説明

熱交換装置およびそれを用いた発熱体収納装置

【課題】小型化をして熱交換装置およびそれを用いた発熱体収納装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1環境側の第1吸気口7と第1吐出口8と第1送風機12と、第2環境側の第2吸気口9と第2吐出口10と第2送風機13とを設けた本体11と、この本体11の内部に設けた熱交換器14を備え、前記熱交換器14は、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路16を有し、裏面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路17を有する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換装置とそれを用いた発熱体収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話の基地局は、数十アンペア以上の電流が流れることから、ある点では発熱体とも表現される。つまり、冷却をすることがその動作を安定化させるためには極めて重要なものとなる。このような携帯電話の基地局はその冷却を行う為に次のような構成をとっている。すなわち、この種の発熱体収納装置は、発熱体となる送・受信機を収納したキャビネットと、このキャビネットの開口部に装着された熱交換装置とを備えた構成となっていた。また、発熱体収納装置としての設置面積を小さくすることが要望され、キャビネットに対して、熱交換装置は、その扉部分に取り付けられることが多いことから薄型化が要望されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、その熱交換装置について図12を参照しながら説明する。
【0004】
図12に示すように、熱交換装置は、発熱体収納装置の壁面に取り付けるために例えば下記のような構成となっていた。すなわち、外気用の第1吸気口101と第1吐出口102および発熱体103を収納したキャビネット104内用の第2吸気口105および第2吐出口106を有する本体107と、この本体107内に設けられた外気用の第1の送風ファン108およびキャビネット104内用の第2の送風ファン109と、前記本体107内において室外空気とキャビネット104内空気との熱交換を行う熱交換器110とを備えた構成となっていた。
【特許文献1】特開2000−161875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図12に示すものは、第1の送風ファン108と第2の送風ファン109を、本体107内中央部に配置した熱交換器110に対して互いに対向する方向に配置し、第1吸気口101および第2吸気口105から吸い込んだ空気を熱交換器110へ吹き込むように構成していた。つまり、熱交換器110内に室外気とキャビネット104内空気を流す構成に分割していたので通気抵抗が大きくなる。このため、この通気抵抗を小さくするためには、熱交換器110の大きさを大きくせざるを得ず、これが熱交換装置を大型化させてしまうものであった。
【0006】
そこで本発明は、小型化をした熱交換装置およびそれを用いた発熱体収納装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために、第1環境側の第1吸気口と第1吐出口と第1送風機と、第2環境側の第2吸気口と第2吐出口と第2送風機とを設けた本体と、この本体の内部に設けた熱交換器を備え、前記熱交換器は、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路を有し、背面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路を有する構成としたものである。
【0008】
この手段により、熱交換器内において、第2環境側の温度が第1環境側の温度より高い場合、第2環境側の風路の入口側の高温の空気と、第1環境の温度に近い第1環境側の風路内の低温の空気とを熱交換させることができ第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0009】
また他の手段は、熱交換器は、板状の伝熱板を横方向に所定の間隔に配置して重合し、前面側には、少なくとも2つの溝を設け横方向に空気を流す第1環境側の風路を形成し、この第1環境側の風路の入口に第1流入口と、その出口に第1流出口とを設け、前記伝熱板の背面側には、前記所定の間隔により縦方向に空気を流す第2環境側の風路を形成し、この第2環境側の風路の入口に第2流入口と、その出口に第2流出口を設けたものである。
【0010】
この手段により、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけることができ、第2環境側の風路の温度と大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0011】
また、他の手段は、熱交換器は第1風路側の通気抵抗を第2風路側の通気抵抗に対して小さくなるように形成したものである。
【0012】
この手段により、第1環境側の風路の風量を第2環境側の風路の風量よりも多くして熱交換器内の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路の温度と大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0013】
また他の手段は、熱交換器は第1環境側の風路の断面積を第2環境側の風路の断面積に比べて大きく形成したものである。
【0014】
この手段により、第1環境側の風路の風量を第2環境側の風路の風量よりも多くして熱交換器内の温度を第1環境の温度に近づけることができ、第2環境側の風路の温度と大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0015】
また、他の手段は、熱交換器は第1環境側の風路の長さを第2環境側の風路の長さに比べて短く形成したものである。
【0016】
この手段により、第1環境側の風路の風量を第2環境側の風路の風量よりも多くして熱交換器内の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路の温度と大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0017】
また、他の手段は、本体の表面の下部に開口した第1吸気口と、この第1吸気口の内側に配置した第1送風機と、前記本体の一方の側面に開口した第1吐出口と、前記本体の裏面の上部に開口した第2吸気口と、前記裏面の下部に開口した第2吐出口とを有し、熱交換器は、一方の側面側に前記第1吐出口に対向させて第1流出口を配置するとともに、他方の側面側に第1流入口を配置し、前記第1流入口側に前記第1送風機からこの第1流入口へ連通する吹き込み風路を形成したものである。
【0018】
この手段により、第1送風機の作用により、第1吸気口から吸い込まれた第1環境の空気を、熱交換器の第1流入口に到達させることが容易になり、熱交換器の第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけ、第2環境側の風路の温度との温度差を大きくし、熱交換効率を向上させて、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0019】
また、他の手段は、熱交換器の第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、その入口に流量調整装置を設けたものである。
【0020】
この手段により、流量調整装置が作用して、第1環境側の風路に均一に空気を流すことができ、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけ、第2環境側の風路の温度との温度差を大きくかつ安定化させて、熱交換効率を向上させて、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0021】
また他の手段は、熱交換器の第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、第1送風機に近い溝は遠い溝に対して溝の幅を狭くしたものである。
【0022】
この手段により、第1環境側の風路に均一に空気を流すことができ、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけ、第2環境側の風路の温度に対する温度差を大きくかつその温度差を安定化させて、熱交換効率を向上させて、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0023】
また、他の手段は、本体の一方の側面に開口した第1吸気口と、他方の側面に開口した第1吐出口と、前記本体の裏面の上部に開口した第2吸気口と、裏面の下部に開口した第2吐出口とを有し、第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、前記溝にそれぞれ対応させて前記第1吸気口の内側に第1送風機を配置したものである。
【0024】
この手段により、各第1環境側の風路を流れる空気を均一に流すことができ、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけ、第2環境側の風路の温度に対する温度差を大きくかつその温度差を安定化させて、熱交換効率を向上させて、その結果として小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【0025】
また、他の手段は、第1送風機はシロッコファンで構成し、このシロッコファンの吸い込み口は第1吸気口に対して略90度向きを振って配置したものである。
【0026】
この手段により、第1環境の外気に含まれる雨水や雪が第1送風機に吹き込むことを防止することができる。また、第1送風機から外部へ漏れる音を低減することができる。
【0027】
また、他の手段は第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、この溝の流入側および吐出側を一つ置きに開閉し、開口した第1流入口に対向する第1流出口は閉塞し、閉塞した前記第1流入口に対向する前記第1流出口は開口した構成とし、開口した前記第1流入口へ第1送風機から空気を流す構成とするものである。
【0028】
この手段により、第1流入口から流れ込んだ空気は、対向する第1流出口が閉塞されているので、溝の壁を構成する伝熱板の所定間隔内を通過して、別の第1流出口から第1吐出口へ連通して第1環境へ吹出されることとなり伝熱板に接触する面積が増加して、熱交換能力を向上させることができる。そして、熱交換装置の薄型化が図れる。さらにこの熱交換装置を用いた薄型化した発熱体収納装置を提供することができる。
【0029】
また、他の手段は、熱交換装置は、内部に発熱体を収納するキャビネットの前面に設けた扉に配置され、第1送風機を前記扉のヒンジ側に配置したことを特徴とするものである。
【0030】
この手段により、本体内の重量部品の一つである第1送風機をヒンジ側に集中させて配置することができ、基地局の点検時に扉の開け閉めが容易になり点検作業が容易になる。また、ヒンジにかかる重量もより軽量になることから、キャビネットの気密性を長期に渡り維持することができる。
【0031】
また、他の手段は、熱交換装置は、内部に発熱体を収納するキャビネットの前面に設けた扉に配置され、第2送風機は前記扉のヒンジ側に寄せて配置したことを特徴とするものである。
【0032】
この手段により、本体内の重量部品の一つである第2送風機をヒンジ側に集中させて配置することができ、基地局の点検時に扉の開け閉めが容易になり点検作業が容易になる。また、ヒンジにかかる重量もより軽量になることから、キャビネットの気密性を長期に渡り維持することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の熱交換装置およびそれを用いた発熱体収納装置によれば、第1環境側の第1吸気口と第1吐出口と第1送風機と、第2環境側の第2吸気口と第2吐出口と第2送風機とを設けた本体と、この本体の内部に設けた熱交換器を備え、前記熱交換器は、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路を有し、背面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路を有する構成としたことで、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路に対して大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、小型化を図った熱交換装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
請求項1記載の発明は、第1環境側の第1吸気口と第1吐出口と第1送風機と、第2環境側の第2吸気口と第2吐出口と第2送風機とを設けた本体と、この本体の内部に設けた熱交換器を備え、前記熱交換器は、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路を有し、背面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路を有する構成としたものである。
【0035】
この手段により、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させて、第1環境と第2環境の空気の熱交換を行なうという作用を有する。
【0036】
また請求項2記載の発明は、熱交換器は、板状の伝熱板を横方向に所定の間隔に配置して重合し、前面側には、少なくとも2つの溝を設け横方向に空気を流す第1環境側の風路を形成し、この第1環境側の風路の入口に第1流入口と、その出口に第1流出口とを設け、前記伝熱板の背面側には、前記所定の間隔により縦方向に空気を流す第2環境側の風路を形成し、この第2環境側の風路の入口に第2流入口と、その出口に第2流出口を設けた熱交換装置であって、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけることができ、第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させるという作用を有する。
【0037】
また、請求項3記載の発明は、熱交換器は第1風路側の通気抵抗を第2風路側の通気抵抗に対して小さくなるように形成した熱交換装置であって、熱交換器の第1環境側の風路の風量を第2環境側の風路の風量よりも多くして熱交換器内の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させて、第1環境と第2環境の空気の熱交換を行なうという作用を有する。
【0038】
また、請求項4記載の発明は、熱交換器は第1環境側の風路の断面積を第2環境側の風路の断面積に比べて大きく形成したものであって、第1環境側の風路の風量を第2環境側の風路の風量よりも多くして熱交換器内の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させて、第1環境と第2環境の空気の熱交換を行なうという作用を有する。
【0039】
また、請求項5記載の発明は、熱交換器は第1環境側の風路の長さを第2環境側の風路の長さに比べて短く形成したものであって、第1環境側の風路の風量を第2環境側の風路の風量よりも多くして熱交換器内の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させて、第1環境と第2環境の空気の熱交換を行なうという作用を有する。
【0040】
また、請求項6記載の発明は、本体の表面の下部に開口した第1吸気口と、この第1吸気口の内側に配置した第1送風機と、前記本体の一方の側面に開口した第1吐出口と、前記本体の裏面の上部に開口した第2吸気口と、前記裏面の下部に開口した第2吐出口とを有し、熱交換器は、一方の側面側に前記第1吐出口に対向させて第1流出口を配置するとともに、他方の側面側に第1流入口を配置し、前記第1流入口側に前記第1送風機からこの第1流入口へ連通する吹き込み風路を形成したものであって、第1送風機の作用により、第1吸気口から吸い込まれた第1環境の空気を、熱交換器の第1流入口に到達させることが容易になり、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけ、第2環境側の風路の温度に対して大きな温度差を発生させて、熱交換を行なうことができるという作用を有する。
【0041】
また、請求項7記載の発明は、熱交換器の第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、その入口に流量調整装置を設けたものであって、流量調整装置の作用によって、第1環境側の風路を流れる空気は、均一に流れることができるという作用を有する。
【0042】
また、請求項8記載の発明は、熱交換器の第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、第1送風機に近い溝は遠い溝に対して溝の幅を狭くしたものであって、溝の幅の違いによる作用によって第1環境側の風路を流れる空気は、均一に流れることができるという作用を有する。
【0043】
また、請求項9記載の発明は、本体の一方の側面に開口した第1吸気口と、他方の側面に開口した第1吐出口と、前記本体の裏面の上部に開口した第2吸気口と、裏面の下部に開口した第2吐出口とを有し、第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、前記溝にそれぞれ対応させて前記第1吸気口の内側に第1送風機を配置したものであって、第1環境側の風路を流れる空気を均一に流すことができるという作用を有する。
【0044】
また、請求項10記載の発明は、第1送風機はシロッコファンで構成し、このシロッコファンの吸い込み口は第1吸気口に対して略90度向きを振って配置したものであって、第1環境の外気に含まれる雨水や雪が第1送風機に吹き込むことを防止することができるという作用を有する。また、第1送風機から外部へ漏れる音を低減することができるという作用を有する。
【0045】
また、請求項11記載の発明は、第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、この溝の流入側および吐出側を一つ置きに開閉し、開口した第1流入口に対向する第1流出口は閉塞し、閉塞した前記第1流入口に対向する前記第1流出口は開口した構成とし、開口した前記第1流入口へ第1送風機から空気を流しているので、溝の壁を構成する伝熱板の所定間隔内を通過して、別の第1流出口から第1吐出口へ連通して第1環境へ吹出すという作用を有する。
【0046】
また、請求項12記載の発明は、熱交換装置は、内部に発熱体を収納するキャビネットの前面に設けた扉に配置され、第1送風機を前記扉のヒンジ側に配置したことを特徴とするものであって、本体内の重量部品の一つである第1送風機をヒンジ側に集中させて配置することができ、基地局の点検時に扉の開け閉めが容易になるという作用を有する。
【0047】
また、請求項13記載の発明は、熱交換装置は、内部に発熱体を収納するキャビネットの前面に設けた扉に配置され、第2送風機は前記扉のヒンジ側に寄せて配置したことを特徴とするものであって、本体内の重量部品の一つである第2送風機をヒンジ側に集中させて配置することができ、基地局の点検時に扉の開け閉めが容易になるという作用を有する。
【0048】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0049】
(実施の形態1)
図1から図6に本実施の形態の熱交換装置および発熱体収納装置を示す。
【0050】
図1のビルディング1はその屋上2には発熱体収納装置である携帯電話の基地局3が設けられている。この基地局3は、箱状のキャビネット4とこのキャビネット4内に設けた通信機としての送・受信機5と前記キャビネット4の前面開口部に扉のごとく開閉自在に設けた熱交換装置6とにより構成されている。
【0051】
前記熱交換装置6は、図2に示すように、外気(第1環境)用の第1吸気口7と第1吐出口8および、図3に示すように、キャビネット4内(第2環境)用の第2吸気口9および第2吐出口10を有する本体11と、図2に示すように、この本体11内に設けられた外気(第1環境)用の第1送風機12およびキャビネット4内(第2環境)用の第2送風機13と、前記本体11内において外気(第1環境)とキャビネット4内(第2環境)の空気との熱交換を行う熱交換器14と、これら第1送風機12および第2送風機13を駆動する制御装置15とを備えている。
【0052】
なお、図2および図3に示すように第1送風機12および第2送風機13には空気を熱交換器14に押し込むターボファンを用いている。
【0053】
前記熱交換器14は、図4に示すように、本体11の内部にあって、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路16を有し、背面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路17を有するものである。そして、図2に示す前記第1吸気口7から第1送風機12、熱交換器14の第1環境側の風路16を経て第1吐出口8から外気(第1環境)へ連通する第1風路18と図3に示す前記第2吸気口9から第2送風機13、熱交換器14の第2環境側の風路17を経て第2吐出口10から第2環境へ連通する第2風路19を形成したものである。
【0054】
また、図4に示すように、熱交換器14には、板状の伝熱板20を横方向に所定の間隔に配置して重合し、この所定の間隔内を通過する第2環境側の風路17が形成される。また、伝熱板20の前面側(矢視A)には、横方向に向けて設けた溝21を少なくとも2つ(図4の例では4つ)を平行に設けて、この溝21を通過する第1環境側の風路16が並べて形成される。そして、第1環境側の風路16の入口にそれぞれ対応させて第1流入口22と、その対向する出口に第1流出口23を設け、前記伝熱板20の背側には、第2環境側の風路17の入口に第2流入口24と、その対向した出口に第2流出口25を設けている。このようにして、熱交換器14は、溝21により側面(矢視B)は「E」の字形状もしくは「コ」の字形状を含む形状に構成されている。
【0055】
また、第1風路18側の通気抵抗を第2風路19側の通気抵抗に対して小さくなるように、熱交換器14は第1環境側の風路16の通気抵抗を第2環境側の風路17の通気抵抗よりも小さく形成する。すなわち、熱交換器14は、溝21を形成して第1環境側の風路16の断面積は第2環境側の風路17の断面積に比べて大きく形成される。さらに、熱交換器14は、横方向に対して縦方向を長く形成して、第1環境側の風路16の長さを第2環境側の風路17の長さに比べて短く形成する。
【0056】
さて、図2に示すように本体11の表面(第1環境側)は、その下部に開口した第1吸気口7と、この第1吸気口7の内側に配置した第1送風機12と、本体11の一方の側面に開口した第1吐出口8を有する。また、図3に示すように前記本体11の裏面(第2環境側)は、その上部に開口した第2吸気口9と、前記裏面の下部に開口した第2吐出口10とを有する。そして、図2に示すように熱交換器14は、本体11内において、一方の側面側の前記第1吐出口8に対向させて第1流出口23を配置するとともに、他方の側面側に前記第1流入口22を配置し、さらに、前記第1流入口22側に第1送風機12から第1流入口22へ連通する吹き込み風路26を形成して配置する。また、この吹き込み風路26の終端部26aには、制御装置15を収納した制御箱15aを配置している。
【0057】
また、図5に示すように熱交換器14の第1環境側の風路16は、その入口に開度調整機構27とシャッター板28を有する流量調整装置29を設けたものである。流量調整装置29は、第1環境側の風路16のそれぞれに対して設けその風路の位置によって開度調整機構27により開度を設定したものである。
【0058】
以上の構成により、キャビネット4に取り付けられた熱交換装置6を運転すると、図3に示すように第2送風機13の作用により、キャビネット4内(第2環境)の空気は、第2吸気口9から吸い込まれて熱交換装置6内に形成した第2風路19を流れることとなる。このとき、キャビネット4内(第2環境)の空気は、第2送風機13から熱交換器14の第2流入口24へ吹き込まれ、第2環境側の風路17を通り、伝熱板20を介して、第2環境側の風路17を流れる空気の熱を第1環境側の風路16へ放出することとなる。そして、この第2環境側の風路17を流れる空気は、第2流出口25から流出して、第2吐出口10を経て再びキャビネット4内へ吹出されて、キャビネット4内の空気を循環させることとなる。このようにして、熱交換装置6の作用により、第2風路19を流れる空気すなわちキャビネット4内の空気の熱を第1環境側の風路16を流れる空気へ放出することとなる。そして、この熱交換装置6を取り付けた発熱体収納装置であるキャビネット4内(第2環境)の空気を冷却することができる。
【0059】
一方、図2に示すように第1風路18では、第1送風機12の作用により、外気(第1環境)は、第1吸気口7から吸い込まれて、吹き込み風路26を通って、熱交換器14の第1流入口22へ吹き込まれる。そして、第1環境側の風路16を流れて、伝熱板20を介して、第2環境側の風路17を流れる空気から熱を吸収する。そして、この熱を吸収した空気はさらに、第1流出口23から吹き出されて、そのまま第1吐出口8から外気(第1環境)へ放出されることとなる。
【0060】
以上のように、第1風路18と第2風路19の作用について説明をしたが、以下本実施の形態の特徴である熱交換装置6を小型化する技術について説明をする。
【0061】
第1風路18は、すでにその構成と作用を説明したが、特に熱交換器14の第1環境側の風路16構成において、溝21により第1環境側の風路16の通気抵抗は第2環境側の風路17の通気抵抗よりも小さく構成している。すなわち第2環境側の風路17に対して風路の断面積を大きくして、さらに第2環境側の風路17に対して風路の長さを短く形成しているので、第1送風機12の作用により、第1環境側の風路16には第2環境側の風路17よりも大量の空気を送風することができる。
【0062】
そして、熱交換器14の内部において第1環境側の風路16内の温度を外気(第1環境)の温度に近づけて、第2環境側の風路17内の温度に対して大きな温度差(十分低い温度)を保つことが可能となる。また、第1環境側の風路16は、熱交換器14の上から下へ複数個分を平行させて設けているが、図5に示すように流量調整装置29の作用により、その開度は上に配置したものほど下配置したものよりも大きくとって各第1環境側の風路16を流れる空気を均一にすることができる。均一ということは、上記のように平行に並べて設けた、第1環境側の風路16のそれぞれに流れる空気の流量が偏りなく分散されて流すことことができるということを示す。
【0063】
また、図12の従来例で示す熱交換器110のように第1環境側の風路と第2環境側の風路を熱交換器110の対向する側から互いに流し込む構成の場合には、熱交換器110の上部は下部に比べて温度が高くなる。したがって、熱交換器110の内部の温度を外気(第1環境)の温度に近づけることが困難であった。そこで、本実施の形態のように、第1環境側の風路16は、第2環境側の風路17に対して、直交させて設けることと、これら第1環境側の風路16を熱交換器14の上から下へ平行させて配置することで、第1環境側の風路16は、熱交換器14の上に配置したものでも下に配置したものでも流れる空気の温度を外気に近づけて同じにすることができ、第1環境側の風路16と第2環境側の風路17を流れる空気の温度差を大きく保つことができる。
【0064】
また、本実の形態では、第1送風機12に一つのターボファンを用いて第1流入口22へ空気を送風する構成とした。この構成において、吹き込み風路26を第1送風機12から第1流入口22へ連通させて設けたことにより、上記のように各1環境用の風路16へ流す空気の量に偏りがないことを可能にする。さらに、吹き込み風路26の終端部26aに制御装置15を内臓した制御箱15aを配置することで、制御装置15を外気(第1環境)で冷却することができ、制御装置15内の電子部品の温度を下げ、信頼性を向上することができる。
【0065】
これらの結果として、熱交換装置6の熱交換性能を向上することができ、小型化した熱交換装置を提供することができる。さらに、この熱交換装置を取り付けた発熱体収納装置も小型化ができる。
【0066】
また、第1送風機12の作用により、熱交換器14の第1流入口22から空気を押し込むことで、第1環境側の風路16内をこの空気と第1送風機12が発生する騒音が流れる。このとき溝21に露出する伝熱板20は所定の間隔を持って配置していることから、このエッジ部分で、前記騒音は、反射を繰り返し、第1流出口23に到達したときにはその音圧が減衰して、第1吐出口8から熱交換装置6の外部へ放出する音の大きさを小さくすることができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、第1送風機12の風量に対応させて、熱交換器14に設けた複数の溝21が形成する第1環境側の風路16に流す空気をより正確に均一化するために流量調整装置29を設けた実施の形態を説明した。しかし、第1環境側の風路16に流す空気を均一にする構成は、図6に示すように、溝21を熱交換器14の下から順番に溝の幅を小さく形成した溝21a、21b、21c、21dを設けて、第1環境側の風路16a、16b、16c、16dを形成することで実現することもできる。この実施の形態では、あらかじめ通気抵抗を把握して溝21の溝の幅を形成しておくことで、シャッター板28と開度調整機構27が不要になり、簡便な手段で、各第1環境側の風路16内に流れる空気の均一化が図れる。
【0068】
(実施の形態2)
さて、以上のように本発明の基本構成を実施の形態1で説明した。実施の形態2では、さらに、熱交換装置6の熱交換能力を向上する実施の形態について、図7、8を用いて説明する。
【0069】
実施の形態1では、図2に示すように、一つの第1送風機12を本体11の下部に配置して熱交換器14に空気を送る構成としていたが、本実施の形態では、図7に示すように、熱交換器14に形成した、溝21の数に対応して第1送風機12a、12b、12c、12dを設けたものである。また、これら第1送風機12a、12b、12c、12dは、シロッコファンで構成したものである。そして、実施の形態1の吹き込み風路26aは必要としないものである。
【0070】
なお、理解を容易にするために、実施の形態1と同一部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は簡略化省略する。
【0071】
図7に示すように本実施の形態の構成は、本体11表面(第1環境側)の一方の側面に縦方向に連続して開口した第1吸気口7と、他方の側面に縦方向に連続して開口した第1吐出口8と、前記本体11の裏面(第2環境側)の上部に開口した第2吸気口9と、前記裏面の下部に開口した第2吐出口10とを有し、熱交換器14の第1環境側の風路16は、少なくとも2つの溝として本実施の形態では4つの溝21で構成し、この溝21にそれぞれ対応させて第1送風機12設けたものである。すなわち、シロッコファンを下側から順番に第1送風機12a、12b、12c、12dの順番に並べて、第1吸気口7の内側に配置したものである。
【0072】
また、この第1送風機12a、12b、12c、12dは、本体11の側面に配置した第1吸気口7に対して、その吸い込み口の向きを90度変えて配置したものである。すなわち、図7のように、羽根車30は回転軸を水平にして配置して、吹出し口(符号にて図示せず)は、熱交換器14の第1流入口22に合わせて本体11の横方向に向けて、吸い込み口(符号にて図示せず)は、本体11の正面に向けて配置する。また、図8に示す別の実施の形態では第1送風機12e、12f、12g、12hは、羽根車30は回転軸を垂直にして配置して、吹き出しを熱交換器14の第1流入口22に合わせて本体11の横方向に向けて配置する。
【0073】
そして、本体11は、第1送風機12をキャビネット4の扉のヒンジ(図示せず)側に配置する。また、第2送風機13も同様にキャビネット4の扉のヒンジ(図示せず)側に寄せて配置する。そして、実施の形態では、図1のキャビネット4に熱交換装置6を取り付けることから、図7、図8に示すように本体11の右側に第1送風機12a、12b、12c、12dを配置し、第2送風機13も右側に配置する。さらに、第2送風機13は図7、図8に示すようにターボファンで構成し、ターボファンを左回転させる構成とする。
【0074】
上記構成により、熱交換装置6を運転すると第1送風機12の作用により、第1環境側の風路16を流れる空気を、均一に流すことができる。また、第1環境側の風路16は、本体11の内部で、上部と下部に配置している。そして、第1吸気口7を本体11の側面に設け、これら第1環境側の風路16に対応させて第1送風機12を複数個配置することで、第1環境側の風路16内に流す空気を均一にして、その内部温度を外気(第1環境)の温度に近づけることができる。
【0075】
以上のようにして、第1風路18内を流した空気と第2風路19内を流したキャビネット4内の空気を熱交換器14で熱交換させることで、熱交換能力を向上させることができる。そして、その結果として、熱交換装置6の小型化が実現できる。また、本実施の形態の熱交換装置6を設けた発熱体収納装置であるキャビネット4の小型化が実現できる。
【0076】
また、本実施の形態では、第1送風機12をシロッコファンで構成することで、複数の第1環境側の風路16に分割して第1送風機12を配置することができ、本体11内にコンパクトに納めることができる。そして、第1送風機12の吸い込み口を第1吸気口7に対して、90度向きを変えて配置することで、シロッコファンによる低騒音化が図れるとともに、送風機の発する騒音が、直接が外部へ漏れることもなくなり、より静かに熱交換装置6を運転することができる。
【0077】
なお、本実施の形態の第1送風機12e〜12hの構成すなわち吸い込み口を本体11の下側に向けて配置することで、第1吸気口7に接近した構成となっても、外気(第1環境)から吹き込む雨や雪が送風機の内部に入る恐れはより低くなり、信頼性が向上する。
【0078】
また、第1送風機12と第2送風機13をキャビネット4の扉のヒンジ(図示せずの側に合わせて、同じ側寄せて配置することで、熱交換装置6を構成する重量部品をヒンジ(図示せず)の回転軸に近い側に配置することとなり、発熱体収納装置であるキャビネット4内のメンテナンスの際に、前記扉を容易に開閉することができる。また、ヒンジ(図示せず)の回転軸にかかる重力を緩和することができ長期に渡って、キャビネット4の気密性を確保することができ、信頼性の高い熱交換装置とそれを用いた発熱体収納装置を提供することができる。
【0079】
また、ターボファンである第2送風機13を右側に配置して、左回転させることで、ターボファンの左側に吹き出される空気をスムースに熱交換器14の第2流入口24へ吹込むことができ第2風路19側の通風量を向上させることができる。
【0080】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、説明する。
【0081】
本実施の形態では、実施の形態1および2に対して、熱交換器14の構成が異なる。
【0082】
なお、理解を容易にするために実施の形態1および2構成に対して同一の構成には同一の符号を付してその詳細な説明は簡略化する。
【0083】
すなわち、図9に示すように、本体11表面(第1環境側)の下部に開口した第1吸気口7と、一方の側面に開口した第1吐出口8と、図3に示すように、前記本体11の裏面の上部に開口した第2吸気口9と、裏面の下部に開口した第2吐出口10とを有する。
【0084】
また図9に示すように、本体11の内部に第1環境側の第1送風機12と第2環境側の第2送風機13とを設けたものである。
【0085】
そして、熱交換器14は、図10に示すように、第1環境側の風路16は、少なくとも2つの溝21の一例として本実施の形態では9つの溝21で構成し、この溝21の流入側および吐出側を一つ置きに開閉し、開口した第1流入口22に第1送風機12からこの第1流入口22へ連通する吹き込み風路26を形成し、開口した第1流入口22に対向する第1流出口23は閉塞し、閉塞した第1流入口22に対向する第1流出口23は開口した構成とする。
【0086】
また、図11に示す別の構成では、本体11表面(第1環境側)の一方の側面に開口した第1吸気口7と、他方の側面に開口した第1吐出口8と、図3に示すように、前記本体11の裏面(第2環境側)の上部に開口した第2吸気口9と、裏面の下部に開口した第2吐出口10とを有する。
【0087】
また図11に示すように、本体11の内部に第1環境側の第1送風機12と第2環境側の第2送風機13を設けたものである。第1環境側の第1送風機12は、既に実施の形態2で複数の第1送風機12a、12b、12c、12dで構成されている。
【0088】
そして、熱交換器14は、図10に示すように、第1環境側の風路16は、少なくとも2つの溝21の一例として本実施の形態では9つの溝21で構成し、この溝21の流入側および吐出側を一つ置きに開閉し、開口した第1流入口22に第1送風機12として第1送風機12a、12b、12c、12dを配置し、開口した第1流入口22に対向する第1流出口23は閉塞し、閉塞した第1流入口22に対向する第1流出口23は開口した構成とする。
【0089】
すなわち、本実施の形態は、熱交換器14において第1環境側の風路16の構成と、第1流入口22と第1流出口23の一部を閉塞した構成とその配置が特徴である。
【0090】
上記構成により、第1送風機12により熱交換器14に吹き込まれた空気は、第1環境側の風路16を流れることとなる。このとき、開放されている第1流入口22から吹き込まれた空気は、そのまま対向する第1流出口23へ押し込まれるが、本実施の形態のように対向する第1流出口23は閉塞されているため、押し込まれた空気は所定の間隔を置いて配置した伝熱板20の間を通って流れ閉塞された第1流出口23の隣の開放した第1流出口23から吹出される。このように第1風路18を流れる空気は、熱交換器14の内部で伝熱板20に接触する面積を大きくして、伝熱板20を介して、第2環境側の風路17を流れる空気の熱を吸収することとなる。そして、キャビネット4内(第2環境)の熱を外気(第1環境)へ放出することができる。
【0091】
以上のように、第1環境側の風路16を流れる空気が伝熱板20に接触する面積をより大きくすることができかつ、第2環境側の風路17の圧力損失よりも小さくすことができる。そして、第1環境側の風路16を流れる空気の量を第2環境側の風路17を流れる空気の量よりも多くすることができ、第1環境側の風路16内の温度を外気(第1環境)の温度に近くすることができる。その結果、熱交換装置6の熱交換能力を向上させることができる。特に、第1環境側の風路16の出口部分が閉じている。すなわち第1流入口22に対して直接対向する第1流出口23が閉じているので、第1環境側の風路16に押し込まれた空気は、その内部で上下に分散して伝熱板20に接触する面積を大きくすることができる。そして、前記のように熱交換能力を向上させることができる。
【0092】
なお、第1環境側の風路16は、溝21を形成したことと、熱交換器14を縦方向に対して横方向を短く形成したことから、上記のように、第1流入口22と第1流出口23を交互に閉塞した構成にしてもその圧力損失は、第2環境側の風路17の圧力損失よりも小さくすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上のように本発明は、第1環境側の第1吸気口と第1吐出口と第1送風機と、第2環境側の第2吸気口と第2吐出口と第2送風機とを設けた本体と、この本体の内部に設けた熱交換器を備え、前記熱交換器は、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路を有し、背面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路を有する構成としたことで、第1環境側の風路の温度を第1環境の温度に近づけることができ第2環境側の風路に対して大きな温度差を発生させて、熱交換能力の向上をはかり、小型化を図った熱交換装置を提供することができる。さらにそれをキャビネットの扉部分に配置した発熱体収納装置の小型化をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の形態1の熱交換装置の設置状態を示す図
【図2】同実施の形態1の熱交換装置の構成を示す図
【図3】同実施の形態1の発熱体収納装置内部における風路構成を示す図
【図4】同実施の形態1の熱交換器の構成を示す図
【図5】同実施の形態1の熱交換装置の流量調節装置を配置した構成を示す図
【図6】同実施の形態1の熱交換装置の第1環境側の風路の構成を示す図
【図7】同実施の形態2の熱交換装置の第1送風機の構成を示す図
【図8】同第1送風機の別の構成を示す図
【図9】同実施の形態3の熱交換装置の主要部を示す図
【図10】同熱交換器の構成を示す図
【図11】同熱交換装置の別の実施の形態の主要部を示す図
【図12】従来の熱交換装置を示す図
【符号の説明】
【0095】
1 ビルディング
2 屋上
3 基地局
4 キャビネット
5 送・受信機
6 熱交換装置
7 第1吸気口
8 第1吐出口
9 第2吸気口
10 第2吐出口
11 本体
12 第1送風機
12a、12b、12c、12d 第1送風機
12e、12f、12g、12h 第1送風機
13 第2送風機
14 熱交換器
15 制御装置
15a 制御箱
16 第1環境側の風路
16a、16b、16c、16d 第1環境側の風路
17 第2環境側の風路
18 第1風路
19 第2風路
20 伝熱板
21 溝
21a、21b、21c、21d 溝
22 第1流入口
23 第1流出口
24 第2流入口
25 第2流出口
26 吹き込み風路
26a 終端部
27 開度調整機構
28 シャッター板
29 流量調整装置
30 羽根車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1環境側の第1吸気口と第1吐出口と第1送風機と、第2環境側の第2吸気口と第2吐出口と第2送風機とを設けた本体と、この本体の内部に設けた熱交換器を備え、前記熱交換器は、前面側に横方向に空気を流す第1環境側の風路を有し、背面側に縦方向に空気を流す第2環境側の風路を有する構成とした熱交換装置。
【請求項2】
熱交換器は、板状の伝熱板を横方向に所定の間隔に配置して重合し、前面側には、少なくとも2つの溝を設け横方向に空気を流す第1環境側の風路を形成し、この第1環境側の風路の入口に第1流入口と、その出口に第1流出口とを設け、前記伝熱板の背面側には、前記所定の間隔により縦方向に空気を流す第2環境側の風路を形成し、この第2環境側の風路の入口に第2流入口と、その出口に第2流出口を設けた請求項1記載の熱交換装置。
【請求項3】
熱交換器は第1風路側の通気抵抗を第2風路側の通気抵抗に対して小さくなるように形成した請求項1または2記載の熱交換装置。
【請求項4】
熱交換器は第1環境側の風路の断面積を第2環境側の風路の断面積に比べて大きく形成した請求項3記載の熱交換装置。
【請求項5】
熱交換器は第1環境側の風路の長さを第2環境側の風路の長さに比べて短く形成した請求項3記載の熱交換装置。
【請求項6】
本体の表面の下部に開口した第1吸気口と、この第1吸気口の内側に配置した第1送風機と、前記本体の一方の側面に開口した第1吐出口と、前記本体の裏面の上部に開口した第2吸気口と、前記裏面の下部に開口した第2吐出口とを有し、熱交換器は、一方の側面側に前記第1吐出口に対向させて第1流出口を配置するとともに、他方の側面側に第1流入口を配置し、前記第1流入口側に前記第1送風機からこの第1流入口へ連通する吹き込み風路を形成した請求項1〜5のいずれかひとつに記載の熱交換装置。
【請求項7】
熱交換器の第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、その入口に流量調整装置を設けた請求項6記載の熱交換装置。
【請求項8】
熱交換器の第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、第1送風機に近い溝は遠い溝に対して溝の幅を狭くした請求項6記載の熱交換装置。
【請求項9】
本体の一方の側面に開口した第1吸気口と、他方の側面に開口した第1吐出口と、前記本体の裏面の上部に開口した第2吸気口と、裏面の下部に開口した第2吐出口とを有し、第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、前記溝にそれぞれ対応させて前記第1吸気口の内側に第1送風機を配置する請求項1〜5のいずれかひとつに記載の熱交換装置。
【請求項10】
第1送風機はシロッコファンで構成し、このシロッコファンの吸い込み口は第1吸気口に対して略90度向きを振って配置した請求項9記載の熱交換装置。
【請求項11】
第1環境側の風路は、少なくとも2つ以上の溝で構成し、この溝の流入側および吐出側を一つ置きに開閉し、開口した第1流入口に対向する第1流出口は閉塞し、閉塞した前記第1流入口に対向する前記第1流出口は開口した構成とし、開口した前記第1流入口へ第1送風機から空気を流すことを特徴とする請求項6または9記載の熱交換装置。
【請求項12】
請求項9または11記載の熱交換装置は、内部に発熱体を収納するキャビネットの前面に設けた扉に配置され、第1送風機を前記扉のヒンジ側に配置したことを特徴とする発熱体収納装置。
【請求項13】
請求項9または11記載の熱交換装置は、内部に発熱体を収納するキャビネットの前面に設けた扉に配置され、第2送風機は前記扉のヒンジ側に寄せて配置したことを特徴とする発熱体収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−223530(P2010−223530A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73322(P2009−73322)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】