物品を保管管理するための連結具
【課題】 鍵束等の物品を保管管理を確実にするすることのできる連結具を提供する。
【解決手段】本発明による連結具10は、物品を結束するための結束部7と、それぞれ異なる鍵が対応する照合部2を有し、一方の照合部にはあらかじめ鍵Aが挿入され抜けない状態とし、他の照合部に当該照合部に対応する鍵Bを挿入し所定の操作を行うことで一方の照合部に挿入された鍵の抜き取りを可能とすることを特徴とする.
【解決手段】本発明による連結具10は、物品を結束するための結束部7と、それぞれ異なる鍵が対応する照合部2を有し、一方の照合部にはあらかじめ鍵Aが挿入され抜けない状態とし、他の照合部に当該照合部に対応する鍵Bを挿入し所定の操作を行うことで一方の照合部に挿入された鍵の抜き取りを可能とすることを特徴とする.
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結具、特に鍵など厳重な保管管理が必要とされる物品を連結し、鍵の不正な持出しや紛失を防止する連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、警備会社では、機械警備を行っている施設に設置した警備機器からの火災警報等を受信した場合、当該施設がある区域を担当する警備員を当該施設に派遣し、状況確認等を行わせるようにしている。
【0003】
このため、警備会社では、事前に顧客から機械警備を行う施設の鍵を預り、警報受信時は、当該施設に派遣する警備員に当該施設の鍵を所持させ、施設の状況確認や異常事態への初期対応等を行わせている。
【0004】
顧客から預かっている鍵は、通常、警備員が待機している待機施設に設けられた保管箱に保管し、保管箱の扉を施錠することで不正な持ち出しを防止している。それらの鍵(施設の規模等により1本または複数本の場合がある。)は通常、同一の機械警備先施設の鍵毎にリングにより束ね、鍵を待機施設において保管する場合には、鍵束を固定するフックを備えた鍵保管箱のフックに鍵を束ねたリングを掛けて保管している。また、警備員等が保管箱から取り出して外部に持ち出す場合には、携行用ロープに取り付けたナス環に鍵を束ねたリングを掛けて携行し、鍵の置き忘れ等による紛失を防止している。
【0005】
図10は、これら従来の一般的な鍵の保管方法を示し、リングに束ねられた鍵が保管箱のフックに着脱可能に掛けられて保管された状態を示している。
【0006】
また、図11は、鍵が携行用ロープのナス環に掛けられた状態を示している。
【0007】
ところで、上記のような鍵の保管、或いは携行方法には次の様な問題があった。図10に示すような保管箱にあっては、鍵を束ねたリングを保管箱のフックに掛けて固定し、保管箱の扉を施錠するだけであるから、保管箱の扉を解錠してしまうと保管箱内の全ての鍵を保管箱から随時取り外すことが可能となり、鍵の不正な持ち出しが阻止できない。
【0008】
また、上記の携行用ロープで携行する方法にあっては、鍵のリングがナス環から随時着脱可能な構造であるため、鍵がナス環から外されて、鍵の置き忘れ等による紛失事故を十分に防止することができない。
【0009】
そこで、上記の問題を解決するため、鍵を収納する袋自体にインターロック式のロックボックスを設け、ロックボックスの周面に配したキー挿入口には常時1本のキーが挿入されて連結固定され、このキーにロープ等により連結されている対象物(袋の保管庫、担当者のベルト、車のグローブボックス)と袋との連結が解除できないようにして、袋が管理局内の保管庫にある状態、移動中の車両にある状態、担当員の腰に連結されている状態のいずれかの限定を行い、他の状態はあり得ないようにした連結装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−110420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記の連結装置は、鍵を保管する袋を結束しているだけであり、鍵が袋から取り出されてしまった場合、置き忘れ等による鍵の紛失を防止することができない。
【0011】
また、使用するキーはロックピンを押し下げる棒状のものであればよく、キーの複製やこれに替わるものが容易に入手できるため、不正な持ち出しを確実に防止することもできない。
【0012】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、厳重な保管管理が必要とされる物品が必ず特定の対象物に連結されるようにする、例えば、鍵等が保管庫もしくは操作用ロープのいずれかに必ず固定されるようにすることで、保管管理すべき物品である鍵等の紛失や不正な持ち出しを抑制する連結具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題は、本発明の以下の手段により解決される。
【0014】
本発明の一つの特徴は、
物品を結束するための係止部と、それぞれ異なる鍵が対応する第一の照合部群と第二の照合部群を有し、あらかじめ第一の照合部群に対応する鍵が挿入され抜けない状態とし、第二の照合部群に対応する鍵を挿入し所定の操作を行うことで第一の照合部群に対応する鍵の抜き取りを可能とすることを特徴とする連結具である。
【0015】
本発明は、また、第一の照合部群に対応する鍵を抜き取り可能とすると、第二の照合部群に対応する鍵が抜けない状態となるようにすることを特徴としている。
【0016】
また、前記連結具を、1または複数の物品と前記係止部により結束され、第一の照合部群に対応する鍵を物品の保管箱に固定し、第二の照合部群に対応する鍵を物品の取扱者が当該物品を携帯する際に使用する携行手段に固定し、前記物品が前記保管箱又は前記携行手段のいずれかに連結されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ロックピンではなく鍵を使用することで、複製を困難にし、安全性をさらに高めることができる。
【0018】
また、厳重な保管管理が必要とされる物品が必ず特定の対象物に連結されるようにすることで、物品の紛失や不正な持ち出し、或いは正規の取扱者でない第三者への鍵の貸与などを抑制することが可能となる。例えば、警備会社においては、保管管理が必要とされる警備先施設の鍵が保管庫もしくは携行用ロープのいずれかに必ず固定されるようにすることができ、鍵の紛失や不正な持ち出しを抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
[連結具の構造]
図1及び図2は,本発明の連結具の基本構造を示す。連結具10は、2本の鍵A,Bと、ソケット1から構成される。ソケット1は、全体として円筒状をなし、両端面に鍵挿入口2が開いた内筒3と、内筒3の外側の外筒4から成り、外筒4の内壁は内筒3と接した構造となっている。また、ソケット1には、物品を係止又は結束するための係止部7が設けられる。
【0020】
外筒4と内筒3は、相互に抜け落ちないように図2に示される抜け落ち防止機構5によって支えられる。この抜け落ち防止機構5により、内筒3は外筒4の内壁に沿って回転することができるが、内筒3を外筒4の外へ取り出すことはできないようになっている。
【0021】
次に、ソケット1の内部の詳細構造を図3(a)、(b)、図4,図5を用いて説明する。
【0022】
抜け落ち防止機構5は、ボールベアリング5aとタンブラー5bとバネ5cで構成され、内筒3を外筒4に対して安定して固定できるように適当な間隔をおいて外筒の中央部に放射状に配置されている。この抜け落ち防止機構5は、バネ5cの力により、タンブラー5bを通してボールベアリング5aが内筒に刻まれた凹部に押し付けられ、内筒3が外筒4から抜け落ちることを防ぐと同時に、内筒3が外筒4の内壁に沿って円滑に回転できるようになっている。
【0023】
ソケット1内には照合部6が設けられる。この照合部6は、ピン6aとタンブラー6bとバネ6cで構成され、内筒3の両端面に開いた2つの鍵挿入口2のそれぞれに対して、図示のように、ソケット1の軸方向に複数個整列して配設されている。この照合部6は、鍵A及び鍵Bのそれぞれの鍵挿入口2に対応してそれぞれ複数設けられている。以下、便宜上、鍵Aが挿入される鍵挿入口2に対応して設けられた複数の照合部6をまとめて照合部群6A、鍵Bが挿入される鍵挿入口2に対応して設けられた複数の照合部6をまとめて照合部群6Bという。この照合部群6Aと照合部群6Bは、鍵Aが抜き差し可能となる位置と鍵Bが抜き差し可能になる位置が異なるよう、所定の角度(例えば90度)ずらして配置されている。
【0024】
各照合部6は、バネ6cの力によってタンブラー6bとピン6a内筒3の鍵A、Bが挿入されて収まる穴(以下、「鍵穴」という。)に向かって押し出されており、鍵が鍵穴に挿入されていない状態(図3(a)左側)のときは、内筒3と外筒4の接触面の位置にタンブラー6bが位置し、内筒3は回転できない状態となっている。
【0025】
鍵Aを鍵挿入口2に挿入すると(図3(b)左側)、照合部群6Aを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bが外筒4側へ押し付けられ、照合部群6Aを構成する全ての照合部6のピン6aとタンブラー6bの境界面と、内筒3と外筒4の接触面が一致し、シアーライン(せん断線)ができる。これによって、内筒3が外筒4の内壁に沿って回転することができるようになる。
【0026】
なお、上記図3は、内筒3が鍵Aの抜き差しが可能な位置、つまり、照合部群6Aを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置にある場合を例に説明したものである。このとき、鍵穴に挿入されている鍵Bは照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aに阻まれて、抜き差しができない状態にある(図3(a)(b)右側)。これは、照合部群6Aと照合部群6Bが所定の角度ずらして配置されているためである。
【0027】
また、鍵Aを内筒3に挿入することで、内筒3を回転させることができるが、内筒3の回転中(鍵Aまたは鍵Bが抜き差し可能になる位置のいずれでもない位置、つまり、照合部群6Aおよび照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置にない場合)は、照合部6のピン6aにより鍵A,Bの抜取りが阻止されており、いずれの鍵も抜くことができない状態となる(図4)。
【0028】
照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置まで内筒3を回転させると、照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aの押し上げが可能になり、鍵Bを抜き取ることができる状態となる。
【0029】
鍵Bが抜取られると、照合部群6Bを構成する各照合部6は、バネ6cの力によってタンブラー6bとピン6aが内筒3の鍵穴に向かって押し出され(図5右側)る。これにより、内筒3と外筒4の接触面の位置にタンブラー6bが位置し、シアーラインができなくなるため、内筒3は回転できない状態となる。また、鍵穴に挿入されている鍵Aは、照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aにより抜取りが阻止され、内筒3から抜くことができない状態となる(図5左側)。なお、鍵Aを抜き取るには、まず、再度鍵Bを内筒3に挿入することで、内筒3を回転させることができる状態とする。そして、鍵Aが抜き差し可能になる位置、つまり、照合部群6Aを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置まで内筒3を回転させれば、鍵Aの抜き取りが可能となる。
【0030】
[連結具の動作]
次に、本発明の連結具の動作を鍵束の持ち出し等を管理する場合を例に説明する。
【0031】
保管箱への鍵の保管
図6は鍵束20が連結具10により保管箱30に収容固定される状態を示した図である。
保管箱30には、1つまたは複数の鍵Aが固定設置されている。
【0032】
鍵束20が結束されている連結具10には内部に照合部群を備えた2つの連結部A,Bがあり、それぞれ異なる鍵(鍵A,鍵B)が対応している。
【0033】
鍵束20を保管箱30に保管する場合、連結具10の一方の連結部Aに保管箱30に設けられた鍵Aを挿入し抜けない状態とすることで、連結具10を保管箱30へ固定する、つまり、鍵束を保管箱30へ固定し保管することができる。
【0034】
保管箱からの鍵の持ち出し
警備員等の取扱者が、保管箱30に連結されている鍵束20の付いている連結具10を取り外して、鍵束20を持ち出す場合を図7により説明する。取扱者は鍵束20を持ち出して携行する場合には、鍵束の付いた連結具10を携行手段である携行用ロープ40に結合して身につけるようにする。この携行用ロープ40は、取扱者のベルト等に結束されている。
【0035】
鍵束20の取扱者が身につける携行用ロープ40には鍵Bが固定されている。取扱者が保管箱30から鍵束20を持ち出す場合、取扱者は、まず、図7(a)、(b)に示すように、連結具10の連結部Bに携行用ロープ40に固定された鍵Bを挿入する。すると、先に説明したように連結部10の内筒3が回転可能となるため、連結部10の内筒3を所定の位置まで回転させることで(図7(c))、連結部11が鍵Aより抜き取り可能となる(図7(d))。これにより、連結具10(鍵束20)を保管箱30より持ち出することができる。
なお、先に説明したように、持ち出された連結具10(鍵束20)は、携行用ロープ40に固定された鍵Bから抜き取れない状態となる。
上述のように、本発明による連結具10を使用することにより、鍵束の不正な持ち出しを防止でき、鍵束の保管管理を確実なものとすることができる。
【0036】
鍵束の携行
図8に示すように、鍵Aより抜き取られた連結具10(鍵束20)は、先に説明したように保管箱30内の鍵Aから抜き取られると鍵Bより抜けない状態になる(図8)。このため、取扱者は、保管箱30から持ち出した連結具10(鍵束20)を取扱者のベルト等に結束されている携行用ロープ40に連結された状態でのみ携行することができることになり、鍵束20は絶えず取扱者が身に付けた状態を保つことができる。
【0037】
上述のように、本発明による連結具10を使用することにより、取扱者の鍵束の置き忘れ、或いは正規の取扱い者でない第三者への鍵の貸与などを防止でき、鍵束の保管管理を確実なものとすることができる。
【0038】
鍵束の取扱者の管理
次に、保管箱に保管された鍵束の持ち出し等の取扱者の権限管理について説明する。
【0039】
図9において、保管箱30には1または複数の鍵Aを、取扱者Aの携行用ロープAには保管箱30に固定された鍵Aと同じ鍵Aを、取扱者Bの携行用ロープBに鍵Bを、取扱者Cの携行用ロープCに鍵Cをそれぞれ固定するものとし、それぞれの鍵A,B,Cは、それぞれ異なるものとする。
【0040】
連結具10(鍵束20)が保管箱30内に保管されているときは、鍵Aに対応する照合具群を備えた連結部Aには保管箱30の鍵Aが挿入されており、保管箱30から連結具10(鍵束20)を持ち出す場合、他方の連結部Bに対応する鍵Bによってのみ連結具10(鍵束20)の持ち出しが可能となる。
【0041】
つまり、保管箱30からの連結具10(鍵束20)を持ち出せるのは鍵Bを所持する取扱者Bのみということになり、取扱者Aおよび取扱者Cは連結具10(鍵束20)を持ち出すことはできない。
【0042】
連結具10(鍵束20)が取扱者Bの携行用ロープBに連結されている場合、鍵Bに対応する照合具群を備えた連結部Bには取扱者Bが所持する鍵Bが挿入されており、他方の連結部Aに対応する鍵Aによって取扱者Bの携行用ロープBとの連結を解除することができる。
【0043】
取扱者Aの携行用ロープには鍵A(保管箱30に固定された鍵Aと同じ鍵)が固定されている。したがって、取扱者Aは保管箱30から直接連結具10(鍵束20)を持ち出すことはできない。しかしながら、取扱者Bが持ち出し、取扱者Bの携行用ロープBに連結されている連結具10の連結部Aに自己が所持する鍵Aを挿入することで、連結具10(鍵束20)と取扱者Bの携行用ロープBとの連結を解除し、連結具10(鍵束20)を自己の携行用ロープAに連結させ、鍵束20を所持することが可能となる。
【0044】
ただし、連結具10(鍵束20)が取扱者Aの携行用ロープAに連結されている場合、保管箱30に保管されているときと同様に、鍵Aに対応する連結部Aには取扱者Aが所持する鍵Aが挿入されており、取扱者Aの携行用ロープAとの連結の解除は、連結部Bに対応する鍵Bでなければできない。したがって、取扱者Aは、直接保管箱30に連結具10(鍵束20)を戻すことはできず、保管箱30からの連結具10(鍵束20)の持ち出しや返却は、権限を有する取扱者Bによってのみ行われることになる。
【0045】
なお、取扱者Cの携行用ロープCに固定された鍵Cは、連結具10の連結部A,Bのいずれとも対応しないため、取扱者Cは、連結具10(鍵束20)を保管箱30から持ち出したり、連結具10(鍵束20)を所持することはできない。
【0046】
上述のように、本発明の連結具10を使用することにより、保管箱から連結具10(鍵束20)を持ち出すことができる権限を特定の者にのみ与えることができ、権限のない者による鍵束の不正な持ち出しや、正規の取扱い者でない第三者への鍵の貸与などを確実に防止できる。
【0047】
なお、取扱者の異なる複数の鍵束20を同一の保管箱30で保管管理する場合、これまで説明してきた連結具10の連結部Bを鍵束毎あるいは鍵束の取扱者毎に異なるものとし、各鍵束20の持ち出し等を認められている取扱者には、当該取扱者が保管箱30からの持ち出し等を認められている連結具10(鍵束20)の連結部に対応する鍵のみを所持させる。
【0048】
これにより、取扱者の異なる複数の鍵束を同一の保管箱で保管管理するような場合にあっても、正規の取扱い者でない第三者による鍵束の不正な持ち出しを確実に防止できる。
【0049】
以上、本発明によれば、鍵束が保管庫もしくは操作ロープのいずれかに必ず固定されるようにしているので、鍵束の紛失や不正な取り扱いを抑制することが可能となる。
【0050】
また、本発明によれば、ロックピンではなく鍵を使用することで、複製を困難にし、安全性をさらに高めることができる。
【0051】
以上、本発明を鍵束を管理する場合について説明したが、連結具は、鍵束の管理保管に限定されるものでなく、厳重な管理保管が求められるものであれば、適用できることは明らかである。例えば、社印、実印の保管管理、IDカードの保管管理など、種々の用途に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の連結具の基本構造を示す図である。
【図2】抜け落ち防止機構を示す図である。
【図3】鍵Aが抜かれ、鍵Bが内筒から抜くことができない状態を示す図である。
【図4】鍵A,Bのいずれの鍵も抜くことができない状態を示す図である。
【図5】鍵Bが抜かれ、鍵Aが内筒から抜くことができない状態を示す図である。
【図6】鍵束が鍵束連結具により保管箱に収容固定される状態を示す。
【図7】保管箱より鍵束連結具を取り外して持ち出す場合の操作を説明する図である。
【図8】鍵束の携行時の状態を示す図である。
【図9】鍵束の権限管理の行われ方の一例を示す図である。
【図10】従来の一般的な鍵束の保管方法を示す図である。
【図11】鍵束が携行ロープのナス環に掛けられた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 ソケット
2 鍵挿入口
3 内筒
4 外筒
5 抜け落ち防止機構
6 照合部
7 係止部
10 連結具
20 鍵束
30 保管箱
40 携行用ロープ
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結具、特に鍵など厳重な保管管理が必要とされる物品を連結し、鍵の不正な持出しや紛失を防止する連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、警備会社では、機械警備を行っている施設に設置した警備機器からの火災警報等を受信した場合、当該施設がある区域を担当する警備員を当該施設に派遣し、状況確認等を行わせるようにしている。
【0003】
このため、警備会社では、事前に顧客から機械警備を行う施設の鍵を預り、警報受信時は、当該施設に派遣する警備員に当該施設の鍵を所持させ、施設の状況確認や異常事態への初期対応等を行わせている。
【0004】
顧客から預かっている鍵は、通常、警備員が待機している待機施設に設けられた保管箱に保管し、保管箱の扉を施錠することで不正な持ち出しを防止している。それらの鍵(施設の規模等により1本または複数本の場合がある。)は通常、同一の機械警備先施設の鍵毎にリングにより束ね、鍵を待機施設において保管する場合には、鍵束を固定するフックを備えた鍵保管箱のフックに鍵を束ねたリングを掛けて保管している。また、警備員等が保管箱から取り出して外部に持ち出す場合には、携行用ロープに取り付けたナス環に鍵を束ねたリングを掛けて携行し、鍵の置き忘れ等による紛失を防止している。
【0005】
図10は、これら従来の一般的な鍵の保管方法を示し、リングに束ねられた鍵が保管箱のフックに着脱可能に掛けられて保管された状態を示している。
【0006】
また、図11は、鍵が携行用ロープのナス環に掛けられた状態を示している。
【0007】
ところで、上記のような鍵の保管、或いは携行方法には次の様な問題があった。図10に示すような保管箱にあっては、鍵を束ねたリングを保管箱のフックに掛けて固定し、保管箱の扉を施錠するだけであるから、保管箱の扉を解錠してしまうと保管箱内の全ての鍵を保管箱から随時取り外すことが可能となり、鍵の不正な持ち出しが阻止できない。
【0008】
また、上記の携行用ロープで携行する方法にあっては、鍵のリングがナス環から随時着脱可能な構造であるため、鍵がナス環から外されて、鍵の置き忘れ等による紛失事故を十分に防止することができない。
【0009】
そこで、上記の問題を解決するため、鍵を収納する袋自体にインターロック式のロックボックスを設け、ロックボックスの周面に配したキー挿入口には常時1本のキーが挿入されて連結固定され、このキーにロープ等により連結されている対象物(袋の保管庫、担当者のベルト、車のグローブボックス)と袋との連結が解除できないようにして、袋が管理局内の保管庫にある状態、移動中の車両にある状態、担当員の腰に連結されている状態のいずれかの限定を行い、他の状態はあり得ないようにした連結装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−110420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記の連結装置は、鍵を保管する袋を結束しているだけであり、鍵が袋から取り出されてしまった場合、置き忘れ等による鍵の紛失を防止することができない。
【0011】
また、使用するキーはロックピンを押し下げる棒状のものであればよく、キーの複製やこれに替わるものが容易に入手できるため、不正な持ち出しを確実に防止することもできない。
【0012】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、厳重な保管管理が必要とされる物品が必ず特定の対象物に連結されるようにする、例えば、鍵等が保管庫もしくは操作用ロープのいずれかに必ず固定されるようにすることで、保管管理すべき物品である鍵等の紛失や不正な持ち出しを抑制する連結具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題は、本発明の以下の手段により解決される。
【0014】
本発明の一つの特徴は、
物品を結束するための係止部と、それぞれ異なる鍵が対応する第一の照合部群と第二の照合部群を有し、あらかじめ第一の照合部群に対応する鍵が挿入され抜けない状態とし、第二の照合部群に対応する鍵を挿入し所定の操作を行うことで第一の照合部群に対応する鍵の抜き取りを可能とすることを特徴とする連結具である。
【0015】
本発明は、また、第一の照合部群に対応する鍵を抜き取り可能とすると、第二の照合部群に対応する鍵が抜けない状態となるようにすることを特徴としている。
【0016】
また、前記連結具を、1または複数の物品と前記係止部により結束され、第一の照合部群に対応する鍵を物品の保管箱に固定し、第二の照合部群に対応する鍵を物品の取扱者が当該物品を携帯する際に使用する携行手段に固定し、前記物品が前記保管箱又は前記携行手段のいずれかに連結されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ロックピンではなく鍵を使用することで、複製を困難にし、安全性をさらに高めることができる。
【0018】
また、厳重な保管管理が必要とされる物品が必ず特定の対象物に連結されるようにすることで、物品の紛失や不正な持ち出し、或いは正規の取扱者でない第三者への鍵の貸与などを抑制することが可能となる。例えば、警備会社においては、保管管理が必要とされる警備先施設の鍵が保管庫もしくは携行用ロープのいずれかに必ず固定されるようにすることができ、鍵の紛失や不正な持ち出しを抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
[連結具の構造]
図1及び図2は,本発明の連結具の基本構造を示す。連結具10は、2本の鍵A,Bと、ソケット1から構成される。ソケット1は、全体として円筒状をなし、両端面に鍵挿入口2が開いた内筒3と、内筒3の外側の外筒4から成り、外筒4の内壁は内筒3と接した構造となっている。また、ソケット1には、物品を係止又は結束するための係止部7が設けられる。
【0020】
外筒4と内筒3は、相互に抜け落ちないように図2に示される抜け落ち防止機構5によって支えられる。この抜け落ち防止機構5により、内筒3は外筒4の内壁に沿って回転することができるが、内筒3を外筒4の外へ取り出すことはできないようになっている。
【0021】
次に、ソケット1の内部の詳細構造を図3(a)、(b)、図4,図5を用いて説明する。
【0022】
抜け落ち防止機構5は、ボールベアリング5aとタンブラー5bとバネ5cで構成され、内筒3を外筒4に対して安定して固定できるように適当な間隔をおいて外筒の中央部に放射状に配置されている。この抜け落ち防止機構5は、バネ5cの力により、タンブラー5bを通してボールベアリング5aが内筒に刻まれた凹部に押し付けられ、内筒3が外筒4から抜け落ちることを防ぐと同時に、内筒3が外筒4の内壁に沿って円滑に回転できるようになっている。
【0023】
ソケット1内には照合部6が設けられる。この照合部6は、ピン6aとタンブラー6bとバネ6cで構成され、内筒3の両端面に開いた2つの鍵挿入口2のそれぞれに対して、図示のように、ソケット1の軸方向に複数個整列して配設されている。この照合部6は、鍵A及び鍵Bのそれぞれの鍵挿入口2に対応してそれぞれ複数設けられている。以下、便宜上、鍵Aが挿入される鍵挿入口2に対応して設けられた複数の照合部6をまとめて照合部群6A、鍵Bが挿入される鍵挿入口2に対応して設けられた複数の照合部6をまとめて照合部群6Bという。この照合部群6Aと照合部群6Bは、鍵Aが抜き差し可能となる位置と鍵Bが抜き差し可能になる位置が異なるよう、所定の角度(例えば90度)ずらして配置されている。
【0024】
各照合部6は、バネ6cの力によってタンブラー6bとピン6a内筒3の鍵A、Bが挿入されて収まる穴(以下、「鍵穴」という。)に向かって押し出されており、鍵が鍵穴に挿入されていない状態(図3(a)左側)のときは、内筒3と外筒4の接触面の位置にタンブラー6bが位置し、内筒3は回転できない状態となっている。
【0025】
鍵Aを鍵挿入口2に挿入すると(図3(b)左側)、照合部群6Aを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bが外筒4側へ押し付けられ、照合部群6Aを構成する全ての照合部6のピン6aとタンブラー6bの境界面と、内筒3と外筒4の接触面が一致し、シアーライン(せん断線)ができる。これによって、内筒3が外筒4の内壁に沿って回転することができるようになる。
【0026】
なお、上記図3は、内筒3が鍵Aの抜き差しが可能な位置、つまり、照合部群6Aを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置にある場合を例に説明したものである。このとき、鍵穴に挿入されている鍵Bは照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aに阻まれて、抜き差しができない状態にある(図3(a)(b)右側)。これは、照合部群6Aと照合部群6Bが所定の角度ずらして配置されているためである。
【0027】
また、鍵Aを内筒3に挿入することで、内筒3を回転させることができるが、内筒3の回転中(鍵Aまたは鍵Bが抜き差し可能になる位置のいずれでもない位置、つまり、照合部群6Aおよび照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置にない場合)は、照合部6のピン6aにより鍵A,Bの抜取りが阻止されており、いずれの鍵も抜くことができない状態となる(図4)。
【0028】
照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置まで内筒3を回転させると、照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aの押し上げが可能になり、鍵Bを抜き取ることができる状態となる。
【0029】
鍵Bが抜取られると、照合部群6Bを構成する各照合部6は、バネ6cの力によってタンブラー6bとピン6aが内筒3の鍵穴に向かって押し出され(図5右側)る。これにより、内筒3と外筒4の接触面の位置にタンブラー6bが位置し、シアーラインができなくなるため、内筒3は回転できない状態となる。また、鍵穴に挿入されている鍵Aは、照合部群6Bを構成する各照合部6のピン6aにより抜取りが阻止され、内筒3から抜くことができない状態となる(図5左側)。なお、鍵Aを抜き取るには、まず、再度鍵Bを内筒3に挿入することで、内筒3を回転させることができる状態とする。そして、鍵Aが抜き差し可能になる位置、つまり、照合部群6Aを構成する各照合部6のピン6aとタンブラー6bとバネ6cが一直線上に並ぶ位置まで内筒3を回転させれば、鍵Aの抜き取りが可能となる。
【0030】
[連結具の動作]
次に、本発明の連結具の動作を鍵束の持ち出し等を管理する場合を例に説明する。
【0031】
保管箱への鍵の保管
図6は鍵束20が連結具10により保管箱30に収容固定される状態を示した図である。
保管箱30には、1つまたは複数の鍵Aが固定設置されている。
【0032】
鍵束20が結束されている連結具10には内部に照合部群を備えた2つの連結部A,Bがあり、それぞれ異なる鍵(鍵A,鍵B)が対応している。
【0033】
鍵束20を保管箱30に保管する場合、連結具10の一方の連結部Aに保管箱30に設けられた鍵Aを挿入し抜けない状態とすることで、連結具10を保管箱30へ固定する、つまり、鍵束を保管箱30へ固定し保管することができる。
【0034】
保管箱からの鍵の持ち出し
警備員等の取扱者が、保管箱30に連結されている鍵束20の付いている連結具10を取り外して、鍵束20を持ち出す場合を図7により説明する。取扱者は鍵束20を持ち出して携行する場合には、鍵束の付いた連結具10を携行手段である携行用ロープ40に結合して身につけるようにする。この携行用ロープ40は、取扱者のベルト等に結束されている。
【0035】
鍵束20の取扱者が身につける携行用ロープ40には鍵Bが固定されている。取扱者が保管箱30から鍵束20を持ち出す場合、取扱者は、まず、図7(a)、(b)に示すように、連結具10の連結部Bに携行用ロープ40に固定された鍵Bを挿入する。すると、先に説明したように連結部10の内筒3が回転可能となるため、連結部10の内筒3を所定の位置まで回転させることで(図7(c))、連結部11が鍵Aより抜き取り可能となる(図7(d))。これにより、連結具10(鍵束20)を保管箱30より持ち出することができる。
なお、先に説明したように、持ち出された連結具10(鍵束20)は、携行用ロープ40に固定された鍵Bから抜き取れない状態となる。
上述のように、本発明による連結具10を使用することにより、鍵束の不正な持ち出しを防止でき、鍵束の保管管理を確実なものとすることができる。
【0036】
鍵束の携行
図8に示すように、鍵Aより抜き取られた連結具10(鍵束20)は、先に説明したように保管箱30内の鍵Aから抜き取られると鍵Bより抜けない状態になる(図8)。このため、取扱者は、保管箱30から持ち出した連結具10(鍵束20)を取扱者のベルト等に結束されている携行用ロープ40に連結された状態でのみ携行することができることになり、鍵束20は絶えず取扱者が身に付けた状態を保つことができる。
【0037】
上述のように、本発明による連結具10を使用することにより、取扱者の鍵束の置き忘れ、或いは正規の取扱い者でない第三者への鍵の貸与などを防止でき、鍵束の保管管理を確実なものとすることができる。
【0038】
鍵束の取扱者の管理
次に、保管箱に保管された鍵束の持ち出し等の取扱者の権限管理について説明する。
【0039】
図9において、保管箱30には1または複数の鍵Aを、取扱者Aの携行用ロープAには保管箱30に固定された鍵Aと同じ鍵Aを、取扱者Bの携行用ロープBに鍵Bを、取扱者Cの携行用ロープCに鍵Cをそれぞれ固定するものとし、それぞれの鍵A,B,Cは、それぞれ異なるものとする。
【0040】
連結具10(鍵束20)が保管箱30内に保管されているときは、鍵Aに対応する照合具群を備えた連結部Aには保管箱30の鍵Aが挿入されており、保管箱30から連結具10(鍵束20)を持ち出す場合、他方の連結部Bに対応する鍵Bによってのみ連結具10(鍵束20)の持ち出しが可能となる。
【0041】
つまり、保管箱30からの連結具10(鍵束20)を持ち出せるのは鍵Bを所持する取扱者Bのみということになり、取扱者Aおよび取扱者Cは連結具10(鍵束20)を持ち出すことはできない。
【0042】
連結具10(鍵束20)が取扱者Bの携行用ロープBに連結されている場合、鍵Bに対応する照合具群を備えた連結部Bには取扱者Bが所持する鍵Bが挿入されており、他方の連結部Aに対応する鍵Aによって取扱者Bの携行用ロープBとの連結を解除することができる。
【0043】
取扱者Aの携行用ロープには鍵A(保管箱30に固定された鍵Aと同じ鍵)が固定されている。したがって、取扱者Aは保管箱30から直接連結具10(鍵束20)を持ち出すことはできない。しかしながら、取扱者Bが持ち出し、取扱者Bの携行用ロープBに連結されている連結具10の連結部Aに自己が所持する鍵Aを挿入することで、連結具10(鍵束20)と取扱者Bの携行用ロープBとの連結を解除し、連結具10(鍵束20)を自己の携行用ロープAに連結させ、鍵束20を所持することが可能となる。
【0044】
ただし、連結具10(鍵束20)が取扱者Aの携行用ロープAに連結されている場合、保管箱30に保管されているときと同様に、鍵Aに対応する連結部Aには取扱者Aが所持する鍵Aが挿入されており、取扱者Aの携行用ロープAとの連結の解除は、連結部Bに対応する鍵Bでなければできない。したがって、取扱者Aは、直接保管箱30に連結具10(鍵束20)を戻すことはできず、保管箱30からの連結具10(鍵束20)の持ち出しや返却は、権限を有する取扱者Bによってのみ行われることになる。
【0045】
なお、取扱者Cの携行用ロープCに固定された鍵Cは、連結具10の連結部A,Bのいずれとも対応しないため、取扱者Cは、連結具10(鍵束20)を保管箱30から持ち出したり、連結具10(鍵束20)を所持することはできない。
【0046】
上述のように、本発明の連結具10を使用することにより、保管箱から連結具10(鍵束20)を持ち出すことができる権限を特定の者にのみ与えることができ、権限のない者による鍵束の不正な持ち出しや、正規の取扱い者でない第三者への鍵の貸与などを確実に防止できる。
【0047】
なお、取扱者の異なる複数の鍵束20を同一の保管箱30で保管管理する場合、これまで説明してきた連結具10の連結部Bを鍵束毎あるいは鍵束の取扱者毎に異なるものとし、各鍵束20の持ち出し等を認められている取扱者には、当該取扱者が保管箱30からの持ち出し等を認められている連結具10(鍵束20)の連結部に対応する鍵のみを所持させる。
【0048】
これにより、取扱者の異なる複数の鍵束を同一の保管箱で保管管理するような場合にあっても、正規の取扱い者でない第三者による鍵束の不正な持ち出しを確実に防止できる。
【0049】
以上、本発明によれば、鍵束が保管庫もしくは操作ロープのいずれかに必ず固定されるようにしているので、鍵束の紛失や不正な取り扱いを抑制することが可能となる。
【0050】
また、本発明によれば、ロックピンではなく鍵を使用することで、複製を困難にし、安全性をさらに高めることができる。
【0051】
以上、本発明を鍵束を管理する場合について説明したが、連結具は、鍵束の管理保管に限定されるものでなく、厳重な管理保管が求められるものであれば、適用できることは明らかである。例えば、社印、実印の保管管理、IDカードの保管管理など、種々の用途に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の連結具の基本構造を示す図である。
【図2】抜け落ち防止機構を示す図である。
【図3】鍵Aが抜かれ、鍵Bが内筒から抜くことができない状態を示す図である。
【図4】鍵A,Bのいずれの鍵も抜くことができない状態を示す図である。
【図5】鍵Bが抜かれ、鍵Aが内筒から抜くことができない状態を示す図である。
【図6】鍵束が鍵束連結具により保管箱に収容固定される状態を示す。
【図7】保管箱より鍵束連結具を取り外して持ち出す場合の操作を説明する図である。
【図8】鍵束の携行時の状態を示す図である。
【図9】鍵束の権限管理の行われ方の一例を示す図である。
【図10】従来の一般的な鍵束の保管方法を示す図である。
【図11】鍵束が携行ロープのナス環に掛けられた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 ソケット
2 鍵挿入口
3 内筒
4 外筒
5 抜け落ち防止機構
6 照合部
7 係止部
10 連結具
20 鍵束
30 保管箱
40 携行用ロープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を結束するための係止部と、それぞれ異なる鍵が対応する第一の照合部群と第二の照合部群を有し、あらかじめ第一の照合部群に対応する鍵が挿入され抜けない状態とし、第二の照合部群に対応する鍵を挿入し所定の操作を行うことで第一の照合部群に対応する鍵の抜き取りを可能とすることを特徴とする連結具。
【請求項2】
第一の照合部群に対応する鍵を抜き取り可能とすると、第二の照合部群に対応する鍵が抜けない状態となることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
【請求項3】
前記連結具は、1または複数の物品と前記係止部により結束され、第一の照合部群に対応する鍵を物品の保管箱に固定し、第二の照合部群に対応する鍵を物品の取扱者が当該物品を携帯する際に使用する携行手段に固定し、前記物品が前記保管箱又は前記携行手段のいずれかに連結されることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
【請求項1】
物品を結束するための係止部と、それぞれ異なる鍵が対応する第一の照合部群と第二の照合部群を有し、あらかじめ第一の照合部群に対応する鍵が挿入され抜けない状態とし、第二の照合部群に対応する鍵を挿入し所定の操作を行うことで第一の照合部群に対応する鍵の抜き取りを可能とすることを特徴とする連結具。
【請求項2】
第一の照合部群に対応する鍵を抜き取り可能とすると、第二の照合部群に対応する鍵が抜けない状態となることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
【請求項3】
前記連結具は、1または複数の物品と前記係止部により結束され、第一の照合部群に対応する鍵を物品の保管箱に固定し、第二の照合部群に対応する鍵を物品の取扱者が当該物品を携帯する際に使用する携行手段に固定し、前記物品が前記保管箱又は前記携行手段のいずれかに連結されることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−283338(P2006−283338A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−102889(P2005−102889)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000202361)綜合警備保障株式会社 (266)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000202361)綜合警備保障株式会社 (266)
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