説明

現像装置及び画像形成装置

【課題】現像部の外部に設けた撹拌部の現像剤排出手段から排出される現像剤を、空気圧で現像部に送る現像装置において、空気供給源の空気が現像剤排出手段から撹拌部に漏れることにより像濃度ムラ等が生じることのない現像装置を提供する。
【解決手段】現像部50、現像剤の撹拌部51、現像剤排出手段53、撹拌部51の現像剤を排出する現像剤排出手段53を備え、現像剤排出手段53からの排出現像剤を、空気圧で現像部50に送る現像装置において、現像部50、撹拌部51間の現像剤循環路55、55aに、現像剤を撹拌部51へ送るスクリュ80を設け、スクリュ80の上流部に循環路55の出口を接続し、循環路出口とスクリュ80の上流部との間に現像剤溜り部82を設け、スクリュ80のトナー補給口85を、現像剤溜り部82に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置、該現像装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二成分現像剤を用いる画像形成装置における現像装置は、トナーとキャリアから成る二成分現像剤を用いて潜像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視化する装置である。
潜像担持体上で現像処理を終了してトナーが消費された現像剤は回収され、トナー補給手段から補給されるトナーと混合、攪拌され、再び現像に供される。このような現像装置に用いられる現像剤は、安定したトナー画像を得るために、一定のトナー濃度と帯電量を維持する必要がある。
トナー濃度は、現像で消費したトナーと補給トナー量により調整される。一方、帯電量は、キャリアとトナーとの混合時の摩擦帯電により付与される。二成分現像剤を用いる現像装置では、現像剤の攪拌を充分に行い、トナー濃度分布を均一化するとともに、トナーに帯電を付与し、トナー画像の安定化を図っている。
【0003】
一般的な現像装置では、補給されたトナーが現像スリーブに汲み上げられるまでのわずかな時間に2本のスクリュの回転による攪拌効果を利用してトナーの分散・帯電付与を行っているため、特にトナーの消費が多い場合、補給されたトナーが十分に分散しない状態で現像スリーブに汲み上げられ、地汚れ、トナー飛散といった課題が発生している。
【0004】
これを解決するために、現像部から離れた場所に現像剤の撹拌部を設け、現像部と撹拌部とを現像剤循環手段によって互いに接続し、撹拌部で現像剤の状態に応じたトナー補給及び撹拌を行い、トナー濃度、帯電量を適切に調整した二成分現像剤を現像部に供給する現像装置が提案されている(例えば特許文献1、2、3、4、5参照)。
撹拌部で適正に調整された現像剤は、撹拌部に結合されたロータリフィーダなどの現像剤排出手段で排出量を規制しながら、空気圧で現像部へ搬送されるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気圧を利用して現像剤を循環搬送する、特許文献4記載の現像装置においては、次のような課題がある。
特許文献4、図2において、現像部から離れた箇所に、現像部からの現像剤と補給トナーとを攪拌する撹拌部を設け、現像部と撹拌部とを現像剤循環手段によって互いに接続し、撹拌部で現像剤の状態に応じた撹拌を行い、トナー濃度、帯電量を適切に調整した現像剤を現像部に供給する現像装置では、撹拌部においてトナー濃度の調整、及び補給されたトナーを十分に分散させるために、トナー補給は撹拌部又はこれよりも上流側にトナー補給路を接続して行なわれる。
【0006】
この現像装置において、現像部と撹拌部との間で空気圧を利用して現像剤を搬送する場合、その主な構成は現像剤貯蔵部としての攪拌部、この攪拌部の下端部の現像剤供給部、この現像剤供給部と現像部とを接続する循環路、空気供給源等である。空気供給源による空気の圧力(正圧)と流速を利用して現像剤を搬送するため、空気搬送元と、搬送先の大気圧に差圧が発生する。
この現像装置では、搬送された現像剤が現像部から現像剤貯蔵部(攪拌部)に回収され、再び搬送され循環しているため、現像部と現像剤貯蔵部とを接続する循環路、及び現像剤貯蔵部も大気圧である。
【0007】
前記現像剤供給部における供給手段として一般的に用いられるものに、現像剤排出部材としてのロータリフィーダがある。ロータリフィーダは、回転する複数の羽根を持ったロータと、ロータを覆うステータとからなり、定量性、制御性に優れた方式であるが、ロータとステータとのシール性が不足すると、空気供給源の空気が圧差により撹拌部へ洩れる。空気供給源からの空気が撹拌部へ洩れると、撹拌部と循環路の内圧が上昇する。
【0008】
前述のように、撹拌部で現像剤の状態に応じたトナー補給及び撹拌を行い、トナー濃度、帯電量を適切に調整した現像剤を現像部に供給する現像装置では、撹拌部においてトナー濃度の調整、及び補給されたトナーを十分に分散させるために、トナー補給は撹拌部又は撹拌部よりも上流側で行なわれるが、撹拌部及び循環路の内圧が上昇すると、その空気圧によりトナー補給口からのトナーの排出が妨げられ、必要な量のトナーの補給が安定して行われなくなる。その結果、像濃度薄や、トナー補給量が不安定になることによる像濃度ムラが発生する。
【0009】
撹拌部への空気供給源の空気の漏れを防止する方法として、ロータとステータと隙間を現像剤で埋めることによりシール性を確保し、空気の漏れを防止する方法があるが、現像剤は常に流れており、それにより空間が生じてしまうため、空気流れを完全に遮断することはできない。結果として現像装置の使用に従い、現像剤の微少な空間から空気供給源の空気が撹拌部に漏れ、撹拌部及び循環路の内圧が上昇し、トナー補給口からのトナーの排出が妨げられ、必要な量のトナーの補給が行えなくなる。その結果、像濃度薄や、トナー補給量が不安定になることによる問題を生じる。
【0010】
別のロータとステータと隙間のシール性を確保する方法として、ロータの羽根を弾性体とし、ステータに食い込みを持たせる方法があるが、ロータ、ステータの削れなど、径時の劣化が顕著になり、実用的には適しない。 特に現像剤のキャリアは、鉄やフェライトであるため、硬度が高く、この方法では耐久性を得ることは困難である。
【0011】
本発明は、像濃度薄や、像濃度ムラが発生することのない現像装置、この現像装置を備えた画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、潜像担持体上の潜像を現像する現像部と、該現像部の外部に設けられ、現像剤の一部を収容して現像剤を撹拌する撹拌部と、該撹拌部に現像剤を補給するトナーカートリッジと、前記撹拌部の現像剤を定量的に排出する現像剤排出部材とを備え、前記現像剤排出部材から排出される現像剤を、空気圧を利用して前記現像部に搬送する現像装置において、前記現像部と前記撹拌部との間の現像剤循環路に、現像剤を撹拌部方向へ搬送するスクリュを設け、前記スクリュの搬送方向上流部に前記現像部からの循環路出口を接続し、前記循環路出口と前記スクリュの搬送方向上流部との間に現像剤溜り部を設けると共に、前記トナーカートリッジのトナー補給口を、前記現像剤溜り部に設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の現像装置において、前記スクリュの回転速度を制御することにより、前記現像剤溜り部から前記撹拌部へのトナーの搬送量が制御されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の現像装置において、前記現像剤排出部材はロータリフィーダであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像装置を備えた画像形成装置にある。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、現像部からの循環路出口とスクリュとの間に現像剤溜り部をもうけることにより、撹拌部及び現像剤溜り部よりも下流側の循環路とが遮断され、トナー補給口のある現像剤溜り部よりも上流側は、現像剤排出部材における空気供給源の空気の漏れによる撹拌部の内圧上昇の影響を受けることがなく、確実にトナー補給を行うことができ、それにより印刷濃度薄や印刷濃度ムラが発生することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の現像装置を備えた画像形成装置の概要構成図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す現像装置の斜視図である。
【図3】現像部の断面図である。本発明における現像剤撹拌部及び現像剤排出手段の一例を示す断面図である。
【図4】本発明における現像剤撹拌部及び現像剤排出手段の一例を示す断面図である。
【図5】本発明における現像剤搬送用のスクリュの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて本発明に係る現像装置を備えた画像形成装置の構成の概要を説明する。
中間転写ユニット10における未定着像担持体としての中間転写ベルト8の下面に対向して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した作像部6Y、6M、6C、6Bkが並設されている。これらの作像部6Y、6M、6C、6Bkは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外は同一構造である。
各作像部6は、潜像担持体としての感光体ドラム1と、その周囲に配設された帯電手段(不図示)、現像装置5、クリーニング手段(不図示)等で構成される。
【0016】
感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1上に原稿に対応するトナー像が形成される。
感光体ドラム1は、図において、時計回り方向に回転駆動され、その表面が帯電手段により一様に帯電される(帯電工程)。
帯電された感光体ドラム1の表面には、露光部(不図示)から発せられるレーザ光による露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程)。
感光体ドラム1の静電潜像は、現像装置5により現像されてトナー像が形成される(現像工程)。
感光体ドラム1上のトナー像は、1次転写バイアスローラ9との対向位置において中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程)。
その後、感光体ドラム1上の未転写トナーは、クリーニング手段により回収される(クリーニング工程)。クリーニング後、感光体ドラム1の表面は図示しない除電ローラにより電位を初期化され、一連の作像プロセスが終了する。
【0017】
上述の作像プロセスは、作像部6Y、6M、6C、6Bkで、それぞれ行われる。すなわち、作像部の下方に配設された不図示の露光部(光書き込み装置)から、画像情報に基づいたレーザ光が、各作像部6Y、6M、6C、6Bkの感光体ドラム1上に向けて照射される。その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkにはトナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
【0018】
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねられて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写手段としての2次転写ローラ19との対向位置に達する。中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像は、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体としての転写紙P上に転写される。
こうして、中間転写ベルト8上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
【0019】
装置本体100の下部に配設された給紙部26には転写紙Pが複数枚重ねて収納されており、給紙コロ27により1枚ずつ分離されて給紙される。給紙された転写紙Pはレジストローラ対28で一旦停止され、所定のタイミングで2次転写ニップに向けて搬送され、転写紙P上にカラー画像が転写される。
カラー画像を転写された転写紙Pは、定着部20へ搬送され、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、その表面に転写されたカラー画像が定着される。
定着を終えた転写紙Pは、排紙ローラ対29により排紙部30へ排出され、スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。図1の符号32は、原稿読み取り部を示している。
【0020】
次に、図2に基いて、現像剤攪拌・循環システムを含む現像装置5を説明する。
現像装置5は、感光体ドラム(図1)上の静電潜像を可視化する現像部50と、現像部50から離れた位置で現像剤の状態に応じた撹拌を行う撹拌部51と、撹拌部51にトナーを補給するためのトナーカートリッジ52と、撹拌部51の下方に設けられた現像剤排出部材としてのロータリフィーダ53と、現像剤を空気圧で搬送する現像剤循環駆動源としてのエアポンプ54等を有している。
現像部50と撹拌部51とは、後述のスクリュを備えた中間搬送部80を介して循環路55、55aで接続され、ロータリフィーダ53と現像部50とは、循環路56で接続されている。
トナーカートリッジ52と撹拌部51とは、トナー補給路57、中間搬送部80及び循環路55aを介して接続され、エアポンプ54とロータリフィーダ53は、管路58で接続されている。現像部50には、現像剤交換時等に現像剤を排出する現像剤排出口69が設けられている。
図2において、符号59はトナー補給駆動源としてのモータを、60は攪拌駆動源としてのモータを、61はロータリフィーダ53の駆動源としてのモータをそれぞれ示している。
【0021】
現像部50は、図3に示すように、現像器を構成するケーシング62と、ケーシング62内に回転可能に支持され、螺旋状のフィンを有する搬送スクリュ63、64と、現像ローラ65を有している。ケーシング62内には、トナーとキャリアを混合した2成分現像剤が入っている。搬送スクリュ63、64により現像剤はケーシング62内で循環搬送される。
搬送スクリュ63によって、現像剤が図中手前から奥側に向かって搬送され、その一部が、現像ローラ65によって磁力で吸い上げられて現像ローラ65に吸着され、ドクターブレード66で均一な厚さに均されてから、感光体ドラム1に接することで感光体ドラム1上の静電潜像がトナーで現像されてトナー像が形成される。
【0022】
現像後の現像剤は搬送スクリュ64の端部に構成された排出口67(図2参照)から、循環路55、中間搬送部80及び循環路55aを通って撹拌部51に搬送される。搬送スクリュ64の最下流に図示しないトナー濃度検知手段が設置されており、その信号を基にトナーカートリッジ52からトナー補給が行われる。
トナー補給はモータ59によってトナー補給路57内の図示しないスクリュを回転させることで行われる。
撹拌部51では現像後の現像剤と、補給されたトナーとが混合され適切なトナー濃度と帯電量を持つ二成分現像剤となる。この現像剤は、図4に示すように、撹拌部51の下部に形成された排出口70を介してロータリフィーダ53に入る。
【0023】
ロータリフィーダ53内のロータ75の回転により、現像剤は下方に定量的に排出され、循環路56を通り、受取口68(図2参照)を介して再び現像部50に供給される。
図4は、撹拌部51の断面図である。筒状の撹拌部51の上面には現像剤補給口69が設けられており、攪拌部本体51aの下部は、排出口70に向って径が漸次細くなる逆円錐型の形状を有している。
攪拌部本体51a内の中心には下から上に現像剤を移動させるスクリュ71が、その外側には回転可能な2本の攪拌部材72が設けられており、この撹拌部材の回転動作によって現像剤が攪拌・混合される。
撹拌部材72とスクリュ71はモータ60によって回転する。スクリュ71はモータ60と直結されており、撹拌部材72は、減速ギヤ列73を介して回転する。
【0024】
補給口69から排出口70までの、撹拌部51内での現像剤の搬送は重力を利用している。撹拌部51にはバッファとして常に現像剤が存在するため、未混合の現像剤がそのまま排出されることはない。
ロータリフィーダ53は、モータ61(図2)によって回転駆動され、放射状に延びる複数の羽根75aを有するロータ75と、ロータ75を覆うステータ76を有している。ロータリフィーダ53と、循環路56及び管路58は継手管路77で接続されている。
【0025】
ロータリフィーダ53のロータ75とステータ76は、羽根75aの先端とステータ76の内面との間に隙間を以って設けられている。この隙間によりロータ75とステータ76との間のシール性が不足すると、空気供給源であるエアポンプ54からの空気が圧差により撹拌部51へ洩れる。空気が撹拌部51へ洩れると、撹拌部51及び循環路55aの内圧が上昇する。通常、現像剤が循環しているときは、ロータ75の羽根75aの先端とステータ76の内面との隙間に現像剤が入り込み、シールの効果が生じ、空気洩れを低減しているが、現像剤は常に流れており、それにより空間が生じ、完全には空気流れを遮断できないので、使用するに従い現像剤の微少な空間から、エアポンプ54からの空気が撹拌部51に漏れ出し、結果として撹拌部51及び循環路55aの内圧が上昇する。
現像剤排出部材としては、ロータリフィーダの他に撹拌部51のトナー排出口を、揺動板により開閉する扉式の現像剤排出部材を採用することができる。
【0026】
本発明は空気漏れによる弊害を防止すべく、図2に示す如く、現像部50と撹拌部51との間の循環路55と55aとの間に、現像剤を撹拌部51方向へ搬送する中間搬送部80を設ける。
中間搬送部80内には、図5に示すように、現像剤を撹拌部51方向へ搬送するスクリュ81が設けられていて、このスクリュ81は、トナーカートリッジ52から(図2)からのトナー補給量に応じてモータ82(図2)で適宜、回転駆動され現像剤を撹拌部51に送り込む。中間搬送部80の搬送方向上流部に現像部50からの循環路55の現像剤供給口83が接続され、この現像剤供給口83とスクリュ81との間に現像剤溜り部84を設けると共に、トナーカートリッジ52からのトナー補給口85が、循環路55の現像剤供給口83の近傍に設けられている。
【0027】
この構成により、現像剤溜り部84がシールの役割を果たし、撹拌部51と循環路55が遮断されるので、現像剤溜り部84よりも上流側は、エアポンプ54からの空気の漏れによる内圧上昇の影響を受けることがない。これにより、トナー補給口85からのトナーの排出が妨げられることがなく、現像部50へのトナー補給を確実に行うことができ、印刷濃度薄や印刷濃度ムラが生じるのを防止することができる。
【0028】
現像剤溜り部84の現像剤は、現像部50から搬送される現像剤の量と、中間搬送部80から撹拌部51に搬送される現像剤の量とのバランスにより維持される。
スクリュ81の回転速度を制御し、撹拌部51に搬送する現像剤の量を設定することで、常に記現像剤溜り部84に現像剤がある状態が保持される。これにより、トナー補給口85を有する現像剤溜り部84よりも上流側と、撹拌部51及び現像剤溜り部84よりも下流側の循環路55aとを、現像剤溜り部84により確実に遮断することができ、ロータリフィーダ53部における空気供給源であるエアポンプ54からの空気の漏れによる内圧上昇の影響を受けることなく確実にトナー補給を行うことができるので、印刷濃度薄や、印刷濃度ムラが発生することのない現像装置及びこれを備えた画像形成装置が得られる。
【符号の説明】
【0029】
1 潜像担持体
5 現像装置
50 現像部
51 撹拌部
52 トナーカートリッジ
53 ロータリフィーダ
54 エアポンプ
55、55a、56 循環路
80 中間搬送部
81 スクリュ
82 モータ
83 現像剤供給口
84 現像剤溜り部
85 トナー補給口
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】特許第3734096号公報
【特許文献2】特許第3349286号公報
【特許文献3】特開平11−143196号公報
【特許文献4】特開2008−299217号公報
【特許文献5】特開2009−103751号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜像担持体上の潜像を現像する現像部と、該現像部の外部に設けられ、現像剤の一部を収容して現像剤を撹拌する撹拌部と、該撹拌部に現像剤を補給するトナーカートリッジと、前記撹拌部の現像剤を定量的に排出する現像剤排出手段とを備え、前記現像剤排出手段から排出される現像剤を、空気圧を利用して前記現像部に搬送する現像装置において、
前記現像部と前記撹拌部との間の現像剤循環路に、現像剤を撹拌部方向へ搬送するスクリュを設け、前記スクリュの搬送方向上流部に前記現像部からの循環路出口を接続し、前記循環路出口と前記スクリュの搬送方向上流部との間に現像剤溜り部を設けると共に、前記トナーカートリッジのトナー補給口を、前記現像剤溜り部に設けたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1記載の現像装置において、
前記スクリュの回転速度を制御することにより、前記現像剤溜り部から前記撹拌部へのトナーの搬送量が制御されることを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の現像装置において、
前記現像剤排出手段はロータリフィーダであることを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−58463(P2012−58463A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201027(P2010−201027)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】