説明

玉入れゲーム玩具

【課題】 同時に複数の人がゲームをでき、取扱が容易で幼児でも遊べ、コストが安い玉入れゲーム玩具を提供する。
【解決手段】複数の玉と、円、楕円形または多角形の盤で、中央に凹部3を設けて周縁部2を高くし、該周縁部2の複数の箇所から、側方および先端で周縁部2と間隔を設けてなる突堤部4を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路5とし、中央の凹部3に玉の一部分が嵌合する穴6を複数個設けてなるゲーム盤1と、で複数人が同時に前記玉の通路5を選び、通路5から玉を転ばして穴6に入れるのを競うゲーム可能とする。玉の通路を除く中央の凹部3を、下降傾斜面で形成するのが好ましい。また、玉の通路5を、周縁部2から突堤部4の先端方向へ下降傾斜させるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の人が同時に、玉を口で吹くか、または、玉を手等で押して玉を転がして穴に入れ、得点を競うことのできるゲーム玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ボールゲーム玩具としては、平坦面に前下がりの傾斜状に設置したゲーム盤の一側下方部に、小球射出路とその射出路内に小球打ち出し体を設け、ゲーム盤面に複数の入賞部を設け、小球打ち出し体で小球を打ち出して入賞部に小球を入れ、得点を競うスマートボール玩具がある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】実願平5−1329号(実開平6−57384号)のマイクロフィルム(0002従来の技術)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のスマートボール玩具は、1人づつしか玩具を操作できない。
また、小球打ち出し体の位置は、一側方下方に固定されていて、バネで付勢された棒を引き、バネの反発力で打球する。棒の引き具合でバネの反発力をコントロールして打球の速度を変え盤上のピンに当て、ボールの落下方向の変化で入賞部のいずれかに入れる。このコントロールがむつかしいのと、盤上のピンの位置および立設傾斜の微妙な癖があってボールの落下方向が偏り、ゲームの面白さを削ぐおそれがある。
また、この玩具のコストが高い。
【課題を解決するための手段】
【0004】
複数の玉と、
多角形の盤で、中央に凹部を設けて周縁部を高くし、該周縁部の複数の箇所から、側方および先端で前記周縁部と間隔を設けてなる突堤部を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路とし、前記中央の凹部に前記玉の一部分が嵌合する穴を複数個設けてなるゲーム盤と、
で玉入れゲーム玩具を構成し、複数人が同時に前記玉の通路を選び、該通路から前記玉を転ばして前記穴に入れるのを競うことを可能とする。
【0005】
複数の玉と、
円盤で、中央に凹部を設けて周縁部を高くし、該周縁部の複数の箇所から、側方および先端で前記周縁部と間隔を設けてなる突堤部を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路とし、前記中央の凹部に前記玉の一部分が嵌合する穴を複数個設けてなるゲーム盤と、
で玉入れゲーム玩具を構成し、複数人が同時に前記玉の通路を選び、該通路から前記玉を転ばして前記穴に入れるのを競うことを可能とする。
【0006】
複数の玉と、
楕円形の盤で、中央に凹部を設けて周縁部を高くし、該周縁部の2箇所から、側方および先端で前記周縁部と間隔を設けてなる突堤部を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路とし、前記中央の凹部に前記玉の一部分が嵌合する穴を複数個設けてなるゲーム盤と、
で玉入れゲーム玩具を構成し、2人が同時に前記玉の通路を選び、該通路から前記玉を転ばして前記穴に入れるのを競うことを可能とする。
【0007】
玉の通路を除く中央の凹部を、下降傾斜面で形成するのが好ましい。
玉の通路を、周縁部から突堤部の先端方向へ下降傾斜させるのが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係るゲーム玩具は、同時に複数の人がゲームを行うことができる。
取扱が簡単容易で、幼児でも遊べる。
コストが易くて済む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
この発明に係る玉入れゲーム玩具のゲーム盤1は、多角形の盤であって、上面に周縁部2に囲まれた凹部3が設けられ、凹部3内に、側方が周縁部2に沿って周縁部2と間隔を置き、かつ、先端も周縁部2と間隔を置いた突堤部4を、周縁部2から時計の針の回転方向またはその逆方向(左回転または右回転方向)に突設する。
突堤部4と周縁部2との間隔は、玉(図示省略)の通路5である。通路5は突堤部4の先端で凹部3の中央部と連通している。
凹部3の中央部には、玉の一部分が嵌合できる複数の穴6を設ける。
玉は、発泡樹脂製、ゴム製、木製、金属製等いずれかの材料よりなるピンポン玉やその他のいずれの玉でもよい。
ゲーム盤は、多角形の辺数があまり多いものは、盤を大きくする必要があるので、3〜6辺の盤が比較的小さくてすみ好ましい。
【0010】
図1に示すゲーム盤1は、2人が同時に対向して競技できるものである。
このゲーム盤1は、2つの対向する周縁部2から突堤部2が側方の周縁部2との間に通路5の間隔をおいて突出し、かつ、それらの先端も対向する周縁部2との間に間隔を置いて、通路5が中央の凹部3に連通している。この2つの突堤部2は、ずれた位置で、対向して、すなわち、時計の針の回転方向と逆方向に突出している。
中央の凹部3には、凹部3の中央で、2つの突堤部4と直角に、玉の一部が嵌合できる穴6を複数個一列に設けている。
穴6の配設は、一列に限定するものではなく、複数列に配設してもよく、または、中央部4の中心点および/または中心点を囲む位置に配設してもよい。すなわち、対抗して競技する2人にとって同じ条件の関係位置であればどの様な配設状態でもよい。
【0011】
図2に示すゲーム盤1aは、4人が同時に競技できるものである。
このゲーム盤1aは、4辺の周縁部2から、周縁部2との間に通路5の間隔を置いて 、突堤部4を時計の針の回転方向に突出させ、凹部3の中央部に十字状に複数の穴6を配設したものである。
穴6の配設は、十字状に限定するものではなく、先の実施例で説明したように、対抗する者にとって同じ条件の関係位置になるように配設すればよい。
【0012】
図1および2に示すゲーム盤1および1aにおいては、凹部3が平面であるが、凹部3は、図3〜5に示すゲーム盤1bのように、突堤部4に直角の中央線(仮想線)に向かって傾斜下降する傾斜面でゆるやかなV字状凹部を形成する凹部3aとしてもよい。 そして、凹部3aの前記中央線上に、すなわち、凹部3aの底に、玉の一部が嵌合する穴6を1列に複数個設けている。
ただし、穴6の配列は1列に限定するものではなく、前記中央線の両側に2列またはそれ以上に配列してもよい。
【0013】
また、中央の凹部3aは、図6に示すゲーム盤1cのように、ゆるやかな下降傾斜面のすり鉢状の凹部3bとしてもよい。この場合、玉を入れる穴6は、凹部3bの底の中心点および/またはそれを囲む位置に配設する。
【0014】
図7に示すゲーム盤1dは、平面視円形のゲーム盤1dである。円形の周縁部2が高く、中央部は凹部3を形成し、周縁部2から、2本の突堤部4が、側方および先端が周縁部2と間隔を置いて、対向して、すなわち、時計の針の回転方向と逆に突出させる。
ただし、2本の突堤部4を、位置を変えて、時計の針の回転方向に突出させてもよい。
突堤部4と周縁部2との前記間隔が玉の通路5である。
凹部3の中央部に複数の穴6を設ける。穴6の配設位置は限定せず、先の実施例で説明した何れの配設でもよい。
【0015】
ゲーム盤1dの凹部3は、平面であってもよく、また、ゲーム盤1bの凹部3aやゲーム盤1cの凹部3bのように緩やかな下降傾斜面よりなる凹部であってもよい。
【0016】
ゲーム盤1dでは、突堤部4を2本突出させたが、3本またはそれ以上の突堤部4を、時計の針の回転方向またはその逆方向に突出させてもよい。
【0017】
図7に示すゲーム盤1dは、平面視円形であるが、平面視楕円形の盤としてもよい。
【0018】
何れの実施例においても、通路5は、図3および図6に示すように、周縁部2から前方、すなわち、突堤部4の先端方向に、下降傾斜させるのが好ましい。
【0019】
これらゲーム玩具は次のように使用する。
まず、通路5の数と同じ複数の人が対向し、各人が複数の同数の玉を持ち玉とし、各人が順次玉を通路5の入口5aに載置し、手で押すか、または口で風を吹き出して玉を転ばす。
玉は、通路5を転んで突堤部4の先端を回って中央の凹部に入り、凹部の穴6に入る。玉を手で押す力、または口で吹く力の如何によって、玉が入る穴6が違って来る。また、玉を手で押す力、または口で吹く力の如何によっては、先に穴6に入っている玉を撥ね出す場合もある。
競技人数は、通路の数よりも人数が少なくてもよい。
【0020】
各人の持ち玉の色を変えて、穴6に入った玉が何れの競争者の持ち玉であるかを判るようにする。
穴6に入った玉の数で得点を競う。複数の穴6に点数差を設けるか、または、玉に点数差を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ゲーム盤の斜視図である。
【図2】他の実施の形態のゲーム盤の斜視図である。
【図3】他の実施の形態のゲーム盤の斜視図である。
【図4】ゲーム盤のA−A断面図である。
【図5】ゲーム盤のB−B断面図である。
【図6】他の実施の形態のゲーム盤の斜視図である。
【図7】他の実施の形態のゲーム盤の平面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 ゲーム盤
2 周縁部
3 凹部
4 突堤部
5 通路
6 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の玉と、
多角形の盤で、中央に凹部を設けて周縁部を高くし、該周縁部の複数の箇所から、側方および先端で前記周縁部と間隔を設けてなる突堤部を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路とし、前記中央の凹部に前記玉の一部分が嵌合する穴を複数個設けてなるゲーム盤と、
よりなり、複数人が同時に前記玉の通路を選び、該通路から前記玉を転ばして前記穴に入れるのを競う玉入れゲーム玩具。
【請求項2】
複数の玉と、
円盤で、中央に凹部を設けて周縁部を高くし、該周縁部の複数の箇所から、側方および先端で前記周縁部と間隔を設けてなる突堤部を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路とし、前記中央の凹部に前記玉の一部分が嵌合する穴を複数個設けてなるゲーム盤と、
よりなり、複数人が同時に前記玉の通路を選び、該通路から前記玉を転ばして前記穴に入れるのを競う玉入れゲーム玩具。
【請求項3】
複数の玉と、
楕円形の盤で、中央に凹部を設けて周縁部を高くし、該周縁部の2箇所から、側方および先端で前記周縁部と間隔を設けてなる突堤部を左廻りまたは右廻りに突出させ、前記間隔を前記玉の通路とし、前記中央の凹部に前記玉の一部分が嵌合する穴を複数個設けてなるゲーム盤と、
よりなり、2人が同時に前記玉の通路を選び、該通路から前記玉を転ばして前記穴に入れるのを競う玉入れゲーム玩具。
【請求項4】
玉の通路を除く中央の凹部が、下降傾斜面で形成されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の玉入れゲーム玩具。
【請求項5】
玉の通路が、周縁部から突堤部の先端方向へ下降傾斜してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の玉入れゲーム玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−102088(P2006−102088A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−292333(P2004−292333)
【出願日】平成16年10月5日(2004.10.5)
【出願人】(502059984)株式会社 一歩 (15)
【Fターム(参考)】