説明

熱整合型クリップ

【課題】ガスタービンエンジン用C−クリップを提供する。
【解決手段】本C−クリップ56は、第1の曲率半径を有する弓形外側アーム60と、第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2の曲率半径を有する弓形内側アーム58と、外側及び内側アームを結合する弓形フランジ57とを含む。フランジ、外側アーム及び内側アームは、全体としてほぼC字形断面を形成する。シュラウド組立体33は、取付けフランジ54を有するシュラウドセグメント32と、取付けフランジとかみ合い状態で配置された弓形フック44を有するシュラウドハンガとを含む。内側及び外側アームを有する弓形C−クリップは、フック及び取付けフランジに重なる。シュラウドセグメント及びC−クリップは、高温作動状態において熱膨張を受ける。シュラウドセグメント及びC−クリップの1つの寸法は、高温作動状態においてそれらの間に予め選択した寸法関係を生じるように選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的にはガスタービン構成部品に関し、より具体的には、タービンシュラウド及び関連するハードウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスにより効果的にエネルギーを発生させかつこれらガスからエネルギーを抽出するためには、ガスタービンエンジンを高温で作動させることが望ましい。例えば固定シュラウドセグメント及びその支持構造体のようなガスタービンエンジンの一部の構成部品は、燃焼ガスの加熱ストリームに曝される。シュラウドは、主ガス流温度に耐えるように構成されるが、その支持構造体はそのように構成されておらず、そのような温度から保護されなければならない。そのようにするために、二次流路と一次流路との間に正圧差が維持される。これは、逆流マージンすなわち「BFM」と呼ばれる。正のBFMは、あらゆる漏洩流が非流路領域から流路に移動し、他の方向には移動しないようになることを保証する。
【0003】
従来技術のタービン設計では、上述のシュラウド、リテーナ(「C−クリップ」と呼ばれる)及び支持部材のような様々な弓形形状部は、低温(すなわち、室温)組立状態下でその接合面において整合円周方向湾曲面を有するように設計される。高温エンジン作動状態の間に、シュラウド及びハンガは、それら自身の温度応答性に従って昇温しかつ膨張する。シュラウド温度はハンガ温度よりもはるかに高温であり、またシュラウドセグメントはハンガセグメント又はリングよりも小さいこともあるので、シュラウドセグメントの湾曲面(曲率)は、定常状態の高温作動状態下で接合面におけるハンガの湾曲面(曲率)よりも多く膨張しかつハンガの湾曲面(曲率)とは異なるように膨張する。エンジンが作動状態にある時、C−クリップが膨張して、かみ合いハードウェアにおける熱変形を可能にする。熱変形が増加するにつれて、C−クリップ及びかみ合いハードウェア内に応力が誘起される。温度勾配が大きくなればなるほど、応力が大きくなり、また部品損傷及び割れ発生の危険性が高くなればなるほど、C−クリップの作動寿命が低下する。
【特許文献1】米国特許第6,354,795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、高温作動状態におけるC−クリップの曲率偏位の影響を減少させて、C−クリップ、シュラウド及びハンガの耐久性への悪影響の危険性を最小にすることができるシュラウド及びC−クリップに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の必要性は本発明によって満たされ、本発明は、1つの態様によると、ガスタービンエンジン用C−クリップを提供し、本C−クリップは、第1の曲率半径を有する弓形のほぼ軸方向に延びる外側アームと、第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2の曲率半径を有する弓形のほぼ軸方向に延びる内側アームと、外側及び内側アームを結合して、該外側アーム及び内側アームと共に全体としてほぼC字形断面を有する部材を形成するようになった弓形のほぼ半径方向に延びるフランジとを含む。
【0006】
本発明の別の態様によると、高温作動状態においてその低温組立状態におけるよりも実質的に高い温度を有するガスタービンエンジン用シュラウド組立体を提供する。本シュラウド組立体は、弓形の軸方向に延びる取付けフランジを有し、回転タービンブレードの列を囲むようになった少なくとも1つの弓形シュラウドセグメントと、取付けフランジとかみ合い状態で配置された弓形の軸方向に延びるフックを有するシュラウドハンガと、フック及び取付けフランジに重なった内側及び外側アームを有する弓形C−クリップとを含む。シュラウドセグメント及びC−クリップは、高温作動状態において熱膨張を受け、シュラウドセグメント及びC−クリップの1つの寸法は、高温作動状態においてそれらの間に予め選択した寸法関係を生じるように選択される。
【0007】
本発明のさらに別の態様によると、ガスタービンエンジン用シュラウド組立体を構成する方法は、弓形の軸方向に延びるフックを有するシュラウドハンガを準備する段階と、周囲温度における第1の低温曲率と周囲温度よりも実質的に高い作動温度における第1の高温曲率とを有しかつフックとかみ合い状態で配置された弓形の軸方向に延びる取付けフランジを有し、回転タービンブレードの列を囲むようになった少なくとも1つの弓形シュラウドセグメントを準備する段階と、周囲温度における第2の低温曲率と作動温度における第2の高温曲率とを有し、フック及び取付けフランジに重なった内側及び外側アームを有する弓形C−クリップを準備する段階と、第1及び第2の低温曲率を、第1及び第2の高温曲率がシュラウドセグメントと弓形C−クリップとの間に予め選択した寸法関係を形成するように選択する段階とを含む。
【0008】
本発明は、添付図面の図と関連させて以下の説明を参照することによって最もよく理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
様々な図全体を通して同一の参照符号が同様の要素を示す図面を参照すると、図1は、ガスタービンエンジンの高圧タービン(HPT)10の一部分を示す。HPT10は、エンジンケーシング12内に配置された幾つかのタービン段を含む。図1に示すように、HPT10は2つの段を有するが、異なる数の段も可能である。第1タービン段は、エンジンの中心軸線「C」の周りで回転する第1段ディスク18から半径方向外向きに延びる複数の円周方向に間隔を置いて配置された第1段ブレード16を備えた第1段ロータ14と、第1段ロータ14内に燃焼ガスを導くための固定第1段タービンノズル20とを含む。第2タービン段は、エンジンの中心軸線の周りで回転する第2段ディスク26から半径方向外向きに延びる複数の円周方向に間隔を置いて配置された第2段ブレード24を備えた第2段ロータ22と、第2段ロータ22内に燃焼ガスを導くための固定第2段タービンノズル28とを含む。複数の弓形第1段シュラウドセグメント30は、第1段ブレード16を近接して囲むように環状アレイの形態で円周方向に配置され、それによって第1段ロータ14を通って流れる高温燃焼ガスの半径方向外側流路境界面を形成する。
【0010】
複数の弓形第2段シュラウドセグメント32は、第2段ブレード24を近接して囲むように環状アレイの形態で円周方向に配置され、それによって第2段ロータ22を通って流れる高温燃焼ガスの半径方向外側流路境界面を形成する。シュラウドセグメント32及びその支持ハードウェアは、本明細書では「シュラウド組立体」33と呼ぶ。本明細書では、本発明をHPT10の第2段に関して説明するが、本発明はHPT10の第1段にも同様に適用可能であることに注目されたい。
【0011】
図2は、従来技術のシュラウド組立体33をより詳細に示す。「シュラウドハンガ」34と呼ばれる支持構造体が、エンジンケーシング12(図1参照)に取付けられ、ケーシング12に対して第2段シュラウドセグメント32を保持する。シュラウドハンガ34は、ほぼ弓形であり、それぞれ間隔を置いて配置された前方及び後方の半径方向に延びるアーム38及び40を有し、これらアーム38及び40は、長手方向部材41によって結合される。シュラウドハンガ34は、単一の連続した360°構成部品とすることができ、或いはシュラウドハンガ34は、2つ又はそれ以上の弓形セグメントに分割することができる。弓形前方フック42は、前方アーム38から軸方向後方に延び、また弓形後方フック44は、後方アーム40から軸方向後方に延びる。
【0012】
各シュラウドセグメント32は、それぞれ半径方向外向きに延びる前方及び後方レール48及び50を有する弓形基部46を含む。前方取付けフランジ52は、各シュラウドセグメント32の前方レール48から前向きに延び、また後方取付けフランジ54は、各シュラウドセグメント32の後方レール50から後向きに延びる。シュラウドセグメント32は、ガスタービンエンジンの高い作動温度において許容強度を有するニッケル基超合金のような適当な超合金の一体形鋳造品として形成することができる。前方取付けフランジ52は、シュラウドハンガ34の前方フック42に係合する。各シュラウドセグメント32の後方取付けフランジ54は、シュラウドハンガ34の後方フック44と並置され、かつ一般的に「C−クリップ」56と呼ばれる複数の保持部材によって所定の位置に保持される。
【0013】
C−クリップ56は、その各々がそれぞれ内側及び外側アーム58及び60を備えたC字形断面を有する弓形部材であり、内側及び外側アーム58及び60は、シュラウドセグメント32の後方端部をシュラウドハンガ34に対して所定の位置に固定するように後方取付けフランジ54及び後方フック44とぴったり重なる。内側及び外側アームは、弓形の半径方向に延びるフランジ57によって結合される。C−クリップ56は単一の連続したリングとして形成することができるが、一般的には熱膨張に適応するようにセグメント化される。一般的に、1つのC−クリップ56は、少なくとも1つのシュラウドセグメントを固定する。
【0014】
図3は、シュラウドセグメント32の後方部分の拡大図であり、様々な構成部品の半径を示す。「R1」は、C−クリップ56の内側アーム58の外側半径である。「R2」は、シュラウドセグメント32の後方取付けフランジ54の内側半径であり、また「R3」はその外側半径である。「R4」は、シュラウドハンガ34の後方フック44の内側半径であり、また「R5」はその外側半径である。最後に、「R6」は、C−クリップ56の外側アーム60の内側半径である。これらの半径は、様々な構成部品間の接合面62、64及び66を定める。例えば、C−クリップ下部アーム58の半径「R1」及び後方取付けフランジ54の「R2」は、接合面62において当接する。
【0015】
図4Aは、低温(すなわち、室温)組立状態におけるこれら接合面62、64及び66の湾曲面(曲率)の円周方向関係を示す。曲率は、この状態における予め選択した寸法関係を生じるように設計される。本明細書で用いる場合の「予め選択した寸法関係」という用語は、構成部品間の特定の意図した関係が、接合面において、その関係が指定した半径方向ギャップであるか、構成部品間のギャップが名目上ゼロである「整合接合面」であるか、又は指定した量の半径方向干渉であるか否かに多かれ少なかれ一貫して当てはまることを意味する。例えば、図4Aでは、接合面62及び66の円周周りの各点で予め選択した量の半径方向干渉が存在して、公知の工学原理によって後方取付けフランジ54及び後方フック44に所定の締め付け力を与えるようになる。接合面64は、半径R3が半径R4に等しいという点で「整合接合面」である。「曲率」という用語は、直線からの偏位を意味するように用いており、また曲率の大きさは、その構成部品又は形状部の円半径に反比例することに注目されたい。
【0016】
図4Bは、低温組立状態から高温エンジン作動状態への接合面62、64及び66の変化を示す。例えば約538℃(1000°F)から約982℃(1800°F)のバルク材料温度のような作動温度において、シュラウドセグメント32、シュラウドハンガ34及びC−クリップ56の全ては、それら自身の温度応答性に従って昇温しかつ膨張することになる。シュラウド温度はハンガ温度よりもはるかに高温であり、またシュラウドセグメント32はハンガセグメント又はリングよりもはるかに小さいので、シュラウドセグメント32の曲率は、定常状態の高温作動状態下で接合面64におけるハンガの曲率よりも多く膨張しかつハンガの曲率とは異なるように膨張する。加えて、シュラウドセグメント32内にはシュラウドハンガ34におけるよりも大きな温度勾配がある。その結果、シュラウドセグメント32及びその後方取付けフランジ54は、C−クリップ56又は後方フック44のいずれかよりもはるかに大きな程度で膨張し、その半径を扁平な形状に増大させる傾向(「コーディング」と呼ばれる現象)になる。このことにより、シュラウド後方取付けフランジの外側半径とシュラウドハンガ後方フックの内側半径との間の接合面64にギャップ「G1」が形成される。ギャップG1は、C−クリップ56を強制的に開かせ、組立体内に応力を誘起する。これらの応力は部品寿命を制限し、損傷の危険性を増大させる。
【0017】
図5は、本発明によって構成したシュラウド組立体133を示す。シュラウド組立体133は、ほとんどの態様において従来技術のシュラウド組立体33と実質的に同一であり、長手方向部材141によってそれぞれ結合された間隔を置いて配置された前方及び後方の半径方向に延びるアーム138及び140と弓形の前方及び後方フック142及び144とを備えた「シュラウドハンガ」134を含む。シュラウドセグメント132は、それぞれ前方及び後方取付けフランジ152及び154を有する前方及び後方レール148及び150を備えた弓形基部146を含む。前方取付けフランジ152は、シュラウドハンガ134の前方フック142に係合する。後方取付けフランジ154は、後方フック144に係合する。シュラウドセグメント132は、その各々がフランジ157によって一体に結合されたそれぞれ内側及び外側アーム158及び160を有する複数の「C−クリップ」156によって所定の位置に保持される。
【0018】
シュラウド組立体133は主として、接合面162及び164に影響を与えるC−クリップ156の特定の寸法の選択においてシュラウド組立体33と異なる。図6Aは、接合面162、164及び166の低温(すなわち、周囲環境温度)組立状態における曲率の関係を示し、この曲率の関係はまた、それらの「低温曲率」とも呼ぶ。接合面の「高温」曲率は、予測される高温エンジン作動状態において予め選択した寸法関係を達成するように選択されることになり、このことは、接合面の高温曲率が、各構成部品の熱膨張差に基づいて低温組立状態において意図的に「不整合」又は「補正」されることを意味する。具体的には、C−クリップ156の少なくとも内側アーム158の曲率は、シュラウド後方取付けフランジ154の内側面の曲率よりも小さく作られて、低温状態において接合面162にギャップ「G2」が形成される。
【0019】
例えば約538℃(1000°F)から約982℃(1800°F)のバルク材料温度のような作動温度において、シュラウドセグメント132及びその後方取付けフランジ154は、図6Bに示すようにシュラウドハンガ後方フック144又はC−クリップ156の内側及び外側アーム158及び160よりも高温になりかつより多く膨張する。低温組立状態においてギャップ「G2」を設けることによって、後方取付けフランジ154が、それが昇温するにつれてC−クリップ156の内側アーム158上に過度の応力を加えることなく扁平になることが可能になる。
【0020】
補正は、異なる方法によって達低することができる。いずれの場合でも、シュラウド組立体133の高温挙動をモデル化する適当な手段を使用して、構成部品が高温作動状態に加熱された時のそれらの寸法変化をシミュレートする。次に、構成部品の低温寸法は、高温作動状態において適当な「積み重ね」又は寸法的相互関係が得られるように設定される。
【0021】
所望の高温積み重ねはまた、構成部品の簡単な意図的不整合によって達成することができる。例えば、「基準」寸法を備えたシュラウドハンガ134を有する図示したシュラウド組立体133では、C−クリップ156は、その構成部品が普通に使用されることになっているよりも僅かに大きい円半径を有する異なるエンジンでの使用を意図した構成部品とすることができる。例えば、C−クリップ内側アーム158の外側半径がシュラウド後方取付けフランジ154の内側半径と等しくなるように意図し、かつこれらの寸法の両方が低温組立状態において約44.5cm(17.5インチ)のオーダであるようなシュラウド組立体では、C−クリップ内側アーム158の外側半径における約2〜約3インチの増大が、最適な「補正」量と考えられることになる。これによって、理論的には後方取付けフランジ154の内側半径の曲率を高温作動状態においてC−クリップ内側アーム158の外側半径の曲率と整合させることが可能になる。図6Bに示したものが、その結果である。
【0022】
実際の実施では、所望の程度の高温作動状態における予め選択した寸法関係を得ることと、低温組立状態における構成部品不整合によって引き起こされる組立の困難性を処理することとの間でバランスをとらなければならない。構成部品応力もまた、低温組立状態における許容限界値内に保たれなければならない。例示した実施例では、内側アーム158の外側半径は、従来技術のC−クリップ56のこの同じ寸法よりも約0.76mm(0.030インチ)から約1.3mm(0.050インチ)大きい。
【0023】
目的に合うように設計した構成部品を使用して、所望の「補正」を行うことができる。例えば、C−クリップ156は、低温状態においてその内側アーム158の曲率が外側アーム160の曲率よりも小さくなり、同時にシュラウド後方取付けフランジ154の曲率よりも小さくなるように構成することができる。
【0024】
上述の構成は、C−クリップ156及びシュラウド取付けフランジ154の両方の曲げ応力を実質的に減少又は排除することができる。この構成はまた、温度によるシュラウドレール又はC−クリップ応力に対する影響が最小又は全くないので、シュラウドセグメント132においてより高温の作動状態及びより大きな温度勾配を可能にする。この構成は、C−クリップ156の塑性変形の必要性を排除し、また別の材料を可能にすることができる。
【0025】
以上、ガスタービンエンジン用のC−クリップ及びシュラウド組立体を説明した。本発明の特定の実施形態を説明してきたが、本発明の技術思想及び技術的範囲から逸脱することなくそれらの実施形態に対して様々な変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。例えば、上記では本発明は第2段シュラウド組立体に関して詳細に説明したが、同様の構造はタービンの他の部分に組み込むことができる。従って、本発明の好ましい実施形態の上記の説明及び本発明を実施するための最良の形態は、単に例示の目的のためみに示したものであって、限定の目的として示したものではなく、本発明は特許請求の範囲によって定められる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明のシュラウド組立体を組み込んだ例示的な高圧タービンセクションの断面図。
【図2】図1のタービンセクションの一部分の拡大図。
【図3】図2の一部分の拡大断面図。
【図4A】図2の線4−4に沿って取った部分断面図。
【図4B】図2の線4−4に沿って取った部分断面図。
【図5】本発明によって構成したシュラウド組立体の断面図。
【図6A】図5の線6−6に沿って取った部分断面図。
【図6B】図5の線6−6に沿って取った部分断面図。
【符号の説明】
【0027】
10 高圧タービン(HPT)
12 エンジンケーシング
14 第1段ロータ
16 第1段ブレード
18 第1段ディスク
20 第1段タービンノズル
22 第2段ロータ
24 第2段ブレード
26 第2段ディスク
28 第2段ノズル
30 第1段シュラウドセグメント
32 第2段シュラウドセグメント
33 シュラウド組立体
34 シュラウドハンガ
38 前方の半径方向に延びるアーム
40 後方の半径方向に延びるアーム
41 長手方向部材
42 弓形前方フック
44 弓形後方フック
46 弓形基部
48 前方レール
50 後方レール
52 前方取付けフランジ
54 後方取付けフランジ
56 C−クリップ
57 フランジ
58 内側アーム
60 外側アーム
62 接合面
64 接合面
66 接合面
R1 外側半径
R2 内側半径
R3 外側半径
R4 内側半径
R5 外側半径
R6 内側半径
G1 ギャップ
G2 ギャップ
132 シュラウドセグメント
133 シュラウド組立体
134 シュラウドハンガ
138 前方の半径方向に延びるアーム
140 後方の半径方向に延びるアーム
141 長手方向部材
142 弓形前方フック
144 弓形後方フック
146 弓形基部
148 前方レール
150 後方レール
152 前方取付けフランジ
154 後方取付けフランジ
156 C−クリップ
157 フランジ
158 内側アーム
160 外側アーム
162 接合面
164 接合面
166 接合面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の曲率半径を有する弓形のほぼ軸方向に延びる外側アーム(60)と、
前記第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2の曲率半径を有する弓形のほぼ軸方向に延びる内側アーム(58)と、
前記外側及び内側アーム(60、58)を結合して、該外側アーム(60)及び内側アーム(58)と共に全体としてほぼC字形断面を有する部材を形成するようになった弓形のほぼ半径方向に延びるフランジ(57)と、
を含むガスタービンエンジン用C−クリップ(56)。
【請求項2】
高温作動状態においてその低温組立状態におけるよりも実質的に高い温度を有するガスタービンエンジン用シュラウド組立体(33)であって、
弓形の軸方向に延びる取付けフランジ(54)を有し、回転タービンブレード(24)の列を囲むようになった少なくとも1つの弓形シュラウドセグメント(32)と、
前記取付けフランジ(54)とかみ合い状態で配置された弓形の軸方向に延びるフック(44)を有するシュラウドハンガと、
前記フック(44)及び取付けフランジ(54)に重なった内側及び外側アーム(58、60)を有する弓形C−クリップ(56)と、を含み、
前記シュラウドセグメント(32)及びC−クリップ(56)が、前記高温作動状態において熱膨張を受け、前記C−クリップ(56)の寸法が、前記高温作動状態において前記シュラウドセグメント(32)及びC−クリップ(56)間に予め選択した寸法関係を生じるように選択される、
シュラウド組立体(33)。
【請求項3】
前記予め選択した寸法関係が、前記C−クリップ(56)及び取付けフランジ(54)のかみ合い部分間に予め選択した量の半径方向干渉を含む、請求項2記載のシュラウド組立体(33)。
【請求項4】
前記予め選択した寸法関係が、前記取付けフランジ(54)及びC−クリップ(56)のかみ合い部分間に整合接合面(62、64、66)を含む、請求項2記載のシュラウド組立体(33)。
【請求項5】
前記取付けフランジ(54)が、第1の曲率半径を有し、
前記C−クリップ(56)の内側及び外側アーム(58、60)の少なくとも1つが、前記第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2の曲率半径を有する、
請求項2記載のシュラウド組立体(33)。
【請求項6】
前記C−クリップ(56)の内側及び外側アーム(58、60)が、その各々が前記第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2及び第3の曲率半径を有する、請求項5記載のシュラウド組立体(33)。
【請求項7】
ガスタービンエンジン用シュラウド組立体(33)を構成する方法であって、
弓形の軸方向に延びるフック(44)を有するシュラウドハンガを準備する段階と、
周囲温度における第1の低温曲率と前記周囲温度よりも実質的に高い作動温度における第1の高温曲率とを有しかつ前記フック(44)とかみ合い状態で配置された弓形の軸方向に延びる取付けフランジ(54)を有し、回転タービンブレード(24)の列を囲むようになった少なくとも1つの弓形シュラウドセグメント(32)を準備する段階と、
前記周囲温度における第2の低温曲率と前記作動温度における第2の高温曲率とを有し、前記フック(44)及び取付けフランジ(54)に重なった内側及び外側アーム(58、60)を有する弓形C−クリップ(56)を準備する段階と、
前記第1及び第2の低温曲率を、前記第1及び第2の高温曲率が前記シュラウドセグメント(32)と弓形C−クリップ(56)との間に予め選択した寸法関係を形成するように選択する段階と、
を含む方法。
【請求項8】
前記予め選択した寸法関係が、前記C−クリップ(56)及び取付けフランジ(54)のかみ合い部分間に整合接合面を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記フック(44)が、第1の曲率半径を有し、
前記C−クリップ(56)の内側及び外側アーム(58、60)の少なくとも1つが、前記第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2の曲率半径を有する、
請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記C−クリップ(56)の内側及び外側アーム(58、60)が、その各々が前記第1の曲率半径よりも実質的に大きい第2及び第3の曲率半径を有する、請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2007−46603(P2007−46603A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−213030(P2006−213030)
【出願日】平成18年8月4日(2006.8.4)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】