生成手段および混合装置
【課題】
混合量を増大させて産業上大規模に使用可能であって、更に複数の流動体の混合比の高精度化および混合時間の短縮化も実現する生成手段および混合装置を提供する。
【解決手段】
複数種類の流動体を糸状の線状流動体または粒状の単位流動体に分断するような生成手段100、および、これら異種同士の線状流動体または単位流動体を隣接して配置する配置手段200と、を備え、異種同士の流動体を自然拡散により混合するような混合装置1000とした。
混合量を増大させて産業上大規模に使用可能であって、更に複数の流動体の混合比の高精度化および混合時間の短縮化も実現する生成手段および混合装置を提供する。
【解決手段】
複数種類の流動体を糸状の線状流動体または粒状の単位流動体に分断するような生成手段100、および、これら異種同士の線状流動体または単位流動体を隣接して配置する配置手段200と、を備え、異種同士の流動体を自然拡散により混合するような混合装置1000とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二以上の流動体の混合に供される生成手段および混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の産業分野において、液体 、ゲル状物、練状物、粉体 、粒体 、または、粒体と液体との混合物(スラリー)というような流動性を有する物質(以下本明細書中ではこれらを総称する場合、単に流動体という。)が取り扱われている。
【0003】
このような流動体を混合することは化学分野を筆頭にあらゆる生産分野で行われている。混合時に、混合対象によっては流動体の混合比・混合時間を厳密に管理することもある。例えば、特許文献1で開示されているアラミド繊維の製造方法では、その段落番号[0022]に記載のように、芳香族ジカルボン酸クラロイドと芳香族ジアミンとを混合して反応させる重合時に芳香族ジカルボン酸クラロイド/芳香族ジアミンのモル比(混合比)=1.000/1〜1.002/1の範囲内を目標とすべき旨記載され、極めて厳密な混合比が要求されている。
そして段落番号[0027]〜[0030]に記載のように溶液重合反応を行った重合溶液に中和剤を入れて中和する際、中和反応時の重合溶液が十分に混和混練されて均一化されていることが好ましいことから、撹拌下で実施するのが適当である旨記載されている。換言すれば、充分な混合には時間を要することが暗に記載されている。
【0004】
重合は、混合比、反応温度、反応時間、撹拌効果によって影響されるため、これら要因を考慮して混合したいという要請があった。また、重合に限るものではないが、化学分野で行われる混合で混合比、混合時間を厳密に制御したいという要請があった。
このように、厳密な混合を行う装置・方法に係る発明が、例えば特許文献2〜5に開示されている。
【0005】
特許文献2(特表平11−514573号公報、発明の名称「分散液を調製し分散液相で化学反応を行う方法」)および特許文献3(特表平10−512197号公報、発明の名称「スタティックなマイクロミキサ」)に記載された従来技術は、流体A及び流体Bのそれぞれを、複数通路の配列により糸状の流体に分割して分散室中へ放出し、糸状の流体A及び流体Bを交互に配置して混合比・混合時間を制御するものである。
【0006】
また、特許文献4(独国特許出願公開DE19961257A1号公報、「マイクロミキサー」)に記載された従来技術は、リング体の外周から流体を流入させてリング体の内部空間に複数の流体を線状にして吐出させ、線状の流体をリング体の内部で混合させるようなマイクロミキサーである。
【0007】
また、特許文献5(独国特許出願公開DE10148615A1号公報、「実行化学プロセスのための手順および装置」)に記載された従来技術は、経路用孔、流体収納空間用孔または混合空間用孔が設けられた板を複数枚積層して経路、流体収納空間および混合空間を形成し、経路から流出する流体を混合空間で混合するような装置である。
【0008】
【特許文献1】特開平8−74123号公報(段落番号0022,0027〜0030)
【特許文献2】特表平11−514573号公報 (Fig.1)
【特許文献3】特表平10−512197号公報 (Fig.3)
【特許文献4】独国特許出願公開DE19961257A1号公報 (Fig.1a)
【特許文献5】独国特許出願公開DE10148615A1号公報 (Fig.8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記した特許文献2〜5記載の従来技術では、以下の(1)〜(3)のような問題を有するものであった。
【0010】
(1)特許文献2〜5記載の従来技術では、液体のように粘性が小さい流動体では混合が可能であるが、例えばゲルなど粘性が大きい流体では、圧力損失が大きいため実用的でなかった。
粘性の大小に拘らず、使用したいという要請があった。
【0011】
(2)また、特許文献2,3,5の従来技術では、研究室レベルでは問題ないが、生産に利用する場合は混合できる量が少なく、規模が小さく使い勝手が悪いものであった。
【0012】
(3)さらにまた、特許文献2〜5記載の従来技術では、間隔をおいた放出孔から放出された線状(糸状)の複数流体を互いに直接的に接触させるための方策はない。従って、気体や粘性の低い流体の場合のように流動性の高い流体の場合は自然に広がって互いに拡散混合するが、粘性の高い流体同士の場合は互いが直接的に接触することの手段が無く、複数流体が適正に拡散混合することが保証されなかった。
さらに特許文献2,3,5の従来技術は同種の線状流動体の接触面積が広く、混合に時間を要するものであった。この点について図を参照しつつ説明する。図33は従来技術の混合を説明する説明図である。図33(a)で示すように、線状流動体が吐出されて二方(図33(a)では上下)で異なる線状流動体が隣接するが、他の二方(図33(a)では左右)は同種の線状流動体が隣接し、さらに線状流動体が吐出される方向(図33(a)では前後であり、以下、本明細書中では線方向という)では同種の流動体が連続するため、同種の線状流動体が接触する面積が広く、異種の線状流動体が接触する面積が狭い。このような場合、拡散距離が長く、後に詳述するが自然拡散に時間を要し、この点で混合時間の短縮が困難であった。
また特許文献4では図33(b)で示すように三種の線状流動体が接触するが、隣接する二面のみの接触であり、この点で拡散距離が長く、接触面積が少なくて自然拡散に時間を要し、混合時間の短縮が困難であった。
【0013】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、混合量を増大させて産業上大規模に使用可能であって、複数の流動体の混合比の高精度化および混合時間の短縮化も実現する生成手段および混合装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の請求項1に係る生成手段は、
同一種類の流動体が吐出される複数の吐出孔からなる吐出孔群と、
吐出孔群の複数の吐出孔の上流側近傍に配置され、流動体を等圧力とした上で複数の吐出孔へ送る等圧力空間と、
を有し、密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体別に吐出孔群および等圧力空間をそれぞれ備える生成手段であって、
吐出孔群から二以上の種類の線状流動体を吐出生成することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項2に係る生成手段は、
請求項1に記載の生成手段において、
ある種の流動体を吐出する吐出孔群と異種の流動体を吐出する吐出孔群とが隣りあって交互に配置されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項3に係る生成手段は、
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は流路抵抗が等しい複数のラインからなることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項4に係る生成手段は、
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は一の流路による圧力均等化部であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項5に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の二方に他の種類の線状流動体が隣接し、さらに多層に配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の二方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項6に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の四方に他の種類の線状流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の四方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項7に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の二方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の二方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の請求項8に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の四方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の四方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項9に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の六方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の六方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の請求項10に係る混合装置は、
請求項5に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて同心円の中心軸方向に沿って二方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の請求項11に係る混合装置は、
請求項6に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置されるとともに、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて、封鎖部により形成された不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の中心軸方向および半径方向に沿って四方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の請求項12に係る混合装置は、
請求項7に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が異種の線状流動体を掻き取って同心円の接線方向に沿って二方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の請求項13に係る混合装置は、
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が異種の線状流動体を掻き取って、封鎖部により形成されたる不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の接線方向および半径方向に沿って四方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の請求項14に係る混合装置は、
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、横方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、縦方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を横方向にnピッチ往復動させる駆動部と、
を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の四方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする。
【0028】
また、本発明の請求項15に係る混合装置は、
請求項9に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、ある種の線状流動体を吐出する吐出孔の縦方向および横方向の四方に隣接して異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を吐出部配列方向にnピッチ往復動させる駆動部と、を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の六方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の請求項16に係る混合装置は、
請求項5〜請求項15の何れか一項に記載の混合装置において、
前記生成手段は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の生成手段とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
以上のような本発明によれば、混合量を増大させて産業上大規模に使用可能であって、複数の流動体の混合比の高精度化および混合時間の短縮化も実現する生成手段および混合装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を実施するための最良の形態の生成手段および混合装置について説明する。まず、理解を容易にするため、混合比の正確化・混合時間の短縮化という混合能力の向上原理について説明する。図1〜図3は混合原理を説明する説明図である。従来技術における流動体の混合とは、例えば、図1(a)で示すように、第一流動体Aが満たされたビーカに第二流動体Bを入れ、図1(b)で示すように撹拌棒10000により掻き回して混ぜ合わせると、図1(c)で示すように、第一流動体Aと第二流動体Bとの拡散距離が短縮するとともに接触面積が増え、自然拡散により混合していく。この混合はより多く掻き回して混ぜ合わせると、接触面積が更に増えて自然拡散により混合されていく。
【0032】
この自然拡散の混合時間について説明する。図2(a)で示すように、第一流動体Aと第二流動体Bとが分離して入れられた場合を想定する。仮にある第一流動体Aと第二流動体Bとの距離xがそれぞれ1cm=10mmの場合に拡散時間が1日=86400秒であると想定する。ここで、図2(b)で示すように、分子の自然拡散による混合では,混合に要する時間は距離xの二乗に比例するため、仮に距離xが半分の5mmになると混合に要する時間は1/4となる。そして図2(c)で示すように第一流動体Aと第二流動体Bとの距離xが50μmの場合、図2(a)と比較して距離は50μm/10mm=1/200となるので、拡散時間は以下のようになる。
【0033】
【数1】
【0034】
このように混合時間を数秒以内とすることができる。また、拡散距離が10μmでは図2(a)と比較して距離は10μm/10mm=1/1000となるので拡散時間は以下のようになる。
【0035】
【数2】
【0036】
距離を短縮することで一日要していた混合時間が0.1秒以内まで短縮できる。
【0037】
このように図2(c)のような多数層状にするだけで混合時間が短縮されるが、より好ましくは図3(a)で示すように、モザイク状とすると、二方向の反応だけでなく、四方向の反応となり、更に混合時間が速くなる。また、混合もより均一となる。
【0038】
また、更に好ましくは、図3(b)で示すような立体的に交互のモザイクとする六方向の反応となり、更に混合時間が速くなる。また、混合もより均一となる。
しかしながら、図3(b)で示すような三次元の配置は角砂糖のような固体であれば配置可能であるが、流動体では配置が困難であり工夫が必要である。
【0039】
そこで本発明では、図3(c)で示すように、まず、第一流動体Aから線状・糸状の第一線状流動体A’を形成し、第二流動体Bから線状・糸状の第二線状流動体B’を形成する。
この際、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’とが交互に隣接して四方で異なるように配置されている。更にこれら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’をそれぞれ所定の単位長さとなるように切断分割して第一単位流動体A”,第二単位流動体B”を形成して、図3(d)で示すように第一,第二単位流動体A”,B”を交互に積み重ねていく。すると図3(e)で示すように、ある種類の単位流動体の六方で異なる種類の単位流動体を配置することとなる。
このように配置できれば、第一,第二単位流動体A”,B”が流れてほぼ図3(b)で示すような配置とすることができ、混合時間の短縮化・均一な混合を実現できる。
この単位流動体の大きさを小さくするほど自然拡散により、各成分粒子の配列がなんの規則性も無く,確率的にランダムな状態である統計的な完全混合状態へ近づけることができる。
【0040】
まとめると、混合する流動体を線状または粒状(単位大きさ)に小さく分割すること、そして、ある種類の流動体の周囲に異種の流動体を配置すること、で混合比の精密化・混合時間の短縮を実現する。
また、従来技術では困難であった粘性が高い流動体でも線状または単位に小さく分割することで、多様な混合を実現する。
【0041】
以上の点を踏まえてまず本発明の生成手段について説明する。この生成手段は、粘性が大きい流体でも圧力損失を少なくして線状流動体を生成するものであり、混合装置の性能向上のため必要なものである。図4は生成手段を説明する説明図であり、図4(a)はC−C線断面図、図4(b)はA−A線断面図、図4(c)は正面図、図4(d)はB−B線断面図、図4(e)は流動体の吐出位置図である。
生成手段100は、第一供給部1、第二供給部2、第一流路3、第二流路4、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6、第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を備えている。
【0042】
第一供給部1は、図4(c)の上下方向への貫通孔であり、第一流動体Aを供給する。第二供給部2は、図4(c)の上下方向への貫通孔であり、第二流動体Bを供給する。
第一流路3は、第一供給部1と連通しており、第一流動体Aを通流させる。第二流路4は第二供給部2と連通しており、第二流動体Bを通流させる。
第一等圧力空間5は、第一流路3に連通する空間であり、第一流動体Aの圧力を均等化する。第二等圧力空間6は、第二流路4に連通する空間であり、第二流動体Bの圧力を均等化する。
第一吐出孔群7では、複数の吐出孔が配置され、第一流動体Aを線状にし、第一線状流動体A’を吐出する。第二吐出孔8では、複数の吐出孔が配置され、第二流動体Bを線状にし、第二線状流動体B’を吐出する。
【0043】
このような生成手段100は、第一供給部1用の孔、第二供給部2用の孔、第一流路3用の溝、第一等圧力空間5用の溝、第一吐出孔群7が形成された第一板と、 第一供給部1用の孔、第二供給部2用の孔、第二流路4用の溝、第二等圧力空間6用の溝、第二吐出孔群8が形成された第二板と、をそれぞれ多数準備し、これら第一板と第二板とを交互に積層して、接着や拡散接合により一体にすることで形成する。
【0044】
このような生成手段100ではこれら第一流路3および第二流路4は、図4(a)〜(d)でも明らかなように、図4(c)の上下方向では交互に積層配置されており、第一供給部1には上下方向に一段おきに複数層の第一流路3が連接され、また、第二供給部2には上下方向に一段おきに複数層の第二流路4が連接される。
また、第一流路3は左右方向に複数列のライン(流路)となっており、第一等圧力空間5の各領域にむら無く第一流動体Aを供給する。第二流路4は左右方向に複数列のライン(流路)となっており、第二等圧力空間6の各領域にむら無く第二流動体Bを供給する。
このような生成手段100から図4(e)で示すような配置で第一線状流動体A’および第二線状流動体B’が吐出される。
【0045】
このような生成手段100における第一等圧力空間5,第二等圧力空間6の果たす機能について説明する。なお、以下、第一等圧力空間5,第二等圧力空間6は共通なため、区別なく単に等圧力空間という。同様に第一供給部1,第二供給部2を単に供給部、第一流路3,第二流路4を単に流路、第一吐出孔群7,第二吐出孔群8を単に吐出孔群という。
等圧力空間の第一の機能は圧力損失を小さくすることである。
生成手段100では、等圧力空間を供給部と吐出孔群の間に設けたので、等圧力空間の上流側である流路の形状や個数は、等圧力空間の下流側である吐出孔の孔径や個数と無関係に決めることができる。例えば断面積の大きい流路を複数個配置することも可能である。こうすることにより、ここを流動体が通るときの圧力損失を小さくすることができる。
また、等圧力空間の下流である吐出孔側においては、吐出孔径を小さくしたい場合でも、等圧力空間と吐出孔群の出口までの距離Lを小さくとれるので、ここを通過する流動体の圧力損失を小さくすることができる。
以上のように等圧力空間を設けて、その前後の流路で機能を分けたので、従来技術である特許文献2,3,5で見られるように吐出孔径と同じ断面積のまま供給部まで流路を長く形成する場合と比較すると全体の圧力損失をはるかに小さいものとすることができる。特に粘性の大きい流体に適用する場合はその差は顕著になる。
次に等圧力空間の第二の機能である均等圧力による吐出性能の均一化について述べる。
供給部から等圧力室までは複数の流路で流動体が供給されるので流路によって圧力損失は微妙にばらつく。しかし等圧力空間の体積を流路に対し十分な大きさにすることにより、すべての流路からの流動体が合流した後、等圧力空間の全域にわたって均等な圧力とすることができる。従ってこの等圧力空間から吐出孔群を通って吐出される流動体は各孔間での吐出量のばらつきがなく、均一な吐出性能が得られる。
以上に述べた等圧力空間の2つの機能により、粘性の高い流体でも圧力損失が小さくかつ均一な吐出性能が得られることになる。
そして等圧力空間の第三の機能として、上記の結果、生成手段100の大規模化が可能になったことである。
従来技術においては、例えば文献2の場合各列当たりの孔数を増加して装置を大規模化しようとすれば、全体形状を孔数比にほぼ比例して拡大することになり、流路の断面形状は同じままその全長が長くなるので、流動体の圧力損失は更に大きくなり装置として成り立たないこともあり得る。それに対し本願の場合はこれらの圧力損失についての制約が少なく、装置の大規模化が可能になる。
【0046】
続いて、この生成手段の変形形態について図を参照しつつ説明する。図5は生成手段を説明する説明図であり、図5(a)はC−C線断面図、図5(b)はA−A線断面図、図5(c)は正面図、図5(d)はB−B線断面図、図5(e)は流動体の吐出位置図である。
この形態では先の形態と殆ど同じであるが、図5(a)〜(e)で示すように第一流路3,第二流路4を一の空間による流路とした点が相違するものであり、第一流路3,第二流路4は圧力均等化部として機能する。このようにしても最終的に第一等圧力空間5,第二等圧力空間6により確実に等圧化されて第一吐出孔群7,第二吐出孔群8へ送るため、各吐出孔から等圧でほぼ等量吐出できる。
【0047】
続いて、この生成手段の変形形態について説明する。図6は他の形態の生成手段の構成図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は底面図、図6(c)はD−D線断面図、図6(d)はE−E線断面図である。図7は生成手段の動作説明図であり、図7(a)は線状流動体生成状況の側面図、図7(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
この生成手段100も、第一供給部1、第二供給部2、第一流路3、第二流路4、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6、第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を備えている。
これらは先に図5を掲げて説明した生成手段100と同様の機能を有する構成であるが、製造方法が相違している。以下、同じ符号を付して重複する説明を省略し、製造方法について説明する。
【0048】
この生成手段100では、ボール盤・フライス盤などを用いて図6(a)の方向から第一供給部1、第二供給部2、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6を穿設し、また、第一流路3、第二流路4をワイヤ式放電加工機で加工して形成する。さらに図6(b)の方向から第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を穿設する。最終的に図6(c),(d)のように蓋9,10により一方を塞いで他方から第一流動体A,第二流動体Bを供給できるようにする。
このような生成手段100では、ボール盤・フライス盤・ワイヤ式放電加工機など通常の装置を用いて穿設・切削形成するものであり、コスト低減なども可能となる。
そしてこの生成手段100でも、図7(a),(b)で示すように吐出孔群7と吐出孔群8とを交互に配置することで、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が交互に吐出される。
【0049】
続いて、生成手段の更なる変形形態について説明する。図8は他の形態の生成手段の構成図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は底面図、図8(c)はD−D線断面図、図8(d)はE−E線断面図である。図9は生成手段の動作説明図であり、図9(a)は線状流動体生成状況の側面図、図9(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
この生成手段100も、第一供給部1、第二供給部2、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6、第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を備えている。
これらは先に図6,7を掲げて説明した生成手段100において、第一流路3と第一等圧力空間5とを共通とし、また、第二流路4と第二等圧力空間6とを共通にして、更なる小型化・加工工程の削減を図るような生成手段100である。以下、同じ符号を付して重複する説明を省略し、製造方法について説明する。
【0050】
この生成手段100では、ボール盤・フライス盤・ワイヤ式放電加工機などを用いて図8(a)の方向から第一供給部1、第二供給部2を穿設し、また、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6をワイヤ式放電加工機で加工して形成する。さらに図8(b)の方向から第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を穿設する。最終的には図8(c),(d)のように蓋9,10により一方を塞いで他方から第一流動体A,第二流動体Bを供給できるようにする。
このような生成手段100では、ボール盤・フライス盤・ワイヤ式放電加工機など通常の装置を用いて切削形成するものであり、コスト低減なども可能となる。
そしてこのような生成手段100でも、図9(a),(b)で示すように吐出孔群7と吐出孔群8とを交互に配置することで、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が交互に吐出される。
【0051】
以上、生成手段100の各種形態について図4〜図9を参照しつつ説明した。これら生成手段100は、何れも第一吐出孔群7,第二吐出孔群8の上流側近傍で、それぞれ第一等圧力空間5,第二等圧力空間6を形成したため、粘性の低い液体・粉体などはもちろんのこと、例えば、ゲル状物、練状物、または、粒体と液体との混合物(スラリー)というような粘性の高い流動体であっても使用できるようになり、粘性の大小の制約がなくなり、混合に用いる生成手段とすることができる。
【0052】
続いて、上記生成手段を含む混合装置について説明する。先に説明した従来技術では研究室レベルでは問題ないが、生産に利用する場合は一時に混合できる量が少なく、規模が小さく使い勝手が悪かった点を改良し、産業的に大規模に生産が可能となるような混合装置について説明する。
【0053】
図10は本形態の混合装置の構成図であり、図10(a)は正面図、図10(b)は生成手段の底面図である。図11は混合の説明図であり、図11(a)は混合された流動体の断面図、図11(b)は自然拡散の説明図である。
混合装置は生成手段100、配置手段200を備えている。
生成手段100は、図10(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図10(b)で示すように、回転体形状である配置手段200の中心軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図10で白)および第二線状流動体B’(図10で黒)が吐出される。
【0054】
生成手段100では、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣接して第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、平行線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。好ましくは第一線状流動体A’を吐出する吐出孔の数と第二線状流動体B’を吐出する吐出孔の数とを同じにする。先に図4〜図9を用いて説明した生成手段100と比較すると、回転体の円周に沿って吐出孔が設けられているが相違するが、他の点は同じである。
配置手段200は吐出孔の同心円の中心軸を回転軸として回転する円盤状または容器状の受容体による手段である。回転体は、例えば、皿・容器・腕といったものであり、混合物を収容するものであれば良い。円盤または容器を回転させつつ、混合物を収容する。
このような混合装置1000によれば、回転により受容体上に第一線状流動体A’および第二線状流動体B’が積層されて図11(a)で示すように、二方(図11(a)では上下方向)のみに異種の第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が隣接して、混合物を弦巻状に上側に順次重ねていくことで、多層に積層される。そして、図11(b)で示すように、第一線状流動体A’の二方に第二線状流動体B’が隣接し、また、第二線状流動体B’の二方に第一線状流動体A’が隣接しているが、これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が次第に流れていき自然拡散により混合する。
【0055】
このような本形態によれば、第一線状流動体A’および第二線状流動体B’の二面で接触させるものであり、この点では従来技術と同じ混合能力であるが、多層に積層でき、かつ一層当たりの孔数を多くできるため従来よりも多くの第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を混合させることができ、大規模な混合が可能となって製造業に適用可能となる。
【0056】
なお、上記した配置手段200が更に高速で回転できるようになされ、つもった混合物を遠心力で移動させて、混合時間の短縮を図るようにしても良い。
また、混合物の上面から生成手段100までの距離L(図10(a)参照)がほぼ一定になるようにすると混合比がより正確となるため、積層して混合物の嵩が上昇するにつれて、配置手段200を少しずつ下げるか、または、配置手段200の下部から混合物を排出するような構成を採用しても良い。
【0057】
続いて、図10,図11を用いて説明した混合装置を改良し、混合能力をより高めた混合装置について説明する。図12は本形態の混合装置の構成図であり、図12(a)は正面図、図12(b)は生成手段の底面図である。図13は混合の説明図であり、図13(a)は吐出された流動体の断面図、図13(b)は混合された流動体の断面図、図13(c)は自然拡散の説明図である。
混合装置1000は、生成手段100、配置手段200を備えている点は同じであるが、吐出孔の配置を異ならせた点(後述)が相違する。
生成手段100は、図12(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図12(b)で示すように、回転体形状である配置手段200の中心軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図12で白)および第二線状流動体B’(図12で黒)が吐出される。
【0058】
生成手段100では、図12(b)で示すように、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣接して第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。また、端部のみ吐出孔101と封鎖部102とを交互に配置する手段である。この封鎖部102とは、吐出孔を封鎖したか、あるいは初めから吐出孔を造らなかったものである。この点以外は、先に説明した形態と同じである。
配置手段200は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する円盤状または容器状の受容体による手段である。回転体は、例えば、皿・容器・腕といった円盤状または容器状の受容体ものであり、混合物を収容するものであれば良い。同心円の中心軸を回転軸として円盤または容器を回転させつつ、混合物を収容する。
【0059】
このような混合装置1000によれば、回転により受容体上に第一線状流動体A’および第二線状流動体B’が積層されるが、封鎖部を配置したことにより図13(a)で示すように第一線状流動体A’の間に第二線状流動体B’が入り込んで、図13(b)で示すように混合し、四方(図13(b)では左右方向・上下方向)に異種の第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が隣接した状態で、この混合物を弦巻状に上側に順次重ねていくことで、多層に積層される。
そして、図13(c)で示すように、第一線状流動体A’の四方に第二線状流動体B’が隣接し、また、第二線状流動体B’の四方に第一線状流動体A’が隣接しているが、これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が次第に流れていき自然拡散により混合する。
【0060】
本形態によれば、第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を四面で接触させるものであり、従来技術と比較しても拡散距離を短縮するとともに接触面積を増加、つまり混合能力を高めるともに大量に混合できるようにして大規模な実施を可能とし、製造業にも適用可能としたものである。
【0061】
なお、上記した配置手段200が更に高速で回転できるようになされ、つもった混合物を遠心力で移動させて、混合時間の短縮を図るようにしても良い。
また、混合物の上面から生成手段100までの距離L(図12(a)参照)がほぼ一定になるようにすると混合比がより正確となるため、積層して混合物の嵩が上昇するにつれて、配置手段200を少しずつ下げるか、または、配置手段200の下部から混合物を排出するような構成を採用しても良い。
【0062】
続いて、混合装置1000の改良形態について説明する。
吐出孔の配置を変更して、第一線状流動体A’の四方から第二線状流動体B’を接触できるようにする形態である。図14は、吐出孔の配置の説明図であり、図14(a)は第一配置図、図14(b)は第二配置図、図14(c)は第一,第二線状流動体の配置図、図14(d)は、第一,第二単位流動体の配置図である。
なお、図14(d)の第一,第二単位流動体の配置は第一,第二線状流動体に係るこの改良形態に関するものではなく、後述されるものであるが、便宜上この図14に一括して記載するものである。
【0063】
図14(a)の第一配置図のように、第一列で第一線状流動体A’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。そして第二列で第二線状流動体B’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。この際、円周方向では第一列の封鎖部に第二列の第二線状流動体B’が入り込んで補間するように配置する。第三列は、封鎖部と第一線状流動体A’の吐出孔とを交互に配置する。この際、円周方向では第二列の第二線状流動体B’に第三列の第一線状流動体A’が接触する位置に配置する。そして第四列で第二線状流動体B’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。この際、円周方向では第三列の封鎖部に第四列の第二線状流動体B’が入り込んで補間するように配置する。
第一吐出孔群7,第二吐出孔群8をこのような配置とすると、図14(c)で示したように、第一線状流動体A’の四方に第二線状流動体B’が位置するとともに、混合時に隙間を少なくして密着させることができ、混合能力を高めることができる。
【0064】
また、図14(b)の第二配置図のようにしても良い。第一列で第一線状流動体A’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。そして第二列で封鎖部と第二線状流動体B’の吐出孔とを交互に配置する。この際、円周方向では第一列の封鎖部に第二列の第二線状流動体B’が入り込んで補間するように配置する。第三列は、第二線状流動体B’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。この際、円周方向では第一列の第一線状流動体A’に第三列の第二線状流動体B’が接触する位置に配置する。そして第四列で封鎖部と第一線状流動体A’の吐出孔とを交互に配置する。この際、円周方向では第三列の封鎖部に第四列の第一線状流動体A’が入り込んで補間するように配置する。
【0065】
第一吐出孔群7,第二吐出孔群8をこのような配置とすると、図14(c)で示したように第一線状流動体A’の四方に第二線状流動体B’が位置するとともに、混合時に隙間を少なくして密着させることができ、混合能力を高めることができる。また、図14(a)と比較すると、同じ流動体が二列配置できるようになり、生成手段100の構造を簡素化できる。例えば、図15は生成手段を説明する説明図であり、図15(a)は平面図、図15(b)は正面図である。このように吐出孔群の配置が中間用第一吐出孔群7a、端部用第一吐出孔群7b、中間用第二吐出孔群8aを図のように配置すれば、先に図14(b)で説明したような混合を達成でき、密度を高めている。なお、図示しないが、図14(a)で示すような配置としても良い。
【0066】
続いて、更に混合能力を高めた混合装置について説明する。図10〜図15で示した混合装置は、線状流動体を二方または四方で接触させるものであったが、以後説明する混合装置は単位流動体を生成して混合する形態である。以下、図を参照しつつ説明する。
図16は本形態の混合装置の構成図であり、図16(a)は正面図、図16(b)は生成手段の底面図である。図17は混合の説明図であり、図17(a)は混合直前の混合体の断面図、図17(b)は掻き取り時の混合体の説明図である。
混合装置1000は生成手段100、切削用刃状部300を備えている。
生成手段100は、先に説明したようなものであり、図16(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図16(b)で示すように、切削用刃状部300の回転軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図16(a)で白)および第二線状流動体B’(図16(a)で黒)が吐出される。
【0067】
生成手段100では、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣接して第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、平行線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。
切削用刃状部300は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する刃状の部材であり、吐出される第一線状流動体A’,第二線状流動体B’を吐出孔の直近で切断する。そして切削用刃状部300に付着する第一線状流動体A’,第二線状流動体B’は、吐出孔がないところで掻き取られる。掻き取る方向は刃の向き(同心円の接線方向)と平行である。
【0068】
このような混合装置1000によれば、切削用刃状部300が所定速度で回転して第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を掻き取るが、生成手段100からの吐出時に図17(a)のように第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を配置したことにより、図17(b)で示すように、粒状である第一単位流動体A”および第二単位流動体B”が二方で隣接した状態とすることができる。このような状態で下側にある容器内に落下して自然拡散していき、混合する。
【0069】
本形態によれば、第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を二面で接触させるものであり、従来技術と比較しても拡散距離を大幅に減少させて混合能力を高めるともに大量に混合できるようにして大規模な実施を可能として製造業にも適用可能としたものである。
【0070】
続いて、更に混合能力を高めた混合装置について説明する。図16,図17で示した混合装置は、第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を二方で接触させるものであったが、以後説明する混合装置は第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四方で隣りあうようにして自然拡散により混合する形態である。以下、図を参照しつつ説明する。
図18は本形態の混合装置の構成図であり、図18(a)は正面図、図18(b)は生成手段の底面図である。図19は混合の説明図であり、図19(a)は切断前の流動体を示す図、図19(b)は切断後の流動体を示す図、図19(c)は自然拡散の説明図である。
混合装置1000は生成手段100、切削用刃状部300を備えている。
生成手段100は、先に説明したようなものであり、図18(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図18(b)で示すように、切削用刃状部300の回転軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図18(a)で白)および第二線状流動体B’(図18(a)で黒)が吐出される。
【0071】
生成手段100では、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣りあって第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。また、端部のみ吐出孔と封鎖部とを交互に配置する手段である。この封鎖部とは、吐出孔を封鎖したか、あるいは初めから吐出孔を造らなかったものである。これ以外は、先に説明した形態と同じである。
切削用刃状部300は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する刃状の部材であり、吐出される第一線状流動体A’,第二線状流動体B’を吐出孔の直近で切断する。そして刃状部300に付着する第二単位流動体A”,第二単位流動体B”は、吐出孔がないところで掻き取られる。掻き取る方向は刃の向きと平行方向(同心円の径方向)である。
【0072】
このような混合装置によれば、図19(a)のように第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を吐出し、切削用刃状部300が所定速度で回転して掻き取って第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を生成するが、図19(b)で示すように、第一単位流動体A”の間に後列の第二単位流動体B”が入り込んで、図19(c)で示すように、粒状である第一単位流動体A”および第二単位流動体B”が四方で隣りあった状態とすることができる。このような状態で下側にある容器内に落下して四方で隣接しつつ自然拡散していき、混合する。
【0073】
このような混合装置によれば、図18(a)で示すように、封鎖部を配置したことにより第一単位流動体A”の間に第二単位流動体B”が入り込んで図19(b)で示すように、四方に異種の第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が隣りあって配置され、図19(c)で示すような状態となる。このように第一単位流動体A”の四方には第二単位流動体B”が、また第二単位流動体B”の四方には第一単位流動体A”が配置されており、自然拡散により混合する。
【0074】
続いて、本形態で更に混合能力を高めた混合装置について説明する。先の混合装置と同様に第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四方で隣接させて自然拡散により混合する形態である。以下、図を参照しつつ説明する。
図20は混合の説明図であり、図20(a)は切断前の流動体を示す図、図20(b)は切断後接続方向に寄せられて、二方で互いに直接接触している状態の流動体を示す図、図20(c)は図20(b)の状態から更に刃に平行な方向に掻き寄せられて、四方で互いに直接接触している状態における自然拡散の説明図である。
混合装置1000は生成手段100、図20(b)で示すように直交する切削用刃状部300,掻き取り用刃状部301を備えている。
切削用刃状部300は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する刃状の部材であり、吐出される第一線状流動体A’,第二線状流動体B’を吐出孔の直近で切断する。そして切削用刃状部300に付着する第二単位流動体A”,第二単位流動体B”は、吐出孔がないところで掻き取られる。掻き取る方向は刃の向きと平行方向(同心円の径方向)である。
さらに掻き取り用刃状部301は切削用刃状部300に直交して移動するようになされ、図20(c)で示すように第一単位流動体A”,第二単位流動体B”を寄せ集める。
【0075】
このような混合装置によれば、図20(a)のように第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を吐出し、切削用刃状部300が所定速度で回転して掻き取って第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を生成し、図20(b)で示すように、第一単位流動体A”の間に後列の第二単位流動体B”が入り込んだ状態になる。更にこれを掻き取り用刃状部301で切削用刃状部300と平行な方向に掻き取ることにより、図20(c)で示すように、粒状である第一単位流動体A”および第二単位流動体B”が四方で確実に隣接した状態とすることができる。このような状態で下側にある容器内に落下して自然拡散していき、混合する。
【0076】
このような混合装置によれば、図18(a)で示すように、封鎖部を配置したことにより第一単位流動体A”の間に第二単位流動体B”が入り込んで図20(b)で示すように、四方に異種の第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が確実に隣接し、図20(c)で示すような状態となる。このように第一単位流動体A”の四方には第二単位流動体B”が、また第二単位流動体B”の四方には第一単位流動体A”が配置されており、自然拡散により混合する。
【0077】
これら本形態によれば、第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四面で接触させる(特に図20で示す形態では確実に接触させる)ものであり、従来技術と比較しても混合距離を減少させ、つまり混合能力を高めるともに大量に混合できるようにして大規模な実施を可能として製造業にも適用可能としたものである。
【0078】
なお、生成手段100を、先に説明した図14(a)の第一配置図、図14(b)の第二配置図による吐出孔を配置するものとしても、図14(d)で示すように第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四面で接触させるような混合物とすることができ、同様の効果を奏しうる。
【0079】
続いて、第一単位流動体A”と第二単位流動体B”とを四方で隣接させる他の形態について図を参照しつつ説明する。図21は、本形態の混合装置の構造を説明する説明図であり、図21(a)はF−F線断面図、図21(b)は底面図である。混合装置1000は、図21(a)で示すように、生成手段400、配置手段500を備えている。生成手段400は、ベース401、構造ばね402、供給本体部403を備える。配置手段500は、モータ501、孔付板502を備えている。
【0080】
ベース401は、図示しない天井部に固定されている。このベース401の両端には構造ばね402が取付けられ、さらにこれら構造ばね402に孔付板502が取付けられている。これらベース401、構造ばね402および孔付板502により、正面視長方形状の構造体となっており、孔付板502は振動方向Aに移動しやすくなっている。この孔付板502にリニアモータ501が取付けられ、孔付板502を振動方向Aに所定速度で移動させる。
供給本体部403には、第一供給部403aに連通する第一吐出孔403c、第二供給部403bに連通する第二吐出孔403dが形成されている。これら第一吐出孔403c,第二吐出孔403dは孔付板502の孔502aに対向するようになされている。
【0081】
図22は、混合装置各部の好適な寸法例の説明図であり、図22(a)はF−F線断面図、図22(b)は底面図である。例えば、第一供給部403a、第二供給部403bは直径を300μmの孔とし、第一吐出孔403c、第二吐出孔403dの直径を50μm〜100μmの孔とし、第一吐出孔403c、第二吐出孔403dのピッチを300〜500μmとする。孔付板502は、100mm×100mm四方の板である。このため四万個の孔を配置できる。供給部本体403と孔付板502との距離bは例えば1μmとして、流動体がスキマに入り込まないようにしていわゆる差し込み現象を防止する。
このような混合装置は一例であり、これら数値は混合する流動体の粘度・混合時間などにより適宜選択される。
【0082】
続いてこのような混合装置1000による混合について説明する。図23は混合を説明する説明図であり、図23(a)はF−F線断面図、図23(b)は底面図である。図24は単位流動体の配置を説明する説明図である。
図23(a)で示すように、第一供給部403aに第一流動体Aを、また、第二供給部403bに第二流動体Bをそれぞれ供給すると、図23(b)で示すような配置で第一吐出孔403cから第一線状流動体A’が、第二吐出孔403dから第二線状流動体B’が、それぞれ供給される。これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’は孔付板502の対向する孔502aへ流入するが、モータ501により孔502aが移動して図23(a)で示すように、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が切断されて第一単位流動体A”,第二単位流動体B”になるとともに、第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が交互に配置される。これにより、図24のように第一単位流動体A”の四方では第二単位流動体B”が配置され、同じく第二単位流動体B”の四方では第一単位流動体A”が配置される。
【0083】
このような供給本体部403を、図25(a),(b)で示すように、第一等圧力空間403e,第二等圧力空間403fとの間に、第一流路403g,第二流路403hを形成した形態でも本発明の実施は可能である。
【0084】
なお、他の形態の混合装置1000による混合について説明する。図26は混合を説明する説明図であり、図26(a)はF−F線断面図、図26(b)は底面図である。
図26(a)で示すように、第一供給部403aに第一流動体Aを、また、第二供給部403bに第二流動体Bをそれぞれ供給すると、図26(b)で示すような配置で第一吐出孔403cから第一線状流動体A’が、第二吐出孔403dから第二線状流動体B’が、それぞれ供給される。これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’は孔付板502の対向する孔502aへ流入するが、モータ501により孔502aが移動して図26(a)で示すように、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が切断されて第一単位流動体A”,第二単位流動体B”になるとともに、第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が交互に配置され、図26(b)に示すように切削用刃状部300で切削方向に切削し、更に掻き寄せ用刃状部301で切削用刃状部300に平行な方向に掻き寄せることにより、図24のように第一単位流動体A”の四方では第二単位流動体B”が配置され、同じく第二単位流動体B”の四方では第一単位流動体A”が配置される。
【0085】
これら何れの場合でも図24で示すように上面側・底面側(図23(b),図25(b),26(b)から見た側)では第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が二方から接触しているが、側面側(図23(a),図25(a),26(a)から見た側)では四方から接触している。
このように本形態では第一単位流動体A”の四方に第二単位流動体B”が、また、第二単位流動体B”の四方に第一単位流動体A”が配置されるものであり、拡散距離を減少させて混合時間を短縮させ、混合能力を増している。
【0086】
続いて、更に混合能力を高めた構成について説明する。図27は混合装置の改良形態の説明図である。図28は単位流動体の配置を説明する説明図である。図21を用いて説明した先の形態では第一吐出孔403cと、第二吐出孔403dとが、それぞれ一列となるように配置されているが、図27(a)で示す第一吐出孔403cと、第二吐出孔403dとを、図27(b)で示すように前後方向・左右方向で交互に配置する。なお、この場合、流路等を形成せずに、各第一吐出孔403cと、第二吐出孔403dにチューブなどで直接流路を供給することで対処する。
このような混合装置1000を動作させると、図27(c)で示すように、上下方向で第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が交互に配置され、孔付板502から落下して積層した流動体は、図28で示すように、第一単位流動体A”の六方に第二単位流動体B”が、また、第二単位流動体B”の六方に第一単位流動体A”が配置される。
このような混合物は、混合距離が短縮するとともに六方で自然拡散するため、混合時間が極めて速くなる。また、混合比も厳密に制御しやすいという利点もある。
このように本形態では第一単位流動体A”の六方に第二単位流動体B”が、また、第二単位流動体B”の六方に第一単位流動体A”が配置されるものであり、混合能力を増している。
【0087】
また、他の形態について説明する。図29,図30,図31は混合装置の改良形態の説明図である。例えば、図26で示すような列状に同じ流動体を吐出するような生成手段である供給本体部403を用いて同様に六方から単位流動体を隣接させるものである。本形態では、混合装置1000は、図29,図30で示すように、切削用刃状部300、掻き寄せ用刃状部301、掻き落とし用刃状部302、供給本体部403、孔付板502、エアーシリンダ601,602,603、混合物撹拌槽700を備えている。
この際、図31(b)で示すように切削用刃状部300、掻き寄せ用刃状部301、を共に45°傾けて配置する。
【0088】
この際、流動体が吐出されない位置で孔付板502を停止する。まず、エアーシリンダ601が切削用刃状部300を移動させると、切削用刃状部300がストロークAだけ移動して停止する。すると、図31(c)で示すように切削用刃状部300に付着する。
続いて、エアーシリンダ602が掻き寄せ用刃状部301を移動させると、掻き寄せ用刃状部301がストロークBだけ移動して停止する。すると、図31(d)で示すような状態で切削用刃状部300および掻き寄せ用刃状部301に付着する。
続いて、エアーシリンダ603が掻き落とし用刃状部302を移動させると、掻き落とし用刃状部302がストロークCだけ移動して停止する。すると、図31(d)で示すような状態で切削用刃状部300および掻き寄せ用刃状部301に対して上から掻き落とし用刃状部302が降下してきて、下側に掻き落とす。すると図28で示すような固まりが混合物拡散槽700内へ落下する。最終的に混合物拡散槽内700で拡散して混合物を生成する。
その後、エアーシリンダ601〜603をそれぞれ稼働して、切削用刃状部300、掻き寄せ用刃状部301および掻き落とし用刃状部302を元の位置に戻す。その後に、孔付板502の振動を再開して、同様の混合を繰り返す。
【0089】
以上、混合装置の各種形態について説明した。本形態では更に各種の変形形態が可能である。例えば、本形態では流動体として液体・ゲルなどを念頭において説明した。しかしなら、図32の他の流動体による混合装置の説明図で示すように、流動体が粘性を有する粒体であり、粒体を交互に配置する混合装置であっても良い。このような場合でもある種類の粒の六方に他の種類の粒が配置されるため、混合能力を高めることができる。
【0090】
また、さらに混合能力を増すため、吐出孔から線状流動体を放出した後で捻るようにしても良い。また、吐出孔から線状流動体を放出した後で引っ張るようにしても良い。また、吐出孔から線状流動体を放出した後でロールで圧縮するようにしても良い。これら構成は適宜選択されるが、何れも混合能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】混合原理を説明する説明図である。
【図2】混合原理を説明する説明図である。
【図3】混合原理を説明する説明図である。
【図4】生成手段を説明する説明図であり、図4(a)はC−C線断面図、図4(b)はA−A線断面図、図4(c)は正面図、図4(d)はB−B線断面図、図4(e)は流動体の吐出位置図である。
【図5】生成手段を説明する説明図であり、図5(a)はC−C線断面図、図5(b)はA−A線断面図、図5(c)は正面図、図5(d)はB−B線断面図、図5(e)は流動体の吐出位置図である。
【図6】他の形態の生成手段の構成図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は底面図、図6(c)はD−D線断面図、図6(d)はE−E線断面図である。
【図7】生成手段の動作説明図であり、図7(a)は線状流動体生成状況の側面図、図7(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
【図8】他の形態の生成手段の構成図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は底面図、図8(c)はD−D線断面図、図8(d)はE−E線断面図である。
【図9】生成手段の動作説明図であり、図9(a)は線状流動体生成状況の側面図、図9(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
【図10】混合装置の構成図であり、図10(a)は正面図、図10(b)は生成手段の底面図である。
【図11】混合の説明図であり、図11(a)は混合された流動体の断面図、図11(b)は自然拡散の説明図である。
【図12】混合装置の構成図であり、図12(a)は正面図、図12(b)は生成手段の底面図である。
【図13】混合の説明図であり、図13(a)は吐出された流動体の断面図、図13(b)は混合された流動体の断面図、図13(c)は自然拡散の説明図である。
【図14】吐出孔の配置の説明図であり、図14(a)は第一配置図、図14(b)は第二配置図、図14(c)は第一,第二線状流動体の配置図、図14(d)は、第一,第二単位流動体の配置図である。
【図15】生成手段を説明する説明図であり、図15(a)は平面図、図15(b)は正面図である。
【図16】混合装置の構成図であり、図16(a)は正面図、図16(b)は生成手段の底面図である。
【図17】混合の説明図であり、図17(a)は混合直前の混合体の断面図、図17(b)は掻き取り時の混合体の説明図である。
【図18】混合装置の構成図であり、図18(a)は正面図、図18(b)は生成手段の底面図である。
【図19】混合の説明図であり、図19(a)は切断前の流動体を示す図、図19(b)は切断後の流動体を示す図、図19(c)は自然拡散の説明図である。
【図20】混合の説明図であり、図20(a)は切断前の流動体を示す図、図20(b)は切断後接続方向に寄せられて、二方で互いに直接接触している状態の流動体を示す図、図20(c)は図20(b)の状態から更に刃に平行な方向に掻き寄せられて、四方で互いに直接接触している状態における自然拡散の説明図である。
【図21】本形態の混合装置の構造を説明する説明図であり、図21(a)はF−F線断面図、図21(b)は底面図である。
【図22】混合装置各部の好適な寸法例の説明図であり、図22(a)はF−F線断面図、図22(b)は底面図である。
【図23】混合を説明する説明図であり、図23(a)はF−F線断面図、図23(b)は底面図である。
【図24】単位流動体の配置を説明する説明図である。
【図25】混合を説明する説明図であり、図25(a)はF−F線断面図、図24(b)は底面図である。
【図26】混合を説明する説明図であり、図26(a)はF−F線断面図、図26(b)は底面図である。
【図27】混合装置の改良形態の説明図である。
【図28】単位流動体の配置を説明する説明図である。
【図29】混合装置の改良形態の説明図である。
【図30】混合装置の改良形態の説明図である。
【図31】混合装置の改良形態の説明図である。
【図32】他の流動体による混合装置の説明図である。
【図33】従来技術の混合を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0092】
1000:混合装置
100:生成手段
1:第一供給部
2:第二供給部
3:第一流路
4:第二流路
5:第一等圧力空間
6:第二等圧力空間
7:第一吐出孔群
7a:中間用第一吐出孔群
7b:端部用第一吐出孔群
8a:中間用第二吐出孔群
8:第二吐出孔群
9:蓋
10:蓋
101:吐出孔
102:封鎖部
200:配置手段
300:切削用刃状部刃状部
301:掻き寄せ用刃状部
302:掻き落とし用刃状部
400:生成手段
401:ベース
402:構造ばね
403:供給本体部
403a:第一供給部
403b:第二供給部
403c:第一吐出孔
403d:第二吐出孔
500:配置手段
501:モータ
502:孔付板
502a:孔
601:エアーシリンダ
602:エアーシリンダ
603:エアーシリンダ
700:混合物撹拌槽
A:第一流動体
B:第二流動体
A’:第一線状流動体
B’:第二線状流動体
A”:第一単位流動体
B”:第二単位流動体
【技術分野】
【0001】
本発明は、二以上の流動体の混合に供される生成手段および混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の産業分野において、液体 、ゲル状物、練状物、粉体 、粒体 、または、粒体と液体との混合物(スラリー)というような流動性を有する物質(以下本明細書中ではこれらを総称する場合、単に流動体という。)が取り扱われている。
【0003】
このような流動体を混合することは化学分野を筆頭にあらゆる生産分野で行われている。混合時に、混合対象によっては流動体の混合比・混合時間を厳密に管理することもある。例えば、特許文献1で開示されているアラミド繊維の製造方法では、その段落番号[0022]に記載のように、芳香族ジカルボン酸クラロイドと芳香族ジアミンとを混合して反応させる重合時に芳香族ジカルボン酸クラロイド/芳香族ジアミンのモル比(混合比)=1.000/1〜1.002/1の範囲内を目標とすべき旨記載され、極めて厳密な混合比が要求されている。
そして段落番号[0027]〜[0030]に記載のように溶液重合反応を行った重合溶液に中和剤を入れて中和する際、中和反応時の重合溶液が十分に混和混練されて均一化されていることが好ましいことから、撹拌下で実施するのが適当である旨記載されている。換言すれば、充分な混合には時間を要することが暗に記載されている。
【0004】
重合は、混合比、反応温度、反応時間、撹拌効果によって影響されるため、これら要因を考慮して混合したいという要請があった。また、重合に限るものではないが、化学分野で行われる混合で混合比、混合時間を厳密に制御したいという要請があった。
このように、厳密な混合を行う装置・方法に係る発明が、例えば特許文献2〜5に開示されている。
【0005】
特許文献2(特表平11−514573号公報、発明の名称「分散液を調製し分散液相で化学反応を行う方法」)および特許文献3(特表平10−512197号公報、発明の名称「スタティックなマイクロミキサ」)に記載された従来技術は、流体A及び流体Bのそれぞれを、複数通路の配列により糸状の流体に分割して分散室中へ放出し、糸状の流体A及び流体Bを交互に配置して混合比・混合時間を制御するものである。
【0006】
また、特許文献4(独国特許出願公開DE19961257A1号公報、「マイクロミキサー」)に記載された従来技術は、リング体の外周から流体を流入させてリング体の内部空間に複数の流体を線状にして吐出させ、線状の流体をリング体の内部で混合させるようなマイクロミキサーである。
【0007】
また、特許文献5(独国特許出願公開DE10148615A1号公報、「実行化学プロセスのための手順および装置」)に記載された従来技術は、経路用孔、流体収納空間用孔または混合空間用孔が設けられた板を複数枚積層して経路、流体収納空間および混合空間を形成し、経路から流出する流体を混合空間で混合するような装置である。
【0008】
【特許文献1】特開平8−74123号公報(段落番号0022,0027〜0030)
【特許文献2】特表平11−514573号公報 (Fig.1)
【特許文献3】特表平10−512197号公報 (Fig.3)
【特許文献4】独国特許出願公開DE19961257A1号公報 (Fig.1a)
【特許文献5】独国特許出願公開DE10148615A1号公報 (Fig.8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記した特許文献2〜5記載の従来技術では、以下の(1)〜(3)のような問題を有するものであった。
【0010】
(1)特許文献2〜5記載の従来技術では、液体のように粘性が小さい流動体では混合が可能であるが、例えばゲルなど粘性が大きい流体では、圧力損失が大きいため実用的でなかった。
粘性の大小に拘らず、使用したいという要請があった。
【0011】
(2)また、特許文献2,3,5の従来技術では、研究室レベルでは問題ないが、生産に利用する場合は混合できる量が少なく、規模が小さく使い勝手が悪いものであった。
【0012】
(3)さらにまた、特許文献2〜5記載の従来技術では、間隔をおいた放出孔から放出された線状(糸状)の複数流体を互いに直接的に接触させるための方策はない。従って、気体や粘性の低い流体の場合のように流動性の高い流体の場合は自然に広がって互いに拡散混合するが、粘性の高い流体同士の場合は互いが直接的に接触することの手段が無く、複数流体が適正に拡散混合することが保証されなかった。
さらに特許文献2,3,5の従来技術は同種の線状流動体の接触面積が広く、混合に時間を要するものであった。この点について図を参照しつつ説明する。図33は従来技術の混合を説明する説明図である。図33(a)で示すように、線状流動体が吐出されて二方(図33(a)では上下)で異なる線状流動体が隣接するが、他の二方(図33(a)では左右)は同種の線状流動体が隣接し、さらに線状流動体が吐出される方向(図33(a)では前後であり、以下、本明細書中では線方向という)では同種の流動体が連続するため、同種の線状流動体が接触する面積が広く、異種の線状流動体が接触する面積が狭い。このような場合、拡散距離が長く、後に詳述するが自然拡散に時間を要し、この点で混合時間の短縮が困難であった。
また特許文献4では図33(b)で示すように三種の線状流動体が接触するが、隣接する二面のみの接触であり、この点で拡散距離が長く、接触面積が少なくて自然拡散に時間を要し、混合時間の短縮が困難であった。
【0013】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、混合量を増大させて産業上大規模に使用可能であって、複数の流動体の混合比の高精度化および混合時間の短縮化も実現する生成手段および混合装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の請求項1に係る生成手段は、
同一種類の流動体が吐出される複数の吐出孔からなる吐出孔群と、
吐出孔群の複数の吐出孔の上流側近傍に配置され、流動体を等圧力とした上で複数の吐出孔へ送る等圧力空間と、
を有し、密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体別に吐出孔群および等圧力空間をそれぞれ備える生成手段であって、
吐出孔群から二以上の種類の線状流動体を吐出生成することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項2に係る生成手段は、
請求項1に記載の生成手段において、
ある種の流動体を吐出する吐出孔群と異種の流動体を吐出する吐出孔群とが隣りあって交互に配置されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項3に係る生成手段は、
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は流路抵抗が等しい複数のラインからなることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項4に係る生成手段は、
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は一の流路による圧力均等化部であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項5に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の二方に他の種類の線状流動体が隣接し、さらに多層に配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の二方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項6に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の四方に他の種類の線状流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の四方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項7に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の二方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の二方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の請求項8に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の四方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の四方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項9に係る混合装置は、
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の六方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の六方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の請求項10に係る混合装置は、
請求項5に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて同心円の中心軸方向に沿って二方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の請求項11に係る混合装置は、
請求項6に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置されるとともに、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて、封鎖部により形成された不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の中心軸方向および半径方向に沿って四方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の請求項12に係る混合装置は、
請求項7に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が異種の線状流動体を掻き取って同心円の接線方向に沿って二方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の請求項13に係る混合装置は、
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が異種の線状流動体を掻き取って、封鎖部により形成されたる不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の接線方向および半径方向に沿って四方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の請求項14に係る混合装置は、
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、横方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、縦方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を横方向にnピッチ往復動させる駆動部と、
を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の四方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする。
【0028】
また、本発明の請求項15に係る混合装置は、
請求項9に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、ある種の線状流動体を吐出する吐出孔の縦方向および横方向の四方に隣接して異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を吐出部配列方向にnピッチ往復動させる駆動部と、を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の六方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の請求項16に係る混合装置は、
請求項5〜請求項15の何れか一項に記載の混合装置において、
前記生成手段は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の生成手段とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
以上のような本発明によれば、混合量を増大させて産業上大規模に使用可能であって、複数の流動体の混合比の高精度化および混合時間の短縮化も実現する生成手段および混合装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を実施するための最良の形態の生成手段および混合装置について説明する。まず、理解を容易にするため、混合比の正確化・混合時間の短縮化という混合能力の向上原理について説明する。図1〜図3は混合原理を説明する説明図である。従来技術における流動体の混合とは、例えば、図1(a)で示すように、第一流動体Aが満たされたビーカに第二流動体Bを入れ、図1(b)で示すように撹拌棒10000により掻き回して混ぜ合わせると、図1(c)で示すように、第一流動体Aと第二流動体Bとの拡散距離が短縮するとともに接触面積が増え、自然拡散により混合していく。この混合はより多く掻き回して混ぜ合わせると、接触面積が更に増えて自然拡散により混合されていく。
【0032】
この自然拡散の混合時間について説明する。図2(a)で示すように、第一流動体Aと第二流動体Bとが分離して入れられた場合を想定する。仮にある第一流動体Aと第二流動体Bとの距離xがそれぞれ1cm=10mmの場合に拡散時間が1日=86400秒であると想定する。ここで、図2(b)で示すように、分子の自然拡散による混合では,混合に要する時間は距離xの二乗に比例するため、仮に距離xが半分の5mmになると混合に要する時間は1/4となる。そして図2(c)で示すように第一流動体Aと第二流動体Bとの距離xが50μmの場合、図2(a)と比較して距離は50μm/10mm=1/200となるので、拡散時間は以下のようになる。
【0033】
【数1】
【0034】
このように混合時間を数秒以内とすることができる。また、拡散距離が10μmでは図2(a)と比較して距離は10μm/10mm=1/1000となるので拡散時間は以下のようになる。
【0035】
【数2】
【0036】
距離を短縮することで一日要していた混合時間が0.1秒以内まで短縮できる。
【0037】
このように図2(c)のような多数層状にするだけで混合時間が短縮されるが、より好ましくは図3(a)で示すように、モザイク状とすると、二方向の反応だけでなく、四方向の反応となり、更に混合時間が速くなる。また、混合もより均一となる。
【0038】
また、更に好ましくは、図3(b)で示すような立体的に交互のモザイクとする六方向の反応となり、更に混合時間が速くなる。また、混合もより均一となる。
しかしながら、図3(b)で示すような三次元の配置は角砂糖のような固体であれば配置可能であるが、流動体では配置が困難であり工夫が必要である。
【0039】
そこで本発明では、図3(c)で示すように、まず、第一流動体Aから線状・糸状の第一線状流動体A’を形成し、第二流動体Bから線状・糸状の第二線状流動体B’を形成する。
この際、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’とが交互に隣接して四方で異なるように配置されている。更にこれら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’をそれぞれ所定の単位長さとなるように切断分割して第一単位流動体A”,第二単位流動体B”を形成して、図3(d)で示すように第一,第二単位流動体A”,B”を交互に積み重ねていく。すると図3(e)で示すように、ある種類の単位流動体の六方で異なる種類の単位流動体を配置することとなる。
このように配置できれば、第一,第二単位流動体A”,B”が流れてほぼ図3(b)で示すような配置とすることができ、混合時間の短縮化・均一な混合を実現できる。
この単位流動体の大きさを小さくするほど自然拡散により、各成分粒子の配列がなんの規則性も無く,確率的にランダムな状態である統計的な完全混合状態へ近づけることができる。
【0040】
まとめると、混合する流動体を線状または粒状(単位大きさ)に小さく分割すること、そして、ある種類の流動体の周囲に異種の流動体を配置すること、で混合比の精密化・混合時間の短縮を実現する。
また、従来技術では困難であった粘性が高い流動体でも線状または単位に小さく分割することで、多様な混合を実現する。
【0041】
以上の点を踏まえてまず本発明の生成手段について説明する。この生成手段は、粘性が大きい流体でも圧力損失を少なくして線状流動体を生成するものであり、混合装置の性能向上のため必要なものである。図4は生成手段を説明する説明図であり、図4(a)はC−C線断面図、図4(b)はA−A線断面図、図4(c)は正面図、図4(d)はB−B線断面図、図4(e)は流動体の吐出位置図である。
生成手段100は、第一供給部1、第二供給部2、第一流路3、第二流路4、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6、第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を備えている。
【0042】
第一供給部1は、図4(c)の上下方向への貫通孔であり、第一流動体Aを供給する。第二供給部2は、図4(c)の上下方向への貫通孔であり、第二流動体Bを供給する。
第一流路3は、第一供給部1と連通しており、第一流動体Aを通流させる。第二流路4は第二供給部2と連通しており、第二流動体Bを通流させる。
第一等圧力空間5は、第一流路3に連通する空間であり、第一流動体Aの圧力を均等化する。第二等圧力空間6は、第二流路4に連通する空間であり、第二流動体Bの圧力を均等化する。
第一吐出孔群7では、複数の吐出孔が配置され、第一流動体Aを線状にし、第一線状流動体A’を吐出する。第二吐出孔8では、複数の吐出孔が配置され、第二流動体Bを線状にし、第二線状流動体B’を吐出する。
【0043】
このような生成手段100は、第一供給部1用の孔、第二供給部2用の孔、第一流路3用の溝、第一等圧力空間5用の溝、第一吐出孔群7が形成された第一板と、 第一供給部1用の孔、第二供給部2用の孔、第二流路4用の溝、第二等圧力空間6用の溝、第二吐出孔群8が形成された第二板と、をそれぞれ多数準備し、これら第一板と第二板とを交互に積層して、接着や拡散接合により一体にすることで形成する。
【0044】
このような生成手段100ではこれら第一流路3および第二流路4は、図4(a)〜(d)でも明らかなように、図4(c)の上下方向では交互に積層配置されており、第一供給部1には上下方向に一段おきに複数層の第一流路3が連接され、また、第二供給部2には上下方向に一段おきに複数層の第二流路4が連接される。
また、第一流路3は左右方向に複数列のライン(流路)となっており、第一等圧力空間5の各領域にむら無く第一流動体Aを供給する。第二流路4は左右方向に複数列のライン(流路)となっており、第二等圧力空間6の各領域にむら無く第二流動体Bを供給する。
このような生成手段100から図4(e)で示すような配置で第一線状流動体A’および第二線状流動体B’が吐出される。
【0045】
このような生成手段100における第一等圧力空間5,第二等圧力空間6の果たす機能について説明する。なお、以下、第一等圧力空間5,第二等圧力空間6は共通なため、区別なく単に等圧力空間という。同様に第一供給部1,第二供給部2を単に供給部、第一流路3,第二流路4を単に流路、第一吐出孔群7,第二吐出孔群8を単に吐出孔群という。
等圧力空間の第一の機能は圧力損失を小さくすることである。
生成手段100では、等圧力空間を供給部と吐出孔群の間に設けたので、等圧力空間の上流側である流路の形状や個数は、等圧力空間の下流側である吐出孔の孔径や個数と無関係に決めることができる。例えば断面積の大きい流路を複数個配置することも可能である。こうすることにより、ここを流動体が通るときの圧力損失を小さくすることができる。
また、等圧力空間の下流である吐出孔側においては、吐出孔径を小さくしたい場合でも、等圧力空間と吐出孔群の出口までの距離Lを小さくとれるので、ここを通過する流動体の圧力損失を小さくすることができる。
以上のように等圧力空間を設けて、その前後の流路で機能を分けたので、従来技術である特許文献2,3,5で見られるように吐出孔径と同じ断面積のまま供給部まで流路を長く形成する場合と比較すると全体の圧力損失をはるかに小さいものとすることができる。特に粘性の大きい流体に適用する場合はその差は顕著になる。
次に等圧力空間の第二の機能である均等圧力による吐出性能の均一化について述べる。
供給部から等圧力室までは複数の流路で流動体が供給されるので流路によって圧力損失は微妙にばらつく。しかし等圧力空間の体積を流路に対し十分な大きさにすることにより、すべての流路からの流動体が合流した後、等圧力空間の全域にわたって均等な圧力とすることができる。従ってこの等圧力空間から吐出孔群を通って吐出される流動体は各孔間での吐出量のばらつきがなく、均一な吐出性能が得られる。
以上に述べた等圧力空間の2つの機能により、粘性の高い流体でも圧力損失が小さくかつ均一な吐出性能が得られることになる。
そして等圧力空間の第三の機能として、上記の結果、生成手段100の大規模化が可能になったことである。
従来技術においては、例えば文献2の場合各列当たりの孔数を増加して装置を大規模化しようとすれば、全体形状を孔数比にほぼ比例して拡大することになり、流路の断面形状は同じままその全長が長くなるので、流動体の圧力損失は更に大きくなり装置として成り立たないこともあり得る。それに対し本願の場合はこれらの圧力損失についての制約が少なく、装置の大規模化が可能になる。
【0046】
続いて、この生成手段の変形形態について図を参照しつつ説明する。図5は生成手段を説明する説明図であり、図5(a)はC−C線断面図、図5(b)はA−A線断面図、図5(c)は正面図、図5(d)はB−B線断面図、図5(e)は流動体の吐出位置図である。
この形態では先の形態と殆ど同じであるが、図5(a)〜(e)で示すように第一流路3,第二流路4を一の空間による流路とした点が相違するものであり、第一流路3,第二流路4は圧力均等化部として機能する。このようにしても最終的に第一等圧力空間5,第二等圧力空間6により確実に等圧化されて第一吐出孔群7,第二吐出孔群8へ送るため、各吐出孔から等圧でほぼ等量吐出できる。
【0047】
続いて、この生成手段の変形形態について説明する。図6は他の形態の生成手段の構成図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は底面図、図6(c)はD−D線断面図、図6(d)はE−E線断面図である。図7は生成手段の動作説明図であり、図7(a)は線状流動体生成状況の側面図、図7(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
この生成手段100も、第一供給部1、第二供給部2、第一流路3、第二流路4、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6、第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を備えている。
これらは先に図5を掲げて説明した生成手段100と同様の機能を有する構成であるが、製造方法が相違している。以下、同じ符号を付して重複する説明を省略し、製造方法について説明する。
【0048】
この生成手段100では、ボール盤・フライス盤などを用いて図6(a)の方向から第一供給部1、第二供給部2、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6を穿設し、また、第一流路3、第二流路4をワイヤ式放電加工機で加工して形成する。さらに図6(b)の方向から第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を穿設する。最終的に図6(c),(d)のように蓋9,10により一方を塞いで他方から第一流動体A,第二流動体Bを供給できるようにする。
このような生成手段100では、ボール盤・フライス盤・ワイヤ式放電加工機など通常の装置を用いて穿設・切削形成するものであり、コスト低減なども可能となる。
そしてこの生成手段100でも、図7(a),(b)で示すように吐出孔群7と吐出孔群8とを交互に配置することで、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が交互に吐出される。
【0049】
続いて、生成手段の更なる変形形態について説明する。図8は他の形態の生成手段の構成図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は底面図、図8(c)はD−D線断面図、図8(d)はE−E線断面図である。図9は生成手段の動作説明図であり、図9(a)は線状流動体生成状況の側面図、図9(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
この生成手段100も、第一供給部1、第二供給部2、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6、第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を備えている。
これらは先に図6,7を掲げて説明した生成手段100において、第一流路3と第一等圧力空間5とを共通とし、また、第二流路4と第二等圧力空間6とを共通にして、更なる小型化・加工工程の削減を図るような生成手段100である。以下、同じ符号を付して重複する説明を省略し、製造方法について説明する。
【0050】
この生成手段100では、ボール盤・フライス盤・ワイヤ式放電加工機などを用いて図8(a)の方向から第一供給部1、第二供給部2を穿設し、また、第一等圧力空間5、第二等圧力空間6をワイヤ式放電加工機で加工して形成する。さらに図8(b)の方向から第一吐出孔群7、第二吐出孔群8を穿設する。最終的には図8(c),(d)のように蓋9,10により一方を塞いで他方から第一流動体A,第二流動体Bを供給できるようにする。
このような生成手段100では、ボール盤・フライス盤・ワイヤ式放電加工機など通常の装置を用いて切削形成するものであり、コスト低減なども可能となる。
そしてこのような生成手段100でも、図9(a),(b)で示すように吐出孔群7と吐出孔群8とを交互に配置することで、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が交互に吐出される。
【0051】
以上、生成手段100の各種形態について図4〜図9を参照しつつ説明した。これら生成手段100は、何れも第一吐出孔群7,第二吐出孔群8の上流側近傍で、それぞれ第一等圧力空間5,第二等圧力空間6を形成したため、粘性の低い液体・粉体などはもちろんのこと、例えば、ゲル状物、練状物、または、粒体と液体との混合物(スラリー)というような粘性の高い流動体であっても使用できるようになり、粘性の大小の制約がなくなり、混合に用いる生成手段とすることができる。
【0052】
続いて、上記生成手段を含む混合装置について説明する。先に説明した従来技術では研究室レベルでは問題ないが、生産に利用する場合は一時に混合できる量が少なく、規模が小さく使い勝手が悪かった点を改良し、産業的に大規模に生産が可能となるような混合装置について説明する。
【0053】
図10は本形態の混合装置の構成図であり、図10(a)は正面図、図10(b)は生成手段の底面図である。図11は混合の説明図であり、図11(a)は混合された流動体の断面図、図11(b)は自然拡散の説明図である。
混合装置は生成手段100、配置手段200を備えている。
生成手段100は、図10(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図10(b)で示すように、回転体形状である配置手段200の中心軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図10で白)および第二線状流動体B’(図10で黒)が吐出される。
【0054】
生成手段100では、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣接して第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、平行線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。好ましくは第一線状流動体A’を吐出する吐出孔の数と第二線状流動体B’を吐出する吐出孔の数とを同じにする。先に図4〜図9を用いて説明した生成手段100と比較すると、回転体の円周に沿って吐出孔が設けられているが相違するが、他の点は同じである。
配置手段200は吐出孔の同心円の中心軸を回転軸として回転する円盤状または容器状の受容体による手段である。回転体は、例えば、皿・容器・腕といったものであり、混合物を収容するものであれば良い。円盤または容器を回転させつつ、混合物を収容する。
このような混合装置1000によれば、回転により受容体上に第一線状流動体A’および第二線状流動体B’が積層されて図11(a)で示すように、二方(図11(a)では上下方向)のみに異種の第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が隣接して、混合物を弦巻状に上側に順次重ねていくことで、多層に積層される。そして、図11(b)で示すように、第一線状流動体A’の二方に第二線状流動体B’が隣接し、また、第二線状流動体B’の二方に第一線状流動体A’が隣接しているが、これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が次第に流れていき自然拡散により混合する。
【0055】
このような本形態によれば、第一線状流動体A’および第二線状流動体B’の二面で接触させるものであり、この点では従来技術と同じ混合能力であるが、多層に積層でき、かつ一層当たりの孔数を多くできるため従来よりも多くの第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を混合させることができ、大規模な混合が可能となって製造業に適用可能となる。
【0056】
なお、上記した配置手段200が更に高速で回転できるようになされ、つもった混合物を遠心力で移動させて、混合時間の短縮を図るようにしても良い。
また、混合物の上面から生成手段100までの距離L(図10(a)参照)がほぼ一定になるようにすると混合比がより正確となるため、積層して混合物の嵩が上昇するにつれて、配置手段200を少しずつ下げるか、または、配置手段200の下部から混合物を排出するような構成を採用しても良い。
【0057】
続いて、図10,図11を用いて説明した混合装置を改良し、混合能力をより高めた混合装置について説明する。図12は本形態の混合装置の構成図であり、図12(a)は正面図、図12(b)は生成手段の底面図である。図13は混合の説明図であり、図13(a)は吐出された流動体の断面図、図13(b)は混合された流動体の断面図、図13(c)は自然拡散の説明図である。
混合装置1000は、生成手段100、配置手段200を備えている点は同じであるが、吐出孔の配置を異ならせた点(後述)が相違する。
生成手段100は、図12(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図12(b)で示すように、回転体形状である配置手段200の中心軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図12で白)および第二線状流動体B’(図12で黒)が吐出される。
【0058】
生成手段100では、図12(b)で示すように、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣接して第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。また、端部のみ吐出孔101と封鎖部102とを交互に配置する手段である。この封鎖部102とは、吐出孔を封鎖したか、あるいは初めから吐出孔を造らなかったものである。この点以外は、先に説明した形態と同じである。
配置手段200は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する円盤状または容器状の受容体による手段である。回転体は、例えば、皿・容器・腕といった円盤状または容器状の受容体ものであり、混合物を収容するものであれば良い。同心円の中心軸を回転軸として円盤または容器を回転させつつ、混合物を収容する。
【0059】
このような混合装置1000によれば、回転により受容体上に第一線状流動体A’および第二線状流動体B’が積層されるが、封鎖部を配置したことにより図13(a)で示すように第一線状流動体A’の間に第二線状流動体B’が入り込んで、図13(b)で示すように混合し、四方(図13(b)では左右方向・上下方向)に異種の第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が隣接した状態で、この混合物を弦巻状に上側に順次重ねていくことで、多層に積層される。
そして、図13(c)で示すように、第一線状流動体A’の四方に第二線状流動体B’が隣接し、また、第二線状流動体B’の四方に第一線状流動体A’が隣接しているが、これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が次第に流れていき自然拡散により混合する。
【0060】
本形態によれば、第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を四面で接触させるものであり、従来技術と比較しても拡散距離を短縮するとともに接触面積を増加、つまり混合能力を高めるともに大量に混合できるようにして大規模な実施を可能とし、製造業にも適用可能としたものである。
【0061】
なお、上記した配置手段200が更に高速で回転できるようになされ、つもった混合物を遠心力で移動させて、混合時間の短縮を図るようにしても良い。
また、混合物の上面から生成手段100までの距離L(図12(a)参照)がほぼ一定になるようにすると混合比がより正確となるため、積層して混合物の嵩が上昇するにつれて、配置手段200を少しずつ下げるか、または、配置手段200の下部から混合物を排出するような構成を採用しても良い。
【0062】
続いて、混合装置1000の改良形態について説明する。
吐出孔の配置を変更して、第一線状流動体A’の四方から第二線状流動体B’を接触できるようにする形態である。図14は、吐出孔の配置の説明図であり、図14(a)は第一配置図、図14(b)は第二配置図、図14(c)は第一,第二線状流動体の配置図、図14(d)は、第一,第二単位流動体の配置図である。
なお、図14(d)の第一,第二単位流動体の配置は第一,第二線状流動体に係るこの改良形態に関するものではなく、後述されるものであるが、便宜上この図14に一括して記載するものである。
【0063】
図14(a)の第一配置図のように、第一列で第一線状流動体A’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。そして第二列で第二線状流動体B’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。この際、円周方向では第一列の封鎖部に第二列の第二線状流動体B’が入り込んで補間するように配置する。第三列は、封鎖部と第一線状流動体A’の吐出孔とを交互に配置する。この際、円周方向では第二列の第二線状流動体B’に第三列の第一線状流動体A’が接触する位置に配置する。そして第四列で第二線状流動体B’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。この際、円周方向では第三列の封鎖部に第四列の第二線状流動体B’が入り込んで補間するように配置する。
第一吐出孔群7,第二吐出孔群8をこのような配置とすると、図14(c)で示したように、第一線状流動体A’の四方に第二線状流動体B’が位置するとともに、混合時に隙間を少なくして密着させることができ、混合能力を高めることができる。
【0064】
また、図14(b)の第二配置図のようにしても良い。第一列で第一線状流動体A’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。そして第二列で封鎖部と第二線状流動体B’の吐出孔とを交互に配置する。この際、円周方向では第一列の封鎖部に第二列の第二線状流動体B’が入り込んで補間するように配置する。第三列は、第二線状流動体B’の吐出孔と封鎖部とを交互に配置する。この際、円周方向では第一列の第一線状流動体A’に第三列の第二線状流動体B’が接触する位置に配置する。そして第四列で封鎖部と第一線状流動体A’の吐出孔とを交互に配置する。この際、円周方向では第三列の封鎖部に第四列の第一線状流動体A’が入り込んで補間するように配置する。
【0065】
第一吐出孔群7,第二吐出孔群8をこのような配置とすると、図14(c)で示したように第一線状流動体A’の四方に第二線状流動体B’が位置するとともに、混合時に隙間を少なくして密着させることができ、混合能力を高めることができる。また、図14(a)と比較すると、同じ流動体が二列配置できるようになり、生成手段100の構造を簡素化できる。例えば、図15は生成手段を説明する説明図であり、図15(a)は平面図、図15(b)は正面図である。このように吐出孔群の配置が中間用第一吐出孔群7a、端部用第一吐出孔群7b、中間用第二吐出孔群8aを図のように配置すれば、先に図14(b)で説明したような混合を達成でき、密度を高めている。なお、図示しないが、図14(a)で示すような配置としても良い。
【0066】
続いて、更に混合能力を高めた混合装置について説明する。図10〜図15で示した混合装置は、線状流動体を二方または四方で接触させるものであったが、以後説明する混合装置は単位流動体を生成して混合する形態である。以下、図を参照しつつ説明する。
図16は本形態の混合装置の構成図であり、図16(a)は正面図、図16(b)は生成手段の底面図である。図17は混合の説明図であり、図17(a)は混合直前の混合体の断面図、図17(b)は掻き取り時の混合体の説明図である。
混合装置1000は生成手段100、切削用刃状部300を備えている。
生成手段100は、先に説明したようなものであり、図16(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図16(b)で示すように、切削用刃状部300の回転軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図16(a)で白)および第二線状流動体B’(図16(a)で黒)が吐出される。
【0067】
生成手段100では、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣接して第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、平行線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。
切削用刃状部300は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する刃状の部材であり、吐出される第一線状流動体A’,第二線状流動体B’を吐出孔の直近で切断する。そして切削用刃状部300に付着する第一線状流動体A’,第二線状流動体B’は、吐出孔がないところで掻き取られる。掻き取る方向は刃の向き(同心円の接線方向)と平行である。
【0068】
このような混合装置1000によれば、切削用刃状部300が所定速度で回転して第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を掻き取るが、生成手段100からの吐出時に図17(a)のように第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を配置したことにより、図17(b)で示すように、粒状である第一単位流動体A”および第二単位流動体B”が二方で隣接した状態とすることができる。このような状態で下側にある容器内に落下して自然拡散していき、混合する。
【0069】
本形態によれば、第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を二面で接触させるものであり、従来技術と比較しても拡散距離を大幅に減少させて混合能力を高めるともに大量に混合できるようにして大規模な実施を可能として製造業にも適用可能としたものである。
【0070】
続いて、更に混合能力を高めた混合装置について説明する。図16,図17で示した混合装置は、第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を二方で接触させるものであったが、以後説明する混合装置は第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四方で隣りあうようにして自然拡散により混合する形態である。以下、図を参照しつつ説明する。
図18は本形態の混合装置の構成図であり、図18(a)は正面図、図18(b)は生成手段の底面図である。図19は混合の説明図であり、図19(a)は切断前の流動体を示す図、図19(b)は切断後の流動体を示す図、図19(c)は自然拡散の説明図である。
混合装置1000は生成手段100、切削用刃状部300を備えている。
生成手段100は、先に説明したようなものであり、図18(a)で示すように、配置手段200の上側であって、図18(b)で示すように、切削用刃状部300の回転軸を中心とする同心円上に吐出孔群の吐出孔が配置される。本形態では生成手段100から第一線状流動体A’(図18(a)で白)および第二線状流動体B’(図18(a)で黒)が吐出される。
【0071】
生成手段100では、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向には第一線状流動体A’を吐出する吐出孔に隣りあって第二線状流動体B’を吐出する吐出孔が交互に配置され、また、線方向では同種の吐出孔が配置される手段である。また、端部のみ吐出孔と封鎖部とを交互に配置する手段である。この封鎖部とは、吐出孔を封鎖したか、あるいは初めから吐出孔を造らなかったものである。これ以外は、先に説明した形態と同じである。
切削用刃状部300は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する刃状の部材であり、吐出される第一線状流動体A’,第二線状流動体B’を吐出孔の直近で切断する。そして刃状部300に付着する第二単位流動体A”,第二単位流動体B”は、吐出孔がないところで掻き取られる。掻き取る方向は刃の向きと平行方向(同心円の径方向)である。
【0072】
このような混合装置によれば、図19(a)のように第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を吐出し、切削用刃状部300が所定速度で回転して掻き取って第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を生成するが、図19(b)で示すように、第一単位流動体A”の間に後列の第二単位流動体B”が入り込んで、図19(c)で示すように、粒状である第一単位流動体A”および第二単位流動体B”が四方で隣りあった状態とすることができる。このような状態で下側にある容器内に落下して四方で隣接しつつ自然拡散していき、混合する。
【0073】
このような混合装置によれば、図18(a)で示すように、封鎖部を配置したことにより第一単位流動体A”の間に第二単位流動体B”が入り込んで図19(b)で示すように、四方に異種の第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が隣りあって配置され、図19(c)で示すような状態となる。このように第一単位流動体A”の四方には第二単位流動体B”が、また第二単位流動体B”の四方には第一単位流動体A”が配置されており、自然拡散により混合する。
【0074】
続いて、本形態で更に混合能力を高めた混合装置について説明する。先の混合装置と同様に第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四方で隣接させて自然拡散により混合する形態である。以下、図を参照しつつ説明する。
図20は混合の説明図であり、図20(a)は切断前の流動体を示す図、図20(b)は切断後接続方向に寄せられて、二方で互いに直接接触している状態の流動体を示す図、図20(c)は図20(b)の状態から更に刃に平行な方向に掻き寄せられて、四方で互いに直接接触している状態における自然拡散の説明図である。
混合装置1000は生成手段100、図20(b)で示すように直交する切削用刃状部300,掻き取り用刃状部301を備えている。
切削用刃状部300は吐出孔の同心円の中心軸と同軸に回転する刃状の部材であり、吐出される第一線状流動体A’,第二線状流動体B’を吐出孔の直近で切断する。そして切削用刃状部300に付着する第二単位流動体A”,第二単位流動体B”は、吐出孔がないところで掻き取られる。掻き取る方向は刃の向きと平行方向(同心円の径方向)である。
さらに掻き取り用刃状部301は切削用刃状部300に直交して移動するようになされ、図20(c)で示すように第一単位流動体A”,第二単位流動体B”を寄せ集める。
【0075】
このような混合装置によれば、図20(a)のように第一線状流動体A’および第二線状流動体B’を吐出し、切削用刃状部300が所定速度で回転して掻き取って第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を生成し、図20(b)で示すように、第一単位流動体A”の間に後列の第二単位流動体B”が入り込んだ状態になる。更にこれを掻き取り用刃状部301で切削用刃状部300と平行な方向に掻き取ることにより、図20(c)で示すように、粒状である第一単位流動体A”および第二単位流動体B”が四方で確実に隣接した状態とすることができる。このような状態で下側にある容器内に落下して自然拡散していき、混合する。
【0076】
このような混合装置によれば、図18(a)で示すように、封鎖部を配置したことにより第一単位流動体A”の間に第二単位流動体B”が入り込んで図20(b)で示すように、四方に異種の第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が確実に隣接し、図20(c)で示すような状態となる。このように第一単位流動体A”の四方には第二単位流動体B”が、また第二単位流動体B”の四方には第一単位流動体A”が配置されており、自然拡散により混合する。
【0077】
これら本形態によれば、第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四面で接触させる(特に図20で示す形態では確実に接触させる)ものであり、従来技術と比較しても混合距離を減少させ、つまり混合能力を高めるともに大量に混合できるようにして大規模な実施を可能として製造業にも適用可能としたものである。
【0078】
なお、生成手段100を、先に説明した図14(a)の第一配置図、図14(b)の第二配置図による吐出孔を配置するものとしても、図14(d)で示すように第一単位流動体A”および第二単位流動体B”を四面で接触させるような混合物とすることができ、同様の効果を奏しうる。
【0079】
続いて、第一単位流動体A”と第二単位流動体B”とを四方で隣接させる他の形態について図を参照しつつ説明する。図21は、本形態の混合装置の構造を説明する説明図であり、図21(a)はF−F線断面図、図21(b)は底面図である。混合装置1000は、図21(a)で示すように、生成手段400、配置手段500を備えている。生成手段400は、ベース401、構造ばね402、供給本体部403を備える。配置手段500は、モータ501、孔付板502を備えている。
【0080】
ベース401は、図示しない天井部に固定されている。このベース401の両端には構造ばね402が取付けられ、さらにこれら構造ばね402に孔付板502が取付けられている。これらベース401、構造ばね402および孔付板502により、正面視長方形状の構造体となっており、孔付板502は振動方向Aに移動しやすくなっている。この孔付板502にリニアモータ501が取付けられ、孔付板502を振動方向Aに所定速度で移動させる。
供給本体部403には、第一供給部403aに連通する第一吐出孔403c、第二供給部403bに連通する第二吐出孔403dが形成されている。これら第一吐出孔403c,第二吐出孔403dは孔付板502の孔502aに対向するようになされている。
【0081】
図22は、混合装置各部の好適な寸法例の説明図であり、図22(a)はF−F線断面図、図22(b)は底面図である。例えば、第一供給部403a、第二供給部403bは直径を300μmの孔とし、第一吐出孔403c、第二吐出孔403dの直径を50μm〜100μmの孔とし、第一吐出孔403c、第二吐出孔403dのピッチを300〜500μmとする。孔付板502は、100mm×100mm四方の板である。このため四万個の孔を配置できる。供給部本体403と孔付板502との距離bは例えば1μmとして、流動体がスキマに入り込まないようにしていわゆる差し込み現象を防止する。
このような混合装置は一例であり、これら数値は混合する流動体の粘度・混合時間などにより適宜選択される。
【0082】
続いてこのような混合装置1000による混合について説明する。図23は混合を説明する説明図であり、図23(a)はF−F線断面図、図23(b)は底面図である。図24は単位流動体の配置を説明する説明図である。
図23(a)で示すように、第一供給部403aに第一流動体Aを、また、第二供給部403bに第二流動体Bをそれぞれ供給すると、図23(b)で示すような配置で第一吐出孔403cから第一線状流動体A’が、第二吐出孔403dから第二線状流動体B’が、それぞれ供給される。これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’は孔付板502の対向する孔502aへ流入するが、モータ501により孔502aが移動して図23(a)で示すように、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が切断されて第一単位流動体A”,第二単位流動体B”になるとともに、第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が交互に配置される。これにより、図24のように第一単位流動体A”の四方では第二単位流動体B”が配置され、同じく第二単位流動体B”の四方では第一単位流動体A”が配置される。
【0083】
このような供給本体部403を、図25(a),(b)で示すように、第一等圧力空間403e,第二等圧力空間403fとの間に、第一流路403g,第二流路403hを形成した形態でも本発明の実施は可能である。
【0084】
なお、他の形態の混合装置1000による混合について説明する。図26は混合を説明する説明図であり、図26(a)はF−F線断面図、図26(b)は底面図である。
図26(a)で示すように、第一供給部403aに第一流動体Aを、また、第二供給部403bに第二流動体Bをそれぞれ供給すると、図26(b)で示すような配置で第一吐出孔403cから第一線状流動体A’が、第二吐出孔403dから第二線状流動体B’が、それぞれ供給される。これら第一線状流動体A’,第二線状流動体B’は孔付板502の対向する孔502aへ流入するが、モータ501により孔502aが移動して図26(a)で示すように、第一線状流動体A’,第二線状流動体B’が切断されて第一単位流動体A”,第二単位流動体B”になるとともに、第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が交互に配置され、図26(b)に示すように切削用刃状部300で切削方向に切削し、更に掻き寄せ用刃状部301で切削用刃状部300に平行な方向に掻き寄せることにより、図24のように第一単位流動体A”の四方では第二単位流動体B”が配置され、同じく第二単位流動体B”の四方では第一単位流動体A”が配置される。
【0085】
これら何れの場合でも図24で示すように上面側・底面側(図23(b),図25(b),26(b)から見た側)では第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が二方から接触しているが、側面側(図23(a),図25(a),26(a)から見た側)では四方から接触している。
このように本形態では第一単位流動体A”の四方に第二単位流動体B”が、また、第二単位流動体B”の四方に第一単位流動体A”が配置されるものであり、拡散距離を減少させて混合時間を短縮させ、混合能力を増している。
【0086】
続いて、更に混合能力を高めた構成について説明する。図27は混合装置の改良形態の説明図である。図28は単位流動体の配置を説明する説明図である。図21を用いて説明した先の形態では第一吐出孔403cと、第二吐出孔403dとが、それぞれ一列となるように配置されているが、図27(a)で示す第一吐出孔403cと、第二吐出孔403dとを、図27(b)で示すように前後方向・左右方向で交互に配置する。なお、この場合、流路等を形成せずに、各第一吐出孔403cと、第二吐出孔403dにチューブなどで直接流路を供給することで対処する。
このような混合装置1000を動作させると、図27(c)で示すように、上下方向で第一単位流動体A”,第二単位流動体B”が交互に配置され、孔付板502から落下して積層した流動体は、図28で示すように、第一単位流動体A”の六方に第二単位流動体B”が、また、第二単位流動体B”の六方に第一単位流動体A”が配置される。
このような混合物は、混合距離が短縮するとともに六方で自然拡散するため、混合時間が極めて速くなる。また、混合比も厳密に制御しやすいという利点もある。
このように本形態では第一単位流動体A”の六方に第二単位流動体B”が、また、第二単位流動体B”の六方に第一単位流動体A”が配置されるものであり、混合能力を増している。
【0087】
また、他の形態について説明する。図29,図30,図31は混合装置の改良形態の説明図である。例えば、図26で示すような列状に同じ流動体を吐出するような生成手段である供給本体部403を用いて同様に六方から単位流動体を隣接させるものである。本形態では、混合装置1000は、図29,図30で示すように、切削用刃状部300、掻き寄せ用刃状部301、掻き落とし用刃状部302、供給本体部403、孔付板502、エアーシリンダ601,602,603、混合物撹拌槽700を備えている。
この際、図31(b)で示すように切削用刃状部300、掻き寄せ用刃状部301、を共に45°傾けて配置する。
【0088】
この際、流動体が吐出されない位置で孔付板502を停止する。まず、エアーシリンダ601が切削用刃状部300を移動させると、切削用刃状部300がストロークAだけ移動して停止する。すると、図31(c)で示すように切削用刃状部300に付着する。
続いて、エアーシリンダ602が掻き寄せ用刃状部301を移動させると、掻き寄せ用刃状部301がストロークBだけ移動して停止する。すると、図31(d)で示すような状態で切削用刃状部300および掻き寄せ用刃状部301に付着する。
続いて、エアーシリンダ603が掻き落とし用刃状部302を移動させると、掻き落とし用刃状部302がストロークCだけ移動して停止する。すると、図31(d)で示すような状態で切削用刃状部300および掻き寄せ用刃状部301に対して上から掻き落とし用刃状部302が降下してきて、下側に掻き落とす。すると図28で示すような固まりが混合物拡散槽700内へ落下する。最終的に混合物拡散槽内700で拡散して混合物を生成する。
その後、エアーシリンダ601〜603をそれぞれ稼働して、切削用刃状部300、掻き寄せ用刃状部301および掻き落とし用刃状部302を元の位置に戻す。その後に、孔付板502の振動を再開して、同様の混合を繰り返す。
【0089】
以上、混合装置の各種形態について説明した。本形態では更に各種の変形形態が可能である。例えば、本形態では流動体として液体・ゲルなどを念頭において説明した。しかしなら、図32の他の流動体による混合装置の説明図で示すように、流動体が粘性を有する粒体であり、粒体を交互に配置する混合装置であっても良い。このような場合でもある種類の粒の六方に他の種類の粒が配置されるため、混合能力を高めることができる。
【0090】
また、さらに混合能力を増すため、吐出孔から線状流動体を放出した後で捻るようにしても良い。また、吐出孔から線状流動体を放出した後で引っ張るようにしても良い。また、吐出孔から線状流動体を放出した後でロールで圧縮するようにしても良い。これら構成は適宜選択されるが、何れも混合能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】混合原理を説明する説明図である。
【図2】混合原理を説明する説明図である。
【図3】混合原理を説明する説明図である。
【図4】生成手段を説明する説明図であり、図4(a)はC−C線断面図、図4(b)はA−A線断面図、図4(c)は正面図、図4(d)はB−B線断面図、図4(e)は流動体の吐出位置図である。
【図5】生成手段を説明する説明図であり、図5(a)はC−C線断面図、図5(b)はA−A線断面図、図5(c)は正面図、図5(d)はB−B線断面図、図5(e)は流動体の吐出位置図である。
【図6】他の形態の生成手段の構成図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は底面図、図6(c)はD−D線断面図、図6(d)はE−E線断面図である。
【図7】生成手段の動作説明図であり、図7(a)は線状流動体生成状況の側面図、図7(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
【図8】他の形態の生成手段の構成図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は底面図、図8(c)はD−D線断面図、図8(d)はE−E線断面図である。
【図9】生成手段の動作説明図であり、図9(a)は線状流動体生成状況の側面図、図9(b)は線状流動体生成状況の平面図である。
【図10】混合装置の構成図であり、図10(a)は正面図、図10(b)は生成手段の底面図である。
【図11】混合の説明図であり、図11(a)は混合された流動体の断面図、図11(b)は自然拡散の説明図である。
【図12】混合装置の構成図であり、図12(a)は正面図、図12(b)は生成手段の底面図である。
【図13】混合の説明図であり、図13(a)は吐出された流動体の断面図、図13(b)は混合された流動体の断面図、図13(c)は自然拡散の説明図である。
【図14】吐出孔の配置の説明図であり、図14(a)は第一配置図、図14(b)は第二配置図、図14(c)は第一,第二線状流動体の配置図、図14(d)は、第一,第二単位流動体の配置図である。
【図15】生成手段を説明する説明図であり、図15(a)は平面図、図15(b)は正面図である。
【図16】混合装置の構成図であり、図16(a)は正面図、図16(b)は生成手段の底面図である。
【図17】混合の説明図であり、図17(a)は混合直前の混合体の断面図、図17(b)は掻き取り時の混合体の説明図である。
【図18】混合装置の構成図であり、図18(a)は正面図、図18(b)は生成手段の底面図である。
【図19】混合の説明図であり、図19(a)は切断前の流動体を示す図、図19(b)は切断後の流動体を示す図、図19(c)は自然拡散の説明図である。
【図20】混合の説明図であり、図20(a)は切断前の流動体を示す図、図20(b)は切断後接続方向に寄せられて、二方で互いに直接接触している状態の流動体を示す図、図20(c)は図20(b)の状態から更に刃に平行な方向に掻き寄せられて、四方で互いに直接接触している状態における自然拡散の説明図である。
【図21】本形態の混合装置の構造を説明する説明図であり、図21(a)はF−F線断面図、図21(b)は底面図である。
【図22】混合装置各部の好適な寸法例の説明図であり、図22(a)はF−F線断面図、図22(b)は底面図である。
【図23】混合を説明する説明図であり、図23(a)はF−F線断面図、図23(b)は底面図である。
【図24】単位流動体の配置を説明する説明図である。
【図25】混合を説明する説明図であり、図25(a)はF−F線断面図、図24(b)は底面図である。
【図26】混合を説明する説明図であり、図26(a)はF−F線断面図、図26(b)は底面図である。
【図27】混合装置の改良形態の説明図である。
【図28】単位流動体の配置を説明する説明図である。
【図29】混合装置の改良形態の説明図である。
【図30】混合装置の改良形態の説明図である。
【図31】混合装置の改良形態の説明図である。
【図32】他の流動体による混合装置の説明図である。
【図33】従来技術の混合を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0092】
1000:混合装置
100:生成手段
1:第一供給部
2:第二供給部
3:第一流路
4:第二流路
5:第一等圧力空間
6:第二等圧力空間
7:第一吐出孔群
7a:中間用第一吐出孔群
7b:端部用第一吐出孔群
8a:中間用第二吐出孔群
8:第二吐出孔群
9:蓋
10:蓋
101:吐出孔
102:封鎖部
200:配置手段
300:切削用刃状部刃状部
301:掻き寄せ用刃状部
302:掻き落とし用刃状部
400:生成手段
401:ベース
402:構造ばね
403:供給本体部
403a:第一供給部
403b:第二供給部
403c:第一吐出孔
403d:第二吐出孔
500:配置手段
501:モータ
502:孔付板
502a:孔
601:エアーシリンダ
602:エアーシリンダ
603:エアーシリンダ
700:混合物撹拌槽
A:第一流動体
B:第二流動体
A’:第一線状流動体
B’:第二線状流動体
A”:第一単位流動体
B”:第二単位流動体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一種類の流動体が吐出される複数の吐出孔からなる吐出孔群と、
吐出孔群の複数の吐出孔の上流側近傍に配置され、流動体を等圧力とした上で複数の吐出孔へ送る等圧力空間と、
を有し、密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体別に吐出孔群および等圧力空間をそれぞれ備える生成手段であって、
吐出孔群から二以上の種類の線状流動体を吐出生成することを特徴とする生成手段。
【請求項2】
請求項1に記載の生成手段において、
ある種の流動体を吐出する吐出孔群と異種の流動体を吐出する吐出孔群とが隣りあって交互に配置されることを特徴とする生成手段。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は流路抵抗が等しい複数のラインからなることを特徴とする生成手段。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は一の流路による圧力均等化部であることを特徴とする生成手段。
【請求項5】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の二方に他の種類の線状流動体が隣接し、さらに多層に配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の二方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項6】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の四方に他の種類の線状流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の四方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項7】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の二方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の二方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項8】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の四方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の四方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項9】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の六方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の六方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項10】
請求項5に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて同心円の中心軸方向に沿って二方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項11】
請求項6に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置されるとともに、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて、封鎖部により形成された不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の中心軸方向および半径方向に沿って四方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項12】
請求項7に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が線状流動体を掻き取って同心円の接線方向に沿って二方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項13】
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が異種の線状流動体を掻き取って、封鎖部により形成された不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の接線方向および半径方向に沿って四方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項14】
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、横方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、縦方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を横方向にnピッチ往復動させる駆動部と、
を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の四方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする混合装置。
【請求項15】
請求項9に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、ある種の線状流動体を吐出する吐出孔の縦方向および横方向の四方に隣接して異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を吐出部配列方向にnピッチ往復動させる駆動部と、を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の六方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする混合装置。
【請求項16】
請求項5〜請求項15の何れか一項に記載の混合装置において、
前記生成手段は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の生成手段とすることを特徴とする混合装置。
【請求項1】
同一種類の流動体が吐出される複数の吐出孔からなる吐出孔群と、
吐出孔群の複数の吐出孔の上流側近傍に配置され、流動体を等圧力とした上で複数の吐出孔へ送る等圧力空間と、
を有し、密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体別に吐出孔群および等圧力空間をそれぞれ備える生成手段であって、
吐出孔群から二以上の種類の線状流動体を吐出生成することを特徴とする生成手段。
【請求項2】
請求項1に記載の生成手段において、
ある種の流動体を吐出する吐出孔群と異種の流動体を吐出する吐出孔群とが隣りあって交互に配置されることを特徴とする生成手段。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は流路抵抗が等しい複数のラインからなることを特徴とする生成手段。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の生成手段において、
流動体を供給する供給部と、
供給部と等圧力空間とで連通する流路と、
を備え、
前記流路は一の流路による圧力均等化部であることを特徴とする生成手段。
【請求項5】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の二方に他の種類の線状流動体が隣接し、さらに多層に配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の二方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項6】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
ある種類の線状流動体の四方に他の種類の線状流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の線状流動体と、この線状流動体の四方に隣接する他の種類の線状流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項7】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の二方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の二方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項8】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の四方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の四方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項9】
密度または分子量が異なる二以上の種類の流動体をそれぞれの種類で線状流動体として生成する生成手段と、
二以上の種類の線状流動体をそれぞれの種類で小片に分割して単位流動体を生成するとともに、ある種類の単位流動体の六方に他の種類の単位流動体が隣接するように配置する配置手段と、
ある種類の単位流動体と、この単位流動体の六方に隣接する他の種類の単位流動体と、が自然拡散により混合することを特徴とする混合装置。
【請求項10】
請求項5に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて同心円の中心軸方向に沿って二方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項11】
請求項6に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置されるとともに、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸に回転する受容体による手段であり、
回転により受容体上に積層されて、封鎖部により形成された不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の中心軸方向および半径方向に沿って四方で異種の線状流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項12】
請求項7に記載の混合装置において、
前記生成手段は、多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が線状流動体を掻き取って同心円の接線方向に沿って二方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項13】
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は多数同心円と多数平行線との交点に吐出孔が配置され、同心円周方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、平行線方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、端部のみ吐出孔と封鎖部とが交互に配置される手段であり、
前記配置手段は同心円の中心軸と同軸にして生成手段と相対的に回転する刃状部を含む手段であり、
刃状部が異種の線状流動体を掻き取って、封鎖部により形成された不在空間内に隣接する線状流動体が移動し、同心円の接線方向および半径方向に沿って四方で異種の単位流動体が隣接することを特徴とする混合装置。
【請求項14】
請求項8に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、横方向にはある種の線状流動体を吐出する吐出孔に隣りあって異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置され、また、縦方向では同種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を横方向にnピッチ往復動させる駆動部と、
を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の四方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする混合装置。
【請求項15】
請求項9に記載の混合装置において、
前記生成手段は、縦方向と横方向との複数平行線の交点上に多数吐出孔が所定間隔で格子状に配置され、ある種の線状流動体を吐出する吐出孔の縦方向および横方向の四方に隣接して異種の線状流動体を吐出する吐出孔が配置される手段であり、
前記配置手段は、横方向および縦方向で間隔が吐出孔と一致する孔部が設けられた移動体と、移動体を吐出部配列方向にnピッチ往復動させる駆動部と、を備え、
線状流動体を切断して形成した単位流動体の六方に他の種類の単位流動体を接触させることを特徴とする混合装置。
【請求項16】
請求項5〜請求項15の何れか一項に記載の混合装置において、
前記生成手段は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の生成手段とすることを特徴とする混合装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2006−68705(P2006−68705A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−258379(P2004−258379)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(591037719)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(591037719)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]