生産体系作成システムおよび生産体系作成方法
【課題】異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって自由に組み合わせることで各種物品の生産体系を作成することができる生産管理システムを提供する。
【解決手段】生産体系作成システム10では、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を関係データベース18から抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベース17から抽出し、関係データベース18から抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベース17から抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで任意の時点における各種物品の生産体系を生成する。
【解決手段】生産体系作成システム10では、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を関係データベース18から抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベース17から抽出し、関係データベース18から抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベース17から抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで任意の時点における各種物品の生産体系を生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから各種物品の生産体系を作成する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械装置を構成する各種複数の部品をツリー構造に展開することで、機械装置の構成表を作成する生産管理システムがある(特許文献1参照)。このシステムは、機械装置のデータ番号を000とし、その直近下位に連なる第1部品の第1部品番号を100,200,300・・・とするとともに、第1部品番号100の直近下位に連なる第2部品の第2部品番号を110,120,130・・・とし、第2部品番号110の直近下位に連なる第3部品の第3部品番号を111,112,113・・・とする。なお、第1部品番号200に連なる第2部品番号は、210,220,230・・・であり、第1部品番号300に連なる第2部品番号は、310,320,330・・・である。また、第2部品番号210に連なる第3部品番号は、211,212,213であり、第2部品番号310に連なる第3部品番号は、311,312,313である。このシステムは、機械装置のデータ番号に第1部品番号をつなげ、第1部品番号に第2部品番号をつなげるとともに、第2部品番号に第3部品番号をつなげることで、機械装置を形成する複数の部品をツリー構造として展開することができる。
【特許文献1】特開2004−62526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公報に開示の生産管理システムでは、機械装置の構成部品を部品番号で管理しており、部品番号によって特定された第1〜第3部品が番号順に並ぶから、第1部品の直近下位に特定の第2部品が連なり、その第2部品の直近下位に特定の第3部品が連なることになる。したがって、このシステムでは、ツリー状に並ぶ第1〜第3部品が一義的に定義され、第1部品の下位に異なる種類の部品を配置することや第2部品の下位に異なる種類の部品を配置することができないのみならず、部品以外の生産要素を組み入れることができず、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた構成表を作成することができない。
【0004】
また、このシステムでは、第1〜第3部品の構成表の形成時点や第1〜第3部品の構成表からの離脱時点に関するデータを保有していないから、現在における構成表を作成することはできるが、過去に遡った任意の時点における構成表を作成することはできない。
【0005】
本発明の目的は、異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって自由に組み合わせることで各種物品の生産体系を作成することができる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法を提供することにある。本発明の他の目的は、現在のみならず、過去に遡った任意の時点における各種物品の生産体系を作成することができる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴としては、生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋し、生産体系作成システムが、種類の異なる複数の生産要素とそれら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した種別データベースと、種類の異なる複数の2項関係とそれら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する過去から現在までの任意の時点における生産体系を生成する生産体系生成手段を実行することにある。この生産体系生成手段では、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで任意の時点における各種物品の生産体系を生成する。
【0008】
本発明の一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースが複数の第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が関係データベースに格納され、生産体系生成手段では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。
【0009】
本発明の他の一例として、生産体系作成システムでは、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、部門別生産体系出力手段では、関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する。
【0010】
本発明の他の一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、生産体系生成手段では、種別データベースに格納された各生産要素と関係データベースに格納された第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0011】
本発明の他の一例として、生産体系作成システムでは、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である。
【0012】
前記課題を解決するための本発明の第2は、種類の異なる複数の生産要素を格納するとともに、それら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の2項関係を格納するとともに、それら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した関係データベースとを含み、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで任意の時点における各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法である。
【0013】
前記生産体系作成方法の一例としては、種別データベースが複数の第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が関係データベースに格納され、生産体系作成方法では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出したそれら2項関係を統合する。
【0014】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する。
【0015】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0016】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法によれば、関係データベースから抽出した各種複数の2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベースから抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各物品に対応する生産体系を作成するから、第1および第2生産要素から形成された2項関係を利用することで、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作ることができる。生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納することで、生産要素を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納することで、2項関係を過去から現在に向かって時系列に管理することができるから、現在のみならず、過去の任意の時点における生産体系を現在において作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が種別データベースと関係データベースとを共有しつつ、各部門が共用可能な任意の時点における生産体系を作ることができ、関係データベースと種別データベースとによって生産体系を一元的かつ時系列に管理することができるから、各部門が独自に生産体系を作る必要はなく、異なる膨大な数の生産体系を各部門が作成管理することによる無駄な時間と労力とを省くことができる。
【0018】
関係データベースから抽出した各種複数の2項関係を形成する第1〜第2生産要素の種別番号を参照し、同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、互いに関連する生産要素どうしを確実に結合させることができ、2項関係を利用して異なる種類の複数の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第n種別番号によって第1〜第n種別データベースに振り分けられ、それら種別データベースに格納されるから、第1〜第n種別データベースによって各部門が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができ、それら生産要素を各部門が個別に管理することによる時間と労力とを省くことができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が関係データベースと第1〜第n種別データベースとを共有しつつ、第1〜第n種別データベースに格納された各生産要素から各部門が共用可能な任意の時点における生産体系を作ることができ、関係データベースと第1〜第n種別データベースとによって生産体系を一元的に管理することができる。
【0019】
生産要素に個別に設定された第1〜第n部門別番号に基づいて部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門に表示が必要な生産要素のみを含む生産体系を出力するから、生産体系から各部門に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門の作業効率を向上させることができる。
【0020】
種別データベースに格納された生産要素と関係データベースに格納された第1,第2生産要素とが現在または過去に遡って改変されると、改変された生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って生産体系を再び生成する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点における生産要素や第1,第2生産要素を改変することができ、改変された生産要素や第1,第2生産要素を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の改変を種別データベースによって一元的に管理することができるとともに、第1,第2生産要素の改変による2項関係の改変を関係データベースによって一元的に管理することができる。ゆえに、部門毎に生産要素や第1,第2生産要素を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の改変や第1,第2生産要素の改変を各部門が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0021】
生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能な生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、過去の任意の時点における生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を変更することができ、変更された生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点の改変を種別データベースによって一元的に管理することができるとともに、2項関係の生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点の改変を関係データベースによって一元的に管理することができる。ゆえに、部門毎に生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点の改変を各部門が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
添付の図面を参照し、本発明に係る生産体系作成システムおよび生産体系作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示す生産体系作成システム10の概略構成図であり、図2は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の一例を示す図である。図3,4は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係の一例を示す図であり、図5は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合の一例を説明する図である。図1は、作成された生産体系全体のみならず、設計部門12や製造部門13、購買部門14、物流部門15の各部門に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を図示している。図1〜図5は2005年9月30日の状態を示すものとし、現在を2005年9月30日とする。なお、部門を図示のそれらに限定するものではなく、官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。生産体系作成システム10は、コンピュータ11と、生産要素や生産要素どうしの2項関係等のデータを集中管理する統合管理データベース16とから形成されている。それら部門12,13,14,15には、図示はしていないが、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された端末装置(コンピュータ)が設置されている。
【0023】
ここで、生産要素とは、物品の製造に必要不可欠な各技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産要素として倉庫,製品,組立図,検査工程,組立工程,検査基準書,部品,ライン,工具を例示している(図1〜図19参照)。ただし、図示の生産要素は一例であり、生産要素をそれらに限定するものではない。生産要素には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。製品や部品は、物品の部材要素である品目(種目)に属し、検査基準書や組立図は、物品の設計要素である成果物(種目)に属し、検査工程や組立工程は、物品の工程要素である工程(種目)に属する。ラインや工具は、物品の資源要素である資源(種目)に属し、倉庫は、場所要素である拠点(種目)に属する。なお、物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0024】
各生産要素には、各種目に対応してそれら生産要素の種類を特定する種別番号(第1〜第n種別番号)が個別に設定される。品目に属する各部材要素には、第1種別番号が設定され、成果物に属する各設計要素には、第2種別番号が設定され、工程に属する各工程要素には、第3種別番号が設定される。資源に属する各資源要素には、第4種別番号が設定され、拠点に属する拠点要素には、第5種別番号が設定される。なお、生産要素が属する種目を品目や工程、成果物、資源、拠点に限定するものではない。生産要素が属する種目には物品を製造するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の種目にはそれを特定する第6〜第n種別番号が設定される。各生産要素には、それら要素を部門別に分類するための部門別番号(第1〜第n部門別番号)が個別に設定される。この実施形態では、設計部門12の部門別番号を第1番とし、製造部門13の部門別番号を第2番とするとともに、購買部門14の部門別番号を第3番とし、物流部門15の部門別番号を第4番としている。
【0025】
コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイス(有線または無線)を介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステム10の各手段を実行するための生産体系作成プログラムが格納されている。生産体系作成プログラムは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0026】
コンピュータ11に生産体系作成プログラムがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程、拠点等の種目のひな型、それら種目に属する各種複数の生産要素のひな型、それら種目に対応する種別番号、部門のひな型とともに各部門を示す部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、統合管理データベース16(後記する第1〜第5種別データベース17および関係データベース18)となるデータベースファイルが作成される。コンピュータ11は、必要なデータを記憶装置や統合管理データベース16から抽出し、必要に応じてデータを記憶装置や統合管理データベース16に格納する。なお、このシステム10では、既存の種目や生産要素の他に、新種目や新生産要素、新部門を自由に設定することができ、それら新生産要素を使用して生産体系を作ることもできる。新種目や新生産要素、新部門は、入力装置からコンピュータ11に入力し、記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の種目や生産要素、部門を記憶装置やハードディスクから削除することもでき、あらたに作成した新種目や新生産要素、新部門を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0027】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された生産体系作成プログラムを起動し、プログラムに従って、異なる種類の複数の2項関係を統合する2項関係統合手段、統合した2項関係に基づいて各物品に対応する現在または過去の任意の時点における生産体系をリアルタイムに生成する生産体系生成手段、生成した生産体系をその記憶装置またはハードディスクに格納する生産体系格納手段、生成した生産体系を出力装置を介して出力する生産体系出力手段、部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行する。中央処理装置は、生産要素を過去に遡って改変する第1改変手段、2項関係を過去に遡って改変する第2改変手段、生産要素の開始日(生産要素の生産体系形成時点)や生産要素の終了日(生産要素の生産体系からの離脱時点)を過去に遡って変更する第1変更手段、2項関係の開始日(2項関係の生産体系形成時点)や2項関係の終了日(2項関係の生産体系からの離脱時点)を過去に遡って変更する第2変更手段を実行する。なお、各部門に設置された端末装置にもキーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0028】
統合管理データベース16は、各生産要素に関するデータを格納した種別データベース17(第1〜第n種別データベース)と、生産要素どうしの2項関係を格納した関係データベース18とから形成されている。統合管理データベース16は、コンピュータ11からのデータ転送指令に基づいてデータをコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からのデータ格納指令に基づいてデータを格納する。また、コンピュータ11からのデータ改変指令に基づいてデータを改変する。種別データベース17は、第1種別番号に対応する品目データベース19(第1種別データベース)と、第2種別番号に対応する成果物データベース20(第2種別データベース)と、第3種別番号に対応する工程データベース21(第3種別データベース)と、第4種別番号に対応する資源データベース22(第4種別データベース)と、第5種別番号に対応する拠点データベース23(第5種別データベース)とに区分されている。なお、種別データベース17をそれらに限定するものではなく、物品の製造に必要不可欠な他の生産要素をその種別毎に区分して格納した第6〜第n種別データベースがハードディスクに設定される場合もある。
【0029】
物品(1)の技術情報である各種複数の生産要素に関するデータを種別データベース17に格納する手順の一例と生産要素どうしの2項関係を関係データベース18に格納する手順の一例とを説明すると、以下のとおりである。なお、倉庫(A)や製品(G),組立図(P),組立工程(S),部品(α),ライン(δ),倉庫(A)に関するデータやそれらの2項関係は、2005年1月1日に入力されたデータである。ディスプレイに表示された種別から品目を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる品目入力エリア、品目入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して品目入力エリアに製品(G),部品(α)とそれらの品番(G),(α)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに製品(G),部品(α)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに製品(G),部品(α)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、製品(G),部品(α)が品目に属すると判断し、製品(G),部品(α)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて製品(G),部品(α)に部門別番号(1,2,3,4)を付ける。
【0030】
コンピュータ11は、製品(G)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3,4)、製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の開始日(2005年1月1日)、製品(G)の終了日(−)等の製品データを品目データベース19の主ファイルに格納し、部品(α)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(α)を特定する品番(α)、部品(α)の開始日(2005年1月1日)、部品(α)の終了日(−)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。製品データには、製品(G)の内容(名称、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれ、部品データには、部品(α)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。
【0031】
ディスプレイに表示された種別から成果物を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる成果物入力エリア、成果物入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して成果物入力エリアに組立図(P)とその品番(P)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立図(P)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立図(P)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立図(P)が成果物に属すると判断し、組立図(P)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立図(P)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータは、組立図(P)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(P)を特定する品番(P)、組立図(P)の開始日(2005年1月1日)、組立図(P)の終了日(−)等の組立図データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。組立図データには、組立図(P)の内容(図面の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0032】
ディスプレイに表示された種別から工程を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる工程入力エリア、工程入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して工程入力エリアに組立工程(S)とその品番(S)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立工程(S)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立工程(S)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立工程(S)が工程に属すると判断し、組立工程(S)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立工程(S)に部門別番号(2)を付ける。コンピュータは、組立工程(S)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、組立工程(S)を特定する品番(S)、組立工程(S)の開始日(2005年1月1日)、組立工程(S)の終了日(−)等の組立図データを工程データベース21の主ファイルに格納する。組立工程データには、組立工程(S)の内容(工程の詳細、組立場所、使用説明等)が含まれる。
【0033】
ディスプレイに表示された種別から資源を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる資源入力エリア、資源入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して資源入力エリアにライン(δ)とその品番(δ)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアにライン(δ)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアにライン(δ)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、ライン(δ)が資源に属すると判断し、ライン(δ)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいてライン(δ)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータは、ライン(δ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2)、ライン(δ)を特定する品番(δ)、ライン(δ)の開始日(2005年1月1日)、ライン(δ)の終了日(−)等のラインデータを資源データベース22の主ファイルに格納する。ラインデータには、ライン(δ)の内容(ラインの名称、ラインの場所等)が含まれる。
【0034】
ディスプレイに表示された種別から拠点を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる拠点入力エリア、拠点入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して拠点入力エリアに倉庫(A)とその品番(A)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに倉庫(A)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに倉庫(A)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、倉庫(A)が拠点に属すると判断し、倉庫(A)に拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて倉庫(A)に部門別番号(4)を付ける。コンピュータ11は、倉庫(A)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(A)を特定する品番(A)、倉庫(A)の開始日(2005年1月1日)、倉庫(A)の終了日(−)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(A)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。2005年1月1日時点では、倉庫(A),製品(G),組立図(P),組立工程(S),部品(α),ライン(δ)が生産体系の形成要素となるから、それらの終了日はブランク(−)である。
【0035】
関係データベース18には、製造部門13のデータとしての上下の2項関係(親子関係)と、流通部門15のデータとしての上下の2項関係(親子関係)とが格納される。2項関係において生産要素は、任意の第1生産要素(親生産要素)と、第1生産要素の直近下位に連なる第2生産要素(子生産要素)とによって連繋する。2項関係により、第1生産要素から第2生産要素が特定され、第2生産要素から第1生産要素が特定される。2005年1月1日には、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係が格納される。
【0036】
ディスプレイに表示された項目から関係を選択すると、ディスプレイには、関係エリア(1)〜関係エリア(n)、部門区分入力エリア、2項関係の生産体系の形成時点である関係開始日付入力エリア、2項関係の生産体系からの離脱時点である関係終了日付入力エリア、終了対象2項関係入力エリアが表示される。入力装置を介して関係エリア(1)に倉庫(A)と製品(G)とを入力し、関係エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(4)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として倉庫(A)を特定する品番(A)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに倉庫(A)と製品(G)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、倉庫(A)と製品(G)とが紐付けられ、2項関係に基づいて倉庫(A)と製品(G)とが連繋する。
【0037】
関係エリア(2)に製品(G)と組立図(P)とを入力し、関係エリア(2)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立図(P)を特定する品番(P)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立図(P)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立図(P)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立図(P)とが連繋する。
【0038】
関係エリア(3)に製品(G)と組立工程(S)とを入力し、関係エリア(3)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立工程(S)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(S)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(S)とが連繋する。
【0039】
関係エリア(4)に組立工程(S)と部品(α)とを入力し、関係エリア(4)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(α)を特定する品番(α)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)と部品(α)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)と部品(α)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)と部品(α)とが連繋する。
【0040】
関係エリア(5)に組立工程(S)とライン(δ)とを入力し、関係エリア(5)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(δ)を特定する品番(δ)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)とライン(δ)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)とライン(δ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)とライン(δ)とが連繋する。
【0041】
倉庫(A)と製品(G)との2項関係は、部門区分によって物流部門15のデータとして扱われる。製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係は、部門区分によって製造部門13のデータとして扱われる。2005年1月1日時点では、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係が生産体系の形成要素となるから、それら2項関係の終了日はブランク(−)である。
【0042】
2005年4月1日には、部品(β),組立図(Q),ライン(ε),工具(θ)に関するデータが種別データベース17に格納され、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係が関係データベース18に格納される。2005年4月1日における各データや2項関係の各データベース17,18への格納手順の一例を説明すると、以下のとおりである。
【0043】
ディスプレイに表示された成果物入力エリアに入力装置を介して組立図(Q)とその品番(Q)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立図(Q)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立図(Q)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに組立図(P)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立図(Q)が成果物に属すると判断し、組立図(Q)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立図(Q)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、組立図(Q)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(Q)を特定する品番(Q)、組立図(Q)の開始日(2005年4月1日)、組立図(Q)の終了日(−)等の組立図データ、組立図(P)の終了日(2005年3月31日)を成果物データベース20の主ファイルに格納する。組立図データには、組立図(Q)の内容(図面の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0044】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して部品(β)とその品番(β)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに部品(β)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに部品(β)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに部品(α)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、部品(β)が品目に属すると判断し、部品(β)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて部品(β)に部門別番号(1,2,3)を付ける。コンピュータ11は、部品(β)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(β)を特定する品番(β)、部品(β)の開始日(2005年4月1日)、部品(β)の終了日(−)等の部品データ、部品(α)の終了日(2005年3月31日)を品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(β)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。
【0045】
ディスプレイに表示された資源入力エリアに入力装置を介してライン(ε)とその品番(ε)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアにライン(ε)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアにライン(ε)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアにライン(δ)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、ライン(ε)が資源に属すると判断し、ライン(ε)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいてライン(ε)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、ライン(ε)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2)、ライン(ε)を特定する品番(ε)、ライン(ε)の開始日(2005年4月1日)、ライン(ε)の終了日(−)等のラインデータ、ライン(δ)の終了日(2005年3月31日)を資源データベース22の主ファイルに格納する。ラインデータには、ライン(ε)の内容(ラインの名称、ラインの場所等)が含まれる。
【0046】
ディスプレイに表示された資源入力エリアに入力装置を介して工具(θ)とその品番(θ)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに工具(θ)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに工具(θ)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、工具(θ)が資源に属すると判断し、工具(θ)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて工具(θ)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、工具(θ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2)、工具(θ)を特定する品番(θ)、工具(θ)の開始日(2005年4月1日)、工具(θ)の終了日(−)等の工具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。工具データには、工具(θ)の内容(工具の用途、価格、耐久年数等)が含まれる。2005年4月1日時点では、組立図(Q),部品(β),ライン(ε),工具(θ)が生産体系の形成要素となるから、組立図(Q),部品(β),ライン(ε),工具(θ)の終了日はブランク(−)である。組立図(P),部品(α),ライン(δ)は、終了日の設定によって2005年3月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0047】
ディスプレイに表示された関係エリア(6)に製品(G)と組立図(Q)とを入力し、関係エリア(6)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立図(Q)を特定する品番(Q)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立図(Q)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに製品(G)と組立図(P)との2項関係とその終了日(2005年3月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立図(Q)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立図(Q)とが連繋する。
【0048】
ディスプレイに表示された関係エリア(7)に組立工程(S)と部品(β)とを入力し、関係エリア(7)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(β)を特定する品番(β)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)と部品(β)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)と部品(α)との2項関係とその終了日(2005年3月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)と部品(β)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)と部品(β)とが連繋する。
【0049】
ディスプレイに表示された関係エリア(8)に組立工程(S)とライン(ε)とを入力し、関係エリア(8)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(ε)を特定する品番(ε)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)とライン(ε)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)とライン(δ)との2項関係とその終了日(2005年3月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)とライン(ε)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)とライン(ε)とが連繋する。
【0050】
ディスプレイに表示された関係エリア(9)に組立工程(S)と工具(θ)とを入力し、関係エリア(9)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として工具(θ)を特定する品番(θ)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)と工具(θ)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)と工具(θ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)と工具(θ)とが連繋する。
【0051】
製品(G)と組立図(Q)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係は、部門区分によって製造部門13のデータとして扱われる。2005年4月1日時点では、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係が生産体系の形成要素となるから、それら2項関係の終了日はブランク(−)である。製品(G)と組立図(P)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係は、終了日の設定によって2005年3月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0052】
2005年6月1日には、倉庫(B),組立図(R),組立工程(T),部品(γ)に関するデータが種別データベース17に格納され、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係が関係データベース18に格納される。2005年6月1日における各データや2項関係の各データベース17,18への格納手順の一例を説明すると、以下のとおりである。
【0053】
ディスプレイに表示された拠点入力エリアに入力装置を介して倉庫(B)とその品番(B)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに倉庫(B)の部門区分を入力するととともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに倉庫(B)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに倉庫(A)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、倉庫(B)が拠点に属すると判断し、倉庫(B)に拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて倉庫(B))に部門別番号(4)を付ける。コンピュータ11は、倉庫(B)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(B)を特定する品番(B)、倉庫(B)の開始日(2005年6月1日)、倉庫(B)の終了日(−)等の倉庫データ、倉庫(A)の終了日(2005年5月31日)を拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(B)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。
【0054】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して組立図(R)とその品番(R)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立図(R)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立図(R)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに組立図(Q)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立図(R)が成果物に属すると判断し、組立図(R)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立図(R)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、組立図(R)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(R)を特定する品番(R)、組立図(R)の開始日(2005年6月1日)、組立図(P)の終了日(−)等の組立図データ、組立図(Q)の終了日(2005年5月31日)を成果物データベース20の主ファイルに格納する。組立図データには、組立図(R)の内容(図面の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0055】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して組立工程(T)とその品番(T)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立工程(T)の部門区分を入力するととともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立工程(T)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに組立工程(S)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立工程(T)が工程に属すると判断し、組立工程(T)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立工程(T)に部門別番号(2)を付ける。コンピュータ11は、組立工程(T)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、組立工程(T)を特定する品番(T)、組立工程(T)の開始日(2005年6月1日)、組立工程(T)の終了日(−)等の組立工程データ、組立工程(S)の終了日(2005年5月31日)を工程データベース21の主ファイルに格納する。工程データには、組立工程(T)の内容(工程の詳細、組立場所、使用説明等)が含まれる。
【0056】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して部品(γ)とその品番(γ)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに部品(γ)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに部品(γ)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに部品(β)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、部品(γ)が品目に属すると判断し、部品(γ)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて部品(γ)に部門別番号(1,2,3)を付ける。コンピュータ11は、部品(γ)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(γ)を特定する品番(γ)、部品(γ)の開始日(2005年6月1日)、部品(γ)の終了日(−)等の部品データ、部品(β)の終了日(2005年5月31日)を品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(γ)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。2005年6月1日時点では、倉庫(B),組立図(R),組立工程(T),部品(γ)が生産体系の形成要素となるから、倉庫(B),組立図(R),組立工程(T),部品(γ)の終了日はブランク(−)である。倉庫(A),組立図(Q),組立工程(S),部品(β)は、終了日の設定によって2005年5月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0057】
ディスプレイに表示された関係エリア(10)に倉庫(B)と製品(G)とを入力し、関係エリア(10)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(4)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として倉庫(B)を特定する品番(B)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに倉庫(B)と製品(G)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに倉庫(A)と製品(G)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、倉庫(B)と製品(G)とが紐付けられ、2項関係に基づいて倉庫(B)と製品(G)とが連繋する。
【0058】
ディスプレイに表示された関係エリア(11)に製品(G)と組立図(R)とを入力し、関係エリア(11)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立図(R)を特定する品番(R)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立図(R)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに製品(G)と組立図(Q)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立図(R)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立図(R)とが連繋する。
【0059】
ディスプレイに表示された関係エリア(12)に製品(G)と組立工程(T)とを入力し、関係エリア(12)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立工程(T)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに製品(G)と組立工程(S)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(T)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(T)とが連繋する。
【0060】
ディスプレイに表示された関係エリア(13)に組立工程(T)と部品(γ)とを入力し、関係エリア(13)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(γ)を特定する品番(γ)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(T)と部品(γ)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)と部品(β)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(T)と部品(γ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(T)と部品(γ)とが連繋する。
【0061】
ディスプレイに表示された関係エリア(14)に組立工程(T)とライン(ε)とを入力し、関係エリア(14)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(ε)を特定する品番(ε)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(T)とライン(ε)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)とライン(ε)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(T)とライン(ε)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(T)とライン(ε)とが連繋する。
【0062】
ディスプレイに表示された関係エリア(15)に組立工程(T)と工具(θ)とを入力し、関係エリア(15)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として工具(θ)を特定する品番(θ)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(T)と工具(θ)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)と工具(θ)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(T)と工具(θ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(T)と工具(θ)とが連繋する。
【0063】
倉庫(B)と製品(G)との2項関係は、部門区分によって物流部門15のデータとして扱われる。製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係は、部門区分によって製造部門13のデータとして扱われる。2005年6月1日時点では、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係が生産体系の形成要素となるから、それら2項関係の終了日はブランク(−)である。倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係は、終了日の設定によって2005年5月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0064】
このシステム10では、関係データベース18から抽出した異なる種類(部門別、種目別、要素別)の複数の2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出した異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで物品(1)に対応する生産体系を作成する。図5に基づいて、コンピュータ11が行う各種複数の2項関係の統合と物品(1)の生産体系の生成とを説明すると、以下のとおりである。なお、図5の生産体系の生成は、2005年9月30日に行われたものとする。
【0065】
入力装置を介して2005年9月30日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、2005年9月30日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。9月30日における生産体系の生成を具体的に説明すると、以下のとおりである。
【0066】
コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(B)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(B)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(B)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(B)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0067】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(R)との2項関係を抽出するとともに、組立図(R)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(R)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(R)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(T)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(T)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(T)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(T)のデータを抽出する。
【0068】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)と部品(γ)との2項関係を抽出するとともに、部品(γ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(γ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(γ)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)と工具(θ)との2項関係を抽出するとともに、工具(θ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(θ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(θ)のデータを抽出する。
【0069】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(B)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(R)と組立工程(T)とを並列につなげる。
【0070】
次に、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(T)を結合させ、組立工程(T)の下位に部品(γ)とライン(ε)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(B),製品(G),組立図(R),組立工程(T)の系統と組立工程(T),部品(γ),ライン(ε),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(T)を結合させる。それにより、倉庫(B)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(R)と組立工程(T)とが位置し、組立工程(T)の直近下位に部品(γ)とライン(ε)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0071】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図5に示すように、倉庫(B)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(R),組立工程(T),部品(γ),ライン(ε),工具(θ)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。なお、物品(1)の生産体系を作成した後、物品(2)〜物品(n)までの生産体系を作成し、作成した物品(2)〜物品(n)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納することができ(生産体系格納手段)、作成した物品(1)〜物品(n)の生産体系のいずれかを出力装置を介して出力することができる(生産体系出力手段)。あらたな物品の生産体系の作成では、既存の生産要素や2項関係を使用することができるのみならず、あらたに定義した各種複数の生産要素を使用することができ、あらたに設定した各種複数の2項関係を使用することができる。
【0072】
図6は、各部門12,13,14,15に出力された部門別生産体系を表す図である。このシステムで10は、図6に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門12,13,14,15毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(部門別生産体系出力手段)。
【0073】
たとえば、図1,6に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立図(R),部品(γ),ライン(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号2が設定された組立工程(T)、部門別番号2,3が設定された工具(θ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),組立図(R),組立工程(T),部品(γ),ライン(ε),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(γ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号1,2が設定された組立図(R)やライン(ε)、部門別番号2が設定された組立工程(T)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号1,2,3が設定された組立図(R)や組立工程(T),部品(γ),ライン(θ),工具(ε)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0074】
図7は、各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図である。図7では、期間として2005年1月1日〜9月30日までを示す。このシステム10では、過去に遡った任意の時点における生産体系を作成することができる。たとえば、図7に示すように、入力装置を介して2月15日や5月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、関係データベース18から2月15日や5月15日において生産体系の形成要素となる各種複数の2項関係を抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。2月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0075】
入力装置を介して2005年2月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年2月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0076】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(P)との2項関係を抽出するとともに、組立図(P)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(P)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(P)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0077】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(α)との2項関係を抽出するとともに、部品(α)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0078】
コンピュータ11は、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(P)と組立工程(S)とを並列につなげる。次に、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(α)とライン(δ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(P),組立工程(S)の系統と組立工程(S),部品(α),ライン(δ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(P)と組立工程(S)とが位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(α)とライン(δ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0079】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図7に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(P),組立工程(S),部品(α),ライン(δ)が並んでいる。
【0080】
次に、5月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して2005年5月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年5月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。
【0081】
コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0082】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(Q)との2項関係を抽出するとともに、組立図(Q)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(Q)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(Q)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0083】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(β)との2項関係を抽出するとともに、部品(β)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(β)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と工具(θ)との2項関係を抽出するとともに、工具(θ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(θ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(θ)のデータを抽出する。
【0084】
コンピュータ11は、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(Q)と組立工程(S)とを並列につなげる。次に、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(β)とライン(ε)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(Q),組立工程(S)の系統と組立工程(S),部品(β),ライン(ε),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(Q)と組立工程(S)とが位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(β)とライン(ε)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0085】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図6に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(Q),組立工程(S),部品(β),ライン(ε),工具(θ)が並んでいる。
【0086】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素をその種別毎に区分して格納した複数の種別データベース17から生産体系の作成に必要な各種複数の生産要素を抽出するとともに、関係データベース18から各種複数の2項関係を抽出し、異なる種類の複数の2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベース17から抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各物品に対応する生産体系を作成するから、第1および第2生産要素から形成された2項関係を利用することで、異なる種類の複数の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作ることができる。
【0087】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の開始日(生産要素の生産体系形成時)および生産要素の終了日(生産要素の生産体系からの離脱時)を格納することで、生産要素を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項関係の開始日(2項関係の生産体系形成時)および2項関係の終了日(2項関係の生産体系からの離脱時)を格納することで、2項関係を過去から現在に向かって時系列に管理することができるから、現在のみならず、過去の任意の時点における生産体系を現在において作成することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第5種別番号によって第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23に振り分けられ、それら種別データベース19,20,21,22,23に格納されるから、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23によって各部門12,13,14,15が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができ、それら生産要素を各部門12,13,14,15が個別に管理することによる時間と労力とを省くことができる。
【0088】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各部門12,13,14,15が関係データベース18と第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23とを共有しつつ、それら種別データベース19,20,21,22,23に格納された各生産要素から各部門12,13,14,15が共用可能な任意の時点における生産体系を作ることができ、関係データベース18と第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23とによって生産体系を一元的に管理しつつ、作成した生産体系を各部門12,13,14,15にリアルタイムに提供することができる。また、生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素に個別に設定された第1〜第4部門別番号(第1〜第n部門別番号)に基づいて部門12,13,14,15毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力するから、生産体系から各部門12,13,14,15に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門12,13,14,15毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各部門12,13,14,15がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門12,13,14,15の作業効率を向上させることができる。
【0089】
図8は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図9,10は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図である。図11は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図である。図8〜図11は、2005年9月30日の状態を示すものとする。図8〜図11に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が過去に遡って変更(改変)され(第1改変手段)、関係データベース18の主ファイルに格納された第1または第2生産要素の一部が過去に遡って変更(改変)されているとともに(第2改変手段)、生産要素の開始日(生産要素の生産体系形成時点)および生産要素の終了日(生産要素の生産体系からの離脱時点)が過去に遡って変更され(第1変更手段)、2項関係の開始日(2項関係の生産体系形成時点)および2項関係の終了日(2項関係の生産体系からの離脱時点)が過去に遡って変更されている(第2変更手段)。このシステム10では、入力装置を介して種別データベース17に格納された各生産要素を過去に遡って改変することができ、関係データベース18に格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を過去に遡って改変することができる。生産要素の改変や第1または第2生産要素の改変としては、それらの変更、追加、削除がある。
【0090】
種別データベース17に格納された生産要素の変更の一例を、図2の状態から、倉庫(B)を倉庫(C)に、組立工程(T)を組立工程(U)に、部品(γ)を部品(η)に、工具(θ)を工具(λ)に変更する場合を例として説明すると、以下のとおりである。なお、生産要素の開始日および生産要素の終了日は、組立図(P)の終了日が3月31日から2月28日に、組立図(Q)の開始日が4月1日から3月1日に、組立図(Q)の終了日が5月31日から6月30日に、組立図(R)の開始日が6月1日から7月1日に変更されている。それら生産要素や2項関係、生産要素の開始日および終了日の変更にともなって、2項関係の開始日および2項関係の終了日が変更されている。
【0091】
ディスプレイに表示された項目から変更を選択すると、ディスプレイには、生産要素変更エリア、部門区分入力エリア、生産要素の開始日付入力エリア、生産要素の終了日入力エリア、関係変更エリア、2項関係の関係開始日付入力エリア、2項関係の関係終了日付入力エリアが表示される。生産要素変更エリアのうちの旧拠点エリアに変更前の倉庫(B)を入力し、新拠点エリアに変更後の倉庫(C)とその品番(C)(種別識別番号)を入力するとともに、新拠点エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに倉庫(C)の部門区分(4)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに倉庫(C)の開始日と終了日とを入力する。それらデータを入力した後、入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、拠点データベース23の主ファイルに格納された倉庫(B)のデータを倉庫(C)のデータに書き換える。コンピュータ11は、倉庫(C)の資源データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(C)を特定する品番(C)、倉庫(C)の開始日(2005年6月1日)、倉庫(C)の終了日(−)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(C)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。コンピュータ11は、倉庫(B)のデータを拠点データベース23の副ファイルに格納保存する。
【0092】
旧工程エリア(1)に変更前の組立工程(T)を入力し、新工程エリア(1)に変更後の組立工程(U)とその品番(U)(種別識別番号)とを入力するとともに、新工程エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに組立工程(U)の部門区分(2)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立工程(U)の開始日と終了日とを入力する。入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、工程データベース21の主ファイルに格納された組立工程(T)のデータを組立工程(U)のデータに書き換える。コンピュータ11は、組立工程(U)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の開始日(2005年6月1日)、組立工程(U)の終了日(−)等の組立工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。組立工程データには、組立工程(U)の内容(工程の詳細、組立場所、使用説明等)が含まれる。コンピュータ11は、組立工程(T)のデータを工程データベース21の副ファイルに格納保存する。
【0093】
旧品目エリア(1)に変更前の部品(γ)を入力し、新工程エリア(1)に変更後の部品(η)とその品番(η)(種別識別番号)とを入力するとともに、新工程エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部品(η)の部門区分(1,2,3)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに部品(η)の開始日と終了日とを入力する。入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、品目データベース19の主ファイルに格納された部品(γ)のデータを部品(η)のデータに書き換える。コンピュータ11は、部品(η)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(η)を特定する品番(η)、部品(η)の開始日(2005年6月1日)、部品(η)の終了日(−)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(η)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。コンピュータ11は、部品(γ)のデータを品目データベース19の副ファイルに格納保存する。
【0094】
旧資源エリア(1)に変更前の工具(θ)を入力し、新資源エリア(1)に変更後の工具(λ)とその品番(λ)(種別識別番号)とを入力するとともに、新資源エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに工具(λ)の部門区分(1,2)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに工具(λ)の開始日と終了日とを入力する。入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、資源データベース22の主ファイルに格納された工具(θ)のデータを工具(λ)のデータに書き換える。コンピュータ11は、工具(λ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2,3)、工具(λ)を特定する品番(λ)、工具(λ)の開始日(2005年6月1日)、工具(λ)の終了日(−)等の工具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。工具データには、工具(λ)の内容(工具の用途、価格、耐久年数等)が含まれる。コンピュータ11は、工具(θ)のデータを資源データベース22の副ファイルに格納保存する。なお、ライン(δ)やライン(ε)の部門別番号が(1,2)から(1,2,3)に変更されている。
【0095】
2005年9月30日の生産要素の変更にともなって第1生産要素や第2生産要素が変更され、それによって生産要素どうしの2項関係が変更される。この実施の形態では、倉庫(B)と製品(G)との2項関係が倉庫(C)と製品(G)との2項関係に、製品(G)と組立工程(T)との2項関係が製品(G)と組立工程(U)との2項関係に、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係が組立工程(U)とライン(ε)との2項関係に、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係が組立工程(U)とライン(η)との2項関係に、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係が組立工程(U)と工具(λ)との2項関係に変更されている。関係データベース18に格納された第1および第2生産要素の変更の一例を説明すると、以下のとおりである。
【0096】
ディスプレイに表示された関係変更エリアのうちの旧第1生産要素エリア(1)に変更前の倉庫(B)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に変更後の倉庫(C)を入力し、親品番として倉庫(C)を特定する品番(C)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)を入力する。次に、新第1生産要素エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(4)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに倉庫(C)と製品(G)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力した後、入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された倉庫(B)と製品(G)との2項関係を倉庫(C)と製品(G)との2項関係に変更する。倉庫(B)と製品(G)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として倉庫(C)を特定する品番(C)、倉庫(C)の親データ区分である拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の子データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)が格納される。それにより倉庫(C)と製品(G)とが紐付けられ、2項関係に基づいて倉庫(C)と製品(G)とが連繋する。
【0097】
旧第2生産要素エリア(1)に変更前の組立工程(T)を入力し、新第2生産要素エリア(1)に変更後の組立工程(U)を入力し、子品番として組立工程(U)を特定する品番(U)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。次に、新第2生産要素エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力し、新第2生産要素エリア(1)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに製品(G)と組立工程(U)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された製品(G)と組立工程(T)との2項関係を製品(G)と組立工程(U)との2項関係に変更する。製品(G)と組立工程(T)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の子データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)が格納される。それにより製品(G)と組立工程(U)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(U)とが連繋する。
【0098】
なお、ディスプレイには、組立工程(T)から組立工程(U)への変更にともなって、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を組立工程(U)とライン(ε)との2項関係に変更するメッセージが表示される。それにしたがって、新第2生産要素エリア(1)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに組立工程(U)とライン(ε)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を組立工程(U)とライン(ε)との2項関係に変更する。組立工程(T)とライン(ε)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の親データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(ε)を特定する品番(ε)、ライン(ε)の子データ区分である資源番号(PC004)(第4種別番号)が格納される。それにより組立工程(U)とライン(ε)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(U)とライン(ε)とが連繋する。
【0099】
旧第2生産要素エリア(2)に変更前の部品(γ)を入力し、新第2生産要素エリア(2)に変更後の部品(η)を入力し、子品番として部品(η)を特定する品番(η)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。次に、新第2生産要素エリア(2)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力し、新第2生産要素エリア(2)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに組立工程(U)と部品(η)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された組立工程(T)と部品(γ)との2項関係を組立工程(U)と部品(η)との2項関係に変更する。組立工程(T)と部品(γ)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の親データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(η)を特定する品番(η)、部品(η)の子データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)が格納される。それにより組立工程(U)と部品(η)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(U)と部品(η)とが連繋する。
【0100】
旧第2生産要素エリア(4)に変更前の工具(θ)を入力し、新第2生産要素エリア(4)に変更後の工具(λ)を入力し、子品番として工具(λ)を特定する品番(λ)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。次に、新第2生産要素エリア(4)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力し、新第2生産要素エリア(4)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに組立工程(U)と工具(λ)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された組立工程(T)と工具(θ)との2項関係を組立工程(U)と工具(λ)との2項関係に変更し、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係を削除する。組立工程(T)と工具(θ)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の親データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として工具(λ)を特定する品番(λ)、工具(λ)の子データ区分である資源番号(PC004)(第4種別番号)が格納される。それにより組立工程(U)と工具(λ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(U)と工具(λ)とが連繋する。倉庫(C)と製品(G)との2項関係は、部門区分(4)により、物流部門15のデータとして扱われる。製品(G)と組立工程(U)との2項関係、組立工程(U)とライン(ε)との2項関係、組立工程(U)とライン(η)との2項関係、組立工程(U)と工具(λ)との2項関係は、部門区分(2)により、製造部門13のデータとして扱われる。
【0101】
図11に基づいて、生産要素や2項関係が変更された後、コンピュータ11が行う各種複数の2項関係の統合と2005年9月30日における物品(1)の生産体系の生成とを説明すると、以下のとおりである。なお、図11の生産体系の生成は、2005年9月30日に行われたものとする。生産要素や2項関係が変更された後、入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、変更されたあらたな生産要素を使用し、変更後の第1および第2生産要素から形成されたあらたな2項関係を含む全ての2項関係を統合しつつ、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。具体的には、以下のとおりである。
【0102】
入力装置を介して2005年9月30日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年9月30日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(C)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(C)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(C)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(C)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0103】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(R)との2項関係を抽出するとともに、組立図(R)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(R)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(R)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(U)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(U)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(U)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(U)のデータを抽出する。
【0104】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と部品(η)との2項関係を抽出するとともに、部品(η)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(η)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(η)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と工具(λ)との2項関係を抽出するとともに、工具(λ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(λ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(λ)のデータを抽出する。
【0105】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(C)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(U)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(C)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(R)と組立工程(U)とを並列につなげる。
【0106】
次に、組立工程(U)と部品(η)との2項関係、組立工程(U)とライン(ε)との2項関係、組立工程(U)と工具(λ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(U)を結合させ、組立工程(U)の下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(C),製品(G),組立図(R),組立工程(U)の系統と組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(U)を結合させる。それにより、倉庫(C)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(R)と組立工程(U)とが位置し、組立工程(U)の直近下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0107】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図11に示すように、倉庫(C)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(R),組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)が並んでいる。コンピュータ11は、生産要素や2項関係の変更後に生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0108】
図12は、生産要素や2項関係が変更された後の各部門12,13,14,15に出力された部門別生産体系を表す図である。このシステムで10は、図12に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(部門別生産体系出力手段)。
【0109】
図12に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立図(R),部品(η),ライン(ε),工具(λ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(C)、部門別番号2が設定された組立工程(U)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),組立図(R),組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(C)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(η),ライン(ε),工具(λ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(C)、部門別番号1,2が設定された組立図(R)、部門別番号2が設定された組立工程(U)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された倉庫(C),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号1,2,3が設定された組立図(R)や組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0110】
図13は、生産要素や2項関係が変更された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図である。図13では、図7と同様に、期間として2005年1月1日〜9月30日までを示す。入力装置を介して3月15日や6月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、関係データベース18から3月15日や6月15日において生産体系の形成要素となる各種複数の2項関係を抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。
【0111】
3月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して2005年3月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年3月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0112】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(Q)との2項関係を抽出するとともに、組立図(Q)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(Q)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(Q)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0113】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(α)との2項関係を抽出するとともに、部品(α)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0114】
コンピュータ11は、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(Q)と組立工程(S)とを並列につなげる。次に、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(U)とライン(δ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(α)とライン(δ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(Q),組立工程(S)の系統と組立工程(S),部品(α),ライン(δ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(Q)と組立工程(S)とが位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(α)とライン(δ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0115】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図13に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(Q),組立工程(S),部品(α),ライン(δ)が並んでいる。
【0116】
次に、6月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して2005年6月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年6月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(C)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(C)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(C)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(C)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0117】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(Q)との2項関係を抽出するとともに、組立図(Q)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(Q)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(Q)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(U)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(U)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(U)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(U)のデータを抽出する。
【0118】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と部品(η)との2項関係を抽出するとともに、部品(η)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(η)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(η)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と工具(λ)との2項関係を抽出するとともに、工具(λ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(λ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(λ)のデータを抽出する。
【0119】
コンピュータ11は、倉庫(C)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(U)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(C)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(Q)と組立工程(U)とを並列につなげる。次に、組立工程(U)と部品(η)との2項関係、組立工程(U)とライン(ε)との2項関係、組立工程(U)と工具(λ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(U)を結合させ、組立工程(U)の下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(C),製品(G),組立図(Q),組立工程(U)の系統と組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(U)を結合させる。それにより、倉庫(C)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(Q)と組立工程(U)とが位置し、組立工程(U)の直近下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0120】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図11に示すように、倉庫(C)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(Q),組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)が並んでいる。
【0121】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点における生産要素や第1,第2生産要素を変更することができ、変更された生産要素や第1,第2生産要素を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の変更を種別データベース17によって一元的に管理することができるとともに、第1,第2生産要素の変更による2項関係の変更を関係データベース18によって一元的に管理することができるから、部門12,13,14,15毎に生産要素や第1,第2生産要素を変更して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の変更や第1,第2生産要素の変更を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0122】
また、生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点において生産要素の開始日や終了日を変更することができ、過去から現在のうちの任意の時点において2項関係の開始日や終了日を変更することができ、変更された開始日および終了日を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の開始部や終了日の変更を種別データベース17によって一元的に管理することができるとともに、2項関係の開始日や終了日を関係データベース18によって一元的に管理することができ、部門12,13,14,15毎に開始日や終了日を変更して生産体系を作成管理する必要はなく、開始日や終了日の変更を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0123】
図14は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図15,16は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図である。図17は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図である。図14〜図17は、2005年9月30日の状態を示すものとする。図14〜図17に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が過去に遡って削除(改変)、追加(改変)され(第1改変手段)、関係データベース18の主ファイルに格納された第1または第2生産要素の一部が過去に遡って削除(改変)、追加(改変)されている(第2改変手段)。種別データベース17に格納された生産要素の削除の一例を、図2の状態から、組立図(Q),組立図(R),部品(γ),ライン(ε)を削除する場合を例として説明すると、以下のとおりである。
【0124】
ディスプレイに表示された項目から削除を選択すると、ディスプレイには、生産要素削除エリア、関係削除エリアが表示される。生産要素削除エリアに組立図(Q),組立図(R),部品(γ),ライン(ε)を入力する。生産要素削除エリアにそれらデータを入力した後、入力装置から生産要素の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、組立図(Q)および組立図(R)のデータを成果物データベース20の主ファイルから削除し、部品(γ)のデータを品目データベース19の主ファイルから削除するとともに、ライン(ε)のデータを資源データベース22の主ファイルから削除する。なお、組立図(Q)や組立図(R)のデータは、成果物データベース20の副ファイルに格納保存され、部品(γ)のデータは、品目データベース19の副ファイルに格納保存される。ライン(ε)のデータは、資源データベース22の副ファイルに格納保存される。
【0125】
関係データベース18に格納された2項関係の削除の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された関係削除エリア(1)に製品(G)と組立図(Q)とを入力し、関係削除エリア(2)に製品(G)と組立図(R)とを入力するとともに、関係削除エリア(3)に組立工程(T)と部品(γ)とを入力する。さらに、関係削除エリア(4)に組立工程(S)とライン(ε)とを入力し、関係削除エリア(5)に組立工程(T)とライン(ε)とを入力する。各関係削除エリアにそれらデータを入力すると、ディスプレイには、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係が表示される。入力装置からそれら2項関係の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を関係データベース18の主ファイルから削除する。なお、主ファイルから削除されたそれら2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0126】
生産要素の追加の一例を、図2の状態から検査工程(V)と検査基準書(W)とを追加する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された種別から工程追加を選択すると、ディスプレイには、工程追加エリア、工程追加エリアに対応する部門区分入力エリア、関係開始日付入力エリアおよび関係終了日付入力エリアが表示される。入力装置を介して工程追加エリアに検査工程(V)とその品番(V)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに検査工程(V)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに検査工程(V)の開始日と終了日とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査工程(V)が工程に属すると判断し、検査工程(V)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査工程(V)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査工程(V)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(1,2)、検査工程(V)を特定する品番(V)、検査工程(V)の開始日(2005年1月1日)、検査工程(V)の終了日(−)等の検査工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。検査工程データには、検査工程(V)の内容(検査手順、検査時間等)が含まれる。
【0127】
ディスプレイに表示された種別から成果物追加を選択すると、ディスプレイには、成果物追加エリア、成果物追加エリアに対応する部門区分入力エリア、関係開始日付入力エリアおよび関係終了日付入力エリアが表示される。入力装置を介して成果物追加エリアに検査基準書(W)とその品番(W)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに検査基準書(W)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに検査基準書(W)の開始日と終了日とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査基準書(W)が成果物に属すると判断し、検査基準書(W)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査基準書(W)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査基準書(W)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、検査基準書(W)を特定する品番(W)、検査基準書(W)の開始日(2005年1月1日)、検査基準書(W)の終了日(−)等の検査基準書データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。検査基準書データには、検査基準書(W)の内容(基準書の詳細、基準書の作成部門等)が含まれる。
【0128】
第1および第2生産要素の追加の一例を、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係を追加する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された種別から関係追加を選択すると、ディスプレイには、関係追加エリア、関係開始日付入力エリア、関係終了日付入力エリアが表示される。関係追加エリアのうちの関係追加エリア(1)に製品(G)と検査工程(V)とを入力するとともに、関係追加エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として検査工程(V)を特定する品番(V)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と検査工程(V)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(V)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(P)と加工指示書(b)とが連繋する。
【0129】
関係追加エリア(2)に検査工程(V)と検査基準書(W)とを入力するとともに、関係追加エリア(2)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として検査工程(V)を特定する品番(V)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として検査基準書(W)を特定する品番(W)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、検査工程(V)と検査基準書(W)とが紐付けられ、2項関係に基づいて検査工程(V)と検査基準書(W)とが連繋する。なお、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係は、部門区分(2)によって製造部門13のデータとして扱われる。
【0130】
生産要素や2項関係が削除、追加された後、入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、残存する生産要素と追加されたあらたな生産要素とを使用し、残存する第1および第2生産要素から形成される2項関係や追加された第1および第2生産要素から形成される2項関係を統合しつつ、統合した2項関係に従って物品(1)に対応する生産体系を再び生成する。生産要素や2項関係が削除、追加された後の9月30日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0131】
入力装置を介して2005年9月30日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年9月30日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(B)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(B)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(B)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(B)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0132】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(P)との2項関係を抽出するとともに、組立図(P)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(P)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(P)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と検査工程(V)との2項関係を抽出するとともに、検査工程(V)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(V)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(V)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(T)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(T)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(T)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(T)のデータを抽出する。
【0133】
コンピュータ11は、関係データベース18から検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係を抽出するとともに、検査基準書(W)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(W)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(W)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)と部品(β)との2項関係を抽出するとともに、部品(β)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(β)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0134】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(B)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(U)とを並列につなげる。なお、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係によって、検査工程(V)の下位に検査基準書(W)をつなげる。
【0135】
次に、組立工程(T)と部品(β)との2項関係、組立工程(T)とライン(δ)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(T)を結合させ、組立工程(T)の下位に部品(β)とライン(δ)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(B),製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W)の系統と組立工程(T),部品(β),ライン(δ),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(T)を結合させる。それにより、倉庫(B)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置し、製品(G)の直近下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(T)とが位置するとともに、検査工程(V)の直近下位に検査基準書(W)が位置し、組立工程(T)の直近下位に部品(β)とライン(δ)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0136】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図14に示すように、倉庫(B)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)が並んでいる。コンピュータ11は、生産要素や2項関係の削除、追加後に生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0137】
図18は、生産要素や2項関係が削除、追加された後の各部門12,13,14,15に出力された部門別生産体系を表す図である。このシステムで10は、図18に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門12,13,14,15毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(部門別生産体系出力手段)。
【0138】
図18に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立図(P),検査工程(V),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号2が設定された組立工程(T)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(β),ライン(δ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号1,2が設定された組立図(P)、検査工程(V),検査基準書(W)、部門別番号2が設定された組立工程(T)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号1,2,3が設定された組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0139】
図19は、生産要素や2項関係が削除、追加された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図である。図19では、図7と同様に、期間として2005年1月1日〜9月30日までを示す。入力装置を介して3月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、関係データベース18から3月15日において生産体系の形成要素となる各種複数の2項関係を抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。3月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0140】
入力装置を介して2005年3月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年3月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0141】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(P)との2項関係を抽出するとともに、組立図(P)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(P)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(P)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と検査工程(V)との2項関係を抽出するとともに、検査工程(V)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(V)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(V)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0142】
コンピュータ11は、関係データベース18から検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係を抽出するとともに、検査基準書(W)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(W)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(W)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(α)との2項関係を抽出するとともに、部品(α)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と工具(θ)との2項関係を抽出するとともに、工具(θ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(θ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(θ)のデータを抽出する。
【0143】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(S)とを並列につなげる。なお、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係によって、検査工程(V)の下位に検査基準書(W)をつなげる。
【0144】
次に、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(α)とライン(δ)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(S),検査基準書(W)の系統と組立工程(S),部品(α),ライン(δ),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置し、製品(G)の直近下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(S)とが位置するとともに、検査工程(V)の直近下位に検査基準書(W)が位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(α)とライン(δ)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0145】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図19に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(S),検査基準書(W),部品(α),ライン(δ),工具(θ)が並んでいる。コンピュータ11は、生産要素や2項関係の削除、追加後に生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0146】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点における生産要素や第1,第2生産要素を削除、追加することができ、削除、追加された生産要素や第1,第2生産要素を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の削除、追加を種別データベース17によって一元的に管理することができ、第1,第2生産要素の削除、追加を関係データベース18によって一元的に管理することができる。ゆえに、部門12,13,14,15毎に生産要素や第1,第2生産要素を削除、追加して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の削除、追加や第1,第2生産要素の削除、追加を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0147】
このシステム10では、生産要素の生産体系形成時点として生産要素の開始日を設定し、生産要素の生産体系からの離脱時点として生産要素の終了日を設定するとともに、2項関係の生産体系形成時点として2項関係の開始日を設定し、2項関係の生産体系からの離脱時点として2項関係の終了日を設定しているが、それらを日単位だけではなく、時間単位(時、分、秒)で設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】一例として示す生産体系作成システムの概略構成図。
【図2】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の一例を示す図。
【図3】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の一例を示す図。
【図4】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の一例を示す図。
【図5】コンピュータによって行われる2項関係の統合の一例を説明する図。
【図6】各部門に出力された部門別生産体系を表す図。
【図7】各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図8】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図9】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図10】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図11】コンピュータによって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図。
【図12】、生産要素や2項関係が変更された後の各部門に出力された部門別生産体系を表す図。
【図13】生産要素や2項関係が変更された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図14】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図15】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図16】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図17】コンピュータによって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図。
【図18】生産要素や2項関係が削除、追加された後の各部門に出力された部門別生産体系を表す図。
【図19】生産要素や2項関係が削除、追加された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図。
【符号の説明】
【0149】
10 生産体系作成システム
11 コンピュータ
12 設計部門
13 製造部門
14 購買部門
15 物流部門
16 統合管理データベース
17 種別データベース
18 関係データベース
19 品目データベース(第1種別データベース)
20 成果物データベース(第2種別データベース)
21 工程データベース(第3種別データベース)
22 資源データベース(第4種別データベース)
23 拠点データベース(第5種別データベース)
【技術分野】
【0001】
本発明は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから各種物品の生産体系を作成する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械装置を構成する各種複数の部品をツリー構造に展開することで、機械装置の構成表を作成する生産管理システムがある(特許文献1参照)。このシステムは、機械装置のデータ番号を000とし、その直近下位に連なる第1部品の第1部品番号を100,200,300・・・とするとともに、第1部品番号100の直近下位に連なる第2部品の第2部品番号を110,120,130・・・とし、第2部品番号110の直近下位に連なる第3部品の第3部品番号を111,112,113・・・とする。なお、第1部品番号200に連なる第2部品番号は、210,220,230・・・であり、第1部品番号300に連なる第2部品番号は、310,320,330・・・である。また、第2部品番号210に連なる第3部品番号は、211,212,213であり、第2部品番号310に連なる第3部品番号は、311,312,313である。このシステムは、機械装置のデータ番号に第1部品番号をつなげ、第1部品番号に第2部品番号をつなげるとともに、第2部品番号に第3部品番号をつなげることで、機械装置を形成する複数の部品をツリー構造として展開することができる。
【特許文献1】特開2004−62526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公報に開示の生産管理システムでは、機械装置の構成部品を部品番号で管理しており、部品番号によって特定された第1〜第3部品が番号順に並ぶから、第1部品の直近下位に特定の第2部品が連なり、その第2部品の直近下位に特定の第3部品が連なることになる。したがって、このシステムでは、ツリー状に並ぶ第1〜第3部品が一義的に定義され、第1部品の下位に異なる種類の部品を配置することや第2部品の下位に異なる種類の部品を配置することができないのみならず、部品以外の生産要素を組み入れることができず、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた構成表を作成することができない。
【0004】
また、このシステムでは、第1〜第3部品の構成表の形成時点や第1〜第3部品の構成表からの離脱時点に関するデータを保有していないから、現在における構成表を作成することはできるが、過去に遡った任意の時点における構成表を作成することはできない。
【0005】
本発明の目的は、異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって自由に組み合わせることで各種物品の生産体系を作成することができる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法を提供することにある。本発明の他の目的は、現在のみならず、過去に遡った任意の時点における各種物品の生産体系を作成することができる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴としては、生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋し、生産体系作成システムが、種類の異なる複数の生産要素とそれら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した種別データベースと、種類の異なる複数の2項関係とそれら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する過去から現在までの任意の時点における生産体系を生成する生産体系生成手段を実行することにある。この生産体系生成手段では、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで任意の時点における各種物品の生産体系を生成する。
【0008】
本発明の一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースが複数の第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が関係データベースに格納され、生産体系生成手段では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。
【0009】
本発明の他の一例として、生産体系作成システムでは、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、部門別生産体系出力手段では、関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する。
【0010】
本発明の他の一例として、生産体系作成システムでは、種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、生産体系生成手段では、種別データベースに格納された各生産要素と関係データベースに格納された第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0011】
本発明の他の一例として、生産体系作成システムでは、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である。
【0012】
前記課題を解決するための本発明の第2は、種類の異なる複数の生産要素を格納するとともに、それら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する生産要素どうしの各種複数の2項関係を格納するとともに、それら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した関係データベースとを含み、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで任意の時点における各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力する生産体系作成方法である。
【0013】
前記生産体系作成方法の一例としては、種別データベースが複数の第1〜第n種別データベースに区分され、生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースに格納され、2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が関係データベースに格納され、生産体系作成方法では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を第1〜第n種別番号に基づいて第1〜第n種別データベースから抽出し、関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出したそれら2項関係を統合する。
【0014】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する。
【0015】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。
【0016】
前記生産体系作成方法の他の一例として、生産体系作成方法では、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる生産体系作成システムおよび生産体系作成方法によれば、関係データベースから抽出した各種複数の2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベースから抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各物品に対応する生産体系を作成するから、第1および第2生産要素から形成された2項関係を利用することで、異なる種類の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作ることができる。生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納することで、生産要素を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納することで、2項関係を過去から現在に向かって時系列に管理することができるから、現在のみならず、過去の任意の時点における生産体系を現在において作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が種別データベースと関係データベースとを共有しつつ、各部門が共用可能な任意の時点における生産体系を作ることができ、関係データベースと種別データベースとによって生産体系を一元的かつ時系列に管理することができるから、各部門が独自に生産体系を作る必要はなく、異なる膨大な数の生産体系を各部門が作成管理することによる無駄な時間と労力とを省くことができる。
【0018】
関係データベースから抽出した各種複数の2項関係を形成する第1〜第2生産要素の種別番号を参照し、同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、互いに関連する生産要素どうしを確実に結合させることができ、2項関係を利用して異なる種類の複数の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作成することができる。生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第n種別番号によって第1〜第n種別データベースに振り分けられ、それら種別データベースに格納されるから、第1〜第n種別データベースによって各部門が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができ、それら生産要素を各部門が個別に管理することによる時間と労力とを省くことができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門が関係データベースと第1〜第n種別データベースとを共有しつつ、第1〜第n種別データベースに格納された各生産要素から各部門が共用可能な任意の時点における生産体系を作ることができ、関係データベースと第1〜第n種別データベースとによって生産体系を一元的に管理することができる。
【0019】
生産要素に個別に設定された第1〜第n部門別番号に基づいて部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門に表示が必要な生産要素のみを含む生産体系を出力するから、生産体系から各部門に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、各部門がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門の作業効率を向上させることができる。
【0020】
種別データベースに格納された生産要素と関係データベースに格納された第1,第2生産要素とが現在または過去に遡って改変されると、改変された生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って生産体系を再び生成する生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点における生産要素や第1,第2生産要素を改変することができ、改変された生産要素や第1,第2生産要素を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の改変を種別データベースによって一元的に管理することができるとともに、第1,第2生産要素の改変による2項関係の改変を関係データベースによって一元的に管理することができる。ゆえに、部門毎に生産要素や第1,第2生産要素を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の改変や第1,第2生産要素の改変を各部門が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0021】
生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能な生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、過去の任意の時点における生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を変更することができ、変更された生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。この生産体系作成システムおよび生産体系作成方法は、生産要素の生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点の改変を種別データベースによって一元的に管理することができるとともに、2項関係の生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点の改変を関係データベースによって一元的に管理することができる。ゆえに、部門毎に生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点を改変して生産体系を作成管理する必要はなく、生産体系形成時点や生産体系からの離脱時点の改変を各部門が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
添付の図面を参照し、本発明に係る生産体系作成システムおよび生産体系作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示す生産体系作成システム10の概略構成図であり、図2は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の一例を示す図である。図3,4は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係の一例を示す図であり、図5は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合の一例を説明する図である。図1は、作成された生産体系全体のみならず、設計部門12や製造部門13、購買部門14、物流部門15の各部門に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を図示している。図1〜図5は2005年9月30日の状態を示すものとし、現在を2005年9月30日とする。なお、部門を図示のそれらに限定するものではなく、官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。生産体系作成システム10は、コンピュータ11と、生産要素や生産要素どうしの2項関係等のデータを集中管理する統合管理データベース16とから形成されている。それら部門12,13,14,15には、図示はしていないが、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された端末装置(コンピュータ)が設置されている。
【0023】
ここで、生産要素とは、物品の製造に必要不可欠な各技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産要素として倉庫,製品,組立図,検査工程,組立工程,検査基準書,部品,ライン,工具を例示している(図1〜図19参照)。ただし、図示の生産要素は一例であり、生産要素をそれらに限定するものではない。生産要素には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。製品や部品は、物品の部材要素である品目(種目)に属し、検査基準書や組立図は、物品の設計要素である成果物(種目)に属し、検査工程や組立工程は、物品の工程要素である工程(種目)に属する。ラインや工具は、物品の資源要素である資源(種目)に属し、倉庫は、場所要素である拠点(種目)に属する。なお、物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0024】
各生産要素には、各種目に対応してそれら生産要素の種類を特定する種別番号(第1〜第n種別番号)が個別に設定される。品目に属する各部材要素には、第1種別番号が設定され、成果物に属する各設計要素には、第2種別番号が設定され、工程に属する各工程要素には、第3種別番号が設定される。資源に属する各資源要素には、第4種別番号が設定され、拠点に属する拠点要素には、第5種別番号が設定される。なお、生産要素が属する種目を品目や工程、成果物、資源、拠点に限定するものではない。生産要素が属する種目には物品を製造するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の種目にはそれを特定する第6〜第n種別番号が設定される。各生産要素には、それら要素を部門別に分類するための部門別番号(第1〜第n部門別番号)が個別に設定される。この実施形態では、設計部門12の部門別番号を第1番とし、製造部門13の部門別番号を第2番とするとともに、購買部門14の部門別番号を第3番とし、物流部門15の部門別番号を第4番としている。
【0025】
コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイス(有線または無線)を介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステム10の各手段を実行するための生産体系作成プログラムが格納されている。生産体系作成プログラムは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0026】
コンピュータ11に生産体系作成プログラムがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程、拠点等の種目のひな型、それら種目に属する各種複数の生産要素のひな型、それら種目に対応する種別番号、部門のひな型とともに各部門を示す部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、統合管理データベース16(後記する第1〜第5種別データベース17および関係データベース18)となるデータベースファイルが作成される。コンピュータ11は、必要なデータを記憶装置や統合管理データベース16から抽出し、必要に応じてデータを記憶装置や統合管理データベース16に格納する。なお、このシステム10では、既存の種目や生産要素の他に、新種目や新生産要素、新部門を自由に設定することができ、それら新生産要素を使用して生産体系を作ることもできる。新種目や新生産要素、新部門は、入力装置からコンピュータ11に入力し、記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の種目や生産要素、部門を記憶装置やハードディスクから削除することもでき、あらたに作成した新種目や新生産要素、新部門を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0027】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された生産体系作成プログラムを起動し、プログラムに従って、異なる種類の複数の2項関係を統合する2項関係統合手段、統合した2項関係に基づいて各物品に対応する現在または過去の任意の時点における生産体系をリアルタイムに生成する生産体系生成手段、生成した生産体系をその記憶装置またはハードディスクに格納する生産体系格納手段、生成した生産体系を出力装置を介して出力する生産体系出力手段、部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行する。中央処理装置は、生産要素を過去に遡って改変する第1改変手段、2項関係を過去に遡って改変する第2改変手段、生産要素の開始日(生産要素の生産体系形成時点)や生産要素の終了日(生産要素の生産体系からの離脱時点)を過去に遡って変更する第1変更手段、2項関係の開始日(2項関係の生産体系形成時点)や2項関係の終了日(2項関係の生産体系からの離脱時点)を過去に遡って変更する第2変更手段を実行する。なお、各部門に設置された端末装置にもキーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0028】
統合管理データベース16は、各生産要素に関するデータを格納した種別データベース17(第1〜第n種別データベース)と、生産要素どうしの2項関係を格納した関係データベース18とから形成されている。統合管理データベース16は、コンピュータ11からのデータ転送指令に基づいてデータをコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からのデータ格納指令に基づいてデータを格納する。また、コンピュータ11からのデータ改変指令に基づいてデータを改変する。種別データベース17は、第1種別番号に対応する品目データベース19(第1種別データベース)と、第2種別番号に対応する成果物データベース20(第2種別データベース)と、第3種別番号に対応する工程データベース21(第3種別データベース)と、第4種別番号に対応する資源データベース22(第4種別データベース)と、第5種別番号に対応する拠点データベース23(第5種別データベース)とに区分されている。なお、種別データベース17をそれらに限定するものではなく、物品の製造に必要不可欠な他の生産要素をその種別毎に区分して格納した第6〜第n種別データベースがハードディスクに設定される場合もある。
【0029】
物品(1)の技術情報である各種複数の生産要素に関するデータを種別データベース17に格納する手順の一例と生産要素どうしの2項関係を関係データベース18に格納する手順の一例とを説明すると、以下のとおりである。なお、倉庫(A)や製品(G),組立図(P),組立工程(S),部品(α),ライン(δ),倉庫(A)に関するデータやそれらの2項関係は、2005年1月1日に入力されたデータである。ディスプレイに表示された種別から品目を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる品目入力エリア、品目入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して品目入力エリアに製品(G),部品(α)とそれらの品番(G),(α)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに製品(G),部品(α)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに製品(G),部品(α)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、製品(G),部品(α)が品目に属すると判断し、製品(G),部品(α)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて製品(G),部品(α)に部門別番号(1,2,3,4)を付ける。
【0030】
コンピュータ11は、製品(G)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3,4)、製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の開始日(2005年1月1日)、製品(G)の終了日(−)等の製品データを品目データベース19の主ファイルに格納し、部品(α)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(α)を特定する品番(α)、部品(α)の開始日(2005年1月1日)、部品(α)の終了日(−)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。製品データには、製品(G)の内容(名称、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれ、部品データには、部品(α)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。
【0031】
ディスプレイに表示された種別から成果物を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる成果物入力エリア、成果物入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して成果物入力エリアに組立図(P)とその品番(P)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立図(P)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立図(P)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立図(P)が成果物に属すると判断し、組立図(P)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立図(P)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータは、組立図(P)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(P)を特定する品番(P)、組立図(P)の開始日(2005年1月1日)、組立図(P)の終了日(−)等の組立図データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。組立図データには、組立図(P)の内容(図面の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0032】
ディスプレイに表示された種別から工程を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる工程入力エリア、工程入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して工程入力エリアに組立工程(S)とその品番(S)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立工程(S)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立工程(S)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立工程(S)が工程に属すると判断し、組立工程(S)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立工程(S)に部門別番号(2)を付ける。コンピュータは、組立工程(S)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、組立工程(S)を特定する品番(S)、組立工程(S)の開始日(2005年1月1日)、組立工程(S)の終了日(−)等の組立図データを工程データベース21の主ファイルに格納する。組立工程データには、組立工程(S)の内容(工程の詳細、組立場所、使用説明等)が含まれる。
【0033】
ディスプレイに表示された種別から資源を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる資源入力エリア、資源入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して資源入力エリアにライン(δ)とその品番(δ)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアにライン(δ)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアにライン(δ)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、ライン(δ)が資源に属すると判断し、ライン(δ)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいてライン(δ)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータは、ライン(δ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2)、ライン(δ)を特定する品番(δ)、ライン(δ)の開始日(2005年1月1日)、ライン(δ)の終了日(−)等のラインデータを資源データベース22の主ファイルに格納する。ラインデータには、ライン(δ)の内容(ラインの名称、ラインの場所等)が含まれる。
【0034】
ディスプレイに表示された種別から拠点を選択すると、ディスプレイに生産要素入力エリアとなる拠点入力エリア、拠点入力エリアに対応する部門区分入力エリア、生産要素の生産体系の形成時点である開始日付入力エリア、生産要素の生産体系からの離脱時点である終了日付入力エリア、終了対象生産要素入力エリアが表示される。入力装置を介して拠点入力エリアに倉庫(A)とその品番(A)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに倉庫(A)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに倉庫(A)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、倉庫(A)が拠点に属すると判断し、倉庫(A)に拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて倉庫(A)に部門別番号(4)を付ける。コンピュータ11は、倉庫(A)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(A)を特定する品番(A)、倉庫(A)の開始日(2005年1月1日)、倉庫(A)の終了日(−)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(A)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。2005年1月1日時点では、倉庫(A),製品(G),組立図(P),組立工程(S),部品(α),ライン(δ)が生産体系の形成要素となるから、それらの終了日はブランク(−)である。
【0035】
関係データベース18には、製造部門13のデータとしての上下の2項関係(親子関係)と、流通部門15のデータとしての上下の2項関係(親子関係)とが格納される。2項関係において生産要素は、任意の第1生産要素(親生産要素)と、第1生産要素の直近下位に連なる第2生産要素(子生産要素)とによって連繋する。2項関係により、第1生産要素から第2生産要素が特定され、第2生産要素から第1生産要素が特定される。2005年1月1日には、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係が格納される。
【0036】
ディスプレイに表示された項目から関係を選択すると、ディスプレイには、関係エリア(1)〜関係エリア(n)、部門区分入力エリア、2項関係の生産体系の形成時点である関係開始日付入力エリア、2項関係の生産体系からの離脱時点である関係終了日付入力エリア、終了対象2項関係入力エリアが表示される。入力装置を介して関係エリア(1)に倉庫(A)と製品(G)とを入力し、関係エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(4)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として倉庫(A)を特定する品番(A)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに倉庫(A)と製品(G)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、倉庫(A)と製品(G)とが紐付けられ、2項関係に基づいて倉庫(A)と製品(G)とが連繋する。
【0037】
関係エリア(2)に製品(G)と組立図(P)とを入力し、関係エリア(2)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立図(P)を特定する品番(P)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立図(P)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立図(P)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立図(P)とが連繋する。
【0038】
関係エリア(3)に製品(G)と組立工程(S)とを入力し、関係エリア(3)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立工程(S)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(S)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(S)とが連繋する。
【0039】
関係エリア(4)に組立工程(S)と部品(α)とを入力し、関係エリア(4)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(α)を特定する品番(α)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)と部品(α)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)と部品(α)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)と部品(α)とが連繋する。
【0040】
関係エリア(5)に組立工程(S)とライン(δ)とを入力し、関係エリア(5)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(δ)を特定する品番(δ)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)とライン(δ)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)とライン(δ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)とライン(δ)とが連繋する。
【0041】
倉庫(A)と製品(G)との2項関係は、部門区分によって物流部門15のデータとして扱われる。製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係は、部門区分によって製造部門13のデータとして扱われる。2005年1月1日時点では、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係が生産体系の形成要素となるから、それら2項関係の終了日はブランク(−)である。
【0042】
2005年4月1日には、部品(β),組立図(Q),ライン(ε),工具(θ)に関するデータが種別データベース17に格納され、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係が関係データベース18に格納される。2005年4月1日における各データや2項関係の各データベース17,18への格納手順の一例を説明すると、以下のとおりである。
【0043】
ディスプレイに表示された成果物入力エリアに入力装置を介して組立図(Q)とその品番(Q)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立図(Q)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立図(Q)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに組立図(P)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立図(Q)が成果物に属すると判断し、組立図(Q)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立図(Q)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、組立図(Q)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(Q)を特定する品番(Q)、組立図(Q)の開始日(2005年4月1日)、組立図(Q)の終了日(−)等の組立図データ、組立図(P)の終了日(2005年3月31日)を成果物データベース20の主ファイルに格納する。組立図データには、組立図(Q)の内容(図面の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0044】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して部品(β)とその品番(β)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに部品(β)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに部品(β)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに部品(α)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、部品(β)が品目に属すると判断し、部品(β)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて部品(β)に部門別番号(1,2,3)を付ける。コンピュータ11は、部品(β)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(β)を特定する品番(β)、部品(β)の開始日(2005年4月1日)、部品(β)の終了日(−)等の部品データ、部品(α)の終了日(2005年3月31日)を品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(β)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。
【0045】
ディスプレイに表示された資源入力エリアに入力装置を介してライン(ε)とその品番(ε)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアにライン(ε)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアにライン(ε)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアにライン(δ)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、ライン(ε)が資源に属すると判断し、ライン(ε)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいてライン(ε)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、ライン(ε)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2)、ライン(ε)を特定する品番(ε)、ライン(ε)の開始日(2005年4月1日)、ライン(ε)の終了日(−)等のラインデータ、ライン(δ)の終了日(2005年3月31日)を資源データベース22の主ファイルに格納する。ラインデータには、ライン(ε)の内容(ラインの名称、ラインの場所等)が含まれる。
【0046】
ディスプレイに表示された資源入力エリアに入力装置を介して工具(θ)とその品番(θ)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに工具(θ)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに工具(θ)の開始日と終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、工具(θ)が資源に属すると判断し、工具(θ)に資源データ区分(PC004)(第4種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて工具(θ)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、工具(θ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2)、工具(θ)を特定する品番(θ)、工具(θ)の開始日(2005年4月1日)、工具(θ)の終了日(−)等の工具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。工具データには、工具(θ)の内容(工具の用途、価格、耐久年数等)が含まれる。2005年4月1日時点では、組立図(Q),部品(β),ライン(ε),工具(θ)が生産体系の形成要素となるから、組立図(Q),部品(β),ライン(ε),工具(θ)の終了日はブランク(−)である。組立図(P),部品(α),ライン(δ)は、終了日の設定によって2005年3月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0047】
ディスプレイに表示された関係エリア(6)に製品(G)と組立図(Q)とを入力し、関係エリア(6)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立図(Q)を特定する品番(Q)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立図(Q)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに製品(G)と組立図(P)との2項関係とその終了日(2005年3月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立図(Q)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立図(Q)とが連繋する。
【0048】
ディスプレイに表示された関係エリア(7)に組立工程(S)と部品(β)とを入力し、関係エリア(7)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(β)を特定する品番(β)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)と部品(β)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)と部品(α)との2項関係とその終了日(2005年3月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)と部品(β)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)と部品(β)とが連繋する。
【0049】
ディスプレイに表示された関係エリア(8)に組立工程(S)とライン(ε)とを入力し、関係エリア(8)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(ε)を特定する品番(ε)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)とライン(ε)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)とライン(δ)との2項関係とその終了日(2005年3月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)とライン(ε)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)とライン(ε)とが連繋する。
【0050】
ディスプレイに表示された関係エリア(9)に組立工程(S)と工具(θ)とを入力し、関係エリア(9)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(S)を特定する品番(S)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として工具(θ)を特定する品番(θ)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(S)と工具(θ)との2項関係の開始日(2005年4月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(S)と工具(θ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(S)と工具(θ)とが連繋する。
【0051】
製品(G)と組立図(Q)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係は、部門区分によって製造部門13のデータとして扱われる。2005年4月1日時点では、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係が生産体系の形成要素となるから、それら2項関係の終了日はブランク(−)である。製品(G)と組立図(P)との2項関係、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係は、終了日の設定によって2005年3月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0052】
2005年6月1日には、倉庫(B),組立図(R),組立工程(T),部品(γ)に関するデータが種別データベース17に格納され、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係が関係データベース18に格納される。2005年6月1日における各データや2項関係の各データベース17,18への格納手順の一例を説明すると、以下のとおりである。
【0053】
ディスプレイに表示された拠点入力エリアに入力装置を介して倉庫(B)とその品番(B)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに倉庫(B)の部門区分を入力するととともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに倉庫(B)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに倉庫(A)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、倉庫(B)が拠点に属すると判断し、倉庫(B)に拠点データ区分(PC005)(第5種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて倉庫(B))に部門別番号(4)を付ける。コンピュータ11は、倉庫(B)の拠点データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(B)を特定する品番(B)、倉庫(B)の開始日(2005年6月1日)、倉庫(B)の終了日(−)等の倉庫データ、倉庫(A)の終了日(2005年5月31日)を拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(B)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。
【0054】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して組立図(R)とその品番(R)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立図(R)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立図(R)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに組立図(Q)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立図(R)が成果物に属すると判断し、組立図(R)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立図(R)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、組立図(R)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、組立図(R)を特定する品番(R)、組立図(R)の開始日(2005年6月1日)、組立図(P)の終了日(−)等の組立図データ、組立図(Q)の終了日(2005年5月31日)を成果物データベース20の主ファイルに格納する。組立図データには、組立図(R)の内容(図面の詳細、作成部署、使用説明等)が含まれる。
【0055】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して組立工程(T)とその品番(T)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに組立工程(T)の部門区分を入力するととともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立工程(T)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに組立工程(S)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、組立工程(T)が工程に属すると判断し、組立工程(T)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて組立工程(T)に部門別番号(2)を付ける。コンピュータ11は、組立工程(T)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、組立工程(T)を特定する品番(T)、組立工程(T)の開始日(2005年6月1日)、組立工程(T)の終了日(−)等の組立工程データ、組立工程(S)の終了日(2005年5月31日)を工程データベース21の主ファイルに格納する。工程データには、組立工程(T)の内容(工程の詳細、組立場所、使用説明等)が含まれる。
【0056】
ディスプレイに表示された品目入力エリアに入力装置を介して部品(γ)とその品番(γ)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに部品(γ)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに部品(γ)の開始日と終了日とを入力する。さらに、ディスプレイに表示された終了対象生産要素入力エリアに部品(β)とその終了日とを入力する。コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、部品(γ)が品目に属すると判断し、部品(γ)に品目データ区分(PC001)(第1種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて部品(γ)に部門別番号(1,2,3)を付ける。コンピュータ11は、部品(γ)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(γ)を特定する品番(γ)、部品(γ)の開始日(2005年6月1日)、部品(γ)の終了日(−)等の部品データ、部品(β)の終了日(2005年5月31日)を品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(γ)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。2005年6月1日時点では、倉庫(B),組立図(R),組立工程(T),部品(γ)が生産体系の形成要素となるから、倉庫(B),組立図(R),組立工程(T),部品(γ)の終了日はブランク(−)である。倉庫(A),組立図(Q),組立工程(S),部品(β)は、終了日の設定によって2005年5月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0057】
ディスプレイに表示された関係エリア(10)に倉庫(B)と製品(G)とを入力し、関係エリア(10)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(4)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として倉庫(B)を特定する品番(B)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに倉庫(B)と製品(G)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに倉庫(A)と製品(G)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、倉庫(B)と製品(G)とが紐付けられ、2項関係に基づいて倉庫(B)と製品(G)とが連繋する。
【0058】
ディスプレイに表示された関係エリア(11)に製品(G)と組立図(R)とを入力し、関係エリア(11)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立図(R)を特定する品番(R)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立図(R)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに製品(G)と組立図(Q)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立図(R)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立図(R)とが連繋する。
【0059】
ディスプレイに表示された関係エリア(12)に製品(G)と組立工程(T)とを入力し、関係エリア(12)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と組立工程(T)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに製品(G)と組立工程(S)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と組立工程(T)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(T)とが連繋する。
【0060】
ディスプレイに表示された関係エリア(13)に組立工程(T)と部品(γ)とを入力し、関係エリア(13)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(γ)を特定する品番(γ)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(T)と部品(γ)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)と部品(β)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(T)と部品(γ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(T)と部品(γ)とが連繋する。
【0061】
ディスプレイに表示された関係エリア(14)に組立工程(T)とライン(ε)とを入力し、関係エリア(14)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(ε)を特定する品番(ε)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(T)とライン(ε)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)とライン(ε)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(T)とライン(ε)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(T)とライン(ε)とが連繋する。
【0062】
ディスプレイに表示された関係エリア(15)に組立工程(T)と工具(θ)とを入力し、関係エリア(15)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として組立工程(T)を特定する品番(T)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として工具(θ)を特定する品番(θ)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに組立工程(T)と工具(θ)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力し、終了対象2項関係入力エリアに組立工程(S)と工具(θ)との2項関係とその終了日(2005年5月31日)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、組立工程(T)と工具(θ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(T)と工具(θ)とが連繋する。
【0063】
倉庫(B)と製品(G)との2項関係は、部門区分によって物流部門15のデータとして扱われる。製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係は、部門区分によって製造部門13のデータとして扱われる。2005年6月1日時点では、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係が生産体系の形成要素となるから、それら2項関係の終了日はブランク(−)である。倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係は、終了日の設定によって2005年5月31日で生産体系の形成要素から外れる(離脱)。
【0064】
このシステム10では、関係データベース18から抽出した異なる種類(部門別、種目別、要素別)の複数の2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出した異なる種類の複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで物品(1)に対応する生産体系を作成する。図5に基づいて、コンピュータ11が行う各種複数の2項関係の統合と物品(1)の生産体系の生成とを説明すると、以下のとおりである。なお、図5の生産体系の生成は、2005年9月30日に行われたものとする。
【0065】
入力装置を介して2005年9月30日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、2005年9月30日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。9月30日における生産体系の生成を具体的に説明すると、以下のとおりである。
【0066】
コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(B)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(B)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(B)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(B)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0067】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(R)との2項関係を抽出するとともに、組立図(R)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(R)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(R)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(T)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(T)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(T)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(T)のデータを抽出する。
【0068】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)と部品(γ)との2項関係を抽出するとともに、部品(γ)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(γ)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(γ)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)と工具(θ)との2項関係を抽出するとともに、工具(θ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(θ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(θ)のデータを抽出する。
【0069】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(B)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(R)と組立工程(T)とを並列につなげる。
【0070】
次に、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(T)を結合させ、組立工程(T)の下位に部品(γ)とライン(ε)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(B),製品(G),組立図(R),組立工程(T)の系統と組立工程(T),部品(γ),ライン(ε),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(T)を結合させる。それにより、倉庫(B)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(R)と組立工程(T)とが位置し、組立工程(T)の直近下位に部品(γ)とライン(ε)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0071】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図5に示すように、倉庫(B)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(R),組立工程(T),部品(γ),ライン(ε),工具(θ)が並んでいる。コンピュータ11は、生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。なお、物品(1)の生産体系を作成した後、物品(2)〜物品(n)までの生産体系を作成し、作成した物品(2)〜物品(n)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納することができ(生産体系格納手段)、作成した物品(1)〜物品(n)の生産体系のいずれかを出力装置を介して出力することができる(生産体系出力手段)。あらたな物品の生産体系の作成では、既存の生産要素や2項関係を使用することができるのみならず、あらたに定義した各種複数の生産要素を使用することができ、あらたに設定した各種複数の2項関係を使用することができる。
【0072】
図6は、各部門12,13,14,15に出力された部門別生産体系を表す図である。このシステムで10は、図6に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門12,13,14,15毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(部門別生産体系出力手段)。
【0073】
たとえば、図1,6に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立図(R),部品(γ),ライン(ε)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号2が設定された組立工程(T)、部門別番号2,3が設定された工具(θ)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),組立図(R),組立工程(T),部品(γ),ライン(ε),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(γ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号1,2が設定された組立図(R)やライン(ε)、部門別番号2が設定された組立工程(T)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号1,2,3が設定された組立図(R)や組立工程(T),部品(γ),ライン(θ),工具(ε)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0074】
図7は、各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図である。図7では、期間として2005年1月1日〜9月30日までを示す。このシステム10では、過去に遡った任意の時点における生産体系を作成することができる。たとえば、図7に示すように、入力装置を介して2月15日や5月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、関係データベース18から2月15日や5月15日において生産体系の形成要素となる各種複数の2項関係を抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。2月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0075】
入力装置を介して2005年2月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年2月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0076】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(P)との2項関係を抽出するとともに、組立図(P)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(P)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(P)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0077】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(α)との2項関係を抽出するとともに、部品(α)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0078】
コンピュータ11は、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(P)と組立工程(S)とを並列につなげる。次に、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(α)とライン(δ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(P),組立工程(S)の系統と組立工程(S),部品(α),ライン(δ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(P)と組立工程(S)とが位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(α)とライン(δ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0079】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図7に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(P),組立工程(S),部品(α),ライン(δ)が並んでいる。
【0080】
次に、5月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して2005年5月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年5月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。
【0081】
コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0082】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(Q)との2項関係を抽出するとともに、組立図(Q)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(Q)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(Q)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0083】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(β)との2項関係を抽出するとともに、部品(β)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(β)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と工具(θ)との2項関係を抽出するとともに、工具(θ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(θ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(θ)のデータを抽出する。
【0084】
コンピュータ11は、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(Q)と組立工程(S)とを並列につなげる。次に、組立工程(S)と部品(β)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(β)とライン(ε)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(Q),組立工程(S)の系統と組立工程(S),部品(β),ライン(ε),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(Q)と組立工程(S)とが位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(β)とライン(ε)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0085】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図6に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(Q),組立工程(S),部品(β),ライン(ε),工具(θ)が並んでいる。
【0086】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素をその種別毎に区分して格納した複数の種別データベース17から生産体系の作成に必要な各種複数の生産要素を抽出するとともに、関係データベース18から各種複数の2項関係を抽出し、異なる種類の複数の2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、種別データベース17から抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで各物品に対応する生産体系を作成するから、第1および第2生産要素から形成された2項関係を利用することで、異なる種類の複数の生産要素を自由に組み合わせた多種多様な生産体系を作ることができる。
【0087】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の開始日(生産要素の生産体系形成時)および生産要素の終了日(生産要素の生産体系からの離脱時)を格納することで、生産要素を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項関係の開始日(2項関係の生産体系形成時)および2項関係の終了日(2項関係の生産体系からの離脱時)を格納することで、2項関係を過去から現在に向かって時系列に管理することができるから、現在のみならず、過去の任意の時点における生産体系を現在において作成することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各生産要素がそれらに設定された第1〜第5種別番号によって第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23に振り分けられ、それら種別データベース19,20,21,22,23に格納されるから、第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23によって各部門12,13,14,15が共用可能な各生産要素をその種類毎にまとめて一元的に管理することができ、それら生産要素を各部門12,13,14,15が個別に管理することによる時間と労力とを省くことができる。
【0088】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各部門12,13,14,15が関係データベース18と第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23とを共有しつつ、それら種別データベース19,20,21,22,23に格納された各生産要素から各部門12,13,14,15が共用可能な任意の時点における生産体系を作ることができ、関係データベース18と第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23とによって生産体系を一元的に管理しつつ、作成した生産体系を各部門12,13,14,15にリアルタイムに提供することができる。また、生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素に個別に設定された第1〜第4部門別番号(第1〜第n部門別番号)に基づいて部門12,13,14,15毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力するから、生産体系から各部門12,13,14,15に表示が不必要な生産要素を除くことができ、部門12,13,14,15毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい生産体系をその部門にリアルタイムに提供することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、各部門12,13,14,15がそれに必要な生産要素のみから作られた生産体系を利用することができ、各部門12,13,14,15の作業効率を向上させることができる。
【0089】
図8は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図9,10は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図である。図11は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図である。図8〜図11は、2005年9月30日の状態を示すものとする。図8〜図11に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が過去に遡って変更(改変)され(第1改変手段)、関係データベース18の主ファイルに格納された第1または第2生産要素の一部が過去に遡って変更(改変)されているとともに(第2改変手段)、生産要素の開始日(生産要素の生産体系形成時点)および生産要素の終了日(生産要素の生産体系からの離脱時点)が過去に遡って変更され(第1変更手段)、2項関係の開始日(2項関係の生産体系形成時点)および2項関係の終了日(2項関係の生産体系からの離脱時点)が過去に遡って変更されている(第2変更手段)。このシステム10では、入力装置を介して種別データベース17に格納された各生産要素を過去に遡って改変することができ、関係データベース18に格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を過去に遡って改変することができる。生産要素の改変や第1または第2生産要素の改変としては、それらの変更、追加、削除がある。
【0090】
種別データベース17に格納された生産要素の変更の一例を、図2の状態から、倉庫(B)を倉庫(C)に、組立工程(T)を組立工程(U)に、部品(γ)を部品(η)に、工具(θ)を工具(λ)に変更する場合を例として説明すると、以下のとおりである。なお、生産要素の開始日および生産要素の終了日は、組立図(P)の終了日が3月31日から2月28日に、組立図(Q)の開始日が4月1日から3月1日に、組立図(Q)の終了日が5月31日から6月30日に、組立図(R)の開始日が6月1日から7月1日に変更されている。それら生産要素や2項関係、生産要素の開始日および終了日の変更にともなって、2項関係の開始日および2項関係の終了日が変更されている。
【0091】
ディスプレイに表示された項目から変更を選択すると、ディスプレイには、生産要素変更エリア、部門区分入力エリア、生産要素の開始日付入力エリア、生産要素の終了日入力エリア、関係変更エリア、2項関係の関係開始日付入力エリア、2項関係の関係終了日付入力エリアが表示される。生産要素変更エリアのうちの旧拠点エリアに変更前の倉庫(B)を入力し、新拠点エリアに変更後の倉庫(C)とその品番(C)(種別識別番号)を入力するとともに、新拠点エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに倉庫(C)の部門区分(4)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに倉庫(C)の開始日と終了日とを入力する。それらデータを入力した後、入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、拠点データベース23の主ファイルに格納された倉庫(B)のデータを倉庫(C)のデータに書き換える。コンピュータ11は、倉庫(C)の資源データ区分(PC005)や部門別番号(4)、倉庫(C)を特定する品番(C)、倉庫(C)の開始日(2005年6月1日)、倉庫(C)の終了日(−)等の倉庫データを拠点データベース23の主ファイルに格納する。倉庫データには、倉庫(C)の内容(倉庫の名称、倉庫の場所等)が含まれる。コンピュータ11は、倉庫(B)のデータを拠点データベース23の副ファイルに格納保存する。
【0092】
旧工程エリア(1)に変更前の組立工程(T)を入力し、新工程エリア(1)に変更後の組立工程(U)とその品番(U)(種別識別番号)とを入力するとともに、新工程エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに組立工程(U)の部門区分(2)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに組立工程(U)の開始日と終了日とを入力する。入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、工程データベース21の主ファイルに格納された組立工程(T)のデータを組立工程(U)のデータに書き換える。コンピュータ11は、組立工程(U)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(2)、組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の開始日(2005年6月1日)、組立工程(U)の終了日(−)等の組立工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。組立工程データには、組立工程(U)の内容(工程の詳細、組立場所、使用説明等)が含まれる。コンピュータ11は、組立工程(T)のデータを工程データベース21の副ファイルに格納保存する。
【0093】
旧品目エリア(1)に変更前の部品(γ)を入力し、新工程エリア(1)に変更後の部品(η)とその品番(η)(種別識別番号)とを入力するとともに、新工程エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部品(η)の部門区分(1,2,3)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに部品(η)の開始日と終了日とを入力する。入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、品目データベース19の主ファイルに格納された部品(γ)のデータを部品(η)のデータに書き換える。コンピュータ11は、部品(η)の品目データ区分(PC001)や部門別番号(1,2,3)、部品(η)を特定する品番(η)、部品(η)の開始日(2005年6月1日)、部品(η)の終了日(−)等の部品データを品目データベース19の主ファイルに格納する。部品データには、部品(η)の内容(名称、生産場所、使用説明、耐久年数、金額、納期等)が含まれる。コンピュータ11は、部品(γ)のデータを品目データベース19の副ファイルに格納保存する。
【0094】
旧資源エリア(1)に変更前の工具(θ)を入力し、新資源エリア(1)に変更後の工具(λ)とその品番(λ)(種別識別番号)とを入力するとともに、新資源エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに工具(λ)の部門区分(1,2)を入力する。次に、入力装置を介して開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに工具(λ)の開始日と終了日とを入力する。入力装置から生産要素の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、資源データベース22の主ファイルに格納された工具(θ)のデータを工具(λ)のデータに書き換える。コンピュータ11は、工具(λ)の資源データ区分(PC004)や部門別番号(1,2,3)、工具(λ)を特定する品番(λ)、工具(λ)の開始日(2005年6月1日)、工具(λ)の終了日(−)等の工具データを資源データベース22の主ファイルに格納する。工具データには、工具(λ)の内容(工具の用途、価格、耐久年数等)が含まれる。コンピュータ11は、工具(θ)のデータを資源データベース22の副ファイルに格納保存する。なお、ライン(δ)やライン(ε)の部門別番号が(1,2)から(1,2,3)に変更されている。
【0095】
2005年9月30日の生産要素の変更にともなって第1生産要素や第2生産要素が変更され、それによって生産要素どうしの2項関係が変更される。この実施の形態では、倉庫(B)と製品(G)との2項関係が倉庫(C)と製品(G)との2項関係に、製品(G)と組立工程(T)との2項関係が製品(G)と組立工程(U)との2項関係に、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係が組立工程(U)とライン(ε)との2項関係に、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係が組立工程(U)とライン(η)との2項関係に、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係が組立工程(U)と工具(λ)との2項関係に変更されている。関係データベース18に格納された第1および第2生産要素の変更の一例を説明すると、以下のとおりである。
【0096】
ディスプレイに表示された関係変更エリアのうちの旧第1生産要素エリア(1)に変更前の倉庫(B)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に変更後の倉庫(C)を入力し、親品番として倉庫(C)を特定する品番(C)(種別識別番号)、親データ区分としての拠点番号(PC005)(第5種別番号)を入力する。次に、新第1生産要素エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(4)を入力し、新第1生産要素エリア(1)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに倉庫(C)と製品(G)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力した後、入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された倉庫(B)と製品(G)との2項関係を倉庫(C)と製品(G)との2項関係に変更する。倉庫(B)と製品(G)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として倉庫(C)を特定する品番(C)、倉庫(C)の親データ区分である拠点番号(PC005)(第5種別番号)、子品番(第2生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の子データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)が格納される。それにより倉庫(C)と製品(G)とが紐付けられ、2項関係に基づいて倉庫(C)と製品(G)とが連繋する。
【0097】
旧第2生産要素エリア(1)に変更前の組立工程(T)を入力し、新第2生産要素エリア(1)に変更後の組立工程(U)を入力し、子品番として組立工程(U)を特定する品番(U)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。次に、新第2生産要素エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力し、新第2生産要素エリア(1)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに製品(G)と組立工程(U)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された製品(G)と組立工程(T)との2項関係を製品(G)と組立工程(U)との2項関係に変更する。製品(G)と組立工程(T)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、製品(G)の親データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の子データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)が格納される。それにより製品(G)と組立工程(U)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(G)と組立工程(U)とが連繋する。
【0098】
なお、ディスプレイには、組立工程(T)から組立工程(U)への変更にともなって、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を組立工程(U)とライン(ε)との2項関係に変更するメッセージが表示される。それにしたがって、新第2生産要素エリア(1)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに組立工程(U)とライン(ε)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を組立工程(U)とライン(ε)との2項関係に変更する。組立工程(T)とライン(ε)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の親データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)としてライン(ε)を特定する品番(ε)、ライン(ε)の子データ区分である資源番号(PC004)(第4種別番号)が格納される。それにより組立工程(U)とライン(ε)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(U)とライン(ε)とが連繋する。
【0099】
旧第2生産要素エリア(2)に変更前の部品(γ)を入力し、新第2生産要素エリア(2)に変更後の部品(η)を入力し、子品番として部品(η)を特定する品番(η)(種別識別番号)、子データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)を入力する。次に、新第2生産要素エリア(2)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力し、新第2生産要素エリア(2)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに組立工程(U)と部品(η)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された組立工程(T)と部品(γ)との2項関係を組立工程(U)と部品(η)との2項関係に変更する。組立工程(T)と部品(γ)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の親データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として部品(η)を特定する品番(η)、部品(η)の子データ区分である品目番号(PC001)(第1種別番号)が格納される。それにより組立工程(U)と部品(η)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(U)と部品(η)とが連繋する。
【0100】
旧第2生産要素エリア(4)に変更前の工具(θ)を入力し、新第2生産要素エリア(4)に変更後の工具(λ)を入力し、子品番として工具(λ)を特定する品番(λ)(種別識別番号)、子データ区分としての資源番号(PC004)(第4種別番号)を入力する。次に、新第2生産要素エリア(4)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力し、新第2生産要素エリア(4)に対応する関係開始日付入力エリアと関係終了日付入力エリアとに組立工程(U)と工具(λ)との2項関係の開始日(2005年6月1日)と終了日(−)とを入力する。入力装置から2項関係の変更指示が入力されると、コンピュータ11は、関係データベース18の主ファイルに格納された組立工程(T)と工具(θ)との2項関係を組立工程(U)と工具(λ)との2項関係に変更し、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係を削除する。組立工程(T)と工具(θ)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。関係データベース18には、親品番(第1生産要素)として組立工程(U)を特定する品番(U)、組立工程(U)の親データ区分である工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として工具(λ)を特定する品番(λ)、工具(λ)の子データ区分である資源番号(PC004)(第4種別番号)が格納される。それにより組立工程(U)と工具(λ)とが紐付けられ、2項関係に基づいて組立工程(U)と工具(λ)とが連繋する。倉庫(C)と製品(G)との2項関係は、部門区分(4)により、物流部門15のデータとして扱われる。製品(G)と組立工程(U)との2項関係、組立工程(U)とライン(ε)との2項関係、組立工程(U)とライン(η)との2項関係、組立工程(U)と工具(λ)との2項関係は、部門区分(2)により、製造部門13のデータとして扱われる。
【0101】
図11に基づいて、生産要素や2項関係が変更された後、コンピュータ11が行う各種複数の2項関係の統合と2005年9月30日における物品(1)の生産体系の生成とを説明すると、以下のとおりである。なお、図11の生産体系の生成は、2005年9月30日に行われたものとする。生産要素や2項関係が変更された後、入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、変更されたあらたな生産要素を使用し、変更後の第1および第2生産要素から形成されたあらたな2項関係を含む全ての2項関係を統合しつつ、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する。具体的には、以下のとおりである。
【0102】
入力装置を介して2005年9月30日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年9月30日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(C)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(C)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(C)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(C)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0103】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(R)との2項関係を抽出するとともに、組立図(R)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(R)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(R)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(U)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(U)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(U)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(U)のデータを抽出する。
【0104】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と部品(η)との2項関係を抽出するとともに、部品(η)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(η)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(η)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と工具(λ)との2項関係を抽出するとともに、工具(λ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(λ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(λ)のデータを抽出する。
【0105】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(C)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、製品(G)と組立工程(U)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(C)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(R)と組立工程(U)とを並列につなげる。
【0106】
次に、組立工程(U)と部品(η)との2項関係、組立工程(U)とライン(ε)との2項関係、組立工程(U)と工具(λ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(U)を結合させ、組立工程(U)の下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(C),製品(G),組立図(R),組立工程(U)の系統と組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(U)を結合させる。それにより、倉庫(C)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(R)と組立工程(U)とが位置し、組立工程(U)の直近下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0107】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図11に示すように、倉庫(C)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(R),組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)が並んでいる。コンピュータ11は、生産要素や2項関係の変更後に生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0108】
図12は、生産要素や2項関係が変更された後の各部門12,13,14,15に出力された部門別生産体系を表す図である。このシステムで10は、図12に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(部門別生産体系出力手段)。
【0109】
図12に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立図(R),部品(η),ライン(ε),工具(λ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(C)、部門別番号2が設定された組立工程(U)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),組立図(R),組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(C)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(η),ライン(ε),工具(λ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(C)、部門別番号1,2が設定された組立図(R)、部門別番号2が設定された組立工程(U)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された倉庫(C),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号1,2,3が設定された組立図(R)や組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0110】
図13は、生産要素や2項関係が変更された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図である。図13では、図7と同様に、期間として2005年1月1日〜9月30日までを示す。入力装置を介して3月15日や6月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、関係データベース18から3月15日や6月15日において生産体系の形成要素となる各種複数の2項関係を抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。
【0111】
3月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して2005年3月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年3月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0112】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(Q)との2項関係を抽出するとともに、組立図(Q)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(Q)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(Q)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0113】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(α)との2項関係を抽出するとともに、部品(α)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0114】
コンピュータ11は、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(Q)と組立工程(S)とを並列につなげる。次に、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(U)とライン(δ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(α)とライン(δ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(Q),組立工程(S)の系統と組立工程(S),部品(α),ライン(δ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(Q)と組立工程(S)とが位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(α)とライン(δ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0115】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図13に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(Q),組立工程(S),部品(α),ライン(δ)が並んでいる。
【0116】
次に、6月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。入力装置を介して2005年6月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年6月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(C)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(C)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(C)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(C)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0117】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(Q)との2項関係を抽出するとともに、組立図(Q)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(Q)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(Q)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(U)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(U)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(U)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(U)のデータを抽出する。
【0118】
コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と部品(η)との2項関係を抽出するとともに、部品(η)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(η)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(η)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)とライン(ε)との2項関係を抽出するとともに、ライン(ε)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(ε)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(ε)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(U)と工具(λ)との2項関係を抽出するとともに、工具(λ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(λ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(λ)のデータを抽出する。
【0119】
コンピュータ11は、倉庫(C)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立工程(U)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(C)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(Q)と組立工程(U)とを並列につなげる。次に、組立工程(U)と部品(η)との2項関係、組立工程(U)とライン(ε)との2項関係、組立工程(U)と工具(λ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(U)を結合させ、組立工程(U)の下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(C),製品(G),組立図(Q),組立工程(U)の系統と組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(U)とから組立工程(U)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(U)を結合させる。それにより、倉庫(C)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置するとともに、製品(G)の直近下位に組立図(Q)と組立工程(U)とが位置し、組立工程(U)の直近下位に部品(η)とライン(ε)と工具(λ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0120】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図11に示すように、倉庫(C)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(Q),組立工程(U),部品(η),ライン(ε),工具(λ)が並んでいる。
【0121】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点における生産要素や第1,第2生産要素を変更することができ、変更された生産要素や第1,第2生産要素を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の変更を種別データベース17によって一元的に管理することができるとともに、第1,第2生産要素の変更による2項関係の変更を関係データベース18によって一元的に管理することができるから、部門12,13,14,15毎に生産要素や第1,第2生産要素を変更して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の変更や第1,第2生産要素の変更を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0122】
また、生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点において生産要素の開始日や終了日を変更することができ、過去から現在のうちの任意の時点において2項関係の開始日や終了日を変更することができ、変更された開始日および終了日を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。この生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の開始部や終了日の変更を種別データベース17によって一元的に管理することができるとともに、2項関係の開始日や終了日を関係データベース18によって一元的に管理することができ、部門12,13,14,15毎に開始日や終了日を変更して生産体系を作成管理する必要はなく、開始日や終了日の変更を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0123】
図14は、種別データベース17に格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図であり、図15,16は、関係データベース18に格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図である。図17は、コンピュータ11によって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図である。図14〜図17は、2005年9月30日の状態を示すものとする。図14〜図17に示す実施の形態では、種別データベース17の主ファイルに格納された生産要素の一部が過去に遡って削除(改変)、追加(改変)され(第1改変手段)、関係データベース18の主ファイルに格納された第1または第2生産要素の一部が過去に遡って削除(改変)、追加(改変)されている(第2改変手段)。種別データベース17に格納された生産要素の削除の一例を、図2の状態から、組立図(Q),組立図(R),部品(γ),ライン(ε)を削除する場合を例として説明すると、以下のとおりである。
【0124】
ディスプレイに表示された項目から削除を選択すると、ディスプレイには、生産要素削除エリア、関係削除エリアが表示される。生産要素削除エリアに組立図(Q),組立図(R),部品(γ),ライン(ε)を入力する。生産要素削除エリアにそれらデータを入力した後、入力装置から生産要素の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、組立図(Q)および組立図(R)のデータを成果物データベース20の主ファイルから削除し、部品(γ)のデータを品目データベース19の主ファイルから削除するとともに、ライン(ε)のデータを資源データベース22の主ファイルから削除する。なお、組立図(Q)や組立図(R)のデータは、成果物データベース20の副ファイルに格納保存され、部品(γ)のデータは、品目データベース19の副ファイルに格納保存される。ライン(ε)のデータは、資源データベース22の副ファイルに格納保存される。
【0125】
関係データベース18に格納された2項関係の削除の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された関係削除エリア(1)に製品(G)と組立図(Q)とを入力し、関係削除エリア(2)に製品(G)と組立図(R)とを入力するとともに、関係削除エリア(3)に組立工程(T)と部品(γ)とを入力する。さらに、関係削除エリア(4)に組立工程(S)とライン(ε)とを入力し、関係削除エリア(5)に組立工程(T)とライン(ε)とを入力する。各関係削除エリアにそれらデータを入力すると、ディスプレイには、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係が表示される。入力装置からそれら2項関係の削除指示が入力されると、コンピュータ11は、製品(G)と組立図(Q)との2項関係、製品(G)と組立図(R)との2項関係、組立工程(T)と部品(γ)との2項関係、組立工程(S)とライン(ε)との2項関係、組立工程(T)とライン(ε)との2項関係を関係データベース18の主ファイルから削除する。なお、主ファイルから削除されたそれら2項関係は、関係データベース18の副ファイルに格納保存される。
【0126】
生産要素の追加の一例を、図2の状態から検査工程(V)と検査基準書(W)とを追加する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された種別から工程追加を選択すると、ディスプレイには、工程追加エリア、工程追加エリアに対応する部門区分入力エリア、関係開始日付入力エリアおよび関係終了日付入力エリアが表示される。入力装置を介して工程追加エリアに検査工程(V)とその品番(V)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに検査工程(V)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに検査工程(V)の開始日と終了日とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査工程(V)が工程に属すると判断し、検査工程(V)に工程データ区分(PC003)(第3種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査工程(V)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査工程(V)の工程データ区分(PC003)や部門別番号(1,2)、検査工程(V)を特定する品番(V)、検査工程(V)の開始日(2005年1月1日)、検査工程(V)の終了日(−)等の検査工程データを工程データベース21の主ファイルに格納する。検査工程データには、検査工程(V)の内容(検査手順、検査時間等)が含まれる。
【0127】
ディスプレイに表示された種別から成果物追加を選択すると、ディスプレイには、成果物追加エリア、成果物追加エリアに対応する部門区分入力エリア、関係開始日付入力エリアおよび関係終了日付入力エリアが表示される。入力装置を介して成果物追加エリアに検査基準書(W)とその品番(W)(種別識別番号)とを入力し、部門区分入力エリアに検査基準書(W)の部門区分を入力するとともに、開始日付入力エリアや終了日付入力エリアに検査基準書(W)の開始日と終了日とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された種目、生産要素、種別番号を参照し、検査基準書(W)が成果物に属すると判断し、検査基準書(W)に成果物データ区分(PC002)(第2種別番号)を付け、入力された部門区分に基づいて検査基準書(W)に部門別番号(1,2)を付ける。コンピュータ11は、検査基準書(W)の成果物データ区分(PC002)や部門別番号(1,2)、検査基準書(W)を特定する品番(W)、検査基準書(W)の開始日(2005年1月1日)、検査基準書(W)の終了日(−)等の検査基準書データを成果物データベース20の主ファイルに格納する。検査基準書データには、検査基準書(W)の内容(基準書の詳細、基準書の作成部門等)が含まれる。
【0128】
第1および第2生産要素の追加の一例を、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係を追加する場合を例として説明すると、以下のとおりである。ディスプレイに表示された種別から関係追加を選択すると、ディスプレイには、関係追加エリア、関係開始日付入力エリア、関係終了日付入力エリアが表示される。関係追加エリアのうちの関係追加エリア(1)に製品(G)と検査工程(V)とを入力するとともに、関係追加エリア(1)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として製品(G)を特定する品番(G)、親データ区分としての品目番号(PC001)(第1種別番号)、子品番(第2生産要素)として検査工程(V)を特定する品番(V)(種別識別番号)、子データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに製品(G)と検査工程(V)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、製品(G)と検査工程(V)とが紐付けられ、2項関係に基づいて製品(P)と加工指示書(b)とが連繋する。
【0129】
関係追加エリア(2)に検査工程(V)と検査基準書(W)とを入力するとともに、関係追加エリア(2)に対応する部門区分入力エリアに部門区分(2)を入力する。次に、親品番(第1生産要素)として検査工程(V)を特定する品番(V)、親データ区分としての工程番号(PC003)(第3種別番号)、子品番(第2生産要素)として検査基準書(W)を特定する品番(W)(種別識別番号)、子データ区分としての成果物番号(PC002)(第2種別番号)を入力する。さらに、関係開始日付入力エリアや関係終了日付入力エリアに検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係の開始日(2005年1月1日)と終了日(−)とを入力する。それらデータを入力すると、コンピュータ11は、それらデータを関係データベース18に格納する。関係データベース18では、検査工程(V)と検査基準書(W)とが紐付けられ、2項関係に基づいて検査工程(V)と検査基準書(W)とが連繋する。なお、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係は、部門区分(2)によって製造部門13のデータとして扱われる。
【0130】
生産要素や2項関係が削除、追加された後、入力装置を介して生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、残存する生産要素と追加されたあらたな生産要素とを使用し、残存する第1および第2生産要素から形成される2項関係や追加された第1および第2生産要素から形成される2項関係を統合しつつ、統合した2項関係に従って物品(1)に対応する生産体系を再び生成する。生産要素や2項関係が削除、追加された後の9月30日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0131】
入力装置を介して2005年9月30日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年9月30日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(B)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(B)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(B)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(B)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0132】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(P)との2項関係を抽出するとともに、組立図(P)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(P)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(P)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と検査工程(V)との2項関係を抽出するとともに、検査工程(V)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(V)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(V)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(T)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(T)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(T)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(T)のデータを抽出する。
【0133】
コンピュータ11は、関係データベース18から検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係を抽出するとともに、検査基準書(W)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(W)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(W)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)と部品(β)との2項関係を抽出するとともに、部品(β)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(β)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(β)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(T)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。
【0134】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(B)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、製品(G)と組立工程(T)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(B)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(U)とを並列につなげる。なお、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係によって、検査工程(V)の下位に検査基準書(W)をつなげる。
【0135】
次に、組立工程(T)と部品(β)との2項関係、組立工程(T)とライン(δ)との2項関係、組立工程(T)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(T)を結合させ、組立工程(T)の下位に部品(β)とライン(δ)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(B),製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W)の系統と組立工程(T),部品(β),ライン(δ),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(T)とから組立工程(T)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(T)を結合させる。それにより、倉庫(B)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置し、製品(G)の直近下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(T)とが位置するとともに、検査工程(V)の直近下位に検査基準書(W)が位置し、組立工程(T)の直近下位に部品(β)とライン(δ)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0136】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図14に示すように、倉庫(B)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)が並んでいる。コンピュータ11は、生産要素や2項関係の削除、追加後に生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0137】
図18は、生産要素や2項関係が削除、追加された後の各部門12,13,14,15に出力された部門別生産体系を表す図である。このシステムで10は、図18に実線で表された生産要素のみが各部門12,13,14,15に設置された出力装置から出力され、点線で表された生産要素は原則として出力されない。コンピュータ11は、作成した全体の生産体系を各部門12,13,14,15に設置された端末装置に転送し、部門別番号(1,2,3,4)に基づき、部門12,13,14,15毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたディスプレイに表示させ(部門別生産体系出力手段)、部門別の生産体系を各部門12,13,14,15に設置されたプリンタに印刷させる(部門別生産体系出力手段)。
【0138】
図18に示すように、設計部門12に設置されたディスプレイには、部門別番号1が設定された製品(G),組立図(P),検査工程(V),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号2が設定された組立工程(T)は表示されない。製造部門13に設置されたディスプレイには、部門別番号2が設定された製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)は表示されない。また、購買部門14に設置されたディスプレイには、部門別番号3が設定された製品(G),部品(β),ライン(δ),工具(θ)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号4が設定された倉庫(B)、部門別番号1,2が設定された組立図(P)、検査工程(V),検査基準書(W)、部門別番号2が設定された組立工程(T)は表示されない。物流部門15に設置されたディスプレイには、部門別番号4が設定された倉庫(B),製品(G)から形成された物品(1)の生産体系が表示され、部門別番号1,2,3が設定された組立図(P),検査工程(V),組立工程(T),検査基準書(W),部品(β),ライン(δ),工具(θ)は表示されない。ただし、各部門12,13,14,15では、全体表示を選択することで、ディスプレイに生産体系の全体を表示させることができる。
【0139】
図19は、生産要素や2項関係が削除、追加された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図である。図19では、図7と同様に、期間として2005年1月1日〜9月30日までを示す。入力装置を介して3月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係の開始日および終了日を参照しつつ、関係データベース18から3月15日において生産体系の形成要素となる各種複数の2項関係を抽出するとともに、生産要素の開始日および終了日を参照しつつ、抽出した2項関係を形成する各生産要素を第1〜第5種別データベース19,20,21,22,23から抽出する。次に、コンピュータ11は、抽出した2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、抽出した各種複数の生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、それらの日付における物品(1)の生産体系を作成する。3月15日における生産体系の生成を説明すると、以下のとおりである。
【0140】
入力装置を介して2005年3月15日における生産体系の生成指示が行われると、コンピュータ11は、生産要素や2項関係の開始日および終了日を参照し、2005年3月15日現在において生産体系の形成要素となる2項関係を関係データベース18から抽出し、抽出した2項関係を形成する生産要素を種別データベース17から抽出する。コンピュータ11は、物流部門データとして、関係データベース18から倉庫(A)と製品(G)との2項関係を抽出する。コンピュータ11は、倉庫(A)の親データ区分の拠点番号(PC005)を拠点データベース23の拠点データ区分(PC005)に読み替え、品番(A)と拠点データ区分(PC005)とに基づいて拠点データベース23から倉庫(A)のデータを抽出する。コンピュータ11は、製品(G)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(G)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から製品(G)のデータを抽出する。
【0141】
コンピュータ11は、製造部門データとして、関係データベース18から製品(G)と組立図(P)との2項関係を抽出するとともに、組立図(P)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(P)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から組立図(P)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と検査工程(V)との2項関係を抽出するとともに、検査工程(V)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(V)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から検査工程(V)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から製品(G)と組立工程(S)との2項関係を抽出するとともに、組立工程(S)の子データ区分の工程番号(PC003)を工程データベース21の工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(S)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程データベース21から組立工程(S)のデータを抽出する。
【0142】
コンピュータ11は、関係データベース18から検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係を抽出するとともに、検査基準書(W)の子データ区分の成果物番号(PC002)を成果物データベース20の成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(W)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物データベース20から検査基準書(W)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と部品(α)との2項関係を抽出するとともに、部品(α)の子データ区分の品目番号(PC001)を品目データベース19の品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目データベース19から部品(α)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)とライン(δ)との2項関係を抽出するとともに、ライン(δ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(δ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22からライン(δ)のデータを抽出する。コンピュータ11は、関係データベース18から組立工程(S)と工具(θ)との2項関係を抽出するとともに、工具(θ)の子データ区分の資源番号(PC004)を資源データベース22の資源データ区分(PC004)に読み替え、品番(θ)と資源データ区分(PC004)とに基づいて資源データベース22から工具(θ)のデータを抽出する。
【0143】
関係データベース18から生産要素どうしの各種複数の2項関係を抽出するとともに、種別データベース17から2項関係を形成する各種複数の生産要素を抽出すると、コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産要素の親データ区分や第2生産要素の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。具体的には、倉庫(A)と製品(G)との2項関係、製品(G)と組立図(P)との2項関係、製品(G)と検査工程(V)との2項関係、製品(G)と組立工程(S)との2項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(G)とから製品(G)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において製品(G)を結合させ、倉庫(A)の下位に製品(G)をつなげ、製品(G)の下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(S)とを並列につなげる。なお、検査工程(V)と検査基準書(W)との2項関係によって、検査工程(V)の下位に検査基準書(W)をつなげる。
【0144】
次に、組立工程(S)と部品(α)との2項関係、組立工程(S)とライン(δ)との2項関係、組立工程(S)と工具(θ)との2項関係のうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それらの2項関係において組立工程(S)を結合させ、組立工程(S)の下位に部品(α)とライン(δ)と工具(θ)とを並列につなげる。さらに、倉庫(A),製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(S),検査基準書(W)の系統と組立工程(S),部品(α),ライン(δ),工具(θ)の系統とのうち、データ区分(PC003)と品番(S)とから組立工程(S)を同一共通の生産要素と判断し、それら系統において組立工程(S)を結合させる。それにより、倉庫(A)を上位とし、その直近下位に製品(G)が位置し、製品(G)の直近下位に組立図(P)と検査工程(V)と組立工程(S)とが位置するとともに、検査工程(V)の直近下位に検査基準書(W)が位置し、組立工程(S)の直近下位に部品(α)とライン(δ)と工具(θ)とが位置する系統(技術情報系統)を構築し、それら2項関係を統合する(2項関係統合手段)。
【0145】
コンピュータ11は、2項関係を統合すると、統合した2項関係による系統に各生産要素を組み入れ、各種複数の生産要素がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる生産体系を生成する(生産体系生成手段)。作成された生産体系では、図19に示すように、倉庫(A)が最上位となり、下位に向かって製品(G),組立図(P),検査工程(V),組立工程(S),検査基準書(W),部品(α),ライン(δ),工具(θ)が並んでいる。コンピュータ11は、生産要素や2項関係の削除、追加後に生成した物品(1)の生産体系を記憶装置またはハードディスクに格納し(生産体系格納手段)、生成した物品(1)の生産体系を出力装置を介して出力する(生産体系出力手段)。
【0146】
生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、過去から現在のうちの任意の時点における生産要素や第1,第2生産要素を削除、追加することができ、削除、追加された生産要素や第1,第2生産要素を使用して過去から現在のうちの任意の時点におけるあらたな生産体系を作成することができる。生産体系作成システム10および生産体系作成方法は、生産要素の削除、追加を種別データベース17によって一元的に管理することができ、第1,第2生産要素の削除、追加を関係データベース18によって一元的に管理することができる。ゆえに、部門12,13,14,15毎に生産要素や第1,第2生産要素を削除、追加して生産体系を作成管理する必要はなく、生産要素の削除、追加や第1,第2生産要素の削除、追加を各部門12,13,14,15が個別に行うことによる時間と労力とを省くことができる。
【0147】
このシステム10では、生産要素の生産体系形成時点として生産要素の開始日を設定し、生産要素の生産体系からの離脱時点として生産要素の終了日を設定するとともに、2項関係の生産体系形成時点として2項関係の開始日を設定し、2項関係の生産体系からの離脱時点として2項関係の終了日を設定しているが、それらを日単位だけではなく、時間単位(時、分、秒)で設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】一例として示す生産体系作成システムの概略構成図。
【図2】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の一例を示す図。
【図3】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の一例を示す図。
【図4】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の一例を示す図。
【図5】コンピュータによって行われる2項関係の統合の一例を説明する図。
【図6】各部門に出力された部門別生産体系を表す図。
【図7】各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図8】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図9】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図10】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図11】コンピュータによって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図。
【図12】、生産要素や2項関係が変更された後の各部門に出力された部門別生産体系を表す図。
【図13】生産要素や2項関係が変更された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図14】種別データベースに格納された各種複数の生産要素の他の一例を示す図。
【図15】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図16】関係データベースに格納された生産要素どうしの2項関係の他の一例を示す図。
【図17】コンピュータによって行われる2項関係の統合の他の一例を説明する図。
【図18】生産要素や2項関係が削除、追加された後の各部門に出力された部門別生産体系を表す図。
【図19】生産要素や2項関係が削除、追加された後の各生産要素の開始日と終了日との一覧を示す図。
【符号の説明】
【0149】
10 生産体系作成システム
11 コンピュータ
12 設計部門
13 製造部門
14 購買部門
15 物流部門
16 統合管理データベース
17 種別データベース
18 関係データベース
19 品目データベース(第1種別データベース)
20 成果物データベース(第2種別データベース)
21 工程データベース(第3種別データベース)
22 資源データベース(第4種別データベース)
23 拠点データベース(第5種別データベース)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムにおいて、
前記生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋し、前記システムが、種類の異なる複数の前記生産要素とそれら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した種別データベースと、種類の異なる複数の前記2項関係とそれら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する過去から現在までの任意の時点における生産体系を生成する生産体系生成手段を実行し、
前記生産体系生成手段では、前記2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、前記任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで前記任意の時点における各種物品の生産体系を生成することを特徴とする生産体系作成システム。
【請求項2】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースが複数の第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が前記関係データベースに格納され、
前記生産体系生成手段では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の前記第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する請求項1記載の生産体系作成システム。
【請求項3】
前記生産体系作成システムでは、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、
前記部門別生産体系出力手段では、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する請求項1または請求項2に記載の生産体系作成システム。
【請求項4】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、前記生産体系生成手段では、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の生産体系作成システム。
【請求項5】
前記生産体系作成システムでは、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である請求項1ないし請求項4いずれかに記載の生産体系作成システム。
【請求項6】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成方法において、
前記生産体系作成方法が、種類の異なる複数の前記生産要素を格納するとともに、それら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記2項関係を格納するとともに、それら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した関係データベースとを含み、
前記生産体系作成方法では、前記2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における前記生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで前記任意の時点における各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力することを特徴とする生産体系作成方法。
【請求項7】
前記種別データベースが、複数の第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号が、それら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が、前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が、前記関係データベースに格納され、
前記生産体系作成方法では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の前記第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する請求項6記載の生産体系作成方法。
【請求項8】
前記生産体系作成方法では、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する請求項6または請求項7に記載の生産体系作成方法。
【請求項9】
前記生産体系作成方法では、前記種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項6ないし請求項8いずれかに記載の生産体系作成方法。
【請求項10】
前記生産体系作成方法では、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である請求項6ないし請求項9いずれかに記載の生産体系作成方法。
【請求項1】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成システムにおいて、
前記生産要素どうしが、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋し、前記システムが、種類の異なる複数の前記生産要素とそれら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した種別データベースと、種類の異なる複数の前記2項関係とそれら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点とを格納した関係データベースとを備え、それら生産要素を使用して各種物品に対応する過去から現在までの任意の時点における生産体系を生成する生産体系生成手段を実行し、
前記生産体系生成手段では、前記2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、前記任意の時点における生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで前記任意の時点における各種物品の生産体系を生成することを特徴とする生産体系作成システム。
【請求項2】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースが複数の第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号がそれら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が前記関係データベースに格納され、
前記生産体系生成手段では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の前記第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する請求項1記載の生産体系作成システム。
【請求項3】
前記生産体系作成システムでは、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記生産体系生成手段によって生成された生産体系のうち、部門毎に必要な生産要素のみから形成された部門別の生産体系を出力する部門別生産体系出力手段を実行し、
前記部門別生産体系出力手段では、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記部門別番号を参照し、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた生産体系を出力する請求項1または請求項2に記載の生産体系作成システム。
【請求項4】
前記生産体系作成システムでは、前記種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、前記生産体系生成手段では、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の生産体系作成システム。
【請求項5】
前記生産体系作成システムでは、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である請求項1ないし請求項4いずれかに記載の生産体系作成システム。
【請求項6】
上位概念から下位概念に向かって分岐する生産要素の組み合わせから物品の生産体系を作成する生産体系作成方法において、
前記生産体系作成方法が、種類の異なる複数の前記生産要素を格納するとともに、それら生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した種別データベースと、任意の第1生産要素とその直近下位に連なる第2生産要素との上下の2項関係によって連繋する前記生産要素どうしの各種複数の前記2項関係を格納するとともに、それら2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を格納した関係データベースとを含み、
前記生産体系作成方法では、前記2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を参照しつつ、任意の時点における前記生産体系の作成に必要な各種複数の2項関係を前記関係データベースから抽出するとともに、抽出した2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を統合し、統合した2項関係に従って、前記種別データベースから抽出したそれら生産要素をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで前記任意の時点における各種物品の生産体系を生成し、生成した生産体系を格納かつ出力することを特徴とする生産体系作成方法。
【請求項7】
前記種別データベースが、複数の第1〜第n種別データベースに区分され、前記生産要素の種類を特定する第1〜第n種別番号が、それら生産要素に個別に設定され、それら生産要素が、前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースに格納され、前記2項関係を形成する第1および第2生産要素の種別番号が、前記関係データベースに格納され、
前記生産体系作成方法では、抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素を前記第1〜第n種別番号に基づいて前記第1〜第n種別データベースから抽出し、前記関係データベースから抽出した2項関係の第1および第2生産要素の前記第1〜第n種別番号を参照しつつ、それら2項関係を形成する生産要素のうちの同一の種別番号の生産要素どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する請求項6記載の生産体系作成方法。
【請求項8】
前記生産体系作成方法では、前記生産要素を部門別に分類するための第1〜第n部門別番号がそれら生産要素に個別に設定され、前記関係データベースから抽出したそれら2項関係を形成する第1および第2生産要素に対応した各種複数の生産要素の前記第1〜第n部門別番号を参照し、生成した生産体系のうち、同一の部門別番号に対応する生産要素のみから作られた部門別の生産体系を出力する請求項6または請求項7に記載の生産体系作成方法。
【請求項9】
前記生産体系作成方法では、前記種別データベースに格納された各生産要素を現在または過去に遡って改変可能、かつ、前記関係データベースに格納された第1生産要素と第2生産要素との少なくとも一方を現在または過去に遡って改変可能であり、前記種別データベースに格納された各生産要素と前記関係データベースに格納された前記第1,第2生産要素とが改変されると、改変されたあらたな生産要素を使用し、改変後の第1および第2生産要素から形成されるあらたな2項関係を用いて該2項関係を再び統合し、統合した2項関係に従って各種物品に対応する生産体系を再び生成する請求項6ないし請求項8いずれかに記載の生産体系作成方法。
【請求項10】
前記生産体系作成方法では、生産要素の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能、かつ、2項関係の生産体系形成時点および生産体系からの離脱時点を過去に遡って変更可能である請求項6ないし請求項9いずれかに記載の生産体系作成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
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【図6】
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【図8】
【図9】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2008−52534(P2008−52534A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−228822(P2006−228822)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(597008717)株式会社クラステクノロジー (13)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(597008717)株式会社クラステクノロジー (13)
【Fターム(参考)】
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