生体インプラントに対して照準装置を空間的に調整する、医療機器、生体インプラント、アダプタ装置、及び方法
【課題】生体インプラントに対して照準装置を空間的に調整する医療機器、医療機器部品、及び方法が必要とされる。
【解決手段】生体インプラント210と照準装置280との間に空間的方向性を着脱可能に確立する、医療機器200、機器部品210,220及び方法を記載する。したがって、生体インプラント210の輪郭部は、機械的形状嵌め合い接続を用いてアダプタ装置220が生体インプラント210に対して着脱可能に締結され得るよう、設計される。アダプタ装置220は、照準装置280が生体インプラント210に対して安定した空間位置において着脱可能に位置付けられ得るよう、照準装置280に対する基盤(basis)を与える。望ましくは、アダプタ装置220は、ダウエルピン230、ハンドリング装置240、及びクランプ要素250等の異なる要素を有する。
【解決手段】生体インプラント210と照準装置280との間に空間的方向性を着脱可能に確立する、医療機器200、機器部品210,220及び方法を記載する。したがって、生体インプラント210の輪郭部は、機械的形状嵌め合い接続を用いてアダプタ装置220が生体インプラント210に対して着脱可能に締結され得るよう、設計される。アダプタ装置220は、照準装置280が生体インプラント210に対して安定した空間位置において着脱可能に位置付けられ得るよう、照準装置280に対する基盤(basis)を与える。望ましくは、アダプタ装置220は、ダウエルピン230、ハンドリング装置240、及びクランプ要素250等の異なる要素を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外科手術用の器具の分野に係る。特には、本発明は、生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立する医療機器に係る。より特には、本発明は、インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間の相対空間的方向性の正確な確立を可能にする、医療機器及び該機器の部品に係る。
【0002】
本発明は更に、生体インプラントと照準装置との間に、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立する方法に係る。
【背景技術】
【0003】
折れた骨をその正常位置において確実に安定させ得るよう、特別な骨安定化インプラントが頻繁に使用される。かかるインプラントは、例えば外科用スチール等から作られる金属プレートである。かかる目的に対して使用されるプレートは通常、ねじ込みスクリューを用いて骨部に対して固定され、該スクリューは、所謂プレドリル穴又はパイロットドリル穴が骨組織においてあけられた後に骨組織へと締められる。かかるプレドリル穴は、確実なねじ込み手順を可能にし、それによってスクリューで骨が更に破損する危険性は大幅に低減される。
【0004】
かかるプレドリル穴のドリルあけを容易にするよう、ドリルあけ用治具のように働く、所謂照準装置又は照準ブロックが既知である。この場合、照準装置は、正確な空間位置において金属プレートに対して着脱可能に固定される。
【0005】
照準装置はまた、ロッキングネイル部(locking nails)と接続して使用され、脊髄組織へと入れられる。したがって、連結ネイル部(interlocking nail)内の交差ボア(cross bore)の位置は、正確に定められ得る。交差ボアは、固定スクリューを収容するよう適合され、該スクリューは、対応する骨部分を介して交差して(crosswise)入れられる。
【0006】
US6,224,601B1(特許文献1)は、転子骨下骨折、転子部骨折、及び大腿骨頸部骨折の処置に対する補助的な骨接合術における照準装置の使用を開示する。
【特許文献1】US6,224,601B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
生体インプラントに対する照準装置の容易で、素早く、確実な相対位置決めが可能となる、生体インプラントに対して照準装置を空間的に調整する、医療機器、医療機器部品、及び方法が、必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述された必要性を満たすよう、独立請求項に記載の照準装置と生体インプラントとの間に着脱可能に空間的方向性を確立する、生体インプラント、アダプタ装置、医療機器、及び方法が与えられる。
【0009】
本発明の一態様によれば、生体インプラント、特には骨安定化インプラントが与えられる。生体インプラントは、(a)締結要素を用いて生体の内部部分に対してインプラントを固着する貫通穴、及び(b)輪郭部を有する。該輪郭部は、生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を確立するアダプタ装置が、機械的な形状嵌め合い接続を用いて生体インプラントに対して着脱可能に締結され得るよう、設計される。輪郭部は、中央開口及び溝を有する。従って、中央開口は、ほぞ穴及びほぞと同様にアダプタ装置と相互に作用し得、インプラントとアダプタ装置との間の相対位置が正確に定められるようにする。中央開口は、望ましくは、円形又は円筒形を夫々有し、単純なドリルあけ手順を用いて生体インプラントの製造中に開口がインプラント内に容易に形成され得るようにする。
【0010】
溝は、アダプタ装置からの対応する突起と相互に作用し得るよう形成され得る。かかる相互作用は、さね継ぎ(tongue and groove)間の周知の機械的相互作用に類似し得る。したがって、アダプタ装置の生体インプラントに対する回転動作もまた、効率的に防がれる。
【0011】
本発明のかかる態様は、アダプタ装置及び生体インプラントにおいて形成される対応する輪郭部が互いに対して相互に介入及び/又は係合するよう互いに対して空間的に相互に作用する場合に、生体インプラントとアダプタ装置との間の形状嵌め合い接続が実現され得る、という考えに基づく。したがって、生体インプラント及びアダプタ装置の正確な相対空間的方向性は、保持され得る。
【0012】
生体インプラントは、折れた骨をその身体構造上の正常位置に安定化するプレートであり得る。プレートは、頸骨近位を安定化するよう使用され得る。典型的には、締結要素は、スクリューであり、折れた骨の異なる部分へと入れられ得る。
【0013】
照準装置は、生体インプラント内に形成される少なくとも複数の貫通穴に関連される構造を有する。かかる構造は、典型的には、折れた骨内での容易且つ正確な穴のプレドリルを可能にするよう、ドリルあけ用治具に相当する。このプレドリルは、生体インプラントにおいて形成される貫通穴を介して実行され、プレドリル穴が生体インプラントの貫通穴に対して空間的に対応する、ことが保証されるようにされる。
【0014】
患者の手術中、アダプタ装置及び照準装置もまた互いに対して剛性に固定される、ことが確実にされなければならない。それ故に、形状ロックされたアダプタ装置は、照準装置に対して機械的に安定したプラットフォームを与える。
【0015】
本発明の一実施例によれば、中央開口は、貫通穴である。このことは、ドリルあけ手順中に実際のドリルあけの深さに注意を払う必要がないため、中央開口が特に単純なドリルあけ手順を用いて形成され得る、という利点を与える。
【0016】
本発明の更なる一実施例によれば、輪郭部は、少なくとも1つの更なる溝を有する。これは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の相対空間位置が更により正確に且つ更に確実に確立され得る、という利点を与え得る。
【0017】
この観点から、アダプタ装置は輪郭部に対して相補的な形状において形成されなければならない、ということは明確である。したがって、形状嵌め合いは、中央開口及び1つの溝に対してのみではなく、中央開口及び少なくとも2つの溝に対しても可能である。
【0018】
本発明の更なる一実施例によれば、該溝及び更なる溝は、中央開口に対して非対称的に配置される。これは、アダプタ装置及び生体インプラントが所定の相対方向性においてのみ互いに対して機械的に接続され得る、という利点を与え得る。それ故に、かかる部品が意図的ではなく誤って組み立てられることは、効果的に防がれ得る。
【0019】
本発明の更なる一実施例によれば、輪郭部は、ロッキング要素を有する。該ロッキング要素は、アダプタ装置がアダプタ装置に対して割り当てられるロッキング機構を用いて生体インプラントに対してロック可能であるよう設計される。
【0020】
ロッキング要素を与えることは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の機械的な形状嵌め合い接続が意図的ではなく開くことを効果的に防ぎ得る、という利点を有する。当然のことながら、アダプタ装置は、手術処置が成功裏に実行された後、適切な動作によってインプラントから取り外され得る。したがって、手術処置は、照準装置を使用することによって益を受け得る。
【0021】
望ましくは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の形状嵌め合い接続に加えて、ロッキング要素はまた、生体インプラント及びアダプタ装置を互いに対して押すことによって、これらの部品の間に圧力嵌め接続をもたらす。したがって、インプラントとアダプタ装置との間の機械的接続は、空間な正確性及び/又は荷重下での機械的な安定性に対して強化され得る。
【0022】
ロッキング要素は、ロッキング装置と係合されるよう適切である、端部又は他の種類の突起であり得る。
【0023】
本発明の更なる一実施例によれば、ロッキング要素は、めねじである。これは、アダプタ装置のロッキング機構が単純なスクリューを用いて実現され得る、という利点を有する。したがって、アダプタ装置とインプラントとの間の安定した機械的接続は、これらの部品を互いに対して相互に押すことによって達成され得る。したがって、アダプタ装置とインプラントとの間の形状嵌め合い接続及び圧力嵌め接続のいずれも、達成され得る。
【0024】
本発明の更なる一態様によれば、アダプタ装置が与えられる。該アダプタ装置は、生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立し、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう特には骨安定インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立する。アダプタ装置は、(a)端部、及び(b)結合部を有する。該端部は、機械的形状嵌め合い接続を用いて生体インプラントの輪郭部分に対して着脱可能に締結されるよう適合される。該結合部は、照準装置に対して機械的に接続されるよう適合される。
【0025】
本発明のこの態様はまた、アダプタ装置及び生体インプラントにおいて形成される対応する輪郭部が互いに対して相互に介入及び/又は係合するよう互いに対して空間的に相互に作用する場合に、生体インプラントとアダプタ装置との間の形状嵌め合い接続が実現され得る、という考えに基づく。したがって、生体インプラント及びアダプタ装置の正確な相対空間的方向性は、保持され得る。
【0026】
アダプタ装置は、少なくとも一側において、生体インプラントの輪郭部に対して相補的に対応するよう形成される、三次元表面形状を有する。したがって、アダプタ装置及び生体インプラントは、互いに対して相互に係合する。
【0027】
アダプタ装置は、単一の材料又は材料組成から一体的に形成され得る。しかしながら、アダプタ装置は、あるいは、異なる要素から組み立てられてもよい。
【0028】
本発明の一実施例によれば、端部は、ダウエルピンに対して割り当てられ、ダウエルピンが輪郭部の中央開口に対して着脱可能に締結され得るよう設計される。したがって、中央開口は、ほぞ穴及びほぞと同様にアダプタ装置と相互に作用し得、生体インプラントとアダプタ装置との間の相対位置が空間的に正確に定められるようにする。中央開口は、望ましくは、円形又は円筒形を夫々有し、開口がインプラント内に容易に形成され得るようにする。
【0029】
望ましくは、ダウエルピンは、ダウエルピンの一端を中央開口へと挿入することによって生体インプラントに対して締結され得る。
【0030】
本発明の更なる一実施例によれば、ダウエルピンは、ロッキング機構を有する。ロッキング機構は、アダプタ装置に対して割り当てられるロッキング要素を用いてアダプタ装置が前記生体インプラントに対してロック可能であるよう、設計される。
【0031】
ロッキング機構を与えることは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の機械的接続が意図的ではなく開くことが効果的に防がれ得る、という利点を有する。当然のことながら、アダプタ装置は、照準装置を使用する手術処置が成功裏に実行された後、適切な動作によってインプラントから取り外され得る。
【0032】
特には輪郭部である生体インプラントと特にはダウエルピンであるアダプタ要素との間に安定した接続を与えるよう、輪郭部は、ロッキング機構と係合するよう適切である端部又は他の種類の突起を有し得る。
【0033】
本発明の更なる一実施例によれば、ロッキング機構は、おねじを有する。望ましくは、ダウエルピンは、ダウエルピンの少なくとも1つの端部においておねじを有し得る。これは、生体インプラントとアダプタ装置との間の機械的に安定した接続が、輪郭部のネジ山付き中央開口へとダウエルピンを単純にねじ込むことによって実現され得る、という利点を有する。したがって、アダプタ装置とインプラントとの間の安定した機械的接続は、非常に単純且つ効果的な締結手順を用いて達成され得る。
【0034】
本発明の更なる一実施例によれば、結合部は、貫通穴を有するハンドリング装置に対して割り当てられ、ハンドリング装置がダウエルピンにわたって摺動可能であるようにする。これは、アダプタ装置がインプラントに対して容易に取り付けられ得る、という利点を与え得るため、アダプタ装置とインプラントとの間の適切な相対的な方向性は、自動的に確保される。
【0035】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置は、ハンドルを有する。該ハンドルは、貫通穴を備えられるハンドリング装置の中央部分から横方向に突出し得る。これは、手術中、アダプタ装置及びアダプタ装置に対して着脱可能に締結される生体インプラントの両方の手動操作が容易にされる、という利点を与え得る。望ましくは、ハンドルは、人間工学に基づく握り部を有する。
【0036】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置は、突起を有する。該突起は、アダプタ装置が生体インプラントの輪郭部の溝へと係合し得るよう形成される。突起は、生体インプラント内に形成された対応する溝と相互に作用するよう形成される。この相互作用は、周知であるさね継ぎの機械的相互作用に類似し得る。したがって、生体インプラントに対するアダプタ装置の回転動作もまた、効果的に防がれ得る。
【0037】
本発明の更なる一実施例によれば、少なくとも1つの更なる突起を有する。これは、アダプタ装置と生体インプラント間の相対空間位置が更により正確に且つ更に確実に確立され得る、という利点を与え得る。
【0038】
この観点から、生体インプラントの輪郭部は、アダプタ装置が中央開口及び少なくとも2つの溝に対して形状的に嵌め合うよう、ハンドリング装置の関連する表面に対して相補的な形状において形成されなければならない、ことは明確である。
【0039】
本発明の更なる一実施例によれば、該突起及び更なる突起は、中央開口に対して非対称的に配置される。これは、アダプタ装置及び生体インプラントが所定の相対角度方向においてのみ互いに対して機械的に接続され得る、という利点を与え得る。それ故に、意図的ではない誤った組立ては、効果的に防がれ得る。
【0040】
本発明の更なる一実施例によれば、アダプタ装置は、クランプ要素を更に有する。該クランプ要素は、ハンドリング装置が前記生体インプラントに対して境を接するところの位置においてハンドリング装置を保持するよう、ダウエルピン上へと取り付けられるよう適合される。
【0041】
生体インプラント内部に形成される対応する溝へと係合する1つ又はそれ以上の突起をハンドリング装置が有する場合、該クランプ要素は、ハンドリング装置及びインプラントを互いに対して空間的に安定した相対位置において確実に固定することができる。
【0042】
本発明の更なる一実施例によれば、クランプ要素は、ナットである。望ましくは、該クランプ要素は、キャップナットであり、ダウエルピンの上方部分が保護され且つアダプタ装置が鋭い端部又はコーナー部を示さないようにする。
【0043】
該ナットは、めねじを備えられる。このことは、ダウエルピンが対応するおねじを備えられることを前提にして、生体インプラントに対するハンドリング装置の締結を容易且つ確実なものとし得る。
【0044】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置は、照準装置がハンドリング装置に対して着脱可能に取り付け可能であるよう、設計される。これは、照準装置と生体インプラントとの間の所定の位相対空間位置が正確に確立され得る、という利点を与え得る。
【0045】
このことは、インプラントがプレートであり、骨安定化に対して使用される場合に特に有用である。かかるプレートは、折れた骨をその身体構造上の正常位置に固定するよう使用され得る。したがって、プレートは、スクリュー、ピン、ループ等を用いて骨の異なる部分に対して取付けられる。特には、スクリューがプレートを取り付けるよう使用される際、ドリルあけ用治具を有する照準装置は大変有用であり得る。したがって、特には執刀医である操作者は、骨へと穴を正確にドリルあけすることができ、それによって各穴は、プレートにおいて形成される対応する貫通穴に対して適切な位置において正確に形成される。
【0046】
本発明の更なる一態様によれば、医療機器が与えられる。当該機器は、生体インプラントと照準装置との間に、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立する。該医療機器は、上述された一実施例に従った生体インプラントを有する。該医療機器は更に、上述された一態様又は一実施例に従ったアダプタ装置を有する。
【0047】
本発明の更なる一態様によれば、方法が与えられる。当該方法は、生体インプラントと照準装置との間に、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立するものである。該方法は、(a)ダウエル要素を生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階、(b)形状嵌め合いにおいてハンドリング装置が生体インプラントに対して境を接するようハンドリング装置をダウエル要素に対して固定する段階、(c)ハンドリング装置と生体インプラントとの間に相対空間位置を確保するよう、クランプ要素をダウエル要素上へと取り付ける段階、及び、(d)照準装置をハンドリング装置に対して取り付ける段階、を有する。
【0048】
本発明のこの態様は、生体インプラントと照準装置との間の機械テクに安定した空間相対位置が複数段階の工程を用いて確立され得る、という考えに基づく。第1に、ハンドリング装置と生体インプラントとの間の正確な空間位置は、生体インプラントの輪郭部に対して締結されるダウエル要素に対してハンドリング装置を固定することによって、確立される。第2に、ハンドリング装置と照準装置との間の正確な空間位置は、適切な空間方向性において照準装置をハンドリング装置に対して取り付けることによって、確立される。
【0049】
本発明の一実施例によれば、ダウエル要素を生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階は、ダウエルピンを輪郭部の中央開口へと挿入する段階を有する。ダウエルピンをダウエル要素として使用することは、ダウエルピンが(a)アダプタ装置の容易な組立てを与えるようセンタリング要素としても、また(b)ハンドリング装置と生体インプラントとの間の安定して確実な機械的接続を与えるよう機械的な締結具としても使用され得る、という利点を与え得る。
【0050】
本発明の更なる一実施例によれば、ダウエルピンを輪郭部の中央開口へと挿入する段階は、中央開口において与えられるめねじへとダウエルピンをねじ込む段階、を有する。上述された通り、これは、アダプタ装置のロッキング機構が単純なねじ山を用いて実現され得る、という利点を有する。したがって、アダプタ装置と生体インプラントとの間の安定した機械的接続は、達成され得る。
【0051】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置を前記ダウエル要素に対して固定する段階は、(a)貫通穴を有するハンドリング装置を使用する段階、及び(b)ハンドリング装置を前記ダウエルピンにわたって摺動させる段階を有する。これは、ハンドリング装置と生体インプラントとの間の容易且つ機械的に安定した接続が確立され得る、という利点を与え得る。
【0052】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置を前記ダウエルピンにわたって摺動させる段階は、ハンドリング装置において与えられる突起が輪郭部において与えられる溝へと係合するよう、ハンドリング装置をダウエルピンの周囲に回転させる段階、を有する。
【0053】
望ましくは、該回転動作は、双方向旋回動作であり、摺動動作の経過中、特には摺動動作がすでに終了した際に達成される。上述された回転動作は、生体インプラントの相補的な三次元表面部とハンドリング装置との間の係合が夫々、生体インプラントに対するハンドリング装置の単純な手動の動作を用いて達成され得る、という利点を与え得る。
本発明の実施例が異なる対象を参照して説明されてきたことは、留意されなければならない。特には、複数の実施例は、装置型請求項を参照して記載され、他の実施例は、方法型請求項を参照して記載される。しかしながら当業者は、1つの対象に属する特性の組合せに加え、異なる対象に関する特性間の組合せ、特には装置型請求項の特性と方法型請求項の特性との間の組合せもまた本願において開示されることを、特に断りがない限り上述及び以下の説明から推測する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
本発明の上述された態様及び更なる態様は、以下に説明される実施例から明らかであり、また実施例を参照して説明される。本発明は、実施例を参照して以下により詳細に記載されるが、それに対して本発明は制限されない。
【0055】
図面は概略的なものである。異なる図面において、同様又は同一の要素は、同一の参照符号を与えられるか、あるいは対応する参照符号とは第1の桁(first digit)のみが異なる参照符号を与えられる。
【0056】
図1a及び図1bは、本発明の一実施例に従った生体インプラント110に相当する骨安定化プレート110を示す。図1bは、プレート110の上方部分を僅かに拡大した図である。
【0057】
骨安定化プレート110は、複数の貫通穴114を有する。貫通穴114は、プレート110を骨又は骨片に対して固定するようスクリュー(図示せず)を挿入するよう使用され得、骨の全ての部分が骨安定化プレート110に対して取り付けられるようにする。
【0058】
プレート110は更に、輪郭部115を有し、該輪郭部は、プレート110の上方表面の三次元形状表面である。輪郭部115は、中央開口116から半径方向に突出する3つの溝117及び中央開口116を有する。
【0059】
プレート110内に形成される中央開口116の断面図である図1cから判る通り、中央開口116の内側側壁は、めねじ118を備えられる。
【0060】
図2は、図1a中に示されるプレート210、及びプレート210に対して空間的に正確な方向性において照準装置280を担持するアダプタ装置220を有する、医療機器200の分解図である。アダプタ装置220は、ダウエルピン230、ハンドリング装置240、及びクランプ要素250である複数の部分を有する。
【0061】
ダウエルピン230は、細長いシャフトの形状を有する。シャフト230の下方端部は、おねじを備えられ、シャフト230がプレート210の中央開口116へとねじ込まれ得る用にする。該中央開口は、めねじ118を備えられる。
【0062】
ハンドリング装置240は、貫通穴247を有し、ダウエルピン230がハンドリング装置240へと挿入され得るようにする。言い換えれば、ハンドリング装置240は、ダウエルピン230上へとピンで止められ得る。
【0063】
ハンドリング装置240は、ハンドル241を更に有し、望ましくは、ハンドル241が人間工学に基づいた握り部に相当するよう形成される。これは、手術中、医療装置200全体の手動操作が容易にされる、という利点を有する。
【0064】
ハンドリング装置240とプレート210との間に安定した機械的接続を与えるよう、ハンドリング装置240の下方表面は、三次元形状表面が与えられるよう形成され、プレート210の輪郭部115に対して相補的に対応する。ここで記載される実施例によれば、該三次元形状の輪郭部は、3つの突起242を有し、夫々が生体インプラント210内に形成される対応する溝217内に夫々係合する。突起242の対応する溝217との係合は、ダウエルピン230に対するハンドリング装置240の回転動作が効果的に防がれる、という効果を有する。
【0065】
ここに記載される実施例によれば、位置決めスロットとしても称され得る溝117は、約0.7mmの最大深さを有する。しかしながら、溝117に対する他の寸法も適用可能である。
【0066】
突起242及び溝217は、貫通穴247に対する中央開口の周囲に非対称的に配置される。これは、ハンドリング装置240及び生体インプラント210が所定の相対角度方向性においてのみ互いに対して機械的に接続され得る、という効果を有し得る。それ故に、これらの部分が意図的ではなく誤って組み立てられることは、自動的に防止される。
【0067】
典型的な曲げ荷重がプレート210とハンドリング装置240との間に与えられる際にダウエルピン230が引張応力のみを受けるよう、溝217に対する突起242は中央開口116に対する貫通穴247から突出する、ことは言及されなければならない。
【0068】
ハンドリング装置240は、ハンドリング装置240の上方部分において形成される結合部245を更に有する。結合部245は、ハンドリング装置240の外側表面246の特別な形状によって示される。この外側表面246は、照準装置280内に形成される開口281の内側表面(図示せず)に対して相補的に適合するよう、形成される。従って、照準装置は、ハンドリング装置240の結合部245上の適切な位置へと照準装置280を押すことによって、ハンドリング装置240に対して着脱可能に締結され得る。固定的だが着脱可能である接続を与えるよう、照準装置280は、当業者にとって周知である所謂クイック結合装置を用いてハンドリング装置240に対して接続される。
【0069】
照準装置280が誤った位置において結合端部245に対して組み立てられることを防ぐよう、ハンドリング装置240の外側表面246は、回転非対称に配置される。
【0070】
クランプ要素250は、ハンドリング装置240が生体インプラント210に対して境を接するところの位置においてハンドリング装置240を保持するよう、ダウエルピン230上へと取り付けられるよう適合される。ハンドリング装置240が対応する溝217へと係合する3つの突起242を有するため、クランプ要素250は、ハンドリング装置240及びプレート210を互いに対して空間的に安定した相対位置において確実に固定することができる。
【0071】
図2から判る通り、クランプ要素は、ダウエルピン230の上方部分が覆われ得るようキャップナットである。これは、組み立てられた状態において、ダウエルピン230の端部が照準装置280の上方表面の上方に突出しない、という利点を有する。
【0072】
望ましくは、ダウエルピン230は、スプリングリング(図示せず)を備えられる。スプリングリングは、対応するスナップリング溝(図示せず)へと係合するよう適合される。該溝は、ハンドリング装置240内に形成される貫通穴247の内側側壁において与えられる。これは、アダプタ装置220の組立て工程中、ハンドリング装置240が、ダウエルピン23のおねじ上へとキャップナット250が完全にねじ込まれる前に既に、スナッピング機構を用いて一時的にダウエルピン230に対して固定される、という利点を有する。したがって、アダプタ装置220の組立て工程は、非常に容易にされ得る。
【0073】
照準装置280は、ハンドリング装置240の結合部と接続される開口281を有するドリルあけ用治具に相当する。照準装置280は更に、骨安定プレート210の直下に位置付けられる骨片への正確且つ容易な穴のプレドリルに対する複数の貫通孔283を有する。したがって、貫通穴283は、ドリルあけ用治具に相当し、最低限の侵襲性及び経皮的手術技術を可能にする。照準装置280がハンドリング装置240に対して適切に取り付けられる際、照準装置280の穴283は、プレート210における穴214と位置を合わせられる。
【0074】
図3a乃至図3gは、図2中に示される医療機器200を組み立てる手順を示す。
【0075】
図3aから判る通り、組み立ては、複数の貫通穴314を有する骨安定化プレート310の中央開口116(図1参照)へとダウエルピン330を挿入することから始まる。貫通穴314の適合性は、上述されている。
【0076】
プレート310とダウエルピン330との間に空間的に安定し且つ機械的に信頼性の高い接続をあたえるよう、ダウエルピン330の下方部における外側表面は、おねじ331を備えられる。かかるねじ山は、中央開口116の内側側壁において与えられるめねじ118に対応する(図1参照)。したがって、ダウエルピン330は、中央開口116へとダウエルピン330をねじ込むことによってプレート319に対して締結される。ねじ込みを容易にするよう、ダウエルピン330の上方部は、ねじ込みソケット333を備えられる。
【0077】
ダウエルピン333は、図3b中に個別に示される。上述される通り、ダウエルピン330は、細長いシャフトの形状を有する。シャフト330の下方端部は、おねじ331を備えられ、シャフト330は、プレート310の中央開口116へとねじ込まれ得る。該中央開口は、めねじ118を備えられる。また、シャフト330の上方端部は、おねじ332を備えられ、図2中に示されるキャップナット250は、ダウエルピン330上へとねじ込まれ得る。
【0078】
上述された実施例によれば、ダウエルピン330は、外径約6.0mm及び内径約2.6mmを有する中空のシャフトである。しかしながら、ダウエルピン330に対する他の寸法も適用可能である。
【0079】
図3cは、更に組み立てられた状態における医療機器を示す。ハンドリング装置340は、ダウエルピン330上に固定される。ハンドリング装置340の下方表面を示す図3b中の小さな図から判る通り、ハンドリング装置340は、ダウエルピン330を受ける開口347、及びプレート310の溝317へと係合される3つの突起342を有する。
【0080】
組み立てられる際、ハンドリング装置340は、プレート310の輪郭部に対して境を接し、突起342は溝317へと係合する。ハンドリング装置340の突起342とプレート310の溝317との間の正確な相対角度位置を素早く見つけるよう、ハンドリング装置340は、ダウエルピン330にわたって押される際にダウエルピンの周囲に回転される。ハンドリング装置340の操作は、ハンドリング装置340において形成されるハンドル341によって容易にされる。
【0081】
図3dは、ハンドリング装置340の下方表面の拡大図である。かかる表面は、下方表面から突出する3つの突起342を備えられる。ハンドリング装置が誤った角度位置においてプレート310に対して取り付けられることを防ぐよう、突起342は、非対称のT字型において配置される。
【0082】
図3eは、キャップナット350の断面図を示す。プレート310とハンドリング装置340との間の確実且つ安定した接続を可能にするよう、キャップナット350は、めねじ351を備えられる。ダウエルピン330が対応するおねじ332を備えられることを前提にして、ハンドリング装置340の生体インプラント310に対する容易且つ確実な締結が可能にされる。
【0083】
図3fは、更に進められた組立て状態における医療機器300を示す。クランプ要素350は、ダウエルピン330の上方部分に対して締結される。クランプ要素は、ナット350であり、該ナットは、ダウエルピン330の上方部分の外側表面において与えられる対応するおねじ332に対して適合するめねじ351を有する。それ故に、ナット350をダウエルピン330上へとねじ込むことによって、ハンドリング装置340は、プレート310に対して押される。従って、ハンドリング装置340とプレート310との間の圧力嵌め接続も与えられ、突起342及び対応する溝317によって正確に定められるかかる2つの部分340と310との間の相対空間位置は、機械的負荷下においても保持され得る。
【0084】
この点に関して、突起342及び対応する溝217は、ハンドリング装置340とプレート310との間に形状嵌め合い接続をもたらす。一方、ダウエルピン330上へとねじ込まれるナット350及びプレート310へとねじ込まれるダウエルピン330は、ハンドリング装置340とプレート310との間に形状嵌め合い接続をもたらす。
【0085】
照準装置380に対する根拠を与えるよう、ハンドリング装置340は、結合部345を有する。外側表面346は、照準装置380内に形成される開口381の内側表面(図示せず)に対して相補的に適合するよう、形成される。したがって、照準装置は、結合部345上の適切な位置へと照準装置380を押すことによって、ハンドリング装置340に対して着脱可能に定着され得る。
【0086】
組み立てられた状態において、ダウエルピン330,ハンドリング装置340、及びクランプ要素350は、アダプタ装置320に相当し、プレート310に対する壊疽380の正確且つ安定した位置決めを可能にする。
【0087】
図3gは、最終的な組み立て状態における医療機器300を示す。壊疽380は、結合部345上の適切な位置へ通される。骨安定化プレート310の直下に位置決めされる骨片へと正確且つ容易に穴をドリルあけするよう、照準装置380は、開口381及び複数の貫通穴383を備えられる。貫通穴383の空間的配置は、ドリルあけ用ジグに相当する。それ故に、照準装置は、プレート310の貫通穴314に対応する位置において正確に骨片へと穴をプレドリルするよう、執刀医の助けとなる。
【0088】
「有する」という語は他の要素又は段階を除外するものではなく、単数形の表現は複数の存在を除外するものではない、ことが留意されるべきである。また、異なる実施例に関連して記載された要素は、組み合わされ得る。請求項中の参照符号は、請求項の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない、ことも留意されるべきである。
【0089】
本発明の上述された実施例を要約すると、次の通りである。本願は、生体インプラント210と照準装置280との間に空間的方向性を着脱可能に確立する、医療機器200、機器部品210,220及び方法を記載する。したがって、生体インプラント110,210の輪郭部115は、機械的形状嵌め合い接続を用いてアダプタ装置220が生体インプラント110,210に対して着脱可能に締結され得るよう、設計される。アダプタ装置220は、照準装置280が生体インプラント210に対して安定した空間位置において着脱可能に位置付けられ得るよう、照準装置280に対する基盤(basis)を与える。望ましくは、アダプタ装置220は、ダウエルピン230、ハンドリング装置240、及びクランプ要素250等の異なる要素を有する。該要素は、アダプタ装置220の素早く容易な組立て及び分解を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1a】本発明の一実施例に従った生体インプラントに相当する骨安定化インプラントを図示する。
【図1b】図1a中に示されるプレートの上方部分を図示する。
【図1c】図1a中に示されるプレート内に形成される中央開口の断面図である。
【図2】図1a中に示されるプレート、及びプレートに対して空間的に正確な向きにおいて照準装置を保持するアダプタ装置を有する医療機器の分解図である。
【図3a】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3b】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3c】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3d】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3e】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3f】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3g】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【符号の説明】
【0091】
200 医療機器
210 骨安定化インプラント/生体インプラント
217 溝
220 アダプタ装置
230 ダウエルピン/細長いシャフト
231 ロッキング機構/おねじ
240 ハンドリング装置
241 ハンドル
242 端部/突起
245 結合部
246 ハンドリング装置240の外側表面
247 貫通穴
250 クランプ要素/ナット
280 照準装置
281 開口
283 貫通穴/ドリルあけ用治具
【技術分野】
【0001】
本発明は、外科手術用の器具の分野に係る。特には、本発明は、生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立する医療機器に係る。より特には、本発明は、インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間の相対空間的方向性の正確な確立を可能にする、医療機器及び該機器の部品に係る。
【0002】
本発明は更に、生体インプラントと照準装置との間に、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立する方法に係る。
【背景技術】
【0003】
折れた骨をその正常位置において確実に安定させ得るよう、特別な骨安定化インプラントが頻繁に使用される。かかるインプラントは、例えば外科用スチール等から作られる金属プレートである。かかる目的に対して使用されるプレートは通常、ねじ込みスクリューを用いて骨部に対して固定され、該スクリューは、所謂プレドリル穴又はパイロットドリル穴が骨組織においてあけられた後に骨組織へと締められる。かかるプレドリル穴は、確実なねじ込み手順を可能にし、それによってスクリューで骨が更に破損する危険性は大幅に低減される。
【0004】
かかるプレドリル穴のドリルあけを容易にするよう、ドリルあけ用治具のように働く、所謂照準装置又は照準ブロックが既知である。この場合、照準装置は、正確な空間位置において金属プレートに対して着脱可能に固定される。
【0005】
照準装置はまた、ロッキングネイル部(locking nails)と接続して使用され、脊髄組織へと入れられる。したがって、連結ネイル部(interlocking nail)内の交差ボア(cross bore)の位置は、正確に定められ得る。交差ボアは、固定スクリューを収容するよう適合され、該スクリューは、対応する骨部分を介して交差して(crosswise)入れられる。
【0006】
US6,224,601B1(特許文献1)は、転子骨下骨折、転子部骨折、及び大腿骨頸部骨折の処置に対する補助的な骨接合術における照準装置の使用を開示する。
【特許文献1】US6,224,601B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
生体インプラントに対する照準装置の容易で、素早く、確実な相対位置決めが可能となる、生体インプラントに対して照準装置を空間的に調整する、医療機器、医療機器部品、及び方法が、必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述された必要性を満たすよう、独立請求項に記載の照準装置と生体インプラントとの間に着脱可能に空間的方向性を確立する、生体インプラント、アダプタ装置、医療機器、及び方法が与えられる。
【0009】
本発明の一態様によれば、生体インプラント、特には骨安定化インプラントが与えられる。生体インプラントは、(a)締結要素を用いて生体の内部部分に対してインプラントを固着する貫通穴、及び(b)輪郭部を有する。該輪郭部は、生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を確立するアダプタ装置が、機械的な形状嵌め合い接続を用いて生体インプラントに対して着脱可能に締結され得るよう、設計される。輪郭部は、中央開口及び溝を有する。従って、中央開口は、ほぞ穴及びほぞと同様にアダプタ装置と相互に作用し得、インプラントとアダプタ装置との間の相対位置が正確に定められるようにする。中央開口は、望ましくは、円形又は円筒形を夫々有し、単純なドリルあけ手順を用いて生体インプラントの製造中に開口がインプラント内に容易に形成され得るようにする。
【0010】
溝は、アダプタ装置からの対応する突起と相互に作用し得るよう形成され得る。かかる相互作用は、さね継ぎ(tongue and groove)間の周知の機械的相互作用に類似し得る。したがって、アダプタ装置の生体インプラントに対する回転動作もまた、効率的に防がれる。
【0011】
本発明のかかる態様は、アダプタ装置及び生体インプラントにおいて形成される対応する輪郭部が互いに対して相互に介入及び/又は係合するよう互いに対して空間的に相互に作用する場合に、生体インプラントとアダプタ装置との間の形状嵌め合い接続が実現され得る、という考えに基づく。したがって、生体インプラント及びアダプタ装置の正確な相対空間的方向性は、保持され得る。
【0012】
生体インプラントは、折れた骨をその身体構造上の正常位置に安定化するプレートであり得る。プレートは、頸骨近位を安定化するよう使用され得る。典型的には、締結要素は、スクリューであり、折れた骨の異なる部分へと入れられ得る。
【0013】
照準装置は、生体インプラント内に形成される少なくとも複数の貫通穴に関連される構造を有する。かかる構造は、典型的には、折れた骨内での容易且つ正確な穴のプレドリルを可能にするよう、ドリルあけ用治具に相当する。このプレドリルは、生体インプラントにおいて形成される貫通穴を介して実行され、プレドリル穴が生体インプラントの貫通穴に対して空間的に対応する、ことが保証されるようにされる。
【0014】
患者の手術中、アダプタ装置及び照準装置もまた互いに対して剛性に固定される、ことが確実にされなければならない。それ故に、形状ロックされたアダプタ装置は、照準装置に対して機械的に安定したプラットフォームを与える。
【0015】
本発明の一実施例によれば、中央開口は、貫通穴である。このことは、ドリルあけ手順中に実際のドリルあけの深さに注意を払う必要がないため、中央開口が特に単純なドリルあけ手順を用いて形成され得る、という利点を与える。
【0016】
本発明の更なる一実施例によれば、輪郭部は、少なくとも1つの更なる溝を有する。これは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の相対空間位置が更により正確に且つ更に確実に確立され得る、という利点を与え得る。
【0017】
この観点から、アダプタ装置は輪郭部に対して相補的な形状において形成されなければならない、ということは明確である。したがって、形状嵌め合いは、中央開口及び1つの溝に対してのみではなく、中央開口及び少なくとも2つの溝に対しても可能である。
【0018】
本発明の更なる一実施例によれば、該溝及び更なる溝は、中央開口に対して非対称的に配置される。これは、アダプタ装置及び生体インプラントが所定の相対方向性においてのみ互いに対して機械的に接続され得る、という利点を与え得る。それ故に、かかる部品が意図的ではなく誤って組み立てられることは、効果的に防がれ得る。
【0019】
本発明の更なる一実施例によれば、輪郭部は、ロッキング要素を有する。該ロッキング要素は、アダプタ装置がアダプタ装置に対して割り当てられるロッキング機構を用いて生体インプラントに対してロック可能であるよう設計される。
【0020】
ロッキング要素を与えることは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の機械的な形状嵌め合い接続が意図的ではなく開くことを効果的に防ぎ得る、という利点を有する。当然のことながら、アダプタ装置は、手術処置が成功裏に実行された後、適切な動作によってインプラントから取り外され得る。したがって、手術処置は、照準装置を使用することによって益を受け得る。
【0021】
望ましくは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の形状嵌め合い接続に加えて、ロッキング要素はまた、生体インプラント及びアダプタ装置を互いに対して押すことによって、これらの部品の間に圧力嵌め接続をもたらす。したがって、インプラントとアダプタ装置との間の機械的接続は、空間な正確性及び/又は荷重下での機械的な安定性に対して強化され得る。
【0022】
ロッキング要素は、ロッキング装置と係合されるよう適切である、端部又は他の種類の突起であり得る。
【0023】
本発明の更なる一実施例によれば、ロッキング要素は、めねじである。これは、アダプタ装置のロッキング機構が単純なスクリューを用いて実現され得る、という利点を有する。したがって、アダプタ装置とインプラントとの間の安定した機械的接続は、これらの部品を互いに対して相互に押すことによって達成され得る。したがって、アダプタ装置とインプラントとの間の形状嵌め合い接続及び圧力嵌め接続のいずれも、達成され得る。
【0024】
本発明の更なる一態様によれば、アダプタ装置が与えられる。該アダプタ装置は、生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立し、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう特には骨安定インプラントと照準装置との間に空間的方向性を着脱可能に確立する。アダプタ装置は、(a)端部、及び(b)結合部を有する。該端部は、機械的形状嵌め合い接続を用いて生体インプラントの輪郭部分に対して着脱可能に締結されるよう適合される。該結合部は、照準装置に対して機械的に接続されるよう適合される。
【0025】
本発明のこの態様はまた、アダプタ装置及び生体インプラントにおいて形成される対応する輪郭部が互いに対して相互に介入及び/又は係合するよう互いに対して空間的に相互に作用する場合に、生体インプラントとアダプタ装置との間の形状嵌め合い接続が実現され得る、という考えに基づく。したがって、生体インプラント及びアダプタ装置の正確な相対空間的方向性は、保持され得る。
【0026】
アダプタ装置は、少なくとも一側において、生体インプラントの輪郭部に対して相補的に対応するよう形成される、三次元表面形状を有する。したがって、アダプタ装置及び生体インプラントは、互いに対して相互に係合する。
【0027】
アダプタ装置は、単一の材料又は材料組成から一体的に形成され得る。しかしながら、アダプタ装置は、あるいは、異なる要素から組み立てられてもよい。
【0028】
本発明の一実施例によれば、端部は、ダウエルピンに対して割り当てられ、ダウエルピンが輪郭部の中央開口に対して着脱可能に締結され得るよう設計される。したがって、中央開口は、ほぞ穴及びほぞと同様にアダプタ装置と相互に作用し得、生体インプラントとアダプタ装置との間の相対位置が空間的に正確に定められるようにする。中央開口は、望ましくは、円形又は円筒形を夫々有し、開口がインプラント内に容易に形成され得るようにする。
【0029】
望ましくは、ダウエルピンは、ダウエルピンの一端を中央開口へと挿入することによって生体インプラントに対して締結され得る。
【0030】
本発明の更なる一実施例によれば、ダウエルピンは、ロッキング機構を有する。ロッキング機構は、アダプタ装置に対して割り当てられるロッキング要素を用いてアダプタ装置が前記生体インプラントに対してロック可能であるよう、設計される。
【0031】
ロッキング機構を与えることは、アダプタ装置と生体インプラントとの間の機械的接続が意図的ではなく開くことが効果的に防がれ得る、という利点を有する。当然のことながら、アダプタ装置は、照準装置を使用する手術処置が成功裏に実行された後、適切な動作によってインプラントから取り外され得る。
【0032】
特には輪郭部である生体インプラントと特にはダウエルピンであるアダプタ要素との間に安定した接続を与えるよう、輪郭部は、ロッキング機構と係合するよう適切である端部又は他の種類の突起を有し得る。
【0033】
本発明の更なる一実施例によれば、ロッキング機構は、おねじを有する。望ましくは、ダウエルピンは、ダウエルピンの少なくとも1つの端部においておねじを有し得る。これは、生体インプラントとアダプタ装置との間の機械的に安定した接続が、輪郭部のネジ山付き中央開口へとダウエルピンを単純にねじ込むことによって実現され得る、という利点を有する。したがって、アダプタ装置とインプラントとの間の安定した機械的接続は、非常に単純且つ効果的な締結手順を用いて達成され得る。
【0034】
本発明の更なる一実施例によれば、結合部は、貫通穴を有するハンドリング装置に対して割り当てられ、ハンドリング装置がダウエルピンにわたって摺動可能であるようにする。これは、アダプタ装置がインプラントに対して容易に取り付けられ得る、という利点を与え得るため、アダプタ装置とインプラントとの間の適切な相対的な方向性は、自動的に確保される。
【0035】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置は、ハンドルを有する。該ハンドルは、貫通穴を備えられるハンドリング装置の中央部分から横方向に突出し得る。これは、手術中、アダプタ装置及びアダプタ装置に対して着脱可能に締結される生体インプラントの両方の手動操作が容易にされる、という利点を与え得る。望ましくは、ハンドルは、人間工学に基づく握り部を有する。
【0036】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置は、突起を有する。該突起は、アダプタ装置が生体インプラントの輪郭部の溝へと係合し得るよう形成される。突起は、生体インプラント内に形成された対応する溝と相互に作用するよう形成される。この相互作用は、周知であるさね継ぎの機械的相互作用に類似し得る。したがって、生体インプラントに対するアダプタ装置の回転動作もまた、効果的に防がれ得る。
【0037】
本発明の更なる一実施例によれば、少なくとも1つの更なる突起を有する。これは、アダプタ装置と生体インプラント間の相対空間位置が更により正確に且つ更に確実に確立され得る、という利点を与え得る。
【0038】
この観点から、生体インプラントの輪郭部は、アダプタ装置が中央開口及び少なくとも2つの溝に対して形状的に嵌め合うよう、ハンドリング装置の関連する表面に対して相補的な形状において形成されなければならない、ことは明確である。
【0039】
本発明の更なる一実施例によれば、該突起及び更なる突起は、中央開口に対して非対称的に配置される。これは、アダプタ装置及び生体インプラントが所定の相対角度方向においてのみ互いに対して機械的に接続され得る、という利点を与え得る。それ故に、意図的ではない誤った組立ては、効果的に防がれ得る。
【0040】
本発明の更なる一実施例によれば、アダプタ装置は、クランプ要素を更に有する。該クランプ要素は、ハンドリング装置が前記生体インプラントに対して境を接するところの位置においてハンドリング装置を保持するよう、ダウエルピン上へと取り付けられるよう適合される。
【0041】
生体インプラント内部に形成される対応する溝へと係合する1つ又はそれ以上の突起をハンドリング装置が有する場合、該クランプ要素は、ハンドリング装置及びインプラントを互いに対して空間的に安定した相対位置において確実に固定することができる。
【0042】
本発明の更なる一実施例によれば、クランプ要素は、ナットである。望ましくは、該クランプ要素は、キャップナットであり、ダウエルピンの上方部分が保護され且つアダプタ装置が鋭い端部又はコーナー部を示さないようにする。
【0043】
該ナットは、めねじを備えられる。このことは、ダウエルピンが対応するおねじを備えられることを前提にして、生体インプラントに対するハンドリング装置の締結を容易且つ確実なものとし得る。
【0044】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置は、照準装置がハンドリング装置に対して着脱可能に取り付け可能であるよう、設計される。これは、照準装置と生体インプラントとの間の所定の位相対空間位置が正確に確立され得る、という利点を与え得る。
【0045】
このことは、インプラントがプレートであり、骨安定化に対して使用される場合に特に有用である。かかるプレートは、折れた骨をその身体構造上の正常位置に固定するよう使用され得る。したがって、プレートは、スクリュー、ピン、ループ等を用いて骨の異なる部分に対して取付けられる。特には、スクリューがプレートを取り付けるよう使用される際、ドリルあけ用治具を有する照準装置は大変有用であり得る。したがって、特には執刀医である操作者は、骨へと穴を正確にドリルあけすることができ、それによって各穴は、プレートにおいて形成される対応する貫通穴に対して適切な位置において正確に形成される。
【0046】
本発明の更なる一態様によれば、医療機器が与えられる。当該機器は、生体インプラントと照準装置との間に、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立する。該医療機器は、上述された一実施例に従った生体インプラントを有する。該医療機器は更に、上述された一態様又は一実施例に従ったアダプタ装置を有する。
【0047】
本発明の更なる一態様によれば、方法が与えられる。当該方法は、生体インプラントと照準装置との間に、特にはインプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立するものである。該方法は、(a)ダウエル要素を生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階、(b)形状嵌め合いにおいてハンドリング装置が生体インプラントに対して境を接するようハンドリング装置をダウエル要素に対して固定する段階、(c)ハンドリング装置と生体インプラントとの間に相対空間位置を確保するよう、クランプ要素をダウエル要素上へと取り付ける段階、及び、(d)照準装置をハンドリング装置に対して取り付ける段階、を有する。
【0048】
本発明のこの態様は、生体インプラントと照準装置との間の機械テクに安定した空間相対位置が複数段階の工程を用いて確立され得る、という考えに基づく。第1に、ハンドリング装置と生体インプラントとの間の正確な空間位置は、生体インプラントの輪郭部に対して締結されるダウエル要素に対してハンドリング装置を固定することによって、確立される。第2に、ハンドリング装置と照準装置との間の正確な空間位置は、適切な空間方向性において照準装置をハンドリング装置に対して取り付けることによって、確立される。
【0049】
本発明の一実施例によれば、ダウエル要素を生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階は、ダウエルピンを輪郭部の中央開口へと挿入する段階を有する。ダウエルピンをダウエル要素として使用することは、ダウエルピンが(a)アダプタ装置の容易な組立てを与えるようセンタリング要素としても、また(b)ハンドリング装置と生体インプラントとの間の安定して確実な機械的接続を与えるよう機械的な締結具としても使用され得る、という利点を与え得る。
【0050】
本発明の更なる一実施例によれば、ダウエルピンを輪郭部の中央開口へと挿入する段階は、中央開口において与えられるめねじへとダウエルピンをねじ込む段階、を有する。上述された通り、これは、アダプタ装置のロッキング機構が単純なねじ山を用いて実現され得る、という利点を有する。したがって、アダプタ装置と生体インプラントとの間の安定した機械的接続は、達成され得る。
【0051】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置を前記ダウエル要素に対して固定する段階は、(a)貫通穴を有するハンドリング装置を使用する段階、及び(b)ハンドリング装置を前記ダウエルピンにわたって摺動させる段階を有する。これは、ハンドリング装置と生体インプラントとの間の容易且つ機械的に安定した接続が確立され得る、という利点を与え得る。
【0052】
本発明の更なる一実施例によれば、ハンドリング装置を前記ダウエルピンにわたって摺動させる段階は、ハンドリング装置において与えられる突起が輪郭部において与えられる溝へと係合するよう、ハンドリング装置をダウエルピンの周囲に回転させる段階、を有する。
【0053】
望ましくは、該回転動作は、双方向旋回動作であり、摺動動作の経過中、特には摺動動作がすでに終了した際に達成される。上述された回転動作は、生体インプラントの相補的な三次元表面部とハンドリング装置との間の係合が夫々、生体インプラントに対するハンドリング装置の単純な手動の動作を用いて達成され得る、という利点を与え得る。
本発明の実施例が異なる対象を参照して説明されてきたことは、留意されなければならない。特には、複数の実施例は、装置型請求項を参照して記載され、他の実施例は、方法型請求項を参照して記載される。しかしながら当業者は、1つの対象に属する特性の組合せに加え、異なる対象に関する特性間の組合せ、特には装置型請求項の特性と方法型請求項の特性との間の組合せもまた本願において開示されることを、特に断りがない限り上述及び以下の説明から推測する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
本発明の上述された態様及び更なる態様は、以下に説明される実施例から明らかであり、また実施例を参照して説明される。本発明は、実施例を参照して以下により詳細に記載されるが、それに対して本発明は制限されない。
【0055】
図面は概略的なものである。異なる図面において、同様又は同一の要素は、同一の参照符号を与えられるか、あるいは対応する参照符号とは第1の桁(first digit)のみが異なる参照符号を与えられる。
【0056】
図1a及び図1bは、本発明の一実施例に従った生体インプラント110に相当する骨安定化プレート110を示す。図1bは、プレート110の上方部分を僅かに拡大した図である。
【0057】
骨安定化プレート110は、複数の貫通穴114を有する。貫通穴114は、プレート110を骨又は骨片に対して固定するようスクリュー(図示せず)を挿入するよう使用され得、骨の全ての部分が骨安定化プレート110に対して取り付けられるようにする。
【0058】
プレート110は更に、輪郭部115を有し、該輪郭部は、プレート110の上方表面の三次元形状表面である。輪郭部115は、中央開口116から半径方向に突出する3つの溝117及び中央開口116を有する。
【0059】
プレート110内に形成される中央開口116の断面図である図1cから判る通り、中央開口116の内側側壁は、めねじ118を備えられる。
【0060】
図2は、図1a中に示されるプレート210、及びプレート210に対して空間的に正確な方向性において照準装置280を担持するアダプタ装置220を有する、医療機器200の分解図である。アダプタ装置220は、ダウエルピン230、ハンドリング装置240、及びクランプ要素250である複数の部分を有する。
【0061】
ダウエルピン230は、細長いシャフトの形状を有する。シャフト230の下方端部は、おねじを備えられ、シャフト230がプレート210の中央開口116へとねじ込まれ得る用にする。該中央開口は、めねじ118を備えられる。
【0062】
ハンドリング装置240は、貫通穴247を有し、ダウエルピン230がハンドリング装置240へと挿入され得るようにする。言い換えれば、ハンドリング装置240は、ダウエルピン230上へとピンで止められ得る。
【0063】
ハンドリング装置240は、ハンドル241を更に有し、望ましくは、ハンドル241が人間工学に基づいた握り部に相当するよう形成される。これは、手術中、医療装置200全体の手動操作が容易にされる、という利点を有する。
【0064】
ハンドリング装置240とプレート210との間に安定した機械的接続を与えるよう、ハンドリング装置240の下方表面は、三次元形状表面が与えられるよう形成され、プレート210の輪郭部115に対して相補的に対応する。ここで記載される実施例によれば、該三次元形状の輪郭部は、3つの突起242を有し、夫々が生体インプラント210内に形成される対応する溝217内に夫々係合する。突起242の対応する溝217との係合は、ダウエルピン230に対するハンドリング装置240の回転動作が効果的に防がれる、という効果を有する。
【0065】
ここに記載される実施例によれば、位置決めスロットとしても称され得る溝117は、約0.7mmの最大深さを有する。しかしながら、溝117に対する他の寸法も適用可能である。
【0066】
突起242及び溝217は、貫通穴247に対する中央開口の周囲に非対称的に配置される。これは、ハンドリング装置240及び生体インプラント210が所定の相対角度方向性においてのみ互いに対して機械的に接続され得る、という効果を有し得る。それ故に、これらの部分が意図的ではなく誤って組み立てられることは、自動的に防止される。
【0067】
典型的な曲げ荷重がプレート210とハンドリング装置240との間に与えられる際にダウエルピン230が引張応力のみを受けるよう、溝217に対する突起242は中央開口116に対する貫通穴247から突出する、ことは言及されなければならない。
【0068】
ハンドリング装置240は、ハンドリング装置240の上方部分において形成される結合部245を更に有する。結合部245は、ハンドリング装置240の外側表面246の特別な形状によって示される。この外側表面246は、照準装置280内に形成される開口281の内側表面(図示せず)に対して相補的に適合するよう、形成される。従って、照準装置は、ハンドリング装置240の結合部245上の適切な位置へと照準装置280を押すことによって、ハンドリング装置240に対して着脱可能に締結され得る。固定的だが着脱可能である接続を与えるよう、照準装置280は、当業者にとって周知である所謂クイック結合装置を用いてハンドリング装置240に対して接続される。
【0069】
照準装置280が誤った位置において結合端部245に対して組み立てられることを防ぐよう、ハンドリング装置240の外側表面246は、回転非対称に配置される。
【0070】
クランプ要素250は、ハンドリング装置240が生体インプラント210に対して境を接するところの位置においてハンドリング装置240を保持するよう、ダウエルピン230上へと取り付けられるよう適合される。ハンドリング装置240が対応する溝217へと係合する3つの突起242を有するため、クランプ要素250は、ハンドリング装置240及びプレート210を互いに対して空間的に安定した相対位置において確実に固定することができる。
【0071】
図2から判る通り、クランプ要素は、ダウエルピン230の上方部分が覆われ得るようキャップナットである。これは、組み立てられた状態において、ダウエルピン230の端部が照準装置280の上方表面の上方に突出しない、という利点を有する。
【0072】
望ましくは、ダウエルピン230は、スプリングリング(図示せず)を備えられる。スプリングリングは、対応するスナップリング溝(図示せず)へと係合するよう適合される。該溝は、ハンドリング装置240内に形成される貫通穴247の内側側壁において与えられる。これは、アダプタ装置220の組立て工程中、ハンドリング装置240が、ダウエルピン23のおねじ上へとキャップナット250が完全にねじ込まれる前に既に、スナッピング機構を用いて一時的にダウエルピン230に対して固定される、という利点を有する。したがって、アダプタ装置220の組立て工程は、非常に容易にされ得る。
【0073】
照準装置280は、ハンドリング装置240の結合部と接続される開口281を有するドリルあけ用治具に相当する。照準装置280は更に、骨安定プレート210の直下に位置付けられる骨片への正確且つ容易な穴のプレドリルに対する複数の貫通孔283を有する。したがって、貫通穴283は、ドリルあけ用治具に相当し、最低限の侵襲性及び経皮的手術技術を可能にする。照準装置280がハンドリング装置240に対して適切に取り付けられる際、照準装置280の穴283は、プレート210における穴214と位置を合わせられる。
【0074】
図3a乃至図3gは、図2中に示される医療機器200を組み立てる手順を示す。
【0075】
図3aから判る通り、組み立ては、複数の貫通穴314を有する骨安定化プレート310の中央開口116(図1参照)へとダウエルピン330を挿入することから始まる。貫通穴314の適合性は、上述されている。
【0076】
プレート310とダウエルピン330との間に空間的に安定し且つ機械的に信頼性の高い接続をあたえるよう、ダウエルピン330の下方部における外側表面は、おねじ331を備えられる。かかるねじ山は、中央開口116の内側側壁において与えられるめねじ118に対応する(図1参照)。したがって、ダウエルピン330は、中央開口116へとダウエルピン330をねじ込むことによってプレート319に対して締結される。ねじ込みを容易にするよう、ダウエルピン330の上方部は、ねじ込みソケット333を備えられる。
【0077】
ダウエルピン333は、図3b中に個別に示される。上述される通り、ダウエルピン330は、細長いシャフトの形状を有する。シャフト330の下方端部は、おねじ331を備えられ、シャフト330は、プレート310の中央開口116へとねじ込まれ得る。該中央開口は、めねじ118を備えられる。また、シャフト330の上方端部は、おねじ332を備えられ、図2中に示されるキャップナット250は、ダウエルピン330上へとねじ込まれ得る。
【0078】
上述された実施例によれば、ダウエルピン330は、外径約6.0mm及び内径約2.6mmを有する中空のシャフトである。しかしながら、ダウエルピン330に対する他の寸法も適用可能である。
【0079】
図3cは、更に組み立てられた状態における医療機器を示す。ハンドリング装置340は、ダウエルピン330上に固定される。ハンドリング装置340の下方表面を示す図3b中の小さな図から判る通り、ハンドリング装置340は、ダウエルピン330を受ける開口347、及びプレート310の溝317へと係合される3つの突起342を有する。
【0080】
組み立てられる際、ハンドリング装置340は、プレート310の輪郭部に対して境を接し、突起342は溝317へと係合する。ハンドリング装置340の突起342とプレート310の溝317との間の正確な相対角度位置を素早く見つけるよう、ハンドリング装置340は、ダウエルピン330にわたって押される際にダウエルピンの周囲に回転される。ハンドリング装置340の操作は、ハンドリング装置340において形成されるハンドル341によって容易にされる。
【0081】
図3dは、ハンドリング装置340の下方表面の拡大図である。かかる表面は、下方表面から突出する3つの突起342を備えられる。ハンドリング装置が誤った角度位置においてプレート310に対して取り付けられることを防ぐよう、突起342は、非対称のT字型において配置される。
【0082】
図3eは、キャップナット350の断面図を示す。プレート310とハンドリング装置340との間の確実且つ安定した接続を可能にするよう、キャップナット350は、めねじ351を備えられる。ダウエルピン330が対応するおねじ332を備えられることを前提にして、ハンドリング装置340の生体インプラント310に対する容易且つ確実な締結が可能にされる。
【0083】
図3fは、更に進められた組立て状態における医療機器300を示す。クランプ要素350は、ダウエルピン330の上方部分に対して締結される。クランプ要素は、ナット350であり、該ナットは、ダウエルピン330の上方部分の外側表面において与えられる対応するおねじ332に対して適合するめねじ351を有する。それ故に、ナット350をダウエルピン330上へとねじ込むことによって、ハンドリング装置340は、プレート310に対して押される。従って、ハンドリング装置340とプレート310との間の圧力嵌め接続も与えられ、突起342及び対応する溝317によって正確に定められるかかる2つの部分340と310との間の相対空間位置は、機械的負荷下においても保持され得る。
【0084】
この点に関して、突起342及び対応する溝217は、ハンドリング装置340とプレート310との間に形状嵌め合い接続をもたらす。一方、ダウエルピン330上へとねじ込まれるナット350及びプレート310へとねじ込まれるダウエルピン330は、ハンドリング装置340とプレート310との間に形状嵌め合い接続をもたらす。
【0085】
照準装置380に対する根拠を与えるよう、ハンドリング装置340は、結合部345を有する。外側表面346は、照準装置380内に形成される開口381の内側表面(図示せず)に対して相補的に適合するよう、形成される。したがって、照準装置は、結合部345上の適切な位置へと照準装置380を押すことによって、ハンドリング装置340に対して着脱可能に定着され得る。
【0086】
組み立てられた状態において、ダウエルピン330,ハンドリング装置340、及びクランプ要素350は、アダプタ装置320に相当し、プレート310に対する壊疽380の正確且つ安定した位置決めを可能にする。
【0087】
図3gは、最終的な組み立て状態における医療機器300を示す。壊疽380は、結合部345上の適切な位置へ通される。骨安定化プレート310の直下に位置決めされる骨片へと正確且つ容易に穴をドリルあけするよう、照準装置380は、開口381及び複数の貫通穴383を備えられる。貫通穴383の空間的配置は、ドリルあけ用ジグに相当する。それ故に、照準装置は、プレート310の貫通穴314に対応する位置において正確に骨片へと穴をプレドリルするよう、執刀医の助けとなる。
【0088】
「有する」という語は他の要素又は段階を除外するものではなく、単数形の表現は複数の存在を除外するものではない、ことが留意されるべきである。また、異なる実施例に関連して記載された要素は、組み合わされ得る。請求項中の参照符号は、請求項の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない、ことも留意されるべきである。
【0089】
本発明の上述された実施例を要約すると、次の通りである。本願は、生体インプラント210と照準装置280との間に空間的方向性を着脱可能に確立する、医療機器200、機器部品210,220及び方法を記載する。したがって、生体インプラント110,210の輪郭部115は、機械的形状嵌め合い接続を用いてアダプタ装置220が生体インプラント110,210に対して着脱可能に締結され得るよう、設計される。アダプタ装置220は、照準装置280が生体インプラント210に対して安定した空間位置において着脱可能に位置付けられ得るよう、照準装置280に対する基盤(basis)を与える。望ましくは、アダプタ装置220は、ダウエルピン230、ハンドリング装置240、及びクランプ要素250等の異なる要素を有する。該要素は、アダプタ装置220の素早く容易な組立て及び分解を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1a】本発明の一実施例に従った生体インプラントに相当する骨安定化インプラントを図示する。
【図1b】図1a中に示されるプレートの上方部分を図示する。
【図1c】図1a中に示されるプレート内に形成される中央開口の断面図である。
【図2】図1a中に示されるプレート、及びプレートに対して空間的に正確な向きにおいて照準装置を保持するアダプタ装置を有する医療機器の分解図である。
【図3a】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3b】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3c】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3d】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3e】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3f】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【図3g】図2中に示される医療機器を組み立てる手順を図示する。
【符号の説明】
【0091】
200 医療機器
210 骨安定化インプラント/生体インプラント
217 溝
220 アダプタ装置
230 ダウエルピン/細長いシャフト
231 ロッキング機構/おねじ
240 ハンドリング装置
241 ハンドル
242 端部/突起
245 結合部
246 ハンドリング装置240の外側表面
247 貫通穴
250 クランプ要素/ナット
280 照準装置
281 開口
283 貫通穴/ドリルあけ用治具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特には骨安定化インプラントである、生体インプラントであって、
締結要素を用いて前記インプラントを生体の内部部分に対して固着する貫通穴と、
前記生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を確立するアダプタ装置が、機械的な形状嵌め合い接続を用いて前記生体インプラントに対して着脱可能に締結されるよう設計される、輪郭部と
を有し、
前記輪郭部は、中央開口と溝とを有する、
生体インプラント。
【請求項2】
前記中央開口は、貫通穴である、
請求項1記載の生体インプラント。
【請求項3】
前記輪郭部は、少なくとも1つの更なる溝を有する、
請求項1又は2記載の生体インプラント。
【請求項4】
前記溝及び前記更なる溝は、前記中央開口に対して非対称に配置される、
請求項3記載の生体インプラント。
【請求項5】
前記輪郭部は、ロッキング要素を有し、
前記ロッキング要素は、アダプタ装置に対して割り当てられるロッキング機構を用いて前記アダプタ装置が前記生体インプラントに対してロック可能であるよう、設計される、
請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の生体インプラント。
【請求項6】
前記ロッキング要素は、めねじである、
請求項5記載の生体インプラント。
【請求項7】
アダプタ装置であって、
生体インプラントと照準装置との間に、特には前記インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立し、
機械的な形状嵌め合い接続を用いて前記生体インプラントの輪郭部に対して着脱可能に締結されるよう適合される、端部と、
前記照準装置に対して機械的に接続されるよう適合される、結合部と、
を有する、
アダプタ装置。
【請求項8】
前記端部は、ダウエルピンに対して割り当てられ、前記ダウエルピンが前記輪郭部の中央開口に対して着脱可能に締結され得るよう設計される、
請求項7記載のアダプタ装置。
【請求項9】
前記ダウエルピンは、ロッキング機構を有し、
前記ロッキング機構は、前記アダプタ装置が前記生体インプラントに対して割り当てられるロッキング要素を用いて前記生体インプラントに対してロック可能であるよう、設計される、
請求項8記載のアダプタ装置。
【請求項10】
前記ロッキング機構は、おねじを有する、
請求項9記載のアダプタ装置。
【請求項11】
前記結合部は、ハンドリング装置を有し、前記ハンドリング装置は、前記ハンドリング装置が前記ダウエルピンにわたって摺動可能であるよう貫通穴を有する、
請求項8乃至10のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項12】
前記ハンドリング装置は、ハンドルを有する、
請求項11記載のアダプタ装置。
【請求項13】
前記ハンドリング装置は、突起を有し、
前記突起は、前記アダプタ装置が前記生体インプラントの前記輪郭部の溝へと係合し得るよう形成される、
請求項8乃至12のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項14】
前記ハンドリング装置は、少なくとも1つの更なる突起を有する、
請求項13記載のアダプタ装置。
【請求項15】
前記突起及び前記更なる突起は、前記中央開口に対して非対称に配置される、
請求項14記載のアダプタ装置。
【請求項16】
クランプ要素を更に有し、
前記クランプ要素は、前記ハンドリング装置が前記生体インプラントに対して境を接するところの位置において前記ハンドリング装置を保持するよう、前記ダウエルピン上へと取り付けられるよう適合される、
請求項11乃至15のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項17】
前記クランプ要素は、ナットである、
請求項16記載のアダプタ装置。
【請求項18】
前記ハンドリング装置は、前記照準装置が前記ハンドリング装置に対して着脱可能に取付け可能であるよう、設計される、
請求項11乃至17のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項19】
医療機器であって、
生体インプラントと照準装置との間に、特には前記インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立し、
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の生体インプラントと、
請求項7乃至18のうちいずれか一項記載のアダプタ装置と、
を有する、
医療機器。
【請求項20】
方法であって、
生体インプラントと照準装置との間に、特には前記インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立し、
ダウエル要素を前記生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階と、
形状嵌め合いにおいてハンドリング装置が前記生体インプラントに対して境を接するよう前記ハンドリング装置を前記ダウエル要素に対して固定する段階と、
前記ハンドリング装置と前記生体インプラントとの間に相対空間位置を確保するよう、クランプ要素を前記ダウエル要素上へと取り付ける段階と、
前記照準装置を前記ハンドリング装置に対して取り付ける段階と、
を有する、
方法。
【請求項21】
ダウエル要素を前記生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階は、
ダウエルピンを前記輪郭部の中央開口へと挿入する段階、を有する、
請求項20記載の方法。
【請求項22】
ダウエルピンを前記輪郭部の中央開口へと挿入する段階は、
前記中央開口において与えられるめねじへと前記ダウエルピンをねじ込む段階、を有する、
請求項21記載の方法。
【請求項23】
ハンドリング装置を前記ダウエル要素に対して固定する段階は、
貫通穴を有する前記ハンドリング装置使用する段階と、
前記ダウエルピンにわたって前記ハンドリング装置を摺動させる段階と、
を有する、
請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記ハンドリング装置を前記ダウエルピンにわたって摺動させる段階は、
前記ハンドリング装置において与えられる突起が前記輪郭部において与えられる溝へと係合するよう、前記ハンドリング装置を前記ダウエルピンの周囲に回転させる段階、を有する、
請求項23記載の方法。
【請求項1】
特には骨安定化インプラントである、生体インプラントであって、
締結要素を用いて前記インプラントを生体の内部部分に対して固着する貫通穴と、
前記生体インプラントと照準装置との間に空間的方向性を確立するアダプタ装置が、機械的な形状嵌め合い接続を用いて前記生体インプラントに対して着脱可能に締結されるよう設計される、輪郭部と
を有し、
前記輪郭部は、中央開口と溝とを有する、
生体インプラント。
【請求項2】
前記中央開口は、貫通穴である、
請求項1記載の生体インプラント。
【請求項3】
前記輪郭部は、少なくとも1つの更なる溝を有する、
請求項1又は2記載の生体インプラント。
【請求項4】
前記溝及び前記更なる溝は、前記中央開口に対して非対称に配置される、
請求項3記載の生体インプラント。
【請求項5】
前記輪郭部は、ロッキング要素を有し、
前記ロッキング要素は、アダプタ装置に対して割り当てられるロッキング機構を用いて前記アダプタ装置が前記生体インプラントに対してロック可能であるよう、設計される、
請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の生体インプラント。
【請求項6】
前記ロッキング要素は、めねじである、
請求項5記載の生体インプラント。
【請求項7】
アダプタ装置であって、
生体インプラントと照準装置との間に、特には前記インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立し、
機械的な形状嵌め合い接続を用いて前記生体インプラントの輪郭部に対して着脱可能に締結されるよう適合される、端部と、
前記照準装置に対して機械的に接続されるよう適合される、結合部と、
を有する、
アダプタ装置。
【請求項8】
前記端部は、ダウエルピンに対して割り当てられ、前記ダウエルピンが前記輪郭部の中央開口に対して着脱可能に締結され得るよう設計される、
請求項7記載のアダプタ装置。
【請求項9】
前記ダウエルピンは、ロッキング機構を有し、
前記ロッキング機構は、前記アダプタ装置が前記生体インプラントに対して割り当てられるロッキング要素を用いて前記生体インプラントに対してロック可能であるよう、設計される、
請求項8記載のアダプタ装置。
【請求項10】
前記ロッキング機構は、おねじを有する、
請求項9記載のアダプタ装置。
【請求項11】
前記結合部は、ハンドリング装置を有し、前記ハンドリング装置は、前記ハンドリング装置が前記ダウエルピンにわたって摺動可能であるよう貫通穴を有する、
請求項8乃至10のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項12】
前記ハンドリング装置は、ハンドルを有する、
請求項11記載のアダプタ装置。
【請求項13】
前記ハンドリング装置は、突起を有し、
前記突起は、前記アダプタ装置が前記生体インプラントの前記輪郭部の溝へと係合し得るよう形成される、
請求項8乃至12のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項14】
前記ハンドリング装置は、少なくとも1つの更なる突起を有する、
請求項13記載のアダプタ装置。
【請求項15】
前記突起及び前記更なる突起は、前記中央開口に対して非対称に配置される、
請求項14記載のアダプタ装置。
【請求項16】
クランプ要素を更に有し、
前記クランプ要素は、前記ハンドリング装置が前記生体インプラントに対して境を接するところの位置において前記ハンドリング装置を保持するよう、前記ダウエルピン上へと取り付けられるよう適合される、
請求項11乃至15のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項17】
前記クランプ要素は、ナットである、
請求項16記載のアダプタ装置。
【請求項18】
前記ハンドリング装置は、前記照準装置が前記ハンドリング装置に対して着脱可能に取付け可能であるよう、設計される、
請求項11乃至17のうちいずれか一項記載のアダプタ装置。
【請求項19】
医療機器であって、
生体インプラントと照準装置との間に、特には前記インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立し、
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の生体インプラントと、
請求項7乃至18のうちいずれか一項記載のアダプタ装置と、
を有する、
医療機器。
【請求項20】
方法であって、
生体インプラントと照準装置との間に、特には前記インプラントを生体の内部部分に対して固着させるよう骨安定インプラントと照準装置との間に、空間的方向性を着脱可能に確立し、
ダウエル要素を前記生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階と、
形状嵌め合いにおいてハンドリング装置が前記生体インプラントに対して境を接するよう前記ハンドリング装置を前記ダウエル要素に対して固定する段階と、
前記ハンドリング装置と前記生体インプラントとの間に相対空間位置を確保するよう、クランプ要素を前記ダウエル要素上へと取り付ける段階と、
前記照準装置を前記ハンドリング装置に対して取り付ける段階と、
を有する、
方法。
【請求項21】
ダウエル要素を前記生体インプラントの輪郭部に対して締結する段階は、
ダウエルピンを前記輪郭部の中央開口へと挿入する段階、を有する、
請求項20記載の方法。
【請求項22】
ダウエルピンを前記輪郭部の中央開口へと挿入する段階は、
前記中央開口において与えられるめねじへと前記ダウエルピンをねじ込む段階、を有する、
請求項21記載の方法。
【請求項23】
ハンドリング装置を前記ダウエル要素に対して固定する段階は、
貫通穴を有する前記ハンドリング装置使用する段階と、
前記ダウエルピンにわたって前記ハンドリング装置を摺動させる段階と、
を有する、
請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記ハンドリング装置を前記ダウエルピンにわたって摺動させる段階は、
前記ハンドリング装置において与えられる突起が前記輪郭部において与えられる溝へと係合するよう、前記ハンドリング装置を前記ダウエルピンの周囲に回転させる段階、を有する、
請求項23記載の方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図3f】
【図3g】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図3f】
【図3g】
【公開番号】特開2007−190390(P2007−190390A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−7358(P2007−7358)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(507015952)ストライカー トラウマ ゲーエムベーハー (13)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−7358(P2007−7358)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(507015952)ストライカー トラウマ ゲーエムベーハー (13)
【Fターム(参考)】
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