説明

生体情報測定装置

【課題】受尿部の尿石除去の作業性を向上させること、あるいは少ない尿量で尿温を測定すること、ができる生体情報測定装置を提供する。
【解決手段】排泄された尿を受ける受尿部と、前記受尿部の外部に設けられた感温素子と、前記受尿部から前記感温素子へ光を伝送する光ファイバと、尿温度の測定開始を指示する操作部と、前記操作部が測定開始の指示を受け付けると前記感温素子が尿温度の測定を実行する制御部と、を備えたことを特徴とする生体情報測定装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報測定装置に関し、具体的には放尿された尿を受尿して尿温を測定することができる生体情報測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレにおいて、放尿された尿を受尿して尿糖値や尿温などの生体情報を測定して、健康管理を行う試みがある。一方、大便器のボウル内を移動して尿を受尿するための受尿部を設けて、受尿部内の尿の有無を判別するために受尿部の内部に温度検出センサを設けた装置がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
受尿部の内部においては、装置を使用するたびに自動的に水洗いを行っているが、使用の継続に伴い尿石が付着してしまう。受尿部内の尿の有無を検出するための尿検知センサに尿石が付着すると検知性能が低下して尿の特性を測定できなくなってしまうため、受尿部内に付着した尿石をこまめに除去する必要がある。しかし、温度検出センサ、尿吸引用の配管、または尿検知センサの電極、などの突起物が邪魔になるため、ブラシなどで尿石を除去することは容易ではない。
【0004】
これに対して、受尿器の内部に光触媒半導体材料を含む層と、紫外線を照射する発光ダイオードと、を設けて、尿石の付着を防ごうとする装置がある(例えば、特許文献2)。しかし、特許文献2に記載された装置においては、受尿部の内部に設けられた尿吸引用の配管、または尿検知センサの電極などの陰となっている部分にまでは紫外線が届かないため、その部分への尿石の付着を防止することができないという問題がある。
【0005】
さらに、受尿部の内部に温度検出センサが設けられていると、温度検出センサが受尿部の内部に突き出てしまう。これによって、紫外線が届かない部分が拡大し、そこに付着した尿石を除去することもさらに容易ではなくなる。また、受尿部の内部に温度検出センサが設けられていると、温度検出センサに尿が当たることによって、尿温が下がる可能性がある。受尿部を小型化することも容易ではなくなるため、ある程度の尿量も必要となる。そのため、ある程度の時間、使用者は放尿した尿を受尿部に当て続けなければならないという問題がある。
【特許文献1】特開平8−262017号公報
【特許文献2】特開平11−230964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、受尿部の尿石除去の作業性を向上させること、あるいは少ない尿量で尿温を測定すること、ができる生体情報測定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、排泄された尿を受ける受尿部と、前記受尿部の外部に設けられた感温素子と、前記受尿部から前記感温素子へ光を伝送する光ファイバと、尿温度の測定開始を指示する操作部と、前記操作部が測定開始の指示を受け付けると前記感温素子が尿温度の測定を実行する制御部と、を備えたことを特徴とする生体情報測定装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、受尿部の尿石除去の作業性を向上させること、あるいは少ない尿量で尿温を測定すること、ができる生体情報測定装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる生体情報測定装置が設置されたトイレ室を例示する模式図である。
【0010】
図1に表したトイレ室においては、側壁10aに隣接したライニング12と、ライニング12に隣接した大便器14と、生体情報測定装置1と、が設けられている。生体情報測定装置1は、ライニング12の内部に設けられた生体情報測定器2と、側壁10bに設けられた操作部(リモコン)4と、使用者が放尿した尿を受尿するための受尿ユニット20と、受尿ユニット20と生体情報測定器2とを接続する光ファイバ145と、を有する。
【0011】
大便器14は、尿などを受けるためのボウル14aと、便座14bと、便蓋14cと、を有する。また大便器14とライニング12との間においては、ロータンク15が設けられている。図1に表したトイレ室においては、洗浄機構がいわゆる「ロータンク式」の大便器を例示しているが、この洗浄機構はロータンクを用いない、いわゆる「水道直圧式」であってもよい。また、大便器14は、便座に座った使用者の「おしり」などに向けて水を噴射し、「おしり」の洗浄を可能とした温水洗浄便座装置を有していてもよい。
【0012】
生体情報測定器2は、ライニング12の内部に設けられており、受尿ユニット20に受尿された尿の温度を光ファイバ145を介して測定する機能を有する。そして、操作部4が測定開始の指示を受け付けた際に、尿温の測定を実行する制御部3を内蔵している。生体情報測定器2は、またさらに、例えば、受尿ユニット20に受尿され搬送管を通して搬送された尿を取り入れて、尿糖などを測定する機能などを有しているものとしてもよい。操作部4は側壁10bに設けられ、表示部4a、測定開始スイッチ4b、または洗浄スイッチ4cなどを有している。光ファイバ145は、受尿ユニット20とライニング12の内部に設けられた生体情報測定器2との間を接続するように設けられ、受尿ユニット20で受尿した尿の放射光を生体情報測定器2へと伝搬する機能などを有している。
【0013】
図2は、本実施形態にかかる受尿ユニットを上方から眺めた模式図である。なお、図2に表した大便器14においては、説明の便宜上、便蓋14cを省略している。
受尿ユニット20は、駆動部22と、取付部24と、受尿装置26と、を有している。駆動部22は、例えば操作部4に設けられた測定開始スイッチ4bからの指示を受け付けると、受尿装置26を使用者が放尿する尿の略位置(受尿位置)に移動させるなどの機能などを有している。取付部24は、大便器14に固定されており、受尿装置26および駆動部22と、大便器14と、の相対的位置を略同じ位置に固定する機能などを有している。
【0014】
受尿装置26は、受尿部32と回動アーム30とを有している。回動アーム30には、光ファイバ145(図6参照)が内挿されている。受尿部32と回動アーム30とは互いに締結され、回動アーム30によって、受尿部32は大便器14のボウル14aの内部を移動することができる。図2に表した受尿ユニット20においては、受尿装置26が受尿位置に位置している状態が表されている。この状態において、使用者は受尿部32に放尿した尿を当てて、受尿部32に尿を受尿させることで、尿温や、その他、例えば尿糖値などの生体情報を測定することができる。
【0015】
一方、使用者が生体情報測定装置1を使用しない場合においては、受尿装置26は取付部24の収納部(図示せず)に収納されている。従って、使用者が生体情報測定装置1を使用しない場合においては、受尿装置26が用便の邪魔になることはない。
【0016】
図3は、本実施形態にかかる受尿装置を分解して眺めた分解斜視図である。
受尿部32は、上方部に受尿メッシュ34(受尿口)が設けられている。この受尿メッシュ34は、受尿部32が受尿した時の尿の泡立ちを防止する機能、および受尿した尿が飛び跳ねることを防止する機能、などを有している。受尿部32の下方部においては、受尿器36が設けられている。
【0017】
受尿器36の内部においては、光ファイバ145に光学的に結合されたレンズ146と、吸尿口44と、が設けられている。なお、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの可視光発光部40が受尿器36の内部に設けられていてもよい。可視光発光部40は、発光色が可変の発光ダイオードであってもよい。可視光発光部40を設けることで、暗いボウル14aの内部において受尿部32が照射されるため、使用者は受尿部32の位置や放尿の軌跡を確認しやすくなる。吸尿口44は、図示しない搬送管を通して生体情報測定器2に尿を搬送するために受尿器36の内部に溜まった尿を吸引する。
【0018】
図4は、本実施形態にかかる受尿装置を図2におけるA−Aで切断した断面模式図である。
また、図5は温度検出センサが設けられた比較例の受尿装置を図2におけるA−Aで切断した断面模式図である。
【0019】
図4に表した受尿装置26において、受尿器36は、受尿した尿を一時的に溜めるための尿溜まり部36aを有する。レンズ146は、この尿溜まり部36aからの光を集光し光ファイバ145に結合するように設けられている。また、吸尿口44は尿を吸引する口が下方に向かう方向に設けられている。こうすることによって、尿溜まり部36aの下方部に溜まった尿であっても吸引することができる。
【0020】
これに対して、図5に表した比較例の受尿装置26においては、受尿器36の内部に温度検出センサ42が設けられている。その他の構造については、図4に表した受尿装置26と同様である。温度検出センサ42は、例えば先端部が尿溜まり部36aに向かう方向に設けられている。この温度検出センサ42は、尿溜まり部36aに一時的に溜まった尿の温度を測定することができる。しかし、温度検出センサ42が尿溜まり部36aに突き出るように設けられているため、受尿部32の内部の尿石を除去することは容易ではない。
【0021】
さらに、受尿器36の内部に温度検出センサ42が設けられていると、温度検出センサ42に尿が当たることによって、尿温が下がる可能性がある。また、受尿部を小型化することも容易ではなくなるため、ある程度の尿量も必要となる。そのため、ある程度の時間、使用者は放尿した尿を受尿部に当て続けなければならない。
【0022】
図6は、本実施形態にかかる受尿装置を上方側から眺めた模式図である。
受尿器36の内部においては、前述の通り、レンズ146と、吸尿口44と、が設けられている。回動アーム30の内部には、光ファイバ145が設けられている。また、生体情報測定器2の内部においては、温度測定部142が設けられている。温度測定部142は、感温素子142aと、IR(Infrared rays)フィルタ142bと、を有している。
【0023】
レンズ146は、尿溜まり部36aに一時的に溜まった尿の尿温の情報を視野方向146aから読み取り、光ファイバ145を通して温度測定部142に情報信号を伝送する機能などを有している。感温素子142aは、IRフィルタ142bを介して光ファイバ145から伝送されてきた赤外線(IR:Infrared rays)を感知して、使用者の尿温を測定できる機能を有している。IRフィルタ142bは、光ファイバ145を通して伝送されてきた光情報から温度情報を有する周波数帯の赤外線(IR:Infrared rays)を取り出して、感温素子にその赤外線を伝送する機能を有している。
【0024】
本実施形態にかかる受尿部32においては、温度測定部142が受尿部32の外部に設けられているため、図5に表した温度検出センサ42のような受尿部32の内部に突き出た構成部品はない。そのため、使用者は受尿部32の内部の尿石を除去する作業をし易くなる。また、温度測定部142が受尿部32の外部に設けられているため、温度検出センサ42に尿が当たることによって尿温が下がることはない。さらに、受尿部32を小型化することも可能となる。そのため、少ない尿量で尿温を測定することができる。
【0025】
以下、人体の体温について説明する。
人体の体温は、二重構造を有している。つまり、人体の核心部の体温である「核心温」と、人体の外層部の体温である「外層温」と、がある。核心温は生命維持に関わる基幹の温度であり、一定の幅に保つ必要がある。一方、外層温は核心温の調整に利用され、外気温などにより変動する。
【0026】
核心部において熱が生産されると、核心温を一定の幅に保つため、外層部において放熱が行われる。放熱の方法としては、発汗や血管運動などが挙げられる。つまり、外層温は核心温と比較すると、変動が大きい。
【0027】
一般的に体温を測定する場合においては、脇下または舌下に体温計を当てて測定することが多い。この測定方法においては、測定者の外層温を測定していることになる。しかし、前述の通り、外層温は核心温に比べて変動が大きいため、核心温に比べると測定結果のばらつきが大きい。従って、測定結果のばらつきがより小さい、且つ、より正確な体温を測定するためには、核心温を測定することが望ましい。
【0028】
核心温を測定することができれば、より正確な平熱温を知ることができ、さらに測定結果のばらつきも小さいため、測定結果同士の比較をしやすくなる。核心温が安定しない場合においては、体調の悪化や様々な病気の過程および結果を知ることができる。つまり、核心温を測定することによって、生体の本当の状態を知ることができる。
【0029】
本発明者の調査の結果、測定者の放尿した尿の尿温は核心温に近いことが分かった。そこで、放尿された尿を受尿して尿温などの生体情報を測定することは、将来の生体情報測定装置として非常に有望である。
【0030】
以上説明したように、本実施形態によれば、温度測定部142が受尿部32の外部に設けられているため、受尿部32の尿石除去の作業性を向上させることができる。また、受尿部32の内部に温度検出センサ42が設けられていないため、温度検出センサ42に尿が当たることによって尿温が下がることはない。さらに、受尿部32を小型化することも可能となる。そのため、少ない尿量で尿温を測定することができる。
【0031】
以下、本実施形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
図7は、本実施形態の変形例にかかる受尿装置を上方側から眺めた模式図である。
受尿器36の内部においては、図6に表した受尿装置と同様に、レンズ146と、吸尿口44と、が設けられている。回動アーム30の内部においては、光ファイバ145が設けられている。また、生体情報測定器2の内部においては、温度測定部142が設けられている。温度測定部142は、感温素子142aと、IR(Infrared rays)フィルタ142bと、プリズム148と、遠赤外線発光部150と、を有している。
【0032】
プリズム148は、遠赤外線発光部150から発光された遠赤外線を光ファイバ145の方向へ変換させる機能と、光ファイバ145を通して伝送された尿温に関する情報信号を感温素子142aが設けられた方向へ変換させる機能と、を有している。
【0033】
レンズ146は、尿溜まり部36aに一時的に溜まった尿の尿温の情報を視野方向146aから読み取り、光ファイバ145を通して温度測定部142に情報信号を伝送する機能などを有している。温度測定部142に伝送された情報信号は、プリズム148によって感温素子142aが設けられた方向へ変換される。感温素子142aは、IRフィルタ142bを介して光ファイバ145から伝送されてきた赤外線(IR:Infrared rays)を感知して、使用者の尿温を測定できる機能を有している。IRフィルタ142bは、光ファイバ145を通して伝送されてきた光情報から温度情報を有する周波数帯の赤外線(IR:Infrared rays)を取り出して、感温素子にその赤外線を伝送する機能を有している。
【0034】
遠赤外線発光部150から発光された遠赤外線は、プリズム148によって光ファイバ145の方向へ変換され、光ファイバ145を通してレンズ146に伝送される。レンズ146に伝送された遠赤外線は、照射方向146aの如く放射される。このようにして、遠赤外線発光部150は受尿部32の内部を予熱する。
【0035】
遠赤外線発光部150は、受尿部32の内部を常時加熱しておくこともできるが、生体情報測定装置1を使用する直前に受尿部32を予熱できればよい。そのため、例えば待機状態においては低電力によって受尿部32を予熱しておいて、使用者のトイレ室への入室を検知すると高電力によって急速に受尿部32を予熱することもできる。
【0036】
使用者を検知する方法は、使用者のトイレ室への入室を検知する方法だけに限られず、例えば大便器14の前に立つ使用者を検知する方法であってもよい。さらに、操作部4に設けられた測定開始スイッチ4bからの指示を受け付けた時に、高電力によって急速に受尿部32を予熱してもよい。また、待機状態においては遠赤外線発光部150への電力を切断しておいてもよい。このような制御を有することによって、消費電力を低減することができる。
【0037】
遠赤外線発光部150による受尿部32の予熱温度は、例えば約30〜34℃程度あるいは45〜50℃程度である。このように、遠赤外線発光部150によって尿温に近い温度に受尿部32を予熱しておくことで、受尿部32に一時的に溜まった尿の尿温は下がりにくくなる。従って、短い時間で尿温を測定することができるようになり、尿温をより正確に測定することができる。
【0038】
以上説明したように、本変形例によれば、温度測定部142が受尿部32の外部に設けられているため、受尿部32の尿石除去の作業性を向上させることができる。また、受尿部32の内部に温度検出センサ42が設けられていないため、温度検出センサ42に尿が当たることによって尿温が下がることはない。さらに、受尿部32を小型化することも可能となる。そのため、少ない尿量で尿温を測定することができる。
【0039】
図8は、本実施形態の他の変形例にかかる受尿装置を上方側から眺めた模式図である。 受尿器36の内部においては、図6に表した受尿装置と同様に、レンズ146と、吸尿口44と、が設けられている。回動アーム30の内部においては、光ファイバ145が設けられている。また、生体情報測定器2の内部においては、温度測定部142が設けられている。温度測定部142は、感温素子142aと、IR(Infrared rays)フィルタ142bと、プリズム148と、可視光発光部140と、を有している。
【0040】
可視光発光部140は、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などであってもよい。さらに、発光色が可変の発光ダイオードであってもよい。
プリズム148は、可視光発光部140から発光された可視光を光ファイバ145の方向へ変換させる機能と、光ファイバ145を通して伝送された尿温に関する情報信号を感温素子142aが設けられた方向へ変換させる機能と、を有している。
【0041】
レンズ146は、尿溜まり部36aに一時的に溜まった尿の尿温の情報を視野方向146aから読み取り、光ファイバ145を通して温度測定部142に情報信号を伝送する機能などを有している。温度測定部142に伝送された情報信号は、プリズム148によって感温素子142aが設けられた方向へ変換される。感温素子142aは、IRフィルタ142bを介して光ファイバ145から伝送されてきた赤外線(IR:Infrared rays)を感知して、使用者の尿温を測定できる機能を有している。IRフィルタ142bは、光ファイバ145を通して伝送されてきた光情報から温度情報を有する周波数帯の赤外線(IR:Infrared rays)を取り出して、感温素子142aにその赤外線を伝送する機能を有している。
【0042】
可視光発光部140から発光された可視光は、プリズム148によって光ファイバ145の方向へ変換され、光ファイバ145を通してレンズ146に伝送される。レンズ146に伝送された可視光は、照射方向146aの如く放射される。このようにして、可視光発光部140は受尿部32の内部を照射することができる。
【0043】
そのため、使用者は受尿部32の位置や放尿の軌跡を確認しやすくなる。つまり、使用者は大便器14のボウル14aの内部に設けられた受尿部32に放尿した尿を当てやすくすることができる。なお、プリズム148の形状を変形させて、温度測定部142に感温素子142aと、可視光発光部140と、遠赤外線発光部150と、を設けてもよい。
【0044】
以上説明したように、本変形例によれば、温度測定部142が受尿部32の外部に設けられているため、受尿部32の尿石除去の作業性を向上させることができる。また、受尿部32の内部に温度検出センサ42が設けられていないため、温度検出センサ42に尿が当たることによって尿温が下がることはない。さらに、受尿部32を小型化することも可能となる。そのため、少ない尿量で尿温を測定することができる。
【0045】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、生体情報測定装置1などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや温度測定部142の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態にかかる生体情報測定装置が設置されたトイレ室を例示する模式図である。
【図2】本実施形態にかかる受尿ユニットを上方から眺めた模式図である。
【図3】本実施形態にかかる受尿装置を分解して眺めた分解斜視図である。
【図4】本実施形態にかかる受尿装置を図2におけるA−Aで切断した断面模式図である。
【図5】温度検出センサが設けられた場合の受尿装置を図2におけるA−Aで切断した断面模式図である。
【図6】本実施形態にかかる受尿装置を上方側から眺めた模式図である。
【図7】本実施形態の変形例にかかる受尿装置を上方側から眺めた模式図である。
【図8】本実施形態の他の変形例にかかる受尿装置を上方側から眺めた模式図である。
【符号の説明】
【0047】
1 生体情報測定装置、 2 生体情報測定器、 3 制御部、 4 操作部、 4a 表示部、 4b 測定開始スイッチ、 4c 洗浄スイッチ、 10a 側壁、 10b 側壁、 12 ライニング、 14 大便器、 14a ボウル、 14b 便座、 14c 便蓋、 15 ロータンク、 20 受尿ユニット、 22 駆動部、 24 取付部、 26 受尿装置、 30 回動アーム、 32 受尿部、 34 受尿メッシュ、 36 受尿器、 36a 尿溜まり部、 40 可視光発光部、 42 温度検出センサ、 44 吸尿口、 140 可視光発光部、 142 温度測定部、 142a 感温素子、 142b IRフィルタ、 145 光ファイバ、 146 レンズ、 146a 照射方向、視野方向、 148 プリズム、 150 遠赤外線発光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排泄された尿を受ける受尿部と、
前記受尿部の外部に設けられた感温素子と、
前記受尿部から前記感温素子へ光を伝送する光ファイバと、
尿温度の測定開始を指示する操作部と、
前記操作部が測定開始の指示を受け付けると前記感温素子が尿温度の測定を実行する制御部と、
を備えたことを特徴とする生体情報測定装置。
【請求項2】
前記受尿部から前記光ファイバを介して伝送された光から温度情報を有する周波数帯の光を取り出して前記感温素子へと伝送するフィルタをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の生体情報測定装置。
【請求項3】
前記光ファイバの一端に設けられたプリズムと、
前記プリズムの第1の光入射面に設けられた可視光発光部と、
をさらに備え、
前記感温素子は、前記プリズムの第2の光入射面に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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