説明

生活習慣改善支援システム

【課題】各々のユーザーの体質(個体差)に関する情報を生活改善指導の為の一因子として活用し、各々のユーザー毎に設定された目標の達成を効率的に実現する生活習慣改善支援システムを提供すること。
【解決手段】目標値を設定する為の目標設定手段4と、前記目標値と、現時点におけるユーザーの生体情報及び生活習慣情報との乖離度に基づいて、前記生体情報及び前記生活習慣情報のうち改善すべき因子である改善因子候補を抽出し、該改善因子候補とユーザーの体質を示す情報である感度情報とに基づいて、前記改善因子候補中から最終的な改善因子を抽出し且つ該改善因子を改善する為の改善策を決定する改善因子抽出手段6と、定期的又は非定期的にユーザーから生体情報及び生活習慣情報を取得して前記改善因子抽出手段6にフィードバックする経過管理手段10と、を具備する生活習慣改善支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばメタボリックシンドローム等の予防又は改善等に用いられる健康・予防・医療・介護の統合マネジメントの為の生活習慣改善支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えばインターネット上のウェブサイトにおいて、利用者が食事や運動等による生活習慣の改善を行う為の情報を提供するシステムが知られている。このシステムによれば、利用者がウェブサイトにアクセスし、自己の生活改善の対象項目(例えば、体重や体脂肪率や血圧や排便回数等)を入力すると、利用者が実行するべき生活改善プログラム(例えば、一定期間の食事メニューや運動メニュー等)が表示される。
【0003】
そして、利用者は、表示された生活習慣改善プログラム内容に従って実行した実績(例えば、摂取した食事の内容や実際に運動した内容等)をウェブサイト上に記録すると、その実施結果や達成度等が当該ウェブサイト上に表示される。
【0004】
このようなシステムに関して、例えば特許文献1には、次のような健康情報管理システムが開示されている。
【0005】
すなわち、特許文献1に開示されている健康情報管理システムは、利用者の健康に関する情報を処理する健康情報処理装置と、利用者の情報端末装置とを、ネットワークを介して通信可能に接続して構成された健康情報管理システムであって、前記健康情報処理装置は、前記利用者の生活改善の対象に関する生活改善対象情報を含む生活改善情報を格納する生活改善情報格納手段と、前記利用者の分身に関する分身情報を格納する分身情報格納手段と、前記生活改善情報格納手段にて格納された前記生活改善対象情報を前記利用者の前記情報端末装置から閲覧可能にする生活改善対象情報閲覧手段と、前記分身情報格納手段にて格納された前記分身情報を前記利用者の前記情報端末装置から閲覧可能にする分身情報閲覧手段と、前記生活改善対象情報閲覧手段にて閲覧可能にされた前記生活改善対象情報のうち1つの生活改善対象情報を前記利用者の前記情報端末装置から受信する生活改善対象情報受信手段と、前記分身情報閲覧手段にて閲覧可能にされた前記分身情報のうち1つの分身情報を前記利用者の前記情報端末装置から受信する分身情報受信手段と、前記生活改善情報格納手段にて格納された前記生活改善情報の中から、前記生活改善対象情報受信手段にて受信した前記生活改善対象情報および前記分身情報受信手段にて受信した前記分身情報に合致する前記生活改善情報を検索する生活改善情報検索手段と、を備える。
【0006】
このような構成により、特許文献1に開示されている健康情報管理システムによれば、自己の健康情報等に基づいて分身キャラクターを設定し、その生活改善プログラムを立案及び実行することにより、利用者が自己の生活改善プログラムを実施する際の参考としたり、また、分身キャラクターと競ったりすることにより、利用者が効率的かつ継続的にシステムにアクセスすることができる。
【特許文献1】特開2002−366662号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、当然ながら人間には各人に特有の体質(個体差)がある。例えば、全く同じ食事を摂取していても太る人と太らない人とが存在し、全く同じ運動をしていても痩せる人と痩せない人とが存在する。つまり、人間にはこのような体質(個体差)が存在する為に、例え誰か特定の人物を目標として、その人物と全く同じ生活習慣を採ったとしても、その人物と全く同じ結果を得られるとは限らない。
【0008】
従って、例えば食事や運動等による生活習慣の改善を行う為の情報を提供する場合には、このような体質(個体差)を考慮した上で情報を取捨選択して提供しなければ、当該生活習慣の改善による効果は当然に薄くなり、効率も悪くなる。
【0009】
しかしながら、生活習慣と体質(個体差)との関連付けは困難である為、特許文献1に開示されている健康情報管理システムを始めとする従来技術では、このような体質(個体差)を考慮した上での生活改善指導は実現されていない。つまり、現在に至るまで提供された種々のシステムは、健康診断結果や利用者により手入力された情報に基づいた一般的な(万人共通の画一的な)生活改善プランを提供するシステムに留まっている。
【0010】
本発明は、前記の事情に鑑みて為されたもので、各々のユーザーの体質(個体差)に関する情報を生活習慣改善指導の為の一因子として活用し、各々のユーザー毎に設定された目標の達成を効率的に実現する生活習慣改善支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明による生活習慣改善支援システムは、生体に関する情報を示す生体情報及び生活習慣に関する情報を示す生活習慣情報について設定された目標値をユーザーが達成する為の生活習慣改善策を策定する生活習慣支援システムであって、前記目標値を設定する為の目標値設定手段と、前記目標値設定手段によって設定された目標値と、現時点におけるユーザーの生体情報及び生活習慣情報との乖離度に基づいて、前記生体情報及び前記生活習慣情報のうち改善すべき因子である改善因子候補を抽出する改善因子候補抽出手段と、前記改善因子候補抽出手段により抽出された改善因子候補と、ユーザーの体質を示す情報である感度情報とに基づいて、前記改善因子候補中から最終的な改善因子を抽出し且つ該改善因子を改善する為の改善策を決定する改善策決定手段と、定期的又は非定期的にユーザーから生体情報及び生活習慣情報を取得し、これら生体情報及び生活習慣情報を前記改善因子候補抽出手段にフィードバックする管理手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】
前記の目的を達成するために、請求項3に記載の本発明による生活習慣改善支援システムは、生体に関する情報を示す生体情報及び生活習慣に関する情報を示す生活習慣情報について設定された目標値をユーザーが達成する為の生活習慣改善策を策定する生活習慣支援システムであって、前記目標値を設定する為の目標値設定手段と、前記目標値設定手段によって設定された目標値と、現時点におけるユーザーの生体情報及び生活習慣情報との乖離度に基づいて、前記生体情報及び前記生活習慣情報のうち改善すべき因子である改善因子候補を抽出する改善因子候補抽出手段と、ユーザーの体質を示す情報である感度情報を蓄積する感度情報データベースと、前記改善因子候補抽出手段により抽出された改善因子候補と、前記感度情報データベースに蓄積された前記感度情報とに基づいて、前記改善因子候補中から最終的な改善因子を抽出し且つ該改善因子を改善する為の改善策を決定する改善策決定手段と、定期的又は非定期的にユーザーから生活習慣情報を取得し、該生活習慣情報を前記改善因子候補抽出手段及び前記感度情報データベースにフィードバックする管理手段と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、各々のユーザーの体質(個体差)に関する情報を生活習慣改善指導の為の一因子として活用し、各々のユーザー毎に設定された目標の達成を効率的に実現する生活習慣改善支援システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る生活習慣改善支援システムを説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る生活習慣改善支援システムの構成を示す図である。同図に示すように、本一実施形態に係る生活習慣改善支援システムは、生活習慣改善の為の目標(例えば目標値等)を設定する為の目標設定手段4と、前記目標設定手段4によって設定された目標値等に基づいて、後述する各種改善因子を抽出する改善因子抽出手段6と、前記改善因子抽出手段6によって抽出された改善因子、及び外部データベース(以降、外部DBと称する)22に格納されている各種情報を参照して、生活習慣改善プランを策定し且つ提示する改善プラン策定手段8と、改善経過を管理し且つユーザーに報告する経過管理手段10と、ユーザー本人に関するVP情報(Virtual Patient情報;詳細は後述する)が格納されているデータベースであるVPDB12と、を具備する。なお、前記外部DB22は、後述する健康管理情報及び生活指導情報を格納しているデータベースである。
【0016】
ここで、前記VP情報とは、体質(個体差)に関する情報である感度情報、生体情報(例えば体重、血圧、中性脂肪、コレステロール等の値を示す情報)、及び生活習慣情報(各種生活習慣を示す情報)を含む情報である。
【0017】
なお、ユーザーに関するVP情報としては、例えば各種生体情報検出器(例えば各種センサ等)により検出された情報や、ユーザー本人による手入力等で入力された情報が、ユーザーに関するVP情報として適宜前記VPDB12に格納される。
【0018】
前記感度情報は、後述するユーザーの履歴情報に基づいて、生体情報と改善策(図3を参照して後述する)との関連性を数値化した情報である。
【0019】
前記履歴情報とは、“実践した運動、食事制限、又は特定の生活習慣(例えば喫煙や睡眠時間等)の変更”と、“それらをユーザーが実践した時間、期間、又は量等”と、“ユーザーがそれらを実践したことによる改善結果”と、が対応付けられた情報である。具体的には、例えば次のような履歴情報を挙げることができる。
【0020】
(履歴情報例1)“洋菓子を一週間摂取せず”→“体重に変化無し”
(履歴情報例2)“1ヶ月間、バターの摂取量をそれまでの摂取量から半減”→“体重が5kg減った”
(履歴情報例3)“3週間、1日5kmのウォーキングを実施”→“体重が2kg減量した”
(履歴情報例4)“2週間、塩分の摂取量をそれまでの摂取量から半減”→“血圧に変化無し”
そして、履歴情報は例えば次のようにして収集される。
【0021】
(履歴情報収集方法1)当該生活習慣改善支援システムによる改善経過を随時履歴情報とする
(履歴情報収集方法2)ユーザーに対して体力測定等の各種測定を実施し、生体情報を含む測定結果を取得する
(履歴情報収集方法3)ユーザーの過去のダイエット記録を利用する
(履歴情報収集方法4)ユーザーに対して所定の形式のアンケートを実施し、その結果を利用する
前記目標設定手段4は、例えばユーザーによる手入力、ユーザーが理想とする人物に関するVP情報(例えば目標VP群32として所定のウェブサイト上に公開されているとする)の選択入力、健康診断等で得られる情報である生体情報の年代別標準値を示す情報(以降、年代別標準値情報と称する)の取得等によって、生活習慣を改善する際の目標を設定する為の手段である。
【0022】
例えば、ユーザーは以下のようにして目標を設定する。
【0023】
(目標設定例1)ユーザーが、例えば目標体重や目標血圧値等の目標値を、前記目標設定手段4によって手入力する。
【0024】
(目標設定例2)前記目標設定手段4が、ユーザーに対応する前記年代別標準値情報を、所定の外部装置(例えば外部DB22等)から取得し、該年代別標準値情報を目標値として設定する。なお、この場合、前記年代別標準値情報は,本一実施形態に係る生活習慣改善支援システムから前記所定の外部装置に対して検索且つ送信要求することにより取得してもよいし、前記所定の外部装置から本一実施形態に係る生活習慣改善支援システムに対して能動的に送信されてくるとしてもよい。
【0025】
(目標設定例3)ユーザーが、例えば所定のウェブサイト上に公開されている実在の人物のVP群32から、理想とする人物のVP情報を取得し、前記目標設定手段4に入力する。
【0026】
前記改善因子抽出手段6は、ユーザーに関するVP情報、すなわち生体情報、生活習慣情報、当該時点までに前記VPDB12に蓄積されてきた感度情報、及び前記目標設定手段4によって設定された目標の値に基づいて、ユーザーが改善すべき因子である改善因子を次のように抽出する。
【0027】
まず、前記改善因子抽出手段6は、前記目標設定手段4によって設定された目標値と、ユーザーのVP情報における生体情報とを比較して両者の値の乖離度を算出し、該乖離度に基づいて生体情報の改善因子を抽出する。
【0028】
図2は、前記改善因子抽出手段6による改善因子の抽出例を示す図である。
【0029】
同図に示すように、当該ユーザーに関して、生体情報(ここでは“体重”、“中性脂肪”、“コレステロール”、“血圧”、及び“空腹時血糖”)及び生活習慣情報(ここでは、“食事回数”、“睡眠時間”、“運動時間”、“喫煙量”、及び“アルコール量)における各種因子の乖離度と影響度(後に説明する)とを示している。同図に示す例においては、生体情報に関して“コレステロール因子”が改善因子として抽出されている。
【0030】
なお、同図に示す例においては“乖離度”を“大中小”にて分類しているが、このような分類に限られず、例えば10段階にて数値化して表してもよい。また、何れのレベルまでを改善因子として抽出するかは、予め定めた閾値との比較により行う。例えば、乖離度が“大”の因子を改善因子として抽出してもよく、或いは乖離度“6”以上を改善因子として抽出してもよい。なお、この閾値は、ユーザー等により適宜可変とする。
【0031】
続いて、前記改善因子抽出手段6は、生活習慣情報に関して、生体情報の場合と同様の処理にて導出される乖離度と、先に抽出した生体情報の改善因子に与える“影響度”とに基づいて、生活習慣情報の改善因子を抽出する。図2に示す例においては、“睡眠時間”“運動時間”“喫煙量”の3つの因子が、改善因子として抽出されている。
【0032】
なお、生活習慣情報の因子が生体情報の因子に与える度合いを示す影響度は、例えば前記外部DB22に格納されている健康管理情報や生活指導情報等に基づいて決定する。
【0033】
以上説明した前記改善因子抽出手段6による抽出処理で、図2に示す例においては、 “コレステロール因子”を改善する為に、“睡眠時間因子”“運動時間因子”“喫煙量因子”を調節することが導出された。
【0034】
最後に、前記改善因子抽出手段6は、この導出結果と、前記VPDB12に蓄積されている感度情報とを照合して、当該ユーザーにとって、より効果的な改善因子を最終的な改善因子として抽出し、更に次のようにして改善策を抽出する。
【0035】
図3は、感度情報の一例を示す図である。すなわち、同図は、各種改善策(ここでは“ジョギング20分”、“ジョギング60分”、“ラード摂取削減”、“缶ジュース削減”、“洋菓子削減”、“睡眠時間”、“喫煙量”、及び“アルコール摂取量”)と各種改善因子(ここでは“コレステロール因子”及び“血圧因子”)との関連を示しており、記されている数値が大きい程、当該改善因子に対する当該改善策の効果が大きいことを示している。
【0036】
図3に示す例においては、当該ユーザーにとって、“コレステロール因子”の改善策としては、“ジョギング”については効果は高いが、“睡眠時間因子”及び“喫煙量因子”については殆ど改善効果が無いということが分かる。
【0037】
従って、前記改善因子抽出手段6は、図3に示す例においては例えば“ジョギング20分”及び“ジョギング60分”等の効果が高い改善策を抽出する。
【0038】
前記改善プラン策定手段8は、前記改善因子抽出手段6によって抽出された改善因子及び改善策と、前記外部DB22に格納された健康管理情報や生活指導情報等とに基づいて、より具体的な改善プランを策定して、該改善プランをユーザーに提示する。なお、この提示の手段としては、例えば所定のディスプレイに表示させてもよいし、メール等による文書通知としてもよい。
【0039】
前記経過管理手段10は、定期的又は非定期的に、改善経過すなわち各種生体情報検出器(例えば各種センサ等)によって随時検出される生体情報(例えば血圧、心拍数、血糖値等)及び前記VPDB12から取得したVP情報をユーザーに報告すると共に、前記経過管理手段10は、それら検出された各種生体情報、及びユーザー自身から取得した生活習慣情報を、前記VPDB12及び前記改善因子抽出手段6にフィードバックする。
【0040】
なお、前記経過管理手段10によるユーザーへの各種情報の報告方法としては、例えば所定のディスプレイに表示させる方法を採ってもよいし、メール等による文書通知の方法を採ってもよい。
【0041】
このように、前記経過管理手段10が、前記各種生体情報検出器により検出された生体情報、及びユーザー自身から取得した生活習慣情報を感度情報として、前記VPDB12及び前記改善因子抽出手段6に入力(フィードバック)することで、感度情報の精度を随時向上させることができる。
【0042】
また、ユーザー自身から取得した生活習慣情報を、前記改善因子抽出手段6にフィードバックすることで、効率よく、“改善因子抽出→改善策抽出→実行→経過観察→改善因子抽出”のサイクルを実現することができる。
【0043】
以上説明したように、本一実施形態によれば、各々のユーザーの体質(個体差)に関する情報である感度情報を生活習慣改善指導の為の一因子として活用し、各々のユーザー毎に設定された目標の達成を効率的に実現する生活習慣改善支援システムを提供することができる。
【0044】
なお、生体情報及び生活習慣情報として挙げた因子はあくまでも一例であって、上述した因子に限られないことは勿論である。同様に、改善策として挙げた各種改善策もあくまでも一例であって、上述した改善策に限られないことは勿論である。
【0045】
また、本一実施形態に係る生活習慣改善支援システムは、例えばメタボリックシンドロームの改善に適用することができるのは勿論、他にも例えばモデルを対象或いは目標にした美容整形、美容ダイエット、更にはボディビルダーを対象或いは目標にした筋力トレーニング等にも適用可能であることは勿論である。
【0046】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
【0047】
例えば、前記一実施形態においては、前記改善因子抽出手段6は、改善因子を導出した後に、それらを前記VPDB12に蓄積されている感度情報と照合して最終的な改善策を抽出し、前記改善プラン策定手段8が、前記改善因子抽出手段6によって抽出された改善因子及び改善策と、前記外部DB22に格納された健康管理情報や生活指導情報等とに基づいて、より具体的な改善プランを策定し且つユーザーに提示していた。しかしながら、前記改善因子抽出手段6は、感度情報を用いずに改善因子及び改善策の導出を行い、これらの情報と感度情報との照合については、ユーザーに委ねるようにしても勿論よい。
【0048】
この場合、ユーザーは、前記改善因子抽出手段6により抽出された改善因子及び改善策と感度情報とを照合し、且つ前記改善プラン策定手段8により提示された改善プランを参照して、ユーザー自身で感度情報を考慮に入れて所望の改善プランを採用することができる。
【0049】
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係る生活習慣改善支援システムの構成を示す図。
【図2】改善因子の抽出例を示す図。
【図3】感度情報の一例を示す図。
【符号の説明】
【0051】
4…目標設定手段、 6…改善因子抽出手段、 8…改善プラン策定手段、 10…経過管理手段、 12…VPDB、 22…外部DB、 32…VP群。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に関する情報を示す生体情報及び生活習慣に関する情報を示す生活習慣情報について設定された目標値をユーザーが達成する為の生活習慣改善策を策定する生活習慣支援システムであって、
前記目標値を設定する為の目標値設定手段と、
前記目標値設定手段によって設定された目標値と、現時点におけるユーザーの生体情報及び生活習慣情報との乖離度に基づいて、前記生体情報及び前記生活習慣情報のうち改善すべき因子である改善因子候補を抽出する改善因子候補抽出手段と、
前記改善因子候補抽出手段により抽出された改善因子候補と、ユーザーの体質を示す情報である感度情報とに基づいて、前記改善因子候補中から最終的な改善因子を抽出し且つ該改善因子を改善する為の改善策を決定する改善策決定手段と、
定期的又は非定期的にユーザーから生体情報及び生活習慣情報を取得し、これら生体情報及び生活習慣情報を前記改善因子候補抽出手段にフィードバックする管理手段と、
を具備することを特徴とする生活習慣改善支援システム。
【請求項2】
前記感度情報を格納する為の感度情報データベースを更に具備し、
前記管理手段は、取得した前記生体情報及び前記生活習慣情報を、前記改善因子抽出手段及び前記感度情報データベースにフィードバックすることを特徴とする請求項1に記載の生活習慣改善支援システム。
【請求項3】
生体に関する情報を示す生体情報及び生活習慣に関する情報を示す生活習慣情報について設定された目標値をユーザーが達成する為の生活習慣改善策を策定する生活習慣支援システムであって、
前記目標値を設定する為の目標値設定手段と、
前記目標値設定手段によって設定された目標値と、現時点におけるユーザーの生体情報及び生活習慣情報との乖離度に基づいて、前記生体情報及び前記生活習慣情報のうち改善すべき因子である改善因子候補を抽出する改善因子候補抽出手段と、
ユーザーの体質を示す情報である感度情報を蓄積する感度情報データベースと、
前記改善因子候補抽出手段により抽出された改善因子候補と、前記感度情報データベースに蓄積された前記感度情報とに基づいて、前記改善因子候補中から最終的な改善因子を抽出し且つ該改善因子を改善する為の改善策を決定する改善策決定手段と、
定期的又は非定期的にユーザーから生活習慣情報を取得し、該生活習慣情報を前記改善因子候補抽出手段及び前記感度情報データベースにフィードバックする管理手段と、
を具備することを特徴とする生活習慣改善支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−217703(P2009−217703A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62772(P2008−62772)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】