説明

生体適合性ブロック−コポリマーを含む多孔質膜

本発明は、生体適合性ブロックコポリマーを含み、均一に分布する微細孔を有する多孔質構造を有する、膜に関する。該膜の製造方法もまた、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つのブロック単位の重縮合により得られる、生体適合性ブロック−コポリマーを含む膜に関する。該膜の製造方法もまた、提供される。
【背景技術】
【0002】
今日利用可能な莫大な数のポリマーがあるにもかかわらず、生物医学分野において採用されるものはほんのわずかである。これは移植に関して特にいえることである。この状況の理由は、基本的にこれらのポリマーの生体適合性、剛性及び弾性のような機械的特性、滅菌安定性、分解性及び医療目的にそのようなポリマーを使用する場合に適合されなければならないさまざまな国において着実に増加する行政上の規制である。
【0003】
膜の形成方法は、非常に複雑で制御が困難である。多くの場合において、得られた膜は、殆ど又は全く透過性を有しない。
【0004】
欧州特許出願公開第0196486号明細書は、医療用移植片として使用され得る生体適合性ブロックコポリマーを開示している。このブロックコポリマーは、結晶性成分及び非結晶質の成分を有する。これらのブロックコポリマーの分解性は、しかしながら、全ての用途のために十分早いものではない。
【0005】
欧州特許出願公開第1498147号明細書は、調節可能な分解性を有する生体適合性ブロックコポリマーを開示している。このブロックコポリマーもまた、医療移植片に採用され得る。
【0006】
欧州特許出願公開第1452189号明細書は、寸法的に安定な担体物質としてのポリグリコール酸を含む成形品を開示している。該担体の表面は生体適合性がありそして分解性のブロックコポリマーで覆われている。成形品は移植片として使用され得る。
【0007】
欧州特許出願公開第1452190号明細書には、生体適合性ブロックコポリマーを含みそして該ブロックコポリマーの上にポリリジン層を有する塗膜を含む移植片が記載されている。
【0008】
米国特許出願第2005/0155926号明細書は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及びビニリデンフロリドからなる三元重合体を開示している。該三元重合体を含む膜を製造する古典的方法もまた提供されている。
【0009】
膜は種々の方法で製造されてきた。古典的方法は“非溶媒誘起相分離”(NIPS)として知られる。この方法において、ポリマーは溶媒中に溶解される。この溶液のフィルムは担体上へ配置される。フィルムは次に、ポリマーのための非溶媒であり、しかしフィルムの相反転を誘起するための溶媒と混和性のある、流動体と接触される。
【0010】
膜を製造するために用いられるさらにもう1つの方法は“拡散誘因相分離”と呼ばれる。ポリマー溶液は凝固浴と接触させられる。溶媒は凝固浴中へ拡散し一方非溶媒はキャスト膜中へ拡散する。溶媒及び非溶媒の交換は、熱力学的に不安定になる溶液を生じ、結果として成分の分離を生じる。平坦な膜が得られる。
【0011】
ここで用いられる用語医薬又は医療用は、ヒト及び獣医学の両方を意味する。
【0012】
ここで用いられる膜は、典型的には平面的な、多孔質構造を意味する。しかし、膜はまた異なる形状、例えば管形状又は中空糸、であり得る。
ここで用いられる用語“微細孔”は物質中の微小な空間を意味する。微小な空間は極めて複雑かつ不規則な形態を有する。
【0013】
ここで用いられるメッシュは、規則的又は不規則的な様式で相互に連結された繊維を含む典型的に平面的な網状組織を指す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0196486号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1498147号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1452189号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1452190号明細書
【特許文献5】米国特許出願第2005/0155926号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の課題は、生体適合性のある、大変良好な滅菌安定性及び優れた機械的特性、例えば、剛性及び弾性、を有し、そして不均一の多孔質構造を有する、ブロックコポリマーを含む膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本課題は、請求項1に記載の膜により解決されている。さらなる好ましい実施態様は従属請求項2乃至15の対象である。
【0017】
本発明の膜は、極めて生体適合性でありそしてまた生物分解性であるブロックコポリマーを含む。分解性は、膜の化学組成中における些細な変更により的確に調節され得る。膜の基本物質は、純粋なポリマーである。優れた生体適合性に悪影響を与え得るような安定化剤、酸化防止剤又は塑性化剤のような、如何なる更なる添加剤も必要としない。優れた機械的剛性を維持する一方で、更なる有利な特性はその弾性である。機械的特性は、結晶性化合物及び非結晶質化合物に強く依存する。
【0018】
本発明による膜は多孔質構造を有する。微細孔は膜全体に存在しそしてそれらは、膜中に規則的に分布し、結果として、均一に構造化された膜をもたらす。膜は、両側の接触面が、内側の構造に比べて最小限の違いのみを有する同様の構造を示すため、対称であると考えられる。さらに、平均微細孔サイズは限られた範囲においてのみ変化する。本発明の膜の多孔性及び微細孔サイズは、意図した用途での必要性に従い変化し得、膜を非常に用途の広い手段にしている。多孔性は、一方でブロックコポリマー溶液の濃度により調節され得、そして他方では溶媒の選択により調節され得る。濃度が増すと、微細孔サイズの減少を引き起こす。
【0019】
液体及び(高−)分子は本発明の膜中に拡散し、又は膜を通過さえもすることが可能である。この、フィックの方程式(Fick's equation)に従う透過性は、膜
が生物系に用いられる場合に大きな利点である。そこでは、人口膜が、気体、例えば酸素、液体及び化合物、例えば、細胞のための栄養物及び細胞の老廃物の交換を許容することは、大変重要なことである。そのような交換が妨害されるか、全く可能でない場合、そのような膜に近密に接触する細胞は、死滅するであろう。
【0020】
好ましい実施態様において、本発明の膜は、透過性又は半透過性である。
【0021】
透過性は微細孔のサイズに依存する。本発明の膜は0.2乃至20.0μmのサイズ範囲、好ましくは0.2乃至10.0μmのサイズ範囲を有する。そのような膜の透過性(例えば、図6)は、
【数1】

と定義される。
【0022】
本発明による膜の25℃における水の透過性は、1x10-6kg/m・秒・Pa程度である。本発明による膜の透過性は1x10-6乃至5x10-6kg/m・秒・Pa程度である。
【0023】
本発明の膜は、細胞粘性、細胞増殖、細胞活性及び細胞活性化の、そして細胞外タンパク及びサイトカインの産生の観測により、マクロファージ及び繊維芽細胞の生体外の細胞培養において、かなり生体適合性を有する。
【0024】
機械的特性及び分解性は、互いに殆ど独立して変化し得る。この膜特性の組み合わせは固有のものである。分離工程を行う膜はまた、通常機械的圧力も受けるため、それらの機械的特性も重要性を持つ。典型的な膜(例えば、図6のような)は以下の表に示された範囲の値における機械的性能を有する:
【表1】

【0025】
本発明による膜は、生体適合性ブロックコポリマーを含む。好適な生体適合性ブロックコポリマーは欧州特許出願公開第0696605号明細書及び欧州特許出願公開第1498147号明細書に記載されており、どちらもここに参照として取り込まれる。
【0026】
このブロックコポリマーは、ジオール(I)及びα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)からなる群より選ばれた第一のブロック単位と、同様のジオール(I)、さらにα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリエーテル(III)及び同様のα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)からなる群より選ばれた第二のブロック単位との、ジイソシアネート、二酸ハロゲン化物又はホスゲンの存在下
における直線的重縮合により得られる少なくとも2種のブロック単位を有する。
【0027】
前記ジオール(I)は、ポリ−[(R)−(3)−ヒドロキシ酪酸]又はその3−ヒドロキシ吉草酸とのコポリマーとエチレングリコールとのエステル交換により得られ得る。
【0028】
前記α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)は、(L,L)−ジラクチド、(D,D)−ジラクチド、(D,L)−ジラクチド、ジグリコリド又はその混合物からなる群より選ばれた環状エステル、又はβ−(R)−ブチロラクトン、β−(S)−ブチロラクトン、β−(rac)−ブチロラクトン及びε−カプロラクトン又はその混合物からなる群より選ばれたラクトン、の開環重合により得られ得る。
【0029】
前記α,ω−ジヒドロキシ−ポリエーテル(III)は、α,ω−ジヒドロキシ−ポリ(オキシテトラメチレン)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリ(オキシエチレン)及びエチレングリコールとポリエチレングリコールのコポリマーからなる群より選ばれる。
【0030】
前記α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)は、以後PHBジオール(IV)と呼ばれる、α,ω−ジヒドロキシ[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート)エチレン−オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート)](I)のジグリコリド、ジラクチド又はカプロラクトン又はその混合物とのエステル交換、好ましくは触媒の存在下により行われるエステル交換により得られ得る。以下の反応スキームにおいて、mは1乃至50、nは1乃至50、x+yは1乃至50を表わす。
【0031】
【化1】

【0032】
好ましい触媒は、特に錫に基づくエステル交換触媒、例えばジブチル錫ジラウレート、である。ジオールは好ましくは500乃至10,000ダルトンの分子量を有する。ジオール(I)は好ましくは、40モル%まで、特に好ましくは30モル%までの総グリコリ
ド含有量を有する。本発明の好ましいジオールは、α,ω−ジヒドロキシ[オリゴ(3−R−ヒドロキシブチレート)−stat−グリコリド]エチレンオリゴ(3R)−ヒドロキシブチレート−stat−グリコリド)又は、ジラクチド又はカプロラクトンがジグリコリドの代わりに用いられる場合、相当するstat−ラクチド又はstat−カプロラクテート化合物である。
【0033】
更なる好適なα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)は、環状エステル又はラクトンの開環重合により得られる、α−、β−、γ−及びω−ヒドロキシカルボン酸のオリゴマー及びそれらのコオリゴマーである。この種の好ましい環状エステルは、(L,L)−ジラクチド、(D,D)−ジラクチド、(D,L)−ジラクチド、ジグリコリド又はβ−(R)−ブチロラクトン、β−(S)−ブチロラクトン、β−(rac)−ブチロラクトン及びε−カプロラクトン又はその混合物のような好ましいラクトンである。開環は、エチレングリコール又は長鎖ジオールのような脂肪族ジオールを用いて起こる。得られたマクロジオールの分子量は、これらのジオールの化学量論的な使用量により決定される。
【0034】
環状エステル又はラクトンの開環重合は、触媒、例えばSnO(Bu)2の存在下、1
00℃乃至160℃において希釈剤なしで起こる。得られたマクロジオールは約300乃至10、000ダルトンの分子量を有する。環状エステル又はラクトンの混合物から得られたマクロジオールは、触媒の量に依存してそして、ブロック形態の間の単量体成分において統計に基づくか又は交互の、微細構造を有する。分布統計は物理学的特性における影響を有する。
環状エステル及びラクトンの触媒存在下での開環重合により得られ、そしてブロックコポリマーの製造に使用され得る、そのようなエステルの例は、α,ω−ジヒドロキシ−[ポリ(L−ラクチド)−エチレン−ポリ(L−ラクチド)];α,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−3−(S)−ヒドロキシブチレート)−エチレン−オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−3−(S)−ヒドロキシブチレート)];α,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(グリコリド−ran−ε−カプロラクトン)−エチレン−オリゴ(グリコリド−ran−ε−カプロラクトン)];α,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(L)−ラクチド−ran−ε−カプロラクトン]−エチレン−オリゴ(L)−ラクチド−ran−ε−カプロラクトン)];α,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(L)−ラクチド−ran−グリコリド]−エチレン−オリゴ(L)−ラクチド−ran−グリコリド)];α,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−3−(S)−ヒドロキシブチレート−ran−グリコリド)−エチレン−オリゴ(3−(R)ヒドロキシブチレート−ran−3−(S)ヒドロキシブチレート−ran−グリコリド);α,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ−3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−3−(S)−ヒドロキシブチレート−ran−L−ラクチド−エチレン−オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−(S)−ヒドロキシブチレート−ran−L−ラクチド)]及びα,ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−3−(S)−ヒドロキシブチレート−ran−ε−カプロラクトン)エチレン−オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート−ran−(S)−ヒドロキシブチレート−ran−ε−カプロラクトン)]である。
【0035】
これらのマクロジオールを製造するための開環重合はまた、触媒なしでも起こり得る。ブロックコポリマーのポリウレタン変異体を製造するための好適のジイソシアネートは、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシル 1,4−ジイソシアネート、シクロヘキシル 1,2−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート及びL−リジンジイソシアネートメチルエステルである。
【0036】
ブロックコポリマーのポリエステル変異体を製造するために特に好適な二酸ハロゲン化
物は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、トリメチルアジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸及びヘキサデカン二酸のハロゲン化物である。
【0037】
本発明のポリマーを与える反応は殆ど定量的に行われる。ジラクチド、ジグリコリド及び/又はカプロラクトン単位の取り込みが、塩化メチレンに可溶である本発明のポリマーをもたらすことがさらに見出された。したがって、ろ過により不純物を除去することが可能である。従って、本発明のポリマーが高純度で製造され得る費用効率のよい工程が提供される。
【0038】
好ましい実施態様において、第一のブロック単位は、α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)であり、そして第二のブロック単位がジオール(I)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリエーテル(III)又は同様のα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)の何れかである。
【0039】
特に好ましいブロックコポリマーは、下記一般式で表される、ポリ[ポリ[α、ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート)−stat−グリコリド]−エチレン−オリゴ−(3−(R)−ヒドロキシブチレート−stat−グリコリド)alt−2,2,4−トリメチルヘキサメチレン 1,6−ジイソシアネート]−コ−ポリ[ジヒドロキシ[オリゴ−グリコリド−ran−ε−カプロラクトン]−エチレン−(オリゴ−グリコリド−ran−ε−カプロラクトン)alt−2,2,4−トリメチルヘキサメチレン 1,6−ジイソシアネート]である。
【化2】

式中、a=1乃至50、b=1乃至10、g=1乃至50、h=1乃至50、i=1乃至50、k=1乃至50、w=1乃至50、p=1乃至10、q=1乃至50、r=1乃至10、s=1乃至50、t=1乃至10、u=1乃至50そしてz=1乃至50を表わす。さらに好ましいポリマーは、ポリマーのグリコリド単位が対応するラクチド又はカプロラクトンにより置換されていることを除いて上記と同じである。
【0040】
特に好ましいグリコリド単位を含む膜は、ヒト又は動物の体内で5乃至6日で分解するものである。さらに、好ましい膜は、その分解が数ヶ月又は数年かけて行われるようなものである。分解速度は、ジグリコリド又はグリコリド単位の数に第一に依存する。中性緩衝液溶液中の37℃における保存において、その分子量はグリコリド成分に応じて時間と共に減少する。ジラクチド又はカプロラクトン単位の使用は、体内に於ける本発明のポリマーの分解性の速度を変化させない。
【0041】
前記膜は、1つ以上の層を含み得る。好ましい実施態様において、前記膜は単層のみ含む。
【0042】
本発明による膜はひときわ優れた生体適合性を有することが見出された。さらに、グリコリド又はジグリコリド単位の取り込みにより膜の分解性の加水分解および生物分解速度を調節することが可能である。体外のブロックコポリマーの分解性は、グリコリド又はジグリコリド単位の取り込みに加えて、(L,L)−ジラクチド、(D,D)−ジラクチド、(D,L)−ジラクチド又はその混合物により増加し得る。
【0043】
好ましい実施態様において、膜はサービス時間を有する。このサービス時間は、膜が最初に水と接触した時点から、その物質の機械的特性が低下し始め、そして膜の特性がその役を果たすのに不十分になる時点までに経過する時間として定義される。これは、膜が質量を失いはじめるか、膜が脆弱になるか、又は微細孔のサイズ及び形状が変化した時である。これらの変化は、上記表1中のパラメーターの変化と並行して進む。該膜のサービス時間は5日から2年までであり得る。好ましくは、本発明による膜のサービス寿命は、14乃至28日である。この範囲は再生医療のために好適である。分子的機序において、これは、我々の材料を作り成げている高分子が、約10000Daの平均分子量を下回った時点である。
【0044】
請求項23によると、本発明はまた、外科用助材としての本発明の膜の使用に関する。
【0045】
本発明の膜は、外科的助材として採用され得、又は外科的助材中に含まれ得る。外科的助材又は移植片としての膜の使用の主要な利点は、これらの調節可能な分解性である。この分解性は、特定の状況での必要性に従って調節し得るので、もはや必要としない移植片を除去するための再手術を回避し得る。そのような再手術は、それらが費用を吊り上げる事実のほかに、合併症、例えば、望まれない炎症、感染等を起こすもの、の最大の原因である。
【0046】
膜は種々の形態で、例えば、平坦、管状またはカプセルとして、製造され得るため、膜は、可能な使用に関して優れた融通性を提供する。たとえば、移植片は管の形態であり得る。管は、硬質であるか又は軟質であり得る。管は、円形、楕円形及び多角形の断面を有し得る。
【0047】
移植物質は、特定の使用のために多孔質構造を有し得る。本発明の移植片を用いて、機能的な血管壁又は神経を再生することが可能である。機能的血管細胞(内皮細胞)で被覆することにより、長期使用において血栓性閉塞を回避することが可能である、即ち、生体適合性ポリマーが代替物となり得る。移植片はまた、粒子の形態の医薬有効物質又は診断
剤を収容するためのカプセル形状を有し得る。
【0048】
好ましい実施態様において、本発明の膜は少なくとも1種の医薬有効化合物又は診断剤を含む。その様な化合物は、ホルモン、酵素、サイトカイン、成長因子、抗炎症薬、例えば、ステロイド又は非ステロイド系の抗炎症薬(NSAIDs)等を含む。これらの化合物は
膜の中に取り込まれ得、又はそれらは膜と共有結合され得る。好ましくは、それらは膜と共有結合され得る。
【0049】
さらに、適切な物理学的及び又は生物学的形態における更なる可能性のある用途は、医療の、歯科の、ミクロ−又はナノテクノロジーにおけるものである。
【0050】
本発明はまた、本発明の膜を製造するための請求項16による方法に関する。好ましい実施態様は従属請求項17乃至21の対象である。
【0051】
本発明による膜を製造する方法は、以下の工程を含む、即ち、第一に生体適合性ブロックコポリマーが好適な溶媒、例えば、ジオキサンに溶解され、第二にブロックコポリマー溶液が担体上に塗布される。製造される膜が平坦な場合、ガラス板が担体として使用され得る。第三に、ブロックコポリマー溶液が担体上に適用された後、該担体は、溶媒と混和性のある非溶媒中に浸され、結果として多孔質の膜をもたらし、該膜の微細孔は、0.2乃至20.0μmの範囲のサイズを有する。
【0052】
採用される担体は膜の所望の形状による。平坦な膜のためのガラス板とは別に、管形態が、シリンダー状の膜の製造に使用され得る。
【0053】
非溶媒中に、塗布されたブロックコポリマー溶液を有する担体を浸す代わりに、後者はまた、該担体上に噴霧され得る。
【0054】
ブロックコポリマーのための好適な溶媒は、ジオキサン、クロロホルム、炭酸ジメチル及びブタノンである。好ましい溶媒は1,4−ジオキサンである。これはポリマーから容易に除去され得、そして最も少ない中毒性副作用を有する。
【0055】
非溶媒は水、メタノール及びエタノールが使用され得る。
【0056】
好ましい非溶媒は水である。好ましい溶媒/非溶媒の組み合わせは、1,4−ジオキサンと水である。
【0057】
請求項24及び25によれば本発明はまた、膜を含むシート状構造に関する。
【0058】
該シート状構造は、膜そして例えばメッシュを含み得る。メッシュを形成する繊維は前記構造の機械的安定性をさらに高める。
【図面の簡単な説明】
【0059】
以下に図面を簡単に説明する:
【図1】図1Aは、“ネガティブ法”を用いて管形状を有する膜を製造する管へポリマー溶液を吸引する工程を示す図である。 図1Bは、“ネガティブ法”の更なる工程を示し、残存ポリマー溶液を有する管は、ポリマーの均等な層を得るために水平に装着されそして回転させられる。
【図2】図2は、16%ポリマー溶液(溶媒ジオキサン)から製造された膜の多孔質構造を示す図である。
【図3】図3は、14%ポリマー溶液(溶媒ジオキサン)から製造された膜の多孔質構造を示す図である。
【図4】図4は、14%ポリマー溶液(溶媒ジオキサン)から製造された膜の多孔性を示す図である。
【図5】図5は、14%ポリマー溶液(溶媒ジオキサン)から製造された膜を示す図である。
【図6】図6は、膜の断面を示す図である。
【図7】図7は、高倍率における膜の断面を示す図である。
【図8】図8は、膜とメッシュを含むシート状構造を示す図である。
【図9】図9は、再びシート状構造を示す図である。
【図10】図10は、シート状構造を形成する膜及びメッシュの組み合わせを示す図である。
【図11】図11は、高倍率における膜及びメッシュを含むシート状構造を示す図である。
【図12】図12は、高倍率におけるシート状構造を示す図である。
【図13】図13は、バッグ状構造を形成する二つの膜の溶接線を示す図である。
【図14】図14は、溶接された二つの膜の断面を示す図である。
【図15】図15は、カプセル膜の溶接線を示す図である。
【図16】図16は、72時間後の溶出液(a)、対照(b)膜中の繊維芽細胞3T3を示す図である。
【図17】図17は、72時間の膜上の生細胞のフルオレセイン二酢酸染色を示す図である。
【図18】図18は、12日の膜上の生細胞のフルオレセイン二酢酸染色を示す図である。
【実施例】
【0060】
実施例1
膜の製造
膜を得るためには、生体適合性ブロックコポリマーの分子量(Mw)は下限が50,000Da<Mwを超えるものでなければならない。さもなければ、結果は、透明フィルムであり膜ではなくなるであろう。ポリマーをジオキサンに6乃至25質量%の濃度において溶解させた。4つの凝固浴を連続的に用いた。エタノール(又は別の非溶媒)で満たした第1の浴、メタノール(又は別の非溶媒)で満たした第2の浴、蒸留水(ここでは洗剤は殆ど加えられない)で満たした第3の浴及び蒸留水で満たした最後の浴。清浄なガラス板上において、加工を許容する医師のナイフを用いて、500μmのフィルムが使用された。それは、ガラスの表面上でやわらかく押された。ポリマー溶液の層を上に有するガラス板はここで第1の浴中の非溶媒と接触させられ、ここで透明フィルムは乳白色へ変化し、多孔質の膜が生じた。フィルムを次に連続して残りの浴中で洗浄し、そして第4の浴の終了時において膜は空気中又は真空オーブン中で乾燥された。得られた微細孔は0.2μm乃至20μmの範囲のサイズを有した。あるいは、ガラス板上に加工されたフィルムは先ず表面上の微細な霧として非溶媒を噴霧することにより非溶媒と接触され得る。このプロセスは、回転シリンダーの表面上での膜製造の拡大されたプロセスへ変換され得る。
【0061】
膜チューブの製造
完璧な膜チューブを得るためには、適用されるポリマーの分子量は70,000ダルトンを超えるものであるべきである。ポリマーを25%の濃度においてジオキサン中へ溶解した。
【0062】
3つの浴が必要である:メタノールで満たした第一のものは−20℃(+/−2℃)まで冷却された。温度は出来る限り一定の保たれるべきである。エタノールで満たした第二のものは0℃に保持し、そして最後の蒸留水で満たしたものは室温に保持した。
【0063】
管を製造するために2つの方法がある:
第一の方法は、ネガティブ法と呼ばれる。
正確な内径をもつガラス管並びに内部管を用意した(得られた膜が一緒に固着することから防ぐために、PTFE又はガラスが必要である。)
予め製造した溶液を、管の中に吸引した(図1A)。予備の溶媒は容器内に戻り落ちる。再び行われた溶液は管壁に接着する。
ガラス管を攪拌モーター中に水平に装着し、そして毎分2000回転において数秒間回転させた(図1B).
従って、ガラス管壁上に得られた層は均質な厚さのものである。
その後、管を冷却した第1の浴に即時に入れそして約5分間そこへ保持した。その後、管を第2の浴中へさらに5分間の間移動させ、最後に、最後の浴(最後の浴へ置く前に、内部管を調節しなければならない)へ移動させた。
【0064】
第二の方法は、ポジティブ法と呼ばれる。
ここでは、我々は正確な内径の棒を直接用いた:
製造されたポリマー溶液は、極の表面に接着するものであるため、出来る限り粘性であるべきである。棒をポリマー溶液に浸けそして速やかに第1の浴へ入れ、そこでジオキサン溶液の薄層が即時に凝結した。30分後、第2の浴へ移動させそして最後に第三の浴へ入れ、そこで膜は棒から離れるか又は外れる。
【0065】
多孔性及び表面構造
多孔質は、溶液の濃度を変化させることにより調節され得る。10%の溶液から初めてジオキサン中に溶解した25%を越すポリマーを有するもので終わる。
濃度上昇は微細孔サイズの減少をもたらすことが見出された。
【0066】
膜とエレクトロスピン繊維(electrosupun fibre)の組み合わせ
得られた膜は、均一に多孔質であるが大変強いわけではない。従って、膜と強靭なエレクトロスピン繊維網との組み合わせが切望される。(同様のポリマーを用いて)。その様な膜と繊維のメッシュを含むシート状構造の典型的な例を図8乃至12に示す。
【0067】
膜バック
幾つかの用途は、そこに細胞又はその他の物質が貯蔵され得るバックと同種の閉じた構造を必要とする。
バックは、2種の適合する膜を同時に融合することにより得られ得る。加熱したバー(約150℃)を用い縁を同時に融解した。膜を融解から防ぐために、それは、蒸留水で湿らせた。
【0068】
実施例2
物質移動係数Dは、室温及び水において一連の異なる分子量の蛍光性多糖(FITC−フィコール)を用いて測定された。以下の値が65μm厚さの膜において観測された:
【表2】

【0069】
実施例3
細胞を播種したポリマーの蛍光顕微鏡分析
生存−死滅の染色をポリマー変異体上で実施した。フルオレセイン二酢酸(FDA)及び臭化エチジウム(EB)を、生存細胞及び死滅細胞をそれぞれ示すために用いた。2日目、4日目及び12日目の時点において、それぞれの変異体及び対照について2つのウェルを試験した。媒体を除去した。ポリマー変異体及び細胞の細胞播種を200μLの滅菌リン酸緩衝生理食塩液(PBS)で2度洗浄した。2mLの70%エタノールを対照細胞へ添加し、そして5分間インキュベートし陰性対照として用いた。この後、エタノールを除去した。細胞を次に、PBS中のフルオレセイン−二酢酸(FDA)(2.5μL/mL)及び臭化エチジウム(EB)(10μL/mL)を用いてPBS中で室温において1分間染色した。染色液を除去しそして滅菌PBSで2回洗浄した。生存及び死滅細胞を蛍光顕微鏡を用いて分析した。
【0070】
細胞毒性試験
72時間後の画像を図16に示す。全ての変異体は、対照と比較して、溶出液に対して良好な反応性を示し、24時間後の如何なる副生成物の放出も細胞に対し非常に毒性ではないことを示す。連続した良好な細胞増殖が、さらなる時間点において観測された(結果を示さず)。

【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジオール(I)及びα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)からなる群より選ばれた第一のブロック単位と、同様のジオール(I)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリエーテル(III)及び同様のα,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)からなる群より選ばれた第二のブロック単位との、ジイソシアネート、二酸ハロゲン化物又はホスゲンの存在下における、直線的重縮合により得られる、少なくとも2種のブロック単位を有する、生体適合性ブロックコポリマーを含む膜であって、
前記ジオール(I)は、ポリ−[(R)−(3)−ヒドロキシ酪酸]又はその3−ヒドロキシ吉草酸とのコポリマーとエチレングリコールとのエステル交換により得られ、
前記α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)は、(L,L)−ジラクチド、(D,D)−ジラクチド、(D,L)−ジラクチド、ジグリコリド又はその混合物からなる群より選ばれた環状エステル、又はβ−(R)−ブチロラクトン、β−(S)−ブチロラクトン、β−(rac)−ブチロラクトン及びε−カプロラクトン又はその混合物からなる群より選ばれたラクトン、の開環重合により得られ得、
前記α,ω−ジヒドロキシ−ポリエーテル(III)は、α,ω−ジヒドロキシ−ポリ(オキシテトラメチレン)、α,ω−ジヒドロキシ−ポリ(オキシエチレン)及びエチレングリコールとポリエチレングリコールのコポリマーからなる群より選ばれ、
前記α,ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)は、ジオール(I)とジグリコリド及び/又はジラクチド及び/又はカプロラクトン又はその混合物とのエステル交換により得られ、そして
該膜が均一に分布した微細孔を含む膜であることを特徴とする、膜。
【請求項2】
第一のブロック単位が、α、ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)でありそして第二のブロック単位がジオール(I)である、請求項1に記載の膜。
【請求項3】
第一のブロック単位が、α、ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)でありそして第二のブロック単位がα、ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(II)である、請求項1に記載の膜。
【請求項4】
第一のブロック単位が、α、ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)でありそして第二のブロック単位が同様のα、ω−ジヒドロキシ−ポリエーテル(III)である、請求項1に記載の膜。
【請求項5】
第一のブロック単位が、α、ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)でありそして第二のブロック単位がα、ω−ジヒドロキシ−ポリエステル(IV)である、請求項1に記載の膜。
【請求項6】
微細孔が0.2乃至20.0μmの範囲、好ましくは0.2乃至10.0μmの範囲のサイズを有する、請求項1乃至5に記載の膜。
【請求項7】
前記膜が、透過性又は半透過性である、請求項1乃至6に記載の膜。
【請求項8】
透過性が0.1x10-6乃至5x10-6kg/m・秒/Paの範囲内である、請求項1乃至7に記載の膜。
【請求項9】
ブロックコポリマーが、ポリ[ポリ[α、ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート)−stat−グリコリド]−エチレン−オリゴ−(3−(R)−ヒドロキシブチレート−stat−グリコリド)alt−2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレン 1,6−ジイソシアネート]−コ−ポリ−[ジヒドロキシ[オリゴ−グリコリド−ran−ε−カプロラクトン]−エチレン−(オリゴ−グリコリド−ran−ε−カプロラクトン)alt−2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート]である、請求項1乃至8に記載の膜。
【請求項10】
ブロックコポリマーが、ポリ[ポリ[α、ω−ジヒドロキシ−[オリゴ(3−(R)−ヒドロキシブチレート)−コ−ω−カプロラクトン]−エチレン−オリゴ−(3−(R)−ヒドロキシブチレート−コ−ω−カプロラクトン)alt−2,2,4−トリメチルヘキサメチレン 1,6−ジイソシアネート]−コポリ[ジヒドロキシ[オリゴ−グリコリド−ran−ε−カプロラクトン]−エチレン−(オリゴ−グリコリド−ran−ε−カプロラクトン)alt−2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート]である、請求項1乃至8に記載の膜。
【請求項11】
前記膜が単層を含む、請求項1乃至10に記載の膜。
【請求項12】
前記膜が、加水分解で分解可能であり、そして調整可能な使用寿命を有しそしてその性能を5日ないし2年、好ましくは14乃至28日保持する、請求項1乃至11に記載の方法。
【請求項13】
前記膜が管形状を有する、請求項1乃至12に記載の膜。
【請求項14】
前記膜が、少なくとも1種の医薬有効化合物又は診断補助剤を含む、請求項1乃至13に記載の膜。
【請求項15】
請求項1乃至14に記載された該膜を含む、人体又は動物の体の中又は上に固定される外科用助材。
【請求項16】
a)生体適合性ブロックコポリマーが溶媒中に溶解され;そして
b)該ブロックコポリマー溶液が適切な、成形した担体へ適用され;そして
c)該担体が溶媒と混和性のある非溶媒中へ浸され、
結果として、0.2乃至20.0μmの範囲のサイズを有する微細孔を含む膜をもたらす、
請求項1に記載された膜を製造する方法。
【請求項17】
前記非溶媒が、前記担体上へ噴霧される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記溶媒が、ジオキサン、クロロホルム、炭酸ジメチル及びブタノンからなる群より選ばれる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記溶媒が1,4−ジオキサンである、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記非溶媒が、水、メタノール及びエタノールからなる群より選ばれる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項21】
前記非溶媒が水である、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
a)生体適合性ブロックコポリマーが溶媒中に溶解され;そして
b)該ブロックコポリマー溶液が適切な、成形した担体へ適用され;そして
c)該担体が溶媒と混和性のある非溶媒中へ浸され、
結果として、均一に分布された微細孔を含む膜をもたらすことにより得られる、請求項1
に記載の膜。
【請求項23】
医療用移植片又は外科用助材の製造のための請求項1乃至15に記載の膜の使用。
【請求項24】
シート状構造であって、請求項1乃至15に記載の膜を含むところの構造。
【請求項25】
請求項1乃至15に記載の膜及びメッシュを含む、シート状構造。


【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16(a)】
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【図16(b)】
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【図17】
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【図18】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−538940(P2009−538940A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512487(P2009−512487)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004773
【国際公開番号】WO2007/140910
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(508351440)
【Fターム(参考)】