説明

生体適合性パッケージング

例えば生物医学用のデバイスのパッケージ方法を説明している。該方法は、基板上でコンポーネントを得ることと、基板の第1部分上に少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用して、コンポーネント及び基板の第1部分を、基板の第2部分から分離することとを含む。方法はまた、チップのために封入部を設けることを含む。好都合なことに、生じるパッケージチップは、優れた密封性を生じる優れたステップカバレッジ、埋込み後の損傷又は感染のリスクを減らす鋭くないエッジを有し、また、従来のビッグボックスパッケージ技術と比較して、比較的小さいパッケージ体積を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物医学的応用の分野に関する。より具体的には、例えばチップのような、生体内で使用する生物医学的インビボ(in vivo)用コンポーネントについてのパッケージ(packaging)方法、及び得られるパッケージデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
埋込み可能なチップは、生物医学的インビボ応用において、例えば機能の制御及び監視を実施するために使用される。かかる埋込み可能なチップは、チップから身体に入る有害製品の漏洩、或いは他の有害な影響、例えば身体内に埋め込まれたチップの機械的摩擦から身体を保護するためにパッケージする必要がある。さらに、身体からの影響、例えば身体からチップに入る生体製品に起因する拡散からチップを保護する必要がある。
【0003】
医療用にチップをパッケージする既知の方法は、「ビッグボックス」(big box)内にチップを配置することによって、必要とされる双方向の保護に対処する。ビッグボックスは、プリント回路基板PCB上に搭載したチップを包囲するチタンのハウジングであることが多い。この既知のパッケージ方法において、パッケージは元のチップの大きさと比較して大きく、埋込み時により大きい切開を必要とし、その結果、より大きい創傷治癒及び炎症プロセスが生じる。さらに、埋込みが大規模になるほど、より大きい繊維状封入部(encapsulation)により、埋込み部の寿命の間、患者に対する局所組織の炎症のリスクを大きくする可能性がある。「ビッグボックス」パッケージ技術を適用する場合、PCBに搭載する前に、チップ自体を標準の個別(individual)パッケージを用いてパッケージすることも多い。
【0004】
例として、2種類の既在のチップパッケージの断面図を示している。図1aの第1例において、個別パッケージ110を有するチップ100を示しており、金属ワイヤ120を設けてパッケージチップを個々にPCB130に接続している。デバイスはさらに、デバイスハウジング140中に完全にパッケージされている。標準の個別チップパッケージは生体適合性を有しないので、本明細書でデバイスハウジング140と定義して呼ぶ第2パッケージが必要となり、ずっと大きいパッケージの総費用を生じる。図1bにおいて、単一パッケージングのみが存在するPCB上に直接搭載したチップ100のパッケージは、デバイスハウジング140である。この場合、チップは個別にパッケージされ、チップの汚染又は損傷により、デバイスの誤動作が生じるリスクがある。図1aに示すようなチップの個別パッケージは、慣習的に全チップを個別にパッケージするため、時間及び費用を必要とするプロセスであるという欠点を有する。
【0005】
米国特許第7371693号(B2)は、ダイ(die)間の溝部にウェットエッチングを使用して、個々のダイの分離によってチップサイズのパッケージを実施するようにしたガラスベースのデバイスを説明している。さらに、ウェットエッチングは、ダイの鋭いエッジを丸くする効果を有する。さらに、該文書は、保護フィルムを設けることについて説明している。該保護フィルムは、デバイスを密封するために設けられているのではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、例えば生体用又は生物医学用のデバイスをパッケージするための優れた方法及びシステム、並びに得られるパッケージデバイスを提供することである。本発明に係る実施形態の利点は、パッケージデバイスを、例えば元のデバイスの大きさと実質的に同程度、又はわずかに大きい程度に小さくすることができることである。本発明に係る実施形態の利点は、信頼性の高い拡散バリアと共に設けられた、生体適合性デバイス、例えば生体適合性チップを得ることができることである。本発明に係る実施形態の利点は、拡散を防止するための安全な解決方法が得られることである。特にこれは、デバイスを完全に封入する(encapsulate)積層で構成されるデバイス封入部であって、少なくとも一層は生体適合性材料でできているデバイス封入部を設けることによって得られる。
【0007】
本発明に係る実施形態の利点は、複数のコンポーネント、例えば複数のダイを有するフル半導体ウエハを備えた基板にパッケージ方法を施し、その結果、パッケージプロセスにおける封入プロセスの一部を複数のコンポーネントについて同時に実施できることである。これにより、多くのダイが基板上に存在することができるので、例えばより安価な製造プロセスで、特にチップの製造について、費用及び労力が減少する。
【0008】
本発明に係る実施形態の利点は、封入の少なくとも一部を清潔な環境、例えばチップ処理後のクリーンルーム条件で実施できること、及びこの方法で汚染及び/又は損傷を避けられることである。これが可能であるのは、従来のクリーンルーム堆積又はコーティング技術を用いて封入部を設けることができるからである。
【0009】
本発明に係る実施形態の利点は、封入部の均一な厚さを生じる封入のための優れたステップカバレッジを得ることができ、信頼性の高い拡散バリアを得る際に役立ちうることである。低温堆積プロセスを使用する場合であっても良好なステップカバレッジを得ることができることも更なる利点である。
【0010】
本発明に係る実施形態の利点は、滑らかなエッジを有するパッケージデバイスを得ることができ、従ってデバイス埋込み時の局所組織の炎症のリスクを減らすことができることである。
【0011】
本発明に係る実施形態の利点は、実質的に材料依存しない、即ち使用する基板又はコンポーネント材料に依存しないパッケージ技術と結びついたこれらの1つ以上の利点を得られることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的は、本発明に係る方法及びデバイスによって達成される。
【0013】
本発明は、デバイスのパッケージ方法に関し、本発明は、基板上でコンポーネントを得ることと、基板の第1部分上に少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用して、コンポーネント及び基板の第1部分を、基板の第2部分から分離することと、コンポーネントのために封入部を設けることとを含む。傾斜側壁は、基板面に垂直でない方向を向いた側壁を指してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、生物医学用に好適なパッケージデバイスが得られることである。本発明に係る実施形態の利点は、パッケージデバイスにおいて鋭いエッジが避けられているので、パッケージデバイスが炎症を少ししか誘発せず、或いは全く誘発しないようにできることである。それゆえ、本発明に係る実施形態の利点は、チップ内で、又は基板として、使用する材料に実質的に依存しないでパッケージ方法を施すことができることである。この方法では、実質的に全種類のチップ材料及び基板材料に、かかるパッケージを使用してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、封入部の優れたステップカバレッジを得られることである。少なくとも1つの物理的プロセスを使用することは、傾斜側壁を有する凹部又は切断部(cut)を作成するために、少なくとも充分に傾斜したブレード面を有するブレードを用いたダイシング(dicing)を含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、分離プロセスのために、単純な機械的技術を適用可能なことである。代替として、物理的プロセスは、例えばレーザーカッティングを含んでもよい。傾斜ブレード面を作り出すことは、レーザービームプロファイル又はレーザービーム方向を制御することにより得ることができる。
【0014】
分離することは、基板上でコンポーネントが存在する基板の側面で、基板の第1部分の傾斜面を誘導する物理的プロセスを使用することを含んでもよい。
【0015】
分離すること、及び封入部を設けることは、凹部が少なくとも1つの傾斜側壁を有するように、少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用して、基板上面に凹部を設けることと、基板上面及び少なくとも凹部の少なくとも一部を覆う第1キャップ層を堆積することとを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、封入の一部、即ち第1キャップ層を設けることを、複数のチップを備えた基板全体に対して実施することができ、その結果、封入プロセスの一部を複数のチップに対して同時に効率的に実施できるようになることである。本発明に係る実施形態の利点は、キャップ層によって優れたカバレッジが得られることである。
【0016】
基板上面に凹部を設けることは、基板上面に実質的に垂直な側壁を付与する切断部をブレードを用いて、上面に第1ダイシングプロセスを施すことと、基板の表面に実質的に非垂直な傾斜側壁を切断部に付与するブレードを用いて、上面に少なくとも1つの第2ダイシングプロセスを施すこととを含んでもよく、第1ダイシングプロセス及び第2ダイシングプロセスは、基板表面上の実質的に同じ位置で実施してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、二重のダイシング技術により、パッケージしたチップのエッジを鋭さを失わせて、埋込み後の組織の炎症又は損傷を減少させることである。
【0017】
分離することは、基板上でコンポーネントが存在する基板の側面と反対側の基板の側面で、基板の第1部分の傾斜面を誘導する第2物理的プロセスを使用することを含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、パッケージチップの全角部を丸くすることができるようにしたパッケージが得られることである。
【0018】
分離すること、及び封入部を設けることは、例えば、少なくとも基板上面の凹部と実質的に反対側の位置で、基板底面を薄厚化(thinning)し、その結果切断部が形成され、基板の第1部分は基板の第2部分から分離することと、底面、及び少なくとも基板底面で切断部の壁に対応する領域を覆う第1キャップ層を堆積することとをさらに含んでもよい。本発明に係る実施形態において、基板底面で凹部を設けることは、任意の好適な技術を使用して実施してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、キャップ層によって優れたカバレッジが得られることである。
【0019】
基板底面を薄厚化した後、方法は、底面のエッジが傾斜側壁を有するように少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する第2物理的プロセスを使用することを含んでもよい。本発明に係る有利な実施形態において、得られる封入チップの全角部を、それほど鋭くなく、或いは鋭さを失わせる、即ち実質的に90°未満の鋭さにすることができ、埋込み後の炎症のリスクを減らすことができる。
【0020】
基板底面を薄厚化するために、基板は、薄厚化の前に上面でキャリアに固定してもよく、キャリアは、底面で少なくとも1つの傾斜側壁を誘導した後に除去してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、チップの個々の処理を含むパッケージプロセスにおいて、ステップ数を減らすことができるように、複数のチップに対してパッケージプロセスの少なくとも一部を同時に実施できることである。
【0021】
方法はさらに、前記分離の後に、更なる封入層を設けることをさらに含んでもよい。本発明に係る実施形態の利点は、少なくとも2層から封入部を形成することができ、限られた大きさの、即ち基板上に集積したチップよりわずかに大きい封入チップを可能にすることである。本発明に係る実施形態の利点は、優れたカバレッジ及び密封性が得られることである。
【0022】
更なる封入層を設ける前に、追加の洗浄ステップを実施してもよい。
【0023】
方法は、傾斜面を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用する前に、チップを保護するための保護トップコーティングを付加することを含んでもよい。
【0024】
方法は、傾斜面を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用した後、表面損傷を除去するためのプラズマ処理を施すことを含んでもよい。
【0025】
方法は、ウエハの薄厚化の後、表面損傷を除去するためのプラズマ処理を施すことを含んでもよい。コンポーネントのために封入部を設けることは、サブ層の、2つの追随して実施する異なる堆積を用いて封入層を堆積することを含んでもよく、サブ層は、封入層を形成してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、完全封入層を貫通するピンホールの数を減らすことができることである。
【0026】
本発明はまた、基板上に存在するコンポーネントと、物理的プロセスを使用して誘導される少なくとも1つの傾斜側壁とを備えた生物医学用デバイスに関する。
【0027】
本発明はまた、基板上のコンポーネントを備えた生物医学用デバイスに関し、該デバイスは、第1キャップ層及び更なる封入層を備えた生体適合性の密閉パッケージを有する。本発明に係る実施形態の利点は、封入材料による優れたカバレッジを有するパッケージデバイス及び密封パッケージを有するパッケージデバイスが得られ、その結果、封入後のデバイスからの拡散及びデバイスへの拡散が避けられることである。生体適合性パッケージは、第1キャップ層及び更なる封入層で構成してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、2つだけ封入層を使用して優れたパッケージが得られるようなパッケージデバイスが得られ、比較的効率的なパッケージ技術を作成する可能なことである。本発明に係る実施形態の利点は、個々のダイについて密封パッケージが得られることである。
【0028】
第1キャップ層及び更なる封入層は、基板上のコンポーネントと固体接触する位置に配置してもよい。本発明に係る実施形態の利点は、基板上に集積したチップよりもわずかに大きいパッケージデバイスが得られることである。固体接触は、基板上に集積したチップとの直接接触を指してもよく、或いは固体材料、例えば他の層のみが間に存在する間接接触を指してもよい。パッケージは、積層体として設けてもよい。
【0029】
本発明はまた、前述のパッケージデバイスを少なくとも1つ備えた生体適合性システムに関する。該生体適合性システムは、少なくとも2つのパッケージデバイス及び包括的(global)封入部を備えてもよい。
【0030】
本発明はまた、基板上に存在するコンポーネントを得ることと、基板上に存在するコンポーネントと固体接触する第1キャップ層及び更なる封入層を設けることによって、密封した生体適合性パッケージを提供することとを含むデバイスのパッケージ方法に関する。第1キャップ層を設けることは、基板の第1部分上に集積したチップを基板の残りの部分から切断する前に、第1キャップ層の少なくとも一部を設けることを含んでもよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、埋込み物への体液の浸出、及び埋込み物の有害成分の組織への拡散を生じないような双方向の拡散バリアが得られる。本発明の実施形態の利点は、パッケージ後及び埋込み後に機能を維持可能なことである。
【0032】
本発明の特定の好ましい態様は、添付する独立請求項および従属請求項において詳説する。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴および他の従属請求項の特徴と、適切および単に請求項に明記されただけでないものとして組み合わせてもよい。
【0033】
本発明の実施形態が提供するパッケージ方法の改善により、より優れた、及び/又はより信頼性の高い生物医学埋込み型デバイスが得られる。
【0034】
本発明の実施形態は、図面と併せて詳細な説明でさらに説明する。記載した図面は概略的なものに過ぎず、限定的でない。図面において、いくつかのエレメントのサイズは、説明目的のため、誇張し、スケールどおり描いていないことがある。寸法および相対寸法は、本発明の実際の実施化と対応していない。異なる図面において、同一の参照符号は同一又は類似のエレメントを参照する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1a】先行技術として知られる、埋込み可能なチップのためのチップパッケージの断面図を示す。
【図1b】先行技術として知られる、埋込み可能なチップのためのチップパッケージの断面図を示す。
【図2】本発明の特定の実施形態に係るパッケージ方法についての例示的なフローチャートを示す。
【図3】本発明の特定の実施形態に係るパッケージ方法のさまざまな中間結果を示す。
【図4】本発明の、別の特定の実施形態に係るパッケージ方法のさまざまな中間結果を示す。
【図5A】異なる形状のダイシングブレードの使用、及び対応する本発明の実施形態に係るパッケージ方法での中間結果を示す。
【図5B】本発明の実施形態で使用可能な、直立ブレードを用いて作成した切断部、ベベルブレードを用いて作成した切断部、及び直立ブレードを用いたカッティングとベベルブレードを用いたカッティングとの組み合わせによって作成した切断部の走査型電子顕微鏡画像を示す。
【図6】本発明の特定の実施形態に係る、追加のフィードスルー処理ステップを有するパッケージ方法の結果を示す。
【図7】本発明の実施形態に係るパッケージデバイスの例を示す。
【図8】本発明の実施形態に係る、さまざまなパッケージデバイスを備えたさまざまな密封埋込みシステムを示す。
【図9】本発明の実施形態に係る、さまざまなパッケージデバイスを備えたさまざまな密封埋込みシステムを示す。
【図10】本発明の実施形態に係る、さまざまなパッケージデバイスを備えたさまざまな密封埋込みシステムを示す。
【図11】本発明の実施形態に係る、更なる埋込み部を有する密封埋込みシステムを示す。
【図12】本発明の実施形態に係る方法を使用して得ることができるステップカバレッジを説明するSEM画像を示す。
【図13】本発明に係る実施形態の特徴を利点を説明するパッケージコンポーネントについての生体適合性検査を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の詳細な説明において、多くの具体的詳細を説明して、本発明、及び本発明を特定の実施形態においてどのように実施できるかの理解を通じて提供する。しかしながら、本発明は、これらの特定の詳細なしに実施してもよいことが理解されるだろう。他の例において、周知の方法、手順及び技術は、本発明を不明瞭にしないように、詳細には説明されていない。本発明は、特定の実施形態に関して、及び特定の図面を参照しながら説明されることになるが、参照はこれに限定されるものではない。
【0037】
さらに、説明および請求項での用語「第1」「第2」等は、類似のエレメントを区別するための使用しており、必ずしもシーケンスを時間的、空間的に、序列で、または他のどの様式で表したものでもない。こうして用いた用語は、好適な状況下で交換可能であり、本発明の実施形態は、ここで説明したり図示したものとは別の順番で動作可能であると理解すべきである。例えば、分離するステップ及び封入部を設けるステップの順番を交換してもよく、或いは互いを混合するいくつかのサブステップを含んでもよいことがわかる。即ち、ステップの順序を交換してもよく、一ステップ内のサブステップの順序を交換してもよく、又は必要に応じてさまざまなステップ内のサブステップを交換してもよい。以下の説明において、例として、交換したステップを有するいくつかの実施例及び実施形態を説明することになるが、本発明はそれに限定されない。
【0038】
さらに、説明および請求項での用語「上(top)」、「下(bottom)」、「の上に(over)」、「の下に(under)」等は、説明目的で使用しており、必ずしも相対的な位置を記述するためのものでない。こうして用いた用語は、好適な状況下で交換可能であって、ここで説明した実施形態がここで説明または図示した以外の他の向きで動作可能であると理解すべきである。
【0039】
請求項で使用する用語「備える、含む(comprising)」は、それ以降に列挙されたステップ又はエレメントに限定されるものと解釈すべきでなく、他のエレメントまたはステップを除外していない。記述した特徴、整数、ステップまたはコンポーネントの存在を、参照したように特定するように解釈する必要があるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップまたはコンポーネント、或いはこれらのグループの存在または追加を除外していない。したがって、「A、Bを備えるデバイス」という表現の範囲は、コンポーネントA、Bだけからなるデバイスに限定すべきでない。用語「〜からなる」(consist of)を参照する場合、これは他のエレメントが存在しないことを意味する。
【0040】
本発明の実施形態で生体適合性を参照する場合、ホスト内に所望する程度の取り込みがあるが、そのホスト内に望まない局所的又は全身に及ぶ影響を誘発することがない、意図した機能を実施する医療機器の能力を指す。それゆえ、医療機器は、デバイスに悪影響を与える相互作用が減少又は最小化したホスト内に配置してもよい。生体適合性の要求は、医療機器とホストとの間の接触の種類に依存することになり、埋込み位置及び埋込み型デバイスがホスト内に存在する期間に依存する。
【0041】
第一の態様において、本発明は、デバイスのパッケージ方法に関する。従って、通常、デバイスは基板上のコンポーネントでもよい。かかるコンポーネントの一タイプは、ダイとも呼ばれる、バックエンドオブラインプロセスを含む集積回路でもよい。かかるコンポーネントの別の例は、ゼロレベルパッケージMEMS、薄膜キャップMEMSなどを含むマイクロ電気機械システム(MEMS)でもよい。MEMSデバイスは、例えば受動コンポーネント、例えばアクチュエータ、センサなどでもよい。かかるコンポーネントの更なる例は、マイクロ流体デバイスでもよい。さらに別の例は、充電式バッテリーのような、例えばシリコン上に集積したバッテリーである。基板は、半導体基板、例えばシリコン基板、電気絶縁性基板、ガラス基板、ポリマー基板のような任意の好適な基板でもよく、また、例えば金属のような電気導電性基板が可能である。該方法は、生物医学用、例えば生体内(in-vivo)で使用する埋込みデバイスを作成するためのデバイス、例えばチップのパッケージに特に適している。本発明に係る方法は、基板上でコンポーネントを得ることを含む。これは、従来の技術を使用して実施可能であるが、基板上でかかるコンポーネントを製造することを含んでもよく、或いは基板上でかかるコンポーネントをシェルフ(shelve)から得ることを含んでもよい。該方法はさらに、少なくとも1つの物理的プロセスを使用して、コンポーネントおよび基板の第1部分を基板の残りの第2部分から分離し、次に、基板の第1部分上の少なくとも1つの傾斜側壁を誘導することを含む。それゆえ、傾斜側壁は、基板上面に非垂直である壁又は部分でもよい。かかる物理的プロセスは、ダイシング、レーザーカッティングなどを含んでもよい。傾斜側壁の存在により、パッケージしたデバイスで鋭くないエッジが得られ、その結果、埋込み時及び埋込み後の傷害や炎症のリスクが小さくなる。パッケージデバイスは、以下で説明することになるような、多くのデバイスがグループ化し、電気接続する場合もある、より大規模なデバイスの一部でもよい。第2パッケージを使用して、より大規模なシステムをパッケージすることができる。かかる場合、パッケージデバイスの鋭くないエッジにより、より大規模なシステムに対して第2パッケージの信頼性が増加する可能性もある。該方法はまた、コンポーネント及び基板の第1部分のための封入部を提供することを含む。該封入部は、1以上のパッケージレベルから構成可能である。本発明のいくつかの実施形態に従って、これらのパッケージレベルは、材料、例えば生体適合性材料の層で構成される。単一層又は積層体としてパッケージするために使用可能な典型的材料は、ポリウレタン、ポリカーボネートウレタン、シリコーン、シリコーンポリエステルウレタン、ポリイミド、デュリミド(durimide)(感光性ポリイミド)、パリレン、環状オレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン共重合体(COC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEK)、ポリフェニレン、ポリスルホン、ポリフェニルスルホンを含んでもよいが、本発明の実施形態はこれに限定されない。本説明において、2レベルパッケージによって例が与えられるが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらにパッケージレベルを追加してもよい。いくつかの積層のパッケージとしての使用は、確実に全封入し、信頼性の高い拡散バリアを得るための安全な方法であろう。積層を使用する実施形態において、封入によりさらに小規模のパッケージデバイスが得られ、埋込み時の創傷治癒が容易になり、局所組織の炎症のリスクが小さくなる。上述のように、分離と封入の提供とを混合してもよい。
【0042】
例として、パッケージのための例示的な方法の実施形態を図2を参照して説明することになるが、本発明はそれに限定されない。パッケージ方法200は、パッケージ方法における標準のステップ及び選択的ステップを示す。図3を参照すると、図2に示すパッケージ方法を使用して得られるさまざまな中間結果を示している。
【0043】
第1ステップ210において、基板420上の少なくとも1つのコンポーネント410を備えたデバイスが得られる。かかるデバイスを得ることは、既製のデバイスを取得することによって、或いは基板420上でコンポーネントを処理することによって実施してもよい。コンポーネント410は、前述のいずれの種類のコンポーネントでもよい。基板420は、前述のいずれの種類の基板でもよい。本実施例では、ウェハ上のダイについての図を提示する。有利な実施形態において、複数のコンポーネント410を備えた基板420であって、同じ基板上に配置した基板が得られる。これにより、パッケージ方法の少なくとも一部を同時に複数のコンポーネント410に適用し、その結果、時間効率の良いプロセスを得ることができる。より具体的には、その後に封入プロセスの一部を異なるコンポーネントについて同時に実施して、時間、コスト及び労力において利得を得ることができる。図3において、2つのコンポーネント410を備えた基板420についての図を提示する。通常、かかるコンポーネント410は、ダイの場合はスクライブラインと呼ぶことができる所定の距離の間隔を隔ててもよい。
【0044】
第2ステップ220において、基板420の第1部分上のコンポーネント410は、傾斜側壁がパッケージデバイスについて誘導されるように基板420の残りの部分から分離し、第3ステップ230において、基板420の第1部分上の分離したコンポーネント410の封入部は封入される。これらのステップは、複数のサブステップを使用して実施してもよいが、本発明はこれに限定されるものでなく、これらのサブステップの多くは選択的である。これらのサブステップは、より詳細に説明することになる。
【0045】
選択的ステップ240において、選択的保護コーティング412を、コンポーネント410がその上又はその中で作成される基板420の表面に付加する。保護コーティング412の付加により、以降の処理ステップ中にコンポーネント410が損傷した状態になるのを妨げることができる。かかる保護コーティング412は、不動態材料、例えばTiN,TaN,TiOのような酸化物又は窒化物、SiCのような炭化物、Ti,Taのような金属でできていてもよい。また、多層は、これらの層のさまざまな特性を結びつけて使用してもよい。これにより、向上した信頼性を得ることができる。通常、ポリマーは低密度を有し、信頼性の乏しい拡散バリア又は保護バリアとして作用する可能性がある一方、他の層と組み合わせてそれを使用することができる。
【0046】
ステップ250において、凹部414のダイシングは、基板420の表面で実施する。一般に、凹部414の位置を、パッケージデバイスのエッジの位置と一致させてもよい。従って、凹部を形成する位置をコンポーネントの位置の近くに選択して、パッケージデバイスの体積を小さく保つことができ、或いはさまざまなコンポーネント410が同じ基板420上に存在する場合は、さまざまなコンポーネント410の間に選択することができる。本実施例における凹部414のダイシングは、少なくとも1つの傾斜側壁416(基板上面に対して非垂直に配向した)を有する凹部414が作成されるように形成したブレードを使用して実施する。従って、概してブレードの形状は、大きく傾斜したブレード側面を有してもよい。ブレード側面が作る角度は、例えば45°〜60°の間でもよいが、本発明はそれに限定されない。また、ダイシングの代わりに他の物理的技術、例えば特定のレーザープロファイルを使用するレーザーカッティングを用いて、少なくとも1つの傾斜側壁を有する凹部を得ることができる。好都合なことに、このステップ及び次のステップ260で作成した凹部は、基板420が一体であるように、基板420全体に広がらない。換言すると、本実施例の場合、基板全体に広がらない凹部414を形成し、コンポーネントが互いに完全には分離しないように、部分的にのみダイシングを実施する。これは、複数のコンポーネントが基板上に存在する場合、該複数のコンポーネントに封入ステップの一部を同時に適用する際に役立つことになる。選択したブレードの種類(例えば対称的ブレードか否か)に依存して、1つ又は2つの傾斜側壁416を凹部414のために作成することになる。傾斜面416が得られるように物理的技術を適用することにより、丸い角部又は鋭くない角部を作成できるようになる。これは、生物医学用途での使用に好都合である。凹部414によるこのダイシングステップの結果を図3(a)に示す。
【0047】
ステップ260において、ステップ250と同じ位置でダイシングし、ブレードを使用して直立壁418を有する凹部を誘導することによって、凹部の更なる作成を実施する。また、代替として他の物理的技術も使用可能である。2つのダイシングプロセスの組合わせにより生じる結果を、図3(b)で見られる。ステップ250及び260の結果得られるのは溝部とも呼ばれる凹部であり、上部は底部よりも広い。特定の実施形態において留意すべきは、ステップ250及び260の順序を交換して、最初に充分直立した壁を作成し、次に傾斜側壁を凹部に導入可能なことである。さらに、エッジの鋭さの減少が片側でのみ必要であるいくつかの実施形態において、凹部は、基板全体に広がってもよい。この場合、更なるダイシング又は分離は必要とされない。従って、本発明のいくつかの実施形態は、傾斜側壁をそれぞれ作成する二重の物理的プロセス、例えば異なる側壁を誘導する二重のダイシング又はカッティング技術によって凹部又は切断部が形成されるという事実によって特徴付けることができる。
【0048】
好都合なことに、ステップ270において表面損傷を除去することができる。例えばこれは、ドライエッチングを含む表面プラズマ処理を使用して実施してもよいが、本発明はこれに限定されない。使用可能な別の例はウェットエッチングである。
【0049】
追加のステップ280において、選択的に付加する、本実施例ではダイである、コンポーネントを保護するための保護トップコーティング412を除去する。これは、例えばドライエッチング又はウェットエッチングを使用して実施してもよい。使用可能なトップコーティング材料の例はフォトレジストであるが、本発明はそれに限定されない。
【0050】
ステップ290において、第1キャップ層440を凹部414において上面及び壁に付加してもよい。凹部414の形状に起因して、キャップ層によるステップカバレッジは優れている。その結果、標準の堆積技術及び比較的低温を使用して、比較的均質な優れたキャップ層を形成可能であり、それを後側にも付加した後(以下を参照)、第1完全封止を可能にするであろう。また、優れた生体適合性を得るための好適な材料の選択を実施してもよい。キャップ層440はまた、拡散バリアとして作用するように選択してもよい。デバイスを完全封止するためには、全(overall)カバレッジを有する必要がある一方、本発明のいくつかの実施形態においては、デバイスの上部及び側部の封止は充分であり、更なる第1キャップ層を付加しなくてもよい。付加する第1キャップ層440を図3(b)に示している。
【0051】
次に、図3(c)に示すように、本発明の例示的なパッケージ方法200に従って、例えば接着剤層426を使用してデバイスをキャリア424に固定する(300)。このようにして、基板の後面は処理できるようになる。ステップ305において、基板の薄厚化を実施する。かかる薄厚化は、例えば厚さ80μmまで実施してもよいが、本発明はそれに限定されない。薄厚化は、凹部とも呼ばれる、基板の前面で先に作成された溝部が達するまで実施してもよい。このようにして、異なるダイが基板上に存在する場合、互いに物理的に分離する。従って、先に形成した凹部は切断部となる。薄厚化は、従来の薄厚化プロセスを使用して実施してもよい。
【0052】
ステップ310において、エッジに傾斜側壁を設けてもよい。好都合なことに、切断部の両エッジを同時に丸くする技術を使用して、これをさまざまなダイについて同時に実施することができる。傾斜側壁を付与することにより、基板の後面のエッジの角部もまた、鋭さを失う。後面の傾斜側壁は、傾斜ブレードを用いたダイシング技術を使用して作成してもよいが、本発明はそれに限定されることはない。傾斜側壁はまた、例えば傾斜側壁を作成するための物理的技術、傾斜側壁を作成するための化学エッチング技術又は他のプロセスを使用して作成してもよい。傾斜側壁の作成の結果を図3(c)で見ることができる。
【0053】
選択的であるが、ステップ320に示すように、薄厚化プロセス、及び傾斜側壁を作成するために使用する技術、例えば表面プラズマ処理によって誘導される、残りの粒子及び/又は表面損傷を除去してもよい。かかるステップは、洗浄効果を有してもよく、ウエハの薄厚化及びダイシングに関連する全粒子が除去される。また、かかるステップは、平滑化効果を有してもよく、任意の損傷又は粗さを低減または除去することができる。この洗浄及び/又は平滑化ステップに使用可能な材料は、例えばHF、HNO、酢酸、HCl、TMAH、KOHである。
【0054】
生物医学用の場合に多いが、完全封入を想定した場合、第1キャップ層440を、選択的に底面及び既に凹部の一部である側壁に付加してもよい。また、丸くした角部が設けられている場合、これは、優れたステップカバレッジを得る際に役立ちうる。底面への第1キャップ層440の付加は、ステップ330で示している。図3(d)にキャップ層440の存在を示している。
【0055】
選択的ステップ340において、キャリアが除去され、個々にパッケージした1つ以上の互いに分離したデバイスが得られる。これは、図3(d)で見られる。
【0056】
選択的ステップ350において、コンポーネントの洗浄を実施してもよい。この洗浄ステップに使用可能な材料は、例えば水、IPA、NPA、アセトン、DMSO、SC1とSC2の混合物であるNMPなどである。
【0057】
例えばステップ320や350で与えられたような洗浄又は平滑化を実施するための技術は、バッチ(batch)処理又はシングルウエハ処理、パドル(paddle)を通じた化学物質の供給、吹付け、高圧ナノ吹付け、例えば超音波支援、メガソニック支援の吹付けを含んでもよい。
【0058】
更なる選択的ステップ360において、例えばシリコン層にデバイスを埋め込むことによって、追加の封入部を付加してもよい。使用可能な生体適合性材料の例は、パリレン、ヒドロゲルなどである。好ましくは、使用可能な材料は、優れた生体適合性を有し、柔らかく、可撓性を有し、信頼性が高い。封入部は、さまざまな材料から成る多層として作成してもよい。例えば本発明の実施形態はそれに限定されないが、多層は、抗炎症性を有する一層、例えば抗炎症性薬剤を含む層、或いは、柔らかい等の特性を有する一層などを含んでもよい。かかる追加の封入部により、生物医学用に好適なパッケージデバイスを作成する密封封入を提供する二層封入を得ることができる。得られるパッケージデバイスを図3(e)に示している。また、追加の層を設けることによる更なる封入を実施してもよい。
【0059】
しかし、上記の例示的方法において、プロセスをブレードの特定の形状に施して、かかる形状を適合させることができる。ブレード及び作成した対応する凹部の選択形状は、基板の厚さ、隣接するコンポーネント(これらが存在する場合は)間の距離などに依存することがある。
【0060】
第2の特定例において、第1の特定例と類似の処理シーケンスを適用してもよいが、ステップ又は傾斜側壁を有する凹部を含むダイシングブレードを用いたダイシングステップを、異なる形状を有するブレードを用いて実施してもよい。ブレードの形状に依存して、凹部の初期形状が異なることがある。第1の特定例において、初期ブレードは2つの傾斜側壁及びブレードエッジとしての広い平面を有していた。一方、図4に示す類似のプロセスでは、ブレードは、直線エッジで互いに実質的に接触する2つの傾斜側壁を有し、追加の平面を有しない。凹部414の形状から、初期ダイシングに使用するブレードの形状は、図3で示す例とは異なることがわかる。2つのブレード形状の効果をより詳細に図5Aに示しており、図5A(a)は、傾斜側壁512、514を有するブレードが、エッジ516で共に到達する状況を示しており、図5A(b)は、追加の平坦部分518を有するブレードが、カッティングエッジで共に到達する状況を示している。傾斜面ダイシングと直立ダイシングを結合した後の凹部の最終形状は同一である。例として、直立ブレードを用いて作成した凹部(a)、ベベルブレードを用いて作成した凹部(b)、及び直立ブレードを用いて作成したカッティング及びベベルブレードを用いたカッティングを結合することによって作成した凹部(c)の走査型電子顕微鏡画像を図5Bに示す。好都合なことに、本発明に係るいくつかの実施形態において、凹部は、最初に直立ブレードを用いて切断部を設け、続けてベベルブレードを用いて切断部を設けることによって得られる。
【0061】
特定の一実施形態において、パッケージ方法はさらに、フィードスルーを設けて信号、データ又は材料をコンポーネントとの間を往復させることに適合させてもよい。かかるフィードスルーは、例えば電気信号を伝送するための電極を含んでもよいが、本発明はそれに限定されない。図6a及び図6bは、本発明の実施形態に係るパッケージデバイスのためのフィードスルー550の実施例を示しており、本実施例においては、電気信号を伝送するための電極である。電極550は、封入部440、450を設けた後、例えばコンポーネント410の表面が自由であるように局所的に封入部440、450を除去することによって設けてもよく、また、いずれかの好適な方法、例えば金属層を堆積することによってコンポーネント410の表面上に電極550を付与することによって設けてもよい。その例を図6aに示している。代替として、本実施例では電極であるフィードスルー550を部分的に封入部450で覆うように、さまざまなパッケージプロセスから成るステップの前、又は途中に電極550を設けてもよい。例えば図6bは、最初に基板420上のコンポーネント410をキャップ層440で覆って、次に、キャップ層440を局所的に除去した後、電極550を設け、続けて電極を部分的に覆うように封入層450を設ける実施例を示している。例えば、電極の自由端部が不要な電気的、化学的又は物理的振舞いをするのであれば、これは好都合であろう。フィードスルー550について想定される振舞いに応じて、電極を設けるための最も好適な方法を選択する。提供可能な他のフィードスルーは、例えばマイクロ流体デバイスとして動作するコンポーネント内で液体を捕捉するための液体フィードスルーでもよい。例えばデバイス又はダイが、体液と直接接触する必要があるセンサを有するMEMSデバイスである場合、フィードスルーはホールでもよく、センサ部分は、それ自体の密閉に注意して生体適合するように作成してもよい。別の可能性として、デバイスは、圧力検知のための膜を有するMEMSでもよく、或いは該MEMSを備えてもよい。生体適合性又は気密性を必要とする場合、封入可能であるが、封入は信頼性の高い圧力検知を可能にして実施する必要があるため、注意する必要がある。
【0062】
特定の実施形態に従って、デバイスのパッケージのための処理は、400℃未満の温度ですべての処理が実施されるように選択してもよい。丸いエッジがデバイス内で誘導される実施形態は、層を堆積する際のステップカバレッジが本質的に優れているため、低温処理で特に好適である。
【0063】
有利な実施形態において、非生体許容的(non-biotolerable)である跡を残さないでパッケージ/封入処理を実施する。例えば、処理ステップ、より具体的にはパッケージ/封入処理に関連する処理ステップは、有毒な溶剤を使用せず、銅Cuを使用せず、ニッケルNiを使用しないように選択してもよい。よって、CMOSプロセス自体はCuを使用可能であり通常使用することになるが、パッケージ/封入プロセスでは避けられる。生体適合性をチェックするために、分離又はダイの封入後、生体適合性についての検査を実施してもよい。
【0064】
本発明の実施形態の利点は、パッケージのための方法は、分離ステップのために少なくとも1つの物理的ステップを利用することである。パッケージ方法は、デバイスに使用する材料から実質的に独立していてもよく、一方、エッチングを用いる場合は、さまざまなエッチングステップがさまざまな基板材料のために必要とされる。物理的な分離方法の適用は比較的高速であり、受容可能な製造時間が得られる。ダイシングのような物理的プロセスは、高速かつ安価であり、経済的に実行可能な方法が得られる。さらに、分離するために使用する物理的プロセスは、例えば傾斜側壁エッチングと比較して複雑でない。
【0065】
本発明に係る一実施形態において、チップをパッケージするための方法を説明している。該方法は、基板上でチップを得るステップと、第1キャップ層を設け、さらに基板上に集積したチップと固体接触する封入層を設けることにより、密封した生体適合性パッケージを提供するステップとに特徴がある。分離中にデバイスのための傾斜エッジを作成することは、優れたステップカバレッジを得るために、そして向上した封入信頼性を有するためには好都合であるが、必須ではない。積層封入を使用する他の特徴及び利点は、前述の実施形態で見られる。
【0066】
第2の態様において、本発明は、生物医学用のパッケージデバイスに関する。また、第1の態様の説明でも示したように、デバイスは、集積回路、MEMS又は他のデバイスでもよい。一実施形態において、本発明は、基板上に設けたコンポーネント、及び物理的プロセスを使用して誘導される少なくとも1つの傾斜側壁を有する生物医学用のデバイスに関する。かかるデバイスの傾斜側壁は、封入のために付加されたキャップ層のステップカバレッジを向上させ、損傷又は損害などを避けることができる。別の実施形態において、本発明は、基板上に設けたコンポーネントを備え、キャップ層及び封入層を含む生体適合性密封パッケージを有する生物医学用のデバイスであって、キャップ層は第1封入部であって通常拡散バリアとしても作用する生体適合性層であり、封入層は第2封入部であるようなデバイスに関する。かかる封入部は、通常コンポーネント及び/又は基板と固体接触するように設けることができ、例えばコンポーネント及び基板上に堆積されるが、埋込み中又は埋込み後にパッケージデバイスの優れた生体適合性を確保することができる。更なる実施形態において、本発明は、生物医学用に使用するパッケージデバイスに関し、該パッケージデバイスは生体適合性を有し、第2の態様の第1の特定実施形態の特徴と、第1の態様の第2の特定実施形態の特徴との組み合わせを有する。例として、本発明はそれに限定されないが、生体適合性デバイスの例を図7に示している。図7は、生体適合性パッケージデバイスの標準の選択的な特徴を説明する。生体適合性デバイスは、前述の、及び第1の態様のパーツと類似してもよいコンポーネント410及び基板420を備える。デバイスはさらに、少なくとも1つの傾斜側壁430を有し、これを丸いエッジと呼ぶこともできる。好都合なことに、かかる傾斜側壁430又は丸いエッジは、複数のエッジ部分又はパッケージデバイス400の各エッジにも存在することができる。傾斜側壁430又は丸いエッジ430を、本発明の第1の態様で説明した方法を使用して作成してよいが、本発明はそれに限定されない。かかる傾斜側壁430又は丸いエッジは、存在可能なキャップ層440についてステップカバレッジを向上させることができる。それは、存在可能な封入材料450の損害を避ける際に役立ち、或いは埋込み後の組織の損傷を避ける際に役立ちうる。前述のように、コンポーネント及び基板を、生体適合性キャップ層440第1封入部又は生体適合性キャップ層440と一緒に封入してもよい。好都合なことに、これらは、拡散バリアの機能を有してもよく、デバイスに起因するエレメントが、デバイスを埋め込む身体内に拡散するのを防ぎ、及び/又はデバイスに起因するエレメントが拡散し、誤動作を生じるのを防ぐ。キャップ層として使用可能な層は、生体適合性をベースとして選択してもよい。前述のように、丸い角部は、優れたカバレッジを得る際に役立ちうる。一部の応用の場合、キャップ層はデバイスの前面に存在する必要はないが、他の応用の場合、例えば一部の生物医学用の場合、完全密封物が要求され、積層封入により得られることに注意する。キャップ材料として使用できる材料は、酸化シリコン、窒化シリコン、生体適合性ポリマーなどである。好都合なことに、種々の層の特性を結合して多層を使用可能である。前述のように、好都合なことに、第2封入材料450が存在する。かかる封入材料450は、例えばシリコーン内に埋め込んでもよい。使用可能な生体適合性材料の例は、パリレン、ヒドロゲルなどである。好ましくは、使用可能な材料は生体適合性を有し、柔らかく、可撓性を有し、信頼性が高い。また、前述のように、封入部は、多層又はさまざまな材料で作成してもよい。前述のように、パッケージ方法については、データ又は材料の受け渡しのための追加のフィードスルーを設けてもよい。電気信号を伝送するためのフィードスルーを設ける場合、かかるフィードスルーは生体適合性導電性材料、例えば不活性金属、Ti、Ta、Pt、Au、IrO2、PEDOTなどでできている電極でもよい。
【0067】
第3の態様において、本発明は、埋込み可能なシステムに関し、該埋込み可能なシステムは、第2の態様の実施形態に係る少なくとも1つの埋込み型デバイスを備える。該少なくとも1つの埋込み型デバイスは、好ましくは前記の方法を使用してパッケージした、さまざまな不均質ダイの組み合わせでもよい。かかる組み合わせの例は、CMOS論理回路(例えばステアリングデバイス、プログラミングデバイスなど)、MEMS(例えば圧力検出、薬剤貯蔵、ドラッグデリバリのためのマイクロ流体などのための膜)、バッテリ、アンテナ(例えば充電式バッテリを搭載する目的の、リプログラマブルステアリングをプログラミングする目的の、など)でもよい。前述のダイの任意の組み合わせ又はサブセットを使用することができる。ダイ又はすべてのダイを一パッケージに封入可能である。さまざまなダイを、ダイ中間金属化物(inter-die-metallization)を用いて電気接続してもよく、ダイ中間金属化物をパッケージ内に含むことができる。可撓性を有するパッケージを使用する場合、ダイ中間金属化物は、好ましくは伸縮可能である。これは、例えば、該金属化物を正弦波型又は蹄鉄型として成形することによって得ることができる。ダイ中間金属化物に使用可能である典型的な材料は、金又はプラチナであるが、本発明はそれに限定されず、生体適合性材料、導電性材料を使用してもよい。さらに、システム全体は、システムのさまざまなコンポーネントを封入する包括的パッケージを含む。かかる包括的パッケージ又は封入部は、例えば前述のようなウエハレベル技術を使用して、或いは、別の技術、例えば射出成形を使用して付加してもよい。例として、本発明はそれに限定されないが、埋込み型システムのいくつかの例を図8から図10に示している。図8は、本実施例では2つの金属接続部の組み合わせである、ダイ中間金属化物830を通って電気的に相互接続した、第2の態様の実施形態に係る2つのパッケージダイ810、820を備えた埋込み型デバイス800の断面図を(A)、上面図を(B)示している。ダイ及び金属化物は、可撓性を有する、或いは伸縮可能な支持部840を用いて支持される。パッケージダイ810,820は、結合部850を通じて該支持部に結合している。包括的封入部860は、さまざまなコンポーネントを封入してシステム800の生体適合性を保護する。システム800は、包括的フィードスルー870を設けることができる。該フィードスルーは、電気的フィードスルー、流体フィードスルーなど、前述のパッケージデバイスのためのフィードスルーと同程度のフィードスルーでもよい。図9は類似の構造を説明しており、支持部840は、ダイ810、820を支持するためにのみ設け、金属化物のためには設けない。図10において、支持部840を有しない構成を示している。図8から図10に示したシステムは、本発明の実施形態の技術的範囲に含まれる埋込み型システムの複数のさまざまな構成の例にすぎないことが、当業者に理解されるであろう。
【0068】
図8から図10の例においては、包括的生体適合性封入部が設けられ、電子機器及び金属化物のみが埋め込まれるが、選択的に、更なる封入部を付加してもよい。例えば、システム全体が、ダイ、例えばシリコンベースのチップ、及び相互接続部で構成されるだけでなく、例えばバッテリー又は受動素子のような他のサブパーツを含む場合、図11に示すように、更なる埋込部を付加可能である。本実施例において、更なる包括的埋込部910を付加することは、可撓性を有する基板の使用を用いて、又は用いないで実行可能である。これは、特定の埋込みデバイスに依存する。更なる埋込部910は、多くのサブデバイスのための追加の支持部を提供することができる。フィードスルー920を通じて、電子サブパーツを他のパーツ940に接続するための中間金属化物930を実施可能である。一般に、相互接続部のピッチは大きくてもよい。その結果、製造ステップについてはボードレベルの埋込み技術を選択することができ、一方、包括的封入については、より小さい金属化物のピッチが第1包括的封入について想定されることになるため、ボードレベル及びウエハレベルの両方の埋込み技術を考慮してもよい。かかる追加の包括的埋込みは、クリーンルームの外で実施可能であることに注意する。従って、いくつかの実施形態において、まず、いくつかの電子機器コンポーネント及び第1封入層を有する金属化物のレベルで包括的封入を、インターポーザのようなパッケージ内で実施してもよく、他のコンポーネント、例えばバッテリーをさらに封止するために更なる埋込みを実施してもよい。
【0069】
本発明に係る実施形態の利点は、パッケージを2段階で実施できることである。即ち、第1段階では、拡散バリア及びフィードスルーを作るために封入を実施し、第2段階では、包括的相互接続及び埋込みを実施する。最後の段階は、システムの機械的支持、ダイ間の相互接続、機能的フィードスルーの作成などを提供することができる。
【0070】
例として、本発明の実施形態はそれに限定されないが、前述の方法を用いて封入した封入デバイスについて得ることができるステップカバレッジの例を図12に示し、後述している。埋込部は、50nmのSiC、400nmの酸化物及び500nmのSi窒化物から成る不動態積層体を使用する。酸化シリコンから成る更なる上部封入層を選択した。上部の酸化物封入部は、1.5μmの全厚を有していた。本実施例で適用する、封入後の気密性をさらに強化するための一技術は、2ステッププロセスで封入層を堆積することによって封入部を付与することである。厚さ1.5μmを有する単一層を堆積する代わりに、本発明ではそれぞれ厚さ約0.8μmであり、一方を堆積した後、もう一方をすぐに堆積する二つの酸化層から封入層を構築する。2つの異なる層においてピンホールが同じ位置で生じることになる確率は低いので、二層の積層体として酸化物封入部を製造することによって、後の拡散時の偶発的な(occational)ピンホールの影響が減少する。この原理を本発明の全実施形態に適用可能であるが、本実施例に限定されることはない。また、デバイスは底面で封入され、底部封入部は、全厚1.5μmを有する2つの酸化物層の積層体から存在しており、不動態積層体は存在しなかった。これは、通常除外してもよい。ダイの底面は、Cuのパターン又は他の有害材料を含まないからである。通常、外部チップ電極は、拡散バリアに覆われないので、生体適合性材料の内部で製造する。
【0071】
例として、拡散バリアとしての封入技術の機能を検査する。拡散バリア特性を示す一検査は、上側のCuパターンと一緒に準備したシリコンダイの封入に関し、従来のダマシンプロセスを使用する。該ダイは、本発明に係る方法を使用して丸みを有する。使用する上部の封入部は、上記の例示的な構造で説明している。封入及び生体適合性を検査するために、ラット新生児心筋細胞を検査細胞として使用し、細胞培養検査を実施した。ウェルプレート内で、培地及び細胞を三種類のチップと接触させた。即ち、Cuパターンが不動態層の積層体及び封入層に覆われている、前述の封入チップ(検査A)、Cu上部に不動態層のみが存在するチップ(検査B)、及び層が覆わないチップ、つまりCuパターンが暴露されているチップ(検査C)である。ウェル(well)は、各種チップの1、2又は4つのダイを有しており、すべてのチップは5×5mmであった。5日間の共培養後、ライブデッドセルアッセイ(live-dead cell assay)を適用して、図13に示すように各ウェルの蛍光強度を測定した。生きている細胞のみが蛍光性を有するので、決定した強度は、生きている細胞量のフィギュアオブメリット(figure of merit)であった。Cuが有毒であることを考慮すると、不動態は既にCuの拡散をよくブロックしており、一方、利得は酸化物封入部を適用する場合よりもさらに大きい。これは、優れた生体適合性パッケージデバイスが得られることを示している。
【0072】
本発明は、図面及び上記説明において、詳細に図説し説明してきたが、かかる図面及び説明は、例示的であり、限定的でないと考えるべきである。本発明は、開示した実施形態に限定されることはない。開示した実施形態の他のバリエーションは、請求項に係る発明を実施する際に、図面、明細書及び添付の請求項の研究から、当業者に理解され、当業者に影響を受けるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(420)上でコンポーネント(410)を得ることと、
基板(420)の第1部分上に少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用して、コンポーネント(410)及び基板(420)の第1部分を、基板(420)の第2部分から分離することと、
コンポーネント(410)のために封入部を設けることとを含む、デバイスのパッケージ方法。
【請求項2】
少なくとも1つの物理的プロセスを使用することは、傾斜側壁を有する凹部(414)又は切断部を作成するために、少なくとも充分に傾斜したブレード面を有するブレードを用いたダイシングを含む請求項1記載のパッケージ方法。
【請求項3】
分離することは、コンポーネント(410)が基板(420)上に存在する基板(420)の側面で、基板(420)の第1部分の傾斜面を誘導する物理的プロセスを使用することを含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
分離すること、及び封入部を設けることは、
凹部(414)が少なくとも1つの傾斜側壁を有するように、少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用して、基板(420)の上面に凹部(414)を設けることと、
基板(420)の上面及び凹部(414)の少なくとも一部を覆う第1キャップ層(440)を堆積することとを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のパッケージ方法。
【請求項5】
基板(420)の上面に凹部(414)を設けることは、
基板上面に実質的に垂直な側壁を切断部に付与するブレードを用いて、上面に第1ダイシングプロセスを施すことと、
基板(420)の表面に実質的に非垂直な傾斜側壁を切断部に付与するブレードを用いて、上面に少なくとも1つの第2ダイシングプロセスを施すことと、
こととを含み、
第1ダイシングプロセス及び第2ダイシングプロセスは、基板表面上の実質的に同じ位置で実施される請求項4記載のパッケージ方法。
【請求項6】
分離することは、
基板(420)上でコンポーネントが存在する基板(420)の側面と反対側の基板(420)の側面で、基板(420)の第1部分の傾斜面を誘導する第2物理的プロセスを使用することを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッケージ方法。
【請求項7】
分離すること、及び封入部を設けることは、
基板(420)の上面の凹部(414)と実質的に反対側の位置で、基板(420)の底面を薄厚化し、その結果切断部が形成され、基板(420)の第1部分は基板(420)の第2部分から分離することと、
底面、及び少なくとも基板(420)の底面で切断部の壁に対応する領域を覆う第1キャップ層(440)を堆積することとをさらに含む請求項4又は5に記載のパッケージ方法。
【請求項8】
基板(420)の底面を薄厚化した後、底面のエッジが傾斜側壁を有するように少なくとも1つの傾斜側壁を誘導する第2物理的プロセスを使用することを含む請求項7記載の方法。
【請求項9】
基板(420)の底面を薄厚化するために、
基板(420)は、薄厚化の前に上面でキャリアに固定され、
キャリアは、底面で少なくとも1つの傾斜側壁を誘導した後に除去される請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記分離の後に、更なる封入層(450)を設けることをさらに含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
更なる封入層(450)を設ける前に、追加の洗浄ステップを実施する請求項10記載の方法。
【請求項12】
傾斜面を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用する前に、チップを保護するための保護トップコーティング(412)を付加することを含む請求項1〜11のいずれか1項に記載のパッケージ方法。
【請求項13】
傾斜面を誘導する少なくとも1つの物理的プロセスを使用した後、表面損傷を除去するためのプラズマ処理を施すことを含む請求項1〜12のいずれか1項に記載のパッケージ方法。
【請求項14】
コンポーネント(410)のために封入部を設けることは、
サブ層の、2つの追随して実施する異なる堆積を用いて封入層を堆積することを含み、
サブ層は、封入層を形成する請求項1〜13のいずれか1項に記載のパッケージ方法。
【請求項15】
基板(420)上に存在するコンポーネント(410)と、
封入部と、
物理的プロセスを使用して誘導される少なくとも1つの傾斜側壁とを備えた生物医学用デバイス。
【請求項16】
基板(420)上にコンポーネント(410)を備え、
第1キャップ層(440)及び更なる封入層(450)を含む、密封した生体適合性パッケージを有する生物医学用デバイス。
【請求項17】
生体適合性パッケージは、第1キャップ層(440)及び更なる封入層(450)で構成された請求項16記載の生物医学用デバイス。
【請求項18】
第1キャップ層(440)及び更なる封入層(450)は、基板(420)上のコンポーネント(410)と固体接触する位置に配置されている請求項16又は17に記載の生物医学用デバイス。
【請求項19】
請求項15〜18のいずれか1項に記載のパッケージデバイスを少なくとも1つ備えた生体適合性システム。
【請求項20】
少なくとも2つのパッケージデバイス及び包括的封入部を備えた請求項19記載の生体適合性システム。
【請求項21】
基板(420)上に存在するコンポーネント(410)を得ることと、
基板(420)上に存在するコンポーネント(410)と固体接触する第1キャップ層(440)及び更なる封入層(450)を設けることによって、密封した生体適合性パッケージを設けることとを含むデバイスのパッケージ方法。
【請求項22】
第1キャップ層を設けることは、基板の第1部分上に集積されたチップを基板の残りの部分から切断する前に、第1キャップ層の少なくとも一部を設けることを含む請求項21記載のパッケージ方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8(A)】
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【図8(B)】
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【図9(A)】
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【図9(B)】
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【図10(A)】
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【図10(B)】
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【図11】
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【図2】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−531058(P2012−531058A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516759(P2012−516759)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/059055
【国際公開番号】WO2010/149762
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC