説明

生検器具及びこれを備えた生検器具一体型超音波診断装置

【課題】生検器具及びこれを備えた生検器具一体型超音波診断装置に関する。
【解決手段】生検器具は、被検体の組織のサンプルを採取するニードル230と、ニードルの移動経路をガイドするニードルガイド部を備え、ニードルが被検体に挿入される方向にニードルガイド部が移動可能なように備えられる生検キット240とを備える。本発明によると、生検時にニードル230が挿入される被検体の局部を圧迫保持し、ニードル230挿入時に発生する被検体の歪みを防止することができるようにすることにより、生検診断の精度を向上させ、被検者の煩わしさと苦痛を減らすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生検器具及び生検器具一体型超音波診断装置に関し、より詳細には超音波診断と生検とを共に行うことができる生検器具及びこれを備えた生検器具一体型超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
乳癌は、西洋では最もよく見られる腫瘍腫であり、東洋系の女性にとっても子宮頸部癌、胃癌と共に発生頻度が非常に高い腫瘍である。乳癌を診断するためには、一般に一次検診としてX線撮影装置を用いる。X線撮影装置は、非常に簡便に診断できる利点があり、広く用いられているが、乳房組織の密度が高いと、診断精度が落ちる。
【0003】
特に、東洋系の女性においては、乳房組織の密度が西欧の女性に比べて高いため、X線撮影装置による診断の有効性は乏しく、誤診率が高い。
【0004】
このため最近は、X線撮影装置に代わって超音波診断装置が次第に用いられるようになってきている。超音波診断装置は放射線被曝の危険がない上、映像を3次元的に表示することができ、2〜3mm程度の小さい腫瘍も検出し診断することが可能である。
【0005】
乳癌を診断するための超音波診断装置は、診断を被検者が仰向けの状態で行う背臥型(Supine type)、被検者がうつ伏せの状態で行う腹臥型(Prone type)及び被検者が立つか座った状態で行う直立型(Upright type)に大きく区分される。
【0006】
このうち、背臥型及び腹臥型の超音波診断装置は、被検者が仰向け又はうつ伏せになれるように備えられるので、広い設置空間を必要とする。その上、診断手順が複雑であるため、検査の効率が下がるのみならず、被検者も不自由な姿勢で検査を受けるので、診断中に疲労感を感じる短所がある。
【0007】
これに比べて直立型の超音波診断装置は、診断を被検者が立つか座った状態で行うように備えられるので、背臥型及び腹臥型の超音波診断装置に比べて設置空間をあまり必要とすることなく診断手順が比較的簡素な長所がある。
【0008】
この直立型の超音波診断装置は、被検者が立つか座った状態で、プローブが取り付けられた圧迫台が被検体を上下又は左右に圧迫しながら診断を行うように構成される。
【0009】
一方、前記のような超音波診断装置による診断によって腫瘍が存在すると疑われる部位に生検を実施し、腫瘍の存在をさらに正確に診断することができる。この生検は、被検体内部にニードル(生検針)を挿入して被検体の組織を採取する生検器具を用いて行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、前記のような直立型の超音波診断装置では生検を行うことができないので、超音波診断と共に生検を行う必要がある場合、生検は別途の生検器具を用いて超音波診断と別途に行わなければならない。これにより、超音波診断装置と別途に生検器具を備える煩わしさが生じるだけでなく、生検が超音波診断と別途に行われるため、ニードルが挿入される標的位置を正確に決定できない問題が発生する。また、前記の方法では、被検体と離隔した状態でニードルを挿入する構造をとるので、ニードル挿入時にニードルによって被検体に変形が生じ、ニードルが目的の位置に正しく挿入されない問題が生じる。従って、これを改善することが要請される。
【0011】
本発明は前記のような問題を改善するために考案されたもので、超音波診断と生検とを共に行うことができるだけでなく、生検が行われる標的位置を正確に決定して、ニードルによる被検体の変形を抑制し、生検を効率よく行うことができるように構造を改善した生検器具及びこれを備えた生検器具一体型超音波診断装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一形態による生検器具は、被検体組織のサンプルを採取するニードルと、前記ニードルの移動経路をガイドするニードルガイド部を備え、前記ニードルが前記被検体に挿入される方向に前記ニードルガイド部が移動可能なように形成された生検キットとを備える。
【0013】
また、前記ニードルガイド部は、前記被検体側の端部に備えられ、前記被検体を保持する局部圧迫部を備える。
【0014】
また、前記局部圧迫部は、前記被検体側に延びるように形成される延長部を備える。
【0015】
また、本発明の生検器具は、前記局部圧迫部が前記被検体を保持する位置に固定するように、前記局部圧迫部を固定する固定部をさらに備える。
【0016】
また、本発明の生検器具は、前記ニードルが前記被検体に挿入される前記方向に前記ニードルガイド部を駆動させる駆動部をさらに備える。
【0017】
また、本発明の他の形態による生検器具一体型超音波診断装置は、被検体の片側が開放されるように備えられ、前記被検体の前記片側の反対側で前記被検体を探査する超音波診断装置と、開放された前記被検体の前記片側に備えられ、前記超音波診断装置に結合する前記生検器具とを備える。
【0018】
また、前記超音波診断装置は、前記被検体の前記片側が開放されて前記被検体の形態が正しく維持されるように前記被検体の前記反対側を保持するハウジング部と、前記ハウジング部に傾斜して形成されて前記被検体を保持する傾斜部と、前記ハウジング部の内部に備えられて前記被検体を探査する探触部とを備える。
【0019】
また、前記傾斜部は、前記被検体と接触する下側部と、該下側部の反対側に位置する上側部とを有し、前記傾斜部は、前記被検体の形状に対応して前記下側部から前記上側部へ傾斜して形成される。
【0020】
また、前記ハウジング部の内部には、曲線部を含む経路が備えられ、前記被検体は乳房であり、前記傾斜部は被検者の両方の乳房をいずれも保持する長さ(大きさ)に形成され、前記探触部は前記両方の乳房をいずれも1回の操作で探査するように前記曲線部を含む前記経路に沿って移動する。
【0021】
また、本発明の超音波診断装置は、前記ハウジング部を昇降させる昇降部をさらに備える。
【0022】
また、本発明の超音波診断装置は、前記被検体に接近又は離隔するように前記ハウジング部を傾斜移動させる傾斜移動作動部をさらに備える。
【0023】
また、前記超音波診断装置は、直立型乳房超音波診断装置である。
【発明の効果】
【0024】
本発明の生検器具及びこれを備える生検器具一体型超音波診断装置を用いると、超音波診断と生検とを同時に行うことができる構造をとることによって、超音波診断と生検とを1つの装置で行うことができる。
【0025】
また、被検体の位置を変更させない状態で超音波診断装置に表示される超音波映像をみながら生検を行うことができるので、生検が行われる位置、即ちニードルが挿入される標的位置を正確に決定することができる。
【0026】
更にまた、生検器具を使用しない時、生検器具を超音波診断装置から分離して別途に保管できるようにすることもできるので、装置全体が占める空間を減らすことができる上、生検器具が長時間、超音波診断装置に取り付けられて放置されていることにより破損するのを防止することができる。
【0027】
また、局部圧迫部が生検時にニードルが挿入される被検体の局部を圧迫しながら支え、ニードル挿入時に発生する被検体の歪みを防止できるようにすることにより、生検診断の精度を向上させ、被検者の煩わしさ及び苦痛を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置の一使用例を示す図面である。
【図3】図2のA−A線に沿った断面図である。
【図4】図2のB−B線に沿った断面図である。
【図5】本発明の一実施例に係る傾斜移動作動部の構造を示す側面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る昇降部の構造を示す側面図である。
【図7】本発明の一実施例に係る昇降部の構造を示す側面図である。
【図8】本発明の一実施例に係る超音波診断装置の他の使用例を示す図面である。
【図9】本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置の分解斜視図である。
【図10】図9に示した超音波診断装置と生検器具との結合構造を示す図面である。
【図11】図9に示した生検器具を示す平面図である。
【図12】図11に示した生検器具の動作状態を示す図面である。
【図13】図11に示した生検器具の動作状態を示す図面である。
【図14】図13のC−C線に沿った断面図である。
【図15】図14に示した生検キットの動作状態を示す図面である。
【図16】図14に示した生検キットの概略的な構成を示す構成図である。
【図17】図14に示したニードル案内部の動作状態を示す図面である。
【図18】図14に示したニードル案内部の動作状態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る生検器具及びこれを備える生検器具一体型超音波診断装置の一実施例を説明する。なお、図面に示した線の太さや構成要素のサイズなどは、説明の明瞭性と便宜上、誇張して図示する場合もある。また、本文で用いられる用語は、本発明での機能を考慮して定義されたものであって、これはユーザ、運用者の意図または慣例によって変わることがある。従って、このような用語に関する定義は、本明細書全般に渡った内容に基づいて下されなければならない。
【0030】
図1は本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置の斜視図であり、図2は本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置の一使用例を示す図面であり、図3は図2のA−A線に沿った断面図であり、図4は図2のB−B線に沿った断面図である。なお、図中、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
【0031】
まず、図1を参照すると、本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置300は、超音波診断装置100と生検器具200とを備える。
【0032】
図1〜図4を参照すると、超音波診断装置100は、被検者が立つか座った状態で被検体に対する診断を行う直立型乳房超音波診断装置として提供され、ハウジング部110と、傾斜部120及び探触部130とを備える。
【0033】
ハウジング部110は、被検体10を保持するように備えられる。ハウジング部110の内部は、超音波の伝搬が容易な液体で満たされている。ハウジング部110の内部に満たされる液体は、オイルなどのような媒体であってもよい。このハウジング部110の内部には、後述する探触部130の超音波プローブ134が液体に浸された状態で設けられる。
【0034】
本実施例によると、ハウジング部110は被検体10の片側、例えば被検体10の上側が開放されるように被検体10を保持する。このようにハウジング部110は、被検体10の上側が開放されるように備えられることによって、診断実行者(検査を行う人)が被検体10の上側から被検体10の位置及び状態を肉眼で確認できるように視野を確保することができる。
【0035】
また、本実施例のハウジング部110は、被検体10の片側が開放されて被検体10の形態が「維持」されるように被検体10を保持する。ここで「維持」とは、被検体10の片側(下側)のみを保持して被検者が痛みを感じるほど過度に被検体10を圧迫しないことを意味する。
【0036】
本実施例によると、被検体10は人体の乳房を例示している。乳房のように形態が変形し易い被検体10は、圧迫時にその形態が変形される。
【0037】
本実施例のハウジング部110は、被検体10の前記片側の反対側、例えば被検体10の下側のみを保持することによって、被検体10を過度に圧迫することなく被検体10を保持するので、被検体10は実質的にその形態が変形しない状態でハウジング部110により支持される。
【0038】
傾斜部120は、ハウジング部110に傾斜して形成され、被検体10を保持する。傾斜部120は、被検体10と直接接触して被検体10を保持する部分であり、被検体10の形状に対応して下側から上側へ傾斜して形成される。
【0039】
この傾斜部120は被検体10、例えば被検者の両方の乳房をいずれも保持することができる長さ(大きさ)に形成される。また、傾斜部120の形状は、傾斜部120の長手方向と直交する断面の形状においては「直線状」を有し(図3参照)、後述する探触部130が移動する方向への形状、即ち傾斜部120の長手方向の断面の形状においては「曲線状」を有する(図4参照)。
【0040】
ここで、傾斜部120の長手方向と直交する断面形状が有する「直線状」とは、完全な直線状だけでなく全体的に直線状に近い実質的な直線状も含む意味であり、傾斜部120の長手方向の断面形状が有する「曲線状」は、傾斜部120に接触する被検体10が有する形状と類似の曲線状であることが望ましい。
【0041】
探触部130は、ハウジング部110の内部に備えられる。探触部130は、ハウジング部110の内部に移動可能なように備えられて被検体10を探査する。
【0042】
また、探触部130は、傾斜部120に対応するように傾斜して配置され、傾斜部120に保持された両方の乳房をいずれも1回の操作で探査するように、傾斜部120の長手方向に沿って、ハウジング部110の内部に形成される曲線を含む経路に沿って移動する。この探触部130は、ガイド部材132と超音波プローブ134とを備える。
【0043】
ガイド部材132は曲線を含む形状で形成される。望ましくは、ガイド部材132は、傾斜部120に対応するように傾斜して配置され、傾斜部120の長手方向の形状(前記経路の形状)と対応する曲線を含む形状で形成される。
【0044】
超音波プローブ134は、ガイド部材132に結合して移動する。超音波プローブ134は、超音波信号を被検体10に送信して被検体10から反射される超音波エコー信号を受信するトランスデューサ(図示せず)を備え、ガイド部材132により形成される経路に沿って傾斜部120の後面で往復移動する。
【0045】
この超音波プローブ134は、被検体10に超音波信号を送信し、被検体10から反射されてきた超音波エコー信号を受信することによって被検体10を探査する。そして、超音波プローブ134で送信されたり被検体10から反射されてくる超音波信号は、超音波プローブ134が浸された液体を通して被検体10又は超音波プローブ134に伝達される。
【0046】
本実施例の探触部130は、1つの超音波プローブ134を備える形態であっても、複数の超音波プローブ134を備える形態であっても良い。
【0047】
探触部130が1つの超音波プローブ134を備える形態の場合、探触部130に備えられる1つの超音波プローブ134は、傾斜部120の幅(長手方向と直交する方向の幅)全体を探査できる幅を有するように備えられ、傾斜部120の長手方向に沿って移動しながら被検体10全体を探査する。
【0048】
探触部130が2つ以上の超音波プローブ134を備える形態の場合、探触部130に備えられる複数の超音波プローブ134は、傾斜部120の幅方向に沿って並んで配置されることも、ずれて配置されることもできる。
【0049】
複数の超音波プローブ134が傾斜部120の幅方向に沿って並んで配置される場合、複数の超音波プローブ134の組合わせは、探触部130が1つの超音波プローブ134を備える形態のときの超音波プローブ134と同様の形態で被検体10全体を探査する。
【0050】
複数の超音波プローブ134が傾斜部120の幅方向に沿ってずれて配置される場合、それぞれの超音波プローブ134は、他の超音波プローブ134と異なる位置を移動しながら該当領域をそれぞれ探査する。
【0051】
一方、本実施例の超音波診断装置100は、傾斜移動作動部140をさらに備える。
【0052】
図5は、本発明の一実施例に係る傾斜移動作動部の構造を示す側面図である。
【0053】
図5を参照すると、傾斜移動作動部140は、被検体10に接近又は離隔するようにハウジング部110を傾斜移動させる。この傾斜移動作動部140は、ヒンジ部145と傾斜制御部(図示せず)とを備える。
【0054】
ヒンジ部145は、ハウジング部110が回動(回転移動)できるようにハウジング部110に結合する部分であって、ハウジング部110を支持するフレーム142と、ハウジング部110が回動できるようにフレーム142に取り付けられたヒンジ軸144とを備える。
【0055】
傾斜制御部は、ハウジング部110がヒンジ部145のヒンジ軸144を中心に回動することができるようにハウジング部110の動作を制御する。この傾斜制御部は、ハウジング部110を回動させるための駆動力を発生させる駆動モータと、駆動モータの駆動力を伝達してハウジング部110を回動させる動力伝達部とを備える。この傾斜制御部に備えられる駆動モータは、ステップモータであってもよい。前記のような傾斜制御部の構成は当業者にとっては自明であるので、これに関する詳細な説明は省略する。
【0056】
前記のような傾斜移動作動部140により、ハウジング部110は、被検体10(図3参照)に接近又は離隔するように傾斜移動することにより、被検体10のサイズや形状に応じてその位置が調節される。
【0057】
ハウジング部110が被検体10から離隔する方向に傾斜移動すると、サイズが大きい被検体10をその形態を維持させながら傾斜部120に安定的に保持させることができ、ハウジング部110が被検体10に近接する方向に傾斜移動すると、相対的にサイズが小さい被検体10をその形態を維持させながら傾斜部120に安定的に保持させることができる。
【0058】
一方、本実施例の超音波診断装置100は、昇降部150をさらに備える。
【0059】
図6及び図7は本発明の一実施例に係る昇降部の構造を示す側面図であり、図8は本発明の一実施例に係る超音波診断装置の他の使用例を示す図面である。
【0060】
まず、図6を参照すると、昇降部150は、ハウジング部110を昇降させるように備えられるもので、支持部152と駆動部154とを備える。
【0061】
支持部152は、ハウジング部110の下側に備えられ、ハウジング部110が昇降可能なようにハウジング部110を支持する。この支持部152は、ハウジング部110の中心部分に結合するように備えることもでき、ハウジング部110の両側部に結合するように備えることもできる。
【0062】
駆動部154は、支持部152に設けられ、ハウジング部110を昇降させる駆動力を発生させる。この駆動部154は、上下方向に駆動力を発生させて、ハウジング部110を昇降させるアクチュエータを備える。これに関する具体的な構造は当業者にとっては自明であるので、これに関する詳細な説明は省略する。
【0063】
この昇降部150は、図7に示したようにハウジング部110を昇降させて傾斜部120上面の高さが被検体10の高さと一致するようにすることによって、被検体10が傾斜部120に安定的に保持されるようにする。これだけでなく、被検者が立った状態だけでなく、図8に示したように座った状態でも被検体10が傾斜部120に安定的に保持されるようにする。
【0064】
以下、図1〜図8を参照して本実施例の超音波診断装置の動作と効果について説明する。
【0065】
本実施例の超音波診断装置100を用いて超音波診断を行うためには、図2に示したように被検者が立つか、又は図8に示したように被検者が座った状態で被検体10を傾斜部120に保持させる。このとき、被検体10が乳房の場合、両方の乳房がいずれも傾斜部120に保持されるようにする一方、実質的に乳房の大部分が傾斜部120に密着するようにする。
【0066】
このため、図6及び図7に示したように、昇降部150を作動させてハウジング部110を昇降させることによって、傾斜部120上面の高さが乳房の高さと一致するようにハウジング部110の高さを調節する。その一方、図5に示したように、傾斜移動作動部140を作動させて乳房に接近又は離隔するようにハウジング部110を傾斜移動させることによって、傾斜部120上面の形状が乳房のサイズ、形態に近づくようにハウジング部110の位置を調節する。
【0067】
このように高さ及び位置が調節されるハウジング部110は、図3及び図4に示したように、両方の乳房を安定的に保持することができるのはもちろん、実質的に乳房の片側の大部分が傾斜部120に密着することができるようにする。従って、図1及び図2に示したような本実施例の超音波診断装置100は、乳房を傾斜部120に密着させるために過度に圧迫する必要がなくなる。
【0068】
また、前記の通り高さ及び位置が調節されるハウジング部110は、乳房を圧迫することなく傾斜部120の上面の形状を乳房のサイズ、形態に近づくように調節して乳房を傾斜部120に密着させるので、乳房の変形を抑制してその原形が維持された状態で乳房を傾斜部120に密着させることができる。
【0069】
前記の通り被検体10を傾斜部120に保持させることにより、図4に示したように、被検体10に対する超音波診断を適切に行うことができる。
【0070】
ハウジング部110の内部に備えられる超音波プローブ134は、曲線状を含むように、望ましくは傾斜部120の長手方向の形状と対応する曲線状を含むように形成されるガイド部材132に沿って移動する。この超音波プローブ134は、傾斜部120の長手方向の形状と対応する曲線を含む経路に沿って移動しながら被検体10を探査する。
【0071】
このとき、被検体10、即ち両方の乳房はその形態が曲面をなしているが、原形が維持された状態でその全体が傾斜部120に密着している状態にあるので、超音波プローブ134の往復移動により乳房の内部組織の映像を連続的に取得することが可能である。これにより、超音波プローブ134は、1回の移動だけで両方の乳房に対する探査を迅速に行うことができる。
【0072】
前記の通り、本実施例の超音波診断装置100は、被検体10を過度に圧迫することなく実質的に被検体10の大部分を傾斜部120に密着させることができるので、その圧迫によって被検者が痛みを感じるのを防ぐことができる。またこの超音波診断装置100は、被検体10の形態が安定して維持されるように被検体10を保持することができるため、診断によって得られる超音波映像の品質を一定に維持しながら診断効率を向上させることができる。
【0073】
また、本実施例の超音波診断装置100は、被検体10全体を1回の診断動作で診断できるので、診断を速やかに行って、被検者の煩わしさを減らすことができる。
【0074】
図9は本発明の一実施例に係る生検器具一体型超音波診断装置の分解斜視図であり、図10は図9に示した超音波診断装置と生検器具との結合構造を示す図面である。
【0075】
図9及び図10を参照すると、本実施例の生検器具200は、生検を行うように備えられるもので、開放された被検体10の片側(上側)に備えられて超音波診断装置100に脱着可能なように結合する。この生検器具200は、超音波診断装置100に備えられる第1の結合部160に脱着可能なように結合する第2の結合部210を備える。
【0076】
第1の結合部160は超音波診断装置100の上部に備えられ、第2の結合部210は生検器具200の下部に備えられる。また、第1の結合部160と第2の結合部210のうちの一方には結合溝165が備えられ、他方には結合溝165に挿入される結合突起215が備えられる。本実施例では、第1の結合部160に結合溝165が備えられ、第2の結合部210に結合突起215が備えられるものとして例示しているが、必ずしもこれに限定される必要はない。
【0077】
また、本実施例の生検器具一体型超音波診断装置300は、固定部205をさらに備える。固定部205は、第1の結合部160と第2の結合部210との結合を固定させるように備えられる。一例として、固定部205は、第2の結合部210の結合突起215に備えられ、結合突起215の外側に突出するボールスプリング(符号省略)と、ボールスプリングの一部分が嵌められる固定溝(符号省略)との組合わせからなるが、必ずしもこれに限定される必要はない。
【0078】
一般に、生検は、超音波診断装置100により超音波診断を受ける全ての被検者に実施されるのではなく、被検者の一部、即ち超音波診断装置100による診断によって腫瘍が存在すると疑われる部位が発見された被検者にだけ実施される。
【0079】
前記の通り超音波診断装置100と生検器具200をいずれも備える本実施例の生検器具一体型超音波診断装置300は、通常、超音波診断装置100のみを用いて超音波診断だけを行い、生検が必要な被検者には、超音波診断装置100に生検器具200を結合させて超音波診断と生検とを同時に行うことができる。
【0080】
図11は図9に示した生検器具を示した平面図であり、図12及び図13は図11に示した生検器具の動作状態を示す図面であり、図14は図13のC−C線に沿った断面図である。また、図15は図14に示した生検キットの動作状態を示す図面であり、図16は図14に示した生検キットの概略的な構成を示す構成図であり、図17及び図18は図14に示したニードルガイド部の動作状態を示す図面である。
【0081】
まず、図9〜図14を参照すると、本実施例の生検器具200は、ケース220と、ニードル230と、生検キット240と、生検キットガイド部250とを備える。
【0082】
ケース220は、本実施例に係る生検器具200の外形を形成し、望ましくは上下方向に開口される「ロ」の字(枠)状の断面を有するように備えられる。このケース220は、第2の結合部210の上部に備えられ、望ましくはニードル230が移動する経路が傾斜して形成されるように第2の結合部210に対し傾斜して備えられる。
【0083】
ニードル230は、被検体10の組織のサンプルを採取するように備えられる。ニードル230は、被検体10の内部に挿入されるように細長い形態に形成されて、鋭く形成された端部を有する。このニードル230は、被検体10の内部に挿入されて被検体10の組織のサンプルを採取する。
【0084】
生検キット240は、ケース220の内部に配置され、前後左右及び上下方向に移動可能なように備えられる。この生検キット240は、ニードルガイド部245を備える。
【0085】
ニードルガイド部245は、生検キット240の内部に備えられる。ニードルガイド部245は、ニードル230の移動経路をガイドするように備えられるもので、ニードルガイド部245の内部には、ニードル230の移動経路を形成するガイドホール(符号省略)が形成される。ニードルガイド部245の内部に形成されるガイドホールは、ニードル230が挿入されて移動されるように、ニードル230の直径と同じか、わずかに大きい直径に形成される。
【0086】
また、ニードルガイド部245は局部圧迫部241を備える(図14参照)。局部圧迫部241は、ニードルガイド部245の被検体10側の端部に備えられて被検体10を保持する。この局部圧迫部241は、下側に延びるように形成される延長部242を備え、望ましくは、延長部242を備えた局部圧迫部241の被検体10側の端部は、被検体10の形状と対応する曲線状に形成される。一方、本実施例では、局部圧迫部241がニードルガイド部245の被検体10側の端部(終端)に形成された場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定される必要はなく、局部圧迫部241が被検体10側の終端内側に形成される等、多様な変形実施が可能である。
【0087】
前記生検キット240は、生検キットガイド部250に結合する。生検キットガイド部250は、生検キット240の移動経路をガイドするように備えられ、第1のガイド部材252と第2のガイド部材254とを備える。
【0088】
第1のガイド部材252は、第1の方向に配置されて生検キット240を第1の方向にガイドし、第2のガイド部材254は第1のガイド部材252と異なる方向に配置されて生検キット240を第2の方向にガイドする。
【0089】
ここで、第1の方向は傾斜部120(図4参照)の長手方向(探触部の移動方向)、即ち被検体10の左右方向と定義され、第2の方向は傾斜部120(図3参照)の幅方向、即ち被検体10の前後方向と定義される。このとき、本実施例の生検器具200が一定角度で傾斜して備えられることを勘案すると、第1の方向及び第2の方向は、生検器具200が傾斜した分だけ幅方向及び前後方向に傾くことになる。
【0090】
本実施例によると、第1のガイド部材252は、ケース220内部の第1の方向に沿った両側面に設けられる。そして、第2のガイド部材254は、第1のガイド部材252と異なる方向、すなわち、第1の方向と直交する第2の方向に配置され、その両端部が第1のガイド部材252に移動可能なように結合して第1の方向に移動する(図12参照)。この第2のガイド部材254は、生検キット240を第2の方向にガイドする。
【0091】
また、図11〜図14に示すように、本実施例の生検キットガイド部250は、第3のガイド部材256をさらに備える。第3のガイド部材256は、第1のガイド部材252及び第2のガイド部材254と異なる方向、すなわち、第1、第2の方向と直交する第3の方向に配置され、生検キット240を第3の方向にガイドする。
【0092】
ここで、第3の方向は、被検体の高さ方向と定義する。このとき、第3の方向は、第1の方向及び第2の方向と同様に生検器具200が傾斜した分だけ高さ方向に傾く。
【0093】
本実施例によると、第3のガイド部材256は、第2のガイド部材254に移動可能なように結合して第2の方向に移動する(図13参照)。第3のガイド部材256には、生検キット240が移動可能なように結合し、この第3のガイド部材256は、生検キット240を第3の方向にガイドする。
【0094】
前記の第3のガイド部材256により、生検キット240は被検体10に近接することができるように第3の方向に移動してその高さが調節される(図15参照)。そして、ニードル230は、高さが調節された生検キット240のニードルガイド部245を介してその移動経路がガイドされ、被検体10に挿入される(図18参照)。
【0095】
一方、図15〜図18に示すように、本実施例の生検器具200は、固定部260及び駆動部270をさらに備える。
【0096】
固定部260は、局部圧迫部241が被検体10を保持する位置に固定されるように局部圧迫部241を固定する。この固定部260は、ニードルガイド部245が移動する際、局部圧迫部241が被検体10を保持する位置に到達したとき、即ち生検位置に到達したとき、ニードルガイド部245の位置を固定させるように備えられる。
【0097】
ニードルガイド部245を生検位置に固定させる構造は、締結部材を用いて締結したり、電子的に固定する等、多様な方式が考えられるが、このように特定の位置に部材を固定する技術は当業者に広く知られているので、これに関する詳細な説明は省略する。
【0098】
駆動部270は、ニードル230が挿入される方向にニードルガイド部245を駆動させるように備える。この駆動部270は、ニードルガイド部245を駆動させる駆動力を発生させる駆動モータ(図示せず)及び駆動モータの駆動力をニードルガイド部245に伝達する動力伝達部(図示せず)を備える。
【0099】
一例として、動力伝達部は、駆動モータにより回転するラックと、ニードルガイド部245にニードル230が挿入される方向に設けられてラックと噛み合うピニオンとの組合わせで形成される。
【0100】
この動力伝達部を備える駆動部270によると、生検キット240に設けられる駆動モータによりラックが回転すると、ピニオンがこれと噛み合い直線的に移動しながら、ニードルガイド部245をニードル230が挿入される方向に移動させることができる。
【0101】
ニードルガイド部245は、前記のような駆動部270によりニードル230が挿入される方向、即ち被検体10に近接したり被検体10から離隔する方向に移動する。このようにニードルガイド部245を駆動させる構成は当業者にとっては自明であるので、これに関する図面及び詳細な説明は省略する。
【0102】
以下、本実施例に係る生検器具の操作と効果について説明する。
【0103】
前記のような生検器具200を用いた生検は、超音波診断装置100により被検体10に対する超音波診断を行った後で行うことも、超音波診断と関係なく別途に行うこともできる。
【0104】
生検が、超音波診断後に行われる場合は、図14に示したように、被検体10が傾斜部120に保持された状態で生検器具200を超音波診断装置100に結合させる。
【0105】
生検が超音波診断と関係なく別途に行われる場合は、まず被検体10を傾斜部120に保持させてから生検器具200を超音波診断装置100に結合させて生検を行うこともできるし、先に生検器具200を超音波診断装置100に結合させてから被検体10を傾斜部120に保持させた後で行うこともできる。
【0106】
次に、図11〜図13に示したように、生検キット240を第1の方向及び第2の方向に移動させて生検キット240の前後左右の位置を調節する。これと共に、図15に示したように、生検キット240を第3の方向に移動させて生検キット240の上下位置を調節することにより、生検キット240のニードルガイド部245を被検体10に近接させる。
【0107】
前記生検キット240の移動は、ユーザの手動操作により行うこともできるが、生検器具一体型超音波診断装置300全体の動作を制御する制御部280(図16参照)と、制御部280により制御されて第2のガイド部材254と第3のガイド部材256及び生検キット240を移動させる駆動力を発生させる駆動部(図示せず)並びに駆動部の駆動力を第2のガイド部材254と第3のガイド部材256及び生検キット240に伝達する動力伝達部(図示せず)とにより自動で行わせることもできる。
【0108】
また、生検実行前に行われた超音波診断により取得された超音波映像から腫瘍が存在すると疑われる部位、即ち生検が行われる標的位置が決定される場合は、制御部280はこの情報を用いて駆動部を制御して生検キット240の位置を調節し、ニードルガイド部245を標的位置に正確にガイドすることもできる。
【0109】
一方、被検体10に挿入されるニードル230は、皮膚を刺して入るとき、皮膚の組織を圧迫しながら入る。従って、被検体10を保持していない状態でニードル230を被検体10に挿入すると、ニードル230が皮膚の表面を貫通するとき、皮膚の弾力による反発力により皮膚の形状が歪むことがある。このように皮膚の形状が歪むと、所望の部位ではなく他の部位にニードル230が挿入されるので、診断の精度が落ち、生検を再実施しなければならない煩わしさが生じるだけでなく、被検者にも煩わしさと苦痛を増加させる。
【0110】
本実施例の生検装置200によると、図17及び図18に示すように、ニードルガイド部245を第3の方向に移動させてニードルガイド部245の上下位置を調節する。これにより、ニードルガイド部245の被検体10側の端部に備えられる局部圧迫部241は、被検体10を保持する位置、即ち生検位置に移動し、固定部260により生検位置に固定される。
【0111】
局部圧迫部241を生検位置に固定させるための固定部260の動作は、制御部280により制御され、制御部280の制御は、診断実行者の操作による信号又は局部圧迫部241と被検体10との接触を感知するセンサによる信号などに基づいて行われる。
【0112】
その次に、図18に示すように、ニードルガイド部245に形成されたガイドホールを介してニードル230を移動させ、被検体10に挿入して生検を行うための被検体10の組織を採取する。
【0113】
前記の通り被検体10を保持する局部圧迫部241は、生検時にニードル230が挿入される被検体10の局部を圧迫保持することによって、生検時にニードル230が挿入される被検体10の局部が圧迫保持された状態でニードル230が被検体10に挿入されるようにし、ニードル230の挿入時に発生する被検体10の歪みを防止することができる。
【0114】
前記のような本実施例の生検器具一体型超音波診断装置300は、超音波診断と生検とを同時に行うことができる構造をとることによって、別途の器具を追加することなしに、超音波診断と生検とを1つの装置で行うことができる利便性を提供する。これだけでなく、被検体10の位置を変更させない状態で、超音波診断装置100から得られた超音波映像に基づいて生検を行うことができるので、生検が行われる位置、即ちニードル220が挿入される標的位置を正確に決定することができる。
【0115】
また、本実施例の生検器具一体型超音波診断装置300は、生検器具200が超音波診断装置100に脱着可能なように備えられ、生検器具200を使用しないときは、生検器具200を超音波診断装置100から分離して別途に保管することができる構成になっているため、装置全体が占める空間を減らすことができる。その上、生検器具200が使用されないとき、それが超音波診断装置100に結合して長時間放置されることによる破損を防止することができる。
【0116】
また、本実施例の生検器具一体型超音波診断装置300は、局部圧迫部241が生検時にニードル230が挿入される被検体10の局部を圧迫保持し、ニードル230挿入時に発生する被検体10の歪みを防止することができるようにすることにより、生検診断の精度を向上させ、被検者の煩わしさと苦痛を減らすことができる。
【0117】
本発明を図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術に属する分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び同等な他の実施例が考案可能であることを理解するであろう。従って、本発明の真正な技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって定められる。
【符号の説明】
【0118】
100:超音波診断装置、110:ハウジング部、120:傾斜部、130:探触部、132:ガイド部材、134:超音波プローブ、140:傾斜移動作動部、142:フレーム、144:ヒンジ軸、145:ヒンジ部、150:昇降部、152:支持部、154:駆動部、160:第1の結合部、165:結合溝、200:生検器具、205:固定部、210:第2の結合部、215、結合突起、220:ケース、230:ニードル、240:生検キット、241:局部圧迫部、242:延長部、245:ニードルガイド部、250:生検キットガイド部、252:第1のガイド部材、254:第2のガイド部材、256:第3のガイド部材、260:固定部、270:駆動部、280:制御部、300:生検器具一体型超音波診断装置、10:被検体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の組織のサンプルを採取するニードルと、
前記ニードルの移動経路をガイドするニードルガイド部を備え、前記ニードルが前記被検体に挿入される方向に前記ニードルガイド部が移動可能なように備えられる生検キットと、
を備えることを特徴とする生検器具。
【請求項2】
前記ニードルガイド部は、前記被検体側の端部に備えられ、前記被検体を保持する局部圧迫部を備えることを特徴とする請求項1に記載の生検器具。
【請求項3】
前記局部圧迫部は、前記被検体側に延びるように形成される延長部を備えることを特徴とする請求項2に記載の生検器具。
【請求項4】
前記局部圧迫部が前記被検体を保持する位置に固定されるように、前記局部圧迫部を固定する固定部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の生検器具。
【請求項5】
前記ニードルが前記被検体に挿入される前記方向に前記ニードルガイド部を駆動させる駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の生検器具。
【請求項6】
被検体の片側が開放されるように備えられ、前記被検体の前記片側の反対側で前記被検体を探査する超音波診断装置と、
開放された前記被検体の前記片側に備えられ、前記超音波診断装置に結合する請求項1から請求項5のいずれかに記載された生検器具と、
を備えることを特徴とする生検器具一体型超音波診断装置。
【請求項7】
前記超音波診断装置は、
前記被検体の前記片側が開放されて前記被検体の形態が正しく維持されるように前記被検体を保持するハウジング部と、
前記ハウジング部に傾斜して形成されて前記被検体の前記反対側を保持する傾斜部と、
前記ハウジング部の内部に備えられて前記被検体を探査する探触部と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の生検器具一体型超音波診断装置。
【請求項8】
前記傾斜部は、前記被検体と接触する下側部と、該下側部の反対側に位置する上側部とを有し、
前記傾斜部は、前記被検体の形状に対応して前記下側部から前記上側部へ傾斜して形成されることを特徴とする請求項7に記載の生検器具一体型超音波診断装置。
【請求項9】
前記ハウジング部の内部には、曲線部を含む経路が備えられ、
前記被検体は乳房であり、前記傾斜部は被検者の両方の乳房をいずれも保持する大きさに形成され、前記探触部は前記両方の乳房をいずれも1回の操作で探査するように前記曲線部を含む前記経路に沿って移動することを特徴とする請求項7に記載の生検器具一体型超音波診断装置。
【請求項10】
前記ハウジング部を昇降させる昇降部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の生検器具一体型超音波診断装置。
【請求項11】
前記被検体に接近又は離隔するように前記ハウジング部を傾斜移動させる傾斜移動作動部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の生検器具一体型超音波診断装置。
【請求項12】
前記超音波診断装置は、直立型乳房超音波診断装置であることを特徴とする請求項6に記載の生検器具一体型超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−246917(P2010−246917A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90713(P2010−90713)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(597096909)株式会社 メディソン (269)
【氏名又は名称原語表記】MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】