説明

物品運送用梱包具

【課題】 2方向に突出部分を有する特異な物品の梱包を無理なく行う。
【解決手段】
一対の支持枠12u,12dと弾性フィルム6との組合せを有している。支持枠12は、一面が開放された箱形であり、前壁3aの立ち上り高さは後壁3bの立ち上り高さより高く、両側壁3c,3cは、前壁3aの上縁から後壁3bの上縁に向けて下傾している。前記ベースボード2の板面に開口を有し、弾性フィルム6がその開口縁に取付けられている。対の支持枠12u,12dは、ベースボード2の面を向き合わせて上下段に組合わされ、上段の支持枠12uの前壁3aと下段の支持枠12dの前壁3a及び上段の支持枠12uの後壁3bと下段の支持枠12dの後壁3bとを同一面上に揃えて重ねられ、物品13をそれぞれのベースボード2に張られた弾性フィルム6間に物品を挟み、外箱14内に収納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデスクトップパソコンの脚付きディスプレイ、あるいは脚付き薄型テレビのような2方向突出した部分を有する特異な形状の物品を格納して運搬する物品運送用梱包具、特に宅配便に好適な物品運送用梱包具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、物品の輸送用梱包具として例えば、図8に示すように板面の中央開口21をしなやかで伸縮性を有するフィルム22で覆った固いフレーム23、23の対を用い、対のフレーム23、23間に物品をはさみ、これを外箱24内に収め、物品25を衝撃から保護する梱包具が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
上記梱包具によるときには、対のフレーム23、23にダンボール紙を用い、その四周縁を予め板面に付された折曲線26に沿って個別に折り返し、その連結部分をフィルム22による物品25のサポート部分27とし、両フレーム23、23間に物品25を挟んで図9に示すようにこれを外箱24内に収納することによって物品25を梱包するものであり、梱包された物品25は、フレーム23の四周に形成されるサポート部分27の高さに相当する位置で外箱24の底部28及び蓋部29から距離を置いて外箱24内に収納され、外箱24の上下から加えられるかもしれない衝撃から物品25を有効に保護することができる。
【0004】
物品25の梱包に際しては、フレーム23の四周にサポート部分27を有する平板状の2枚の基材ボード30,30と、組立て式の外箱24とを作業現場に持ち込み、現場で基材ボード30を折曲して中央のフレーム23の四周にサポート部分27を有する支持枠に組み立て、対の支持枠間に物品を挟んで外箱内に収納されるのである。
【0005】
ところで、特許文献1に記載の梱包具では、図8を見て分かるように、フレーム23の開口21を覆うフィルム22は、フレーム23の折曲線26を越えてその外縁が四周のサポート部分27に跨って接着されているため、折曲線26に沿ってサポート部分27を折り返したときに、連結部分にフィルム22の復元力が作用して元の平面に戻ろうとするという問題がある。
【0006】
このため、作業者は、各辺の連結部分が平面に戻らないようにサポート部分27を抑えながら、梱包具を一定の立体形状に保形して両手を使って物品25の収納作業を行わなければならず、実際には、その梱包作業は必ずしも簡単ではなかった。
【0007】
本願出願人においては、基材ボードを折曲線に沿ってサポート部分に折り返したときに、フィルムの復元力がサポート部分に作用しても、サポート部分は折り返した状態に保たれるようにした物品運送用梱包具(特許文献2参照)を開発することによって上記の問題点を解決し、従来のようにサポート部分が平面に戻らないように手で抑えながら作業を行う必要がなく、厚みが比較的均一な物品や立体であってもその凹凸の程度が小さい物品の収納作業を容易に行うことができるようになった。
【0008】
ところで、宅配業務で扱われる物品は、ノートパソコンのような直方体やタンブラーのような比較的小型で凹凸の程度が小さい単純な立体形状の物品に限らない。例えばデスクトップパソコンや薄型テレビのような物品は前後に大きく突出した平板状の台脚が取り付けられている。したがってこのような形状が不規則で比較的大型物品を特許文献1に記載の物品運送用梱包具に梱包しようとしてもディスプレイの前後方向に台脚が大きく張出し、フィルムがその張出し長さに耐えられないときには破損して梱包できない。
【0009】
たとえ、台脚の張出し長さにフィルムの弾性が耐えることができたとしても対のベースボード間に強い反発力が作用するため、対の支持枠間に物品を挟んで外箱内に収納する作業は難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】USP4,852,743号明細書
【特許文献2】特開2008−260559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
解決しようとする問題点は、互いに直角方向に2方向に突出した部分を有する特異な形状の物品、例えばデスクトップパソコンや薄型テレビのようにディスプレイの底に前後に大きく突出した平板状の台脚が取り付けられているような物品を特許文献1に記載の物品運送用梱包具に梱包しようとしてもディスプレイの前後方向に台脚が大きく張出し、フィルムがその張出し長さに耐えられないときには破損して梱包できず、たとえ、台脚の張出し長さにフィルムの弾性が耐えることができたとしても対のベースボード間に強い反発力が作用するため、対のベースボード間に物品を挟んで外箱内に収納する作業が難しいという点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、デスクトップパソコンや薄型テレビのように本体部分に対し、角度をなして大きく張出した突出部分を有する物品の梱包を無理なく行うことができるようにした点を最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、一対の支持枠を上段と、下段とに使い分け、例えばデスクトップパソコンや薄型テレビのように本体部分に対し角度をなして前後に大きく張出した台脚のような突出部分を有する物品や断面が直角三角形状の物品などを梱包する場合に、物品の突出部分を下段の支持枠の立上り高さが相対的に低い後壁側に向けてベースボードに張られた弾性フィルム上に載せ、上段側の支持枠は、立上り高さの低い後壁側を物品の突出部分に向けて下段の支持枠上に重ねて両支持枠の立上り高さが高い前壁同士を付き合わせ、両支持枠の両後壁を開いた状態で本体部分に対して直角方向に突出部分を有する物品を対の支持枠の弾性フィルム間で支えた状態で、弾性フィルムに無理を生じさせることなく外箱内に収納することができる。
【0014】
また、本体部分だけで突出部分のない物品を収納するときには、一方の支持枠の前壁に他方の支持枠の後壁を付き合せて2つの支持枠を上下に重ねることによって、両支持枠のベースボードの弾性フィルム間に物品を支え、支持枠の前壁の高さと、後壁の高さとを加算した深さの外箱内に収納することができる。本発明によれば、前壁と後壁との高さが異なり、前壁から後壁にかけて傾斜する両側壁を有する1種類の支持枠を準備しておけば、これを上下に使い分けて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の梱包具に組立てるベースボードを示すもので、(a)は、フィルムを貼り付けた側から見たベースボードの平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】(a)〜(e)は、ベースボードを梱包具の支持枠に組立てる手順を示す図である。
【図3】支持枠の各前壁同士を同一面上に揃えた状態に位置あわせをして支持枠のベースボードの面を互いに向き合わせて上下段に配置した状態を示す斜視図である。
【図4】本体部分に角度をなして大きく張出した突出部分を有する物品を梱包する例を示す断面図である。
【図5】支持枠の上段の支持枠の前壁と下段の支持枠の後壁とを同一平面上に保たせた状態で支持枠のベースボードの面を互いに向き合わせて上下段に配置した状態を示す斜視図である。
【図6】大きな突出部分のない物品を梱包する例を示す断面図である。
【図7】(a)は、前壁がストッパによって折り曲げ姿勢に保持されている状態を示す梱包具の要部の平面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図8】従来の梱包具による物品の梱包要領を示す図である。
【図9】従来の梱包具を用いて外箱内に物品を格納した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
デスクトップパソコンや薄型テレビのような本体部分に角度をなして2方向に大きく張り出した突出部分を有する物品を梱包するという目的を前壁と後壁との立上り高さが異なり、前壁から後壁にかけて傾斜する両側壁を有する1種類の支持枠を1対として用いることによって解決した。
【実施例1】
【0017】
本発明による物品運送用梱包具は、ベースボードの開口部にフィルムを張渡した対の支持枠を梱包具の内装材とし、両支持枠間に、デスクトップパソコンや薄型テレビのように本体部分に対し角度をなして前後に大きく張り出した台脚のような突出部分を有する物品を挟んでこれを外箱内に収容するものである。
【0018】
本発明は、ウレタン樹脂などの伸縮性に優れたフィルムを開口部に張渡したダンボール紙製の2枚の基材ボードを用い、この基材ボードを折曲加工して組立てるものである。またフィルムには透明フィルムを用いることによって物品を透視することができる。しかし、物品を梱包する機能からみれば、フィルムの透明、不透明は問題ではない。
【0019】
図1に本発明の梱包具を構成する組立体に組立てるベースボードを示す。図1において、基材ボード1は段ボール紙である。紙面を中央領域のベースボード2の部分と、ベースボード2の四周壁を構成する前壁3a及び後壁3b及び両側壁3c,3cとに区画されている。この実施例においては基材ボード1に長方形の段ボール紙を用いている。
【0020】
ベースボード2には、周縁にフレーム部分を残してその中央に開口5が形成され、該開口5は、図2(a)に示すようにベースボード2の裏面にあてがわれた透明なポリウレタンフィルムなどの伸縮性,弾性に優れたフィルム6によって覆われ、フィルム6の外縁はベースボード2の前壁折曲線4a、後壁折曲線4b、両側壁折曲線4c,4cをまたいで、ベースボード2の板面に熱溶着によって接着されている。もっとも、弾性フィルム6の接着は必ずしも熱溶着に限らず、接着剤あるいは接着テープを用いてベースボード2に接着されてもよい。
【0021】
前壁折曲線4aと両側壁折曲線4cおよび後壁折曲線4bと両側壁折曲線4cとがそれぞれ交差するベースボード1の四隅については、基材ボード1の端縁から前壁折曲線4aに向けて前壁折曲線4aにまで達する切込み7aおよび後壁折曲線4bにまで達する切込み7bが付され、四隅を両側壁の形成部分から切り離し、前壁3aに連なる連結部分3d、後壁3bに連なる連結部分3eを形成する。
【0022】
連結部分3d,3eには、それぞれ前壁3aと側壁3cおよび後壁3bと側壁3cとを連結する手段として連結部分3d,3eの端縁から一定の深さに切り欠いて台形の嵌合溝8が形成され、この嵌合溝8の位置に対応して各側壁3c,3cには、その端縁から間隔が狭まる方向に一定深さに切り込んでこの嵌合溝8に嵌り合う舌状部9が形成されている。
【0023】
さらに、ベースボード2の中央領域のフレーム部分と、フレームの四周の前後壁及び両側壁(3a,3b及び3c,3c)とに区画する各折曲線4a,4b,4cには、サポート部分を支えるストッパ10を形成している。ストッパ10は、図7に示すように前壁,後壁,両側壁の各折曲線に適宜切込みを付すことによって形成される舌端であり、ベースボード2の面に対して直角に折り曲げたときに、各折曲線の隙間内に張出し、前壁,後壁,両側壁の基端を支えるためのものである。
【0024】
本発明においては、前壁3aの立上り高さ(折曲線4aから前壁の外端縁までの距離)H1を後壁3bの立上り高さ(折曲線4bから後壁の外端縁までの距離)H2よりも相対的に高く設定し、両側壁3c,3cの上縁を前壁3a側から後壁3に向けて下傾させ、その立上り高さをH1からH2に直線状に変化させたものである。
【0025】
次に本発明の梱包具を用いて物品を梱包する要領を説明する。本発明の梱包具は、対の支持枠を上下段に組み合わせることによって構成するものである。支持枠は、基材ボードの組立体である。以下にその組立要領を説明する。図2(a)において、弾性フィルムを貼付けた面を裏側として基材ボード1を平面上に置き、まず、図2(b)のようにベースボード2の前壁3aと後壁3bを折曲線4a,4bで同方向に折曲して直角に起立させる。前壁3a及び後壁3bを起立させることによって、その両端の連結部分3d,3eも前壁3a及び後壁3bと一体に起立する。
【0026】
前壁3a及び後壁3bをベースボード2に対して直角に起立させると、ベースボード2に張付けられた弾性フィルム6の弾性が前壁3aおよび後壁3bに作用し、これを平板に戻そうとする力が働くが、折曲線4a,4b上に開口される隙間内にストッパ10が張出し、段ボール紙の紙面と、その有する弾性作用によって、隙間内に臨む前壁3a及び後壁3bの端縁を支え、前壁3a及び後壁3bを折り曲げ姿勢のままにとどまる。
【0027】
ついで、図2(c)のように、前壁3a及び後壁3bの両端の連結部分3d,3d及び3e、3eをそれぞれ直角に向き合わせに折り返す。さらに、図2(d)に示すように折曲線4cで両側壁3cを直角に折り返し、その内面を連結部分3dおよび3eの外面に重ね合せる。この場合にも、前記同様に、折曲線4c上に開口される隙間内にストッパ10が張出して隙間内に臨む後壁3bの基端を支えてこれを折り曲げ姿勢のままに支える。
【0028】
次いで、図2(e)に示すように、連結部分3dおよび3eの嵌合溝8の位置に対応して設けられた舌状部9を後壁3bの板面につながる基部を軸として嵌合溝8の台形の開口内にほぼ水平姿勢に倒し、舌状部9の両側縁を嵌合溝8の内壁で支え、斜面の楔作用で舌状部9を嵌合溝8に保持させ、後壁3bを連結部分3eを介して側壁3cに連結する。
【0029】
これによって組立てられた支持枠12は、立上り高さH1の前壁3aと、立上り高さH2の後壁3b(但しH2<H1)と、前壁3aの高さH1から後壁3bの高さH2にかけて傾斜した両側壁3c、3cとの四周壁によって囲まれた上面開放の箱型に組み立てられる。
【0030】
上記操作によって、デスクトップパソコンや薄型テレビのように厚さの薄い本体部分13mに対し角度をなして前後に大きく張出した台脚のような突出部分13pを有する収納物品13を梱包するときには、組立てられた2個の支持枠12u,12dを上下段に用いる。
【0031】
梱包に際しては、図3に示すように支持枠12u,12dの各前壁3a,3a同士を同一面上に揃えた状態(従って後壁3b,3b同士も同一面上に揃えられることになる)に位置あわせをして支持枠12u,12dのベースボード2の面を互いに向き合わせて上下段に配置し、この間に収納物品13を支えるものである。その際、図4に示すように収納物品13の突出部分13pを立上り高さの低い後壁3b側に、厚さの薄い本体部分を立上り高さが高い前壁3a側に位置するように収納物品13の位置決めをして下段支持枠12dのベースボード2に張渡されたフィルム6の面に収納物品13を置く。
【0032】
次いでその上方から上段支持枠12uを収納物品13上に押し下げ、両ベースボード2,2のフィルム6,6間に収納物品13をはさみ、上段支持枠12uの前壁3aを下段支持枠12dの前壁3a上に重ねて、これを外箱14内に格納し、外箱14を蓋15で施蓋する。
【0033】
外箱14内では対の支持枠12u,12dの前壁3a,3a同士は上下につき合わされ、支持枠12u,12dの後壁3b,3b間は、図4に示すように2×(H1−H2)の間隔に開いた状態で外箱の内壁に支えられる。この状態で外箱14を施蓋した蓋15を粘着テープで封止し、梱包を完了する。外箱14には、深さ2H1の箱を用いることにより、物品を挟んだ上下段の支持枠12u,12dは、外箱14の蓋15で支えられ、収納物品13は、両ベースボード2,2のフィルム6,6の弾性変形によって安定に支えられる。
【0034】
本発明は、デスクトップパソコンや薄型テレビのように厚さの薄い本体部分13mに対し角度をなして前後に大きく張出した台脚のような突出部分13pを有する収納物品13の梱包具であるが、特に大きな突出部分のない物品の梱包にも用いるときには、図5に示すように上段の支持枠12uの前壁3aと下段の支持枠12dの後壁3bとを同一平面上に、従って上側の支持枠12uの後壁3bと下側の支持枠12dの前壁3aとを同一平面に保たせた状態で2つの支持枠を上下に重ねることによって、図6に示すように両支持枠12u,12dのベースボードの弾性フィルム間に収納物品13を傾斜姿勢で支え、外箱14には支持枠の前壁3aの立上り高さH1と、後壁3bの立上り高さH2とを加算した深さの箱を用いて安定に収納することができる。
【0035】
なお、支持枠の前壁、後壁および両側壁の区別は専ら説明の都合上の区別であり、要するに箱型の支持枠の四周壁の内、対向する2面の一方の壁の立上り高さH1が相対的に高く、他方の壁の立上り高さH2が相対的に低く、直角方向の2面の壁の高さは、H1からH2にかけて傾斜しているということである。
【0036】
また、実施例においては、デスクトップパソコンや薄型テレビのような本体部分に角度をなして大きく張出した突出部分を有する物品を梱包する場合の例を説明しているが、断面が直角三角形のように長さ方向に立上り高さが大きく異なる形状の物品の梱包にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明による梱包具は、物品の宅配用梱包具として活用するだけにとどまらず、特に破損しやすい物品の輸送用、保管用の梱包具として広く利用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 基材ボード、2 ベースボード、3a 前壁、3b 後壁、3c 側壁、3d,3e 連結部分、4a 前壁折曲線、4b 後壁折曲線、4c 側壁折曲線、5 開口、6 弾性フィルム、7a,7b 切込み、8 嵌合溝、9 舌状部、10 ストッパ、12,12u,12d 支持枠、13 収納物品、13m 本体部分、13p 突出部分、14 外箱、15 蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の支持枠と弾性フィルムとの組合せからなる物品運送用梱包具であって、
支持枠は、中央領域に開口を有する方形のベースボードとその四周壁とを有する箱形であり、一面が開放され、
四周壁の前壁の立ち上り高さは相対的に後壁の立ち上り高さより高く、
両側壁は、前壁の上縁から後壁の上縁に向けて下傾しており、
前記弾性フィルムは、前記ベースボードの開口縁に取付けられ、開口を覆って物品を支えるものであり、
対の支持枠は、ベースボードの面を互いに向き合わせて上下段に組み合わされ、かつ上段の支持枠の前壁と下段の支持枠の前壁及び上段の支持枠の後壁と下段の支持枠の後壁とを同一面上に揃えて重ねられるものであり、
上下段の支持枠は、それぞれのベースボードに張られた弾性フィルム間に物品を挟み、四周壁を外箱の内面に沿わせて外箱内に収納されるものであることを特徴する物品運送用梱包具。
【請求項2】
前記支持枠の前壁の立ち上り高さをH1、後壁の立ち上り高さをH2としたときに、両支持枠のベースボードに張られた弾性フィルム間に物品を挟んだ状態で、両支持枠の前壁は上下に付き合わされ、後壁間は2×(H1−H2)の間隔に保たれて立上り高さが2H1の外箱内に収納されるものであることを特徴とする請求項1に記載の物品運送用梱包具。
【請求項3】
一対の支持枠と弾性フィルムとの組合せからなる物品運送用梱包具であって、
支持枠は、中央領域に開口を有する方形のベースボードとその四周壁とを有する箱形であり、一面が開放され、
四周壁の前壁の立ち上り高さは相対的に後壁の立ち上り高さより高く、
両側壁は、前壁の上縁から後壁の上縁に向けて下傾しており、
前記弾性フィルムは、前記ベースボードの開口縁に取付けられ、開口を覆って物品を支えるものであり、
対の支持枠は、ベースボードの面を互いに向き合わせて上下段に組み合わされ、かつ上段の支持枠の前壁と下段の支持枠の後壁及び上段の支持枠の後壁と下段の支持枠の前壁とを同一面上に揃えて重ねられるものであり、
上下段の支持枠は、それぞれのベースボードに張られた弾性フィルム間に物品を挟み、四周壁を外箱の内面に沿わせて外箱内に収納されるものであることを特徴する物品運送用梱包具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−112347(P2013−112347A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257702(P2011−257702)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(507022983)ヤマト包装技術研究所株式会社 (19)
【Fターム(参考)】