説明

物品移載装置

【課題】経年変化し難い姿勢変更手段が設けられた物品移載装置を提供する。
【解決手段】物品を載置支持する載置支持部を備えた基台14と、基台14に対して移載方向に沿って出退移動する一対の出退移動体15と、突出姿勢及び引退姿勢に姿勢変更自在に出退移動体に支持された複数の係合爪70と、複数の係合爪70を突出姿勢及び引退姿勢に姿勢変更させるように係合爪70と連係された姿勢変更手段30とが設けられ、姿勢変更手段30が、係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させる突出用位置、及び、係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させる引退用位置にスライド移動自在に出退移動体に支持されたスライド移動部材31と、基台14に支持されてスライド移動部材を突出用位置と引退用位置とにスライド移動させる爪操作用駆動手段32とを備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を載置支持する載置支持部を備えた基台と、前記載置支持部の横幅方向の両側に配設されて前記基台に対して前記横幅方向と直交する移載方向に沿って出退移動する一対の出退移動体と、前記出退移動体から前記横幅方向における前記載置支持部が存在する側に突出して前記出退移動体が出退移動すると移載対象の物品に係合する突出姿勢、及び、この突出姿勢から引退させた引退姿勢とに姿勢変更自在に前記出退移動体に支持された前記移載方向に並ぶ複数の係合爪と、前記複数の係合爪を前記突出姿勢及び前記引退姿勢に姿勢変更させるように前記係合爪と連係された姿勢変更手段とが設けられている物品移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる物品移載装置は、係合爪が物品に当接しないように係合爪の姿勢を姿勢変更手段にて引退姿勢に姿勢変更させた状態で、係合爪が物品に対して移載方向の上手側に位置するように一対の出退移動体を出退移動させた後、係合爪の姿勢を姿勢変更手段にて突出姿勢に姿勢変更させた状態で、一対の出退移動体を移載方向に出退移動させることにより、その一対の出退移動体の出退移動により突出姿勢の係合爪にて物品を移載方向に押引操作して、物品を自己や移載対象箇所に移載するものである。
【0003】
そして、このような物品移載装置において、従来では、姿勢変更手段が、一端側が輪体に巻き掛けられ且つ他端側が係合爪に接続されたワイヤーロープと、基台に支持されて輪体を回転させる駆動手段とを備え、駆動手段にて輪体を回転させてワイヤーロープを巻き取り及び繰り出し操作することで、係合爪を突出姿勢と引退姿勢とに姿勢変更させるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−101506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、姿勢変更手段が、ワイヤーロープの巻き取り及び繰り出し操作により係合爪を突出姿勢と引退姿勢とに姿勢変更させるように構成されていると、ワイヤーロープが経年変化により伸びてしまうことにより、ワイヤーロープを巻き取り及び繰り出し操作しても係合爪を突出姿勢や引退姿勢に適確に姿勢変更できない場合があり、例えば、係合爪を突出姿勢に適確に姿勢変更されない場合では係合爪を物品に係合させることができずに物品の移載が行えない等の問題が生じるため、経年変化し難い姿勢変更手段が望まれている。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、経年変化し難い姿勢変更手段が設けられた物品移載装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる物品移載装置は、物品を載置支持する載置支持部を備えた基台と、前記載置支持部の横幅方向の両側に配設されて前記基台に対して移載方向に沿って出退移動する一対の出退移動体と、前記出退移動体から前記移載方向と直交する横幅方向における前記載置支持部が存在する側に突出して前記出退移動体が出退移動すると移載対象の物品に係合する突出姿勢、及び、この突出姿勢から引退させた引退姿勢とに姿勢変更自在に前記出退移動体に支持された前記移載方向に並ぶ複数の係合爪と、前記複数の係合爪を前記突出姿勢及び前記引退姿勢に姿勢変更させるように前記係合爪と連係された姿勢変更手段とが設けられているものであって、
その第1特徴構成は、前記姿勢変更手段が、前記係合爪を前記突出姿勢に姿勢変更させる突出用位置、及び、前記係合爪を前記引退姿勢に姿勢変更させる引退用位置にスライド移動自在で且つ前記基台に対して前記移載方向に移動自在に前記出退移動体に支持されたスライド移動部材と、前記基台に支持されて前記スライド移動部材を前記突出用位置と前記引退用位置とにスライド移動させる爪操作用駆動手段とを備えて構成されている点にある。
【0008】
すなわち、爪操作用駆動手段にてスライド移動部材を突出用位置にスライド移動操作することで、そのスライド移動部材の突出用位置へのスライド移動操作により複数の係合爪が突出姿勢に姿勢変更され、また、爪操作用駆動手段にてスライド操作部材を引退用位置にスライド移動操作することで、そのスライド移動部材の引退用位置へのスライド移動操作により複数の係合爪が引退姿勢に姿勢変更される。
【0009】
そして、爪操作用駆動手段を基台に支持するとともに、スライド移動部材を基台に対して移載方向に移動自在に出退移動体に支持することで、出退移動体を基台に対して移載方向に沿って出退移動自在としながら、爪操作用駆動手段にてスライド移動部材をスライド移動操作して係合爪を姿勢変更自在に構成されている。
【0010】
スライド移動部材は、スライド移動することにより爪操作用駆動手段による操作力を係合爪に伝達するものであり、このようなスライド移動部材は、爪操作用駆動手段による操作力を係合爪に伝達するために、一般的にスチールやステンレス等の金属材が用いられており、ワイヤーロープを巻き取り及び繰り出し操作して爪部材を突出姿勢や引退姿勢に姿勢変更させるものに比べて、経年変化により変形し難いものである。
【0011】
よって、スライド移動部材を、基台に対して移載方向に移動自在で且つ係合爪に連係させた状態で出退移動体に支持させ、そのスライド移動部材を基台に支持させた爪操作用駆動手段にてスライド移動操作することで、姿勢変更手段を経年変化し難くできる。従って、経年変化し難い姿勢変更手段を設けた物品移載装置を提供することができるに至った。
【0012】
本発明にかかる物品移載装置の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記出退移動体が、前記基台に連結支持されて前記基台に対して前記移載方向に沿って出退移動する基部側移動体と、前記基部側移動体に連結支持されて前記基部側移動体に対して前記移載方向に沿って出退移動する先端側移動体とを備えて構成され、前記スライド移動部材が、前記移載方向と交差する操作方向にスライド移動自在に前記基部側移動体に支持される基部側スライド移動部材と、前記操作方向にスライド移動自在に前記先端側移動体に支持され、且つ、前記出退移動体の出退移動に伴って前記基部側スライド移動部材に対して前記移載方向にスライド移動自在でかつ前記基部側スライド移動部材と前記操作方向に一体的にスライド移動するように前記基部側スライド移動部材に係合された先端側スライド移動部材とを備えて構成され、前記先端側スライド移動部材が、前記操作方向にスライド移動するに伴って前記係合爪を前記突出姿勢と前記引退姿勢とに姿勢変更されるように前記複数の係合爪に連係された状態で前記先端側移動体に支持され、前記爪操作用駆動手段が、前記基部側スライド移動部材を前記操作方向に移動操作するように構成されている点にある。
【0013】
すなわち、出退移動体を、基部に対して移載方向に沿って出退移動する基部側移動体と、その基部側移動体に対して移載方向に沿って出退移動する先端側移動体とを備えて構成することで、出退移動体を基部側移動体のみで構成した場合に比べて出退方向の一方側に大きく突出させることができるため、離れた移載対象箇所との間でも物品を移載することができる。
【0014】
また、先端側スライド移動部材は、基部側スライド移動部材に対して移載方向にスライド移動自在に連係されているため、先端側移動体を基部側移動体に対して移載方向に出退移動させても、先端側スライド移動部材の基部側スライド移動部材に対する連係を維持させることができる。よって、出退移動体の出退位置に係わらず、爪操作用駆動手段にて基部側スライド移動部材を操作方向にスライド移動操作することで、先端側スライド移動部材も操作方向にスライド移動操作されて係合爪を姿勢変更させることができる。
【0015】
本発明にかかる物品移載装置の第3特徴構成は、第2特徴構成において、前記複数の係合爪として、前記先端側移動体の前記移載方向の一端部に支持された一端部係合爪と、前記先端側移動体の前記移載方向の他端部に支持された他端部係合爪との一対の係合爪が設けられ、前記基部側スライド移動部材が、単一の基部側連係体にて構成され、前記先端側スライド移動部材が、前記単一の基部側連係体に対して前記移載方向にスライド移動自在に係合された単一の先端側連係体にて構成され、前記先端側連係体が、前記操作方向のスライド移動により前記一対の係合爪を姿勢変更させるように前記一対の係合爪に連係されている点にある。
【0016】
すなわち、複数の係合爪として、一端部係合爪と他端部係合爪との一対の係合爪が設けられているため、一端部係合爪と他端部係合爪との間に物品を位置させた状態で一対の物品支持体を出退移動させることで、自己と移載対象箇所との間で物品を移載することができる。
【0017】
そして、基部側スライド移動部材として単一の基部側連係体が設けられ、先端側スライド移動部材として単一の先端側連係体が設けられており、爪操作用駆動手段にて、基部側連係体を操作方向に沿って移動操作することで、この基部側連係体と一体的に先端側連係体も操作方向に移動操作して、一対の係合爪を姿勢変更させることができる。
つまり、単一の基部側連係体と単一の先端側連係体とを操作方向に沿って移動操作することで、一対の係合爪を姿勢変更させることができ、例えば、一対の係合爪に対応して一対の基部側連係体と一対の先端側連係体とを設けた場合に比べて、スライド移動部材の構成の簡素化を図ることができる。
【0018】
本発明にかかる物品移載装置の第4特徴構成は、第2特徴構成において、前記複数の係合爪として、前記先端側移動体の前記移載方向の一端部に支持された一端部係合爪と、前記先端側移動体の前記移載方向の他端部に支持された他端部係合爪と、前記先端側移動体における前記移載方向の中間部に設けられた中間部係合爪とが設けられ、前記基部側スライド移動部材が、第1基部側連係体と第2基部側連係体とを備えて構成され、前記先端側スライド移動部材が、前記第1基部側連係体に対して前記移載方向にスライド移動自在に係合された第1先端側連係体と、前記第2基部側連係体に対して前記移載方向にスライド移動自在に連係された第2先端側連係体とを備えて構成され、前記爪操作用駆動手段が、第1基部側連係体と第2基部側連係体とを各別に前記操作方向に沿って移動操作するように構成され、前記第1先端側連係体が、前記操作方向のスライド移動により前記一端部係合爪と前記中間部係合爪とを姿勢変更させるように前記一端部係合爪と前記中間部係合爪とに連係され、前記第2先端側連係体が、前記操作方向のスライド移動により前記中間部係合爪と前記他端部係合爪とを姿勢変更させるように前記中間部係合爪と前記他端部係合爪とに連係されている点にある。
【0019】
すなわち、複数の係合爪として、一端部係合爪と他端部係合爪と中間部係合爪との3つの係合爪が設けられているため、一端部係合爪と中間部係合爪との間に物品を位置させ且つ中間部係合爪と他端部係合爪との間に物品を位置させた状態で一対の物品支持体を出退移動させることで、移載方向に間隔を空けた状態で並ぶ一対の物品を間隔を空けた状態を維持しながら自己と移載対象箇所との間で移載することができる。また、一端部係合爪と中間部係合爪との間に物品を位置させる又は中間部係合爪と他端部係合爪との間に物品を位置させた状態で一対の物品支持体を出退移動させることで、移載方向に並ぶ一対の物品のうちの移載方向の下手側の物品のみを自己と移載対象箇所との間で移載することができる。
【0020】
そして、爪操作用駆動手段にて、第1基部側連係体を操作方向に沿って移動操作することで、この第1基部側連係体と一体的に第1先端側連係体も操作方向に沿って移動操作して、一端部係合爪と中間部係合爪とを姿勢変更させることができ、また、爪操作用駆動手段にて、第2基部側連係体を操作方向に沿って移動操作することで、この第2基部側連係体と一体的に第2先端側連係体も操作方向に沿って移動操作して、中間部係合爪と他端部係合爪とを姿勢変更させることができる。
つまり、一対の基部側連係体と一対の先端側連係体とを操作方向に沿って移動操作することで、3つの係合爪を姿勢変更させることができ、例えば、3つの係合爪に対応して3つの基部側連係体と3つの先端側連係体とを各別設けた場合に比べて、スライド移動部材の構成の簡素化を図ることができる。
【0021】
本発明にかかる物品移載装置の第5特徴構成は、第4特徴構成において、前記爪操作用駆動手段が、回転により前記第1基部側連係体及び前記第2基部側連係体を前記操作方向にスライド移動操作するカム部材と、前記カム部材を回転させる駆動装置とを備えて構成され、前記カム部材が、前記第1基部側連係体及び前記第2基部側連係体を前記係合爪を引退姿勢に姿勢変更させる引位置にスライド移動操作する回転位相と、前記第1基部側連係体を前記引位置にスライド移動操作し且つ前記第2基部側連係体を前記係合爪を突出姿勢に姿勢変更させる突位置にスライド移動操作する回転位相と、前記第1基部側連係体を前記突位置にスライド移動操作し且つ前記第2基部側連係体を前記引位置にスライド移動操作する回転位相と、前記第1基部側連係体及び前記第2基部側連係体を前記突位置にスライド移動操作する回転位相とに回転自在に設けられている点にある。
【0022】
すなわち、駆動手段にてカム部材を各回転位相に回転させることで、第1基部側連係体及び第2基部側連係体を引位置にスライド移動操作した状態、第1基部側連係体を引位置にスライド移動操作し且つ第2基部側連係体を突位置にスライド移動操作した状態、第1基部側連係体を突位置にスライド移動操作し且つ第2基部側連係体を引位置にスライド移動操作した状態、第1基部側連係体及び第2基部側連係体を突位置にスライド移動した状態との4状態に切り換えることができる。
【0023】
よって、カム部材を回転させるだけで、第1基部側連係体と第2基部側連係体とを各別に移動操作して上述した4状態に切り換えて、3つの係合爪の姿勢を変更させることができ、第1基部側連係体と第2基部側連係体との夫々に対応して一対のカム部材と一対の駆動手段とを備えた場合に比べて、姿勢変更手段の構成の簡素化を図ることができる。
【0024】
本発明にかかる物品移載装置の第6特徴構成は、第5特徴構成において、前記カム部材が、その回転軸心を挟む形態で一対のカム部を備えて構成され、前記第1基部側連係体に係合し且つ前記カム部材における一方のカム部に係合する第1操作部材と、前記第2基部側連係体に係合し且つ前記カム部材における他方のカム部に係合する第2操作部材とが設けられている点にある。
【0025】
すなわち、回転軸心を挟む形態で一対のカム部を備えて構成されているため、例えば、カム部材における回転軸心より下方に位置する部分に一方のカム部を形成し、カム部材における回転軸心より上方に位置する部分に他方もカム部を形成することで、第1操作部材と第2操作部材とをカム部材の回転軸心の上方に位置する部分と下方に位置する部分とに振り分けて係合させることができるため、カム部材のコンパクト化を図ることができる。
【0026】
本発明にかかる物品移載装置の第7特徴構成は、第4〜第6特徴構成のいずれか1つにおいて、前記スライド移動部材が、前記操作方向の一方側である下方側へのスライド移動により前記突出用位置にスライド移動し、前記操作方向の他方側である上方側へのスライド移動により前記引退用位置にスライド移動するように構成され、前記第1基部側連係体と前記第2基部側連係体との夫々が、前記移載方向に沿う姿勢で配設されたレール体を備えて構成され、前記第2基部側連係体が、前記移載方向視で前記第1基部側連係体と上下方向に並ぶ状態で設けられ、前記第1先端側連係体と前記第2先端側連係体との夫々が、前記移載方向並びに上下方向に沿う姿勢で配設された板状体にて構成され、前記第2先端側連係体が、前記移載方向視で前記第1先端側連係体と前記横幅方向に並ぶ状態で設けられている点にある。
【0027】
すなわち、第1基部側連係体と第2基部側連係体との夫々が、移載方向に沿う姿勢で配設されたレール体を備えて構成されており、比較的に横幅方向に幅広で且つ上下方向に幅狭なレール体が上下方向に並ぶ状態で設けることにより、第1基部側連係体と第2基部側連係体とを、上下方向に大型化することなく横幅方向に幅狭に構成することができる。
【0028】
本発明にかかる物品移載装置の第8特徴構成は、第1〜第7特徴構成のいずれか1つにおいて、前記係合爪を前記引退姿勢側から前記突出姿勢側に付勢する付勢手段が設けられ、前記スライド移動部材が、前記引退用位置へのスライド移動により前記付勢手段の付勢力に抗して前記係合爪を引退姿勢に姿勢変更させ、且つ、前記突出用位置へのスライド移動により前記係合爪に対する操作を解除して前記付勢手段の付勢力により前記係合爪を突出姿勢に姿勢変更させるように、前記係合爪に連係されている点にある。
【0029】
すなわち、爪操作用駆動手段にてスライド移動部材を引退用位置に移動操作することで、この引退用位置に移動操作するスライド移動部材にて係合爪が押圧操作されて、付勢手段の付勢力に抗して係合爪が引退姿勢に姿勢変更させ、また、爪操作用駆動手段にてスライド移動部材を突出用位置に移動操作することで、スライド移動部材による係合爪に対する押圧操作が解除されて、付勢手段の付勢力により係合爪が突出姿勢に姿勢変更される。
【0030】
従って、係合爪を引退姿勢から突出姿勢に姿勢変更させるときに係合爪が物品に当接した場合でも、付勢手段の付勢力により係合爪が物品に押し付けられるだけであるので、物品や姿勢変更手段が破損し難くなり、係合爪を引退姿勢から突出姿勢に姿勢変更したときに係合爪が物品に当接することによる物品や姿勢変更手段の破損を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1実施形態における物品保管設備の斜視図
【図2】第1実施形態における出退移動体を引退位置に引退移動させた物品移載装置の平面図
【図3】第1実施形態における物品移載装置の正面図
【図4】第1実施形態における出退移動体を突出位置に突出移動させた物品移載装置の平面図
【図5】第1実施形態における係合爪を突出姿勢に姿勢変更させた物品移載装置の正面図
【図6】第1実施形態における係合爪を引退姿勢に姿勢変更させた物品移載装置の正面図
【図7】第1実施形態における突出姿勢の係合爪を示す図
【図8】第1実施形態における引退姿勢の係合爪を示す図
【図9】第1実施形態における物品移載装置の内方側からの分解斜視図
【図10】第1実施形態における物品移載装置の外方側からの分解斜視図
【図11】第1実施形態における物品移載作用図
【図12】第2実施形態における出退移動体を突出位置に突出させた物品移載装置の平面図
【図13】第2実施形態における係合爪を引退姿勢に姿勢変更させた物品移載装置の正面図
【図14】第2実施形態における引退姿勢の係合爪を示す図
【図15】第2実施形態における物品移載装置の内方側からの分解側面図
【図16】第2実施形態におけるカム部材が第1回転位相に回転した状態を示す分解側面図
【図17】第2実施形態におけるカム部材が第2回転位相に回転した状態を示す分解側面図
【図18】第2実施形態におけるカム部材が第3回転位相に回転した状態を示す分解側面図
【図19】第2実施形態におけるカム部材が第4回転位相に回転した状態を示す分解側面図
【図20】第2実施形態における物品移載作用図
【図21】第2実施形態における物品移載作用図
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明にかかる物品移載装置を物品保管設備に適応した例を図面に基づいて説明する。
〔第1実施の形態〕
【0033】
図1に示すように、物品保管設備には、多数の物品収納部1を縦横に複数並べて構成されて物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて設置した一対の収納棚2と、これら一対の収納棚2どうしの間に形成された走行経路3を自動走行するスタッカークレーン4とが設けられている。
【0034】
走行経路3には、収納棚2の長手方向に沿って走行レール5が設置され、走行経路3の一端側には、入出庫指令をスタッカークレーン4に入力する地上側コントローラ7と、走行レール5の両側に設置された荷載置台8とが設けられている。
【0035】
スタッカークレーン4は、走行レール5に沿って走行自在な走行台車10と、物品収納部1及び荷載置台8と自己との間で物品を移載可能な物品移載装置11を備えた昇降台12とを備え、走行台車10の走行、昇降台12の昇降、および、物品移載装置11の作動により、荷載置台8と物品収納部1との間で物品を搬送させるように構成されている。そして、物品収納部1や荷載置台8(以下、物品収納部1等と称する場合がある)は、移載方向に1つの物品を載置支持するように構成されている。
【0036】
そして、物品移載装置11は、一対の物品保持体15を基台14側に引退させた引退位置と物品収納部1や荷載置台8側に突出させた突出位置とに出退移動させて物品を移載するように構成されている。また、一対の物品保持体15は、移載方向の両側に突出可能に構成されており、物品移載装置11は、一対の収納棚1及び一対の荷載置台8のいずれとの間でも物品を移載できるように構成されている。ちなみに、図2は、一対の物品保持体を引退位置に引退移動させた状態を示し、図4は、一対の物品保持体を突出位置に突出移動させた状態を示している。
【0037】
(物品移載装置)
物品移載装置11について説明を加えると、図2及び図3に示すように、物品移載装置11は、物品を載置支持する載置支持部14aを備えた基台14と、載置支持部14aの横幅方向の両側に配設されて基台14に対して横幅方向と直交する移載方向に沿って出退移動する一対の出退移動体15と、出退移動体15から横幅方向における載置支持部14aが存在する内方側に突出して出退移動体15が出退移動すると移載対象の物品に係合する突出姿勢、及び、この突出姿勢から引退させた引退姿勢とに姿勢変更自在に出退移動体15に支持された移載方向に並ぶ複数の係合爪70とが設けられている。
【0038】
基台14は、移載方向に沿って物品を搬送するローラ式のコンベア17と、コンベア17の搬送面より上方に位置するように出退移動体15を支持して互いに遠近移動自在な一対の横移動体40とを備え、図11(d)に示すように、載置支持部14aに1つの物品を載置支持するように構成されている。
【0039】
図3及び図4に示すように、一対の出退移動体15の夫々は、基台14に連結支持されて基台14に対して移載方向に沿って出退移動する基部側移動体50と、基部側移動体50に連結支持されて基部側移動体50に対して移載方向に沿って出退移動する先端側移動体60とを備えて構成されている。また、図4に示すように、複数の係合爪70として、先端側移動体60の移載方向の一端部に支持された一端部係合爪70aと、先端側移動体60の移載方向の他端部に支持された他端部係合爪70bとの一対の係合爪70が設けられている。
【0040】
そして、図11に示すように、物品収納部1等に位置している移載対象の物品である移載物品aを物品移載装置11に移載する場合は、移載方向に並ぶ一対の係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させ(図11(a)(b)参照)、その後、一対の係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させた後に一対の出退移動体15を引退位置に引退移動(図11(c)(d)参照)させる。つまり、一対の係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させることで、物品収納部1等に位置する物品に係合爪70(移載方向の一方側に突出移動させる場合は一端部係合爪70a)が接触することなく一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させることができるように構成されている。そして、一対の係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させることで、その引退途中で係合爪70(移載方向の他方側に引退移動させる場合は一端部係合爪70a)が物品収納部1等に位置する物品に係合して、係合爪70に係合した物品を物品移載装置11側に引き込んで物品移載装置11に移載するように構成されている。
【0041】
また、物品移載装置11に位置している物品を物品収納部1等に移載する場合は、移載方向に並ぶ一対の係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させ、その後、一対の係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた後に一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させる。つまり、一対の係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させることで、その突出移動途中に係合爪70(移載方向の一方側に突出移動させる場合は他端部係合爪70b)が物品移載装置11上に位置する物品に係合して、係合爪70に係合した物品を物品収納部1等側に押し出して物品収納部1に物品を移載するように構成されている。そして、一対の係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させることで、物品収納部1等に位置する物品に係合爪70(移載方向の他方側に引退移動させる場合は一端部係合爪70a)が接触することなく一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させることができるように構成されている。
【0042】
(物品移載装置の詳細)
図5及び図6に示すように、基台14における横移動体40、基部側移動体50及び先端側移動体60の夫々は、上下方向及び移載方向に延びる板状に形成されており、横幅方向における内方側から、先端側移動体60、基部側移動体50、横移動体40の順で横幅方向に並ぶ状態で設けられている。
【0043】
図5及び図6に示すように、基部側移動体50には、横移動体用の出退用ガイドレール50aと先端側移動体用の出退用ガイドレール50aが移載方向に沿って備えられており、横移動体40には、横移動体用の出退用ガイドレール50aに係合する出退用ガイドローラ40aが備えられ、先端側移動体60には、先端側移動体用の出退用ガイドレール50aに係合する出退用ガイドローラ60aが備えられている。そして、基部側移動体50は、それに備えられた横移動体用の出退用ガイドレール50aが横移動体40に備えられた出退用ガイドローラ40aと係合することで、移載方向に沿って出退自在に横移動体40に連結支持されており、先端側移動体60は、それに備えられた出退用ガイドローラ60aが基部側移動体50に備えられた先端側移動体用の出退用ガイドレール50aと係合することで、移載方向に沿って出退自在に基部側移動体50に連結支持されている。
【0044】
物品移載装置11には、一対の出退移動体15を突出位置及び引退位置に出退移動させる出退移動手段19と、一対の出退移動体15を互いに遠近移動させて一対の出退移動体15の間隔を調節する間隔調節手段25と、一対の係合爪70を突出姿勢及び引退姿勢に姿勢変更させるように係合爪70と連係された姿勢変更手段30とが設けられている。
【0045】
図2〜図6に示すように、出退移動手段19には、基台14に連結支持された出退移動用電動モータM1(図2〜図4参照)と、出退移動用電動モータM1にて回転される駆動ピニオン20と、駆動ピニオン20に噛合する従動ピニオン21と、移載方向に沿う姿勢で基部側移動体50に支持されて従動ピニオン21が噛合する出退移動用ラック22と、基部側移動体50と先端側移動体60とを連動させるチェーン23とが備えられている。そして、出退移動手段19は、出退移動用電動モータM1の駆動にて駆動ピニオン20及び従動ピニオン21を回転させて、基部側移動体50を基台14に対して移載方向に出退移動させるとともに、基部側移動体50が基台14に対して移載方向に出退移動するに伴ってチェーン23(図5及び図6参照)の連動により先端側移動体60を基部側移動体50に対して移載方向に出退移動させるように構成されている。
【0046】
図3に示すように、間隔調節手段25には、基台14に連結支持された間隔調節用電動モータM2と、間隔調節用電動モータM2にて回転されるピニオン26と、横幅方向に沿い且つ互いに対向する姿勢で横移動体40に支持されてピニオン26が噛合する一対の横移動用ラック27とが備えられている。そして、間隔調節手段25は、間隔調節用電動モータM2を駆動させることにより一対の横移動体40が互いに遠近移動し、この一対の横移動体40に連結支持された一対の出退移動体15も互いに遠近移動させるように構成されている。このように、間隔調節手段25にて一対の出退移動体15を互いに遠近移動させることにより、一対の出退移動体15の間隔を、移載する物品の横幅方向での大きさに適した間隔に調節できるように構成されている。ちなみに、コンベア用電動モータM3の駆動によりコンベア17が搬送作動して、一対の出退移動体15の出退移動による物品の移載をコンベア17にて補助できるように構成されている。
【0047】
(係合爪)
図7及び図8に示すように、係合爪70は、移載方向に沿う軸心周りに揺動自在に支持枠74に支持された爪部材71と、上下方向にスライド移動自在に支持枠74に支持され且つ付勢手段としての圧縮スプリング72にて上方側に付勢された操作ブロック73とを備えてユニット状に構成されている。そして、係合爪70は、圧縮スプリング72の付勢力により操作ブロック73が上方に移動するに伴って爪部材71が横幅方向の内方側に揺動して転倒(図7参照)し、圧縮スプリング72の付勢力に抗して操作ブロック73が下方に移動するに伴って爪部材71が横幅方向の外方側に揺動して起立する(図8参照)ように、爪部材71に形成されたギア部71aと操作ブロック73の外方側の側面に形成されたラック部73aとが噛合されている。
【0048】
よって、図8に示すように、係合爪70は、スライド移動部材31が下方にスライド移動して操作ブロック73を下方に押圧操作し、操作ブロック73が圧縮スプリング72の付勢力に抗して下方に移動するに伴って、爪部材71が起立するように上方側に揺動して先端側移動体60側に引退した姿勢となる引退姿勢に姿勢変更するように構成されている。また、図8に示すように、係合爪70は、スライド移動部材31が上方にスライド移動して操作ブロック73に対する押圧操作が解除されて、操作ブロック73が圧縮スプリング72の付勢力により上方に移動するに伴って、爪部材71が転倒するように横幅方向の内方側に揺動して載置支持部14a側に突出した姿勢となる突出姿勢に姿勢変更するように構成されている。
【0049】
このように、係合爪70を引退姿勢側から突出姿勢側に付勢する圧縮スプリング72が設けられており、スライド移動部材31は、引退用位置へのスライド移動により圧縮スプリング72の付勢力に抗して係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させ、且つ、突出用位置へのスライド移動により係合爪70に対する操作を解除して圧縮スプリング72の付勢力により係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させるように、係合爪70に連係されている。
【0050】
(姿勢変更手段)
図3に示すように、姿勢変更手段30は、係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させる突出用位置、及び、係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させる引退用位置にスライド移動自在なスライド移動部材31と、スライド移動部材31を突出用位置と引退用位置とにスライド移動させる爪操作用駆動手段32とを備えて構成されている。そして、基台14に対して出退移動体15が出退移動するに伴って、爪操作用駆動手段32に対してスライド移動部材31が出退方向に移動するように、爪操作用駆動手段32は基台14に支持され、スライド移動部材31は出退移動体15に支持されている。また、スライド移動部材31は、下方側へのスライド移動により突出用位置にスライド移動し、上方側へのスライド移動により引退用位置にスライド移動するように構成されている。
【0051】
図5及び図6に示すように、スライド移動部材31は、移載方向と交差する操作方向となる上下方向にスライド移動自在に基部側移動体50に支持される基部側スライド移動部材51と、上下方向にスライド移動自在に先端側移動体60に支持され、且つ、出退移動体15の出退移動に伴って基部側スライド移動部材51に対して移載方向にスライド移動自在でかつ基部側スライド移動部材51と上下方向に一体的にスライド移動するように基部側スライド移動部材51に係合された先端側スライド移動部材61とを備えて構成されている。
【0052】
また、先端側スライド移動部材61は、上下方向にスライド移動するに伴って係合爪70を突出姿勢と引退姿勢とに姿勢変更させるように複数の係合爪70に連係された状態で先端側移動体60に支持されている。爪操作用駆動手段32は、基部側スライド移動部材51を上下方向に移動操作するように構成されている。つまり、爪操作用駆動手段32にて基部側スライド移動部材51を上下方向にスライド移動することによって、先端側スライド移動部材61も一体的に上下方向にスライド移動し、この先端側スライド移動部材61の上下方向のスライド移動により係合爪70を突出姿勢と引退姿勢とに切り換えるように構成されている。
【0053】
そして、基部側スライド移動部材51は、単一の基部側連係体52にて構成されている。また、先端側スライド移動部材61は、単一の基部側連係体52に連係された単一の先端側連係体62にて構成されている。この先端側連係体62は、基部側連係体52が上下方向にスライド移動するに伴って一体的に上下方向にスライド移動するように基部側連係体52と連係され、且つ、自己の上下方向のスライド移動により一対の係合爪70を姿勢変更させるように一対の係合爪70と連係されている。
【0054】
ちなみに、図6に示すように、基部側連係体52及び先端側連係体62を下方の引位置にスライド移動させた状態では、一対の係合爪70に対して押圧操作されて一対の係合爪70が引退姿勢に姿勢変更されるものであり、この状態がスライド移動部材31を引退用位置にスライド移動させた状態である。また、図7に示すように、基部側連係体52及び先端側連係体62を上方の突位置にスライド移動させた状態では、一対の係合爪70に対する押圧操作が解除されて一対の係合爪70が突出姿勢に姿勢変更されるものであり、この状態がスライド移動部材31を突出用位置にスライド移動させた状態である。
【0055】
次に、爪操作用駆動手段32、基部側連係体52及び先端側連係体62の夫々の構成について詳細な説明を加える。
【0056】
(爪操作用駆動手段)
図5、図6、図9及び図10に示すように、爪操作用駆動手段32は、出退する操作ピンが備えられた電動シリンダS1と、電動シリンダS1にて上下方向にスライド移動操作され且つ基部側連係体52に係合される操作部材41とを備えて構成されている。
【0057】
電動シリンダS1は、操作ピンが上下方向に出退する姿勢で横移動体40の横幅方向の外方側に位置するように横移動体40に支持されており、操作ピンを出退させることで操作部材41を上下方向に移動させるように構成されている。
【0058】
操作部材41は、第1平行四連リンク機構41aを介して吊り下げ支持される状態で横移動体40の内方側の側面に連結されており、第1平行四連リンク機構41aの作用により移載方向にスライド移動しながら上下方向にスライド移動するように構成されている。そして、操作部材41には、基部側連係体52に係合する複数の基部側係合ローラ41bが備えられている。また、操作部材41の被操作部41cは、電動シリンダS1の操作ピンの出退により上下方向に押圧操作されるように、横移動体40に形成された挿通孔40bを挿通させてその先端部が電動シリンダS1の操作ピンに連結されている。
【0059】
(基部側連係体)
基部側連係体52は、第2平行四連リンク機構52aを介して吊り下げ支持される状態で基部側移動体50の外方側の側面に連結された基部側ガイドレール52bと、第3平行四連リンク機構52cを介して吊り下げ支持される状態で基部側移動体50の内方側の側面に連結された先端側ガイドレール52dとを備えて構成されている。基部側ガイドレール52b及び先端側ガイドレール52dは、移載方向に沿う姿勢で配設されており、これら基部側ガイドレール52b及び先端側ガイドレール52dが、基部側連係体52に備えられたレール体に相当する。
【0060】
そして、基部側ガイドレール52bは、第2平行四連リンク機構52aの作用により移載方向にスライド移動しながら上下方向にスライド移動し、先端側ガイドレール52dは、第3平行四連リンク機構52cの作用により移載方向にスライド移動しながら上下方向にスライド移動するように構成されている。また、第2平行四連リンク機構52aと第3平行四連リンク機構52cとは連動軸にて互いに連結されており、基部側ガイドレール52bと先端側ガイドレール52dとが一体的に移動するように構成されている。尚、第2平行四連リンク機構52a及び第3平行四連リンク機構52cの夫々は、その揺動軸心が第1平行四連リンク機構41aの揺動軸心と同高さとなるように設けられている。
【0061】
基部側ガイドレール52bは、移載方向に沿う姿勢で配設されて移載方向視で外方側が開口するコ字状に形成されており、この内部空間に操作部材41の基部側係合ローラ41bが外方側から係合している。つまり、移載方向には基部側係合ローラ41bが基部側ガイドレール52bに沿って相対的に移動し、且つ、上下方向には基部側係合ローラ41bと基部側ガイドレール52bとが一体的に移動するように構成されている。
また、先端側ガイドレール52dは、移載方向に沿う姿勢で配設されて移載方向視で内方側が開口するコ字状に形成されておりこの内部空間に先端側連係体62の先端側係合ローラ62bが内方側から係合している。つまり、移載方向には先端側係合ローラ62bが先端側ガイドレール52dに沿って相対的に移動し、且つ、上下方向には先端側係合ローラ62bと先端側ガイドレール52dとが一体的に移動するように構成されている。
【0062】
(先端側連係体)
先端側連係体62は、上下方向及び移載方向に沿って設けられた操作板62aと、外方側に突出する状態で操作板62aに支持された複数の先端側係合ローラ62bとを備えて構成されている。また、操作板62aは、先端側移動体60の外方側に位置するように上下方向に移動自在に先端側移動体60に支持されている。尚、この操作板62aが、先端側連係体62に備えられた板状体に相当する。
【0063】
また、図10に示すように、操作板62aは、一対の係合爪70の操作ブロック73の真上を跨って位置するように設けられており、操作板62aが下方に移動すると一対の係合爪70の操作ブロック73を下方に押圧操作し、操作板62aが上方に移動すると一対の係合爪70の操作ブロック73に対する押圧操作が解除されるように構成されている。
【0064】
従って、基部側係合ローラ41bが基部側ガイドレール52bに沿って移載方向に沿って相対的に移動し、先端側係合ローラ62bが先端側ガイドレール52dに沿って移載方向に沿って相対的に移動することで、基部側連係体52の爪操作用駆動手段32への係合及び先端側連係体62の基部側連係体52への係合を維持した状態で、出退移動体15を引退位置や突出位置に出退移動させることができるように構成されている。
【0065】
そして、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、電動シリンダS1の操作ピンを上方に突出させて操作部材41を上方に押圧操作することにより、基部側連係体52及び先端側連係体62が上方にスライド操作されて、圧縮スプリング72の付勢力により一対の係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させるようになっている。
【0066】
また、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、電動シリンダS1の操作ピンを下方に引退させて操作部材41に対する押圧操作を解除することにより、基部側連係体52及び先端側連係体62は自重により下方にスライド操作されて、圧縮スプリング72の付勢力に抗して一対の係合爪70が引退姿勢に切り換えられる。
【0067】
このように、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、爪操作用駆動手段32にて基部側連係体52及び先端側連係体62を備えたスライド移動部材31を上下方向にスライド移動させて一対の係合爪70を突出姿勢や引退姿勢に姿勢変更させるようになっている。
【0068】
〔第2実施形態〕
次に、物品移載装置の第2実施形態について説明する。尚、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明する。尚、物品収納部や荷載置台や物品移載装置は、2つの物品を移載方向に間隔を空けた状態で載置支持するように構成されている。
【0069】
(物品移載装置)
図12に示すように、複数の係合爪70として、先端側移動体60の移載方向の一端部に支持された一端部係合爪70aと、先端側移動体60の移載方向の他端部に支持された他端部係合爪70bと、先端側移動体60における移載方向の中間部に支持された中間部係合爪70cとの3つの係合爪70が設けられている。そして、このように3つの係合爪70を設けることで、物品移載装置11は、自己と物品収納部1等との間で同時に2つの物品を移載できるように構成されている。
【0070】
つまり、図20に示すように、物品収納部1等に移載方向に並んで位置している2つの移載物品a1,a2を同時に物品移載装置11に移載する場合は、3つの係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させ(図20(a)(b)参照)、その後、3つの係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させた後に一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させる(図20(c)(d)参照)。
また、物品移載装置11に移載方向に並んで位置する2つの移載物品a1,a2を同時に物品収納部1等に移載する場合は、3つの係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させ、その後、3つの係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた後に一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させる。
【0071】
物品収納部1等に移載方向に並んで位置する2つの物品のうちの物品移載装置11側に位置する移載物品a1のみを物品移載装置11に移載することもでき、この場合は、3つの係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させ(図20(a)(b)参照)、その後、他端部係合爪70bと中間部係合爪70cとを突出姿勢に姿勢変更させた後に一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させる(図21(e)(f)参照)。
また、物品移載装置11に移載方向に並んで位置する2つの物品のうちの物品収納部1側に位置する物品のみを移載対象箇所1,8に移載することもでき、この場合は、一端部係合爪70aと中間部係合爪70cとを突出姿勢に姿勢変更させた状態で一対の出退移動体15を突出位置に突出移動させ、その後、3つの係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させた後に一対の出退移動体15を引退位置に引退移動させる。
【0072】
(係合爪)
図15に示すように、係合爪70は、圧縮スプリング72の付勢力により操作ブロック73が上方に移動するに伴って爪部材71が横幅方向の外方側に揺動して起立し、圧縮スプリング72の付勢力に抗して操作ブロック73が下方に移動するに伴って爪部材71が横幅方向の内方側に揺動して転倒するように、爪部材71に形成されたギア部71aと操作ブロック73の内方側の側面に形成されたラック部73aとが噛合されている。つまり、第2実施形態では、操作ブロックの上下移動と爪部材の姿勢変更との関係が第1実施形態とは逆の関係となっている。
【0073】
よって、係合爪70は、スライド移動部材31が下方にスライド移動して操作ブロック73を下方に押圧操作し、操作ブロック73が圧縮スプリング72の付勢力に抗して下方に移動するに伴って、爪部材71が転倒するように横幅方向の内方側に揺動して載置支持部14a側に突出した姿勢となる突出姿勢に姿勢変更するように構成されている。また、係合爪70は、スライド移動部材31が上方にスライド移動して操作ブロック73に対する押圧操作が解除されて、操作ブロック73が圧縮スプリング72の付勢力により上方に移動するに伴って、爪部材71が起立するように上方側に揺動して先端側移動体60側に引退した姿勢となる引退姿勢に姿勢変更するように構成されている。
【0074】
このように、係合爪70を突出姿勢側から引退姿勢側に付勢する圧縮スプリング72が設けられており、スライド移動部材31は、引退用位置へのスライド移動により係合爪70に対する操作を解除して圧縮スプリング72の付勢力により係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させ、且つ、突出用位置へのスライド移動により圧縮スプリング72の付勢力に抗して係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させるように、係合爪70に連係されている。
【0075】
(姿勢変更手段)
図13に示すように、基部側スライド移動部材51は、第1基部側連係体53と第2基部側連係体54とを備えて構成され、先端側スライド移動部材61は、第1基部側連係体53に係合された第1先端側連係体63と、第2基部側連係体54と係合された第2先端側連係体64とを備えて構成されている。
【0076】
そして、第1先端側連係体63は、第1基部側連係体53が上下方向にスライド移動するに伴って一体的に上下方向にスライド移動するように第1基部側連係体53と連係され、且つ、自己の上下方向のスライド移動により一端部係合爪70aと中間部係合爪70cとを姿勢変更させるように一端部係合爪70aと中間部係合爪70cとの一対の係合爪70に連係されている。
【0077】
また、第2先端側連係体64は、第2基部側連係体54が上下方向にスライド移動するに伴って一体的に上下方向にスライド移動するように第2基部側連係体54と連係され、且つ、自己の上下方向のスライド移動により中間部係合爪70cと他端部係合爪70bとを姿勢変更させるように中間部係合爪70cと他端部係合爪70bとの一対の係合爪70に連係されている。
【0078】
ちなみに、図16に示すように、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63を上方の引位置にスライド移動させ、且つ、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64を上方の引位置にスライド移動させた状態では、一端部係合爪70aと中間部係合爪70cと他端部係合爪70bとに対する押圧操作が解除されて3つの係合爪70が引退姿勢に姿勢変更されるものであり、この状態がスライド移動部材31を引退用位置にスライド移動させた状態である。
また、図18に示すように、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63を下方の突位置にスライド移動させ、且つ、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64を上方の引位置にスライド移動させた状態では、一端部係合爪70aと中間部係合爪70cとに対して押圧操作されて一端部係合爪70aと中間部係合爪70cとが突出姿勢に姿勢変更される。図17に示すように、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63を上方の引位置にスライド移動させ、且つ、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64を下方の突位置にスライド移動させた状態では、中間部係合爪70cと他端部係合爪70bとに対して押圧操作されて中間部係合爪70cと他端部係合爪70bとが突出姿勢に姿勢変更される。また、図19に示すように、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63を下方の突位置にスライド移動させ、且つ、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64を下方の突位置にスライド移動させた状態では、3つの係合爪70に対して押圧操作されて3つの係合爪70が突出姿勢に姿勢変更される。これら3状態が、スライド移動部材31を突出用位置にスライド移動させた状態である。
【0079】
(爪操作用駆動手段)
図13及び図15に示すように、爪操作用駆動手段32は、回転により第1基部側連係体53及び第2基部側連係体54を上下方向にスライド移動操作するカム部材42と、カム部材42を回転させる駆動装置としての爪出退用電動モータM4と、第1基部側連係体53とカム部材42とを連係させる第1操作部材43と、第2基部側連係体54とカム部材42とを連係させる第2操作部材44とを備えて、第1基部側連係体53と第2基部側連係体54とを各別に上下方向に沿って移動操作するように構成されている。
【0080】
爪出退用電動モータM4は、横移動体40の横幅方向の外方側に位置するように横移動体40に支持されている。また、カム部材42は、横横幅方向に沿う回転軸心周りに回転するように横移動体40と爪出退用電動モータM4の間に配設されている。
【0081】
また、カム部材42は、その回転軸心Pを挟む形態で一対のカム部42a,42bを備えて構成されており、この一対のカム部42a,42bは、横幅方向の外方側に凹入する形状で回転軸心Pの周りにループ状に形成された溝カムにて一連に形成されている。そして、第1操作部材43は、第1基部側連係体53に係合され且つカム部材42における回転軸心より下方に位置する一方のカム部42aに係合されている。また、第2操作部材44は、第2基部側連係体54に係合され且つカム部材42における回転軸心より上方に位置する他方のカム部42bに係合されている。
【0082】
第1操作部材43は、第4平行四連リンク機構43aを介して吊り下げ支持される状態で横移動体40の内方側の側面に連結されており、第4平行四連リンク機構43aの作用により移載方向にスライド移動しながら上下方向にスライド移動するように構成されている。そして、第1操作部材43には、第1基部側連係体53に係合する複数の第1基部側係合ローラ43bが備えられている。また、第1操作部材43における横移動体40に形成された挿通孔40cを挿通させてカム部材42側に延出された部分の端部にカム部材42の一方のカム部42aに係合する第1カム用ローラ43cが備えられている。
【0083】
第2操作部材44は、第1操作部材43と同様に、第5平行四連リンク機構44aを介して吊り下げられ、第2基部側係合ローラ44b及び第2カム用ローラ44cが備えられている。この第2操作部材44は、第1操作部材43よりも上方で横移動体40の内方側の側面に連結されており、これにより、第2基部側係合ローラ44bが第2基部側連係体54に係合し、第2カム用ローラ44cがカム部材42の他方のカム部42bに係合している。
【0084】
(基部側連係体)
第1基部側連係体53は、第1実施形態の基部側連係体52と同様に、第6平行四連リンク機構53aを介して吊り下げられた第1基部側ガイドレール53bと、第7平行四連リンク機構53cを介して吊り下げ支持された第1先端側ガイドレール53dとを備えて構成されている。第1基部側ガイドレール53b及び第1先端側ガイドレール53dは、移載方向に沿う姿勢で配設されており、これら第1基部側ガイドレール53b及び第1先端側ガイドレール53dが、第1基部側連係体53に備えられたレール体に相当する。
【0085】
第1基部側ガイドレール53bに第1操作部材43の第1基部側係合ローラ43bが係合し、第1先端側ガイドレール53dに第1先端側連係体63の第1先端側係合ローラ63bが係合するように構成されている。尚、第6平行四連リンク機構53a及び第7平行四連リンク機構53cの夫々は、その揺動軸心が第4平行四連リンク機構43aの揺動軸心と同高さとなるように設けられている。
【0086】
また、第2基部側連係体54は、第1基部側連係体53や第1実施形態の基部側連係体52と同様に、第8平行四連リンク機構54aを介して吊り下げ支持された第2基部側ガイドレール54bと、第9平行四連リンク機構54cを介して吊り下げ支持された第2先端側ガイドレール54dとを備えて構成されている。第2基部側ガイドレール54b及び第2先端側ガイドレール54dは、移載方向に沿う姿勢で配設されており、これら第2基部側ガイドレール54b及び第2先端側ガイドレール54dが、第2基部側連係体54に備えられたレール体に相当する。
【0087】
第2基部側ガイドレール54bに第2操作部材44の第2基部側係合ローラ44bが係合し、第2先端側ガイドレール54dに第2先端側連係体64の第2先端側係合ローラ64bが係合するように構成されている。尚、第8平行四連リンク機構54a及び第9平行四連リンク機構54cの夫々は、その揺動軸心が第5平行四連リンク機構43aの揺動軸心と同高さとなるように設けられている。
【0088】
そして、第2基部側ガイドレール54bが、移載方向視で第1基部側ガイドレール53bと上下方向に並ぶ状態で設けられ、第2先端側ガイドレール54dが、移載方向視で第1先端側ガイドレール53dと上下方向に並ぶ状態で設けられており、このようにして第2基部側連係体54が、移載方向視で第1基部側連係体54と上下方向に並ぶ状態で設けられている。
【0089】
(先端側連係体)
第1先端側連係体63は、第1実施形態の先端側連係体62と同様に、第1操作板63aと第1先端側係合ローラ63bとを備えて構成され、先端側移動体60の外方側に位置するように上下方向に移動自在に先端側移動体60に支持されている。また、図15に示すように、第1操作板63aは、3つの係合爪70の操作ブロック73の真上を跨って位置するように設けられているが、第1操作板63aが下方に移動したときに、一端部係合爪70a及び中間部係合爪70cの操作ブロック73を下方に押圧操作し、他端部係合爪70bの操作ブロック73は下方に押圧操作しないように、一端部係合爪70aの操作ブロック73及び中間部係合爪70cの操作ブロック73の真上に位置する部分が下方に突出する形状に形成されている。
【0090】
第2先端側連係体64は、第1先端側連係体63や第1実施形態の先端側連係体62と同様に、第2操作板64aと第2先端側係合ローラ64bとを備えて構成され、先端側移動体60の外方側に位置するように上下方向に移動自在に先端側移動体60に支持されている。また、図15に示すように、第2操作板64aは、3つの係合爪70の操作ブロック73の真上を跨って位置するように設けられているが、第2操作板64aが下方に移動したときに、中間部係合爪70c及び他端部係合爪70bの操作ブロック73を下方に押圧操作し、一端部係合爪70aの操作ブロック73は下方に押圧操作しないように、中間部係合爪70c及び他端部係合爪70bの操作ブロック73の真上に位置する部分が下方に突出する形状に形成されている。
【0091】
第1操作板63aが、第1先端側連係体63に備えられた板状体に相当し、第2操作板64aが、第2先端側連係体64に備えられた板状体に相当するものであり、第2操作板64aは、移載方向視で第1操作板63aと横幅方向に並ぶ状態で設けられており、このようにして第2先端側連係体64が、移載方向視で第1先端側連係体63と並ぶ状態で設けられている。
【0092】
従って、第1基部側係合ローラ43bが第1基部側ガイドレール53bに沿って移載方向に沿って相対的に移動し、第1先端側係合ローラ63bが第1先端側ガイドレール53dに沿って移載方向に沿って相対的に移動すること、並びに、第2基部側係合ローラ44bが第2基部側ガイドレール54bに沿って移載方向に沿って相対的に移動し、第2先端側係合ローラ64bが第2先端側ガイドレール54dに沿って移載方向に沿って相対的に移動することで、第1基部側連係体53の爪操作用駆動手段32への係合及び第1先端側連係体63の第1基部側連係体53への係合を維持し、且つ、第2基部側連係体54の爪操作用駆動手段32への係合及び第2先端側連係体64の第2基部側連係体54への係合を維持した状態で、出退移動体15を引退位置や突出位置に出退移動させることができるように構成されている。
【0093】
そして、カム部材42は、回転軸心P周りの回転により、第1基部側連係体53及び第2基部側連係体54を係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させる引位置にスライド移動操作する回転位相(図16(a)に示す回転位相であり、第1回転位相と称する)と、第1基部側連係体53を引位置にスライド移動操作し且つ第2基部側連係体54を係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させる突位置にスライド移動操作する回転位相(図17(a)に示す回転位相であり、第2回転位相と称する)と、第1基部側連係体53を突位置にスライド移動操作し且つ第2基部側連係体54を引位置にスライド移動操作する回転位相(図18(a)に示す回転位相であり、第3回転位相と称する)と、第1基部側連係体53及び第2基部側連係体54を突位置にスライド移動操作する回転位相(図19(a)に示す回転位相であり、第4回転位相と称する)とに回転自在に設けられている。
ちなみに、図16〜図19において、図16に示す第1回転位相から反時計回りに45°回転させた回転位相が図17に示す第2回転位相であり、第1回転位相から時計回りに45°回転させた回転位相が図18に示す第3回転位相であり、第1回転位相から時計回りに90°回転させた図19に示す回転位相が第4回転位相である。
【0094】
説明を加えると、カム部材42は、第1回転位相や第2回転位相では第1カム用ローラ43cと回転軸心Pとの高低差が小さく、第3回転位相や第4回転位相では第1カム用ローラ43cと回転軸心Pとの高低差が大きくなるように一方のカム部42aが形成されている。そして、第1カム用ローラ43cはカム部材42の回転軸心Pより下方でカム部材42に係合されているため、第1回転位相や第2回転位相では、第1カム用ローラ43cは回転軸心との高低差が小さくなることで上方に移動操作され、第3回転位相や第4回転位相では、第1カム用ローラ43cは回転軸心との高低差が大きくなることで下方に移動操作される。
【0095】
また、カム部材42は、第1回転位相や第3回転位相では第2カム用ローラ44cと回転軸心との高低差が大きくなり、第2回転位相や第4回転位相では第2カム用ローラ44cと回転軸心との高低差が小さくなるように他方のカム部42bが形成されている。そして、第2カム用ローラ44cは、カム部材42の回転軸心より上方でカム部材42に係合されているため、第1回転位相や第3回転位相では、第2カム用ローラ44cは回転軸心との高低差が大きくなることで上方に移動操作され、第2回転位相や第4回転位相ではでは、第2カム用ローラ44cは回転軸心との高低差が小さくなることで下方に移動操作される。
【0096】
よって、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、図16に示すように、カム部材42を第1回転位相に回転させて、第1カム用ローラ43cを備えた第1操作部材43を上方に移動操作し且つ第2カム用ローラ44cを備えた第2操作部材44を上方に移動操作することで、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63は上方の引位置に移動操作され、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64も上方の引位置に移動操作される。このように第1先端側連係体63が上方の引位置に移動操作され且つ第2先端側連係体64も上方の引位置に移動操作されることで、3つの係合爪70は第1先端側連係体63や第2先端側連係体64にて押圧操作されないため、これら3つの係合爪70は圧縮スプリング72の付勢力により引退姿勢に切り換えられる。
【0097】
また、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、図17に示すように、カム部材42を第2回転位相に回転させて、第1カム用ローラ43cを備えた第1操作部材43を上方に移動操作し且つ第2カム用ローラ44cを備えた第2操作部材44を下方に移動操作することで、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63は上方の引位置に移動操作され、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64は下方の突位置に移動操作される。このように第1先端側連係体63が上方の引位置に移動操作され且つ第2先端側連係体64が下方の突位置に移動操作されることで、中間部係合爪70c及び他端部係合爪70bは第2先端側連係体64にて押圧操作され、一端部係合爪70aは第1先端側連係体63や第2先端側連係体64にて押圧操作されないため、中間部係合爪70c及び他端部係合爪70bは第2先端側連係体64の押圧操作により圧縮スプリング72の付勢力に抗して突出姿勢に切り換えられ、一端部係合爪70aは圧縮スプリング72の付勢力により引退姿勢に切り換えられる。
【0098】
また、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、図18に示すように、カム部材42を第3回転位相に回転させて、第1カム用ローラ43cを備えた第1操作部材43を下方に移動操作し且つ第2カム用ローラ44cを備えた第2操作部材44を上方に移動操作することで、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63は下方の突位置に移動操作され、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64は上方の引位置に移動操作される。このように第1先端側連係体63が下方の突位置に移動操作され且つ第2先端側連係体64が上方の引位置に移動操作されることで、一端部係合爪70a及び中間部係合爪70cは第1先端側連係体63にて押圧操作され、他端部係合爪70bは第1先端側連係体63や第2先端側連係体64にて押圧操作されないため、一端部係合爪70a及び中間部係合爪70cは第1先端側連係体63の押圧操作により圧縮スプリング72の付勢力に抗して突出姿勢に切り換えられ、他端部係合爪70bは圧縮スプリング72の付勢力により引退姿勢に切り換えられる。
【0099】
また、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、図19に示すように、カム部材42を第4回転位相に回転させて、第1カム用ローラ43cを備えた第1操作部材43を下方に移動操作し且つ第2カム用ローラ44cを備えた第2操作部材44を下方に移動操作することで、第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63は下方の突位置に移動操作され、第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64も下方の突位置に移動操作される。このように第1先端側連係体63が下方の突位置に移動操作され且つ第2先端側連係体64も下方の突位置に移動操作されることで、3つの係合爪70は第1先端側連係体63及び第2先端側連係体64にて押圧操作されるため、3つの係合爪70は第1先端側連係体63及び第2先端側連係体64の押圧操作により圧縮スプリング72の付勢力に抗して突出姿勢に切り換えられる。
【0100】
このように、出退移動体15を引退位置に引退移動させた状態及び出退移動体15を突出位置に突出移動させた状態のいずれの状態でも、爪操作用駆動手段32にて第1基部側連係体53及び第1先端側連係体63並びに第2基部側連係体54及び第2先端側連係体64を備えたスライド移動部材31を上下方向にスライド移動させて3つの係合爪70を突出姿勢や引退姿勢に姿勢変更させるようになっている。
【0101】
〔別実施形態〕
(1) 上記第1及び第2実施形態では、出退移動体15を、基部側移動体50と先端側移動体60との一対の移動体を備えて2段式に構成したが、出退移動体15を、単一の移動体のみを備えて1段式に構成してもよく、また、3つ以上の移動体を備えて3段式以上に構成してもよい。
ちなみに、出退移動体15を1段式に構成した場合、スライド移動部材31として、単一の移動部材を設け、その単一の操作部材を、爪操作用駆動手段32にて操作方向に移動操作されるように移動体に支持し且つ操作方向に移動操作されるに伴って係合爪70を突出姿勢と引退姿勢とに姿勢変更させるように係合爪70に連係させる。
【0102】
(2) 上記第1実施形態では、移載方向に並ぶ複数の係合爪70として一対の係合爪70を設け、上記第2実施形態では、移載方向に並ぶ複数の係合爪70として3つの係合爪70を設けたが、中間部係合爪70cを複数設ける等により、移載方向に並ぶ複数の係合爪70として4つ以上の係合爪70を設けてもよい。
【0103】
(3) 上記第1実施形態では、基部側スライド移動部材51を、単一の基部側連係体52にて構成し、先端側スライド移動部材61を、単一の基部側連係体52に係合された単一の先端側連係体62にて構成して、この単一の先端側連係体62を一対の係合爪70に連係させたが、基部側スライド移動部材51を、一対の基部側連係体にて構成し、先端側スライド移動部材61を、一方の基部側連係体に係合された先端側連係体と他方の基部側連係体に係合された先端側連係体との一対の先端側連係体にて構成し、一方の先端側連係体を一端部係合爪70aに連係させ、他方の先端側連係体を他端部係合爪70bに連係させてもよい。
つまり、爪操作用駆動手段32にて、一方の基部側連係体を操作方向にスライド移動操作して一方の先端側連係体が操作方向にスライド移動操作されることで、一端部係合爪70aが姿勢変更され、他方の基部側連係体を操作方向にスライド移動操作して他方の先端側連係体が操作方向にスライド移動操作されることで、他端部係合爪70bが姿勢変更されるように、姿勢変更手段30を、一対の係合爪70を各別に姿勢変更させるように構成してもよい。
【0104】
また、基部側スライド移動部材51を、第1基部側連係体53と第2基部側連係体54と第3基部側連係体との3つの基部側連係体にて構成し、先端側スライド移動部材61を、第1基部側連係体53に係合された第1先端側連係体63と第2基部側連係体54に係合された第2先端側連係体64と第3基部側連係体に係合された第3先端側連係体との3つの先端側連係体にて構成し、第1先端側連係体63を一端部連係爪70aに連係し、第2先端側連係体64を他端部連係爪70bに連係し、第3先端側連係体を中間部連係爪70cに連携して、姿勢変更手段30を、3つの係合爪70を各別に姿勢変更させるように構成してもよい。
【0105】
(4) 上記第1実施形態では、爪操作用駆動手段32を、電動シリンダS1と、電動シリンダS1にて操作方向にスライド移動操作され且つ基部側連係体52に連係される操作部材41とを備えて構成したが、第2実施形態と同様に、爪操作用駆動手段32を、カム部材と、そのカム部材を回転させる駆動手段と、カム部材と基部側連係体とを連係させる操作部材とを備えて構成し、駆動手段にてカム部材を回転させて、カム部材のカム作用により操作部材41を操作方向にスライド移動操作して、基部側連係体52を操作方向にスライド移動操作するように構成してもよい。
【0106】
また、第2実施形態では、爪操作用駆動手段32を、カム部材42と、そのカム部材42を回転させる駆動手段M4と、カム部材42と第1基部側連係体53とを連係させる第1操作部材43と、カム部材42と第2基部側連係体54とを連係させる第2操作部材44とを備えて構成したが、第1実施形態と同様に、爪操作用駆動手段32を、第1電動シリンダと、第2電動シリンダと、第1電動シリンダにて操作方向にスライド移動操作され且つ第1基部側連係体53に連係された第1操作部材43と、第2電動シリンダにて操作方向にスライド移動操作され且つ第2基部側連係体54に連係された第2操作部材44とを備えて構成し、第1電動シリンダにて第1操作部材43を操作方向にスライド移動操作して、第1基部側連係体53を操作方向にスライド移動操作し、且つ、第2電動シリンダにて第2操作部材44を操作方向にスライド移動操作して、第2基部側連係体54を操作方向にスライド移動操作するように構成してもよい。
【0107】
(5) 上記第2実施形態では、単一のカム部材42に、一対のカム部42a,42bを備えて構成し、第1操作部材43を、第1基部側連係体53に係合させ且つカム部材42の一方のカム部42aに係合させ、第2操作部材44を、第2基部側連係体54に係合させ且つカム部材42の他方のカム部42bに係合させて、駆動装置M4にて、単一のカム部材42を回転させることにより、第1操作部材43と第2操作部材44とを各別に操作方向にスライド移動操作するように構成したが、第1カム部材と第2カム部材の夫々にカム部を備えて構成し、第1操作部材43を、第1基部側連係体53に連係させ且つ第1カム部材のカム部に係合させ、第2操作部材44を、第2基部側連係体54に連係させ且つ第2カム部材のカム部に係合させて、駆動手段にて、一対のカム部材を各別に回転させることにより、第1操作部材43と第2操作部材44とを各別に操作方向にスライド移動操作するように構成してもよい。
【0108】
(6) 上記第1実施形態では、スライド移動部材31を、引退用位置へのスライド移動により付勢手段72の付勢力に抗して係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させ、且つ、突出用位置へのスライド移動により係合爪70に対する操作を解除して付勢手段72の付勢力により係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させるように、係合爪70に連係させたが、突出用位置へのスライド移動により付勢手段72の付勢力に抗して係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させ、且つ、引退用位置へのスライド移動により係合爪70に対する操作を解除して付勢手段72の付勢力により係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させるように、係合爪70に連係させてもよい。また、付勢手段72を設けずに、スライド移動部材31を、引退用位置へのスライド移動により係合爪70を引退姿勢に姿勢変更させ、且つ、突出用位置へのスライド移動により係合爪70を突出姿勢に姿勢変更させるように、係合爪70に連係させてもよい。
【0109】
(7) 上記第1及び第2実施形態では、一対の出退移動体15の夫々に係合爪70を支持させたが、一対の出退移動体15のうちのいずれか一方の出退移動体15のみに係合爪70を支持させてもよい。
【0110】
(8) 上記実施形態では、操作方向を上下方向としたが、操作方向を横幅方向としてもよい。つまり、具体的には、電動シリンダS1を、操作ピンが横幅方向に出退するように設けて、この操作ピンの出退によりスライド移動部材31を横幅方向にスライド移動させて係合爪70を姿勢変更させるように構成してもよく、また、カム部材42を上下方向に沿う軸心周りに回転するように設けて、このカム部材42の回転によりスライド移動部材31を横幅方向にスライド移動させて係合爪70を姿勢変更させるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0111】
14 基台
14a 載置支持部
15 出退移動体
30 姿勢変更手段
31 スライド移動部材
32 爪操作用駆動手段
42 カム部材
42a カム部
42b カム部
43 第1操作部材
44 第2操作部材
50 基部側移動体
52 基部側連係体
53 第1基部側連係体
54 第2基部側連係体
60 先端側移動体
62 先端側連係体
63 第1先端側連係体
64 第2先端側連係体
70 係合爪
70a 一端部係合爪
70b 他端部係合爪
70c 中間部係合爪
72 付勢手段
M4 駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を載置支持する載置支持部を備えた基台と、
前記載置支持部の横幅方向の両側に配設されて前記基台に対して前記横幅方向と直交する移載方向に沿って出退移動する一対の出退移動体と、
前記出退移動体から前記横幅方向における前記載置支持部が存在する側に突出して前記出退移動体が出退移動すると移載対象の物品に係合する突出姿勢、及び、この突出姿勢から引退させた引退姿勢とに姿勢変更自在に前記出退移動体に支持された前記移載方向に並ぶ複数の係合爪と、
前記複数の係合爪を前記突出姿勢及び前記引退姿勢に姿勢変更させるように前記係合爪と連係された姿勢変更手段とが設けられている物品移載装置であって、
前記姿勢変更手段が、前記係合爪を前記突出姿勢に姿勢変更させる突出用位置、及び、前記係合爪を前記引退姿勢に姿勢変更させる引退用位置にスライド移動自在で且つ前記基台に対して前記移載方向に移動自在に前記出退移動体に支持されたスライド移動部材と、前記基台に支持されて前記スライド移動部材を前記突出用位置と前記引退用位置とにスライド移動させる爪操作用駆動手段とを備えて構成されている物品移載装置。
【請求項2】
前記出退移動体が、前記基台に連結支持されて前記基台に対して前記移載方向に沿って出退移動する基部側移動体と、前記基部側移動体に連結支持されて前記基部側移動体に対して前記移載方向に沿って出退移動する先端側移動体とを備えて構成され、
前記スライド移動部材が、前記移載方向と交差する操作方向にスライド移動自在に前記基部側移動体に支持される基部側スライド移動部材と、前記操作方向にスライド移動自在に前記先端側移動体に支持され、且つ、前記出退移動体の出退移動に伴って前記基部側スライド移動部材に対して前記移載方向にスライド移動自在でかつ前記基部側スライド移動部材と前記操作方向に一体的にスライド移動するように前記基部側スライド移動部材に連係された先端側スライド移動部材とを備えて構成され、
前記先端側スライド移動部材が、前記操作方向にスライド移動するに伴って前記係合爪を前記突出姿勢と前記引退姿勢とに姿勢変更されるように前記複数の係合爪に連係された状態で前記先端側移動体に支持され、
前記爪操作用駆動手段が、前記基部側スライド移動部材を前記操作方向に移動操作するように構成されている請求項1記載の物品移載装置。
【請求項3】
前記複数の係合爪として、前記先端側移動体の前記移載方向の一端部に支持された一端部係合爪と、前記先端側移動体の前記移載方向の他端部に支持された他端部係合爪との一対の係合爪が設けられ、
前記基部側スライド移動部材が、単一の基部側連係体にて構成され、
前記先端側スライド移動部材が、前記単一の基部側連係体に対して前記移載方向にスライド移動自在に係合された単一の先端側連係体にて構成され、
前記先端側連係体が、前記操作方向のスライド移動により前記一対の係合爪を姿勢変更させるように前記一対の係合爪に連係されている請求項2記載の物品移載装置。
【請求項4】
前記複数の係合爪として、前記先端側移動体の前記移載方向の一端部に支持された一端部係合爪と、前記先端側移動体の前記移載方向の他端部に支持された他端部係合爪と、前記先端側移動体における前記移載方向の中間部に設けられた中間部係合爪とが設けられ、
前記基部側スライド移動部材が、第1基部側連係体と第2基部側連係体とを備えて構成され、
前記先端側スライド移動部材が、前記第1基部側連係体に対して前記移載方向にスライド移動自在に連係された第1先端側連係体と、前記第2基部側連係体に対して前記移載方向にスライド移動自在に連係された第2先端側連係体とを備えて構成され、
前記爪操作用駆動手段が、第1基部側連係体と第2基部側連係体とを各別に前記操作方向に沿って移動操作するように構成され、
前記第1先端側連係体が、前記操作方向のスライド移動により前記一端部係合爪と前記中間部係合爪とを姿勢変更させるように前記一端部係合爪と前記中間部係合爪とに連係され、
前記第2先端側連係体が、前記操作方向のスライド移動により前記中間部係合爪と前記他端部係合爪とを姿勢変更させるように前記中間部係合爪と前記他端部係合爪とに連係されている請求項2記載の物品移載装置。
【請求項5】
前記爪操作用駆動手段が、回転により前記第1基部側連係体及び前記第2基部側連係体を前記操作方向にスライド移動操作するカム部材と、前記カム部材を回転させる駆動装置とを備えて構成され、
前記カム部材が、前記第1基部側連係体及び前記第2基部側連係体を前記係合爪を引退姿勢に姿勢変更させる引位置にスライド移動操作する回転位相と、前記第1基部側連係体を前記引位置にスライド移動操作し且つ前記第2基部側連係体を前記係合爪を突出姿勢に姿勢変更させる突位置にスライド移動操作する回転位相と、前記第1基部側連係体を前記突位置にスライド移動操作し且つ前記第2基部側連係体を前記引位置にスライド移動操作する回転位相と、前記第1基部側連係体及び前記第2基部側連係体を前記突位置にスライド移動操作する回転位相とに回転自在に設けられている請求項4記載の物品移載装置。
【請求項6】
前記カム部材が、その回転軸心を挟む形態で一対のカム部を備えて構成され、
前記第1基部側連係体に係合し且つ前記カム部材における一方のカム部に係合する第1操作部材と、
前記第2基部側連係体に係合し且つ前記カム部材における他方のカム部に係合する第2操作部材とが設けられている請求項5記載の物品移載装置。
【請求項7】
前記スライド移動部材が、前記操作方向の一方側である下方側へのスライド移動により前記突出用位置にスライド移動し、前記操作方向の他方側である上方側へのスライド移動により前記引退用位置にスライド移動するように構成され、
前記第1基部側連係体と前記第2基部側連係体との夫々が、移載方向に沿う姿勢で配設されたレール体を備えて構成され、
前記第2基部側連係体が、移載方向視で前記第1基部側連係体と上下方向に並ぶ状態で設けられ、
前記第1先端側連係体と前記第2先端側連係体との夫々が、前記移載方向並びに上下方向に沿う姿勢で配設された板状体にて構成され、
前記第2先端側連係体が、前記移載方向視で前記第1先端側連係体と前記横幅方向に並ぶ状態で設けられている請求項4〜6のいずれか1項に記載の物品移載装置。
【請求項8】
前記係合爪を前記引退姿勢側から前記突出姿勢側に付勢する付勢手段が設けられ、
前記スライド移動部材が、前記引退用位置へのスライド移動により前記付勢手段の付勢力に抗して前記係合爪を引退姿勢に姿勢変更させ、且つ、前記突出用位置へのスライド移動により前記係合爪に対する操作を解除して前記付勢手段の付勢力により前記係合爪を突出姿勢に姿勢変更させるように、前記係合爪に連係されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の物品移載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−207616(P2011−207616A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79644(P2010−79644)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】