説明

照明装置

【課題】2本の放電管が直列に接続された2管直列光源を複数並列に接続した場合に、簡単な構成の回路で全ての放電管に流れる合計電流を検出することができる照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の照明装置は、2本の放電管が並列に配置され、2本の放電管の同じ方向の一方の端子が接続された複数組の2管直列光源を光源とするものである。光源は、複数組の2管直列光源が並列に配置されている。また、複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の放電管の直列接続部分において、それぞれ巻線数が等しく、同極性であるコイルが接続され、複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の放電管の直列接続部分に接続されたコイルと複数組の2管直列光源の合計電流を取り出すためのコイルとが同じコアに巻き付けられた合計電流検出回路が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本の放電管を並列に配置し、その一方の端子を接続した複数の2管直列光源によって、複数本の放電管を同時点灯する照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶テレビやコンピュータの表示装置として用いられる液晶ディスプレイなどのように、自己発光しない表示装置では、その表示面の裏面側から照明する照明装置、いわゆるバックライト装置が用いられている。このような照明装置では、照明光源として、冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)が用いられる場合が多い。上記の照明装置では、その画面サイズが大きくなるに従って、使用される冷陰極管の長さが長くなり、その本数も多くなる。
【0003】
しかし、一般的に、冷陰極管の2管直列光源を平面状に多段並列接続する、すなわち2管直列光源を複数並列に並べて使用するのは困難であると言われている。例えば、図11に示すように、4本の冷陰極管(CCFL)を2本ずつ直列に接続し、2組の2管直列光源を複数並列に並べると、矢印部のように、冷陰極管の+側と−側が交差する。冷陰極管の動作周波数は比較的高いため、この交差部分の電位差が大きく、リーク電流が発生し、全体の効率が低下するという問題がある。
【0004】
従って、冷陰極管の2管直列光源を多段並列接続する場合、例えば図12に示すように、別々のインバータ68を使用する構成を採用するのが一般的である。しかし、これでは、インバータ68が複数必要になり、コストが上昇する。また、それぞれのインバータ68の発振が非同期となるため、相互干渉による影響も無視できなくなる。また、図13に示すように、1つの発振回路70に基づいて2つのインバータ72を発振させる方法もあるが、この方法ではさらにコストが上昇する。
【0005】
これに対し、特許文献1に、例えば図14に示すようなバックライト装置が提案されている。特許文献1のバックライト装置は、インバータ68と4本の冷陰極管(CCFL)とからなる照明装置と、導光板74とを備えている。ここで、冷陰極管は、2本ずつがリード線で直列に接続され、導光板74の上下の長辺に沿って、2組の冷陰極管の2管直列光源が並列に配置されている。また、インバータ68は、導光板74の左側の短辺に配置されてリード線で各々の冷陰極管に接続され、導光板74の右側の短辺は、リード線の引き回しに利用されている。
【0006】
特許文献1の方法であれば、一方の2管直列光源の周囲を囲むように他方の2管直列光源が並列に配置されているため、冷陰極管の+側と−側が交差することなく、冷陰極管の2管直列光源を多段並列接続することが可能である。
【0007】
次に、複数の冷陰極管を使用する照明装置では、各々の冷陰極管に流れる管電流をほぼ均一にして、その輝度ばらつきを抑制する必要がある。
【0008】
これに対し、特許文献2には、昇圧トランスの二次巻線に対して二つのコイルを接続し、これら二つのコイルがそれぞれに発生する磁束が対向し、磁束が相殺されるように磁気的に結合された電流の分流トランスを構成し、二つのコイルのそれぞれに放電管を接続し、各放電管に流れる管電流が均衡する放電管用インバータ回路において、分流トランスの均衡に関わるインダクタンスのインバータ回路動作周波数におけるリアクタンスが放電管の負性抵抗を上回るようにすることが開示されている。
【0009】
しかし、特許文献2では、昇圧トランスと放電管との間に電流の分流トランスを挿入する必要があるため、放電管の高圧部に分流トランスを設置せざるを得なかった。このため、リーケージ等の影響を受けやすく、また、効率低下を招いていた。また、特許文献2にも記載されているように、各冷陰極管各々にバラストコンデンサを挿入するという方法もあるが、バラストコンデンサで分圧される分の電圧ロスが大きく、同じく効率低下を招くという問題があった。
【0010】
また、冷陰極管を使用する照明装置では、冷陰極管に異常が発生した場合に、それを検出し、例えば圧電トランスの動作を停止させることによって、圧電トランスが破壊されるのを防止する保護回路を設けるなどの安全対策が必要である。
【0011】
これに対し、特許文献3の図1には、圧電トランスと冷陰極管との間にカレントトランスを設け、高圧電流路の1次側の電流の変化によって誘起される2次側の電圧を検出する圧電トランス駆動回路が開示されている。また、その図2には、並列に接続された2本の冷陰極管を点灯させる場合の適用例として、圧電トランスと2本の冷陰極管との間の高圧電流路に、それぞれ1つずつ独立にカレントトランスを設けることが開示されている。
【0012】
しかし、特許文献3では、複数の冷陰極管を使用した場合、それぞれの冷陰極管に1つずつカレントトランスを設け、複数のカレントトランスの出力をオペアンプに戻して処理しているため、その回路規模が大きいという問題があった。
【0013】
【特許文献1】特開2002−164185号公報
【特許文献2】特開2004−335443号公報
【特許文献3】特開2003−249393号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、2本の放電管が直列に接続された2管直列光源を複数並列に接続した場合に、簡単な構成の回路で全ての放電管に流れる合計電流を検出することができる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明は、2本の放電管が並列に配置され、前記2本の放電管の同じ方向の一方の端子が接続された複数組の2管直列光源を光源とする照明装置であって、
前記光源は、前記複数組の2管直列光源が並列に配置され、
前記複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の放電管の直列接続部分において、それぞれ巻線数が等しく、同極性であるコイルが接続され、前記複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の放電管の直列接続部分に接続されたコイルと前記複数組の2管直列光源の合計電流を取り出すためのコイルとが同じコアに巻き付けられた合計電流検出回路が設けられていることを特徴とする照明装置を提供するものである。
【0016】
ここで、前記光源は、i+1組目(iは1以上の自然数)の2管直列光源の2本の放電管が、i組目の2管直列光源の2本の放電管の周囲を囲むように並列に配置されていることが好ましい。
【0017】
また、さらに、その発振周波数が、前記合計電流検出回路から供給される合計電流の電流値に応じて変化する基本波を発生する電圧制御発振回路と、
その発振周波数が、前記電圧制御発振回路から供給される基本波の周波数に応じて変化する所定電圧の駆動信号を生成する駆動回路と、
前記駆動回路から所定電圧の駆動信号が入力されると、前記光源に入力される、前記駆動信号と略等しい周波数で、該駆動信号から所定電圧の変圧信号を出力する変圧トランスとを備え、
前記電圧制御発振回路は、前記合計電流の電流値に応じて前記基本波の周波数を制御することによって、前記合計電流が常に略一定値となるように制御することが好ましい。
【0018】
また、さらに、前記合計電流検出回路から供給される合計電流の電流値が所定範囲内ではない場合に、前記駆動回路から駆動信号の出力を停止するように制御する保護回路を備えていることが好ましい。
【0019】
また、前記光源に入力される変圧信号は、略180度位相が異なる2相の信号であることが好ましい。
【0020】
また、前記放電管は、冷陰極管であることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、合計電流検出回路によって、複数組の2管直列光源の合計電流を検出することができる。電圧制御発振回路は、合計電流の電流値に応じて基本波の周波数を制御することによって、合計電流が常に略一定値となるように制御し、その結果、光源の輝度は常に略一定値に保たれる。
【0022】
また、本発明によれば、保護回路を備えることによって、光源の放電管に何らかの異常が発生した場合に駆動信号の出力を停止することで変圧トランスが破壊されるのを未然に防止することや、システム異常が発生している事を検知してシステムを停止し、連鎖的に発生しうる様々な事故も未然に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の照明装置を詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の照明装置の内部構成を表す一実施形態のブロック概略図である。同図に示す照明装置10は、4本の冷陰極管からなる2組の2管直列光源を並列に配置し、4本の冷陰極管を同時点灯して照明するもので、電源12と、駆動回路14と、電圧制御発振回路16と、圧電セラミックトランス18と、バラストコンデンサ20と、光源22と、バランス回路24と、合計電流検出回路26と、電流差検出回路28とを備えている。
【0025】
電源12は、直流電圧DC24Vを出力する直流電源である。この直流電圧DC24Vは駆動回路14に供給される。
【0026】
なお、電源12が出力する直流電圧はDC24Vに限定されない。
【0027】
続いて、電圧制御発振回路16は、初期周波数が約40KHzの基本波を発生するもので、その発振周波数は、合計電流検出回路26から供給される冷陰極管の合計電流の電流値に応じて変化する。電圧制御発振回路16は、例えば合計電流が基準電流量よりも少ない場合には基本波の周波数を初期周波数よりも低くする方向に制御し、逆に、合計電流が基準電流量よりも多い場合には基本波の周波数を初期周波数よりも高くする方向に制御する。この基本波は、同じく駆動回路14に供給される。
【0028】
なお、電圧制御発振回路16の具体的な構成は何ら限定されず、同様の機能を実現する各種構成の回路を使用することができる。また、その基本波の周波数も約40KHzに限定されない。基準電流量は、外部から制御可能であり、必要に応じて可変できる。
【0029】
駆動回路14は、電源12から供給される直流電圧DC24Vと、電圧制御発振回路16から供給される基本波とに基づいて、圧電セラミックトランス18を駆動する2相の駆動信号を生成する。本実施形態の場合、2相の駆動信号は、約650Vp−p(ピークツーピーク)、約40KHzで、約180度位相の異なる交流信号(正弦波)である。駆動信号の周波数は基本波の周波数に応じて変化し、冷陰極管の合計電流すなわち光源22の輝度は常にほぼ一定値に保たれる。
【0030】
なお、圧電セラミックトランス18を駆動する信号、すなわち駆動回路14から出力される駆動信号は2相に限定されず、例えば片側をグランドGNDとした単相の信号であっても良い。
【0031】
また、駆動回路14は、合計電流検出回路26から供給される冷陰極管の合計電流の電流値が所定範囲内ではない場合や、電流差検出回路28から供給される電流差の電流値がその上限値を上回っている場合に、駆動回路14から駆動信号の出力を停止するように制御する保護回路30を備えている。保護回路30を備えることによって、光源22の冷陰極管に何らかの異常が発生した場合に圧電セラミックトランス18が破壊されるのを未然に防止することや、システム異常が発生している事を検知してシステムを停止し、連鎖的に発生しうる様々な事故も未然に防止できる。
【0032】
なお、駆動回路14や保護回路30の具体的な回路構成は何ら限定されず、同様の機能を実現する各種構成の回路を使用することができる。また、電流差の上限値の値は外部から制御可能であり、必要に応じて可変できる。例えば、合計電流と電流差の情報から、各々に流れている電流を絶対量に換算し、その絶対量が設定された上下限値を超えている場合に駆動信号を停止させても良い。
【0033】
圧電セラミックトランス18は、本実施形態の場合、本出願人の一人に係る特開2005−129475号公報に開示のハイパワー圧電トランスを用いている。その構成および作用は、同公報によって説明されているので、以下、簡単に説明する。
【0034】
本実施形態の圧電セラミックトランス18は、図2に示すように、圧電セラミックス32と、第1入力電極34a、34bと、第2入力電極36a、36bと、第1出力電極38と、第2出力電極40とによって構成されている。
【0035】
圧電セラミックス32は、所定厚さの長方形平板形状のもので、その長さ方向の寸法L:80mm、幅方向の寸法W:18mm、厚さ方向の寸法t:4mmである。圧電セラミックス32は、本実施形態の場合、長さ方向の寸法Lと幅方向の寸法Wとの比W/Lが0.2前後となるように構成され、動作時には長さ方向の2次振動モード(λモード)で振動する。従って、振動の中心周波数を決定するのは長さ方向の寸法Lであり、電圧増幅率は、長さ方向の寸法Lと厚さ方向の寸法tとの比L/tで決定される。
【0036】
圧電セラミックス32は、図2中長さ方向左側の端部から右側の端部までが、第1領域42、第2領域44、第3領域46、第4領域48および第5領域50に5分割され、それぞれの領域の長さ方向の長さの割合は、約2:2:1:2:2となっている。第2領域44および第4領域48は入力電圧(駆動回路14から入力される駆動信号)の入力部であり、第1領域42および第5領域50は2相の出力電圧(変圧信号)の出力部、第3領域46は剛体部である。
【0037】
第1入力電極34a、34b、第2入力電極36a、36b、第1出力電極38および第2出力電極40は焼成銀で形成されている。
【0038】
第1入力電極34a、34bは、圧電セラミックス32の第2領域44の厚さ方向の両面(図2中上下面)にそれぞれ配置されている。上面の第1入力電極34aは後述する分極の極性がプラス(+)側の電極で、下面の第1入力電極34bがマイナス(−)側の電極である。第2入力電極36a、36bは、同様に、圧電セラミックス32の第4領域48の厚さ方向の両面にそれぞれ配置されている。逆に、上面の第2入力電極36aは分極の極性がマイナス側の電極で、下面の第2入力電極36bはプラス側の電極である。
【0039】
また、第1出力電極38は、図2中、圧電セラミックス32の長さ方向の左面に配置され、同様に、第2出力電極40は、圧電セラミックス32の長さ方向の右面に配置されている。
【0040】
また、図2中矢印で示すように、第1領域42は、第2領域44側から圧電セラミックス32の長さ方向の左面側に向かって分極され、同様に、第5領域50は、第4領域48側から圧電セラミックス32の長さ方向の右面側に向かって分極されている。また、第2領域44は、圧電セラミックス32の厚さ方向の下面側から上面側に向かって分極され、逆に、第4領域48は、圧電セラミックス32の厚さ方向の上面側から下面側に向かって分極されている。なお、第3領域46は、未分極状態である。
【0041】
前述の通り、圧電セラミックス32の厚さ方向に、第1入力電極34a、34bおよび第2入力電極36a、36bという2組の入力電極が取り付けられているが、それぞれ厚さ方向に対する分極の方向が約180度異なる。従って、第1入力電極34a、34bは上面がプラス側で、下面がマイナス側となり、第2入力電極36a、36bは上面がマイナス側で、下面がプラス側の配置となるように構成されている。
【0042】
圧電セラミックトランス18には、駆動回路14から、入力電圧として、第1入力電極34aおよび第2入力電極36aと、第2入力電極36bおよび第1入力電極34bとに約180度位相が異なる2相の駆動信号(正弦波の交流信号)あるいは片側をGNDとした単相信号が入力される。
【0043】
具体的には、2相入力の場合は、第1入力電極34aの入力端子52aと第2入力電極36aの入力端子54aとに一方の駆動信号が入力され、第1入力電極34bの入力端子52bと第2入力電極36bの入力端子54bとに他方の駆動信号が入力される。また、片側をグランドGNDとした単相入力の場合は、第1入力電極34aの入力端子52aと第2入力電極36aの入力端子54aとに駆動信号、第1入力電極34bの入力端子52bと第2入力電極36bの入力端子54bとにGNDを接続すれば良い。
【0044】
入力電圧として駆動信号が与えられると、逆圧電効果により、圧電セラミックス32に応力が生じて振動し、第2領域44および第4領域48は、厚さ方向に機械的歪みを生じる。すると、第1領域42および第5領域50には、圧電効果により、その分極方向に電位差が生じる。その結果、第1出力電極38および第2出力電極40からは、駆動信号とほぼ等しい周波数で、駆動信号よりも高い電圧の約180度位相が異なる2相の変圧信号(正弦波の交流信号)が、各々の出力端子56、58から同時に出力される。
【0045】
本実施形態では、駆動回路14から入力される駆動信号の650Vp−pの入力電圧が約10倍に昇圧され、6500Vp−pの2相の出力電圧が得られる。使用する冷陰極管が、後述するように、管長527mm、管外形φ2.6程度であれば、1本当たり電圧1000〜1200Vrmsで点灯可能であるが、本実施形態の場合、光源22内の冷陰極管が2本ずつ直列に接続されているため、2本分の冷陰極管を点灯させるために必要な電圧2000〜2400Vrmsまで昇圧している。
【0046】
また、圧電セラミックス32の中央部に未分極の第3領域46が設けられていることで、この未分極部が振動しない強固な剛体部として機能し、変圧信号の出力時に発生する捩り方向の振動モードや、蛇行方向の振動モードをより好適に抑制することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、変圧トランスとして、30W級のハイパワー出力が可能な圧電セラミックトランスを使用しているが、これに限らず、照明装置10の用途に応じて、例えば通常の3W級のローパワー出力の圧電セラミックトランスを使用してもよいし、あるいは巻線型のトランスを使用してもよい。また、変圧トランスから出力される2相の変圧信号の位相のずれも約180度に限定されない。要するに、光源22が必要とする電圧および位相の変圧信号を出力可能な変圧トランスを使用すればよい。
【0048】
次いで、圧電セラミックトランス18から出力される2相の変圧信号は、圧電セラミックトランス18の出力インピーダンスと光源22の冷陰極管の負性抵抗とのマッチング用のバラストコンデンサ20を介して光源22に入力される。具体的には、圧電セラミックトランス18から出力される一方の変圧信号が図1中上側のバラストコンデンサを介して光源22の上側2本の冷陰極管に入力され、他方の変圧信号が下側のバラストコンデンサを介して光源22の下側2本の冷陰極管に入力されている。
【0049】
従来、3W級のローパワー出力の圧電セラミックトランスと冷陰極管との組合せでは、圧電セラミックトランスの出力インピーダンスが大きいため、バラストコンデンサを使用せずに冷陰極管を駆動できていた。しかし、本実施形態のように、30W級のハイパワー出力の圧電セラミックトランス18の場合、その厚さが従来よりも厚いために出力インピーダンスが小さくなり、冷陰極管の負性抵抗とのバランスがとれずに安定点灯しにくくなる。
【0050】
これは、負荷側(冷陰極管側)の負性抵抗よりも、入力側(圧電セラミックトランス18側)の出力インピーダンスの方が大きくないと、光源22が安定点灯しないという理由による。すなわち、本実施形態のように、ハイパワー化した圧電セラミックトランス18と冷陰極管との組合せにおいては、圧電セラミックトランス18の出力側と冷陰極管との間にバラストコンデンサ20を入れることで、冷陰極管を安定点灯させることが可能となる。
【0051】
なお、前述の通り、バラストコンデンサ20は、例えば3W級のローパワー出力の圧電セラミックトランスのように、その出力インピーダンスが大きい場合には不要であり、本発明においても必須の要素ではない。
【0052】
続いて、本実施形態の光源22は、4本の冷陰極管(CCFL)を図1のように結線して、4本同時点灯を可能としたものである。すなわち、光源22は、2組の2管直列光源を使用している。それぞれの2管直列光源は、2本の冷陰極管を並列に配置し、その同じ方向の一方の端子(図1中右側の端子)が直列に接続されている。また、2組の2管直列光源は、一方(図1中外側)の2管直列光源の2本の冷陰極管が、他方(図1中内側)の2管直列光源の2本の冷陰極管の周囲を囲むように並列に、かつ両者の2本の冷陰極管の直列接続部分が交差しないように同じ方向に配置されている。
【0053】
本実施形態では、それぞれの冷陰極管は、その仕様が、管長527mm、管外径φ2.6、管内径φ2.0、色温度6500K前後、Ni電極、ガス圧70Torr、輝度約30000cd/m^2のものである。
【0054】
なお、光源22は、4本の冷陰極管に限らず、4本以上の複数本の冷陰極管を同時点灯するように構成してもよい。例えば、6本の冷陰極管を同様に結線して3組の2管直列光源を使用する場合、1組目の2管直列光源の2本の冷陰極管の周囲を囲むように並列に、その両側、図1で説明すると上下から挟むように2組目の2管直列光源の2本の冷陰極管を配置し、さらに2組目の2管直列光源の2本の冷陰極管の周囲を囲むように並列に、その両側を挟むように3組目の2管直列光源の2本の冷陰極管を配置する。4組以上の2管直列光源を使用する場合も同様である。
【0055】
光源22の2組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分には、バランス回路24と、合計電流検出回路26と、電流差検出回路28とが直列に挿入されている。
【0056】
バランス回路24は、光源22のそれぞれの冷陰極管に流れる管電流を常にほぼ均一に揃えるものである。バランス回路24は、図3に示すように、また、図4にバランス回路のみを抜き出して示しているように、隣接する2組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分において、それぞれ巻線数が等しく、逆極性(コイルを巻く方向が逆向き)のコイルが接続され、これらのコイルが1つのコアに巻き付けられた非常に単純な構成のバランスコイル(カレントトランス)によって構成されている。
【0057】
ここで、図3および図4に示すバランスコイルにおいて、1対のコイル近傍に示す‘・’が同じ側にある場合、その極性が同じであることを表し、違う側にある場合、その極性が逆であることを表す。他の図面においても同様である。
【0058】
バランスコイルにおいて、1対のコイル間に電流差が発生すると、両者は互いに逆向きの電圧を発生する。電流の大きい方は電圧を下げる向きに、電流の小さい方は電圧を上げる向きに作用する。その結果、大きい方の電流が小さくなる方向に、かつ小さい方の電流が大きくなる方向に制御され、両者はほぼ一致するところで安定して平衡する。これにより、それぞれV−I特性が異なる冷陰極管であっても、4本の冷陰極管の管電流をほぼ均一に揃えることができ、輝度ばらつきを2〜3%以内と大幅に低減することができる。
【0059】
本実施形態の照明装置10では、バランス回路24によって、2組の2管直列光源のそれぞれの冷陰極管の管電流のバランスをとりつつ、4本の冷陰極管の同時点灯を実現している。前出の特許文献2では、放電管の高圧部に分流トランスを設置せざるを得なかった。これに対し、バランス回路24は、2組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分において、すなわち低圧部にバランスコイルを挿入するので、リーケージ等の影響を受けにくく、効率低下しないという特徴がある。
【0060】
なお、2以上の複数組の2管直列光源を使用する場合には、バランスコイルを多段接続することも可能である。この点については後述する。
【0061】
ここで、光源22の2管直列光源の配置は、図1に示すように、i+1組目(iは1以上の自然数)の2管直列光源の2本の冷陰極管が、i組目の2管直列光源の2本の冷陰極管の周囲を囲むように並列に配置されているのが最も好ましい。しかし、本発明は、これに限定されるわけではなく、複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管が並列に配置されていれば良い。言い換えると、複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の配置順序はどのような順序で配置してもよい。
【0062】
例えば、図11に示したように、複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の入力側(図11中左側)で配線が交差するような配置としてもよいし、例えば図5に示すように、2本の冷陰極管の直列接続部分(図5中右側)で配線が交差するような配置であってもよい。また、これらの例に限らず配線がどのように交差する配置であっても良い。なお、前述の通り、2管直列光源の2本の冷陰極管の入力側や直列接続部分で配線が交差しないような配置である方が好ましいことは言うまでもないことである。
【0063】
続いて、合計電流検出回路26は、2組の2管直列光源の合計電流を出力するもので、図3では概念的に示しているが、本実施形態の場合、リング状のコアに、3つのコイルを巻きつけたトロイダル型コイルが用いられている。2つのコイルは、バランス回路24の一対のコイルに各々直列に接続された、すなわち2組の2管直列光源のぞれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分に接続された同極性の1対の巻線数の等しいコイルであって、バランス回路22に流れる管電流の合計電流を算出する。もう一つのコイルは、その合計電流を取り出すためのコイルである。
【0064】
合計電流検出回路26から出力される管電流の合計電流は、前述の電圧制御発振回路16と駆動回路14内の保護回路30とにフィードバックされる。合計電流が供給された場合の電圧制御発振器16と保護回路30の動作は前述の通りである。
【0065】
なお、本実施形態では、2組の2管直列光源の合計電流を求めているが、図6に一例を示すように、例えば1つのコアに、3組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分に接続された同極性の巻線数の同じコイルを巻き付けることによって、3組の2管直列光源の合計電流を求めることも可能である。同様にして、4組以上の2管直流光源の合計電流を求めることもできる。
【0066】
また、電流差検出回路28は、2組の2管直列光源の電流差(差分電流)を出力する。電流差検出回路28は、図3に示すように、合計電流検出回路26の1対のコイルに各々直列に接続された、すなわち2組の2管直列光源のぞれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分に接続された逆極性の1対の巻線数の等しいコイルをコアに巻き付け、さらに同じコアにもう1つの電流差を取り出すためのコイルを巻き付けたものである。
【0067】
電流差検出回路28から出力される電流差は、前述の駆動回路14内の保護回路30にフィードバックされる。
【0068】
冷陰極管等に異常が発生した場合、例えば2組の2管直列光源のうちの1組の2管直列光源の1本の冷陰極管に異常が発生し、電流過多となった場合でも、前述のバランス回路22により、2組の2管直列光源の管電流はほぼ均一に揃えようと働く。揃えられた結果、合計電流が多くなれば、合計電流検出回路26によって異常が検知される。しかし、バランス回路24により通常時ほど揃えられなかった場合に、合計電流が設定されている基準値から大きく外れない場合がある。その場合には、これで異常を検出することはできない。従って、各組の2管直列光源の管電流のそれぞれを監視する手段が必要となる。
【0069】
一般的には、絶縁を確保するために、フォトカプラ等でそれぞれの電流を駆動回路14内の保護回路30にフィードバックする方法が考えられる。本実施形態では、巻線型の電流差検出回路28により、2組の2管直列光源のそれぞれの2本の冷陰極管の直列接続部分の電流差を検出する。この電流差は保護回路30に供給され、保護回路30において異常が検出されると駆動回路14から駆動信号の出力が停止される。合計電流と電流差という相対的な情報をもとに、各管に流れている電流の絶対量を特定し、各管の異常有無を判定しても良い。この2情報の合成から各管の状態を判定する部分は保護回路30内に含まれており、異常が検出された場合には駆動信号の出力を停止する。
【0070】
なお、上記バランス回路24、合計電流検出回路26および電流差検出回路28は、図3に示す回路構成に限定されず、同様の機能を果たす別のどのような構成の回路でも実現可能である。この点についても後述する。また、図1では、バランス回路24、合計電流検出回路26、電流差検出回路28の順に直列に接続されているが、その配置順序は何ら限定されない。
【0071】
次に、光源22で使用される冷陰極管の本数を増加させた場合のバランス回路24について説明する。
【0072】
冷陰極管を4本同時点灯する場合は、上記実施形態で述べた通りである。しかし、液晶テレビのバックライト装置等の用途では、22インチの液晶テレビであっても、10〜12本程度の冷陰極管を使用した平面光源構造となっている。その場合には、全ての冷陰極管の管電流を均一化することが必要となる。その場合でも、前述の4本同時点灯の回路に若干の工夫を加えることでさらに多くの冷陰極管を同時点灯させ、その管電流を均一化することが可能である。
【0073】
まず、図7に示す例は、図4に示す2組の2管直列光源を2つ単純に並列配置したものである。この構成でも、使用する2管直列光源の本数を倍増させることは可能であるが、同様にして2管直列光源の本数をn倍にすると、その前段のインバータ(駆動回路14、電圧制御発振器16、圧電セラミックトランス18等)の個数もn個必要となり、コストアップにつながる。さらに、各々のバランス回路24の位置も遠いので、全体の管電流のバランス回路24に直列に接続される合計電流回路26を配置する場合も不便である。
【0074】
これに対し、図8に示す例は、図4に示す光源22において、1組目の2管直列光源の周囲を囲むように、2組目の2管直列光源を並列配置し、インバータを1つにまとめたものである。この構成であれば、2管直列光源の本数を増加させることも非常に簡単で、2管直列光源をn倍としてもインバータは常に1つでよい。しかも、各々のバランス回路24の位置も近いので、全体の管電流のバランス回路24に直列に接続される合計電流回路26を配置する場合も容易である。例えば、図6のような多段合計電流検出回路をバランス回路24と直列に設ける場合、複数の合計電流検出回路26を一部に集中できるので配線が楽になる。
【0075】
また、図9に示す例は、図7に示す例と似ているが、2管直列光源の本数を倍増させ、なおかつ、インバータの個数を1つにしたものである。上下4本ずつの2管直列光源の接続状態は図7の例とほぼ同じであるが、圧電セラミックトランス18の2相の変圧信号の1つを中央部の4本の冷陰極管に入力し、なおかつ、もう1つの変圧信号を、その周囲を囲むように図9中上下に並列に配置された4本の冷陰極管に入力することでインバータを1つにしている。
【0076】
また、図9に示す例では、上側の2組の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分においてバランス回路24が配置され、下側の2組の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分にもバランス回路24が配置されている。これにより、上下4本ずつの冷陰極管の管電流は各々ほぼ均一となる。さらに、上側の外側の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分と下側の外側の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分にもバランス回路24が挿入されており、これによって8本全ての冷陰極管の管電流がほぼ均一に揃えられる。
【0077】
なお、図7および図8に示す回路構成においても、図9に示す回路構成と同様にして全ての冷陰極管の管電流をほぼ均一に揃えることが可能である。また、上記各例の図には、バランス回路24のみを示しているが、これらの回路にさらに合計電流検出回路26や電流差検出回路28を設ける場合は、図9に示す、上側の外側の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分と下側の外側の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分に配置されているバランス回路24に直列に設けても良い。
【0078】
なお、冷陰極管の本数を倍の8本(2管直列光源の本数を4本)にした場合を例に挙げて説明したが、冷陰極管の本数は4本や8本に限定されず、必要に応じて必要数の冷陰極管を同時点灯させる照明装置を構成することも可能である。
【0079】
次に、バランス回路24、合計電流検出回路26および電流差検出回路28の別の実施形態について説明する。
【0080】
例えば、図10に示す回路は、バランス回路24、合計電流検出回路26および電流差検出回路28をまとめて1つの回路として構成した例である。
【0081】
図10中左側の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分には2つの同極性のコイルが直列に接続されている。それぞれのコイルはコアに巻き付けられ、それぞれ同極性の巻線数の等しいコイルが同じコアに巻き付けられて、それぞれカレントトランス60、62が構成されている。同様に、右側の2管直列光源の2本の冷陰極管の直列接続部分にも2つの同極性のコイルが直列に接続されている。それぞれのコイルはコアに巻き付けられ、それぞれ同極性の巻線数の等しいコイルが同じコアに巻き付けられて、それぞれカレントトランス64、66が構成されている。
【0082】
上側の左右2つのカレントトランス60、64を構成する内側の2つのコイルは、その一方の端子(図10中下側の端子)が互いに接続され、他方の端子(図10中上側の端子)は、それぞれ「差」と記載されている部分に接続されている。一方、下側の左右2つのカレントトランス62、66を構成する内側の2つのコイルは、右側のコイルの一方の端子(図10中下側の端子)と左側のコイルの他方の端子(図10中上側の端子)が互いに接続され、右側のコイルの他方の端子(図10中上側の端子)と左側のコイルの一方の端子(図10中下側の端子)は、それぞれ「和」と記載されている部分に接続されている。
【0083】
図10中右側の2管直列光源と左側の2管直列光源は、各々のカレントトランス60、62、64、66を介して互いに接続されることによって、左右両方の2管直列光源に流れる管電流はほぼ均一となるように制御される。つまり、図3に示すバランス回路24と同様の機能が実現されている。
【0084】
また、図10中下側の左右のカレントトランス62、66を構成する内側の2つのコイルの端子は互いに交差するように接続されているので、下側の「和」と記載されている部分からは、インピーダンス素子を介して、図3に示す合計電流検出回路26から出力される合計電流と等しい合計電流を取り出すことができる。つまり、図3に示す合計電流検出回路26と同様の機能が実現されている。
【0085】
一方、上側の左右のカレントトランス60、64を構成する内側の2つのコイルの端子は互いに交差しないように接続されているので、上側の「差」と記載されている部分からは、同じくインピーダンス素子を介して、図3に示す電流差検出回路28から出力される電流差と等しい電流差を取り出すことができる。つまり、図3に示す電流差検出回路28と同様の機能が実現されている。
【0086】
なお、図10に示す例は、バランス回路24、合計電流検出回路26および電流差検出回路28をまとめて1つの回路として構成したものであるが、この例に限らず、同様の機能を実現する他の構成の各種の回路を採用することが可能である。
【0087】
また、上記各実施形態は、本発明の照明装置の一例を示すものであり、本発明は、上記構成に限定されない。また、本発明の照明装置は、例えば図1に示す各構成要素以外の各種の構成要素を含んでいてもよい。また、本発明の照明装置は、液晶テレビやコンピュータの表示装置として用いられる液晶ディスプレイなどのバックライト装置として好適に利用可能であるが、これに限らず、各種の照明装置としても利用可能である。
【0088】
また、光源は、上記実施形態の冷陰極管に限定されず、例えば熱陰極管、蛍光管、ネオン管、外部電極管などを含む各種の放電管を使用しても良い。また、上記実施形態では、圧電セラミックトランスによって昇圧しているが、これも限定されず、各種の変圧トランスを用いて昇圧しても良いし、逆に降圧しても良いし、同一電圧を出力しても良い。すなわち、必要に応じて所定電圧に変圧しても良い。
【0089】
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明の照明装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の照明装置の内部構成を表す一実施形態のブロック概略図である。
【図2】図1に示す圧電セラミックトランスを表す斜視図である。
【図3】図1に示すバランス回路、合計電流検出回路および電流差検出回路を表す概略図である。
【図4】図1に示すバランス回路の構成を簡略的に表す概略図である。
【図5】バランス回路の変形例を表す概略図である。
【図6】合計電流検出回路の変形例を表す概略図である。
【図7】バランス回路の変形例を表す概略図である。
【図8】バランス回路の変形例を表す概略図である。
【図9】バランス回路の変形例を表す概略図である。
【図10】図1に示すバランス回路、合計電流検出回路および電流差検出回路の変形例を表す概略図である。
【図11】従来の照明装置において、2本の冷陰極管を直列に接続した2直列光源を2組並列に並べた場合の接続例を表す概略図である。
【図12】従来の照明装置において、2本の冷陰極管を直列に接続した2直列光源を2組並列に並べた場合の別の接続例を表す概略図である。
【図13】従来の照明装置において、2本の冷陰極管を直列に接続した2直列光源を2組並列に並べた場合の別の接続例を表す概略図である。
【図14】従来の照明装置において、2本の冷陰極管を直列に接続した2直列光源を2組並列に並べた場合の別の接続例を表す概略図である。
【符号の説明】
【0091】
10 照明装置
12 電源
14 駆動回路
16 電圧制御発振回路
18 圧電セラミックトランス
20 バラストコンデンサ
22 光源
24 バランス回路
26 合計電流検出回路
28 電流差検出回路
30 保護回路
32 圧電セラミックス
34a、34b 第1入力電極
36a、36b 第2入力電極
38 第1出力電極
40 第2出力電極
42 第1領域
44 第2領域
46 第3領域
48 第4領域
50 第5領域
52a、52b、54a、54b 入力端子
56、58 出力端子
60、62、64、66 カレントトランス
68、72 インバータ
70 発振回路
74 導光板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本の放電管が並列に配置され、前記2本の放電管の同じ方向の一方の端子が接続された複数組の2管直列光源を光源とする照明装置であって、
前記光源は、前記複数組の2管直列光源が並列に配置され、
前記複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の放電管の直列接続部分において、それぞれ巻線数が等しく、同極性であるコイルが接続され、前記複数組の2管直列光源のそれぞれの2本の放電管の直列接続部分に接続されたコイルと前記複数組の2管直列光源の合計電流を取り出すためのコイルとが同じコアに巻き付けられた合計電流検出回路が設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記光源は、i+1組目(iは1以上の自然数)の2管直列光源の2本の放電管が、i組目の2管直列光源の2本の放電管の周囲を囲むように並列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
さらに、その発振周波数が、前記合計電流検出回路から供給される合計電流の電流値に応じて変化する基本波を発生する電圧制御発振回路と、
その発振周波数が、前記電圧制御発振回路から供給される基本波の周波数に応じて変化する所定電圧の駆動信号を生成する駆動回路と、
前記駆動回路から所定電圧の駆動信号が入力されると、前記光源に入力される、前記駆動信号と略等しい周波数で、該駆動信号から所定電圧の変圧信号を出力する変圧トランスとを備え、
前記電圧制御発振回路は、前記合計電流の電流値に応じて前記基本波の周波数を制御することによって、前記合計電流が常に略一定値となるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
さらに、前記合計電流検出回路から供給される合計電流の電流値が所定範囲内ではない場合に、前記駆動回路から駆動信号の出力を停止するように制御する保護回路を備えていることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記光源に入力される変圧信号は、略180度位相が異なる2相の信号であることを特徴とする請求項3または4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記放電管は、冷陰極管であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−280884(P2007−280884A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−108808(P2006−108808)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【出願人】(501488594)京都技術研究所株式会社 (8)
【Fターム(参考)】