説明

特別配当を獲得可能な端末装置を選択及び表示する遊技機及び遊技方法

【課題】複数のプレイヤが参加する遊技に適した形態で特別配当を付与する。
【解決手段】遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数のステーション4に対して、遊技の実行結果とベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を付与する。各ステーション4におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定する。参加対象が設定された場合、参加対象のステーション4を特定するように画像データを特別配当シンボル表示部62に表示する。参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、ボーナス当籤表示部63に表示すると共に、ステーション4において特別配当を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤが参加して遊技を行うことが可能な複数人参加型の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のプレイヤがクライアント端末からベットを行うことにより遊技を実行することが可能な複数人参加型の遊技機が知られている。例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、複数のコンソールと中央コントローラと共通のディスプレイユニットとを接続した遊技機が開示されている。
【0003】
【特許文献1】US2005/0059474A1号公報
【特許文献2】US2005/0282618A1号公報
【特許文献3】US2005/0218590A1号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遊技機は、遊技の興趣を高めるため、遊技結果とベットされた遊技価値とに基づいた通常配当とは別に、『ジャックポット』等の特別配当を付与する機能を搭載した機種がある。そして、従来の複数人参加型の遊技機においても、遊技の興趣を高めるため、プレイヤに対して特別配当を付与する機能を搭載することが望まれている。
【0005】
本発明の目的は、複数のプレイヤが参加する遊技に適した形態で特別配当を付与することができる遊技機及び遊技方法を提供することである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、遊技を実行する遊技機本体(ルーレット装置やに限定されない)と、前記遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、前記遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、以下(a1)〜(a5)のように動作するようプログラムされたコントローラとを有する。
(a1) 前記遊技の実行結果と前記ベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(a2) 前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定し、
(a3) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(a4) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(a5) 前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与する。
【0007】
上記の構成によれば、各端末装置におけるベットに基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置を特定するように画像データが表示装置に出力される。これにより、参加対象となった端末装置を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置を備えた複数人参加型の遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【0008】
本発明は、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、前記ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、以下(b1)〜(b6)のように動作するようプログラムされたコントローラとを有する。
(b1) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(b2) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(b3) 前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定し、
(b4) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(b5) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(b6) 前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与する。
【0009】
上記の構成によれば、各端末装置におけるベットに基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置を特定するように画像データが表示装置に出力される。これにより、参加対象となった端末装置を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【0010】
本発明は、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、前記ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、以下(c1)〜(c7)のように動作するようプログラムされたコントローラとを有する。
(c1) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(c2) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(c3) 前記各端末装置においてベットされた遊技価値の合計値をそれぞれ求め、
(c4) 前記遊技価値の合計値が所定値以上の前記端末装置を参加対象に設定し、
(c5) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(c6) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(c7) 前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与する。
【0011】
上記の構成によれば、各端末装置においてベットされた遊技価値の合計値に基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置を特定するように画像データが表示装置に出力される。これにより、参加対象となった端末装置を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。さらに、所定以上の遊技価値のベットで特別配当の抽籤権を得ることができるため、プレイヤに対してベットを積極的に行う意識を付与することができる。
【0012】
本発明は、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、前記ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、複数種類の特別配当シンボルを前記画像データとして記憶し、以下(d1)〜(d7)のように動作するようプログラムされたコントローラとを有する。
(d1) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(d2) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(d3) 前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定し、
(d4) 前記参加対象が設定された場合、前記複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを前記表示装置に表示し、
(d5) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(d6) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(d7) 前記特別配当対象の端末装置において前記特別配当シンボルに対応する特別配当を付与する。
【0013】
上記の構成によれば、各端末装置におけるベットに基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置を特定するように画像データが表示装置に出力される。これにより、参加対象となった端末装置を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【0014】
さらに、参加対象が設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを表示装置に表示することによって、特別配当の内容を特別配当シンボルによりプレイヤに認識させることができる。これにより、プレイヤに対してルーレット遊技中における特別配当の興趣を一層高めることができる。
【0015】
本発明は、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、前記各端末装置に設けられ、前記ルーレット遊技に関連する画像データ及び前記ベット領域を表示する表示装置と、前記表示装置の前面側に外部から押圧操作可能に設けられ、透光性を有するタッチパネルと、複数種類の特別配当シンボルを前記画像データとして記憶し、以下(e1)〜(e9)のように動作するようプログラムされたコントローラとを有する。
(e1) 前記タッチパネルの押圧箇所に応じた前記ベット領域に対するベットを受け付け、
(e2) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(e3) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(e4) 前記各端末装置においてベットされた遊技価値の合計値をそれぞれ求め、
(e5) 前記遊技価値の合計値が所定値以上の前記端末装置を参加対象に設定し、
(e6) 前記参加対象が設定された場合、前記複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを前記表示装置に表示し、
(e7) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(e8) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(e9) 前記特別配当対象の端末装置において前記特別配当シンボルに対応する特別配当を付与する。
【0016】
上記の構成によれば、各端末装置においてベットされた遊技価値の合計値に基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置を特定するように画像データが表示装置に出力される。これにより、参加対象となった端末装置を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【0017】
さらに、所定以上の遊技価値のベットで特別配当の抽籤権を得ることができるため、プレイヤに対してベットを積極的に行う意識を付与することができる。また、参加対象が設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを表示装置に表示することによって、特別配当の内容を特別配当シンボルによりプレイヤに認識させることができる。これにより、プレイヤに対してルーレット遊技中における特別配当の興趣を一層高めることができる。
【0018】
本発明における遊技機のプレイ方法は、遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置に対して、遊技の実行結果とベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を付与するステップと、前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するステップと、前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように画像データを表示するステップと、前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定するステップと、前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与するステップとを含む。
【0019】
上記の構成によれば、各端末装置におけるベットに基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置を特定するように画像データが表示される。これにより、参加対象となった端末装置を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置を備えた複数人参加型の遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施の形態を図1ないし図19に基づいて以下に説明する。
遊技機は、ベットに基づいて特別配当の抽籤権を得て、抽籤権の獲得を表示しながら抽籤するように構成されている。即ち、図1に示すように、遊技機101は、遊技を実行する遊技機本体102と、遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置103と、遊技に関連する画像データを表示する表示装置104と、図2のコントローラ105とを有している。コントローラ105は、以下のステップ(a1)〜(a5)のように動作するプログラムを実行可能にされている。
【0021】
ステップ(a1)は、遊技の実行結果とベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を各端末装置103において付与する。ステップ(a2)は、各端末装置103におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するか否かを判定する。ステップ(a3)は、参加対象が設定された場合、この参加対象の端末装置103を特定するように画像データを表示装置104に出力する。ステップ(a4)は、参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定する。ステップ(a5)は、特別配当対象の端末装置103において特別配当を付与する。
【0022】
ここで、『遊技機101』は、単数のプレイヤを対象にした機種であってもよいし、複数人参加型の機種であってもよい。例えば、遊技機101は、複数のプレイヤの参加を前提としたルーレット遊技等を実行する機種(ルーレットゲーム機1)であってもよいし、単独のプレイヤの参加を前提としたスロット遊技等の遊技機をデータ通信可能に接続し、全体として複数人参加型の機種とした構成であってもよい。
【0023】
『遊技機本体102』は、複数人参加型の遊技を実行するものであれば、機械的な動作による遊技、電気的な動作による遊技、機械的及び電気的な動作の組み合わせによる遊技の何れであってもよい。機械的な動作による遊技としては、現実に作成されたボールや盤を回転や移動させるルーレット装置3を用いた遊技が例示される。電気的な動作による遊技としては、ボールや盤の画像を液晶ディスプレイ等の表示装置に画面表示し、仮想的に回転や移動させる遊技が例示される。
【0024】
『端末装置103』は、遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する構成にされていれば、遊技専用の端末装置(ステーション4)であってもよいし、汎用のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であってもよい。『画像データ』は、静止画データ及び動画データの何れであってもよい。また、画像データの内容は、端末装置103の番号、プレイヤを特定する名前や顔、動植物、モチーフ等である。『表示装置104』は、各端末装置103に設けられていてもよいし、全ての端末装置103に共用される大画面ディスプレイでもよい。表示装置104の具体例としては、液晶表示装置やCRT(cathode-ray tube)装置、プラズマディスプレイ装置等を挙げることができる。
【0025】
参加対象の端末装置103を特定する方法は、端末装置103の番号等の画像データを表示装置104に出力する方法であってもよいし、参加対象の端末装置103において表示装置104における特別配当シンボル表示部62の画像を停止状態から動作状態に切り替える方法であってもよい。
【0026】
『遊技の実行結果』は、単位遊技の実行により賞成立となり得る状態である。本実施形態においては、『遊技の実行結果』を『遊技結果』と称する場合がある。例えば、ウィル上でボールを転動させるルーレット遊技の場合には、ボールの停止位置に対応するウィルに付されたマークが実行結果となる。スロット遊技の場合には、再配置されたシンボルの停止態様が実行結果となる。尚、『再配置』とは、シンボルの配置を解除した後、再び配置することを意味する。『配置』とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0027】
『単位遊技』とは、ベットの受付状態(ベットタイム)から賞成立となり得る状態(ゲームタイム、払出タイム)までの一連の動作である。例えば、ルーレット遊技の場合には、ベットを受け付けるベットタイムと、ボールを転動させてから停止させるまでのゲームタイムと、配当を付与する払出タイムとを1回含む状態である。
【0028】
『遊技価値』は、メダル、コイン、遊技球、貨幣、紙幣、磁気カード等を含む。『通常配当』は、遊技の実行結果とベットされた遊技価値とに基づいて払い出される配当である。例えば、ルーレット遊技の場合には、ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマーク(当籤マーク)に対応したベット領域に設定された配当倍率と、このベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて決定される配当である。
【0029】
『特別配当』は、ベットされた遊技価値とは無関係に払い出されるボーナスを意味する。ジャックポットが特別配当とされていてもよい。尚、『ジャックポット』とは、ベットされた遊技価値の中から一部を差し引いて蓄積しておき、賞が成立したときに、蓄積した遊技価値の全部又は一部を付与するものである。
【0030】
『参加対象』は、特別配当の抽籤権を得た端末装置103を意味する。抽籤権とは、無作為に選ぶことにより決定される権利である。参加対象は、ベットに基づいて設定される。ベットに基づく設定形態は、ベットした遊技価値の程度に基づいた形態であってもよいし、参加対象用に設けられたサイドベット領域にベットする形態であってもよい。『特別配当対象』は、参加対象の中から抽籤された特別配当が付与される端末装置103を意味する。
【0031】
以上のように構成された遊技機101は、遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置103に対して、遊技の実行結果とベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を付与するステップと、各端末装置103におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するステップと、参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置103を特定するように画像データを表示するステップと、参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定するステップと、特別配当対象の端末装置103において特別配当を付与するステップとを含む遊技方法を実行する。
【0032】
これにより、上記の遊技機101及び遊技方法によれば、各端末装置103におけるベットに基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置103を特定するように画像データが表示装置に出力される。これにより、参加対象となった端末装置103を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置103を備えた複数人参加型の遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【0033】
また、遊技機101は、ルーレット遊技のベットに基づいて特別配当の抽籤権を得て、抽籤権の獲得を表示しながら抽籤されるように構成されている。即ち、遊技機101は、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置(遊技機本体102)と、少なくとも一のマークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置103と、ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置104と、コントローラ105とを有している。コントローラ105は、以下のステップ(b1)〜(b6)のように動作するプログラムを実行可能にされている。
【0034】
ステップ(b1)は、ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定する。ステップ(b2)は、当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を各端末装置103において付与する。ステップ(b3)は、各端末装置103におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定する。ステップ(b4)は、参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置103を特定するように画像データを前記表示装置に出力する。ステップ(b5)は、参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定する。ステップ(b6)は、特別配当対象の端末装置103において特別配当を付与する。
【0035】
上記の構成によれば、各端末装置103におけるベットに基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置103を特定するように画像データが表示装置104に出力される。これにより、参加対象となった端末装置103を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置103を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。
【0036】
さらに、遊技機101は、所定以上の遊技価値のベットで特別配当の抽籤権を得るように構成されていてもよい。具体的には、コントローラ105が、以下のステップ(c1)〜(c7)のように動作するプログラムを実行可能にされていてもよい。
【0037】
ステップ(c1)は、ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定する。ステップ(c2)は、当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を各端末装置103において付与する。ステップ(c3)は、各端末装置103においてベットされた遊技価値の合計値をそれぞれ求める。ステップ(c4)は、遊技価値の合計値が所定値以上の端末装置を参加対象に設定する。ステップ(c5)は、参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置103を特定するように画像データを表示装置104に出力する。ステップ(c6)は、参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定する。ステップ(c7)は、特別配当対象の端末装置103において特別配当を付与する。
【0038】
上記の構成によれば、複数の端末装置103を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができることに加えて、所定以上の遊技価値のベットで特別配当の抽籤権を得ることができるため、プレイヤに対してベットを積極的に行う意識を付与することができる。
【0039】
さらに、遊技機101は、特別配当の内容を特別配当シンボルによりプレイヤに認識させるように構成されていてもよい。具体的には、コントローラ105が、以下のステップ(d1)〜(d7)のように動作するプログラムを実行可能にされていてもよい。
【0040】
ステップ(d1)は、ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定する。ステップ(d2)は、当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を各端末装置103において付与する。ステップ(d3)は、各端末装置103におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定する。ステップ(d4)は、参加対象が設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを表示装置104に表示する。ステップ(d5)は、参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置103を特定するように画像データを表示装置104に出力する。ステップ(d6)は、参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定する。ステップ(d7)は、特別配当対象の端末装置103において特別配当シンボルに対応する特別配当を付与する。
【0041】
上記の構成によれば、複数の端末装置103を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。さらに、参加対象が設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを表示装置104に表示することによって、特別配当の内容を特別配当シンボルによりプレイヤに認識させることができる。これにより、プレイヤに対してルーレット遊技中における特別配当の興趣を一層高めることができる。
【0042】
(コントローラ105の構成)
遊技機101は、図2に示すように、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置3(遊技機本体102)と、少なくとも一のマークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置103と、各端末装置103に設けられ、ルーレット遊技に関連する画像データ及びベット領域を表示する表示装置104と、表示装置104の前面側に外部から押圧操作可能に設けられ、透光性を有するタッチパネル50と、コントローラ105とを有している。
【0043】
コントローラ105は、複数種類の特別配当シンボルを画像データとして記憶する特別配当シンボル記憶部121と、ベット形態及び配当倍率を記憶する配当倍率記憶部115とを有している。また、コントローラ105は、ルーレット装置3からの信号を受け取る当籤マーク設定部111を有している。当籤マーク設定部111は、ルーレット装置3におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定する機能を有している。
【0044】
また、コントローラ105は、端末装置103から出力された端末信号を受け取るベット受付部112を有している。ベット受付部112は、タッチパネル50の押圧箇所に応じたベット領域に対するベットを受け付ける機能を有していると共に、端末信号に含まれる端末装置103の端末番号、ベット形態、ベット数(遊技価値)等の端末データを抽出する機能を有している。ベット受付部112は、ベット記憶部113に接続されている。ベット記憶部113は、ベット受付部112から出力された端末データを記憶する機能を有している。ベット記憶部113は、通常配当指示部114に対して端末番号、ベット形態及びベット数を出力する。さらに、ベット記憶部113は、ベット数合計部116に対してベット数を出力する。
【0045】
上記のベット記憶部113から端末データが入力される通常配当指示部114は、ベット記憶部113からの端末データと、当籤マーク設定部111からの当籤マークと、配当倍率記憶部115からのベット形態及び配当倍率とを受け付ける。通常配当指示部114は、当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされたベット数(遊技価値)とに基づいて通常配当を算出する機能を有していると共に、端末番号に対応する端末装置に対して通常配当を払い出させる機能を有している。
【0046】
また、ベット記憶部113からベット数が入力されるベット数合計部116は、各端末装置103においてベットされたベット数の合計値をそれぞれ算出する機能を有している。ベット数合計部116は、合計ベット数記憶部117に接続されている。合計ベット数記憶部117は、ベット数合計部116において算出された合計値と端末装置103の端末番号とを対応付けて記憶する機能を有している。合計ベット数記憶部117は、参加対象設定部118に接続されている。参加対象設定部118は、合計ベット数記憶部117に記憶された合計値が所定値以上であるか否かを判定する機能と、所定値以上の合計値であると判定された端末番号を参加対象として設定する機能とを有している。
【0047】
参加対象設定部118は、特別配当対象決定部119及び特別配当シンボル決定部122に対して参加対象の端末番号を出力する。特別配当対象決定部119は、参加対象の端末番号の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定する機能を有している。一方、特別配当シンボル決定部122は、参加対象が設定された場合、特別配当シンボル記憶部121に記憶された複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定する機能と、該一つの特別配当シンボルを端末装置103の表示装置104に表示させる機能とを有している。
【0048】
上記の特別配当対象決定部119及び特別配当シンボル決定部122は、遊技機本体102に接続されている。特別配当指示部120は、特別配当対象決定部119から入力された特別配当対象の端末番号を有する端末装置103に対して、特別配当シンボル決定部122からの特別配当シンボルに対応する特別配当を払い出させる機能を有している。
【0049】
上記のコントローラ105の各ブロックは、ハードウエアにより形成されていてもよいし、必要に応じてソフトウエアにより形成されていてもよい。ソフトウエアにより形成された場合には、以下のステップ(e1)〜(e9)のように動作するプログラムによりコントローラ105が構成されることになる。
【0050】
ステップ(e1)は、タッチパネルの押圧箇所に応じたベット領域に対するベットを受け付ける。ステップ(e2)は、ルーレット装置3におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定する。ステップ(e3)は、当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされたベット数(遊技価値)とに基づいて通常配当を各端末装置103において付与する。ステップ(e4)は、各端末装置103においてベットされたベット数(遊技価値)の合計値をそれぞれ求める。ステップ(e5)は、ベット数(遊技価値)の合計値が所定値以上の端末装置103を参加対象に設定する。ステップ(e6)は、参加対象が設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを端末装置103に表示する。ステップ(e7)は、参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置103を特定するように画像データを表示装置104に出力する。ステップ(e8)は、参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定する。ステップ(e9)は、特別配当対象の端末装置103において特別配当シンボルに対応する特別配当を付与する。
【0051】
(コントローラ105の動作)
上記の構成において、遊技コントローラ100の動作を説明する。
先ず、図1のベットタイムにおける動作が行われる。端末装置103の表示装置104において、ルーレット遊技に関連する画像データ及びベット領域が表示される。そして、タッチパネル50の押圧箇所に応じたベット領域に対するベットが受け付けられると、端末装置103の端末番号、ベット形態、ベット数(遊技価値)等の端末データを含む端末信号がベット受付部112に出力される。ベット受付部112が端末信号を受け付けると、端末信号に含まれる端末データがベット記憶部113に記憶される。
【0052】
次に、ベット記憶部113に記憶されたベット数の端末データがベット数合計部116により読み取られる。そして、ベット数の合計値が算出される。全ての端末装置103についてベット数の合計値の算出が行われると、ベット数の合計値が合計ベット数記憶部117に記憶される。合計ベット数記憶部117に記憶された合計値は、参加対象設定部118において所定値以上であるか否かが判定される。所定値以上の合計値である場合には、この合計値を有した端末番号が参加対象として設定される。
【0053】
参加対象が設定されると、特別配当シンボル決定部122において、特別配当シンボル記憶部121に記憶された複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルが無作為に選ばれることにより決定される。そして、決定された特別配当シンボルが端末装置103の表示装置104に表示される。具体的な表示については後述する。尚、複数種類の特別配当シンボルの中から選ばれる状態が表示装置104に表示されてもよい。
【0054】
このように、各端末装置103においてベットされたベット数(遊技価値)の合計値に基づいて特別配当への参加対象が設定された場合、参加対象の端末装置103を特定するように画像データが表示装置104に出力される。これにより、参加対象となった端末装置103を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される旨を認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができるため、複数の端末装置103を備えた複数人参加型のルーレット遊技に適した形態で特別配当を付与することができる。さらに、所定以上のベット数で特別配当の抽籤権を得ることができるため、プレイヤに対してベットを積極的に行う意識を付与することができる。
【0055】
また、参加対象が設定されると、特別配当対象決定部119において、参加対象の端末番号の中から特別配当対象が無作為に選ばれることにより決定される。そして、決定された特別配当対象が端末装置103の表示装置104に表示される。尚、特別配当対象が選ばれるまでの期間は、予兆画像が表示装置104に表示されてもよい。具体的な表示については後述する。
【0056】
これにより、参加対象が設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを表示装置104に表示することによって、特別配当の内容を特別配当シンボルによりプレイヤに認識させることができる。これにより、プレイヤに対してルーレット遊技中における特別配当の興趣を一層高めることができる。
【0057】
次に、ベットタイムの途中からゲームタイムにおける動作が開始される。ルーレット装置3において、ルーレット遊技が開始される。即ち、複数のマークを配置したウィル上でボールが転動される。この後、ボールが停止してルーレット遊技が終了すると、ボールの停止位置に対応したマークが取得される。マークが当籤マーク設定部111に出力される。当籤マーク設定部111は、ルーレット装置3から出力されたマークを受け取ると、このマークを当籤マークとして設定する。これにより、ゲームタイムが終了となる。尚、ベットタイムは、ゲームタイムが終了する前に終了される。
【0058】
ゲームタイムが終了すると、払出タイムにおける動作が開始される。当籤マークは、通常配当指示部114に出力される。当籤マークが通常配当指示部114に入力されると、通常配当指示部114は、ベット記憶部113からの端末データと、配当倍率記憶部115からのベット形態及び配当倍率とを取得する。そして、当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされたベット数とに基づいて通常配当が算出される。この後、端末番号に対応する端末装置103において、通常配当の払い出しが行われる。
【0059】
また、当籤マーク設定部111において当籤マークが設定されたときに、特別配当対象決定部119から入力された特別配当対象の端末番号を有する端末装置103において、特別配当シンボル決定部122の特別配当シンボルに対応する特別配当の払い出しが行われる。
【0060】
(機械構成:概略構成)
上記の遊技機101をルーレット遊技機1に適用した場合について具体的に説明する。図3は、本実施形態に係るルーレット遊技機1の概略構成を示す外観斜視図である。ルーレット遊技機1は、筐体2とルーレット装置3とステーション4と電光表示部5とを備えている。筐体2は、ルーレット装置3やステーション4、電光表示部5等を所定位置に固定していると共に、内部に設けられた電子基板等の機器を保護している。
【0061】
ルーレット装置3は、図2の遊技機本体102に相当し、筐体2の上面の略中央部に配置されている。ステーション4は、図2の端末装置103に相当し、ルーレット装置3の周囲に配置されている。具体的には、12個のステーション4がルーレット装置3を取り囲むように配置されている。ステーション4は、プレイヤのベット操作を受け付けるためのベット部であると共に、メダルを払い出す払出部である。ベット操作とは、ルーレット装置3の当籤番号を予想したプレイヤが、予想した当籤番号に対応する番号等の内容を入力する操作である。
【0062】
電光表示部5は、JP額表示部15を備えている。JP額表示部15は、電光表示部5の頂上部に設けられている。これにより、JP額表示部15は、ステーション4で遊技する全てのプレイヤから表示内容を認視可能にされている。
【0063】
JP額表示部15は、特別配当であるジャックポット(JP)の額を表示する。ここで、ルーレット遊技機1は、全12箇所のステーション4において後述のBET画面61を用いたルーレット遊技でベットされたクレジットの内、0.5%のクレジットを累積し、この累積したクレジットをジャックポットとして記憶する。ジャックポットのクレジットは、特別配当の当籤時に所定のステーション4に対して払い出される。尚、『当籤』とは、賞の成立を意味する。
【0064】
また、ルーレット遊技機1は、サーバ13を備えている。サーバ13は、図2のコントローラ105に相当する。サーバ13は、筐体2のコーナー部12に配置されている。サーバ13は、コーナー部12の内部空間に収容されている。コーナー部12の内部空間は、認証キー付きのコーナー扉14により開閉可能にされている。コーナー扉14は、プレイヤによるサーバ13の操作を防止するため、通常時においては施錠されている。一方、サーバ13の操作時においては、認証キーの操作によりコーナー扉14が開放される。これにより、筐体2の外部からサーバ13が操作されることによって、ルーレット遊技機1の各種設定が可能となる。
【0065】
(機械構成:ルーレット装置3)
ルーレット装置3の構成について図4を用いて説明する。図4は本実施形態に係るルーレット装置3の平面図である。ルーレット装置3は、筐体2に固定された枠体21と、枠体21の内側に配置されたウィル22とを有している。ルーレット装置3の上方全体は、図3に示すように、半球状の透明アクリル製のカバー部材28により覆われている。
【0066】
図4に示すように、ウィル22は、枠体21の内部に収納されていると共に、上面が外部に露出されている。ウィル22は、回転中心軸が鉛直方向に一致するように水平配置されていると共に、中心点が回転中心となるように回転自在に支持されている。ウィル22は、多数のナンバーポケット23(本実施形態では計38個)を有している。ナンバーポケット23は、ウィル22の上面の外周部において円環状に配置されている。各ナンバーポケット23は、ボール27を収容可能なサイズ及び深さで凹状に形成されている。
【0067】
さらに、ウィル22は、多数の番号表示板25を有している。番号表示板25は、ナンバーポケット23と同数に設定されている。番号表示板25は、図形文字としての「00」、「0」、「1」〜「36」の各数字を表示している。各番号表示板25は、各ナンバーポケット23の外周側にそれぞれ配置されている。これにより、ナンバーポケット23は、番号表示板25の「00」、「0」、「1」〜「36」の内、いずれか一の数字が付与された状態にされている。
【0068】
上記のウィル22が中心部に配置された枠体21は、外周部からウィル22方向に向けて小さな角度で下方向に傾斜されている。枠体21は、ガイド壁29を備えている。ガイド壁29は、枠体21の外周部とウィル22との間に配置されている。ガイド壁29は、投入されたボール27を遠心力に抗してガイドすることによりボール27を転動させる。
【0069】
また、枠体21は、ボール投入口36を備えている。ボール投入口36は、ウィル22側に開口されている。ボール投入口36は、枠体21の内部に設けられた図示しないボール投入装置に連絡されている。ボール投入装置は、ボール投入口36からウィル22上にボール27を投入するようになっている。
【0070】
さらに、ルーレット装置3は、図6の当たり判定装置86及び図示しないボール回収装置を備えている。当たり判定装置86及びボール回収装置は、ウィル22の下方に配置されている。当たり判定装置86は、ボール27が収容されたナンバーポケット23を判定するための装置である。さらに、ルーレット装置3は、図示しないボール回収装置を備えている。ボール回収装置は、ルーレット遊技の終了後にウィル22上のボール27を回収するための装置である。尚、ボール投入装置、当たり判定装置、ボール回収装置については既に公知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0071】
以上のように構成にされたルーレット装置3は、ボール投入装置によりボール27が枠体21上に投入されると、ボール27の遠心力に抗してガイド壁29がガイドすることによりボール27を転動させる。そして、ボール27の回転速度が弱まることによって、遠心力が減少すると、ボール27は、枠体21の斜面を転がり落ちることにより内側に移動し、回転するウィル22に至る。そして、ウィル22に転がって来たボール27は、さらに回転するウィル22の外側の番号表示板25上を通っていずれかのナンバーポケット23に収納される。その結果、ボール27を収容したナンバーポケット23に対応する番号表示板25に記載された数字が当たり判定装置86により判定されることによって、当籤番号が決定される。
【0072】
(機械構成:サーバ13)
図5は、本実施形態に係るサーバ13を示した斜視図である。ここで、図5は、コーナー部12のコーナー扉14を開放した状態を示した図である。
【0073】
サーバ13は、筐体2の壁面に開口された空間31内に設置されている。サーバ13は、各ステーション4と接続されている。サーバ13は、各ステーション4に命令信号を送信することにより、各ステーション4を主導的に制御し、遊技を進行させる。また、サーバ13は、ルーレット遊技機1の遊技に関する制御の他に、ルーレット遊技機1のメンテナンスを行う。
【0074】
サーバ13には、液晶ディスプレイ32及びキーボード33が接続されている。液晶ディスプレイ32は、メニュー画面(図示せず)やメンテナンス画面(図示せず)を表示する。また、キーボード33は、複数のキーが配置された操作手段である。液晶ディスプレイ32にメニュー画面やメンテナンス画面が表示された状態で、保守員によりキーボード33が操作されることによって、ルーレット遊技機1における各種設定の他、メンテナンス作業が可能になっている。
【0075】
(機械構成:ステーション4)
ステーション4は、メダル投入口6とコントロール部7と画像表示装置8とを有している。メダル投入口6は、貨幣や遊技に使用するチップやメダル等の遊技媒体を投入するために用いられる。コントロール部7は、コントロールボタン等の複数の操作部品を備えている。これらの操作部品は、プレイヤが所定の指示を入力するために用いられる。画像表示装置8は、ゲームに係る画像を表示すると共に、プレイヤのベット操作を受け付ける遊技領域を有している。これにより、画像表示装置8は、プレイヤに画像を見せながら、タッチパネルやコントロール部7等の操作を可能にしている。
【0076】
コントロール部7は、画像表示装置8の側部に配置されている。コントロール部7は、プレイヤにより操作される各ボタンを備えている。具体的には、コントロール部7は、BET確定ボタン47と、払い戻し(CASHOUT)ボタン48と、ヘルプ(HELP)ボタン49とを備えている。BET確定ボタン47と払い戻しボタン48とヘルプボタン49とは、ステーション4に対向する位置から見て、左側から順に配置されている。
【0077】
BET確定ボタン47は、後述する画像表示装置8によるベット操作の後にベットを確定する際に押下されるボタンである。そして、ベットが確定され、且つ、遊技中にルーレット装置3においてボール27が納まったナンバーポケット23に対応する番号表示板25に記載された数字にベットしていた場合に当籤となる。当籤した場合には、ベットしたチップの枚数に応じたクレジットが、プレイヤの現在所有するクレジットに加算される。尚、ベット操作については後に詳細に説明する。
【0078】
払い戻しボタン48は、通常、ゲーム終了時に押下されるボタンである。払い戻しボタン48が押下されると、ゲーム等によって獲得した現在プレイヤが所有するクレジットに応じたメダル(通常は1クレジットに対してメダル1枚)がメダル払出口9から払い戻される。ヘルプボタン49は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンである。ヘルプボタン49が押下されると、その直後に画像表示装置8上に各種の操作情報を示したヘルプ画面が表示される。
【0079】
画像表示装置8は、タッチパネル50が前面に取り付けられた所謂タッチパネル方式の液晶ディスプレイである。液晶画面上に表示されたアイコンを指等で押圧することによりその選択が可能となっている。画像表示装置8に表示される表示画面の詳細については後述する。
【0080】
また、各ステーション4は、メダル払出口9とスピーカ10とWINランプ11とを有している。メダル払出口9は、筐体2の側面に配置されている。スピーカ10は、画像表示装置8の右上に配置されている。WINランプ11は、スピーカ10の側方に配置されている。スピーカ10は、ルーレット遊技に関係する音楽や効果音等を出力するために用いられる。WINランプ11は、ステーション4においてベットした数字(本実施形態では「00」、「0」、「1」〜「36」)が当籤した場合に点灯される。
【0081】
尚、WINランプ11は、設置された全てのステーション4(本実施形態では12台)から視認可能な位置に設けられている。これにより、WINランプ11は、同一のルーレット遊技機1において遊技中の他のプレイヤに対して点灯状態を容易に確認することを可能にしている。
【0082】
メダル投入口6の内部には、メダルセンサ(図示せず)が設けられている。メダルセンサは、メダル投入口6に投入されたメダルを識別すると共に、投入されたメダルをカウントする。また、メダル払出口9は、ホッパー(図示せず)に連絡されている。ホッパーは、所定枚数のメダルをメダル払出口9から払い出す。
【0083】
(電気構成:サーバ13)
図6はルーレット遊技機の制御系を模式的に示すブロック図である。図6に示すように、ルーレット遊技機1は、サーバ13とサーバ13に接続された複数(本実施形態では12台)のステーション4とを有している。サーバ13は、ルーレット装置3と電光表示部5とに接続されている。尚、ステーション4の制御系に関しては後に詳細に説明する。
【0084】
また、サーバ13は、サーバ13の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのサーバ制御用CPU81、ROM82、及びRAM83と、サーバ制御用CPU81に接続されたタイマー84と、液晶駆動回路85を介して接続された液晶ディスプレイ32と、キーボード33とを備えている。
【0085】
サーバ制御用CPU81は、各ステーション4から供給される入力信号と、ROM82及びRAM83に記憶されたデータやプログラムとに基づいて、各種の処理を実行する。これにより、サーバ制御用CPU81は、各種の処理の実行結果に基づいてステーション4に命令信号を送信することにより、各ステーション4を主導的に制御し、遊技を進行させる。さらに、サーバ制御用CPU81は、ルーレット装置3に備えられた駆動モータを駆動させることによりボール27の発射やウィル22の回転を行う。さらに、サーバ制御用CPU81は、当たり判定装置86を制御することによりボールの落下位置に基づいて当籤番号の判定を行う。そして、得られた当籤番号と、各ステーション4から送信されたベット情報とに基づいて、ベットされたチップの当籤判定を行い、各ステーション4において払い出されるクレジット数を計算する。
【0086】
ROM82は、例えば、半導体メモリ等により構成されている。ROM82は、ルーレット遊技機1の基本的な機能を実現させるためのプログラムや、ルーレット遊技に対する配当倍率(チップ一枚あたりの当籤に対するクレジットの払い出し数)、各ステーション4を主導的に制御するためのプログラム等を記憶する。
【0087】
RAM83は、各ステーション4から供給されるチップのベット情報、センサにより判定されたルーレット装置3の当籤番号、現在までに累積されたJPの額、及びサーバ制御用CPU81により実行された処理の結果に関するデータ等を一時的に記憶する。
【0088】
さらに、サーバ制御用CPU81には、時間計測を行うタイマー84が接続されている。タイマー84の時間情報は、サーバ制御用CPU81に送信される。サーバ制御用CPU81は、タイマー84の時間情報に基づいて後述のようにウィル22の回転動作やボール27の投入を行う。
【0089】
また、サーバ制御用CPU81には、電光表示部5が接続されている。サーバ制御用CPU81は、LED等の発光手段の発光を制御することにより電飾による演出を行うと共に、電光表示部5に対して所定の文字等の表示を行う。さらに、サーバ制御用CPU81は、電光表示部5の特にJP額表示部15に対して現在までに累積されているJPの額を表示させる。
【0090】
また、ROM82には、BET画面61を用いたルーレット遊技に関する配当倍率が記憶された配当クレジット記憶エリアが設けられている。配当クレジット記憶エリアには、図8の配当管理テーブルの格納形態でベット形態や配当倍率のデータが記憶されている。配当管理テーブルの具体的内容は後述する。
【0091】
また、RAM83には、現在遊技中のプレイヤのベット情報が記憶されるベット情報記憶エリアが設けられている。ベット情報記憶エリアには、図9のステーション管理テーブルの格納形態でベット情報や参加対象等のデータが記憶されている。ステーション管理テーブルの具体的内容は後述する。さらに、RAM83には、当たり判定装置により判定されたルーレット装置3の当籤番号を記憶した当籤番号記憶エリア、BET画面61でベットされたクレジット数の0.5%がプールされたプール額が記憶されるJP累積記憶エリア83等が設けられている。尚、ベット情報とは、例えば、BET画面61において指定したBETエリア72、並びにベットしたチップの枚数(ベット数)、ベット形態等のステーション4を用いて行ったベットに関する情報である。
【0092】
(電気構成:ステーション4)
次に、ステーション4の制御系に係る構成について説明する。図7は本実施形態に係るステーション4の制御系を模式的に示すブロック図である。尚、12台設けられたステーション4は基本的に同じ構成を有しており、1台のステーション4を例にして説明する。
【0093】
ステーション4は、ステーション制御部90、及びいくつかの周辺装置により構成されている。ステーション制御部90は、ステーション制御用CPU91と、ROM92と、RAM93とを有している。ROM92は、例えば、半導体メモリ等により構成されている。ROM92は、ステーション4の基本的な機能を実現させるためのプログラム、その他ステーション4の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等を格納している。また、RAM93は、ステーション制御用CPU91で演算された各種データ、プレイヤの現在所有する(ステーション4に貯留された)クレジット数、プレイヤによるチップのベット状況等を一時的に記憶しておくメモリである。
【0094】
また、ステーション制御用CPU91は、コントロール部7に設けられたBET確定ボタン47、払い戻しボタン48、ヘルプボタン49にそれぞれ接続されている。ステーション制御用CPU91は、各ボタンの押下等により出力される操作信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。具体的には、プレイヤの操作が入力されたことを受けてコントロール部7から供給される入力信号、並びに、ROM92、RAM93に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果を上述したサーバ制御用CPU81に送信する。一方、ステーション制御用CPU91は、サーバ制御用CPU81からの命令信号を受信し、ステーション4を構成する周辺機器を制御し、ステーション4においてルーレット遊技を進行させる。また、ステーション制御用CPU91は、処理の内容によっては、プレイヤの操作が入力されたことを受けてコントロール部7から供給される入力信号、及び、ROM92とRAM93とに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果に基づいて、ステーション4を構成する周辺機器を制御し、ステーション4においてルーレット遊技を進行させる。
【0095】
また、ステーション制御用CPU91には、ホッパー94が接続されている。ホッパー94は、ステーション制御用CPU91からの命令信号により、所定枚数のメダルをメダル払出口9から払い出す。さらに、ステーション制御用CPU91には、液晶駆動回路95を介して画像表示装置8が接続されている。この点、液晶駆動回路95は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、画像表示装置8での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。
【0096】
また、画像ROMには、例えば、画像表示装置8で表示される画像を形成するためのドットデータが格納されている。画像制御CPUは、ステーション制御用CPU91で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から画像表示装置8に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAMは、前記画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、画像表示装置8に出力するものである。尚、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0097】
また、画像表示装置8の前面には、タッチパネル50が取り付けられている。タッチパネル50の操作情報は、ステーション制御用CPU91に対して送信される。タッチパネル50においては、BET画面61においてプレイヤのチップのベット操作が行われる。具体的には、BETエリア72の選択、単位BETボタン66の操作等においてタッチパネル50の操作が行われ、その情報がステーション制御用CPU91に送信される。そして、その情報に基づいてRAM93に現在のプレイヤのベット情報(BET画面61において指定したBETエリア、並びにベットしたチップの枚数)が随時記憶される。さらに、そのベット情報は、サーバ制御用CPU81に対して送信され、RAM83のベット情報記憶エリアに記憶される。
【0098】
さらに、音出力回路96及びスピーカ10は、ステーション制御用CPU91に接続されている。スピーカ10は、音出力回路96からの出力信号に基づき各種演出を行う際に各種の効果音を発生するものである。
【0099】
また、ステーション制御用CPU91にメダルセンサ97が接続されている。メダルセンサ97は、メダル投入口6から投入されたメダルを検出するとともに、投入されたメダルを演算し、その結果をステーション制御用CPU91に対して送信する。そして、ステーション制御用CPU91は、送信された信号に基づいてRAM93に記憶されたプレイヤの所有するクレジット数を増加させる。
【0100】
また、ステーション制御用CPU91には、WINランプ11が接続されている。ステーション制御用CPU91は、BET画面61でベットしたチップが当籤した場合やJPに当籤した場合に、WINランプ11を所定の色で点灯させる。
【0101】
(データテーブル)
次に、図8の配当管理テーブルについて説明する。配当管理テーブルのデータは、図6のサーバ13のROM82に格納されている。配当管理テーブルは、番号欄とベット形態欄と配当倍率欄とを有している。番号欄には、“1”、“2”、“3”等の番号のデータが格納されている。ベット形態欄には、“Straight”や“Split”、“Street”等のベット形態を示すデータが格納されている。ベット形態の詳細については後述する。配当倍率欄には、“35:1”や“17:1”、“11:1”等の配当倍率を示すデータがベット形態に対応付けて格納されている。これにより、“Straight”のベット形態でベットされた場合には、1枚のベットに対して35枚の払い出しの当籤となる。
【0102】
図9のステーション管理テーブルについて説明する。ステーション管理テーブルのデータは、図6のサーバ13のRAM83に格納されている。ステーション管理テーブルは、ステーション欄と、ベット形態欄及びベット数欄を備えたベット情報欄と、参加対象欄とを有している。ステーション欄は、各ステーション4に固有の機台番号のデータを格納している。ベット形態欄は、上述の“Straight”等のベット形態のデータを格納している。ベット数欄は、“20”等のベットされた枚数を格納している。参加対象欄は、特別配当が付与される可能性のある参加対象であるか否かを示すデータを格納している。尚、参加対象欄の“1”は、参加対象に設定されたことを示し、“0”は、参加対象に設定されていないことを示す。
【0103】
これにより、例えば、機台番号が“1”のステーション4においては、“Straight”及び“Corner”のベット形態でベットが行われ、それぞれのベット形態のベットが20枚であることを示していると共に、参加対象“1”であることを示している。また、機台番号が“2”のステーション4においては、“Red”のベット形態でベットが行われ、このベット形態のベットが15枚であることを示していると共に、非参加対象“0”であることを示している。
【0104】
(画像表示装置8の表示状態)
次に、画像表示装置8の表示状態を図10〜図15に基づいて詳細に説明する。図11は、所定数以上のベットを行った結果、参加対象に設定された状態及び特別配当シンボルを抽籤する状態を示している。この状態の表示画面においては、テーブル式ベッティングボード60を有するBET画面61が表示される。そして、プレイヤはBET画面61を操作することによって、手持ちのクレジットを使用してチップをベットすることができる。
【0105】
BET画面61に表示されるテーブル式ベッティングボード60には、「0」、「00」、「1」〜「36」の38種の数字と同じ数字がマス目状に配列表示されている。また、「奇数の数字」、「偶数の数字」、「番号表示板の色の種類(赤又は黒)」、「一定の数字範囲(例えば「1」〜「12」等)」を指定してチップをベットする為の特殊なBETエリアも同様にマス目状に配列されている。
【0106】
テーブル式ベッティングボード60の下方には、画面左から順に、結果履歴表示部65、特別配当シンボル表示部62、単位BETボタン66、払い戻し結果表示部67、クレジット数表示部68が表示されている。結果履歴表示部65は、前回までのゲーム(ここで、1ゲームは、各ステーション4においてプレイヤがベットを行い、ボール27がナンバーポケット23に落下し、当籤番号に基づいてクレジットの払い出しが行われるまでの一連の動作をいう。)における当籤番号の結果が一覧に表示される。その際、1ゲームが終了すると、新たな当籤番号が上から追加して表示されていき、最大16ゲームの当籤番号の履歴を確認することが可能となっている。
【0107】
特別配当シンボル表示部62は、“CHANCE SLOT”の文字が近傍に表示されている。特別配当シンボル表示部62は、参加対象に設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定するまでの期間において特別配当シンボルを変動表示すると共に、決定された特別配当シンボルを停止表示する。具体的には、図1及び図10に示すように、ベット数の合計値が15枚以上の場合には、特別配当シンボルである“MEGA”、“MAJOR”、“MINI”及び“ハズレ”の4種類の画像データが特別配当シンボル表示部62において順番に切り替え表示される。切り替え表示が開始される条件、即ち、参加対象に設定される条件は、ベット数の合計値が15枚等の所定数以上となった場合である。
【0108】
これにより、ステーション4を操作するプレイヤに対して特別配当が付与される参加対象に設定された旨を切り替え表示により認識させることができる。この結果、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができる。さらに、所定のベット数以上のベットで特別配当の抽籤権を得ることができるため、プレイヤに対してベットを積極的に行う意識を付与することができる。
【0109】
尚、“MEGA”、“MAJOR”、“MINI”及び“ハズレ”は、払い出しの程度を表している。即ち、“MEGA”が最大の払出数を意味し、“MAJOR”が中程度の払出数を意味し、“MINI”が小程度の払出数を意味し、“ハズレ”が払い出しがない状態を意味する。例えば、“MEGA”であれば、JPの全枚数(100%)を用いて払い出しが行われる。“MAJOR”であれば、JPの70%を用いて払い出しが行われる。“MINI”であれば、JPの40%を用いて払い出しが行われる。
【0110】
また、単位BETボタン66は、プレイヤが指定したBETエリア72(番号及びのマークのマス目上、若しくはマス目を形成するライン上)にチップをベットする為のボタンである。単位BETボタン66は、1BETボタン66A、5BETボタン66B、10BETボタン66C、100BETボタン66Dの四種類からなる。プレイヤは、先ず、ベットするBETエリア72を指等で画面を直接押すことにより、後述のカーソル70で指定する。その状態で、1BETボタン66Aを押下すると、プレイヤはチップを1枚毎(1BETボタン66Aを指等で押す毎に「1」→「2」→「3」→・・・の順にベット枚数が増加)にベットする。また、5BETボタン66Bを押下すると、チップを5枚単位(5BETボタン66Bを指等で押す毎に「5」→「10」→「15」→・・・の順にベット枚数が増加)でベットする。また、10BETボタン66Cを押下すると、チップを10枚単位(10BETボタン66Cを指等で押す毎に「10」→「20」→「30」→・・・の順にベット枚数が増加)でベットする。さらに、100BETボタン66Dを押下すると、チップを100枚単位(100BETボタン66Dを指等で押す毎に「100」→「200」→「300」→・・・の順にベット枚数が増加)でベットすることが可能である。従って、多量のチップをベットする際にも、その操作を簡略化することができる。
【0111】
また、払い戻し結果表示部67は、前回のゲームにおけるプレイヤのチップのベット枚数、及び払い戻しのクレジット数が表示される。ここで、払い戻しクレジット数よりベット枚数を引いた数が、前回のゲームによりプレイヤが新たに獲得したクレジット数である。
【0112】
さらに、クレジット数表示部68は、現在のプレイヤが所有するクレジット数が表示される。このクレジット数は、チップをベットした際にはそのベット数(1ベットに対して1クレジット)に応じて減少する。また、ベットしたチップが当籤し、クレジットの払い戻しがなされた場合には、払い戻し枚数分のクレジット数が増加する。尚、プレイヤが所有するクレジット数が0となった場合には、遊技終了となる。
【0113】
テーブル式ベッティングボード60の上部には、BETタイム表示部69が配置されている。BETタイム表示部69は、プレイヤがベットすることが可能な残り時間を表示するものであり、ベット操作の受付開始時には「20」が表示され、1秒ごとに数字が1ずつ減少し、数字が「0」となったときにベット操作の受付を終了する。また、各ステーション4においてプレイヤのベットタイムが残り5秒となった場合にボール投入装置を駆動させ、ボール27をルーレット盤上に投入する。
【0114】
さらに、BETタイム表示部69の右側には、JPの現在までに蓄積されたクレジット数を表示するJP表示部73が配置されている。ここで、JP表示部73は、全12箇所のステーション4においてベットされたクレジットの内、0.5%のクレジットが累積して加算されるものであり、全てのステーション4で共通の数値が表示される。そして、所定条件下でルーレット遊技と並行して実行される特別配当に当籤した場合にJPの当籤となり、JPの中から特別配当シンボルに対応したクレジット数が払い出される。尚、JPの現在までに蓄積されたクレジット数に関してはJP表示部73の他に、電光表示部5のJP額表示部15にも表示される。
【0115】
また、テーブル式ベッティングボード60上には、現在プレイヤが選択しているBETエリア72を示すカーソル70が表示される、また、現時点までにおいてベットしたチップの枚数とBETエリア72を示すチップマーク71が表示され、チップマーク71上に表示された数字が、チップのベット枚数を示す。
【0116】
以上のように構成されたBET画面61でプレイヤがベットする際には、先ず、ベットを行うBETエリア72(番号及びのマークのマス目上、若しくはマス目を形成するライン上)を画面上で指定して直接指により押圧する。その結果、カーソル70が指定したBETエリア72に移動する。その後、単位BETボタン66の各単位ボタン(1BETボタン66A、5BETボタン66B、10BETボタン66C、100BETボタン66D)を押下することにより、その単位数分のチップが指定されたBETエリア72にベットされる。例えば、10BETボタン66Cを4回、5BETボタン66Bを1回、1BETボタン66Aを3回押下すれば、合計48枚のチップをベットすることができる。
【0117】
図12は、特別配当シンボルが抽籤された状態を示している。この状態の表示画面においては、ボーナス当籤表示部63がテーブル式ベッティングボード60上に出現する。ボーナス当籤表示部63は、特別配当シンボル表示部62において抽籤された特別配当シンボルを表示する。即ち、ボーナス当籤表示部63は、抽籤された“特別配当シンボル”と“JACKPOT CHANCE”とを組み合わせた文字画像を表示する。
【0118】
これにより、参加対象に設定された場合、複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを特別配当シンボル表示部62及びボーナス当籤表示部63に表示することによって、特別配当の内容をプレイヤに認識させることができる。この結果、プレイヤに対してルーレット遊技中における特別配当の興趣を一層高めることができる。
【0119】
図13は、参加対象の中から特別配当対象を抽籤する状態を示している。この状態の表示画面においては、ボーナス当籤表示部63に表示された文字画像を回転させることによって、特別配当シンボルに対応した配当を受けるか否かを抽籤している最中である状態を示す。これにより、ルーレット遊技を行っているときに、遊技結果に基づいた通常配当が付与される可能性に加えて、特別配当シンボルに対応した特別配当が付与される可能性をプレイヤに意識させることができる。尚、ボーナス当籤表示部63における文字画像の回転は、ゲームタイムが終了する直前まで継続される。
【0120】
図14は、特別配当対象に当籤した状態を示している。即ち、ボーナス当籤表示部63において、特別配当シンボルと共に、“WIN”の文字画像が表示される。図15は、特別配当対象に外れた状態を示している。即ち、ボーナス当籤表示部63において、“SORRY MAY BE NEXT”の文字画像が表示される。
【0121】
(ベット形態)
次に、図12のテーブル式ベッティングボード60を用いてベット形態について説明する。例えば、図12に示すように「18」のマスに置かれた「7」のチップマーク71は、番号「18」に7枚のチップをベットしていることを示している。尚、このように1つ番号のみにベットする形態は「Straightベット」と呼ばれるベット形態である。
【0122】
また、「5」、「6」、「8」、「9」のマス目の交点に置かれた「1」のチップマーク71は、番号「5」、「6」、「8」、「9」の4つの番号をカバーして1枚のチップをベットしていることを示している。尚、このように4つ番号をカバーしてベットする形態は「Cornerベット」と呼ばれるベット形態である。
【0123】
他のベット形態としては、2つの番号の間のライン上に2つの番号をカバーしてベットする「Splitベット」のベット形態がある。番号の横一列(縦方向の一列)の端に3つの番号(例えば、「13」、「14」、「15」)をカバーしてベットする「Streetベット」のベット形態がある。番号「00」と「3」の間のライン上に「0」、「00」、「1」、「2」、「3」の5つの番号をカバーしてベットする「Fiveベット」のベット形態がある。
【0124】
番号の横二列(縦方向の二列)の番号の間に6つの番号(例えば、「13」、「14」、「15」、「16」、「17」、「18」)をカバーしてベットする「Lineベット」のベット形態がある。「2to1」と書かれたマス目上で12個の番号をカバーしてベットする「Columnベット」のベット形態がある。「1st12」、「2nd12」、「3rd12」と書かれたマス目上でそれぞれ12個の番号をカバーしてベットする「Dozenベット」がある。
【0125】
さらに、テーブル式ベッティングボード60の最下段に設けられた6つのマス目を用いて、番号表示板の色(「赤」又は「黒」)をベットする「Red or Blackベット」のベット形態がある。番号の奇数偶数でベットする「Odd or Evenベット」のベット形態がある。番号が18以下か19以上かによって18個の番号をカバーしてベットする「Low or Highベット」のベット形態がある。ここで、これら複数のベット形態は、ベットしたチップが当籤した際のチップ一枚あたりのクレジットの配当(配当倍率)がそれぞれ異なっている。
【0126】
(処理動作)
次に、ルーレット遊技機1におけるサーバ制御用CPU81が実行するサーバ側の遊技処理プログラム、及びステーション4側のステーション制御用CPU91が実行するステーション側の遊技処理プログラム等に基づいて動作を説明する。尚、以降に説明する図16〜図19のフローチャートで示される各プログラムは、サーバ13が備えているROM82やRAM83、又はステーション4が備えているROM92やRAM93に記憶されており、サーバ制御用CPU81又はステーション制御用CPU91により実行される。
【0127】
(ステーション側遊技処理)
図16に基づいてステーション側遊技処理について説明する。先ず、プレイヤによるメダル又は貨幣が投入されたか否かが、メダルセンサ97の検出信号に基づいて判定される(S1)。そして、メダル又は貨幣の投入がない場合には(S1,NO)、本ルーチンが終了され、S1が繰り返して実行されることによって、投入されるまで待機状態となる。
【0128】
一方、メダル又は貨幣の投入があった場合には(S1,YES)、投入枚数に応じた額のクレジットデータがRAM93に記録されることによって、クレジット加算が行われる(S2)。そして、サーバ13に対してメダル又は貨幣の投入があったことを指示するメダル検出信号が送信される(S3)。
【0129】
この後、ステーション4の画像表示装置8において、図11のBET画面61が表示され、プレイヤがチップをベットすることが可能なベットタイムが開始される(S4)。そして、ベット操作が受け付けられる(S5)。これにより、ゲームに参加したプレイヤは、ベットの受付が可能となったベットタイム中に、タッチパネル50を操作して、自分が予想する番号に関連したBETエリア72に自分のチップをベットすることができる。尚、BET画面61を用いた具体的なベット形態に関しては既に説明したので、その説明を省略する。
【0130】
また、プレイヤは、ベットタイムが開始されたゲームに途中から参加することも可能であり、本実施形態に係るルーレット遊技機1では、最大12人で遊技することができる。さらに、今回のゲームが前回のゲームに引き続いて行われる場合には、前回のゲーム終了後にすぐにベット操作の受付が開始される。
【0131】
ベット操作が行われると、ベット操作の内容を含むベット情報信号がサーバ13に送信される(S6)。この後、ベットタイムが終了したか否かが判定される(S7)。ベットタイムが終了していなければ(S7,NO)、S5の処理に移行され、ベット操作の受付状態が維持される。ベットタイム終了信号をサーバ13から受信すると、ステーション4の画像表示装置8において、ベットタイムが終了した旨の画像が表示され、タッチパネル50でのベット操作の受付が終了される(S8)。
【0132】
この後、サーバ13からルーレット遊技の遊技結果である当籤番号信号を受信すると、当籤番号を強調表示する等の表示処理が行われることによって、ルーレット遊技における当籤番号を報知するための演出が行われる(S9)。そして、サーバ13から払出結果信号を受信すると、払出結果信号に基づいてクレジットの払い出しが行われる。具体的には、通常配当や特別配当のクレジットデータがそれぞれRAM93に記録される。そして、払い戻しボタン48が押下されると、現在RAM93に記憶されたクレジット数に応じたメダル(通常は1クレジットに対してメダル1枚)がメダル払出口9から払い戻される(S10)。この後、待機状態とされ、サーバ13から単位遊技終了信号を受信したときに(S11)、本ルーチンが終了される。そして、次回の単位遊技におけるベットの受け付けが再開される。
【0133】
(チャンススロット処理)
上記のようにしてステーション側遊技処理が実行されているときに、図17のチャンススロット処理がステーション4において並列的に実行されている。即ち、サーバ13から送信される参加対象信号の受信の有無によって、ボーナスに参加するか否かが判定される(A1)。ボーナスに参加しない場合には(A1,NO)、本ルーチンが終了される。これにより、A1が再実行されることによって、ボーナスへの参加の有無の判定が繰り返されることになる。
【0134】
ボーナスに参加する場合には(A1,YES)、図1及び図12に示すように、特別配当シンボル表示部62におけるスロット回転が開始される。具体的には、図10に示すように、特別配当シンボルである“MEGA”、“MAJOR”、“MINI”及び“ハズレ”の4種類の画像データが特別配当シンボル表示部62において順番に切り替え表示される。この後、ベットタイムが終了したか否かが判定される(A3)。ベットタイムが終了していなければ(A3,NO)、S2が再実行され、特別配当シンボル表示部62における特別配当シンボルのスロット回転が継続される。
【0135】
一方、ベットタイムが終了した場合には(A3,YES)、サーバ13から送信されたボーナス種別信号に基づいて特別配当シンボルに対応付けられたボーナス種別が登録される。即ち、“MEGA”、“MAJOR”、“MINI”及び“ハズレ”の何れかが登録される(A4)。そして、図12に示すように、特別配当シンボル表示部62のスロット回転が停止され、登録されたボーナス種別に対応する特別配当シンボルが特別配当シンボル表示部62に停止表示される(A5)。
【0136】
この後、テーブル式ベッティングボード60内にボーナス当籤表示部63が出現される。そして、ボーナス当籤表示部63において、特別配当シンボル表示部62に停止表示された“特別配当シンボル”と“JACKPOT CHANCE”とを組み合わせた文字画像が表示される。(A6)。これにより、プレイヤは、“特別配当シンボル”に対応した特別配当を受ける可能性があることを認識することができる。
【0137】
ボーナス当籤表示部63の文字画像の表示は、第1演出時間の待機によって、第1演出時間が経過するまで継続される(A7)。この後、ボーナス当籤の演出が行われる。具体的には、図13に示すように、ボーナス当籤表示部63に表示された文字画像が回転される(A8)。そして、サーバ13から特別配当対象信号を受信したときに、特別配当対象信号に基づいた表示が行われる。具体的には、特別配当に当籤した場合には、図14に示すように、ボーナス当籤表示部63において特別配当シンボルと共に、“WIN”の文字画像が表示される。一方、特別配当に外れた場合には、図15に示すように、ボーナス当籤表示部63において“SORRY MAY BE NEXT”の文字画像が表示される(A9)。この後、待機状態とされ、サーバ13から単位遊技終了信号を受信したときに(A10)、本ルーチンが終了される。
【0138】
(サーバ側遊技処理)
図18に基づいてサーバ側遊技処理について説明する。ステーション4から送信されたメダル検出信号を受信することによって、プレイヤによるメダル又は貨幣が投入されたか否かが判定される(B1)。メダル検出信号を受信しない場合には(B1,NO)、本ルーチンが終了される。これにより、ステーション4においてメダル等が投入されるまで、B1が繰り返して実行されることになる。
【0139】
ステーション4においてメダル等が投入された場合には(B1,YES)、最初に参加したプレイヤがメダル又は貨幣を投入した時点より、プレイヤがベット可能な受入期間であるベットタイムの計測が開始される(B2)。尚、今回のゲームが前回のゲームに引き続いて行われる場合には、前回のゲーム終了後にすぐにベットタイムが開始される。そしてゲームに参加したプレイヤは、このベットタイム中に、タッチパネル50を操作して、自分が予想する番号に関連したBETエリア72に自分のチップをベットすることができる。
【0140】
次に、ベットタイムが残り5秒となったか否かが判定される(B3)。尚、残りのベットタイムは、BETタイム表示部69によって画像表示装置8にも表示される。残り5秒に到達していないと判定された場合には(B3,NO)、S3が再実行されることによって、残りベットタイムが5秒となるまで継続して待機される。一方、残り5秒であると判定された場合には(B3,YES)、ルーレット装置3におけるルーレット抽籤処理が実行される。
【0141】
具体的には、先ず、ボール投入装置が駆動されることによって、ルーレット盤内部にボール27が投入される(B4)。さらに駆動モータが駆動されることによって、ボール投入方向と逆方向に所定の回転速度でウィル22が回転される。投入されたボール27は、ガイド壁29に沿ってルーレット盤上を転動し、その後、回転速度が弱まり遠心力を失っていくと、枠体21の斜面を転がり落ちて内側へと向かい、回転するウィル22に至る(図4参照)。そして、ウィル22に転がって来たボール27は、さらに回転するウィル22の外側の番号表示板25上を通っていずれかのナンバーポケット23に納まり、ボール27が納まったナンバーポケット23に対応する番号表示板25に記載された数字(図4では「00」、「0」、「1」〜「36」のいずれか)が当籤番号となる。
【0142】
上記のようにしてルーレット抽籤処理が行われているときに、ステーション4からのベット情報信号を受信する(B5)。そして、ベット情報信号に含まれるベット数及びベット形態が図9のステーション管理テーブルに登録される(B6)。この後、ベットタイムが終了したか否かが判定される(B7)。ベットタイムが終了していないと判定された場合には(B7,NO)、ベットタイムが終了するまで継続して待機する。一方、ベットタイムが終了したと判定された場合には(B7,YES)、ベットタイム終了信号がステーション4に送信される(B8)。
【0143】
次に、ジャックポット累積処理が実行される(B9)。具体的には、各ステーション4においてプレイヤが行ったベット情報、即ち、指定したBETエリア72、並びに指定したBETエリア72にベットしたチップの枚数(ベット数)とベット形態の情報を受信し、RAM83のベット情報記憶エリアに記憶する。その後、各ステーション4でベットされた合計クレジットの0.5%に相当するクレジットが、RAM83のJP累積記憶エリア83Cに記録されたJPの額に累積して加算される。そして、それに伴ってJP額表示部15やJP表示部73の表示が更新される。
【0144】
次に、ルーレット装置3においてボール27がナンバーポケット23に収納されると、当たり判定装置86が駆動される。そして、ボール27がどの番号に対応付けられたナンバーポケット23に収容されたかが判定される。これにより、今回のゲームにおけるルーレット装置3の当籤番号が検出される(B10)。
【0145】
次に、当籤番号の情報を含む当籤番号信号が各ステーション4に対して送信される(B11)。この後、各ステーション4のベット情報と、当籤番号とを用いて、各ステーション4においてベットしたチップが当籤しているか否かの判定が行われる(B12)。続いて、配当計算処理が実行される。配当計算処理では、当籤番号にベットされた当たりチップをステーション4ごとに認識し、図8の配当管理テーブルの形態でROM82に記憶された各BETエリア72に対する配当倍率、即ち、チップ一枚(1ベット)あたりに払い出されるクレジット数を用いて、各ステーション4に払い出されるクレジットの配当額の合計が算出される(B13)。
【0146】
その後、配当計算処理に基づくルーレット遊技のクレジットの払出結果を含む払出結果信号の送信処理が実行される。具体的には、ルーレット遊技で当籤したステーション4のステーション制御用CPU91に対してルーレット遊技の配当額に相当する通常配当のクレジットデータを含む払出結果信号が送信される(B14)。
【0147】
その後、ウィル22の下方に設けられたボール回収装置が駆動されることによって、ウィル22上のボール27が回収される。回収されたボール27は、次回以降のゲームにおいて再度ルーレット装置3のウィル22内に投入されることになる(B15)。そして、単位遊技終了信号がステーション4に送信され(B16)、本ルーチンが終了される。
【0148】
(ボーナス抽籤処理)
上記のようにしてサーバ側遊技処理がサーバ13において実行されているときに、図19のボーナ抽籤処理が並列的に実行されている。即ち、図9のステーション管理テーブルが参照され、各ステーション4におけるベット数が“15”等の所定値以上であるか否かが判定される(C1)。ベット数が所定値以上でない場合には(C1,NO)、本ルーチンが終了され、C1が繰り返して実行される。
【0149】
ベット数が所定値以上である場合には(C1,YES)、特別配当が付与される可能性がある参加対象であると判定され、図9の参加対象欄の該当箇所に“1”が設定される(C2)。そして、“1”が設定された機台番号のステーション4に対して、参加対象信号が送信される(C3)。
【0150】
この後、ベットタイムが終了したか否かが判定される(C4)。ベットタイムが終了していない場合には(C4,NO)、C1が再実行される。ベットタイムが終了した場合には(C4,YES)、ボーナスの抽籤が行われる。具例的には、“MEGA”、“MAJOR”、“MINI”及び“ハズレ”の4種類のボーナス種別の中から、一つのボーナス種別が無作為に選ぶことにより決定される(C5)。そして、抽籤されたボーナス種別が登録された後(C6)、ボーナス種別信号がステーション4に送信される(C7)。
【0151】
次に、全ての参加対象において、特別配当対象に当籤するか否かの抽籤が行われる。これにより、抽籤結果によっては、全て参加対象が特別配当対象から外れる場合もあるし、複数の参加対象が特別配当対象に当籤する場合もある。(C8)。そして、特別配当対象の抽籤結果を含む特別配当対象信号が、参加対象に設定されているステーション4に対して送信される(C9)。この後、待機状態とされ、サーバ13から単位遊技終了信号を受信したときに(C10)、本ルーチンが終了される。
【0152】
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的な公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、f請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
【0153】
また、以上の詳細な説明は、コンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される処理を含むものである。以上の説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップや、所定の処理機能を備えたブロックは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップや各ブロックでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップや各ブロックにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップや各ブロックにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップや各ブロックのために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】ルーレット遊技機の動作状態を示す説明図である。
【図2】ルーレット遊技機のブロック図である。
【図3】ルーレット遊技機の概略構成を示す外観斜視図である。
【図4】ルーレット盤の平面図である。
【図5】サーバの斜視図である。
【図6】ルーレット遊技機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図7】ステーションの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図8】配当管理テーブルの説明図である。
【図9】ステーション管理テーブルの説明図である。
【図10】特別配当シンボル表示部における特別配当シンボルの変動状態を示す説明図である。
【図11】画像表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図12】画像表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図13】画像表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図14】画像表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図15】画像表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図16】ステーション側遊技処理ルーチンのフローチャートである。
【図17】チャンススロット処理ルーチンのフローチャートである。
【図18】サーバ側遊技処理のフローチャートである。
【図19】ボーナス抽籤処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0155】
1 ルーレットゲーム機
2 筐体
3 ルーレット装置
4 ステーション
5 電光表示部
6 メダル投入口
7 コントロール部
8 画像表示装置
9 メダル払出口
10 スピーカ
11 WINランプ
12 コーナー部
13 サーバ
14 コーナー扉
15 JP額表示部
21 枠体
22 ウィル
23 ナンバーポケット
101 遊技機
102 遊技機本体
103 端末装置
104 表示装置
105 コントローラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を実行する遊技機本体と、
前記遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、
前記遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、
以下(a1)〜(a5)のように動作するようプログラムされたコントローラと
を有することを特徴とする遊技機。
(a1) 前記遊技の実行結果と前記ベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(a2) 前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定し、
(a3) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(a4) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(a5) 前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与する。
【請求項2】
複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、
少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、
前記ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、
以下(b1)〜(b6)のように動作するようプログラムされたコントローラと
を有することを特徴とする遊技機。
(b1) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(b2) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(b3) 前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定し、
(b4) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(b5) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(b6) 前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与する。
【請求項3】
複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、
少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、
前記ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、
以下(c1)〜(c7)のように動作するようプログラムされたコントローラと
を有することを特徴とする遊技機。
(c1) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(c2) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(c3) 前記各端末装置においてベットされた遊技価値の合計値をそれぞれ求め、
(c4) 前記遊技価値の合計値が所定値以上の前記端末装置を参加対象に設定し、
(c5) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(c6) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(c7) 前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与する。
【請求項4】
複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、
少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、
前記ルーレット遊技に関連する画像データを表示する表示装置と、
複数種類の特別配当シンボルを前記画像データとして記憶し、以下(d1)〜(d7)のように動作するようプログラムされたコントローラと
を有することを特徴とする遊技機。
(d1) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(d2) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(d3) 前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するかを判定し、
(d4) 前記参加対象が設定された場合、前記複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを前記表示装置に表示し、
(d5) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(d6) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(d7) 前記特別配当対象の端末装置において前記特別配当シンボルに対応する特別配当を付与する。
【請求項5】
複数のマークを配置したウィル上でボールが転動されるルーレット遊技を実行するルーレット装置と、
少なくとも一の前記マークに対応したベット領域を複数有し、これらベット領域におけるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置と、
前記各端末装置に設けられ、前記ルーレット遊技に関連する画像データ及び前記ベット領域を表示する表示装置と、
前記表示装置の前面側に外部から押圧操作可能に設けられ、透光性を有するタッチパネルと、
複数種類の特別配当シンボルを前記画像データとして記憶し、以下(e1)〜(e9)のように動作するようプログラムされたコントローラと
を有することを特徴とする遊技機。
(e1) 前記タッチパネルの押圧箇所に応じた前記ベット領域に対するベットを受け付け、
(e2) 前記ルーレット装置におけるボールの転動後の停止位置に対応するマークを当籤マークとして設定し、
(e3) 前記当籤マークに対応したベット領域に設定された配当倍率と、該ベット領域にベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を前記各端末装置において付与し、
(e4) 前記各端末装置においてベットされた遊技価値の合計値をそれぞれ求め、
(e5) 前記遊技価値の合計値が所定値以上の前記端末装置を参加対象に設定し、
(e6) 前記参加対象が設定された場合、前記複数種類の特別配当シンボルの中から一つの特別配当シンボルを無作為に選ぶことにより決定すると共に、該一つの特別配当シンボルを前記表示装置に表示し、
(e7) 前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように前記画像データを前記表示装置に出力し、
(e8) 前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定し、
(e9) 前記特別配当対象の端末装置において前記特別配当シンボルに対応する特別配当を付与する。
【請求項6】
遊技に用いられるベットを受け付けると共に配当を付与する複数の端末装置に対して、遊技の実行結果とベットされた遊技価値とに基づいて通常配当を付与するステップと、
前記各端末装置におけるベットに基づいて、特別配当への参加対象に設定するステップと、
前記参加対象が設定された場合、該参加対象の端末装置を特定するように画像データを表示するステップと、
前記参加対象の中から特別配当対象を無作為に選ぶことにより決定するステップと、
前記特別配当対象の端末装置において特別配当を付与するステップと
を含むことを特徴とする遊技機の遊技方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−253391(P2008−253391A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96352(P2007−96352)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】