説明

熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構

【課題】熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構において、近接場光発生素子に光を供給する光源の発熱による温度上昇を抑え、スライダの重量増加を抑え、かつ、光の伝送損失を少なくする。
【解決手段】熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構は、再生素子31と記録素子32と近接場光発生素子34とを有する磁気ヘッド3が形成されたスライダ4を、サスペンション5の一端で保持し、サスペンション5の他端をキャリッジ6で支持して構成される。放熱面積が広いキャリッジ6のアーム62もしくは支持部61に、1個の光源10とこの光源からの照射光の導入先を切替える光切替え機構とを備えた光学ブロック15を取り付け、光学ブロック15からの光を光導波路14を介して近接場光発生素子34に導く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱アシスト磁気記録ディスク装置に搭載される熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱アシスト記録は、磁気ディスク上の直径数十nm程度の記録ビット領域に、200゜C以上の熱と磁界を加えることで、磁気ディスク上にデータを記録する方式であり、高密度磁気記録が可能な記録方式として期待されている。現在、磁気ディスクの微小な記録ビット領域を瞬間的に高温にする為の手段として、近接場光を利用することが検討されている。近接場光を発生させる為には、磁気ヘッドの記録磁極近傍に配置された変換素子に、光を導入する必要がある。その光源としてレーザーダイオード(以下、LDと略す)が検討されているが、LDは光源であると同時に熱源でもあり、それ自体の発熱により発振出力が低下するという問題を抱えている。通常、光ディスク記録装置に用いられているLDは、70゜C以上で発振しなくなる。
【0003】
特許文献1には、熱アシスト磁気記録ヘッドにおいて、記録素子近辺に配置した光源(熱源)の近傍に、昇温防止手段を配置することにより、光源(熱源)自体の発熱による出力低下を避けるようにすることが記載されている。具体的には、次の4通りの昇温防止手段が提案されている。(1)光源と接触するヒートシンク部材を具備する。(2)圧電バイモルフファンで強制空冷する。(3)スライダ形状を工夫してスライダを通過する空気流の一部を光源に導き空冷する。(4)スライダをディスクに接触させ、熱をディスク側に逃がす。
【0004】
また、非特許文献1には、スライダの外側に光源、入射光検出器、反射光検出器、ビームスプリッタ、レンズ、1/2波長板から成る光学系を配置し、この光学系からスライダのヘッド部に形成されたグレーティングに光を照射することで、スライダに付随した磁気記録素子部に光を導入し、そこで変換素子により近接場光を発生させ、極微小間隔でスライダと対向しているディスク上の微小領域を加熱することが記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−283403号公報
【非特許文献1】Ed Gage, ”Integration Challenge for Heat Assisted Magnetic Recording”, IDEMA JAPAN International Disk Forum 2006, June 9, 2006
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のとおり、熱アシスト磁気記録に必要な光源は、それ自体熱源でもあり、自ら発する熱による温度上昇で発振出力が低下し、最悪発光しなくなってしまうという問題を抱えている。特許文献1には、その解決手段が開示されているが、特許文献1で提案されている(1)〜(3)の手段は、スライダの重量化、プロセスの複雑化に繋がり、前記(4)の手段は、ディスクの変形や接触による発熱や磨耗を考慮しなければならない。
【0007】
さらに、特許文献1に記載された熱アシスト磁気記録ヘッドは、光源を含む光学系をスライダに置いている為、サスペンション先端の重量が増え、磁気ヘッドを位置決めするボイスコイルモータ(以下VCM)への負担が大きくなり、高速位置決めの妨げになると共に、ヘッド位置決めの際の外乱の増加に繋がる。
【0008】
また、非特許文献1で発表された熱アシスト磁気記録装置では、スライダの外側に光学系を配置しているので、ヘッド位置決めに置ける悪影響は無く、光源の温度上昇も抑えることは容易であるが、実際の磁気ディスク装置では、データ書き込み中、スライダは常に動いている為、光を正確にグレーティングに照射し、損失を抑えることは難しい。変換素子の効率が低い場合には、大パワーの光を導入する必要があるが、大パワーの光を発生するLDはそれだけ発熱も大きくなる。したがって、伝達される光の損失は可能な限り抑えなければならない。
【0009】
本発明の目的は、熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構において、近接場光発生素子に光を供給する光源の発熱による温度上昇を抑え、スライダの重量増加を抑え、かつ、光の伝送損失を少なくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、記録再生素子と近接場光発生素子とを有する磁気ヘッドが形成されたスライダをサスペンションで保持し、サスペンションをキャリッジで支持する熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構において、1個の光源とこの光源からの照射光の導入先を切替える光切替え機構とを備えた光学ブロックを、放熱面積が広いキャリッジのアームもしくは支持部に取り付け、光学ブロックからの光を光導波路を介して前記近接場光発生素子に導くものである。
【0011】
前記光学ブロックの光切替え機構は、光源の照射光を反射する1個の可動ミラーと、可動ミラーからの反射光を反射する複数個の固定ミラーと、固定ミラーからの反射光を集光する複数個のコリメートレンズとを有し、可動ミラーを揺動させることにより、光源の照射光の導入先を複数個のコリメートレンズのいずれかに切替え、コリメートレンズから第1光導波路に導出するものである。
【0012】
前記可動ミラーは、ミラーと、ミラーを支持するトーションバーと、ミラーを磁気吸引力で揺動させる電磁石と、ミラーの揺動角を決めるストッパとで構成される。
【0013】
また、前記光学ブロックの光切替え機構は、光源の照射光を導入する第2光導波路と、第2光導波路の光源側を固定する第1固定ブロックと、第2光導波路の他端側を固定する可動ブロックと、可動ブロックを移動させるアクチュエータと、複数本の第1光導波路の端部を固定する第2固定ブロックとを有し、アクチュエータで可動ブロックを移動させることにより、光源の照射光の導入先を複数本の第1光導波路のいずれかに切替えるものである。
【0014】
前記第1光導波路と第2光導波路の間のギャップに、マッチングオイルを充填することが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、光源の発熱による温度上昇を抑え、スライダの重量増加を抑え、かつ、光の伝送損失が少ない熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図2に、本発明の実施例による熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構を搭載した磁気ディスク装置の概略構成を示す。磁気ディスク1はスピンドルモータ2に取り付けられ、スピンドルモータ2によって回転される。近接場光発生素子を備えた磁気ヘッド3はスライダ4に搭載され、スライダ4はサスペンション5に保持され、サスペンション5はキャリッジ6に支持されている。キャリッジ6はピボット7を回転軸として揺動可能に支持されている。スライダ4は、回転する磁気ディスク1の記録面と所定の間隔で対向するように、サスペンション5により荷重が与えられている。ボイスコイルモータ(VCM)8を駆動することによりキャリッジ6を揺動させ、スライダ4を回転する磁気ディスク1の所望のトラックに移動させ、近接場光発生素子を備えた磁気ヘッド3により情報の記録、再生を行う。上記構成において、キャリッジ6と、キャリッジ6に支持されたサスペンション5と、サスペンション5に保持されたスライダ4とで構成される構造体を熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構という。
【0017】
磁気ディスク1の記録層は、室温での保磁力が2000kA/m以上であり、室温では磁気ヘッド3が発生する記録磁界により記録されることはない。磁気ディスク1の記録層上の直径数十nm程度の記録ビット領域に、磁気ヘッド3により200゜C以上の熱と磁界を加えることで、記録層にデータを記録することができる。
【0018】
<実施例1>
図1に実施例1による熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成を示し、図3にサスペンションに保持されたスライダの周辺部を示し、図4に図3のA−A線断面を示す。図1において、キャリッジ6はピボット7に揺動可能に支持される支持部61と、支持部61から延伸する複数のアーム62とで構成されている。図1では、複数のアーム62のうち上から2本目のアーム62が見えている。アーム62の先端の上下には、2本のサスペンション5がかしめ固定63により取り付けられている。サスペンション5には、磁気ヘッド3の記録素子及び再生素子のリード線に接続された配線30が積層され、配線30の他端は図示しないプリアンプに接続された端子部に接続されている。アーム62のかしめ固定部63の近傍に、後述する光源を備えた光学ベンチ15が実装されている。光学ベンチ15のアーム62への実装は、キャリッジ6の作製時に、アーム62に溝を形成しておき、この溝に光ベンチ15を嵌め込むことにより実装することができる。光学ベンチ15の光源からの照射光は、サスペンション5に沿ってスライダ4まで配置された光導波路14を通ってスライダ4に導かれる。
【0019】
図3及び図4において、スライダ4に搭載された磁気ヘッド3は、2枚の磁気シールドに挟まれた磁気抵抗効果素子を備えた再生素子31と、記録磁極と記録コイルを備えた磁気誘導型記録素子32と、磁気誘導型記録素子32の記録磁極に隣接する導波路33と近接場光発生素子34で構成されている。光導波路14に導かれた光は、サスペンション5の先端部に設けられたミラー35に達し、ミラー35で反射されて導波路33を通り、近接場光発生素子34に達する。近接場光発生素子34は、光の波長以下の幅のギャップを有し、このギャップで近接場光に変換し、対向する磁気ディスクの記録層に照射して、直径数十nm程度の記録ビット領域を200゜C以上に加熱する。
【0020】
次に、図5(a),(b)及び図6を参照して光学ベンチ15の構成を説明する。図5(a)及び図5(b)は、図1のB−B線断面図である。光学ベンチ15は、光源としてのレーザーダイオード(LD)10、光切替え機構としての揺動型可動ミラー11及び固定ミラー12、光を平行化する為のコリメートレンズ13、コリメートレンズ13からの光を導入する光導波路14の一端部を実装した光学ブロックである。LD10から照射された光は、揺動型可動ミラー11、固定ミラー12の順で反射され、コリメートレンズ13を介してサスペンション4に配置された光導波路14に導入される。揺動型可動ミラー11を回転させることにより、LD10から照射される光の導入先を切替えることができる。図5(a)が上側のスライダ4に光が導かれる状態を示しており、図5(b)が下側のスライダ4に光が導かれる状態を示している。
【0021】
揺動型可動ミラー11は、トーションバーで支えられたミラーを電磁石による磁気吸引力を用いて揺動させ、2つの反射方向を切替えるものである。各反射方向におけるミラーの揺動角は、ストッパにより決定される。これによりドリフトの発生を防ぐことが可能となり、フィードバック制御を用いることなく、ミラーの揺動角を正しく決定できる。また、永久磁石を組み合わせることにより、切替え時以外はエネルギーを必要としない自己保持が可能となり、低消費電力を抑えることが可能となる。自己保持の手段としては、永久磁石の他、機械的なラッチ機構を用いることも可能である。
【0022】
図6に、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)微細加工技術により、揺動型可動ミラー11、固定ミラー12が一体形成された光学ベンチ15に、LD10、コリメートレンズ13、光導波路14を実装する様子を示す。光学ベンチ15には、LD10を位置決めする為の凸部18、コリメートレンズ13を位置決めする為の溝16、光導波路14を位置決めする為の溝17が形成されており、この凸部や溝により、LD10、コリメートレンズ13、光導波路14を所定の位置に実装することが可能となる。光学ベンチ15を用いることにより、組立が簡略化されると共に、調芯等の光学系の調整も容易になる。
【0023】
上記のとおり、実施例1によれば、発熱体である光源(LD)10を収容する光学ベンチ15を、キャリッジ6のアーム62に実装することにより、LD10の数を削減することができる。また、キャリッジ6は放熱面積が広いので、LD10の発熱によるLD自身の温度上昇を抑えることができ、LDの温度上昇による発振出力の低下、あるいは発振停止の問題を解決することができる。また、LD10をスライダ4に実装する必要がないので、スライダ4の重量増加を抑えることができる。したがって、スライダ4を位置決めするVCM8の負担が軽くなり、スライダ4の振動による悪影響を低減できるので、高速位置決めが可能となる。さらに、光学ベンチ15からの光を光導波路14でスライダ4に導くので、光の伝送損失を少なくすることができる。
【0024】
なお、実施例1では、図5に示すように固定ミラー12、コリメートレンズ13をアーム62の厚み方向(紙面上下方向)に配置しているが、幅方向(紙面奥行き方向)に配置することも可能である。
また、光学ベンチ15を銅のような熱伝導率の高い金属で覆うことにより、放熱面積の広いキャリッジ6にLD10から発せられた熱を積極的に逃がすことが可能となる。
また、キャリッジ6にフィン構造を形成することにより、冷却効率をさらに高めることが可能となる。
また、実施例1では、揺動型可動ミラー11の駆動に磁気吸引型のアクチュエータを用いたが、ローレンツ力を用いたVCM型アクチュエータ、静電アクチュエータ、圧電アクチュエータ、熱アクチュエータ等も使用することができる。
【0025】
次に、上記実施例1の変形例について図7(a),(b)を参照して説明する。熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成は、図1に示した実施例1の構成と同じである。実施例1と異なる部分は、光学ベンチ15の光切替え機構である。実施例1と同じ構成部品については同じ参照符号を付すこととし、実施例1と異なる構成部分について説明することとする。光学ベンチ15は、近接場光発生素子に光エネルギーを供給する為の光源としてLD10、LD10から照射された光を導く光導波路141、光導波路141のLD10側の端部を固定する固定ブロック211、もう一方の端部を固定する可動ブロック20、可動ブロック20を動かすアクチュエータとストッパ22、サスペンション5に続く光導波路14を固定する固定ブロック213から構成されている。なお、光導波路141と光導波路14の間のギャップには、カップリング箇所での光の伝送損失を低減するために、屈折率調整用のマッチングオイルを充填することが望ましい。
【0026】
この光学ベンチ15も前記実施例1と同様に、MEMS微細加工技術により形成することができる。ベース部材に固定ブロック211、可動ブロック20、可動ブロック20を動かすアクチュエータとスットッパ22、固定ブロック213を形成し、さらにLD10を位置決めする為の凸部と、固定ブロック211に光導波路141を位置決めする為の溝と、固定ブロック213に光導波路14を位置決めする為の溝を設け、これらの凸部や溝により、LD10、光導波路141及び14を位置決めして実装する。光導波路141及び14にはポリマー型光導波路を用いることができるが、光学ベンチ内に導波路を一体で形成することもできる。
【0027】
LD10から照射された光は、リニア型のアクチュエータで可動ブロック20を動かすことにより、上側か下側のどちらかのスライダ4に導かれる。図7(a)が、上側のスライダ4に光が導かれる状態を示しており、図7(b)が下側のスライダ4に光が導かれる状態を示している。可動ブロック20の各々の位置は、ストッパ22により決定される。これによりドリフトや外乱の影響を防ぐことが可能となり、光の伝送損失を抑えることができる。また、永久磁石を組み合わせることにより、切り替え時以外はエネルギーを必要としない自己保持が可能となり、低消費電力を抑えることが可能となる。自己保持の手段としては、永久磁石の他、機械的なラッチ機構を用いることも可能である。
【0028】
このように上記変形例によれば、光学ベンチ15をキャリッジ6のアーム62に実装し、LD10から照射される光の導入先を可動ブロック20により切替えることで、上記実施例1と同様に、搭載するLD10の数を削減することが可能となり、LD10の発熱による昇温の防止や、スライダ4の重量増加による振動を低減することができる。また、光導波路141と光導波路14の間のギャップに、屈折率調整用のマッチングオイルを充填することで、実施例1に比べて空気による光の伝送損失を少なくすることができる。
【0029】
なお、上記変形例においては、可動ブロック20をアーム62の厚み方向(紙面上下方向)に動くように構成しているが、幅方向(紙面奥行き方向)に動くように構成することも可能である。
【0030】
<実施例2>
図8に実施例2による熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成を示す。熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成は、図1に示した実施例1の構成と同じである。実施例1と異なる部分は、光学ベンチ150の実装位置と光切替え機構である。実施例1と同じ構成部品については同じ参照符号を付すこととし、実施例1と異なる構成部分について説明することとする。図8において、光学ベンチ150はキャリッジ6の支持部61に実装されている。光学ベンチ150の支持部61への実装は、キャリッジ6の作製時に、支持部61に溝を形成しておき、この溝に光学ベンチ15を嵌め込むことにより実装することができる。また、支持部61の表面に取り付けることも可能である。光学ベンチ150の光源からの照射光は、4本の光導波路14に導入される。下側の2本の光導波路14は、下側のアーム62の側面に沿って、下側のアーム62の先端の上下に取り付けられた2本のサスペンション5に至り、それぞれのサスペンション5に沿ってスライダ4まで配置されており、光導波路14に導入された光は、光導波路14によってスライダ4まで導かれる。また、上側の2本の光導波路14は上側のアーム62の側面に沿って、図示は省略されているが上側のアーム62に支持されているスライダ4まで配置されている。
【0031】
図9に、図8に示した熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構部分の側面図を示す。光学ベンチ150は内部構造がわかるように、透視で表してある。キャリッジ6の上下のアーム62には、それぞれ上側と下側にサスペンション5が支持されており、計4本のサスペンション5には各々光導波路14が配置されている。また、キャリッジ6の回転部61に実装された光学ベンチ150は、ベース部材に、近接場光発生素子に光エネルギーを供給する為の光源としてLD10、一つの第1揺動型可動ミラー111、二つの第2揺動型可動ミラー112、四つの固定ミラー121、光を平行化する為の四つのコリメートレンズ13、光導波路14の一端部を実装したブロックである。実施例2においても前記実施例1と同様に、MEMS微細加工技術により、第1揺動型可動ミラー111と第2揺動型可動ミラー112、固定ミラー121、及びLD10、コリメートレンズ13、光導波路14を位置決めする為の凸部や溝を一体で形成することができる。
【0032】
LD10から照射された光は、第1揺動型可動ミラー111、第2揺動型可動ミラー112、固定ミラー121の順で反射され、コリメートレンズ13を介して光導波路14を通り、近接場光発生素子を具備したスライダ4に達して近接場光に変換される。LD10から照射された光は、第1揺動型可動ミラー111及び第2揺動型可動ミラー112を揺動させることで、四つのスライダ4のうち、所望のスライダ4に導かれる。なお、ここでは複数の揺動型可動ミラーを用いているが、実施例1と同様に、2つの反射方向におけるミラーの揺動角をストッパにより決定する揺動型可動ミラーを用いて、光の導入先を切り替えている。これによりドリフトの発生を防ぐことが可能となり、フィードバック制御を用いることなく、ミラーの揺動角を正しく決定することができる。
【0033】
上記のとおり実施例2によれば、光学ベンチ150をキャリッジ6の支持部61に実装し、LD10から照射される光の導入先を、第1揺動型可動ミラー111と第2揺動型可動ミラー112により切り替えることで、1個のLD10で4個のスライダに光を供給することが可能となり、LDの発熱による昇温の防止や、スライダの重量増加による振動を低減することができる。また、光学ベンチ150をピボット7近傍に配置することにより、付加質量による慣性モーメントの影響を抑え、VCM8での消費電力を低減できると共に、外乱の抑制にも有効となる。
【0034】
なお、実施例2では、第1揺動型可動ミラー111と第2揺動型可動ミラー112、固定ミラー121、コリメートレンズ13をキャリッジ6の回転部61の軸方向(紙面上下方向)に配置したが、軸に垂直な方向(紙面奥行き方向)に配置することも可能である。
また、スライダは4個であるが、揺動型可動ミラーの数を増やすことで、スライダが4個以上の場合にも適用可能となる。
【0035】
次に、上記実施例2の変形例1について図10を参照して説明する。熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成は、図8に示した実施例2の構成と同じである。実施例2と異なる部分は、光学ベンチ150の光切替え機構である。実施例2と同じ構成部品については同じ参照符号を付すこととし、実施例2と異なる構成部分について説明することとする。キャリッジ6の支持部61に光学ベンチ150が実装されており、光学ベンチ150は、近接場光発生素子に光エネルギーを供給する為の光源としてLD10、1個の揺動型可動ミラー11、4個の固定ミラー12、光センサ(PD)19、4個のコリメートレンズ13を実装したブロックである。光学ベンチ150は、MEMS微細加工技術により、揺動型可動ミラー11、固定ミラー12、及び、LD10、コリメートレンズ13、光導波路14を位置決めする為の凸部や溝を一体で形成することができる。
【0036】
LD10から照射された光は、揺動型可動ミラー11、固定ミラー12の順で反射され、コリメートレンズ13を介してサスペンション5に配置された光導波路14を通り、近接場光発生素子を備えたスライダ4に達して近接場光に変換される。LD10から照射された光は、揺動型可動ミラー11を四段階で揺動させることで、4個のスライダ4のうち、所望のスライダに導かれる。揺動型可動ミラー11を揺動させる手段は、トーションバーで支えられたミラーをローレンツ力により揺動させるVCM型である。VCM型では発生トルクは入力電流に比例し、揺動角は発生トルクとトーションバーのねじり剛性から容易に求めることができる為、入力電流を制御することでミラーを所望の角度だけ揺動させ、所望の方向に光を反射させることが可能となる。
また、コリメートレンズ13の前に配置した光センサ(PD)19からの信号を基にフィードバック制御を行うことで、組立誤差やドリフトや外乱の影響を防ぐことが可能となり、光の伝送損失を抑えることができる。
【0037】
このように光学ベンチ150をキャリッジ6の支持部61に実装し、LD10から照射される光の導入先を、揺動型可動ミラー11を四段階で揺動させて切替えることで、1個のLD10と1個の揺動型可動ミラー11で、4個のスライダ4に光を供給することが可能となる。したがって、実施例2と同様に、LDの発熱による昇温の防止や、スライダの重量増加による振動を低減することができると同時に、可動部である揺動型可動ミラーの数を最小限に抑えることができる。また、光学ベンチ150をピボット7近傍に配置することにより、付加質量による慣性モーメントの影響を抑え、VCM8での消費電力を低減できると共に、外乱の抑制にも有効となる。
なお、変形例1では、スライダは4個であるが、揺動型可動ミラー11を四段階以上で揺動させることにより、スライダが4個以上の場合にも適用可能である。
【0038】
次に、実施例2の変形例2について図11を参照して説明する。熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成は、図8に示した実施例2と同じである。実施例2と異なる部分は、光学ベンチ150の光切替え機構である。実施例2と同じ構成部品については同じ参照符号を付すこととし、実施例2と異なる構成部分について説明することとする。キャリッジ6の支持部61に光学ベンチ150が実装されており、光学ベンチ150は、近接場光発生素子に光エネルギーを供給する為の光源としてLD10、LD10から照射された光を導く光導波路141、光導波路141のLD10側の端部を固定する固定ブロック211、もう一方の端部を固定する一つの第1可動ブロック201、二本の第2光導波路142、第2光導波路142の端部を固定する固定ブロック212、もう一方の端部を固定する二つの第2可動ブロック202、各々の可動ブロック202を動かすアクチュエータとストッパ22、サスペンション5側に続く光導波路14の端部を固定する固定ブロック213を実装したブロックである。
【0039】
光学ベンチ150は、MEMS微細加工技術により、第1可動ブロック201と第2可動ブロック202、固定ブロック211、及び、各可動ブロックを動かすアクチュエータとスットッパ22を一体で形成することができる。
【0040】
LD10から照射された光は、光導波路141と第2光導波路142とサスペンション5側に続く光導波路14を通り、近接場光発生素子を備えたスライダ4に達して近接場光に変換される。LD10から照射された光は、リニア型のアクチュエータで第1可動ブロック201と二つの第2可動ブロック202を動かすことにより、四つのスライダ4のうち、所望のスライダに導かれる。第1可動ブロック201と第2可動ブロック202の各々の位置は、ストッパ22により決定される。これによりドリフトや外乱の影響を防ぐことが可能となり、光の伝送損失を抑えることができる。また、永久磁石を組み合わせることにより、切替え時以外はエネルギーを必要としない自己保持が可能となり、低消費電力を抑えることが可能となる。自己保持の方法としては、永久磁石の他、機械的なラッチ機構を用いることも可能である。
【0041】
このように光学ベンチ150をキャリッジ6の支持部61に実装し、1個のLD10で4個のスライダ4に光を供給することが可能となり、実施例2と同様に、LDの発熱による昇温の防止や、スライダの重量増加による振動を低減することができる。また、光学ベンチ150をピボット7近傍に配置することにより、付加質量による慣性モーメントの影響を抑え、VCM8での消費電力を低減できると共に、外乱の抑制にも有効となる。さらに、この例では、LD10から照射された光は、各光導波路間でのカップリング箇所を除き全て導波路内を通るので、光強度の減衰を抑えることが可能となる。
【0042】
次に、実施例2の変形例3について図12を参照して説明する。熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成は、図8に示した実施例2と同じである。実施例2と異なる部分は、光学ベンチ150の光切替え機構である。実施例2と同じ構成部品については同じ参照符号を付すこととし、実施例2と異なる構成部分について説明することとする。キャリッジ6の支持部61に光学ベンチ150が実装されており、光学ベンチ150は、近接場光発生素子に光エネルギーを供給する為の光源としてLD10、LD10から照射された光を導く光導波路141、光導波路141のLD10側の端部を固定する固定ブロック211、もう一方の端部を固定する可動ブロック200、可動ブロック200を動かすアクチュエータとストッパ220、光センサ(PD)19、キャリッジ6内からサスペンション5に続く光導波路14を固定する固定ブロック213を実装したブロックである。
【0043】
光学ベンチ150は、MEMS微細加工技術により、可動ブロック200、固定ブロック211と213、及び、可動ブロック200を動かすアクチュエータとスットッパ22を一体で形成することができる。
【0044】
LD10から照射された光は、LD10から照射された光を導く光導波路141とキャリッジ6内からサスペンション5に続く光導波路14を通り、近接場光発生素子を具備したスライダ4に達して近接場光に変換される。LD10から照射された光は、リニア型アクチュエータで可動ブロック200を四段階で動かすことで、四つのスライダ4のうち、所望のスライダに導かれる。キャリッジ6側からサスペンション5側に続く光導波路14のキャリッジ6側を固定する固定ブロック213の可動ブロック20と対向する面に配置したPD19からの信号を基にフィードバック制御を行うことで、組立誤差やドリフトや外乱の影響を防ぐことが可能となり、結合箇所での光の伝送損失を抑えることができる。
【0045】
このように光学ベンチ150をキャリッジ6の支持部61に実装し、1個のLD10で4個のスライダ4に光を供給することが可能となり、実施例2と同様に、LDの発熱による昇温の防止や、スライダの重量増加による振動を低減することができる。また、光学ベンチ150をピボット7近傍に配置することにより、付加質量による慣性モーメントの影響を抑え、VCM8での消費電力を低減できると共に、外乱の抑制にも有効となる。さらに、この例の場合は、LD10から照射された光は、光導波路141と光導波路14の間のカップリング箇所を除き全て導波路内を通るので、光強度の減衰を抑えることが可能となる外に、可動ブロック200を多段階で動かすことが容易にできるので、スライダの数を増加するのが容易であるという利点もある。
【0046】
図13に図12に示した光学ベンチ150のアクチュエータ部分の斜視図を示す。電磁石26で可動ブロック200を吸引して移動し、所望の位置で電磁石26を切り、可動ブロック200を開放する。可動ブロック200に施した位置決め用凸部23がアクチュエータベース24に施された溝25に係合することにより、LD10側からの光導波路141を、位置決め溝17に固定された所望の光導波路14に正しくカップリングさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施例1による熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成図である。
【図2】本発明に関わる磁気ディスク装置の構成図である。
【図3】図1に示す熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構のスライダの周辺を示す図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】実施例1における光学ベンチの内部構成を示す図で、図1のB−B線断面図である。
【図6】実施例1における光学ベンチの斜視図である。
【図7】実施例1の変形例における光学ベンチの内部構成を示す図である。
【図8】実施例2による熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構の全体構成図である。
【図9】実施例2における光学ベンチの内部構成を示す図である。
【図10】実施例2の変形例1における光学ベンチの内部構成を示す図である。
【図11】実施例2の変形例2における光学ベンチの内部構成を示す図である。
【図12】実施例2の変形例3における光学ベンチの内部構成を示す図である。
【図13】実施例2の変形例3におけるアクチュエータ部分の斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1…磁気ディスク、2…スピンドルモータ、3…磁気ヘッド、4…スライダ、5…サスペンション、6…キャリッジ、7…ピボット、8…ボイスコイルモータ(VCM)、
10…レーザーダイオード(LD)、11…揺動型可動ミラー、12…固定ミラー、13…コリメートレンズ、14…第1光導波路、15…光学ベンチ(光学ブロック)、16…コリメートレンズの位置決め溝、17…光導波路の位置決め溝、18…LDの位置決め用凸部、19…光センサ(PD)、20…可動ブロック、22…ストッパ、30…配線、31…再生素子、32…記録素子、33…導波路、34…近接場光発生素子、35…ミラー、61…支持部、62…アーム、111…第1揺動型可動ミラー、112…第2揺動型可動ミラー、121…固定ミラー、150…光学ベンチ(光学ブロック)、141…第2光導波路、142…第3光導波路、201…第1可動ブロック、202…第2可動ブロック、211…第1固定ブロック、212…第3固定ブロック、213…第2固定ブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部と、該支持部から延伸するアームとを有するキャリッジと、
前記アームの上下に取り付けられたサスペンションと、
再生素子と、記録素子と、近接場光発生素子とを有する磁気ヘッドを搭載し、前記サスペンションに保持されたスライダと、
1個の光源と、該光源からの照射光の導入先を切替える光切替え機構とを備え、前記キャリッジに取り付けられた光学ブロックと、
前記光学ブロックからの光を導入し、前記近接場光発生素子に導く複数本の第1光導波路と、を有することを特徴とする熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項2】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を反射する1個の可動ミラーと、該可動ミラーからの反射光を反射する複数個の固定ミラーと、該固定ミラーからの反射光を集光する複数個のコリメートレンズとを有し、前記可動ミラーを揺動させることにより、前記光源の照射光の導入先を前記複数個のコリメートレンズのいずれかに切替え、該コリメートレンズから前記第1光導波路に導出することを特徴とする請求項1記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項3】
前記可動ミラーは、ミラーと、該ミラーを支持するトーションバーと、該ミラーを磁気吸引力で揺動させる電磁石と、該ミラーの揺動角を決めるストッパとで構成されていることを特徴とする請求項2記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項4】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を導入する第2光導波路と、該第2光導波路の前記光源側を固定する第1固定ブロックと、該第2光導波路の他端側を固定する可動ブロックと、該可動ブロックを移動させるアクチュエータと、前記複数本の第1光導波路の端部を固定する第2固定ブロックとを有し、前記アクチュエータで前記可動ブロックを移動させることにより、前記光源の照射光の導入先を前記複数本の第1光導波路のいずれかに切替えることを特徴とする請求項1記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項5】
前記第1光導波路と前記第2光導波路の間のギャップに、マッチングオイルが充填されていることを特徴とする請求項4記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項6】
前記光学ブロックは、熱伝導率の高い金属で覆われていることを特徴とする請求項1記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項7】
前記キャリッジには、複数のフィンが形成されていることを特徴とする請求項1記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項8】
支持部と、該支持部から延伸するアームとを有するキャリッジと、
前記アームに取り付けられた2本のサスペンションと、
再生素子と、記録素子と、近接場光発生素子とを有する磁気ヘッドを搭載し、前記サスペンションに保持された2個のスライダと、
1個の光源と、該光源からの照射光の導入先を切替える光切替え機構とを備え、前記キャリッジのアームに取り付けられた光学ブロックと、
前記光学ブロックからの光を導入し、前記スライダの近接場光発生素子に導く2本の第1光導波路と、を有することを特徴とする熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項9】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を反射する1個の可動ミラーと、該可動ミラーからの反射光を反射する2個の固定ミラーと、該固定ミラーからの反射光を集光する2個のコリメートレンズとを有し、前記可動ミラーを揺動させることにより、前記光源の照射光の導入先を前記2個のコリメートレンズのいずれかに切替え、該コリメートレンズから前記第1光導波路に導出することを特徴とする請求項8記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項10】
前記可動ミラーは、ミラーと、該ミラーを支持するトーションバーと、該ミラーを磁気吸引力で揺動させる電磁石と、該ミラーの揺動角を決めるストッパとで構成されていることを特徴とする請求項9記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項11】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を導入する第2光導波路と、該第2光導波路の前記光源側を固定する第1固定ブロックと、該第2光導波路の他端側を固定する可動ブロックと、該可動ブロックを移動させるアクチュエータと、前記2本の第1光導波路の端部を固定する第2固定ブロックとを有し、前記アクチュエータで前記可動ブロックを移動させることにより、前記光源の照射光の導入先を前記2本の第1光導波路のいずれかに切替えることを特徴とする請求項8記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項12】
前記第1光導波路と前記第2光導波路の間のギャップに、マッチングオイルが充填されていることを特徴とする請求項11記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項13】
支持部と、該支持部から延伸する複数のアームとを有するキャリッジと、
前記複数のアームの上下に取り付けられたサスペンションと、
再生素子と、記録素子と、近接場光発生素子とを有する磁気ヘッドを搭載し、前記サスペンションに保持されたスライダと、
1個の光源と、該光源からの照射光の導入先を切替える光切替え機構とを備え、前記キャリッジの支持部に取り付けられた光学ブロックと、
前記光学ブロックからの光を導入し、前記スライダの近接場光発生素子に導く複数本の第1光導波路と、を有することを特徴とする熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項14】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を反射する第1可動ミラーと、該第1可動ミラーからの反射光を反射する複数個の第2可動ミラーと、該第2可動ミラーからの反射光を反射する複数個の固定ミラーと、該固定ミラーからの反射光を集光する複数個のコリメートレンズとを有し、前記第1可動ミラーと第2可動ミラーを揺動させることにより、前記光源からの照射光の導入先を前記複数個のコリメートレンズのいずれかに切替え、該コリメートレンズから前記第1光導波路に導出することを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項15】
前記第1可動ミラー及び第2可動ミラーはそれぞれ、ミラーと、該ミラーを支持するトーションバーと、該ミラーを磁気吸引力で揺動させる電磁石と、該ミラーの揺動角を決めるストッパとで構成されていることを特徴とする請求項14記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項16】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を反射する1個の可動ミラーと、該可動ミラーからの反射光を反射する複数個の固定ミラーと、該固定ミラーからの反射光を集光する複数個のコリメートレンズとを有し、前記可動ミラーを揺動させることにより、前記光源からの照射光の導入先を前記複数個のコリメートレンズのいずれかに切替え、該コリメートレンズから前記第1光導波路に導出することを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項17】
さらに前記複数個のコリメートレンズの前段に光センサが配置され、該光センサの出力に基づいて前記可動ミラーの揺動角を制御することを特徴とする請求項16記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項18】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を導入する第2光導波路と、該第2光導波路の前記光源側を固定する第1固定ブロックと、該第2光導波路の他端側を固定する第1可動ブロックと、該第1可動ブロックを移動させる第1アクチュエータと、前記第2光導波路からの光を導入する複数本の第3光導波路と、該第3光導波路の端部を固定する第2固定ブロックと、該第3光導波路の他端を固定する複数個の第2可動ブロックと、該第2可動ブロックを移動させる第2アクチュエータと、前記複数本の第1光導波路の端部を固定する複数個の第3固定ブロックとを有し、前記第1アクチュエータで前記第1可動ブロックを移動させ、前記第2アクチュエータで前記第2可動ブロックを移動させることにより、前記光源の照射光の導入先を前記複数本の第1光導波路のいずれかに切替えることを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項19】
前記光切替え機構は、前記光源の照射光を導入する第2光導波路と、該第2光導波路の前記光源側を固定する第1固定ブロックと、該第2光導波路の他端側を固定する可動ブロックと、該可動ブロックを移動させるアクチュエータと、前記複数本の第1光導波路の端部を固定する第2固定ブロックとを有し、前記アクチュエータで前記可動ブロックを移動させることにより、前記光源の照射光の導入先を前記複数本の第1光導波路のいずれかに切替えることを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。
【請求項20】
さらに前記第2固定ブロックの前段に光センサが配置され、該光センサの出力に基づいて前記アクチュエータの移動を制御することを特徴とする請求項19記載の熱アシスト磁気記録ヘッド支持機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−130106(P2008−130106A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−310541(P2006−310541)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】