコを70℃まで冷却し、上記から単離されたCdSeコアを含むヘキサン溶液(Cd含有量0.128ミリモル)を、それぞれの反応混合物に添加する。ヘキサンを減圧下で除去する。ジメチルカドミウム、ジエチル亜鉛およびヘキサメチルジシラチアンを、それぞれCd、ZnおよびS前駆体として使用する。CdおよびZnは等モルの比率で混合され、一方、SはCdおよびZnに対して2倍過剰で存在する。2組のCd/Zn(0.35ミリモルのジメチルカドミウムおよびジエチル亜鉛)およびS(1.40ミリモルのヘキサメチルジシラチアン)試料をそれぞれ、窒素雰囲気のグローブボックス内で4mLのトリオクチルホスフィンに溶解する。前駆体溶液を調製したら、反応フラスコを、窒素下で155℃まで加熱する。それぞれの反応フラスコに、シリンジポンプを使用してCd/ZnおよびSの前駆体溶液を155℃で2時間にわたって滴加する。シェルが成長した後、ナノ結晶を、窒素雰囲気のグローブボックスに移し、メタノールとイソプロパノールの3:1混合物を添加することによって成長溶液から沈殿させる。次いで、単離したコア−シェルのナノ結晶を、トルエン中に分散させ、2つのバッチからの溶液を合わせ、それらを含む光学材料を作製するのに使用する(吸収/発光/FWHM(nm)=597/609/31)。
【0396】
*3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸の調製
3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸は、PCI Synthesis(9 Opportunity Way、ニューベリーポート、マサチューセッツ州 01950)から入手される。
【0397】
3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸の調製は、一般に、次の合成法を利用する。:
【0398】
【化1】

【0399】
3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸は、次によって特徴付けることができる。
融点:199−200℃[文献値:200℃、参考文献:J.D.Spivack、FR1555941(1969)]
IR:3614cm−1、3593cm−1(弱い、O−H伸縮)。
H−NMR(CDOD):δ7.10(d,芳香族,2H,JP−H=2.6Hz)、5.01(s,HODと交換)、2.99(d,−CH,2H,JP−H=21.2Hz)、1.41(s,−CH,18H)。
13C−NMR(CDOD):δ152.9(芳香族)、137.9(芳香族)、126.2(芳香族)、123.5(芳香族)、34.41(d,−,35.75,33.07,JP−C=537.2Hz)、34.35(−(CH)、29.7(−C()。
31P−NMR(CDOD):δ26.8
【0400】
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸の調製に含まれる上で同定された合成前駆体は、次によって特徴づけることができる。
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチル:
融点:119−120℃(文献値:118−119℃、参考文献:R.K.Ismagilov、Zhur.Obshchei Khimii、1991、61、387)。
IR:3451cm−1(弱い、−OH伸縮)、2953cm−1(弱い、−CH、C−H伸縮)。
H−NMR(CDCl):δ7.066(d,Ar−H,2H,JP−H=2.8Hz)、5.145(s,1H,−OH)、4.06−3.92(m,−CH,4H,H−Hカップリングおよび遠隔P−Hカップリング)、3.057(d,Ar−C,2H,JP−H=21.0Hz)、1.412(s,−C(C,18H)、1.222(t,−CH,6H)。
13C−NMR(CDCl):δ153.98(芳香族)、136.22(芳香族)、126.61(芳香族)、122.07(芳香族)、62.14(−OCH,JP−C=24.4Hz)、33.63(Ar−,JP−C=552.4Hz)、34.53 [−(CH],30.54 [−C(],16.66(−CH,JP−C=24.4Hz)。
31P−NMR(CDCl):δ28.43。
【0401】
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルブロミド:
融点:51−54℃(文献値:52−54℃、参考文献:J.D.McClure、J.Org.Chem.、1962、27、2365)。
IR:3616cm−1(中程度、O−H伸縮)、2954cm−1(弱い、アルキルC−H伸縮)。
H−NMR(CDCl):δ7.20(s,Ar−H,2H)、5.31(s,−OH)、4.51(s,−CH,2H)、1.44 {s,[−C(C],18H}。
13C−NMR(CDCl):δ154.3(芳香族)、136.5(芳香族)、128.7(芳香族)、126.3(芳香族)、35.8 [(−(CH)、34.6(−CH)、30.5 [−C(]。
【0402】
当業者にとって公知または容易に確認できるその他の合成法を使用して3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸を調製することができる。
【0403】
[実施例1B]
緑色光を放出する能力のある半導体ナノ結晶の調製:
ZnSeコアの合成:3.5ミリモルのジエチル亜鉛を25mLのトリ−n−オクチルホスフィンに溶解し、5mLの1M TBP−Seと混合する。250mLの3つ首フラスコ中に0.16ミリモルのオレイルアミンを仕込み、90℃で1時間脱水、脱気する。脱気した後、フラスコを窒素下で310℃まで加熱する。温度が310℃に到達したら、Zn溶液を注入し、反応混合物を、ナノ結晶の成長を監視するために溶液のアリコートを周期的に取り出しながら、270℃で15−30分間加熱する。ナノ結晶の第1吸収ピークが350nmに到達したら、フラスコの温度を160℃まで下げることによって反応を停止し、ZnSeコア材を、さらなる精製なしでCdZnSeコアを調製するのに使用する。
【0404】
CdZnSeコアの合成:11.2ミリモルのジメチルカドミウムを40mLのトリ−n−オクチルホスフィンに溶解し、12mLの1M TBP−Seと混合する。1Lのガラス製反応器中に、0.414モルのトリオクチルホスフィンオキシドおよび40ミリモルのヘキシルホスホン酸を仕込み、120℃で1時間脱水、脱気する。脱気した後、オキシド/酸を窒素下で160℃まで加熱し、すべてのZnSeコア反応混合物(上記参照)を、カニューレを使用して1L反応器に160℃で移送し、続いて直ちに、Cd/Se溶液をシリンジポンプ経由で20分間にわたって添加する。次いで、反応混合物を、ナノ結晶の成長を監視するために溶液のアリコートを周期的に取り出しながら、150℃で16−20時間加熱する。CdZnSeコアの発光ピークが489nmに到達したなら、混合物を室温まで冷却することによって反応を停止する。窒素雰囲気のグローブボックス内でメタノールとn−ブタノールの2:1混合物を添加することによって、成長溶液からCdZnSeコアを沈殿させる。単離したコアを、次いで、ヘキサンに溶解し、コア−シェル材料を作製するのに使用する。
【0405】
CdZnSe/CdZnSコア−シェルナノ結晶の合成:0.517モルのトリオクチルホスフィンオキシドおよび44.8ミリモルのベンジルホスホン酸を1Lのガラス製反応器中に仕込む。次いで、混合物を、反応器中で120℃まで約1時間加熱することによって、脱水、脱気する。次いで、反応器を75℃まで冷却し、反応混合物に単離したCdZnSeコア(Cd含有量1.99ミリモル)を含むヘキサン溶液を添加する。ヘキサンを減圧下で除去する。ジメチルカドミウム、ジエチル亜鉛およびヘキサメチルジシラチアンを、それぞれCd、ZnおよびS前駆体として使用する。CdおよびZnは3:10の比率で混合され、一方、Sは、CdおよびZn(合わせて)に対して2倍過剰で存在する。Cd/Zn(6.5/15.2ミリモルのジメチルカドミウムおよびジエチル亜鉛)およびS(43.4ミリモルのヘキサメチルジシラチアン)試料をそれぞれ、窒素雰囲気のグローブボック内で27mLのトリオクチルホスフィンに溶解する。前駆体溶液を調製したら、反応器を窒素下で150℃まで加熱する。前駆体溶液を、シリンジポンプを使用し、150℃で2時間にわたって滴加する。シェルが成長した後、ナノ結晶を、窒素雰囲気のグローブボックス内に移し、メタノールとイソプロパノールの3:1混合物を添加することによって成長溶液から沈殿させる。単離したコア−シェルナノ結晶を、次いで、トルエンに溶解し、量子ドット複合材料を作製するのに使用する。
【0406】
[実施例2]
配合物およびフィルム
半導体ナノ結晶を含む光学部品の調製:
配合物:
次の配合物は、半導体ナノ結晶(実質的には実施例1Aに記載の合成により調製された)を含む光学材料を使用して調製される。
半導体ナノ結晶は、トルエン中に分散された赤色を放出する半導体ナノ結晶を含み、609nmのスペクトル成分、約31nmのFWHM、83%の溶液量子収率および16.4mg/mLの濃度を有する。
【0407】
赤色発光ナノ結晶の16.4mg/mL懸濁液3.1mLを、バイアル瓶を前もって閉じ、注射針を通して真空下にパージし、次いで窒素を再充填した後、磁気撹拌子を含みセプタムで蓋をした20mLのバイアル瓶に添加する。溶媒のほぼ90%を、バイアル瓶から真空ストリッピングによって除去する。Radcure Corp.(9 Audrey PI、フェアフィールド、ニュージャージー州07004−3401)から市販の低粘度反応性希釈剤である、0.504gのRD−12(Actega Radcure(5 Mansard Court、ウェイン、ニュージャージー州07470)としても知られる。)を、シリンジを通して添加する。バイアル瓶から残留溶媒を真空ストリッピングによって除去する。次いで、バイアル瓶にシリンジを通して2.117gのDR−150を添加し、ボルテックスミキサーを使用して混合物を混合する(DR−150は、Radcureから市販のUV硬化性アクリル配合物である。)。次に、0.03gのTiO(DuPontから市販のTi−Pure R902+)を、開放バイアル瓶に添加し、混合物をボルテックスミキサーで混合し、続いてホモジナイザーで混合する。
次いで、バイアル瓶に蓋をし、真空下で脱気し、窒素を再充填する。
次いで、閉じられたバイアル瓶を超音波浴中に50分間入れる。試料が超音波浴中にある間、40℃を超える温度を避けるように注意する。
試料を、フィルムを作製するのに使用するまで、暗所で貯蔵する。
【0408】
フィルム:
前もって洗浄(アセトン拭き取り、それに続くメタノール拭き取り)した1”×3”ガラス顕微鏡スライドを並べ、スライドの底部上の1”×1”部分の隅に4つの80μmプラスチックシムストックタブを配置する。少量の上記配合物を、1”×1”区域の中央に分配する。前もって洗浄した第2の1”×3”顕微鏡スライドを第1の顕微鏡スライドに一致させ、事務用ミニバインダーを使用して一緒に留める。クランプは、シムストック上の中心に置かれる。
【0409】
顕微鏡スライド構造物を、DYMAX CorporationからのH−バルブ(225mW/cm)を備えた5000−EC UV光硬化用投光ランプで10秒間硬化させる。それを反対側に変え、さらに10秒間硬化させる。ナノ結晶を含む層の厚さはほぼ80μmである。
【0410】
測定:
4つのLED(シチズン電子(株)から入手できるCL−191G)を、銀ペイントを介して、熱接触を改善するためのシリコーン熱移動コンパウンドの層を使用して熱電クーラー(TEC)のステージに搭載されている回路基板に取り付ける。TECを25℃に設定し、LEDチップを20.0mAに設定された定電流源で駆動する。設定された上記LEDを、0.5インチの開口部を備えた直径6インチの積分球の前面に配置する。上記の赤色半導体ナノ結晶を含む80μmの硬化フィルムを含む顕微鏡スライド構造体を、設定されたLEDと積分球の開口部との間に、開口部に対して同じ高さで配置する。ファイバーで連結されたAvantes分光光度計でスペクトルデータを収集する。スペクトル解析からの結果を表1および図1に示す。
【0411】
【表1】

【0412】
図1は、1931 CIE色度ダイアグラムの一部を示す。また、プランク軌跡1931(本明細書では黒体放射曲線または黒体軌跡とも呼ばれる。)、黒体放射曲線上に記された相関色温度点および対応する周辺ANSI名目CCT許容四辺形(またはビン)がプロットされる。図には、積分球中で測定した場合に0.2937、0.4094のx、y座標を有するオフホワイト色LEDを示す。この実施例に記載のフィルムがLEDを覆って配置される場合、結果は、0.4615、0.4168のx、yCIE座標を有する暖白色および2700Kの色温度である。生じる光は「白色」である。特定の実施形態において、例えば、黒体曲線からのDuvまたは距離は、0.007未満である。実施例2から生じる白色光は、ANSIビン内、実質的に黒体軌跡上にある。
【0413】
(ANSIビンは、図4に示す黒体軌跡を取り囲む8つの名目CCT許容四辺形を指し、参照によりその全体が本明細書に援用されるANSI C78.377−2008基準中に概略が示されているような冷から暖の白色空間を包含している。)
【0414】
[実施例3]
半導体ナノ結晶を含む積層フィルム
半導体ナノ結晶を含む光学部品の調製:
配合物:
以下の配合物は、緑色を放出する半導体ナノ結晶(実施例1Bに記載の合成により実質的に調製される。)を含む光学材料を使用して調製される。
緑色を放出する半導体ナノ結晶は、トルエンに分散され、538nmのスペクトル成分、約42nmのFWHM、67%の溶液量子収率および37mg/mLの濃度を有する。
緑色を放出するナノ結晶の37mg/mL懸濁液4.4mLを、前もって閉じられ、注射針を通して真空下にパージされ、次いで窒素を再充填された、磁気撹拌子を含みセプタムで蓋をした20mLのバイアル瓶に添加する。溶媒のほぼ90%を、バイアル瓶から真空ストリッピングによって除去する。Radcure Corp.から市販の低粘度反応性希釈剤である、1.5mLのRD−12を、シリンジを通して添加する。バイアル瓶から残留溶媒を真空ストリッピングによって除去する。次いで、バイアル瓶にシリンジを通して6mLのDR−150を添加し、ボルテックスミキサーを使用して混合物を混合する(DR−150は、Radcureから市販のUV硬化性アクリル配合物である。)。
試料は、フィルムを作製するのに使用するまで、暗所に貯蔵される。
【0415】
フィルム:
前もって洗浄(アセトン拭き取り、それに続くメタノール拭き取り)した1”×3”ガラス顕微鏡スライドを並べ、スライドの底部上の1”×1”部分の隅に4つの80μmプラスチックシムストックタブを配置する。少量の上記配合物を、1”×1”区域の中央に分配する。前もって洗浄した第2の1”×3”顕微鏡スライドを第1の顕微鏡スライドに一致させ、事務用ミニバインダーを使用して一緒に留める。クランプは、シムストック上の中心に置かれる。
顕微鏡スライド構造物を、DYMAX CorporationからのH−バルブ(225mW/cm)を備えた5000−EC UV光硬化用投光ランプで10秒間硬化させる。それを反対側に変え、さらに10秒間硬化させる。ナノ結晶を含む層の厚さはほぼ80μmである。
【0416】
測定:
4つのLED(シチズン電子(株)から入手できるCL−191G)を、銀ペイントを介して、熱接触を改善するためのシリコーン熱移動コンパウンドの層を使用して熱電クーラー(TEC)のステージに搭載されている回路基板に取り付ける。TECを25℃に設定し、LEDチップを20.0mAに設定された定電流源で駆動する。設定された上記LEDを、0.5インチの開口部を備えた直径6インチの積分球の前面に配置する。実施例2に記載の赤色を放出する半導体ナノ結晶を含む80μmの硬化フィルムおよびこの実施例3に記載のように調製された緑色を放出する半導体ナノ結晶(上記)を含むフィルムを含む顕微鏡スライド構造体を、設定されたLEDと積分球の開口部との間に、開口部に対して同じ高さで配置する。赤色を放出するフィルムは、LEDに最も近い。ファイバーで連結されたAvantes分光光度計でスペクトルデータを収集する。スペクトル解析からの結果を表2および図2に示す。(半導体ナノ結晶は、本明細書中で量子ドットまたはQDとも呼ばれる。)。
【0417】
この実施例に関するデータは、赤色および緑色のQDを含むフィルムを含む試料の、赤色のQDを含むフィルムを備えたLEDと比較してルーメン出力の減少のないより低いCCTを示す。
【0418】
【表2】

【0419】
半導体ナノ結晶は、狭い発光線幅を有し、フォトルミネセンス効率が高く、ナノ結晶の大きさおよび/または組成で発光波長を調節できるので、それらは、本明細書に記載の種々の態様および実施形態で使用するための好ましい量子閉じ込め半導体ナノ粒子である。
【0420】
本発明の種々の態様および実施形態において有用な量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶を含む。)の大きさおよび組成は、半導体ナノ結晶が、遠可視、可視、赤外またはスペクトルのその他の所望される部分の波長帯の所定波長で光子を放出するように選択することができる。例えば、波長は、300nmから400nm、400nmから700nm、700nmから1100nm、1100nmから2500nmまたは2500nm超など、300nmから2,500nmまたはそれ以上でよい。
【0421】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶を含む。)は、ナノメートルスケールの無機半導体ナノ粒子である。半導体ナノ結晶には、例えば、直径が約1nmから約1000nm、好ましくは約2nmから約50nm、より好ましくは約1nmから約20nm(約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20nmなど)の無機結晶が含まれる。
【0422】
本発明の種々の態様および実施形態に含まれる半導体ナノ結晶は、最も好ましくは、約150オングストローム(Å)未満の平均ナノ結晶直径を有する。特定の実施形態において、約12から約150Åの範囲の平均ナノ結晶直径を有する半導体ナノ結晶が、とりわけ望ましいことがある。
【0423】
しかし、半導体ナノ結晶の組成および所望される発光波長に応じて、平均直径は、これらの種々の好ましい大きさの範囲外にあってもよい。
【0424】
本明細書に記載の種々の態様および実施形態で使用するためのナノ粒子およびナノ結晶を形成する半導体は、IV族元素、II−VI族化合物、II−V族化合物、III−VI族化合物、III−V族化合物、IV−VI族化合物、I−III−VI族化合物、II−IV−VI族化合物またはII−IV−V族化合物、例えば、CdS、CdO、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgO、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlAs、AlP、AlSb、AlS、PbS、PbO、PbSe、Ge、Si、三元および四元の混合物および/または合金を含むこれらの合金および/またはこれらの混合物を含む。
【0425】
ナノ粒子およびナノ結晶の形状の例には、球、棒、円盤、その他の形状またはこれらの混合が含まれる。
【0426】
本発明の特定の好ましい態様および実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶を含む。)は、1種または複数の半導体材料からなる「コア」を含み、コアの表面上の少なくとも一部上に第2半導体材料からなるオーバーコーティングまたは「シェル」を含むことができる。特定の実施形態において、シェルはコアを取り囲む。コアの表面の少なくとも一部上にシェルを含む量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶を含む。)コアは、「コア/シェル」半導体ナノ結晶とも呼ばれる。
【0427】
例えば、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶を含む。)は、IV族元素または式MXであらわされる化合物を含むコアを含むことができ、ここで、Mは、カドミウム、亜鉛、マグネシウム、水銀、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウムまたはこれらの混合物であり、Xは、酸素、硫黄、セラン、テルル、窒素、リン、ヒ素、アンチモンまたはこれらの混合物である。コアとして使用するのに適した材料の例には、限定はされないが、CdS、CdO、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgO、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlAs、AlP、AlSb、AlS、PbS、PbO、PbSe、Ge、Si、三元および四元の混合物および/または合金を含むこれらの合金および/またはこれらの混合物が含まれる。
【0428】
シェル(またはオーバーコート)は、コアの組成と異なる組成を有する半導体材料であり得る。ナノ結晶の表面上の半導体材料からなるオーバーコートは、II−VI族化合物、II−V族化合物、III−VI族化合物、III−V族化合物、IV−VI族化合物、I−III−VI族化合物、II−IV−VI族化合物およびII−IV−V族化合物を含むことができる。シェルとして使用するのに適した材料の例には、限定はされないが、CdS、CdO、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、ZnSe、ZnTe、MgTe、GaAs、GaP、GaSb、GaN、HgS、HgO、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、InN、AlN、AlAs、AlP、AlSb、AlS、PbS、PbO、PbSe、PbTe、TlN、TlP、TlAs、TlSb、Ge、Si、三元および四元の混合物および/または合金を含むこれらの合金および/またはこれらの混合物が含まれる。例えば、ZnS、ZnSeまたはCdSのオーバーコーティングをCdSeまたはCdTeのナノ結晶上に成長させることができる。オーバーコーティングの方法は、例えば、米国特許第6322901号中に記載されている。オーバーコーティング中に反応混合物の温度を調節することおよびコアの吸収スペクトルを監視することによって、高い発光量子効率および狭い粒度分布を有するオーバーコート化材料を得ることができる。オーバーコーティングは、1から10の単層厚で存在することができる。
【0429】
特定の実施形態において、取り囲んでいる「シェル」材料は、コア材料のバンドギャップを超えるバンドギャップを有することができ、「コア」基材のそれに近い原子間隔を有するように選択することができる。別の実施形態において、取り囲んでいるシェル材料は、コア材料のバンドギャップ未満のバンドギャップを有することができる。さらなる実施形態において、シェルおよびコアの材料は、同一の結晶構造を有することができる。シェル材料は、上記でさらに考察される。コア/シェルの半導体構造のさらなる例については、参照によりその全体が本明細書に援用される、「Semiconductor Nanocrystal Heterostructures」と題する2003年8月12日に出願の米国特許出願第10/638546号を参照されたい。
【0430】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、好ましくは、狭い粒度分布を有する半導体ナノ粒子集団のメンバーである。より好ましくは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、半導体ナノ結晶を含む。)は、単分散性または実質的に単分散性のナノ粒子集団を含む。
【0431】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、ナノ粒子の大きさおよび組成で調節できる光学特性を作り出すためのボトムアップ的な化学的接近方法を設計する際に利用できる強い量子閉じ込め効果を示す。
【0432】
例えば、半導体ナノ結晶の調製および操作は、参照によりその全体が本明細書に援用される、Murrayら(J.Am.Chem.Soc.、115:8706(1993))中に;Christopher Murrayの論文「Synthesis and Characterization of II−VI Quantum Dots and Their Assembly into 3−D Quantum Dot Superlattices」マサチューセッツ工科大学、1995年9月中に;および「Highly Luminescent Color−selective Materials」と題する米国特許出願第08/969302号中に記載されている。半導体ナノ結晶の調製および操作のその他の例が、そのそれぞれを参照によりその全体が本明細書に援用される、米国特許第6322901号および6576291号および米国特許出願第60/550314号中に記載されている。
【0433】
本発明の種々の態様および実施形態において、量子閉じ込め半導体ナノ粒子(例えば、限定はされないが、半導体ナノ結晶を含む。)は、場合によっては、それらに結合された配位子を有する。
【0434】
特定の実施形態において、配位子は、成長工程の間に使用される配位性溶媒に由来する。表面上の配位子を、過剰の競合性配位基へ反復して暴露することによって改質して、被覆層を形成することができる。例えば、蓋をした半導体ナノ結晶の分散液を、ピリジンなどの配位性有機化合物で処理して、ピリジン、メタノールおよび芳香族化合物中に容易に分散するが、脂肪族溶媒中ではもはや分散しない結晶を作り出すことができる。このような表面交換法は、例えば、ホスフィン、チオール、アミンおよびホスフェートを含む、半導体ナノ結晶の外表面へ配位するまたは外表面と結合する能力のある任意の化合物を用いて実施することができる。半導体ナノ結晶を、表面に対して親和性を示し、懸濁液または分散液の媒質に対して親和性を有する部分で終結する短鎖ポリマーに暴露することができる。このような親和性は、懸濁液の安定性を改善し、半導体ナノ結晶の凝集を阻止する。他の実施形態において、半導体ナノ結晶は、別法として、非配位性溶媒を使用して調製することができる。
【0435】
典型的な配位性溶媒には、アルキルホスフィン、アルキルホスフィンオキシド、アルキルホスホン酸またはアルキルホスフィン酸が含まれるが、ピリジン、フランおよびアミンなどのその他の配位性溶媒も、ナノ結晶の製造に適している。適切な配位性溶媒の例には、ピリジン、トリ-n-オクチルホスフィン(TOP)、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド(TOPO)およびトリス−ヒドロキシプロピルホスフィン(tHPP)が含まれる。工業級TOPOを使用することができる。
【0436】
例えば、配位性配位子は、次式:
【0437】
【化2】

を有することができ、ここで、
k−nが0以上であるように、kは2、3または5であり、nは1、2、3、4または5であり;Xは、O、S、S=O、SO、Se、Se=O、N、N=O、P、P=O、AsまたはAs=Oであり;YおよびLのそれぞれは、独立に、アリール、ヘテロアリールまたは少なくとも1つの二重結合、少なくとも1つの三重結合または少なくとも1つの二重結合と1つの三重結合を場合によっては含む直鎖もしくは分枝鎖のC2−12炭化水素鎖である。炭化水素鎖は、1つまたは複数のC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、C3−5シクロアルキル、3−5員のヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C1−4アルキルカルボニルオキシ、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルまたはホルミルで場合によっては置換されていてもよい。炭化水素鎖は、また、−O−、−S−、−N(Ra)−、−N(Ra)−C(O)−O−、−O−C(O)−N(Ra)−、−N(Ra)−C(O)−N(Rb)−、−O−C(O)−O−、−P(Ra)−または−P(O)(Ra)−で場合によっては割り込まれていてもよい。RaおよびRbのそれぞれは、独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシルまたはハロアルキルである。アリール基は、置換または非置換の環状芳香族基である。例には、フェニル、ベンジル、ナフチル、トリル、アントラシル、ニトロフェニルまたはハロフェニルが含まれる。ヘテロアリール基は、環中に1つまたは複数のヘテロ原子を有するアリール基、例えば、フリル、ピリジル、ピロリル、フェナントリルである。
【0438】
適切な配位性配位子は、商業的に購入することができ、または、例えば、参照によりその全体が本明細書に援用されるJ.March、「Advanced Organic Chemistry」中に記載のような通常の合成技術によって調製することもできる。
【0439】
また、参照によりその全体が本明細書に援用される、2003年8月15日に出願の「Stabilized Semiconductor Nanocrystals」と題する米国特許出願第10/641292号を参照されたい。
【0440】
電子および正孔が量子閉じ込め半導体ナノ粒子(限定はされないが、半導体ナノ結晶を含む。)上で局在化すると、ある発光波長で発光が起こり得る。該発光は、量子閉じ込め半導体材料のバンドギャップに対応する周波数を有する。バンドギャップは、ナノ粒子の大きさの関数である。小さな直径を有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、分子とバルク形態の物質との中間の特性を有することができる。例えば、小さな直径を有する量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、三次元のすべてで電子および正孔の双方の量子閉じ込めを示すことができ、それは、結晶の大きさの減少に伴って材料の有効バンドギャップの増加につながる。結果として、例えば、半導体ナノ結晶の光吸収および発光の双方が、結晶の大きさが減少するにつれて、青色にまたはより高いエネルギーに移行する。
【0441】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子からの発光は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の大きさ、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の組成またはその双方を変えることによって、紫外、可視または赤外領域のスペクトルの全波長範囲にわたって調節することのできる狭いガウス型発光バンドでよい。例えば、CdSeは可視領域で調節可能であり、InAsは赤外領域で調節可能である。量子閉じ込め半導体ナノ粒子集団の狭い粒度分布は、狭いスペクトル範囲の発光をもたらすことができる。集団は、単分散性でよく、好ましくは量子閉じ込め半導体ナノ粒子の直径の15%rms(二乗平均平方根)未満、より好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満の偏差を示す。可視で発光する量子閉じ込め半導体ナノ粒子に関して、約75nm、好ましくは60nm、より好ましくは40nm、最も好ましくは30nmを超えない半値全幅(FWHM)の狭い範囲のスペクトル発光を観測することができる。IRを放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、150nmを超えない、100nmを超えないFWHMを有することができる。発光のエネルギーで表すと、発光は、0.05eVを超えないまたは0.03eVを超えないFWHMを有することができる。発光の幅は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の直径の分散度が低下するにつれて減少する。
【0442】
例えば、半導体ナノ結晶は、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%を超えるような高い発光量子効率を有することができる。
【0443】
半導体ナノ結晶の狭いFWHMは、飽和色発光をもたらすことができる。単一材料系の全可視スペクトルにわたる広範に調節可能な飽和色発光は、任意の部類の有機発色団によって対抗できるものではない(例えば、参照によりその全体が本明細書に援用されるDabbousiら、J.Phys.Chem.101、9463(1997)を参照されたい。)。半導体ナノ結晶の単分散性集団は、狭い波長範囲に及ぶ光を放出する。1種を超える大きさの半導体ナノ結晶を含むパターンが、1つを超える狭い波長範囲で光を放出することができる。観察者によって知覚される発光色は、半導体ナノ結晶の大きさおよび材料の適切な組合せを選択することによってコントロールすることができる。半導体ナノ結晶のバンド端エネルギー準位の縮退は、すべての可能な励起子の捕獲および放射再結合を容易にする。
【0444】
透過型電子顕微鏡(TEM)は、半導体ナノ結晶集団の大きさ、形状および分布に関する情報を提供することができる。粉末X線回折(XRD)パターンは、半導体ナノ結晶の結晶構造の種類および特色に関する最も完全な情報を提供することができる。粒子直径はX線の可干渉距離によりピーク幅に逆相関しているので、大きさの推定も可能である。例えば、半導体ナノ結晶の直径を、透過型電子顕微鏡法によって直接的に測定することができ、または、例えば、X線回折データからScherrerの式を使用して推定することができる。また、UV/Vis吸収スペクトルからその直径を推定することもできる。
【0445】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、コントロールされた(酸素不含および水分不含)環境中で、製作工程中での発光効率の低下を防止して取り扱われることが好ましい。
【0446】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料は、液体媒質中に分散させることができ、したがって、回転注型、滴下注型および浸漬コーティングなどの薄膜堆積技術と適合性がある。
【0447】
特定の好ましい実施形態において、本発明による種々の態様および実施形態で使用するための光学材料は、例えば、量子閉じ込め半導体ナノ粒子および液体ビヒクルを含むインクから調製することができ、ここで、液体ビヒクルは、重合(例えば、架橋)して母材を形成する能力のある1種または複数の官能基を含む。特定の実施形態では、官能基単位を、UV処理によって架橋することができる。特定の実施形態では、官能基単位を、熱処理によって架橋することができる。特定の実施形態では、官能基単位を、当業者が容易に確認可能なその他の架橋技術によって架橋することができる。特定の実施形態において、架橋される能力のある1種または複数の官能基を含む光学材料は、液体ビヒクル自体でよい。場合によっては、インクは、散乱材および/またはその他の添加剤をさらに含む。
【0448】
インクは、印刷、スクリーン印刷、スピンコーティング、グラビア印刷技術、インクジェット印刷、ロール印刷などによって基材表面上に堆積することができる。インクは、所定の構成で堆積されることができる。例えば、インクは、パターン化または非パターン化構成で堆積されることができる。
【0449】
これらの堆積技術に由来するフィーチャまたは層中に量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料の位置決めのため、ナノ粒子のすべての表面を光吸収および光放出に利用できるとは限らない。
【0450】
特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を、接触印刷を使用して表面上に堆積することができる。例えば、そのそれぞれを参照によりその全体が本明細書に援用される、A.KumarおよびG.Whitesides、Applied Physics Letters、63、2002−2004(1993);およびV.SanthanamおよびR.P.Andres、Nano Letters、4、41−44(2004)を参照されたい。また、そのそれぞれを参照によりその全体が本明細書に援用される、Coe−Sullivanらの「Method And System For Transferring A Patterned Material」と題する2005年10月21日に出願の米国特許出願第11/253612号;およびCoe−Sullivanの「Light Emitting Device Including Semiconductor Nanocrystals」と題する2005年10月21日に出願の米国特許出願第11/253595号を参照されたい。
【0451】
この技術は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む種々の厚さの光学材料を堆積するのに使用することができる。特定の実施形態において、厚さは、それによって所望の%吸収を得るように選択される。最も好ましくは、量子閉じ込め半導体ナノ粒子は、再放出される光子のいずれも吸収せずまたはその無視できる量のみを吸収する。
【0452】
特定の実施形態において、基材(例えば支持要素)上の前もって定めた領域に材料(例えば光学材料)を適用する方法が望まれる可能性がある。前もって定めた領域は、材料が選択的に適用される基材上の領域である。光学部品が、光源の1つを超えるスペクトル欠失を補償するための量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を含む特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、場合によっては、1種または複数の異なる光学材料中に含めることができる。光学部品が、光源の1つを超えるスペクトル欠失を補償するための1種または複数の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む特定の実施形態では、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類を、場合によっては、2種以上の異なる光学材料中に含めることができ、異なる光学材料のそれぞれは、基材の異なる領域におよび/または基材上の別々の層として適用することができる。材料および基材は、材料が所定区域内に実質上全体的に留まるように選択することができる。パターンを形成する前もって定めた領域を選択することによって、材料がパターンを形成するように、材料を基材に適用することができる。パターンは、規則的パターン(アレイまたは一連の線など)または不規則パターンでよい。基材上に材料のパターンが形成されると、基材は、材料を含む領域(前もって定められた領域)および材料を実質的に含まない領域を有することができる。一部の状況において、材料は、基材上に単層を形成する。前もって定められた領域は、不連続領域でよい。換言すれば、材料が基材の前もって定められた領域に適用される場合、材料を含む場所を、材料を実質的に含まない他の場所によって隔離することができる。
【0453】
代りに、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料を、溶液をベースにした処理技術、相分離、回転注型、インクジェット印刷、シルクスクリーニングおよび表面上にパターンを形成するのに利用可能なその他の液膜技術によって堆積させることができる。
【0454】
別法として、完全もしくは部分層としてまたは上記リストもしくはその他の公知技術のいずれかによってパターン化された構成の状態で堆積される光透過性母材(量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって放出される光に対して好ましくは少なくとも部分的に光透過性、より好ましくは透明であり、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を分散させることのできる、ポリマー、樹脂、シリカガラスまたはシリカゲルなど)中に、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を分散させることができる。適切な材料には、ポリスチレン、エポキシ、ポリイミドおよびシリカガラスなどの多くの安価で通常的に入手可能な材料が含まれる。表面に適用した後、このような材料は、ナノ粒子が、所定色の光を作り出すように大きさで選択された量子閉じ込め半導体ナノ粒子の分散物を含むことができる。例えば、ポリマーオーバーコーティングを有する基材上の二次元層などの、材料中に堆積された量子閉じ込め半導体ナノ粒子のその他の構成も想定される。
【0455】
本発明で有用である可能性のあるその他の情報は、2008年5月6日に出願の米国特許出願第61/050929号、2009年3月21日に出願の米国特許出願第61/162293号、2009年4月28日に出願の米国特許出願第61/173375号、2009年5月4日に出願の米国特許出願第61/175430号、2009年5月6日に出願の国際出願PCT/US2009/02789、2009年5月6日に出願の国際出願PCT/US2009/002796、2007年9月12日に出願の「Functionalized Semiconductor Nanocrystals And Method」に関するBreenらの米国特許出願第60/971887号、2006年11月21日に出願の「Nanocrystals Including A Group IIIA Element And A Group VA Element,Method,Composition,Device and Other Products」に関するCloughらの米国特許出願第60/866822号中に記載されており、上記のそれぞれを参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0456】
本明細書中で使用する場合、「頂部」、「底部」、「覆って」および「下に」は、参照点からの位置を基準にした相対的な位置用語である。より詳細には、「頂部」は、参照点から最も遠く離れていることを意味し、一方、「底部」は参照点に最も近いことを意味する。例えば、層が、部品または基材を「覆って」配置または堆積されると記述される場合、層と部品または基材との間に他の層、材料または他の部品が存在してもよく、または層は、基材または部品と接触状態にあることができる。本明細書中で使用する場合、「覆う」は、また、参照点からの位置に基づいた相対的な位置用語である。例えば、第1材料が、第2材料を覆うと記述される場合、第1材料は、第2材料を覆って配置されるが、第2材料と必ずしも接触していない。
【0457】
本明細書中で使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は文脈に明確に規定しない限り、複数を含む。したがって、例えば、発光性材料は、1種または複数のこのような材料に対する言及を含む。
【0458】
本発明者らは、本開示中のすべての引用参考文献のすべての内容を具体的に組み込む。さらに、量、濃度またはその他の値もしくはパラメーターが、範囲、好ましい範囲または好ましい上位値および好ましい下位値のリストのどれかとして付与される場合、範囲が別々に開示されているかどうかにかかわらず、これは、任意の上の範囲限界または好ましい値および任意の下の範囲限界または好ましい値の任意の対から形成されるすべての範囲を具体的に開示するものと理解されたい。ある範囲の数値が本明細書中で列挙される場合、そうでないことを指摘しない限り、範囲は、その端点および範囲内のすべての整数および分数を含むと解釈される。本発明の範囲は、範囲を定義する際に列挙された具体的値に限定されると解釈されるものではない。
【0459】
当業者にとって、本発明の他の実施形態は、本明細書の斟酌および本明細書中に開示の本発明の実施から明白であろう。本明細書および実施例は、単なる例示と考えられ、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲およびその等価形態によって示されると解釈される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オフホワイト色発光光源および光源によって生じるオフホワイト色光の少なくとも一部を受けるように配置された光学部品を含む白色発光照明装置であり、オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つのその他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含み、光学部品は、オフホワイト色光の少なくとも一部を1つまたは複数の所定波長に変換するための光学材料を含み、その所定波長の少なくとも1つは、照明装置によって白色光が放出されるように少なくとも1つの欠失スペクトル領域中のある波長を有し、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む白色発光照明装置。
【請求項2】
少なくとも1つの所定波長が、約575nmから約650nmの範囲にある、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項3】
少なくとも1つの所定波長が、約450nmから約500nmの範囲にある、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項4】
照明装置によって放出された白色光が、少なくとも75の平均演色評価数(R)を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項5】
白色発光照明装置によって放出された白色光が、少なくとも80の平均演色評価数(R)を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項6】
白色発光照明装置によって放出された白色光が、少なくとも85の平均演色評価数(R)を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項7】
白色発光照明装置によって放出された白色光が、少なくとも90の平均演色評価数(R)を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項8】
白色発光照明装置によって放出された白色光が、少なくとも95の平均演色評価数(R)を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項9】
オフホワイト色光が、約470nmの中心波長を有する青色のスペクトル成分を含む、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項10】
60%を超える光源ルーメン/ワット効率を維持する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項11】
70%を超える光源ルーメン/ワット効率を維持する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項12】
100%を超える光源ルーメン/ワット効率を維持する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項13】
オフホワイト色光源装置から作り出される白色光のルーメン/ワット効率が、白色光の色温度の関数として実質的に変化しない、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項14】
光学材料が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布している母材をさらに含む、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項15】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、光学材料中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項16】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項17】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、光学材料中に母材重量の約1重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項18】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、光学材料中に母材重量の約1重量%から約2重量%の範囲の量で含まれる、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項19】
光学材料が、光散乱材をさらに含む、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項20】
光散乱材が、光散乱粒子を含む、請求項19に記載の白色発光照明装置。
【請求項21】
光散乱粒子が、光学材料中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる、請求項19に記載の白色発光照明装置。
【請求項22】
光散乱粒子が、光学材料中に母材重量の約0.25重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる、請求項19に記載の白色発光照明装置。
【請求項23】
光散乱粒子が、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約3重量%の範囲の量で含まれる、請求項19に記載の白色発光照明装置。
【請求項24】
光散乱粒子が、光学材料中に母材重量の約0.5重量%から約2重量%の範囲の量でさらに含まれる、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項25】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学材料が、支持要素の表面の少なくとも一部を覆って配置される、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項26】
光学材料が、支持要素の表面の所定区域を覆って配置される層中に含まれる、請求項25に記載の白色発光照明装置。
【請求項27】
層が、約0.1μmから約1cmの厚さを有する、請求項26に記載の白色発光照明装置。
【請求項28】
光学材料が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布している母材をさらに含む、請求項25または26に記載の白色発光照明装置。
【請求項29】
層が、母材重量を基準にして約0.001重量%から約5重量%の量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項28に記載の白色発光照明装置。
【請求項30】
層が、光散乱材をさらに含む、請求項26に記載の白色発光照明装置。
【請求項31】
光散乱材が、層中に母材重量の約0.001重量%から約5重量%の範囲の量で含まれる、請求項30に記載の白色発光照明装置。
【請求項32】
支持要素が、白色発光照明装置からの光出力に対して光学的に透明である、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項33】
支持要素が、白色発光照明装置のためのカバープレートを含む、請求項25に記載の白色発光照明装置。
【請求項34】
支持要素が、白色発光照明装置の光拡散材成分を含む、請求項25に記載の白色発光照明装置。
【請求項35】
支持要素が剛性である、請求項25に記載の白色発光照明装置。
【請求項36】
支持要素が可撓性である、請求項23に記載の白色発光照明装置。
【請求項37】
光学材料が、光源と直接的に接触していない、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項38】
ナノ粒子の位置の温度が、白色発光照明装置の動作中に、100℃未満である、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項39】
ナノ粒子の位置の温度が、白色発光照明装置の動作中に、75℃未満である、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項40】
ナノ粒子の位置の温度が、白色発光照明装置の動作中に、60℃以下である、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項41】
ナノ粒子の位置の温度が、白色発光照明装置の動作中に、50℃以下である、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項42】
ナノ粒子の位置の温度が、白色発光照明装置の動作中に、40℃以下である、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項43】
光源が、オフホワイト色発光固体半導体発光ダイオードを含む、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項44】
オフホワイト色発光LEDが、青色LEDの光出力をオフホワイト色光に変換するための蛍光体材料を含む青色発光半導体LEDを含む、請求項43に記載の白色発光照明装置。
【請求項45】
光学材料が、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項46】
光学材料が、赤色光を放出する能力のある量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項44に記載の白色発光照明装置。
【請求項47】
青色スペクトル領域での発光、緑色および/または黄色スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分を含み、少なくとも橙色から赤色のスペクトル領域の少なくとも1つの欠失を有するオフホワイト色光を放出する能力のある固体半導体発光ダイオード(LED)を含む1つまたは複数の光源およびLEDによって放出される光を受けるように配置された光学部品を含む、白色発光照明装置であり、光学部品は、照明装置によって白色光が放出されるように、オフホワイト色光の少なくとも一部を約575nmから約650nmの範囲の波長を有するスペクトル領域中の光に変換するための光学材料を含み、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む白色発光照明装置。
【請求項48】
青色スペクトル領域での発光の少なくとも10%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される、請求項47に記載の白色発光照明装置。
【請求項49】
青色スペクトル領域での発光の少なくとも30%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される、請求項47に記載の白色発光照明装置。
【請求項50】
青色スペクトル領域での発光の少なくとも60%が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される、請求項47に記載の白色発光照明装置。
【請求項51】
青色スペクトル領域での発光の95%以下が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子によって変換される、請求項47に記載の白色発光照明装置。
【請求項52】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、カドミウムを含まない、請求項1または47に記載の白色発光照明装置。
【請求項53】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、III−V族半導体材料を含む、請求項1または47に記載の白色発光照明装置。
【請求項54】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、半導体材料を含むコアおよびコアの表面の少なくとも一部上に配置された無機シェルを含む半導体ナノ結晶を含む、請求項1または47に記載の白色発光照明装置。
【請求項55】
白色発光照明装置から放出される光が、少なくとも約2000Kである相関色温度を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項56】
白色発光照明装置から放出される光が、少なくとも約2500Kである相関色温度を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項57】
白色発光照明装置から放出される光が、少なくとも約3000Kである相関色温度を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項58】
白色発光照明装置から放出される光が、少なくとも約4000Kである相関色温度を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項59】
約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含むスペクトル出力を有するオフホワイト色発光固体半導体発光素子から作り出される白色光のルーメン/ワット効率を改善する方法であり、オフホワイト色光の少なくとも一部を、オフホワイト色光を白色光に変換するための光学材料中を通過させることを含み、光学材料は、赤色を放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む方法。
【請求項60】
約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を有するオフホワイト色発光半導体発光素子の少なくとも1つの色特性を改善する方法であり、オフホワイト色光の少なくとも一部を、白色光を提供するための光学材料中を通過させることを含み、光学材料は、赤色を放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む方法。
【請求項61】
光学材料が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含み、ここで、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類は、光学材料中に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子の異なる種類の少なくとも1種によって放出される所定波長と異なる所定波長の光を放出し、1種または複数の異なる所定波長は、光学材料がオフホワイト色発光半導体発光素子の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償するように選択される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含むオフホワイト色光を放出する光源と共に使用するための光学部品であり、光源からのオフホワイト色光の出力の少なくとも一部を、白色光を作り出すために1つまたは複数の所定波長に変換するための光学材料を含み、光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む光学部品。
【請求項63】
所定波長の1つまたは複数が、光源の欠失スペクトル領域の少なくとも1つのうちの少なくとも1つの欠失を補償するように選択される、請求項62に記載の光学部品。
【請求項64】
所定波長の1つまたは複数が、約575nmから650nmの範囲にあり得る、請求項62に記載の光学部品。
【請求項65】
所定波長の1つまたは複数が、約580nmから630nmの範囲にあり得る、請求項62に記載の光学部品。
【請求項66】
所定波長の1つまたは複数が、約590nmから630nmの範囲にあり得る、請求項62に記載の光学部品。
【請求項67】
所定波長の1つまたは複数が、約605nmから620nmの範囲にあり得る、請求項62に記載の光学部品。
【請求項68】
所定波長の1つまたは複数が、約605nmから615nmの範囲にあり得る、請求項62に記載の光学部品。
【請求項69】
光源が、シアン色スペクトル領域中にスペクトル欠失を有するオフホワイト色光を放出し、所定波長が、約450nmから約500nmの範囲にあり得る、請求項62に記載の光学部品。
【請求項70】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を含み、ここで、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類が、光学材料中に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子の別の種類の少なくとも1種によって放出される所定波長と異なる所定波長の光を放出し、1種または複数の異なる所定波長が、光学材料が光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償するように選択される、請求項62に記載の光学部品。
【請求項71】
異なる所定波長で放出する量子閉じ込め半導体ナノ粒子の2種以上の異なる種類を含み、量子半導体ナノ粒子の異なる種類が2種以上の異なる光学材料中に含まれる、請求項62に記載の光学部品。
【請求項72】
異なる光学材料が、光学部品中に層状構成の別々の層として含まれる、請求項71に記載の光学部品。
【請求項73】
異なる光学材料が、光学部品中にパターン化層の別々のフィーチャとして含まれる、請求項71に記載の光学部品。
【請求項74】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、半導体ナノ結晶を含む、請求項62に記載の光学部品。
【請求項75】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、少なくとも40%の固体量子効率を有する、請求項62に記載の光学部品。
【請求項76】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、光学部品の使用中に少なくとも40%の効率を維持する、請求項62に記載の光学部品。
【請求項77】
光学材料が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子が分布している母材をさらに含む、請求項62に記載の光学部品。
【請求項78】
光学材料が、光散乱材をさらに含む、請求項62に記載の光学部品。
【請求項79】
光学部品が、支持要素をさらに含む、請求項62に記載の光学部品。
【請求項80】
光学部品が、少なくとも部分的に封入されている、請求項62に記載の光学部品。
【請求項81】
光学部品が、完全に封入されている、請求項62に記載の光学部品。
【請求項82】
光学部品が、量子閉じ込め半導体ナノ粒子の1種または複数の異なる種類を含み、量子閉じ込め半導体ナノ粒子のそれぞれの異なる種類が、光学材料中に含まれた量子閉じ込め半導体ナノ粒子の別の種類の少なくとも1種によって放出される所定波長と異なる所定波長の光を放出し、1種または複数の異なる所定波長が、光学材料が光源の1つまたは複数のスペクトル欠失を補償するように選択される、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項83】
動作中に、青色スペクトル領域中のおよび緑色および/または黄色スペクトル領域中の発光を含み、橙色から赤色のスペクトル領域中の欠失を含むオフホワイト色光を放出する1つまたは複数のLEDを含む光源、ならびに光源によって放出されるオフホワイト色光を受け入れるように配置された光学部品を含む白色発光照明装置であり、光学部品は、ある所定のCRIを有する白色光が、白色発光照明装置によって放出されるように、青色スペクトル領域中での発光の少なくとも一部を約595nmから約620nmの範囲の波長を有するスペクトル領域中の光に変換するための光学材料を含み、光学材料は量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む白色発光照明装置。
【請求項84】
1つまたは複数のオフホワイト色を放出するLEDを含む光源を受けるように構成された照明器具であり、器具は、光源によって生じる光の少なくとも一部が、光出力が器具から放出される前に光学部品中を通過するように、光源の位置に相対させて器具中に配置された光学部品を含み、光学部品は、請求項62に記載の成分を含む照明器具。
【請求項85】
請求項62に記載の光学部品を含む、固体半導体発光素子のための照明器具に取り付けるために構成されたカバープレート。
【請求項86】
請求項62に記載の光学部品を含む、固体半導体発光素子に取り付けるために構成されたカバープレート。
【請求項87】
約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を有するオフホワイト色発光半導体発光素子の少なくとも1つの色特性を改善する方法であり、オフホワイト色光の少なくとも一部を、白色光を作り出すために、オフホワイト色光の少なくとも一部を欠失スペクトル領域の少なくとも1つの1つまたは複数の発光へ変換するための光学材料中を通過させることを含み、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む方法。
【請求項88】
オフホワイト色発光固体半導体発光素子から作り出される白色光のルーメン/ワット効率を改善する方法であり、オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含み、方法は、オフホワイト色光の少なくとも一部を、白色光を作り出すために、光学材料中を通過させることを含み、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む方法。
【請求項89】
オフホワイト色光源から所定のCRIを有する白色光を作り出す方法であり、光源から放出されるオフホワイト色光の少なくとも一部を、所定のCRIを有する白色光を得るために、光学材料中を通過させることを含み、オフホワイト色光は、約360nmから約475nmの第1スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分、約475nmから約575nmの第2スペクトル領域中の少なくとも1つのスペクトル成分および少なくとも1つの他のスペクトル領域中の少なくとも1つの欠失を含むスペクトル出力を含み、光学材料は、量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む方法。
【請求項90】
オフホワイト色光が、約470nmの中心波長を有する青色のスペクトル成分を含む、請求項83に記載の方法。
【請求項91】
所定のCRIが少なくとも75である、請求項89に記載の方法。
【請求項92】
量子閉じ込め半導体ナノ粒子が、光学材料中に母材重量の約5重量%を超える量で含まれる、請求項14に記載の白色発光照明装置。
【請求項93】
光散乱粒子が、光学材料中に母材重量の約5重量%を超える量で含まれる、請求項19に記載の白色発光照明装置。
【請求項94】
層が、母材重量を基準にして約5重量%を超える量子閉じ込め半導体ナノ粒子を含む、請求項26に記載の白色発光照明装置。
【請求項95】
光散乱材が、層中に母材重量の約5重量%を超える量で含まれる、請求項30に記載の白色発光照明装置。
【請求項96】
照明装置によって放出される白色光が、少なくとも50のR9値を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項97】
照明装置によって放出される白色光が、80を超えるR9値を有する、請求項1に記載の白色発光照明装置。
【請求項98】
本明細書中に示し記載したような、新規で有用なおよび自明でない方法、装置、製造および物質の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−502047(P2013−502047A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524933(P2012−524933)
【出願日】平成22年8月16日(2010.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/045624
【国際公開番号】WO2011/020098
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(508241026)キユーデイー・ビジヨン・インコーポレーテツド (12)
【Fターム(参考)】