説明

照明装置

【課題】液晶レンズを用いて配光する照明装置において、製造コストを抑えつつ、液晶レンズを透過した照射光の光むらを抑える。
【解決手段】照明装置1は、重ねられた液晶レンズ4a、4bを有し、各液晶レンズ4a、4bは、液晶層43を挟み、光照射方向から見て相似形状に形成された複数の透明な帯状電極46を有する。光照射方向から見て手前の液晶レンズ4aの各帯状電極46は、その背後の液晶レンズ4bの各帯状電極46間の境界を覆うように互い違いに配置されている。これにより、各帯状電極46の重なる部位毎に透過光の光路の向きを調整することができ、従って、それらの各部位に幅を狭めた帯状電極46を配設したときのような擬似的な微細構成とすることができる。このため、帯状電極46の電極パターンに応じた照射光の光むらを抑えることができ、また、光むらを抑えるのに帯状電極46を実際に微細構成とする必要がないので、製造コストを抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子の出力光を液晶レンズにより集めて配光する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種の照明装置として、液晶レンズが液晶層を挟んで対向する複数対の透明な帯状電極を有し、光照射方向から見て、大きい帯状電極が小さい帯状電極を囲うように略同心円状に形成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これらの帯状電極は、液晶層の各部位に電圧を印加して、各部位毎に液晶分子の配向を調整し、屈折率を制御する。発光素子の出力光はこのような液晶レンズを透過して照射される。そのため、照射光に、帯状電極の電極パターンに応じた光むらが生じる虞がある。
【0003】
そこで、光むらを抑えるため、帯状電極の幅を狭めて数を増やし、帯状電極を微細構成とすることが考えられる。しかしながら、この方法では、帯状電極の形成が煩雑になり、製造コストが高まる虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−317879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、液晶レンズを用いて配光制御する照明装置において、製造コストを抑えつつ、液晶レンズを透過した照射光の光むらを抑えることができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、発光素子と、前記発光素子からの出力光を集めて配光する液晶レンズと、を備えた照明装置において、前記液晶レンズは、複数枚、重なるように配設され、各液晶レンズは、2枚の透明基板と、これら透明基板の間に封入される液晶層と、前記液晶層を挟み、液晶層に印加する電圧を制御することにより液晶分子の配向を制御する電極部と、を有し、各液晶レンズの電極部は、互いに大きさが異なり、かつ光照射方向から見て相似形状に形成された複数の透明な帯状電極で構成され、大きい帯状電極が小さい帯状電極を囲うように配設された電極パターンを有し、光照射方向から見て手前の液晶レンズの各帯状電極は、その背後に在る液晶レンズの各帯状電極間の境界を覆うように互い違いに配置されているものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の照明装置において、前記液晶レンズ毎に、各帯状電極の電極パターンは、それらの中心位置が所望の光照射方向に応じて、一致し、又は一方向に変位するように配置されているものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の照明装置において、前記複数枚の液晶レンズのうちの少なくとも1枚には、透過光を拡散する拡散材料が封入されているものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、光照射方向から見て、手前の液晶レンズの各帯状電極と、背後の液晶レンズの各帯状電極とはずれて重なり、その重なる部位毎に透過光の光路の向きを調整することができるので、それらの各部位に幅を狭めた帯状電極を配設したときのような擬似的な微細構成とすることができる。このため、帯状電極の電極パターンに応じた照射光の光むらを抑えることができる。また、光むらを抑えるのに、帯状電極を実際に微細構成とする必要がないので、製造コストを抑えることができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、所望の方向に光を照射することができるので、演出照明を行うことができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、液晶レンズの透過光は拡散材料により拡散されるので、光むらをさらに抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明装置の断面構成図。
【図2】上記装置の電気的ブロック図。
【図3】上記装置において重ねられた2枚の液晶レンズの断面構成図。
【図4】(a)は上記各液晶レンズの電極部の斜視図、(b)は各電極部の平面図。
【図5】上記各電極部と制御回路との回路構成図。
【図6】上記液晶レンズの各部位の印加電圧と実効複屈折率とを示す図。
【図7】(a)は上記2枚のうちの光照射方向から見て手前の液晶レンズの擬似レンズ厚を示す図、(b)はその背後の液晶レンズの擬似レンズ厚を示す図、(c)は上記2枚の液晶レンズを重ねたときの擬似レンズ厚を示す図。
【図8】上記装置を適用した街路灯の斜視図。
【図9】(a)は上記実施形態の一変形例に係る照明装置の液晶レンズの電極部の平面図、(b)上記装置による光照射領域の明るさ分布を示す平面図。
【図10】(a)は上記とは別の変形例に係る照明装置の液晶レンズの電極部の平面図、(b)上記装置による光照射領域の明るさ分布を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る照明装置について図面を参照して説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る照明装置の構成を示す。この照明装置1は、筐体2と、筐体2に収容された発光素子3と、発光素子3からの出力光を集めて配光する2枚の液晶レンズ4a、4bと、発光素子3を点灯制御する点灯回路5と、液晶レンズ4a、4bを駆動制御する液晶レンズ制御回路(以下、制御回路という)6と、発光素子3からの出力光を液晶レンズ4a、4bへ向けて反射する反射板7とを備える。筐体2は光出射口21を有する。
【0014】
液晶レンズ4a、4bは重なり、光出射口21を塞ぐように筐体2に取り付けられている。液晶レンズ4aは光照射方向から見て手前に在り、液晶レンズ4bはその背後に在る。液晶レンズの枚数は2枚に限定されず、複数枚であればよい。制御回路6は、液晶レンズ4a、4b内の液晶層に印加する電圧を制御することにより、光の焦点距離及び光照射領域を制御し、配光制御を行う。
【0015】
反射板7は筐体2内において光出射口21へ向けて拡径した椀状であり、発光素子3は反射板7の内底部に配置されている。発光素子3、液晶レンズ4a、4b、点灯回路5及び制御回路6への電源供給は商用電源から行われる。点灯回路5及び制御回路6は筐体2の適宜の位置に取り付けられる。
【0016】
図3は液晶レンズ4a、4bの構成を示し、図4(a)(b)は液晶レンズ4a、4bが有するそれぞれの電極部の構成を示す。液晶レンズ4a、4bは、それぞれ、2枚の透明基板41と、これら透明基板41の間に液晶材を封じ込めるためのシール材42と、透明基板41の間に封入された液晶材から成る液晶層43と、液晶層43に電圧を印加する電極部44と、を有する。電極部44は、上記の制御回路6による制御の下、印加電圧を制御することにより液晶分子43aの配向を制御し、このようにして液晶層43の屈折率を調整する。
【0017】
電極部44は、それぞれ液晶層43を挟んで上下に対向する透明な中心電極45と帯状電極46と(以下、電極45、46と総称)で構成される。中心電極45は略円盤状とし、帯状電極46は中心電極45の外周を囲うように配設されており、上下で1対として、それらが5対、設けられている。帯状電極46は各対毎に、互いに大きさが異なり、光照射方向から見て略C字の相似形状に形成されている。これらの帯状電極46は、大きい帯状電極46が小さい帯状電極46を囲うように配設された電極パターンを形成している。電極45、46はITO透明導電膜により構成でき、各電極45、46の間には絶縁部材が挿入されている。電極45、46はそれぞれ、上下に対向する面に配向膜を有し、それらの配向膜は電圧無印加状態で液晶分子43aの主軸を略水平又は僅かに斜めとする。電極46の数は上記に限定されず、複数対であればよい。
【0018】
液晶レンズ4aの各帯状電極46は、液晶レンズ4bの各電極45、46間の境界L1を覆い、さらにはそれらの間に在る絶縁部材も覆うように、液晶レンズ4bの帯状電極46と断面視で互い違いに配置されている。液晶レンズ4aの各電極45、46は、液晶レンズ4bのそれらと比べ、それぞれ、寸法が小さい。液晶レンズ4aの各帯状電極46は、液晶レンズ4bにおいて互いに隣り合う帯状電極46の幅半分ずつを、境界L1を跨いで覆っていることが望ましい。液晶レンズ4a、4bのそれぞれの帯状電極46の帯幅は同じであっても、又は異なっていてもよい。帯状電極46の切欠部分は、その部分が光照射面に投影されることを抑えるため、上下に重ならないことが望ましい。
【0019】
液晶レンズ4a、4bのいずれにおいても、電極45、46のそれぞれの中心位置は所望の光照射方向に応じた位置とする。本実施形態では光照射方向は発光素子3の光軸C1方向とし、各電極45、46の中心位置は光軸C1と一致している。
【0020】
また、電極部44は、帯状電極46のC字の切欠部分に引出電極47を有し、引出電極47は各電極45、46と制御回路6とを繋ぐ。各電極45、46は制御回路6により制御され、それぞれが、互いに異なる電圧を液晶層43に印加し、各部位毎に屈折率を異ならせ、液晶層43にレンズ機能を持たせる。
【0021】
図5は、液晶レンズ4a、4bの各々の電極部44と制御回路6の回路構成を示す。同図には、各電極部44において、液晶層43の上側に配置された電極45、46だけを図示している。ここで、電極45、46から引き出された引出電極47を、引出元である中心電極45から最外周の帯状電極46の順に、引出電極47a〜47eと称する。各電極部44のいずれについても、そのように称する。
【0022】
制御回路6は、可変電圧源61と、可変電圧源61の出力電圧が両端に印加される分圧抵抗器62とで構成される。可変電圧源61は、交流電源又は直流電源のいずれでもよい。可変電圧源61の一出力端子は、基準電位とされた基準接点62aに接続されている。分圧抵抗器62には引出電極47a〜47eが接続されている。
【0023】
液晶レンズ4aの引出電極47a〜47eと、液晶レンズ4bのそれらとは、それぞれ、並列に接続されている。液晶レンズ4a、4bのいずれにおいても、引出電極47aは基準接点62aと接続され、引出電極47b〜47eはそれぞれ、分圧抵抗器62の所定の点に接続されて互いに異なる電位に設定されている。不図示であるが、液晶層43下側の各電極45、46は基準接点62aに接続されている。このような回路構成により、液晶レンズ4aの各電極45、46と、液晶レンズ4bの各電極45、46とは、それぞれ、1対1対応で同電位に設定されている。また、各液晶レンズ4a、4bにおいて、各電極45、46の電位は互いに異なる所定の値に設定されている。ここで、各電極45、46による印加電圧を、最内周から最外周の順にV〜Vという。
【0024】
図6は、液晶レンズ4aの各部位への印加電圧V〜Vと、各部位の実効複屈折率Δnとの関係を示す。実効複屈折率Δnとは、液晶レンズ4aを透過する光が常光と異常光とに分かれたときのそれらの光路差である。同図には、印加電圧Vの理想特性Lvと、実効複屈折率Δnの理想特性Lnとを示す。理想特性Lnは、液晶レンズ4aを凸レンズとして機能させるための特性を示し、理想特性Lvは理想特性Lnを実現するための印加電圧特性を示す。理想特性Lnは、Δnがレンズ中心で最高となり外周へ向かうに連れて下がる回転放物面状の特性である。理想特性Lvは、レンズ中心から外周へ向けて印加電圧が漸進的に高まる特性である。なお、Vは略ゼロに設定されている。
【0025】
実効複屈折率Δnは、液晶分子43aの主軸の傾きに応じて変動し、主軸が水平に近づくほどΔnは高くなる。レンズ中心では、Vは略ゼロであり、液晶分子43aの配向は略水平となるので、Δnは最大となる。また、レンズ中心から外周へ向かうに連れて、V〜Vは漸進的に高まるので、液晶分子43aの主軸の向きは徐々に略垂直に近づき、Δnは減少する。このような設定により、Δnは理想特性Lnに沿った値を取り、液晶レンズ4aは、略中心から周縁に向かって厚みが薄くなり屈折率が略一様な通常の凸レンズとして機能する。ここでは、液晶レンズ4aについてだけ説明したが、液晶レンズ4bについては液晶レンズ4aと同等の実効複屈折率Δn分布を有するので説明は省略する。
【0026】
図7(a)〜(c)は、液晶レンズ4aのみのときと、液晶レンズ4bのみのときと、本実施形態のように液晶レンズ4a、4bとを重ねたときの擬似レンズ厚を示す。擬似レンズ厚とは、液晶レンズを通常のレンズに置き換えたときのそのレンズ厚に相当する値である。
【0027】
図7(a)に示すように、液晶レンズ4aは凸レンズとして機能するので、その擬似レンズ厚は、液晶レンズ4aの中心で最大となり、レンズ中心から外周へ向かうに連れて減少する。減少の仕方は、帯状電極46の位置及び幅に応じた階段状となる。図7(b)に示すように、液晶レンズ4bの擬似レンズ厚もレンズ中心から外周へ向けて階段状に減少するが、液晶レンズ4bの各電極45、46はそれぞれ、液晶レンズ4aのそれらよりも寸法が大きいので、各減少位置は外周方向にずれる。
【0028】
図7(c)に示すように、液晶レンズ4a、4bを重ねた本実施形態の擬似レンズ総厚は、図7(a)(b)の擬似レンズ厚特性を重ね合わせたものとなり、レンズ中心で最高となり、外周へ向かうに連れて、より多い段数で、かつ、より少ない変化量で減少する。液晶レンズ4a、4bの組み合わせは、それぞれが単体の場合と比べ、通常の滑らかな凸レンズに近づき、従って、より細かく透過光の光路を調整することが可能となる。
【0029】
図8は、照明装置1を用いた街路灯を示す。この街路灯8は、照明装置1を上端に支持する支柱81を備え、照明器具1は斜め下方を向いている。照明装置1において、液晶レンズ4a、4bは略中心が頂点の凸レンズとして機能するので、焦点P1は光照射領域A1の略中央に位置し、その付近が最も明るくなり、外周へ向かうに連れて暗くなる。
【0030】
上記のように構成された本実施形態の照明装置1においては、光照射方向から見て、手前の液晶レンズ4aの各帯状電極46と、背後の液晶レンズ4bの各帯状電極46とはずれて重なり、その重なる部位毎に透過光の光路の向きを調整することができる。従って、それらの各部位に、幅を狭めた帯状電極46を配設したときのような擬似的な微細構成とすることができる。このため、帯状電極46の電極パターンに応じた照射光の光むらを抑えることができる。また、光むらを抑えるのに、帯状電極46を実際に微細構成とする必要がないので、製造コストを抑えることができる。
【0031】
また、液晶レンズ4a、4bの各電極45、46の中心位置が所望の光照射方向に応じた位置であるため、所望の方向に光を照射することができ、演出照明を行うことができる。また、液晶レンズ4a、4bは重ねられているので、レンズ総厚が厚くなり、従って、焦点制御範囲を広くすることができる。
【0032】
次に、上記実施形態の第1の変形例に係る照明装置について図面を参照して説明する。図9(a)は、本変形例に係る照明装置の電極部44を示す。この電極部44は、上記実施形態の構成と比べ、電極パターンが異なる。各電極45、46の電極パターンの中心位置は、所望の光照射方向に応じて、一方向に変位するように配置されている。各帯状電極46は、最外周のものから最内周のものまで、その中心位置が徐々に一方向に変位して寄っている。帯状電極46において引出電極47を配設するための切欠部分は、引出電極47の長さを短くするため、上記変位方向に形成されている。
【0033】
図9(b)は、上述の街路灯8(図8参照)において、上記実施形態の照明装置1の替わりとして本変形例の照明装置を用いたときの光照射領域A1を示す。各電極45、46の中心位置が一方向に変位しているので、図8と比べ、焦点P1とその付近の最も明るい領域が一方向に変位している。
【0034】
本変形例においては、各電極45、46の電極パターンの中心位置が所望の光照射方向に応じて一方向に変位しているので、その所望の方向に光を照射することができ、演出照明を行うことができる。
【0035】
次に、上記実施形態の第2の変形例に係る照明装置について図面を参照して説明する。図10(a)(b)は、本変形例に係る照明装置の電極部44と、該装置による光照射領域A1とを示す。この電極部44の電極パターンは、上記第1の変形例とはさらに異なる。本変形例の電極パターンは、光照射方向から見て、中心電極45が略矩形状とされ、帯状電極46が、中心電極45を囲み一部が切欠された矩形枠の相似形状に形成されている。本変形例の照明装置を上述の街路灯8(図8参照)に用いたときの光照射領域A1は角丸矩形状となる。
【0036】
次に、上記実施形態の第3の変形例について説明する。本変形例の図示は省略し、上記図3を流用する。本変形例においては、透明基板41の間に、液晶材に加えて、透過光を拡散する拡散材料が封入されている。この拡散材料は、例えばシリコン樹脂パウダ等の、液晶材よりも屈折率が低いものとする。拡散材料の形状は、真球状であることが望ましい。拡散材料は、その大きさが略2[μm]のものの場合は波長が略400[nm]の光に対して拡散効力が大きく、大きさが略8[μm]のものの場合は波長が略600[nm]の光に対して拡散効力が大きい。従って、拡散材料の形状は、発光素子3の出力光の波長に応じて選定されている。本変形例においては、液晶レンズ4a、4bの透過光は拡散材料により拡散されるので、光むらをさらに抑えることができる。
【0037】
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、帯状電極46は、光照射方向から見てC字形状に形成されるのではなく、切欠部のない同心円状に形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 照明装置
3 発光素子
4a、4b 液晶レンズ
41 透明基板
43 液晶層
44 電極部
46 帯状電極
L1 境界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、前記発光素子からの出力光を集めて配光する液晶レンズと、を備えた照明装置において、
前記液晶レンズは、複数枚、重なるように配設され、
各液晶レンズは、2枚の透明基板と、これら透明基板の間に封入される液晶層と、前記液晶層を挟み、液晶層に印加する電圧を制御することにより液晶分子の配向を制御する電極部と、を有し、
各液晶レンズの電極部は、互いに大きさが異なり、かつ光照射方向から見て相似形状に形成された複数の透明な帯状電極で構成され、大きい帯状電極が小さい帯状電極を囲うように配設された電極パターンを有し、
光照射方向から見て手前の液晶レンズの各帯状電極は、その背後に在る液晶レンズの各帯状電極間の境界を覆うように互い違いに配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記液晶レンズ毎に、各帯状電極の電極パターンは、それらの中心位置が所望の光照射方向に応じて、一致し、又は一方向に変位するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数枚の液晶レンズのうちの少なくとも1枚には、透過光を拡散する拡散材料が封入されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−230887(P2010−230887A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77104(P2009−77104)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】