説明

燃料代比較装置、燃料代比較方法、及びプログラム

【課題】比較される燃料代の相違の原因を適切に分析すること。
【解決手段】燃料代比較装置は、機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部と、前記情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料代比較装置、燃料代比較方法、及びプログラムに関し、特に機器の燃料代について情報処理を行う燃料代比較装置、燃料代比較方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のガソリン代の乱高下の影響もあり、ドライバによるガソリン代に対する関心が高まっている。サービスステーションが発行するカード会員やクレジットカードを利用してガソリン代を支払っているドライバは、月単位でガソリン代を把握できる。また、家計簿をつけたり、毎月の領収書を確認したりすることでも月単位でガソリン代を把握することができる。
【0003】
また、消費分のガソリン代を表示可能な技術も提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−121251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1等、従来の技術では、所定期間ごとに支払ったガソリン代の変化(例えば、前月のガソリン代と今月のガソリン代との差額)の原因を適切に把握することは困難であった。具体的には、所定期間に支払わられるガソリン代には、主としてその単価、燃費、及び動作量(走行距離)が影響するものと考えられる。これらの因子のいずれがどの程度ガソリン代の差額に影響しているのかを具体的に把握するのが困難であった。
【0006】
例えば、ドライバがエコドライブによって燃費が向上し、走行距離が減少しても、ガソリン単価が急激に上昇すると、ガソリン代は増加してしまい、ドライバのエコドライブに対するモチベーションが低下してしまう恐れがある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、比較される燃料代の相違の原因を適切に分析することのできる燃料代比較装置、燃料代比較方法、及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで上記課題を解決するため、燃料代比較装置は、機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部と、前記情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出部とを有する。
【発明の効果】
【0009】
開示された装置、方法、又はプログラムによれば、比較される燃料代の相違の原因を適切に分析することができる。
【0010】
例えば、ドライバはガソリン単価が急激に上昇しても、エコドライブによる燃費の向上と走行距離の減少の効果を金額で認識することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態の燃料代比較システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における燃料代比較サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【図3】ドライバがサービスステーションに来店した際の処理手順を説明するためのシーケンス図である。
【図4】顧客情報テーブルの例を示す図である。
【図5】給油情報テーブルの例を示す図である。
【図6】燃料代比較サーバによる燃料代の差額情報の通知処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】情報提供メールの本文の例を示す図である。
【図8】差額情報の算出処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】月単位の給油情報の算出結果の例を示す図である。
【図10】因子ごとの差額の算出処理を説明するための図である。
【図11】因子ごとの差額の公知の算出方法の例を説明するための図である。
【図12】因子の入れ替え順を変更した場合の算出結果の例を示す図である。
【図13】全パターンの平均値の算出結果の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態の燃料代比較システムの構成例を示す図である。図1において、燃料代比較サーバ10は、POS(Point Of Sales)端末2、メールサーバ3、及びWWWサーバ4とインターネット等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない)を介して通信可能に接続されている。
【0013】
燃料代比較サーバ10は、顧客情報管理部11、給油情報管理部12、差額情報算出部13、情報提供メール生成部14、及びWeb情報更新部15等を有する。これら各部は、燃料代比較サーバ10にインストールされたプログラムが燃料代比較サーバ10のCPUに実行させる処理によって実現される。
【0014】
顧客情報管理部11は、燃料代比較サーバ10が提供するサービスの利用者(ドライバ)に関する顧客情報をPOS端末2より受信し、顧客情報テーブル16に記録する。POS端末2は、例えば、サービスステーション(SS)の給油機に設置されている。給油情報管理部12は、給油(燃料の補給)が行われるたびにPOS端末2より送信される情報(給油量、燃料代等)を給油情報としてドライバごとに区別して給油情報テーブル17に記録する。なお、給油情報テーブル17は、情報記憶部の一例である。差額情報算出部13は、給油情報テーブル17に記録された情報を読み出し、ドライバごとに、毎月定期的に当月の燃料代と先月の燃料代との差額情報を算出する。差額情報には、単なる燃料代の差額だけでなく、燃料代の因子ごとに当該差額に対する影響度である金額(寄与額)を示す情報も含まれる。情報提供メール生成部14は、差額情報算出部13によって算出された情報をドライバに提示するための電子メールを生成する。情報提供メール生成部14は、生成した電子メールをメールサーバ3を介してドライバの所持する端末(例えば、情報端末6)に送信する。Web情報更新部15は、差額情報算出部13によって算出された情報をWWWサーバ4にアップロードする。ドライバは、PC(Personal Computer)や携帯電話などの情報端末6を用いて、インターネット7を介して、WWWサーバ4にアップロードされた情報を閲覧することができる。
【0015】
なお、顧客情報テーブル16及び給油情報テーブル17は、例えば、燃料代比較サーバ10の補助記憶装置に記録されている。但し、顧客情報テーブル16及び給油情報テーブル17は、燃料代比較サーバ10とネットワークを介して接続された記憶装置に記録されていてもよい。また、各テーブルに記録される情報は、テーブル形式以外の形式によって情報を管理するデータベースによって管理されてもよい。また、当該情報は、CSV(Comma Separated Values)形式のファイルやXML(eXtensible Markup Language)形式のファイル等、単なるファイルによって管理されてもよい。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態における燃料代比較サーバのハードウェア構成例を示す図である。図2の燃料代比較サーバ10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100と、補助記憶装置102と、メモリ装置103と、CPU104と、インタフェース装置105とを有する。
【0017】
燃料代比較サーバ10の機能を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0018】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って燃料代比較サーバ10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
【0019】
以下、ドライバがサービスステーションに来店した際のサービスステーションのPOS端末2と燃料代比較サーバ10との処理について説明する。
【0020】
図3は、ドライバがサービスステーションに来店した際の処理手順を説明するためのシーケンス図である。なお、本実施の形態では、満タン法を採用して説明する。満タン法とは、給油の際に常に満タンに給油されることを前提とすることをいう。したがって、満タン法の場合、燃料の給油量を前回給油時から現在(今回給油時)までの消費量としてみなすことができる。
【0021】
車両5が給油のためにサービスステーションに訪れると、サービスマンは、車両5のドライバが既に会員登録されているか否かを判断する。例えば、会員カードを所持しているか否か等によって当該判断は行われる。ドライバが会員登録されておらず、会員登録を希望する場合、ドライバからサービスマンに対してドライバの属性情報が提供される。サービスマンは、ドライバの属性情報を顧客情報としてPOS端末2に入力する(S11)。POS端末2は、入力された顧客情報を燃料代比較サーバ10に送信する(S12)。
【0022】
燃料代比較サーバ10の顧客情報管理部11は、当該顧客情報を受信すると、当該顧客情報に対して会員IDを発行(生成)する(S13)。続いて、顧客情報管理部11は、生成された会員IDと受信された顧客情報とを関連付けて顧客情報テーブル16に登録する(S14)。
【0023】
図4は、顧客情報テーブルの例を示す図である。図4において、顧客情報テーブル16は、会員ごとに、会員ID、氏名、住所、生年月日、性別、車両名、メーカー、型番、燃料種別、タンク容量、電子メールアドレス、備考1から3等の情報を管理するテーブルである。会員ID以外の情報は、顧客情報としてPOS端末2より転送された値が登録される。氏名、住所、生年月日、性別、電子メールアドレスは、会員登録の対象とされているドライバの氏名、住所、生年月日、性別、電子メールアドレスである。車両名、メーカー、型番、タンク容量は、当該ドライバの車両の名前(車種名)、当該車両のメーカー、当該車両の型番、当該車両の燃料タンクの容量である。燃料種別は、当該車両が利用可能な燃料の種別である。備考には付加情報が登録される。
【0024】
続いて、顧客情報管理部11は、生成された会員IDをPOS端末2に返信する(S15)。POS端末2は、受信した会員IDをメモリに記録しておく。
【0025】
なお、ドライバが既に会員登録されている場合、サービスマンによって会員IDがPOS端末2に入力される。POS端末2は、入力された会員IDをメモリに記録しておく。
【0026】
その後、サービスマンは、ドライバの車両に給油して燃料(例えば、ガソリン)を販売すると共に、その給油量、燃料単価、及び代金(燃料代)等の販売情報をPOS端末2に入力する(S16)。POS端末2は、入力された販売情報をメモリに記録しておく。なお、本実施の形態では、満タン法を前提としているため、満タンになるまで給油される。
【0027】
続いて、サービスマンによって車両の総走行距離がPOS端末2に入力される(S17)。POS端末2は、入力された総走行距離をメモリに記録しておく。続いて、POS端末2は、メモリに記録されている、会員ID、販売情報、及び総走行距離等を燃料代比較サーバ10に送信する(S18)。
【0028】
燃料代比較サーバ10の給油情報管理部12は、POS端末2より会員ID及び販売情報等が受信されると、受信された情報を給油情報として当該会員IDに対応する給油情報テーブル17に登録する(S19)。すなわち、給油情報テーブル17は、会員ごとに生成され、会員IDに関連付けられて補助記憶装置102に記録される。また、本実施の形態では、会員IDと車両5とは一対一に対応することとする。したがって、給油情報テーブル17は、車両5ごとに生成されるともいえる。
【0029】
図5は、給油情報テーブルの例を示す図である。図5において、給油情報テーブル17は、給油ごと(販売情報等が受信されるごと)の日付、燃料単価、給油量、燃料代、総走行距離、及び燃費等の情報を管理するテーブルである。日付は、給油が行われた日付である。燃料単価、給油量、燃料代、総走行距離は、POS端末2より受信された値が登録される。燃費は、給油情報管理部12が、新たに登録される給油情報における給油量L及び総走行距離dと前回の給油情報の総走行距離dとを式(1)に当てはめて算出した値が登録される。
【0030】
燃費=(総走行距離d−総走行距離d)÷給油量L ・・・(1)
式(1)において、(総走行距離d−総走行距離d)は、前回の給油時から今回の給油時までの期間の走行距離に相当する。また、本実施の形態では満タン法を採用しているため、給油量は消費量として扱うことができる。したがって、式(1)によって、今回の燃費が算出されるのである。
【0031】
具体的には、本実施の形態において給油日が12月25日であるとすると、
(3075−2725)÷37=9.459(km/l)
が今回(12月10日〜12月25日)の燃費として算出される。
【0032】
以上のような処理手順によって、給油情報テーブル17には給油のたびに給油情報が登録される。なお、セルフ方式のガソリンスタンド等、サービスマンが存在しないガソリンスタンドにおいては、上記においてサービスマンによって行われた操作を、ドライバ等の利用者自身によって行われてもよい。この場合、給油機や精算機等がPOS端末2が有する機能を備えていてもよい。
【0033】
続いて、燃料代比較サーバ10において定期的に行われる処理手順について説明する。図6は、燃料代比較サーバによる燃料代の差額情報の通知処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。なお、同図は、会員一人分の処理である。したがって、同図の処理は会員数分行われる。例えば、会員ごとの顧客情報テーブル16に基づいて各会員について順番に実行される。同図の説明において処理対象とされている会員を「カレント会員」という。
【0034】
所定の時期の到来を検知すると(S21でYes)、差額情報算出部13は処理を開始する。本実施の形態において、所定の時期は、或る月の燃料代の総額(合計額)が確定するときとする。したがって、毎月の1日以降であればよい。この場合、前の月のガソリン代が確定する。なお、当該前の月を「当月」といい、当月の前の月を「先月」という。したがって、図6の処理が実行される日が1月1日である場合、12月が当月であり、11月が先月である。また、差額情報算出部13による所定の時期の到来の検知は、燃料代比較サーバ10が備えるタイマー等に基づいて行われればよい。または、管理者の手入力によってステップS22以降の処理の開始が指示されてもよい。
【0035】
続いて、差額情報算出部13は、カレント会員について、当月の燃料代の合計額と先月の燃料代の合計額との差額と、当該差額において、燃料代に影響を及ぼす要素(因子)別の寄与額を算出する(S22)。燃料代の因子とは、燃費、燃料単価、及び走行距離をいう。以下、差額情報算出部13によって算出される情報を「差額情報」という。差額情報算出部13は、算出された差額情報をメモリ装置103に記録する。
【0036】
続いて、情報提供メール生成部14は、カレント会員の顧客情報テーブル16に電子メールアドレスが登録されているか否かを確認する(S23)。電子メールアドレスが登録されている場合(S23でYes)、情報提供メール生成部14は、差額情報算出部13によって算出され、メモリ装置103に記録されている差額情報等を通知するための電子メール(以下、「情報提供メール」という。)を生成する(S24)。続いて、情報提供メール生成部14は、情報提供メールをメールサーバ3を介してカレント会員の電子メールアドレス宛に送信する(S25)。したがって、情報提供メールは、当該電子メールアドレスに対応付けられているカレント会員の端末に送信される。
【0037】
図7は、情報提供メールの本文の例を示す図である。同図の情報提供メール510には、当月情報511及び差額情報512が記載されている。当月情報としては、当月の燃料代(13975円)、当月の走行距離(1110km)、当月の平均燃費(9.91km/l)、当月の平均燃料単価(124.78円)が記載されている。
【0038】
また、差額情報512としては、先月との比較おいて、燃料代差額(+3466円)、走行距離による効果(+4738.74円)、燃料単価による効果(−944.53円)、及び燃費による効果(−328.21円)が記載されている。燃料代差額とは、先月に支払った燃料代(先月の燃料代の合計)と当月に支払った燃料代(当月の燃料代の合計)との差額である。また、「XXによる効果」とは、XXの変化(先月に対する変化)が燃料代差額に対して寄与した額(寄与額)を示す。ドライバは、情報提供メール510を参照することにより、先月と当月との燃料代(ガソリン代)の差額(燃料代差額)において、燃料代の因子ごとに、当該因子による影響度を金額として知ることができる。
【0039】
なお、情報提供メール510に記載される各数値の算出方法(すなわち、ステップS22の詳細)については後述する。
【0040】
続いて、Web情報更新部15は、情報提供メール510に記載される情報と同様の情報(当月情報511及び差額情報512)をカレント会員の会員IDに関連付けてWWWサーバ4に送信(アップロード)する(S26)。WWWサーバ4では、受信された情報が会員IDに関連付けられて所定の記憶領域(フォルダ)に保存される。これにより、カレント会員は、WWWサーバ4によって提供される会員用のWebページにおいて、当月情報511及び差額情報512等を確認することができる。
【0041】
なお、カレント会員について電子メールアドレスが登録されていない場合(S23でNo)、情報提供メール510の生成及び送信等は行われない。したがって、当該会員は、WWWサーバ4によって提供される会員用のWebページにおいて、当月情報511及び差額情報512等を閲覧することになる。
【0042】
続いて、ステップS22の詳細について説明する。図8は、差額情報の算出処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図5の給油情報を例として同図の処理を説明する。
【0043】
ステップS221において、差額情報算出部13は、先月の全給油情報と当月の全給油情報とをカレント会員の給油情報テーブル17より取得する(メモリ装置103に読み込む)。なお、カレント会員の給油情報テーブル17は、カレント会員の会員IDに基づいて特定される。ここで、当月を12月とすると、図5の給油情報テーブル120より、先月分(11月分)の全レコードと、当月分(12月分)の全レコードとが取得される。
【0044】
続いて、差額情報算出部13は、先月と当月とのそれぞれについて、月単位の給油情報を算出する(S222)。より詳しくは、差額情報算出部13は、月単位の平均燃料単価、月単位の給油量、月単位の燃料代、月単位の走行距離、及び月単位の平均燃費を算出する。
【0045】
月単位の平均燃料単価は、当該月の燃料単価を給油量によって荷重平均したものである。したがって、12月分の平均燃料単価は、(130×35+120×40+125×37)÷(35+40+37)=124.78(円/l)となる。
【0046】
月単位の給油量は、当該月の給油量の総和である。したがって、12月の給油量の合計は、35+40+37=112(l)となる。
【0047】
月単位の燃料代は、当該月の燃料代の総和である。したがって、12月の燃料代は、4550+4800+4625=13975(円)となる。
【0048】
月単位の走行距離は、当該月の最終給油日の総走行距離−当該月の前の月の最終給油日の総走行距離によって算出される。したがって、12月の走行距離は、3075−1965=1110(km)となる。なお、月単位の走行距離は、厳密には、当該月の1日から当該月の末日までの走行距離ではないが、本実施の形態では、上記の式を月単位の走行距離の算出式とする。本実施の形態では、給油が行われるごとに給油情報を取得するため、月別の走行距離を完全に把握することはできないからである。
【0049】
月単位の平均燃費は、月単位の走行距離÷月単位の給油量によって算出される。したがって、12月の平均燃費は、1110÷112=9.91(km/l)となる。なお、月単位の給油量は、月単位の走行距離において消費されたものである。具体的には、12月の走行距離は、11月25日から12月25日までの走行距離であるが、12月1日、12月10日、及び12月25日に給油された給油量の合計は、当該走行距離において消費されたものである。したがって、月単位の走行距離と月単位の給油量との間には対応関係が有る。よって、上記の式によって算出される月単位の平均燃費の値は、妥当なものであるといえる。
【0050】
先月(11月)についても同様に、月単位の平均燃料単価、月単位の給油量、月単位の燃料代、月単位の走行距離、及び月単位の平均燃費が算出される。差額情報算出部13は、先月と当月とのそれぞれの算出結果をメモリ装置103に記録する。
【0051】
図9は、月単位の給油情報の算出結果の例を示す図である。同図には、図5の給油情報に基づいて算出された先月(11月)及び当月(12月)の平均燃料単価、給油量、燃料代、走行距離、及び平均燃費が示されている。なお、当月における算出結果に基づいて、情報提供メールM1の当月情報511の記載が行われる。
【0052】
続いて、差額情報算出部13は、先月と当月との燃料代の差額(燃料代差額)を以下に式によって算出する(S222)。
【0053】
燃料代差額=当月の燃料代−先月の燃料代
よって、11月と12月との燃料代差額は、13975−10509=+3466(円)となる。
【0054】
続いて、差額情報算出部13は、燃料代差額における、燃料代の因子(走行距離、燃料単価、燃費)ごとの差額(寄与額)を算出し、図8の処理を終了させる(S224)。本実施の形態において、走行距離、燃料単価、及び燃費を燃料代の因子としているのは、燃料代が以下の式によって算出されることに基づく。
【0055】
燃料代=燃料単価×給油量 ・・・(2)
ここで、
給油量=走行距離÷燃費
とういう関係が成立する。したがって、式(2)は、以下のように変形することができる。
【0056】
燃料代=燃料単価×走行距離÷燃費 ・・・(3)
よって、本実施の形態では、走行距離、燃料単価、及び燃費を燃料代の因子としているのである。また、式(3)は、因子ごとの差額を算出するための前提としても利用される。
【0057】
本実施の形態において、差額情報算出部13は、比較される一方の期間(例えば、先月)の平均燃料単価(以下、単に「燃料単価」という。)、走行距離、又は平均燃費(以下、単に「燃費」という。)等の各因子のいずれかの値と、比較される他方の期間(例えば、今月)の各因子のいずれかの値とを入れ換えて燃料代を算出する。燃料代の算出には式(3)が用いられる。差額情報算出部13は、入れ換え前の各因子の値で算出した燃料代と入れ換え後の各因子の値で算出した燃料代との差額を算出する。算出される燃料代の差額は、入れ替えられた因子の差額(寄与額)として扱われる。
【0058】
更に具体的に説明する。図10は、因子ごとの差額の算出処理を説明するための図である。同図において、1行目には、先月(11月)燃料単価、走行距離、燃費、及び燃料代が転記されている。2行目は、1行目の走行距離の値を当月(12月)の値によって入れ替えた(置換した)ものである。したがって、2行目における燃料代は、先月の燃料単価、当月の走行距離、及び先月の燃費を用いて式(3)に基づいて算出されたものである。また、2行目の差額(+4738.74)は、2行目の燃料代−1行目の燃料代である。2行目は、1行目に対して走行距離を当月の値に置換したものであるため、2行目の差額は、走行距離の変化による差額として考えることができる。
【0059】
続いて、3行目は、2行目の燃料単価の値を当月(12月)の値によって入れ替えた(置換した)ものである。したがって、3行目における燃料代は、当月の燃料単価、当月の走行距離、及び先月の燃費を用いて式(3)に基づいて算出されたものである。また、3行目の差額(−944.53)は、3行目の燃料代−2行目の燃料代である。3行目は、2行目に対して燃料単価を当月の値に置換したものであるため、3行目の差額は、燃料単価の変化による差額として考えることができる。
【0060】
続いて、4行目は、3行目の燃費の値を当月(12月)の値によって入れ替えた(置換した)ものである。したがって、4行目における燃料代は、当月の燃料単価、当月の走行距離、及び当月の燃費を用いて式(3)に基づいて算出されたもの又は当月の実績値である。また、4行目の差額(−328.21)は、4行目の燃料代−3行目の燃料代である。4行目は、3行目に対して燃費を当月の値に置換したものであるため、4行目の差額は、燃費の変化による差額として考えることができる。なお、差額情報算出部13は、因子ごとの差額の算出結果をメモリ装置103に記録しておく。
【0061】
以上のように算出され、メモリ装置103に記録されている因子ごとの差額と、ステップS223において算出された燃料代差額とに基づいて、情報提供メールM1の差額情報512の記載が行われる。
【0062】
ところで、以上のように算出された因子ごとの差額の合計は、
4738.74−944.53−328.21=+3466(円)
となる。
【0063】
ここで、注目すべき点は、因子ごとの差額の合計(+3466)が、先月と当月との燃料代差額(すなわち、実績値の差額)と一致することである。すなわち、本実施の形態では、因子ごとの差額の合計と、実績値の差額とを一致させるために上記のような算出方法を用いているのである。
【0064】
一方、特開2005−310127号公報に記載された考え方に基づけば、当月の各因子の値に対して差額の算出対象とする因子のみを先月の値によって入れ替え、当月の燃料代と入れ替え後の燃料代との差額を、当該因子による差額として算出することが考えられる。この算出方法について図11を用いて具体的に説明する。
【0065】
図11は、因子ごとの差額の公知の算出方法の例を説明するための図である。同図において、1行目には、当月(12月)の燃料単価、走行距離、燃費、及び燃料代が転記されている。2行目は、1行目の走行距離の値を先月(11月)の値によって入れ替えた(置換した)ものである。したがって、2行目における燃料代は、当月の燃料単価、先月の走行距離、及び当月の燃費を用いて式(3)に基づいて算出されたものである。また、2行目の差額(+4343.33)は、1行目の燃料代−2行目の燃料代である。2行目は、1行目に対して走行距離を先月の値に置換したものであるため、2行目の差額は、走行距離の変化による差額として考えることができる。
【0066】
続いて、3行目は、1行目の燃料単価の値を先月(11月)の値によって入れ替えた(置換した)ものである。したがって、3行目における燃料代は、先月の燃料単価、当月の走行距離、及び当月の燃費を用いて式(3)に基づいて算出されたものである。また、3行目の差額(−923.24)は、1行目の燃料代−3行目の燃料代である。3行目は、1行目に対して燃料単価を先月の値に置換したものであるため、3行目の差額は、燃料単価の変化による差額として考えることができる。
【0067】
続いて、4行目は、1行目の燃費の値を先月(11月)の値によって入れ替えた(置換した)ものである。したがって、4行目における燃料代は、当月の燃料単価、当月の走行距離、及び先月の燃費を用いて式(3)に基づいて算出されたものである。また、4行目の差額(−328.21)は、1行目の燃料代−4行目の燃料代である。4行目は、1行目に対して燃費を先月の値に置換したものであるため、4行目の差額は、燃費の変化による差額として考えることができる。
【0068】
以上のように算出された因子ごとの差額の合計は、
+4343.33−923.24−328.21=+3091.88≒+3092(円)
となる。この算出結果から明らかなように、図11の算出方法による因子ごとの差額の合計(+3092)は、燃料代差額(+3466)に一致しない。これでは、燃料代差額+3466円の内訳として、各因子の変化の影響がどの程度のものであるのかが分かりにくくなってしまう。
【0069】
そこで、本願発明者は、提供される情報の分かり易さを考慮して、因子ごとの差額の合計が、燃料代差額と一致し、また、因子ごとの差額としても妥当性のある算出方法を試行錯誤の結果導き出したのである。
【0070】
本実施の形態の算出方法(図10の算出方法)によって、因子ごとの差額の合計が、燃料代差額と一致する理由について理論的に説明する。
【0071】
走行距離、燃料単価、燃費のそれぞれの因数をa、b、cとすると、式(3)においても説明したように、燃料代は、F(a,b,c)として表現することができる。すなわち、
F(a,b,c)=a×b/c
である。
【0072】
また、12月の燃料代と11月の燃料代との差額(すなわち、燃料代差額)は、以下の通りとなる。
【0073】
F(a12,b12,c12)−F(a11,b11,c11) ・・・(4)
ここで、各因数の下付きの添え字は、月を示す。
【0074】
図10の算出方法を式(4)を利用して表現すると以下のようになる。
【0075】
走行距離による差額=F(a12,b11,c11)−F(a11,b11,c11
燃料単価による差額=F(a12,b12,c11)−F(a12,b11,c11
燃費による差額=F(a12,b12,c12)−F(a12,b12,c11
これらを合計すると、
F(a12,b11,c11)−F(a11,b11,c11)+F(a12,b12,c11)−F(a12,b11,c11)+F(a12,b12,c12)−F(a12,b12,c11
=F(a12,b12,c12)−F(a11,b11,c11
となり、式(4)と一致する。したがって、本実施の形態による算出方法によれば、因子ごとの差額の合計が燃料代差額に一致するのである。
【0076】
一方、図11の算出方法を式(4)を利用して同様に説明すると以下のようになる。
【0077】
走行距離による差額=F(a12,b12,c12)−F(a11,b12,c12
燃料単価による差額=F(a12,b12,c12)−F(a12,b11,c12
燃費による差額=F(a12,b12,c12)−F(a12,b12,c11
これらを合計しても式(4)には一致しない。したがって、図11の算出方法では、因子ごとの差額の合計は燃料代差額に一致しないのである。
【0078】
ところで、本実施の形態による因子ごとの差額の算出方法は、入れ替える因子の順番によって同一因子による差額に相違が生じうる。本実施の形態では、3つの因子を用いているため、因子の入れ替え順は、3×2×1=6通りある。
【0079】
図12は、因子の入れ替え順を変更した場合の算出結果の例を示す図である。同図では、因子の入れ替え順について図10のパターンP1を除いた5つのパターンP2〜P5が示されている。同図の見方は、図10と同様である。
【0080】
パターンP2は、燃料単価→走行距離→燃費の順で入れ替えた例である。パターンP3は、燃料単価→燃費→走行距離の順で入れ替えた例である。パターンP4は、燃費→燃料単価→走行距離の順で入れ替えた例である。パターンP5は、走行距離→燃費→燃料単価の順で入れ替えた例である。パターンP6は、燃費→走行距離→燃料単価の順で入れ替えた例である。
【0081】
いずれのパターンでも因子ごとの差額の合計は、燃料代差額と一致する。但し、因子ごとの差額は異なる。いずれのパターンを採用するかについては、例えば、いずれの因子を直接的に先月との比較対象としたいかを判断基準としてもよい。入れ替え順が最後の因子を先月の値との直接的な比較対象とすることができる。入れ替え順が最後の因子については、当該因子のみを先月の値として式(3)に基づいて算出される燃料代と当月の燃料代との差額を算出することができるからである。この算出方法は、図11の算出方法と一致する。なお、本実施の形態(パターンP1)では、燃費を最後に入れ替える因子としている。燃費は、ドライバの意識によって最も改善の余地が残されていると考えられ、先月との直接的な比較対象とすることにより、燃費改善に対する意識をより向上させたいからである。
【0082】
なお、差額情報算出部13は、パターンP1〜P6のいずれか一部又は全部の組み合わせ(集合)における因子ごとの差額の平均値を算出してもよい。例えば、図13は、全パターンの平均値の算出結果の例を示す図である。
【0083】
同図では、パターンP1〜P6のそれぞれについて、走行距離による差額、燃料単価による差額、燃費による差額、及び各差額の合計が示されている。また、最終行には、6パターンの平均値が示されている。すなわち、同図の場合、差額情報算出部13は、パターンP1〜パターンP6の全てのパターンについて、因子ごとの差額を算出し、各因子について6パターンの差額の平均値を算出する。差額情報算出部13は、因子ごとの6パターンの差額の平均値を、差額情報としてメモリ装置103に記録する。したがって、この場合、情報提供メール510には、因子ごとに当該平均値が、差額情報512に記載される。平均値によれば、入れ替え順によって各因子による差額(寄与額)が変化するという問題を解消することができる。
【0084】
上述したように、本実施の形態によれば、先月の燃料代と当月の燃料代との差額(燃料代差額)の原因を適切に分析することができる。具体的には、燃料代の因子別に差額(寄与額)を当該差額の合計が燃料代の実績値の差額と一致するように算出することができる。したがって、燃料代差額の原因を分かりやすく提示(出力)することができる。すなわち、燃料代比較サーバ10より差額情報512等の提供を受けたドライバは、因子別に先月との差額を確認することができる。その結果、例えば、燃料単価(ガソリン単価)の高騰により燃料代としては増加している場合であっても、燃費の差額については改善されていることを確認することができ、エコドライブのモチベーションの低下の防止を期待することができる。
【0085】
なお、本実施の形態では、1ヶ月単位で差額情報を算出する例を示したが、差額情報を算出する所定期間は1ヶ月に限られない。毎日通勤等で車を利用するドライバであれば、1週間単位でも意味のある差額情報を提供できると考えられる。一方、ほとんど車を利用しないドライバであれば、1年単位が妥当である場合も考えられる。
【0086】
また、燃料代差額及び因子ごとの差額を算出するための比較対象は、他のドライバであってもよい。例えば、各会員について、全会員(又は当該会員を除く全会員)との間で同一期間(同一月)の燃料単価、走行距離、燃費、及び燃料代の平均値との差額を算出してもよい。または、比較対象を同一車種を利用している会員に限定してもよい。この場合、顧客情報テーブル16の車両名又は型名等に基づいて、同一車種の会員を特定すればよい。燃費は車種によって大きく異なる。したがって、比較対象を同一車種の会員に限定することにより、車種による燃費の相違を或る程度解消することができ、より公平な差額情報を提供することができる。また、比較対象を同一地域に住んでいる会員に限定してもよい。この場合、顧客情報テーブル16の住所によって地域の異同を判断すればよい。同一地域であれば、燃料代(ガソリン代)は近似すると考えられる。したがって、比較対象を同一地域に住んでいる会員に限定することにより、燃料代の大きな相違を解消することができ、より公平な差額情報を提供することができる。
【0087】
また、燃料単価、走行距離、及び燃費といった分類以外の分類によって燃料代の因子を定めてもよい。例えば、燃費を二つ以上の因子に分類するのが適当な場合であれば、合計4つの因子を利用してもよい。因子の数が増減したとしても、本実施の形態による差額情報の算出方法は有効に適用されうる。
【0088】
また、車両以外の機器に本実施の形態を適用してもよい。例えば、船舶や航空機であってもよいし、燃料によって動作する機器であれば乗り物に限られない。他の機器に本実施の形態を適用する場合、車両に特有の因子(例えば、走行距離)は、機器の動作量又は駆動量を示す指標に置き換えればよい。船舶であれば航海距離、航空機であれば飛行距離に置き換えればよい。この場合、給油情報テーブル17に相当するテーブルには、機器の操作者ごと、かつ、燃料の補給ごとに当該燃料の補給に関する情報(本実施の形態の給油情報に相当する情報)を記録するようにすればよい。
【0089】
また、給油情報は、必ずしも操作者ごと(ドライバごと)ではなく、機器ごと(車両ごと)管理されていてもよい。この場合、燃料代の変化によって機器の状態の変化(故障の発生等)が検知されることも期待できる。
【0090】
また、燃料は、ガソリン又はエタノールに限られない。各機器に応じた燃料が対象となりうる。したがって、燃料は液体に限られず気体(ガス等)固形燃料、または電力であってもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、給油情報管理部12を給油情報の入力手段の一例として説明したが、給油情報はオペレータによって手入力されてもよい。また、本実施の形態では、情報提供メール生成部14及びWeb情報更新部15を出力手段の一例として説明したが、差額情報等は、表示装置に表示(出力)されてもよいし、プリンタに印刷(出力)されてもよい。
【0092】
なお、燃料代比較サーバ10における機能(顧客情報及び給油情報の管理機能、及び差額情報の算出機能等)は、ASP(Application Service Provider)の形態によって利用可能とされてもよい。
【0093】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0094】
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部と、
前記情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出部と、
を有する燃料代比較装置。
(付記2)
前記差額算出部は、前記単価、前記機器の動作量、及び該機器の動作量に対する燃費を入れ替える順番を複数通りに変化させ、各因子について複数通り算出された前記差額の平均値を因子ごとに算出する請求項1記載の燃料代比較装置。
(付記3)
補給された燃料の単価、前回の補給時から今回の補給時までの前記機器の動作量、前回の補給時から今回の補給時までの燃料消費量、及び該燃料消費量と該単価に基づく燃料代の入力を燃料の補給のたびに受け付け、前回の補給時から今回の補給時までの期間と、該燃料代と、該単価と、該動作量と、該動作量と該燃料消費量とに基づく燃費とを関連付けて前記情報記憶部に記録する情報入力部を有する付記1又は2記載の燃料代比較装置。
(付記4)
コンピュータが実行する燃料代比較方法であって、
機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出手順を有する燃料代比較方法。
(付記5)
前記差額算出手順は、前記単価、前記機器の動作量、及び該機器の動作量に対する燃費を入れ替える順番を複数通りに変化させ、各因子について複数通り算出された前記差額の平均値を因子ごとに算出する請求項4記載の燃料代比較方法。
(付記6)
補給された燃料の単価、前回の補給時から今回の補給時までの前記機器の動作量、前回の補給時から今回の補給時までの燃料消費量、及び該燃料消費量と該単価に基づく燃料代の入力を燃料の補給のたびに受け付け、前回の補給時から今回の補給時までの期間と、該燃料代と、該単価と、該動作量と、該動作量と該燃料消費量とに基づく燃費とを関連付けて前記情報記憶部に記録する情報入力部を有する付記4又は5記載の燃料代比較方法。
(付記7)
コンピュータに、
機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出手順を実行させるためのプログラム。
(付記8)
前記差額算出手順は、前記単価、前記機器の動作量、及び該機器の動作量に対する燃費を入れ替える順番を複数通りに変化させ、各因子について複数通り算出された前記差額の平均値を因子ごとに算出する請求項7記載のプログラム。
(付記9)
補給された燃料の単価、前回の補給時から今回の補給時までの前記機器の動作量、前回の補給時から今回の補給時までの燃料消費量、及び該燃料消費量と該単価に基づく燃料代の入力を燃料の補給のたびに受け付け、前回の補給時から今回の補給時までの期間と、該燃料代と、該単価と、該動作量と、該動作量と該燃料消費量とに基づく燃費とを関連付けて前記情報記憶部に記録する情報入力部を有する付記7又は8記載のプログラム。
【符号の説明】
【0095】
1 インターネット
2 POS端末
3 メールサーバ
4 WWWサーバ
5 車両
6 情報端末
7 インターネット
11 顧客情報管理部
12 給油情報管理部
13 差額情報算出部13
14 情報提供メール生成部
15 Web情報更新部
16 顧客情報テーブル
17 給油情報テーブル
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
B バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部と、
前記情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出部と、
を有する燃料代比較装置。
【請求項2】
前記差額算出部は、前記単価、前記機器の動作量、及び該機器の動作量に対する燃費を入れ替える順番を複数通りに変化させ、各因子について複数通り算出された前記差額の平均値を因子ごとに算出する請求項1記載の燃料代比較装置。
【請求項3】
コンピュータが実行する燃料代比較方法であって、
機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出手順を有する燃料代比較方法。
【請求項4】
コンピュータに、
機器によって消費された燃料について、所定期間ごとに、期間と、燃料代と、燃料の単価と、前記機器の動作量と、該動作量に対する燃費とを関連付けて記憶した情報記憶部から、比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値と、被比較対象となる期間の燃料の単価と、機器の動作量と、該動作量に対する燃費の各因子の値とを読み出し、比較対象となる期間の各因子のいずれかの値と、被比較対象となる期間の対応する各因子のいずれかの値とを入れ替えて燃料代を算出し、入れ替え前の値で求めた燃料代との差額を算出する差額情報算出手順を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−267184(P2010−267184A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−119578(P2009−119578)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】