説明

片面の部分的撥水性繊維構造物及びその製造方法

【解決手段】平均粒径1〜100nmの無機微粒子が付着した繊維構造物の片面に、部分的に撥水剤が塗布されてなることを特徴とする片面の部分的撥水性繊維構造物。
【効果】本発明の繊維構造物は、撥水処理前に予め無機微粒子を付着させておき、撥水剤を50〜500μmサイズの柄を繰り返し形成するように塗布することで、この塗布面を肌側になるように着用したとき、発汗時、汗を吸いながら、その汗によるべたつきを低減させることができ、快適な着心地を持続できる上に、吸汗時に撥水剤の柄が表側に浮き出し、汗染みの目立ちやすさを軽減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片面のみが撥水処理された繊維構造物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、布帛の片面撥水加工方法としては、撥水剤を含有する水溶液をセルロース誘導体、或いはポリビニルアルコールのような水溶液糊剤で増粘した処理液を布にコーティングや捺染により付与する方法が知られている(特許文献1,2:特開昭61−113882号公報,特開昭59−53776号公報)。また、布帛の両面を撥水処理した後、一方の面のみ親水化処理する方法(特許文献3:特開平5−287674号公報)や、片面に撥水機能をもち、他の片面に吸水機能をもつ繊維を使用して多重織り・編みすることで、撥水と吸水の機能をそれぞれの面に保持した布帛の製造方法等がある。更に、布帛の片面の一定面積を、点状や線状の未撥水部分として残して撥水処理する方法も提案されている(特許文献4:特開昭60−94682号公報)。
【0003】
しかし、従来の片面撥水処理では、片面を全面にコーティング等により処理するため、撥水側を肌側に使用した場合、布地が汗を吸収しないため、汗の水分が保持されたままになり、着用時汗が滞留し、非常に着心地が良くないという問題があった。また、撥水側を外側に使用した場合は、汗によるべたつきと蒸れ感が生じるという欠点もあった。
【0004】
【特許文献1】特開昭61−113882号公報
【特許文献2】特開昭59−53776号公報
【特許文献3】特開平5−287674号公報
【特許文献4】特開昭60−94682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、吸水性を保持しながら着用時のべたつきを低減させ、更に汗染みを目立ちにくくした繊維構造物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、予め平均粒径1〜100nmの無機微粒子を付着させた繊維構造物の片面に、ドット柄等の微小な模様を繰り返し形成するように撥水剤を塗布することで、この塗布面を肌側になるように着用したとき、吸水性を保持しながら、着用時のべたつきを低減させることができ、しかも汗を吸収したときに撥水剤の模様が表側に浮き出して、汗染みの目立ちやすさを軽減することができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0007】
従って、本発明は、下記の片面の部分的撥水性繊維構造物及びその製造方法を提供する。
[1]平均粒径1〜100nmの無機微粒子が付着した繊維構造物の片面に、部分的に撥水剤が塗布されてなることを特徴とする片面の部分的撥水性繊維構造物。
[2]無機微粒子が、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナである[1]記載の繊維構造物。
[3]撥水剤が、フッ素系樹脂であり、50〜500μmの大きさの模様を繰り返し形成するように塗布されてなる[1]又は[2]記載の繊維構造物。
[4]吸水処理した繊維構造物に撥水剤が塗布されてなる[1],[2]又は[3]記載の繊維構造物。
[5]繊維構造物が、セルロース系繊維構造物である[1]乃至[4]のいずれかに記載の繊維構造物。
[6]繊維構造物に、平均粒径1〜100nmの無機微粒子及び必要により吸水剤を付着させた後、上記繊維構造物の片面に部分的に撥水剤を塗布することを特徴とする[1]乃至[5]のいずれかに記載の片面の部分的撥水性繊維構造物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の繊維構造物は、撥水処理前に予め無機微粒子を付着させておき、撥水剤を50〜500μmサイズの柄を繰り返し形成するように塗布することで、この塗布面を肌側になるように着用したとき、発汗時、汗を吸いながら、その汗によるべたつきを低減させることができ、快適な着心地を持続できる上に、吸汗時に撥水剤の柄が表側に浮き出し、汗染みの目立ちやすさを軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の繊維構造物は、平均粒径1〜100nmの無機微粒子が付着した繊維構造物の片面に、部分的に撥水剤が塗布されてなる部分的撥水性繊維構造物である。
【0010】
ここで、本発明で用いられる繊維構造物としては、特に制限されず、織物、編物、不織布等の形態のものが挙げられ、これら構造物を構成する繊維としても特に制限されず、木綿、麻、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、テンセル(精製セルロース)等の天然又は再生セルロース繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は、1種単独で又は2種以上を混紡、交織等して使用することができる。本発明においては、吸水性、吸湿性、風合い等の点から、セルロース系繊維を好ましく用いることができ、特に木綿を30〜100質量%使用するのが好ましく、より好ましくは50〜100質量%、とりわけ綿100質量%が好ましい。
【0011】
上記繊維構造物は、必要に応じて予め精練、漂白、染色加工等を常法に従って行ったものを使用することができる。
【0012】
本発明においては、まず、上記繊維構造物に無機微粒子を付着させる。無機微粒子としては、二酸化ケイ素、アルミナ又はこれらの水和物のコロイド溶液(分散液)が挙げられ、分散媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール等を用いることができる。
【0013】
コロイダルシリカ溶液としては、四塩化ケイ素を水に添加するか、ケイ酸塩溶液を中和することによって得られる球状シリカが好ましい。また、原料の四塩化ケイ素の一部を、モノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン等と置換しておくと、楕円状、平面状、鎖状、梯子状、繊維状又は網状、或いはこれらの形状と球状がミックスされた形状のコロイダルシリカが得られ、このような形態のものも本発明において有効に使用できる。
【0014】
コロイダルアルミナ溶液は、(1)塩基性アルミニウム塩に酸やアルカリを反応させることにより、或は酸性アルミニウム塩にアルカリを反応させることにより得られるアルミナゲルを、酸で解膠することにより、(2)アルミン酸塩の水溶液に炭酸ガスを吹き込むことによりアルミナ水和物のスラリーを生成させ、次いでこのスラリーに無機の強酸を反応させることにより、(3)アルミン酸塩の水溶液と酸性のアルミニウム塩水溶液とを、9〜10のpHで中和反応させることによりアルミナゲルを生成させ、次いでこのゲルを一価の無機酸或いは有機酸で解膠することにより、(4)希薄な塩酸、酢酸等の水溶液と金属アルミニウム粉末とを加熱下反応させることにより、(5)アルミナゲルの水性スラリーに、0.5〜2.4の酸根/Alモル比率の酸を加えて水熱処理することにより、又は(6)塩酸等の水溶液と金属アルミニウムとを反応させてコロイダルアルミナを生成させる際に、微量の硫酸イオンを共存させることより、製造されたものを好ましく使用することができる。
【0015】
無機微粒子の平均粒径は、1〜100nm、特に1〜10nmが好ましく、分散媒中に約5〜50質量%、特に20〜40質量%含有させたコロイドゾルを用いることが好ましい。無機微粒子の平均粒径が小さすぎると繊維構造物の微細孔に無機微粒子が入り込んで効果を充分に発揮せず、大きすぎると繊維構造物の強力低下と風合い硬化を引き起こす。なお、平均粒径の測定方法は、島津レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD-7000」によるものである。
【0016】
コロイダルシリカ溶液としては、市販品を使用することができ、日産化学工業(株)のスノーテックスC(登録商標、無水ケイ酸含有量20〜21質量%、水素イオン濃度8.5〜9.0、粒子径10〜20nm)、スノーテックスMA−ST−M(登録商標、無水ケイ酸含有量40〜41質量%、粒子径20〜30nm)、日華化学製のプライムトーンFF−1(登録商標、無水ケイ酸含有量20〜21質量%、水素イオン濃度6.0、粒子径20〜30nm)、共栄社化学製のCLA−530(登録商標、無水ケイ酸含有量20〜21質量%、水素イオン濃度3〜4、粒子径1〜10nm)、及びコルコート(株)のHAS−10(無水ケイ酸含有量9〜11質量%、アルキルシリケートゾル)、エチルシリケート40(無水ケイ酸含有量40〜41質量%、アルキルシリケートゾル)等が好適に使用できる。
【0017】
これらの無機微粒子を撥水処理前に繊維構造物に付着させておくことで、乾燥している時と汗を吸収した時とで、繊維構造物表面における光の乱反射の程度の変化が少なくなり視覚的な変化が少なく、汗染みを目立ちにくくすることができる。
【0018】
上記無機微粒子を繊維構造物に付着させる方法としては、特に制限はなく、テンターを用いたパッド・ドライ法、コーティング法、液流染色機やドラム染色機を用いた浸漬法等が例示されるが、作業性やコストの面でパッド・ドライ法が好ましい。パッド・ドライ法では、無機微粒子を繊維構造物に均一に付着させて絞り(パッド又はパッディング)、次いで乾燥(ドライ又はドライニング)して、無機微粒子を繊維構造物に固着させることができる。
【0019】
パッドの条件としては、10〜50℃、特に10〜30℃で、ピックアップ率(繊維構造物に対する無機微粒子の付着量)50〜120%、特に60〜100%で行うことが、繊維構造物への無機微粒子の付着・浸透を促進するので好ましい。ドライの条件は、80〜130℃、特に100〜120℃で、1〜5分、特に1〜3分間乾燥することが、繊維構造物への無機微粒子の固定を促進する上で好ましい。また、テンターを用いることで、繊維構造物の両耳をピン又はクリップで挟み、幅を一定に保って処理することができ、繊維構造物に無機微粒子を均一に付着させることができる。この場合、上記条件を下回ると繊維構造物に無機微粒子が付着・固定しない場合があり、上回ると繊維構造物への無機微粒子の分布が不均一になったり、繊維構造物の黄変を引き起こす場合がある。
【0020】
液流染色機を用いた浸漬法は、繊維構造物をジェット液流によって移送管内を処理液と共に高速で移動し、染色槽に入り、染色槽は流入してくる繊維構造物を規則正しく配列移動させ、駆動リールで引き上げて再びジェット液流によって移送管内を高速移動させる。このように、移送管と染色槽を繰返し循環させることにより、無機微粒子を繊維構造物に固着させることができる。
【0021】
無機微粒子を繊維構造物に付着させる際又は付着させた後、吸水処理することが好ましい。この場合、吸水処理は、吸水剤を無機微粒子を含む分散液に加えて無機微粒子と吸水剤とを同時に繊維構造物に付着させるようにしてもよいし、吸水剤を含む溶液を別に調製し、これを無機微粒子を付着させた繊維構造物に付着させてもよい。
【0022】
吸水剤としては、反応性吸水ポリシロキサン、ポリエステル樹脂等を使用し、ポリエステル等の疎水性繊維を複合した場合はポリエチレングリコールとポリエチレンテレフタレートのブロック共重合物が使用できるが、反応性吸水ポリシロキサンを好適に使用することができる。吸水剤の使用濃度は、2.0〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは3.0〜6.0質量%である。
【0023】
吸水処理方法は、無機微粒子を繊維構造物に付着させる方法と同様な方法及び同様な条件を採用することができ、繊維構造物に対して、2.0〜10.0質量%、特に3.0〜6.0質量%の吸水剤を付着させることが好ましい。吸水剤の付着量が少なすぎると処理後の吸水性が不足する場合があり、多すぎると片面のみに処理する撥水性能を阻害する場合がある。
【0024】
次に、無機微粒子及び必要により吸水剤を付着させた繊維構造物の片面のみを撥水処理する。本発明で用いられる撥水剤としては、フッ素系、パラフィン系、ジルコン系、アルキルアマイド系、シリコーン系等が挙げられ、フッ素系撥水剤としては、分子中にエポキシ基、メチロール基、クロロトリアジン基、ブロックイソシアネート基のような自己反応性基をもつパーフルオロアルキル基含有化合物、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基等の多官能性架橋剤を介して反応し得る反応性基をもつパーフルオロアルキル基含有化合物、リン酸エステル基、スルホン酸基、硫酸エステル基のようなアニオン基をもつパーフルオロアルキル基含有化合物、重合可能なパーフルオロアルキル基含有ビニール単量体、その単独重合体又は他の共重合可能なビニール単量体との共重合体が例示される。
【0025】
フッ素系としては、NUVA−TTC(クラリアント製)、アサヒガードAG-7000(明成化学製)、NKガードNDN-7E(日華化学製)等、パラフィン系としては、パラジットZS(明成化学製)、ハイリップルK-320(三木理研製)等、ジルコン系としては、パラジウムA(大原パラジウム製)、レペライトP-120(共栄社化学製)等、アルキルアマイド系としては、パラジウムSPH(大原パラジウム製)、サンソフターAM-200(日華化学製)等、シリコーン系としては、ライトシリコーンP-316(共栄社化学製)、ドライポン500(日華化学製)等の市販品を使用することができる。良好な撥水効果が得られることから、特にフッ素系が好ましい。
【0026】
撥水剤は、水、ミネラルターペンオイル等の石油系溶剤等の溶媒に1〜20質量%、特に2〜5質量%の濃度で分散させて使用することが好ましい。
【0027】
上記撥水剤を繊維構造物の片面に処理する方法としては、ロール捺染、スクリーン捺染、型紙捺染等が挙げられる。これにより、50〜500μm、特に100〜500μmの大きさの細かい模様を繰り返し形成するように撥水剤を繊維構造物表面に塗布することができる。模様の種類としては、円形、楕円形等のドット柄、正方形、長方形等の角柄、特定の形を有さない不定形(ランダム)柄、線状等が好ましい。模様の大きさが小さすぎると吸水部分が少なくなり、着用時汗を吸収しなくなる場合があり、大きすぎると発汗時の模様の浮き出しによる汗染みが目立ちやすくなる場合がある。
【0028】
本発明の繊維構造物は、発汗時、撥水剤が塗布されていない部分が汗を吸収するため蒸れ感がなく、撥水剤が細かい模様を形成するように塗布されているため、撥水剤の塗布面が肌に接触してもべたつきがなく、さらっとした着心地が得られる。しかも、汗を吸収した際、撥水剤の模様が浮き出して、汗染みを目立ちにくくすることができる。
本発明の繊維構造物は、スポーツウエア、ユニホーム、シャツ、肌着、パンツ、スカート、ハンカチ、カバー等の製品に利用することができる。
【実施例】
【0029】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例において%は質量%を表す。
【0030】
[実施例1]
(1)経糸:綿100%50S×緯糸:綿100%40S、経糸148/インチ×緯糸70/インチ(平組織)の織物を、常法により予め精練、漂白、シルケット、染色(染料:シバクロンオレンジ4RA(CIBA製)、1.5%owf)を行った。
(2)織物に下記吸水剤及びシリカをパッド・ドライ(ピックアップ率:65%、ドライ温度:120℃,2分)で付与した。
<吸水剤> 濃度(水溶液)
UITRATEX−FH(CIBA製) 4.0%
反応性ポリシロキサンの水溶液
UITRATEX−FSA(CIBA製) 2.0%
反応性ポリシロキサンの乳化物
<シリカ>
CLA−530(共栄社化学製) 1.0%
コロイダルシリカ、無水ケイ酸含有量20〜21質量%、
水素イオン濃度3〜4、平均粒子径1〜10nm
(3)下記フッ素系撥水剤を、織物の片面にロールプリント((株)シンク・ラボラトリー社製)し、部分的撥水処理を行った。プリントの柄は、50〜500μmのランダムな柄を選択して実施した。
<撥水剤> 濃度(水溶液)
NUVA−TTC(クラリアント製) 3.0%
フッ素系アクリル樹脂
【0031】
[比較例1]
シリカを使用しない以外は、実施例1と同様の織物に同様の処理を行った。
【0032】
[比較例2]
シリカ及び撥水剤を使用しない以外は、実施例1と同様の織物に同様の処理を行った。
【0033】
実施例1及び比較例1,2で得られた織物について、下記方法によりべたつき力及び吸水性を測定し、汗染み状況を評価した。結果を表1に示す。
べたつき力
汗をかいた時の肌離れ程度を数値化する方法を用いた。
金属ローラーに一定量(1.5g)の水分を付着させた後、織物の撥水処理した面を金属ローラーに接触させ、一定速度(3.0cm/s)でローラーを回転させた時のローラーと織物との間に生じる摩擦抵抗力を測定した。数値が小さい程べたつき難く、肌離れが良好であることを示す。
吸水性
JIS L − 1907 滴下法による。
織物の上に水を滴下させ、水滴が吸収され、特別な反射をしなくなるまでに要する時間で吸水速度を表す。
汗染み状況
水1滴(約0.05ml)を付与し、3分後の染み状態を目視により評価した。
評価基準 ○: ほとんど目立たない
△: やや目立つ
×: はっきり目立つ
【0034】
【表1】

【0035】
[実施例2]
綿100%40S,30インチ28ゲージ(スムス組織)の編物を用いた以外は、実施例1と同様に処理を行った。
【0036】
[比較例3]
シリカを使用しない以外は、実施例2と同様の編物に同様の処理を行った。
【0037】
[比較例4]
シリカ及び撥水剤を使用しない以外は、実施例2と同様の編物に同様の処理を行った。
【0038】
実施例2及び比較例3,4で得られた編物について、実施例1と同様にべたつき力及び吸水性を測定し、汗染み状況を評価した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径1〜100nmの無機微粒子が付着した繊維構造物の片面に、部分的に撥水剤が塗布されてなることを特徴とする片面の部分的撥水性繊維構造物。
【請求項2】
無機微粒子が、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナである請求項1記載の繊維構造物。
【請求項3】
撥水剤が、フッ素系樹脂であり、50〜500μmの大きさの模様を繰り返し形成するように塗布されてなる請求項1又は2記載の繊維構造物。
【請求項4】
吸水処理した繊維構造物に撥水剤が塗布されてなる請求項1,2又は3記載の繊維構造物。
【請求項5】
繊維構造物が、セルロース系繊維構造物である請求項1乃至4のいずれか1項記載の繊維構造物。
【請求項6】
繊維構造物に、平均粒径1〜100nmの無機微粒子及び必要により吸水剤を付着させた後、上記繊維構造物の片面に部分的に撥水剤を塗布することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の片面の部分的撥水性繊維構造物の製造方法。

【公開番号】特開2007−162154(P2007−162154A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358097(P2005−358097)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【出願人】(000004374)日清紡績株式会社 (370)
【Fターム(参考)】