説明

環状発光装置

【課題】 構成が簡単で、そして小型化が容易な環状発光装置を提供すること
【解決手段】 基板表面に、環状に形成されたエレクトロルミネッセンス発光性積層体を付設してなる環状発光装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品などの検査対象物の外観検査の際に、該検査対象物に光を照射する照明具に有利に用いることができる環状の発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス形成用のシリコン基板やガラス基板、金属材料などから形成された各種の機械部品などの外観検査(例、形状や寸法の検査あるいは傷や汚れの有無の検査)には、画像処理装置を備えた検査装置が用いられている。検査装置は、検査対象物に光を照射する照明具、光照射された検査対象物の光学像を撮像して、この光学像に対応する画像データを出力する撮像装置、そして撮像装置が出力する画像データと参照データとの照合を行なう画像処理装置などから構成されている。
【0003】
従来より、このような検査装置の照明具に、同心円状に配置された複数個の発光ダイオードを光源とした環状の照明装置を用いることは知られている。
【0004】
特許文献1には、同心円状に配置された複数個の発光ダイオードを光源としたリング照明装置が開示されている。図1は、この特許文献1に記載の従来のリング照明装置の代表的な構成を示す断面図である。
【0005】
図1に示すように、上記特許文献1に記載のリング照明装置10は、同心円状に配置された複数個の発光ダイオード11、これらの発光ダイオード11の発光を集光するレンズアレイ12、そしてレンズアレイ12を透過した光を所定位置(被測定物14の表面)に集光させる光学素子13などから構成されている。このリング照明装置10の発光は、被測定物14の表面にて反射され、リング照明装置の軸方向へと伝わる。このリング照明装置10の軸方向に伝わる光は、例えば、対物レンズ15を介して画像処理型測定器に伝えられ、被測定物の形状や寸法を検査するために用いられる。そして、このような構成のリング照明装置10は、照明効率に優れ、用いる発光ダイオードの個数を少なくすることができるため、小型化や低コスト化が可能であるとされている。
【特許文献1】特開2003−315678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1に記載のリング照明装置は、複数個の発光ダイオード、レンズアレイ、そして光学素子を備えた複雑な構成であるために、その製造に手間がかかる。また、リング照明装置により被測定物に照射された光には、被測定物表面にて反射されたのちに、対物レンズの方向(リング照明装置の軸方向)には伝わらずに、リング照明装置の対称位置へと伝わる光が多く含まれている。リング照明装置の軸方向以外に伝わる光が多いと、対物レンズを介して得られる被測定物の光学像が暗く不鮮明なものとなるため、被測定物の形状や寸法を検査する際の検査精度をある程度以上に高くすることが難しい。リング照明装置の軸方向により多くの光を伝えるためには、被測定物の表面になるべく垂直に近い角度で光を照射すること、すなわちリング照明装置の直径を小さくすることが好ましい。しかしながら、上記特許文献1のリング照明装置は、その構成が複雑であるため、その直径をある程度以下に小さくすることが難しい。
【0007】
本発明の目的は、構成が簡単で、そして小型化が容易な環状発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基板表面に、環状に形成されたエレクトロルミネッセンス発光性積層体を付設してなる環状発光装置にある。
【0009】
本発明の環状発光装置の好ましい態様は、下記の通りである。
(1)基板が透明である。
(2)エレクトロルミネッセンス発光性積層体が、上記基板の側から、透明陽電極層、少なくとも有機発光材料層を含む有機材料層、そして陰電極層をこの順に積層してなる有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体である。
(3)基板が環状の形状にある。
(4)互いに同軸に配置された一対の光学レンズが収容された筒体と組み合わせて使用する。
【0010】
本発明はまた、一対の光学レンズを互いに同軸に配置して筒体に収容し、この筒体の頂面もしくは底面あるいは一対の光学レンズの間に上記本発明の環状発光装置を付設してなる照明具にもある。
【0011】
本発明はまた、上記本発明の照明具、この照明具により光照射された検査対象物の光学像を撮像して、この光学像に対応する画像データを出力する撮像装置、及びこの画像データと参照データとの照合を行なう画像処理装置からなる検査対象物の外観の検査装置にもある。
【0012】
なお、本明細書において、エレクトロルミネッセンス発光性積層体を「環状に形成する」ことには、積層体の形状を環状に形成すること、さらには積層体の発光領域を環状に形成することが含まれる。また「透明」とは、可視光の透過率が70%以上であることを意味する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の環状発光装置は、基板表面に、環状に形成されたエレクトロルミネッセンス発光性積層体が付設された簡単な構成であるために小型化(特に、直径を小さくすること)が容易である。本発明の環状発光装置を、例えば、検査装置の照明具に用いる場合に、環状発光装置の直径を小さくすることによって検査対象物に照射された光をより多く環状発光装置の軸方向に伝えることができる。このため、本発明の環状発光装置を用いた検査装置は、明るく鮮明な検査対象物の光学像をもとに検査対象物の外観を検査することができるため、高い検査精度を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の環状発光装置を、添付の図面を用いて説明する。本発明の環状発光装置には、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体あるいは無機エレクトロルミネッセンス発光性積層体が用いられる。以下、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体を用いる場合を代表例として、本発明の環状発光装置を説明する。
【0015】
図2は、本発明の環状発光装置の構成例を示す断面図であり、そして図3は、図2の環状発光装置20を上から見た図である。
【0016】
図2及び図3に示す環状発光装置20は、透明基板21の表面に、環状に形成された有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22が付設された構成を有している。
【0017】
本発明の環状発光装置に用いる基板の材料に特に制限はないが、その代表例として、ガラスなどの透明な材料、そして金属などの不透明な材料が挙げられる。基板が透明である場合には、基板の中央に透孔が形成されていなくてもよい。一方、基板が不透明である場合には、基板の形状は環状に設定する。
【0018】
また、環状発光装置の発光を集光させるために、基板として湾曲した基板、例えば、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体が付設される表面が、球面、楕円面、もしくは放物面の一部を含む形状とされた基板を用いることもできる。また、基板が透明である場合には、その厚みを調節して基板に光学レンズを形成することもできる。
【0019】
有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22は、透明基板21の側から、透明陽電極層23、正孔輸送層24と有機発光材料層25とを含む有機材料層26、そして陰電極層27がこの順に積層された構成を有している。透明陽電極層23及び陰電極層27には、これらの電極間に直流電圧を印加するために、それぞれ電気的接続端子29a、29bが備えられている。なお、基板が不透明である場合には、例えば、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体を、不透明な基板の側から、陰電極層、少なくとも有機発光材料層を含む有機材料層、そして透明陽電極層がこの順に積層された構成とする。
【0020】
有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22は、その陽電極層23と陰電極層27との間に直流電圧を印加すると、陽電極層23から正孔が、そして陰電極層27から電子が有機発光材料層25の内部に注入され、この正孔と電子との再結合により生成した励起子(エキシトン)が失活する際の光の放出により発光する。正孔輸送層24は、陽電極層23から注入された正孔を有機発光材料層25に効率良く注入して、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22の発光効率を高くする機能を有している。
【0021】
有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22の発光は、透明基板21の側から取り出される。図2に記入した矢印31は、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22の発光の取り出し方向を示している。なお、基板が不透明である場合には、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の発光は、基板の側とは逆側から取り出される。
【0022】
透明陽電極層23としては、例えば、スパッタ法により形成された錫ドープ酸化インジウム(ITO)の薄膜が用いられる。ITO薄膜は、例えば、フォトリソグラフィー法により環状に形成される。
【0023】
正孔輸送層24としては、例えば、真空蒸着法により形成されたトリフェニルジアミン(TPD)の薄膜が用いられる。TPD薄膜は、例えば、薄膜を真空蒸着する際にマスク法によって環状に形成される。
【0024】
有機発光材料層25としては、例えば、真空蒸着法により形成されたトリス−(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3 )の薄膜が用いられる。Alq3 薄膜は、例えば、薄膜を真空蒸着する際にマスク法によって環状に形成される。
【0025】
陰電極層27としては、例えば、真空蒸着法により形成されたマグネシウム−銀(Mg−Ag)合金の薄膜が用いられる。Mg−Ag合金薄膜は、薄膜を真空蒸着する際にマスク法によって環状に形成される。
【0026】
有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の有機発光材料層には、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の発光効率を高くするために、その陰電極層側の面に電子輸送層を付設することも知られている。以下に、有機発光材料層を含む有機材料層の構成例を示す。
【0027】
(a)有機発光材料層
(b)正孔輸送層/有機発光材料層
(c)有機発光材料層/電子輸送層
(d)正孔輸送層/有機発光材料層/電子輸送層
【0028】
また、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の陽電極層と陰電極層との間には、積層体の発光特性などを改良するために、上記の正孔輸送層や電子輸送層の他にも様々な層、例えば、陽電極層(もしくは陰電極層)の有機発光材料層側の表面に正孔注入層(もしくは電子注入層)を付設することが知られている。
【0029】
有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22を環状に形成するためには、積層体22を構成する各々の層を、例えば、上記のようにマスク法やフォトリソグラフィ法によりパターニングして環状に形成するか、あるいは印刷法により環状に形成すればよい。
【0030】
また、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体は、その陽電極層と陰電極層とに挟まれた有機発光材料層部分(発光領域)が発光する。本発明の環状発光装置の有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体としては、その発光領域が環状に形成されたものを用いることもできる。発光領域を環状に形成するためには、例えば、陽電極層、陰電極層及び有機発光材料層のうちの一層を、上記のようにマスク法やフォトリソグラフィ法によりパターニングして環状に形成するか、あるいは印刷法により環状に形成すればよい。
【0031】
有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の層構成や材料、そして積層体の各々の層を所定形状(本発明の場合には環状)に設定する方法は、公知の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合と同様である。有機エレクトロルミネッセンス素子については、例えば、「有機LED素子の残された研究課題と実用化戦略」(ぶんしん出版、1999年)及び「光・電子機能有機材料ハンドブック」(朝倉書店、1997年)などに詳しい記載がある。
【0032】
このように、本発明の環状発光装置は、環状に形成されたエレクトロルミネッセンス発光性積層体が付設された簡単な構成であるために小型化(特に、直径を小さくすること)が容易である。また、本発明の環状発光装置は、従来のリング照明装置のように、複数個の発光ダイオードの配置を、各々の発光ダイオードの光軸がレンズアレイの各々のレンズの光軸と一致するように調節する必要がなく、その製造も容易である。本発明の環状発光装置を、例えば、検査装置の照明具に用いる場合に、環状発光装置の直径を小さくすることによって検査対象物に照射された光をより多く環状発光装置の軸方向に伝えることができる。このため、本発明の環状発光装置を用いた検査装置は、明るく鮮明な検査対象物の光学像をもとに検査対象物の外観を検査することができるため、高い検査精度を示す。
【0033】
また、有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体は、大気中の水分や酸素の影響を受け、その発光特性が劣化(例、輝度の低下や非発光部の生成など)することが知られている。このような発光特性の劣化を防止するため、環状発光装置20には、図2に示すように有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体22を気密封止するためガラス板30が備えられていることが好ましい。封止用のガラス板30は、低透湿性の封止用接着剤層(例、紫外線硬化型のアクリル樹脂系接着剤を硬化させて形成された層)28により基板21に固定されている。有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体を気密封止する方法は、上記の封止用ガラス板により気密封止する方法に限定される訳ではなく、例えば、金属製キャップにより気密封止する方法、あるいは積層体の表面を低透湿性の薄膜(例、二酸化ケイ素薄膜)により覆って気密封止する方法など、公知の気密封止方法を用いることができる。
【0034】
次に、本発明の環状発光装置を用いた検査装置について説明する。図4は、本発明の環状発光装置を用いた検査装置の構成例を示す図であり、図5は、図4に記入した切断線I−I線に沿って切断した検査装置40の照明具41の断面図である。
【0035】
図4の検査装置40は、例えば、金属部品などの検査対象物46に光を照射する照明具41、照明具41により光照射された検査対象物46の光学像を撮像し、この光学像に対応する画像データを出力する撮像装置42、そして前記画像データと参照データとの照合を行なう画像処理装置43などから構成されている。
【0036】
検査装置40には、その照明具41に直流電圧を供給するための電源装置45、そして撮像装置42により撮像された検査対象物の外観、あるいはその検査結果などを表示するための表示装置44が備えられている。
【0037】
図5に示すように、照明具41は、一対の光学レンズ51a、51bを互いに同軸に配置して筒体52に収容し、この筒体52の底面に図2及び図3に示す環状発光装置20が付設された構成を有している。環状発光装置20は、筒体52の頂面あるいは一対の光学レンズ51a、51bの間に配置することもできる。このように、本発明の環状発光装置は、互いに同軸に配置された一対の光学レンズが収容された筒体と組み合わせて使用することが好ましい。
【0038】
図4の検査装置40は、コンベア47により搬送される検査対象物46の外観を順番に検査する。
【0039】
照明具41は、電源装置45によって直流電圧が印加されることにより環状発光装置(図5:20)の有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体が発する光を、検査対象物46に照射する。そして撮像装置42は、光照射された検査対象物46の光学像を撮像して、この光学像に対応する画像データを出力する。この画像データは、画像処理装置43に送られる。画像処理装置43は、撮像装置が出力した画像データと参照データとを照合する。この照合により、検査対象物の外観が検査される。表示装置44には、例えば、外観検査の結果、あるいは不良と判定された検査対象物の光学像などが表示される。
【0040】
画像データと参照データとの照合は、公知の検査装置の場合と同様の方法により行なわれる。データの照合方法の例としては、撮像された検査対象物に対応する画像データと、予め撮像された検査対象物に対応する画像データ(参照データ)とをパターンマッチングする方法、および撮像された検査対象物に対応する画像データから形状や寸法に関する数値データを算出し、この数値データと良品の検査対象物の許容範囲を示す数値データ(参照データ)とを照合する方法などが挙げられる。
【0041】
また、従来の検査装置の場合と同様に、画像処理装置43における画像データの取り扱いを容易とするために、撮像装置42が出力する画像データに各種の前処理を行なうこともできる。前処理の例としては、二値化処理、ガンマ補正処理、濃度変換処理、およびシェーディング処理などが挙げられる。
【0042】
図5に示すように、本発明の環状発光装置20は小型化が容易であるため、一対のレンズ51a、51bを収容する筒体52の検査対象物の側に固定することが可能である。このような構成の照明具41を用いると、検査対象物46の表面に垂直に近い角度で光を照射することができるため、検査対象物46の表面で反射された光をより多く撮像装置(図4:42)に伝えることができる。このため、図4の検査装置40は、その撮像装置42により撮像された明るく鮮明な光学像をもとに検査対象物46の外観を検査することができるため、高い検査精度を示す。
【0043】
また、上記のように、外観の検査が必要とされる製品や部品には様々なものがあり、その形状や色も多岐にわたる。検査対象物の外観の検査を行なう場合には、照明具の光の色は、検査対象物に応じた色であることが好ましい。例えば、金属部品の外形を検査する場合には、その表面での反射光の影響を抑えるために、照明具の光の色は青色であることが好ましい。
【0044】
図4の検査装置40の照明具41に用いる環状発光装置(図5:20)は、その有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の有機発光材料層を形成する材料の選定により、その発光色を容易に調節することができる。環状発光装置の発光色は、基板上に、例えば、赤、青、緑のそれぞれの色で発光する有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の小片の複数個を環状に整列配置して、各々の積層体の小片の発光色を混色して調節することもできる。このようにして検査装置の環状発光装置の発光色を検査対象物に応じた色に設定すると、各種の検査対象物の外観をより精度良く検査することができる。
【0045】
また、検査装置の撮像装置が出力する画像データには、検査対象物の色やその表面における反射光の強弱を示す情報などが含まれている。このような情報をもとに検査装置の照明具が備える環状発光装置の発光色や輝度を検査対象物に応じて調節することもできる。このように発光色や輝度を調節すると、検査対象物に変更があった場合でも、照明具を検査対象物に応じた色の光を発する照明具に交換する必要がなくなり、検査装置の汎用性を高めることができる。
【0046】
また、環状発光装置の有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体を間欠的に点灯させることも好ましい。有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体は、その点灯時の発熱により有機発光材料層が変質して発光特性が劣化(例、輝度の低下)し易いことが知られている。有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体を間欠的に点灯させることにより、その発熱量が低減され、上記発光特性の劣化が低減される。このため、検査装置を長時間にわたって使用した場合であっても、検査対象物を安定に検査することができる。
【0047】
さらにまた、環状発光装置の有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の駆動電圧を、撮像装置が出力する画像データをもとに制御して、検査対象物に照射される光の輝度を安定化することも好ましい。これにより、例えば、大気中の水分や酸素などの影響を受けて有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の発光輝度が徐々に低下した場合であっても、上記駆動電圧の制御によって検査対象物に照射される光の輝度が安定化されるため、検査対象物を安定に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】従来のリング照明装置の構成例と、その使用の態様を示す断面図である。
【図2】本発明の環状発光装置の構成例を示す断面図である。
【図3】図2の環状発光装置を上から見た図である。
【図4】本発明の環状発光装置を用いた検査装置の構成例を示す図である。
【図5】図4に記入した切断線I−I線に沿って切断した検査装置の照明具の断面図である。
【符号の説明】
【0049】
10 リング照明装置
11 発光ダイオード
12 レンズアレイ
13 光学素子
14 被測定物
15 対物レンズ
20 環状発光装置
21 透明基板
22 有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体
23 透明陽電極層
24 正孔輸送層
25 有機発光材料層
26 有機材料層
27 陰電極層
28 封止用接着剤層
29a、29b 電気的接続端子
30 封止用ガラス板
31 有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体の発光の取り出し方向を示す矢印
40 検査装置
41 照明具
42 撮像装置
43 画像処理装置
44 表示装置
45 電源装置
46 検査対象物
47 コンベア
51a、51b 光学レンズ
52 筒体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板表面に、環状に形成されたエレクトロルミネッセンス発光性積層体を付設してなる環状発光装置。
【請求項2】
基板が透明である請求項1に記載の環状発光装置。
【請求項3】
エレクトロルミネッセンス発光性積層体が、上記基板の側から、透明陽電極層、少なくとも有機発光材料層を含む有機材料層、そして陰電極層をこの順に積層してなる有機エレクトロルミネッセンス発光性積層体である請求項2に記載の環状発光装置。
【請求項4】
基板が環状の形状にある請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の環状発光装置。
【請求項5】
互いに同軸に配置された一対の光学レンズが収容された筒体と組み合わせて使用する請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載の環状発光装置。
【請求項6】
一対の光学レンズを互いに同軸に配置して筒体に収容し、該筒体の頂面もしくは底面あるいは該一対の光学レンズの間に請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載の環状発光装置を付設してなる照明具。
【請求項7】
請求項6に記載の照明具、該照明具により光照射された検査対象物の光学像を撮像して該光学像に対応する画像データを出力する撮像装置、および該画像データと参照データとの照合を行なう画像処理装置からなる検査対象物の外観の検査装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−46947(P2006−46947A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−224254(P2004−224254)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(504180239)国立大学法人信州大学 (759)
【出願人】(500184626)株式会社アルゴル (5)
【Fターム(参考)】