説明

画像のキーワード決定システム

【目的】画像のキーワード候補を決定する。
【構成】クライアント・コンピュータ1から検索サーバ2にキーワード付与対象画像データが送信される。その画像データによって表されるキーワード付与対象画像の特徴と似た特徴をもつ画像を含むhtmlページがウェブ・サーバ11〜1Nから見つけられる。見つけられたhtmlページに記述されている説明文から名詞が抽出される。抽出された名詞の出現頻度が高いものがキーワード候補としてクライアント・コンピュータ1に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,画像のキーワード決定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブ・ページには広告が含まれていることがある。このために,ウェブ・ページに含まれている画像にマッチした広告を見つけるものがある(特許文献1)。また,画像のメタデータとして位置情報,時刻情報などを利用するものもある(特許文献2,3)。
【0003】
しかしながら,画像に適したキーワードを決定することは考えられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-96759号公報
【特許文献2】特開2005-346440号公報
【特許文献3】特開2007-334712号公報
【発明の開示】
【0005】
この発明は,画像に適したキーワードを決定することを目的とする。
【0006】
第1の発明は,クライアント・コンピュータと検索サーバとを含み,画像のキーワードを決定するシステムについてのものである。
【0007】
上記クライアント・コンピュータは,キーワード候補を決定する画像を表す画像データを上記検索サーバに送信する画像データ送信手段を備えている。
【0008】
上記検索サーバは,クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データを受信する画像データ受信手段,上記画像データ受信手段において受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけるウェブ・ページ検索手段,上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出する第1の名詞抽出手段,上記第1の名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定するキーワード候補決定手段,および上記キーワード候補決定手段によって決定されたキーワード候補を表すデータを上記クライアント・コンピュータに送信するキーワード候補データ送信手段を備えている。
【0009】
上記クライアント・コンピュータは,上記検索サーバの上記キーワード候補データ送信手段から送信されたキーワード候補を表すデータを受信するキーワード候補データ受信手段,上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定する指定手段,および上記指定手段によって指定されたキーワードを,上記クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データによって表される画像に関連づけるキーワード付与手段をさらに備えている。
【0010】
第1の発明によると,キーワードを決定する画像を表す画像データがクライアント・コンピュータから検索サーバに送信される。検索サーバにおいて画像データが受信されると,その受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれている1または複数のウェブ・ページがウェブ・サーバから見つけられる。見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれのウェブ・ページに含まれる文章を構成する名詞が抽出され,抽出された名詞の出現頻度の高い名詞がキーワード候補とされる。キーワード候補を表すデータが検索サーバからクライアント・コンピュータに送信される。クライアント・コンピュータにおいてキーワード候補を表すデータが受信されると,受信したキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードが指定される。指定されたキーワードが画像に関連付けられる。第1の発明によると,キーワード候補は,画像の説明文(文章)に現れる頻度の高い名詞であるので,その画像のキーワードとして比較的適するものとなる。
【0011】
上記検索サーバは,上記ウェブ・ページ検索手段によって見つけられたウェブ・ページの数を表すデータおよび上記キーワード候補決定手段によって決定されたキーワード候補の,上記ウェブ・ページ検索手段によって見つけられたウェブ・ページにおける出現頻度を表すデータの少なくとも一方のデータを上記クライアント・コンピュータに送信する手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0012】
上記クライアント・コンピュータは,上記クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データによって表される画像に類似した画像を上記クライアント・コンピュータから見つける画像検索手段をさらに備えてもよい。この場合,上記クライアント・コンピュータの上記指定手段は,上記画像検索手段によって見つけられた画像に付与されているキーワードまたは上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定するものとなろう。
【0013】
上記クライアント・コンピュータは,上記画像検索手段によって見つけられた画像を表す画像ファイルが格納されているフォルダと同じフォルダに格納されているテキスト・ファイルを検出するテキスト・ファイル検出手段,および上記テキスト・ファイル検出手段によって検出されたテキスト・ファイルによって表されるテキストを構成する名詞を抽出する第2の名詞抽出手段をさらに備えてもよい。この場合,上記クライアント・コンピュータの上記指定手段は,上記第2の名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞または上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定するものとなろう。
【0014】
上記クライアント・コンピュータの上記指定手段は,たとえば,上記画像検索手段によって見つけられた画像を表す画像ファイルが格納されているフォルダのフォルダ名または上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定するものである。
【0015】
第2の発明による画像のキーワード候補決定装置は,クライアント・コンピュータから送信され,かつキーワードを決定する画像を表す画像データを受信する画像データ受信手段,上記画像データ受信手段において受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけるウェブ・ページ検索手段,上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出する名詞抽出手段,および上記名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータから送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定するキーワード候補決定手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
第2の発明は,上記画像のキーワード候補決定装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,画像データ受信手段が,クライアント・コンピュータから送信され,かつキーワードを決定する画像を表す画像データを受信し,ウェブ・ページ検索手段が,上記画像データ受信手段において受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけ,名詞抽出手段が,上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出し,キーワード候補決定手段が,上記名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータから送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定するものである。
【0017】
第2の発明は,画像のキーワード候補決定装置のコンピュータを制御するプログラムも提供している。そのようなプログラムを格納したコンピュータか読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0018】
第2の発明においても上述のように,画像に適したキーワード候補を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】画像のキーワード決定システムの概要を示している。
【図2】キーワード付与対象画像の一例である。
【図3】クライアント・コンピュータの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】検索サーバの処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図5】検索サーバの処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図6】ウェブ・サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】htmlページの一例である。
【図8】htmlページから抽出した説明文の一例である。
【図9】分割された単語の一例である。
【図10】(A)〜(C)は,名詞の一例である。
【図11】名詞/出現頻度の一例である。
【図12】キーワード候補テーブルの一例である。
【図13】クライアント・コンピュータの処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図14】クライアント・コンピュータの処理手順の一部を示すフローチャートである
【実施例】
【0020】
図1は,この発明の実施例を示すもので,画像のキーワード決定システムの概要を示している。
【0021】
画像のキーワード決定システムには,インターネットなどのネットワークを介して互いに通信可能なクライアント・コンピュータ1と検索サーバ2とが含まれている。また,検索サーバ2は,インターネットなどのネットワークを介して多数のウェブ・サーバ11から1Nと通信可能である。
【0022】
クライアント・コンピュータ1,検索サーバ2およびウェブ・サーバ11から1Nは,いずれもCPU,メモリ,ネットワークに接続するための通信装置,ハードディスク・ドライブ,キーボード,マウス,表示装置などを有している。
【0023】
この実施例においては,クライアント・コンピュータ1に入力された画像データまたはクライアント・コンピュータ1に記憶されている画像データ(クライアント・コンピュータ1に外部記録装置が接続されている場合には,その外部記録装置に記憶されている画像データも含む)によって表される画像のキーワード(メタ・タグ)が決定される(またはキーワード候補が決定される)。キーワードが決定される画像をキーワード付与対象画像ということにする。
【0024】
図2は,キーワード付与対象画像の一例である。
【0025】
キーワード付与対象画像I0は,雲の間に山が見えている画像である。このような画像I0にキーワードを付与するものとする。
【0026】
この実施例においては,キーワード付与対象画像を表す画像データがクライアント・コンピュータ1から検索サーバ2に送信される。検索サーバ2において,キーワード付与対象画像に類似する画像が含まれているウェブ・ページ(html:Hyper Text Markup Languageページ)がウェブ・サーバ11から1Nにおいて見つけられる。見つけられたウェブ・ページに含まれている文章からキーワード候補が決定される。詳しくは,以下の説明によって明らかとされよう。
【0027】
図3は,クライアント・コンピュータ1の処理手順を示すフローチャート,図4および図5は,検索サーバ2の処理手順を示すフローチャート,図6は,ウェブ・サーバ11からINの処理手順を示すフローチャートである。
【0028】
キーワード付与対象画像I0を表す画像データがクライアント・コンピュータ1に入力される(図3ステップ21)。上述のように,キーワード付与対象画像I0を表す画像データがすでにクライアント・コンピュータ1に入力されていれば,入力処理はスキップされる。つづいて,キーワード付与対象画像I0のキーワード候補を取得する指令がクライアント・コンピュータ1に,クライアント・コンピュータ1のユーザによって入力される(図3ステップ22)。すると,キーワード付与対象画像I0を表す画像データおよびキーワード候補取得指令がクライアント・コンピュータ1から検索サーバ2に送信される(図3ステップ23)。キーワード候補取得指令は,画像データが格納される画像ファイルのヘッダに記録されてもよいし,画像データと別々に送信されるようにしてもよい。キーワード候補取得指令がキーワード付与対象画像I0についてのものであることがわかればよい。
【0029】
クライアント・コンピュータ1から送信されたキーワード付与対象画像I0を表す画像データおよびキーワード候補取得指令が検索サーバ2において受信されると(図4ステップ31),取得した画像データによって表されるキーワード付与対象画像I0が解析され,特徴が検出される(図4ステップ32)。たとえば,山の画像,雲の画像,青空の画像などが含まれている画像がキーワード付与対象画像I0の特徴として検出される。このような特徴の検出は画像解析ソフトウエアを利用することができるのはいうまでもない。キーワード付与対象画像I0の特徴が検出されると,そのような特徴をもつ画像を含むhtmlページの検索指令が検索サーバ2からウェブ・サーバ11から1Nに送信される(図4ステップ33)。
【0030】
検索サーバ2から送信されたhtml検索指令がウェブ・サーバ11から1Nにおいて受信されると(図6ステップ51),htmlページの検索処理が行われ,そのhtml検索指令にしたがった特徴をもつ画像が含まれているhtmlページがウェブ・サーバ11から1Nの中から見つけられる(図6ステップ53)。htmlページが見つかると(図6ステップ53でYES),その見つけられたhtmlページを表すデータがウェブ・サーバ11〜1Nから検索サーバ2に送信される(図6ステップ54)。htmlページが見つからなければ(図6ステップ53でNO),htmlページを表すデータの送信処理はスキップされる。
【0031】
図7は,ウェブ・サーバ11〜1Nにおいて見つけられたhtmlページの一例である。
【0032】
htmlページP1には,左上に小さな画像I1およびI2が含まれており,左下に比較的大きな画像I3が含まれている。画像I3は,雲間から山の中腹より上部が見えているような画像であり,キーワード付与対象画像I0に類似している画像である。
【0033】
htmlページP1の上部,画像I1の右側,画像I2の右側ならびに画像I3の上部および右側にはhtmlページ(画像)を説明する文章T1が表示されている。
【0034】
このようなhtmlページP1を表すデータがウェブ・サーバ11から1Nのうち,htmlページを見つけたウェブ・サーバから検索サーバ2に送信される。1つのhtmlページだけでなく,html検索指令にしたがった特徴をもつ画像が含まれているhtmlページが多数見つかると,その見つけられた多数のhtmlページが検索サーバ2に送信される。もっとも,検索サーバ2に送信されるhtmlページの総数を制限してもよいのはいうまでもない。
【0035】
ウェブ・サーバ11〜1Nから送信されたhtmlページが検索サーバ2において受信されると(図4ステップ34),その受信したhtmlページ・データによって表されるhtmlページに含まれている画像が解析され,特徴が検出される(図4ステップ35)。検出された特徴とキーワード付与対象画像の特徴とが近似していれば(図4ステップ36でYES),htmlページに記述されている説明文はキーワード付与対象画像についての説明に関連するものと考えられる。このために,htmlページの説明文(文章)がhtmlページから抽出される(図5ステップ37)。htmlページをソース表示し,表示されたソースからタグを除去することにより説明文を抽出することができる。
【0036】
図8は,図7に示すhtmlページP1から抽出された説明文の一例である。htmlページP1に記述されている説明文が得られる。
【0037】
htmlページP1から説明文が抽出されると,抽出された説明文が単語に分割される(図5ステップ38)。
【0038】
図9は,説明文から分割された単語と,その単語の品詞が示されている。説明文を単語に分割するには形態素解析を利用することができる。
【0039】
このようにして得られた単語から名詞が抽出される(図5ステップ39)。
【0040】
図10(A)から図10(C)は,抽出された名詞リストを示している。図10(A)は,htmlページP1の説明文から抽出された名詞を一覧で示す名詞リスト(図9に示す分割された単語から名詞を抽出したもの)であり,図10(B)は,htmlページP2(図示略)に含まれている説明文から抽出された名詞リストであり,図10(C)は,htmlページP3(図示略)に含まれている説明文から抽出された名詞リストである。htmlページP2およびhtmlページP3のいずれもhtmlページP1と同様に,上述したようにキーワード付与対象画像に類似した画像が含まれているhtmlページとしてウェブ・サーバ11〜1Nにおける検索により見つかり,ウェブ・サーバ11〜1Nから検索サーバ2に送信されたものであることはいうまでもない。
【0041】
ウェブ・サーバ11〜1Nから送信されたhtmlページを表すデータによって表されるすべてのhtmlページについて上述の名詞抽出処理(名詞リスト生成処理)が行われる(図5ステップ40)。すべてのhtmlページについて上述の名詞抽出処理が行われると(図5ステップ40でYES),生成されたすべての名詞リストから名詞/出現頻度リストが生成される(図5ステップ41)。
【0042】
図11は,名詞/出現頻度リストの一例である。
【0043】
名詞/出現頻度リストは,上述のように生成された名詞リスト(図10(A)〜(C)参照)に含まれている名詞を,名詞ごとに出現頻度でまとめたものである。出現頻度は,その名詞の出現回数を,上述のように見つけられたhtmlページの数で除したものである。図11においては出現頻度の最大値は1.0であるが,htmlページ中に同じ名詞が複数回出現する場合には出現頻度は1.0より大きくなることもある。
【0044】
また,名詞/出現頻度リストには,名詞に対応して出現回数も格納されている。この出現回数は,上述のように見つけられたすべてのhtmlページにおいて名詞が出現した回数を示している。
【0045】
名詞/出現頻度リストの中から所定のしきい値以上の出現頻度をもつ名詞がキーワード候補として決定される(図5ステップ42)。たとえば,しきい値を0.6とすると,キーワード候補は,「富士山」および「写真」となる。このようにしてキーワード候補が決定されると,決定されたキーワード候補を示すデータ,見つけられたhtmlページ数を表すデータおよびキーワード候補の出現回数を表すデータが検索サーバ2からクライアント・コンピュータ1に送信される(図5ステップ43)。
【0046】
検索サーバ2から送信されたたキーワード候補を示すデータ,見つけられたhtmlページ数を表すデータおよびキーワード候補の出現回数を表すデータがクライアント・コンピュータ1において受信されると(図3ステップ24),受信したそれぞれのデータによって表されるキーワード候補,html数およびキーワード候補の出現回数がクライアント・コンピュータ1の表示装置(図示略)の表示画面に表示される(図3ステップ25)。
【0047】
図12は,クライアント・コンピュータ1の表示画面に表示されるキーワード候補,html数およびキーワード候補の出現回数の一例である。
【0048】
キーワード候補に対応して,そのキーワード候補の出現回数が表示されているキーワード候補テーブル60がクライアント・コンピュータ1の表示画面に表示される。このキーワード候補テーブル60の上部にウェブ・サーバ11〜1Nにおいて見つけられた全htmlページ数が表示されている。
【0049】
クライアント・コンピュータ1のユーザによって,表示画面に表示されたキーワード候補の中からキーボード,マウスなどを用いてキーワードが指定される(図3ステップ26)。html数が少ないキーワード候補または出現回数が少ないキーワード候補がキーワードとして指定されると,キーワード付与対象画像のキーワードとして適さない場合があるので,所定数以上のhtml数であり,かつ所定数以上の出現回数のキーワード候補の中からキーワードが決定されよう。もっとも,クライアント・コンピュータ1のユーザはキーワード付与対象画像を実際に見て,そのキーワード付与対象画像に適したキーワードをキーワード候補の中から指定するようにしてもよい。
【0050】
キーワード付与対象画像が含まれるhtmlページが生成される場合に,このようにして指定されたキーワードがキーワード付与対象画像のメタ・タグとして,htmlページのソースに記述される(図3ステップ27)。これによりキーワード付与対象画像とキーワードとが関連づけられる。もっとも画像が格納されている画像ファイルのヘッダにキーワードを記述することによりキーワード付与対象画像とキーワードとを関連づけるようにしてもよい。
【0051】
図13および図14は,変形例を示すもので,クライアント・コンピュータ1の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【0052】
上述の実施例においては,ウェブ・サーバ11〜1Nにおいて見つけられたhtmlページを利用してキーワード候補を決定しているが,この変形例においてはクライアント・コンピュータ1に記憶されている画像等も利用してキーワード候補を決定するものである。
【0053】
上述のように,検索サーバ2から送信されたキーワード候補,htmlページ数およびキーワード候補の出現回数がクライアント・コンピュータ1において受信されると(図3ステップ24),クライアント・コンピュータ1においてもキーワード付与対象画像が解析され,その特徴が検出される(図13ステップ62)。すると,検出された特徴をもつ画像がクライアント・コンピュータ1およびクライアント・コンピュータ1に接続されている記憶装置内から見つけられる(図13ステップ63)。
【0054】
検出された特徴をもつ画像が見つかると(図13ステップ64でYES),見つかった画像のメタ・タグにキーワードが記述されているかどうかが確認される(図13ステップ65)。見つかった画像がhtmlページを構成する画像であれば,そのhtmlページのソースからメタ・タグにキーワードが記述されているかどうかが確認できる。
【0055】
見つかった画像のメタ・タグにキーワードが記述されていると(図13ステップ65でYES),メタ・タグに記述されているキーワードもキーワード候補とされる(図14ステップ66)。
【0056】
見つかった画像のメタ・タグにキーワードが記述されていないと(図13ステップ65でNO),見つかった画像が格納されていたフォルダと同じフォルダに格納されているテキスト・ファイルがあれば,そのテキスト・ファイルのテキストが上述のように単語に分割される(図14ステップ67)。上述のように,分割された単語から名詞が抽出され(図14ステップ68),出現頻度の高い名詞もキーワード候補とされる(図14ステップ69)。さらに,見つかった画像が格納されていたフォルダのフォルダ名もキーワード候補とされる(図14テップ70)。
【0057】
このように,クライアント・コンピュータ1に記憶されている画像等も利用して得られたキーワード候補ならびに検索サーバ2から送信されたキーワード候補データによって表されるキーワード候補,htmlページおよび出現回数がクライアント・コンピュータ1の表示画面に表示される(図14ステップ25)。その後,表示されたキーワード候補の中からキーワードが指定されるのは上述の通りである。
【0058】
上述の実施例においては,クライアント・コンピュータ1またはクライアント・コンピュータ1に接続されている記憶装置に記憶されている画像のメタ・タグにキーワードが記述されている場合には,そのキーワードがキーワード候補とされ,メタ・タグにキーワードが記述されていない場合には,見つかった画像が格納されているフォルダに格納されているテキスト・ファイルのテキストから得られる名詞がキーワード候補とされ,かつそのフォルダのフォルダ名がキーワード候補とされている。しかしながら,これらのメタ・タグのキーワード,テキスト・ファイルのテキストから得られる名詞およびフォルダ名のすべてをキーワード候補とせずにいずれかをキーワード候補としてもよい。
【0059】
また,上述の実施例においてはウェブ・サーバ11〜1Nにおいてhtmlページを見つけ,見つけられたhtmlページに記述されている文章にもとづいてキーワード候補が決定されているが,ウェブ・サーバ11〜1Nにおいてhtmlページを見つけることなく,上述のようにクライアント・コンピュータ1またはクライアント・コンピュータ1に接続されている記憶装置に記憶されている画像等のメタ・タグに記述されているキーワード等をキーワード候補としてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 クライアント・コンピュータ
2 検索サーバ(画像のキーワード候補決定装置)
11〜1N ウェブ・サーバ
I0 キーワード付与対象画像
P1 htmlページ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント・コンピュータと検索サーバとを含み,画像のキーワードを決定するシステムにおいて,
上記クライアント・コンピュータが,
キーワード候補を決定する画像を表す画像データを上記検索サーバに送信する画像データ送信手段を備え,
上記検索サーバが,
クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データを受信する画像データ受信手段,
上記画像データ受信手段において受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけるウェブ・ページ検索手段,
上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出する第1の名詞抽出手段,
上記第1の名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定するキーワード候補決定手段,および
上記キーワード候補決定手段によって決定されたキーワード候補を表すデータを上記クライアント・コンピュータに送信するキーワード候補データ送信手段を備え,
上記クライアント・コンピュータが,
上記検索サーバの上記キーワード候補データ送信手段から送信されたキーワード候補を表すデータを受信するキーワード候補データ受信手段,
上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定する指定手段,および
上記指定手段によって指定されたキーワードを,上記クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データによって表される画像に関連づけるキーワード付与手段をさらに備えた,
画像のキーワード決定システム。
【請求項2】
上記検索サーバが,
上記ウェブ・ページ検索手段によって見つけられたウェブ・ページの数を表すデータおよび上記キーワード候補決定手段によって決定されたキーワード候補の,上記ウェブ・ページ検索手段によって見つけられたウェブ・ページにおける出現頻度を表すデータの少なくとも一方のデータを上記クライアント・コンピュータに送信する手段,
をさらに備えた請求項1に記載のキーワード決定システム。
【請求項3】
上記クライアント・コンピュータが,
上記クライアント・コンピュータの上記画像データ送信手段から送信された画像データによって表される画像に類似した画像を上記クライアント・コンピュータから見つける画像検索手段をさらに備え,
上記クライアント・コンピュータの上記指定手段は,
上記画像検索手段によって見つけられた画像に付与されているキーワードまたは上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定するものである,
請求項1または2に記載のキーワード決定システム。
【請求項4】
上記クライアント・コンピュータが,
上記画像検索手段によって見つけられた画像を表す画像ファイルが格納されているフォルダと同じフォルダに格納されているテキスト・ファイルを検出するテキスト・ファイル検出手段,および
上記テキスト・ファイル検出手段によって検出されたテキスト・ファイルによって表されるテキストを構成する名詞を抽出する第2の名詞抽出手段をさらに備え,
上記クライアント・コンピュータの上記指定手段は,
上記第2の名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞または上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定するものである,
請求項3に記載のキーワード決定システム。
【請求項5】
上記クライアント・コンピュータの上記指定手段は,
上記画像検索手段によって見つけられた画像を表す画像ファイルが格納されているフォルダのフォルダ名または上記キーワード候補受信手段によって受信されたキーワード候補を表すデータによって表されるキーワード候補の中からキーワードを指定するものである,
請求項3または4に記載のキーワード決定システム。
【請求項6】
クライアント・コンピュータから送信され,かつキーワードを決定する画像を表す画像データを受信する画像データ受信手段,
上記画像データ受信手段において受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけるウェブ・ページ検索手段,
上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出する名詞抽出手段,および
上記名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータから送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定するキーワード候補決定手段,
を備えた画像のキーワード候補決定装置。
【請求項7】
画像データ受信手段が,クライアント・コンピュータから送信され,かつキーワードを決定する画像を表す画像データを受信し,
ウェブ・ページ検索手段が,上記画像データ受信手段において受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけ,
名詞抽出手段が,上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出し,
キーワード候補決定手段が,上記名詞抽出手段によって抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータから送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定する,
画像のキーワード候補決定装置の動作制御方法。
【請求項8】
画像のキーワード候補決定装置のコンピュータを制御するプログラムであって,
クライアント・コンピュータから送信され,かつキーワードを決定する画像を表す画像データを受信させ,
受信した画像データによって表される画像に類似した画像が含まれる1または複数のウェブ・ページをウェブ・サーバから見つけさせ,
上記ウェブ・サーバにおいて見つけられた1または複数のウェブ・ページのそれぞれに含まれる文章を構成する名詞を抽出させ,
抽出された名詞のうち出現頻度の高い名詞を,上記クライアント・コンピュータから送信された画像データによって表される画像のキーワード候補と決定するように画像のキーワード候補決定装置のコンピュータを制御するプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−54006(P2011−54006A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203369(P2009−203369)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】