説明

生体インピーダンスの測定装置

【課題】生体インピーダンスの測定装置を提供する。
【解決手段】本発明は、生体インピーダンスの測定装置に関するものであって、被測定者の人体に電流を印加して、この電流によって人体に形成される生体インピーダンスを測定すると同時に、被測定者の人体に照射される光によって人体の周りに形成されるアウトラインイメージを撮影し、該撮影された人体のアウトラインイメージから人体の周り情報を分析するように具現することによって、体成分のような被測定者の生体情報とともに被測定者の腰周りやお尻周りなどの人体の周り情報を得ることができ、より正確な人体の状態を把握できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体インピーダンスの測定装置に係り、特に、体成分のような生体情報を把握するための生体インピーダンスの測定機能以外に人体の周り情報の測定機能を有することによって、より正確な被測定者の状態を把握することができる生体インピーダンスの測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
体成分を分析する方法で価格が安く、人体に無害な生体インピーダンスの分析方法(Bioelectrical Impedance Analysis)が広く使われている。生体インピーダンスの方法は、人体内に弱い交流電流を送って人体の電気抵抗またはインピーダンスを測定するとともに被測定者の身長及び体重を測定して、これを通じて被測定者の体液の量、筋肉量及び体脂肪量などの生体情報を算出する方法である。
【0003】
図1は、従来の生体インピーダンスの測定装置の一例を図示した斜視図である。図面に図示したように、生体インピーダンスの測定装置は、足電極1と、手電極2と、インピーダンス測定部(図示せず)及び制御部(図示せず)とからなる。
【0004】
前記足電極1は、被測定者の両足の裏と足のきびすのそれぞれに接触する部分であって、この足電極1の一つは、電流を人体に印加するための電極1aであり、他の一つは、電圧を測定するための電極1bである。
【0005】
前記手電極2は、被測定者の両手のそれぞれに接触する部分であって、図面には図示していないが、この手電極2も電流を人体に印加するための電極と、電圧を測定するための電極とを備えている。
【0006】
前記インピーダンス測定部は、被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定回路であって、生体インピーダンスの測定装置の内部にモジュール化される。
【0007】
前記制御部は、装置全般を制御するが、前記インピーダンス測定部によって測定された生体インピーダンスを処理して生体インピーダンスの測定結果を生成させるものであって、生体インピーダンスの測定装置の内部にICチップ形態に設けられる。
【0008】
このような構成を有する従来の生体インピーダンスの測定装置は、被測定者が生体インピーダンスの測定のために足電極1に被測定者の足を、手電極2に被測定者の手を接触すれば、制御部の制御下に足電極1または/及び手電極2の電流印加用電極を通じて被測定者の人体に電流が印加され、足電極1または/及び手電極2の電圧測定用電極に連結されるインピーダンス測定部を通じて生体インピーダンスが測定され、該測定された生体インピーダンスの結果は、制御部によって体脂肪を含んだ体成分や肥満度などの生体情報として換算される。
【0009】
一方、人体の腰周りやお尻周りも体脂肪や肥満度を測定するデータに利用されうる。通常の人体の腰周りやお尻周りなどを測定する方法として巻き尺を利用して来た。しかし、巻き尺を用いて人体の腰周りやお尻周りなどを測定する場合、測定者が巻き尺にどれほどの引力を与えるか、被測定者が息を引くか、吐くかなどのさまざまな外部要人によって測定結果が変わって、測定誤差が非常に激しい問題があった。
【0010】
したがって、本発明者は、被測定者の状態をより正確に判断するために、生体インピーダンスの測定機能に付け加えて光学技術を用いて測定者や被測定者の外部環境にほとんど無関係に人体の腰周りやお尻周りなどを正確に測定することができる技術に対する研究を重ねて、このような光学技術を利用した人体の周り測定技術を生体インピーダンスの測定装置に適用して、より効率的な人体の臨床情報獲得が可能な生体インピーダンスの測定技術を提案した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記した趣旨下に発明されたものであって、光学技術を利用した人体の周り測定技術を生体インピーダンスの測定技術と結合して、より効率的な人体の臨床情報獲得が可能な生体インピーダンスの測定装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を果たすための本発明の一態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置が被測定者の人体に電流を印加して、この電流によって人体に形成される生体インピーダンスを測定すると同時に、被測定者の人体に照射される光によって人体の周りに形成されるアウトラインイメージを撮影し、該撮影された人体のアウトラインイメージから人体の周り情報を分析することを特徴とする。
【0013】
したがって、本発明は、光学技術を利用した人体の周り測定技術を生体インピーダンスの測定装置に適用して、より効率的な人体の臨床情報獲得が可能な長所を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明による生体インピーダンスの測定装置は、光学技術を利用した人体の周り測定技術を生体インピーダンスの測定技術と結合して、体成分のような被測定者の生体情報とともに被測定者の腰周りやお尻周りなどの人体の周り情報を得ることができ、より正確な人体状態の把握を可能にした有用な効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付した図面を参照して記述される望ましい実施形態を通じて本発明を当業者が容易に理解して再現できるように詳しく記述する。
【0016】
図2は、本発明による生体インピーダンスの測定装置の概要図であり、図3は、本発明による生体インピーダンスの測定装置の一実施形態による構成を図示した斜視図である。
【0017】
本発明による生体インピーダンスの測定装置100は、被測定者の人体に電流を印加して人体に形成される生体インピーダンスを測定する生体インピーダンスの測定手段と、被測定者の人体の周りをイメージ化し、該イメージから人体の周り情報を得る周り情報の測定手段とを含んでなる。
【0018】
図2に図示したように、前記生体インピーダンスの測定手段は、足電極110と、インピーダンス測定部120とを含んでなり、前記周り情報の測定手段は、少なくとも一つの光照射部130と、少なくとも一つの撮影部140と、制御部150とを含んでなる。
【0019】
前記足電極110は、被測定者の両足のそれぞれに接触される部分であって、互いに離隔して配する少なくとも一つの電流印加用電極111と、少なくとも一つの電圧測定用電極112とを備える。前記電流印加用電極111は、これと接触される被測定者の足を通じて人体に電流を印加するために電源(図示せず)を接続する端子である。前記電圧測定用電極112は、これと接触される被測定者の足を通じて人体に流れる人体抵抗(生体インピーダンス)を検出するためにインピーダンス測定回路を連結するための端子である。
【0020】
前記インピーダンス測定部120は、前記足電極110に印加された電流によって被測定者の生体インピーダンスを測定するインピーダンス測定回路であって、生体インピーダンスの測定装置100の内部にモジュール化される。
【0021】
前記光照射部130は、少なくとも一つ以上設けられ、被測定者の人体200に光を照射する。このとき、前記光照射部130が、人体200の水平方向に光を照射することが望ましい。一方、前記光照射部130が、光波長によって分類される可視光線、赤外線などの光を照射するように具現することもできるが、気体分子や固体中にある電子をエネルギー増幅して、単一波長の光で放出するレーザービーム(Laser Beam)を照射するように具現することが望ましい。レーザービームは、単色性、干渉性、高輝度性、指向性、エネルギー集中性などの光特性を有するので、人体に照射される場合に鮮明なアウトラインを形成する。
【0022】
一方、前記光照射部130は、人体を中心に複数の位置から光を人体に照射するように具現することによって、人体の位置による誤差を最小化することができ、望ましくは、前記光照射部130を人体の両側に対称になるように複数で設けることが良い。すなわち、人体を中心に複数の位置から人体の水平方向に光を照射すれば、人体の周り全体にアウトラインが形成され、人体の位置に構わずに人体の周りに形成されるアウトラインは一定になるので、人体の周り測定時に人体の位置による誤差を最小化することができる。
【0023】
前記撮影部140は、前記光照射部130と相異なる高さに少なくても一つ設けられて、前記光照射部130から照射された光によって形成される人体のアウトラインを撮影する。このとき、前記撮影部140が、前記光照射部130と相異なる高さに設けられる理由は、人体に形成されるアウトライン状を正確に撮影するためである。もし、前記撮影部140が、前記光照射部130と同一な高さに設けられる場合には、人体に形成されるアウトラインは直線に撮影されるために、アウトライン状を判別することができないためである。
【0024】
一方、前記撮影部140は、前記光照射部130によって照射される光の種類によって赤外線カメラなどの特殊なカメラを使うこともできるが、最近容易に利用することができるCCDカメラを採用することが望ましい。前記光照射部130によって照射される光でレーザービームを採用した場合、固体撮像素子(CCD:Charged Coupled Device)に露出されたイメージを電気的な形態に変えて伝送することによって、鮮明な画質を得ることができるCCDカメラを採用することで特殊カメラに比べて低コストで人体の周りに形成されるアウトラインイメージを撮影させうる。
【0025】
前記制御部150は、生体インピーダンスの測定装置100の内部にICチップ形態に設けられて装置全般を制御する。この制御部150は、前記インピーダンス測定部120によって測定された生体インピーダンスから体成分を分析して生体インピーダンスの測定結果を生成させ、前記撮影部140によって撮影される人体のアウトラインイメージから人体のアウトライン周り情報を分析する。このとき、前記制御部150によって分析される人体のアウトライン周り情報が人体のアウトライン周りの大きさであり、人体のアウトライン周りの形状であり得る。この制御部150によって分析される人体のアウトライン周り情報から測定部位、例えば、腰、お尻などの人体の周りが分かる。
【0026】
例えば、前記制御部150は、閉曲線の長さを測定するソフトウェア的なアルゴリズムを用いて人体のアウトライン周りを測定することができる。一例として、前記撮影部140によって撮影された人体200のアウトラインイメージをソフトウェア的に処理してアウトライン部分のみを抽出し、該抽出されたアウトラインを成す各点のx、y座標を求めて、隣合う各点間のx座標差値とy座標差値とを求めることで隣合う二点の距離が分かって、この隣合う各点間の距離の和を求めることで人体200のアウトライン周りの近似値を演算することができる。
【0027】
前記した構成を有する本発明による生体インピーダンスの測定装置100の動作効果を調べれば、被測定者が足電極110を足で踏めば、足電極110の互いに離隔して配する電流印加用電極111と電圧測定用電極112とに被測定者の足が接触される。この状態で、制御部150の制御下に前記電流印加用電極111を通じて被測定者の人体に電流が印加され、前記電圧測定用電極112に連結されるインピーダンス測定部120を通じて被測定者の生体インピーダンスが測定される。
【0028】
一方、前記光照射部130によって人体200に光が照射されれば、前記光によって人体の周りにアウトラインが形成され、前記アウトラインイメージを前記撮影部140を通じて撮影すれば、前記制御部150が、撮影された人体のアウトラインイメージから人体の周り情報を分析して人体の周りの大きさや、形状などが分かるので、光学技術を用いて測定者や被測定者の外部環境にほとんど無関係に人体の腰周りやお尻周りなどを正確に測定させうる。
【0029】
したがって、本発明による生体インピーダンスの測定装置100は、光学技術を利用した人体の周り測定技術を生体インピーダンスの測定技術と結合して、体成分のような被測定者の生体情報とともに被測定者の腰周りやお尻周りなどの人体の周り情報を得ることができ、より正確な人体の状態を把握することができる長所を有する。
【0030】
例えば、前記体成分のような被測定者の生体情報と、被測定者の腰周りやお尻周りなどの人体の周り情報とをともに活用して被測定者の腹部脂肪を分析することができる。
【0031】
図3を参照して、本発明による生体インピーダンスの測定装置100の一実施形態による機械的構成を調べる。図3に図示したように、本発明による生体インピーダンスの測定装置100は、底を支持すると同時に人体200を乗せるが、電流印加用電極111と電圧測定用電極112とが離隔して配する足電極110が設けられる下部体10と、前記光照射部130及び前記撮影部140が設けられるが、昇降して高さ調節可能な上部体20とを含んでなる。前記図2に図示したインピーダンス測定部120及び制御部150は、前記下部体10または上部体20の内部に設けられる。
【0032】
このとき、上部体20は、例えば、一側が開口されたドーナツ状、‘U’字状など一側が開口されて、この開口された部分に人体が出入りすることができる形態の基板21と、前記基板21の内側に少なくとも一つ設けられる光照射部130と、前記基板21の内側に前記光照射部130と相異なる高さに設けられる少なくとも一つの撮影部140とを含んでなる。一方、前記一側が開口された形状の基板21を備える上部体20が、この開口された部分を開閉する開閉部22をさらに含むこともできる。
【0033】
したがって、人体200の臨床情報の測定時、被測定者が前記基板21の一側が開口された部分に出入りして、前記下部体10の足電極100の電流印加用電極111と電圧測定用電極112とに足を接触した状態で所望の測定部位、例えば、腰、お尻などの高さに前記上部体20の高さを調整し、測定ボタン196aを押せば、前記電流印加用電極111を通じて被測定者の人体に電流が印加され、前記上部体20の基板21の内側に設けられる光照射部130から光が人体に照射される。
【0034】
次いで、前記電圧測定用電極112に連結されるインピーダンス測定部120を通じて被測定者の生体インピーダンスが測定される。一方、人体に照射された光によって人体にアウトラインが形成され、前記上部体20の基板21の内側に設けられる撮影部140を通じて人体のアウトラインイメージが撮影されれば、前記制御部150が、この撮影された人体のアウトラインイメージを分析して、例えば、人体の周りの大きさまたは形状などの人体の周り情報を得られるので、本発明は、被測定者の生体インピーダンスを測定すると同時に、光学技術を用いて測定者や被測定者の外部環境にほとんど無関係に人体の腰周りやお尻周りなどを正確に測定させうる。
【0035】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、光進行遮断部160をさらに含むこともできる。前記光進行遮断部160は、前記光照射部130から照射されて被測定者の人体200をずれて通り過ぎた光の進行を遮断する。すなわち、この実施形態は、前記光照射部130から照射されて人体200をずれて通り過ぎた光が進行し続ける場合に発生する可能性があるさまざまな問題点、例えば、不快感や、他の電子機器の誤動作などを防止するために、人体200をずれて通り過ぎた光を前記光進行遮断部160を通じて吸収するか、または乱反射処理するなどの方法で光進行を遮断できるようにした実施形態である。
【0036】
例えば、図3に図示したように、前記光進行遮断部160を人体を基準に前記上部体20の基板21の内側に設けられる光照射部130に対向する側の基板21の内側に設けることが望ましい。このとき、光照射部130に対向する側の基板21の内側を光を吸収または乱反射させる材質として具現することによって、前記光進行遮断部160を基板21の内側と一体に具現することもできる。したがって、本発明は、前記光進行遮断部160を通じて前記光照射部130から照射されて人体200をずれて通り過ぎた光の進行を効果的に遮断させうる。
【0037】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、移送部170をさらに含むこともできる。前記移送部170は、人体の一定部位に光を照射できるように被測定者の人体条件によって前記光照射部130を上下に移送させる。すなわち、人体の周りを測定する場合、各被測定者ごとに人体条件、すなわち、身長の大きさが異なるので、被測定者の人体の一定部位(身長の一定比率の測定高さ)、例えば、腰、お尻などに光を照射できるように人体条件によって前記光照射部130を上下に移送させなければならない。本発明による生体インピーダンスの測定装置100は、前記移送部170を通じて前記光照射部130を上下に移送させる。
【0038】
図3の場合、上部体20の基板21の内側に光照射部130が設けられているので、移送部170が、下部体10に対して上部体20の基板21が昇降するように具現することによって、光照射部130を上下に移送させうる。このとき、前記移送部170が、人体の特定部位を基準に上下に特定間隔ほどのみ移送されるように具現することもできる。例えば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、腰周りを測定するようにセッティングされたら、前記移送部170が、前記光照射部130が人体の平均腰高さを基準に上下に特定間隔ほどのみ移送されるように光照射部130の移送を制限するように具現することができる。
【0039】
一方、前記移送部170を測定者または被測定者の手によって前記光照射部130が昇降する手動式、ユーザーのボタン操作などによって自動で前記光照射部130が昇降する半自動式、ユーザーの操作なしにセンサーの動作によって自動で前記光照射部130が昇降する自動式でそれぞれ具現することができる。
【0040】
例えば、手動式の移送部170である場合、上部体20の適正な位置に取っ手(図示せず)を設け、下部体10に支持される垂直棒を移送部170に設け、前記上部体20の基板21に前記垂直棒に挿入される挿入溝を設けて、前記垂直棒と挿入溝との間の摩擦面を重力に対抗することができる摩擦係数を有するように具現すれば、測定者または被測定者が手で前記取っ手を取って上下に上部体20の基板21を移動させることによって、上部体20の基板21の内側に設けられた光照射部130が昇降する。このとき、前記取っ手の代わりに後述される手電極を利用することが望ましい。
【0041】
例えば、半自動式の移送部170である場合、上部体20の基板21の上部の適切な位置に調整ボタン196cを設けて、測定者または被測定者が、この調整ボタン196cを押せば、モータ(図示せず)を駆動させて下部体10に支持される油圧または気圧式シリンダー(図示せず)を圧縮または膨脹させることによって、上部体20の基板21を昇降させて上部体20の基板21の内側に設けられた光照射部130が昇降する。
【0042】
例えば、自動式の移送部170である場合、もし腰周りを測定する場合を例として上げれば、調整ボタンが設けられず、撮影部140が腰位置を感知するセンサーとして動作して、撮影部140によって撮影される被測定者の人体イメージから制御部150がソフトウェア的に被測定者のお臍を検出し、モータ(図示せず)を駆動させて下部体10に支持される油圧または気圧式シリンダー(図示せず)を圧縮または膨脹させることによって、上部体20の基板21を検出されたお臍の高さに昇降させることによって上部体20の基板21の内側に設けられた光照射部130が昇降する。
【0043】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、固定部180をさらに含むこともできる。前記固定部180は、前記光照射部130と前記撮影部140との間の相対位置が常に一定になるように前記光照射部130と撮影部140とを同時に固定する。すなわち、人体に光を照射する光照射部130と、人体に照射される光によって形成される人体のアウトラインイメージを撮影する撮影部140の相対位置が変更される場合、同一な倍率で撮影されたアウトラインイメージでもその大きさが異なる。同一な倍率であるにも撮影されたアウトラインイメージの大きさが異なれば、これは結果的に周り測定誤差になるので、前記光照射部130と前記撮影部140との間の相対位置を常に同様に保持させることが重要である。したがって、本発明による生体インピーダンスの測定装置100は、固定部180を通じて前記光照射部130と前記撮影部140との間の相対位置を常に一定になるように保持させる。
【0044】
例えば、上部体20の基板21の内側に光照射部130と、撮影部140を固定設置することによって基板21の自体が固定部180の役割を遂行するように具現することもでき、これとは異なって光照射部130と、撮影部140を固定設置した固定部180を上部体20の基板21の内側に設けて具現することもできる。このようにすることにより、光照射部130と撮影部140との間の相対位置が常に一定になるように保持されて同一な倍率で撮影されたアウトラインイメージの大きさが光照射部130と撮影部140との間の相対位置によって差が発生しなくなるので、周り測定誤差を防止させうる。
【0045】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、光拡散部182をさらに含むこともできる。前記光拡散部182は、前記光照射部130から照射される光を水平方向に拡散させてスリットビームを形成させる。例えば、前記光照射部130から人体に照射される光がレーザービームである場合、レーザービームの特性上、エネルギー集中性を有するので、これを広範囲の人体に線形に光を照射するためには、これを拡散させてスリットビーム(Slit Beam)を形成させなければならない。したがって、本発明による生体インピーダンスの測定装置100は、光拡散部182を通じて前記光照射部130から照射される光を水平方向に拡散させてスリットビームを形成させることによって、人体に均等に光を照射させる。
【0046】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、出力部184をさらに含むこともできる。前記出力部184は、前記制御部150によって生成される生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン周り情報を出力する。このとき、前記出力部184が、生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン周り情報を画面表示するディスプレイ部であり、生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン周り情報を音声出力する音声出力装置(図示せず)であり、生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン周り情報を文書に出力するプリンティング装置(図示せず)であり得る。すなわち、この実施形態は、前記制御部150によって生成される生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン周り情報を出力して、測定結果を測定者または被測定者などが確認できるようにした実施形態である。
【0047】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、少なくとも一つの垂直光照射部186をさらに含むこともできる。前記垂直光照射部186は、人体200に垂直光を照射する。すなわち、この実施形態は、人体の周り測定部位の上下方向の曲率を測定するための実施形態であって、前記垂直光照射部186によって人体に垂直光が照射されれば、人体の周り測定部位の上下方向にアウトラインが形成され、この上下方向のアウトラインが撮影部140によって撮影されれば、制御部150が、この撮影されたアウトラインイメージから水平方向の周り測定部位の垂直方向の曲率を計算する。この場合、人体の身長の大きさによって人体の自体が垂直光の進行を遮断するので、人体の水平方向に光を照射する場合とは異なって別途の光進行遮断部を設けなくても良い。
【0048】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、通信部188をさらに含むこともできる。前記通信部188は、前記制御部150によって生成される生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン周り情報をネットワークに伝送する。すなわち、この実施形態は、本発明による生体インピーダンスの測定装置100によって測定される生体インピーダンスの測定結果または人体のアウトライン情報を有線または無線通信インターフェースを通じて外部装置、例えば、パソコンや、肥満度測定装置などに伝送して利用できるようにした実施形態である。このとき、前記通信部188は、図3に図示した下部体10または上部体20の内部に設けられるICチップ形態の制御部150と一体にまたはこれに連結される別途のICチップ形態に設けられる。
【0049】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、体重測定部190をさらに含むこともできる。前記体重測定部190は、被測定者の体重を測定する。すなわち、この実施形態は、生体インピーダンスの測定装置100に体重を測定することができる体重測定手段をさらに構成して、生体インピーダンスの測定及び人体の周り測定と同時に体重を測定可能にした実施形態である。前記体重測定部190は、図3に図示した下部体10に設けて被測定者が下部体に上がった場合、被測定者の体重を測定し、制御部150が、この測定された体重を前記出力部184を通じて出力することによって被測定者の体重が測定される。
【0050】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、身長測定部192をさらに含むこともできる。前記身長測定部192は、被測定者の身長を測定する。すなわち、この実施形態は、生体インピーダンスの測定装置100に身長を測定することができる身長測定手段をさらに構成して、生体インピーダンスの測定及び人体の周り測定と同時に身長を測定可能にした実施形態である。例えば、前記身長測定部192は、図3に図示したように、移送部170によって上下運動する上部体20上に高さ調整可能になるように設けて被測定者が下部体10に上がった場合、前記移送部170によって人体の周りを測定する位置に光照射部130の高さを調整し、この状態で身長測定部192の高さを被測定者の身長の高さに調整して被測定者の身長を測定するように具現することができる。
【0051】
一方、本発明の付加的な態様によれば、前記身長測定部192が、前記移送部170によって移送される光照射部130の高さを測定するように具現することもできる。このとき、前記制御部150が、前記身長測定部192によって測定される光照射部130の高さから被測定者の身長を予測することによって、被測定者の身長を測定する。すなわち、この実施形態は、前記図3に図示したように、身長測定部192を機械的に構成して被測定者の実際身長を測定する代わりに、光照射部130の高さを測定するセンサー形態に具現し、測定される光照射部130の高さから被測定者の身長をソフトウェア的に予測するようにした実施形態である。
【0052】
例えば、光照射部130が、人体の腰周り測定のために前記移送部170によって人体の腰の高さに調整される場合であれば、人体の腰は、被測定者ごとに若干の誤差はあるが、通常の身長の1/2程度であるので、測定される光照射部130の高さから被測定者の身長予測が可能である。この実施形態は、前記図3に図示したように、身長測定部192を機械的に構成した実施形態に比べて身長測定誤差はあるが、機械的に構成が簡単であり、これによりコストダウンとなる長所がある。
【0053】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、手電極194をさらに含むこともできる。前記手電極194は、被測定者の両手のそれぞれに接触され、 図面には図示していないが、電流を人体に印加するための電極と、電圧を測定するための電極とを備えている。この手電極194は、前記した足電極110と動作して8点電極法の適用が可能であるので、人体の各部位別にインピーダンスを測定させうる。例えば、前記手電極194を図3に図示したように、上部体20の基板21上部に突設して被測定者が便利に両手で手電極194を取ることができるように具現することができる。
【0054】
一方、本発明の付加的な態様によれば、本発明による生体インピーダンスの測定装置100が、操作部196をさらに含むことができる。前記操作部196は、各種のユーザー操作を受ける部分であって、例えば、図3に図示したような測定ボタン196aや、電源ボタン196b、光照射部130の高さを調整するための調整ボタン196cなどがこの操作部196に含まれる。したがって、測定者または被測定者は、この操作部196を操作することによって本発明による生体インピーダンスの測定装置100の各種の制御命令を入力させうる。
【0055】
したがって、前記のようにすることによって本発明は、光学技術を利用した人体の周り測定技術を生体インピーダンスの測定技術と結合して、体成分のような被測定者の生体情報とともに被測定者の腰周りやお尻周りなどの人体の周り情報を得ることができ、より正確に人体の状態を把握することができるので、前記で提示した本発明の目的を果たせる。
【0056】
本発明は、添付した図面によって参照される望ましい実施形態を中心に記述されたが、このような記載から後述する特許請求の範囲によって包括される範囲内で本発明の範疇を外れずに多様な変形が可能であるということは明白である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、生体インピーダンスの測定装置の分野で適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来の生体インピーダンスの測定装置の一例を図示した斜視図である。
【図2】本発明による生体インピーダンスの測定装置の概要図である。
【図3】本発明による生体インピーダンスの測定装置の一実施形態による構成を図示した斜視図である。
【図4】本発明による生体インピーダンスの測定装置の光照射状態を図示した図面である。
【符号の説明】
【0059】
100:生体インピーダンスの測定装置
110:足電極
120:インピーダンス測定部
130:光照射部
140:撮影部
150:制御部
160:光進行遮断部
170:移送部
180:固定部
182:光拡散部
184:出力部
186:垂直光照射部
188:通信部
190:体重測定部
192:身長測定部
194:手電極
196:操作部
200:人体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定者が起立姿勢で両足に接触される足電極が備えられ、人体に微細電流を印加して人体区間で生体電気インピーダンスを測定し、該測定されたインピーダンスデータを用いて要求される人体の構成成分を算出して表示部に表示する生体インピーダンスの測定装置において、
被測定者の人体の水平方向に光を照射する少なくとも一つの光照射部と、
前記光照射部を上下に移送させる移送部と、
前記光照射部と相異なる高さに設けられて、前記光照射部から照射された光によって形成される人体のアウトラインを撮影する少なくとも一つの撮影部と、
装置全般を制御するが、測定された生体インピーダンスから体成分を分析して生体情報の測定結果を生成させ、前記撮影部によって撮影される人体のアウトラインイメージから人体のアウトライン周り情報を分析する制御部と、を含んでなることを特徴とする生体インピーダンスの測定装置。
【請求項2】
前記生体インピーダンスの測定装置は、
前記光照射部から照射されて人体をずれて通り過ぎた光の進行を遮断する光進行遮断部をさらに含み、前記光進行遮断部には、前記光照射部が固定されていて移送部の上下駆動によって前記光進行遮断部を前記光照射部とともに上下に移送させることを特徴とする請求項1に記載の生体インピーダンスの測定装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記体成分の分析結果と前記人体の周り情報とをともに活用して腹部の脂肪を分析することを特徴とする請求項1に記載の生体インピーダンスの測定装置。
【請求項4】
前記移送部は、
前記光照射部を、身長の一定比率で測定高さが調節されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の生体インピーダンスの測定装置。
【請求項5】
前記移送部は、
ユーザーのボタン操作によって測定高さを調節することを特徴とする請求項1に記載の生体インピーダンスの測定装置。
【請求項6】
前記光進行遮断部は、
前記光照射部と前記撮影部との間の相対位置が常に一定になるように前記光照射部と前記撮影部とをともに固定する固定部をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の人体の周り測定装置。
【請求項7】
前記生体インピーダンスの測定装置は、
被測定者の両手のそれぞれに接触される手電極をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうち何れか一項に記載の生体インピーダンスの測定装置。
【請求項8】
前記生体インピーダンスの測定装置は、
被測定者の体重を測定する体重測定部をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうち何れか一項に記載の生体インピーダンスの測定装置。
【請求項9】
前記生体インピーダンスの測定装置は、
被測定者の身長を測定する身長測定部をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうち何れか一項に記載の生体インピーダンスの測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−534(P2009−534A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−163317(P2008−163317)
【出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(508142354)バイオ スペース・カンパニー・リミテッド (9)
【氏名又は名称原語表記】BIOSPACE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】518−10 Dogok 2−dong,Gangnam−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】