説明

生体情報測定装置

【課題】 歩行以外の体動が生じた場合や乗り物に乗った場合の歩行の誤測定を抑制すること。
【解決手段】 送信機2は心拍検出部23によって検出した心拍信号を受信機1に無線送信する。CPU11は、受信部20及び受信制御部21を介して受信した送信機2からの心拍信号に基づいて心拍数を算出し、該心拍数が所定値以上変化したときに被測定者が歩行を開始したと判断して、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16に電源を供給し、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16を介して入力された歩行信号に基づいて歩数測定を開始し、測定した歩数や心拍数を表示部17によって表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも人体の歩行を検出して歩数測定を行う機能を有する生体情報測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、歩行検出手段を用いて使用者の歩行を検出することにより、前記使用者の歩数を測定する歩数計が開発されている。
前記従来の歩数計は、前記歩行検出手段によって使用者の体の動きを検出し、一定の動きがあれば歩行が生じたと判別して、歩数の計数を行っている。
前記歩行検出手段として振り子式の歩行検出手段を用いた歩数計は、腰に装着して歩数測定を行うものと、腕に装着して歩数測定を行う腕時計型のものがあり、いずれの歩数計においても、歩行とは無関係に、体に一定の動きがあれば歩数として計数してしまい、測定誤差が生じやすいという問題がある。
【0003】
一方、歩行検出手段として、主に加速度センサ等のセンサを使用する歩数計が開発されている。この歩数計には、バックの中に入れて歩数の測定を行うものや、腕等の身体に装着して歩数測定を行う腕時計型のものがある。
【0004】
前記センサを使用した歩数計としては、中央処理装置(CPU)を用いたソフトウェア処理によって歩行なのかノイズなのかを判別することにより、ノイズを誤計数しないようにして、測定精度を向上させようとする歩数計が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、定期的な動きがあった場合などは、歩行と誤認して計数してしまうという問題がある。
特に、前記いずれの歩数計においても、歩行以外の体動が生じた場合や乗り物に乗った場合等は、大きな誤測定が生じるという問題がある。
図16は、加速度センサを使用した歩数計における測定誤差を示す図であり、被測定者A〜Dが各人の腕に歩数計を装着し、歩行は行わずにデスクワークを行った場合の1時間当たりの誤検出数を示している。デスクワークの状況等の相違によって個人差はあるが、被測定者A〜Dの1時間当たりの誤検出数は、各々、117歩、89歩、126歩、68歩であった。
【0005】
【特許文献1】特公平5−81954号公報第2頁左欄第31行目〜第3頁右欄第24行目、図3〜図5
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、歩行以外の体動が生じた場合や乗り物に乗った場合の歩行の誤測定を抑制することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、心臓の周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する周期的動作検出手段と、歩行を検出して歩数を測定する歩数測定手段と、前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御する制御手段とを備えて成ることを特徴とする生体情報測定装置が提供される。
周期的動作検出手段は、心臓の周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する。制御手段は、前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように歩数測定手段を制御する。歩数測定手段は、前記制御手段の制御に応答して歩行を検出して歩数を測定する。
【0008】
ここで、前記周期的動作の基準値を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶した基準値に比べて前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化した場合に、歩数測定動作を開始するように前記歩行測定手段を制御するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、所定期間における前記周期的動作に基づく値を前記基準値として前記記憶手段に記憶するように構成してもよい。
また、更に、前記周期的動作の基準値を入力するための入力手段を有し、前記記憶手段は、前記入力手段から入力された基準値を新たな基準値として記憶するように構成してもよい。
【0009】
また、前記制御手段は、前記歩数測定手段が歩行を検出した後に歩行を検出しなくなった場合、前記記憶手段に記憶した基準値を所定量変更して新たな基準値とするように構成してもよい。
また、前記歩数測定手段は、所定時間分の歩数を補正用歩数として実測歩数に加算することによって歩数を算出するように構成してもよい。
【0010】
また、前記周期的動作検出手段は、前記周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する検出部と、前記周期的動作検出信号を無線出力する送信部とを有すると共に第1筐体に収容され、前記制御手段は、前記周期的動作検出信号を無線によって受信する受信部を有し、前記歩数測定手段とともに第2筐体に収容されて成り、前記制御手段は、前記受信部が受信した周期的動作検出信号に基づいて、前記周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御するように構成してもよい。
【0011】
また、前記制御手段は、更に、前記周期的動作検出手段が心臓の周期的動作を所定時間検出しないとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御するように構成してもよい。
また、前記歩数測定手段は、歩行を検出して対応する歩行信号を出力する歩行検出手段と、前記歩行検出手段によって検出した信号に基づいて歩数を算出する歩数算出手段とを備え、前記制御手段は、前記歩行検出手段及び歩数算出手段の少なくとも一方に電源を供給して動作させることにより、歩数測定動作を開始するように制御するよう構成してもよい。
【0012】
また、本発明によれば、心臓の周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する周期的動作検出手段と、歩行を検出して歩数を測定する歩数測定手段と、前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御する制御手段と、前記周期的動作検出手段が測定した周期的動作情報と前記歩数測定手段が測定した歩数情報とを無線送信する送信部とを前記第3筐体に収容し、前記送信部から前記周期的動作情報と前記歩数情報とを無線により受信する受信部と、前記受信部によって受信した周期的動作情報と歩数情報を表示する表示手段とを第4筐体に収容して成ることを特徴とする生体情報測定装置が提供される。
第3筐体側では、制御手段は周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように歩数測定手段を制御し、送信部は前記周期的動作検出手段が測定した周期的動作情報と前記歩数測定手段が測定した歩数情報とを無線送信する。第4筐体側では、受信部は前記送信部から前記周期的動作情報と前記歩数情報とを無線により受信し、表示手段は前記受信部によって受信した周期的動作情報と歩数情報を表示する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、歩行以外の体動が生じた場合や乗り物に乗った場合でも、歩行の誤測定を抑制することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る生体情報測定装置のブロック図である。
図1において、生体情報測定装置は、受信機1と送信機2を備えている。
受信機1は、時計としての機能、歩数計としての機能、心拍情報を受信して心拍数を表示する機能を有している。
受信機1は、中央処理装置(CPU)11、所定周波数の信号を出力する発振回路12、発振回路12の出力信号を所定分周比で分周して計時用の基準信号を出力する分周回路13、外部から操作可能なスイッチ等によって構成されたキー入力手段14、加速度センサ等のセンサによって構成され、使用者の歩行(走行も含む。)を検出して該歩行に対応する信号(歩行信号)を出力する歩行検出部15、歩行検出部15からの歩行信号を増幅して出力する歩行信号増幅部16、歩数や心拍数等を表示する表示手段としての表示部17、測定した歩数情報や心拍情報あるいは設定値等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)18、CPU11が実行するプログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)19、送信機2からの信号を無線により受信する受信部20、受信部20が受信した信号をCPU11に出力する受信信号制御部21、CPU11をはじめとする受信機1の各電子回路構成要素に駆動電力を供給する電源としての受信機用電池22を備えている。受信機1の前記各電子回路構成要素は第2筐体(図3の筐体201)に収容されている。
【0015】
送信機2は、心拍測定機能及び測定した心拍の情報を受信機1に無線送信する機能を有している。
送信機2は、被測定者の心拍を検出して、心臓の周期的動作に対応する周期的動作検出信号である心拍信号を出力する心拍検出部23、心拍検出部23からの心拍信号を増幅して出力する心拍信号増幅部24、心拍信号増幅部24から出力される心拍信号の送信制御を行う送信制御部25、送信制御部25が送信するように制御した心拍信号を受信機1に向けて無線送信する送信部26、送信部26をはじめとする送信機2の各電子回路構成要素に駆動電力を供給する電源としての送信機用電池27を備えている。送信機2の前記各電子回路構成要素は前記第2筐体とは別体の第1筐体(図2の筐体301)に収容されている。
【0016】
ここで、CPU11、受信部20及び受信信号制御部21は制御手段を構成し、キー入力手段14は入力手段を構成し、歩行検出部15、歩行信号増幅部16及びCPU11は歩数測定手段を構成し、RAM18及びROM19は記憶手段を構成し、心拍検出部23、心拍信号増幅部24、送信制御部25及び送信部26は心臓の周期的動作を検出して対応する周期的動作信号(心拍信号)を出力する周期的動作検出手段を構成し、心拍検出部23、心拍信号増幅部24及び送信制御部25は検出部を構成している。また、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16は歩行検出手段を構成し、CPU11は歩数算出手段を構成している。
【0017】
図2は、送信機2の使用態様を示す図で、図1と同一部分には同一符号を付している。図2に示すように、送信機2は、歩数の被測定者300の心拍を測定して無線送信する機能を有しており、チェストベルト302によって被測定者300の胸に圧接するように装着して使用される。筐体301には、図1に示した送信機2の電子回路構成要素や送信機用電池27が収容されている。
図3は、受信機1の外観を示す図で、図1と同一部分には同一符号を付している。図3に示すように、受信機1は外観が腕時計型に構成され、送信機2からの心拍情報信号を受信する機能を有すると共に歩数計としての機能を有しており、歩数を測定する被測定者の腕に装着して使用される。筐体外面に配設された表示部17には時刻、心拍数、歩数等の情報が表示される。また、筐体201から突出するように配設されたキー入力手段14の操作により、表示切換や基準値の設定等の各種設定等が行われる。尚、筐体201には、図1に示した受信機1の電子回路構成要素や受信機用電池22が収容されている。
【0018】
図4は本発明の第1の実施の形態のタイミング図であり、同図(A)は送信機2の送信部26から受信機1の受信部20へ無線送信される心拍信号を示す図で、同図(B)は受信信号制御部21から出力される心拍信号を示す図である。
送信機2では、心拍検出部23が被測定者の心拍を検出する毎に、パルス信号状の心拍信号を出力し、心拍信号増幅部24が前記心拍信号を増幅した後、送信制御部25が心拍信号増幅部24からの各心拍信号を図4(A)に示すようなバースト信号に変換して、送信部26から前記バースト信号形式の心拍信号を無線出力する。
受信機1では、受信部20が前記バースト信号形式の各心拍信号を無線により受信して出力すると、受信信号制御部21は受信部20からの各心拍信号を図4(B)に示すように波形整形して、CPU11に出力する。
【0019】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る説明図であり、被測定者が歩行しながら測定した心拍数を示す図である。横軸は時間(単位:秒)で、縦軸が心拍数(単位:BPM)を表している。図5に示すように、歩行停止時、通常歩行時、階段上り時、歩行停止時の順で心拍数が大きく変化している。このように、本実施の形態では、歩行にともなって心拍数が変化する点に着目して歩行を開始したか否かを判別するようにしている。これにより、歩行検出部15が検出する信号が歩行によるものか、あるいは体動等によるノイズなのかを、より正確に判別可能にして、測定誤差の発生を抑制するようにしている。
【0020】
図6〜図10は、本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートであり、CPU11がROM19に記憶されたプログラムを実行することによって行う処理を示している。以下、図1〜図10を用いて、その動作を詳細に説明する
先ず、被測定者300は、送信機2を動作状態にしてチェストベルト302によって自己の胸に圧接するように装着し又、受信機1を自己の手首に装着して動作させる。
送信機2では、前述したように、心拍検出部23が被測定者の心拍を検出する毎に、パルス信号状の心拍信号を出力し、心拍信号増幅部24が前記心拍信号を増幅した後、送信制御部25が心拍信号増幅部24からの各心拍信号を図4(A)に示すようなバースト信号に変換し、送信部26から前記バースト信号形式の心拍信号を無線出力する。
【0021】
受信機1では、受信部20が前記各心拍信号を無線により受信して出力すると、受信信号制御部21は受信部20からの各心拍信号を図4(B)に示すように波形整形して、CPU11に出力する。
CPU11は、受信信号制御部21から前記心拍信号を受信すると、心拍数を計数する(図6のステップS61)。次に、CPU11は、心拍数を計数した結果、心拍数が上昇したか否かを判断する(ステップS62)。
【0022】
尚、心拍数が上昇したか否かの判断方法としては、例えば、今回測定した心拍数と所定期間(例えば過去1分位)の平均心拍数と比較して、心拍数が上昇したか否かを判断するようにしてもよい。また、心拍数の上昇率に基づいて心拍数が上昇したか否かを判断するようにしてもよく又、心拍数の上昇値に基づいて心拍数が上昇したか否かを判断するようにしてもよい。また、比較の基準となる心拍数は、使用者がキー入力手段14を操作することによって入力するようにしてもよい。いずれの場合も、基準値をRAM18に記憶するようにして、RAMに記憶した基準値を用いて、心拍数の上昇率又は上昇値に基づいて、心拍数が上昇したか否かを判断するようにしてもよい。
【0023】
CPU11は、ステップS62において心拍数が上昇したと判断した場合、所定割合(X%)以上上昇したか否かを判断する(ステップS63)。前記所定割合はRAM18に記憶されている値である。
CPU11は、ステップS63においてX%以上上昇したと判断した場合、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16に電源を投入することによって歩数計測を許可して、歩行検出動作を開始する(ステップS64)。このように、歩数計測禁止状態では省電力化のために歩行検出部15及び歩行信号増幅部16に電源を供給しないようにしておき、歩数計測許可時に、電源を投入することによって歩数計測を許可して、歩行検出動作を開始するように構成している。前記歩数計測許可を行う場合、歩行検出部15や歩行信号増幅部16には他の電子回路構成要素とともに電源を投入しておき、CPU11が歩行検出部15や歩行信号増幅部16から受信する歩行信号の計数動作を開始するように構成してもよい。即ち、歩行検出部15や歩行信号増幅部16への電源投入及びCPU11による歩数算出動作の少なくとも一方を行うことにより、歩数計測許可を行って歩数計数動作を開始するようにしてもよい。
【0024】
次に、CPU11は、受信信号制御部21から入力された心拍信号を所定時間計測して平均化した心拍数を算出し(ステップS65)、表示部17が前記心拍数を表示するように表示部17を制御する(ステップS66)。これにより、表示部17には被測定者300の心拍数が表示される。
CPU11は、ステップS63において、心拍数がX%以上上昇していないと判断した場合、歩数計測を許可せずにステップS65に移行する。また、CPU11は、ステップS62において、心拍数が上昇していないと判断した場合、歩数計測を許可せずにステップS65に移行する。
【0025】
心拍数の上昇は、歩行開始からある程度遅れて発生するため、正確な歩数を測定するためには、前記遅れ分に発生した歩数を加算して補正する必要がある。このために、CPU11は、前記遅れ分に相当する所定時間(例えば10秒位)の歩数(補正用歩数)を予め計数しておき、RAM18に記憶しておく。CPU11は、歩数測定が許可されたら、RAM18から前記所定時間の歩数を読み出して、測定した歩数に加算して補正後の歩数を算出し、該歩数を正しい歩数として表示部17に表示する。
【0026】
図7を用いて前記歩数補正処理を説明すると、CPU11は、図6の処理ステップS64の歩数計測の許可を行ったか否かを判断し(ステップS71)、歩数計測許可を行ったと判断した場合には、歩数バッファであるRAM18から前記補正用歩数を読み出して、計数値(実測の歩数)に加算した後(ステップS72)、前記歩数バッファをクリアする(ステップS73)。
その後、CPU11は、歩行検出部15から歩行信号を受信する毎に、歩数を加算して現在の正確な歩数を算出し(ステップS74)、表示部17を制御して、表示部17に現在の累積歩数を表示する。
【0027】
CPU11は、ステップS71において、、歩数計測許可を行っていないと判断した場合には、歩数バッファであるRAM18に歩数を加算した後(ステップS71)、表示部17がその時点の歩数を表示するように表示部17を制御する。
尚、前記歩数補正処理は、処理ステップ76において前記歩数バッファに加算した歩数を加算することによって行う。前記歩数補正処理を行うことにより、心拍数が所定値上昇するまでの時間に生じた歩行を考慮して歩数を算出することになるため、より正確な歩数測定が可能になる。
【0028】
被測定者が歩行開始後、歩行停止した場合、その直後に再び歩行開始したときの心拍数の変化は、図5と同一ではなくなる。即ち、長時間歩行停止した状態から歩行を開始する場合は心拍数は低い状態で歩行開始することになるが、歩行停止直後に歩行再開した場合は、心拍数が高い状態で歩行開始することになる。したがって、CPU11は、再歩行開始したか否かを判断する場合、図8に示すようにして判断基準値を変更する(例えば、歩行したと判断する際の基準値である心拍数の上昇値を低くしたり、上昇率(%)を低くする。)ことによって、歩行停止直後の再歩行開始の判断を、より正確に行うようにしている。
【0029】
即ち、図8において、被測定者が歩行停止すると、歩行検出部15は歩行を検出しなくなるため、CPU11は、歩行信号を所定時間受信しなった場合、歩行停止したと判断する。この状態で、CPU11は、歩行開始したか否かの判断基準値を所定値に変更(例えば、上昇率をXからZに変更)する(ステップS81)。CPU11は、前記基準値を用いて、歩行開始したか否かを判断する。
CPU11は、処理ステップS81において基準値を変更した後、歩行開始することなく所定時間(例えば1分)経過したか否かを判断し(ステップS82)、所定時間経過したと判断した場合には、前記基準値を初期値に戻す(ステップS83)。これにより、歩行停止後所定時間経過した場合には、心拍数が安定して初期状態に戻ると考えられるため、前記基準値を初期値に戻すことにより、より正確な歩行判断を行うことが可能になる。
尚、ステップS82、S83では、所定時間経過したとき基準値を初期値に戻すようにしたが、歩行停止を検出した時の心拍数と比較して、所定値(例えば20%)降下した場合に、初期値に戻すようにしてもよい。
【0030】
本実施の形態では、送信機2を胸から取り外した状態で、受信機1のみを腕に装着している場合等のように、受信機1が送信機2から心拍信号を受信しなくなった場合でも、歩数の測定を可能にしている。
即ち、図9において、CPU11は、受信部20及び受信信号制御部21を介して心拍信号を所定時間受信しなくなると、歩数計測許可を行って、歩行検出部15、歩行信号増幅部16に電池22から駆動電力を供給し、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16お双方を動作状態とし、また、CPU11自身も歩数計数を可能な状態とする(ステップS91)。次に、CPU11は、前記歩数バッファに記憶されている歩数データをクリアして、歩数測定が可能な状態とする(ステップS92)。これにより、被測定者が送信機2を胸から取り外す等して、受信機1が送信機2から心拍信号を受信しなくなった場合でも、歩数の測定が可能になる。
【0031】
図10は歩数補正処理を示すフローチャートである。図7に示した歩数補正処理では、CPU11は、所定の遅れ分に相当する所定時間の歩数(補正用歩数)を予め計数しておき、実測した歩数(実歩数)に前記補正用歩数を加算して正しい歩数を算出するようにしたが、図10の歩数補正処理では、CPU11は、歩行開始を判断した後の歩数のピッチに基づいて遅れ分に相当する所定時間の歩数を計算し、実歩数に加算するようにしている。
即ち、図10において、CPU11は、歩数計測許可を行うか否かを判断し(ステップS101)、歩数計測許可を行うと判断した場合には、1歩目の歩行か否かを判断する(ステップS102)。CPU11は、ステップS102において、1歩目の歩行と判断した場合、そのときの時刻を時刻データT1として取得する(ステップS109)。
次に、CPU11は、ステップ101で歩数計測許可を行うと判断した後、ステップS102で1歩目の歩行ではないと判断した場合、2歩目の歩行か否かを判断する(ステップS103)。
【0032】
次に、CPU11は、ステップ103において、2歩目の歩行と判断した場合、そのときの時刻を時刻データT2として取得する(ステップS104)。
次に、CPU11は、時刻データT2と時刻データT1の差をとることにより、歩行のピッチを算出する(ステップS105)。
次に、CPU11は、心拍数が所定基準値まで上昇するまでの所定時間と前記ピッチに基づいて、心拍が所定基準値まで上昇するまでに被測定が歩いた歩数(補正用歩数)P1を算出し(ステップS106)、実歩数P2に補正用歩数P1を加算して正しい歩数を算出する(ステップS107)。CPU11は、前記算出した正しい歩数を表示するように表示部17を制御して、表示部17に前記歩数を表示させる(ステップS108)。
【0033】
CPU11は、ステップS103において、2歩目の歩行ではないと判断した場合、現在計数中の歩数に1歩加算し(ステップS105)、該加算後の歩数を表示部17が表示するように表示部17を制御して表示させる(ステップS108)。これにより、3歩目以降は、ピッチの算出は行わずに、ステップS101〜103、S110、S108の処理を行って、正しい歩数を表示部17に表示する。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る生体情報測定装置のブロック図であり、図1の構成要素に対応する機能を有する部分には同一符号を付している。
前記第1の実施の形態においては、受信機1側に歩行検出部15及び歩行信号増幅部16を設けたが、本第2の実施の形態においては、送信機2側に歩行検出部15及び歩行信号増幅部16を設けるように構成することにより、歩数測定及び心拍数測定を送信機2側によって行うように構成している。このために、送信機2から送信されるデータは、心拍数のデータと歩数のデータを合成して混在させたデータとして送信する。受信機1側では、前記混在データを心拍数と歩数に分離処理して表示を行うように構成している。
【0034】
受信機1は、前記第1の実施の形態同様に腕時計型の外観構成を有しており、時計としての機能、歩数情報や心拍情報を受信して歩数や心拍数を表示する機能を有している。
受信機1は、中央処理装置(CPU)11、所定周波数の信号を出力する発振回路12、発振回路12の出力信号を所定分周比で分周して計時用の基準信号を出力する分周回路13、外部から操作可能なスイッチ等によって構成されたキー入力手段14、時刻や歩数あるいは心拍数等を表示する表示部17、送信機2から受信した歩数情報や心拍情報あるいは設定値等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)18、CPU11が実行するプログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)19、送信機2からの信号を無線で受信する受信部20、受信部20が受信した受信信号をCPU11に出力する受信信号制御部21、CPU11をはじめとする受信機1の各電子回路構成要素に電力を供給する電源としての受信機用電池22を備えている。受信機1の前記各電子回路構成要素は、前記第1の実施の形態と同様の構成の第4筐体(図示せず)に収容されている。
【0035】
送信機2は、歩数測定機能、心拍測定機能及び測定した歩数や心拍の情報を受信機1に無線送信する機能を有している。
送信機2は、加速度センサ等のセンサによって構成され、使用者の歩行(走行も含む。)を検出して該歩行に対応する信号(歩行信号)を出力する歩行検出部15、歩行検出部15からの歩行信号を増幅して出力する歩行信号増幅部16、被測定者の心拍を検出して対応する心拍信号を出力する心拍検出部23、心拍検出部23からの心拍信号を増幅して出力する心拍信号増幅部24、中央処理部(CPU)28、合成された歩数情報及び心拍情報を受信機1に無線送信する送信部26、測定した歩数データや心拍データあるいは設定値等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)29、CPU28が実行するプログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)30、CPU28をはじめとする送信機2の各電子回路構成要素に電力を供給する電源としての送信機用電池27を備えている。送信機2の前記各電子回路構成要素は、前記第1の実施の形態と同様の構成の第3筐体(図示せず)に収容されている。
尚、心拍検出部23、心拍信号増幅部24及びCPU28は周期的動作検出手段を構成し、歩行検出部15、歩行信号増幅部16及びCPU28は歩数測定手段を構成し、CPU28は制御手段を構成し、表示部17は表示手段を構成している。また、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16は歩行検出手段を構成し、CPU28は歩数算出手段を構成している。
【0036】
図12は、本発明の第2の実施の形態において、送信機2から受信機1へ、心拍数データと歩数データを混在したデータ信号として送信した場合に、受信信号制御部21から出力される出力信号波形である。
また、図13は、本第2の実施の形態において、送信機2で測定した心拍数と歩数のデータを所定タイミングで(例えば、1秒に1回)送信する処理を示すフローチャートであり、CPU28がROM30に記憶されたプログラムを実行することによって行う処理を示している。尚、1秒に1回の送信タイミングでは、歩数データがリニア表示されないので、もっと速くするほうが好ましい。逆に、歩行の速さによって送信周期を変化すれば、受信機1側で、リニアな歩数表示が可能になる。
【0037】
図13に示すように、送信機2のCPU28は、1秒経過する毎に、心拍検出部23及び心拍信号増幅部24を介して受信した心拍信号に基づいて所定時間当たりの心拍数を算出すると共に、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16を介して受診信した歩行信号に基づいて累積の歩数を算出し、前記心拍数のデータと歩数のデータを合成することによって前記心拍データ及び歩数データを混在させて図12に示すようにコード化して送信用データを生成し(ステップS131)、前記送信データによって心拍数及び歩数のデータを、送信部26から送信する(ステップS132)。
【0038】
図14、図15は、本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートであり、CPU28がROM30に記憶されたプログラムを実行することによって行う処理を示している。以下、図11〜図15を用いて、その動作を詳細に説明する
前記第1の実施の形態と同様に、被測定者は送信機2を動作状態にしてチェストベルトによって自己の胸に圧接するように装着し、受信機1を自己の手首に装着して動作させる。
通常の動作状態では、送信機2では、心拍検出部23が被測定者の心拍を検出する毎に対応するパルス信号状の心拍信号を出力し、心拍信号増幅部24が前記心拍信号を増幅した後、CPU28に出力する。また、歩数検出部15は被測定者の歩行を検出する毎に対応する歩行信号を出力し、歩行信号増幅部16は前記歩行信号を増幅してCPU28に出力する。CPU28は、心拍信号増幅部24からの心拍信号と歩行信号増幅部16からの歩行信号とに基づいて、所定時間における心拍数と現在までの累積歩数を算出した後、図13に示す処理を行うことにより、前記心拍データ及び歩数データを合成することによって前記心拍データ及び歩数データが混在する送信用データを生成し、該送信用データを図12に示すようにコード化して、送信部26から送信する。
【0039】
受信機1側では、受信部20は前記コード化された送信用データを受信して受信信号制御部21に出力する。受信信号制御部21は、受信部20から信号を受信して、図12に示すコード化された信号をCPU11に出力する。CPU11は、受信信号制御部21からの前記コード化された信号を解析することによって、所定時間当たりの心拍数及び現時点の累積歩数の情報を得て、表示部17が前記心拍数及び歩数を表示するように制御する。表示部17は、CPU11の制御に応答して、前記心拍数及び累積歩数を表示する。
次に、図14を用いて、心拍数が所定基準値から所定値上昇したときに、歩行を開始したと判断して歩数測定を行う場合の処理を説明する。
図14において、CPU28は、心拍信号増幅部24から心拍信号を受信すると、心拍数を計数する(ステップS141)。次に、CPU28は、心拍数を計数した結果、心拍数が上昇したか否かを判断する(ステップS142)。尚、心拍数が上昇したか否かの判断方法としては、前記第1の実施の形態と同様の各種方法を採用することが可能である。
【0040】
CPU28は、ステップS142において、心拍数が上昇したと判断した場合、所定割合(X%)以上上昇したか否かを判断する(ステップS143)。CPU28は、ステップS143において、X%以上上昇したと判断した場合、歩数計測を許可して、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16に電源を投入して歩行検出動作を開始する(ステップS144)。CPU28は、歩行信号増幅部16から歩行信号が入力される毎に計数して、累積の歩数を算出する。
尚、前記歩数計測許可を行う場合、歩行検出部15や歩行信号増幅部16には他の電子回路構成要素とともに電源を投入しておき、CPU28が歩行検出部15や歩行信号増幅部16から受信する歩行信号の計数動作を開始するように構成してもよい。
【0041】
次に、CPU28は、心拍信号増幅部24から入力された心拍信号を所定時間計測して平均化した心拍数を算出し(ステップS145)、RAM18に記憶している心拍数を前記新たに算出した心拍数に置き換えて更新する(ステップS146)。
CPU28は、所定時間間隔で、算出した累積の歩数及び心拍数を合成して、歩数と心拍数が混在するコード化した送信用データを送信部26に出力する。送信部26は、前記送信用データを受信機1に無線送信する。
受信機1では、受信部20は送信機2から前記歩数と心拍数が混在するコード化された送信用データを受信し、受信信号制御部21は受信部20からの前記コード化された送信用データをCPU11に出力する。CPU11は、受信信号制御部21からの前記コード化されたデータ信号を解析することによって、所定時間当たりの心拍数及び現時点の累積歩数の情報を得て、表示部17が単位時間当たりの心拍数及び現在までの累積の歩数を表示するように制御する。表示部17は、CPU11の制御に応答して、前記心拍数及び累積歩数を表示する。
【0042】
CPU28は、ステップS143において、心拍数がX%以上上昇していないと判断した場合、歩数計測を許可せずにステップS145に移行する。また、CPU28は、ステップS142において、心拍数が上昇していないと判断した場合、歩数計測を許可せずにステップS145に移行する。
尚、本第2の実施の形態では、送信機2側から所定時間当たりの心拍数及び累積した歩数のデータを受信機1に送信し、受信機1において前記心拍数及び歩数を表示するように構成したが、送信機2側から所定時間当たりの心拍数及び累積した歩数のデータを受信機1に送信し、受信機1において前記所定時間当たりの心拍数に基づいて単位時間当たりの心拍数を算出し、該算出した心拍数と受信した歩数を表示するように構成する等、受信機1と送信機2の役割分担を種々に変更することが可能である。
【0043】
心拍数の上昇は、歩行開始からある程度遅れて発生するため、正確な歩数を測定するためには、前記遅れ分に発生した歩数を加算して補正する必要がある。このために、CPU28は、前記遅れ分に相当する所定時間(例えば10秒位)の歩数(補正用歩数)を予め計数しておき、RAM29に記憶しておく。CPU28は、歩数測定が許可されたら、RAM29から前記所定時間の歩数を読み出して、測定した歩数に加算して補正後の歩数を算出し、心拍数のデータとともに、該歩数を正しい累積歩数として、コード化した送信用データを送信部26から受信機1に送信する。
【0044】
図15を用いて前記歩数補正処理を説明すると、CPU28は、図14の処理ステップS144の歩数計測許可を行ったか否かを判断し(ステップS151)、歩数計測許可を行ったと判断した場合には、歩数バッファであるRAM29から前記補正用歩数を読み出して、計数値(実測の歩数)に加算した後(ステップS152)、前記歩数バッファをクリアする(ステップS153)。
その後、CPU28は、歩行検出部15及び歩行信号増幅部16を介して歩行信号を受信する毎に、歩数を加算して現在の正確な歩数を算出し(ステップS154)、RAM29に記憶している歩数を前記新たに算出した歩数に置き換えて更新する(ステップS155)。
【0045】
CPU28は、所定時間間隔で、算出した累積の歩数及び心拍数を合成して歩数と心拍数が混在する信号にコード化した送信用データを送信部26に出力する。送信部26は、前記送信用データを受信機1に無線送信する。
受信機1では、受信部20は送信機2から前記歩数と心拍数が混在するコード化された送信用データを受信し、受信信号制御部21は受信部20からの前記コード化された送信用データをCPU11に出力する。CPU11は、受信信号制御部21からの前記コード化されたデータ信号を解析することによって、所定時間当たりの心拍数及び現時点の累積歩数の情報を得て、表示部17が単位時間当たりの心拍数及び歩数を表示するように制御する。表示部17は、CPU11の制御に応答して、前記心拍数及び累積歩数を表示する。
CPU11は、ステップS151において、、歩数計測許可を行っていないと判断した場合には、前記歩数バッファに歩数を加算して(ステップS156)、前記バッファに記憶している歩数を前記新たに算出した歩数に置き換えて更新する(ステップS155)。
このように、歩数補正処理を行うことにより、心拍数が所定値上昇するまでの時間に生じた歩行を考慮して歩数を算出することになるため、より正確な歩数測定が可能になる。
【0046】
以上述べたように、前記各実施の形態によれば、歩行開始をより正確に判別することが可能になるので、歩行以外の体動が生じた場合や乗り物に乗った場合でも、歩行の誤測定を抑制することが可能になる。
また、歩行開始を検出するまで、歩行検出部15や歩行信号増幅部16の電源を遮断しておくことにより、省電力化が可能になる。
尚、前記各実施の形態では、歩行検出部15を腕や胸に装着した状態で歩行検出を行うように構成したが、バッグ等に収納した状態で歩行検出を行うようにしてもよい。
また、前記各実施の形態では、胸に装着した心電計によって歩行開始を検出したが、腕や指に装着した脈拍計や心拍計によって歩行開始を検出するように構成するなど、歩行開始に伴う心臓の周期的動作の変化を検出することによって、歩行開始を検出するように構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
心拍や脈拍等の歩行開始に伴う心臓の周期的動作の変化を検出することによって歩行開始を検出して歩数測定を行うようにした生体情報測定装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る生体情報測定装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に使用する送信機の使用態様を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に使用する受信機の外観を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のタイミング図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る生体情報測定装置のブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態のタイミング図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図16】従来の歩数計における測定誤差の程度を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1・・・受信機
2・・・送信機
11・・・制御手段、歩数測定手段、歩数算出手段を構成するCPU
12・・・発振回路
13・・・分周回路
14・・・入力手段を構成するキー入力手段
15・・・歩数測定手段を構成する歩行検出部
16・・・歩数測定手段を構成する歩行信号増幅部
17・・・表示手段を構成する表示部
18、29・・・記憶手段を構成するRAM
19、30・・・記憶手段を構成するROM
20・・・制御手段を構成する受信部
21・・・制御手段を構成する受信信号制御部
22・・・受信機用電池
23・・・周期的動作検出手段、検出部を構成する心拍検出部
24・・・周期的動作検出手段、検出部を構成する心拍信号増幅部
25・・・周期的動作検出手段、検出部を構成する送信制御部
26・・・周期的動作検出手段を構成する送信部
27・・・送信機用電池
28・・・制御手段、歩数算出手段、歩数測定手段を構成するCPU
201・・・第2筐体
300・・・被測定者
301・・・第1筐体
302・・・チェストベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓の周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する周期的動作検出手段と、歩行を検出して歩数を測定する歩数測定手段と、前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御する制御手段とを備えて成ることを特徴とする生体情報測定装置。
【請求項2】
前記周期的動作の基準値を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶した基準値に比べて前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化した場合に、歩数測定動作を開始するように前記歩行測定手段を制御することを特徴とする請求項1記載の生体情報測定装置。
【請求項3】
前記制御手段は、所定期間における前記周期的動作に基づく値を前記基準値として前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項2記載の生体情報測定装置。
【請求項4】
更に、前記周期的動作の基準値を入力するための入力手段を有し、前記記憶手段は、前記入力手段から入力された基準値を新たな基準値として記憶することを特徴とする請求項2又は3記載の生体情報測定装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記歩数測定手段が歩行を検出した後に歩行を検出しなくなった場合、前記記憶手段に記憶した基準値を所定量変更して新たな基準値とすることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一に記載の生体情報測定装置。
【請求項6】
前記歩数測定手段は、所定時間分の歩数を補正用歩数として実測歩数に加算することによって歩数を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の生体情報測定装置。
【請求項7】
前記周期的動作検出手段は、前記周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する検出部と、前記周期的動作検出信号を無線出力する送信部とを有すると共に第1筐体に収容され、
前記制御手段は、前記周期的動作検出信号を無線によって受信する受信部を有し、前記歩数測定手段とともに第2筐体に収容されて成り、
前記制御手段は、前記受信部が受信した周期的動作検出信号に基づいて、前記周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の生体情報測定装置。
【請求項8】
前記制御手段は、更に、前記周期的動作検出手段が心臓の周期的動作を所定時間検出しないとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の生体情報測定装置。
【請求項9】
前記歩数測定手段は、歩行を検出して対応する歩行信号を出力する歩行検出手段と、前記歩行検出手段によって検出した信号に基づいて歩数を算出する歩数算出手段とを備え、
前記制御手段は、前記歩行検出手段及び歩数算出手段の少なくとも一方に電源を供給して動作させることにより、歩数測定動作を開始するように制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の生体情報測定装置。
【請求項10】
心臓の周期的動作を検出して対応する周期的動作検出信号を出力する周期的動作検出手段と、歩行を検出して歩数を測定する歩数測定手段と、前記周期的動作検出手段が検出した心臓の周期的動作が所定値以上変化したとき、歩数測定動作を開始するように前記歩数測定手段を制御する制御手段と、前記周期的動作検出手段が測定した周期的動作情報と前記歩数測定手段が測定した歩数情報とを無線送信する送信部とを前記第3筐体に収容し、
前記送信部から前記周期的動作情報と前記歩数情報とを無線により受信する受信部と、前記受信部によって受信した周期的動作情報と歩数情報を表示する表示手段とを第4筐体に収容して成ることを特徴とする生体情報測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−209396(P2007−209396A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−29854(P2006−29854)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】