説明

照明装置および照明制御方法

【課題】専用の光センサを用いることなく自己診断機能を実現する有機ELパネルを用いた照明装置および照明制御方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の照明装置1では、コントローラ2は、第1ドライバ31を介して第1入力部411に電力を供給することで第1有機ELパネル群41を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより第2有機ELパネルに発生する電力を第2出力部422を介して受けることで第2有機ELパネル群42を光センサとして機能させる。そして、コントローラ2は、第2有機ELパネル群42による光センサ機能を用いて、第1有機ELパネル群41による照明手段としての機能が劣化したと判断した場合、照明手段を第2有機ELパネル群42に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL(Electro Luminescence)素子を含んで構成される有機ELパネルを用いた照明装置およびその照明制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置には、低製作コスト、低消費電力、長寿命化、輝度安定化、調光機能(周囲の明るさに応じて輝度を変える機能)、自己診断機能(発光性能の劣化を自動で検出する機能)など、多くのことが求められる。
【0003】
それらを総合的に考えると、例えば、LED(Light Emitting Diode)は、優れた照明手段の1つである。例えば、特許文献1には、LEDと光センサを組み合わせ、光センサが検出した周囲の明るさに応じてLEDの発光強度を変更する技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、LEDが照明機能だけでなく光センサ機能も有する点に着目し、LEDに発光と周囲の明るさ検出を交互に行わせることで調光機能を実現した照明装置に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6617560号明細書
【特許文献2】特表2010−525567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術では、LEDのほかに光センサが必要になることで、製作コストが高くなるという問題がある。
また、特許文献2の技術では、調光機能は実現できるが、LEDに発光と周囲の明るさ検出を交互に行わせるため、自己診断機能を実現することができないという問題がある。
【0007】
一方、近年、有機EL素子を含んで構成される有機ELパネルを用いた照明装置の開発が盛んに行われている。有機EL素子は、赤、緑、青、黄、白などに発光する様々な有機材料の膜(発光層)を陰極基板と透明な陽極とで挟んだ構成を有し、当該電極間に電圧が印加されると発光する。また、有機EL素子は、光センサ機能も有する。つまり、有機EL素子は、受光すると、その受光量に応じた大きさの電力を発生させる。したがって、有機EL素子に発生した電力の大きさから、受光量を特定することができる。また、有機EL素子は面発光光源であり、その他にも高輝度、高応答速度、高フレキシブル性などを有するので、有機ELパネルは優れた照明手段の1つであると言える。
【0008】
そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、専用の光センサを用いることなく自己診断機能を実現する有機ELパネルを用いた照明装置および照明制御方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の前記課題は、下記の手段により達成される。
【0010】
(1)1つ以上の第1有機ELパネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、を有することを特徴とする照明装置。
【0011】
(2)1つ以上の第1有機ELパネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させることを特徴とする照明装置。
【0012】
(3)1つ以上の第1有機ELパネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、その後、前記第2出力部から受ける電力の値が当該許容下限電力値を維持するように、前記ドライバを介して前記第1入力部に供給する電力の値を増加させ、増加させた電力の値が所定の許容上限電力値まで上がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させることを特徴とする照明装置。
【0013】
(4)前記第1有機ELパネル群および前記第2有機ELパネル群の一方が発する光の一部を、前記第1有機ELパネル群および前記第2有機ELパネル群の他方に導く導光部材を、さらに備えることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の照明装置。
【0014】
(5)前記コントローラは、前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給量を低下させ、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力を前記第1出力部を介して受けることで前記第1有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第1出力部から受けた電力の値が前記第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第2入力部への電力の供給量を低下させることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の照明装置。
【0015】
(6)1つ以上の第1有機ELパネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備える照明装置による照明制御方法であって、前記コントローラは、前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させることを特徴とする照明制御方法。
【0016】
(7)1つ以上の第1有機ELパネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備える照明装置による照明制御方法であって、前記コントローラは、前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、その後、前記第2出力部から受ける電力の値が当該許容下限電力値を維持するように、前記ドライバを介して前記第1入力部に供給する電力の値を増加させ、増加させた電力の値が所定の許容上限電力値まで上がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させることを特徴とする照明制御方法。
【0017】
(8)前記コントローラは、前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給量を低下させ、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力を前記第1出力部を介して受けることで前記第1有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第1出力部から受けた電力の値が前記第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第2入力部への電力の供給量を低下させることを特徴とする(6)または(7)に記載の照明制御方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、専用の光センサを用いることなく自己診断機能を実現する有機ELパネルを用いた照明装置および照明制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る照明装置の構成図である。
【図3】有機ELパネルの輝度の経時変化の様子を示すグラフである。
【図4】照明装置の自己診断機能を実現する処理の例を示すフローチャートである。
【図5】(a)は有機ELパネルの輝度の経時変化の様子を示すグラフであり、(b)はそのときの電力の値の変化の様子を示すグラフである。
【図6】照明装置の自己診断機能と調光機能を実現する処理の例を示すフローチャートである。
【図7】(a)は反射板を備えた照明装置の構成図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図8】第1有機ELパネルと第2有機ELパネルとをチェックパターンに配置した場合の照明装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について、図面を参照(言及図以外も適宜参照)しながら詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の照明装置1は、コントローラ2、第1ドライバ31(ドライバ)、第2ドライバ32(ドライバ)、第1有機ELパネル群41、第2有機ELパネル群42、および、電源ボタン7を備えて構成される。なお、以下において、第1有機ELパネル群41と第2有機ELパネル群42を特に区別しないときは、「有機ELパネル群」と称する。
【0021】
コントローラ2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、インタフェースを含んで構成され、照明装置1における制御手段である。コントローラ2は、第1有機ELパネル群41の第1出力部412(後記)、第2有機ELパネル群42の第2出力部422(後記)と接続され、また、第1ドライバ31を介して第1有機ELパネル群41の第1入力部411(後記)と接続され、さらに、第2ドライバ32を介して第2有機ELパネル群42の第2入力部421(後記)と接続される。
【0022】
第1ドライバ31は、コントローラ2から指令信号を受けると、第1有機ELパネル群41の第1入力部411に対し、その指令信号に対応した大きさの電力を供給する。
第2ドライバ32は、コントローラ2から指令信号を受けると、第2有機ELパネル群42の第2入力部421に対し、その指令信号に対応した大きさの電力を供給する。
【0023】
第1有機ELパネル群41は、1つ以上の第1有機ELパネル51(図2参照)、第1有機ELパネル51の発光用の電力の入力を受付ける第1入力部411、および、受光した第1有機ELパネル51に発生する電力の出力を行う第1出力部412を有する。
【0024】
第2有機ELパネル群42は、1つ以上の第2有機ELパネル52(図2参照)、第2有機ELパネル52の発光用の電力の入力を受付ける第2入力部421、および、受光した第2有機ELパネル52に発生する電力の出力を行う第2出力部422を有する。
【0025】
第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52は、有機EL素子を含んで構成される。第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52は、サイズ、構成、性能がすべて同じでもよいし、同じでなくてもよい。なお、以下において、第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52を特に区別しないときは、「有機ELパネル」と称する。また、有機ELパネルのサイズは、例えば、数mm角程度であればよいが、これに限定されない。
【0026】
電源ボタン7は、照明装置1の電源(不図示)をオン/オフするためのボタンである。照明装置1の使用の開始時にユーザが電源ボタン7を押すと、照明装置1の電源がオンになり、照明装置1の使用の終了時にユーザが電源ボタン7を押すと、照明装置1の電源がオフになる。
【0027】
図2に示すように、照明装置1では、第1有機ELパネル51が一直線状に並べられた集合が複数設けられることで、第1有機ELパネル群41が形成されている。第2有機ELパネル群42についても同様である。なお、本実施形態では第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52はサイズ等が同じものであるとするが、図2では、それらを視覚的に見分けやすくするために、第1有機ELパネル51にハッチングを施している。
【0028】
次に、有機ELパネルの輝度の経時変化について説明する。有機ELパネルが照明手段として機能する場合、有機ELパネルへ供給される電力の値が一定であると、図3に示すように、まず、初期輝度値Lで発光し、その後、輝度が漸減し、時間t(数千時間程度)経過時に輝度が許容下限輝度値Lまで減少し、その時点で照明手段としての有機ELパネルを交換する必要が生じる。許容下限輝度値Lは、有機ELパネルの照明手段としての使用が許容される下限の輝度値であり、例えば、初期輝度値Lの50%〜70%程度の値である。
【0029】
次に、照明装置1の自己診断機能を実現する処理の例について説明する。なお、当該処理を実施するための制御プログラムはコントローラ2内のメモリに保存されており、その制御プログラムがCPUにより読み出されて実行される(図6に示す処理についても同様)。
【0030】
図4に示すように、動作停止状態の照明装置1の電源ボタン7をユーザが押すと、照明装置1の電源がオンとなる(ステップS41)。
次に、第1有機ELパネル群41が点灯し、第2有機ELパネル群42が光センサとして機能する(ステップS42)。つまり、コントローラ2が、第1ドライバ31を介して第1入力部411に電力を供給することで、第1有機ELパネル群41が照明手段として機能する。また、コントローラ2が、受光した第2有機ELパネル群42からの電力を第2出力部422を介して受けることで、第2有機ELパネル群42が光センサとして機能する。なお、第2有機ELパネル群42が受ける光としては、第1有機ELパネル群41が発する光のほか、他の照明や太陽による光(以下、「他光」と称する。)が考えられる。
【0031】
次に、コントローラ2は、発光している第1有機ELパネル群41の輝度が許容下限輝度値(図3参照)以上か否かを判断し(ステップS43)、Yesの場合はステップS42に戻り、Noの場合はステップS44に進む。具体的には、ステップS43において、コントローラ2は、第2出力部422から受けた電力の値が所定の許容下限電力値(許容下限輝度値に対応する電力値)以上であるか否かを判断する。
【0032】
そして、ステップS43でNoの場合は、第1有機ELパネル群41による照明機能が劣化したと考えられるので、ステップS44以降の処理に移る。つまり、第1有機ELパネル群41と第2有機ELパネル群42の役割を交替させる。なお、ステップS43において、第1有機ELパネル群41による照明機能が劣化していても、他光の強度によってはすぐにステップS43でNoとならない場合も考えられるが、その後に他光の強度がある程度小さくなればステップS43でNoとなることや、他光が強いならその場の明るさに問題はないので第1有機ELパネル群41による照明機能の劣化をすぐに検知できなくても支障はないことなどから、問題はないと考えられる。
【0033】
ステップS44において、第2有機ELパネル群42が点灯し、第1有機ELパネル群41が光センサとして機能する。つまり、コントローラ2が、第1ドライバ31を介しての第1入力部411への電力の供給を停止し、第2ドライバ32を介して第2入力部421に電力を供給することで、第2有機ELパネル群42が照明手段として機能する。また、コントローラ2が、受光した第1有機ELパネル群41からの電力を第1出力部412を介して受けることで、第1有機ELパネル群41が光センサとして機能する。
【0034】
次に、コントローラ2は、発光している第2有機ELパネル群42の輝度が許容下限輝度値(図3参照)以上か否かを判断し(ステップS45)、Yesの場合はステップS44に戻り、Noの場合はステップS46に進む。ステップS45の処理はステップS43の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0035】
ステップS46において、コントローラ2は、交換アラームを出力する(ステップS46)。この出力は、音声、表示、外部装置へのデータ送信などにより行うことができる。これにより、ユーザは、第1有機ELパネル群41および第2有機ELパネル群42のいずれの照明機能も劣化しており、交換が必要であることを知ることができる。なお、図4には特に示していないが、照明装置1の使用の終了時にユーザが電源ボタン7を押すと、照明装置1の電源がオフとなり、図4に示す処理は終了する(図6に示す処理についても同様)。
【0036】
このように、本実施形態の照明装置1およびその照明制御方法によれば、専用の光センサを用いることなく、自己診断機能を実現することができ、また、途中で第1有機ELパネル群41と第2有機ELパネル群42の役割を交替させることで、従来よりも寿命を約2倍に延ばすことができる。
【0037】
次に、他の実施形態について説明する。図5(a)(b)に示すように、有機ELパネルが照明手段として機能する場合、まず、ドライバを介して有機ELパネルへ供給する電力の値を一定とし、輝度が初期輝度値Lから許容下限輝度値L(時間t)まで減少したとき、それまで一定だった電力の値(初期電力値I)を、輝度を維持するように漸増させる。そして、増加させた電力の値が所定の許容上限電力値Iまで上がったとき、有機ELパネルの照明機能が劣化したと判断し、ドライバを介しての有機ELパネルへの電力の供給を停止し、その有機ELパネルによる照明動作を停止する。このような制御(請求項3,7に対応した制御)をすることで、図3の場合に比べて、有機ELパネルの寿命を(t−t)の時間分延ばすことができる。
【0038】
次に、照明装置1に関し、自己診断機能だけでなく調光機能も併せて実現する場合の処理例について説明する。なお、図4のフローチャートにおける処理と同様の処理については、図4のフローチャートにおけるその処理のステップ番号を併記し、詳細な説明を適宜省略する。
【0039】
図6に示すように、動作停止状態の照明装置1の電源ボタン7をユーザが押すと、照明装置1の電源がオンとなる(ステップS601)。
次に、第1有機ELパネル群41が点灯し、第2有機ELパネル群42が光センサとして機能する(ステップS602:ステップS42と同様)。
【0040】
次に、コントローラ2は、周囲環境の照度(第1有機ELパネル群41による照明も含めた照度。以下、同様)を判断し(ステップS603)、「設定範囲内」の場合はステップS602に戻り、「過剰」の場合はステップS604に進み、「不足」の場合はステップS605に進む。なお、「設定範囲」とは、第1有機ELパネル群41による照明の強度を調整する必要がないと考えられる周囲環境の照度の範囲であり、例えば、第1有機ELパネル群41の輝度が初期輝度値Lである場合の周囲環境の照度の70%〜100%程度の範囲とすればよく、予め設定される。
【0041】
また、「過剰」とは、設定範囲の上限値を超えた照度を指し、「不足」とは、設定範囲の下限値を下回った照度を指す。なお、ステップS603において、具体的には、コントローラ2は、第2出力部422から受けた電力の値によって判断を行う。
【0042】
ステップS604において、周囲環境の照度が大きく第1有機ELパネル群41の輝度(照明の強度)を下げるのが妥当であると考えられるので、コントローラ2は、第1有機ELパネル群41に供給する電力の値を低下させることで、第1有機ELパネル群41の輝度を低下させ、ステップS603に戻る。
【0043】
ステップS605において、すでに第1有機ELパネル群41の照明機能が劣化しはじめていると考えられるが、コントローラ2は、第1有機ELパネル群41に供給する電力の値を増加させることで輝度の低下を抑制し(図5参照)、第1有機ELパネル群41の長寿命化を図る。ステップS605の後、コントローラ2は、第1有機ELパネル群41に供給している電力の値が許容上限電力値以上か否かを判断し(ステップS606)、Noの場合はステップS603に戻り、Yesの場合は、第1有機ELパネル群41による照明機能が劣化したと考えられるので、ステップS607以降の処理に移る(第1有機ELパネル群41と第2有機ELパネル群42の役割を交替させる)。
【0044】
なお、第1有機ELパネル群41による照明機能が劣化していても、他光の強度によってはすぐにステップS606でNoとならない場合も考えられるが、その後に他光の強度がある程度小さくなればステップS606でNoとなることや、他光が強いならその場の明るさに問題はないので第1有機ELパネル群41による照明機能の劣化をすぐに検知できなくても支障はないことなどから、問題はないと考えられる。
【0045】
ステップS607〜S611の処理は、第1ドライバ31および第1有機ELパネル群41と、第2ドライバ32および第2有機ELパネル群42とが入れ替わるほかは、ステップS602〜S606の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。
ステップS611でYesの場合、コントローラ2は、交換アラームを出力する(ステップS612:ステップS46と同様)。
【0046】
このようにして、照明装置1によれば、自己診断機能だけでなく、調光機能(ステップS604、S605、S609、S610の処理)も併せて実現することができる。
【0047】
次に、図7(a)(b)を参照し、変形例として、反射板を備えた照明装置1a(1)について説明する。照明装置1aは、図2に示す照明装置1の構成に対して、反射板6が追加された構成となっている。反射板6は、例えば、第1有機ELパネル群41および第2有機ELパネル群42に向けた側に反射面を有する鏡によって実現することができる。
【0048】
これにより、第1有機ELパネル群41および第2有機ELパネル群42の一方から発せられた光が他方に多く届くようになり、自己診断機能の精度を高くすることができる。
【0049】
次に、図8を参照し、変形例として、有機ELパネルの配置を変えた照明装置1b(1)について説明する。照明装置1bでは、第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52とがチェックパターン(いわゆる市松模様)に配置されている。このようにすることで、照明手段を第1有機ELパネル群41(第1有機ELパネル51)から第2有機ELパネル群42(第2有機ELパネル52)に切り替えたときに、見た目の変化が小さく、使用の違和感を低減できる。
【0050】
また、チェックパターンにおいて、個別の有機ELパネルのサイズを小さくすれば、見た目の変化をさらに小さくし、使用の違和感をさらに低減できる。つまり、有機ELパネルが群に分けられていることを認識させないようにすることができる。また、第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52とを、チェックパターンのほかに、細かなストライプ状に配列しても、ほぼ同様の作用、効果を得ることができる。
【0051】
以上で本実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
例えば、コントローラ2は、CPU、メモリ、インタフェースを含んで構成される代わりに、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)などの集積回路によって実現してもよい。すなわち、前記した実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、専用の集積回路を用いたハードウエア的な処理としてもよい。
【0052】
また、第1有機ELパネル51と第2有機ELパネル52は、まったく同じものでなくても、サイズ、構成、性能(発光色、光束など)などが異なっていてもよい。
また、複数の第1有機ELパネル51それぞれについて、サイズ、構成、性能(発光色、光束など)などが異なっていてもよい。第2有機ELパネル52についても同様である。
【0053】
また、図7では、第1有機ELパネル群41および第2有機ELパネル群42の一方が発する光の一部を、第1有機ELパネル群41および第2有機ELパネル群42の他方に導く導光部材として、反射板6を例にとって説明したが、そのほかに、光ファイバなどであってもよい。光ファイバを用いる場合は、光ファイバを湾曲させ、その両端それぞれが第1有機ELパネル群41と第2有機ELパネル群42それぞれの方向に向くように配置すればよい。
【0054】
また、有機EL素子の表面に汚れ分解作用のある光触媒膜をコーティングすることで汚れなどの付着を防止すれば、有機EL素子の発光性能や光センサ機能の低下を抑制することができる。
【0055】
また、反射板6や光ファイバなどの導光部材は、第1有機ELパネル51および第2有機ELパネル52のすべてに対して設置するのではなく、それらの一部に対して設置するようにしてもよい。
【0056】
また、自己診断機能の精度を高めるために、発光する側の有機ELパネルの非発光時と発光時の両方について周囲環境の照度を測定し、その差に基づいて照明機能の劣化を判断してもよい。その際、発光する側の有機ELパネルの非発光時の周囲環境の照度の強さごとの、照明機能が正常な場合の有機ELパネルの非発光時と発光時との差の情報を予め求めて保持しておけばよい。
【0057】
また、第1有機ELパネル群41の照明機能がある程度まで劣化してから、照明手段を第1有機ELパネル群41から第2有機ELパネル群42に切り替えるのではなく、例えば、照明装置1の電源のオン/オフをするたびに照明手段の切り替えを行うなどして、第1有機ELパネル群41と第2有機ELパネル群42の劣化の進行が併行するようにしてもよい。
【0058】
また、照明機能が低下した第1有機ELパネル群41をその後、受光手段として使用する場合、受光機能の低下を考慮して補正処理を行うようにしてもよい。
また、有機EL素子の駆動は、連続駆動であってもよいし、あるいは、途切れていることが視認できない程度の周波数でのパルス駆動であってもよい。
【0059】
また、人感センサと組み合わせて、人の存在を検出したときだけ、発光する、あるいは発光強度を上げるなどして、有機ELパネルのさらなる長寿命化を図ってもよい。
また、有機ELパネル群の一方を光センサとして使用する場合、個別の有機ELパネルすべてを使用せず、一部を使用するようにしてもよい。
【0060】
また、変形例として、第1有機ELパネル群、第2有機ELパネル群、第3有機ELパネル群という3つの有機ELパネル群を有する照明装置とすることができる。その場合、例えば、第1有機ELパネル群を赤色(R)、第2有機ELパネル群を緑色(G)、第3有機ELパネル群を青色(B)として設定し、交互に点灯することで、調光または調色を行うことができる。
その場合、一度に(R)(G)(B)のどれか一つだけを光らせ、他のパネルの一部または全てをセンサとして用いる方法や、一度に(R)(G)(B)のどれか一つだけを消灯し、それをセンサとして用いることができる。以上のような駆動の切り替えを高速に行えば、人の目には白色光あるいは種々の光色として認識させることができる。
【0061】
また、照明装置1について、第1ドライバ31と第2ドライバ32の2つのドライバがあるものとしたが(図1参照)、ドライバは必ずしも2つ必要であるわけではなく、例えば、コントローラ2と、第1有機ELパネル群41および第2有機ELパネル群42の間に1つのドライバを設置し、スイッチングによってそのドライバが切り替え動作するようにしてもよい。
【0062】
また、図6のステップS606やステップS611において、電力の値で判断を行っているが、電流の値や電圧の値によって判断を行ってもよい。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0063】
1、1a、1b 照明装置
2 コントローラ
6 反射板
7 電源ボタン
31 第1ドライバ(ドライバ)
32 第2ドライバ(ドライバ)
41 第1有機ELパネル群
42 第2有機ELパネル群
51 第1有機ELパネル
52 第2有機ELパネル
411 第1入力部
412 第1出力部
421 第2入力部
422 第2出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の第1有機EL(Electro Luminescence)パネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、
1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、
を有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
1つ以上の第1有機EL(Electro Luminescence)パネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、
1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、
前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる
ことを特徴とする照明装置。
【請求項3】
1つ以上の第1有機EL(Electro Luminescence)パネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、
1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、
前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、その後、前記第2出力部から受ける電力の値が当該許容下限電力値を維持するように、前記ドライバを介して前記第1入力部に供給する電力の値を増加させ、増加させた電力の値が所定の許容上限電力値まで上がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる
ことを特徴とする照明装置。
【請求項4】
前記第1有機ELパネル群および前記第2有機ELパネル群の一方が発する光の一部を、前記第1有機ELパネル群および前記第2有機ELパネル群の他方に導く導光部材を、さらに備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給量を低下させ、
前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力を前記第1出力部を介して受けることで前記第1有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第1出力部から受けた電力の値が前記第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第2入力部への電力の供給量を低下させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
1つ以上の第1有機EL(Electro Luminescence)パネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、
1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、
前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備える照明装置による照明制御方法であって、
前記コントローラは、
前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる
ことを特徴とする照明制御方法。
【請求項7】
1つ以上の第1有機EL(Electro Luminescence)パネル、前記第1有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第1入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第1出力部を有する第1有機ELパネル群と、
1つ以上の第2有機ELパネル、前記第2有機ELパネルの発光用の電力の入力を受付ける第2入力部、および、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力の出力を行う第2出力部を有する第2有機ELパネル群と、
前記第1出力部、前記第2出力部と接続され、ドライバを介して前記第1入力部、前記第2入力部と接続されたコントローラと、を備える照明装置による照明制御方法であって、
前記コントローラは、
前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の許容下限電力値まで下がったとき、その後、前記第2出力部から受ける電力の値が当該許容下限電力値を維持するように、前記ドライバを介して前記第1入力部に供給する電力の値を増加させ、増加させた電力の値が所定の許容上限電力値まで上がったとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給を停止し、前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる
ことを特徴とする照明制御方法。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記ドライバを介して前記第1入力部に電力を供給することで前記第1有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第2有機ELパネルに発生する電力を前記第2出力部を介して受けることで前記第2有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第2出力部から受けた電力の値が所定の第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第1入力部への電力の供給量を低下させ、
前記ドライバを介して前記第2入力部に電力を供給することで前記第2有機ELパネル群を照明手段として機能させる場合、受光した光を光電変換することにより前記第1有機ELパネルに発生する電力を前記第1出力部を介して受けることで前記第1有機ELパネル群を光センサとして機能させ、前記第1出力部から受けた電力の値が前記第1電力値以上であるとき、前記ドライバを介しての前記第2入力部への電力の供給量を低下させる
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の照明制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−256531(P2012−256531A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129225(P2011−129225)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】