説明

状態転送にコアベースのノードを使用するよう拡張された技術

【課題】エンドノードに関連する状態情報の通信を提供するアクセスノードを提供する。
【解決手段】状態情報の通信を提供するためのアクセスノード300は、エンドノードから要求メッセージを受信するためのインターフェース330と、エンドノードに関連する最新状態情報を記憶するメモリ310と、メモリと結合されたプロセッサ304と、を備え、アクセスノード300が、インターフェース330においてエンドノードからの要求メッセージを受信すると、プロセッサ304がエンドノードに関連する最新状態情報についてメモリ310を検索し、要求メッセージに基づいて、エンドノード識別子と最新状態情報のタイムスタンプとを含んだ更新メッセージを生成し、管理ノードに対して更新メッセージを送信し、管理ノードはエンドノードの状態情報を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
通信システムは、例えばモバイル装置のようなエンドノードをネットワークに結合させているアクセスノードに結合した複数のネットワークノードを含む場合が多い。ネットワークノードは、階層状に配列されてもよい。アクセス認証及び許可(AAA)サーバは、通常、ネットワーク階層の比較的高い階層に分類されるノードである。AAAサーバは、セキュリティ及びアクセス制御に使用される情報を提供することが一般的である。アクセスノードは、AAAサーバを使用する場合に備えてAAAサーバとの安全なリンクを有する場合が多い。安全なリンクは、階層内の1つ又は複数のノードを介するものであってよい。
【背景技術】
【0002】
一般にオペレータは、IPネットワークにおいて、RADIUSプロトコルとこれに関連するRADIUS AAAサーバを使用してアクセスセッションを管理する。将来、AAAシステムはDIAMETERのような新しいプロトコルに基づくかもしれない。RADIUS AAAサーバを使用したシステムでは、ユーザがオペレータネットワークへのアクセスを1アクセスセッションに亘って試みた場合、通常、ローカルアクセスルータはこのユーザをID、例えばネットワークアクセス識別子(NAI)に基づいて認証するために、1つ又は複数のRADIUSアクセス要求を認証サーバに発行する。一般に、AAAデータベースは、呼び出し可能なサービス特徴付きでこのシステムへのアクセスを許可されたユーザのIDを記憶している。ユーザの認証に成功した場合、アクセス装置上のアクセスポートが、ユーザのサービス許可と同等であるポリシー状態によって構成される。通常は、許可サーバがこのサービス許可をRADIUSを介してアクセスルータへ伝送する。許可されるまでの間に、アクセスルータがアクセスセッション中のサービスの使用を記録し、これを、アカウンティング記録として、RADIUSプロトコル内のアカウンティング要求メッセージを使用してアカウンティングサーバへ送信する。アカウンティングサーバは、AAAサーバの一部であるか、又は許可サーバと同じプロトコルを使用する独立サーバであってよい。ユーザが1つのセッション中に複数のアクセスルータに接続している場合には、複数のセッションをアカウンティングサーバ内に集合させる必要がある。
【0003】
許可とアカウンティングの発行に加えて、場所情報を伝送する機構を、モバイル装置をサポートする通信システムに含めることも必要である。こうすることで、モバイル装置は、ネットワークへの接続点を変更しながら、依然としてIPパケットのような信号をネットワークへ送ることができるようになる。
【0004】
MIPv4[MIPv4]、MIPv6[MIPv6]としても知られるモバイルIP(バージョン4、6)によって、モバイルノード(MN;mobile node)が、気付アドレス(CoA)に示されているこれの一時的な場所を、これのホームエージェント(HA)に登録することが可能になる。次に、HAは、ホームアドレス(HoA)とも呼ばれるMNの永久アドレスと登録されたCoAとの間のマッピング(バインディングとも呼ばれる)を維持する。これにより、HAは、IP封入技術(トネリング)を用いてMNのパケットを最新の場所に転送することができる。MNによって使用されるCoAは、MIPv4使用時には、アクセスルータ内のフォーリンエージェント(FA)に属するアドレスであるか、あるいは、アクセスルータプレフィックスからMN自体に一時的に割り当てられた、連結型気付アドレス(CCoA)と呼ばれるアドレスであってよい。後者のモデルは、MIPv6内の唯一の動作モードである場合には、MIPv4にも適用される。本明細書の意図として、CCoAとCoA、さらに登録、バインディング更新(BU)という用語は、MIPv4及びMIPv6の関連用語であり、したがって相互に交換できるようになっている点に留意されたい。特に記載がない場合は、本発明の方法及び装置はMIPv4とMIPv6の両方に適用される。
【0005】
一般に、AAAシステムはモバイルIPと共に使用することで、IPアドレス割り当て(HoA)の管理、HAのダイナミックな割り当て、アクセスルータへのMNプロフィールの配布、認証MIPメッセージへの安全鍵の配布、エアリンクの保護を実行する。一般に、ネットワーク接続点を変更できるエンドノードであるモバイルノードがシステムへのアクセスを入手しようとしてMIPメッセージを送信すると、これによって誘発されたAAA要求がモバイルノードの認証及び許可を行う。次に、MNが消費するサービスを制御するために、AAA MNプロフィールと安全状態がAAAシステムからアクセスルータへ送られる。
【0006】
MNは、例えば1つのセルから別のセルへ移動する際に、ネットワーク接続点を変更することができる。この場合、MNの接続点を第1ルータのような第1アクセスノードから、第2ルータのような第2アクセスノードへ変更する。この工程は一般にハンドオフとして知られている。MNのCoA/CCoAを更新し、MIP発信を用いてHAに転送すると、パケットが新たなアクセスルータを介してMNへ転送される工程を、ハンドオフの一部として行う必要がある。さらに、ハンドオフに携わるMNに関した第1アクセスルータ状態情報のいくつかを新たなアクセスルータに転送して、MNサービスが妨害されないようにする工程をやはりハンドオフの一部として実行しなければならない。この工程は状態転送と呼ばれる。この状態転送には、RADIUSで先に送られたAAAプロフィール状態情報のARへの転送が含まれ得る。ARにてMNアクセスセッションが開始する。これには、エアリンク安全ベクトル、MN−NAI、MN IPアドレス、MN−EUI−64、MIP登録の残余期間、MNマルチキャストグループメンバーシップ、許可制御状態、リソース予約状態、異なるサービス状態、SIPセッション状態、圧縮装置状態、MNスケジューリング履歴、及び/又はこれ以外のMN専用AR状態情報の多数の潜在的なアイテムの転送も含まれる。
【0007】
少なくとも1つの既知のシステムでは、ハンドオフ中に、新たなアクセスノードによって状態情報の転送が達成され、この新たなアクセスノードにモバイルノードが接続され、現在はモバイルノードが接続している古いアクセスノードとの通信ネットワークを介して状態転送メッセージが届くようになっている。これに応答して、古いアクセスノードが状態情報を新しいアクセスノードに転送する。この技術は効率的であるが、状態情報の転送を開始するために、古いアクセスノードと新しいアクセスノードの間でメッセージを送信しなければならないという欠点がある。こうしたメッセージの送信に使用されるアクセスノードどうしの間のリンクは混雑したり、また、アクセスノード間のメッセージを使用して状態情報の転送を開始する必要性がない場合でも、別の情報及び/又は信号の伝達に使用される可能性がある。
【発明の概要】
【0008】
上の説明を考慮すると、モバイルノードハンドオフの場合、あるいはモバイルノードが新たなセルに入る場合に新たなアクセスノードへ状態情報を通信する新規方法が必要であると理解できるはずである。また、上述した理由から、ハンドオフ中にアクセスノード間でメッセージを使用して状態情報の転送を誘発することを避けることが望ましいとも理解できるはずである。
【0009】
無線ネットワークでは、モバイルエンドユーザは、無線装置のようなエンドノードを用いて、別のエンドユーザが使用する無線装置のような別のネットワークエンティティとアクセスノードを介して通信する。アクセスノードは無線アクセスルータとして実現できる。各エンドノードには、例えばこのエンドノードに関連したサービス及び/又はアプリケーションに対応した様々なパラメータを備える1組の情報のような状態が関わっている。この状態は、エンドノードのネットワーク接続点として機能するアクセスルータによって使用される。エンドノードがネットワークとの接続点を変更する度に状態を再構築するか、あるいは新たなネットワーク接続点として機能するアクセスルータへ状態を転送することで、新規のアクセスノードが既存の通信セッションに関連する通信サービスの提供を継続できる、又は例えばエンドノードによって要求された新規の通信サービスを提供できるようにする必要がある。本明細書では、アクセスポイント/ルータ間の状態転送の概念、さらに、要求された状態を収集し、これを1つのポイントから次のポイントへ転送する新規方法について説明している。
【0010】
本明細書は、状態を転送することで、例えばアクセスノード(AN)間でのエンドノード(EN)の移動のようなイベントをサポートする方法について説明している。本方法では、ネットワークのコア内に配置されたコア状態管理ノード(CSMN;Core State Management Node)を使用して、エンドノードの状態情報の記憶、処理、及び転送を行う。本発明による、状態情報の記憶及び転送に使用されるCSMNは、多くのシステムに見られるタイプと似た認証・許可・アカウンティング(AAA;Authentication Authorization&Accounting)サーバの一部として実現することができる。
【0011】
本発明の1つの特徴によれば、アクセスノードは状態情報をCSMNに記憶し、さらに、この情報を記憶するために使用したCSMNから、エンドモードに関連する状態を検索、即ち取り出すことができる。通常、アクセスノードはエンドノードについて記憶された状態を更新する。そのため、エンドノードがアクセスノードとの通信を終了しようとして目的の相手に信号を送る場合、又は、ハンドオフ動作完了前に例えばアクセスノードとの通信が妨害又は終了されたために通信が中止した場合に、アクセスノードがネットワーク接続点として機能する。
【0012】
通常、アクセスノードは、エンドノードとの通信が開始された時、例えばエンドノードがアクセスノードに関連したセルに入った時に、CSMNから状態情報を検索する。しかし、いくつかの実施形態では、ハンドオフの場合に、先にエンドノードにサービス提供していたアクセスノードから状態情報が転送されるため、CSMNから状態情報を検索する必要がなくなる。
【0013】
本発明の1つの特徴によれば、ハンドオフ中に、モバイルノードが、エンドノードによって使用される第1アクセスノードから第2アクセスノードへの状態の転送を制御する。これは、エンドノードがメッセージを第1アクセスノードへ送信して、状態情報を第2アクセスノードに転送することで達成される。このアプローチでは、第2ノードが、状態情報の転送を要求するメッセージを第1ノードへ送信する必要性を省いているため、アクセスノード間で送信される信号発信量が、このようなアクセスノードでの状態転送メッセージを採用しているシステムよりも少なくなる。
【0014】
エンドノードが状態転送信号を送信する前に第1アクセスノードとの通信が失われた場合には、第2アクセスノードがCSMNからこの状態情報を検索する。転送メッセージの使用は任意であるが、これには、コアノードによるサポートが必要な情報検索動作の数を低減できるという利点がある。さらに、エンドノードから第1アクセスノードへ送られた転送メッセージを使用することには、エンドノードが第2アクセスノードとの通信を開始する時と、第2アクセスノードがエンドノードにサービス提供するために使用する状態情報を取得する時との間の時間の長さが原因で生じる遅延を低減できるという利点がある。状態転送メッセージは、状態情報の第2アクセスノードへの転送に加えて、コアノードにおける状態情報の更新を誘発する。
【0015】
アクセスノードによってCSMNに記憶された、及び/又は、別のアクセスノードに転送された状態情報が、この状態に加えられた任意のローカル変更、例えば、CSMN又は別のアクセスノードのいずれかから受信した状態情報の次に、状態を記憶又は転送するアクセスノードに加えられた変更を反映する。さらに、エンドノードアクセスセッション又は別の通信動作中にシステム又はセッションの要求が変わる時に、記憶された状態はCSMN自体によって操作及び修正され得る。
【0016】
以下では、本発明のさらなる特徴及び利点を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用できる例示的な通信システムのネットワーク線図を示す。
【図2】本発明に従って実現された例示的なエンドノードを示す。
【図3】本発明に従って実現された例示的なアクセスノードを示す。
【図4】本発明に従って実現された例示的なコア状態管理ノードを示す。
【図5】エンドノードが1つのアクセスノードから別のアクセスノードへ移動する際に本発明に従って実行された発信を示す。
【図6】アクセスノードが異なるCSMNノードを使用する場合に、エンドノードが1つのアクセスノードから別のアクセスノードへ移動する際に本発明に従って実行される発信を示す。
【図7】図6とは別の発信を示す。
【図8】CSMNが階層状に配列されている場合の、図6及び図7とは別の発信を示す。
【図9】アクセスノードから集合した状態をポーリングするCSMNの機構を示す。
【図10】AAAシステムに基づく本発明の実施形態を示す。
【図11】コア状態管理ノードの更新に関連した、システム内での様々な例示的な発信を示す。
【図12】例えば、コア状態管理ノードにおいて、別のアクセスノードによって状態情報を更新したことで状態の期限が切れた場合に、アクセスノードに記憶されたエンドノードに関連した状態情報の再同期に関わる様々な発信を示す。
【図13】ハンドオフ工程を実行するために使用できる発信を示し、このハンドオフは、エンドノードが、通信リンクを確立しようとする第2アクセスノードに、第1アクセスノードを介して送った信号によって開始される。
【図14】状態更新要求メッセージの受信に応答してコア状態管理ノードが実行した処理を示すフローチャートである。
【図15】例示的な状態更新要求メッセージを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[詳細な記述]
モバイル装置のような1つ又は複数のエンドノードとの通信セッションをサポートするために使用される、例えばコンテキストや他の情報のような状態を記憶、操作、検索、及び転送する本発明の方法及び装置は、幅広い通信システムと共に使用することができる。例えば、本発明は、モバイル通信装置をサポートするシステムと共に使用できる。このようなシステムには、モデムを装備したノートブックコンピュータ、PDA、及びこれ以外の、装置移動度について無線インターフェースをサポートする多様な装置が含まれる。
【0019】
図1は、通信リンクにより相互接続している複数のノードを備える、例えばセルラー通信ネットワークのような例示的な通信システム100を示す。例示的な通信システム100に実装されたノードが、インターネットプロトコル(IP)のような通信プロトコルに基づいて、例えばメッセージのような信号を使用して情報を交換する。システム100の通信リンクは、例えばワイヤ、光ファイバケーブル、及び/又は無線通信技術を使用して実現できる。例示的な通信システム100には、複数のアクセスノード140、140’、140”を介して通信システムにアクセスする複数のエンドノード144、146、144’、146’144”、146”が含まれる。エンドノード144、146、144’、146’、144”、146”は、例えば無線通信装置、又は端末であってよく、アクセスノード140、140’、140”は、例えば無線アクセスルータ、又は基地局であってよい。例示的な通信システム100には、これ以外にも、相互接続性を提供するため、又は特定のサービスや機能を提供するために使用される多数のノード104、106、110、及び112も含まれる。具体的には、例示的な通信システム100は、エンドノードに関する状態の転送と記憶をサポートするために使用されるコア状態管理ノード(CSMN)104を含む。CSMNノードはAAAサーバの一部であってよい。
【0020】
図1の例示的なシステム100は、CSMN104とノード106を含むネットワーク102を示し、CSMN104とノード106はそれぞれ対応するネットワークリンク105、107によって中間ネットワークノード100に接続している。ネットワーク102の中間ネットワークノード110も、ネットワーク102を隔てた外側にあるネットワークノードとの相互接続性を、ネットワークリンク111を介して提供する。ネットワークリンク111は別の中間ネットワークノード112に接続している。この中間ネットワークノード112は、ネットワークリンク141、141’、141”のそれぞれを介した、複数のアクセスノード140、140’、140”とのさらなる接続性を提供する。
【0021】
各アクセスノード140、140’、140”は、対応するアクセスリンク(145、147)、(145’、147’)、(145”、147”)のそれぞれを介して、複数のNエンドノード(144、146)、(144’、146’)、(144”、146”)との接続性を提供するものとして示される。例示的な通信システム1001において、各アクセスノード140、140’、140”は、例えば無線アクセスリンクの無線技術を使用するものとして示される。無線網羅範囲、例えばアクセスノード140、140’、140”のそれぞれの通信セル148、148’、148”が、対応するアクセスノードを包囲する円で示されている。
【0022】
次に、例示的な通信システム100をベースとして用い、本発明の様々な実施形態を説明する。本発明の別の実施形態は、ネットワークノードの個数及び型、アクセスノードの個数及び型、エンドノードの個数及び型、CSMNの個数及び型、リンクの個数及び型、及びノード間の相互接続性が、図1に示した例示的な通信システム100とは異なっていてよい様々なネットワークトポロジーを含む。
【0023】
本発明の様々な実施形態では、図1に示した機能エンティティのうちのいくつかを省略又は組み合わせることができる。ネットワークにおけるこれらの機能エンティティの場所又は配置も変更可能である。
【0024】
図2は、本発明に従って実現された例示的なエンドノード200の詳細な図を提供する。図2の例示的なエンドノード200は、図1に示したエンドノード144、146、144’、146’、144”、146”のうちのいずれの1つとして使用できる装置の詳細な描出である。図2の実施形態では、エンドノード200はプロセッサ204、無線通信インターフェース230、ユーザ入力/出力インターフェース240、及びメモリ210を含み、これら全てがバス206によって結合している。したがって、エンドノード200の様々なコンポーネントが、バス206を介して情報、信号、及びデータを交換することができる。エンドノード200のコンポーネント204、206、210、230、240はハウジング202内に配置されている。
【0025】
無線通信インターフェース230は、エンドノード200の内部コンポーネントが外部装置や、アクセスノードのようなネットワークノードとの送受信を行う機構を提供する。無線通信インターフェース230は、例えば、対応する受信アンテナ236を装備した受信機回路232と、対応する送信アンテナ238を装備した送信機回路234とを含む。これらは、例えば無線通信チャネルを介して、エンドノード200を別のネットワークノードに結合するために使用される。
【0026】
例示的なエンドノード200は、例えばキーパッドのようなユーザ入力装置242と、例えばディスプレイのようなユーザ出力装置244とをさらに含み、これらはユーザ入力/出力インターフェース240を介してバス206と結合している。そのため、ユーザ入力/出力装置242、244は、ユーザ入力/出力インターフェース240とバス206を介して、エンドノード200の他のコンポーネントと情報、信号、及びデータを、交換することができる。ユーザ入力/出力インターフェース240と、関連する装置242、244は、ユーザが様々なタスクを達成するためにエンドノード200を動作するための機構を提供する。特に、ユーザ入力装置242とユーザ出力装置244は、ユーザがエンドノード200と、エンドノード200のメモリ210内で例えばモジュール、プログラム、ルーチン及び/又は機能といったアプリケーションとを制御できるようにするための機能性を提供する。
【0027】
メモリ210内に含まれる、例えばルーチンのような様々なモジュールの制御下にあるプロセッサ204は、エンドノード200の動作を、以降で説明する様々な発信及び処理を実行するように制御する。メモリ210内に含まれるモジュールはスタートアップ時に実行されるか、あるいは別のモジュールによって呼び出される。モジュールは実行されると、データ、情報、及び信号の交換を実行することができる。またモジュールは、実行されるとデータと情報を共有することもできる。図2の実施形態では、本発明のエンドノード200のメモリ210は、発信/制御モジュール212と、発信/制御データ214を含む。
【0028】
発信/制御モジュール212は、例えばメッセージのような信号の送受信に関連した処理を制御することで、状態情報の記憶、検索、及び処理を管理する。発信/制御データ214は状態情報、例えばパラメータ、状態、及び/又は、エンドノードの動作に関連したこれ以外の情報を含む。特に、発信/制御データ214は、例えばエンドノード識別情報のような構成情報216、最新処理状態や保留応答状態などに関する情報のような動作情報218を含むことができる。モジュール212はデータ214にアクセスでき、及び/又は、例えば構成情報216及び/又は動作情報218を更新するといったようにデータ214の変更を行える。
【0029】
図3は、本発明に従って実現された例示的なアクセスノード300の詳細な図を提供する。図3に示されたこの例示的なアクセスノード300は、図1のアクセスノード140、140’、140”のいずれか1つとして使用できる装置の詳細な描写である。図3の実施形態では、アクセスノード300は、プロセッサ304、メモリ310、ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース320、及び無線通信インターフェース330を含み、これら全てがバス306によって結合している。したがって、アクセスノード300の様々なコンポーネントは、バス306を介して情報、信号、及びデータの交換を行うことができる。アクセスノード300のコンポーネント304、306、310、320、330はハウジング302内部に配置されている。
【0030】
ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース320は、アクセスノード300の内部コンポーネントが外部装置及びネットワークノードとの間で送受信を行えるようにするための機構を提供する。ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース320は、例えば銅線又は光ファイバ回線を介して、ノード300を別のネットワークノードに結合するために使用される受信機回路322と送信機回路324を含む。また無線通信インターフェース330は、アクセスノード300の内部コンポーネントが、外部装置や、例えばエンドノードのようなネットワークノードとの間で送受信できるようにするための機構も提供する。無線通信インターフェース330は、例えば、対応する受信アンテナ336を装備した受信機回路332と、対応する送信アンテナ338を装備した送信機回路334とを含む。インターフェース330は、例えば無線通信チャネルを介して、アクセスノード300を別のネットワークノードに結合するために使用される。
【0031】
例えばメモリ310内に含まれるルーチンのような様々なモジュールの制御下にあるプロセッサ304が、アクセスノード300の動作を、多様な発信及び処理を実行するように制御する。メモリ310内に含まれるモジュールがスタートアップ時に実行されるか、又はメモリ310内にある別のモジュールによって呼び出される。モジュールは、実行時にデータ、情報、及び信号を交換できる。モジュールはまた、実行時にデータと情報を共有することもできる。図3の実施形態では、本発明のアクセスノード300のメモリ310は状態管理モジュール312と発信/制御モジュール314を含む。メモリ310は、これらのモジュールのそれぞれに関連した状態管理データ313と、発信/制御データ315も含む。
【0032】
状態管理モジュール312は、エンドノード又は別のネットワークノードから受信した、状態の記憶及び検索に関する信号の処理を制御する。状態管理データ313は、例えば状態又は状態の一部に関する情報や、あるいは別のネットワークノードに記憶されている場合には、最新のエンドノード状態の場所といったエンドノードに関する情報を含む。状態管理モジュール312は、状態管理データ313にアクセスし、及び/又はこれを変更することができる。
【0033】
発信/制御モジュール314は、無線通信インターフェース330上におけるエンドノードへの/からの信号の処理を制御したり、また、基本無線機能やネットワーク管理といった別の動作の必要に応じて、ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース320上における別のネットワークノードへの/からの処理を制御する。発信/制御データ315は、例えば基本動作の無線チャネル指定に関するエンドノード関連データや、あるいは、別のネットワーク関連データ、例えばサポート/管理サーバのアドレス、基本ネットワーク通信の構成情報を含む。発信/制御モジュール314は、発信/制御データ315にアクセスし、及び/又は、これを変更することができる。
【0034】
図4は、本発明に従って実現された例示的なコア状態管理ノード400の詳細な図を提供する。図4の例示的なCSMN400は、図1のCSMN104として使用され得る装置を詳細に示したものである。図4の実施形態では、CSMN400はプロセッサ404、メモリ410、ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース420を含み、これらがバス406によって結合されている。したがって、バス406を介して、アクセスノード400の様々なコンポーネントが情報、信号、及びデータを交換することができる。アクセスノード400のコンポーネント404、406、410、420はハウジング402内に配置されている。
【0035】
ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース420は、CSMN400の内部コンポーネントが外部装置及びネットワークノードへ/から信号を送受信できるようにするための機構を提供する。ネットワーク/インターネットワーク・インターフェース420は、例えば銅線や光ファイバ回線を介して、ノード400を別のネットワークノードに結合するために使用される受信機回路422と送信機回路424を含む。
【0036】
メモリ410内に含まれている、例えばルーチンのような様々なモジュールの制御下にあるプロセッサ404は、CSMN400の動作を、様々な発信及び処理を実行するように制御する。メモリ410内に含まれるモジュールは、スタートアップ時に実行されるか、あるいはメモリ410内にある別のモジュールによって呼び出される。図4の実施形態では、本発明のCSMN400のメモリ410は、コア状態管理モジュール412とコア状態管理データ413を含む。
【0037】
コア状態管理モジュール412は、別のCSMN、アクセスノード、又はネットワークノードから受信した状態の記憶及び検索に関する信号の処理を制御する。コア状態管理データ413は、例えばエンドノード状態情報を含む。コア状態管理モジュール412は、コア状態管理データ413にアクセスし、及び/又は、これを変更することができる。
【0038】
図5、図6、図7、及び図8は、本発明の例示的な実施形態に従って実行された発信を示す。この発信は、図1のシステム100の改造品である例示的なシステム500に関連して示している。図5、図6、図7、及び図8に示すアクセスノード140、140’のそれぞれは、図3の例示的なアクセスノード300を簡素化した描画である。これに加え、この例示的なシステム500では、本発明を説明する目的で、システム100のエンドノード144、146、144’、146’、144”、146”(及び関連するアクセスリンク145、147、145’、147’、145”、147”)を、本発明に従って実現されたシングルエンドノードX146と交換している。図5、図6、図7、及び図8に示すエンドノードX146は、図2のエンドノード200を簡素化して示したものであり、また、1つ又は複数の無線通信リンクによって図中のアクセスノードに結合している。
【0039】
本発明のアクセスノードとコア状態管理ノードの間で転送されるエンドノード状態情報は、システムの一部として動作するエンドノードとの通信に関連し、この通信をサポートするために使用される状態情報である。本発明の一実施形態では、通常、転送された状態情報はスタティックコンポーネント、寿命が長いコンポーネント、及び寿命が短いコンポーネントを含む。スタティックコンポーネントは、長い期間及び複数の通信セッションにかけて変化することのないパラメータを含む。スタティック状態の例には、サービスパラメータの一般的な品質(例えば許容ピーク速度)と遺伝的な許可状態(例えば許容されるデータ呼び出しの型)のようなエンドノードプロフィール情報が含まれる。寿命の長い状態の例には、1つの通信セッションの最中に変化しないパラメータ(例えば、ダイナミックに割り当てられたインターネットアドレスや、何らかの寿命の長いセキュリティ情報)がある。寿命の短い状態の例には、性質が非常にダイナミックで、1つの通信セッションの最中に複数回変化するパラメータ(例えば、サービス状態のダイナミックな品質、グループメンバーシップのマルチキャストなど)がある。
【0040】
本発明の一実施形態では、本発明で説明している方法に従って、状態情報(スタティック、短寿命、及び長寿命)が共に移動される。別の実施形態では、スタティック状態はCSMN内に永久的に常駐している。この場合、スタティック状態とダイナミック状態の両方を、別々の領域に配置したCSMNどうしの間で、又は、CSMNからアクセスノードへ転送することができる。しかし、通常、ダイナミック状態情報はアクセスノードからCSMNへ転送されるが、スタティック状態情報は既に含まれているため、スタティック状態情報をCSMNへ通信する必要はない。別の実施形態では、全ての状態が1つ又は複数のCSMN及びアクセスノード内に常駐する、及び/又は、状態の変更が生じた際にCSMNが上記状態を更新することができる。
【0041】
CSMNオペレーション
次に、図5を参照しながら本発明の1つの特徴によるCSMNオペレーションについて説明する。図5は、図1の簡略版であり、上述した例示的なシステムにおけるコア状態管理発信を示す。描画された発信は、ハンドオフ動作の一部として発生することがある。図5は、図3に従って実現されたアクセスノード140、140’と、図2に従って実現されたエンドノードX146と、図4に従って実現されたコア状態管理ノード(CSMN)104とを含む。図5のノード間をつなぐ回線は、本発明に従って送受信された、状態管理に関連したメッセージを表しており、これについては以下で説明する。図5のノード間の破線は任意のメッセージを示す。
【0042】
図5では、エンドノードX146が、例えばハンドオフの開始時に、記憶状態要求(SSRQ;Store State Request)メッセージ510を、エンドノードX146識別子を備えるアクセスノード140へ送る。エンドノード識別子はネットワークアドレス、ハードウェアアドレス、あるいはこれ以外の、このエンドノードに関連するユーザ又は装置に特化した識別であってよい。アクセスノード140は、SSRQメッセージ510を受信すると、上記エンドノードに関連する状態情報について状態管理データ(State Management data)313(図3)を検索し、アクセスノード状態転送更新(AN−STU;Access Node State Transfer Update)メッセージ520をコア状態管理ノード(CSMN;Core State Management Node)104へ送信する。
【0043】
これに加えて、又は、エンドノードからのSSRQメッセージ510によって誘発される代わりに、アクセスノードが、エンドノード146に関連する状態が変化することで、広範囲の信号の受信を監視することができ、また、このような信号に応答して、あるいは、受信した信号によって誘発されない状態において生じた何らかの変化に応答して、アクセスノード140が状態更新メッセージ520を生成し、これがCSMN104へ送信される。そのため、このような実施形態では、アクセスノード140にてエンドノードに関連する状態が変化すると、CSMN104が迅速に更新される。この、状態更新を誘発するメッセージ520のアプローチは、エンドノード146が警戒していない信号及び/又は内部アクセスノード動作によって状態の変化が生じた場合には特に有効である。アクセスノード140にて状態更新を誘発する本方法を図5の実施形態に関連して説明したが、このような、受信した信号によって生じる、あるいはアクセスノード内の状態の変化によって生じるアクセスノードにおける状態更新メッセージの誘発は、以下でさらに説明する図6、図7、及び図8に示す実施形態において、同一又は類似の方法で生じることができるか、又はいくつかの実施形態では確実に同一又は類似の方法で生じる。
【0044】
状態更新メッセージ、AN−STUメッセージ520は、アクセスノード140が使用できる上記エンドノードに関連した、エンドノードX146識別子と状態を備える。以下でさらに説明するように、様々な実施形態では、上記メッセージは、状態更新メッセージを送信するアクセスノードを識別するためのアクセスノード識別子も含む。また、時間スタンプのような、1つ又は複数のアクセスノード独立型カウント値を含んでもよい。このアクセスノード独立型カウント値は、アクセスノード独立型であり、時間スタンプ及びアクセスノード依存カウントを送信するアクセスノードの知識がなくても解釈することができる。例えば、連続型した2つの状態更新メッセージがアクセスノードから送信され得る時間がくるまで、システム内の異なるエレメントを極細レベルで同期化させる上で生じる問題のために、アクセスノード独立型カウントを高度に精密な方法で生成することが困難であるため、アクセスノード独立型カウントを、アクセスノード依存型カウントよりも遅い時間スケールで増加させることができる。アクセスノード依存型カウントは、独立型アクセスノードによって生成された状態更新メッセージを区別するのに十分な比率で増加される。アクセスノード独立型カウントがこのような比率で増加され得る場合には、アクセスノード依存型カウントを使用する必要はない。しかし、2つのカウントを組み合わせて使用することで、受信したメッセージが保存されているメッセージよりも新しい状態を含むかどうかに関して、より信頼性の高い決定を行える。この信頼性は、繰り返されるサービスの変化及び/又はエンドノードが行ったサービス要求のために、アクセスノードで状態更新メッセージが生成され得る速度よりも比較的遅い速度で、モバイル装置がエンドノード間の切り替えを行うという事実に一部因るものである。
【0045】
CSMNノード104のコア状態管理モジュール412(図4)は、AN−STUメッセージ520を受信すると、このメッセージを処理した後に、上記メッセージに含まれている状態がエンドノードのCSMデータ413に既に含まれている状態よりも新しいと仮定すると、この状態をCSMデータ413(図4)に記憶する。これにより、上記状態が、上記メッセージ内にも含まれるエンドノードの識別子と関連付けられる。CSMNノード104は、上記状態の最新の受信及び記憶を示す状態転送更新肯定(STUAck)メッセージ530をアクセスノード140へ任意で戻す。アクセスノード140は、STUAckメッセージ530を受信すると、コアへの上記状態の記憶が成功したことを表す状態応答記憶(SSRP)メッセージ540を、エンドノードX146へ任意で送信する。
【0046】
エンドノードX146は、状態要求を検索する(RSRQ)メッセージ550を、エンドノードX146識別子を備えるアクセスノード140’へ送る。アクセスノード140’は、上記RSRQメッセージ550を受信すると、エンドノードX146の識別子を備える状態転送要求(STRQ)メッセージ560をCSMNノード104へ送る。CSMNノード104のコア状態管理モジュール412(図4)は、上記STRQメッセージ560を受信すると上記メッセージを処理し、次に、上記STRQメッセージ内に表示されているエンドノードX146に関連した状態についてコア状態管理データ413を検索する。先に記憶されたエンドノードX146に関連する状態が見付かり、上記状態を含むCSMN状態転送更新(CSMN−STU)メッセージ570とエンドノードX146の識別子とがアクセスノード140’へ送られる。アクセスノード140’は、CSMN−STUメッセージ570を受信すると、上記メッセージに含まれている状態を状態管理データ313(図3)に記憶する。アクセスノード140’は、コアからの上記エンドノードに関連する状態の正確な検索を指示するために、任意で状態応答検索(RSRP)メッセージ580をエンドノードX146へ送信する。
【0047】
本発明の別の実施形態では、SSRQメッセージ510は、エンドノードX146がデータの交換を希望するアクセスノード140’の識別子も含む。この場合には、アクセスノード140が、AN−STUメッセージ521によって指示されたとおりにAN−STUメッセージ520の追加のコピーをアクセスノード140’へ送信する。アクセスノード140’が上記メッセージを受信し、このメッセージに含まれ、上記エンドノードに関連している状態を記憶する。本発明のこの実施形態では、アクセスノード140’は、RSRQメッセージ550を受信すると、まず上記エンドノードに関連する状態について状態管理データ313(図3)を調べ、状態が見付からなかった場合は、STRQメッセージ560のみを送信する。同じ実施形態において、アクセスノード140’は、AN−STUメッセージ521を受信すると、任意でSTUAckメッセージ531をアクセスノード140へ送信することができる。
【0048】
図5に関連して上述した様々な実施形態では、状態情報が第2アクセスノード140’へ転送された後に、エンドノードX146に関連したネットワークルーチン情報が更新されるため、エンドノードX146のためのIPパケットと他の信号が、第1アクセスノード140ではなく第2アクセスノード140’へ送られる。これは、ルーチンメッセージを1つ又は複数のネットワークルーチン装置へ送信する第1アクセスノード140と第2アクセスノード140’のうち一方によって達成される。例えば図5では、ルータのようなルーチン装置をノード120を使って表している一方で、メッセージ590、590’は、第1アクセスノード140と第2アクセスノード140’の各々によって送信されたルーチン更新メッセージを表している。通常、ルーチン更新メッセージの送信を担当するのは1つのアクセスノードのみである。多くの実施形態においてこれは第2アクセスノード140’であり、エンドノードX146に関連した状態の受信が完了した後にメッセージ590’を送信する。
【0049】
CSMNから状態を除去する
例えばタイマの期限が切れた場合に、CSMNから状態を除去することができる。また、古い状態を、同じエンドノードに関連したより新しい状態で上書きすることでも状態の除去を行うことができ、このような上書きによって、記録された状態に関連する時間が再設定される。本発明の一実施形態では、CSMN104は、AN−STUメッセージ520を受信すると、先行の2つのセクションに記述されている処理に加えて、所定の、又は交渉した値のタイマを開始し、上記タイマを受信したメッセージ520内に含まれている状態と関連付け、これをコア状態管理データ413(図4)に記憶する。上記タイマの期限が切れると、このタイマに関連し、エンドノードに関連している状態が、CSMNノード104のコア状態管理データ413(図4)から除去される。タイマ期限が切れた際のエンドノード状態の除去は、この状態が、タイマが有効であった間にSTRQメッセージを介して要求されたものであるかどうかには依存しない。さらに、まだタイマが有効であった間に、CSMNが、同一又は別のアクセスノードから、同一のエンドノードXの状態を備える別のAN−STUメッセージを受信している場合には、CSMNはタイマを元の値に再設定する。このタイマの再設定は、更新された状態が既存の記憶された状態と同じであるか、異なるかに関係なく実行される。
【0050】
状態使用不能
場合によっては、要求された状態情報をCSMNで使用できないこともある。本発明の一実施形態では、受信したSTRQメッセージ560に指示されたエンドノードに使用できる状態がない場合には、CSMN104が、上記エンドノードに使用できる状態がないとの表示を含むCSMN−STUメッセージ570を戻す。本発明の別の実施形態では、受信したSTRQメッセージ560に表示のエンドノードに使用できる状態がない場合には、CSMN104が所定の又は交渉されたタイマを開始し、これを上記メッセージ560に関連付ける。CSMNは、タイマの期限が切れる前に、例えばAN−STUメッセージ520のようなメッセージ560内で識別されたエンドノードの状態を受信すると、先に記述したとおりにメッセージ520を処理し、直ちにタイマを停止し、CSMN−STUメッセージ570をアクセスノード140’に送信する。タイマの期限が切れ、適切な状態が受信されなかった場合には、CSMNノード104が、上記エンドノードに使用できる状態がない旨の表示を含むCSMN−STUメッセージ570を戻す。本発明の第3実施形態では、受信したSTRQメッセージ560に表示されたエンドノードに使用できる状態がない場合には、CSMN140が、現在要求している状態エンドノードX146の識別子とアクセスノード140’の識別子とを備える任意の転送状態要求(TSRQ)メッセージ561を、上記エンドノードX146への状態を要求した1つ前のアクセスノード、即ちアクセスノード140に送信する。この場合は、図5に示すように、アクセスノード140がAN−STUメッセージ521をアクセスノード140’へ送信する。アクセスノード140’は、AN−STUメッセージ521を受信すると、上記メッセージに含まれている状態を状態管理データ313(図3)に記憶し、任意で肯定メッセージ531をアクセスノード140へ戻す。
【0051】
状態の更新
本発明の一実施形態では、CSMNノード104によって受信されたAN−STUメッセージ520に含まれている状態情報が、CSMN104のコア状態管理データ413(図4)に既に存在する任意の状態情報を上書きする。本発明の別の実施形態では、シングルエンドノードに関連した複数のバージョンの状態がCSMN104に保持され、関連するタイマの期限、又は、別のネットワークノードからの明確なメッセージのようなトリガの期限が切れた場合にのみ除去される。以下で、AN−STUメッセージ520に含まれる1つ又は複数のカウント値に基づいて状態を更新する決定が関与しているこれ以外の様々な実施形態を、例えば図14に関連して説明する。
【0052】
CSMNにおける状態操作
本発明の一実施形態では、CSMNは、エンドノードに関連した状態をCSMN−STUメッセージ570内の要求側のアクセスノードに送信する前に、この状態をローカルポリシーに従って変更する。
【0053】
ANからENへの状態表示
本発明の一実施形態では、アクセスノード140’からのRSRPメッセージ580は、関連するCSMN−STUメッセージ570内のアクセスノードが受信した状態の表示を含む。本発明の一実施形態では、提供されたこの表示は、エンドノードが受信したダイジェストを、アクセスノード140にて有する状態のダイジェストと比較できるようにし、この状態が正確であるかどうかを認識できるようにするためのダイジェストである。エンドノードが、状態が一致するべきである、あるいはアクセスノード140を介して記憶された状態と異なるべきであると認識している場合は、エンドノードが障害検出ポリシーに従ってさらなる動作を実行することができる。
【0054】
リンクの損失
本発明の一実施形態では、アクセスノード140が、エンドノードX146との接続性の損失を検出するとすぐにAN−STUメッセージ520を送信する。
【0055】
領域間におけるコア状態の管理:反応アプローチ
図6は本発明の別の実施形態を示し、ここでは、アクセスノード140、140’は別々の領域に属しているため、異なるCSMNノード104、104’からの状態を記憶し、検索する。本発明では、「領域」という用語を、状態の記憶/検索元と、状態の記憶/検索先とに同一のCSMNノードを使用して多数のアクセスノードを識別するために用いている。大型ネットワークを複数のCSMN領域に分割することで、本発明で述べる状態転送方法のスケーリングが促進される。
【0056】
図6では、メッセージ510、520、530、540の処理及びコンテンツは図5の場合と同一であるため、ここで説明を繰り返すことは避ける。メッセージ650、660、670、及び680は、図5中のこれと対応するメッセージ550、560、570、及び580の応用形であり、これらについては以下で新規のメッセージ662、663と共に説明する。
【0057】
図5に示した方法で、エンドノードX146に関連した状態が、メッセージ510、520、530、及び540と共にCSMNノード104に記憶される。次に、本発明のこの実施形態では、エンドノードX146が、エンドノードX146識別子と、アクセスノード140がメンバーとして属する領域の領域IDとを含む状態要求検索(RSRQ)メッセージ650をアクセスノード140’へ送信する。アクセスノード140’は、上記RSRQメッセージ650を受信すると、エンドノードX146の識別子とアクセスノード140領域IDとを含む状態転送要求(STRQ)メッセージ660をCSMNノーd104’へ送信する。CSMNノード104’のコア状態管理モジュール412(図4)は、上記STRQメッセージ660を受信すると、上記メッセージを処理し、上記メッセージに表示されたエンドノードX146に関連した状態についてコア状態管理データ413を検索する。エンドノードX146に関連した状態が見付からない場合には、CSMNノード104’が、エンドノードX146の識別子を備えるコア状態転送要求(Core−STRQ)メッセージ663を、メッセージ660に表示された領域IDのCSMNノードであるCSMNノード104に送信する。
【0058】
CSMNノード104のコア状態管理モジュール412(図4)は、上記Core−STRQメッセージ663を受信すると、このメッセージを処理し、このメッセージに表示されているエンドノードX146に関連した状態についてコア状態管理データ413を検索する。先に記憶されたエンドノードX146に関連する状態が見付かると、上記状態とエンドノードX146の識別子とを含むコア状態転送更新(Core−STU)メッセージ662がCSMNノード104’に送信される。CSMNノード104’は、Core−STUメッセージ662を受信すると、上記メッセージに含まれている状態をコア状態管理データ413(図4)に記憶し、エンドノードX146に関連した状態を含むCSMN−STUメッセージ670を要求側のアクセスノード140’に送信する。アクセスノード140’は、CSMN−STUメッセージ670を受信すると、上記メッセージに含まれている状態を状態管理データ313(図3)に記憶する。アクセスノード140’は、コアからの上記エンドノードに関連した状態の正確な検索を表示するために、状態応答検索(RSRP)メッセージ680を任意で送信する。
【0059】
CSMNマッピングへの領域ID
本発明の一実施形態では、上述で参照した領域IDが、同一領域のCSMNノードを識別する。本発明の別の実施形態では、領域IDは、このIDを、この領域のCSMNノードを識別するIDに解決できるようにする構造のものである。
【0060】
領域間におけるコア状態管理:予防
図7は、図6の方法とは別の方法を示す。図7では、エンドノードX146は、エンドノードX146識別子と、アクセスノード140’に対応する領域IDとを含む状態要求記憶(SSRQ)メッセージ710をアクセスノード140へ送信する。アクセスノード140は、SSRQメッセージ710を受信すると、上記エンドノードに関連した状態について状態管理データ313(図3)を検索し、アクセスノード状態転送更新(AN−STU)メッセージ720をコア状態管理ノード(CSMN)104へ送信する。上記AN−STUメッセージ720はエンドノードX146識別子と、アクセスノード140が利用できる上記エンドノードに関連した状態と、SSRQメッセージ710に含まれていた領域IDとを含む。
【0061】
CSMNノード104のコア状態管理モジュール412(図4)は、AN−STUメッセージ720を受信すると、このメッセージを処理し、上記メッセージに含まれていた状態をコア状態管理データ413(図4)に記憶する。これにより、上記状態が、上記AN−STUメッセージ720にも含まれているエンドノードの識別子に関連付けられる。CSMNノード104はまた、メッセージ720内の領域IDを観察し、Core−STUメッセージ763を、上記領域IDに関連した領域のCSMNであるCSMNノード104’へ送信する。CSMNノード104’は、任意で、上記状態の正確な受信と記憶を表示するコア状態転送更新肯定(Core−STUAck)メッセージ762をCSMNノード104へ戻す。CSMNノード104はまた、任意で、上記状態の正確な受信と記憶を表示する状態転送更新肯定(STUAck)メッセージ730をアクセスノード140へ戻す。アクセスノード140は、STUAckメッセージ730を受信すると、任意で、コアへの上記状態の記憶が成功したことを示す状態返答記憶(SSRP)メッセージ740をエンドノードX146へ送信する。
【0062】
次に、メッセージ650、660、及び680が図6で述べた方法と同じ方法で生成、処理、交換されるが、本方法では、アクセスノード140’からSTRQメッセージ660を受信した際に、CSMNノード104’がコア状態管理データ413(図4)内にエンドノードX146に関連した状態を有する点が図6の方法と異なっている。この理由から、CSMN−STUメッセージ670が直ちに戻される。
【0063】
階層状コア状態の管理
図8は、CSMNノードを階層状に配列することで、高レベルのCSMNノード104”が、低レベルCSMNノード104、104’によって保持されている状態の全て又は一部のコピーを保持できるようにした、本発明の別の実施形態を示す。図8では、メッセージ510、520、530、540、550、560、570、及び580は、図5に関連して述べた符号付きのメッセージと同一又は類似している。CSMN104は、メッセージ520を受信した際に、図5で述べた処理に加えて、状態遷移更新(STU’)メッセージ522をCSMNノード104”へ送信する。
【0064】
CSMNノード104”は、上記状態と、エンドノードX146の識別子とを含むSTU’メッセージ522を受信すると、上記メッセージに含まれているこの状態をコア状態管理データ413(図4)に記憶し、また任意で、状態の正確な受信と記憶を表示するために、STUAck’メッセージ524をCSMNノード104に戻す。これに加え、CSMNノード104’のコア状態管理モジュール412(図4)は、STRQメッセージ560を受信すると、上記メッセージを処理し、上記メッセージに表示されたエンドノードX146に関連する状態についてコア状態管理データ413を検索する。エンドノードX146に関連した状態が見付からない場合には、CSMNノード104’が、エンドノードX146の識別子を含む状態転送要求(STRQ”)メッセージ566をCSMNノード104”へ送信する。CSMNノード104”のコア状態管理モジュール412(図4)は、上記STRQ”566を受信すると、上記メッセージを処理し、上記メッセージに表示されているエンドノードX146に関連する状態について状態管理データ413を検索する。先に記憶されているエンドノードX146に関連した状態が見付かると、上記状態と、エンドノードX146の識別子とを含む状態転送更新(STU”)メッセージ568がCSMNノード104’へ送られる。これで、図5に示すメッセージ570と残りの処理とが、先行の場合と同様に完了した。
【0065】
数多くの理由について本発明による状態転送を実施することができる。本発明の一実施形態では、状態転送は、ハンドオフ工程の最中にエンドノードによって開始される。エンドノードは、移動に伴って、1つのアクセスノードとの接続を終了し、別のアクセスノードとの新たな接続を確立しようと試みる。この場合には、移動度管理システムの一部としての状態転送のために、可能な限り少ないエンドノードデータ通信への妨害で、新たなアクセスノードとの効率的かつスピーディな接続性の確立が可能になる。本発明の一実施形態では、説明した状態転送方法に続いて、新たなアクセスノードがルーチン更新メッセージを送信するか、又は、エンドノードが任意のデータトラフィックをエンドノードの新たな場所へ転送することができる。本発明の例示的な一実施形態では、このようなルーチン更新はモバイルIP登録の形式であり、別の実施形態ではモバイルIPv6バインディング更新の形式である。
【0066】
本発明のさらなる実施形態では、状態転送は、エンドノードの遷移の一部として活発状態から休止状態へ開始される。この休止状態では、データ通信は一時的に保留される。この場合、状態転送により、エンドノードが将来再び、恐らくは何らかの異なるアクセスノードで活発となった時に、接続性を迅速かつ効率的に開始することが可能である。
【0067】
本発明のさらに別の実施形態では、状態転送は、エンドノードとアクセスノードの間のリンクが損失した場合に開始される。この場合、エンドノードは、将来別のアクセスノードを介して再接続を試みることができることから、状態転送機構は強化目的で使用され、これによっても再接続工程が迅速かつ効率化する。
【0068】
図9は通信システム800を示す。図9では、コア状態管理発信を、図5の例示的なシステムを簡略化したバージョンにて示している。図5は、図3に関連して説明したアクセスノードと同一又は類似のアクセスノード140、140’を含む。エンドノードX146は、図2のエンドノードX146と同一又は類似している。これに加え、コア状態管理ノード(CSMN)104は、図4のCSMNと同一又は類似している。図9のノード間の回線は、本発明に従って送受信された状態管理関連のメッセージを表しており、これについて以下で説明する。
【0069】
本発明の図9の実施形態では、CSMNノード104は定期的に、又は何らかのトリガイベントに応答して、アクセスノード140、140’のそれぞれに凝集状態要求(ASR)メッセージ801、803を送信する。これらの要求メッセージ801、803は状態情報の要求を表す。アクセスノード140、140’は、上記メッセージ801、803を受信すると、上記アクセスノードに関連したエンドノードについての最新の状態情報を凝集し、これをメッセージ802、804の各々を介してCSMNノード104へ戻す。CSMN104は、メッセージ802、804を受信すると、状態の凝集を解除し、これをエンドノード識別子毎にメモリに記憶する。この方法では、CSMN104は、これの状態情報の更新を制御できる。この更新技術を使用して、先述した状態更新技術を組み合わせることができる。本発明の一実施形態では、全ての状態がCSMN104へ戻されるのではなく、定期的に変化するダイナミック状態のみが戻される。
【0070】
本発明の一実施形態では、凝集状態要求(ASR)メッセージ801、803がラウンドロビン方式で一度に1つずつ送信されるが、事前に定期性が構成されている場合には定期的に送信される。本発明の別の実施形態では、凝集状態要求(ASR)メッセージ801、803はラウンドロビン方式で送信されるが、しかし、サーバへのローディングが事前構成した閾値を下回ることが時折ある。あるいは、これ以外の、メッセージ801、803のスケジューリング及び/又はタイミングを行う技術を使用してもよい。
【0071】
本発明の一実施形態では、転送がAAAシステム上に重ねて実現される。この場合、状態転送メッセージは、既存のAAAメッセージ(例えばRADIUSメッセージ)への新規拡張であるか、あるいは新規のAAAメッセージである。このような実施形態では、CSMNノードはAAAサーバとして実現され、AAA階層に属することができる。本発明の別の実施形態では、CSMNノードはモバイルホームエージェントであり、この場合、状態転送メッセージは、既存のモバイルIPメッセージへの新規拡張として、もしくは新規のモバイルIPメッセージとして実現される。本発明の一実施形態では、このシステムはセルラーネットワークである。このような実施形態では、アクセスノードをアクセスルータとして実現できる。ネットワークノードはルータとして実現でき、エンドノードは、例えばモバイルノードとして実現されるものとして対応できる。
【0072】
図10は、例えば認証、許可、及びアカウンティング(AAA)サーバ904、904’のような複数のサーバによるアクセスが可能な共通状態情報データベース910を使用する通信システム900を示す。個々のサーバ904、904’が、本発明に従い、ハンドオフ動作の一部として、状態情報をデータベース910内で検索及び記憶することができる。この動作には、第1アクセスノード940から第2アクセスノード940’へのエンドノード946のハンドオフが関与する。
【0073】
図示のシステム900では、エンドノードX946は、第1、第2アクセスノード940、940’をそれぞれ実装した通信リンク510、550を有する。システム900は、ルーチン動作を実行する1つ又は複数の追加のノード120を含む。図10のシステムは、図5に関連して先に説明したシステムと類似しているため、例えばアクセスノード及び/又はサーバ回路要素のような同一又は類似のエレメントを使用して実現できる。図10のシステムと図5のシステムは、状態情報がネットワーク内に記憶される点、サーバが状態情報にアクセス及び更新する方法の点において異なる。図10の実施形態では、AAAサーバ904、904’の外部に配置されたデータベース910を使用して状態情報を記憶する。これにより、複数のAAAサーバが共通の状態情報データベース910を共有することができるため、それぞれのAAAサーバ904、904’の内部に別個の状態情報データベースを保持する必要がなくなる。またこれにより、ハンドオフ動作の一部としてAAAサーバ904、904’間でメッセージの送受信する必要もなくなる。これについては、次に例示的なハンドオフ動作に関連して説明する。さらに、同じデータベース910に接続している例えばAAAサーバ904のような別の任意のAAAサーバがデータベース910に追加した状態を、例えばAAAサーバ904’のような任意のAAAサーバが検索することができるため、例えばAAAサーバ904のような個々のAAAサーバが状態転送工程に影響しないので、システムの信頼性が増加する。
【0074】
AAAプロトコルは、認証/許可(AAとも呼ばれる)に異なるメッセージの組を使用する。一例として、例えばアカウンティング要求/応答のようなアカウンティング(Aとも呼ばれる)に、アクセス要求/応答及び異なるメッセージを使用する。また、一般に、AAAサーバのAA部分は、ユーザプロフィールを検索するためのデータベースの読み出しのみを行う。即ち、通常、認証/許可部分がデータベースに書き込みを行うことはない。これに対し、AAAサーバのアカウンティング部分は、一般に、所与のエンドノードに蓄積されたアカウンティング情報を記憶する目的で、データベースに書き込みを行う。一般に、アカウンティングサーバが作成した記録は、AAAサーバのAA部分が作成した記録とは別である。AAAシステムのAA部分とA部分は、1つのもの(即ちAAA)として論理的に考慮されるが、場合によっては、AAAシステムのAA部分とA部分を、例えばデータベース910の一部を備えた異なるサーバ上に物理的に分離することもできる。
【0075】
図5に示した本発明の一実施形態では、メッセージ520’、530’、560’、及び570’は、認証/許可メッセージへの新しく新規の拡張に基づいて実現される。図10では、エンドノードX946が、例えばハンドオフの開始時に、状態要求記憶(SSRQ)メッセージ510を、エンドノードX146識別子を備えるアクセスノード940に送信する。図10の実施形態のこのような実現の1つでは、エンドノード識別子は、通常、user_name@realm形式のネットワークアクセス識別子(NAI)である。アクセスノード940は、SSRQメッセージ510を受信すると、上記エンドノードに関連した状態情報について状態管理データ313(図3)を検索し、図5のAN−STUメッセージと同等なAuthentication/Authorization Access_Requestメッセージ520’(認証/許可アクセス_要求メッセージ520’)をAAAサーバ904へ送信する。上記Access_Requestメッセージ520’は、エンドノードX146識別子(例えばNAI)と、アクセスノード140’が使用できる上記エンドノードに関連した状態とを備える。新しく新規の拡張のいくつかの場合において、この状態はAccess_Requestメッセージへ転送される。本発明の一実施形態では、上記拡張は属性−値−対(AVP)であり、この場合、属性は状態の型(例えばプロトコルID)、値は実際の状態情報である。別の実施形態では、1つのAVPは、一般的な状態を示す属性と、不透明オブジェクトとして伝達されている上記エンドノード946に関連した全ての状態を含む値と共に使用される。
【0076】
AAAサーバ904は、Access_Requestメッセージ520’を受信すると、このメッセージを処理し、database_writeメッセージ905をデータベースに送り、このメッセージに含まれている状態が記憶される。これにより、上記状態が、やはり上記メッセージに含まれているエンドノードの識別子と関連付けられる。データベース910は、書き込み動作の成功を示すdatabase_write_ackメッセージ906をAAAサーバ904へ送信する。また、AAAノード904は、エンドノードへの典型的なアクセス許可ではなく、上記状態の正確な受信と記憶を示す新規バージョンのAccess_Acceptメッセージ530’をアクセスノード940へ送信する。
【0077】
エンドノードX946は、状態検索要求(RSRQ)メッセージ550をエンドノードX146識別子(例えばこれのNAI)を備えるアクセスノード940’に送信する。アクセスノード940’は上記RSRQメッセージ550を受信すると、エンドノードX146の識別子(例えばこれのNAI)を備えるAuthentication/Authorization Access_Requestメッセージ560’(図5のSTRQメッセージ560と同等)をAAAサーバ904’へ送信する。メッセージ560’は、メッセージ520’の転送先であるサーバとは別のAAAサーバ、即ちAAAサーバ904’へ送信されるように示されている点に留意されたい。これは、AAAサーバ(904及び904’)が同一のデータベース910にアクセスできるのであれば、全てのアクセスノード(例えば940、940’)が同一のAAAサーバ(904又は904’)を使用する必要がないことを例証するために示すものである。
【0078】
AAAサーバ904’は、上記アクセス要求メッセージ560’を受信すると、このメッセージを処理し、エンドノード946NAIを備えるdatabase_readメッセージ907をデータベース910へ送信する。データベースはメッセージ910を受信すると、上記database_readメッセージに表示されているエンドノードX946に関する状態情報についてメモリを検索する。先に記憶されたエンドノードX946に関連した状態が見付かると、データベース910がメッセージ908内の状態をAAAサーバ904’へ戻す。メッセージ908を受信すると、AAAサーバ904’がAccess_Acceptメッセージ570’(図5中のCSMN−STUメッセージ570と同等)を、上記状態とエンドノードX946のNAIとを含むアクセスノード940’に送る。
【0079】
アクセスノード940’は、Access_Acceptメッセージ570’を受信すると、このメッセージに含まれている状態を状態管理データ313(図3)に記憶し、エンドノード946へのアクセスを許可する。
【0080】
本発明の一実施形態では、メッセージ907を受信したデータベース910が、上記エンドノード946に関連したダイナミック状態を有さない可能性がある。この場合には、データベース910は、コンテキスト転送されないユーザプロフィール形式の、エンドノード946に関連した静止状態を有することができる。この場合、エンドノード946の静止状態がメッセージ908を介してAAAサーバ904’に戻される。この場合には、AAAサーバ904’は、Access_Acceptを戻す前に、AAAサーバ904’とエンドノード946の間で通常の認証手順を開始することができる。本発明のこの特徴は通常のエンドノード認証をコンテキスト転送と結合することで、最初の衰退時、又はハンドオフの後にエンドノードをシステムに受け入れる、一貫性があり強力な方法を作成する。
【0081】
任意の当業者は、これと同一又は類似の機能性をAAAサーバのアカウンティング部分に基づいて実現することができる。
【0082】
図11は、状態変更、及び/又はアクセスノード140に状態変更を生じさせる信号が状態転送を誘発する、本発明の例示的な実施形態を描画する。
【0083】
図11では、メッセージ520、530、550、560、570、及び580の処理及びコンテンツは図5のものと同一又は類似しているため、ここで再び説明することを避ける。メッセージ1005、1010、1020は、以下で説明する新規のメッセージである。サーバ1000は追加のエレメントであり、図5には示されていない。サーバ1000はアクセスノード140、140’と組み合わせられて、エンドノードX146にサービスを提供するべく動作する。例示的なサーバ1000は、アクセス制御とユーザプロフィールサービスを提供するAAAサーバであってよい。このユーザプロフィールサービスは、ユーザに受信を許可されているサービスを表示するサービスプロフィールを供給する。あるいは、サーバ1000は、上記エンドノードX146に音声及び/又はプレゼンスサービスを提供するセッション発信サーバであってもよい。サーバ1000は、これ以外のなんらかの形のサービスを提供するサーバであってよく、上に挙げた2つの例に限定されるものではない。
【0084】
図11に示す例示的な実施形態によれば、アクセスノード140が、例えばエンドノードX146のようなエンドノードに関連した状態の変化に応答して、アクセスノード状態転送更新(AN−STU)メッセージ520を生成及び転送し、これがアクセスノード140に内部記憶される。このような状態変化は、アクセスノード140の何らかの内部動作、例えばアクセスノード140に記憶されているエンドノードX146状態に関連したアクセスノード140が管理するタイマの期限切れなどによって生じる。
【0085】
いくつかの用途では、メッセージ520の生成と送信を誘発する、アクセスノード140における状態の変化は、エンドノードX146が、例えばエンドノード146からアクセスノード140へ送信されるサービス要求信号1005を介してサービスを要求することによって生じる。上記信号1005はアクセスノード140に、対応するコアサービス要求信号1010を、この例ではエンドノードX146が要求したサービスを担当するサーバ1000へ送信させる。サーバ1000はコアサービス要求信号1010を受信及び処理し、コアサービス応答信号1020に応答する。コアサービス応答信号1020は、例えばサービス許可信号又はサービス拒絶信号であってよい。信号1020は、例えば要求側のエンドノードX146に提供されたサービスのように、供されたサービスについての情報を含んでもよく、また多くの場合これを含む。提供されたサービス情報をメッセージ1020に反映させるために、アクセスノード140が、コアサービス応答信号1020に応答して、アクセスノード140内のエンドノードX146に関連した状態を生成、変更、又は除去することができる。このようにアクセスノード140内の状態情報がエンドノードX146に関連して変更されたことで、アクセスノード140が誘発されてAN−STUメッセージ520を生成し、アクセスノード140からCSMNノード104へ送信する。これによってCSMN104が更新され、エンドノードX146に関連してコアノード104に記憶されている状態情報が、アクセスノード140内の最新の変更を反映する。
【0086】
本発明の例示的な一実施形態では、サーバ1000はAAAサーバであり、認証及び許可サービスをエンドノードX146、アクセスノード140及び140’に提供する。このような例示的な一実施形態では、サービス要求信号1005は、例えば上記エンドノードX146のIDを示すエンドノード識別子のような情報を含むアクセス要求信号である。エンドノード識別子は、例えば、エンドノードX146に関連したネットワークアクセス識別子であってよい。
【0087】
アクセスノード140が、例えばコアサービス要求信号1010をサーバ1000に送信する。この例では、このコアサービス要求信号1010は、上記エンドノードX146のIDを含むアクセス要求信号である。AAAサーバ1000が、要求信号1010に含まれているアクセスノード識別子を検査することでエンドノードX146のIDを調べ、このIDが確認され、要求されたサービスが要求側のエンドノードX146に許可された場合にはAAAサーバ1000が、この例ではアクセス承諾信号であるコアサービス要求信号1020に応答する。通常、アクセス承諾信号1020は、エンドノードX146のモバイルノード識別子を、上記ノードのユーザプロフィールと共に含む。この上記ノードのユーザプロフィールは、例えば、アクセスノード140によってエンドノードX146に提供が許可されたサービス(1つ又は複数)に対応しているエンドノードX146の静止状態である。アクセスノード140は、上記信号1020に含まれた状態を受信し、AN−STU信号520内の少なくともいくつかのエンドノードX146状態、例えば受信したユーザプロフィール情報をCSMNノード104へ送信する。これにより、CSMNノード104が、アクセスノード140に記憶されたエンドノード146の状態を反映する情報を含むことになる。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態では、アクセス承諾信号1020に戻された状態の一部は、信号1020に含まれているこの状態の寿命を表示したタイマである。上記タイマの期限切れによっても状態転送AN−STU信号520が誘発されて、例えば、タイムアウトになった状態の一部をCSMN104から除去すべきであることがCSMN104に示される。これにより、アクセスノード140における古い状態をタイムアウト及び除去することで、状態更新メッセージが誘発されてCSMN104へ送信されるため、CSMN104にある状態も、アクセスノード140に記憶されている状態の変化を反映することになる。
【0089】
上述したように、サーバ1000は、AAAサーバではなく、モバイルIPホームエージェントであってよい。このような一実施形態では、信号1005と1010はモバイルIP登録要求メッセージであり、信号1020は、ホームアドレスとモバイルIP寿命を含むモバイルIP登録応答メッセージである。このような例示的な実施形態では、アクセスノード140が、エンドノードXのホームエージェントアドレス、ホームアドレス、及びモバイルIP寿命(任意)を含むAN−STU信号520をCSMN104へ送信する。これによって、CSMN104がアクセスノード140における変化に応答してこのような状態情報を記憶及び更新するため、CSMN104カレントに記憶されている状態情報のコンテンツを保持することが可能となる。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態では、アクセスノード140にて上記モバイルIP寿命が期限切れになった結果、このアクセスノード内の古い状態情報が除去される。これによって、CSMN104がアクセスノード140から削除された状態も除去すべきであると示す状態転送AN−STU信号520が誘発されてCSMN104へ転送される。あるいは、CSMN140にモバイルIP寿命が供給されている場合は、この状態が既に無効となったことを寿命情報が示した際に、CSMN140はこの状態を自動除去することができる。
【0091】
本発明のさらに別の例示的な実施形態では、サーバ1000はセッション開始プロトコル(SIP)サーバであってよい。このような場合には、要求信号1005及び1010はSIP INVITEメッセージであり、応答信号1020は200OKメッセージである。このような一実施形態では、200OK(又は別の適切なセッション確立)メッセージは、エンドノードX146に対応した通話に関連する通話識別子と、さらに、この通話のSDP記述と、この通話を上手く進行させるために必要なリソースとを含む。アクセスノード140は、上記通話を上手く進行させるために必要なリソースを含むAN−STU信号520をCSMNノード104へ送信し、CSMNノード104にて、この情報が、エンドノードX146に関連して記憶された状態を更新するために使用される。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態では、200OK信号、又は別のこれと同等なSIP信号1020は、確立されたセッションの寿命を示すタイマを含む。いくつかの実施形態では、上記タイマの期限が切れると、状態転送AN−STU信号520が誘発されて、期限が切れたタイマに関連するエンドノードX146状態の一部の期限切れをCSMN104に発信する。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態では、AN−STU信号520はアクセスノード識別子、例えばIPアドレスを含む。このような実施形態では、信号520は、ローカル更新メッセージカウントも含んでもよい。ローカル更新メッセージカウントは、例えばアクセスノード140のような送信側のアクセスノードのローカル、例えば内部にあるカウンタによって生成され得る。エンドノード専用カウントの場合には、例えばエンドノードX146のような所与のエンドノードに関連した状態についてAN−STU520信号が送信される度に、メッセージカウントが増加される。より一般的な場合では、特定のアクセスノード140によってメッセージ520が送信される度に、カウントが増加される。メッセージカウントのローカルな更新に加えて、上記メッセージ520は、全てのアクセスノードにわたる各AN−STUメッセージによって増加されるシーケンス番号を含むことができる。シーケンス番号は例えばタイムスタンプであってよく、また、ローカル更新メッセージカウントを含んでいないメッセージ520内と、ローカルメッセージカウントを含むメッセージ520内において使用できる。
【0094】
CSMN104は、AN−STUメッセージ520を受信すると、以下のチェックのうち1つ又は複数を実行する。
【0095】
上記メッセージ520内のAN IDを、例えばチェック中のメッセージに関連するエンドノードといった懸案のエンドノードに関連する状態について記憶された最新のAN IDと比較する。最新のAN IDがNULLである(例えば、CSMN104内に存在しない)場合には、受信したAN−STU520内の状態がCSMN104に記憶されて、最新状態となる。最新のAN IDがAN−STUメッセージ520内にあるAN IDと一致した場合には、メッセージ520内のカウンタ値が、これに対応する、CSMN104に記憶されたカウンタ値に対して再びチェックされる。受信したメッセージ520内のカウンタが、このメッセージが記憶されている状態よりも古いと示す場合、例えば、カウンタがCSMN104に記憶されているカウンタ値よりも低い場合には、メッセージ520は拒絶される。しかし、メッセージ520に含まれている上記カウンタ値が、CSMN104に記憶されている状態のカウンタ値よりも高い場合には、CSMN104に記憶されている状態が、対応するAN−STUメッセージ520からの状態と交換されることで、これが、受信したメッセージ520に対応したエンドノードX146についてCSMN104に記憶されている最も新しい状態となる。次に、複数のカウンタ値を使用して、状態更新済みのメッセージがCSMN104にて承諾されるかどうかを決定する特定の例示的な実施形態を、図14に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0096】
例えばアクセスノード依存型であるエンドノード専用カウンタ値がメッセージ520に含まれており、このエンドノート専用カウンタ値は、メッセージを送信するアクセスノードにとってローカルであり、また、どのアクセスノードがメッセージを生成したかに従って変化する。AN−STUメッセージ520に含まれている、このアクセスノード依存型のカウント、例えばアクセスノード専用のカウントによって、同じアクセスノードから受信され、CSMN104によるアクセスが可能である先に記憶された状態が、メッセージ520内で識別された所与のエンドノードに対応したより新しく、より最新の状態と交換される。また、アクセスノードから受信した遅延及び/又は順序が狂ったメッセージ520によって、遅延したメッセージ520と同じアクセスノードから受信したより新しい状態更新メッセージ520から取得され記憶された状態が上書きされないようになる。いくつかの実施形態では、この特徴を促進するために、各アクセスノードが、アクセスノードをネットワークアタッチメントのエンドノードポイントとして使用するエンドノード1つにつき、AN専用の状態更新メッセージカウンタを1つ保持している。1つのエンドノードについて1つの状態更新メッセージが時間にわたり送信されると、エンドノードに関連したアクセスノード依存型カウンタが変更、例えば更新される。1つのエンドノードに関連したこのアクセスノード依存型カウンタは、エンドノードが送信した各状態更新メッセージによって単調に変化する(例えば増減する)、クロックのようなタイマ又は状態更新メッセージカウンタであってよい。アクセスノード依存型カウントは、エンドノードに特化したベースに基づいて実現する必要はなく、また、アクセスノードが送信された状態更新メッセージ1つ毎又は経過時間毎にカウントを変更する状態で、シングルアクセスノード依存型カウントが複数のエンドノードによって共有されることも可能である。アクセスノード依存型カウントは、各アクセスノード140、140’によって独立的に保持され、また、アクセスノード間の同期は必要ない。
【0097】
最新のAN IDがAN−STUメッセージ520内のAN IDと一致しない場合には、CSMNが、どのアクセスノードが状態更新要求信号520を生成したかに関係なく同一であるタイムスタンプのようなアクセスノード独立型カウントを比較する。このアクセスノード独立型カウントは、アクセスノード依存型でないタイマ値であってよい。このタイマ値は例えば、更新された状態情報の関連先のエンドノードから受信した信号に基づくタイムスタンプや、システム内の複数のエンドノードにかけて同期したタイマに対応するタイムスタンプである。メッセージ520内のアクセスノード独立型値、例えばタイムスタンプが、受信したメッセージはメッセージ520内で識別されたエンドノードに関連して記憶された状態よりも古いと示す場合、例えばタイムスタンプが上記状態よりも低い又は同じ値を有する場合には、更新メッセージ520が拒絶される。メッセージ520内の、AN独立型カウント値、例えばタイムスタンプが、状態が記憶された状態よりも新しいと示す場合、例えばタイムスタンプが記憶されているタイムスタンプよりも新しい、即ち高い値を有する場合には、状態更新メッセージ520内で識別されたエンドノードに関連して記憶された状態が、AN−STUメッセージ520で交換され、これが、識別されたエンドノードについてCSMNノード104に記憶されている最新の状態となる。状態更新メッセージが受信されると、メッセージ520のフルコンテンツがCSMN104に記憶され得る。
【0098】
状態更新メッセージに含まれたアクセスノード独立型コンテンツ値は、エンドノード専用シーケンス番号又はタイマ値か、あるいはタイムスタンプであってよい。このエンドノード専用シーケンス番号又はタイマ値は、例えば全てのアクセスノードにかけて、上昇シーケンスのような既知の方法で更新される。また、タイムスタンプは、最新のAN−STUメッセージが、一番最後に拒絶され、一番最後に処理又は遅延された古いAN−STUメッセージが拒絶される一方で、CSMN内に記憶された状態を確実に変更するべく使用される。
【0099】
間違った古いアクセスノード
エンドノードX146は、新規のアクセスノード140’に到達すると、又はアクセスノード140’へのハンドオフの開始を探索すると、アクセスノードに対応したセル内に到着したことを表す信号550をアクセスノード140’に送信し、さらに、アクセスノード140’への接続及び/又はハンドオフを希望する。通常、メッセージ550は、エンドノード146を識別するエンドノード識別子と、エンドノードX146に現在仕えている、又はこれの1つ前に仕えていたアクセスノード140を示す情報を含み、さらに、アクセスノード140’に関連した識別子を含むことができる。
【0100】
例示的なハンドオフの場合、目的地アクセスノードであるアクセスノード140’が例えばメッセージ550に応答して、STRQメッセージ560を上記CSMN104に送ることで、CSMN104から状態を要求する。通常、STRQメッセージ560はエンドノードX146識別子、アクセスノード140識別子、及びアクセスノード140’識別子を含む。
【0101】
CSMNノード104のコア状態管理モジュール412(図4を参照)は、上記STRQメッセージ560を受信すると、上記メッセージ560を処理し、続いて、上記STRQメッセージ560にて識別されたエンドノードX146に関連する状態について、コア状態管理データ413を検索する。
【0102】
次に、CSMNノード104が、記憶された状態内の最新のアクセスノードをSTRQメッセージ560に含まれたアクセスノード140と比較する。これらがCSMN104と一致しない場合は、メッセージ560に応答して状態が供給されなかった旨を示すメッセージ570にて拒絶を送信する。しかし、これらがCSMN104と一致する場合、CSMN104は、メッセージ570内のアクセスノード140’に、エンドノード146に対応する記憶された状態を提供する。
【0103】
そのため、メッセージ550で、エンドノードXが最も最近使用したアクセスノードと、エンドノードX146のCSMN104内の状態が古くなっていることとを示し、例えばハンドオフの発生元である、最後に使用されたアクセスノード140を識別する情報がCSM104に記憶された情報と一致しない実施形態では、状態はアクセスノード140’へ戻されなくてよい。状態要求の拒絶に応答して、アクセスノード140は、AAAサーバ又は別の装置に連絡することにより、エンドノードX146に新規の状態を作成してもよい。
【0104】
ハンドオフの再同期
図12は、アクセスノード140内で状態が変化した後にアクセスノード140、140’の間で状態が再同期される、本発明の例示的な実施形態を示す。
【0105】
図12では、メッセージ520、520’、520”、550、560、及び570は、図5で見られるものと同じ参照番号を設けたメッセージと同一又は類似である。メッセージ1025、1040は以下で説明する新規のメッセージである。
【0106】
本発明のいくつかの実施形態では、エンドノードX146は、少なくとも2つのアクセスノード、例えばアクセスノード140と140’との同時接続性を維持することができる。このような実施形態では、メッセージ550、560、及び570との初期状態検索シーケンスの後に、アクセスノード140’がアクセスノード140と状態同期され、エンドノードX146と同等のサービスを提供できるようになる。いくつかのこのような実施例では、アクセスノードの1つの状態が(例えばアクセスノード140)、例えばエンドノードがネットワークからの追加のリソースを要求したために変更されることが可能である。アクセスノードの1つにおけるこの状態変更によって、例えば、AN−STUメッセージ520の生成及び伝送が誘発され、このメッセージが、変更が生じたアクセスノード140からCSMNノード104へ送信される。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態では、AN−STUメッセージ520は識別子アクセスノード140’を含み、この場合、CSMNノード104が、更新された状態を記憶した上で、CSMN−STUメッセージ570によってアクセスノード140’へ送信する。これにより、エンドノード146の接続点として動作するアクセスノード140、140’のそれぞれに状態の同期が維持される。
【0108】
本発明の別の実施形態では、CSMNノード104が、少なくとも、最後に受信したSTRQメッセージの発信元であるアクセスノードをメモリ内(例えば、図4のコア状態管理データ413)に保持し、次に、エンドノード(X)146に関連した状態更新メッセージ520を受信すると、更新された状態を、CSMN−STUメッセージ570内のアクセスノード140’へ送信する。
【0109】
本発明のさらなる実施形態では、信号1025を送信するエンドノードX146によって状態同期が誘発される。本発明のいくつかの実施形態では、上記信号1025は状態要求検索(RSRQ)メッセージ550と同一又は類似している。
【0110】
別のいくつかの実施形態では、エンドノードX146が、アクセスノード140’を介してモバイルIP登録を実行する。この場合、信号1025はモバイルIP登録要求である。これにより、アクセスノード140’内に新規の状態が作成される(例えば、新規のモバイルIP寿命が設定される)ことで、アクセスノード140’がAN−STUメッセージ520’をCSMNノード104へ送信させる。上記AN−STUメッセージ520’はアクセスノード140識別子と、先に受信されたCSMN−STUメッセージ570内に含まれているカウンタ値とを含む。次に、CSMNノード104は、メッセージ520’内のアクセスノード140識別子、カウンタ値及び/又はタイムスタンプを、記憶された最新の状態の中の対応する値と比較する。記憶された状態がメッセージ内の状態よりも新しい(例えば、記憶されたカウンタがより高い)場合には、アクセスノード140’からのAN−STUメッセージが拒絶され、状態が記憶されたCSMN−STUメッセージがCSMN−NACKメッセージ1040内のアクセスノード140’へ送られる。上記メッセージ1040を処理した後に、アクセスノード140’は、状態が更新されたAN−STUメッセージ520”を送信することができる。CSMN104が同じチェックを実行するが、今回は、AN−STU520”内の状態は記憶された状態よりも明らかに新しいため、CSMN104内でAN−STU520”内の状態が最新となる。
【0111】
図13は、アクセスノード140を介して通信された信号によってアクセスノード140’内で状態転送が初期化される本発明の例示的な実施形態を示す。
【0112】
図13では、アクセスノード140がAN−STUメッセージ520を図5及び図11で説明したように送信する。メッセージ520は、アクセスノード140内の状態の変化に応答して、あるいはアクセスノード140内の状態を変化させ、エンドノード146に関連した状態に影響を及ぼした信号に応答して生成されてよい。信号520は、アクセスノード140が通信目的でエンドノードのネットワーク接続点として動作している間、例えば音声又はデータセッション中、又はこのようなセッションの開始時に生成され得る。
【0113】
アクセスノード140を介してネットワークに接続中のある時点において、エンドノードX146が、図5の状態要求検索(RSRQ)メッセージ550’と同一又は類似のメッセージを、アクセスノード140を介して第1アクセスノード140’へ送信する。エンドノード146とアクセスノード140’間のこのメッセージがメッセージ550としてアクセスノード140へ通信され、次に、メッセージ550”としてアクセスノード140’上へ送信される。メッセージ550’及び550”は、エンドノードX146識別子やアクセスノード140’識別子のような同一の一般コンテンツを含む。メッセージ550’は、アクセスノード140’のアドレスをメッセージ宛先アドレスとして含むことができる。あるいは、メッセージ550’はアドレスノード140’識別子を含むことができる。このアドレスノード140’識別子は、アクセスノード140が、アドレス解決機能への識別子を介して、又はローカルマッピングを介して、メッセージ550”の宛先アドレスを識別するために使用できる。このメッセージは、例えばエンドノード146が、まだ受信機が再構成されていない、及び/又は、まだ第2アクセスノード140’の範囲外にあるといった理由で、エンドノード146が第2アクセスノード140’と直接通信できるようになる以前に、エンドノードXとの接続の確立の準備をするために第2アクセスノード140’を送信したいと決定した際に送信することができる。このようなメッセージ550’の使用は、エンドノード146が同時に2つのアクセスノード140、140’と通信できない、又はこれを希望しない場合に、ハンドオフ実施前の中断を行う場合に適している。
【0114】
別の実施形態、例えばエンドノードが同時に複数のアクセスノード140、140’と通信できる場合、2つのアクセスノードとの通信の間を簡単に切り換えられる場合、第2アクセスノード140’との無線通信リンク確立前に、第1アクセスノード140を介して第2アクセスノード140’と通信する必要がない。しかし、説明した機構は使用可能である。
【0115】
アクセスノード140は、メッセージ550’を受信すると、メッセージ550’をメッセージ550”としてアクセスノード140’へ転送するか、又はメッセージ550’の内容をアクセスノード140’へメッセージ550”として通信する。アクセスノード140’によるメッセージ550”の受信は、図5、図11におけるメッセージ550の受信と同じ方法、及び/又は、状態転送要求(STRQ)メッセージ560を誘発してCSMNノード104へ送信させる図12の方法と同じ方法で処理される。この時点で、また、エンドノードX146がアクセスノード140’と直接通信する以前に、上記アクセスノード140’はエンドノードX146に関連した状態を有しているため、エンドノードX146にサービスを提供する準備ができた状態にある。次に、エンドノードX146は、アクセスノード140’へのアクセスを得るために、エンドノード識別子のような自体の識別子を含む信号1060をアクセスノード140’へ送信する。
【0116】
CSMN104が、装置認証動作とサービス許可動作の実行を担当するAAAサーバとして実現される実施形態では、AAAサーバ104が、状態570を提供する前に、チャレンジメッセージ561内のチャレンジ情報を戻す。チャレンジ情報は、エンドノード146の認証に使用できるエンドノードXからの応答を引き出す目的でチャンレンジメッセージを構築するために、アクセスノード140’によって使用される。チャレンジ情報は、例えばCSMN104やエンドノード146に知られている安全鍵のような共有シークレットを使用して、CSMN104が生成した値であってよい。チャレンジ情報は、アクセスノード140’によって、アクセスノード140を介してエンドノード146へ送信されたチャレンジメッセージ556”を介して、エンドノード146へ通信される。アクセスノードは、メッセージを送るための従来のIPルーチンを使用して、チャレンジメッセージをメッセージ555’としてエンドノード146へ転送する。
【0117】
エンドノード146は、例えばエンドノードに記憶された共有シークレットやハッシュ機能を使用して応答を生成することで、チャレンジメッセージ555’に応答する。応答メッセージ556’が生成され、アクセスノード140を介してアクセスノード140’へ送信される。アクセスノード140がチャレンジ応答メッセージ555’をチャレンジ応答メッセージ555”として転送する。アクセスノード140’は、このチャレンジ応答をメッセージ563に入れて、この例ではAAAサーバであるCSMN104へ通信する。CSMN104は、受信したチャレンジ応答を受信が予想されたチャレンジ応答と比較して、エンドノードの確認(認証)を行う。CSMNは、認証動作が成功したと仮定し、アクセスノード140’がエンドノード146’にサービスを提供するべくこれとの通信セッションを設定するために使用する、エンドノード構成情報及びこれ以外の情報を含む状態570を戻す。
【0118】
いくつかの実施形態では、CSMN104に、チャレンジに応答して予想の応答がエンドノード146から受信されたことを確認させる代わりに、CSMN104は、状態570を、チャレンジ応答情報及び予想された応答情報と共に戻すことで、アクセスノードが、構成メッセージ558”をエンドノードに送信する前に、予想された応答が受信されたかどうかを決定できるようにする。このような実現では、メッセージ561、563は省略することができる。
【0119】
別の実施形態では、CSMN104が、アクセスノード140’がチャレンジメッセージ555’を自己生成できるようにするための鍵材料を含む状態570を戻す。この場合、メッセージ561、563を省略して、アクセスノード140’が、予想した応答を含むかどうかを調べるためにチャレンジ応答556”を検査することで、認証動作を実行できるようにすることが可能である。
【0120】
この例では、エンドノード構成情報は、アクセスノード140を介してエンドノード146へ送られる構成メッセージ558”の方法で、エンドノード146へ通信される。構成メッセージがメッセージ558’として、アクセスノード140からエンドノードX146へ送信される。こうすることで、エンドノードX146に、アクセスノード140’を介した通信が認証され、また、アクセスノード140’を介して通信するために使用される構成情報を、無線通信リンクを介したアクセスノード140’との通信を確立する前に受信することができるようになる。エンドノードXは、無線接続を介した通信リンクを確立する準備ができると、メッセージ1060を介してアクセスノードに発信を実行する。この信号1060は、モバイルIP登録メッセージであってよく、アクセスノード140’内の状態を変化させるか、これを誘発することができる。いくつかの実施形態では、これによって状態更新メッセージ520の生成が誘発される。メッセージ520はCSMN104へ送られ、ここで例えば図12に関連して先述したとおりに、又は、次に図14に関連して詳しく説明するとおりに処理される。
【0121】
チャレンジ要求メッセージと応答メッセージを、例えばハンドオフの実行元であるアクセスノードのような第1アクセスノード140を介して通信している状態で示す。しかし、いくつかの実施形態では、エンドノード146が、第1アクセスノード140を介してメッセージ550’を送信した後に、第2アクセスノード140’に接続し、アクセスノード140’との無線接続を介してチャレンジ/応答工程を完了する。
【0122】
本発明のいくつかの実施形態では、エンドノード146とアクセスノード140’の間で、アクセスノード140を介してチャレンジ/応答交換が実行されるが、その後、構成メッセージ558がアクセスノード140’からエンドノード146へ無線リンクで直接送信される。
【0123】
本発明の一実施形態では、エンドノードX146IDはリンク層アドレス、例えばEUI64である。別の実施形態ではこれはIPアドレスであり、さらに別の実施形態では、エンドノードを識別するために割り当てられた特定の番号のような装置識別子である。本発明の一実施形態では、アクセスノード140’識別子はスロープIDであり、別の実施形態では装置IDであり、また別の実施形態ではIPアドレスである。
【0124】
本発明の一実施形態では、信号550’はリンク層メッセージであり、一方、メッセージ550”はメッセージ550’のコンテンツを含むIP層メッセージである。本発明の別の実施形態では、メッセージ550’及び550”は本質的に同じIP層メッセージであり、エンドノードX146によって送信され、アクセスノード140によってアクセスノード140’へ転送される。
【0125】
これまでに、エンドノードID、アクセスノード依存型カウント、アクセスノード専用カウント値、及びこれ以外の、CSMN104へ送信する状態更新メッセージに含めることができる情報のようなエンドノード識別情報を使用する方法及び装置について、様々な図面に関連して説明した。図14に、メモリに記憶でき、本発明によるエンドノードに関連した状態情報のCSMN更新を制御するために使用できる1つの例示的なルーチンを示す。このルーチン1400は、CSMN状態更新ルーチンの形式でCSMN104のメモリに記憶することができる。次に、CSMN104に含まれているCPUが、アクセスノード140又は140’のようなアクセスノードから受信したメッセージ520のような、受信した状態更新メッセージに応答して状態更新動作を制御するようにルーチン1400を実行することができる。
【0126】
図14に示すフローチャート1400を説明する前に、例示的な状態更新メッセージ520のコンテンツについて図15を参照して説明する。状態更新メッセージは、コンピュータや、メモリ又は磁気記憶媒体のような読み出し可能媒体といったマシン上又は内部に記憶される。この記憶は、メッセージを生成するCSMN104及び/又はアクセスノード140、140’内部で発生する。記憶動作は送信バッファリング動作の一部であってよい。いくつかの実施形態では、メッセージ520のコンテンツ、例えば異なる情報エレメントが、ビットの組として記憶される。これらのビットの組は、ビットのグループとして配列され、連続メモリ場所内及び/又は物理マシン読み出し媒体の連続エリア内又はこれの上にメッセージ520を形成する。したがって、本発明のいくつかの特徴は、例えばマシン読み出し可能媒体内又はこれの上に記憶されたビットのような、物理的に実在する形式で具現化される、例えばメッセージ520のような新規のデータ構造に関するものである。メッセージ520のエレメントの順序は、特定の実施形態によって異なることがある。
【0127】
図5に示したメッセージ520は、アクセスノード識別子1502、エンドノード識別子1504、第1アクセスノード識別子カウント1506、第1アクセスノード依存型カウント1508、任意の第2アクセスノード独立型カウント1510、任意の第2アクセスノード依存型カウント1512、任意の第2アクセスノード識別子1514、及びエンドノード状態を含む。1つ又は複数の任意の領域を省略することができる。これに加え、いくつかの実施形態では、アクセスノード独立型カウント1506、及びアクセスノード依存型カウント1508のうち一方を使用するが、両方使用することはない。どの領域を使用するかは、メッセージに含まれている状態情報がどのように生成されたか、及び/又は、更新メッセージの生成がどのように誘発されたかによって異なることがある。
【0128】
アクセスノード識別子1502は、メッセージ520を送信するアクセスノードを識別する。エンドノード識別子1504は、状態1516が対応するエンドノードを表す、即ち識別する。アクセスノード独立型カウント1506は、タイムスタンプ、又はこれ以外の、多様なアクセスノードからのメッセージどうしを相関させるために使用できる値であってよく、これ故にアクセスノード独立型である。アクセスノード独立型カウント1506は、例えば、エンドノードから受信したタイムスタンプ信号であるか、又は、エンドノードID1504によって識別されたエンドノードのようなエンドノードから送られた信号に基づくものであってよい。アクセスノード依存型カウント1508の値は、メッセージ520を生成したアクセスノードによって異なる。アクセスノード依存型カウント1508は、例えば識別されたエンドノードに対応した、あるいは、識別されたアクセスノードを使用して複数のエンドノードによって共有されるメッセージカウンタであってよく、また、状態更新メッセージ520が生成される度に加算される。異なるアクセスノード依存型カウント値を割り当てられるべく状態更新メッセージを連続して生成するのに十分な比率で改造されたタイマであれば、アクセスノード依存型カウントにメッセージカウントではなくタイマを使用することもできる。
【0129】
以下で説明するように、CSMNは1つのエンドノードに関連した状態を記憶し、通常は、カウント値1506、1508を状態1516と共に記憶する。これらの値は、1つのエンドノードに関連した状態情報の要求に応答したアクセスノードによって戻され、記憶される。そのため、アクセスノードがCSMN104から状態を受信し、これを記憶する場合、受信した状態がアクセスノードID1502、カウント1506、1508を含んでいればこれらの値を記憶し、領域1504内で識別されたエンドノードに関連して状態を更新する際には、この情報を任意の第2アクセスノードID1514、任意の第2アクセスノード依存型カウント1510、及び任意の第2アクセスノード依存型カウント1512として含めてCSMN104へ戻す。アクセスノード内の状態が、別のアクセスノードから事前にCSMN104に供給された状態から生成されていない場合には、これらの任意の値は、状態更新要求メッセージ520を生成するアクセスノードに記憶された状態には表れない。したがって、これらの値を状態更新メッセージ520に含めるかどうかは、メッセージに含まれている状態情報1516がどのように生成されたかによって異なる。
【0130】
例示的な状態更新要求メッセージ520の一般コンテンツについての説明が終わったので、次に、本発明の方法を実現する、例示的なCSMN104におけるルーチン1400に従ったこのようなメッセージの処理について、図14を参照しながら詳細に説明する。
【0131】
ルーチン1400はステップ1402から開始する。ここでは、CSMN104がルーチンを実行する。ステップ1406では、状態更新メッセージ520を受信する。これにより、ステップ1406では、状態更新メッセージ520がCSMN104に到着する度にこの受信が実行される。メッセージ520は、例えば図15に示すコンテンツを含む。受信した状態更新メッセージ520の各々について、動作がステップ1406からステップ1408へ進む。
【0132】
ステップ1408では、CSMN104が、受信した状態更新メッセージにて状態が提供される識別されたエンドノードに関連した、CSMN104が使用できる状態が記憶されているかどうかを調べて決定する。これは、受信したメッセージに含まれているエンドノードIDを含む任意の状態エントリについて、CSMN104に含まれている状態データベース、又はCSMN104にアクセスできる状態データベースを調べることで実行できる。メッセージ520内で識別されたエンドノードに関連する状態が記憶されていない場合には、動作はステップ1420へ進む。ここでは、識別されたエンドノードに新規の状態エントリが作成され、この作成されたエントリには、受信した状態更新メッセージ520の、例えばコンテンツ全体のような情報が記憶される。
【0133】
しかし、ステップ1408で、受信した状態メッセージ内で識別されたエンドノードに関連する状態が状態エントリに記憶されていると決定された場合には、この状態エントリが検索され、動作はステップ1410へ進む。ステップ1410では、受信した状態メッセージ520に含まれているアクセスノード識別子1502が、検索された、識別されたエンドノードに関連した、記憶された状態情報に含まれているアクセスノードIDと比較される。
【0134】
受信したアクセスノードID1502が、記憶装置から検索した状態に含まれるアクセスノードIDと一致する場合は、動作はステップ1412へ進む。ステップ1412ではアクセスノード依存型カウントを使用して、記憶された状態が既に記憶されている状態よりも古いかどうかを決定する。例えば、アクセスノードが状態更新メッセージを送信する度にアクセスノード依存型カウントが増加すると仮定した場合には、ステップ1412で、単純な比較を使用して、受信した状態が記憶されている状態よりも新しいかどうかを決定する。このような場合、ステップ1412の比較で、受信したアクセスノード依存型カウントが記憶されているアクセスノード依存型カウントよりも大きい場合は、受信したメッセージ内の状態は記憶されている状態よりも新しく、動作はステップ1420へ進む。ステップ1420では、記憶された状態が更新される。
【0135】
しかし、ステップ1412にて、受信したメッセージ内の状態が記憶されている状態よりも古いと決定された場合には、状態更新要求が拒絶されて、動作はステップ1416へ進み、識別されたエンドノードに関連して記憶された状態は変更されない。ステップ1416では、更新要求メッセージが生成されて、これが状態更新メッセージを送信したアクセスノードへ送信される。
【0136】
ステップ1410では、受信した、メッセージ送信元であるアクセスノードに関連するアクセスノードID1502が、記憶されているアクセスノードIDと等しくないと決定され、状態更新が、識別されたエンドノードに記憶された状態を提供したアクセスノードとは別のアクセスノードからのものであると表示された場合には、動作はステップ1414へ進む。ステップ1414では、受信した状態が記憶されている状態よりも新しいかどうかを決定するために、受信したメッセージ内のアクセスノード独立型カウント1508が、記憶された、識別されたエンドノードに関連する状態内のアクセスノード独立型カウントと比較される。アクセスノード独立型カウントがタイムスタンプである場合は、受信したメッセージ内のより新しいタイムスタンプが、受信した状態が記憶されている状態よりも新しいことを示す。
【0137】
ステップ1414で、受信した状態が記憶されている状態よりも古いと決定された場合には、状態更新要求が拒絶され、動作はステップ1416へ進む。ステップ1416では、状態更新拒絶メッセージが生成される。動作は、拒絶メッセージ生成ステップ1416から拒絶メッセージ送信ステップ1418へ進む。
【0138】
ステップ1414において、アクセスノード独立型カウントに基づいて、識別されたエンドノードより受信した状態が記憶されている状態よりも新しいと決定された場合には、動作はステップ1417へ進む。ステップ1417では、識別されたエンドノードに関連してアクセスノードによって受信された前回の状態更新メッセージに関連するアクセスノード専用カウントを表示するための任意の第2アクセスノード専用カウントを検査することで、受信した更新メッセージ520が基づく状態の少なくとも一部が期限切れでないかどうかが決定される。
【0139】
モバイルノードがデュアル受信機を使用して同時に複数のアクセスノード140、140’との接続を維持する場合には、状態更新メッセージは期限切れ状態に基づいていてよい。エンドノード146は、所与の時点でどちらが適しているかに従って、2つの無線通信リンクの使用の間を切り換えることができる。1つのアクセスノード、例えばアクセスノード140において、このアクセスノードにかけて信号が送信されたことによって状態に変化が生じた場合は、このアクセスノードがCSMN104に記憶されている状態を更新する。しかし、この変化は第2アクセスノード140’へは波及していないかもしれない。アクセスノード140’を介して通信又はサービス要求を試みることで、アクセスノード140’から状態更新メッセージを誘発することができる。しかし、供給された状態内で、例えば元の更新後にアクセスノード140によって送信された1つ又は複数の更新の前に、先にCSMN104から受信した情報が含まれている場合には、供給された状態の一部は期限切れである可能性がある。ステップ1417では、アクセスノードからの状態の更新が、失効した日付に基づいて実行されたものであることを検出できる。この検出は、例えばCSMN104に記憶されている依存型カウンタ値よりも低い数値を示したといったように、この状態に含まれている第2の任意の依存型カウンタ値が異なる数値を示したことを根拠に実行されている。
【0140】
ステップ1417で、更新が基づく状態の期限が切れていない場合、例えば、任意の第2AN依存型カウント1510が、CSMN104に記憶されている状態内のAN依存型カウントと一致する、又はこれよりも新しい(即ち大きい)場合には、動作はステップ1420へ進む。ステップ1420では、受信した状態更新メッセージ520に含まれた状態情報で状態が更新、即ち上書きされる。次に、動作はステプ1420からステップ1422へ進む。ステップ1422では、状態更新メッセージを送信したアクセスノードに対して、状態更新が実行された旨を示す肯定信号が送信される。次に、動作はステップ1422から終了ステップ1422へ進む。ステップ1422では、受信した状態更新メッセージに関連した工程が終了する。
【0141】
しかし、ステップ1417にて、状態更新メッセージ520が基準とする状態の少なくとも一部の期限が切れていると決定された場合には、記憶されている状態を更新せずに、動作はステップ1419へ進む。ステップ1419では、状態更新拒絶メッセージが生成される。この拒絶メッセージには、エンドノードに関連し、CSMN104から検索した、記憶された状態が含まれている。したがって、拒絶メッセージは、コアに記憶された状態を更新するために、1つ前のアクセスノードから入手した最も新しい状態を含むことになる。この例では、このアクセスノードは、処理中の最新状態更新メッセージの送信元であるアクセスノードとは別のアクセスノードである。次に、動作はステップ1418へ進む。ここでは、生成された拒絶メッセージをアクセスノードへ送信する。
【0142】
アクセスノード、例えばアクセスノード140’は、例えば最初にアクセスノード140からCSMN104へ供給された状態のような状態の情報を含む拒絶メッセージにて状態を受信すると、受信した状態を、拒絶状態更新メッセージを誘発した最も新しく生成された状態変化と組み合わせて、内部状態を更新する。アクセスノード140’内の状態の更新により、新しい状態更新メッセージが誘発される。しかし、今回は、CSMN104に記憶されたアクセスノード依存型カウントと一致する第2の任意のアクセスノード依存型カウントが状態メッセージに含まれるため、ステップ1417でのチェックに合格する。
【0143】
拒絶メッセージ1418の送信後に、動作は、受信した状態メッセージの処理に関連してステップ1422へ進む。ステップ1422では、受信した特定の状態更新メッセージに関連したCSMN処理が終了する。
【0144】
アクセスノード独立型カウントは、エンドノードが接続点、又は通信に選択されたノードを変更する際に使用される傾向にあることが理解されるべきである。このような変更は、変更を開始するために使用したエンドノードから信号を受信したことによって通信が切り換えられた先のアクセスノードに反映される傾向にある。いくつかの実施形態では、アクセスノード独立型カウントは、例えば1つ又は複数のエンドノードメッセージに含まれているタイムスタンプといったエンドノードから受信した1つ又は複数の信号からのアクセスノードによって生成される。アクセスノードに関連するもの以外のメッセージ又はイベントによって状態更新が誘発される場合は、モバイル機器がどのアクセスノードを介して通信を行っているかについての変更は行われないようである。したがって、アクセスノード独立型カウントの更新が、モバイルノードからの信号の受信に基づくものであると仮定された場合には、システムは、モバイル装置が通信を行うアクセスノードからの状態更新メッセージが、モバイル装置が通信を行っていた、又は行っている異なるアクセスノードからの他の状態更新メッセージよりも古いものであるかどうかを十分区別できるようになる。
【0145】
様々な実施形態において、本明細書で説明したノードは、本発明の1つ又は複数の方法に関連したステップ、例えば信号処理、メッセージ生成、及び/又は送信ステップを実行するために、1つ又は複数のモジュールを使用して実現される。そのため、いくつかの実施形態では、本発明の様々な特徴をモジュールを使用して実現している。このようなモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、あるいはソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用して実現できる。上述した方法又は方法ステップの多くは、上述した方法の全て又は一部を1つ又は複数のノード内で実現するために、RAM、フロッピー(登録商標)ディスクといったメモリ装置のようなマシン読み出し可能媒体に含まれている、マシンによる実行が可能な命令、例えばソフトウェアを使用して、追加のハードウェアを装備した、又はしていない汎用コンピュータのようなマシンを制御することで実現できる。したがって、本発明は特に、プロセッサ及び関連するハードウェアのようなマシンに上述した方法(1つ又は複数)の1つ以上のステップを実行させるための、マシンによる実行が可能な命令を含む、マシン読み出し可能な媒体に関する。
【0146】
当業者には、上述の本発明の説明を考慮して、上述した本発明の方法及び装置への様々なさらなる応用が明白となるだろう。このような応用は、本発明の範囲内において考慮されるべきである。本発明の方法及び装置は、また様々な実施形態において、CDMA、直交周波数分割多重化(OFDM)、あるいはこれ以外の、アクセスノードとモバイルノードの間への無線通信リンクの提供に使用され得る様々なタイプの通信技術と共に使用され得る。いくつかの実施形態では、アクセスノードは、OFDM及び/又はCDMAを使用してモバイルノードとの通信リンクを確立する基地局として実現される。様々な実施形態において、モバイルノードは、ノートブックコンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)として、またこれ以外の、本発明の方法を実現するための受信機回路/送信機回路、論理及び/又はルーチンを含む携帯装置として実現されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルノードが無線通信リンクを介して通信ネットワークに接続できるようにするための、コア状態管理ノードと、前記コア状態管理ノードに結合した複数のアクセスノードとを含む、通信ネットワークに使用する通信方法であって、前記方法は、
第1アクセスノードから状態更新信号を受信するように前記コア状態管理ノードを動作することであって、前記状態更新信号は、アクセスノード識別子、第1エンドノードに関連したエンドノード状態、及び第1カウント値を含むことと、
前記コア状態管理ノードに、前記第1エンドノードに関連する状態が既に記憶されているかどうかを決定するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
前記コア状態管理ノードに前記第1エンドノードに関連する状態が既に記憶されているかどうかの決定に応答して、前記第1エンドノードに関連する記憶されている状態に含まれる前記カウント値が生成された後に前記第1カウント値が更新されたかどうかを決定することと、
第1エンドノードに関連する前記記憶された状態に前記カウント値が含まれた後に、前記第1カウント値が更新されたと決定された場合に、前記記憶された状態情報を、受信した状態更新信号に含まれている状態情報で更新することと、
を備える、通信方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記コア状態管理ノードには前記第1エンドノードに関連する状態が未だ記憶されていないとの決定に応答して、前記状態更新信号にて受信した前記第1エンドノードに関連する、前記受信した第1カウント値を含む状態情報を、前記コア状態管理ノードがアクセスすることができるデータ記憶装置に記憶することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カウント値が前記記憶された状態に含まれた後に、前記第1カウント値が更新されていないと決定された場合に、前記状態更新要求が、前記エンドノードに関連して記憶された状態が不変のままにされることで拒絶される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1カウント値は、アクセスノードによって生成されたアクセスノード従属型カウント値と、アクセスノード独立型カウント値のうちの一方である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記アクセスノード独立型カウント値は、前記エンドノードによって作製された信号から生成されたタイムスタンプである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記受信した更新信号はアクセスノード識別子をさらに含み、前記方法は、
前記第1カウント値が記憶されているカウント値を超えるかどうかを決定する前に、前記受信したアクセスノード識別子が、前記エンドノードに関連する記憶された状態と共に含まれている記憶されたアクセスノード識別子と一致するかどうかを決定することをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記受信した更新信号は、前記第1カウント値に加えて第2カウント値を含み、前記第1カウント値は、アクセスノード従属型カウント値であり、前記第2カウント値はアクセスノード独立型カウント値であり、前記方法は、
前記受信したアクセスノード識別子が前記記憶されたアクセスノード識別子と一致しないと決定された場合に、記憶されたアクセスノード独立型カウント値が前記エンドノードに関連する前記記憶された状態情報と共に含まれた後に、前記第2カウント値が増加されたかどうかを決定することと、
前記記憶されたアクセスノード独立型カウントの後に、前記受信した第2カウント値が更新されていない場合には、前記状態を拒絶することと、
をさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記記憶されたアクセスノード独立型カウントの後に、前記受信した第2カウント値が更新されている場合には、前記状態を更新することをさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記アクセスノード独立型カウントはタイムスタンプである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
モバイルノードが無線通信リンクを介して通信ネットワークに接続できるようにするための、コア状態管理ノードと、前記コア状態管理ノードに結合した複数のアクセスノードとを含む通信ネットワークにおいて使用する通信方法であり、前記方法は、
第1アクセスノードから状態更新信号を受信するように前記コア状態管理ノードを動作することであって、前記状態更新信号は、アクセスノード識別子、第1エンドノードに関連するエンドノード状態情報、第1アクセスノード依存型カウント値、及び第2アクセスノード独立型カウント値を含むことと、
前記エンドノードに関連する状態が記憶装置に存在しない場合には、前記受信したエンドノード状態情報の少なくともいくつかを記憶するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
i)前記エンドノードに関連して記憶された状態情報が記憶装置に存在し、前記受信した状態更新要求信号に含まれる前記アクセスノード識別子が、前記エンドノードに関連して記憶された前記状態情報に関連する記憶されたアクセスノード識別子と一致し、また、記憶された情報の取得元である前記アクセスノードからの状態更新メッセージの後に、受信した前記状態更新メッセージが生成された場合と、ii)前記エンドノードに関連する記憶された状態情報が記憶装置内に存在し、前記受信した状態更新要求信号に含まれる前記アクセスノード識別子が、前記エンドノードに関連する前記記憶された状態情報に関連する、記憶されたアクセスノード識別子と一致しない場合、及び記憶された情報の取得元である状態更新メッセージの後に、受信した前記状態更新メッセージが生成された場合に、前記コア状態管理ノードを、前記エンドノード状態情報の少なくともいくつかを記憶するように動作することと、
前記状態情報が前記前出のステップのいずれにも記憶されていない場合には、前記エンドノードに関連する前記記憶された状態情報を変更せずに残すことで、前記状態更新メッセージを拒絶するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
を備える、方法。
【請求項11】
前記記憶された情報の取得元である前記アクセスノードから送信された状態更新メッセージの後に、前記状態更新メッセージが、前記記憶された状態情報に含まれたアクセスノード依存型カウント値と前記受信した状態更新要求メッセージに含まれたアクセスノード依存型値との比較の関数として生成されかどうかを前記コア状態管理ノードが決定する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記記憶された情報の取得元である前記アクセスノードから送信された状態更新メッセージの後に、前記状態更新メッセージが、前記記憶された状態情報に含まれたアクセスノード独立型カウント値と前記受信した状態更新要求メッセージに含まれたアクセスノード独立型値との比較の関数として生成されかどうかを前記コア状態管理ノードが決定する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
アクセスノード独立型カウント値が、どのアクセスノードがアクセスノード独立値に供給しているかに依存せず、アクセスノード依存型カウント値が、どのアクセスノードがアクセスノード依存型カウント値を生成したかに依存し、異なるアクセスノード依存型カウンタを有する異なるアクセスノードが相互に対して非同期的に動作する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
第1アクセスノード、第2アクセスノード、及びコア状態管理ノードを含む通信システムにおいて使用する通信方法であって、前記コア状態管理システムは記憶された状態を含み、前記記憶された状態は、前記第1アクセスノードに関連する第1アクセスノード識別子と、前記第1アクセスノードに関連する第1アクセス専用カウントと、前記第1アクセスノードから受信した状態情報とを含み、前記方法は、
第1状態更新信号を前記コア状態管理ノードへ送信するように前記第2アクセスノードを動作することであって、前記第1状態更新信号は、前記第2アクセスノードに関連する第2アクセスノード識別子と、前記第1アクセスノード識別子と、第2の第1アクセスノード専用カウントと、前記第2アクセスノードから取得した状態情報を含むことと、
前記第1更新信号を受信するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
前記第2の第1アクセスノードカウントが前記第1の第1アクセスノード専用カウントの前に生成されたかどうかを決定するために、前記第1の第1アクセスノード専用カウントを、受信された前記第1更新メッセージに含まれる第2の第1アクセスノード専用カウントと比較するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
前記第2の第1アクセスノード専用カウントが前記第1の第1アクセスノード専用カウントの前に生成されたと決定された場合に、前記記憶された状態情報の少なくともいくつかを含む応答信号を前記第2アクセスノードへ送信することによって、前記更新信号に応答することと、
を備える、通信方法。
【請求項15】
前記応答信号に含まれている少なくともいくつかの状態情報を受信して、前記第1状態情報更新信号に含まれていた状態情報と組み合わせるように前記第2アクセスノードを動作することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記応答信号は前記第1の第1アクセスノード専用カウントをさらに備え、前記方法は、 前記組み合わせた状態情報の少なくともいくつかを、第2状態更新信号内の前記コア状態管理ノードへ送信することであって、前記第2状態更新信号はさらに前記第1の第1アクセスノード専用カウントも含むことをさらに備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2状態更新信号は、さらに第2アクセスノード専用カウントを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2状態更新信号に含まれている前記状態情報の少なくともいくつかを前記第2アクセスノード専用カウントと共に記憶するように前記コア状態管理ノードを動作することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1及び第2状態更新信号に含まれている前記状態情報はモバイルノードに関連する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記モバイルノードは、前記第1及び第2アクセスノードとの通信接続性を同時に維持する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1状態更新信号を生成する前に、
前記第1アクセスノードより受信した状態情報を記憶するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
前記第1アクセスノードより受信した前記状態情報の少なくともいくつかを、前記第2の第1アクセスノード専用カウントと共に、前記第2アクセスノードへ通信するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
次に、前記第1アクセスノードより受信した追加の状態情報を前記第1の第1アクセスノード専用カウントと共に記憶するように前記コア状態管理ノードを動作することと、 の各ステップを実行することをさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記第1及び第2の第1アクセスノード専用カウントは、前記第1アクセスノードによって生成されたタイムスタンプである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の第2アクセスノード専用カウントは、前記第2アクセスノードによって生成されたタイムスタンプである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1状態更新と追加の状態更新に含まれる前記状態情報はモバイルノードに関連する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記モバイルノードは、前記第1及び第2アクセスノードとの通信接続性を同時に維持する、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の第1アクセスノードカウントは、前記第2の第1アクセスノードカウントの後に、前記第2の第1アクセスノード専用カウンタを増加させる前記第1アクセスノードによって生成される、請求項14に記載の方法。
【請求項27】
モバイルノード、第1アクセスノード、第2アクセスノード、及びコア状態管理ノードを含む通信システムに使用する通信方法であって、前記コア状態管理ノードは、前記モバイルノードに関連する記憶された状態を含み、前記方法は、
前記エンドノードが前記第1アクセスノードを介して前記第2アクセスノードへ送信した、前記第2アクセスノードにアクセスするための要求を受信するように前記第2アクセスノードを動作することと、
前記モバイルノードに関連する状態を要求する信号を前記コア状態管理ノードへ送信するように前記第2アクセスノードを動作することと、
前記モバイルノードに関連する状態情報を受信するように前記第2アクセスノードを前記コア状態管理ノードから動作することと、
を備える、通信方法。
【請求項28】
前記第2アクセスノードが前記モバイルノードに関連する状態情報を受信した後に、前記エンドノードと前記第2アクセスノードの間に無線通信を確立することをさらに備える、請求項27に記載の通信方法。
【請求項29】
前記コア状態管理ノードから前記状態情報を受信した後に、前記第1アクセスノードを介して前記エンドノードにハンドシェーク信号を送信するように前記第2アクセスノードを動作することと、
前記エンドノードから、前記第1アクセスノードを介して通信されたハンドシェーク信号応答を受信するように前記第2アクセスノードを動作することと、
をさらに備える、請求項27に記載の通信方法。
【請求項30】
前記エンドノードから前記ハンドシェーク信号を受信した後に、前記エンドノードと前記第2アクセスノードの間に無線通信を確立することをさらに備える、請求項29に記載の通信方法。
【請求項31】
前記ハンドシェーク信号は、前記コア状態管理ノードから受信した状態情報内のセキュリティ情報から生成されたチャレンジ要求である、請求項29に記載の通信方法。
【請求項32】
前記ハンドシェーク応答信号は、前記モバイルノードに記憶された情報と、前記受信したチャレンジ要求に含まれる情報から生成された値を含むチャレンジ要求である、請求項31に記載の通信方法。
【請求項33】
前記第2アクセスノードにアクセスする前記要求はハンドオフ開始信号である、請求項29に記載の通信方法。
【請求項34】
前記第1アクセスノードを介して、前記エンドノードにアクセスリンク構成情報を通信して、前記モバイルノードが前記構成情報を使用して少なくとも1つを構成できるようにするべく前記第2アクセスノードを動作することをさらに備える、請求項29に記載の通信方法。
【請求項35】
前記構成情報を前記エンドノードに送信した後に、前記エンドノードと前記第2アクセスノードの間に無線通信を確立することをさらに備える、請求項29に記載の通信方法。
【請求項36】
前記構成情報は、前記第2アクセスノードが送信した信号に関する情報を含む、請求項35に記載の通信方法。
【請求項37】
前記構成情報は、前記第1エンドノードと前記第2アクセスノードの間の前記無線リンクの動作に関する情報を含む、請求項35に記載の通信方法。
【請求項38】
第1アクセスノード、第2アクセスノード、コア状態管理ノード、及びエンドノードを含む通信システムに使用する通信方法であって、前記第1及び第2アクセスノードのうち少なくとも1つと無線通信接続を介して通信し、前記方法は、
以下のステップのうち1つに応答して状態更新メッセージを生成するよう第1アクセスノードを動作することと、
前記第1アクセスノードに記憶されている前記エンドノードに関連して状態内に状態変更を生じさせる信号を受信して、前記アクセスノード内部で生じる前記エンドノードに関連する状態の変更を検出することと、
前記状態更新メッセージを前記コア状態管理ノードへ送信することと、
前記状態更新メッセージに含まれている状態を記憶するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
前記第2アクセスノードが送信して前記コア状態管理ノードが受信し、前記エンドノードに関連するエンドノード識別子を含む状態要求メッセージに応答して、記憶された前記状態を前記第2アクセスノードへ送信するように前記コア状態管理ノードを動作することと、
を備える、通信方法。
【請求項39】
通信システムであって、
コア状態管理ノードと、
モバイルノードを無線通信リンクを介して通信ネットワークに接続するための、前記コア状態管理ノードと結合した複数のアクセスノードとを備え、
前記コア状態管理ノードは、
前記複数のアクセスノード内の第1アクセスノードから状態更新信号を受信する手段であって、前記状態更新信号は、アクセスノード識別子、第1エンドノードに関連するエンドノード状態、及び第1カウント値を含む手段と、
前記コア状態管理ノードに、前記第1エンドノードに関連する状態が既に記憶されているかどうかを決定する手段と、
前記第1エンドノードに関連する記憶された前記状態に含まれている前記カウント値が生成された後に、前記第1カウント値が更新されたかどうかを決定する手段と、
前記第1エンドノードに関連する記憶された前記状態に含まれている前記カウント値の後に前記第1カウント値が更新されたと決定された場合に、記憶された前記状態情報を、受信した状態更新信号に含まれている状態情報によって更新する手段と、
を含む、通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−125049(P2011−125049A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−9776(P2011−9776)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【分割の表示】特願2007−525006(P2007−525006)の分割
【原出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】