説明

熱間静水圧プレス装置

本発明の一態様では、熱間静水圧プレス法による物品の処理のための熱間静水圧プレス装置が提供される。この装置は、断熱ケーシング(3)とプレス中に圧力媒体を過熱するための炉(36)とを有する炉室(18)と、炉室(18)の下に位置された熱交換器ユニット(33)、つまり熱吸収部材とを有する圧力容器(1)を具備する。本発明の他の態様では、熱間静水圧プレス装置による物品の処理のための方法が提供される。プレス装置は、炉室を囲んでいる圧力容器と、熱交換器ユニットとをさらに具備する。この方法は、物品を炉室に装填する工程と、物品の加圧及び加熱処理を行う工程と、物品を冷却する工程と、物品を取り出す工程と、を具備する。前記全ての工程は、熱交換器ユニットが圧力容器の内部に位置された状態で行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱間静水圧プレス法による物品の処理のための装置及び熱間静水圧プレス法による物品の処理に関する。
【背景技術】
【0002】
熱間静水圧プレス法(HIP)は、ますます広範囲の用途を見出せる技術である。熱間静水圧プレス法は、例えば、タービン羽根の、耐用年数及び強度、特に、疲労強度を十分に高めるために、例えば、鋳造中に小孔(porosity)をなくすのに使用される。他の応用分野は、粉末を圧縮することによって、十分に密集し、孔のない(pore-free)表面を有することを要求される製品の製造である。
【0003】
熱間静水圧プレス法では、プレスすることによる処理を受ける物品は、隔離された圧力容器の装填物の区画室中に位置される。サイクル、すなわち処理サイクルは、物品を装填する工程と、物品を処理する工程と、物品を取り出す工程と、を含み、サイクルの全継続時間は、ここでは、サイクル時間として参照されている。処理は、順番に、プレス状態、加熱状態及び冷却状態のような、いくつかの部分、すなわち状態に分けられることができる。
【0004】
装填後、容器は、密封されて、圧力媒体は、圧力容器及びこの圧力容器の装填物の区画室に取り入れられる。そして、圧力媒体の圧力及び温度が高められ、この結果、物品は、選択された時間の間、高められた圧力及び高められた温度に晒される。圧力媒体の、それ故物品の温度の増加は、圧力容器の炉室内に配置された加熱部材、又は炉によって与えられる。圧力、温度及び処理時間は、当然、処理される物品の材質特性、適用分野及び処理される物品に要求される品質のような、多くの要因に依存している。熱間静水圧プレス法における圧力及び温度は、代表的には、それぞれ、200ないし5000バール及び300ないし3000℃の範囲にあることができる。
【0005】
物品のプレスが終了したとき、物品は、圧力容器から取り除かれる、つまり取り出される前に、しばしば冷却される必要がある。多くの種類の冶金処理では、冷却速度は、冶金特性に影響するであろう。例えば、熱応力(又は温度応力)及びグレインの成長は、高品質な材料を得るために、最小限にされるべきである。従って、材料を均一に冷却し、可能であれば、冷却速度を制御することが望ましい。既知の技術の多くのプレス法は、物品の徐冷を被り、それ故、物品の冷却時間を短くするための努力がなされている。
【0006】
米国特許第5118289号では、プレス処理及び加熱処理が完了した後、急速に物品を冷却するように構成された熱間静水圧プレス法が提供される。このプレス法は、外壁と、エンドクロージャと、熱障壁によって囲まれたホットゾーンと、を有する圧力容器を有する。この圧力容器の外壁は、外側から冷却される。ホットゾーンは、処理される物品を収容するように配置されている。熱障壁と、エンドクロージャを備えた圧力容器との間には、比較的冷たいスペース、つまりゾーンがある。従来の熱間静水圧プレス法でのように、圧力媒体は、物品のプレス中、加熱され、このような物品は、上で言及されるようなホットゾーンに置かれている。
【0007】
さらに、米国特許第5118289号では、物品の冷却中、冷却される圧力媒体が、ホットゾーンに取り入れられて、かくして、熱エネルギは、物品から圧力媒体まで搬送される。従って、圧力媒体の温度は、ホットゾーンを通って通過する間に上昇し、また、物品の温度は、低下するであろう。ホットゾーンを出たとき、比較的熱い圧力媒体は、圧力容器の壁に達するであろう。従来の熱間静水圧プレス法では、圧力容器の壁に達する熱い圧力媒体の量は、圧力容器の壁、すなわち熱い圧力媒体に接触するようになるプレスのすべての内面を過熱しないように、注意深く制御されなければならない。これは、冷却が比較的遅いペースで、すなわち、圧力容器が所定の時間にわたって耐えることができるよりも速くないペースで行われなければならない。
【0008】
しかし、上で述べられた米国特許第5118289号におけるプレス法は、物品の冷却のための時間を短くすることができるように、ホットゾーン上に位置された熱交換器をさらに有する。これによって、圧力媒体は、圧力容器の壁と接触する前に、熱交換器によって冷却されるであろう。この結果、熱交換器は、圧力容器の壁を過熱する危険性のなく、冷却能力を高めることができる。さらに、従来の熱間静水圧プレス法でのように、圧力媒体は、物品の冷却中、圧力容器の壁と熱障壁との間のギャップを通過したとき、冷却される。冷却された圧力媒体が圧力容器の底部に達したとき、熱障壁を通る通路を経由してホットゾーン(ここには冷却される物品が位置されている)に再び入る。
【0009】
熱交換器は、圧力媒体及び物品の冷却中、ブースタとして機能するために、熱くなり、また、熱交換器は、プレス法が物品の新しいセットを処理するように動作されることができる前に、冷却されなければならない。従って、このタイプのプレス法の欠点は、後に続くサイクル間の時間が、熱交換器の冷却時間に依存しているということである。この問題を克服するために、1つのアプローチは、2つの熱交換器を利用することである。2つの熱交換器を用いて、一方の熱交換器が、熱間静水圧プレス装置の外側で冷却されることができ、また、他方の熱交換器が、熱間静水圧プレス法の過程で使用される。しかし、これは、各プレス動作の前に熱交換器を交換しなければならないことの欠点に帰着する。さらに、2つの熱交換器の使用は、当然、プレス装置のコストを増加させる。
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、上で述べられた問題の少なくとも1つをなくす、又は低減する、改良された熱間静水圧プレス法を提供することである。
【0011】
この目的は、添付の独立請求項に規定されるような熱間静水圧プレス装置によって満たされる。さらなる実施の形態は、従属請求項に規定される。
【0012】
本発明の第1の態様では、熱間静水圧プレス法による物品の処理のための熱間静水圧プレス装置が提供される。熱間静水圧プレス装置は、炉室を含む圧力容器を有する。この炉室は、断熱ケーシングと、プレス中に圧力媒体を加熱するための炉とを有する。この炉室は、物品を収容するように構成されている。さらに、この圧力容器は、前記炉室の下に位置され、前記圧力媒体と熱エネルギを交換するように構成された熱交換器ユニットを有する。
【0013】
従って、本発明は、熱交換器ユニットを提供することと、熱交換器ユニットを冷却するために圧力媒体を使用することとの考えに基づく。これは、圧力容器の内部に、かつ炉室の下に熱交換器ユニットを配置することによって実現される。ここで、熱交換器ユニットは、圧力媒体と熱エネルギを交換することができる。そして、熱交換器ユニットは、比較的熱い部分と冷たい部分との間の密度の違いによって、圧力媒体のより比較的冷たい部分に晒されることができ、圧力媒体は、圧力容器内をこの圧力容器の底部に対して下向きに向かう。従って、熱交換器ユニットは、圧力媒体が容器の下側部分よりも熱いと予想されることができる炉室の上に熱交換器ユニットを配置することに代わって、圧力媒体がより冷たいと予想されることができる炉室の下に配置される。これによって、より冷たい圧力媒体が、熱交換器ユニットの温度を下げるために使用されることができる。
【0014】
処理サイクルの加熱及びプレス部分の完了に続いて、物品の冷却中、熱(又は熱エネルギ)は、圧力媒体から熱交換器ユニットへと伝達される。後に続く処理サイクルで物品を再び冷却するためにプレスを動作させる前に、熱エネルギは、熱交換器ユニットから散逸されなければならない。これは、比較的暖かい熱交換器ユニットを通って比較的冷たい圧力媒体の流れを導くことによって達成される。従って、熱は、熱間静水圧プレスサイクル、すなわち処理サイクルの異なる部分で、熱交換器ユニットへ、及び熱交換器ユニットから伝達される。
【0015】
このようにして、本発明は、交換器がサイクル間で移動されたり交換されたりする必要がないので、プレス装置の動作を著しく促進するという効果を提供する。
【0016】
さらに、プレス装置のコストは、1つの熱交換器のみが1つのプレス装置に対して利用される必要があるという事実により、減らされることができる。
【0017】
プレスの底部のところに熱交換器ユニットを配置することのさらなる効果は、炉室への物品の装填及び取り出しのために圧力容器の上部のところの開口によって容易なアクセスを提供することである。また、装填物の区画室が提供される。
【0018】
熱間静水圧プレス法のプロセスの高温及び圧力を保持するための圧力容器の壁については、熱間静水圧プレス法の物品には、好ましくは、圧力容器を冷却するための手段が設けられている。例えば、冷却のための手段は、水のような冷媒であることができる。冷媒は、壁の温度を適切なレベルに維持するために、配管システムの圧力容器の外壁、すなわち冷却チャネルに沿って流れるように配置されることができる。
【0019】
さらに、炉室の熱断熱ケーシングは、下側断熱部分を有する。また、熱交換器ユニットは、ケーシングの前記下側断熱部分の下に位置されている。この結果、熱交換器ユニットは、炉室内の物品から隔離され、熱的に絶縁(断熱)される。これによって、炉室内のホットゾーンは、熱間静水圧プレス装置の下側部分にあるコールドゾーンから効果的に隔離される。
【0020】
本発明のいくつかの実施の形態に従う熱間静水圧プレス装置は、第1及び第2の案内通路、すなわちチャネルを有する。第1の案内通路は、前記炉室のケーシングと、前記圧力容器の外壁との間に形成されている。前記ケーシングは、断熱部分と、この断熱部分を囲むように配置されたハウジングと、を有する。また、前記第2の案内通路は、前記断熱部分と前記ハウジングとの間に形成されている。前記第1の案内通路は、環境の内側、又は外側の、圧縮容器の壁に沿って下向き方向に、圧力媒体を案内するように主に配置されている。前記第2の案内通路は、前記炉室の外壁、すなわち前記炉室の前記ハウジングに沿って上向き方向に、圧力媒体を案内するように主として配置されている。
【0021】
圧力媒体が圧力容器の壁と接触するようにもたらされたとき、熱エネルギは、圧力媒体と壁との間で交換され、上で述べられたように、圧力容器の外側から冷媒によって冷却されることができる。このようにして、プレス装置は、圧力容器内の圧力媒体を循環させるように効果的に配置され、かくして、外側の活動的でない(passive)対流ループを形成する。外側の対流ループの目的は、物品の冷却中、圧力媒体の冷却を可能にし、物品の加熱中、熱交換器ユニットの冷却を可能にすることである。
【0022】
効果的には、この実施の形態は、物品のプレス及び加熱中、熱交換器ユニットを冷却することを可能にする、つまり、熱は、物品の冷却中、熱交換器ユニットを加熱するように、圧力媒体から、かつ物品のプレス及び加熱中、熱交換器ユニットから圧力媒体に伝達される。このようにして、物品の冷却後、プレスが物品の新しいセットをプレスし加熱するように直ちに動作されることができるので、サイクル時間は短くされることができる。
【0023】
本発明のさらなる実施の形態によれば、熱間静水圧プレス装置は、熱交換器ユニットの近くで炉室の下に位置された流れ発生器をさらに有する。この流れ発生器は、圧力容器内の圧力媒体の循環、すなわち外側の対流ループを高める。流れ発生器は、例えば、ファン、ポンプ、エゼクタなどの形態であることができる。
【0024】
炉室は、さらなる案内通路をさらに有することができる。この案内通路は、炉室の熱断熱ケーシングと装填物の区画室との間に形成されている。
【0025】
さらに、圧力媒体を内部で循環させて、一様な温度分布をなすように、炉室内にさらなる流れ発生器が位置されることができる。この流れ発生器は、装填物の区画室を通って上向きに、及び前記さらなる案内通路を通って下向きに、圧力媒体に力を与える。結果として、内側の活動的な(active)対流ループが形成される。ファン、ポンプ、エゼクタなどのような前記さらなる流れ発生器は、内側の活動的な対流ループを制御するために使用されることができる。
【0026】
外側の対流ループでは、圧力媒体は、圧力容器の外壁で、すなわち圧力媒体の内面で冷却され、ここで、圧力媒体は、プレス装置の底部に向かって流れる。プレス装置の底部のところで、圧力媒体の部分は、炉室に戻され、その中で急速な冷却中、物品(すなわち装填物)で加熱される。そして、圧力媒体は、流れ発生器により、内側の対流ループに関して上で説明されたように、炉室の上部に向かって上向きに進む。
【0027】
さらに、圧力容器は、熱交換器ユニットを通過した、又は通る圧力媒体の流れを導いて案内するための案内構成体を有することができる。流れが熱交換器ユニットを通過して導かれたとき、圧力媒体と熱交換器ユニットとの間の熱エネルギの交換は、本質的に避けられることが意図されている。他方では、流れが熱交換器ユニットによって案内された、又は導かれたとき、圧力媒体と熱交換器ユニットとの間の熱エネルギの交換が可能となる。従って、案内構成体は、熱交換器ユニットの冷却効果がいつ適用されることができるかを制御する能力を提供する、すなわち、熱交換器ユニットのブースタ効果は、処理サイクルの冷却部分の選択された時間で適用されるように選択されることができる。しかし、例えば、バルブの形態で、前記第1の案内通路で、例えば、調整可能な制限による熱交換器ユニットの冷却効果を制御することが可能である。
【0028】
さらに、案内構成体は、熱交換器ユニットの周囲に配置された第1のバルブ構成体を有することができ、これによって、熱交換器ユニットを通過する、又は通る第1の案内通路からの圧力媒体の流れの制御を改良することを可能にする。この文脈では、用語「周囲」は、長軸に沿った位置、つまり、円筒状、圧力容器と無関係に、熱交換器ユニットに第1のバルブ構成体の位置を径方向にカバーするように意図されている。さらに、第1のバルブ構成体は、部分的に、又は完全に圧力容器の周囲をカバーしてもよい、つまり、熱交換器ユニットの周囲に沿った角度位置上に依存していない。
【0029】
さらに、案内構成体は、第2のバルブ構成体を有することができ、また、熱交換器ユニットは、前記第2のバルブ構成体の周囲に配置されることができる。これによって、第1の案内通路から熱交換器ユニットを通る、又は通過した圧力媒体の流れの制御の改良が果されることができる。同様に、上記のものに従って、この文脈中で使用される用語「周囲」は、圧力容器の長軸に沿った位置とは無関係に、第2のバルブ構成体の径方向に、熱交換器ユニットの位置をカバーすることを意図している。さらに、第1のバルブ構成体と同様に、熱交換器ユニットは、第2のバルブ構成体の周囲を部分的にあるいは完全にカバーすることができる、すなわち、熱交換器ユニットの位置は、第2のバルブ構成体の周囲に沿った所定の角度位置によらない。
【0030】
さらに、圧力媒体の流れのさらに改良された制御を得るように、第1及び第2のバルブ構成体を組み合わせることが可能である。これは、以下の詳細な説明の例によって詳細に説明される。
【0031】
特別な特徴及び効果を含む本発明のさまざまな態様が、以下の詳細な説明及び添付図面から容易に理解されるであろう。以下の図では、同じ参照符号は、全体を通して、本発明の実施の形態の同じ構成部材及び特徴を示す。さらに、対称的に位置された部材、構成要素又は特徴部分を示す参照符号は、図面において一度だけ示される表示される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、超急冷状態の間の、本発明の一実施の形態によるプレス装置の側面図である。
【図2】図2は、超急冷状態の間の、本発明の他の実施の形態によるプレス装置の側面図である。
【図3】図3は、急冷状態の間の、本発明のさらなる実施の形態によるプレス装置の側面図である。
【図4】図4は、超急冷状態の間の、本発明の他の実施の形態によるプレス装置の側面図である。
【図5】図5は、加熱状態とプレス状態との少なくとも一方の状態の間の、本発明のさらなる実施の形態によるプレス装置の側面図である。
【図6】図6は、冷たく、活動的でない(inactive)熱交換器ユニットを備えた、急冷状態の間の、図5によるプレス装置の側面図である。
【図7】図7は、熱く、活動的でない熱交換器ユニットを備えた、急冷状態の間の、図5によるプレス装置の側面図である。
【図8】図8は、超急冷状態の間の、図5によるプレス装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下は、本発明に従う実施の形態を例示する記載である。この記載は、説明のみの目的を意図しており、限定的な意味に取られるものではない。図面は、概略的であり、ここに記載される実施の形態のプレス装置は、簡略化のために図面に示さない多くの特徴及び構成部材を有することができることが注意されるべきである。
【0034】
本発明によるプレス装置の実施の形態は、熱間静水圧プレス法によって、多くの異なる材料でできた物品を処理するために使用されることができる。
【0035】
図1を参照すると、本発明の一実施の形態によるプレス装置が示される。物品をプレスするために使用されることを意図したプレス装置は、少なくとも1つのポート、入口及び出口のような、圧力媒体(pressure medium)を供給し排出するための手段(図示されない)を備えた圧力容器1を有する。この圧力容器1は、処理サイクルのプレス部分の間、圧力媒体の加熱のために、炉(又はヒータ)36、つまり加熱部材を有する炉室18を有する。炉36は、例えば、図1に示されるように、炉室18の下側部分のところに位置されるか、図2に示されるように、炉室18の側面のところに位置されることができる。当業者は、さらに、炉室の側面及び底部のところに位置された炉を与えるように、側面のところの加熱部材と底部のところの加熱部材とを組み合わせることも可能であることを理解する。周知技術の加熱部材の配置に関する炉のいかなる適用形態も、当然、ここに示される実施の形態に適用されることができる。
【0036】
用語「炉」は、加熱のための手段を参照し、また、用語「炉室」は、装填物(load)及び炉が位置される容積部分を参照していることが注意される。
【0037】
炉室18は、処理される物品5を収容して保持するために、装填物用の区画室19をさらに有する。炉室18には、炉室18内の圧力媒体を循環させるためのファン30がさらに位置されており、内側の対流ループを高め、圧力媒体は、装填物用の区画室を通る上向きの流れと、炉室の周囲部分12に沿った下向きの流れとを有する。炉室18は、断熱ケーシング3で囲まれている。ケーシング3の底部は、圧力媒体を炉室18に供給するための通路37が設けられた下側断熱部分6を有する。
【0038】
さらに、圧力容器1は、炉室18及び下側断熱部分6の下に、圧力容器1の底部のところに位置された熱交換器ユニット33を有する。この熱交換器ユニット33は、圧力媒体と熱エネルギを交換することと、散逸することと、吸収することと、の少なくとも1つのために配置されている。
【0039】
圧力容器1は、圧力媒体を炉室に案内するために、炉室18の下に位置されたファン31をさらに有する。
【0040】
さらに、圧力容器1の外壁には、複数のチャネル、又はチューブ(図示されない)が設けられることができ、この中に、冷却のための冷媒が与えられることができる。このようにして、容器の壁は、好ましくない熱から容器を保護するように冷却されることができる。冷媒は、好ましくは水であるが、他の冷媒であってもよい。冷媒の流れは、圧力容器の外側の矢印で図1に示される。
【0041】
図示されないが、圧力容器1は、開かれることができ、かくして、圧力容器1内の物品は、取り出されることができる。これは、多くの異なる方法で実現されることができ、このことは全て、当業者にとって自明である。
【0042】
本発明の実施の形態に従う例示的なプレス装置の動作が、以下に説明される。以下の説明では、処理サイクルは、装填状態、プレス状態と加熱状態との少なくとも一方の状態、冷却状態、急冷状態、超急冷状態及び取り出し状態のような、いくつかの状態を有することができる。
【0043】
まず、圧力容器1が、開かれて、炉室18及びこの炉室の装填物用の区画室19にアクセスされることができる。これは、周知技術の多くの異なる方法でなされることができ、これに関するさらなる説明は、本発明の原理の理解に必要ではない。
【0044】
そして、プレスされる物品が、装填物用の区画室19に配置されて、圧力容器1が閉じられる。
【0045】
物品が、圧力容器1の装填物用の区画室19中に配置されたとき、圧力媒体は、例えば、コンプレッサ、加圧貯溜タンク(圧力供給部)、低温ポンプなどによって、圧力容器1に供給される。所望の圧力が圧力容器1の内部で得られるまで、圧力容器1中への圧力媒体の供給が続く。
【0046】
圧力容器1中への圧力媒体の供給中、又は後、炉室18の炉(加熱部材)36は、駆動されて、装填物用の区画室の内部の温度が高められる。必要であれば、圧力媒体の供給が続けられ、また、プレス工程のための所望の圧力、及び所望のプレス温度よりも下の所望の温度が得られるまで、圧力が増加される。そして、圧力は、炉室18中の温度を高めることによって最終的な量が増加され、かくして、所望のプレス圧力が達成される。代わって、所望の温度及び圧力は、同時に達成される、あるいは、所望の温度が達成された後、所望の圧力が達成される。当業者は、所望のプレス圧力及び温度を達成するために、周知技術のいかなる適切な方法も利用されることができることを理解する。例えば、圧力容器及び高圧供給部中の圧力を等しくして、コンプレッサによって圧力容器をさらに加圧し、同時に圧力媒体をさらに加熱することが可能である。内側の対流ループは、均一な温度分布を達成するために、炉室18中に含まれたファン30によって駆動されることができる。
【0047】
ここで説明される実施の形態によれば、所望の圧力は、約200バールより上であり、所望の温度は、約400℃より上である。
【0048】
温度及び圧力が維持されている、すなわち実際のプレス状態で選択された時間の後、圧力媒体の温度は、下がる、つまり、冷却状態が開始される。プレス装置の実施の形態に関して、冷却状態は、以下で述べられるように、例えば、少なくとも1つの急冷状態と超急例状態との少なくとも一方を有することができる。
【0049】
プレス状態中に使用される圧力媒体は、温度が十分に下がったとき、圧力容器1から排出されることができる。いくつかの圧力媒体に対しては、リサイクルのために、圧力媒体をタンクなどに排出することが好都合であることができる。
【0050】
減圧後、圧力容器1は、開けられて、かくして、プレスされた物品5は、装填物用の区画室19から取り出されることができる。
【0051】
図2では、本発明の他の実施の形態に従う熱間静水圧プレス装置が示される。この実施の形態では、第1の案内通路10は、圧力容器の壁の内側と、ケーシング3との間に形成されている。この第1の案内通路10は、圧力容器1の上部から底部へと圧力媒体を案内するために使用される。
【0052】
さらに、断熱ケーシング3は、断熱部分7と、この断熱部分7を囲むように配置されたハウジング2とを有する。このハウジング2は、熱損失を低減させるために、圧力容器1の内部を熱的に封止する。
【0053】
さらに、第2の案内通路11が、炉室18のハウジングと、炉室18の断熱部分7との間に形成されている。この第2の案内通路11は、圧力容器の上部に向かって圧力媒体を案内するために使用される。この第2の案内通路11には、前記第1の案内通路10中への圧力媒体の流れを可能にするための圧力容器の上部の開口13と同様に、圧力媒体を第2の案内通路に供給するための入口14が設けられている。
【0054】
断熱部分7には、入口14を介して圧力媒体を第2の案内通路に供給するために、開口(又はギャップ)15が設けられている。これら入口14は、好ましくは、下側断熱部分6の上縁の下に位置されている。これによって、外側の対流ループは、圧力容器1の下側部分と同様に、下側断熱部分6の下に、第1及び第2の案内通路10、11によって形成される。
【0055】
図2によるプレス装置で物品5をプレスすることは、ほぼ上で説明されたように行われる。しかし、このプレス装置で物品をプレスしたとき、熱交換器ユニット33は、第1の案内通路10から流れる圧力媒体によって冷却される。圧力媒体は、圧力容器1の外壁との接触によって冷却される。続いて、外壁は、圧力容器の外側から、水のような冷媒によって冷却される。圧力媒体が熱交換器ユニット33から熱を吸収し、続いて、熱を散逸し、開口15を通って、第2の案内通路11へ通される。そして、バルブ32が、閉められる(図示されない)。この実施の形態では、熱交換器ユニットは、他の超急冷状態のために、熱交換器ユニット33を準備するように、物品のプレス及び加熱中、効果的に冷却されることができる。
【0056】
物品の冷却が例に示すプレス装置で行われたとき、図2に示されるように、熱交換器ユニット33は、圧力媒体から熱を吸収し、続いて、物品5によって加熱され、さらに、物品5の冷却に帰着する。図2に示される実施の形態に関して、冷却状態は、1つの状態のみを含み、これは、ここでは、超急冷、つまり超急冷状態として参照される。超急冷状態は、熱交換器ユニット33が、通路37を通って炉室18に入る(バルブ32は今開いている)前に、圧力媒体を冷却するために使用されることを明示している。従って、その後、熱交換器ユニット33は、圧力媒体によって物品5から熱エネルギを吸収する。
【0057】
図3を参照すると、本発明によるプレス装置のさらなる実施の形態が示される。ここで、圧力容器1は、第1の案内通路10内の圧力媒体を熱交換器ユニット33の下側部分に案内するために、少なくとも1つの壁、又はバッファのような、固定式の案内構成体45をさらに有する。これによって、熱交換器ユニット33は、加熱状態中、図2のプレス装置での熱交換器と比較して、熱を異なるようにして散逸させることができる。
【0058】
図3に例示される実施の形態のプレス状態、加熱状態及び冷却状態は、図2に示される実施の形態と同様にして行われる。この実施の形態における熱交換器ユニット33の効率的な利用のために、下側断熱部分6の近くでバルブ32の上に位置されることができるチャネル37への少なくとも1つのさらなる入口(図示されない)が設けられることができる。このようにして、圧力媒体の流れが、超急冷状態中、交換器ユニットを通過するように制御されることができる。
【0059】
本発明によるプレス装置のさらなる実施の形態では、圧力容器1は、図4に示されるように、外側の可動式の案内構成体35を有する。この外側の案内構成体によって、熱交換器ユニット33を通る圧力媒体の流れは、上方向又は下方向に導かれるように制御されることができる。さらに、圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33を通って通過するように、あるいは熱交換器ユニット33を通って流れないように、かくして、この熱交換器ユニットと熱エネルギを交換しないように、制御されることができる。外側の案内構成体は、上側位置、下側位置、又は上側位置と下側位置との間の所定の位置を取ることができる。
【0060】
図4によるプレス装置の例示的な実施の形態では、冷却状態は、3つの状態を含む。この3つの状態は、冷たい熱交換器ユニット33を含む急冷状態と、熱い熱交換器ユニット33を含む急冷状態と、超急冷状態と、としてここに参照される。
【0061】
図4に従うプレス装置での物品の超急冷中、外側の案内構成体35は、その下側位置に位置されている。これによって、圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33を通る下向き方向を有する。ファン31が通路37を通って十分な流れを発生させれば、開口15からの圧力媒体の下向きの流れがあり、一方、これら開口15のところでの圧力媒体の流れは、通路37を通ってより適切な流れとなるように上向き方向を有する。この結果、ファン31が比較的高速であるとき、外側の対流ループは、満たされ、流れは、速くなるのをやめるであろう。
【0062】
選択された所定時間の間、超急冷のための熱交換器ユニット33を使用しないことが望まれるならば、熱いか冷たい熱交換器ユニット33を含む急冷状態でプレス装置を動作させることが可能である。ここで、用語「熱い」及び「冷たい」は、熱交換器ユニットを囲んでいる圧力媒体の温度に関して与えられる。このようにして、熱交換器ユニット33が圧力媒体よりも冷たければ、熱交換器ユニット33のブースタ効果は、例えば、処理サイクルの異なる段階で適用されることができる。
【0063】
熱交換器ユニット33が熱い、すなわち、熱交換器ユニット33の温度が周囲の圧力媒体の温度よりも高ければ、外側の案内構成体35は、その上側位置に位置される。これによって、冷たい圧力媒体は、熱交換器ユニット33の下を通って通路37へ通過することが可能となる。ファン31が比較的低速で動作された場合、圧力媒体の一部は、第2の熱交換器ユニット33を通って、開口15内に、さらに、第2の案内通路11に流れ込む。しかし、圧力媒体の大部分が、熱交換器ユニット33の下を通り、開いているバルブ32を介して通路37に流れるように、ファンを動作させることが好ましい。
【0064】
熱交換器ユニット33が冷たければ、すなわち、熱交換器ユニット33の温度がその周囲の圧力媒体の温度よりも低ければ、外側の案内構成体35は、その下側位置に位置され、これによって、比較的熱い圧力媒体は、熱交換器ユニット33の上を通り、開放バルブ32を介して通路37に流れるができる。さらに、圧力媒体の一部は、開口15を入って、第2の案内通路11を通過する。
【0065】
物品を加熱したとき、外側の案内構成体は、その上側位置に位置されている。これによって、圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33を通る上向き方向を有する。バルブ32は、閉じられる。圧力容器1の外壁によって冷却された圧力媒体は、熱交換器ユニット33を冷却し、開口15を通って、第2の案内通路11を通過する。このようにして、熱交換器ユニット33は、他の冷却状態のために準備される。
【0066】
図5によると、本発明に従うプレス装置のさらなる実施の形態が示される。ここで、圧力容器1は、圧力媒体の流れを制御するための、内側の可動式の案内構成体34をさらに有する。従って、圧力容器1は、内側及び外側の可動式の案内構成体34、35を有する。内側及び外側の案内構成体34、35は、外側の案内構成体35のみを有する実施の形態と比較すると、熱交換器ユニット33を通る又は通過する圧力媒体の流れの制御を改良する。
【0067】
図5を参照すると、物品5のプレス及び加熱が示される。圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33を通って、開口15を介して第1の案内通路11へ流れる。バルブ32は、閉まっている。このようにして、熱交換器ユニット33は、物品5の加熱及びプレス中、冷却され、これによって、(以下で説明されるような)物品5の冷却状態が完了した後、他のプレス状態を始めることが可能である。
【0068】
図5によるプレス装置に関して、冷却状態は、超急冷状態、熱い熱交換器ユニット33を含む急冷状態、冷たい熱交換器ユニット33を含む急冷状態である異なる状態を有する。再び、用語「熱い」及び「冷たい」は、熱交換器ユニット33を囲んでいる圧力媒体の温度に関して解釈される。
【0069】
図6ないし図8を参照して、図5によるプレス装置の冷却状態がより詳細に説明される。
【0070】
冷たい熱交換器ユニット33を含む急冷状態では、図6に示されるように、圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33の上を通って、さらに、開放バルブ32を介して通路37に入り、下側断熱部分6を通って、炉室18に入る。図6から見ることができるように、外側及び内側の案内構成体34、35は、これらの下側位置に位置されている。このようにして、望むならば、熱交換器ユニット33のブースタ効果は、分けられ、異なる場合で使用されることができる。
【0071】
図7に従って、熱い熱交換器ユニット33を含む急冷状態が示される。ここで、内側及び外側の案内構成体34、35は、これらの上側位置に位置されている。このようにして、圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33の下に進み、開いているバルブ32を通って、通路37へと案内される。これは、圧力媒体の温度が熱交換器ユニット33の温度よりも低いとき、適切である。この状態では、圧力容器の壁からの冷却効果のみが、圧力媒体を冷却するために使用され、次いで、物品5を冷却する。従って、ブースタ効果は存在しない。図7に示される実施の形態に関して、熱い熱交換器を含む急冷状態中、ファン31の速度が比較的遅いとき、矢印101で示されるように、上向き方向に熱交換器ユニット33を通る流れがある。
【0072】
超急冷状態において、図8に示されるように、内側バルブ構成体34は、その上側位置に位置されており、また、外側のバルブ構成体35は、その下側位置に位置されている。かくして、圧力媒体の流れは、熱交換器ユニット33を通って下側に導かれる。バルブ32は、圧力媒体が通路37に入り、ファン31によって炉室18へ圧送されることを可能にするように、開いている。
【0073】
さらに、上で説明された実施の形態による熱間静水圧プレス装置は、熱交換器ユニットにより達成されるブースタ効果のさらなる改良のために、入口14のところに、制御可能な制限部を有することができる。この制限部は、バルブなどであることができる。好ましくは、この制限部は、超急冷状態中、これら入口14を通る圧力媒体の少量の流れを可能にするように調節される。
【0074】
熱間静水圧プレス装置のさらなる実施の形態では、開口15は、熱交換器ユニットによって達成されたブースタ効果のさらなる改良のために、制御可能な制限部を有することができる。再び、この制限部は、バルブなどであることができる。例えば、急冷中、熱交換器ユニットを使用することなく、制限部によって、これら開口15を完全に閉じることは効果的であることができる。
【0075】
さらに、熱間静水圧プレス装置の実施の形態では、オリフィス16は、ブースタ効果のさらなる改良のために制御可能な制限部を有することができる。
【0076】
さらなる実施の形態では、内側と外側の少なくとも一方の案内構成体は、上で詳細に説明されたような圧力媒体の流れを制御するように、上側及び下側バルブを有する固定式の壁部分に替えられることができる。例えば、上側バルブを閉じて下側バルブを開くことは、上側位置に案内構成体を設定することに対応している。
【0077】
本発明のさらなる実施の形態は、上の説明を読んだ後に、当業者にとって明白になるであろう。例えば、さらなる実施の形態は、固定式の外側バルブと可動式の内側バルブとの組合せ、あるいは、固定式の内側バルブと可動式の外側バルブとの組合せによって提供されることができる。さらに、当業者は、可動式の内側バルブのみを有するプレス装置を構築することが可能であることを理解するだろう。
【0078】
ここでの説明及び図面は、構成要素、材料、温度領域、圧力範囲などの選択を含む実施の形態及び例を開示しているが、本発明は、これらの特定の例に限定されない。多くの変更及び変形が、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなくなされることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱ケーシング(3)と、プレス中に圧力媒体を加熱するための炉(36)とを有し、物品(5)を収容して保持するように構成された炉室(18)と、
前記炉室(18)の下に位置され、前記圧力媒体と熱エネルギを交換するように構成された熱交換器ユニット(33)と、を有する圧力容器(1)を具備する、熱間静水圧プレス法による物品の処理のための熱間静水圧プレス装置。
【請求項2】
前記炉室(18)は、閉じた上部を有する請求項1の熱間静水圧プレス装置。
【請求項3】
前記断熱ケーシング(3)は、下側断熱部分(6)を有し、
前記熱交換器ユニットは、前記下側断熱部分(6)の下に位置されている請求項1又は2の熱間静水圧プレス装置。
【請求項4】
第1の案内通路(10)が、前記圧力容器(1)の外壁と前記ケーシング(3)との間に形成されており、この第1の案内通路(10)は、前記外壁の内側に沿って、下向き方向に、前記圧力媒体を案内するように構成されており、かくして、熱エネルギが、前記圧力媒体と前記外壁との間で交換可能である請求項1ないし3のいずれか1の熱間静水圧プレス装置。
【請求項5】
前記圧力容器(1)の前記外壁に沿った冷媒の流れを与えるように構成された、冷却のための手段をさらに有する請求項4の熱間静水圧プレス装置。
【請求項6】
前記圧力容器(1)は、圧力媒体を前記炉室(18)内に圧送するための流れ発生器(31)をさらに有する請求項1ないし5のいずれか1の熱間静水圧プレス装置。
【請求項7】
前記流れ発生器(31)は、ファンである請求項6の熱間静水圧プレス装置。
【請求項8】
前記流れ発生器(31)は、エゼクタである請求項6の熱間静水圧プレス装置。
【請求項9】
前記流れ発生器(31)は、ポンプである請求項6の熱間静水圧プレス装置。
【請求項10】
前記圧力容器は、前記圧力媒体と前記熱交換器ユニット(33)との間の熱エネルギの交換を回避するために、前記熱交換ユニット(33)を通過した、又は前記圧力媒体と前記熱交換器ユニット(33)との間の熱エネルギの交換を果すために、前記熱交換器ユニット(33)を通る前記圧力媒体の流れを案内するように構成された可動式の案内構成体(34,35)をさらに有する請求項1ないし9のいずれか1の熱間静水圧プレス装置。
【請求項11】
前記案内構成体(34、35)は、前記熱交換器ユニット(33)の周囲に配置された第1のバルブ構成体(35)を有する請求項10の熱間静水圧プレス装置。
【請求項12】
前記案内構成体(34、35)は、第2のバルブ構成体(34)を有し、
前記熱交換器ユニット(33)は、前記第2のバルブ構成体(34)の周囲に配置されている請求項10又は11の熱間静水圧プレス装置。
【請求項13】
前記ケーシング(3)は、
断熱部分(7)と、
この断熱部分(7)の周囲に配置されたハウジング(2)と、を有し、かくして、第2の案内通路(11)が、前記断熱部分(7)と前記ハウジング(2)との間に形成され、前記第2の案内通路は、この第2の案内通路(11)中に上向き方向に前記圧力媒体を案内するように構成されている請求項1ないし12のいずれか1の熱間静水圧装置。
【請求項14】
入口(14)には、制御可能な制限部が設けられている請求項1ないし13のいずれか1の熱間静水圧装置。
【請求項15】
前記制御可能な制限部は、バルブである請求項14の熱間静水圧装置。
【請求項16】
開口(15)には、制御可能な制限部が設けられている請求項1ないし15のいずれか1の熱間静水圧装置。
【請求項17】
前記制御可能な制限部は、バルブである請求項16の熱間静水圧装置。
【請求項18】
炉室を囲んでいる圧力容器と、熱交換器ユニットとを具備する熱間静水圧プレス装置における熱間静水圧プレス法による物品の処理のための方法であって、
物品を前記炉室に装填する工程と、
前記物品の加圧及び加熱処理を行う工程と、
前記物品を冷却する工程と、
前記物品の取り出しを行う工程と、を具備する方法において、
前記全ての工程は、前記熱交換器ユニットが前記圧力容器の内部に位置された状態で行われることを特徴とする方法。
【請求項19】
前記物品の処理中、前記圧力容器の内部に位置された状態で、前記熱交換器ユニットを冷却する工程をさらに具備する請求項18の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−508671(P2011−508671A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537258(P2010−537258)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010997
【国際公開番号】WO2009/076973
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(510161026)アブーレ・テクノロジーズ・エービー (4)
【氏名又は名称原語表記】Avure Technologies AB
【住所又は居所原語表記】Quintusvagen 2, 721 66 Vasteras, Sweden
【Fターム(参考)】