説明

生体情報を収集し伝達する装置

【課題】被験者の生体異常情報を人体の自由を損なうことなく、かつ、個人差に応じて閾値を定めて誤情報なく収集し伝達する装置を提供すること。
【解決手段】圧力変動等として検出した生体情報が異常かどうかの論理判断回路は、呼吸波形を通過するBPF回路と、呼吸数演算回路とからなる呼吸情報の検出処理手段と、心拍波形を通過するBPF回路と、増幅・拡大回路と、心拍数演算回路とからなる心拍情報の検出処理手段と、被験者が離床したかどうかを判断するための最低体動電圧と離床時間を設定する離床等判断手段と、前記3つの手段の少なくともいずれか1つの出力で警報信号を出力する警報回路とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横臥中の独居老人、重度の要介護者、歩行不能な病人等、常時監視を必要とする人の心拍、不整脈、異常呼吸、離床行動などの異常な生体情報を非拘束状態でいち早く正確に検知するとともに、突発性重大事故を未然に防ぐために、救急機関、看護士、家族等に知らせるようにした生体情報を収集し伝達する装置に関するものである。
【0002】
平成20年の調査では独居老人は400万人といわれている。独居老人全ての人が介護を必要としているわけではないが、親戚・友人が離れて暮らしている独居老人との連絡が付かないで、死後数日経過して発見される、などの事例も時々発生している。
介護施設や病院などの患者でも朝、介護者が訪問して初めて死亡に気づくことも多い。死亡する前又は直後に気が付けば、治療や後の処置にも役立つはずである。
本発明は、これらの人、例えば、術後者や独居・要介護者など身動き不自由な患者に対し、就寝の不自由さを損なうことの無い圧力センサを備えた空気マットを、布団やマットレス、枕の下に敷設し、空気マットに加わる荷重の変化・移動を圧力信号情報化し,呼吸数と呼吸変動、心拍数と心拍変動を継続的に測定し、患者の不整脈、異常呼吸、離床、心停止などを早期に発見し、看護者や遠隔者に早期に知らせる自動患者監視装置として機能するものであり、少子化と高齢化が進む欧米各国や日本において益々急務となってきている。
さらに呼吸数と呼吸変動、心拍数と心拍変動とそれぞれの標準偏差を組み合わせて分析することで、体温や血圧を間接的に類推することができ、極めて早期に風邪や腹痛・胃痛などの疾患や排泄意などを検知できる可能性がある。
【背景技術】
【0003】
横臥中の被験者の心拍数、不整脈、呼吸数、異常呼吸、離床行動などの生体情報を非拘束状態で検知する方法又は装置は、次の非特許文献1、特許文献1〜3などに記載されている。
非特許文献1には、横臥している被験者のベッドとマットの間の臀部付近に位置して空気動圧センサを設置し、この空気動圧センサの動圧発生部で被験者の呼吸、心拍、体動(寝返りや手足の動き)等に伴う微細な生体振動や動きを圧変動として捉え、この圧変動を動圧検出部の圧電素子により電圧に変換して出力するようにした横臥中の被験者の生体情報計測方法が記載されている。
【0004】
特許文献1には、被験者が無拘束の状態で、横臥中における血流を、エアマット、液体封入マット、弾性素材などのマットに心音マイク、歪ゲージ等を複数列配列した生体情報検出手段と、2つの検出手段から抽出された心拍信号のずれ値を測定する手段と、ずれ値から脳波伝播速度を演算する演算手段と、脳波伝播速度、心拍値、心拍波形及び介護記録の表示手段と、これらの印字手段と、脳波伝播速度及び心拍値の異常判断手段と、異常を検出したとき外部に警報を出力する手段とを有する無拘束生体情報検知装置において、ずれ値を測定する手段は複数組のセンサペア毎に心拍信号のずれ値を順次測定し、演算手段は複数組のセンサペアの心音マイク間の距離を心拍信号のずれ値で除して複数組のセンサペア毎に脳波伝播速度を算出するとともに、表示手段は複数組のセンサペア毎に脳波伝播速度と心拍値を3次元的に表示するようにした例が記載されている。
特許文献2には、空気袋又はキャビネットに空気の残留がある状態で、空気袋又はキャビネットに人体が乗った状態における空気圧の変化を無指向性マイクロフォン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、咳や鼾を含む体動等の生体情報を計測する生体情報収集装置が記載されている。
特許文献3には、マットレスに横臥する被験者の生体情報をマットレスの物理量変化に基づいて測定するセンサと、このセンサに接続されたセンサの測定信号に基づくデータを、ネットワークを介して外部に伝送する端末サーバと、端末サーバから伝送されるセンサの測定信号に基づくデータを収集する中央サーバとを含む生体情報測定装置が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】電気学会論文B,122巻11号、平成14年「空気動圧センサによる横臥時の呼吸・心拍・体動情報の計測」
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4117397号公報
【特許文献2】特許第3242631号公報
【特許文献3】特開2003−135411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記先行技術文献には、空気袋等に空気の残留がある状態で、空気袋に人体が乗った状態における空気圧の変化を圧力センサ等により検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、咳や鼾を含む体動等の生体情報を計測する生体情報収集装置が記載されている。
しかるに、人体の呼吸由来の体動電圧波形や心拍由来の体動電圧波形が異常かどうかは、一義的に決定できるものではなく、個人差があるので、判断基準となる閾値は、被験者の個人差に応じてより実際的な値に設定されなければならない。また、体動電圧波形から得られた呼吸由来の生体情報や心拍由来の生体情報は、ノイズ処理をしてより正確な信号として取り出さなければならない。さらに、離床状態を把握するにも、被験者の症状によって的確に設定することが要求される。
【0008】
本発明は、術後者や独居・要介護者など身動き不自由な被験者の呼吸数・呼吸変動、心拍数・心拍変動を含む体動の生体異常情報を人体の自由を損なうことなく計測し、被験者の身体異常を個人差に応じて誤情報なく看護者や遠隔者に情報の伝達を可能にするための生体情報を収集し伝達する装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、ベッドに、生体情報を検出するためのセンサを有するマットを敷設し、このセンサの検出信号を電気信号に変換して論理判断回路に送り、この論理判断回路で生体情報が異常かどうかを判断して出力するようにした生体情報を収集し伝達する装置において、前記論理判断回路は、呼吸情報を検出して処理する手段と、心拍情報を検出して処理する手段と、被験者の離床等を検出する手段とを具備し、前記呼吸情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路と、呼吸由来体動パルスから呼吸回数を演算する呼吸数演算回路とからなり、心拍情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から心拍波形を通過するBPF回路と、心拍波形を増幅し、時間軸を拡大する増幅・拡大回路と、心拍由来体動パルスから心拍回数を演算する心拍数演算回路とからなり、被験者の離床等を検出する手段は、前記センサで検出された生体情報から被験者が離床したかどうかを判断するための最低体動電圧と離床時間を設定する離床等判断回路と、前記呼吸数演算回路、心拍数演算回路及び離床等判断回路の少なくともいずれか1つの出力で警報信号を出力する警報回路とからなることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路は、呼吸電圧波形に基づき、頂点間のn個の時間を取り込む手段と、n個の時間の中から最大値と最小値を切り捨てる手段と、残りn−2個の平均値を求める手段と、平均値に基づき平均的な呼吸時間を得る手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、呼吸数演算回路は、BPF回路からの呼吸由来体動電圧を取り込む手段と、呼吸由来体動電圧波形からピーク値を検出する手段と、呼吸由来体動電圧波形からボトム値を検出する手段と、前記ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する手段と、呼吸由来体動電圧が閾値に達していない場合、フラグ=0を付加して元に戻る手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、元に戻る手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がYesの場合、フラグ=1を付加する手段と、呼吸由来体動パルスを出力する手段と、呼吸由来体動パルスの間隔から1次呼吸回数を演算する手段とからなることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、生体情報から心拍波形を通過するBPF回路は、体動電圧波形出力信号から心拍由来体動電圧波形を得るとともに、心拍由来体動電圧波形に基づき、頂点間の複数個のデータを取り込む手段と、複数個のデータの中から最大値と最小値を切り捨てる手段と、残りから平均値を求める手段と、平均値に基づき平均的な心拍時間を得る手段とからなることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、心拍数演算回路は、増幅・拡大回路からの心拍由来体動電圧を取り込み、増幅し時間軸を拡大する手段と、心拍由来体動電圧波形からピーク値を検出する手段と、心拍由来体動電圧波形からボトム値を検出する手段と、前記ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する手段と、心拍由来体動電圧が閾値に達していない場合、フラグ=0を付加して元に戻る手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、元に戻る手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がYesの場合、フラグ=1を付加する手段と、心拍由来体動パルスを出力する手段と、心拍由来体動パルスの間隔から1次心拍回数を演算する手段とからなることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、離床等判断回路は、 被験者が離床したかどうかを判断するため、体動検出フラグ=0にリセットする手段と、体動検出フラグ=1≧閾値を判断する手段と、体動検出フラグ=1≧閾値の判断がNoの場合、体動電圧≧閾値を判断し、体動電圧≧閾値がNoである間は、元の工程に戻る手段と、体動電圧≧閾値がYesになると、体動検出フラグ=1にセットして元に戻る手段と、前記体動検出フラグ=1≧閾値がYesの場合、体動電圧=0を判断する手段と、この体動電圧=0がNoと判断されると、離床タイマ=0にリセットし、元に戻る手段と、前記体動電圧=0がYesの場合、離床タイマを起動する手段とからなることを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、警報回路は、被験者の離床通報処理をするために、体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかどうかを判断し、超えなければ元に戻って繰り返す手段と、体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかがYesになると、体動検出のLEDを点灯する手段と、体動検出のLEDを点灯後、離床タイマが始動し、離床タイマが設定時間を経過したかを判断し、超えなければ元に戻り設定時間経過まで繰り返す手段と、離床タイマが設定時間を経過すると、離床通報のLEDを点灯する手段と、離床通報のブザーを鳴動する手段と、被験者10が離床したことを子機に通報する手段と、停止スイッチが設定時間を経過するまで離床通報のLEDを点灯し、離床通報ブザーを鳴動し、子機への通報を継続する手段と、停止スイッチが設定時間を経過すると、離床通報のLEDを消灯し、離床通報ブザーを停止し、体動検出のLEDを消灯する手段とからなることを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、呼吸数と心拍数に関する最初の60秒間の最大値、最小値が記録され、さらに60秒間毎に最大値、最小値、平均値、標準偏差値がファイルに記録保存され、所定件毎に新しいファイルに更新可能なメモリカードを具備し、かつ、このメモリカードに記憶された呼吸数と、心拍数の閾値と標準偏差値の閾値の両方を超えたとき、警報の表示・伝送が行われる警報回路を具備してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の発明によれば、ベッドに、生体情報を検出するためのセンサを有するマットを敷設し、このセンサの検出信号を電気信号に変換して論理判断回路に送り、この論理判断回路で生体情報が異常かどうかを判断して出力するようにした生体情報を収集し伝達する装置において、前記論理判断回路は、呼吸情報を検出して処理する手段と、心拍情報を検出して処理する手段と、被験者の離床等を検出する手段とを具備し、前記呼吸情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路と、呼吸由来体動パルスから呼吸回数を演算する呼吸数演算回路とからなり、心拍情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から心拍波形を通過するBPF回路と、心拍波形を増幅し、時間軸を拡大する増幅・拡大回路と、心拍由来体動パルスから心拍回数を演算する心拍数演算回路とからなり、被験者の離床等を検出する手段は、前記センサで検出された生体情報から被験者が離床したかどうかを判断するための最低体動電圧と離床時間を設定する離床等判断回路と、前記呼吸数演算回路、心拍数演算回路及び離床等判断回路の少なくともいずれか1つの出力で警報信号を出力する警報回路とからなるので、次の効果を有する。
術後者や独居・要介護者など身動き不自由な患者の呼吸数・呼吸変動、心拍数・心拍変動を含む体動の生体異常情報を人体の自由を損なうことなく計測し、患者の身体異常を誤情報なく看護者や遠隔者に情報の伝達を可能にする。また、看護者が患者等の現状を知りたい時に知ることができる。
さらに、人体の呼吸由来の体動電圧波形や心拍由来の体動電圧波形が異常かどうかは、一義的に決定できるものではなく、個人差があるが、判断基準となる閾値を、被験者の個人差に応じてより実際的な値に設定できる。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路は、呼吸電圧波形に基づき、頂点間のn個の時間を取り込む手段と、n個の時間の中から最大値と最小値を切り捨てる手段と、残りn−2個の平均値を求める手段と、平均値に基づき平均的な呼吸時間を得る手段とを具備したので、体動電圧波形から得られた呼吸由来の生体情報や心拍由来の生体情報は、ノイズ処理をしてより正確な信号として取り出すことができる。また、離床状態を把握するにも、被験者の症状によって的確に設定することができる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、呼吸数演算回路は、BPF回路からの呼吸由来体動電圧を取り込む手段と、呼吸由来体動電圧波形からピーク値を検出する手段と、呼吸由来体動電圧波形からボトム値を検出する手段と、前記ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する手段と、呼吸由来体動電圧が閾値に達していない場合、フラグ=0を付加して元に戻る手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、元に戻る手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がYesの場合、フラグ=1を付加する手段と、呼吸由来体動パルスを出力する手段と、呼吸由来体動パルスの間隔から1次呼吸回数を演算する手段とからなるので、呼吸数演算回路により呼吸由来電圧から正確な呼吸パルスを得ることができる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、生体情報から心拍波形を通過するBPF回路は、体動電圧波形出力信号から心拍由来体動電圧波形を得るとともに、心拍由来体動電圧波形に基づき、頂点間の複数個のデータを取り込む手段と、複数個のデータの中から最大値と最小値を切り捨てる手段と、残りから平均値を求める手段と、平均値に基づき平均的な心拍時間を得る手段とからなるので、より正確な心拍由来体動電圧波形を得ることができる。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、心拍数演算回路は、増幅・拡大回路からの心拍由来体動電圧を取り込み、増幅し時間軸を拡大する手段と、心拍由来体動電圧波形からピーク値を検出する手段と、心拍由来体動電圧波形からボトム値を検出する手段と、前記ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する手段と、心拍由来体動電圧が閾値に達していない場合、フラグ=0を付加して元に戻る手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、元に戻る手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がYesの場合、フラグ=1を付加する手段と、心拍由来体動パルスを出力する手段と、心拍由来体動パルスの間隔から1次心拍回数を演算する手段とからなるので、ノイズ除去済みの心拍由来体動電圧波形からより正確な心拍パルスを得ることができる。
【0022】
請求項6記載の発明によれば、離床等判断回路は、 被験者が離床したかどうかを判断するため、体動検出フラグ=0にリセットする手段と、体動検出フラグ=1≧閾値を判断する手段と、体動検出フラグ=1≧閾値の判断がNoの場合、体動電圧≧閾値を判断し、体動電圧≧閾値がNoである間は、元の工程に戻る手段と、体動電圧≧閾値がYesになると、体動検出フラグ=1にセットして元に戻る手段と、前記体動検出フラグ=1≧閾値がYesの場合、体動電圧=0を判断する手段と、この体動電圧=0がNoと判断されると、離床タイマ=0にリセットし、元に戻る手段と、前記体動電圧=0がYesの場合、離床タイマを起動する手段とからなるので、被験者が離床したかどうかを個人差に応じて閾値を定めて正確に判断することができる。
【0023】
請求項7記載の発明によれば、警報回路は、被験者の離床通報処理をするために、体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかどうかを判断し、超えなければ元に戻って繰り返す手段と、体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかがYesになると、体動検出のLEDを点灯する手段と、体動検出のLEDを点灯後、離床タイマが始動し、離床タイマが設定時間を経過したかを判断し、超えなければ元に戻り設定時間経過まで繰り返す手段と、離床タイマが設定時間を経過すると、離床通報のLEDを点灯する手段と、離床通報のブザーを鳴動する手段と、被験者10が離床したことを子機に通報する手段と、停止スイッチが設定時間を経過するまで離床通報のLEDを点灯し、離床通報ブザーを鳴動し、子機への通報を継続する手段と、停止スイッチが設定時間を経過すると、離床通報のLEDを消灯し、離床通報ブザーを停止し、体動検出のLEDを消灯する手段とからなるので、被験者が離床したかどうかをより正確に判断して、離床通報処理をすることができる。
【0024】
請求項8記載の発明によれば、呼吸数と心拍数に関する最初の60秒間の最大値、最小値が記録され、さらに60秒間毎に最大値、最小値、平均値、標準偏差値がファイルに記録保存され、所定件毎に新しいファイルに更新可能なメモリカードを具備し、かつ、このメモリカードに記憶された呼吸数と、心拍数の閾値と標準偏差値の閾値の両方を超えたとき、警報の表示・伝送が行われる警報回路を具備してなるので、呼吸、心拍の最大値、最小値、平均値などをメモリカードに記憶し、異常時に通報を発することができる。
さらに呼吸および心拍の数と標準偏差を分析することで、体温や血圧を間接的に類推することができ、極めて早期に風邪や腹痛・胃痛などの疾患や排泄意などの異常を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による生体情報を収集し伝達する装置の一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明の装置に使用されるマット13の実施例1を示すもので、(a)は、圧力センサ14を空気袋に内蔵した例を示す平面図、(b)は、圧力センサ14を空気袋に外付けした例を示す平面図である。
【図3】本発明の論理判断回路17の電気回路の一例を示すブロック図である。
【図4】第1のBPF回路22を通過した生体信号波形図である。
【図5】第2のBPF回路23を通過した生体信号(呼吸信号)波形図である。
【図6】ノイズ処理回路25による呼吸数のノイズ処理のフローチャートである。
【図7】呼吸数演算回路26による生体信号(呼吸信号)の演算処理のフローチャートである。
【図8】第3のBPF回路24による心拍数のノイズ処理のフローチャートである。
【図9】第3のBPF回路24を通過した生体信号(心拍信号)波形図である。
【図10】増幅・拡大回路27で増幅した生体信号(心拍信号)波形図である。
【図11】増幅・拡大回路27で時間軸を拡大した生体信号(心拍信号)波形図である。
【図12】心拍数演算回路28による生体信号(心拍信号)の演算処理のフローチャートである。
【図13】心拍数演算回路28から出力した心拍パルス信号の波形図である。
【図14】離床等判断回路31で被験者10が離床したかどうかを判断するための離床タイマ起動のフローチャートである。
【図15】離床等警報回路32で被験者10が離床したかどうかを判断して離床通報処理をするためのフローチャートである。
【図16】呼吸、心拍その他の生体情報をメモリに記録するためのフローチャートである。
【図17】本発明の装置に使用されるマット13の実施例2を示すもので、(a)は、断面図、(b)は、部分的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、ベッドに、生体情報を検出するためのセンサを有するマットを敷設し、このセンサの検出信号を電気信号に変換して論理判断回路に送り、この論理判断回路で生体情報が異常かどうかを判断して出力するようにした生体情報を収集し伝達する装置において、前記論理判断回路は、呼吸情報を検出して処理する手段と、心拍情報を検出して処理する手段と、被験者の離床等を検出する手段とを具備し、前記呼吸情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路と、呼吸由来体動パルスから呼吸回数を演算する呼吸数演算回路とからなり、心拍情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から心拍波形を通過するBPF回路と、心拍波形を増幅し、時間軸を拡大する増幅・拡大回路と、心拍由来体動パルスから心拍回数を演算する心拍数演算回路とからなり、被験者の離床等を検出する手段は、前記センサで検出された生体情報から被験者が離床したかどうかを判断するための最低体動電圧と離床時間を設定する離床等判断回路と、前記呼吸数演算回路、心拍数演算回路及び離床等判断回路の少なくともいずれか1つの出力で警報信号を出力する警報回路とからなることを特徴とする生体情報を収集し伝達する装置である。
【0027】
請求項9〜16記載の発明によれば、センサは、
エアマットに圧力センサを設けたもの、
ポリプロピレンシートの内部に無数の小さなバブルを形成させて電荷をチャージさせたセンサエレメントの上下面にシグナル電極とアース電極で挟みつけたシート状の静電容量型圧力センサ、
一対の導電布と誘電体との間に互いに接触する部分と接触しない部分を設け、接触しない部分の大きさが変化することにより静電容量が変動する静電容量型圧力センサ、
弾性的に撓曲可能な敷き板部にケーブル状歪み検出センサを装着した歪検出センサ、
シート状部材に、可撓性を有するケーブル状又はフィルム状圧電センサを感圧手段として配置した圧電センサからなるもの、
フレキシブル基板と、このフレキシブル基板を覆う外装部材とを備え、フレキシブル基板は、機能部が所定の生体情報に関連するパラメータを連続測定するフレキシブル加速度センサ部からなるもの、
シーツ等の平板状体に設けた光ファイバへ光源から光を入射し、生体活動に伴って光ファイバの形状変化により生じた光ファイバ内を伝搬する光の偏波状態の変化を検出し、この偏波変動の検出値から生体情報を検出する光ファイバ式平板状体センサ、
軟質のシリコンゴムからなる芯材の上に高分子圧電フィルムで作られた複数枚の検出片を複数枚並列に敷き並べ、これを2枚のタオルの間にサンドウィッチ状に挟んで重ね合わせた高分子圧電フィルムからなるもの
など、種々のセンサが用いられる。
【実施例1】
【0028】
以下、本発明の実施例1を図面に基づき説明する。
図1において、ベッド11の上に、敷布団(又はマットレス)12aを敷き、その上に枕12bを置き、被験者10が横臥しているものとする。前記敷布団12aと枕12bとの間には、頭部用マット13aが挿入され、また、敷布団12aとベッド11の間であって、被験者10の胸部に位置して胸部用マット13bが挿入されるとともに、被験者10の臀部に位置して腰部用マット13cが挿入される。これらの頭部用マット13a、胸部用マット13b、腰部用マット13cには、生体現象検出用センサとしてのそれぞれ頭部用圧力センサ14a,胸部用圧力センサ14b,腰部用圧力センサ14cが結合されている。
これらマット13は、必ずしも3個所ではなく、いずれか1又は2個所であってもよいし、4個所以上でもよい。また、マット13は、被験者10の体動を検知しやすい頭部、胸部、臀部の下の寝具12に挿入したが、人の呼吸、心臓の鼓動などの身体の動きの圧力変化を体動電圧として測定できる場所であれば、上記例に限られず、また、敷布団12aや枕12bなどの寝具12を介在させずに被験者10に直接接するように設置してもよい。
以下、実施例1では、マット13は、エアマットを使用し、また、生体情報検出用センサとして人の呼吸、心臓の鼓動などの身体の動きの変化を空気の圧力変化として検出する圧力センサを用いて説明する。しかし、実施例2以下で説明するように必ずしもこれに限定されるものではない。
【0029】
前記エアマット13は、公知のものを用いることができる。例えば、図2(a)に示すものは、気密な空気袋の内部に圧力センサ14を取り付け、この圧力センサ14の動圧発生部で被験者10の微細な生体振動や動きを圧変動として捉え、この圧変動を動圧検出部の圧電素子により電圧に変換してリード線16から生体情報信号を出力するものである。また、図2(b)に示すものは、気密な空気袋に外部へ空気を導出するエアチューブ15を結合し、このエアチューブ15に圧力センサ14を結合してリード線16で生体情報信号を出力するものである。
前記空気袋は、内部の空気室が気密構造に構成され、内部に入れられた弾性のある支持材で形状が保たれており、圧力が加わると凹んで空気を排出するが、上下の隙間が完全に密着することは無く、圧力が開放されると支持材の弾性で膨らみ外部の空気を吸い込み、元の厚さに復元するように構成されている。元の厚さに復元するための弾性のある支持材は、圧搾空気、封入液体、弾性素材などを用いることができる。
【0030】
前記各圧力センサ14のリード線16は、論理判断回路17に接続され、ネットワーク18を介して中央サーバ19に送られ、被験者10に関わりのある看護士、各家庭、病院、養護施設などの端末装置20に接続される。
【0031】
前記論理判断回路17は、例えば、図3に示すような回路構成とする。
前記エアマット13は、増幅器21を介在し、生活振動等のノイズを除去しつつ0.1〜25Hzの体動信号を通過させる第1のBPF(バンドパスフィルタ)回路22に接続される。この第1のBPF回路22には、この第1のBPF回路22を通過した体動信号の中、ノイズを除去しつつ0.1〜0.47Hzの体動信号を通過させる第2のBPF(バンドパスフィルタ)回路23と、ノイズを除去しつつ3〜5Hzの体動信号を通過させる第3のBPF(バンドパスフィルタ)回路24と、離床等を判断する体動信号を判断する離床等判断回路31に並列接続される。
【0032】
前記第2のBPF回路23には、呼吸数演算回路26が接続され、この呼吸数演算回路26は、呼吸数を出力する呼吸数出力端子33と警報回路29に接続される。また、前記第3のBPF回路24には、増幅・拡大回路27と心拍数演算回路28が順次接続され、この心拍数演算回路28は、心拍数を出力する心拍数出力端子35と前記警報回路29に接続される。
前記離床等判断回路31の入力側には、離床等を判断する閾値を入力する閾値入力端子30が接続され、出力側には、前記警報回路29が接続され、この警報回路29には、警報等を出力する出力端子36が接続される。
【0033】
以上のように構成された生体情報を収集し伝達する装置の作用を説明する。
エアマット13の圧力センサ14から出力した体動信号を増幅器21で増幅した後、第1のBPF回路22へ送る。この第1のBPF回路22は、送られてきた体動信号の中から呼吸数、心拍数、離床行動、不整脈度、異常呼吸などの異常を検知するための可能な限り広範囲の体動信号を取り込むために、0.1〜25Hzの体動電圧波形信号を通過させ、それ以外はノイズとして除去する。すると、図4に示すような体動電圧波形が得られる。
この図4の体動電圧波形信号を基にして、第2のBPF回路23でノイズを除去しつつ0.15〜0.47Hzを通過させて図5に示す呼吸由来体動電圧波形を得る。この図5に示す呼吸由来体動電圧波形を図6に示すアルゴリズムにより呼吸数のノイズ処理をする。すなわち、図6において、
(a)呼吸数(回/分)n個(例えば、5個)のリングバッファ工程:図5に示す波形に基づき、頂点間の例えば、5個の時間データx1,x2,…,x5をリングバッファに貯め込む。
(b)最大・最小を切り捨て工程:5個の時間データx1,x2,…,x5の中から最大値と最小値を切り捨てる。
(c)残り3個を平均する工程:残った3個の平均値を求める。
(d)呼吸数工程:3個の平均値に基づき平均的な呼吸時間を得る。
【0034】
次に、呼吸数演算回路26により呼吸由来電圧から呼吸パルスを得る。すなわち、図7において、
(a)呼吸由来体動電圧を取り込む工程:第2のBPF回路23を通った呼吸由来体動電圧を呼吸数演算回路26に取り込む。
(b)ピーク値を検出する工程:図5に示す呼吸由来体動電圧波形の微分値が正から負に変化する点をピーク値として検出する。
(c)ボトム値を検出する工程:図5に示す呼吸由来体動電圧波形の微分値が負から正に変化する点をボトム値として検出する。
(d)閾値を演算する工程:ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する。閾値は、正確性を期するために各被験者10毎に個人差をもたせることが望ましい。
(e)呼吸由来体動電圧と閾値を比較し判断する工程:呼吸由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する。
(f)フラグ=0を付加する工程:呼吸由来体動電圧が閾値以下で、(e)工程がNoの場合、フラグ=0を付加して(a)工程に戻る。
(g)フラグ=0を判断する工程:呼吸由来体動電圧が閾値以上で、(e)工程がYesの場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、(a)工程に戻る。
(h)フラグ=1を付加する工程:(g)工程がYesの場合、フラグ=1を付加する。
(i)呼吸由来体動パルスを出力する工程:呼吸由来体動パルスを出力する。
(j)1次呼吸回数(回/分)を演算する工程:呼吸由来体動パルスの間隔から1次呼吸回数(1分間の呼吸回数)を演算する。一般的な呼吸数は、15〜22回/分である。この出力は、警報回路29へ送られるとともに、呼吸数出力端子33から表示装置へ送られて表示され、かつ、プリンタへ送られて印刷される。
【0035】
前記第1のBPF回路22から得られた図4に示す体動電圧波形出力信号は、第3のBPF回路24へ送られ、この第3のBPF回路24で3〜5Hzを通過させ、それ以外はノイズとして除去して図9に示す心拍由来体動電圧波形を得る。この図9に示す心拍由来体動電圧波形を図8に示すアルゴリズムにより心拍数のノイズ処理をする。すなわち、図8において、
(a)心拍数(回/分)n個(例えば、5個)のリングバッファ工程:図9に示す波形に基づき、頂点間の5個のデータをリングバッファに貯め込む。
(b)最大・最小を切り捨て工程:5個のデータの中から最大値と最小値を切り捨てる。
(c)残り3個を平均する工程:残った3個の平均値を求める。
(d)心拍数を得る工程:3個の平均値に基づき平均的な心拍数を得る。
【0036】
図8に示すアルゴリズムにより心拍数のノイズ処理をした図9に示す心拍由来体動電圧波形は、増幅・拡大回路27にて図10に示す増幅波形を得、さらに、図11に示す時間軸を拡大した波形を得る。
ノイズ除去済みの図11に示す心拍由来体動電圧波形から心拍パルスを得るアルゴリズムを図12に基付き説明する。
(a)心拍由来体動電圧を取り込む工程:図11に示す心拍由来体動電圧波形を取り込む。
(b)ピーク値を検出する工程:この心拍由来体動電圧波形の微分値が正から負に変化する点をピーク値として検出する。
(c)ボトム値を検出する工程:この心拍由来体動電圧波形の微分値が負から正に変化する点をボトム値として検出する。
(d)閾値を演算する工程:ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する。閾値は、正確性を期するために各被験者10毎に個人差をもたせることが望ましい。
(e)心拍由来体動電圧と閾値の比較判断工程:心拍由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する。
(f)フラグ=0を付加する工程:(e)工程がNoの場合、フラグ=0を付加して(a)工程に戻る。
(g)フラグ=0を判断する工程:(e)工程がYesの場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、(a)工程に戻る。
(h)フラグ=1を付加する工程:(g)工程がYesの場合、フラグ=1を付加する。
(i)心拍由来体動パルス出力工程:心拍由来体動パルスを出力する。
(j)1次心拍回数(回/分)を演算する工程:心拍由来体動パルスの間隔から1次心拍回数(1分間の心拍回数)を演算する。前記図11に示した心拍由来体動電圧の時間軸を拡大すると、図13に示すパルス波形が得られる。一般的な心拍数は、60〜100回/分である。この出力は、警報回路29へ送られるとともに、心拍数出力端子35から表示装置へ送られて表示され、かつ、プリンタへ送られて印刷される。
【0037】
前記呼吸数演算回路26からの呼吸数と前記心拍数演算回路28からの心拍数は、警報回路29へ送られ、後述する離床行動、不整脈度、異常呼吸などの異常を検知するアルゴリズムと継続的データが保存されたメモリの閾値との比較から異常情報と判断された場合、図1に示す論理判断回路17は、看護者、遠隔者などの家庭電話、携帯電話、PCなどの端末装置に自動的に知らせるための表示装置、伝送装置からなるプロセッサで構成されている患者自動監視装置として機能する。
【0038】
図1における圧力センサ14と論理判断回路17は、リード線16という有線で情報を伝達する例を示したが、無線で情報を伝達することもでき、無線の方がベッド回りの移動の障害がなくなるメリットがある。
圧力センサ14が図2(a)のように空気袋の内側に取り付けられている場合には、論理判断回路17への情報伝達は、ブルーツース、ジグビー、赤外線などの免許不要の超短波短距離無線装置で行うこともできる。
前記論理判断回路17には、離床行動、不整脈度、呼吸などの被験者10の異常と判断される閾値は、異常と判断すべき項目により定められたアルゴリズムを有する。このアルゴリズムは、論理判断回路17内に組み込まれて被験者10の自動監視装置を構成している。
【0039】
次に、被験者10が離床したかどうかを判断するため、図14のアルゴリズムにより最低体動電圧が設定される。すなわち、
(a)体動検出フラグ=0にセットする工程:電源をオンしたら、体動検出フラグ=0にリセットする。
(b)体動検出フラグ=1≧閾値の判断工程:体動検出フラグ=0にリセットした直後は、体動検出フラグ=1≧閾値の判断は、Noとなる。閾値は、正確性を期するために各被験者10毎に個人差をもたせることが望ましい。
(c)体動電圧≧閾値の判断工程:体動電圧≧閾値がNoである間は、前記(b)の工程に戻る。
(d)体動検出フラグ=1にセットする工程:体動電圧≧閾値がYesになると、体動検出フラグ=1にセットして(b)工程に戻る。
(e)体動電圧=0を判断する工程:前記(b)工程で体動検出フラグ=1≧閾値がYesと判断されると、体動電圧=0が判断される。
(f)離床タイマ=0にリセットする工程:前記(e)工程で体動電圧=0がNoと判断されると、離床タイマ=0にリセットし、(b)工程に戻る。
(g)離床タイマが起動する工程:前記(e)工程で体動電圧=0がYesと判断されると、離床タイマが起動する。
【0040】
被験者10が離床したかどうかを図15のアルゴリズムにより判断して、離床通報処理をする。すなわち、
(a)体動検出フラグ=1≧閾値の判断工程:体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかどうかを判断し、超えなければこの(a)工程を繰り返す。
(b)体動検出のLEDを点灯する工程:体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかがYesになると、体動検出のLEDを点灯する。
(c)離床タイマ=設定時間(例えば5秒)の判断工程:前記(b)工程で体動検出のLEDを点灯後、離床タイマが始動し、離床タイマ=5秒を経過したかを判断し、超えなければ(a)工程に戻り5秒経過まで繰り返す。
(d)離床通報のLEDを点灯する工程:前記(c)工程で離床タイマ=5秒を経過すると、離床通報のLEDを点灯する。
(e)離床通報のブザーを鳴動する工程:同時に離床通報のブザーを鳴動する。
(f)離床を子機に通報する工程:さらに被験者10が離床したことを子機に通報する。
(g)停止スイッチ=設定時間(例えば5秒)の判断工程:前記(d)(e)(f)のスタートから停止スイッチ=5秒の判断をし、Noの場合、5秒経過するまで前記(d)(e)(f)が継続する。
(h)離床通報のLEDを消灯する工程:停止スイッチ=5秒の判断がYesになると、離床通報のLEDを消灯する。
(i)離床通報のブザーを停止する工程:同時に離床通報のブザーを停止する。
(j)体動検出のLEDを消灯する工程:さらに、体動検出のLEDを消灯する。
【0041】
図16は、呼吸、心拍の最大値、最小値、平均値などをメモリカードに記憶し、異常時に通報を発するアルゴリズムを示している。
(a)メモリカードを検出したかの判断工程:メモリカード(例えば、SDカード)を検出したかどうかの判断をする。
(b)ファイルをクローズする工程: 前記(a)工程でNoの場合、ファイルをクローズする。
(c)記録タイマを停止する工程:前記(b)工程でファイルをクローズした後、記録タイマを停止し、前記(a)工程に戻る。
(d)ファイルをすでにオープン=設定時間(例えば60秒)の判断工程:前記(a)工程でYesの場合、ファイルをすでにオープン=60秒経過したかの判断をする。
(e)ファイルオープン工程:前記(d)工程がNoでファイルをオープンしていない場合、ファイルをオープンする。
(f)記録タイマを起動する工程:前記(e)工程でファイルをオープンした後、記録タイマを起動する。
(g)呼吸数最大値を記録する工程:前記(a)工程でファイルをすでにオープン=60秒経過したYesの場合又は前記(f)工程で記録タイマを起動した場合に、呼吸数の最大値を記録する。
(h)呼吸数最小値を記録する工程:同時に、呼吸数の最小値を記録する。
(i)呼吸数平均値を記録する工程:同時に、呼吸数の平均値を記録する。この呼吸数の平均値は、図5の数値x1、x2、…に基づき、呼吸数演算回路26にて次式により求められる。

(j)心拍数最大値を記録する工程:同時に、心拍数の最大値を記録する。
(k)心拍数最小値を記録する工程:同時に、心拍数の最小値を記録する。
(l)心拍数平均値を記録する工程:同時に、心拍数の平均値を記録する。この心拍数の平均値は、図13の数値x1、x2、…に基づき、心拍数演算回路28にて次式により求められる。

(m)記録タイマ=設定時間(例えば60秒)の判断工程:記録タイマ=60秒がNoの場合、前記(a)〜(l)工程を繰り返す。
(n)分散工程:前記(m)工程でYesの場合、呼吸数と心拍数の標準偏差値 は、それぞれ呼吸数演算回路26と心拍数演算回路28にて次式の平方根として得られる。

(o)記録タイマ=0にする工程:記録タイマ=0にリセットする。
(p)心拍数>閾値の判断工程:心拍数>閾値の判断をする。
(q)心拍標準ヘンサ>閾値の判断工程:心拍数>閾値がYesの場合、心拍標準ヘンサ>閾値の判断をする。
(r)心拍通報ブザー・心拍通報・心拍通報ブザー解除の工程:心拍標準偏差>閾値がYesの場合、心拍通報ブザーを鳴動し・心拍通報し、所定時間後、心拍通報ブザーを解除する。
(s)呼吸>閾値の判断工程:心拍数>閾値がNo、心拍標準偏差>閾値がNo又は心拍通報ブザーを解除後に、呼吸>閾値の判断をする。
(t)呼吸標準偏差>閾値の判断工程:呼吸>閾値がYesの場合、呼吸標準偏差>閾値を判断する。
(u)呼吸通報ブザー・呼吸通報・呼吸通報ブザー解除の工程:呼吸標準偏差>閾値がYesの場合、呼吸通報ブザーを鳴動し・呼吸通報し、所定時間後、呼吸通報ブザーを解除する。
(v)呼吸と心拍の最大値と平均値=0、呼吸と心拍の最小値=999にする工程:呼吸数>閾値がNo、呼吸標準偏差>閾値がNo又は呼吸通報ブザーを解除後に、呼吸と心拍の最大値と平均値=0、呼吸と心拍の最小値=999に設定する。
(w)記録件数>5000の判断工程:記録件数が例えば5000件に達するまで(a)〜(v)を繰り返す。
(x)新しいファイルをオープンする工程:記録件数が5000件に達したら新しいファイルをオープンする。
【0042】
以上のようにして呼吸数・心拍数に関する最初の60秒間の最大値、最小値が記録され、さらに60秒間毎に最大値、最小値、平均値、標準偏差値がファイルに記録保存され、5000件毎に新しいファイルに更新される。呼吸数、心拍数の通報は、これらの数値の閾値と標準偏差値の閾値の両方を超えたとき、図15に示した離床の場合と同様にして警報回路29から警報の表示・伝送が行われる。
【0043】
前記警報回路29は、次のような出力の組み合わせにより警報出力端子36から出力するように構成することができる。組み合わせは、被験者10の病歴等によって適宜決定することが望ましい。
(1)呼吸数演算回路26、心拍数演算回路28、離床等判断回路31の出力側にオアゲートを介在していずれか1つ以上の出力によって警報が出力する。
(2)呼吸数演算回路26、心拍数演算回路28、離床等判断回路31のいずれか2つの組み合わせの出力側にオアゲートを介在していずれか2以上の出力によって警報が出力する。
(3)呼吸数演算回路26、心拍数演算回路28、離床等判断回路31のすべての出力側にアンドゲートを介在してすべての出力によって警報が出力する。
【実施例2】
【0044】
前記実施例で用いたマット13は、気密な空気袋の内部に直接圧力センサ14を取り付けるか、又はエアチューブ15を介して外部に圧力センサ14を取り付け、この圧力センサ14の動圧発生部で被験者10の微細な生体振動や動きを圧変動として捉え、この圧変動を動圧検出部の圧電素子により電圧に変換してリード線16から生体情報信号を出力するものである。
本発明では、これらに限られるものではなく、以下に示すようなセンサを用いることができる。
図17は、シート状の静電容量型圧力センサ37を示している。このシート状の静電容量型圧力センサ37は、ポリプロピレンシート46の内部に無数の平均直径1μm程度のバブル45を形成させ、このポリプロピレンシート46に電荷をチャージさせたもので、荷電された厚さ60〜70μmのセンサエレメント44は、電荷をバブル45の中に捕獲しており、容易に散逸しないようになっている。このセンサエレメント44の上下面にシグナル電極41とアース電極47で挟みつけ、シグナル電極41の上には、さらにシールド電極38が張り合わされている。前記シールド電極38は、65μm程度のポリエステルフィルムの絶縁シート39に9μm程度のアルミ箔からなるシールド電極層40を塗布したものである。同様に、前記シグナル電極41は、65μm程度のポリエステルフィルムの絶縁シート42に9μm程度のアルミ箔からなるシグナル電極層43を塗布したものであり、前記アース電極47は、65μm程度のポリエステルフィルムの絶縁シート48に9μm程度のアルミ箔からなるアース電極層49を塗布したものである。
このシールド状の静電容量型圧力センサ37は、人間の体重の加重変化に重畳して心拍や呼吸脈のようなmgオーダーの変化を同時にとらえることができ、その信号がコネクタ50からシールドケーブル51を経て導出される。
【実施例3】
【0045】
静電容量型圧力センサ
伸縮性および柔軟性を有する一対の導電布の間に、両面に伸縮性および柔軟性を有する誘電体を設けた伸縮性および柔軟性を有する導電布を配備し、前記一対の導電布と前記誘電体との間に前記一対の導電体と前記誘電体が接触する部分と接触しない部分を設け、前記一対の導電布は連結部により互いに電気的に接続されて構成され、前記接触しない部分の位置や大きさが変化することにより静電容量が変動する。
【実施例4】
【0046】
歪検出センサ
弾性的に撓曲可能な敷き板部にケーブル状歪み検出センサを装着し、敷き板部を被験者の下側に配置して、被験者の生体活動に伴い発生する敷き板部の歪みの変動を、歪み検出センサにより検出する。
【実施例5】
【0047】
圧電センサ
シート状部材に、可撓性を有するケーブル状圧電センサを感圧手段として配置したもの。
【実施例6】
【0048】
フレキシブル加速度センサ
フレキシブル基板と、このフレキシブル基板を覆う外装部材とを備え、フレキシブル基板の機能部は、所定の生体情報に関連するパラメータを連続測定するフレキシブル加速度センサ部からなる。
【実施例7】
【0049】
光ファイバ式平板状体センサ
布から成るシーツ等の平板状体に光ファイバを固定若しくは混入して成る光ファイバ式平板状体センサを敷設するか又は被せると共に、光源から前記光ファイバ内へ光を入射し、人間の動作や生体活動に伴って前記光ファイバ式平板状体センサの形状の変化により生じた光ファイバ内を伝搬する光の偏波状態の変化を偏波変動測定装置により検出し、当該偏波変動の検出値から人間の活動や動静を判別する。
【実施例8】
【0050】
高分子圧電フィルム
軟質のシリコンゴムで作られた芯剤の上に高分子圧電フィルムで作られた複数枚の検出片を複数枚並列に敷き並べ、これを2枚のタオルの間にサンドウィッチ状に挟んで重ね合わせて検出マットを構成する。
【実施例9】
【0051】
圧電フィルム又は圧電素子
圧電フィルム又は圧電素子からなるセンサ体によって検出した身体弾性波信号を電気信号からなる検出信号として出力し、この検出信号から生体情報成分を抽出して生体情報信号を生成する。
【符号の説明】
【0052】
10…被験者、11…ベッド、12…寝具、13…マット、14…センサ、15…エアチューブ、16…リード線、17…論理判断回路、18…ネットワーク、19…中央サーバ、20…端末装置、21…増幅器、22…第1のBPF回路、23…第2のBPF回路、24…第3のBPF回路、26…呼吸数演算回路、27…増幅・拡大回路、28…心拍数演算回路、29…警報回路、30…閾値入力端子、31…離床等判断回路、33…呼吸数出力端子、35…心拍数出力端子、36…警報出力端子、37…シールド状の静電容量型圧力センサ、38…シールド電極、39…絶縁シート、40…シールド電極層、41…シグナル電極、42…絶縁シート、43…シグナル電極層、44…センサエレメント、45…バブル、46…ポリプロピレンシート、47…アース電極、48…絶縁シート、49…アース電極層、50…コネクタ、51…シールドケーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドに、生体情報を検出するためのセンサを有するマットを敷設し、このセンサの検出信号を電気信号に変換して論理判断回路に送り、この論理判断回路で生体情報が異常かどうかを判断して出力するようにした生体情報を収集し伝達する装置において、前記論理判断回路は、呼吸情報を検出して処理する手段と、心拍情報を検出して処理する手段と、被験者の離床等を検出する手段とを具備し、前記呼吸情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路と、呼吸由来体動パルスから呼吸回数を演算する呼吸数演算回路とからなり、心拍情報を検出して処理する手段は、前記センサで検出された生体情報から心拍波形を通過するBPF回路と、心拍波形を増幅し、時間軸を拡大する増幅・拡大回路と、心拍由来体動パルスから心拍回数を演算する心拍数演算回路とからなり、被験者の離床等を検出する手段は、前記センサで検出された生体情報から被験者が離床したかどうかを判断するための最低体動電圧と離床時間を設定する離床等判断回路と、前記呼吸数演算回路、心拍数演算回路及び離床等判断回路の少なくともいずれか1つの出力で警報信号を出力する警報回路とからなることを特徴とする生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項2】
生体情報から呼吸波形を通過するBPF回路は、呼吸電圧波形に基づき、頂点間のn個の時間を取り込む手段と、n個の時間の中から最大値と最小値を切り捨てる手段と、残りn−2個の平均値を求める手段と、平均値に基づき平均的な呼吸時間を得る手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項3】
呼吸数演算回路は、BPF回路からの呼吸由来体動電圧を取り込む手段と、呼吸由来体動電圧波形からピーク値を検出する手段と、呼吸由来体動電圧波形からボトム値を検出する手段と、前記ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する手段と、呼吸由来体動電圧が閾値に達していない場合、フラグ=0を付加して元に戻る手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、元に戻る手段と、呼吸由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がYesの場合、フラグ=1を付加する手段と、呼吸由来体動パルスを出力する手段と、呼吸由来体動パルスの間隔から1次呼吸回数を演算する手段とからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項4】
生体情報から心拍波形を通過するBPF回路は、体動電圧波形出力信号から心拍由来体動電圧波形を得るとともに、心拍由来体動電圧波形に基づき、頂点間の複数個のデータを取り込む手段と、複数個のデータの中から最大値と最小値を切り捨てる手段と、残りから平均値を求める手段と、平均値に基づき平均的な心拍時間を得る手段とからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項5】
心拍数演算回路は、増幅・拡大回路からの心拍由来体動電圧を取り込み、増幅し時間軸を拡大する手段と、心拍由来体動電圧波形からピーク値を検出する手段と、心拍由来体動電圧波形からボトム値を検出する手段と、前記ピーク値が所定値以下の値を排除するための閾値を演算する手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上かどうかを判断する手段と、心拍由来体動電圧が閾値に達していない場合、フラグ=0を付加して元に戻る手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がNoの場合、元に戻る手段と、心拍由来体動電圧が閾値以上の場合、フラグ=0かどうかを判断し、フラグ=0がYesの場合、フラグ=1を付加する手段と、心拍由来体動パルスを出力する手段と、心拍由来体動パルスの間隔から1次心拍回数を演算する手段とからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項6】
離床等判断回路は、 被験者が離床したかどうかを判断するため、体動検出フラグ=0にリセットする手段と、体動検出フラグ=1≧閾値を判断する手段と、体動検出フラグ=1≧閾値の判断がNoの場合、体動電圧≧閾値を判断し、体動電圧≧閾値がNoである間は、元の工程に戻る手段と、体動電圧≧閾値がYesになると、体動検出フラグ=1にセットして元に戻る手段と、前記体動検出フラグ=1≧閾値がYesの場合、体動電圧=0を判断する手段と、この体動電圧=0がNoと判断されると、離床タイマ=0にリセットし、元に戻る手段と、前記体動電圧=0がYesの場合、離床タイマを起動する手段とからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項7】
警報回路は、被験者の離床通報処理をするために、体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかどうかを判断し、超えなければ元に戻って繰り返す手段と、体動検出フラグ=1のとき閾値を超えたかがYesになると、体動検出のLEDを点灯する手段と、体動検出のLEDを点灯後、離床タイマが始動し、離床タイマが設定時間を経過したかを判断し、超えなければ元に戻り設定時間経過まで繰り返す手段と、離床タイマが設定時間を経過すると、離床通報のLEDを点灯する手段と、離床通報のブザーを鳴動する手段と、被験者10が離床したことを子機に通報する手段と、停止スイッチが設定時間を経過するまで離床通報のLEDを点灯し、離床通報ブザーを鳴動し、子機への通報を継続する手段と、停止スイッチが設定時間を経過すると、離床通報のLEDを消灯し、離床通報ブザーを停止し、体動検出のLEDを消灯する手段とからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項8】
呼吸数と心拍数に関する最初の60秒間の最大値、最小値が記録され、さらに60秒間毎に最大値、最小値、平均値、標準偏差値がファイルに記録保存され、所定件毎に新しいファイルに更新可能なメモリカードを具備し、かつ、このメモリカードに記憶された呼吸数と、心拍数の閾値と標準偏差値の閾値の両方を超えたとき、警報の表示・伝送が行われる警報回路を具備してなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項9】
マットは、エアを封入したエアマットからなり、このエアマットに、生体情報を圧力変動として検出する圧力センサを設けたものからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項10】
センサは、ポリプロピレンシートの内部に無数の小さなバブルを形成させ、このポリプロピレンシートに電荷をチャージさせて電荷をバブルの中に捕獲し、このセンサエレメントの上下面にシグナル電極とアース電極で挟みつけたシート状の静電容量型圧力センサからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項11】
センサは、柔軟性を有する一対の導電布の間に、両面に柔軟性を有する誘電体を設けた導電布を設け、前記一対の導電布と前記誘電体との間に互いに接触する部分と接触しない部分を設け、前記接触しない部分の大きさが変化することにより静電容量が変動する静電容量型圧力センサからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項12】
センサは、弾性的に撓曲可能な敷き板部にケーブル状歪み検出センサを装着し、被験者の生体活動に伴い発生する敷き板部の歪みの変動を検出する歪検出センサからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項13】
センサは、シート状部材に、可撓性を有するケーブル状又はフィルム状圧電センサを感圧手段として配置した圧電センサからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項14】
センサは、フレキシブル基板と、このフレキシブル基板を覆う外装部材とを備え、前記フレキシブル基板は、機能部が所定の生体情報に関連するパラメータを連続測定するフレキシブル加速度センサ部からなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項15】
センサは、シーツ等の平板状体に設けた光ファイバへ光源から光を入射し、生体活動に伴って前記光ファイバの形状変化により生じた光ファイバ内を伝搬する光の偏波状態の変化を検出し、この偏波変動の検出値から生体情報を検出する光ファイバ式平板状体センサからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。
【請求項16】
センサは、軟質のシリコンゴムからなる芯材の上に高分子圧電フィルムで作られた複数枚の検出片を複数枚並列に敷き並べ、これを2枚のタオルの間にサンドウィッチ状に挟んで重ね合わせた高分子圧電フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の生体情報を収集し伝達する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−284498(P2010−284498A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188505(P2009−188505)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(508188466)
【Fターム(参考)】