照明装置
【課題】屋外環境と違和感のない照明環境を実現し、かつ、省エネルギーを図る。
【解決手段】光源回路150(第一の光源)は、相関色温度が高い光を放射する。光源回路170(第二の光源)は、光源回路150よりも相関色温度が低い光を放射する。電源回路110(第一の電源回路)は、太陽光発電装置PGにより生成された電力を、2つの光源回路150,170に対して供給する。電源回路130は、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。電源回路130は、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、光源回路170に対して電力を供給する。
【解決手段】光源回路150(第一の光源)は、相関色温度が高い光を放射する。光源回路170(第二の光源)は、光源回路150よりも相関色温度が低い光を放射する。電源回路110(第一の電源回路)は、太陽光発電装置PGにより生成された電力を、2つの光源回路150,170に対して供給する。電源回路130は、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。電源回路130は、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、光源回路170に対して電力を供給する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、太陽光発電を利用した照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電を利用した照明装置として、太陽光発電装置の出力を光源に直結することにより、外が明るいときほど、光源を明るく点灯する照明装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−57877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような照明装置により、屋外との明るさの差を小さくすることができるが、夜間や、昼間でも太陽が出ていないときにも、照明装置を点灯するためには、太陽光発電装置とは別のエネルギー源が必要になる。また、照明の明るさにより、快適な相関色温度が異なることが知られている。
この発明は、例えば上記のような課題を解決するためになされたものであり、太陽光発電の出力を最大限利用することによって省エネを図るとともに、屋外環境と違和感のない照明環境を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明にかかる照明装置は、
第一の光源と、
上記第一の光源よりも相関色温度が低い光を放射する第二の光源と、
太陽光発電装置により生成された電力を、上記2つの光源に対して供給する第一の電源回路と、
上記太陽光発電装置の発電量が多いか少ないかを判定し、上記太陽光発電装置の発電量が少ないと判定した場合に、上記第二の光源に対して電力を供給する第二の電源回路とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明にかかる照明装置によれば、太陽光発電の出力を最大限利用でき、かつ屋外環境と違和感のない照明環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図。
【図2】実施の形態1における照明装置100の回路構成を示す電気回路図。
【図3】実施の形態1における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図。
【図4】実施の形態2における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図。
【図5】実施の形態2における照明装置100の回路構成を示す電気回路図。
【図6】実施の形態2における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【図7】実施の形態2における電源回路110が出力できる最大電流と、2つの電源回路110,130が出力する電流の合計との関係を示すグラフ図。
【図8】実施の形態3における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【図9】実施の形態3における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図。
【図10】実施の形態4における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【図11】実施の形態4における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図。
【図12】実施の形態5における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図。
【図13】実施の形態5における照明装置100の回路構成を示す電気回路図。
【図14】実施の形態5における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1について、図1〜図3を用いて説明する。
【0009】
図1は、この実施の形態における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図である。
照明装置100は、例えばLED照明器具である。照明装置100は、太陽光発電装置PGから供給される電力により光源を点灯する。また、夜間など太陽光発電装置PGから供給される電力が不足する場合は、商用電源などの交流電源AC(商用電力装置)から供給される電力により光源を点灯する。
照明装置100は、例えば店舗などの屋内に設置される。昼間など屋外が明るいときは、屋外との明るさの差を小さくするため、照明装置100は、光源を明るく点灯する。夜間など屋外が暗いときは、省エネのため、照明装置100は、光源を暗く点灯する。また、照明装置100は、光源を明るく点灯するときは、光源が放射する光の相関色温度を高くし、逆に、光源を暗く点灯するときは、光源が放射する光の相関色温度を低くする。
【0010】
照明装置100は、2つの電源回路110,130と、2つの光源回路150,170とを有する。
2つの電源回路110,130は、例えばLED電源装置である。
電源回路110(第一の電源回路)は、太陽光発電装置PGが生成した電力を、2つの光源回路150,170に供給する電力に変換する。
電源回路130(第二の電源回路)は、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定し、太陽光発電装置PGの発電量が少ない場合、交流電源ACからの電力を、光源回路170に供給する電力に変換する。
光源回路150は、例えばLEDなどの光源(第一の光源)を有する。光源回路150の光源は、電源回路110から供給される電力により点灯し、相関色温度が比較的高い光を放射する。
光源回路170は、例えばLEDなどの光源(第二の光源)を有する。光源回路170の光源は、電源回路110や電源回路130から供給される電力により点灯し、光源回路150の光源よりも相関色温度が低い光を放射する。
2つの光源回路150,170の光源は、放射する光が十分に混合して、色ムラが生じないように配置されている。
【0011】
昼間など屋外が明るい場合、太陽光発電装置PGの発電量が多いので、電源回路130は動作しない。電源回路110から供給される電力により、2つの光源回路150,170の光源が点灯する。照明装置100は、2つの光源回路150,170の光源が放射した光を混合した光を放射する。照明装置100は、2つの光源回路150,170の光源が放射する光の相関色温度の中間の相関色温度の光を放射する。
【0012】
夜間など屋外が暗い場合、太陽光発電装置PGの発電量が少ないので、電源回路130が動作する。電源回路130から供給される電力により、光源回路170の光源が点灯する。光源回路150には、電源回路130からの電力が供給されない。電力電源回路110から供給される電力だけでは、光源回路150の光源は点灯しない。したがって、照明装置100は、光源回路170が放射した相関色温度が低い光を放射する。
【0013】
図2は、この実施の形態における照明装置100の回路構成を示す電気回路図である。
【0014】
2つの光源回路150,170は、例えば複数のLEDが直列に電気接続した回路である。2つの光源回路150,170は、互いに直列に電気接続している。
【0015】
電源回路110は、例えば、フライバックコンバータ回路である。その場合、電源回路110は、例えば、制御回路112と、トランスT13と、スイッチング素子Q16と、2つの整流素子D17,D21と、平滑コンデンサC18と、電流検出抵抗R19とを有する。
スイッチング素子Q16は、トランスT13の一次巻線L14と直列に電気接続している。太陽光発電装置PGが生成した直流電圧は、巻線L14とスイッチング素子Q16との直列回路の両端に印加される。制御回路112は、スイッチング素子Q16を高周波でオンオフする。整流素子D17及び平滑コンデンサC18は、トランスT13の二次巻線L15と直列に電気接続している。整流素子D21は、電流の逆流を防ぐ。電流検出抵抗R19は、電源回路110が出力する電流を検出する。電源回路110が出力する電流は、2つの光源回路150,170を流れる。
制御回路112は、電流検出抵抗R19の両端に発生した電圧を帰還信号として入力し、電源回路110が出力する電流が所定の目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q16をオンオフする周波数やタイミングを調整する。太陽光発電装置PGが生成した電力が少ないと、電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合がある。制御回路112は、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いたか否かを表わす信号を生成して出力する。
なお、制御回路112の動作電源は、例えば、太陽光発電装置PGが生成した電力から生成する。その場合、太陽光発電装置PGが生成した電力が少ないと、そもそも制御回路112が動作しない。このため、制御回路112が出力する信号は、例えば高電位のとき、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いたことを表わす信号とするのが望ましい。そうすれば、制御回路112が動作しない場合は、制御回路112が出力する信号が低電位になり、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いていないことを表わす。
また、制御回路112は、電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合、スイッチング素子Q16を継続してオフとし、電源回路110の動作を停止させる構成であってもよい。その場合、制御回路112は、例えば、電源回路110を間歇的に動作させて、電源回路110が出力する電流が目標電流に届くか否かを判定する。電源回路110が出力する電流が目標電流に届いた場合、制御回路112は、太陽光発電装置PGの発電量が回復したと判定し、電源回路110をそのまま動作させる。電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合、制御回路112は、太陽光発電装置PGの発電量が少ないままであると判定し、再び電源回路110の動作を停止させる。
【0016】
電源回路130は、例えばフライバックコンバータ回路である。その場合、電源回路130は、例えば、整流回路131と、制御回路132と、トランスT33と、スイッチング素子Q36と、2つの整流素子D37,D41と、平滑コンデンサC38と、電流検出抵抗R39とを有する。
整流回路131は、交流電源ACからの供給される交流電力を全波整流して、電圧波形を脈流にする。スイッチング素子Q36は、トランスT33の一次巻線L34と直列に電気接続している。整流回路131が生成した脈流電圧は、巻線L34とスイッチング素子Q36との直列回路の両端に印加される。制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフする。整流素子D37及び平滑コンデンサC38は、トランスT33の二次巻線L35と直列に電気接続している。整流素子D41は、電流の逆流を防ぐ。電流検出抵抗R39は、電源回路130が出力する電流を検出する。電源回路130が出力する電流は、光源回路170を流れるが、光源回路150は流れない。
制御回路132は、制御回路112が出力した信号を入力する。入力した信号が、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いていないことを表わす場合、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定する。その場合、制御回路132は、電流検出抵抗R39の両端に発生した電圧を帰還信号として入力し、電源回路130が出力する電流が所定の目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q36をオンオフする周波数やタイミングを調整する。なお、制御回路132の目標電流は、制御回路112の目標電流と異なる構成であってもよい。
制御回路132が入力した信号が、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いていることを表わす場合、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定する。その場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフの状態とし、電源回路130の動作を停止させる。
なお、制御回路132は、制御回路112が出力した信号を入力するのではなく、電流検出抵抗R19の両端電圧を入力することにより、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いているか否かを判定する構成であってもよい。
あるいは、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を表わす信号を太陽光発電装置PGから入力する構成であってもよい。
【0017】
なお、2つの電源回路110,130は、フライバックコンバータ回路に限らず、バックコンバータ回路やブーストコンバータ回路など他のスイッチング電源回路であってもよいし、非スイッチング電源回路であってもよい。また、電源回路110と電源回路130とは、同じ構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。
【0018】
図3は、この実施の形態における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図である。
横軸は、相関色温度を表わす。縦軸は、光出力を表わす。
点511は、光源回路170の光源が放射する光の相関色温度及び光出力を表わす。点512は、光源回路150の光源が放射する光の相関色温度及び光出力を表わす。点513は、2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光の相関色温度及び光出力を表わす。
2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光の光出力は、光源回路150の光源が放射する光の光出力と、光源回路170の光源が放射する光の光出力との合計である。
また、2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光の相関色温度は、光源回路150の光源が放射する光の相関色温度と、光源回路170の光源が放射する光の相関色温度との中間である。
【0019】
昼間など太陽光発電装置PGの発電量が多く、電源回路110が出力する電流が目標電流に届く場合、照明装置100は、2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光を放射する。
これに対し、夜間など太陽光発電装置PGの発電量が少なく、電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合、照明装置100は、光源回路170の光源が放射する光を放射する。
このため、太陽光発電装置PGの発電量が多い場合よりも、太陽光発電装置PGの発電量が少ない場合のほうが、照明装置100が放射する光の光出力が小さくなり、相関色温度が低くなる。
【0020】
このように、照明装置100は、色温度が相対的に高いLEDと、相対的に低いLEDと、これらのLEDを点灯するLED電源装置とを備える。LED電源装置は、太陽光発電装置PGと、商用電力装置とから電力を供給される。太陽光発電装置PGから電力が供給される期間は、LEDの光出力を大きくし、かつ、太陽光発電装置PGから電力が供給されないときより相関色温度の高い光出力を発生する。
具体的には、例えば、異なる相関色温度のLEDを直列に接続する。太陽光発電装置PGから給電されるLED電源装置は、直列に接続したLED全体に直列接続するダイオードを備える。商用電力装置から給電されるLED電源装置は、相関色温度の異なるLEDの接続点に接続する。
これにより、昼は、太陽光発電装置PGから給電して、相関色温度を高くし、かつ光出力を大きくし、夜間は、相関色温度を低くし、かつ光出力を昼間より低くする。昼間の電力は、自然エネルギーを利用するので、この期間に光出力を大きくしても節電になる。
【0021】
なお、照明装置100は、太陽光発電装置PGが生成した直流電力を入力するのではなく、太陽光発電装置PGが生成した直流電力をパワーコンディショナーなどの直流交流変換装置が交流電力に変換した電力を入力する構成であってもよい。その場合、電源回路110は、直流直流変換回路ではなく、交流直流変換回路とする。例えば、電源回路110は、直流直流変換回路の前段に全波整流回路を設けた構成とする。
【0022】
実施の形態2.
実施の形態2について、図4〜図7を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0023】
図4は、この実施の形態における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図である。
電源回路130は、光源回路170だけでなく、光源回路150に対しても電力を供給する。ただし、電源回路130が光源回路150に対して電力を供給するのは、曇天時など太陽光発電装置PGの発電量がある程度はあるが不十分な場合に限る。
【0024】
図5は、この実施の形態における照明装置100の回路構成を示す電気回路図である。
照明装置100は、電流検出抵抗R29を有する。電流検出抵抗R29は、実施の形態1における電流検出抵抗R19及び電流検出抵抗R39の代わりとして設けられたものであり、それぞれの電源回路110,130が出力した電流を個別に検出するのではなく、いずれの電源回路110,130が出力した電流であるかを区別せず、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流を検出する。
電源回路130が出力する電流は、2つの光源回路150,170を流れる。
また、電源回路130は、スイッチング素子Q42を有する。スイッチング素子Q42は、光源回路150と並列に電気接続している。スイッチング素子Q42がオンになると、光源回路150の両端が短絡されるので、電源回路110や電源回路130が出力した電流は、光源回路150を流れず、光源回路170だけを流れる。
【0025】
制御回路132は、制御回路112が出力する信号を入力する代わりに、太陽光発電装置PGが出力する信号を入力する。太陽光発電装置PGが出力する信号は、現在の発電量を表わす。制御回路132は、入力した信号に基づいて、昼間の晴天時など太陽光発電装置PGの発電量が十分多い状態か、昼間の曇天時など太陽光発電装置PGの発電量が十分でない状態か、夜間など太陽光発電装置PGの発電量がほとんどない状態かを判定する。例えば、制御回路132は、入力した信号が表わす発電量を2つの閾値と比較して、第一の閾値より発電量が多い場合に、太陽光発電装置PGの発電量が十分であると判定し、第一の閾値よりも小さい第二の閾値より発電量が少ない場合に、太陽光発電装置PGの発電量がほとんどないと判定し、第一の閾値よりも発電量が少なく第二の閾値よりも発電量が多い場合に、太陽光発電装置PGの発電量が不十分であると判定する。
【0026】
太陽光発電装置PGの発電量が多く、十分であると判定した場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフにして、電源回路130の動作を停止させるとともに、スイッチング素子Q42をオフにして、電源回路110が出力した電流が2つの光源回路150,170を流れるようにする。
【0027】
太陽光発電装置PGの発電量が中程度であり、不十分であると判定した場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフして、電源回路130を動作させるとともに、スイッチング素子Q42をオフにして、2つの電源回路110,130が出力した電流が2つの光源回路150,170を流れるようにする。
【0028】
太陽光発電装置PGの発電量が少なく、ほとんどないと判定した場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフして、電源回路130を動作させるとともに、スイッチング素子Q42をオンにして、電源回路130が出力した電流が光源回路150を流れず、光源回路170だけを流れるようにする。
【0029】
図6は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600において、制御回路132は、電源回路130の動作を制御して、光源回路150や光源回路170の光源を点灯する。点灯処理S600は、例えば、発電量判定工程S611と、2つの遮断工程S616,S626と、導通工程S627と、電力供給工程S628とを有する。
【0030】
発電量判定工程S611において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を判定する。制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、遮断工程S616へ、太陽光発電装置PGの発電量が中程度であると判定した場合、遮断工程S626へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、制御回路132は、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36をオフにしたまま(すなわち、電源回路130を動作させずに)、発電量判定工程S611に処理を戻す。
遮断工程S626において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
導通工程S627において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
電力供給工程S628において、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフして、電源回路130を動作させる。制御回路132は、発電量判定工程S611に処理を戻す。
【0031】
図7は、この実施の形態における電源回路110が出力できる最大電流と、2つの電源回路110,130が出力する電流の合計との関係を示すグラフ図である。
横軸は、電源回路110の最大出力電流を表わす。縦軸は、2つの電源回路110,130の合計出力電流を表わす。
実線521は、2つの電源回路110,130の合計出力電流を表わす。このうち、破線523より下の部分が、電源回路110が出力した電流であり、破線523より上の部分が、電源回路130が出力した電流である。
破線522は、制御回路112の目標電流を表わす。制御回路112は、電流検出抵抗R29の両端電圧に基づいて、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流が破線522で表わされる目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q16を制御する。
破線524は、制御回路132の目標電流を表わす。太陽光発電装置PGの発電量が中程度以下である場合、制御回路132は、電流検出抵抗R29の両端電圧に基づいて、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流が破線524で表わされる目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q36を制御する。この図に示すように、制御回路132の目標電流は、制御回路112の目標電流よりも小さい。
【0032】
太陽光発電装置PGの発電量が多い場合、制御回路132は、電源回路130の動作を停止させる。このため、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流は、電源回路110が出力する電流と等しい。すなわち、制御回路112は、実施の形態1と同様、電源回路110が出力する電流が所定の目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q16を制御する。このとき、電源回路110が出力できる最大電流は、制御回路112の目標電流より大きい。したがって、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流は、制御回路112の目標電流に一致する。
【0033】
太陽光発電装置PGの発電量が中程度以下である場合、制御回路132は、電源回路130を動作させる。このため、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流は、2つの電源回路110,130が出力する電流の合計である。
【0034】
2つの電源回路110,130の合計出力電流が、制御回路132の目標電流に一致している場合、制御回路112は、2つの光源回路150,170を流れる電流をもっと増やそうと、電源回路110が出力する電流を大きくする。これにより、2つの光源回路150,170を流れる電流が大きくなると、電源回路130は、2つの光源回路150,170を流れる電流を減らそうとして、電源回路130が出力する電流を小さくする。電源回路110が出力できる最大電流が、制御回路112の目標電流よりも小さければ、電源回路110は、最大出力電流に等しい電流を出力する。電源回路110の最大出力電流が制御回路132の目標電流よりも大きければ、電源回路130は、電流を出力しない。電源回路110の最大出力電流が制御回路132の目標電流より小さければ、電源回路130は、制御回路132の目標電流に対して不足する分の電流を出力する。
【0035】
これにより、太陽光発電装置PGの出力を最大限利用しつつ、太陽光発電装置PGの出力だけでは不足する分を、電源回路130からの出力で補うことができる。
【0036】
また、昼間の曇天時など、太陽光発電装置PGの出力があるが、晴天時よりは屋外が暗い場合、2つの光源回路150,170を流れる電流が全体として少なくなるので、照明装置100が放射する光の相関色温度を変えずに、光出力を抑える。夜間など、太陽光発電装置PGの出力がほとんどない場合は、光源回路150の光源を点灯しないので、照明装置100が放射する光の相関色温度を低くするとともに、光出力を更に抑える。
【0037】
このように、照明装置100は、太陽光発電装置PGの出力が急減したときや、昼間から夜間への移行期間において、高い相関色温度のLEDを昼間の光出力より低く、夜間の光出力より大きい光出力にする。
【0038】
実施の形態3.
実施の形態3について、図8〜図9を用いて説明する。
なお、実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0039】
この実施の形態における照明装置100は、太陽光発電装置PGの発電量が減少した場合に、放射する光の相関色温度を段階的に変えることにより、屋内にいる人に違和感を与えないようにする。例えば、照明装置100は、光源回路150の光源を点灯する明るさを段階的に変化させ、2つの光源回路150,170の光源が放射する光を混合することにより、放射する光の相関色温度を段階的に変化させる。
【0040】
この実施の形態における照明装置100の回路構成は、実施の形態2で説明したものと同様である。
制御回路132は、光源回路150の光源を点灯する明るさを変えるため、例えば、人間の目には見えない程度の周波数(例えば200Hz)でスイッチング素子Q42をオンオフするデューティ比(導通時間比率)50%のパルス幅変調(PWM)信号を生成し、光源回路150の光源を点滅させる。これにより、光源回路150の光源を点灯し続ける場合と比べて、光出力が小さくなる。
【0041】
図8は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600は、実施の形態2で説明した工程に加えて、例えば、時間初期化工程S618と、時間判定工程S621と、時間計数工程S622と、期間判定工程S625とを有する。
【0042】
発電量判定工程S611において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を判定する。実施の形態2において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を「多い」「中程度」「少ない」の3段階に分類するが、この実施の形態では、太陽光発電装置PGの発電量を「多い」「少ない」の2段階に分類する。実施の形態2における「中程度」は、「多い」に分類する構成であってもよいし、「少ない」に分類する構成であってもよい。なお、3段階もしくはそれ以上に分類する構成であってもよい。
制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、遮断工程S616へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、時間判定工程S621へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。
時間初期化工程S618において、制御回路132は、あらかじめ記憶している経過時間を初期化してゼロにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36をオフにしたまま(すなわち、電源回路130を動作させずに)、発電量判定工程S611に処理を戻す。
【0043】
時間判定工程S621において、制御回路132は、あらかじめ記憶している経過時間が所定の閾値より大きいか小さいかを判定する。制御回路132は、経過時間が大きいと判定した場合、導通工程S627へ、経過時間が小さいと判定した場合、時間計数工程S622へ、それぞれ処理を進める。
時間計数工程S622において、制御回路132は、あらかじめ記憶している経過時間に1を加えて更新し、更新した経過時間を記憶する。
期間判定工程S625において、制御回路132は、光源回路150の光源を点灯させるべき期間であるか、消灯させるべき期間であるかを判定する。制御回路132は、点灯させるべき期間であると判定した場合、遮断工程S626へ、消灯させるべき期間であると判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S626において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。これにより、光源回路170を流れる電流が光源回路150にも流れ、光源回路150の光源が点灯する。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
導通工程S627において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。これにより、光源回路150の両端が短絡され、光源回路150の光源が消灯する。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
電力供給工程S628において、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフし、電源回路130を動作させる。制御回路132は、発電量判定工程S611に処理を戻す。
【0044】
制御回路132は、例えばこのようにして、太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「多い」から「少ない」に変わってから所定の時間が経過するまでの間は、光源回路150の光源を点滅することにより、通常より暗く点灯する。太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「多い」から「少ない」に変わってから所定の時間が経過したのち、光源回路150の光源を完全に消灯する。
【0045】
図9は、この実施の形態における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図である。
横軸は、相関色温度を表わす。縦軸は、光出力を表わす。
点514は、光源回路150の光源を点滅させた場合において光源回路150の光源が放射する光の相関色温度及び光出力を表わす。点515は、光源回路150の光源を点滅させた場合において2つの光源回路150,170が放射する光を混合した光の相関色温度及び光出力を表わす。
【0046】
太陽光発電装置PGの発電量が多いとき、照明装置100は、点513で表わされる相関色温度及び光出力の光を放射する。太陽光発電装置PGの発電量が減ると、照明装置100は、点515で表わされるように、放射する光の相関色温度を低くし、光出力を小さくする。その後、所定の時間が経過すると、照明装置100は、点511で表わされるように、放射する光の相関色温度を更に低くし、光出力を更に小さくする。また、太陽光発電装置PGの発電量が回復すると、照明装置100は、点513で表わされるように、放射する光の相関色温度を高くし、光出力を大きくする。
【0047】
これにより、太陽光発電装置PGの発電量の変化に伴って、照明装置100が放射する光の相関色温度及び光出力が急激に変化することがなくなり、屋内にいる人に違和感を与えるのを防ぐことができる。
【0048】
なお、光源回路150の光源を点灯する明るさを二段階に変化させるのではなく、もっと多い段階に変化させる構成であってもよい。光源回路150の光源を点灯する明るさは、スイッチング素子Q42をオンオフするデューティ比を変えることにより、変えることができる。これにより、照明装置100が放射する光の相関色温度及び光出力を、三段階ではなくもっと多い段階に変化させることができる。
【0049】
このように、照明装置100は、異なる相関色温度のLEDを直列に接続し、かつ、相関色温度の高いLEDと並列にスイッチを備える。照明装置100は、商用電力装置からLEDを点灯するときに、スイッチを開閉制御する。
【0050】
実施の形態4.
実施の形態4について、図10〜図11を用いて説明する。
なお、実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0051】
実施の形態3における照明装置100は、放射する光の相関色温度及び光出力を段階的に変化させるが、この実施の形態における照明装置100は、放射する光の相関色温度及び光出力を連続的に変化させる。
【0052】
この実施の形態における照明装置100の回路構成は、実施の形態2で説明したものと同様である。
制御回路132は、光源回路150の光源が点灯する明るさを連続的に変化させるため、スイッチング素子Q42をオンオフするデューティ比を連続的に変化させる。
【0053】
図10は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600は、実施の形態2で説明した工程に加えて、更に、2つの色温度判定工程S613,S623と、色温度増加工程S614と、2つの期間判定工程S615,S625と、導通工程S617と、色温度減少工程S624とを有する。
【0054】
発電量判定工程S611において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、色温度判定工程S613へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、色温度判定工程S623へ、それぞれ処理を進める。
色温度判定工程S613において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度が、所定の上限閾値より高いか低いかを判定する。制御回路132は、相関色温度が上限閾値より高いと判定した場合、遮断工程S616へ、相関色温度が上限閾値より低いと判定した場合、色温度増加工程S614へ、それぞれ処理を進める。
色温度増加工程S614において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度に所定の数を加えて相関色温度を更新し、更新した相関色温度を記憶する。
期間判定工程S615において、制御回路132は、記憶した相関色温度に基づいて、光源回路150の光源を点滅させるデューティ比を算出する。制御回路132は、算出したデューティ比に基づいて、光源回路150の光源を点灯すべき期間であるか消灯すべき期間であるかを判定する。制御回路132は、光源回路150の光源を点灯すべき期間であると判定した場合、遮断工程S616へ、光源回路150の光源を消灯すべき期間であると判定した場合、導通工程S617へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフにしたまま、発電量判定工程S611に処理を戻す。これにより、電源回路130は動作せず、電源回路110が出力した電流が、2つの光源回路150,170を流れる。
導通工程S617において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフにしたまま、発電量判定工程S611に処理を戻す。これにより、電源回路130は動作せず、電源回路110が出力した電流が光源回路170だけを流れる。
【0055】
色温度判定工程S623において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度が、上限閾値よりも低い所定の下限閾値より高いか低いかを判定する。制御回路132は、相関色温度が下限閾値より高いと判定した場合、色温度減少工程S624へ、相関色温度が下限閾値より低いと判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
色温度減少工程S624において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度から所定の数を差し引いて相関色温度を更新し、更新した相関色温度を記憶する。
期間判定工程S625において、制御回路132は、記憶した相関色温度に基づいて、光源回路150の光源を点滅するデューティ比を算出する。制御回路132は、算出したデューティ比に基づいて、光源回路150の光源を点灯すべき期間であるか消灯すべき期間であるかを判定する。制御回路132は、光源回路150の光源を点灯すべき期間であると判定した場合、遮断工程S626へ、光源回路150の光源を消灯すべき期間であると判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S626において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。これにより、光源回路170を流れる電流が、光源回路150にも流れる。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
導通工程S627において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。これにより、光源回路150の両端が短絡され、光源回路150には電流が流れない。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
電力供給工程S628において、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフする。これにより、電源回路130が動作する。制御回路132は、発電量判定工程S611へ処理を戻す。
【0056】
図11は、この実施の形態における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図である。
横軸は、相関色温度を表わす。縦軸は、光出力を表わす。
線516は、光源回路150の光源が放射する光の相関色温度及び光出力の軌跡を表わす。
【0057】
スイッチング素子Q42が継続してオフの場合、点512で表わされるように、光源回路150の光出力は、最大になる。このとき、照明装置100は、点513で表わされるように、光出力が大きく、相関色温度が高い光を放射する。
スイッチング素子Q42のオンデューティが小さくなるにつれて、線516で表わされるように、光源回路150が放射する光の光出力は小さくなるが、相関色温度は変わらない。光源回路150が放射する光の光出力が小さくなるにつれて、線517で表わされるように、照明装置100が放射する光は、光出力が小さくなり、相関色温度が低くなる。
【0058】
太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「多い」から「少ない」に変化すると、制御回路132は、光源回路150の光源が放射する光の光出力を徐々に小さくすることにより、照明装置100が放射する光の光出力を徐々に小さくするとともに、相関色温度を徐々に低くする。
また、太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「少ない」から「多い」に変化すると、制御回路132は、光源回路150の光源が放射する光の光出力を徐々に大きくすることにより、照明装置100が放射する光の光出力を徐々に大きくするとともに、相関色温度を徐々に高くする。
照明装置100が放射する光の光出力及び相関色温度が完全に変化するまでにかかる時間は、数分〜数十分程度が望ましい。これにより、夜明けや日暮れなどによる屋外の明るさの変化に追随して、照明装置100が放射する光の光出力及び相関色温度が変化する。また、雲の通過などにより太陽光発電装置PGの発電量が短い期間だけ少なくなった場合、照明装置100が放射する光の光出力及び相関色温度は、ほとんど変化しない。
なお、照明装置100が放射する光の相関色温度を低くするときの速さと、高くするときの速さとは、異なっていてもよい。
【0059】
実施の形態5.
実施の形態5について、図12〜図14を用いて説明する。
なお、実施の形態1〜実施の形態4と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0060】
図12は、この実施の形態における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図である。
照明装置100は、実施の形態1で説明した機能ブロックに加えて、変換回路180を有する。変換回路180は、2つの電源回路110,130から供給される電力を、2つの光源回路150,170に供給する電力に変換する。
【0061】
図13は、この実施の形態における照明装置100の回路構成を示す電気回路図である。
【0062】
電源回路110は、例えば、昇圧回路111と、平滑コンデンサC18と、整流素子D21とを有する。昇圧回路111は、太陽光発電装置PGが生成した電力の電圧を昇圧する。昇圧回路111は、出力直流電圧が所定の目標電圧(例えば450V)になるよう動作する。平滑コンデンサC18は、昇圧回路111の出力により充電され、昇圧回路111の出力電圧を平滑化する。整流素子D21は、電流の逆流を防ぐ。
電源回路130は、例えばブーストコンバータ回路(力率改善回路)である。その場合、電源回路130は、例えば、整流回路131と、制御回路132と、チョークコイルL32と、スイッチング素子Q36と、2つの整流素子D37,D41と、平滑コンデンサC38とを有する。整流回路131は、交流電源ACから供給される電力を全波整流して、電圧波形を脈流にする。チョークコイルL32と、スイッチング素子Q36とは、互いに直列に電気接続し、整流回路131の出力に電気接続している。制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフする。整流素子D37と、平滑コンデンサC38とは、互いに直列に電気接続し、スイッチング素子Q36に並列に電気接続している。整流素子D41は、電流の逆流を防ぐ。
実施の形態1と異なり、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量にかかわらず、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフし、電源回路130を動作させる。制御回路132は、電源回路130の出力直流電圧が所定の目標電圧(例えば350V)になるよう、スイッチング素子Q36をオンオフするタイミングや周波数を制御する。電源回路130の目標電圧は、昇圧回路111の目標電圧よりも低い。
【0063】
変換回路180(第二の電源回路の一部)は、例えばフライバックコンバータ回路である。その場合、変換回路180は、例えば、平滑コンデンサC81と、制御回路182と、トランスT83と、スイッチング素子Q86と、整流素子D87と、平滑コンデンサC88と、電流検出抵抗R89とを有する。
平滑コンデンサC81は、2つの電源回路110,130の出力に電気接続されている。平滑コンデンサC81は、2つの電源回路110,130の出力のうち、高いほうの電圧まで充電される。昇圧回路111の目標電圧のほうが、電源回路130の目標電圧よりも高いので、太陽光発電装置PGの発電量が十分であれば、平滑コンデンサC81は、昇圧回路111の目標電圧まで充電される。これに対し、太陽光発電装置PGの発電量が不十分な場合、電源回路110の出力電圧は、目標電圧に届かない。電源回路110の出力電圧が電源回路130の目標電圧より低ければ、平滑コンデンサC81は、電源回路130の目標電圧までしか充電されない。
スイッチング素子Q86は、トランスT83の一次巻線L84と直列に電気接続している。平滑コンデンサC81の両端電圧は、巻線L84とスイッチング素子Q86との直列回路の両端に印加される。制御回路182は、スイッチング素子Q86を高周波でオンオフする。整流素子D87及び平滑コンデンサC88は、トランスT83の二次巻線L85と直列に電気接続している。電流検出抵抗R89は、変換回路180が出力する電流を検出する。変換回路180が出力する電流は、光源回路170(および光源回路150)を流れる。
制御回路182は、電流検出抵抗R89の両端に発生した電圧に基づいて、変換回路180が出力する電流が、目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q86をオンオフするタイミングや周波数を調整する。
【0064】
また、変換回路180は、スイッチング素子Q42と、判定部143と、切替部144とを有する。スイッチング素子Q42は、光源回路150と並列に電気接続している。スイッチング素子Q42がオンになると、光源回路150の両端が短絡され、光源回路150を電流が流れなくなる。
判定部143は、平滑コンデンサC81の両端電圧に基づいて、太陽光発電装置PGの発電量を判定する。上述したように、太陽光発電装置PGの発電量が十分に多ければ、平滑コンデンサC81の両端電圧は、昇圧回路111の目標電圧に一致し、太陽光発電装置PGの発電量が十分でなければ、平滑コンデンサC81の両端電圧は、昇圧回路111の目標電圧よりも低くなる。判定部143は、平滑コンデンサC81の両端電圧と、昇圧回路111の目標電圧とを比較することにより、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。判定部143は、判定した結果を表わす信号を出力する。
切替部144は、判定部143が判定した結果に基づいて、スイッチング素子Q42を制御する。例えば、切替部144は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定部143が判定した場合、スイッチング素子Q42をオフにして、光源回路150の光源を点灯し、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定部143が判定した場合、スイッチング素子Q42をオンにして、光源回路150の光源を消灯する。
【0065】
図14は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600は、例えば、電源判定工程S612と、遮断工程S616と、導通工程S627とを有する。
電源判定工程S612において、判定部143は、平滑コンデンサC81の両端電圧に基づいて、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。判定部143は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、遮断工程S616へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、切替部144は、スイッチング素子Q42をオフにする。これにより、光源回路170を流れる電流が光源回路150にも流れ、2つの光源回路150,170の光源が点灯する。切替部144は、電源判定工程S612に処理を戻す。
導通工程S627において、切替部144は、スイッチング素子Q42をオンにする。これにより、光源回路150には電流が流れず、光源回路170の光源だけが点灯する。切替部144は、電源判定工程S612に処理を戻す。
【0066】
なお、切替部144は、実施の形態2〜実施の形態4で説明した制御回路132のように、スイッチング素子Q42をオンオフすることにより、光源回路150の光源の明るさを段階的もしくは連続的に変化させるなどする構成であってもよい。
【0067】
また、制御回路182は、判定部143が判定した結果に基づいて、目標電流を変化させる構成であってもよい。例えば、制御回路182は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定部143が判定した場合、目標電流を高い値に設定し、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定部143が判定した場合、目標電流を低い値に設定する。これにより、夜間など屋外が暗い場合は、光源回路150の光源を消灯するだけなく、光源回路170を流れる電流を更に小さくすることで、照明装置100の光出力を更に小さくし、エネルギーを節約することができる。
【0068】
このように、照明装置100は、太陽光発電装置PGの出力を昇圧する昇圧回路と、出力ダイオードとを備え、商用電力装置の出力を昇圧する昇圧回路と、出力ダイオードとを備える。太陽光発電装置PGの出力が大きいときは、LED電源装置の出力電力を大きくする。
【0069】
以上、各実施の形態で説明した構成は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、重要でない部分の構成を、他の構成で置き換えた構成としてもよいし、異なる実施の形態で説明した構成を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0070】
100 照明装置、110,130 電源回路、111 昇圧回路、112,132,182 制御回路、131 整流回路、143 判定部、144 切替部、150,170 光源回路、180 変換回路、AC 交流電源、C18,C38,C81,C88 平滑コンデンサ、D17,D21,D37,D41,D87 整流素子、L14,L15,L34,L35,L84,L85 巻線、L32 チョークコイル、PG 太陽光発電装置、Q16,Q36,Q42,Q86 スイッチング素子、R19,R29,R39,R89 電流検出抵抗、T13,T33,T83 トランス、511〜515 点、516,517 線、521 実線、522,523,524 破線。
【技術分野】
【0001】
この発明は、太陽光発電を利用した照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電を利用した照明装置として、太陽光発電装置の出力を光源に直結することにより、外が明るいときほど、光源を明るく点灯する照明装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−57877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような照明装置により、屋外との明るさの差を小さくすることができるが、夜間や、昼間でも太陽が出ていないときにも、照明装置を点灯するためには、太陽光発電装置とは別のエネルギー源が必要になる。また、照明の明るさにより、快適な相関色温度が異なることが知られている。
この発明は、例えば上記のような課題を解決するためになされたものであり、太陽光発電の出力を最大限利用することによって省エネを図るとともに、屋外環境と違和感のない照明環境を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明にかかる照明装置は、
第一の光源と、
上記第一の光源よりも相関色温度が低い光を放射する第二の光源と、
太陽光発電装置により生成された電力を、上記2つの光源に対して供給する第一の電源回路と、
上記太陽光発電装置の発電量が多いか少ないかを判定し、上記太陽光発電装置の発電量が少ないと判定した場合に、上記第二の光源に対して電力を供給する第二の電源回路とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明にかかる照明装置によれば、太陽光発電の出力を最大限利用でき、かつ屋外環境と違和感のない照明環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図。
【図2】実施の形態1における照明装置100の回路構成を示す電気回路図。
【図3】実施の形態1における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図。
【図4】実施の形態2における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図。
【図5】実施の形態2における照明装置100の回路構成を示す電気回路図。
【図6】実施の形態2における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【図7】実施の形態2における電源回路110が出力できる最大電流と、2つの電源回路110,130が出力する電流の合計との関係を示すグラフ図。
【図8】実施の形態3における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【図9】実施の形態3における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図。
【図10】実施の形態4における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【図11】実施の形態4における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図。
【図12】実施の形態5における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図。
【図13】実施の形態5における照明装置100の回路構成を示す電気回路図。
【図14】実施の形態5における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1について、図1〜図3を用いて説明する。
【0009】
図1は、この実施の形態における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図である。
照明装置100は、例えばLED照明器具である。照明装置100は、太陽光発電装置PGから供給される電力により光源を点灯する。また、夜間など太陽光発電装置PGから供給される電力が不足する場合は、商用電源などの交流電源AC(商用電力装置)から供給される電力により光源を点灯する。
照明装置100は、例えば店舗などの屋内に設置される。昼間など屋外が明るいときは、屋外との明るさの差を小さくするため、照明装置100は、光源を明るく点灯する。夜間など屋外が暗いときは、省エネのため、照明装置100は、光源を暗く点灯する。また、照明装置100は、光源を明るく点灯するときは、光源が放射する光の相関色温度を高くし、逆に、光源を暗く点灯するときは、光源が放射する光の相関色温度を低くする。
【0010】
照明装置100は、2つの電源回路110,130と、2つの光源回路150,170とを有する。
2つの電源回路110,130は、例えばLED電源装置である。
電源回路110(第一の電源回路)は、太陽光発電装置PGが生成した電力を、2つの光源回路150,170に供給する電力に変換する。
電源回路130(第二の電源回路)は、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定し、太陽光発電装置PGの発電量が少ない場合、交流電源ACからの電力を、光源回路170に供給する電力に変換する。
光源回路150は、例えばLEDなどの光源(第一の光源)を有する。光源回路150の光源は、電源回路110から供給される電力により点灯し、相関色温度が比較的高い光を放射する。
光源回路170は、例えばLEDなどの光源(第二の光源)を有する。光源回路170の光源は、電源回路110や電源回路130から供給される電力により点灯し、光源回路150の光源よりも相関色温度が低い光を放射する。
2つの光源回路150,170の光源は、放射する光が十分に混合して、色ムラが生じないように配置されている。
【0011】
昼間など屋外が明るい場合、太陽光発電装置PGの発電量が多いので、電源回路130は動作しない。電源回路110から供給される電力により、2つの光源回路150,170の光源が点灯する。照明装置100は、2つの光源回路150,170の光源が放射した光を混合した光を放射する。照明装置100は、2つの光源回路150,170の光源が放射する光の相関色温度の中間の相関色温度の光を放射する。
【0012】
夜間など屋外が暗い場合、太陽光発電装置PGの発電量が少ないので、電源回路130が動作する。電源回路130から供給される電力により、光源回路170の光源が点灯する。光源回路150には、電源回路130からの電力が供給されない。電力電源回路110から供給される電力だけでは、光源回路150の光源は点灯しない。したがって、照明装置100は、光源回路170が放射した相関色温度が低い光を放射する。
【0013】
図2は、この実施の形態における照明装置100の回路構成を示す電気回路図である。
【0014】
2つの光源回路150,170は、例えば複数のLEDが直列に電気接続した回路である。2つの光源回路150,170は、互いに直列に電気接続している。
【0015】
電源回路110は、例えば、フライバックコンバータ回路である。その場合、電源回路110は、例えば、制御回路112と、トランスT13と、スイッチング素子Q16と、2つの整流素子D17,D21と、平滑コンデンサC18と、電流検出抵抗R19とを有する。
スイッチング素子Q16は、トランスT13の一次巻線L14と直列に電気接続している。太陽光発電装置PGが生成した直流電圧は、巻線L14とスイッチング素子Q16との直列回路の両端に印加される。制御回路112は、スイッチング素子Q16を高周波でオンオフする。整流素子D17及び平滑コンデンサC18は、トランスT13の二次巻線L15と直列に電気接続している。整流素子D21は、電流の逆流を防ぐ。電流検出抵抗R19は、電源回路110が出力する電流を検出する。電源回路110が出力する電流は、2つの光源回路150,170を流れる。
制御回路112は、電流検出抵抗R19の両端に発生した電圧を帰還信号として入力し、電源回路110が出力する電流が所定の目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q16をオンオフする周波数やタイミングを調整する。太陽光発電装置PGが生成した電力が少ないと、電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合がある。制御回路112は、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いたか否かを表わす信号を生成して出力する。
なお、制御回路112の動作電源は、例えば、太陽光発電装置PGが生成した電力から生成する。その場合、太陽光発電装置PGが生成した電力が少ないと、そもそも制御回路112が動作しない。このため、制御回路112が出力する信号は、例えば高電位のとき、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いたことを表わす信号とするのが望ましい。そうすれば、制御回路112が動作しない場合は、制御回路112が出力する信号が低電位になり、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いていないことを表わす。
また、制御回路112は、電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合、スイッチング素子Q16を継続してオフとし、電源回路110の動作を停止させる構成であってもよい。その場合、制御回路112は、例えば、電源回路110を間歇的に動作させて、電源回路110が出力する電流が目標電流に届くか否かを判定する。電源回路110が出力する電流が目標電流に届いた場合、制御回路112は、太陽光発電装置PGの発電量が回復したと判定し、電源回路110をそのまま動作させる。電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合、制御回路112は、太陽光発電装置PGの発電量が少ないままであると判定し、再び電源回路110の動作を停止させる。
【0016】
電源回路130は、例えばフライバックコンバータ回路である。その場合、電源回路130は、例えば、整流回路131と、制御回路132と、トランスT33と、スイッチング素子Q36と、2つの整流素子D37,D41と、平滑コンデンサC38と、電流検出抵抗R39とを有する。
整流回路131は、交流電源ACからの供給される交流電力を全波整流して、電圧波形を脈流にする。スイッチング素子Q36は、トランスT33の一次巻線L34と直列に電気接続している。整流回路131が生成した脈流電圧は、巻線L34とスイッチング素子Q36との直列回路の両端に印加される。制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフする。整流素子D37及び平滑コンデンサC38は、トランスT33の二次巻線L35と直列に電気接続している。整流素子D41は、電流の逆流を防ぐ。電流検出抵抗R39は、電源回路130が出力する電流を検出する。電源回路130が出力する電流は、光源回路170を流れるが、光源回路150は流れない。
制御回路132は、制御回路112が出力した信号を入力する。入力した信号が、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いていないことを表わす場合、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定する。その場合、制御回路132は、電流検出抵抗R39の両端に発生した電圧を帰還信号として入力し、電源回路130が出力する電流が所定の目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q36をオンオフする周波数やタイミングを調整する。なお、制御回路132の目標電流は、制御回路112の目標電流と異なる構成であってもよい。
制御回路132が入力した信号が、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いていることを表わす場合、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定する。その場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフの状態とし、電源回路130の動作を停止させる。
なお、制御回路132は、制御回路112が出力した信号を入力するのではなく、電流検出抵抗R19の両端電圧を入力することにより、電源回路110が出力する電流が目標電流に届いているか否かを判定する構成であってもよい。
あるいは、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を表わす信号を太陽光発電装置PGから入力する構成であってもよい。
【0017】
なお、2つの電源回路110,130は、フライバックコンバータ回路に限らず、バックコンバータ回路やブーストコンバータ回路など他のスイッチング電源回路であってもよいし、非スイッチング電源回路であってもよい。また、電源回路110と電源回路130とは、同じ構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。
【0018】
図3は、この実施の形態における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図である。
横軸は、相関色温度を表わす。縦軸は、光出力を表わす。
点511は、光源回路170の光源が放射する光の相関色温度及び光出力を表わす。点512は、光源回路150の光源が放射する光の相関色温度及び光出力を表わす。点513は、2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光の相関色温度及び光出力を表わす。
2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光の光出力は、光源回路150の光源が放射する光の光出力と、光源回路170の光源が放射する光の光出力との合計である。
また、2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光の相関色温度は、光源回路150の光源が放射する光の相関色温度と、光源回路170の光源が放射する光の相関色温度との中間である。
【0019】
昼間など太陽光発電装置PGの発電量が多く、電源回路110が出力する電流が目標電流に届く場合、照明装置100は、2つの光源回路150,170の光源が放射する光が混合した光を放射する。
これに対し、夜間など太陽光発電装置PGの発電量が少なく、電源回路110が出力する電流が目標電流に届かない場合、照明装置100は、光源回路170の光源が放射する光を放射する。
このため、太陽光発電装置PGの発電量が多い場合よりも、太陽光発電装置PGの発電量が少ない場合のほうが、照明装置100が放射する光の光出力が小さくなり、相関色温度が低くなる。
【0020】
このように、照明装置100は、色温度が相対的に高いLEDと、相対的に低いLEDと、これらのLEDを点灯するLED電源装置とを備える。LED電源装置は、太陽光発電装置PGと、商用電力装置とから電力を供給される。太陽光発電装置PGから電力が供給される期間は、LEDの光出力を大きくし、かつ、太陽光発電装置PGから電力が供給されないときより相関色温度の高い光出力を発生する。
具体的には、例えば、異なる相関色温度のLEDを直列に接続する。太陽光発電装置PGから給電されるLED電源装置は、直列に接続したLED全体に直列接続するダイオードを備える。商用電力装置から給電されるLED電源装置は、相関色温度の異なるLEDの接続点に接続する。
これにより、昼は、太陽光発電装置PGから給電して、相関色温度を高くし、かつ光出力を大きくし、夜間は、相関色温度を低くし、かつ光出力を昼間より低くする。昼間の電力は、自然エネルギーを利用するので、この期間に光出力を大きくしても節電になる。
【0021】
なお、照明装置100は、太陽光発電装置PGが生成した直流電力を入力するのではなく、太陽光発電装置PGが生成した直流電力をパワーコンディショナーなどの直流交流変換装置が交流電力に変換した電力を入力する構成であってもよい。その場合、電源回路110は、直流直流変換回路ではなく、交流直流変換回路とする。例えば、電源回路110は、直流直流変換回路の前段に全波整流回路を設けた構成とする。
【0022】
実施の形態2.
実施の形態2について、図4〜図7を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0023】
図4は、この実施の形態における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図である。
電源回路130は、光源回路170だけでなく、光源回路150に対しても電力を供給する。ただし、電源回路130が光源回路150に対して電力を供給するのは、曇天時など太陽光発電装置PGの発電量がある程度はあるが不十分な場合に限る。
【0024】
図5は、この実施の形態における照明装置100の回路構成を示す電気回路図である。
照明装置100は、電流検出抵抗R29を有する。電流検出抵抗R29は、実施の形態1における電流検出抵抗R19及び電流検出抵抗R39の代わりとして設けられたものであり、それぞれの電源回路110,130が出力した電流を個別に検出するのではなく、いずれの電源回路110,130が出力した電流であるかを区別せず、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流を検出する。
電源回路130が出力する電流は、2つの光源回路150,170を流れる。
また、電源回路130は、スイッチング素子Q42を有する。スイッチング素子Q42は、光源回路150と並列に電気接続している。スイッチング素子Q42がオンになると、光源回路150の両端が短絡されるので、電源回路110や電源回路130が出力した電流は、光源回路150を流れず、光源回路170だけを流れる。
【0025】
制御回路132は、制御回路112が出力する信号を入力する代わりに、太陽光発電装置PGが出力する信号を入力する。太陽光発電装置PGが出力する信号は、現在の発電量を表わす。制御回路132は、入力した信号に基づいて、昼間の晴天時など太陽光発電装置PGの発電量が十分多い状態か、昼間の曇天時など太陽光発電装置PGの発電量が十分でない状態か、夜間など太陽光発電装置PGの発電量がほとんどない状態かを判定する。例えば、制御回路132は、入力した信号が表わす発電量を2つの閾値と比較して、第一の閾値より発電量が多い場合に、太陽光発電装置PGの発電量が十分であると判定し、第一の閾値よりも小さい第二の閾値より発電量が少ない場合に、太陽光発電装置PGの発電量がほとんどないと判定し、第一の閾値よりも発電量が少なく第二の閾値よりも発電量が多い場合に、太陽光発電装置PGの発電量が不十分であると判定する。
【0026】
太陽光発電装置PGの発電量が多く、十分であると判定した場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフにして、電源回路130の動作を停止させるとともに、スイッチング素子Q42をオフにして、電源回路110が出力した電流が2つの光源回路150,170を流れるようにする。
【0027】
太陽光発電装置PGの発電量が中程度であり、不十分であると判定した場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフして、電源回路130を動作させるとともに、スイッチング素子Q42をオフにして、2つの電源回路110,130が出力した電流が2つの光源回路150,170を流れるようにする。
【0028】
太陽光発電装置PGの発電量が少なく、ほとんどないと判定した場合、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフして、電源回路130を動作させるとともに、スイッチング素子Q42をオンにして、電源回路130が出力した電流が光源回路150を流れず、光源回路170だけを流れるようにする。
【0029】
図6は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600において、制御回路132は、電源回路130の動作を制御して、光源回路150や光源回路170の光源を点灯する。点灯処理S600は、例えば、発電量判定工程S611と、2つの遮断工程S616,S626と、導通工程S627と、電力供給工程S628とを有する。
【0030】
発電量判定工程S611において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を判定する。制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、遮断工程S616へ、太陽光発電装置PGの発電量が中程度であると判定した場合、遮断工程S626へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、制御回路132は、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36をオフにしたまま(すなわち、電源回路130を動作させずに)、発電量判定工程S611に処理を戻す。
遮断工程S626において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
導通工程S627において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
電力供給工程S628において、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフして、電源回路130を動作させる。制御回路132は、発電量判定工程S611に処理を戻す。
【0031】
図7は、この実施の形態における電源回路110が出力できる最大電流と、2つの電源回路110,130が出力する電流の合計との関係を示すグラフ図である。
横軸は、電源回路110の最大出力電流を表わす。縦軸は、2つの電源回路110,130の合計出力電流を表わす。
実線521は、2つの電源回路110,130の合計出力電流を表わす。このうち、破線523より下の部分が、電源回路110が出力した電流であり、破線523より上の部分が、電源回路130が出力した電流である。
破線522は、制御回路112の目標電流を表わす。制御回路112は、電流検出抵抗R29の両端電圧に基づいて、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流が破線522で表わされる目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q16を制御する。
破線524は、制御回路132の目標電流を表わす。太陽光発電装置PGの発電量が中程度以下である場合、制御回路132は、電流検出抵抗R29の両端電圧に基づいて、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流が破線524で表わされる目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q36を制御する。この図に示すように、制御回路132の目標電流は、制御回路112の目標電流よりも小さい。
【0032】
太陽光発電装置PGの発電量が多い場合、制御回路132は、電源回路130の動作を停止させる。このため、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流は、電源回路110が出力する電流と等しい。すなわち、制御回路112は、実施の形態1と同様、電源回路110が出力する電流が所定の目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q16を制御する。このとき、電源回路110が出力できる最大電流は、制御回路112の目標電流より大きい。したがって、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流は、制御回路112の目標電流に一致する。
【0033】
太陽光発電装置PGの発電量が中程度以下である場合、制御回路132は、電源回路130を動作させる。このため、光源回路170(および光源回路150)を流れる電流は、2つの電源回路110,130が出力する電流の合計である。
【0034】
2つの電源回路110,130の合計出力電流が、制御回路132の目標電流に一致している場合、制御回路112は、2つの光源回路150,170を流れる電流をもっと増やそうと、電源回路110が出力する電流を大きくする。これにより、2つの光源回路150,170を流れる電流が大きくなると、電源回路130は、2つの光源回路150,170を流れる電流を減らそうとして、電源回路130が出力する電流を小さくする。電源回路110が出力できる最大電流が、制御回路112の目標電流よりも小さければ、電源回路110は、最大出力電流に等しい電流を出力する。電源回路110の最大出力電流が制御回路132の目標電流よりも大きければ、電源回路130は、電流を出力しない。電源回路110の最大出力電流が制御回路132の目標電流より小さければ、電源回路130は、制御回路132の目標電流に対して不足する分の電流を出力する。
【0035】
これにより、太陽光発電装置PGの出力を最大限利用しつつ、太陽光発電装置PGの出力だけでは不足する分を、電源回路130からの出力で補うことができる。
【0036】
また、昼間の曇天時など、太陽光発電装置PGの出力があるが、晴天時よりは屋外が暗い場合、2つの光源回路150,170を流れる電流が全体として少なくなるので、照明装置100が放射する光の相関色温度を変えずに、光出力を抑える。夜間など、太陽光発電装置PGの出力がほとんどない場合は、光源回路150の光源を点灯しないので、照明装置100が放射する光の相関色温度を低くするとともに、光出力を更に抑える。
【0037】
このように、照明装置100は、太陽光発電装置PGの出力が急減したときや、昼間から夜間への移行期間において、高い相関色温度のLEDを昼間の光出力より低く、夜間の光出力より大きい光出力にする。
【0038】
実施の形態3.
実施の形態3について、図8〜図9を用いて説明する。
なお、実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0039】
この実施の形態における照明装置100は、太陽光発電装置PGの発電量が減少した場合に、放射する光の相関色温度を段階的に変えることにより、屋内にいる人に違和感を与えないようにする。例えば、照明装置100は、光源回路150の光源を点灯する明るさを段階的に変化させ、2つの光源回路150,170の光源が放射する光を混合することにより、放射する光の相関色温度を段階的に変化させる。
【0040】
この実施の形態における照明装置100の回路構成は、実施の形態2で説明したものと同様である。
制御回路132は、光源回路150の光源を点灯する明るさを変えるため、例えば、人間の目には見えない程度の周波数(例えば200Hz)でスイッチング素子Q42をオンオフするデューティ比(導通時間比率)50%のパルス幅変調(PWM)信号を生成し、光源回路150の光源を点滅させる。これにより、光源回路150の光源を点灯し続ける場合と比べて、光出力が小さくなる。
【0041】
図8は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600は、実施の形態2で説明した工程に加えて、例えば、時間初期化工程S618と、時間判定工程S621と、時間計数工程S622と、期間判定工程S625とを有する。
【0042】
発電量判定工程S611において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を判定する。実施の形態2において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量を「多い」「中程度」「少ない」の3段階に分類するが、この実施の形態では、太陽光発電装置PGの発電量を「多い」「少ない」の2段階に分類する。実施の形態2における「中程度」は、「多い」に分類する構成であってもよいし、「少ない」に分類する構成であってもよい。なお、3段階もしくはそれ以上に分類する構成であってもよい。
制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、遮断工程S616へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、時間判定工程S621へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。
時間初期化工程S618において、制御回路132は、あらかじめ記憶している経過時間を初期化してゼロにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36をオフにしたまま(すなわち、電源回路130を動作させずに)、発電量判定工程S611に処理を戻す。
【0043】
時間判定工程S621において、制御回路132は、あらかじめ記憶している経過時間が所定の閾値より大きいか小さいかを判定する。制御回路132は、経過時間が大きいと判定した場合、導通工程S627へ、経過時間が小さいと判定した場合、時間計数工程S622へ、それぞれ処理を進める。
時間計数工程S622において、制御回路132は、あらかじめ記憶している経過時間に1を加えて更新し、更新した経過時間を記憶する。
期間判定工程S625において、制御回路132は、光源回路150の光源を点灯させるべき期間であるか、消灯させるべき期間であるかを判定する。制御回路132は、点灯させるべき期間であると判定した場合、遮断工程S626へ、消灯させるべき期間であると判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S626において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。これにより、光源回路170を流れる電流が光源回路150にも流れ、光源回路150の光源が点灯する。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
導通工程S627において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。これにより、光源回路150の両端が短絡され、光源回路150の光源が消灯する。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
電力供給工程S628において、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフし、電源回路130を動作させる。制御回路132は、発電量判定工程S611に処理を戻す。
【0044】
制御回路132は、例えばこのようにして、太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「多い」から「少ない」に変わってから所定の時間が経過するまでの間は、光源回路150の光源を点滅することにより、通常より暗く点灯する。太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「多い」から「少ない」に変わってから所定の時間が経過したのち、光源回路150の光源を完全に消灯する。
【0045】
図9は、この実施の形態における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図である。
横軸は、相関色温度を表わす。縦軸は、光出力を表わす。
点514は、光源回路150の光源を点滅させた場合において光源回路150の光源が放射する光の相関色温度及び光出力を表わす。点515は、光源回路150の光源を点滅させた場合において2つの光源回路150,170が放射する光を混合した光の相関色温度及び光出力を表わす。
【0046】
太陽光発電装置PGの発電量が多いとき、照明装置100は、点513で表わされる相関色温度及び光出力の光を放射する。太陽光発電装置PGの発電量が減ると、照明装置100は、点515で表わされるように、放射する光の相関色温度を低くし、光出力を小さくする。その後、所定の時間が経過すると、照明装置100は、点511で表わされるように、放射する光の相関色温度を更に低くし、光出力を更に小さくする。また、太陽光発電装置PGの発電量が回復すると、照明装置100は、点513で表わされるように、放射する光の相関色温度を高くし、光出力を大きくする。
【0047】
これにより、太陽光発電装置PGの発電量の変化に伴って、照明装置100が放射する光の相関色温度及び光出力が急激に変化することがなくなり、屋内にいる人に違和感を与えるのを防ぐことができる。
【0048】
なお、光源回路150の光源を点灯する明るさを二段階に変化させるのではなく、もっと多い段階に変化させる構成であってもよい。光源回路150の光源を点灯する明るさは、スイッチング素子Q42をオンオフするデューティ比を変えることにより、変えることができる。これにより、照明装置100が放射する光の相関色温度及び光出力を、三段階ではなくもっと多い段階に変化させることができる。
【0049】
このように、照明装置100は、異なる相関色温度のLEDを直列に接続し、かつ、相関色温度の高いLEDと並列にスイッチを備える。照明装置100は、商用電力装置からLEDを点灯するときに、スイッチを開閉制御する。
【0050】
実施の形態4.
実施の形態4について、図10〜図11を用いて説明する。
なお、実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0051】
実施の形態3における照明装置100は、放射する光の相関色温度及び光出力を段階的に変化させるが、この実施の形態における照明装置100は、放射する光の相関色温度及び光出力を連続的に変化させる。
【0052】
この実施の形態における照明装置100の回路構成は、実施の形態2で説明したものと同様である。
制御回路132は、光源回路150の光源が点灯する明るさを連続的に変化させるため、スイッチング素子Q42をオンオフするデューティ比を連続的に変化させる。
【0053】
図10は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600は、実施の形態2で説明した工程に加えて、更に、2つの色温度判定工程S613,S623と、色温度増加工程S614と、2つの期間判定工程S615,S625と、導通工程S617と、色温度減少工程S624とを有する。
【0054】
発電量判定工程S611において、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、色温度判定工程S613へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、色温度判定工程S623へ、それぞれ処理を進める。
色温度判定工程S613において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度が、所定の上限閾値より高いか低いかを判定する。制御回路132は、相関色温度が上限閾値より高いと判定した場合、遮断工程S616へ、相関色温度が上限閾値より低いと判定した場合、色温度増加工程S614へ、それぞれ処理を進める。
色温度増加工程S614において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度に所定の数を加えて相関色温度を更新し、更新した相関色温度を記憶する。
期間判定工程S615において、制御回路132は、記憶した相関色温度に基づいて、光源回路150の光源を点滅させるデューティ比を算出する。制御回路132は、算出したデューティ比に基づいて、光源回路150の光源を点灯すべき期間であるか消灯すべき期間であるかを判定する。制御回路132は、光源回路150の光源を点灯すべき期間であると判定した場合、遮断工程S616へ、光源回路150の光源を消灯すべき期間であると判定した場合、導通工程S617へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフにしたまま、発電量判定工程S611に処理を戻す。これにより、電源回路130は動作せず、電源回路110が出力した電流が、2つの光源回路150,170を流れる。
導通工程S617において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。制御回路132は、スイッチング素子Q36を継続してオフにしたまま、発電量判定工程S611に処理を戻す。これにより、電源回路130は動作せず、電源回路110が出力した電流が光源回路170だけを流れる。
【0055】
色温度判定工程S623において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度が、上限閾値よりも低い所定の下限閾値より高いか低いかを判定する。制御回路132は、相関色温度が下限閾値より高いと判定した場合、色温度減少工程S624へ、相関色温度が下限閾値より低いと判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
色温度減少工程S624において、制御回路132は、あらかじめ記憶した相関色温度から所定の数を差し引いて相関色温度を更新し、更新した相関色温度を記憶する。
期間判定工程S625において、制御回路132は、記憶した相関色温度に基づいて、光源回路150の光源を点滅するデューティ比を算出する。制御回路132は、算出したデューティ比に基づいて、光源回路150の光源を点灯すべき期間であるか消灯すべき期間であるかを判定する。制御回路132は、光源回路150の光源を点灯すべき期間であると判定した場合、遮断工程S626へ、光源回路150の光源を消灯すべき期間であると判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S626において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオフにする。これにより、光源回路170を流れる電流が、光源回路150にも流れる。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
導通工程S627において、制御回路132は、スイッチング素子Q42をオンにする。これにより、光源回路150の両端が短絡され、光源回路150には電流が流れない。制御回路132は、電力供給工程S628へ処理を進める。
電力供給工程S628において、制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフする。これにより、電源回路130が動作する。制御回路132は、発電量判定工程S611へ処理を戻す。
【0056】
図11は、この実施の形態における照明装置100が放射する光の相関色温度と光出力との関係を示すグラフ図である。
横軸は、相関色温度を表わす。縦軸は、光出力を表わす。
線516は、光源回路150の光源が放射する光の相関色温度及び光出力の軌跡を表わす。
【0057】
スイッチング素子Q42が継続してオフの場合、点512で表わされるように、光源回路150の光出力は、最大になる。このとき、照明装置100は、点513で表わされるように、光出力が大きく、相関色温度が高い光を放射する。
スイッチング素子Q42のオンデューティが小さくなるにつれて、線516で表わされるように、光源回路150が放射する光の光出力は小さくなるが、相関色温度は変わらない。光源回路150が放射する光の光出力が小さくなるにつれて、線517で表わされるように、照明装置100が放射する光は、光出力が小さくなり、相関色温度が低くなる。
【0058】
太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「多い」から「少ない」に変化すると、制御回路132は、光源回路150の光源が放射する光の光出力を徐々に小さくすることにより、照明装置100が放射する光の光出力を徐々に小さくするとともに、相関色温度を徐々に低くする。
また、太陽光発電装置PGの発電量についての判定が「少ない」から「多い」に変化すると、制御回路132は、光源回路150の光源が放射する光の光出力を徐々に大きくすることにより、照明装置100が放射する光の光出力を徐々に大きくするとともに、相関色温度を徐々に高くする。
照明装置100が放射する光の光出力及び相関色温度が完全に変化するまでにかかる時間は、数分〜数十分程度が望ましい。これにより、夜明けや日暮れなどによる屋外の明るさの変化に追随して、照明装置100が放射する光の光出力及び相関色温度が変化する。また、雲の通過などにより太陽光発電装置PGの発電量が短い期間だけ少なくなった場合、照明装置100が放射する光の光出力及び相関色温度は、ほとんど変化しない。
なお、照明装置100が放射する光の相関色温度を低くするときの速さと、高くするときの速さとは、異なっていてもよい。
【0059】
実施の形態5.
実施の形態5について、図12〜図14を用いて説明する。
なお、実施の形態1〜実施の形態4と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0060】
図12は、この実施の形態における照明装置100の全体構成を示すブロック構成図である。
照明装置100は、実施の形態1で説明した機能ブロックに加えて、変換回路180を有する。変換回路180は、2つの電源回路110,130から供給される電力を、2つの光源回路150,170に供給する電力に変換する。
【0061】
図13は、この実施の形態における照明装置100の回路構成を示す電気回路図である。
【0062】
電源回路110は、例えば、昇圧回路111と、平滑コンデンサC18と、整流素子D21とを有する。昇圧回路111は、太陽光発電装置PGが生成した電力の電圧を昇圧する。昇圧回路111は、出力直流電圧が所定の目標電圧(例えば450V)になるよう動作する。平滑コンデンサC18は、昇圧回路111の出力により充電され、昇圧回路111の出力電圧を平滑化する。整流素子D21は、電流の逆流を防ぐ。
電源回路130は、例えばブーストコンバータ回路(力率改善回路)である。その場合、電源回路130は、例えば、整流回路131と、制御回路132と、チョークコイルL32と、スイッチング素子Q36と、2つの整流素子D37,D41と、平滑コンデンサC38とを有する。整流回路131は、交流電源ACから供給される電力を全波整流して、電圧波形を脈流にする。チョークコイルL32と、スイッチング素子Q36とは、互いに直列に電気接続し、整流回路131の出力に電気接続している。制御回路132は、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフする。整流素子D37と、平滑コンデンサC38とは、互いに直列に電気接続し、スイッチング素子Q36に並列に電気接続している。整流素子D41は、電流の逆流を防ぐ。
実施の形態1と異なり、制御回路132は、太陽光発電装置PGの発電量にかかわらず、スイッチング素子Q36を高周波でオンオフし、電源回路130を動作させる。制御回路132は、電源回路130の出力直流電圧が所定の目標電圧(例えば350V)になるよう、スイッチング素子Q36をオンオフするタイミングや周波数を制御する。電源回路130の目標電圧は、昇圧回路111の目標電圧よりも低い。
【0063】
変換回路180(第二の電源回路の一部)は、例えばフライバックコンバータ回路である。その場合、変換回路180は、例えば、平滑コンデンサC81と、制御回路182と、トランスT83と、スイッチング素子Q86と、整流素子D87と、平滑コンデンサC88と、電流検出抵抗R89とを有する。
平滑コンデンサC81は、2つの電源回路110,130の出力に電気接続されている。平滑コンデンサC81は、2つの電源回路110,130の出力のうち、高いほうの電圧まで充電される。昇圧回路111の目標電圧のほうが、電源回路130の目標電圧よりも高いので、太陽光発電装置PGの発電量が十分であれば、平滑コンデンサC81は、昇圧回路111の目標電圧まで充電される。これに対し、太陽光発電装置PGの発電量が不十分な場合、電源回路110の出力電圧は、目標電圧に届かない。電源回路110の出力電圧が電源回路130の目標電圧より低ければ、平滑コンデンサC81は、電源回路130の目標電圧までしか充電されない。
スイッチング素子Q86は、トランスT83の一次巻線L84と直列に電気接続している。平滑コンデンサC81の両端電圧は、巻線L84とスイッチング素子Q86との直列回路の両端に印加される。制御回路182は、スイッチング素子Q86を高周波でオンオフする。整流素子D87及び平滑コンデンサC88は、トランスT83の二次巻線L85と直列に電気接続している。電流検出抵抗R89は、変換回路180が出力する電流を検出する。変換回路180が出力する電流は、光源回路170(および光源回路150)を流れる。
制御回路182は、電流検出抵抗R89の両端に発生した電圧に基づいて、変換回路180が出力する電流が、目標電流に一致するよう、スイッチング素子Q86をオンオフするタイミングや周波数を調整する。
【0064】
また、変換回路180は、スイッチング素子Q42と、判定部143と、切替部144とを有する。スイッチング素子Q42は、光源回路150と並列に電気接続している。スイッチング素子Q42がオンになると、光源回路150の両端が短絡され、光源回路150を電流が流れなくなる。
判定部143は、平滑コンデンサC81の両端電圧に基づいて、太陽光発電装置PGの発電量を判定する。上述したように、太陽光発電装置PGの発電量が十分に多ければ、平滑コンデンサC81の両端電圧は、昇圧回路111の目標電圧に一致し、太陽光発電装置PGの発電量が十分でなければ、平滑コンデンサC81の両端電圧は、昇圧回路111の目標電圧よりも低くなる。判定部143は、平滑コンデンサC81の両端電圧と、昇圧回路111の目標電圧とを比較することにより、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。判定部143は、判定した結果を表わす信号を出力する。
切替部144は、判定部143が判定した結果に基づいて、スイッチング素子Q42を制御する。例えば、切替部144は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定部143が判定した場合、スイッチング素子Q42をオフにして、光源回路150の光源を点灯し、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定部143が判定した場合、スイッチング素子Q42をオンにして、光源回路150の光源を消灯する。
【0065】
図14は、この実施の形態における点灯処理S600の流れを示すフローチャート図である。
点灯処理S600は、例えば、電源判定工程S612と、遮断工程S616と、導通工程S627とを有する。
電源判定工程S612において、判定部143は、平滑コンデンサC81の両端電圧に基づいて、太陽光発電装置PGの発電量が多いか少ないかを判定する。判定部143は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定した場合、遮断工程S616へ、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定した場合、導通工程S627へ、それぞれ処理を進める。
遮断工程S616において、切替部144は、スイッチング素子Q42をオフにする。これにより、光源回路170を流れる電流が光源回路150にも流れ、2つの光源回路150,170の光源が点灯する。切替部144は、電源判定工程S612に処理を戻す。
導通工程S627において、切替部144は、スイッチング素子Q42をオンにする。これにより、光源回路150には電流が流れず、光源回路170の光源だけが点灯する。切替部144は、電源判定工程S612に処理を戻す。
【0066】
なお、切替部144は、実施の形態2〜実施の形態4で説明した制御回路132のように、スイッチング素子Q42をオンオフすることにより、光源回路150の光源の明るさを段階的もしくは連続的に変化させるなどする構成であってもよい。
【0067】
また、制御回路182は、判定部143が判定した結果に基づいて、目標電流を変化させる構成であってもよい。例えば、制御回路182は、太陽光発電装置PGの発電量が多いと判定部143が判定した場合、目標電流を高い値に設定し、太陽光発電装置PGの発電量が少ないと判定部143が判定した場合、目標電流を低い値に設定する。これにより、夜間など屋外が暗い場合は、光源回路150の光源を消灯するだけなく、光源回路170を流れる電流を更に小さくすることで、照明装置100の光出力を更に小さくし、エネルギーを節約することができる。
【0068】
このように、照明装置100は、太陽光発電装置PGの出力を昇圧する昇圧回路と、出力ダイオードとを備え、商用電力装置の出力を昇圧する昇圧回路と、出力ダイオードとを備える。太陽光発電装置PGの出力が大きいときは、LED電源装置の出力電力を大きくする。
【0069】
以上、各実施の形態で説明した構成は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、重要でない部分の構成を、他の構成で置き換えた構成としてもよいし、異なる実施の形態で説明した構成を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0070】
100 照明装置、110,130 電源回路、111 昇圧回路、112,132,182 制御回路、131 整流回路、143 判定部、144 切替部、150,170 光源回路、180 変換回路、AC 交流電源、C18,C38,C81,C88 平滑コンデンサ、D17,D21,D37,D41,D87 整流素子、L14,L15,L34,L35,L84,L85 巻線、L32 チョークコイル、PG 太陽光発電装置、Q16,Q36,Q42,Q86 スイッチング素子、R19,R29,R39,R89 電流検出抵抗、T13,T33,T83 トランス、511〜515 点、516,517 線、521 実線、522,523,524 破線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の光源と、
上記第一の光源よりも相関色温度が低い光を放射する第二の光源と、
太陽光発電装置により生成された電力を、上記2つの光源に対して供給する第一の電源回路と、
上記太陽光発電装置の発電量が多いか少ないかを判定し、上記太陽光発電装置の発電量が少ないと判定した場合に、上記第二の光源に対して電力を供給する第二の電源回路とを有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
上記第二の電源回路は、上記太陽光発電装置の発電量が多いという判定から少ないという判定に変わってから所定の時間が経過するまでの間、上記第一の光源に対して電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
上記第二の電源回路は、上記太陽光発電装置の発電量が多いという判定から少ないという判定に変わった場合に、上記第一の光源に対して電力を供給し、上記太陽光発電装置の発電量が少ないという判定が継続している場合に、上記第一の光源に対して供給する電力を減らしていくことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
上記第二の電源回路が上記第一の光源に対して供給する電力は、上記太陽光発電装置の発電量が多いと判定するときに上記第一の電源回路が上記第一の光源に対して供給する電力よりも少ないことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の照明装置。
【請求項1】
第一の光源と、
上記第一の光源よりも相関色温度が低い光を放射する第二の光源と、
太陽光発電装置により生成された電力を、上記2つの光源に対して供給する第一の電源回路と、
上記太陽光発電装置の発電量が多いか少ないかを判定し、上記太陽光発電装置の発電量が少ないと判定した場合に、上記第二の光源に対して電力を供給する第二の電源回路とを有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
上記第二の電源回路は、上記太陽光発電装置の発電量が多いという判定から少ないという判定に変わってから所定の時間が経過するまでの間、上記第一の光源に対して電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
上記第二の電源回路は、上記太陽光発電装置の発電量が多いという判定から少ないという判定に変わった場合に、上記第一の光源に対して電力を供給し、上記太陽光発電装置の発電量が少ないという判定が継続している場合に、上記第一の光源に対して供給する電力を減らしていくことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
上記第二の電源回路が上記第一の光源に対して供給する電力は、上記太陽光発電装置の発電量が多いと判定するときに上記第一の電源回路が上記第一の光源に対して供給する電力よりも少ないことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−129131(P2012−129131A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281242(P2010−281242)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】
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