説明

燃料電池システム

【課題】ガス搬送源が駆動して原料ガスを改質器に向けて搬送させてシステムの発電運転を実行しているときにおいて、元バルブが閉鎖されたことを検知できる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムは、原料ガスを改質させてアノードガスを生成させる改質器2Aと、改質器2Aで生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する燃料電池1と、元バルブ64の開放により供給される原料ガスを改質するために改質器2Aに供給させる原料ガス通路6と、原料ガスを改質器2Aに搬送させるガス搬送源60と、原料ガス通路6においてガス搬送源60の上流に設けられガス搬送源60の駆動中における元バルブ64の閉弁を検知する元バルブ閉弁検知要素65とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は原料ガスを搬送させるガス搬送源を有する燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池システムは、原料ガスを改質させてアノードガスを生成させる改質器と、改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する燃料電池と、原料ガスを改質するために改質器に供給させる原料ガス通路と、原料ガス通路に設けられ原料ガスを改質器に搬送させるポンプとを有する。原料ガスの上流には元バルブが設けられている。一般的には、元バルブは、一般家庭や業務店等の建築物のガス配管の入口に設置されている。システムの発電運転時には、ポンプが駆動しているときにおいて元バルブが閉鎖されると、原料ガス通路において負圧化が発生しようとする。この場合、他のガス機器が原料ガス通路に繋がれている場合には、他のガス機器の使用に影響を与えるおそれがある。特許文献1は、改質器に繋がる原料ガス通路において、原料ガスを下流に搬送させるポンプ、第1圧力センサおよび第2圧力センサを設けた燃料電池システムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-217952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1は、元バルブの閉鎖に起因して原料ガス通路内が負圧になるという事象についての対策を記載しているものではない。従って、特許文献1の技術では、システムの発電運転時には、ポンプが駆動しているときにおいて元バルブが閉鎖されると、原料ガス通路において負圧化が発生しようとする。この場合、他のガス機器が原料ガス通路に繋がれている場合には、他のガス機器の燃焼に影響を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、ポンプ等のガス搬送源が駆動して原料ガスを原料ガス通路を介して改質器に向けて搬送させてシステムを運転しているときにおいて、元バルブが閉鎖されたことを検知する燃料電池システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の様相1に係る燃料電池システムは、(i)原料ガスを改質させてアノードガスを生成させる改質器と、(ii)改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する燃料電池と、(iii)元バルブが設けられているガス配管に接続され、元バルブの開放により供給される原料ガスを改質するために改質器に供給させる原料ガス通路と、(iv)原料ガス通路に設けられ元バルブの開放により供給される原料ガスを改質器に搬送させるガス搬送源と、(v)原料ガス通路においてガス搬送源の上流に設けられ、ガス搬送源の駆動中における元バルブの閉弁を直接的または間接的に検知する元バルブ閉弁検知要素とを具備することを特徴とする。
【0007】
元バルブが解放されている状態でガス搬送源が駆動すると、原料ガスは原料ガス通路を流れて改質器に到達し、改質器において改質反応によりアノードガスに改質される。アノードガスは燃料電池のアノードに供給される。カソードガス(カソード流体)が燃料電池のカソードに供給される。これにより燃料電池は発電する。
【0008】
ガス搬送源が駆動して原料ガスが改質器に供給されて燃料電池が発電運転しているにも拘わらず、何らかの事情により、元バルブが誤って閉弁されるおそれがある。この場合、ガス搬送源の駆動により、原料ガス通路の原料ガスが下流側に向けて搬送されているため、ガス搬送源の上流側において負圧化が発生するおそれがあるので好ましくない。元バルブ閉弁検知要素は、ガス搬送源の駆動中における元バルブの閉弁を直接的または間接的に検知する。これによりユーザおよび/またはメンテナンス者等は、ガス搬送源の駆動中において元バルブの閉弁があったことを認識することができる。
【0009】
(2)本発明の様相2に係る燃料電池システムによれば、上記様相において、元バルブ閉弁検知要素からの検知信号に基づいて、元バルブの閉弁の警報を与える制御部が設けられていることを特徴とする。元バルブ閉弁検知要素からの検知信号に基づいて、制御部は警報をユーザおよび/またはメンテナンス者等に与える。警報としては、警報器を警報させたり、燃料電池システムを停止させたりすることが考えられる。警報器としては、視覚的または聴覚的な警報器が例示される。
【0010】
(3)本発明の様相3に係る燃料電池システムによれば、上記様相において、原料ガス通路において元バルブとガス搬送源との間に逆止弁が設けられており、逆止弁は、原料ガス通路の内部および外部の差圧に基づいて開閉し、且つ、逆止弁は、原料ガスが原料ガス通路を改質器に向けて流れているときにおいて、原料ガス通路の原料ガスが原料ガス通路の外部へ流出することを抑える閉弁形態と、元バルブの閉鎖およびガス搬送源の搬送に基づいて原料ガス通路が負圧化されるときにおいて、負圧化に伴いガスを原料ガス通路へ流入させて負圧化を抑制させる開弁形態とに切り替え可能とされていることを特徴とする。
【0011】
原料ガスが原料ガス通路を改質器に向けて流れているときにおいて、逆止弁は閉弁形態に維持されており、原料ガス通路の原料ガスが原料ガス通路の外部へ流出することを抑える。ガス搬送源が駆動して原料ガスを原料ガス通路を介して改質器に向けて搬送しているとき、元バルブが閉鎖されると、原料ガス通路が負圧化されようとするが、このとき逆止弁は開弁形態に自動的に切り替えられ、ガスを原料ガス通路へ流入させて負圧化を抑制させる。ガスとしては、空気、原料ガス、窒素ガス、窒素富化ガス、アノードガスのうちの少なくとも1種が例示される。
【0012】
(4)本発明の様相4に係る燃料電池システムによれば、上記様相において、負圧化に伴い逆止弁の開弁形態を介して原料ガス通路へ流入させるガスは空気であり、元バルブ閉弁検知要素は、原料ガス通路のうち元バルブとガス搬送源との間の通路部分における湿度に関する物理量を検知することを特徴とする。負圧化に伴い原料ガス通路へ流入させる空気は、一般的には、原料ガスに比較して高い湿度を有する。このため湿度に関する物理量に基づけば、負圧化に伴い原料ガス通路へ空気が流入されたことが検知される。ひいては、ガス搬送源が駆動しているときに元バルブが閉鎖されたことが検知される。
【0013】
(5)本発明の様相5に係る燃料電池システムによれば、上記様相において、元バルブ閉弁検知要素は逆止弁に設けられており、逆止弁の閉弁状態から開弁状態への切替を検知し、その検知信号を制御部に出力することを特徴とする。前述したように、ガス搬送源が駆動して原料ガスを改質器に向けて搬送しているとき、元バルブが閉鎖されると、原料ガス通路が負圧化されようとするが、このとき逆止弁は原料ガス通路の内部及び外部の差圧に基づいて、閉弁状態から開弁形態に自動的に切り替えられ、ガス(空気、原料ガス、窒素ガス、窒素富化ガス、アノードガスのうちの少なくとも1種が例示される)を原料ガス通路へ流入させて負圧化を抑制させる。元バルブ閉弁検知要素は、逆止弁の閉弁状態から開弁状態への切替を検知し、その検知信号を制御部に出力する。これにより負圧化に伴い原料ガス通路へガスが流入されたことが検知される。ひいては、ガス搬送源が駆動しているときに元バルブが閉弁されたことが検知される。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明によれば、ガス搬送源が駆動してシステムの運転中において元バルブが閉鎖されたことを、ユーザ、メンテナンス者等は認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態1に係り、燃料電池システムを模式的に示す概要図である。
【図2】燃料電池システムが正常に運転されている状態に示す概要図である。
【図3】元バルブが閉鎖されたときにおいて逆止弁を介して原料ガス通路に空気を流入させる状態を示す概要図である。
【図4】実施形態2に係り、燃料電池システムを模式的に示す概要図である。
【図5】実施形態3に係り、燃料電池システムを模式的に示す概要図である。
【図6】実施形態4に係り、燃料電池システムを模式的に示す概要図である。
【図7】実施形態4に係り、逆止弁センサをもつ逆止弁を模式的に示す概要図である。
【図8】適用形態を示し、燃料電池システムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
改質器は、原料ガスを改質させてアノードガスを生成させる。燃料電池は、改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する。原料ガス通路は、元バルブの開放により供給される原料ガスを改質するために改質器に供給させる。ガス搬送源は、原料ガスを改質器に搬送させるものであり、ポンプ、ブロア、コンプレッサ等を含むことができる。元バルブ閉弁検知要素は、原料ガス通路においてガス搬送源の上流に設けられている。元バルブ閉弁検知要素は、ガス搬送源の駆動中における元バルブの閉弁を直接的または間接的に検知するものである。元バルブ閉弁検知要素は、原料ガス通路を流れる原料ガスに関する物理量、原料ガス通路に流入したガスに関する物理量、原料ガス通路に関する機器の物理量等のうちの少なくとも一つに基づいて、ガス搬送源の駆動中における元バルブの閉弁を検知することが好ましい。制御部は、元バルブ閉弁検知要素からの検知信号に基づいて警報を与える。これによりユーザまたはメンテナンス者は、ガス搬送源の駆動中における元バルブの閉弁を認識することができる。
【0017】
(実施形態1)
図1は実施形態1の概念を示す。燃料電池システムは、原料ガス通路6と、ガス搬送源としてのポンプ60と、元バルブ閉弁検知要素として機能する湿度センサ65と、逆止弁66と、制御部100Xと、発電モジュール18と、筐体5とを有する。発電モジュール18は、原料ガスを改質させてアノードガスを生成させる改質器2Aと、改質器2Aで生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する燃料電池1と、改質器2Aおよび燃料電池1を保温のために包囲する断熱壁19とを有する。改質器2Aは、原料水から水蒸気を生成させる蒸発部と、蒸発部で生成された水蒸気で原料ガスを改質させる改質部とを有する。燃料電池1は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)とされている。原料ガス通路6は、元バルブ64の開放により供給される原料ガス(例えば都市ガス)を改質するために発電モジュール18に供給させる通路であり、元バルブ64側のガス配管640に接続されている。ガス配管640には、他の配管641を介して他のガス機器645(例えば、風呂の燃焼バーナ、家庭用コンロ、ガス暖房機器、給湯器等)も燃料電池システムに対して並列に接続されている。原料ガス通路6を流れる原料ガス(例えば都市ガス)の露点は、常温の大気(空気)の露点に比較して遙かに低い。従って、原料ガスに含まれる水蒸気量は、常温の大気(空気)に比較して遙かに少ない。
【0018】
ポンプ60は、原料ガス通路6に設けられており、元バルブ64の開放により供給される原料ガスを改質器2Aに搬送させる。湿度センサ65は、原料ガス通路6においてガス搬送源であるポンプ60の上流に設けられており、原料ガス通路6における湿度に関する物理量を検知する。湿度センサ65については、湿度センサおよび温度センサを併有する露点センサとしても良い。露点センサは、原料ガスの温度および湿度に基づいて原料ガス通路6内の原料ガスの露点を検知する。原料ガスの露点は、大気である空気よりもかなり低い。原料ガスの露点は、例えば−40℃とかなり低い。従って、大気である空気は、一般的には、原料ガスに比較して高い湿度を有しており、水蒸気量が多い。殊に、筐体5内には、改質用の原料水を溜める大気開放型のタンクが収容されているため、筐体5の外部の外気が過剰乾燥していても、筐体5内の空気は外気より湿度を有することが多い。湿度センサ65が湿度に関する物理量(相対湿度、絶対湿度、露点など)を検知すれば、負圧化に伴い原料ガス通路6の内部へ、原料ガス通路6の外部の空気(単位体積あたり原料ガスよりも水蒸気量が多い)が流入されたことが検知される。ひいては、ポンプ60が駆動しているときに元バルブ64が閉鎖されたことが検知される。なお原料ガスが都市ガスの場合には、ガス圧力は例えば1.0〜2.5kPaとされている。
【0019】
更に説明を加える。図1に示すように、逆止弁66は、原料ガス通路6において原料ガス通路6において元バルブ64とポンプ60との間に設けられている。逆止弁66は、原料ガス通路6の内部および外部の差圧に基づいて開閉する。逆止弁66は、(i)原料ガスが原料ガス通路6を改質器2Aに向けて流れているときにおいて、原料ガス通路6の原料ガスが原料ガス通路6の外部へ矢印A1方向に流出することを抑える閉弁形態と(図2参照)、(ii)元バルブ64の閉鎖およびポンプ60の搬送に基づいて原料ガス通路6が負圧化されるときにおいて、負圧化に伴い筐体5内の空気を原料ガス通路6へ矢印A2方向に流入させて原料ガス通路6の負圧化を抑制させる開弁形態(図3参照)とに切り替え可能とされている。燃料電池システムが発電運転している場合、逆止弁66は、閉弁形態(図2参照)に切り替えられている。
【0020】
図1に示すように、原料ガス通路6において、逆止弁66、湿度センサ65、遮断弁69、ポンプ60、発電モジュール18がこの順に直列に配置されている。筐体5は、元バルブ64を収容していないが、逆止弁66、湿度センサ65、遮断弁69、ポンプ60、発電モジュール18をこの順に直列に収容する。このように原料ガス通路6は、元バルブ64の下流で且つポンプ60の上流に位置するように開閉可能な遮断弁69を有する。遮断弁69は、燃料電池システムに対する原料ガスの供給および遮断を切り替える弁であり、元バルブ64の下流に設けられており、制御弁100Xにより制御される。
【0021】
元バルブ64が開放されている状態でポンプ60が駆動すると、原料ガスはガス配管640ひいては原料ガス通路6を流れて改質器2Aに到達し、改質器2Aにおいて水蒸気を利用した改質反応によりアノードガス(水素ガスまたは水素含有ガス)に改質される。アノードガスは燃料電池1のアノードに供給される。カソードガスがカソードガス通路70から燃料電池1のカソードに供給される。これにより燃料電池1は発電する。
【0022】
さて、ポンプ60が駆動して原料ガスが改質器2Aに供給されて燃料電池1が発電運転しているとき、何らかの事情により、元バルブ64が閉弁されるおそれがある。この場合、ポンプ60の駆動により、原料ガス通路6の原料ガスが改質器2Aに向けて搬送されているため、ポンプ60の吸入ポート60iの上流側において負圧化が発生するおそれがある。この場合、他のガス機器645が燃焼しているときには、他のガス機器645において故障、逆火等の不具合が発生するおそれがある。しかし元バルブ64は燃料電池システムの筐体5の外部に配置されており、しかも一般的には燃料電池システムを設置する前から、一般家庭または業務店等の建築物におけるガス配管640の上流に位置するように、他のガス機器645等の関係で存在している。
【0023】
本実施形態によれば、上記したように原料ガス通路6に負圧化が発生するおそれがあるとき、負圧化に起因して発生する原料ガス通路6へのガス流入現象を生じさせる。すなわち、逆止弁66は圧力応答式であるため、原料ガス通路6の負圧化に伴い、閉弁形態から自動的に開弁形態に切り替えられ、常温の大気である空気(ガス)を原料ガス通路6へ矢印A2方向に流入させ、原料ガス通路6の負圧化を抑制させる。空気の露点は原料ガスの露点よりもかなり高く、空気に含まれる水蒸気量は原料ガスに含まれる水蒸気量よりもかなり大きい。このため原料ガス通路6の湿度が高まる。湿度センサ65はこれを検知する。換言すると、湿度センサ65は、負圧化に起因して発生する原料ガス通路6へのガス流入現象を検知する。すなわち、湿度センサ65は、ポンプ60が駆動しているときにおいて元バルブ64が閉鎖されたことを検知する。湿度センサ65はその検知信号SAを制御部100Xに出力する。これにより、制御部100Xは、負圧化に伴い原料ガス通路6へガスが流入されたことを認識する。ひいては、制御部100Xは、ポンプ60が駆動しているとき元バルブ64が閉鎖されたことを認識する。この場合、制御部100Xは湿度センサ65からの検知信号SAに基づいて警報を与える。ユーザまたはメンテナンス者はこれを認識することができる。警報としては、警報器102を警報させたり、あるいは、燃料電池システムを停止させる停止モードにすることが考えられる。警報器102としては、視覚的または聴覚的な警報器が例示される。警報が発生すると、遮断弁69を閉鎖させることが好ましい。この場合、原料ガス通路6の負圧化が抑えられている限り、過剰の空気を逆止弁66から原料ガス通路6内に供給させないように、ポンプ60を停止させることが好ましい。また、原料ガス通路6の負圧化が抑えられている限り、逆止弁66は自身のバネ力により再び閉弁されるため、空気の原料ガス通路6への進入は抑制される。なお逆止弁66の基本構造は、後述する図7に示されている。
【0024】
以上説明したように本実施形態によれば、ポンプ60を駆動させて燃料電池システムの運転しているときにおいて元バルブ64が閉鎖されたことを湿度センサ65が検知し、制御部100Xは警報を直ちに発する。殊に、原料ガス通路6において逆止弁66に隣設しつつ逆止弁66の下流に湿度センサ65が設けられているため、湿度センサ65は流入した空気の湿度を迅速に検知できる。
【0025】
原料ガス通路6の負圧化を圧力センサで検知することも考えられる。しかし圧力センサは一般的に高価である。このような本実施形態によれば、機械式の逆止弁66と安価な湿度センサ65とを併用することにより、原料ガス通路6内の負圧抑制が可能となる。
【0026】
(実施形態2)
図4は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成をもち、同様の作用効果を奏する。図4に示すように、筐体5内の原料ガス通路6において遮断弁69、湿度センサ65(露点計)、逆止弁66、ポンプ60、発電モジュール18がこの順に直列に配置されている。なお、運転停止後に遮断弁69が閉鎖されると、原料ガス通路6が密閉される関係で、原料ガス通路6が負圧となるおそれがある。負圧要因としては、加熱されている改質器2Aの密閉状態での冷却、ポンプ60の駆動停止の遅れ等の要因が考えられる。この場合、原料ガス通路6の負圧化に起因して外部の空気が原料ガス通路6に吸い込まれるおそれがある。この場合、原料ガス通路6への空気進入に起因してスタックの故障が誘発されるおそれがあるシステムにおいては、逆止弁66の大気側に遮断弁669(図4参照)を設けても良い。この場合、遮断弁69が開とされる運転時には、遮断弁669を開くことで実施形態1等で示した効果を得られる。運転停止時には遮断弁669を閉じることで、運転停止状態において負圧化される原料ガス通路6への外部空気の流入を抑止することができる。
【0027】
(実施形態3)
図5は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成をもち、同様の作用効果を奏する。図5に示すように、筐体5内の原料ガス通路6において、ガス遮断弁69、逆止弁66、湿度センサ65(露点計)、ポンプ60、発電モジュール18がこの順に直列に配置されている。なお、運転停止後に遮断弁69が閉鎖されると、原料ガス通路6が密閉される関係で、原料ガス通路6が負圧となるおそれがある。負圧要因としては、加熱されている改質器2Aの密閉状態での冷却、ポンプ60の駆動停止の遅れ等の要因が考えられる。この場合、原料ガス通路6の負圧化に起因して外部の空気が原料ガス通路6に吸い込まれるおそれがある。この場合、空気進入に起因してスタックの故障が誘発されるおそれがあるシステムにおいては、逆止弁66の大気側に遮断弁669(図4参照)を設けても良い。この場合、遮断弁69が開とされる運転時には、遮断弁669を開くことで実施形態1等で示した効果を得られる。運転停止時には遮断弁669を閉じることで、運転停止状態において負圧化される原料ガス通路6への外部空気の流入を抑止することができる。
【0028】
(実施形態4)
図6および図7は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成をもち、同様の作用効果を奏する。実施形態1と同様に、逆止弁66は、原料ガス通路6の内部および外部の差圧に基づいて開閉される。即ち、逆止弁66は、(i)原料ガスが原料ガス通路6を改質器2Aに向けて流れているときにおいて、原料ガス通路6の原料ガスが原料ガス通路6の外部へ矢印A1方向に流出することを抑える閉弁形態(図7の(a)参照)と、(ii)元バルブ64の閉鎖およびポンプ60の搬送に基づいて原料ガス通路6が負圧化されるときにおいて、負圧化に伴い筐体5内の空気を原料ガス通路6へ矢印A2方向に流入させて原料ガス通路6の負圧化を抑制させる開弁形態(図7の(b)参照)とに切り替え可能とされている。燃料電池システムが発電運転している場合、逆止弁66は、閉弁形態に切り替えられている。
【0029】
ポンプ60が駆動して原料ガスが改質器2Aに供給されて燃料電池1が発電運転しているとき、何らかの事情により、元バルブ64が閉弁されるおそれがある。この場合、ポンプ60が回転駆動しており、原料ガスを下流に向けて搬送させているため、原料ガス通路6のうち、ポンプ60の吸入ポート60iの上流側において負圧化が発生するおそれがある。負圧化に起因して発生する原料ガス通路6へのガス流入現象を、逆止弁66は生じさせる。すなわち、逆止弁66は、閉弁形態から自動的に開弁形態に切り替えられる。したがって、原料ガス通路6の負圧化に伴い、逆止弁66は、大気である空気(ガス)を原料ガス通路6へ矢印A2方向に流入させ、原料ガス通路6の負圧化を抑制させる。
【0030】
逆止弁66には、逆止弁66が閉弁形態から開弁形態に切り替えられたことを検知する逆止弁センサ670(元バルブ検知要素)が設けられている。換言すると、逆止弁センサ670は、負圧化に起因して発生する原料ガス通路6への空気流入現象を検知する。すなわち、逆止弁センサ670は、ポンプ60が駆動しているときにおいて元バルブ64が閉鎖されたことを検知する。逆止弁センサ670はこの検知信号SBを制御部100Xに出力する。これにより、制御部100Xは、負圧化に伴い原料ガス通路6へ、大気である空気が原料ガス通路6に流入されたことを認識する。ひいては、制御部100Xは、ポンプ60が駆動しているとき元バルブ64が閉鎖されたことを認識する。この場合、制御部100Xは、ポンプ60が駆動しているときにおける元バルブ64の閉弁を検知する元バルブ閉弁検知要素として機能する逆止弁センサ670からの検知信号SBに基づいて警報を与える。警報としては、警報器102を警報させたり、あるいは、燃料電池システムを停止させる停止モードにさせたりすることが考えられる。警報器102としては、視覚的または聴覚的な警報器102が例示される。警報が発生すると、遮断弁69を閉鎖させることが好ましい。
【0031】
図7は逆止弁66の内部を模式的を示す。逆止弁66は、原料ガス通路6と大気とを連通させる連通孔661をもつ基部662と、連通孔662を開閉する弁部663と、弁部663を閉弁方向(矢印FC方向)に付勢させるバネで形成された付勢部材664とを有する。
【0032】
図7の(a)(b)に示すように、逆止弁66には元バルブ閉弁検知要素として機能する逆止弁センサ670が設けられている。逆止弁センサ670は、可動接点671をもつ可動部672と、第1固定接点673と、第2固定接点674とをもつ。可動接点671が第1固定接点673に接触しているとき、逆止弁センサ670は、逆止弁66が閉弁している旨を示す閉弁信号を制御部100Xに出力する。可動接点672が第2固定接点674に接触しているとき、逆止弁センサ670は、逆止弁66が開弁している旨を示す開弁信号を制御部100Xに出力する。本実施形態の逆止弁センサ670は、ポンプ60が駆動しているときにおける元バルブ64の閉弁を検知する元バルブ閉弁検知要素として機能するため、実施形態1の湿度センサ65と共通する役割を果たすことができる。
【0033】
(適用形態)
図8は適用形態1の概念を示す。図8に示すように、燃料電池システムは、燃料電池1と、液相状の水を蒸発させて水蒸気を生成させる蒸発部2と、蒸発部2で生成された水蒸気を用いて燃料を改質させてアノードガスを形成する改質部3と、蒸発部2に供給される液相状の水を溜めるタンク4と、これらを収容する筐体5とを有する。燃料電池1は、イオン伝導体を挟むアノード10とカソード11とをもち、例えば、SOFCとも呼ばれる固体酸化物形燃料電池(運転温度:例えば400℃以上)とされている。改質部3は、セラミックス等の担体に改質触媒を担持させて形成されており、蒸発部2に隣設されている。改質部3および蒸発部2は改質部2Aを構成しており、燃料電池1と共に断熱壁19で包囲され、発電モジュール18を形成している。発電モジュール18内には、改質部3,蒸発部2を加熱する燃焼部105が設けられている。アノード10側から排出されたアノード排ガスは、流路103を介して燃焼部105に供給される。カソード11側から排出されたカソード排ガスは、流路104を介して燃焼部105に供給される。起動時には、燃焼部105は、アノード10から供給された改質前の原料ガスを、カソード11から供給されたカソードガスで燃焼させ、蒸発部2および改質部3を加熱させる。
【0034】
発電運転時には、燃焼部105はアノード10から排出されたアノード排ガスを、カソード11から排出されたカソード排ガスで燃焼させ、蒸発部2および改質部3を加熱させる。燃焼部105には燃焼排ガス路75が設けられ、燃焼部105における燃焼後のガス、未燃焼のガスを含む燃焼排ガスが燃焼排ガス路75を介して大気中に放出される。改質部3の温度を検出する温度センサ33が設けられている。着火させるヒータである着火部35が燃焼部105に設けられている。着火部35は着火できるものであれば何でも良い。外気の温度を検出する外気温度センサ57が設けられている。温度センサ33,57の信号は制御部100Xに入力される。制御部100Xは警報器102に警報を出力する。
【0035】
システムの発電運転時には、改質部2Aは改質反応に適するように断熱壁19内において加熱される。発電運転時には、蒸発部2は水を加熱させて水蒸気とさせ得るように加熱される。燃料電池1がSOFCタイプの場合には、アノード10側から排出されたアノード排ガスとカソード11側から排出されたカソード排ガスが燃焼部105で燃焼するため、改質部3および蒸発部2は、発電モジュール18の内部において同時に加熱される。図8に示すように、原料ガス通路6は、元バルブ64から原料ガスを改質器2Aに供給させるものであり、ポンプ60、脱硫装置200、流量計300、チャッキ弁500をもつ。燃料電池1のカソード11には、カソードガス(空気)をカソード11に供給させるためのカソードガス通路70が繋がれている。カソードガス通路70には、カソードガス搬送用の搬送源として機能するカソードポンプ71が設けられている。
【0036】
図8に示すように、筐体5は外気に連通する吸気口50と排気口51とをもち、更に、第1室である上室空間52と、第2室である下室空間53とをもつ。燃料電池1は、改質部3および蒸発部2と共に発電モジュール18を形成し、筐体5の上側つまり上室空間52に収容されている。筐体5の下室空間53には、改質部3で改質される液相状の水を溜めるタンク4が収容されている。タンク4には、電気ヒータ等の加熱機能をもつ加熱部40が設けられている。加熱部40は、タンク4に貯留されている水を加熱させるものであり、電気ヒータ等で形成できる。外気温度等の環境温度が低いとき等には、制御部100Xからの指令に基づいて、タンク4の水は加熱部40により所定温度以上に加熱され、凍結が抑制される。図8に示すように、下室空間53側のタンク4の出口ポート4pと上室空間52側の蒸発部2の入口ポート2iとを連通させる給水通路8が、配管として筐体5内に設けられている。給水通路8は、タンク4内に溜められている水をタンク4から蒸発部2に供給させる通路である。給水通路8には、タンク4内の水を蒸発部2まで搬送させる水搬送源として機能するポンプ80が設けられている。更に、制御部100Xはポンプ80,71,79,60を制御する。
【0037】
さてシステムの起動時において、ポンプ60が駆動すると、原料ガス通路6から原料ガスが蒸発部2,改質部3,アノードガス通路73,燃料電池1のアノード10,流路103を介して燃焼部105に流れる。カソードポンプ71によりカソードガス(空気)がカソードガス通路70、カソード11,流路104を介して燃焼部105に流れる。この状態で着火部35が着火すると、燃焼部105において燃焼が発生し、改質部3および蒸発部2が加熱される。このように改質部3および蒸発部2が加熱された状態で、ポンプ80が駆動すると、タンク4内の水はタンク4の出口ポート4pから蒸発部2の入口ポート2iに向けて給水通路8内を搬送され、蒸発部2で加熱されて水蒸気とされる。水蒸気は、原料ガス通路6から供給される原料ガスと共に改質部3に移動する。原料ガスは改質部3において水蒸気で改質されてアノードガス(水素含有ガス)となる。アノードガスはアノードガス通路73を介して燃料電池1のアノード10に供給される。更にカソードガス(酸素含有ガス、ケース5内の空気)がカソードガス通路70を介して燃料電池1のカソード11に供給される。これにより燃料電池1が発電する。アノード10から排出されたアノードオフガス、カソード11から排出されたカソードオフガスは、流路103,104を通過し、燃焼部105に至り、燃焼部105で燃焼される。高温の排ガスは、排ガス通路75を介してケース5の外方に排出される。
【0038】
上記したシステムの発電運転時において、ポンプ80が駆動すると、タンク4内の水は、タンク4の出口ポート4pから蒸発部2の入口ポート2iに向けて給水通路8内を搬送され、蒸発部2で加熱されて水蒸気とされる。水蒸気は原料ガス通路6から供給される原料ガスと共に改質部3に移動する。改質部3において燃料は、水蒸気で改質されてアノードガス(水素含有ガス)となる。なお燃料がメタン系である場合には、水蒸気改質によるアノードガスの生成は、次の(1)式に基づくと考えられている。但し燃料はメタン系に限定されるものではない。
(1)…CH+2HO→4H+CO
CH+HO→3H+CO
生成されたアノードガスはアノードガス通路73を介して燃料電池1のアノード10に供給される。更にカソードガス(酸素含有ガス、筐体5内の空気)がカソードガス通路70を介して燃料電池1のカソード11に供給される。これにより燃料電池1が発電する。燃料電池1で排出された高温の排ガスは、排ガス通路75を介して筐体5の外方に排出される。
【0039】
排ガス通路75には、凝縮機能をもつ熱交換器76が設けられている。貯湯槽77に繋がる貯湯通路78および貯湯ポンプ79が設けられている。貯湯通路78は往路78aおよび復路78cをもつ。貯湯槽77の低温の水は、貯湯ポンプ79の駆動により、貯湯槽77の吐出ポート77pから吐出されて往路78aを通過し、熱交換器76に至り、熱交換器76により加熱される。熱交換器76で加熱された温水は、復路78cを介して帰還ポート77iから貯湯槽77に帰還する。このようにして貯湯槽77の水は温水となる。前記した排ガスに含まれていた水蒸気は、熱交換器76で凝縮されて凝縮水となる。凝縮水は、熱交換器76から延設された凝縮水通路42を介して重力等により水精製器43に供給される。水精製器43はイオン交換樹脂等の水精製剤43aを有するため、凝縮水の不純物は除去される。不純物が除去された水は水タンク4に移動し、水タンク4に溜められる。ポンプ80が駆動すると、水タンク4内の水は給水通路8を介して高温の蒸発部2に供給され、蒸発部2で水蒸気とされて改質部3に供給され、改質部3において燃料を改質させる改質反応として消費される。
【0040】
本実施形態においても、図8に示すように、原料ガス通路6には逆止弁66,湿度センサ65が設けられている。実施形態1の場合同様に、ポンプ60を回転駆動させて燃料電池システムが発電運転等の運転しているときにおいて元バルブ64が閉鎖されたことを湿度センサ65が検知する。そして、制御部100Xはその旨の警報を警報器102に直ちに発する。
【0041】
殊に、図8に示すように、筐体5内には、原料水を溜める大気開放型タンク4が設けられているため、筐体5の外部の空気が過剰に乾燥しているときであっても、筐体5内の空気は、外気よりも相対的に高い湿度をもつ。このため湿度センサ65で原料ガス通路6内の湿度を検知し易い。本実施形態によれば、ポンプ60が駆動しているときにおいて元バルブ64が閉鎖されたとき、前述したように、原料ガス通路6の負圧化が発生するが、その負圧化に起因して逆止弁66が開弁し、逆止弁66から筐体5内の空気が原料ガス通路6の内部に進入したことが湿度センサ65で良好に検知される。すなわち、湿度センサ65は、ポンプ60が駆動しているときにおいて元バルブ64が閉鎖されたことを間接的に検知する。
【0042】
(その他)
本発明は上記し且つ図面に示した各実施形態および適用形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。燃料電池は、固体酸化物形燃料電池に限定されず、場合によっては、固体高分子電解質形燃料電池でも良いし、リン酸形燃料電池でも良く、溶融炭酸塩形燃料電池でも良い。原料ガスも特に制限されず、都市ガス、プロパンガス、バイオガス、LPGガス、CNGガス等を例示できる。逆止弁66は図7に示す構造に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0043】
1は燃料電池、10はアノード、11はカソード、2は蒸発部、3は改質部、18は発電モジュール、19は断熱壁、6は原料ガス通路、60はポンプ(ガス搬送源)、65は湿度センサ(元バルブ閉弁検知要素)、64は元バルブ、640はガス配管、645は他のガス機器、670は逆止弁センサ(元バルブ閉弁検知要素)、70はカソードガス通路、73はアノードガス通路、100Xは制御部を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料ガスを改質させてアノードガスを生成させる改質器と、
前記改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する燃料電池と、
元バルブが設けられているガス配管に接続され、前記元バルブの開放により供給される前記原料ガスを改質するために前記改質器に供給させる原料ガス通路と、
前記原料ガス通路に設けられ前記元バルブの開放により供給される原料ガスを前記改質器に搬送させるガス搬送源と、
前記原料ガス通路において前記ガス搬送源の上流に設けられ、前記ガス搬送源の駆動中における前記元バルブの閉弁を直接的または間接的に検知する元バルブ閉弁検知要素とを具備することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1において、前記元バルブ閉弁検知要素からの検知信号に基づいて、前記元バルブの閉弁の警報を与える制御部を具備することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項3】
請求項1または2において、前記原料ガス通路において前記元バルブと前記ガス搬送源との間に設けられた逆止弁が設けられており、前記逆止弁は原料ガス通路の内部および外部の差圧に基づいて開閉し、
且つ、
前記逆止弁は、原料ガスが前記原料ガス通路を前記改質器に向けて流れているときにおいて、前記原料ガス通路の原料ガスが前記原料ガス通路の外部へ流出することを抑える閉弁形態と、前記元バルブの閉鎖および前記ガス搬送源の搬送に基づいて前記原料ガス通路が負圧化されるときにおいて、負圧化に伴いガスを前記原料ガス通路へ流入させて負圧化を抑制させる開弁形態とに切り替え可能とされていることを特徴とする燃料電池システム。
【請求項4】
請求項1〜3のうちの一項において、負圧化に伴い前記原料ガス通路へ流入させるガスは空気であり、元バルブ閉弁検知要素は、前記原料ガス通路のうち前記元バルブと前記ガス搬送源との間の通路部分における湿度に関する物理量を検知することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項5】
請求項3または4において、前記元バルブ閉弁検知要素は前記逆止弁に設けられており、前記逆止弁の閉弁状態から開弁状態への切替を検知し、その検知信号を前記制御部に出力することを特徴とする燃料電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−30326(P2013−30326A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164706(P2011−164706)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】